条件表の設定例   (拡張8)No. 72... ベクトルのクロス(順張り)

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(10.7.14) TOPIX 870P(+16)  日経平均 9795円(+258) 23.0億株 (1兆2179億円)

図は毎日おなじみの条件表No.2「日経平均用'96」のグラフです。グラフ下部に描かれているのは、@5日ベクトル(青色線)、A10日ベクトル(赤色線)です。

条件表No.2はよく「逆張りの条件表」と形容するように、株価が高くなったら売りマークが出ます。株価が安くなったら買いマークがでます。

株価が高くなった安くなったを判断しているのは、主として5日ベクトルです。だいたい5日ベクトルの数値が+10以上になったら(a,b)株価は高いとして売りマークを、-10以下になったら(A,B,C,D)株価は安いとして買いマークを出す準備をします。

すべてのチャートは「逆張り」として利用することも「順張り」として利用することもできます。条件表No.2では「ベクトル」を逆張りのために利用しています。

ベクトルを「順張り」として使うときはどうなるでしょうか?「順張り」とは株価が上昇したら買い、株価が下落したら売りとするものです。

図は上図と同じく@5日ベクトル(青色線)、A10日ベクトル(赤色線)を描いていますが、5日ベクトル・10日ベクトルの水準は重視していません。

5日ベクトル(青色線)が10日ベクトル(赤色線)を上回った(Gクロスした)ときに買いマーク、5日ベクトルが10日ベクトルを下回った(Dクロスした)ときに売りマークを出すように条件表を設定しています。

今日は「買い」だけについて説明しますが、図の(a,b,c,d,e,f,g,h)が5日ベクトルが10日ベクトルを上抜いた日です。基本的には、この日に買いとするのが「順張り」のやりかたです。

図の買いマーク(↑)を見ると、(a)(f)(g)(h)は正解ですが、(c)(d)(e)はダマシになっています。((b)は5日ベクトルが10日ベクトルを明らかに上回ったとは思えないので買いマークは出していない)

正解だった買いマークとダマシだった買いマークの違いは、「5日ベクトルが切り上がっているかどうか」です。いつも「買ってよいのは、小波動のボトムが切り上がっているとき」であるといっていますが、株価の上昇・下落を表現する指数でも同じことがいえます。

例えば(c)の買いマークは、直前(bとcの中間)の5日ベクトルのボトムとその前の(aとbの中間)にある5日ベクトルのボトムを比較すると、(c)の直前のほうが切り下がっています。切り下がっていては買えません。 (d)の買いマークもダメです。(bとcの間の5日ベクトルのボトム)と(cとdの間の5日ベクトルのボトム)を比べると、5日ベクトルのボトムが切り下がっています。(e)も同じ理由でダメです。

5日ベクトルのボトムが切り上がっているのは、(a)の買いマーク、(f)の買いマーク、(g)の買いマークのときです。 (a,f,g)の買いマークだけを採用すればよかったのです。こういうオシレータ系のチャートを順張りとして使うには、必ずそのチャートが切り上がっているのか・切り下がっているのかをチェックすることは重要な作業です。

さて現在は(h)で買いマークが出ていますが、5日ベクトルの前回のボトムと今回のボトムは「切り下がって」います。つまり、この(h)の買いマークを見て直ちに買うことはできません(今のところ買ったら利益が出ていますが、それは理屈的にはおかしい)。 さらにいえば、今日、ベクトルは売りマークを出しています。これについては明日述べます。

(10.7.15) TOPIX 856P(-14)  日経平均 9685円(-109) 15.4億株 (1兆 668億円)

チャート事典の 1043「ベクトル」で説明していますが、5日ベクトルが+10とは、この5日間の株価の角度(上昇角度または下降角度)は、1日当たり+1.0%であるということです。日経平均でいえば9700円の1%は97円であるので、この5日間は毎日97円ずつ上昇したことになります。こういう上昇はいつまでも続くものではありません。どこかで角度は鈍化するし、次にはマイナスの角度になります。だから5日ベクトルが+10以上になったときは、小波動のピークが近いという判断材料の1つになります。

逆に5日ベクトルが-10のときは、この5日間は1日当たり-1.0%ずつ下落しているということなので、小波動のボトムが近いという判断材料の1つになります。これは「ベクトル」を逆張りで使うときの判断基準です。

昨日は5日ベクトルを順張りで使う例(買いのタイミング)を説明しました。今日は売りのタイミングについて述べます。

グラフは昨日掲げたものと同じ時期のものです。図の(a,b,c,d,e,f,g,h,i)が5日ベクトルが10日ベクトルを下抜いた日です。この日に売りとするのが「順張り」のやりかたです。

図の売りマーク(↓)を見ると、(a)(c)(f)(h)が一応正解です。ただ(a)は売りマークの3日目に株価はボトムを出しているし、(h)は売りマークが出た翌日は大幅上昇をしていて、絶好のタイミングであるとはいえません。厳しく選べば(c)(f)が売りのタイミングです。また売りマークはでていないが(e)も絶好の売りのタイミングです。

(b)(g)(e)はダマシになっています。((d)は5日ベクトルが10日ベクトルを下回ったが、その前のベクトルの上昇幅(赤○と赤○の差)が小さいので無視する)

正解だった売りマークとダマシだった売りマークの違いは、「5日ベクトルが切り下がっているかどうか」です。 例えば(g)の売りマークは、直前(gとfの中間)の5日ベクトルのピークとその前の(fとeの中間)にある5日ベクトルのピークを比較すると、(g)の直前のほうが切り上がっています。切り上がっていては売れません。(b)の売りマークもダメです。bの直前の5日ベクトルのピークはaの直前のピークよりも切り上がっています。

5日ベクトルのピークが切り下がっているのは、(c)の売りマーク、(f)の売りマーク、(h)の売りマークのときです。 (c,f,h)の売りマークだけを採用すればよかったのです。 次に順張りで使うベクトルの条件表を掲げます。


No.6行とNo.8行では、単に5日ベクトルが10日ベクトルとクロスしただけでではなく、クロスした日の5日ベクトルと10日ベクトルの差が0.5以上離れている(明らかにクロスした)という条件をつけています。この条件によって、売買マークを出せなかったのが上図の(e)のクロスです。この日の5日ベクトルは+0.41、10日ベクトルは+0.80であったので、その差は0.39しかなかったからです。(No.8行の「以下」欄の数値を-0.5から-0.3に変更すれば、(e)でも売りマークがでます)

(10.7.16) TOPIX 840P(-16)  日経平均 9408円(-277) 17.3億株 (1兆1641億円)

ナスダックのグラフを「ベクトルのクロス(順張り)」を使って描くと右図のようになります。

緑○の売買マークが有効です。

最後に復習をしておくと、ベクトルのクロスで重要なことは5日ベクトルのピーク・ボトムが切り上がっているか、切り下がっているかをきちんと確認することです。

図の5日ベクトル(青色線)の線上に、赤○、青○、緑○の3種類の○を打っています。
  1. 赤○は、5日ベクトルが10日ベクトル(赤色線)を初めて上回った(Gクロスした)日です。

  2. 緑○は、5日ベクトルが10日ベクトル(赤色線)を初めて下回った(Dクロスした)日です。

  3. 青○は、赤○と緑○の間にある5日ベクトルが最高の日(ピーク)です。
    また緑○と赤○との間にある5日ベクトルが最低の日(ボトム)です。

  4. いつでも、赤○→青○→緑○→青○→赤○→青○→緑○ の順になります。このとき 赤○と緑○の間の期間が4日未満のものは無視してください。例えば図の(c)です。赤○と緑○の間の期間は3日しかありません。5日ベクトルが10日ベクトルを上回っていたのは2日間でした(赤○の日と緑○の日を含めて3日しかないならダメ)。この程度では5日ベクトルがはっきりと10日ベクトルを上回ったとはいえないからです。
売買を決定するのは、次のキマリによります。
  1. 売りマークが出た緑○の日には「売り」を考えます。直近のピークの青○とひとつ前のピークの青○の水準を比較し、ピークが切り下がっていたなら「売り」が決まります。( もしピークが切り上がっているならば売りにはなりません。)

  2. 買いマークが出た赤○の日には「買い」を考えます。直近のボトムの青○とひとつ前のボトムの青○の水準を比較し、ボトムが切り上がっていたなら「買い」が決まります。( もしボトムが切り下がっているならば買いにはなりません。)


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