1181 チャート事典

  [1181] Vボラストップ (バリアブル・ボラティリティ・ストップス)


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意味

Variable Volatility Stops。

図は1180 トゥルーレンジの設定例A「ケルトナー・チャンネル」によるグラフです。

@深緑色線は株価の20日平滑平均。下部のA紫色線はトゥルーレンジの20日平滑平均(20日ATR)です。

Bピンク色線は、@の株価の平滑平均にAのATRの3倍の値を上乗せしたもので、これを株価の上限線としています。

C空色線は、@の株価の平滑平均からAのATRの3倍の値を差し引いたもので、これを株価の下限線としています。

BとCを合わせてケルトナー・チャンネルと呼びます。これを順張りで使うときは、株価が上限線を上抜いたら買い、株価が下限線を下抜いたら売り、となります。図のaで買いマーク、A,Bで売りマークが出ていますが、そのタイミングはずいぶん遅れています。これはもともと@の株価平滑平均線が上昇(あるいは下降)しているので、上限線は過度に高く・下限線は過度に低く決められるからです。

右図は、基本とする線を平滑平均ではなく、株価の20日間の最大値または最小値にしたものです。

@赤色線は株価の20日間の最大値(終値ベース)。Aの青色線は株価の20日間の最小値(終値ベース)。下部のB紫色線はトゥルーレンジの20日平滑平均(20日ATR)です。

Cピンク色線は、Aの株価の20日間の最小値(青色線)にBのATRの3倍の値を上乗せしたもので、これを株価の上限線としています。

D空色線は、@の株価の20日間の最大値(赤色線)からBのATRの3倍の値を差し引いたもので、これを株価の上限線としています。

ケルトナー・チャンネルと異なるのは、上限線は20日間最小値を使い、下限線は20日間最大値を使っている点です。a,b,cで買いマーク、A,A',B,Cで売りマークが出ています。ピンク色線を上回った(a)の日はケルトナーの(a)よりもよりも14日早く出ています。空色線を下回った(A)の日はケルトナーの(B)よりも11日早くでています。

上図の@ABCの線で必要なものはBの下限線とCの上限線ですが、この2本の線が同時にあると、株価がどちらの線を突破したら買いなのか売りなのかを勘違いすることが多いでしょう。

右図は、「VボラS(バリアブル・ボラティリティストップス)」のグラフです。(a)で上限線を上回ったので上昇トレンドに入ったとします。この日からはいつ下降トレンドに転換するかを注意しなければならないので、下限線(青色)だけが描画されています。

(A)で下限線を下回ったので下降トレンドに入ったとします。この日からはいつ上昇トレンドに転換するかを注意しなければならないので、上限線(ピンク色)だけが描画されています。

上限線と下限線の一方だけを描くのは、1038 パラボリックに似ています。


規則 (Vボラ・ストップ)

元データ株価
副データ 
加 工Vボラ・ストップの上限線・下限線を計算し、株価がこれを突破してからの日数を計算する。
上昇トレンドに入った日が+1,翌日から+2,+3,+4,+5・・・
下降トレンドに入った日が-1,翌日から-2,-3,-4,-5・・・
パラメータ±MTT  MはATRを何倍するか(1〜9倍)。TTTはATRの平均期間および株価の平均期間(1〜99)
+MTTとプラス値にしたときは、ATRおよび株価平均は「単純平均」となる
-MTTとマイナス値にしたときは、ATRおよび株価平均は「平滑平均」となる
単 位
使用例・3倍20日のVボラ・ストップスの上限線を上抜いたら買い・下抜いたら売り


計算方法

3倍10日Vボラ・ストップを例にすると、
  1. 過去10日間のトゥルー・レンジの20日平均(単純平均か平滑平均)を計算する。(10日ATR)
  2. 過去10日間の最高値(終値ベース)を見つけ、この最高値から(10日ATR)を3倍した数値を差し引く。これが下限線となる。
  3. 過去10日間の最安値(終値ベース)を見つけ、この最安値に(10日ATR)を3倍した数値を加える。これが上限線となる。
  4. 株価(終値)が上限線を上抜いたら上昇トレンドになるので、この日から下限線だけを描画する。
  5. 株価(終値)が下限線を下抜いたら下降トレンドになるので、この日から上限線だけを描画する。

計算例

3倍10日Vボラ・ストップを例にすると、
  1. の日を含めて過去10日間の高値(終値ベース)は10230円、安値は9480円。
    この日の10日ATRは166円なので3倍すると498円。
    最高値10230-498=9732円が下限線になり、
    最安値 9480+498=9978円が上限線になる。
    株価(10230円)は下限線(9732円)より上位にあるので上昇トレンド。よって下限線だけを表示する。

  2. の日を含めて過去10日間の高値(終値ベース)は10230円、安値は9530円。
    この日の10日ATRは167円なので3倍すると501円。
    最高値10230-501=9729円が下限線になり、
    最安値 9530+501=10031円が上限線になる。
    株価(9900円)は下限線(9729円)より上位にあるので上昇トレンド。よって下限線だけを表示する。

  3. の日を含めて過去10日間の高値(終値ベース)は10230円、安値は9690円。
    この日の10日ATRは158円なので3倍すると474円。
    最高値10230-474=9756円が下限線になり、
    最安値 9690+474=10164円が上限線になる。
    株価(9690円)は下限線(9756円)より下位にあるので下降トレンド。よって上限線だけを表示する。



設定例@ Vボラ・ストップが上限線を上回ったら買い・下限線を下回ったら売りの設定



設定のポイント
No.3線 パラメータの(-320)は、@マイナス値なので「平滑平均」を採用する。(プラス値のときは「単純平均」を採用)
「3」はATR(トルーレンジの20日平均)を3倍する。
「20」は20日平均(この例では平滑平均)を計算する。
上限線はピンク色で、下限線は青色(これは固定の色)で描画する。
No.4線 No.3線(VボラS)の帯下値を印字する。VボラSの帯下値は、上限線・下限線のどちらかを取り出す。(上昇トレンドのときは下限線の数値、下降トレンドのときは上限線の数値)
No.5線 No.3線(VボラS)が上昇トレンドに転換した日に買い
No.6線 (VボラS)が下降トレンドに転換した日に売り

加工の「VボラS」が計算するのは、トレンドが転換してからの日数(上昇転換したときは、+1,+2,+3,+4,+5・・・。下降転換したときは、-1,-2,-3,-4,-5・・・)です。

VボラSの上限線や下限線の数値を知りたいときは、No.4行のように「帯下値」の設定をして下さい。

グラフ@

図のA,B,Cで売り、a,bで買いになっています。


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