1180 チャート事典

  [1180] トゥルー・レンジ(ATR)


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意味

株価の1日の値幅(レンジ)は、時期によって大きいときもあれば、小さいときもあります。図は1日の値幅を10日平均したものです。(a)の日は151.0円のです。過去10日間は平均して151.0円の値幅があったわけです。

(b)の日は81.0円です。(B)の前の10日間の陰陽足の幅を見ると小幅です。株式投資による利益とは、仕掛けたときの株価と決済したときの株価の差ですから、大きな値幅があるとき、あるいは大きな値幅が期待できるときに投資すべきです。

株価が大きく変動しているかどうかは、1024 変動率1025 HSボラでも計ることができますが、この2つの単位は「%」です。本章 トゥルー・レンジの単位は株価と同じ単位の「円」です。したがって株価とトゥルー・レンジを組み合わせてトレンドが発生したかどうかを知ることもできます。

規則 (トゥルー・レンジまたはATR)

元データ株価
副データ 
加 工トゥルーレンジのX日平均を計算する
パラメータX日。Xがプラス値のときは×日単純平均を計算する
-X 日。Xがマイナス値のときは×日平滑平均を計算する
単 位円(株価単位と同じ)
使用例・10日トゥルーレンジ
・20日ケルトナー・チャンネル


1日の値幅は右図のように計ります。
  1. 多くは(A)のように(ザラバ高値−ザラバ安値)がその日の値幅(レンジ)となります。

  2. (B)のように下窓を空けたときは、(前日終値−ザラバ安値)をその日の値幅(レンジ)とします。

  3. (C)のように上窓を空けたときは、(ザラバ高値−前日終値)をその日の値幅(レンジ)とします。
窓を空けたときは前日の終値を基準にしているので「トゥルーレンジ(真の値幅)」と呼んでいるわけです。


計算方法

@トゥルーレンジ、Aその10日単純平均、B10日平滑平均、を計算してみましょう。

図のような15日間の株価があります。ここから前日終値・当日高値・当日安値 を抜き出し、
  1. (高値−安値)
  2. (高値−前日終値)
  3. (前日終値−安値)
を計算し、3つの値のうち最大のものが当日のトゥルーレンジ(TR)になります。

あとはTRの10日平均と10日平滑平均を計算するだけです。(1001 平均1003 平滑平均 を参照)


設定例@ 10日ATRを描画する設定



設定のポイント
No.3線 株価のトゥルーレンジの10日単純平均を計算し、赤色で描画する。
No.4線 株価のトゥルーレンジの10日平滑平均を計算し、青色で描画する(パラメータを「-10」としている)。


グラフ@

同じトゥルーレンジを使っても、単純平均したときと平滑平均したときとでは、その数値が違います。

(a)の平滑平均(青色)は(a')の単純平均よりも6日前にピークとなっています。同じように(b)と(b')は7日のズレがあります。平滑平均のほうが変化に早く対応していることがわかります。

設定例A 20日ケルトナー・チャンネルに逆張りの売買を設定する



設定のポイント
No.3線 株価の20日平滑平均を計算し、深緑色で描画する。
No.4線 株価のトゥルーレンジの20日平滑平均を計算する(パラメータを「-20」としている)。
No.5線 トゥルーレンジを3倍する
No.6線 No.3線の20日平滑平均に、3倍したトゥルーレンジをプラスし、ピンク色で描画する。これが上限線になる。
No.7線 No.3線の20日平滑平均に、3倍したトゥルーレンジをマイナスし、空色で描画する。これが下限線になる。
No.8線 株価が上限線(No.6線)を初めて上回ったら売り。
No.9線 株価が下限線(No.7線)を初めて下回ったら買い。


「株価が上限線を上回ったら買い、下限線を下回ったら売り」のように「順張り」的に使うときは、上図のNo.8行を「買い」に、No.9行を「売り」に設定すればよい。

グラフA

図のように、@20日平滑平均線、A20日平滑平均線の上に3倍のトゥルーレンジ分を上乗せしたピンク色の上限線、B20日平滑平均線の下にに3倍のトゥルーレンジ分をマイナスした空色の下限線、が描画されます。

図の赤色○の日に買い、青色○に日に売りがでています。

グラフB

設定例のNo.8行を「買い」に、No.9行を「売り」に設定すれば、順張りとして使えます。(上限線を上回ったら買い、下限線を下回ったら売り)

図の赤色○の日に買い、青色○の日に売りがでています。


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