1135 チャート事典

  [1135] 標準偏差


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意味

図は4005 住友化のグラフです。25日平均線を描き、その標準偏差を紫色で描画しています。標準偏差は、そのデータ(この場合は終値)が平均値(この場合は25日平均線)のまわりに、どのような散らばり方をしているのか、散らばり方が広いのか・狭いのかを表すものです。

100個のデータがあったとき、その100個のデータを1つの代表値として提示するには「平均値」が最も有力なものですが、次に重要なことは、そのデータの散らばり方(ばらつき)です。

例えば3日間の株価の平均値が同じ500円であったとしても、Aは501円・500円・499円であり、Bは510円・500円・490円であり、Cは550円・500円・450円であることもあるでしょう。Aの3日間の平均値からのブレは±1円で、Bは±10円で、Cは±50円です。Aはほとんど変動はなく、Cは1日につき10%の変動があります。同じ平均値であってもその変動は異なります。この変動(ばらつき)の大きさを表すものが標準偏差です。

標準偏差は
  1. (株価-平均値)の2乗を合計し、
  2. データ数(この場合は3日)で割り、
  3. これの平方根を計算する
で求められます。

図のaは標準偏差が大きいのですが、青の□をみると、株価はaの日の平均線よりかなり下位にあったり、上位にあったりと、大きくばらついています。bは、紫色の□をみればわかるように、株価は平均値からそれほど離れていません。cは、株価が平均値からばらついています。

標準偏差をみると、株価が平均線からバラついているか、そうでないのかがわかります。株価が平均線からバラついているには2通りあります。@株価がぐいぐい上昇しているときと、A株価が急落しているときですが、標準偏差だけをみては@Aの判断はできません。株価が平均線の上位にあれば@、下位にあればAであるので、1.株価、2.平均線、3.標準偏差 の3つをまとめて判断することが大切です。


規則 (標準偏差)

元データ株価
出来高
信用買残・売残
共通銘柄(終値)
No.1〜50線
副データなし
加 工元データの標準偏差を計算する。
パラメータ×日間の標準偏差
単 位元データと同じ
使用例・25日平均の標準偏差



計算方法

標準偏差の式は偏差帯で説明しました。図のような計算式で求まります。


図は、10日の偏差帯を計算したときの例題です。
  1. No.6の日の平均値は180.2円、SD(標準偏差)は2.3となっているので、この日の上限線は180.2+2.3×1.96=184.7円になり、この日の下限線は180.2-2.3×1.96=175.7円になります。

  2. No.1 の日の平均値は183.7円、SD(標準偏差)は4.1となっているので、この日の上限線は183.7+4.1×1.96=191.7円になり、この日の下限線は183.7-4.1×1.96=175.7円になります。


設定例@ 25日平均線の標準偏差が大きいとき買いの設定



設定のポイント
No.3線 株価の25日平均を計算し、紺色で描画する
No.4線 株価の25日標準偏差を計算し、紫色で描画する。
No.5線 標準偏差(No.4線)÷25日平均(No.3線)を計算する。
No.6線 これ(No.5線)をx100倍して、標準偏差の大きさが平均値に比べてどの程度なのかの相対的な%を求める。これが20%以上であれば買い。
No.7線 株価−25日平均が-1以下のとき買い。(株価が平均線より1円以上下にあるとき買い)


標準偏差の大きさは、ある程度データの数値の大小に依存します。例えば一番上の図の住友化の最新日の株価は617円、25日平均値は559円、標準偏差は25.0ですが、平均値559円にたいして標準偏差は25円であるので、平均値の4.5%程度のばらつきであるといえます。

もし株価が2000円の銘柄の標準偏差が同じ25円であるとすれば、このときの標準偏差は株価に対しては1.25%程度のばらつきですから、標準偏差が同じ25円であるからといって、ばらつきが同じ程度であるとはいえません。そこでNo.6線で標準偏差÷平均株価の計算をして、株価水準に対する標準偏差の割合を求めているわけです。


グラフ@

図は6955 富士電化のグラフです。上で設定した標準偏差÷25日平均X100が20%以上というのは、実は非常に大きなバラツキを要求しています。おいそれと現われるものではありません。

図で買いマークがでていますが、初めての買いマークの日の株価は566円、25日平均値は847円、標準偏差は169.7円です。平均847円のものが169.7円のばらつきをみせたのだから尋常のものではありません。暴落といえます。

標準偏差169.7円÷平均847円X100=20.0%となり、買いマークがつきました。



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