1116 チャート事典

  [1116] コマ足


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意味

図は1001「日経平均」の陰陽足とコマ足です(赤黒が陰陽足、ピンク・灰色がコマ足)。

陰陽足の陽線と陰線の区別は、@終値が始値より高いときは陽線、A終値が始値より安いときは陰線、としています。

コマ足は、@前日の実体の仲値を始値とし、A当日の(始値・高値・安値・終値)の平均値を終値とします。(高値・安値は当日の高値・安値を利用する)。

これによって、株価の小さなトレンドを明瞭にしようとしています。例えば図の陰陽足の(A→B)の12日間の上昇の中に、5日ほど陰線が混じっています。陰線が出るたびに下落が始まると単純に考える投資家はいないでしょうが、初心者にとっては陰線が出ると上昇が終わったのではないかと心配します。

コマ足で(a→b)の上昇を見ると、12日間のすべてが陽線になっています。(b)の翌日の陰線を見て、上昇が終わったと判断するならば、どんな初心者でもこの判断ができます。

ただし簡単に判断できるものは、簡単にダマシに会いやすい。陽線が連続した後、陰線になったから売ると、図の赤○でダマシに会います(青○は当たり)。

またコマ足は細工をしているので、その分判断が遅れます。例えば (B)の日、陰陽足は「新高値の陰線で、上ヒゲ足」になっているので、この日の足をみただけで、小波動はピークをつけたのではないかと判断できます。よって翌日の始値(8621円)で売ることができます。(B=b)の日のコマ足は陽線ですから、まだ売りの判断はできません。翌日陰線になって昨日がピークだったのかも知れないことがわかります。コマ足が陰線になった翌日の始値(8199円)で売ることになります。



規則 (コマ足)

元データ株価
副データなし
加 工コマ足が陽転・陰転してからの日数
陽線が続いているとき+1,+2,+3...
陰線が続いているとき-1,-2,-3...
パラメータ描画用。陰陽足より株価のキザミで何キザミ分をずらせて描画するか。
パラメータの数値によって、計算される内容が異なる。
@(+19〜-19)と設定したときは、描画用で、「陽転・陰転してからの日数」を計算する。
A(-20または+20)と設定したときは、描画はせずに、「コマ足の当日の寄付値」を計算する。
単 位日・週・月(日数)
使用例・陽転してからの日数
・陰転したからの日数



計算方法

コマ足の引け値は、当日の(始値・高値・安値・終値)の4つの値段を平均した値になります。

図の「平均値」欄の数字が、(始値+高値+安値+終値)÷4の数値です。これが引け値。

寄付値は、前日の実体(寄付値と引け値の幅)の仲値とします。前日の(寄付値+引け値の)÷2 が「寄付値」欄に表示されています。
  1. の引け値は8077円

  2. の引け値は8406円。この日の寄付値は(前日の実体がまだないので、便宜的に)前日の引け値の8077円とします。寄付値が8077円→引け値が8406円なのでこの日は陽線です。No.2の日の高値は8504円でした。寄付値よりも引け値よりも高いので、8504円がコマ足の高値になります。一方No.2の日の安値は8297円でした。寄付値8077円のほうが安いので、コマ足の安値は8077円になります。

  3. の引け値は8481円。前日の寄付値は8077円、引け値は8406円なので、No.3の寄付値は8241円(=(8077+8406)÷2)になります。寄付値が8241円→引け値が8481円なのでこの日は陽線です。No.3の日の高値は8553円でした。寄付値よりも引け値よりも高いので、8553円がコマ足の高値になります。一方No.3の日の安値は8392円でした。寄付値8241円のほうが安いので、コマ足の安値は8241円になります。

  4. の引け値は8522円。前日の寄付値は8241円、引け値は8481円なので、No.4の寄付値は8361円(=(8241+8481)÷2)になります。寄付値が8361円→引け値が8522円なのでこの日は陽線です。No.4の日の高値は8640円でした。寄付値よりも引け値よりも高いので、8640円がコマ足の高値になります。一方No.4の日の安値は8383円でした。寄付値8361円のほうが安いので、コマ足の安値は8361円になります。

  5. の引け値は8702円。前日の寄付値は8361円、引け値は8522円なので、No.5の寄付値は8441円(=(8361+8522)÷2)になります。寄付値が8441円→引け値が8702円なのでこの日は陽線です。No.5の日の高値は8843円でした。寄付値よりも引け値よりも高いので、8843円がコマ足の高値になります。一方No.5の日の安値は8626円でした。寄付値8441円のほうが安いので、コマ足の安値は8441円になります。
以上の計算のルールから、コマ足は
  1. 寄付値は前日の実体の仲値であるので、前日の実体の中間の株価が寄付値である。したがって陰陽足のように「窓」が空くことはない。
  2. 実体(寄付値と引け値)の範囲を超えた高値・安値があるときに、コマ足の高値・安値とする。(高値・安値が実体の範囲内のときは高値・安値とはしない)。よってコマ足の高値・安値は当日の高値・安値ではないものもある。
という特徴を持ちます。

設定例@ 陰陽足とコマ足を同時に見るときの設定



設定のポイント
No.3線 株価の4本「コマ足」を計算し、「赤A」色で描画する。


グラフ@

コマ足のパラメータを(4本)とすると、図のa→bのように、陰陽足のグラフのメモリから、4メモリほど下にずらしてコマ足が描画されます。

(0本)とすると、陰陽足と同じ株価水準にコマ足を描くので、陰陽足と混ざって、見にくくなります。

(-2本)とすると、陰陽足より2メモリ上にコマ足を描きます。

(+2本)とすると、陰陽足より2メモリ下にコマ足を描きます。

設定例A コマ足+一目均衡表を描くときの設定



設定のポイント
No.1線 株価の(0本)「コマ足」を計算し、「赤A」色で描画する。
No.2線 一目均衡表の転換線を描画する。

グラフA

右図は、上図の条件表によるグラフです。コマ足+一目均衡表です。

仮に抵抗帯(緑色点線)より下方に株価があるとき、「コマ足が陰転したら売り」とすると、図の(a)〜(l)で売りになり、(A)(B)(C)で買いになります。



設定例B 陽線が5本連続した後の陰線で売り、陰線が5本連続した後の陽線で買い



設定のポイント
No.3線 株価の(4本)「コマ足」を計算し、「赤A」色で描画する。
No.4線 コマ足が初めて陽線になったら買い。(1以上 1以下)
No.5線 前日のコマ足は5日以上連続して陰線になっていたら買い(注目日が1〜1。-5以下で買い)
No.6線 コマ足が初めて陰線になったら売り。(-1以上 -1以下)
No.7線 前日のコマ足は5日以上連続して陽線になっていたら売り(注目日が1〜1。+5以上で売り)

グラフB

右図は、上図の条件表によるグラフです。a,b,c で売りマークが出て、A,B,Cで買いマークがでています。(b)を除くとダマシになっています。

なお当然のことですが、機械的な売買はそうたやすく利益はでません。日経先物(日足)で、コマ足が陽転したら買い・陰転したら売りの売買ルールで売買する(《Qエンジン24》による)と、過去10年間で、勝率35.7%、プロフィットファクターは0.69という惨憺たる成績になりました。

2日続けて陽転したら買う、2日続けて陰転したら売るの売買ルールでは、勝率34.6%、プロフィットファクターは1.01でした。コマ足は単独では決してすぐれたチャートではありません(機械的にチャートが判断してくれるという幻想を持ってはならない)。


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