1107 チャート事典

  [1107] 安値波動


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意味

図は8411「みずほF」のグラフです。株価と同じ位置に描かれている灰色の折れ線は5%波動です。

5%波動とは株価(終値)がボトムから5%以上上昇したときに1つの上昇波動とし、株価(終値)がピークから5%以上下落したときに1つの下降波動とします。5%未満の値動きは、単にアヤの動きであるとしてカットします。

グラフの下部の緑色線は13日K相対力です。ここにも空色で折れ線が描かれていますが、これは15ポイント波動です。

15ポイント波動とは13日K相対力の値がボトムから15ポイント以上上昇したときに1つの上昇波動とし、13日K相対力の値がピークから15ポイント以上下落したときに1つの下降波動とします。15ポイント未満の動きは、単にアヤの動きであるとしてカットしています。

波動はピークとボトムが交互に現われます。本章の「安値波動」は、波動のボトムだけに注目し、ボトムが何個連続して切り上がっているか、切り下がっているかを計算します。

波動のボトムを1つ前のボトムと比べ、ボトムが切り上がっているときは+1、切り下げっているときは-1とします。連続して切り上がっていれば+2,+3,+4とプラス値が増加し、連続して切り下がっていれば-2,-3,-4とマイナス値が増加します。

図の株価の5%波動のボトムを見ると、a→bはボトムが切り上がっているので「安値波動」は+1になります。これが1回目の切り上がりです。次のb→cも切り上がっています。2回目の切り上がりです。「安値波動」は+2になります。次のc→dも切り上がっているので+3になります。d→eは切り下がったので-1になります。

13日K相対力の波動も同じようにカウントします。ボトムの(A→B)は切り上がっているので+1、(B→C)は切り下がったので-1、(C→D)も切り下がったので-2、(D→E)も切り下がったので-3、となります。

このように波動のボトムが切り上がっているのか切り下がっているのか、連続していくつ更新されてきたのかは、本来はグラフを見て初めてわかる、きわめて視覚的な事象ですが、「安値波動」はこれを数値で示します。例えば安値波動が+7とあれば、グラフを見ることなく異常に強い上昇をしてきてきたことが推測できます。

安値波動は波動のボトムの関係を調べますが、1106 高値波動は波動のピークの関係を調べます

波動(ピーク・ボトム)を決定することができる「加工」は次の5つです。
1070 主な株価・・・株価のザラバ高値・安値を含めた波動を決定する。
1074 IR高安 ・・・株価のザラバ高値・安値を含めた波動を決定する。
1106 高値波動・・・指数の波動を決定する(株価のときは終値ベースでの波動を決定する)
1107 安値波動・・・指数の波動を決定する(株価のときは終値ベースでの波動を決定する)
1085 クロス波動・・・指数の波動を決定する(株価のときは終値ベースでの波動を決定する)
以上のどれかによって波動が決定されていれば、そのピーク・ボトムの値や日柄を取り出すことができます。
1075 主な高値・・・ピークの値を取り出す
1076 主な安値・・・ボトムの値を取り出す
1077 主な高日・・・ピークから当日までの日数(何日経過しているか)を取り出す
1078 主な安日・・・ボトムから当日までの日数(何日経過しているか)を取り出す
1158 ピーク日付・・・ピークをつけた日は最新日から何日前だったかを取り出す
1159 ボトム日付・・・ボトムをつけた日は最新日から何日前だったかを取り出す

規則 (安値波動)

元データ株価
出来高
信用買残・売残
共通銘柄終値
No.1〜No.150線
副データなし
加 工波動のボトムの切り上がり・切り下がりを連続回数で示す。
@波動のボトムが切り上がったとき+1,次のボトムも連続して切り上がっていれば、+2,+3,+4,+5と増加する。
A波動のボトムが切り下がったとき-1,次のボトムも連続して切り下がっていれば、-2,-3,-4,-5と増加する。
パラメータXX%波動。
マイナス値のときはXポイント波動
単 位回 (X回目の切り上がり・切り下がり)
使用例・株価の5%波動の安値波動
・株価の10%波動の安値波動・相対力の15ポイント波動の切り下がり(切り上がり)



計算方法

「安値波動」は、例えば5%波動のボトムを比較して、切り上がったか・切り下がったか、それがいくつ連続しているかを調べますが、そのためにはピークとボトムを決定する必要があります。

図は株価の5%波動に、5%カギ足を重ねて描いたものです。この図を元に、@いつピークが決定し、A波動の切り上がりや切り下がりがいつ決定したのかを説明します。
  1. (a)のボトムが決まるのは、5%カギ足が陽転した(a')の日です。(a)の終値167円がボトムの株価になります。

  2. その後株価はピークを出して(b)から再び上昇しました。(b)がボトムであったことがわかるのは、5%カギ足が陽転した(b')の日です。(b)のボトムは186円です。 この日に(a→b)はボトムが切り上がったことが判明し、「安値波動」は+1の数字を記憶します(以降数字が変化するまで+1のまま)

  3. (b)から株価は上昇してピークを出して、(c)まで下落するのですが、(c)がボトムであったことがわかるのは、5%カギ足が陽転した(c')の日です。(c)のボトムは192円です。 この日にボトムが切り上がったことが判明します。連続して2回目の切り上がりです。「安値波動」は+2の数字を記憶します(以降数字が変化するまで+2のまま)

  4. (d)のピークが決まるのは、5%カギ足が陽転した(d')の日です。(d)の終値225円がボトムの株価になります。この日にボトムが切り上がったことが判明します。連続して3回目の切り上がりです。「安値波動」は+3の数字を記憶します(以降数字が変化するまで+3のまま)

  5. 株価は下落に転じました。最終的には(e)まで下落するのですが、図の(D)の日に株価は先のボトム(d)225円よりも安くなりました。この日にボトムが切り下がったことが判明します。「安値波動」は-1の数字を記憶します(以降数字が変化するまで-1のまま)
このように安値波動がカウントされる日は、波動のボトムの日ではありません。
なお細かいルールを掲げておくと、
  1. 波動は株価の終値を元にして計算される。(ザラバの高値・安値は無視している)
  2. 今回波動のボトムと前回波動のボトムが同じ値のときは、安値波動は切り上げと判定される。
などです。


設定例@ 安値波動が3回連続して切り下がったとき買いの設定



設定のポイント
No.3線 5%波動の安値波動を計算する。波動のボトムが連続して3回以上切り下げているとき(-99999以上 -3以下)買い。
No.4線 9日順位相関を計算し、紫色で描画する。当日を含めて11日以内に-80以下があったら買い。(注目日を10〜0としている)
No.5線 9日順位相関の数値が-80のところに水準の線を描く。

グラフ@

図で9日順位相関が-80以下になったところは多くあります。しかしボトムが連続して3回切り下げているところとなると、図の位置しかなく、よい位置で買いマークがついています。

設定例A K相対のボトムが切り上がったときに買いの設定

波動は株価だけでなく、他の指数(例えば相対力・ストキャスティクス・出来高平均・信用残)などの推移についても調べることができます。



設定のポイント
No.3線 株価の13K相対力を計算し、青色で描画する。当日を含めて11日以内に25以下になっていれば買い。(注目日が10日〜0日となっている)
No.4線 K相対力(No.3線)の20ポイント波動を取出し、赤色で描画する。ボトムが始めて切り上がったときに買い。(1以上 1以下としている)

No.4線のパラメータは-20とマイナス値にしています。これは1032 カギ足のパラメータと同じです。つまり、
  1. 株価の 5% カギ足 と入力したときは、株価が5%変化するとカギ足は転換します。
  2. 株価の -5% カギ足 と入力したときは、株価が5円変化するとカギ足は転換します。
パラメータがプラスのときは(X%)、マイナスのときは(X円)でカギ足の転換を決めています。カギ足は波動を取出すために有効な手法です。本章の「高値波動」(「安値波動」も同じ)では、波動を取出す手段として、内部ではカギ足を使っています。

本章では、設定例@では「元データ」を「株価」としました。パラメータ欄が(+5)であれば株価の5%カギ足を、(-5)であれば株価の5円カギ足を計算し、波動を取出します。

いっぽう、設定例Aでは「元データ」を「K相対力」としました。パラメータ欄が(+15)であればK相対力の15%カギ足を、(-15)であればK相対力の15ポイントカギ足を計算し、波動を取出します。

K相対力は0〜100までの数値を取るので、%で転換を決めることは無理があります。例えばK相対の数値が5のとき、10%で転換するには5.5になればよく、わずかに0.5の変化でカギ足が転換してしまします。

K相対の場合は、%ではなく、例えば10ポイントで転換するようにして、5→15へ上昇したときに転換としたほうがよいのです。そこで設定例Aでは、パラメータは(-15)とマイナス値を入力して、15ポイントの転換であることを指示しています。

グラフA

図で、K相対力は青色。K相対力の20ポイント転換で取出した波動が空色線で描画されています。

a→bへK相対力の波動のボトム(安値)は切り上がっています。(実際に切り上がったことが判断できるのは、(b)からK相対力の値が20ポイント上昇した(c)の日です。)

(c)の日にK相対力の波動のボトムが切り上がり、(c)の日の11日以内に、K相対力が25以下の日(bはそうである)があったので、図の青○の位置で買いマークがついています。


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