1073 チャート事典

  [1073] サイクル


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意味

2つのデータがあるとき、この2つがよく似ているかいないかを計る物差しに、相関係数があります。2つのデータの尺度が順位のとき(例えば、広告量の順位と販売高の順位)は順位相関とよばれ、これは順位相関 で説明しました。この場合の順位は、日付の順位と株価の順位の相関を計算しました。

データの尺度が間隔(アナログ)のとき(例えば、身長と体重)のときは、単に相関係数と呼ばれます。

図は1001 日経平均 と7011 三菱重工の相関係数をグラフにしたものです。図は週足ですが、そのときどきの25週のデータから相関係数を計算しています。相関係数の基準は、
  1. +0.7(グラフの目盛りでは70)以上のとき両者には強い相関関係がある。
  2. +0.3〜+0.7(グラフでは30〜70)のとき両者には相関関係がある。
  3. -0.3〜+0.3(グラフでは-30〜30)のとき両者には相関関係はない。
  4. -0.3〜-0.7(グラフでは-30〜-70)のとき両者には逆の相関関係がある。
  5. -0.7(グラフの目盛りでは-70)以上のとき両者には強い逆の相関関係がある。
この基準をふまえてグラフを見ると、a,b,cの時期には、日経平均と重工は同じ歩調で株価が推移しています。日経平均が上がれば重工も上がり、日経平均が下がれば重工も下がる、という関係です。

ところがこの関係は1999年9月ころから崩れ、2000年に入ると、逆相関の関係になりました。日経平均が上がれば重工は下がり、日経平均が下がれば重工は上がる、という関係です。

2つの株価を比べれば、似ている似ていないはわかりますが、どの程度似ているかを端的に表しているのが「相関係数」です。

上図は、日経平均と重工の関係でしたが、右図は1332 日水と日水の相関です。同じ時期の25日を取り出せば、同じ銘柄ですから、相関係数は1.00(グラフでは100)となって意味はありませんが、この場合は過去1日前と当日の相関、2日前と当日の相関、3日前と当日、100日前と当日のように、過去と現在の相関係数を計算しています。同じ日水の相関なので「自己相関」と呼ばれます。

自己相関の横軸の目盛りは「X日(週)前」です。(グラフの日付は無視して下さい。)
  1. eは当週と当週の相関なので、相関係数は1.0(グラフは100)になります。

  2. 1日前(eの1目盛り分左)の相関係数は97.6になり、2日前は96.2になり、3日前は94.9になりと、相関係数は小さくなっていきます。当日の株価と関係が強いのは、1日前→2日前→3日前の順に影響が薄れていくのはごく自然です。

  3. a近辺は強い相関がありましたが、しだいに相関は薄れていき、xにかけては相関はなくなります。
  4. b(142日前)では、相関係数は-72.2へ低下します。強い逆相関がある水準です。
  5. その後yへかけて相関はなくなりますが、c(238日前)では、相関係数は+43.0になり、相関を持ってきます。
この結果から、最近の株価の動きは別として、
  1. 238日前(約11月半前)とは相関がある。238日前が高ければ当日も高い。当日が高ければ238日後は高い。
  2. 142日前とは強い逆の相関がある。142日前が高ければ当日は安い。当日が高ければ142日後は安い。
ということが推測できます。


規則 (サイクル)

元データ株価
副データ 
加 工自己相関係数(を100倍したもの)をグラフに表示する
パラメータなし
単 位日(横軸)
%(縦軸)
使用例グラフに描画するだけ
「買い」「売り」などの売買条件を設定することはできない。


計算方法

図は、データ数がn個のときの相関係数の算式です。xとyの2つのデータが必要です、上図の重工と日経平均の相関係数を求めるときは、例えばxが重工の株価、yが日経平均の株価(この逆でもよい)として計算すればよく、自己相関係数の場合は、xを当日の株価、yをX日前の株価にして計算すればよいのです。


自己相関係数は、株価データが例えば100個あれば、1日前、2日前、3日前・・・・98日前までの相関係数を計算するので、計算量は膨大な量になります。ここでは5日前の自己相関係数を例に掲げます。


上のような15日間の株価があります。xは株価です。
  1. 5日前の自己相関を計算するので、xを5日ずらしてyに持ってきます。(No.15の株価はNo.10へ入り、No.14の株価はNo.9へ入ります。)この結果No.10〜No.1のx,yが揃うので、計算する対象のデータはNo.10〜No.1の10個です。
  2. Σx =xの合計値。(425+480+475+498+490+486+507+512+471+488)=4832
  3. Σx・x =x・xの合計値。(425x425+480x480+475x475+498x498+490x490+486x486+507x507+512x512+471x471+488x488)=2340128
  4. Σy =yの合計値。4508
  5. Σy・y =y・yの合計値。235988
  6. Σx・y =x・yの合計値。(425x409+480x428+475x430+498x430+490x437+486x425+507x480+512x475+471x498+488x490)=2178573
これで上図の相関係数に必要な数値はそろいました。これを代入すると、 ここから(5日前の)自己相関係数は45.9と計算されます。


設定例@ サイクルの設定



設定のポイント
No.3線 サイクルを紺色で描画する。「描画」欄を「する」にしていないと、表示しないので注意。


グラフ@

「サイクル」の横軸は「何日前」を表しています。図のカーソルは70日前を示してします。この日の自己相関係数は-35.8となっていますが、この日(000919。2000年9月19日)の自己相関係数が-35.8というわけではありません。

どの日を取り出しても、70日前と当日の関係は相関係数で-35.8であるということです。



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