1052 チャート事典

  [1052] ストキャスティクス%D


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意味

前章では1045 ストキャスティクス%Kの説明をしましたが、ストキャスティクス%Kは日々の数値が大きく上下して扱いにくいので、ストキャスティクス%Kを平均して数値を滑らかにする例を掲げました。

本章では、ストキャスティクス%KをX日平均することなく、これを滑らかにする「ストキャスティクス%D」の説明をします。

上図の赤線は、9日ストキャスティクス%Dの動きです。右図の紫線は、9日ストキャスティクス%Kを3日平均したものです。ほとんど違いがありませんが、少しは違っています。
  1. 9日ストキャスティクス%Kは、A(当日の終値-9日間のザラバ最安値)とB(9日間のザラバ最高値値-9日間のザラバ最安値)を計算しておき、 A÷B×100で計算する。

  2. 9日ストキャスティクス%Dは、3日分のA(A1,A2,A3)と3日分のB(B1,B2,B3)を計算しておき、(A1+A2+A3)/3÷(B1+B2+B3)/3×100で計算する。つまりA1,A2,A3の3日平均値をB1,B2,B3の3日平均値で割ったものに100をかけたものである。

  3. 9日ストキャスティクス%Kの3日平均は、3日分のストキャスティクス%K(K1,K2,K3)を計算しておき、(K1+K2+k3)÷3で計算する。
2.と3.の違いは、@9日ストキャスティクス%Dは、(当日の終値-9日間のザラバ最安値)の3日平均と(9日間のザラバ最高値値-9日間のザラバ最安値)の3日平均から計算するが、9日ストキャスティクス%Kの3日平均は、ストキャスティクス%Kの3日平均である。という点にあります。(ほとんど差はでないが)








規則 (ストキャスティクス%D)

元データ株価
副データ 
加 工ある期間の(高値・安値の値巾)の3日平均値と(当日終値とある期間の安値の差)の3日平均値から、現在の株価がどの辺の位置にあるのかを計算する
パラメータ×日のストキャスティクス%D
単 位%(0〜100)
使用例・株価の9日ストキャスティクス %D



計算方法

ストキャスティクス%Kは次の算式によって計算します。

n日のストキャスティクス%K=(C-L)/(H-L)×100 (ただし、C は当日引値・Hはn日間のザラバ高値・Lはn日間のザラバ安値)

算式でザラバの高値・安値を使うので、元データは「株価」しか使えません。(元データに株価以外のものを使うことができる相対力指数や順位相関に比べて拡張性がない。)

株価の「9日ストキャスティクス%D」を計算してみましょう。 図のようなNo.13〜No.1の13日間の株価があります。
  1. No.5のストキャスティクス%Kを計算するには、No.13〜No.5の9日間の最高値と最安値を調べます。最高値はNo.6の日の354円、最安値はNo.13の日の285円です。

  2. 最高値-最安値の差は354-285=69円、No.5の終値-最安値の差は340-285=55円なので、この日のストキャスティクス%Kは、55÷69X100=79.7となります。

  3. こうしてNo.5→No.4→No.3のストキャスティクス%Kを計算していくと、図の「C-L」欄や「H-L」欄の数値が明らかになります。

  4. 「C-L」欄や「H-L」欄の数値が3日分たまったとき、ストキャスティクス%Dが計算できるようになります。

  5. ストキャスティクス%Dは「C-L」の3日の合計÷「H-L」の3日の合計×100で計算されます。No.5・No.4・No.3の「C-L」の合計は、(55+40+39)=134、「H-L」の合計は(69+65+62)=196です。この結果%Dは134÷196×100=68.4と計算されます。

  6. No.2の%Dは(40+39+27)÷(65+62+57)×100=57.6です。

ストキャスティクス%Dは「C-L」や「H-L」を3日合計(平均でも同じ)したものから計算します。つまりこの3日という数字はいつでも固定されています。

ストキャスティクス%Kを3日平均した数値は、ストキャスティクス%Dの数値とほぼ同じになりますが、ストキャスティクス%KをX日平均することは自在にできます。(5日平均でもよいし、10日平均でもよい)この点、ストキャスティクス%Dは内部で3日と固定されているので、拡張性はやや不足しているといえます。




設定例@ 9日ストキャスティクスとDライン・スローDラインの設定



設定のポイント
No.3線 株価の9日ストキャスティクス%Kを計算する。
No.4線 9日ストキャスティクス%Dを計算し、赤色で描画する。ストキャスティクス%Dが「当日〜過去3日間のうちに」25以下のとき買い。
No.5線 ストキャスティクス%D(No.4)の5日平均(ストキャスティクスS%D)を計算し、青色で描画する。
No.6線 ストキャスティクス%D(No.4線)がストキャスティクスS%D(No.5線)を上抜いた日に買い。
No.7線 ストキャスティクス%D(No.4線)が「当日〜過去3日間のうちに」75以上のとき売り。
No.8線 ストキャスティクス%D(No.4線)がストキャスティクスS%D(No.5線)を下抜いた日に売り。

ストキャスティクス%DをX日平均したものを「スロー%D」と呼びます。


グラフ@

「9日ストキャスティクス%Dとスロー%Dラインの設定」のグラフは図のようになります。

ストキャスティクス%Dを使うことで、滑らかな指数になり、これをさらに滑らかにしたSLOW%Dとのクロスに注目することで、売買マークが安定しています。



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