1045 チャート事典

  [1045] ストキャスティクス%K


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意味

チャートには、大別すれば@トレンドを捉えようとする順張り用チャートと、A株価の行き過ぎを捉えようとする逆張り用チャート、の2つがあります。

逆張り用のチャートには、相対力順位相関ベクトルストキャスティクス%Kサイコロジカルオシレータなどがありますが、相対力は前日比、ベクトルは株価の変化率、サイコロジカルは値上がり日数、ストキャスとオシレータは株価の位置関係、とそれぞれの着眼点が違います。

グラフは4534 持田薬 の9日ストキャスティクス%K(紺色)とその5日平均(赤色)を描画したものです。元のストキャスティクス%K(紺色)を平均したものは1052 「ストキャスティクス%D」とよく似た動きになりますが、少し違います。

ストキャスティクス%Kは、計算方法で掲げた算式でわかるように、(例えば9日ストキャスティクス%Kは)当日の終値が9日間のザラバ高値とザラバ安値のどの位置にあるかを%で表示したものです。9日間のザラバ高値が545円、ザラバ安値が501円、当日の終値が535円であるときのストキャスティクス%Kは、(535-501)÷(545-501)X100=77.3 と計算されます。

ということは当日の終値が9日間の最高値であったときは100%になり、最安値であったときは0%になるわけです。実際のところ、終値で最高値をとるのは、まだ株価に上昇余力があるときです。株価がピークを打つときは、@ザラバで高値をとった後急速に値を下げて「上ヒゲ」となったり、A始値が高くて終値は安いという「かぶせ線」や「寄り切り坊主」が多く、終値で最高値を出してピークを打つことは少ないのです。

また当日の終値が9日間の最安値(「陰線の引け坊主」)であったとき、ストキャスティクス%Kは0%になりますが、これは下げ初めないし下げが加速したところで出ることが多いのです。

図のa,b,cは9日ストキャスティクス%Kが100%になったところですが、どれもこれも下降トレンドのなかの戻りのところででています。上昇トレンドの中の株価のピークではでていません。逆に9日ストキャスティクス%Kが0%になったところはx,y,zですが、xとzは株価がピークを打って崩れだしたときにでています。真のピーク(841円)よりも戻りのピーク(748円)のときのほうがストキャスティクス指数が高く、真のボトムよりも下落の最中のほうがストキャスティクス指数が低いという原因はザラバ高値・ザラバ安値をデータに取り込んだためです。

さらにいえば図の青○のところでは、上昇開始の位置でストキャスティクス%Kは高い数値を出し、その後の高値ではこの指数値を超える指数値は出していません。ようするにダマシです。どうみてもストキャスティクス%Kそのものは、使いにくい指数のように思われます。そこでストキャスティクス%KをX日平均して、この弊害から逃れようとしたの赤線です。

指数を平均すると、@指数が滑らかになり、A指数が上下に押さえられ、Bピークが遅れる、という現象があらわれます。図の赤線はストキャスティクス%Kを5日平均したものですが、@ABがうまく作用しています。ということでストキャスティクス%Kは実際にはあまり使われず、主としてストキャスティクス%KをX日平均したものか、次章で説明する2052 ストキャスティクス%Dが使われます。


規則 (ストキャスティクス%K)

元データ株価
副データ 
加 工ある期間の高値・安値の値巾と現在値から、現在の株価がどの辺の位置にあるのかを計算する
パラメータ×日のストキャスティクス%K
単 位%(0〜100)
使用例・株価の9日ストキャスティクス %K




計算方法

ストキャスティクス%Kは次の算式によって計算します。

n日のストキャスティクス%K=(C-L)/(H-L)×100 (ただし、C は当日引値・Hはn日間のザラバ高値・Lはn日間のザラバ安値)

算式でザラバの高値・安値を使うので、元データは「株価」しか使えません。(元データに株価以外のものを使うことができる相対力指数や順位相関に比べて拡張性がない。)

株価の「9日ストキャスティクス%K」を計算してみましょう。 図のようなNo.10〜No.1の10日間の株価があります。
  1. No.2のストキャスティクス%Kを計算するには、No.10〜No.2の9日間の最高値と最安値を調べます。最高値はNo.10の日の748円、最安値はNo.6の日の670円です。

  2. 最高値-最安値の差は748-670=78円、No.2の終値-最安値の差は715-670=45円なので、この日のストキャスティクス%Kは、45÷78X100=57.7となります。

  3. No.1のストキャスティクス%Kを計算するには、No.9〜No.1の9日間の最高値と最安値を調べます。最高値はNo.8の日の734円、最安値はNo.6の日の670円です。

  4. 最高値-最安値の差は734-670=64円、No.2の終値-最安値の差は710-670=40円なので、この日のストキャスティクス%Kは、40÷64X100=62.5となります。





設定例@ 9日ストキャスティクスとその平均の設定



設定のポイント
No.3線 株価の9日ストキャスティクス%Kを計算する。
No.4線 9日ストキャスティクス%K(No.3線)の5日平均を計算し、紺色で描画する。平均値が「当日〜過去3日間のうちに」25以下のとき買い。
No.5線 ストキャスティクス%Kの5日平均(No.4)のさらに5日平均を計算し、紫色で描画する。
No.6線 (No.4線)が(No.5線)を上抜いた日に買い。
No.7線 ストキャスティクス%Kの5日平均(No.4線)が「当日〜過去3日間のうちに」75以上のとき売り。
No.8線 ストキャスティクス%Kの5日平均(No.4線)が(No.5線)を下抜いた日に売り。



グラフ@

「9日ストキャスティクスとその平均の設定」のグラフは図のようになります。

ストキャスティクス%Kを平均することで滑らかな指数になり、これをさらに平均して滑らかにした線とのクロスに注目することで、売買マークが安定しています。



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