1042 チャート事典

  [1042] 相対力指数(RSI)


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意味

株式投資で成功するには、株価は安いときに買って高いときに売ればよく、また高いときに売って安いときに買い戻せばよい、のですが、この高い・安いというのは、最安値・最高値ではありません。限られた時間の中の相対的に安い株価・相対的に高い株価であればよいのです。

図は1333 マルハ のグラフですが、@陰陽足、A主な株価、B75日平均線、C13日相対力指数の4つのチャートが描かれています。

この中ですばらしいものは、Aの主な株価です。波動のピーク・ボトムの位置にそのときの高値・安値が表示されています。図には168円→151円→170円→131円→150円→119円→150円と表示されていますが、これら株価がその値段をつけた当日に表示されるのであれば、この「主な株価」以外のどのようなチャートも、これに敵うものはなく、これ1つがあれば、まず100%の勝率を上げることができます。

残念ながら、主な株価はピーク・ボトムをうってから3〜4日たった後にピークだった・ボトムだったと判定され表示されます。渦中にあるその日にピークである・ボトムであることは知ることはできません。その高値以上の値段がでなかったからピークなのであり、その値段以上の安値がでなかったからボトムなのです。 同時進行形でピークらしい・ボトムらしいをみつけようとする加工として以下のようなものが用意されています。
  1. 相対力 (相対力指数。RSIを計算)
  2. K相対力 (相対力レシオを計算)
  3. VL相対力  (変動の大きさによって相対力の期間を自動的に変化させて相対力指数を計算)
  4. CCI  (カイリとカイリの変動幅との比率を計算)
  5. 順位相関 (一定期間の値の大小の順位と時期の順位の相関を計算)
  6. ストキャスティクス%K (一定期間の株価の高値・安値・終値の位置を計算)
  7. サイコロジカル (一定期間の値上り日数の割合を計算)
  8. オシレータ (一定期間の株価の高値・安値・終値の位置の割合を計算)
これらチャートは株価の動きを指数化して(例えば0〜100までの範囲の数値に変換)、この数値をもとにして、株価のピーク・ボトムを計ろうとします。(オシレータ系のチャートと呼ばれます。)

図のC13日相対力をみると、主な株価(これがピーク・ボトムの手本である)が表示されている日には、以下の数値になっています。(主な株価はザラバ高値・ザラバ安値を表示していますが、ここではその近辺の最高の終値・最低の終値の日を掲げます。) この図から以下の仮定が立てられます。
  1. 株価がピークになっているとき、相対力は70以上になっていることが多い(a,c,g)が、そうでないこともある(e)。
  2. 株価のボトムでは、相対力が30以下になっていることもあり(d)、そうでないこともある(f,d)。
  3. 相対力が70以上でピークとなっているときは、株価が75日平均線より上にある(a,c,g)
  4. 相対力が70未満のときにピークとなっているのは、株価が75日線より下にある(e)ときである。
  5. 相対力が30以上でボトムになっているときは、株価が75日線より上位にある(上昇トレンドにある)ときである(b)。
まとめると、@基本は「70以上は売り、30以下は買い」であるが、A株価のトレンドと組み合わせればさらによい。ということになります。

●「相対力指数」と似たものに、「相対力レシオ」があります。昔はこの2つは別のものとして区別されていましたが、最近では「相対力」といえば「相対力レシオ」を指すことが多くなりました。「相対力レシオ」は「相対力指数」を簡略化したものです。《カナル24》では、@「相対力」といえば「相対力指数」であり本章で説明するものとしています。A「相対レシオ」は、「K相対力」と呼び、1051 K相対力の章で説明しています。

規則 (相対力指数)

元データ株価
出来高
信用買残・売残
共通銘柄終値
No.1〜No.150線
副データ 
加 工X日の相対力を計算する。
パラメータX日間
単 位%(0〜100)
使用例・株価の13日相対力
・株価の3日平均の42日相対力(A相対力と呼ぶ)
・出来高の9日平均の9日相対力(V相対力と呼ぶ)

計算方法

相対力は、@一定期間の株価の前日比を取り出し、A値上がり巾の合計と値下がり巾の合計を計算し、B値上がり巾が(値上がり巾+値下がり巾)の何%の割合になっているか、を計算しますが、その着眼点は「株価の前日からの変化」です。

相対力指数は、簡単にいえば、例えば10日のうちで前日比プラスの値巾を合計したら+45円であり、前日比マイナスの値巾を合計したら-32円であったとき、値上がり巾の割合は、45÷(45+32)x100=58.4%と計算したものですが、相対力指数は、2051 K相対力(相対力レシオ)に比べるとやや計算が面倒です。

図のような21日間の株価があります。株価の10日相対力を計算してみましょう。まず前日比を計算しておきます。これが相対力計算のもとになります。次に
  1. No.20〜No.11の10日間の中で、前日比がプラスのものを合計し、これを上昇基数とします。No.11の日の上昇基数は37です。(1+3+3+5+12+13=37)

  2. 同じくNo.20〜No.11の10日間の中で、前日比がマイナスのものを合計し、これを下降基数とします。No.11の日の下降基数は50です。(21+3+25+1=50)

  3. 相対力は上昇基数÷(上昇基数+下降基数)X100で計算されます。No.11の相対力は42.5になります。(37÷(37+50)X100=42.5)

  4. No.10からは以下のように計算します。
    • 上昇基数を9/10倍、下降基数を9/10倍する。(10日なので9/10倍する。25日相対なら24/25倍、50日相対なら49/50倍する。)
    • 当日の前日比がプラスのときは、そのプラス巾を上昇基数に加え、当日の前日比がマイナスのときは、そのマイナス巾(の絶対値)を下降基数に加えて、新しい上昇基数・下降基数とする。
    • 当日の相対力は、上昇基数÷(上昇基数+下降基数)X100で計算される。

  5. これをNo.10にあてはめると、上昇基数は33.3(37X0.9=33.3)。
    下降基数は45.0(50X0.9=45.0)となるが、当日の前日比が-1なので。下降基数は1を加えて46.0となる。
    相対力は42.0と計算される(33.3÷(33.3+46)X100=42.0)。

  6. No.9にあてはめると、この日の前日比は+9なので、上昇基数は33.3X0.9+9=39.0
    下降基数は46X0.9=41.4となり、
    相対力は48.5と計算される(39.0÷(39.0+41.4)X100=48.5)。
このように前日の上昇基数・下降基数をそれぞれ9/10倍し、当日の前日比を上昇基数・下降基数のどちらかに加えることによって、新しい上昇基数・下降基数を求め、相対力の値を計算します。

相対力指数の計算の特徴は、前日の上昇基調・下降基調をもとにして、連続的(再帰的)に計算するところにあります。この計算方法は平滑平均の計算方法によく似ています。連続的な計算をすることで、指数を@敏感にし、A過去の動きの影響を滑らかにする、ことができます。これは、次章の「K相対力(相対力レシオ)」の計算方法と比べてみれば、よくわかります。

設定例@ 13日相対力と13日A相対力の設定


設定のポイント
No.3線 13日相対力を計算し、紺色で描画する。
No.4線 株価の3日平均を計算。
No.5線 株価の3日平均(No.4線)の13日相対力を計算し、赤色で描画する。

グラフ@

設定例@「13日相対力と13日A相対力の設定」のグラフは図のようになります。紺色が普通の13日相対力、赤色が3日平均線の13日相対力(13日A相対力と呼ぶ)です。

3日平均線の相対力はどういう意味をもつのでしょうか。相対力は、前日比の上昇(プラス)割合です。3日平均をとったとき、@平均値の前日比は、株価の平均値に比べて滑らかになる。A前日比は今日はプラス、明日はマイナスといったことが減り、連続してプラス、連続してマイナスになる。という現象がでてきます。この結果、3日平均の相対力は、
  1. 株価の相対力に比べて、滑らかな線になる。

  2. 株価の相対力に比べて、数値がより拡大される。
という特徴をもちます。


設定例A 42日A相対力と9日V相対力で買いの設定



設定のポイント
No.3線 株価の3日平均を計算する。
No.4線 株価の3日平均(No.3線)の42日相対力を計算し、紺色で描画する。30以下で買い。(42日A相対力)
No.5線 出来高の9日平均を計算する。
No.6線 出来高の9日平均(No.5線)の9日相対力を計算し、赤色で描画する。70以上で買い。(出来高平均の相対力はV相対力と呼ぶ)


グラフA

設定例A「42日A相対力と9日V相対力の設定」のグラフは図のようになります。紺色がA相対力、赤色がV相対力です。

出来高の相対力(V相対力)は、出来高の増加具合、減少具合を表します。通常出来高が増加するときは、株価が上昇しているときで、ピーク近くが最高の出来高になります。

これを知るには出来高そのものをグラフにすればよいことですが、出来高が少ないところから、わずかに出来高が増加しはじめ、ここから急速に出来高を伴って株価が上昇するという現象はよくあります。

初期の出来高の増加の発見は、出来高そのものを見ていては気づかないことが多くありますが、V相対にすれば(もともとの出来高が少ないので)指数値は大きく現われ、発見が容易になります。

V相対が大きくなるときは、図のBのように株価がピークに近いときと、Aのように株価が下落して投げものが出たときの2つです。この設定では、42日A相対が30以下の条件で、株価が下落してきた局面に限定し、ここで出来高が増加したことをV相対で見つけようとしています。投げものがあったからといって、その後株価が上昇することにはなりませんが、@投げものが出たことによって、株価は不当に安くなっていることが多い、A投げものが出たことによって、今後上昇したときの戻り売りが少なくなって、上昇しやすくなっている、などの理由から、よい買い場であるといえます。



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