1030 チャート事典

  [1030] 新値本数


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意味

株式投資において最も重要なことは、@株価は上昇トレンドにあるか、下降トレンドにあるかの判断と、A将来どの程度の上昇や下落(時間と値巾)があると予想するか、の2つにつきます。

Aの予想はさほど正確でなくても、トレンドの転換さえ的確にとらえることができれば、もう株式投資は成功したようなものです。トレンドが陽転(上昇)したときに買い、トレンドが陰転(下降)したときに売ればよいだけです。

このとき、@できるだけ早く転換がわかり、Aトレンドが転換した後はそのトレンドがある程度持続する。というチャートがあれば、それは最高のものですが、多くは@とAは両立しがたいものです。。

図は1812 鹿島 のグラフですが、ここには3本新値足(ピンクと灰色のボックス)と25日平均線(紺色)の2つが描かれています。この図からトレンドの転換は以下の時期にわかります。
  1. (25日平均線)が上向いたcの日に上昇トレンドを確認。
  2. (3本新値足)が陽転したaとbの日に確認。(aはその後すぐに陰転したのでダマシとなりました。)bは25日平均線と同じ日にあたります。

  3. 直前の(波動)のピークの295円を上抜いたdの日に上昇トレンドを確認。
この3つは一長一短があります。1.の(平均線)は「平均線が上向いた日」を転換の日としますが、平均値が例えば256.3円から256.4円になったときに転換したとしてよいものでしょうか。わずか0.1円で転換したものは、すぐに-0.1下落する可能性があり、変換の確認は明快ではありません。これは平均線はアナログだからです。

2.の(3本新値足)は転換したことが明示的(デジタル)ですが、図のaのようにダマシも多くでます。ダマシを防ぐには、3本新値ではなく4本新値・5本新値のように転換判断の基準をきつくすることですが、そうなればダマシは少なくなる代りに、株価がより上昇してからでないと転換の確認ができなくなります。
3.の(波動)は特にチャートを使うのではなく、過去の株価(高値)を超えたことによって上昇トレンド入りとします。最も簡単であるので、誰でもトレンドが変わったという判断ができます。


規則 (新値本数)

元データ株価
No.1〜No.150線
副データ 
加 工X本新値足を作成し、転換してからの本数を計算する。ただしグラフは新値の本数ではなく、新値足を描く。
パラメータ×本(転換の基準)
単 位本(1〜20)
陽転中は、+1,+2,+3,+4.....
陰転中は、-1,-2,-3,-4.....
使用例・株価の3本新値本数
・株価の5日平均の4本新値本数

3本新値足の作り方を説明しましょう。図で紺色の数値が1.2.3.4と振ってあります。これは株価(終値)が新安値になるたびに、灰色のボックス(前の安値と当日の安値を□で囲む。陰線ボックスと呼ぶ。)を描いていったものです。当日が新安値でないときはボックスは描きません。

灰色の4.から株価は上昇し始めたのですが、このとき株価(終値)が、灰色のボックスを3つ分上回れば、「陽転」としてピンク色のボックス(陽線ボックスと呼ぶ)を描きます。灰色のボックスを3つ分とは、4→3→2の3つで、図のAの水準を株価が上回ったときが陽転した日です。

新値足が陽転した後は、以下のようになります。
  1. 株価が新高値をとるたびにピンクのボックスを描いていく。図では赤色の数字の1で陽転した後、2.3.4.5.6.とピンクのボックス(陽線ボックスと呼ぶ)が加えられています。

  2. 新値足が陰転するのは、株価がピンクのボックスを3つ分下抜いたときです。図でピンクのボックス3つ分とは、6.5.4.で、Bの水準以下になったときに「陰転」となります。

  3. 3本新値足は、ようするに3つのボックスの値巾を超える株価の変転があれば、転換と認めるわけです。それでは、ボックスが3つなかったときはどうなるのかですが、例えばビンクのボックス1つ目をつけたあと株価が下落したときは、紺色の数値4.(直近の最も安い灰色のボックス)の水準以下になったときに「陰転」したとします。図ではCの水準以下になったときです。
例では3つのボックスの値巾以上に株価が反対方向に動いたときが「転換」とされましたが、4つのボックス、5つのボックスに基準を変えれば、4本新値足、5本新値足になります。

新値足の作り方は以上のようですが、これではグラフを見て判断するだけです。新値足の様子を数値化するために、「新値本数」と「新値日数」の2つが用意されています。


計算方法

株価の3本新値足を作り、新値本数を計算してみましょう。

図のような21日間の株価があります。(「株価」の場合は終値ベースです。ザラバの高値・安値は使いません。)ボックスを作ってみましょう。3本新値は3つの同方向のボックスができて初めて機能します。
  1. No.21の300円をスタートとして、これより高い株価がでれば陽線ボックス、安い値段がでれば陰線ボックスとします。No.20は296円なので1つ目の陰線ボックスです。No.19はさらに安い292円なので、2つ目の陰線ボックスになります。No.18はさらに安い290円であるので、3つ目のボックスができ、ここで初めて「陰転中」であることがはっきりしました。

  2. 陰転中であることがわかったので、No.17からは@株価が新安値になれば、陰線ボックスを加え、A株価が陰線ボックス3つ分を上抜けば「陽転」する、という2つのことに注意しながら、ボックスを作っていきます。No.17は292円なので、陰線ボックスは追加されません。また3つ前のボックス(300-296)の高いほうの300円を上抜いていないので、陽転もしません。


  3. No.15では5つ目の陰線ボックスができており、陽転するには292円を上回ればよいことがわかっています。

  4. No.12で295円となり、陰線ボックス3つ分を上抜いたので陽転し、1つ目の陽線ボックス(289-295)ができます。このとき陰転するためには、(まだ陽線ボックスが3つないので)、直前の陰線ボックスの安値の286円を下抜けばよいことに注意して下さい。

  5. No.11とNo.12で2つの陽線ボックスを加えたので、ここで3つの陽線ボックスができ、陰転するには3つ目の陽線ボックス(289-295)の289円を下回ればよいことになります。

「新値本数」はボックスの個数ですから、表の「新値」欄にある数値が計算値となります。No.12は+1、No.11は+2、No.10は+3、No9は(更新していないので)+3のまま、No.8も+3、No.7は+4が計算値です。






設定例@ 3本新値本数が陰転して10本(-10)以下で買い、陽転して10本(+10以上)で売りの設定



設定のポイント
No.3線 株価の1日平均線を計算する。
No.4線 その(株価の1日平均線)(No.3線)の3本新値足を作り、ピンク(陽線の色。陰線の色は灰色の固定されている)で描画する。新値本数が+10本以上のときは売り。
No.5線 新値本数は(No.4線)で計算されているので、そのまま利用し、-10以下で買い。


(No.3線)でわざわざ株価の1日平均線を計算し、(No.4線)でこの新値本数を描画する、としたのは陰陽足と新値足の時間を合わせるためです。「株価の3本新値本数」と設定したときのグラフは設定例Aにあります。



グラフ@

設定例@「3本新値本数が-10以下で買い、+10以上で売りの設定」のグラフは図のようになります。新値本数は、陰転してからの新安値の本数、陽転してからの新高値の本数ですが、当然に無限に新値を取っていけるものではなく、どこかで新値が取れなくなります。おおよその目安として、5本目・8本目・11本目・13本目などが新値の限界といわれています。

図の1815 鉄建 は新安値が10本目(-10)から陽転し、新高値が13本目(+13)で頭打ちになっています。







設定例A 株価の3本新値本数と設定したとき(時間無視で描画)



設定のポイント
No.3線 株価の3本新値足を作り、ピンク(陽線の色。陰線の色は灰色の固定されている)で描画する。新値本数が+10本以上のときは売り。
No.4線 新値本数は(No.3線)で計算されているので、そのまま利用し、-10以下で買い。


設定例@と設定例Aの違いは「元データ」が違うことです。
  1. 「元データ」が「株価」のときの新値足は、時間無視のグラフになり、

  2. 「元データ」が「株価」以外の「XX線」のときは陰陽足に時間を合わせて描画します。
陰陽足に合わせて描いた新値足(時系列の新値足と呼ばれる)は、いつ転換したかがはっきりわかります。






グラフA

「元データ」を「株価」としたときの新値足のグラフは、図のように時間無視のグラフになります。これではいつ(何月何日に)転換したのかはわかりませんが、新値で何本目であるのかは、数えやすくなります。



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