1007 チャート事典

  [1007] 先行


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意味

グラフは3863 日本紙 の終値を12日ほど将来へずらせたものです。加工は「先行」を使います。先行線は、とくに株価を計算するのではなく、単純に右方向へ、株価をずらせただけのものです。例えば、a'の株価は12日分だけ右にずれてaの位置に来ています。

12日先行させるということは、現在の位置に12日前の株価があるわけですから、
  1. 先行線が当日の株価より上位にあれば、当日の株価は12日前の株価よりも安い。
  2. 先行線が当日の株価より下位にあれば、当日の株価は12日前の株価よりも高い。
ということが一目でわかります。

例えば25日平均線を描いたときは、株価と25日平均線を比較します。25日平均線は、25日間毎日同じ数量ずつ買ったときの平均コストでした。株価と平均線を比較するとは、株価と平均コストの関係(利益がでているか、損失になっているか)を見ることでした。

これと同じで、12日先行線と株価を比較するとは、12日前に買った人のコストと今日の株価を比較するということです。







規則 (先行)

元データ株価
出来高
信用買残・売残
共通銘柄終値
No.1〜No.150線
副データ 
加 工元データを×日先へずらす
パラメータ×日の先行
単 位元データの単位と同じ(株価なら円、出来高なら株)
使用例・株価の25日先行
・出来高の5日先行
・25日順位相関の10日先行=25日順位相関の値の10日先行






計算方法

株価の「5日先行」を計算してみましょう。 図のような5日間の株価があります。株価の5日先行とは、5日前の株価を当日の位置にずらすことですから、No.5の日の先行は、
  1. No.5から5日前のNo.10の株価を、No.5にもってくる。
  2. No.1の日の先行は5日前のNo.6の日の株価(601)円をNo.1の先行の値とする。
株価と先行線を比較するには、No.5の株価600円とNo.5の先行値の638円(これはNo.10の株価)を比較すればよいのです。


設定例@ 株価の25日平均線を25日先行する設定



設定のポイント
No.3線 株価の25日平均線を描画する。
No.4線 その(No.3線)の25日先行を描画する。

グラフ@

設定例@「株価の25日平均線を25日先行する設定」のグラフは図のようになります。@紺色は25日平均線、A赤色はその25日先行線です。

平均線を先行する意味はどこのあるのでしょうか。例えば図のAの日に、株価は25日平均線を上抜きました。この日の25日平均線の値はa'ですが、a'は図の青横線a1〜a2の期間の平均コストです。a1〜a2の期間のうち最も早く買った人はa1日(25日前)で、最も遅く買った人はa1(当日)です。買った時期を平均すれば、13日(25÷2)前ということになります。

通常、25日平均線を手がかりにして株を買った人は、1月で10%とか15%とかの、期間と収益を予定していますから、a1の日に買って、わずかに利益が乗ったからといっても、すぐには利食い売りはしません。もし25日平均線を超えたAの日に売る投資家がいるとすれば、買ってから予定期間の25日が過ぎた人でしょう。

このように仮定するならば、Aの日に売る人の平均コストは、a1〜a2の期間に買った人ではなく、さらに25日前の紫横線b1〜b2で買った人です。この人たちの平均コストは25日先行線(赤線)が表しています。Aの日の25日先行の値はb'です。

こう見れば、株価と25日平均線を比較するよりも、25日平均を25日先行したものと株価を比較することにも意味があります。実際のところ、Aからすぐに株価は先行線をやや上回ったところで頭つかえになり、再び反落していきました。株価が25日先行線を上回って、手数料とわずかの利益がでたときに、25日以上前に買った投資家がトントンでの売りをしたようです。


設定例A 池田ベクトルの設定



設定のポイント
No.3線 株価の4日平均線を計算する。
No.4線 その(No.3線)を2日先行して描画する。
No.5線 株価の10日平均線を計算する。
No.6線 その(No.5線)を5日先行して描画する。
No.7線 株価の20日平均線を計算する。
No.8線 その(No.7線)を10日先行して描画する。
No.9線 株価の30日平均線を計算する。
No.10線 その(No.9線)を15日先行して描画する。
No.11線 株価の40日平均線を計算する。
No.12線 その(No.11線)を20日先行して描画する。


グラフA

「池田ベクトル」は、X日平均線を、X日の半分の日数だけ先行させます。設定例のように5本の平均線が描かれますが、これを1束として考えて、
  1. 株価が全部の平均線より上にある→強い。押し目買い。

  2. 束の中にある→束の最も下のものが下値となるか。

  3. 株価が全部の平均線より下にある→弱い。戻り売り。
のように見ればよいでしょう。


設定例B 75日間の新高値を取った日に買いの設定



設定のポイント
No.3線株価の75日間の最高値(ザラバ)を見つける
No.4線それ(No.3線)を1日先行する
No.5線当日の株価の高値
No.6線当日の高値(No.5線)が75日間の最高値の1日先行(No.4線)より1円以上高かったら買い。



グラフB

「75日間の新高値を取った日に買いの設定」のグラフです。

図でわかるように、過去75日間の高値(ザラバ)を、今日の高値が上抜いた日に買いマークがついています。「新値抜けにつけ」というわけです。

設定例で、(No.3線)で過去75日間の「最大値」で75日間のうちの最も高い値(ザラバ高値)を調べています。これはまあ当然の設定です。ところが(No.4線)で、それを1日先行させているのは、何のためでしょうか。

(No.5)ザラバ高値が、(No.3)の75日間の高値より高いとき買いと設定したとき(下の設定例)は、絶対に買いマークはでません。もし(No.5線)のザラバ高値が75日間で最も高い値段755円をつけているときは、同時に(No.3線)の75日間の高値も755円になっているので、(No.5線)が(No.3線)より1円以上高くなることはないからです。

これは(No.5線)は当日のザラバ高値、(No.3線)も当日を含む過去75日間のザラバ高値をみつけているためです。(No.5線)当日のザラバ高値は、「昨日までの」75日間の高値と比較しなければなりません。

昨日までの75日間高値と当日のザラバ高値を比較するには、(No.3)の75日間の高値を「1日先行」させればよいのです。それが(No.4線)を設定した意味です。









誤りの設定例 




図のように(No.3線)の75日間の高値を1日先行させておかないと、新高値となったかどうかがわからないので、ABCなどで買いマークがつきません。

上のような設定は誤りです。



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