1389《カナル24》操作事典
 [1389] 売買ルールの設定例C 中期投資(30日)

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売買ルールの設定の例として次の5例を掲げておきます。いずれも条件表No.13を使っての検証をしています。
  1. 1386 @寄引売買(1日)  デイトレ。始値で仕掛け、当日の終値で決済する
  2. 1387 A目先投資(5日)  5日後に決済する。利食い・損切りはしない。
  3. 1388 B短期投資(10日)  10日後に決済する。利食いA・損切りZをする)
  4. 1389 C中期投資(30日)  30日後に決済する。利食いA・損切りZをする
  5. 1390 D長期投資(60日)  時間切れなし。利食いA・損切りZ・損切りXをする

中期投資(時間切れ30日間)

中期投資とは、仕掛けて30日以内に手仕舞いする投資のことを言います。 1387 売買ルールの設定例A目先投資(5日)で使った条件表No.13「75日線売買@(20日以上)」で中期投資をしたときにはどのような成績になるのかを調べます。

1812「鹿島建」は
  1. の日に買いマークを出しています。(a)の翌日の始値で買い仕掛けをすると、300円です。

  2. の日は仕掛けて5日目です。この日の終値は306円なので+6円の評価益が出ています。

  3. の日は仕掛けて10 日目です。この日の終値は309円なので+9円の評価益が出ています。

  4. の日は仕掛けて30 日目です。(中期投資という)この日の終値は388円なので+83円の評価益が出ています。

建て玉期間(時間切れ期間)が短いと利益額(リターン)は小さいが、損失(リスク)も小さくなります。建て玉期間を長くするほどリターンは大きくなり、リスクも大きくなります。

リスクが大きくなる可能性があれば、リスクを限定させるために「損切り」をすることを考えねばなりません。ただ小幅な損切りをすると勝率はかなり低下します。

「利食い」をすれば、トレードが完結するので、その後に発生するかもしれないリスクから逃れることができます。いわゆる「利益確定」です。利食いをすれば勝率は必ず向上しますが、利食いをしなければもっと大きな利益がでる可能性を摘み取るということです。

中期投資の場合、
  1. 利食いも損切りもしない
  2. 利食いはするが、損切りはしない(または損切り%を大きくする)
  3. 利食いはしない(または利食い%を大きくする)が、損切りはする
  4. 適当な利食い%で利食いをし、適当な損切り%で損切りをする
の4通りが考えられます。本章では@とBの売買ルールに従って検証をします。

@中期投資の売買ルール(1)利食い・損切りなし

中期投資の成績の50%は、仕掛けのタイミングで決まると思っています。残りは利食いのしかたや損切りのしかたに依存します。
まずは、仕掛けて30日目に利益がでているのか、損失がでているのかを調べることが大事です。利食いや損切りをすると、仕掛けのタイミングがよかったのか悪かったのかの判断ができません。

売買ルールを次のように設定してください。
  1. 「翌日の始値」で仕掛ける

  2. (30日)が経過したら「翌日の始値」で手仕舞う

  3. 利食いAはしない(チェック欄は空白)

  4. 損切りZはしない(チェック欄は空白)

2001年1月〜2013年12月の13年間の検証をすると、次のような成績になりました。( )内は短期投資の数字

1)売買成績

  1. トレード数は、313件(317件)

  2. 累計利益%は、1561%(825%)

  3. 平均利益%は、4.99%(2.60%)

  4. 勝率は、63.9% (56.2%)

  5. PFは、2.07倍 (1.88倍)
建て玉期間が10日→30日へと長くなったので、累計利益%と平均利益%の数字は大きくなります。しかも勝率が63.9%へ向上し、PFも2.07倍へ向上しています。売買成績で見る限り、条件表No13は短期投資よりも長期投資のほうが向いているといえます。

2)損益経過

「損益経過の指示」では、@理論金額(千M)で仕掛ける、A片道手数料は1株当たり0.050%(往復0.1%)、B同一日に複数の銘柄に売買マークがでたときは、株価の最も高い1銘柄を仕掛ける。としています。

売買成績では売買マークを出したとき、すべての銘柄を仕掛けるとしていますが、損益経過では同じ日の仕掛けは1銘柄に限るとしています。( )内は短期投資の数字。
  1. トレード数は、194件(197件)
  2. 累計利益%は、7662.2M(=766.2%) (4548.7M(=454%))
  3. 平均利益%は、39.5M(=3.95%) (23.1M(=2.31%))
  4. 勝率は、59.8% (55.3%)
  5. PFは、1.81倍 (1.80倍)
  6. 4連敗 (6連敗)
  7. ドローダウンは、-1210.0M (581.1M)
  8. PD倍率は、6.33倍 (7.83倍)
建て玉期間が30日間と長くなったために累計利益%と平均利益%は短期投資よりもよくなっています。勝率とPFもよくなっています。唯一弱点はドローダウンが-1210Mと大きいことです。このマイナス数字が大きいので(累計利益÷ドローダウン)で計算されるPD倍率の数字6.33倍が短期投資の7.83倍よりも小さくなっています。ややハイリスク・ハイリターンであるといえます。ただし勝率59.8%は合格基準の55%を超えているし、PFの1.81倍も合格基準の1.50倍を超えています。条件表No.13を中期投資に使った場合の成績は合格です。

A中期投資の売買ルール(2)利食い+30%・損切り-20%

右は「売買成績」の「利益率の分布」の部分図です。建て玉期間30日のうちで最高の利益率になったときの分布を見ると、
  1. 利益率が+40%以上のものはトレード数の5.1%ある。約20回に1回は瞬間的に+40%の利益を出しています。

  2. 利益率が+35%以上のものは、8.0%あり

  3. 利益率が+30%以上のものは13.4%あります。
できるだけ利益を伸ばしたいなら+40%以上で利食いとすればよいし、利益を確定したいならば+30%以上で利食いするとよい。
また損失率の分布を見ると、
  1. -20%以下のものが14.1%
    (=100-85.9)
  2. -25%以下のものが9.6%
    (=100-90.4)
  3. -30%以下のものが6.4%
    (=100-93.6)
  4. -35%以下のものが3.5%(=100-96.5)
となっています。

損切りはできるだけ避けたほうがよいので、-35%の損失に耐えられるなら-35%で損切り。これだとトレード30回に1度くらい損切りすることになります。

もし-20%の損失しか耐えられないなら-20%で損切りです。この場合はトレード7回に1回の割合で損切りが発生します。
売買ルールを次のように設定してください。
  1. 「翌日の始値」で仕掛ける

  2. (30日)が経過したら「翌日の始値」で手仕舞う

  3. ザラバで(+30%)以上の利益がでたら利食いAをする

  4. ザラバで(-20%)以上の損失がでたら損切りZをする

次のような成績になりました。

1)売買成績

( )内は(利食い・損切りなし)の数字
  1. トレード数は、313件 (313件)

  2. 累計利益%は、1598% (1561%)

  3. 平均利益%は、5.10% (4.99%)

  4. 勝率は、62.9% (63.9%)

  5. PFは、2.17倍 (2.07倍)
+30%で利食いをしているので、+30%以上の利益はでなく、-20%で損切りしているので-20%以上の損失は発生しません。この利食いと損切りの値が適当であったので、すべての成績項目の数字は向上しています。

2)損益経過

( )内は(利食い・損切りなし)の数字。
  1. トレード数は、194件 (194件)
  2. 累計利益%は、6889.7M(=688%)  (7662.2M(=766%))
  3. 平均利益%は、35.5M(=3.55%) (39.5M(=3.95%))
  4. 勝率は、59.3% (59.8%)
  5. PFは、1.73倍 (1.81倍)
  6. 5連敗 (4連敗)
  7. ドローダウンは、-1438.2M (-1210.0M)
  8. PD倍率は、4.79倍 (6.33倍)
売買成績と違って、損益経過の数字はすべて悪化しています。 損益経過のほうが実際のトレードに近い成績となるので、+30%の利食い・-20%の損切りはあまり役に立っていません。特にドローダウンが-1210M→-1438Mへ大きくなっているのは、うまくリスクをコントロールできていません。

ただ勝率59.3%は合格基準の55%を超えているし、PFの1.73倍も合格基準の1.50倍を超えています。(利食い+30%・損切り-20%)の売買ルールによる成績は合格です。

B中期投資の売買ルール(3)利食い+40%・損切り-35%

「売買成績」の「利益率の分布」を見ると、利益率が+45%以上のものはトレード数の4.2%あります。また-35%以下のものが3.5%(=100-96.5)あります。これを売買ルールにしてみましょう。

売買ルールを次のように設定してください。
  1. 「翌日の始値」で仕掛ける

  2. (30日)が経過したら「翌日の始値」で手仕舞う

  3. ザラバで(+45%)以上の利益がでたら利食いAをする

  4. ザラバで(-35%)以上の損失がでたら損切りZをする

次のような成績になりました。

1)売買成績



( )内は(利食い・損切りなし)の数字
  1. トレード数は、313件(313件)

  2. 累計利益%は、1718%(1561%)

  3. 平均利益%は、5.49%(4.99%)

  4. 勝率は、63.9% (63.9%)

  5. PFは、2.27倍 (2.07倍)
+45%で利食いをしているので、+45%以上の利益はでなく、-35%で損切りしているので-35%以上の損失は発生しません。この利食いと損切りの値が適当であったので、すべての成績項目の数字は向上しています。

2)損益経過

( )内は(利食い・損切りなし)の数字。
  1. トレード数は、194件(194件)
  2. 累計利益%は、7995.3M(=799%)  (7662.2M(=766%))
  3. 平均利益%は、41.2M(=4.12%) (39.5M(=3.95%))
  4. 勝率は、59.8% (59.8%)
  5. PFは、1.86倍 (1.81倍)
  6. 4連敗 (4連敗)
  7. ドローダウンは、-999.4M (-1210.0M)
  8. PD倍率は、8.00倍 (6.33倍)
よい成績です。勝率59.8%は合格基準の55%を超えているし、PFの1.86倍も合格基準の1.50倍を超えています。(利食い+45%・損切り-35%)の売買ルールによる成績は合格です。

C中期投資の検証のまとめ

売買ルールの利食い・損切りのしかたによって、中期投資の成績がどう変わったかを表にまとめました。成績は「損益経過」の数字で、同一日に複数の銘柄が売買マークを出しているときは1銘柄だけを仕掛けます。
(2001年〜2013年の13年間 単位(M=0.1%に相当する)手数料は往復1M=0.1%)
No. ルール トレード数 累計損益 平均利益 ドローダウン 勝率 Pファクタ 連敗
A 利食い・損切りなし 194回 *7662M *39.5M -1210M *59.8% *1.81倍 *4連敗
B 利食いなし・損切り-15% 194回 6847M 35.3 M -1031M 56.2 % 1.71倍 6連敗
C 利食いなし・損切り-20% 194回 7597M 39.2 M -1092M 59.3 % 1.80倍 *4連敗
D 利食いなし・損切り-25% 194回 7473M 38.5M *-957M 59.3% 1.78倍 *4連敗
E 利食いなし・損切り-30% 194回 *7676M *39.6M *-976M 59.8% *1.81倍 *4連敗
F 利食い+15%・損切り-35% 197回 6052M 30.7M -1255M *63.5% 1.67倍 5連敗
G 利食い+20%・損切り-35% 196回 6929M 35.4M -1274M *61.2% 1.74倍 5連敗
H 利食い+30%・損切り-35% 194回 7159M 36.9M -1291M *59.8% 1.77倍 6連敗
I 利食い+40%・損切り-35% 194回 *7761M *40.0M *-999M *59.8% *1.84倍 *4連敗
J 利食い+45%・損切り-35% 194回 *7995M *41.2M *-999M *59.8% *1.86倍 *4連敗
K 利食い+50%・損切り-35% 194回 *7781M *40.1M *-999M *59.8% *1.84倍 *4連敗
L 利食い+20%・損切り-15% 196回 6049M 30.9M -1166M 57.7% 1.63倍 7連敗
M 利食い+30%・損切り-20% 194回 6889M 35.5M -1438M 59.3% 1.73倍 5連敗
N 利食い+35%・損切り-25% 194回 6993M 36.0M -1312M 59.3% 1.73倍 5連敗
O 利食い+40%・損切り-30% 194回 7571M 39.0M *-976M *59.8% 1.80倍 *4連敗

上表には14通りの売買ルールによる成績を掲げました。このうち数字のよいベスト5に「*」印をつけています。全部の成績項目に*がついているのは、@(利食い+40%・損切り-35%)、A(利食い+45%・損切り-35%)、B(利食い+50%・損切り-35%)の3つです。

次いでよいのがC(利食いなし・損切り-35%)、D(利食いなし・損切りなし)です。@ABの(損切り-35%)は事実上は(損切りなし)に当たります。損失が-35%以上になるのは、トレード数の3.5%ほどです。これを-35%で損切りすることで、-35%以上の損失が発生することを防いでいます。

(利食い+20%)(利食い+30%)と(損切り-15%)(損切り-20%)(損切り-25%)の組み合わせでは、ベスト5に入る成績はでていません。小幅な利食いや小幅な損切りをするとよい成績はでません。


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