1513《Qエンジン》操作事典
 [1513] オートマの重要でない指示 D雑音点の間引き

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変更することが稀な指示 D雑音点の間引き

「オートマ」で条件表を生成するときに、毎回指示を変更する必要がないのは、右図の青色枠の部分です。これらの指示項目はたいして重要ではありません。
  1. 描画期間
  2. 注目点の条件
  3. 生成ルール
  4. 最小注目数
  5. 雑音点の間引き
注目点と雑音点の個数は、合計して60000個までという限度があります。

右図は《Qエンジン24》の「ドライブ」の画面です。ここで注目点と雑音点の限度を設定してあります。

図のように(a)注目点を10000、雑音点を50000としてもよいし、(b)注目点を20000、雑音点を40000、(c)注目点を30000、雑音点を30000と自由に変更することができます。

A「注目点の条件」の設定で、推奨の(ルールC)以外のものを採用したとき、雑音点は注目点よりも多くなるので、通常は(注目点を10000、雑音点を50000)とか(注目点を20000、雑音点を40000)に設定しておきます。

オートマで注目点や雑音点が設定している個数を超えたときは、その計算は打ち切られてしまいます。

図は注目点と雑音点を記憶している注雑ファイルの一覧表です。

No.74は注目点が12041個、雑音点が31510個あります。この場合は、「ドライブ」で(注目点を20000、雑音点を40000)と設定しておかなければ、オートマは途中でストップします。

No.79は注目点が6410個、雑音点が15680個あるので、「ドライブ」で(注目点を10000、雑音点を50000)と設定していてもオートマはストップしません。

ただこれは日経225銘柄を対象にしてオートマにかけたときの数字です。もし東証一部(EFTやREITを除く)の銘柄(約1800銘柄)を対象にすれば、データ量は約8倍になります。注目点は51280個(=6410×8)、雑音点は125440個(=15680×8)に近いものになるでしょう。合計で約180000個ですから、オートマの限界を超えています。

この場合は「描画用条件表」に有効と思われる売買条件を追加して、注目数や雑音数の出方を減らす工夫をしなければなりません。

対象銘柄を675銘柄にしたときは、データ量が3倍になるので、注目点は19230個(=6410×3)、雑音点は47040個(=15680×3)に近いものになるでしょう。「ドライブ」で (注目点を20000、雑音点を40000)と設定していたなら、注目点は20000個以下なのでOKですが、雑音点は40000個を超えてしまいます。この場合には注目点はそのままにして雑音点を「間引き」することができます。

オートマの指示の画面の「雑音点の間引き」に、「2個ごとに記憶する」と指示します。

「2個ごと」とは雑音点が、1,2,3,4,5,6,7,8,9,10・・・と出たとき、2,4,6,8,10番目の雑音点だけを記憶します。1,3,5,7,9番目の雑音点は無視します。(雑音点の1/2が記憶される)

「3個ごと」とは、3,6,9 番目の雑音点だけを記憶します。1,2,4,5,7,8,10番目の雑音点は無視します。(雑音点の1/3が記憶される)

上例の雑音点を「2個ごと」に記憶したとき、雑音点は235020個(=15680×3÷2)記憶されます。

@雑音点の間引きかた

オートマの指示の画面で、雑音点を間引くのか、どのように間引くのかの指示をしてオートマを実行します。 間引きかたは
  1. 間引かない
  2. 2個ごとに記憶する
  3. 3個ごとに記憶する
       :    :
  4. 10個ごとに記憶する
と指示します。「2個ごとに記憶する」とは、雑音点が 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,・・・とあったとき、2,4,6,8,10,12番目の雑音点だけを記憶します。雑音点の個数は本来あるべき個数の1/2になります。

「3個ごとに記憶する」とは、3,6,9,12番目の雑音点だけを記憶します。雑音点の個数は本来あるべき個数の1/3になります。

A間引きかたによる生成の違い

右のような指示をしてオートマを実行しました。対象銘柄は「TOPIX500」、対象期間は(2001年1月〜2013年12月まで)
  1. 「20日間で+40%以上の上昇」で成功(注目点)とし、そうでないものは失敗(雑音点)とする。

  2. トリガーは(描画1)No.6「9日高安値突破」を使う。

  3. 局面を絞り込むチャートは(計算2)No.13「一般銘柄C」を使う。

  4. 最小注目数は(50個以上)とする。これは20日間で40%の上昇をする注目点は多くないと考えられるため。

  5. 間引きは

    (a)しない
    (b)2個ごとに記憶(1/2)
    (c)3個ごとに記憶(1/3)
    (d)5個ごとに記憶(1/5)
    (e)10個ごとに記憶(1/10)

    の5通りを試す。
次表の(A)は500銘柄を対象にして雑音点を設定させていたところ、458銘柄目で雑音点が55000個に達したので、458銘柄を対象にした条件表になりました。(B)〜(E)の5つは雑音点を間引くことで、500銘柄全部を対象にした生成した条件表です。(X)は225銘柄を対象にして条件表を生成し、これを500銘柄について検証したものです。

(表1) 雑音点を間引いたときの(買い)の成績 (時間切れは20日間。手数料なし)
No. タイトル (トリガー) 注目数 雑音数 トレード数 累計損益 平均利益 勝率 Pファクタ 評価
A 9日高安突破
間引きしない
199個 54009個 134回 718.2 % 5.36 % 56.2 % 1.99倍 -
B 9日高安突破
2個ごと記憶(1/2)
225個 29617個 181回 1108.9 % 6.13 % 60.2 % 2.39倍 -
C 9日高安突破
3個ごと記憶(1/3)
225個 19744個 217回 1272.8 % 5.87 % 59.0 % 2.28倍 -
D 9日高安突破
5個ごと記憶(1/5)
225個 11848個 147回 681.0 % 4.63 % 53.1 % 1.83倍 -
E 9日高安突破
10個ごと記憶(1/10)
225個 5925個 149回 835.9 % 5.61 % 56.4 % 2.07倍 -
X 9日高安突破
225銘柄対象(なし)
138個 26925個 276回 1026.6 % 3.72 % 55.8 % 1.72倍 -

上表の(A)は雑音点が多くなりすぎたため、オートマは458銘柄を対象にして条件表を生成しています。その条件表を500銘柄について検証したので、いくぶんは成績は悪くなります。

(B)〜(E)は、雑音点を間引きをしたので、オートマは500銘柄のすべてを対象としました。注目数は225個でどれも同じですが、雑音数は間引きのしかたによって違っています。

オートマは成功例(注目点)と失敗例(雑音点)を判別するには、どのチャートにどういう条件をつければよいのかを探します。この際の情報とは、注目点の日のチャートの値と雑音点の日のチャートの値です。雑音点を間引きすれば、その分だけ雑音点の情報が減ります。少ない情報からは正しい結論は導けません。

情報(今の場合は失敗例の情報)が少なくなれば、オートマが生成する条件表の成績は悪くなります。(B)の雑音点は29617個ありましたが、それを元に生成した条件表の平均利益は6.13%でした。これが(C)の19744個になると、平均利益は5.87%へ少し低下し、(D)の11848個になると、平均利益は4.63%まで低下しています。

(E)の雑音数は5925個と当初の雑音数の1/10になっていますが、平均利益は(D)の4.63%よりも大きな5.61%になっています。しかしこれはたまたまの数字です。平均利益の数字は(D)よりはよいが(C)(B)を超えてはいません。雑音点を間引きすればするほど、生成した条件表の成績は悪くなりますが、(A)のようにオートマが途中でストップしたときよりも、1/2に間引きした(B)のほうがよい成績を出しています。

(X)は225銘柄を対象にして、20日間で40%上昇したときを注目点として生成させた条件表です。225銘柄を対象としたので、オートマはストップすることなく条件表を生成しましtが、これを500銘柄を対象にした検証をすると、その成績は(A)(B)(C)(E)より劣っています。500銘柄を対象にしてトレードするのであれば、(B)(C)のように雑音点を間引きしても、500銘柄を対象にして条件表を生成するほうがよいようです。

以上のことから、雑音点が多すぎてオートマがストップしたときは、トリガーの条件表の売買条件をキツくする のが基本ですが、雑音点を1/2とか1/3に間引きしてもよいと思われます。


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