1229《Qエンジン》操作事典
 [1229] ( 225) 損益経過D(決済・仕掛け優先)

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@損益経過の指示

「損益経過」ボタンをクリックすると、図のような「損益経過の表示」の画面が現れます。

「検証リスト」では、@いつも1単位(1株でも同じ)の売買をした結果を表示しています。Aある銘柄を500円で買い、B515円で売却(手仕舞い)したので、C+3.0%の利益が出た。ということを表示しているに過ぎません。

実際の売買では、@いつでも1単元(多くは千株)を買うということもあるでしょうが、A1回に仕掛ける金額(例えば50万円とか)を決めておいて、この金額で買えるだけの株数を買うこともあるでしょう。

売買には手数料がかかりますから、この分だけ利益額が減少します。また手持ちの資金には限りがありますから、次々に買いマークがでても全部を買うことはできません。資金を目一杯使ったときは、何かを手仕舞いするまでは、買うことができません。 こういう売買のやりかたを「損益経過の表示」の画面で指示します。

A資金限定で「仕掛け優先」

条件表と売買ルールがよい成績をだすのかどうかを調べるには、損益経過の指示で、
  1. 理論金額で仕掛ける
  2. 決済優先
  3. 資金は無制限
とします。これが標準です。しかし現実には理論金額で仕掛けることはできません。「一定株数」か「一定金額」で仕掛けることになります。ここで理論的な成績との食い違いがでます。また投資家の資金は限定されており、売買マークがでたもののすべてを仕掛けることはできません。そのときの資金残高によって仕掛けられないことがあります。ここでも理論的な成績と違いがでてきます。

さらに、現金残がほとんど0円のときに、同じ日に仕掛けと決済の2つの取引が生じたとき、@先に決済されていれば、現金残高が増加し、同じ日の仕掛けをすることができるが、A後に決済がされたときは、同じ日の仕掛けはできない、という違いがでてきます。本章では「決済優先」と「仕掛け優先」の違いについて説明します。(ただし「資金限定」の売買自体が「お遊び」に近い検証なので、この章は重要視する必要はありません。)

次図では、@一定金額で、A「仕掛け優先」で、B「資金限定」を指示しました。「資金限定」というのは、いくら条件表が売買マークを出し、売買ルールが新規の仕掛けを指示したときでも、すでに限度額一杯の建て玉をしている場合には、新規の仕掛けをしない、というものです。

新規の建て玉ができるのは、現在の資金一杯の建て玉の一部が手仕舞いされて、新規建て玉ができる分の資金ができたときです。

資金(現金残)が0円に近いときは、仕掛けができるときとできないときがあります。例えば現金現金残高が600千円のとき、同じ日に@735円の仕掛けと、A660円の決済の2つの取引が発生したとしましょう。
  1. もし決済が先(決済優先)であれば、先に660千円で手仕舞いするので、現金残高は600+660=1260千円になります。したがって735円の仕掛けができることになります。

  2. しかし、仕掛けが先(仕掛け優先)であれば、現金残高は600千円しかないので、735円の仕掛けはできません。この結果、「決済優先」と「仕掛け優先」の成績はわずかながら違いがでてきます。

  1. 仕掛けの単位は、「一定金額で売買する」。そのときの1回の金額は1000千円を上限とする。

    株価が263円のときは1000÷263=3.80 の計算から3株(3000株)を仕掛け、860円であれが1000÷860=1.16の計算から1株(1000株)を仕掛ける。1000円を超える株価のものは仕掛けることはできない。

  2. 仕掛けと決済は、「仕掛けを優先」とする。同じ日に仕掛けと決済の2つの取引が発生したときは、まず仕掛けられるかどうかのチェックをします。現金残高が少ないときは、仕掛けることができません。

    (「決済優先」のときは、先に決済されて現金残高が増加した後に、仕掛けられるかどうかのチェックをします。現金残高が増加しているので、多くの場合は、仕掛けることができます。)

  3. 片道手数料は、「0%」または「0円」とする。

  4. 初期資金は、説明をわかりやすくするために「資金限定(1000千円)」としました。1回の仕掛けの金額は1000千円としているので、1銘柄までの建て玉ができます。(売買によってドンドン利益が積み上がって、例えば総資金が2000千円になれば、その分だけ建て玉をすることができるようになります。)

  5. 仕掛け日の制限は、「制限なし」。
  6. 仕掛ける銘柄数の制限は、「銘柄数の制限なし」。
  7. 株価の呼び値は、「1円」。
  8. 実際の株価と売買単位は、「使わない」
他の指示のしかたについては、以下の章を参照して下さい。

B損益経過のリスト

「開始」ボタンをクリックすると、損益経過リストが表示されます。 損益経過は「売買検証」をした対象銘柄(この例では225銘柄)の中で最も早く仕掛けた日付順に、手仕舞いした日付順に、表示されます。

[資金無制限のとき]

次の例は資金無制限のときの損益経過のリストです。


「資金無制限」のときは、仕掛けが出れば仕掛け、決済が出れば手仕舞いするだけです。何の制限もありません。
  1. 010119S (2001年1月19日)に、5541「太平金」を売り(Bは買い・Sは売り)仕掛けをした。株価は214円なので、4単位(X4)売った。仕掛けの金額は856千円。累計の仕掛けは856千円(仕掛計T欄)。建て玉中のものは856千円(利益率欄)。 仕掛けで856千円を使ったので「資金残」は144千円(=1000-856)になる。

  2. (a)010209S (2001年2月9日)には、5541「太平金」の売り仕掛けが「□利食いB」となったので、188円で手仕舞いする。という指示と、

  3. (b)6796「クラリオ」がを309円で3単位(X3)仕掛ける。

    という2つの指示が出ています。(2001年2月9日)には、。5541「太平金」の決済と6796「クラリオ」の仕掛けが同時にでています。ここで、「決済優先」の方針と「仕掛け優先」の方針では、売買のしかたが違ってきます。

[決済を優先のとき]

「決済を優先」とは、同じ日に決済と仕掛けがあったとき、「決済」を先にするものとする、いう意味です。

  1. (a)(2001年2月9日)の5541「太平金」の決済と6796「クラリオ」の仕掛けのうち、決済を優先するので、まず5541「太平金」を決済すると、「資金残」は1104円になります。

  2. (b)資金が1000千円以上あるので、6796「クラリオ」を309円で3単位、売り仕掛けをすることができます。

[仕掛け優先のとき]

「仕掛け優先」とは、同じ日に決済と仕掛けがあったとき、「仕掛け」を先にするものとする、いいう意味です。

  1. (a)(2001年2月9日)の5541「太平金」の決済と6796「クラリオ」の仕掛けのうち、仕掛けを先にするのですが、この日の「現金残」は144千円しかありません。6796「クラリオ」の仕掛けをすることはできません。

  2. (b)この日には、5541「太平金」を決済し、現金残を1104千円に増やしておいて、010404(2001年4月4日)に出た5715「古河機金」の仕掛けをすることになります。

「仕掛け優先」と「決済優先」との関係について

同じ日に、仕掛けと決済の2つの取引が発生したとき、「仕掛け優先」は先に仕掛けることができる現金残高があるかをチェックします。現金残高が不足していれば、仕掛けることはできません。

「決済優先」は先に決済をして現金が増えたものとします。現金が一定金額以上あれば、同じ日に仕掛けることができます。したがって、「決済優先」のほうが「仕掛け優先」よりも仕掛けの回数が大きくなります。

C「仕掛け優先」と「決済優先」の成績の違い

同じ「一定金額(1000千円)で売買する」としたときでも(上段)「決済優先」のときと(下段)「仕掛け優先」のとき(1228 (225) 損益経過C (初期資金の変更)を参照)とでは、以下の違いがあります。


  1. 「仕掛け優先」は「決済優先」よりも現金残高が少ないので、トレード数は少なくなる。仕掛け優先のトレード数は99回→50回に減少している。
  2. トレード数が異なるので損益累計金額も異なる。仕掛け優先が金額が小さくなる。
  3. トレード数が異なるので平均利益は異なる。
  4. トレード数が違うので勝率も違う。
  5. プロフィット・ファクターは、累計損益の数字が異なるので違ってくる。
  6. トレード数が違うので最大ドローダウンも違う。
基本(理論金額・資金無制限)に比べて、
  1. 「一定金額」の仕掛けは仕掛ける銘柄が限られ(高株価のものは仕掛けられない)
  2. 「資金限定」によって仕掛けるチャンスが限られます。
  3. さらに「仕掛け優先」は「決済優先」よりも少し仕掛けるチャンスが少なくなります。
「資金限定」で「仕掛け優先」の制限をつけたときは、検証をする時期によって成績が大きく変化します。たまたま利食いできる時期から検証を開始したときは、仕掛け→手仕舞いの回転が効いて次に仕掛けるチャンスが増加しますが、損切りが多い時期にスタートしたときは資金が細っていき仕掛けのチャンスを失います。

よって正しい検証はできません。成績を見るには基本(理論金額・資金無制限)の指示をすべきです。


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