1103《Qエンジン》操作事典
 [1103] 損切りのルール

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損切りのルール

およそ株式売買をするにあたっては、最低限以下の4つのことを決めておかねばなりません。
  1. 仕掛けのルール
  2. 利食いのルール
  3. 損切りのルール
  4. 手仕舞いのルール
1.は「仕掛け」であり、2.3.4.は「手仕舞い」です。 「手仕舞い」とは、仕掛けた(買った・売った)ものを決済することをいいますが、細かくいうと
  1. 利益が出ている場合を「利食い」
  2. 損失が出ている場合を「損切り」
  3. 一定の時間が経過したために決済するのを「時間切れ」
  4. 逆の売買マークがでて手仕舞いするのを「決済K」
と呼びます。本章は3.「損切り」について説明します。

損切りの設定項目



  1. 損切りの方法は図の@ABの2つの原因があります。
  2. この原因が発生したかどうかを判定するのに、Cの「ザラバ値」または「当日終値」のどちらかを使い、
  3. 原因が成立したなら、Dのどのタイミングで手仕舞うかを設定します。

@損切りの3つの原因

「損切り」は損失が出ているときの手仕舞いですから、仕掛けた後は、いつも評価損益を把握しておかねばなりません。例えば「買い」の仕掛けをしているときの評価損益は、(時価-買値)÷買値X100で損益率が計算できます。
  • 買値が480円・時価が524円のときの評価の損益率は、(524-480)÷480x100=+9.1%です。
  • 買値が480円・時価が461円のときの評価の損益率は、(461-480)÷480x100=-3.9%です。

損切りZ

図では-15%以上の損失が出たときとしています。(損失を明示するためにマイナス値を設定して下さい。)買値が480円のとき、損失率が-15%になるには、480X0.85=408円以下になればよいのです。

この408円という値段は、図のCで「ザラバ値」または「当日終値」の指定ができます。ある日の株価が高値423 円〜安値401円の間で動き、終値が412円であった場合には
  • 「ザラバ」では、408円以下の値段がついたので(損失率が-15%以上になる)、「損切りZ」の原因が発生しますが、

  • 「当日終値」では408円に達していないので「損切りZ」の原因は発生していません。

損切りX

図では20日が経過して、-5%以上の損失が出たときとしています。買値が480円のとき、損失率が-5%になるには、480X0.95=456円になればよいのです。ただし仕掛けて(買って)から20日以上が経過しているときの制限があります。買った3日後に456円の株価になっても「損切りX」の原因は発生しません。

この456円という値段は、図のCで「ザラバ値」または「当日終値」の指定ができます。仕掛けてから20日経過したある日の株価が高値462円〜安値450円の間で動き、終値が460円であった場合には
  • 「ザラバ」では、456円以下の値段がついたので(損失率が-5%以上になる)、「損切りX」の原因が発生しますが、

  • 「当日終値」では456円に達していないので「損切りX」の原因は発生していません。
「損切りX」は「損切りZ」を補完するものです。

損切りY

損切りYは「逆指値の手仕舞い」ともいえます。ここでは損失率はいっさい考慮せず、以下の株価になったときに「損切りY」が成立します。
  1. 「買い」の場合は、買いマークが出た日のザラバ安値を、その後の株価が下回ったとき、直ちに損切りをします。安値を下回ったかどうかの判断はザラバでし、損切りもザラバで行います。

    図の左は「買い」の場合です。買いマークがでた日の安値が480円であったとすると、その後の株価が(480円を下回った)479円になったときに損切りYが成立します。あらかじめ「479円以下で買いの損切りをする」という逆指値をしておくと、479円以下で損切りできます。

  2. 「売り」の場合は、売りマークが出た日のザラバ高値を、その後の株価が上回ったとき、直ちに損切りをします。高値を上回ったかどうかの判断はザラバでし、損切りもザラバで行います。 図の右は「売り」の場合です。売りマークがでた日の高値が723円であったとすると、その後の株価が(723円を上回った)724円になったときに損切りYが成立します。あらかじめ「724円以上で売りの損切りをする」という逆指値をしておくと、724円以上で損切りできます。

なお買いの場合、安値480円を1円下回った479円でいつでも損切りできるとは限りません。昨日までは480円以上の株価であったが、ある日の始値がいきなり475円になったときは、この475円で損切りYが成立します。

売りの場合も同様で、ある日の始値が基準の高値723円より112円高い735円で始まったときは、724円ではなく始値の735円で損切りYが成立します。

A損切りのタイミング

「損切りZ」と「損切りX」の2つの損切りの原因が発生したら、いつ手仕舞うのかについては選択の余地があります。(「損切りY」はいつもザラバ値で行う)「損切り」では「利食い」と同じく、右図の5通りを選択できます。(5つのどれかを表示しておいて、クリックして文字を紺色にしてはじめて選択できます。文字が白いままでは選択できていません。)
  1. 「当日のザラバ」で手仕舞いできるのは、
    • 損切りZ・損切りXで、
    • 「ザラバ」値段を損失率判定の基準にしていた
    ときです。(「当日終値」を損失率判定の基準にしているときに「当日ザラバ」値で損切りするというのは矛盾しています。)

    通常は損切りZ・損切りXの予定の損失が出る株価をあらかじめ計算しておいて、指値の手仕舞いの注文をだしておくということになるでしょう。

  2. 「当日の終値」は、「ザラバ」値段を損失率判定の基準にしているときでも、「当日終値」を損失率判定の基準にしているときでも、使えます。

  3. 「翌日の始値」は当日に損切りの原因が発生した銘柄を翌日の朝一番で仕掛けるわけですから、これは最も現実的な仕掛けです。

  4. 「翌日の終値」は当日に損切りの原因が発生した銘柄について、翌日の様子を見て終値で損切りすることになります。わざわざ1日の動きを見るという理由もありませんが、有利な損切りができることもあるでしょう。

  5. 「翌日の高安値」は当日に損切りの原因が発生した銘柄について、翌日の様子を見て、翌日の値段のうちの最高に有利な値段で損切りすることを意味します。買いの手仕舞いであれば翌日の高値で売却、売りの手仕舞いであれば翌日の安値で買い戻したとします。

    翌日の株価の値動きを見て、最も有利であると思われたときに損切りするということですが、今の株価は当日の高値なのか、安値なのか、そうでないのか、はそのときにはわかりませんから、最も理想的な損切りができた場合を指示しているということです。

損切りZの例

図の4061「電 化」は、a(2008年2月15日)で買いマークが出ています。b(2008年3月10日)で損切りして手仕舞いしています。 このときの売買ルールは、
  1. 買いマークが出たら、翌日の始値で買い、
  2. 当日のザラバで、-15%の損失が出たら
  3. 当日のザラバで「損切りZ」とする
というものでした。
次図は売買検証をしたものです。

  1. 080215B は2008年2月15日に買いマークが出た。
    翌日の始値の356円で買った。

  2. 080310(2008年3月10日に「損切りZ]が発生した。
    (買った356円から-15%の損失が出るには、302.6円以下にならねばならない)
    ザラバの302円で損切りした。

  3. この結果、損失率は-15.17%になった。(302-356)÷356X100=-15.17 となっています。

損切りYの例

5301「東海カ」はa(2007年7月9日)に売りマークが出ています。この日の高値は1245円でした。 このときの売買ルールが次のようにしていたとしましょう。
  1. 売りマークが出たら、翌日の始値で「カラ売り」し、

  2. ザラバで、-15%の利益が出たら、即座に「利食いA」とする。

  3. 当日のザラバで、-15%の損失が出たら、ザラバで「損切りZ」とする。

  4. または売買マークが出た日の高値を上抜いたら「損切りY」とする。
aの翌日の始値1238円でカラ売りをしました。ここで、
  1. 株価がザラバで1424円になったら「利食いA」になる。(+15%の利益)
  2. 株価の終値が1052円になったら「損切りZ」となる。(-15%の損失)
  3. 株価がザラバで1245を超えたら「損切りY」になる。
ことが予定できます。bの日に1245円を超えて1246円となったので、ここで「損切りY」が成立しました。

もし「損切りY」のルールを採用していないときは、cの1424円で「損切りZ」になります。


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