日経平均をどう見たか・判断したか (2019年7月)

 日経平均をどう見たか・判断したか (2019年 7月)


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(2019. 7. 1) TOPIX 1584P(+2.17%) 日経平均 21729円 (+2.13%)12.0億株 (2兆2028億)

中国上海 -0.61%
英FT100 +0.31%
独DAX +1.04%
NYダウ +0.28%
ナスダック  +0.48%

海外は29日の大阪での米中の首脳会談を米中貿易摩擦の解消の先導役になるかと期待したようで、概ね高かった。

29日の米中首脳会談では、トランプ大統領は4次の対中関税引き上げを延期し、ファーウェイへの部品輸出を一部認め、米国への輸出も認めると譲歩しました。これによって中国もとりあえずは態度を軟化させ、貿易協定は再開することになりました。 このまま第4次の関税引き上げがあれば、1)パソコン、2)スマホの米国輸入価格が25%になり、1)2)のメーカーや部品供給をする世界の企業は打撃になるところでしたが、とりあえずは回避されました。

日本株は、1)2)に関係する電機が大反発し、今日の値上がり銘柄数は2010銘柄(値下りは108銘柄)。株価は景気の規準である200日線を上回り、4平均線の最上位に躍り出ました。 だが今日の株高はでき過ぎでしょう。すでに米中貿易摩擦は小さな問題になり、米中の覇権争いになっています。米国が世界の覇権国になるのか、はたまた中国かは短期に決着がつくはずはありません。今後10年とか20年は米中の争いは収まりません。貿易はそのうちの一つの手駒でしかありません。

6月の日銀短観の製造業DIは3月の+12→6月の+7へ低下し、9月の先行きも+7で止まるようです。DIが+7ということは、よいと答えた企業が53.5%、悪いと答えた企業が46.5%です。(この差が+7となる)

足許の日本の製造業の景況感は着実に低下しています。今日の株価にはこのことは織り込まれなかった。過剰なマネーが株価を水膨れさせています。そしていつかは水膨れした株式はバブルとなり暴落を引き起こします。

日経平均の上値メドは上図のようになっています。高いほうから順に、
  1. 23265円
  2. 22041円
  3. 21837円
  4. 21428円
私はC21428円をクリアした時点で上値メドに達成したのだろうと思っていましたが今回のニュースでA22041円、B21837円の可能性がでてきました。


(2019. 7. 2) TOPIX 1589P(+0.31%) 日経平均 21754円 (+0.11%)10.0億株 (1兆8998億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +2.22%
(2)英FT100 +0.97%
(3)独DAX +0.99%
(4)NYダウ +0.44%
(5)ナスダック  +1.06%

海外は米中貿易摩擦の懸念が後退したとして高い。だがNYダウ、S&P、ナスダックの3株価指数はすべて新高値の陰線になっており、米中貿易摩擦の懸念は払拭されていません。

日経平均は米中の貿易協議の再開を評価して、昨日大きく上昇したので今日は小幅な動きに終始する。株価の基本となる要因は基本的には企業業績ですが、昨日の日銀短観では眼下の日本経済はよろしくない。

しかしそれでも大幅な上昇をしたのは、米国の金利引き下げによる過剰流動性により株価上昇期待が強いのでしょう。これは将来の株価にとっては大きなマイナス材料です。人為的に株価を釣り上げているのだから、どこかで株価バブルは弾けます。先々のことを思うと株式投資をする気にはなれません。



(2019. 7. 3) TOPIX 1579P(+0.65%) 日経平均 21638円 (-0.53%)10.0億株 (1兆9222億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.03%
(2)英FT100 +0.82%
(3)独DAX +0.04%
(4)NYダウ +0.26%
(5)ナスダック  +0.22%

海外の前日は米中貿易摩擦の懸念が後退したとして高かったが、今日はこの材料は織り込まれてしまったようで小幅高に終わる。

実際のところ米国の対中国への関税引き上げは何も解決しておらず、ファーウエイへの対米輸出解禁はその範囲が明らかになっていません。やはり米中の軋轢はまだまだ続く(5年〜10年)のではなかろうか。

2016年の米国大統領選以来、世界の株価はトランプの気まぐれな貿易政策に翻弄されましたが、今となっては米中の覇権争いは単なる米中の貿易収支にあるのではなく、次の覇権国家の選択にあることがわかりました。従って米中の衝突は短期間で解決することはない、というのが世界の株式市場の判断です。米中の貿易摩擦が終ったように見えても米国は第2第3の仕掛をします。米国のGDPや一人当たりGDPで中国に負けることが座視できないトランプが大統領でいる限り米中貿易摩擦はなくなりません。


(2019. 7. 4) TOPIX 1589P(+0.65%) 日経平均 21702円 (+0.30%)8.2億株 (1兆4548億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.94%
(2)英FT100 +0.66%
(3)独DAX +0.71%
(4)NYダウ +0.67%
(5)ナスダック  +0.75%

海外はさらなる金融緩和を期待して上昇する。しかし金融緩和(=低金利)を材料にして上昇する株式市場はバブル指向です。バブル状況とは実体経済から大きく離れた資産価格が上昇をすることです。資産がどれだけの利益をもたらすかよりも資産価格の上昇を第一に考えている状況です。

マネーがいくらでも供給されるものだから、リスクマネジメントはいい加減になります。2008年のリーマンショックから10年を経ましたが、いまだにバブル指向の投資資金があるとは驚きです。株価の価値は、@その企業が今後10年〜20年間でどれほどの収益を上げる(リターン)と思うのか、Aその企業は時流に乗り遅れる(リスク)ことはないのか、などを総合して投下資金に対する利益率を予想して投資します。

今日の米国10年物の国債利回りは1.949%です。2%を割り込んだ米国国債は通常であれば投資の対象になりません。ましてや日本の10年物利回りは-0.160%です。預金をすれば逆に利子を払わねばなりません。こんな異常な金融の仕組みができてきています。

米国の3つの株価指標は(NYダウ・S&P・ナスダック)は終値ベースで新高値となりました(ナスダックはザラバの新高値にはいたらず)。米国はバブルの期待が一番強い。だがバブルが弾ければ米国株式は大きな大きな調整をしなければなりません。

日本企業はまだバブル的な上昇にいたっていません。新聞では日本の株価は割安であるとか、先進国に出遅れているとかの論評をしているようですが、今が日本の経済の実体です。もう年率4%成長の時期はこないし、金利が3〜4%に戻るという期待はできないのです。


(2019. 7. 5) TOPIX 1592P(+0.18) 日経平均 21746円 (+0.20%)9.3億株 (1兆5525億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.33%
(2)英FT100 -0.08%
(3)独DAX +0.11
(4)NYダウ -
(5)ナスダック  -

米国は独立記念日で休場であったので、米国以外の海外市場は動けず。米国抜きでは株式市場が成り立たない。米国が世界の株価を動かしている。経済力(例えばGDP)において米国が圧倒的に抜きんでていることはないのだけれど、金融面においては米国がほとんど独占的な力を持っている。

かつて日本は1980年〜2000年にかけて1人当たりGDPは米国を上回る成功者であり、「Japan as No.1」といわれたこともありました。ここで儲けた金は国内ではバブル景気を引き起こしたが、多くは海外に投資されました。 2017年のIMFのデータでは対外純資産(貸付金-負債)で最も悪いのは米国で、ザッと7.7兆ドル(約850兆円)。これは第2位のスペイントの1.2兆ドル(約132兆円)の6倍です。

一方対外純資産が大きい国は、 @日本2.9兆ドル(319兆円)、Aドイツ2.1兆ドル(230兆円)、B中国1.8ドル(200兆円)、C香港1.4兆ドル(150兆円)です。日本は断トツに対外資産を持っている。日本は資産家です。昔に例えるなら、働かなくても毎年収入(家賃や小作料・小商売)のある旦那です。従って収入は安定している(経常収支が恒常的にプラス)。米国に不安が生じれば円が買われ円高になるのは当然です。

米国は対外資産は赤字です。資産家というわけではありませんが、いま稼げる国は、米国・中国の2か国です。(ただし中国経済は2030年から伸びなくなるので将来的な投資先ではなくなりつつあります)この2か国に世界の投資資金が集まっているのだから、日本の株式市場が独自に動くことはありません。


(2019. 7. 8) TOPIX 1578P(-0.89) 日経平均 21534円 (-0.98%)10.7億株 (1兆6953億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.19%
(2)英FT100 -0.66%
(3)独DAX -0.49%
(4)NYダウ -0.16%
(5)ナスダック  -0.10%

米国の6月の雇用統計は+22.4万人と予想(+16万人)を上回まわる。これによって米国の金融緩和は先にずれたとして株価は下げる。

金利によって上下する市場は決して強いものではありません。頼りない。


(2019. 7. 9) TOPIX 1574P(-0.22) 日経平均 21565円 (+0.14%)9.8億株 (1兆69697億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -2.58%
(2)英FT100 -0.05%
(3)独DAX -0.20%
(4)NYダウ -0.43%
(5)ナスダック  -0.78%

米国の景気は悪化気味っだが、FRBが金融引き締めから一転して金利を引き下げるようなことを言い出したものだから、金融緩和が株価を上げる要因のひとつになっています。

米国株価は、@米中の関税戦争の終息がなるか、A米国金利は上昇から下降に変わるのか、の2つで決まります(今のところは)。どれも米国と中国に関するものであって、日本が関与することはない。だから日経平均は米国のNYダまたはナスダックの相場に左右されるしかありません。

まったくつまらない相場です。日本の株価は米国次第。その米国の株価も@米中の関税戦争、A米国金利のFRBの方針しだいというのでは、株価が独自の動きをすることはない。要するに株価は政策の元に組み込まれてしまった。つまらんな。


(2019. 7.10) TOPIX 1571P(-0.23%) 日経平均 21533円 (-0.15%)11.3億株 (1兆9437億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.18%
(2)英FT100 -0.17%
(3)独DAX -0.85%
(4)NYダウ -0.08%
(5)ナスダック  +0.54%

パウエルFRB議長の今夜の議会証言を控えて、米国市場は様子見。

米国の長期金利は2.066%、日本は-0.130%です。これほどの低金利は過去(人類史上)に経験したことがありません。長期金利はインフレ率(%)+経済成長力(%)で決まります。インフレ率とは10年後の物価はどうなっているのかの予想によって決まり、経済成長力は10年間の潜在的な成長力のことです。

米国の長期金利が2.0%で落ち着いているということは、例えば@インフレ率が1.0%で、A経済成長力が1.0%である、または@インフレ率が0.5%で、A経済成長力が1.5%である、と予想していることになります。

長期金利は最終的に利潤率と同じものになります。もし5%の利潤が上る投資対象があれば、2%の金利で資金を調達し、5%の利益率を上げるものに投資すればよい。投資先は債券、株式、不動産、新興国の企業への投資があります。だがこれらに投資しても2%を超える利潤を上げることはできない。だから米国金利は2.0%なのです。

日本の長期金利はほぼ0.0%です。企業が銀行から融資を受けるとき、長期金利に1%程度の上乗せした金利になりますが、今日の長期プライムレートは0.95%です。1%の金利を払うことなく資金を調達できます。 むろんこうして調達した資本は1%以上の利益がでるものに投資されます。例えば米国国債を買えば利子率が2.0%なので利ザヤが抜けます。GDP成長率が7%になるインドの企業に出資すれば5〜6%の利益を得ることができます。だが日本国内に投資する向きはほとんどない。日本では1%の利潤率を上げることは難しくなっている。

いくら黒田日銀がベースマネーを世界1の規模に増やし、世界1のマイナス金利にしようとも、資金は海外に流れていく。国内に止まって国内への投資がなされない。日本の成長力が復活するとは誰も思っていない。株価が上昇しないゆえんです。


(2019. 7.11) TOPIX 1578P(+0.47%) 日経平均 21643円 (+0.51%)11.4億株 (1兆7845億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.44%
(2)英FT100 -0.17%
(3)独DAX -0.51%
(4)NYダウ +0.29%
(5)ナスダック  +0.75%

パウエルFRB議長の昨夜の議会証言では、7月末のFOMCでFF金利を引き下げるらしい。どれほど引き下げるのかはわかりませんが-0.25%と見るのが普通です。

米国長期金利は2.062へと少し低下したが、大きな影響はでなかった。日本円は日米の金利差の縮小を予想して、前日より1.00円ほど円高になる。

今のところ米英の株価は堅調です。平均線の期間が短いものから(a)9日線、(b)25日線、(c)75日線、(d)200日線と符号をつけると、4線の位置関係が最もよい(強い上昇トレンドにある)のは米国ナスダックで、ついで英国FT100です。(どちらも平均線は(a)(b)(c)(d)の順だが英国は株価が(a)9日線を少し下回っている)

中国と日本の4線の位置関係をみると、中国(上海総合)は(c)→(a)→(b)→(d)の順です。トレンドを4平均線の位置関係で判断するならば、中国は(d)200日線が最下位にあります。しかし(c)75日線は最上位にある。これは中国は2〜5年間の景気循環波動は上向いているが、2〜9か月間の中勢波動の上昇力は弱いということでしょう。

日本(日経平均)は(a)→(d)→(c)→(b)の順です。日本は(d)200日線が上から2番目の位置にあるので、まだまだ景気循環波動は上向いていない。しかし(c)75日線よりも株価は高いので、2〜9か月間の中勢波動の上昇力はそう弱くはないということでしょう。

中国と日本のグラフを見て、どちらのグラフがよいのかと尋ねられても、判断が付きかねますが、中国株価は(d)200日線の上位にあるが、日本は(d)200日線の水準まで戻っているので、いずれ(a)(b)(c)(d)の順(ナスダックと同じ)になることを期待したい。


(2019. 7.12) TOPIX 1576P(+0.15%) 日経平均 21685円 (+0.20%)10.2億株 (1兆7891億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.08%
(2)英FT100 -0.28%
(3)独DAX -0.33%
(4)NYダウ +0.85%
(5)ナスダック  -0.08%

米国のNYダウは上昇し史上最高値を更新するが、今の米国株価に影響する材料は、@米中貿易摩擦とAFFレートの引き下げだけです。今のところ@の進展はないので、Aの金利引き下げを市場は期待して米国株価はジリジリと上昇しています。

だが、株価が上昇するのは、Bその国のGDPの伸び、Cその国のインフレ率 に依存します。もしGDPの成長率が3%あって、インフレ率が2%であるならば、株価は5%の上昇をします。(インプレ率が2%なので実質の株価上昇率はGDPの成長率と同じ3%です) そして長期金利はGDPの成長率の3%に落ち着くはずです。

だが今はGDP成長率よりも金利の低下を材料にして株価が上がっています。金利が低下する→安いコストの資金が得られる→低い金利以上の投資先に資金を投下する。株式に限ればこれはバブル的な株価上昇です。株式はあがりやすくなるでしょうが、世界の景気が後退するだろう今、金利以上のリターンは期待でないのではないか。

昨日の米国10年国債の利回りは2.139%(+0.077%)と上昇しましたが、それでも金利低下を材料にしてNYダウは+0.85%の上昇をしました。トランプ政権になってから4半期ベースでGDPは3%を超えることがありましたが、それは@大幅な減税とA中国からの輸入規制によるものです。今後は@Aの効果が減っていくのでGDP成長率は+2%以下になる、米国株価はバブリーであると思っています。


(2019. 7.16) TOPIX 1568P(-0.48%) 日経平均 21535円 (-0.69%)10.4億株 (1兆7423億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.40%
(2)英FT100 +0.34%
(3)独DAX +0.52%
(4)NYダウ +0.10%
(5)ナスダック  +0.17%

米国は小動き。少し長い期間の波動の大きさの見当をつけると、ナスダックの6%波動は右図のようになります、現在では波動パタンが変わって、下から順に、@8219P、A8653P、となっていますが、その前の波動による上値メドは下から順に@7920P、A8140P、B8213P、C8873Pでした。実際のところナスダックは(a)のAの8088Pをクリアする寸前で失速しましたが、上値メドとしてはまずまず合格でした。


よってナスダックは今のところ6%波動でよい(つまりナスダックの1つの波動は大きい)と思っていました。右図の(a)のピークは4%波動の上値メドを完全に突き抜けていますが、上図の6%波動では上値メドでは上値8178Pはピッタリでした。

だがナスダックの波動はそう大きくないようです。4%波動に戻すと右図のようになります。4%波動による現在の上値メドは下から順に, @7920P、A8286P、B8443P、C8800P ですが、Bの8443Pが限度ではなかろうか。

日経平均の波動はナスダックに比べて小さい。だから《デンドラ》で採用しているのは4波動です。

いまのところ上値メドは下から順に@20231円、A21837円、B22041円、C23265円。

下から3番目の22041円は、これをクリアする可能性は絶無とはいえませんが、ちょっと苦しい動きです。


(2019. 7.17) TOPIX 1567P(-0.08%) 日経平均 21469円 (-0.31%)10.2億株 (1兆8421億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.16%
(2)英FT100 +0.60%
(3)独DAX +0.35%
(4)NYダウ -0.09%
(5)ナスダック  -0.43%

中国の4〜6月のGDP前期比-0.2%低下して、+6.2%。これは1992年以来最低の伸び。また製造業のGDPは-1.0%減の+5.5%だとか。

中国も経済大国になるにつれ、利益がでる企業が次第に減っています。20年後には日本と同じように経済力は落ちていくのでしょう。

経済が発展すれば、人の未来は明るい。だが経済発展をしなかった1995年〜2005年くらいは、悲惨でした。大学をでても@就職できない(就職氷河期)、A企業はスリムになろうとして人員の大幅整理をして失業者が増えた。Bその後は非正規社員の制限を緩めて非正規社員が1/3を占めるようになった。C結果、家庭を持つことが難しくなりドンドン出生数は減っています。

日本は経済の発展過程では、世界で先頭を走っています。その5〜10年後に独・仏・英がこれを追い、次いで中国が同じ環境になり、最後に米国となって、世界経済の発展はなくなるのでしょう。哀しいことだが、人生と同じでしょう。私は70才を超えていますが、今後私の20才台〜30才代だった1970年〜1989年と同じことが起こることはない。日本の若い溌剌とした時代は終わっています。今後10年間、相場が大きく上昇することはありません。


(2019. 7.18) TOPIX 1534P(-2.11%) 日経平均 21046円 (-1.97%)12.8億株 (2兆1779億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.20%
(2)英FT100 -0.55%
(3)独DAX -0.72%
(4)NYダウ -0.42%
(5)ナスダック  -0.46%

米国のS&P500社の4-6月期の業績は-3%減益になる見通しだといわれています。1-3月期の-1%減益に続いて2四半期連続のマイナスです。

明らかに企業収益は低下しているのに、FRBの金利引き下げに期待して、NYダウなどは史上最高値を更新しています。 業績の裏付けがないのにマネーが株価を引き上げていますが、これはバブルです。いずれ米国株価は大崩れします。

今日の日経平均は-422円安(-1.97%)と大下げになりましたが、これを先取りしての動きでしょう。


(2019. 7.19) TOPIX 1563P(+1.94%) 日経平均 21466円 (+2.00%)11.0株 (1兆9289億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -1.04%
(2)英FT100 -0.56%
(3)独DAX -0.92%
(4)NYダウ +0.01%
(5)ナスダック  +0.27%

アジアと欧州の株価は、日本の日経平均の大幅下げを見て安かったが米国は下げなかった。米国はFRBの金利引き下げという期待材料があるので特殊ですが、世界の経済が後退しようとしているなかで、米国だけがこの影響を免れるはずはありません。

日経平均は昨日-422円安の21046円へ下げていましたが、今日は+420円高となって昨日の下げを取り戻しました。この2日間のナスダックと日経平均の動きをみると、ナスダックは小幅な下げですが、日経平均は狂ったような上下動です。日本株は、基本的には米国株価の動きの元にある。だが世界の市場に比べて上昇しない。どころか昨日のように迷走する。 日経平均が世界の株価の先導役になることはありません。昨日は米国のバブル的な株価の訂正の先触れかと思いましたが、結局は米国株価の動きに収斂しました。日本株価は独自性を発揮できなかった。

ほとんどの個人投資家は、わけがわからない株式市場の変化についていくことはできません。ために個人投資家のほとんどは市場から離れています。

だがこういう時期にも利益をあげている投資システムがあります。それは「日経先物の寄引売買」です。誰でも同じトリガー条件表を使って、年に一度YB条件表を生成すれば、誰もが同じ成績を上げることができる。YB条件表の生成はボタンをクリックするだけ。という画期的なプログラムです(でした)。

このシステムの根幹である《YBメーカー》はわけあって2018年末で販売をやめましたが、最後に寄引売買用の「YB条件表」をアップして、今後はこれを手本にして下さいといいました。右図が最後の寄引売買のための「YB条件表」です。(《YBメーカー》のユーザーはこの条件表「日経A」(canalA-D.mas)はダウンロードできます)

図のNo.33(2018年)は2009年から2018年のデータを基にして《YBメーカー》が生成した条件表です。基本的には最も近くに生成した条件表を使って、寄引売買をします。(寄引売買とは売買マークがでた翌日の始値で建玉をし、その日の終値で決済するものです。先物の始値と終値はザラバとは違って全員が同じ値段で執行できるので、誰もが同じ損益になります)

上図は(2018年)で売買するとどうなったかのグラフです。(2018年)までを手本としたので2019年以降がどうであったのかが問われます。上図では2019年5月以降の売買マークに(a 〜m) の符号を振っています。売買マークの買いが出た翌日が陽線であれば勝ち(利益がでた)、売買マークの売りが出た翌日が陰線であれば勝ち(利益がでた)です。ひとつひとつの売買マークが勝ったのか負けたのかをみてください。

どういうときに勝ったか、どういう時期に負けたのか、を検討することは重要なことですが、ユーザーはそういうことはしない。売買マークの勝ち負けしか見ていない。つまり投資はYB条件表が出す売買マークを唯一の投資の手掛かりといしている。まるでおみくじに書いてあることを先々の方針としているようなものです。

グラフの(a〜m)の成績は次のようになっています。
13回のトレードを して8勝5敗(損益0は負け)です。勝率61%は良い成績です。《YBメーカー》は勝率55%を目標にして生成されているので、ややできすぎです。


(2014年)を使った2015年1年間の成績〜(2018年)を使った2019年の半年間の成績の成績です。分かりやすいように損益は%ではなく、金額で表示しました。 2019年1月1日から7月19日までの(2018年)の成績は以下のようになります。


(2018年)の成績を見ると、この半年間で1850円の利益を出しています。1単位当たりの最近の証拠金は600〜1000円)なので、証拠金の約2倍の利益をだしている勘定です。具体的にいえば、日経先物(ラージ)の証拠金は約70万円。(22018年)がだした利益は185万円です。(日経ミニなら7万円の証拠金で18.5万円の利益)

この時勢にこれほどの利益を上げたシステムはないでしょう(私がファンドマネージャーなら10億円を支払ってもよい)。だが《YBメーカー》は2018年末で販売をやめました。その理由は(2016年)の条件表が大きなマイナスを出したことです。(2014年)〜(2018年)の5年間では利益がでていますが(2016年)だけはマイナスになった。なぜなのか? どこに考え不足の点があったのか? とにかく予想外のマイナスがコントロールできないのでは売買マークを妄信しているユーザーにとっては迷惑なことだ。と思っての決断でした。( この続きはまたいつか書きます。)


(2019. 7.23) TOPIX 1568P(+0.80%) 日経平均 21620円 (+0.95%)9.1億 (1兆6553億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -%
(2)英FT100 +0.08%
(3)独DAX +0.24%
(4)NYダウ +0.07%
(5)ナスダック  +0.71%

書きたいことは多くある(例えば今回の参院選の結果、日銀の金融政、米国トランプの政治手法)が、いまの私にはどうでもよくなっています。

毎日の記事もそろそろ終わりかな。まあ今年中は述べたいと思っていますが、細かな文字が見分けられなくなってきて、特に数字は間違うことが度々です、

そこで迷惑をかけないために、データのアップ(国内株、海外株、sデータゲット修正データ)は7月末をもって終わります。今後はユーザー各自が必要なデータを入手してください。


(2019. 7.24) TOPIX 1575P(+0.40%) 日経平均 21709円 (+0.41%)9.9億 (1兆8437億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.45%
(2)英FT100 +0.56%
(3)独DAX +1.64%
(4)NYダウ +0.65%
(5)ナスダック  +0.68%

AI(人工知能)が衆目を集めたのは2016年に韓国のトップ棋士を4勝1敗で破り、2017年に中国のトップ棋士にも3連勝をして、完膚なきまでに人間の能力超えたことを見せつけたからである。そのAIはグーグルが作った「ALPHA碁」であった。グーグルはこの勝利を期に今後は人間と対戦することはやめると発表し、「ALPHA碁」は封印された。

ALPHA碁の圧倒的な勝利によって、この分では株式投資もAIが判断する日も遠くはないなと思っていたが、いまだにそういうことは実現していない。囲碁のように限られたルールの元で、打つ手が無限ではないゲームにはAIはその能力を発揮できるが、こと人間社会の複雑さにはまだまだAIは力がおよばないようだ。

7月23日付の日経新聞に(XAI)につての記事があった。AIはALPHA碁のように特定の分野では能力を発揮するが、どうしてそのような判断を下したのかはわからない。判断根拠はブラックボックスなのである。もしAIが病院で病名を判断したとき、なぜそういう判断をしたのかの筋道がわからねば誰も責任をとることができない。もし誤診であったときはAIのせいですとはいえまい。

医療や製薬会社、化学会社はいまだに全面的なAIの導入をしていないという。判断の根拠がブラックボックスになっているためである。そこで今は説明可能な(XAI)が拡がっているのだそうだ。これまでの主流であったAIの手法であるディープラーニング(深層学習)に変わっりつつある。

記事に「AIが引き起こした主な事故」の一覧表が掲載されているので、備忘のために掲げておくと以下のようである。
  1. 2015年(グーグル)写真をみて分類するAIは黒人をゴリラと判断した。
  2. 2016年(マイクロソフト)ツイッターで人と会話できるAIを公開したら、差別発言を連発するようになったので運用を停止した。
  3. 2018年(アマゾン)人事採用の書類選考をAIにさせたら男性を優遇したので、このプロジェクトは中止になった。
  4. 2018年(ウーバー)自動運転車が公道試験で歩行者をはねて死亡させた。
AIも実用化にはまだまだのレベルであるらしい。


(2019. 7.25) TOPIX 1577P(+0.18%) 日経平均 21756円 (+0.22%)9.8億 (1兆8239億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.80%
(2)英FT100 -0.73%
(3)独DAX +0.26%
(4)NYダウ -0.29%
(5)ナスダック  +0.85%

米国は特段の材料がなくマチマチの動き。米司法省がGAFAを念頭にハントラスト法違反の調査に乗り出すと報道されたが、アップル-0.08%、アマゾン+0.32%、フェイスブック+1.14%、アルファベット-0.72%と大きく売られることはなかった。

ナスダックとSP500は史上最高値を更新。日本も小幅高になったが、発表されている4-6月期の業績は極めて悪い。まずは日産の営業益は9割減になると日経トップ頁で報道される。キャノンは-37%の減益、アドテスト-13%減益、三菱自動の純利益は-67%減。 LINEは266億円の最終赤字の見込みとか。どこにも業績が伸びる企業は見当たらない。


(2019. 7.26) TOPIX 1571P(-0.40%) 日経平均 21658円 (-0.45%)9.2億 (1兆7301億)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.48%
(2)英FT100 -0.17%
(3)独DAX -1.28%
(4)NYダウ -0.47%
(5)ナスダック  -1.00%

世界の大企業が巨額の損失を出してます。特に自動車産業は悪い。日産」4-6月期は前年同期比で-99%の営業減益だし、独国ダイムラーは1/4半期で1600億円の赤字、ドイツ銀は1/4半期で3700億円の赤字。

米国ボーイングの4-6月期は3100億円の大幅赤字、フェイスブックは赤字に陥ることはなかったが4-6月期は利益が半減して2800億円だという。

細かく見ると、日本では富士通が-90%減の利益となったし、あの日本電産でさえ3四半期連続の減益。今年の4-6月期は-39%の減益。企業が利潤を上げることができる時代は終わりつつあるのではないかと思ってしまいます。当然に株価が右肩上がりになることは難しい。


(2019. 7.29) TOPIX 1568P(-0.19%) 日経平均 21616円 (-0.19%)9.6億 (1兆7443億円)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.24%
(2)英FT100 +0.80%
(3)独DAX +0.47%
(4)NYダウ +0.19%
(5)ナスダック  +1.11%

米国の4-6月期のGDP(速報)は年率+2.1%と前期(1-3月期は+3.1%の伸び)より-1.0%も低下したが、米国株価はこれを気にしなかった。

《デンドラ24》の6%波動によるナスダックの上値メドは、下から順に(a)8213P→(b)8653P→(c)8873P→(d)9386Pとなっています。一番低い(a)はクリアしたけれど、(b)は相当に高い上値メドになっています。

NYダウとかナスダックとか日経平均などの指数は通常なら、4%波動を使います。

右図は4%波動による上値メドです。 下から順に(a)7920P→(b)8286P→(c)8438P→(d)8800Pとなっています。

最近のナスダックの動きから推測すると、6%波動は大き過ぎ、4%波動のほうが妥当であるようです。

その時期の波動が大きいときは、4%波動による上値メドでは収まらなくなります。例えば右図の(A)の時期です。2019年3月下旬に4%波動の最上限の(d)7678Pを上抜きましたが、4日後には(d)を下回りました。これで4%波動による上昇の限界に来たかと思っていましたが、4月に入ると再び(d)7678Pを上抜き、新高値になりました。

(A)の時期の波動は大きかったのです。これがわかるのは(A)の時期に株価が4%波動の最上限の(d)7678Pを上抜き、さらに上昇して新高値を更新したときです。 いつでも波動の大きさは4%波動程度であると、固定的に決めつけていれば(A)の時期のピーク8176Pを捉えることはできません。 一方上図の(A)の時期の6%波動の最上限は(d)8173Pであり、波動のピーク8176Pを捉えています。

(B)の時期のピークは8088Pでしたが、これは4%波動の(b)7920 Pと(c)8433Pの中間の水準です。6%波動(上図)では(a)7920Pと(b)8140Pの中間でした。4%波動のほうがよくピークを捉えています。(A)の時期のように大きく派手な波動ではなくなってきたらしいことがわかります。

さて現在の(C)の時期ですが、現在株価(8330P)は、4%波動の(b)8286Pと(c)8433Pの中間にあります。6%波動では(a)8213Pと(b)8653Pの中間です。しかも(b)の8653Pの上値メドは現在株価よりも3.8%高い水準です。(B)(C)の時期の上値メドから推測すると、4%波動を使うほうが妥当であろうと思われます。

日経平均はナスダックのようにダイナミックな動きをしないので、殆どの時期は4%波動を使うのが妥当です。

しかし日経平均とはいえども、米国株に引っ張られて大きな波動ができることがままあります。例えば(A)の時期の株価ピーク21860円は(d)22080円に迫る水準だったし、(B)の時期のピーク22362円は4%波動の最上限の(d)22023円を上回る大きな上昇を見せました。

それでも6%波動を併用するには至らなかった。(d)22023円を上に上抜いてからの上昇力は強くなく、高値圏での保合いになっていたからです。(B)からの下降波動のボトム20289円は、4%波動の4つの下値メド(下から順にa,b,c,d)の(b)20522円と(a)19853円の中間で止まりました。4%波動の方が下値をよく捉えています。


(2019. 7.30) TOPIX 1575P(+0.45%) 日経平均 21709円 (+0.45%)11.4億 (2兆 850億円)

昨日の海外株は
(1)中国上海 -0.12%
(2)英FT100 +0.80%
(3)独DAX -0.02%
(4)NYダウ +0.11%
(5)ナスダック  -0.44%

英国はメイ前首相の後任であるジョンソン首相が、合意なきEU離脱に向けて準備している、との見方がでて、ポンドは急落する(株価は急騰する)。英国がEU離脱をすれば大きな経済制度上のマイナスが噴出します。

おそらく英国は経済的には、この後10年〜30年間は衰退していき、並みの国になることになると思いますが、国民は経済(食い物)だけで生きているのではない。英国の英国たる精神にこれまで生きてきた術が異なる移民を受け入れ難いというのは正しい。 英国は1600年代に海外進出によって大英帝国を作った国です。インドを植民地にし、中国では北京戦争に勝利して、香港・上海を手に入れました。まあスペイン・ポルトガルのように南米で略奪をしなかったのは英国の矜持でしょう。少しは外聞をつくろった。

日本は、幕末に長州や薩摩が英国に戦争をしかけたものの、赤子の手をひねられるるよう、にやすやすと完璧に負けて日本の実力をのなさをトコトン知りました。だが英国は日本には過大な要求をすることはなかった。明治維新の後、英国は国際社会に日本を紹介し、国際社交界にデビューさせてくれた恩人であるといえます。無論英国がそういう日本親和の方針をとったのは、親切心からではなく利害・損得によるものです。 だが幕末に頼りになったのはオランダと英国です。オランダにはものすごく世話になった。オランダからもたらされた蘭学書がどれひど日本の産業・技術のを発展させたことか。

それにしても英国経済はこれから苦難の道を歩まねばならないというのに、目先のポンド安→英国の輸出が有利→英国の輸出産業株は買いだ、といったごく目先のことを材料にして英国市場が上昇したのは不思議でしょうがない。

日経平均は22000円を超えることができない。世界の経済はあきらかに失速しています。日本の企業で最大の稼ぎ頭は、@自動車、A電機・半導体、B工作機械 ですが、この3つが中国経済の後退によってことごとく不振です。

株式市場は今日の利益よりも明日の利益がもっと増えるという期待によって上昇しますが、目下のところその期待が生まれることはない。いくら金利を下げ、マネーをバラ撒いても、金の使い道がない。長期プライムローンの金利は1%を割っているのに、借り手がない。1%の金利コストを利用して、2%の利益をあげることができないと皆が思っている。

右図の日経平均の月足グラフを見ると、( c)2018年末には18月・36月・48月線の大きなトレンドを表す平均線を下回るかの危機的な状況にありましたが、なんとか踏みこたえました。だが2019になっても(d)(e)の株価は18月平均を下回っており日本経済が上向く兆候はありません。こういう時期に株式投資(買い)で利益がでることはない。それは投資家の誰もが理解していることで、東証の出来高が10億株未満、売買代金が2兆円割れの日々が続いています(今日は両方をわずかにクリアしたが)。


(2019. 7.31) TOPIX 1565P(-0.66%) 日経平均 21521円 (-0.86%)13.5億 (2兆6650億円)

昨日の海外株は
(1)中国上海 +0.39%
(2)英FT100 -0.24%
(3)独DAX -2.18%
(4)NYダウ -0.09%
(5)ナスダック  -24%

海外は7月31に米国FOMCの結果を見ようとして小幅安。だがRFBが政策金利お0.25%引き下げることは、誰でもが思っていることなので大きな材料にはなりません。

31日のFOMCの決定(日本時間は8月1日にわかる)が出たとしたも金利引き下げの材料はすでに株価に織り込まれています。 おそらくFOMCが金利引き下げをしれしても大きな材料にはならず、逆に材料出尽くしで米国株価は下げるのではないか。

■ 3本の平均線が接近したら株価が上がるのか? 連載@ ■

7月31日の日経新聞の「市場点描(チャート&データ)」という囲み記事に、移動平均線が接近しているので「上昇へのマグマ蓄積?」の解説がありました。

使っているのは、@25日平均線、A75日平均線、B200日平均線、で、これはお馴染みのもの。ただ接近しているとはどういう事象を指すのかの説明はなく、
  1. 相場がボックス圏で推移するときは複数の移動平均が重なりやすい
  2. これは株価変動のマグマがたまっている状況だ
  3. 前回は2018年8月〜9月に接近していたが、その後10月初旬にかけて相場は2000円近くあげた
  4. マネックスのH氏も「上値を追う展開になる」と予想する のだそうである。 「接近」の判断基準は明らかではないので、一応3つの平均線の最も高いものと最も安いもの値幅が当日の75日線の株価の1%以内として条件表を設定しました。右図の(a)の日は、 1)最も高いのは200日線で21588円、2)最も安いのは25日線で21379円、3)75日線は21437円です。(200日線−25日線)の値幅は209円なので、これを75日線の21437円で除算すると、0.0097。%で表示すると0.97%。1%未満なので「接近」しているとします。

    右図の(b)の日は、 1)最も高いのは25日線で21537円、2)最も安いのは75日線で21452円、3)75日線は21452円です。(25日線−75日線)の値幅は85円なので、これを75日線の21452円で除算すると、0.0039。%で表示すると0.39%。1%未満なので「接近」しているとします。 赤色の買いマークは値幅が1%以下にある状況を示しています。

    ちょうどよい機会なので、@条件表の設定のしかたと、A「接近」すればその後どうなったのかの統計をとり、この判断が正しいのかどうかを検証してみます。設定した条件表No.205は次のものです。


    条件表の設定内容を説明すると、
    1. 陰陽足を描画する
    2. 主な株価を描画する
    3. 25日平均線を計算し、描画する
    4. 75日平均線を計算し、描画する
    5. 200日平均線を計算し、描画する
    6. 3行〜5行の計算値(平均線)のうち、最も高い(大きい値)ものを取り出す
    7. 3行〜5行の計算値(平均線)のうち、最も安い(小さい値)ものを取り出す
    8. 最も高い平均線の値から最も安い平均線の値を引く(値幅を計算する)
    9. 値幅÷75日平均線の値を計算し、
    10. 100倍して%表示にする。この数字を「値幅率」と呼ぶと、値幅率が1%以下なら買いマークの条件をつけています
    11. 21日遅行線は、20日後の株価取り出す。(これは検証のためのもの)
    12. 今日の株価が20日後に何%上げたか下げたかを計算する。(これは検証のためのもの)
    13. は75日線の向き日数。75日線が上昇しているときと、下降しているときではその後の株価上昇率は違うのではないかと思って設定した(これは検証のためのもの)

    No.10行まで設定すれば買いマークがでます。No.11行〜13行は検証のためのものなので、設定しなくてもよいです。

    この条件表No.205を使って、2018年8〜10月ころのグラフを描くと右のような位置で、買いマークがでています。

    (c)〜(d)まで49日間連続して買いマークがでていますが、これほど買いマークが連続して出ていると投資のチャンスは見つかりません。

    新聞記事によると8月〜9月に「接近」していたとあるので、「接近」の規準を0.5%以下にしてみましょう。条件表No.205のNo.10 行の(1以下で買い)を(0.5以下で買い)に変えます。

    「接近」の規準を(0.5%以下)に変えるたグラフは右図のようになります。

    (c)〜(d)まで9日間連続して買いマークがでて、(e)〜(f)までは7日間連続して買いマークが出ています。(g)〜(h)は19日間連続で買いマークを出しています。

    買いマークが出た日の翌日から20日目の株価(21日遅行線)は紫色の折れ線です。買いマークが出た日の株価よりも紫色線が上位にあるときは、20日後に利益がでており、紫色線が株価の下位にあるときはマイナスです。

    1. (c)〜(d)は9日間の買いマークのうち20日後には9日間の全部がマイナスになっています。
    2. (e)〜(f)は7日間の買いマークのうち20日後にプラスになった日は5日あります。
    3. (g)〜(h)は19日間の買いマークのうち20日後にプラスになった日は16日、マイナスになった日は3日あります。

    (e〜f)と(g〜h)は合計して26日間に買いマークを出し、20日後にプラスになった日は21日あったことから、3本の平均線が接近(値幅率が0.5%以下)したときは相場は上昇すると解説したのでしょう。

    だが3平均線の値幅率が0.5%以下の日はとても少ないのです
    1. 1001日経平均について

    2. 値幅率を(0.5%以下)に変更した条件表No.205を使って、

    3. 1996年1月〜2018年12月までの23年間の検索をしました。

    結果はガッカリです。過去23年間とは約6000日分のデータですが、このうち買いマークがでたのはたったの39日間です。いつ買いマークがでたかと見ると1996年の3日、2018年に36日だけです。つまり3平均線が接近すると「上昇へのマグマ蓄積?」という記事のタイトルは根拠のあるものではありません。

    思わず1001日経平均のデータが抜けているのではないかと調べたほどですが、データは1994年12月27日から6040日分があり、グラフも連続していました。これだけの例で大胆にも接近したときの判断をしているわけです。



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