日経平均をどう見たか・判断したか (2018年8 月)

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(2018.8.1) TOPIX 1769P (+16) 日経平均 22746円 (+192) 17.6億株 (2兆9652億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +0.26%
(2)英FT100  +0.62%
(3)独DAX  +0.06%
(4)NYダウ  +0.43%
(5)ナスダック  +0.55%

米中は貿易戦争を回避するために協議を再開することを検討しているらしい。

トランプ大統領のディールはEUや中国を怒らせたが、世界で唯一堅調な経済をバックにした米国に対抗することはできなかった。

EUも中国もダラしない。米国が一喝するだけで、尻尾を丸めてしまった。まあEUは米国あってのものだし、中国は世界一の輸出国であるのに、発展途上国であると言い張って有利な貿易をしているという弱みもあります。

貿易摩擦のリスクがなくなったといえるのは、初めに米国が仕掛けた、鉄鋼・アルミの関税を元にもどしたときです。トランプは鉄鋼・アルミでマッチを擦り、中国に対して関税の対象は500億ドルだ、200億ドルだと火事を広げ、最後に消防車に乗って消火に駆けつ けて鎮火するという、昔懐かしい「マッチポンプ」の役割をいかんなく発揮したわけです。

日経平均は2つの材料で動きました。1つは長期債金利の変動幅を2倍に拡大したことで、銀行は国債のトレードが少しやりやすくなった。これまではゼロ金利より0.10%高い水準で「指値オペ」をして、0.1%以上の金利になることを防いできましたが、変動幅を2倍程度にするというのだから、0.2%までは日銀は国債市場には介入しないのでしょう。

今日の長期金利の上昇は日銀がどこまで金利変動を許すのかを確かめたようで、長期金利は0.120%まで上昇する。長期金利が0.1%高くなることで、銀行の収益が大きく改善されるとは思えませんが、それだけ日銀は頑なに杓子定規の金利政策をとってきていたということでしょう。息がつまる状況からようやく一息つけたというのが日銀の正直な思いでしょう。

日銀はインフレ率2%に縛られていました黒田日銀体制ができて、2年後にはこれを達成するはずであったが、インフレ率はなかなか上がらない。何度もインフレ率2%の目標達成の時期を先送りしてきました。日銀の金利政策だけではインフレ率は上がらないことがはっきりしているのに、日銀と政府が協同してインフレ率を上げようとはしなかった。特に政府は積極的に対処することをサボった。

黒田日銀総裁が登場したときはデフレ脱却は間違いなしと思わせましたが、デフレ心理はそうは簡単に消えなかった。日銀はやるべきことはやっている。しかし日銀の金融政策だけではデフレ脱却は難しい。そのうちインフレ率は0.5%でもよいのではないかの意見もでてくることでしょう。私も2%のインフレ率を目的にすべきではないと思っています。0.5%のインフレ率であればデフレ脱却はできているといってもよいのではなかろうか。

今日のもう一つの材料はETFの買入れの配分変更です。日銀が主として買い入れるETFは日経平均に連動するものであったので、日経先物ばかりが高くなりました。日経225銘柄のうちの株価が高い銘柄はどんどん高くなるが、株価が安い銘柄はETF買いとは無関係な動きになりました。2極分解です。

日経平均は全体の株価の動きを表現せず、値嵩株の動きを表現する指標となりました。なぜ日経平均連動型のETFがメインになっていたのかはよく知りませんが、ETFの運用(組み入れの変更)が日経平均連動型のほうがはるかにたやすかったためでしょう。日経平均の対象銘柄は225銘柄ですが、TOPIXの対象銘柄は2200銘柄あります。どちらが容易に組み替えができるかは明らかです。

かくして日銀は、株式を保有するという中央銀行としては異例の行動をして、25兆円のリスクのある株式資産を保有し、日経平均の性格を変え、日経平均の動きを激しくさせました。遅くはあるが、TOPIX連動型に軸足を移そうとしているのは正しい。


(2018.8.2) TOPIX 1752P (-17) 日経平均 22512円 (-234) 16.4億株 (2兆7678億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.80%
(2)英FT100  -1.24%
(3)独DAX  -0.53%
(4)NYダウ  -0.32%
(5)ナスダック  +0.46%

上海総合は昨日-1.80%下落し、今日は-2.00%と続落する。トランプ大統領は昨日は米中の貿易について協議を検討すると報道があったばかりなのに、翌日は早くも中国からの輸入品(2000億ドル(の関税引き上げを考えていると報道される。

一夜にして考えが変わる大統領の姿勢を米国民が避難しないのは不思議です。米国民もトランプの毒気にあたって思考力をうしなったのか。それとも米国の国柄はもともと自己中心主義であったのか。もうトランプに振り回されることは勘弁してほしい。どこにでも喧嘩をふっかけるような大統領は早く退場してほしい。

見通しが立たないのが株式市場でのリスクです。
このままでは株式を売って債券を買うという流れになるのではないか。

米国10年物国債の金利は3.0%の壁を突破して3.132%へ上昇。円が安くなるのかと思いきや、0.5円に近い円高となる。やはりリスク回避的に円が買われたようです。リスクとは貿易摩擦がどのようにして解決するのか、それとも拡大するのか が1点。トランプのブレまくる政治態度がリスクである、と世界中が思いだしてきたことが2点。




(2018.8.3) TOPIX 1742P (-9) 日経平均 22525円 (+12) 13.9億株 (2兆3264億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -2.00%
(2)英FT100  -101%
(3)独DAX  -1.50%
(4)NYダウ  -0.03%
(5)ナスダック  +1.24%

米国は中国からの輸入品2000億ドルに対して、関税を引き上げることを検討しているというニュースがでたばかりですが、従来は10%の関税を課すということでした。

今回の2000億ドル(22兆円)規模の関税引き上げも、てっきり10%を課すのであうと思っていたら、そうではない。一律に25%の関税を課すことを検討しているのだそうです。

商取引は互いにメリットがあってこそ長続きするものです。自国の輸出努力をしないで、相手国に自分の都合のよいことばかりを要求しているのが米国です。 ところが有利であると思った鉄鋼・アルミの関税引き上げによって苦しんでいるのはほかでもない米国です。

鋼材価格が40%上昇したため、自動車メーカーはコスト高に苦しみだし、建築資材もコスト高で値上げを余儀なくされているらしい。ちょっと笑ったのがコカコーラです。その消費する缶の量はすごいらしい。天下のコカコーラでさえ缶の価格が上昇するので、どうしたものかと悩んでいる。鉄鋼・アルミの輸入量はたいしたことはないといわれていたのに、結構な影響がでている。これで2000億ドルに25%の関税をかけたらどういうことになるのか。

まあアホ臭くてトランプのことは口に出したくないから、他国このことながらトランプの落選を願うだけです。


(2018.8.6) TOPIX 1732P (-9) 日経平均 22507円 (-17) 13.5億株 (2兆0858億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.00%
(2)英FT100  +1.10%
(3)独DAX  +0.55%
(4)NYダウ  +0.54%
(5)ナスダック  +0.12%

中国は米国が追加関税を賦課したならば、600億ドル分の関税を引き上げると発表。相手は2000億ドルといっているのに、その1/3にも満たぬ規模では、中国は米中貿易戦争で早々に敗退したといえます。

米国が中国から輸入する額は5050億ドルで、中国が米国から輸入する額は1350億ドルです。中国が米国に対抗して関税をかけるには1350億ドル全部を対象にしても全然不足しています。

当初中国は米国に対抗するようなことをいっていましたが、最初から関税引き上げ競争は中国が米国と互角に戦えるはずはなかった。このこのことは世界はわかっていたけれど、中国が強気な発言をするので、中国には何かの隠し玉があるのであろう。それが米国への軍事対決の用意があるとかの過激なことであるのかと心配されてきたのですが、軍事を表にだせない中国は米国に「参りました」というしかありません。

米国の7月の雇用統計は一服しました。6月の+21.3万人→+15.9万人へ伸びは低下。ISM非製造業指数も6月の59.1→55.7と低下して7月の統計値はよくなかった。


日経平均は海外高にもかかわらず、小幅にマイナスとなる。米国金利が2.946%(-0.040%)と低下したので、0.5円の円高になったのが響いた。

日経平均はそれでも、25日線・75日線・200日線の上位にあって下値に強いことを表現していますが、TOPIXはいけません。

日銀がETF買いは「TOPIX連動型」に軸足を移すと決めた3日間ほどはTOPIX買いの日経売りが行なわれました。だが裁定取引をするにしろ、思惑で日本株をトレードするにしろ、日経先物は扱いやすい。TOPIXの見直し買いはすぐに終りました。

どころか「TOPIX買いの日経売り」によってTOPIXは余分な上昇をしたため、今日は小波動のピークを表示し、TOPIXは目先は下降波動に転じました。

米国株は統計値の悪化をちゃんと判断すれば下げてよいところだし、中国株は下げ続けている現状では、日本株が反転することはありません。


(2018.8.7) TOPIX 1746P (+13) 日経平均 22662円 (+156) 13.2億株 (2兆1525億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.29%
(2)英FT100  +0.06%
(3)独DAX  -0.14%
(4)NYダウ  +0.16%
(5)ナスダック  +0.61%

海外は中国を除いて小高い。

ナスダックは小波動のボトムを表示して、小波動は上昇波動に転換した」kとを表現する。前回の下げは3日間という超短期間で終わった。

押し目買いの意欲が強かったということだが、押し目買いの気分にさせているのも、米国の中間選挙までではあるまいか。

日経平均は小反発し、株価は4平均線の上にでたけれど、出来高が13.2億株、売買代金が2.1兆円では、保合いの域を抜け抜け出たとは思われない。


(2018.8.8) TOPIX 1744P (-1) 日経平均 22644円 (-18) 14.4億株 (2兆5466億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +2.74%
(2)英FT100  +0.71%
(3)独DAX  +0.40%
(4)NYダウ  +0.50%
(5)ナスダック  +0.31%

海外はおおむね高い。が米中貿易戦争があるのかないのか。日によって市場の判断はころころ変わります。

トランプ大統領は政治とはっ損得勘定の取引であると思っている唯我独尊の人物であるようだし、習近平も30年間の独裁を思い、いずれは中国の皇帝になろうという野望があるらしい。

何にしてもアクの強い2人が対峙しているのだから我々がこの行く先を予想することは難しい。

大国がこれだけ自国のエゴむき出しにすることは、恥ずかしいことだと思うが、当人たちはそう感じてはいないようだ。両人の品格はなさ過ぎる。
(2018.8.8) TOPIX 1744P (-1) 日経平均 22644円 (-18) 14.4億株 (2兆5466億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +2.74%
(2)英FT100  +0.71%
(3)独DAX  +0.40%
(4)NYダウ  +0.50%
(5)ナスダック  +0.31%

海外はおおむね高い。が米中貿易戦争があるのかないのか。日によって市場の判断はころころ変わります。

トランプ大統領は政治とは損得勘定の取引であると思っている唯我独尊の人物であるようだし、習近平も30年間の独裁を思い、いずれは中国の皇帝になろうという野望があるらしい。

何にしてもアクの強い2人が対峙しているのだから我々がこの行く先を予想することは難しい。

大国がこれだけ自国のエゴむき出しにすることは、恥ずかしいことだと思うが、当人たちはそう感じてはいないようだ。両人の品格はなさ過ぎる。


(2018.8.9) TOPIX 1740P (-4) 日経平均 22598円 (-45) 13.1億株 (2兆1834億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.27%
(2)英FT100  +0.75%
(3)独DAX  -0.12%
(4)NYダウ  -0.18%
(5)ナスダック  +0.06%

中国を除いて先進国の株価は大勢波動は上昇中であります。

米中の貿易戦争はどうなるかはわからないが、中国の打つ手は最早や限られてしまっていて、市場のおおかたは貿易戦争は大きな材料ではなくなっています。

米国は中国の知的財産権への制裁として500億ドル分の輸入製品に25%の関税をかけると早くに表明していましたが、340億ドル分に課税しただけでした。昨日は残り160億ドル分に課税することを決定したので、これに応じて中国も160億ドル分の米国からの輸入品に課税することを決めました。

話しは次第に小さくなってきています。500億ドル(5.5兆円)の規模です。そこに25%の関税をかけても関税額は1.4兆円です。経済の2大大国にとってみれば大した金額ではありません。中国が恐れるのは500億ドルが2000億ドルに増やされることです。2000億ドル(22兆円)となれば中国にとっては大きな痛手です。たぶん中国が米国の関税引き上げに対抗でき(チキンレースができる)るのも、この500億ドルで限界になったのではないか。


中国の株価が下落傾向にあるのは、企業や地方政府が膨大な債務(バブル)をなんとか収めようとしていることが第一の要因であるようです。

急激に中国経済を成長させた際にはその背景に豊富な資金があったからこそです。経済の発展や規模の大きさを決めるのは古典的には、@国土、A人口、B資本 です(現在はC技術革新も大きな要素です)。 Bの資本がなければ経済は伸びません。

ところが世界の金利はリーマン以前から金利水準は低下していました。そして今後も20年30年という単位で低金利は続きます。海外の先進国は、本国で年に3%の成長(=利潤)を上げることはできなくなっていたため中国は格好の投資対象国になりました。

中国政府もインフラ整備のために支出を増やし、中国版の新幹線を作ったが、その新幹線は開業まもなく脱線して高架下に墜落した。しかも海外の技術援助によって作った新幹線なのに、あろうことか新幹線は中国の国産技術であるといい、特許もとっている。

政府支出が民間経済を刺激し経済がよいほうへ回転することはよくあります。相場においても乾坤一擲の大勝負にでるということがなければ大きな利益は出ません。これを中国はやりとげた。しかしそこにはいやらしいほどのエゴがありました。

@知的財産権の侵害があった。身近なところでは、中国がソフトやムービーをダビングして売るというのは当り前であったし、パクリのドラえもんも登場したし、クレヨンしんちゃんの漫画は勝手に中国御で出版した。

キャラクターの模倣やパクリならさほどの脅威ではないが、IT・AI・宇宙開発。軍事技術をパクッていれば米国だけでなく、日本も欧州も怒ります。中国は発展途上だから目をつぶって許していたけれど、このずるいやりかたは爆発します。その第一弾になったのが、米国の関税25%です。

本当のところ先進国各国は中国とまともな付き合いはできないと思っているに違いない。日本ではインパウンドと称して中国・韓国の観光客の誘致に懸命だが、ちょっとした観光地にいくと、街は中国語と韓国語に制圧されている。まだ京都の祇園だとか伏見稲荷だとかの有名な観光地が、観光客が落していく金を代償にしてその毒気に当たっていますが、まあそれはよい。京都なぞは昔から地方からくる観光客を半ば見下してながら愛想よくして、大きな収入をあげていたのだから、その伝統を引き継いで中国・韓国からの観光客から金を吸い上げればよいのです。

A中国のバブル崩壊が懸念されているのは「理財商品」です。金融機関から融資を受けられない企業を相手に闇キンのように貸し付けを行ってきたようだが、ここへきて金融システムの崩壊を避けようと政府もその規制に乗り出したので、中国の投資熱はしだいに沈着化し、中国経済が年率6.5%の成長をすることは難しくなっています。中国の成長力に陰りがでれば海外からのまともな投資も減って、中国から資金が引き上げられます。その結果、中国元は安くなり、中国に投資する魅力はさらに失せてききます。

ここへ米中の貿易戦争がおきても、切羽詰まっている中国が米国に対抗できるはずがありません。


(2018.8.10) TOPIX 1720P (-20) 日経平均 22298円 (-300) 15.0億株 (2兆61624億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.27%
(2)英FT100  +0.75%
(3)独DAX  -0.12%
(4)NYダウ  -0.18%
(5)ナスダック  +0.06%

160億ドルの関税引き上げの応酬はもはや材料にならず。世界の株価はう動きが乏しくなる。

ナスダックは8月8日に終値が7859Pの高値引けとなり、先の小波動のザラバ高値7933Pの奪回までワンチャンスの位置まで戻っていました。

ところがこの3日間は連続して陽線を出しながらほとんど上昇せず。3日間で32P上昇したにすぎません。株価が強ければすぐにも小波動のピークを奪回して、新高値に出てもよいのに、かぶか上昇に躊躇するものがあるのでしょうか。たとえ新高値にでてもそこから大きく上昇することに自信が持てないのか。

上海総合は隔日で大きな予選を2本立てました。当面の底値は出たようですが、前回の大陽線の出方をみると、この後の上昇は大幅なものになりそうにない。

前回はa,b,cの3本の大きな陽線を出し、底値圏を抜け出たのですが、そこからの上昇は力強くはなかった。75日線が下降中であるので、75日線を上抜くことは無理だが、本当に株価の下降トレンドが終るのであれば、75日線近辺まで戻ってもよかった。

やはり中国の過大な負債リスクという国内問題と、中国に不利な米中の貿易戦争という国際問題を抱えていては、75日線まで戻ることは無理です。


日経平均は7月24日に22949円が小波動のピークであることを表示しました。

このときは、株価が25日線・75日線・200日線の上位にあったので、75日線まで下げれば小波動のボトムになるだろうくらいの感触でしたが、そこから13日間株価は横這いとなり、上にも下にもいけない膠着状態に陥りました。

どこかでこの小幅な揉み合いを抜けることは確かでしたが、抜けるとすれば上方にであろうと思うのが素直です。膠着状態にあっても株価は相変わらず25日・75日・200日線の上位にあったからです。

ところが今日はユーロ安をきっかけに大幅安となり25日・75日200日線をまとめて下抜きました。しかし、それ底が抜けたと思うのは早計でしょう。 この下げの材料は何であったのかを考えると、@ユーロ安、A日米の貿易協議(FFR)が始まったが合意できないという予想、BナスダックをりードしていたFANG(フェイスック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)に高値感がでていること、など材料としてはインパクトがありません。

今日の日経先物のd出来高は46000枚でした。最近の出来高の2倍です。これを見ると、週末を狙って短期筋が先物を売ったのが原因と思われます。今日以降下げが続くかどうかの判断は株価が75日線を連続3日間割り込むかどうか。を確認してからでよいのではなかろうか。


(2018.8.13) TOPIX 1683P (-36) 日経平均 21857円 (-440) 15.2億株 (2兆5144億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +0.037%
(2)英FT100  -0.97%
(3)独DAX  -1.99%
(4)NYダウ  -0.77%
(5)ナスダック  -0.67%

トルコリラが急落して世界の株式市場が下落しています。トルコショックというらしい。

トルコの通貨安がこれほど世界の株価に影響するとは夢にも思いませんでした。 押っ取り刀で楽天証券のHPをみると、7月末までは1リラは22円だったのに今日は16円まで下げています。22円→16円の下落率は約-30%です。

16円というのは中国元とだいたい同じ水準ですが、元が下がったといっても7月の高値が16.8円で今日は16円でしかありません。下落率は-5%くらいのものです。確かにトルコリラは急落しています。

トルコ経済はとっくにグローバル経済に組み込まれていました。トルコには欧州の自動車メーカーが進出し、日本のトヨタ・いすゞ・ホンダは現地に工場を持ち、ブリジストンは合弁会社を通して2工場を動かしているそうです。 毛色が違ったところではダイドー(ドリンコ)もトルコに工場を構えている。どの企業もトルコで欧州向けの製品を作っている。米国に輸出するためにメキシコで生産するのと同じ関係にあるらしい。

トルコリラの急落で、一番影響を受けるのはもちろん現地に工場をもつ欧州のメーカーであり、そこへ資金を供給している欧州の銀行です。 ただトルコリラの急落の原因はトルコの特殊性(大統領が金融政策を決める)にあるようで、アジアの通貨危機のような拡大をするのかどうかはまだわかりません。


日経平均は-440円の下落。昨日4本の平均線をまとめて下抜きましたが、その原因は、@ユーロ安、A日米の貿易協議、BFANGに高値感、の3つであろうと思っていました。

今日のトルコリラの急落は、とりも直さずユーロ安を加速させるものです。しかしこれが欧州の危機に繋がるとは思えません。トルコ1国の通貨の下落だけでは、世界の株式市場が混乱するとも思えない。

日経平均が最近200日線を下回ったのは3度あります。本来、株価が200日線を下回ったり・上回ったりすることは多くありません。200日線は景気循環を表現している平均線であるので、株価がそれを挟んで出たり入ったりすることは、景気循環が変化の境目にきていることを思わせます。

私は、株価が連続して5日間、200日線を下回ったならば、大勢波動は下降入りしたという判断基準を決めています。しかし、(a)では6日目に200日線を上抜き、(b)は7日目に200日線を上抜いているので、5日連続で200日線を下回っても6日目・7日目には再度上抜くこともあります。

200日線からのカイリ率は(a)が-3.2%、(b)が-2.7%、(c)は今のところ-2.4%です。-3.2%くらい200日線からカイリしても、すぐに200日線を上抜いているので、-3%くらいのカイリ率で止まれば、トルコリラを材料とした下げは終るのではないか。



(2018.8.14) TOPIX 1710P (+27) 日経平均 22356円 (+498) 12.0億株 (2兆 533億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.34%
(2)英FT100  -0.32%
(3)独DAX   -0.53%
(4)NYダウ   -0.50%
(5)ナスダック    -0.25%

昨日のトルコショックは日経平均を-440円(-1.98%)下げさせましたが、海外市場は日本ほど狼狽しなかった。

東京市場が-1.98%安で引けたあと、上海は-0.32%安、次いでロンドンは-0.32%安→ドイツDAXは-0.53%安。米国へ移るとNYダウは-0.50%安、ナスダックは-0.25%で終わりました。

東京市場は世界で一番初めに開く大市場(米国に次ぐ第2位の市場)なので、トルコショックといった突発的なことが起きると手本がありません。(通常なら米国株価が手本になる)

手本がないので、日経平均は過剰な反応をすることが往々にしてあります。昨日のトルコショックはトルコリラが急落したことによって、トルコに進出している欧州の自動車メーカーの業績が悪化するのではないのか、欧州やトルコに融資している銀行が損失を被ることになるのではないか、というのが売られた理由かと思いますが日本は材料の消化能力がない。

思い出すのは2016年11月の米国大統領選の騒動です。11月9日にトランプの当選が決まりました。このニュースがでたときは日本市場だけが開いていたので、日経平均は-919円安(-5.36%)の暴落となりました。ところがその夜のロンドンは+1.00%高、米国のNYダウは+1.40%高で、日本だけがトンチンカンなことをやっていたことが明らかになりました。日経平均は翌日+1092円高(+6.72%)と暴騰しました。投資家の皆は、昨日の-5.3%の暴落は何であったのかとつくづく思ったことです。

昨日は2016年の大統領選騒動のミニ版が再現されたのですが、昨日のトルコショックに乗じて仕掛たのは海外の短期筋です。短期筋は8月10日から売り仕掛けを始めていたようです。

10日(週末)の日経先物は-300円安(-1.38%)で、出来高は前日9日の2200枚から46000枚へ倍増していました。

翌週の月曜日13日は日経先物は-370円安(-1.84%)と売られ、出来高も54000枚へ増加しています。 10日と13日の両日で日経平均は-740円安。2日間の下落は-3.2%です。

ところが海外筋も特別に相場が上手なわけではありません。13日の海外市況をみていると海外株価はそうは下がらない。海外はトルコリラの下落はそれほど深刻なものと受け止めてはいない。海外勢は13日の夜間取引でショートカバーをしたため、日経先物は前日比+150円高で寄り付く。

さらに損切りの決断ができなかった向きが今朝の寄りから買い戻したので日経先物は+430円高高で終わりました。日経平均は、前日の-440円安を上回る+498円で引けました。

「トルコショック」という言葉は日本市場の狼狽ぶりをみて、日本のマスコミが作ったものかと思いますが、とにかく日経平均のグラフは「踏まえ」という異形の足になりました。「踏まえ」というのは、前日が一方的な下落であったのに、今日は昨日の始値近辺で寄り付いて長大陽線になる。相場はいったい強いのか弱いのかの判断がつきにくい足です。したがってて明日が上昇するかそれとも下落するかを見ないと判断はできません。

今日の上昇は買い戻しによるものです。日経平均 の出来高が12.0億株と少ないのは、明日以降の株価の動きの手掛かりを与えてくれていません。トルコリラを材料にした今日の大反発は終わり、明日からはトルコ問題のその先を見定める動きになるかと思いますが、トルコ政府もトルコリラの急落に対して何もしないことはないので、なにかの対策がでてくるでしょう。もし出なくても、通貨の下落がトルコと、常連客であるアルゼンチンにとどまる限り、世界の株価の大きな下落はないのではなかろうか。



(2018.8.15) TOPIX 1698P (-12) 日経平均 22204円 (-151) 12.4億株 (2兆 402億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.18%
(2)英FT100  -0.40%
(3)独DAX   +0.00%
(4)NYダウ   +0.45%
(5)ナスダック    +0.65%

トルコ・リラは18.20円まで反発する。急落した16.0%と比べると+13%高です。安値から2本の順上がりの大陽線をだしていることでもあるので、だいたいトルコ・リラの下げは終わったらしい。

米国はトルコ・リラの急落は対岸の火事で、これが金融危機に繋がるとは誰も思っていない。頭支え(つかえ)のきらいはあるが、ナスダックは新高値奪回に挑戦する感じです。

日経平均は米国株高と米国長期金利が2.90%まで上昇したため若干の円安になり、前日終値とよりわずかに高くよりついたが、なにしろ昨日の日経平均は+500円近く上げています。戻り売りがでたのか、利食い売りがでたのかわかりませんが、下げて引ける。

今の株価は折あらばと海外の短期筋に狙われています。日本市場は付和雷同てきであり、通常なら2〜3%さげるかという材料であっても、日本なら5%下げてくれる。日本市場は重宝すべき市場です。

日本は今週一杯はお盆・夏休みであるので出来高は細くなります。海外勢も誰かが追随してくれないと昨日のように失敗するので、材料のなくなった今週はあまり動かないのではなかろうか。



(2018.8.16) TOPIX 1687P (-10) 日経平均 22192円 (-12) 15.4億株 (2兆5868億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -2.08%
(2)英FT100  -1.49%
(3)独DAX   -1.58%
(4)NYダウ   -0.54%
(5)ナスダック    -1.23%

と海外は安い。しかしトルコ・リラは18.20円→19.10円まで続伸する。3陽連であり陽線ははいずれも大陽線であるので、当面のトルコ・リラの下落は終わりました。

おそらく直近の急落のスタートである22円までは戻ると思いますが、その後16円の安値を再び狙うのかどうかです。

株価であれば、@配当利回り、APER、BPBR などの目安となるものがありますが、為替においては高い安いの基準がありません。あえていえば@その国の経常収支、A外貨準備高 ですが、経常収支が赤字であればどれだけその通貨が下落するのかはわかりません。

日経平均は海外が大きく下げたことや円高に振れたことから、-220円安く寄り付き、一時は-330円安まであったものの、+300円戻して-12円安で引ける。 米国の4-6月決算は前年同期比で+28%の増益であったとか。日本も同じく4-6月期は+28%増でした。ただ日本の場合は東芝の株式売却益の1兆円を含んでいるので、これを除けば+14%増であるとか。

株式の大勢波動は景気循環に対応しています。景気循環は3か月とか6か月の短期間で反転するのものではありません。一度景気がよくなれば単純にいえば3年は好況は続きます。また1度景気が悪くなれば2年間は景気後退が続きます。

投資家が株式投資で利益するのは、景気の好況期です。景気が後退している時期にはナカナカ儲かるものではありません。以下に1993年から2018年までの25年間の月足を掲げます。株価が3本の平均線(18月線・36月線・48月線)を上回ったら好況期で株式の買い時代、株価が3本の平均線を下回ったら後退期で株式の売り時代と決めるとわかりやすい。

次図は1993年〜2005年の月足です。初めて売りマークがでて、次に買いマークがでるまでを景気後退期とみなしましょう。
  1. (a-b)は24か月
  2. (c-d)は26か月
  3. (e-f)は46か月です。

    この範囲が売りの時代です。(a-b)(c-d)のように景気後退期が短期間で終るときは大きな利益はでません。(a-b)では売りマークがでた16410円からその後の安値14295円まで-2200円幅を取れる可能性があっただけです。(c-d)は(c)の18229円からその後の安値12787円まで約-5500円幅があるので、利益がでる可能性は大きかった。


  4. (g-h)も46か月です。(次図)

    売りマークがでた(g)17973円からその後の安値7603円まで-10300円という幅がありました。無論このこのような大幅な下落はそうあるものではありません。日本の金融パニックがもたらせたものです。この経験者がまだ大勢残っているので、今後20年くらいはこのような壊滅的な下落(2001年高値20833円から3年間で7603円まで株価は約1/3になった)は起きないと思いますが、グラフで後退期になったことを知って、退期である限り売っておけば、10000円の利益も可能であったわけです。
現在2018年については、
  1. 68か月という長い好況期が続いているが、このように異常に長い好況は米国・欧州でも同じことが起きている。
  2. このたびの各国の4-6月期業績は非常によい。
  3. ただトランプ大統領登場以来、世界の株価下落リスクは大きくなっている。
  4. それでも好況期にあるという統計がでている限りは、買いの方針を続けるべきである。
と思っています。



(2018.8.17) TOPIX 1697P (+10) 日経平均 22270円 (+78) 11.1億株 (1兆8455億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -2.08%
(2)英FT100  -1.49%
(3)独DAX   -1.58%
(4)NYダウ   -0.54%
(5)ナスダック    -1.23%

米中の貿易協議が8月22日・23日に開かれることに決まり、通商問題は一服。NYダウは+396ドル高(+1.58%)の大幅上昇になりましたが、ナスダックはIT株の一部で下げた銘柄があったので+0.42%高で終わる。

したがってナスダックはザラバで9日線まで戻したものの反落し、25日線を割り込んで引ける。ただ下ヒゲを出しているので深い下げはなさそう。

日本は米国株高を受けて高寄りしたが、夏休暇と週末でもあるので、出来高・売買代金ともに小さく、日中の値幅は100円に満たなかった。



(2018.8.20) TOPIX 1692P (-5) 日経平均 22199円 (-71) 9.8億株 (1兆6766億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.34%
(2)英FT100  +0.03%
(3)独DAX   -0.22%
(4)NYダウ   +0.43%
(5)ナスダック    +0.13%

海外は小動き。トルコ・リラ安も、米中貿易協議もこの後どうなるかは不明ですが、現状で予想できる材料は株価に織り込まれたようです。

目下のところは米中の貿易協議が最大の材料ですが、トランプ、習近平ともにアクが強く、唯我独尊的な決定をする可能性があります。

まだ株価の波乱はあるでしょうが、米中の経済力を考えると、中国は米国のチキンレースに乗ることは到底できません。 最終的にはトランプのいうことに膝まずくことになるのではなかろうか。

先週末の上海総合は2668Pで終わり、7月の小波動のボトム2691Pを下回る。今日の上海は2698Pで引けたが、ザラバ安値は2653Pまであった。

上海総合の史上最高値は2007年10月の6124Pです。だが2008年にリーマンショックがあって、世界の需要は瞬間に蒸発してなくなりました。世界に輸出することで成り立っていた中国経済は苦境に陥り、株価は1664Pまで下げました。株価は約30%になりました。

中国政府としてはここで中国経済の後退を看過することはできないとして、思い切った財政投資をしました。インフラ整備に50兆円を支出し、中国はいちはやくリーマンショックを抜け出たのです。 それが2015年まで続き5178Pの2番天井となりました。

今日の安値2653Pは2015年6月のピーク5178Pから中国の作られたバブル(株価でもある)が崩壊し、約7か月後の2016年1月に2638Pまで下落しました。作られたバブル崩壊の第一段階でした。

株価は2016年3月に2638Pまで提げて下値を探り、ピーク5178Pの半分の水準で一応は底値をだしました。だがこれはバブル崩壊としては軽い。もともとピーク2178Pを出す前の株価水準は2100Pを挟む1900P〜2300Pが地相場でした。無理な経済政策による見せかけの景気は終わったので、株価は2200Pくらいまで下落してもおかしくはありません。



(2018.8.21) TOPIX 1685P (-6) 日経平均 22219円 (+20) 10.6億株 (1兆9210億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +1.11%
(2)英FT100  +0.43%
(3)独DAX   +0.99%
(4)NYダウ   +0.35%
(5)ナスダック    +0.06%

海外は小高い。米国長期金利は2.814%(-0.047)と低下し、円は0.58円ほど円高に振れたが、円高といっても110円台にあるので、円高はさほど響かず。

日経平均は円高から安く寄り付いたが、円高の勢いはないとわかると、株価はプラスになり、小幅高で終わる。

何にしても株価を動かす材料がなく、米中貿易協議を控えて誰も積極的には動かない。 退屈な相場です。



(2018.8.22) TOPIX 1698P (+12) 日経平均 22362円 (+142) 11.2億株 (1兆9848億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.34%
(2)英FT100  +0.49%
(3)独DAX   +0.43%
(4)NYダウ   +0.25%
(5)ナスダック    +0.49%

海外は昨日も小高い。米中貿易戦争の決着は、私は中国の低姿勢・軟化・矛を収めるということで終るのではないかと思っています。

海外投資家もそう思っているのか、それとも単に眼下の見通しは立たないけれど、今日から協議が始まったばかりなので目先は平穏であろうと思っているのか。ともかく株価は下げなかった。

日経平均は順上がりの2陽連となって200日線近くまで上昇する。ただ出来高は相変わらず薄く、売買代金は4日連続して2兆円を下回っているので、今日の上昇は力強くはありません。

《Qエンジン24》Ver.6を出して3週間がたちました。今回はユーザ^に条件表を設定してほしいということはやめました。かわりに私が役に立つ条件表を2本設定し、これを当分は使ってほしい、という形にしました。 条件表の設定の方法は、@根拠のない思いつきであったり、A方針を恣意的に変更したり、B株価の変動の結果を知って結果に合わせる買、ということではダメです。理路整然としたものでなければ、ユーザーがこれを手本にすることはできません。そのために、今回ほど条件表の検証に時間をかけたことはありませんでした。

検証を繰り返し、これが手本だという条件表を作ったつもりですが、相場は人の予想を超える動きをするし、過去になかったことが発生するものです。はたして条件表が通用するのかどうか? それは不安なものです。

条件表を作る際の手本のデータは2007年〜2016年の10年間です。どこから見てもよい条件表を作ったつもりですが、その審判はこれから下ります。3年間くらいは条件表が大間違いをしなければよいのだが・・・。今のところ手本に含まれていない2017年は利益がでています。今年2018年も6月までは利益がでているので、ほっとしているところです。

今回、検証を重ねに重ねて2本の条件表を設定したのですが、検証の過程で多くの重要な事実が明らかになりました。また世間でいわれている投資の常識がいかに誤っているのかがわかりました。今日は間違った常識の例を1つ2つ掲げます。

次図は(拡張4)No.101の条件表の2018年1月〜8月半ばまでの成績です。No.101は作った2本の条件表のうちの1本です。時間切れは20日間・利食いは+20%)という売買ルールでトレードしたとき成績です。9回のトレードをし、累計利益は55.0%、平均利益は1トレード当たり6.93%です。1回トレードをしたら約7%の利益がでます。勝率は(今はほとんど重視していませんが)77.8%です。さまざまなリスクが生まれた2017年と2018年はやりにくい年でした。ために今年になって株式投資で利益がでた投資家は極めて少数でしょう。条件表はその環境下でも利益をだしているわけです。(これは条件表の手柄です)




次図は(時間切れは30日間・利食いは+20 %)という売買ルールでトレードしたときの成績です。売買ルールは時間切れを20日から30日に伸ばしています。この場合は、7回のトレードをし、累計利益は57.2%、平均利益は1トレード当たり8.17%です。1回トレードをしたら約8%の利益がでます。(これは売買ルールの手柄です)




次図は(時間切れは40日間・利食いは+20%)という売買ルールでトレードしたときの成績です。売買ルールは時間切れを20日から40日に伸ばしています。この場合は、7回のトレードをし、累計利益は61.2%、平均利益は1トレード当たり8.75%です。1回トレードをしたら約9%近い利益がでます。

時間切れの期間を長くすれば長いほど利益(累計利益)は大きくなり、平均利益率がよくなっていきます。リスクが大きい時期であるから、@短期売買をする。とかA小幅に利食いする、というのは大間違いであることがわかります。勝つことができるのは@時間切れ時間を長くする。A利食いは大幅を狙う。ということなのです。(むろんそれに応えられる条件表があることが必須なのですが)





(2018.8.23) TOPIX 1698P (-0) 日経平均 22410円 (+48) 10.8億株 (1兆8214億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.70%
(2)英FT100  +0.11%
(3)独DAX   +0.01%
(4)NYダウ   -0.34%
(5)ナスダック    +0.38%

米中は関税引き上げを発動する。互いに課税する輸入量はエスカレートさせているので、どの分が引き上げになったのかわからないほどですが、今回のは先の500億ドル分の引き上げに含まれなかった残り160億ドル分です。

課税規模は小さいので、株式市場にはほとんど響かず。どころか500億ドル分はとっくに株価に織り込み済みであるので、トランプが2000億ドルだ、3000億ドルだと言い放題していなかったら、材料出尽くしで上がってもおかしくなかった。 今日で終わる米中貿易協議がどうなるかに、市場の関心は集まっています。


日経平均は今年1月の高値を更新できないことNYダウと同じですが、NYダウは200日線のはるか上方にあるし、株価は4線を上回っています。日経平均とは大違いです。

日本は米国経済の恩恵を受けていることはもちろんですが、2010年にGDPが日本を上回って以来、日本は米国と同じほど中国経済にも依存しています。

株価からいえば、米国株高は日経平均を支えていますが、目下の中国株価は中国経済に悲観的で今年2月以来下げ続け、しかも上海総合株価は4線を下回っている。快調に下落を続けている状況です。 日経平均は米国株価に支えられる一方、中国に足をを引っ張られているので、日経平均は動かない。

日経平均は、今日は200日線をわずかに回復したけれど、22400円の水準には25日・75日・200日線が収束しています。これをスパーンと上抜けば5月の高値23050円を取るような上昇に移れるのですが「スパーン」となることはまずない。 米中協議で中国が大幅譲歩すればその可能性がありますが、まずそうはならない。

中国が米国にはかなわないと悟るにはまだ2〜3年はかかるのではないか。これは日本の対米輸出において、繊維問題や自動車問題を経て、自国の利益を追求すれば却って日本にマイナスであると悟ったのと同じです。


(2018.8.24) TOPIX 1709P (+10) 日経平均 22601円 (+190) 9.8億株 (1兆7634億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +0.37%
(2)英FT100  -0.15%
(3)独DAX   -0.16%
(4)NYダウ   -0.30%
(5)ナスダック    -0.13%

小安い。米国株価は米中の関税引き上げ発動を少し嫌気して下げたが、ほとんどこの材料は響いていません。肝の小さい, 心配性の投資家が売った程度です。

日経平均は、収束していた25日・75日・200日平均線をまとめて上抜く。

昨日は「スパーン」と上抜けばよいとはいったものの、いった翌日の今日に早々と4平均線を上抜くとは思ってもいませんでした。

株価が4平均線(すべての平均線)を上抜いたことによって、当面の売り圧力はなくなりました。この後売り圧力になるゾーンは5月から7月に亘る高値23050円・23011円・22949円の小波動のピークですが、この3つの山はナカナカ上抜くことは難しい。それぞれのピーク近辺でさらなる上昇を期待して買った向きが梯子が外されて、負けたが買いの残骸が密集しています。


(2018.8.27) TOPIX 1728P (+19) 日経平均 22799円 (+197) 10.4億株 (1兆84324億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +0.18%
(2)英FT100  +0.19%
(3)独DAX   +0.23%
(4)NYダウ   +0.52%
(5)ナスダック    +0.86%

米国は高く、その他市場は小幅高。米国経済は一人勝ちです。米国GDPは年率で4%の成長をしています。だが米国だけが突出して好況であるのは、トランプ大統領の、@インフラ投資の増額、A大幅減税、B米国の貿易赤字を防御する保護的な貿易関税によって加速されたもです。

中国がリーマンショックを乗り越えたのは、50兆円の政府支出(インフラ投資)によるものでした。その中国は今は不良債権の増加に苦しんでいます。政府が巨額の支出をすれば経済は好転します。しかし支出は無尽蔵ではない。収入を超える支出は限界があります。政府が支出を増やしてうまくいくのは3年間が限度でしょう。政府投資のツケは3年後には現れます。 今の中国経済の不振は、2009年に驚くほどの政府投資(50兆円)をした裏返しです。経済主体が使い放題に 国家の資源を使って、国の経済を一時的に上げたとしても何年か後の経済は変調をきたします。

米国も中国と同じ道を歩もうとしています。大規模な減税を行なったために米国の歳入は減っています。またインフラ投資は投資したときだけに有効であり、1年か2年後にはその恩恵はなくなります。トランプは将来の「歳入」をアテにして、目先の「経済」のために米国経済の「将来」の好調さを失おうとしている。

米国経済の目下の好調さは、@バーナンキ元FRB議長がゼロ金利政策を打ち出して、破綻しそうな米国金融機関を救い、米国が日本のようなデフレに陥ることを防ぎました。 だがデフレを回避しただけでは国民は満足しなかった。 昨日よりも今日のほうが「ふところ勘定」がよくなるのが当たり前だとする都合のよい国民感情に迎合したトランプは、自国の経済を引き上げるために、A政府支出の大盤振る舞いをし、B大規模減税(特に法人税)を行い、Cさらには自国の産業を守るために米中の貿易戦争を引き起こしています。

こういう無理筋の経済政策は、2年か3年後にはしっぺ返しをもたらせます。米国の大幅減税の効果は2019年の半ばには消えるというのが大方の見方です。インフラ投資はすでに効果は失っています。米国経済はトランプによって通常の巡行速度(40Km)を高速道路なみの(80Km)にしましたが、市街地を歩いていて車が80Kmの速さでビュンビュン飛ばしていれば、逆に身の危険を感じます。


(2018.8.28) TOPIX 1731P (+2) 日経平均 22813円 (+13) 11.9億株 (2兆1493億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 +1.89%
(2)英FT100  +0.19%
(3)独DAX   +1.16%
(4)NYダウ   +1.01%
(5)ナスダック    +0.91%

米国とメキシコはNAFTAの再交渉に合意。また中国元安を抑えようと国が乗り出すなど米国にとって都合のよい状況になってきました。

NYダウが1%以上上昇するのは8月17日以来のことです。ナスダックやS&Pはし史上最高値を更新していましたが、NYダウは更新できなかった。しかしようやく史上最高値(ザラバ高値)の26616ドルに迫るところまできました。

日経平均は海外株高を受けて高寄りし、23000円台を回復したが、23000円は6月以来3回の小波動のピークの水準であるので、戻り売りがでて22800円まで押されて引ける。 足は「新高値の陰線」になり当面の買いたい向きは買い切ってしまったようです。しかし米国株価は堅調だし、中国株価も元が対ドルで急速に高くなって、底打ちをしたようなので、日経平均がここから長く反落するとは考えにくい。

目先は、すぐに23000円水準を突破することはないとしても、10日くらいの時間が経てば今年1月の24129円をクリアし、5月のピーク23050円の回復に向けて態勢を整えることになるのではなかろうか。


(2018.8.29) TOPIX 1739P (+7) 日経平均 22848円 (+34) 11.2億株 (1兆9682億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.10%
(2)英FT100  +0.52%
(3)独DAX   -0.09%
(4)NYダウ   +0.06%
(5)ナスダック    +0.15%

海外は小動き。

日経平均は昨日、新高値の陰線となっていましたが、さすがに今日は新高値を更新することはできなかった。ただ終値ベースでは昨日より高くなっており、23000円どころの戻り売りの圧力はさほど強くないと思われます。

出来高・売買代金は相変わらず細く、このため日経平均は23000円をすぐに突破することはないというのが大方の市場の見方ですが、終値で23000円を上回れば、23500〜23600円までの上昇はありえない話ではありません。

相場で勝つとは、@時間とA変動幅をどれだけ捉えることができるかにかかっています。

明日から上昇しそうだということは、長くチャートを見ていれば、まあ何とかわかります。

しかし@何日間くらい上がるのか? Aどれくらい上がるのか? の予想はなかなか難しい。

難しいが統計をとれば、何日間の建玉すれば、どれくらいの利益がでる可能性があるのかはわかります。

右のヒストグラムは(10日間建玉)したときの利益率の分布です。ピンク色の棒グラフは買いの利益率で、青色は売りの利益率です。

中央値の数字を見て下さい。買いの数字は2.50%になっています。これは50%の確率で2.50%以上の利益がでることを示しています。売りの中央値は2.70%なので、10日間で2.7%の利益がでる確率は50%です。10日間買い建玉をしてもトレードの半分は2.5%の利益はでず、半分は2.5%以上の利益がでることを表しています。10日間という短期の投資はだいたいにおいて2.5%の利益を狙っているということです。

25%以上の利益がでているとき、何%くらいの利益率を期待してよいのかは80%値の欄にあります。買いの場合は6.2%です。運がよければ6.2%の利益がでますが、その確率は20%(=100-80)です。もっと運がよければ20%の利益がでることもありますが、その確率は1.2%(=35÷2796×100)です。


右図は建玉期間が20日のときの統計です。

買いの場合の中央値は4.7%、80%値は10.1%です。

売りの場合の中央値は4.4%、80%値は 9.8%です。

5%足らずの利益を出すにも20日間の建玉をする必要があります。

運が良ければ、20%以上の利益がでることもありますが、その確率は4.3%(=116÷2692×100)です。95.7%は20%以上の利益はでません。

右図は建玉期間が30日のときの統計です。

買いの場合の中央値は6.5%、80%値は13.6%です。

売りの場合の中央値は6.2%、80%値は13.6%です。

20%以上の利益がでる確率は9.1%(=231÷2535 ×100)です。90.%は20%以上の利益はでませんが、10回のトレードで1回は20%以上の利益がでる可能性があります。

右図は建玉期間が50日のときの統計です。

買いの場合の中央値は9.9%、80%値は19.7%です。

売りの場合の中央値は9.7%、80%値は20.2%です。

20%以上の利益がでる確率は約50%なので、運に頼らなくても20%程度の利益がでます。

当たり前のことですが、建玉期間が長いほど大きな利益がでるし、利益を得る確率が高くなります。

建玉期間が10日程度の建玉をしても利益は少なく、利食いできる確率も小さい。利益を得るよりも、トレードをすることを楽しむことに重心がかかっているといえます。


(2018.8.30) TOPIX 1739P (-0) 日経平均 22869円 (+21) 13.9億株 (2兆6338億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -0.31%
(2)英FT100  -0.71%
(3)独DAX   +0.27%
(4)NYダウ   +0.23%
(5)ナスダック    +0.99%

米国はテクノロジー株が先導して高い。

日経平均は昨夜の米国株高と円安から、23020円(先物は23040円)で寄り付きました。いよいよ23500円へ向けて出発かと期待して見ていましたが、すぐに失速して寄り付きから-200円ほど下げる。

結局は+21円高で終わりましたが、出来高は14億株、売買代金は2兆6000億円に膨れ、ひところの様子見姿勢は変わってきました。

どう変わったかというと、株価は23000円を超えて上昇するのではないか。自分は出遅れてしまったのではないか。という焦りがある感じです。その背景にはトランプ大統領の要求するものはあらかた出尽くした。これ以上の無茶振りはないのではないか。という市場の思いがあります。

まあ市場がそう思っているかどうかはわかりませんが、トランプも相当な無理難題を吹っかけたので、一時世界は呆れ返り、トランプは信頼に値しないと思っていましたが、トランプは振り上げた矛を収める時期にきたと思っているのではなかろうか。

日経平均は一昨日と今日、新高値の陰線を出しました。どちらも立派な陰線です。これは図の(c)の3陰蓮や(b)の新高値の陰線からの3陰蓮に匹敵するのではないかと危惧しています。まだ23000円を超えることは難しいのか? としても調整があったとしても75日線の22500円どころまでだろうと思っています。なにほどの下げでもありません。


(2018.8.31) TOPIX 1735P (-3) 日経平均 22865円 (-4) 13.0億株 (2兆4085億円)


昨日の海外株は、

(1)中国上海 -1.14%
(2)英FT100  -0.62%
(3)独DAX   -0.54%
(4)NYダウ   -0.53%
(5)ナスダック    -0.26%

米国は来週にも対中国の2000億ドル規模の関税引き上げを考えているとの報道があったため、安い。

日経平均は海外株安と0.5円ほどの円高によって-130円ほど安く寄り付き、-190円安まで下落したが、その後はアジア株が下げなかったことや米国の時間外取引が堅調であったことから戻し、-4円安で引ける。

-4円安では下げたとはいえません。注目すべきは週末にもかかわらず出来高は13.0億株、売買代金は2兆4000億円と増加していることです。相場に対してある程度の予想が立つようになったことから、ひところの様子見から少しずつリスクを取る状態になりつつあります。(そうでなくては大きな株価上昇はない)

私は目先の株価の動きがどうなるのかは、まず小波動について考えることだと思っています。この頁の頭にも「向こう10日くらいの動きをターゲットにしています。」と書いているのは、小波動の動きを見ていくという意味です。 小波動の姿については時折HPで説明していますが、人はよほどのことでないと、すぐにも忘れるものです。だからクドくいいますが、次のことは記憶しておいてください。
  1. 株価の動きは自律性がある。
  2. 株価は自律的なサイクル(周期)によって動く。
  3. 投資家がどのような予想をしても勝手だが、そのときでも株価の自律的な動きを無視することはできない。(無視すれば損失がでるだけ)
これは当たり前のことです。10日先のことを予想する際は小波動で予想すればよいのです。1か月先、1年先のことは週足や月足の波動で判断すればよいのです。

次図は(標準3)No.171の「小波動の姿(平均とSD)」の条件表です。8年前に設定したものですが、 これを使って「統計」を取ると小波動の姿がわかります。



グラフを描くと、右のように小波動が描かれます。ここで描画している数値は
  1. (b→a)の下落率
  2. (c→b)の上昇率
  3. (b→a)の下降期間
  4. (c→b)の上昇期間
  5. (c→a)の期間(ボトムからボトム)
  6. (d→b)の期間(ピークからピーク)
です。
次図は日経平均の2000年〜2017年の18年間の統計です。 日経平均のサイクルを見ると、平均値で21日がサイクルです。細かくいうと、上昇期間は10日、下降期間は11日です。 ボトムからボトム、あるいはピークからピークの期間がサイクル(周期)です。相場を予想するときは赤色枠の中央値を見るのがよいので、これを見ると
  1. 小波動の下落率は-6.3%
  2. 小波動の上昇率は+7.3%
  3. 下降日数は8.0日
  4. 上昇日数は8.0日
  5. 波動のサイクルは19.0日 です。


(次図)ナスダックのサイクル(中央値)を見ると、
  1. 小波動の下落率は-4.9%
  2. 小波動の上昇率は+6.7%
  3. 下降日数は7.0日
  4. 上昇日数は11.0日
  5. 波動のサイクルは20.0日 です。


日米とも波動のサイクルは19〜20日です。これは投資家が短期の波動をどれくらいのスケールで考えているかを示しています。人は10日先に株価が上がっているのか、下がっているのかをまず考え、それに従って株を売ったり買ったりしているのです。

ここには個人が思う相場のスケールが当てはまる余地はありません。10日間上がる、10日日間下がるという物差しで相場を予測するのがよいのです。


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