日経平均をどう見たか・判断したか (2016年 5月)

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(2016. 5. 2) TOPIX 1299P(-43)  日経平均 16147円(-518) 24.9億株 (2兆6239億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 -0.25%
  2. 英FT100 -1.27%
  3. 独DAX  -2.73%
  4. 仏CAC  -2.82%
  5. NYダウ  -0.32%
  6. ナスダック  -0.62%
と安い。日銀の追加金融緩和が現状維持となったことから、4月28日の円レートは111.19円でしたが、発表があった25日は108.14円と3円の円高。海外では106円台に入り、今日5月2日は106.47円と2日の立会い日で4.7円の円高です。

日経平均はシカゴ日経先物が15860円と16000円を割り込んでいたので、当然に安く寄付きましたが、現物は16357円)-308)、先物は15960円(-540)とシカゴに比べると軽い下げだった。

現物も一時16000円を割り込んだものの16000円近辺は突っ込み警戒感がでて、売り方がカサにかかって売ることはなく、安値拾いの動きがでたようです。それにしても106円台の円レートは高すぎます。

アベノミクスを打ち出した2012年10月半ばの円レートは78円でした。それから日銀が大量のマネーをばら撒くことで、2014年10月には110円になり、同年10月31日に追加金融緩和をしたことで120円を超えました。2015年は115円〜125円の持ち合いでした。だいたい今の日銀の金融政策であれば、円レートは115円〜125円というのが均衡した状態でしょう。

ところが外部環境が大きく変りました。2016年2月にはWTI原油は26.05ドルの安値まで下落し、中国の上海総合は2638まで暴落しました。安全資産とされている円が買われ、2月には115円を割りこみ、3月は111円、4月は107円と円高が進む。WTI原油は2月(26.05ドル)を底値にして現在は46ドルまで回復しているし、中国は1月の安値2655Pを底値として現在は2938まで上昇しています(ただこれはできすぎの感じがあります)。

よって世界のマネーが雪崩をうって円に逃避する理由はありません。均衡状態のボトム115円を大きく下回っているのは、投機資金がオモチャにしているとしか思えません。米国は「円レートは秩序をもった動きをしている」といっていますが、そんなことはありません。2日間で5%の円高が秩序ある動きであるというなら、世界の投機はすべて「秩序ある」 ことになります。今の動きは投機資金による動きです。そうであれば財務省は、今の謂れなき円高について、為替介入もありうると表明すべきです。(為替の介入は財務省の役目です)


昨日(4月28日)の大幅安があったため、「Core30の寄り引け売買」は8銘柄が買いマークを出していたようです。

ユーザーからどういう銘柄を買えばよいのかの質問があったので、「小波動の高値が切り上がっている銘柄」と答えました。小波動の高値が切り上がっているのは、買い意欲がある証拠です。昨日のようにドカンと下げれば、買いが入りやすいでしょう。

逆に小波動の高値が切り下がっている銘柄は戻り売りがキツイ。下げればさらに処分売りをする向きが出てくるので、ナカナカ買いは入らない。

まあごく当然の理屈によって、「小波動の高値が切り上がっている銘柄」と答えましたが、ちょっと気になったので、4月28日に買いマークを出した8銘柄について調べてみました。


買いマークがでた8銘柄のうち、7銘柄は小波動の高値は切り上がっていました。(だからアドバイスとしては適切なものではなかった)

「寄り引け売買」の買いは、明日が陽線ならば勝ちで、明日が陰線ならば負けです。 高値が切り上がっている7銘柄のうち陽線(勝ち)となったのは4銘柄でした。高値が切り下がっていた8766「東京海上」は陽線(勝ち)でした。

今回成功したのは小波動の高値が切り上がっている銘柄ではありませんでした。


では何が成功率を高めたのかといえば、内需株を選択することでした。

今回の日経平均の大下げは111円→106円の円安が原因です。円レートに依存するメーカーは買うべきではなく、円相場に無関係な内需株が諸株の下落に引きずられて下落したところを買うのが正解でした。

上に掲げた8銘柄のうち、内需株は8306三菱UFJ、8766東京海上、8801三井不動、8802三菱地所の4銘柄ですが、いずれも陽線で終っています。

こういう発想があれば、内需4銘柄のうちのどれを買っても利益(わずかだが)が出ていました。今後の参考にして下さい。



(2016. 5. 6) TOPIX 1298P(-1)  日経平均 16106円(-40) 21.4億株 (2兆2385億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.22%
  2. 英FT100 +0.09%
  3. 独DAX  +0.24%
  4. 仏CAC  -0.11%
  5. NYダウ  +0.05%
  6. ナスダック  -0.18%
と変化なし。日本がGWの間、円レートは一時105ドル台まで上昇したが107円台に戻ってきました。連休中に円高が進むのではないかの懸念がありましたが、実際には円高はそうそうは進まず。

5月2日の106円台半ばから今日は106円後半〜107円台で推移したために、今日の日経平均は-40円安と小幅な下落で終り、5月2日の陰線にはらんで下げ渋りを表現をしました。

まだ下げ止まりの証拠はありませんが、106円台の円レートが以上できるならば、日経平均は16000円を維持できると思います。


■■ お知らせ ■■

ユーザーの要請で、週足の連結を2個から4個に拡張し、《カナル24》Ver.5を小幅バージョンアップしましたが、これをダウンロードされたユーザーから、「データゲットから変換」でエラーが出るの報告を受けました。今回修正したのは「週足の連結」の部分だけであり、「データゲットから変換」の部分は一切さわっていません。

通常はプログラムの修正を頼まれたユーザーだけに、修正するプログラムをダウンロードしてしてもらい、何日か使ってトラブルが無ければ、そこで全員にダウンロードしてもらうという仕組みにしていますが、今回の修正は簡単であったのでいきなり全員にダウンロードしてもらいました。

ところが思いもかけぬ「データゲットから変換」のトラブルが発生しました。2人の親しいユーザーにチェックしてもらったところやはり同じエラーが発生しています。うちではWindows7,Windows10ともに今日の「データゲットから変換」はエラーが発生することなく、正常に変換できています。

何が何やらわからないのですが、エラーが発生しているのは事実なので、原因がつかめなければ「週足の連結」の修正は取り消して、Ver.5.5(2016.2.1)に戻します。エラーが発生した方は、メールでご連絡ください。最新バージョン(2016.5.621)でも発生しなかった方も「エラーは発生しなかった」の連絡をいただくとありがたいです。



(2016. 5. 9) TOPIX 1306P(+8)  日経平均 16216円(+109) 17.1億株 (1兆7317億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 -2.82%
  2. 英FT100 +0.14%
  3. 独DAX  +0.18%
  4. 仏CAC  -0.42%
  5. NYダウ  +0.45%
  6. ナスダック  +0.40%
と中国を除き小幅な動き。上海総合は金曜日に-2.82%下げ、今日9日も-2.79%下げて2832Pまで下落する。4月の貿易統計の数字が悪く、中国はまだ景気が底打ちしない。

米国の4月の雇用統計は予想の+20万人より悪く、+16万人の増加でした。3月GDPの速報値が+0.5%の伸びにとどまったこともあって、@やや米国景気は弱い動きになっているという懸念と、Aそうであれば6月にFRBは金利引き上げはできまいという楽観とが混じりあって、米国は小幅高。

基本的に米国株価は2015年10月からこの半年間は、大保合相場です。上昇波動にあるわけではありません。米国株が、日経平均やその他諸国の株価を引き上げることは難しい。米国株が上昇波動に変るのは、NYダウで18300ドルを超えたとき、ナスダックで5230Pを超えたときです。今のところこの水準は高すぎます。

日経平均は米国経済のカゲリがでたものの、米国金利は1.783(+0.034)と少し高くなったので円レートは107円〜17.50円まで円安となる。よって+107円高で終ったけれど、出来高は薄く、誰も積極的な売買はしていません。


■■ お知らせ ■■

5月6日にちょっとした小幅なバージョンアップをしましたが、これが「データゲットから変換」でエラーが出るという意外な事態が発生し、ご迷惑をおけけしました。現在は正しく動くバージョン(2016.5.7)をアップしていますから、最新バージョンをダウンロードして下さい。

バグ出し(エラーがでたかどうか)に協力していただいたユーザーは20名を超えます。ご協力ありがとうございました。ユーザーからの要望(週足の連結を2個から3個にしてほしい)があったときは、まあ簡単なことだと思って引き受けましたが、こんな簡単な変更によってエラーが出るとは思ってもみませんでした。

《カナル24》はすでに巨大なプログラム・複雑なプログラムになっています。一箇所の変更が、とんでもないところに影響を与えます。それが予見できなかったのは私の不明ですが、今後はプログラム変更の安請け合いはしないことだと肝に銘じました。



(2016. 5.10) TOPIX 1334P(+28)  日経平均 16565円(+349) 23.7億株 (2兆4297億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -2.79%
  2. 英FT100 -0.18%
  3. 独DAX  +1.12%
  4. 仏CAC  +0.50%
  5. NYダウ  -0.20%
  6. ナスダック  +0.30%
と小動き。米国は4月のISM製造業指数が50.8%へ低下し、1-3月GDPが+0.5%と苦戦。4月雇用統計も+16万人増と、最近の経済統計の数字はよくありません。

経済状態があまりよくないので長期金利はやや低下気味で、ドル安になっています。ドル安は原油価格を上昇させるので、米国にとってはウェルカムです。ドル安大歓迎。

本来ならドル安は円高をもたらせますが、今日の円レートは108円台後半まで円安が進みました。結果日経平均は+350円ほど上昇しました。円安になったのは安部首相や麻生財務大臣が円レートについて口先介入をしたためです。5月2日に財務省は為替介入について言及すべきだといいましたが、ようやく政府は謂れなき円高をナントカしなければという方針になったようです。

今日の日経平均の+350円高は今週金曜日のオプションSQにからむ動き(買い戻し)があってやや上昇幅が拡大した感じです。4月28日の日銀決定会合で金融政策の現状維持が決まったことから、円は111円台から海外では一時105円台まで、約5円の円高になりましたが、これは投機筋のやりすぎです。少なくとも現在の金融政策(特にマイナス金利)からは110円より円高になるのはおかしい。



(2016. 5.11) TOPIX 1334P(-0)  日経平均 16579円(+13) 21.2億株 (2兆1875億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.02%
  2. 英FT100 +0.68%
  3. 独DAX  +0.65%
  4. 仏CAC  +0.36%
  5. NYダウ  +1.26%
  6. ナスダック  +1.26%
と小高い。小高かったのは原油が1.22ドル上昇したため。

世界経済は停滞しています。新たなイノベーションが枯渇しつつあります。経済が発展したのは2007年まででした。

2008年のリーマンショック以降は、日米欧の中央銀行による非伝統的な量的金融緩和政策によって、100年に1度といわれた危機を乗り越えました。だがこれは新たな産業を生み出したわけではありません。

各国中銀が、ゼロ金利にすることによって狙ったことは、@住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなどのローン金利を引き下げて消費を伸ばそうとしたのが1つ目。A利回りのよい株式投資にマネーを引き込んで株高をもたらし、資産インフレによってさらに消費を高めようとしたのが2つ目。B新規の設備投資を増やそうとしたのが3つ目です。

米国の場合はGDPに占める個人消費は70%もあるので、個人消費を刺激すればよい。@は効き目がありました。また国民の多くは株式投資(多くは投信)をしているので、Aも大いに効きましたが、Bはそうでもなかった。特に原油価格が暴落してからは、新規に借り入れて投資をするということは少なくなったのではないか。米国経済は@ゼロ金利、A株高による消費の拡大によって、GDPがなんとかプラスになっています。

日本に当てはめると、@は効き目がありました。ウチ(東研ソフト)の近所の20軒ほどの区画のうちの4区画でこの1年間で4軒の新築があり、いずれも30代の人が越してきました。低金利は新しい需要を生み出しました。だがAは混乱しています。日銀が1月にマイナス金利に踏み切ったことで、10年物国債の利回りはマイナスになっています。これは@にとってはさらに有利な金利水準をもたらせますが、Aの株高という面ではマイナスの影響しかなかった。円レートの激しい変動を嫌って、株式から海外の債券にマネーが移動したためです。

日銀がマイナス金利にしたということは、実質の金利はすでにマイナスである。したがって、いくら預金をしても利子はついていないのと同じことだ。つまりデフレに逆戻りをしている。ということを認めたことです。個人が預金しても金利はつかない。少しでも金利を得たいのであれば、リスク資産に投資するしかありません。例えばトヨタ株を買うことです。トヨタ株の今日の終値は5952円です。2016年3月期の配当は210円と発表されました。配当利回りは3.52%になります。3月28日の配当権利つき最終売買日に6233円で買った人でも、配当利回りは3.36%になります。

本来ならば、金利が0%に近いものに投資しないでトヨタ株を買えば利回りは3%以上になります。ところがトヨタ株を買う人は少ない、原因はトヨタ株の株価の変動リスクです。今期1株あたり210円の配当金を受けても、トヨタ株が-210円下落すれば、トータルの利益は0円です。3月28日のトヨタ株を終値の6232円で買った人は、今日の株価5952円に比べて-280円の評価損になります。5月に210円の配当金を得ても通算すればマイマスになります。

今日発表されたトヨタの決算は2016年3月期の営業利益はなんと2兆8500億円です。巨額です。ところがトヨタは今期(2017年3月期)の利益は1兆7000億円になると想定しているという。1兆円以上の減益です。-40%の減益予想です。これでは株価が上昇するはずはありません。短期的に配当を取ろうとしても株価の値下がりによってトータルでマイナスになります。利回りで買うことができるのは10年〜30年という長期投資ができる投資家だけです。日本の投資家は本当の長期投資をしている投資主体は少ないので金利がマイナスになっても株式にマネーが入ってくることはない。

ここまではまあ腑に落ちることですが、Bの設備投資が増えないのは大きな心配です。設備投資をするということは、今の需要を超える需要が近々生まれてくる、したがって需要の増加に対応できるように投資をしておかねばならない、として設備投資が進むはずですが、この動きがまったく出てこない。産業界の多くは需要の伸びがあるとは考えていないわけです。ここが日本経済の大問題です。



(2016. 5.12) TOPIX 1337P(+2)  日経平均 16646円(+67) 20.6億株 (2兆1713億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.16%
  2. 英FT100 +0.09%
  3. 独DAX  -0.70%
  4. 仏CAC  -0.50%
  5. NYダウ  -1.21%
  6. ナスダック  -1.02%
とやや安い。米国株は前日WTI原油が1.22ドル上昇したのでNYダウは+1.26%上昇していました。だが昨日の原油は+1.57ドル高く46.23ドルまで上昇したにもかかわらず、NYダウは-1.21%下げる。

原油高のプラス材料を打ち消したのは、消費関連の企業の業績と今期の見通しが悪かったためです。

NYダウは構成30 銘柄の関係から、@FRBの金融政策に敏感な金融株、A原油価格に敏感な石油株、Bその他の業績で動く諸株、の3つの分野が影響します。最近は@金利引き上げの予想とA原油価格がもっぱらNYダウを動かしてきましたが、昨日はBこれ以外の要因で下げました。企業業績に注目せざるを得なくなったということでしょう。


日経平均は円安が一服したため安く寄り付いたが、日中に109円までの円安となったので小幅上昇して終る。だが出来高面は昨日よりも縮小し、動きに力強さはない。

日経平均の中勢波動は2015年8月24日に、最後の上昇波動の出発点を下回ったので下降トレンドに転換しています。この日は株価が200日線を割り込んでいます。

その後2015年11月6日に200日線を回復し、17日目が図の(h)です。@(h)から再び200日線を去りこみ(i)まで下落。→A(j)から(k)まで下落して75日線を割りこみ200日線からのカイリは大幅になりました→B(l)は75日線まで戻せず、戻りの力の弱いことが明らかになり(m)まで下落して新安値。

(h)から3段の下げをしました。今のところ最後の下降波動は(l→m)の下落波動です。 大勢波動や中勢波動が下降トレンドにあるとき、小波動の下げは3波動(3段下げ)で、上げの小波動は2波動(2段上げ)で終ることが多い。中勢波動が上昇トレンドにあるときは、「3歩進んで2歩さがる」ですが、中勢波動が下降トレンドにあるときは、「2歩進んで3歩さがる」わけです。

図の(a)からの小波動は(a→b→c→d→e?)となっていますが、すでに2段上げをしたので、(d)で小波動の上昇は終ったと思われます。現在は(e?)としていますが、モデル波動ではE点は75日線近辺で止まります。(e?)は75日線を下回りましたが、75日線を下回ったのは2日間だけであったので、(e)から(f)の上昇する可能性は少しはあります。

だがその可能性は極めて小さい。例えば(e)からの上昇は(d)を上回らねばなりませんが、@4月28日の日銀ショックの大陰線を上抜くには円が111円〜112円にならねば難しい。また最後の下降波動のスタート点の(l)17905円を上回ることはもっと難しい。

(a→b→c→d→e?)の4つの小波動は(l→m)の小波動に含まれています。つまり1つひとつの小波動は小さく、小波動としてはあまり価値があるものではありません。このような状況で買ったり売ったりしようとしてもその成果は知れています。このことがわかっているから、投資家が集まらず無気力相場になってるわけです。(l)を上回るか(m)を下回るかにならない限り様子見が続きます。



(2016. 5.13) TOPIX 1320P(-17)  日経平均 16412円(-234) 25.0億株 (2兆5395億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -0.04%
  2. 英FT100 -0.95%
  3. 独DAX  -1.13%
  4. 仏CAC  -0.54%
  5. NYダウ  0.05%
  6. ナスダック  -0.49%
とやや安い。WTI原油は+0.47ドル高と3日続伸し新高値を更新。

原油高のプラス材料が米国株価に反映されなかったのは、アップルの下落です。

NYダウ(工業株30銘柄)には、ナスダックのマイクロソフトとアップルが入っていますが、マイクロソフトは+0.90%上昇したもののアップルは-2.35%と大幅安となったためです。

日経平均はシカゴ日経先物が16635円で引けていたことから、16600円くらいで寄るのかと思っていたところ、16804円で寄り付く。今日はオプションのSQであったために、SQ絡みの買い物が入ったようですが、無理をしてつけた値段であるので、その後はズルズルと下落する。

今日の足は始値が今日の高値の「寄り切り坊主」で悪い足です。また今日の陰線は前日の小陽線をつつみ下げてしまい、これまた足は悪い。目先筋のチョコマカした動きによって、日経平均の足はどんどん悪くなっていきます。



(2016. 5.16) TOPIX 1321P(+1)  日経平均 16466円(+54) 19.5億株 (1兆9332億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 -0.31%
  2. 英FT100 +0.56%
  3. 独DAX  +0.92%
  4. 仏CAC  +0.62%
  5. NYダウ  -1.05%
  6. ナスダック  -0.41%
米国の4月の小売売り上げ高は3月は-0.3%と減ったものの4月は急回復して+1.3%と予想(+0.8%)を大きく上回る。小売・消費関連株の業績が思わしくないとして株価は下げたはずだったが統計値はよかった。

いったいどちらが正しいのか?  自動車を除く小売売り上げ高は3月の伸びは+0.20%(改定された+0.4%)でしたが4月は+0.20%と改定値よりも悪化しています。 自動車を除くと売り上げは伸びていない。そこで週末の株価は下げたということでしょう。


来年2017年の消費税率10%への引き上げの目はなくなったようです。

そもそも5%から8%に引き上げたことで、2013年からの黒田金融緩和によって、円安になり、物価が上がり始めたのにチャンスをつぶしてしまいました。2014年4月からは、消費が萎縮してしまった。今や誰も物価が上がるとは考えていません。

日銀がマネーを2倍ばらまく(国債を買い入れる)、株式というリスク資産(ETF)を買い入れる、金利をマイナスにする、という乾坤一擲の政策を打ち出したけれど、すべてが水泡に帰しました。残ったのは無力感と虚脱感です。

金利がゼロ金利になっても企業の投資は増えなかった。ジャブジャブとマネーを出して、円安・株高のステージを作ってみたが、やはり企業は設備投資は増やさず、賃金をたいして上げることはしなかった。企業の内部留保は100兆円あるとかいわれます。現金に近い資産が100兆円あれば、日銀の金利やマネーの供給量によって投資をしたり賃金を上げるということはしません。日銀の金融政策から切り離なされている企業のフトコロ勘定によって判断することです。

日銀の考えた政策(国債の大量買付け・マイナス金利)と現実の企業の行動には大きなズレが発生しています。すでに日銀が出す金融政策は、日本経済に大きな影響は持っていません。昨年12月と今年1月の日銀決定会合をキッカケにして株価が大きく下がったことはその証明です。

企業はどうやっても日本国に溜め込んだ内部留保を取り崩すことはしない。設備投資をして日本経済に需要(雇用でもある)を発生されることをしない。生産性が低いからといって賃金を上げることもしない。こういう状況であれば、ひところ自民党が検討した法人税率の引き下げはまったく意味がありません。法人税を安くして活発な投資をしてもらいたいがための法人税減であったはずです。

ところが法人税減税によって内部留保はますます増えるが、投資はまったく増えない。内部留保が膨れただけです。内部留保を厚くするために法人税を安くしたわけではありません。今となっては、むしろ内部留保に「法人資産税」というものをかけて、内部留保の額から1%とか2%を徴収しすれば、年間1〜2兆円が税に変わります。歳入の1〜2兆円のプラスは大きい。企業が内部留保に課税されたくなければ、溜め込んだ内部留保を使うことです。(企業の預金にもマイナス金利を適用すれば、毎年内部留保の額からマイナス金利分が差引かれるので、これに近いことになります)



(2016. 5.17) TOPIX 1335P(+14)  日経平均 16652円(+186) 17.8億株 (1兆8988億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.84%
  2. 英FT100 +0.21%
  3. 独DAX  -休場
  4. 仏CAC  -0.18%
  5. NYダウ  +1.00%
  6. ナスダック  +1.22%
WTI原油は47.72ドルと戻りの新高値を更新する。加えてアップル株が急反発したため米国株は高くなり、金利も1.759%へ上昇する。

WTI原油価格は200日線を上回り、4線のすべての最上位に位置しています。どこまで上昇するのか?

3月には200日線がWTI価格よりも高い位置にあったので、この水準の42.5ドルが上昇のメドでしたが、4月に入って42.5ドルを上抜き、すべての平均線を上回った段階ではもはや平均線は戻りのメドを提示することはできません。

チャートから上値のメドを引き出すには、過去の高値しか手がかりはありません。昨年2015年10月9日の小波動のピーク50.92ドル(これは200日線まで戻った水準だった)、それよりも高いメドは2015年5月6日の62.58ドル。この2つが原油の戻りのメドです。まあ過去のグラフを見れば誰でも目につくメドです。

《デンドラ24》のメドは、最近の9つの小波動の形(パターン)から、次の波動の上値メドを表示します。この背景には過去の膨大な統計があります。これを使ったデンドラによるWTI原油の上値メドは、高いほうから、@52.13ドル、A49.52ドル、B49.09ドル、C47.35ドルとなっています。2番目と3番目の49.00〜49.50ドルが当面の戻りの限界です。 原油価格が49〜49.5ドルになれば、逆に原油価格は戻り一杯になって下落し、米国株価にはマイナス要因になると思われます。あと数日は米国株は高いかもしれないが、そろそろWTI高を要因とした米国株価の上昇は頭打ちになるのではないかと思っています。


2016年3月期の決算発表は峠を越えました。自動車各社やメガバンクも決算を発表し、今期の予想を出してきましたが、今期(2017年3月期)の経常利益は+3%程度は伸びるという予想です。

3月決算の会社は2か月後の5月末までに法人税の申告をせねばなりません。あと2週間で必ず決算は確定せねばなりませんが、まともな会社はすでに決算が終って来期のことを計画しています。

右図は東証1部の連結PERのグラフです。昨日のPERは14.85倍です。私が思っているのは、小幅な増益のときの基準のPERは15倍です。16倍まで買われたなら割高、14倍しか買われないならば割安です。

昨日のPER14.85倍は、今日の+1.13%の株価の上昇によって、15.01倍(=14.85×1.0113)になったと思われます。ちょうど基準の15倍になります。 今後はPERが16倍になったら割高(日経平均が17760円になったとき)、PERが14倍になったら割安(日経平均が15450円になったとき)ということになります。中勢波動が下降トレンドにある現在では、日経平均が17760円〜15450円の2300円幅のゾーンでの逆張りをするしかありません。



(2016. 5.18) TOPIX 1338P(+14)  日経平均 16644円(-8) 23.4億株 (2兆3367億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -0.25%
  2. 英FT100 +0.27%
  3. 独DAX  -0.63%
  4. 仏CAC  -0.34%
  5. NYダウ  -1.02%
  6. ナスダック  -1.25%
WTI原油は48.31ドルと連日で戻り高値を更新する。米国は強めの経済統計値がでましたが株価は下落する。

4月の消費者物価指数は前月比+0.4%と2013年2月以来の大幅な伸び(ただし食品・エネルギーを除くコア指数は+0.2%の伸び)。鉱工業生産指数は前月比+0.7%(予想は+0.3%)とこれまた大幅な伸びだった。

米国経済がよいのだから株価が上がればよいものを、早期の利上げの可能性がでてきたとして長期金利は1.778%へ上昇し、株価は下落する。株式市場にとって米国経済が回復するよりも、FRBの金融政策のほうが影響力をもっています。

日本の1-3月期GDPは前期比+0.4%で年率換算では+1.7%の伸びでした。予想は年率+0.3%の伸びであったので、意外に大きな数字です。 下手をすれば2期連続でマイナスになるのではないかと予想する向きもあったので、年率+1.7%の数字には皆がビックリ。(速報だから、今後どう修正されるかわからないが)

GDPの数字がよかったので、案外に日本の経済は持ちこたえるのではないかというプラスの考えと、これで日銀の追加緩和は無くなったというマイナスの考えがぶつかり合って、日経平均は、初めは+142円高をしたが次第に下げて-8円安で終る。これは米国株が経済の堅調さよりも、金利引き上げを重視したのと同じことです。

2期連続で前期比の伸びがマイナスになったのは、2014年(4-6月)の-2.1%(年率-8.4%)と2014年(7-9月)の-0.7%(年率-2.8%)です。+0.4%(年率+1.7%)程度の数字で驚いてはいけません。いうまでもなく2014年4月に消費税が8%になったため、年率で-8.4%→-2.8%とGDPは減少したのです。民間消費支出の増減はもっと激しくて2014年(4-6月)は前期比-4.9%(年率-19.6)のマイナスです。消費税が上がる前の(1-3月)は+2.3%(年率+9.2%)であったので、その反動が大きかった。

その後2014年(7-9月)の民間消費の前期比は+0%(年率0%) →(10-12月)+0.6%(年率+2.4%)→(2015年1-3月)+0.2%(年率+0.8%)と消費はなんとか伸びていく感じでしたが、(2015年4-6月)-0.8%(年率-3.2%)と悪化し、→(2015年7-9月)+0.5 %(年率+2.0%)→(2015年10-12月)-0.8%(年率-3.2%)→(2016年1-3月)+0.5%(年率+2.0%)とプラスになったりマイナスになったりの繰り返しです。マイナスのほうがプラスの数字よりも大きい。日本経済は株価の動きでいうと方向性(トレンド)がなく、弱含みの保合いの状況です。



(2016. 5.19) TOPIX 1336P(-1)  日経平均 16646円(+1) 20.1億株 (1兆9228億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -1.27%
  2. 英FT100 -0.03%
  3. 独DAX  +0.54%
  4. 仏CAC  +0.51%
  5. NYダウ  -0.02%
  6. ナスダック  +0.50%
4月のFOMC議事録要旨が発表され、大半が6月に利上げするのが適当だという内容でした。

発表後それまで上昇していた株価は下落し、長期金利は1.859%(+0.081)まで上昇。これによって110円台へ円安が進む。

日経平均は円安を受けて+162円高の16807円で寄付き+196円高まであったが、前引けにかけて早くも下落してしまい前引けは-8円安。大引けは+1円高となって、せっかくの円安の材料は買い物を集めることができませんでした。

売買代金は2兆円を割り込む。4月に2兆円割れしたのは1日だけだったが、5月に入ってすでに4度目です。いかに投資家が株式から離れてしまったのかがわかります。 無理もありません。昨年12月からの株価の下落はヒドかった。12月1日の20012円(終値)から12月16日には18565円へ約1500円下げ、今年1月21日に16017円とさらに2500円下げ、2月12日に14952円へ約1000円下げました。わずか2か月半で日経平均は5000円の暴落です。この途中で株価は安いとみて買った向きは全員損失を抱えるかブン投げて損切りをしました。多くの投資家が傷ついた。


なぜわずか2か月半の間にこういう暴落になったのか? 

誰が売ったのかを投資主体別にみると、昨年12月は個人現金部門が-3500億円ほど売っています。これは年末を控えた税務対策上の売りです。したがって売り越し金額はたいしたことはありません。

海外勢は12月はほぼトントンの+300億円の買い越しでした。ところが2016年に入ると1月に-1兆円、2月に-2兆円、3月に-2兆円、都合5兆円の売り越しに転じました。

5兆円の売り越しがどれだけインパクトがあるかといえば、例えば2013年9月〜12月の4か月で海外勢は約6兆円の買い越しをしました。このとき日経平均は13388円→16291円まで約3000円の上昇となりました。上昇率にして+21.6%の上昇です。日経平均が+20%上昇したなら一般銘柄はこの2〜5倍の上昇をしていると思われます。海外勢の6兆円の買い越しによって、誰でも株式買いで儲かる時期が現れたわけです。

今年1月から3月の海外勢の5兆円の売り越しは、日経平均を19033円→16022円へ-3000円の下落をもたらせました。-16%の下落です。(16022円→19033円の上げの逆だと考えれば-19%の下げになる)。この下げ過程で個人現金部門は、1月に7000億円の買い越し、2月も3600億円買い越しと買ってみたけれど、3月には400億円のしか買い越しできず。要するに海外勢の圧倒的な売りに玉砕してしましました。4月は逆に海外勢は8600億円の買い越し、個人現金部門は6000億円の売り越しです。

個人現金部門は自分の金で株式を買っているので、信用部門のように短期売買はしません。損失が出ても損切りをせずに株式を保有することが多い。だが今回は株価下落途中で買ってはみたが、どれもこれも損失勘定になっている。株式を買おうという向きがなくなってしまい、株式にダイナミックな動きはでてきません。

このように日経平均の動きは、最終的には海外勢が日本株を買うのかどうか(世界が日本経済を評価するかどうか)が決め手になります。海外勢にとって日増しにアベノミクスの評価は下がっています。日本株を買う有利さが見出せなくなっています。このままでは海外勢が買いに出てくるはずはありません。@消費税引き上げを延期することを早く表明する、A5兆円を超える財政投資を補正予算に組み込む、BGDP600兆円を実現する具体的な政策を華々しく打ち上げる、ことをしない限りは海外勢は日本株に投資することは無いのではなかろうか。



(2016. 5.20) TOPIX 1343P(+6)  日経平均 16736円(+89) 18.8億株 (1兆8831億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -0.02%
  2. 英FT100 -1.82%
  3. 独DAX  -1.48%
  4. 仏CAC  -0.85%
  5. NYダウ  -0.52%
  6. ナスダック  -0.56%
と弱い。 ナスダックは先のボトムのザラバ安値4684Pを下回り、終値ベースでもボトムの4717Pを下回りました。そして75日線をも下抜く。

昨日は下ヒゲが長いので、あるいは昨日が小波動のボトムになる可能性も少しはありますが、小波動のボトムが切り下がったことは確かです。75日線からズルズルと下げていく可能性のほうが高いのではないか。

日経平均は110円台の円安と政府の経済対策の期待から上昇するが、出来高・売買代金は薄く、一部の短期投資家の売買によって動いているだけです。多くの投資家は今の時期はリターンは期待できず、リスクのほうが大きいので、様子見をするほかはありません。

日経平均は75日線近辺で保合うこと9日目です。正直なところ、値もちがよいと驚いています。安値16975円から反発(といっても終値ベースで+600円上げたに過ぎないが)した後に9日間も75日線水準を維持するとは考えていませんでした。75日線まで戻ったあとはいったんは反落すると思っていましたが、そうはならなかった。

この背景には、@1-3月のGDPの数字が良かったことや、A今期の企業業績が+3%くらい伸びると予想されていること、B来年の消費税10%への引き上げは無くなったと思われること、C東証1部のPERが15.01倍と高くも安くもないこと、などがあります。75日線を4日間連続して割り込まない確率は70%位はあると思いますが、大きく上昇する(それは4月28日のザラバ高値17572円を上抜くということ)確率は10〜20%くらいではなかろうか。

75日線を下回って下落する可能性は30%くらいあるかと思います。マイナス面では、@中国経済はなかなかよくならない。逆にシャドウバンクの融資がまたまた盛んになって、大都市では住宅バブルが発生していること、A英国のEU離脱の是非の投票が6月にあって予断を許さないこと、BFRBが6月に金利を引き上げたら新興国の経済がどうなるのかの予想がつかないことなど、があります。

日経平均が75日線を挟んで、@下げない確率は70%、下げる確率は30%という私の判断が仮に正しかったとしてもB上昇する確率が20%以下というのでは、積極的に投資することはできません。Bの上昇する確率が高まるのを待っている(一番早いのは政府の財政投資の言及)という状況です。



(2016. 5.23) TOPIX 1338P(-4)  日経平均 16654円(-81) 17.3億株 (1兆7093億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 0.66%
  2. 英FT100 +1.70%
  3. 独DAX  +1.23%
  4. 仏CAC  +1.67%
  5. NYダウ  +0.38%
  6. ナスダック  +1.21%
と高かった。ナスダックはアプライド・マテリアルの決算がよかったので半導体関連株が上昇し、そこそこ大きな陽線となりました。

日経平均はやや円高になったことから、-65円安で寄付き、一時は-318円安まであったけれど、戻して-81円安で引ける。売買代金は今年最低の1兆7000億円。誰も株式投資をする時期ではないと思っています。

株価の動きが小幅な時期はどんな名人がやっても利益することは難しい。5日間かけても2%か3%の利幅(1000円の株価で20円〜30円)を取るのができない時期であれば、せめて0.5%か1%(1000円の株価で5円〜10円)でも取れないものかと思って一般銘柄のデイトレをやってみるが、短期の投資ほど難しい。

投資をして利益がでる時期というのは、ある程度のトレンドが出ているときです。トレンドがない時期には、売っても買っても、一人として利益を出すことはできません。トレンドこそが利益の源泉です。デイトレをするには、1日の株価の動きにトレンドがあるという前提があってのことです。1日の動きのうちに短期的にでもトレンドが発生しないのであれば、デイトレで利益を出すことはできません。短期的なトレンドが発生する日もあるし、発生しない日もあります。

トレンドが発生したかどうかを知るには、少し身を引いて少し離れたところから観察しなければならない。その日に60分間の短期的なトレンドが発生したと判断できるのは、1分足を見ていては無理でしょう。2分・3分を見ていてもトレンドが発生しているのかどうかを判断することは難しい。少なくとも5分足・10分足を見なければトレンドが発生したかどうかの判断はできないでしょう。

例えば、私がスーパーの仕入れ担当者だとして、9:00〜10:00の1時間に「焼きさば寿司」がいつもより多く売れたから、すぐに今日は「焼きさば寿司」を大量に仕入れようと思うでしょうか? それは9:00〜10:00の間に焼きさば寿司が大好きな客がたまたま買っていったからかも知れない。この後は焼きさば寿司は売れないかも知れない。そうだとすると、9:00〜10:00の焼きさば寿司の販売のデータは信頼できません。(ちなみに私は焼きさば寿司は大好きです。)

1時間後の9:00〜11:00でも焼きさば寿司が売れているなら、理由は不明ながらトレンドが発生していると思うかもしれない。一人の客が買っただけではなく、他にも買う客があったのです。その後また1時間経過して9:00〜12:00の間も寿司は売れているならば、今日は原因がわからないが、焼きさば寿司が売れるトレンドにあると判断できます。1時間での売り上げではまだわからないが、2時間・3時間を経過してくると「焼きさば寿司」は今日は売れるというトレンドがわかります。

なぜ、今日は焼きさば寿司が良く売れたのかの 原因については、後でわかります。テレビで福井県小浜市の寿司がうまいということが放映されたためでした。そういう理由では明日も焼きさば寿司が売れることはありません。小さいトレンドは大きなトレンドになることもあるが、多くは泡沫のように消えていき、長いトレンドにはなりません。



(2016. 5.23) TOPIX 1338P(-4)  日経平均 16654円(-81) 17.3億株 (1兆7093億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 0.66%
  2. 英FT100 +1.70%
  3. 独DAX  +1.23%
  4. 仏CAC  +1.67%
  5. NYダウ  +0.38%
  6. ナスダック  +1.21%
と高かった。ナスダックはアプライド・マテリアルの決算がよかったので半導体関連株が上昇し、そこそこ大きな陽線となりました。

日経平均はやや円高になったことから、-65円安で寄付き、一時は-318円安まであったけれど、戻して-81円安で引ける。売買代金は今年最低の1兆7000億円。誰も株式投資をする時期ではないと思っています。

株価の動きが小幅な時期はどんな名人がやっても利益することは難しい。5日間かけても2%か3%の利幅(1000円の株価で20円〜30円)を取るのができない時期であれば、せめて0.5%か1%(1000円の株価で5円〜10円)でも取れないものかと思って一般銘柄のデイトレをやってみるが、短期の投資ほど難しい。

投資をして利益がでる時期というのは、ある程度のトレンドが出ているときです。トレンドがない時期には、売っても買っても、一人として利益を出すことはできません。トレンドこそが利益の源泉です。デイトレをするには、1日の株価の動きにトレンドがあるという前提があってのことです。1日の動きのうちに短期的にでもトレンドが発生しないのであれば、デイトレで利益を出すことはできません。短期的なトレンドが発生する日もあるし、発生しない日もあります。

トレンドが発生したかどうかを知るには、少し身を引いて少し離れたところから観察しなければならない。その日に60分間の短期的なトレンドが発生したと判断できるのは、1分足を見ていては無理でしょう。2分・3分を見ていてもトレンドが発生しているのかどうかを判断することは難しい。少なくとも5分足・10分足を見なければトレンドが発生したかどうかの判断はできないでしょう。

例えば、私がスーパーの仕入れ担当者だとして、9:00〜10:00の1時間に「焼きさば寿司」がいつもより多く売れたから、すぐに今日は「焼きさば寿司」を大量に仕入れようと思うでしょうか? それは9:00〜10:00の間に焼きさば寿司が大好きな客がたまたま買っていったからかも知れない。この後は焼きさば寿司は売れないかも知れない。そうだとすると、9:00〜10:00の焼きさば寿司の販売のデータは信頼できません。(ちなみに私は焼きさば寿司は大好きです。)

1時間後の9:00〜11:00でも焼きさば寿司が売れているなら、理由は不明ながらトレンドが発生していると思うかもしれない。一人の客が買っただけではなく、他にも買う客があったのです。その後また1時間経過して9:00〜12:00の間も寿司は売れているならば、今日は原因がわからないが、焼きさば寿司が売れるトレンドにあると判断できます。1時間での売り上げではまだわからないが、2時間・3時間を経過してくると「焼きさば寿司」は今日は売れるというトレンドがわかります。

なぜ、今日は焼きさば寿司が良く売れたのかの 原因については、後でわかります。テレビで福井県小浜市の寿司がうまいということが放映されたためでした。そういう理由では明日も焼きさば寿司が売れることはありません。小さいトレンドは大きなトレンドになることもあるが、多くは泡沫のように消えていき、長いトレンドにはなりません。



(2016. 5.24) TOPIX 13326(-12)  日経平均 166498円(-155) 16.2億株 (1兆6658億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +.064%
  2. 英FT100 -0.32%
  3. 独DAX  -0.74%
  4. 仏CAC  -0.666
  5. NYダウ  -0.05%
  6. ナスダック  -0.08%
と小安い。

日経平均は-183円安まであったけれど、戻して-155円の16498で引ける。売買代金は今年最低の1兆6652億円。

まあこれだけ株価の変動がないと、買っても売っても利益がでるわけはないので、ほとんどの投資家は株式に投資することはありません。

株価が動かないのに利益を出せる唯一の投資方法は、日経平均のオプションのコールとプットを同時に売ることです。

オプションの売買は個人投資家にとってはなじみがないので、あまり普及していませんが、大口の投資家にとっては妙味のある投資方法です。例えば今日の6月限の16750円のコールオプションの値段は280円。プットオプションの値も同じ280円ですが、コールとプットを同時に売っておく。このとき来月の6月9日のSQで日経平均が16700円であったときは、コールの値段は(16750円より50円安いので)0円になります。プットの値段は(16750円より50円高いので)50円になります。合計するとコールでは仕掛け280円→0円で+280円の利益。 プットでは仕掛け280円→50円で+230円の利益。合計して(280+280-50)の+510円の利益です。

ところが日経先物が-1000円下落して15750でSQを迎えたときは、コールの値段は(16750円より1000円安いので)0円になります。プットの値段は(16750円より1000円高いので)1000円の値段になります。結果コールは(280円→0円で280円の利益)、プットは(280円→1000円で-720円の損失)合計では-440円の損失になります。
Br> 印プットのコールとプットを売ったときはコールで280円・プットで280円、合計 560円の利益がでるはずでしたが、日経先物が-1000円下落したちき-440円のマイナスになります(逆に日経平均が+100高していてもコールが1000円-280円で-720円のマイナス、プットが+280円のプラスで合計-440円のマイナスになります)

日経平均が大きく動いたときは、コール売り・プット売りをしている投資家はこれを回避するために暗躍します。 つまり16750円でプット売りを仕掛けていた向きは日経先物を買ってこれ以上の下落があってもよいようにヘッジします。こういった動きが日経平均の動きを乱暴にさせているわけです。



(2016. 5.25) TOPIX 1342(+16)  日経平均 16757円(+250) 16.1億株 (1兆7826億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -0.77%
  2. 英FT100 +1.35%
  3. 独DAX  +2.18%
  4. 仏CAC  +2.46
  5. NYダウ  +1.22%
  6. ナスダック  +2.00%
と高くなる。ナスダックは久しぶりに+2.0%の上昇をし、4平均線のすべてを上回り、さあ先の高値4969Pを上回って2段目の上昇波動に移ることができるかどうかの可能性がでてきました。

米国株の上昇のキッカケは新築住宅販売軒数が年率で61.9万件と予想の52.3万件を大きく上回ったためでしたが、株価が上昇したのはハイテクでした。WTI原油も高値49.27ドルと戻り高値を更新したため金融部門も上昇し、米国経済は回復していると期待をもたせました。


日経平均はCME日経先物が16765円(+285)と高く引けていたため16764円(+265)で寄付きましたが、上値を追うことはできなかった。

+307円高があったものの日中の値幅は75円という小動きの相場で、結局は16757円(+250)で終わりました。米国株高によって売り方のショートカバーによって株価は高くなったが、上昇トレンドに転換する動きではなかった。

誰も日経平均が上昇するとは思っていない。その証拠が+250円高したにもかかわらず、出来高は16.1億株と今年の最低です。売買代金は1兆7800億円と5日連続して2兆円を下回っています。とにかく株式に投資しようという投資家がいない。 まだ株価上昇の着火点に達するには時間がかかりそうです。

■■ 近況報告 ■■

  今の相場はなにが起きるのかわからない。経済がグローバル化して、米国やECBの金利政策、中国の経済が日経平均に80%以上の影響を与えています。日本固有の材料は20%くらいしか日経平均に反映していないでしょう。こういう時代になりました。株式投資において長期投資(例えば10年後に収獲する)するなら世界経済がどうなるかが1番重要です。

中期投資(1か月から1年)の場合でも世界経済が最も重要です。短期投資(10日から1か月)の場合は世界経済の影響は薄れ、日本企業固有の材料が影響します。もっと短期な1日の1日の株価の動きは世界経済の影響はなく、企業固有の材料の評価だけで動きます。

毎年なにがしかの利益を得たいと思う一般の投資家にとっては、長くても中期投資(1か月から1年)をせざるを得ません。このときの収獲は早くて1か月後、長引けば1年後です。1年経って利益はマイナスだったとわかっても遅すぎる。 短期投資10日から1か月)の場合は収獲の時期が長くても1か月なので、投資方針を変更できます。この先1か月間に有効な投資方針を決めればよいことです。

世界経済や日本経済の影響をさほど受けないのは1日のデイトレです。そのために2010年に発売したのツールキッド「日経先物寄り寄引け売買・2008」を2010年に発売しました。寄り引け売買の この仕組みは、
  1. 約50個のトリガー(簡単な条件表)が明日は株価が上がる(陽線になる)か下がる(陰線になる)かを判別できるように最適化をし、

  2. よく判別できる複数のトリガーを選んで1本の条件表にまとめる。

  3. その条件表が判断したことによって明日の始値で仕掛け、終値で決済する。
というものでした。この「日経先物寄り寄引け売買(2008)」の成績は次図のようになりました。




(上図)2008年までのデータを元にトリガーを最適化したものですが、2009年には17.45%、2010年には12.95%の利益を出しています。3年目の2011年は利益をだしたが7.47%と利益は小さくなり、4年目の2012年は-14.31%の損失を出しました。5年目は最大の26.78%の利益を出しましたが、その後の成績は安定していません。2008年までのデータを元にして最適化したトリガーは3年目の2011年から2016年(途中)の6年間では3勝3敗です。

最適化したトリガーは次第に効力を失うだろうことは予想していました。当初は5〜6年は有効なのかと思っていましたが、毎年トリガーを最適化するに越したことはないので、寄り引け売買のためのツールキットは(2009)(2010)(2011)と合計4年間にわたり発売をしましたが、古く発売したものから順に効力を失っていきました。

だが最適化した直後の2年間は当たるということは明らかになりました。次図は(2008)(2009)(2010)(2011)の最適化した後の2年間の成績です。



(上図)最適化した後の2年間は寄り引け売買で負けた年はありません。負けだすのは3年目以降になってからです。 要するに毎年最適化をすれば、その後2年間は勝つであろうということが予想できます。ある時期に最適化したトリガーは5年も6年も有効ではないわけです。3年目以降は勝ったり負けたりです。

もう結論はでてきます。毎年トリガーを最適化することです。> 最適化するには《Qエンジン24》を使いますが、《Qエンジン24》ははっきりいって難しいソフトです。チャートに詳しくないと使えません。 例えば平均線と株価のカイリをトリガーにしたとき、@何日の平均線を使い、Aどのくらいのカイリになったときに買い・売りとすればよいのかを最適化しますが、この@Aの変数の範囲をユーザーが決めなければなりません。

だいたいは@は2〜300位、Aは-30〜+30の値を変数とすればよいのですが、チャートに詳しくないと適切な変数を与えることができません。

また1つのトリガーを最適化するのに10分間かかるとすれば、買いのトリガーが50本、売りのトリガーが50本あれば、最適化に必要な時間は1000分(17時間)かかります。1本のトリガーの最適化は10分で終るので、全部の(延べ100本の)トリガーを最適化するためには10分おきに100回、変数を与える必要があります。「寄り引け売買」が(2011)で終ったのは、この煩雑さに私が耐えられなくなったからです。やる気があれば《Qエンジン24》でどんどん最適化してくださいということで「寄り引け売買」の発売はやめました。


「寄り引け売買」は毎年トリガーを最適化さえすれば有効な売買方法であることはわかっています。問題はいかにして簡単に最適化するかです。

《Qエンジン24》のように難しいソフトを使わなくても、またどういう変数を与えればよいのかを知らなくても、ボタンさえクリックすればひと晩でトリガーの最適化ができないものか。

考えたすえにようやく解決したのが、右の「YBメーカー」です。Yは「寄り」、Bは「引け」を意味します。

この使い方は極めて簡単です。指定するのは最適化する時期(例えば2006年1月〜2015年12月まで)と、できた条件表をどこに記憶するのか(例えば拡張9のNo.18)の2つです。

「実行」ボタンをクリックすれば、だいたい5時間で寄り引け売買のための条件表ができます。夜22:00に「実行」ボタンをにクリックすれば、翌朝には寄り引け売買の条件表ができています。寝ている間に寄り引け売買の条件表が出来上がっています。私にとってはこんなにラクチンなソフトはありません。 このソフトはもうじき発売します。



(2016. 5.26) TOPIX 1342(-0)  日経平均 16772円(+15) 17.6億株 (1兆8343億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 -0.23%
  2. 英FT100 +0.70%
  3. 独DAX  +1.47%
  4. 仏CAC  +1.13%
  5. NYダウ  +0.82%
  6. ナスダック  +0.70%
EUがギリシャ支援を続けると決めたことから欧州は高い。米国も米国経済の回復期待から続伸する。

日経平均はCME日経先物が167930円(+160)と高く引けていたため16927円(170)で寄付いたものの、やや円高になったことから利食い売りに押されて+15円高で引ける。なかなか上昇エンジンに点火しません。


昨日、「日経先物の寄り引け売買」のための条件表を自動的に作るソフト(《YBメーカー》)が完成間近いということをお知らせしました。

過去に「日経先物寄り引け売買のためのツールキット」を(2008年)(2009年)(2010年)(2011年)と4年間連続して発売してきましたが、その結果は
  1. 条件表を設定した日から3年目からは外れていくことが多い。

  2. ただし条件表を設定した直後の2年間は負けた例はない。

  3. したがって毎年、寄り引け売買のための条件表を設定していけば、その後の2年間はだいたいは利益することができる。
という結論に達しました。

ところが《Qエンジン24》を使って、寄り引け売買のための条件表を設定するのは、@チャートの知識があり、Aかなり煩雑な手順を踏み、Bそれなりの時間(約17時間)をかけてパソコンに指示を与えなければできません。 私は(2008年)〜(2011年)までの4年間について寄り引け売買のための条件表を設定してきましたが、歳をとるとそんな煩雑な手順を踏むことはおっくうになってしまい、ツールキットは(2011年)で終わりました。

だが最適化した条件表は、その後の2年間は有効に働くという発見がありました。最適化する煩雑さをいとわなければ、毎年最適化した条件表を使って利益を得ることができます。それがわかっているのに《Qエンジン24》を使って条件表を最適化するには一般のユーザーにはハードルが高すぎました。

《Qエンジン24》のように何でもできるというソフトは、実は扱いが難しい。能力を限定したソフトはユーザーが扱いやすい。そこで「寄り引け売買のための条件表を作る」という機能だけに絞ったのが《YBメーカー》です。目標は寄り引け売買のための条件表を作ることなので、「実行開始」ボタンをクリックすれば、5時間後には寄り引け売買のための条件表ができ上がります。ボタンをクリックした後は何もする必要はありません。寄り引け売買の条件表が欲しい人にとっては、夢のようなソフトになりました。

とにかく「実行」ボタンをクリックさえすれば、過去10年間について最もよく当たる条件表ができるのだから、こんなラクなことはありません。さっそく過去のデータを元にしてして寄り引け売買の条件表を作らせてみました。次図は条件表を作った直後の2年間の成績です。




(上図)「統合(2015)」は2006年〜2015年までの10年間を手本にして作った条件表です。「統合(2014)」は2005年〜2014年までの10年間を手本にして作った条件表です。手本とする期間を10年間に決めて(2007年)(2008年)(2009年)(2010年)(2011年)(2012年)(2013年)(2014年)(2015年)の9本の条件表を作りました。

そして(2007年)の条件表はその後の2008年・2009年の2年間の成績はどうであったのかを《Qエンジン24》または《カナル24》の「検証」で確認したところ、2008年は+3380円の利益、2009年は+1270円の利益がでていました。条件表を作った直後の2年間は負けないという仮説は正しかったようです。

同様に(2008年)の条件表のその後2年間の2009年・2010年の検証をすると、2009年は+670円の利益、2010年は+1980円の利益でした。やはり2年間は負けてはいない。こうして(2007年)から(2014年)の8本の条件表の検証をすると、条件表を設定した直後の2年間は全部利益が出ています。負けた年はまったくありません。

(2015)は2006年〜2015年の10年間を手本にした作成した条件表です。ここまでの例では2016年と2017年には利益を出すはずですが、今日現在では、この5か月間で-1450円の損失を出しています。損失額は結構大きいがトレードの内容は22勝24敗で、大きく外れているわけではありません。今年2016年の1月〜4月の相場は荒れに荒れました。2008「年のリーマンショックに匹敵する予想困難な相場でした。そこで22勝24敗というのはよくやったと思うところです。この調子なら今年の後半には利益はプラスに変り、来年2017年はプラスで終るのではないかと期待しています。



(2016. 5.27) TOPIX 1349(+7)  日経平均 16834円(+62) 18.0億株 (1兆6581億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.26%
  2. 英FT100 +0.04%
  3. 独DAX  +0.66%
  4. 仏CAC  +0.69%
  5. NYダウ  -0.13%
  6. ナスダック  -0.14%
各国とも材料不足で小動きで終る。日経平均は伊勢志摩サミットの後に経済対策が打たれるだろうとの期待で少し上昇するが、売買代金は1兆6500億と今年の最低を記録。

安部首相は消費税を上げることを2年間延期すると決断したようです。

民間消費支出の対前年同期比の数字は、少し前にもふれましたが、@2014(1-3月)は+4.7%増でした。A2014年4月に消費税が8%になりましたが(4-6月)は+0.2%増でした。この段階では消費税アップの影響はさほどでもないのかと思う向きもあったけれど、それからはいけません。B2014年(7-9月)は-0.3%減、C2014年(10-12月)は-0.2%減、D2015年(1-3月)は-2.9%の大幅減、E2015年(4-6月)は-0.1%減、F2015年(7-9月)は+0.2%増と1年3か月ぶりにプラスになったけれど、G2015年(10-12月)は-1.2%減とやや大幅減、H2016年(1-3月)は-1.0%減です。

民間消費支出はGDPの60%を占めています。-1%消費が減ればGDPは-0.6%減る勘定です。2015年1-3月の-2.9%減を目の当たりにしては2017年の消費税の引き上げは不可能である。もしアップするなら日本経済は再びデフレに戻ってしまい、取り返しのつかないことになる。ということは誰もが思っていたことです。

安部内閣は2015年1-3月の経済統計の結果がでたとき(1年前)に消費税のアップは延期すると発表すればよかったのですが、国会運営上か、財務省の反対があったのか、選挙に不利だと判断したのか、窺い知れぬ理由があったのでしょう。消費税アップの延期の発言は1年遅れました。

海外投資家は2015年12月から日本株に見切りをつけ始め、12月の買い越し額は11月の6700億円の買い越しから一気に減って+300億円も買い越し。12月は日本株の見方が中立になりました。ついで2016年1月は1兆円の売り越し、2月は2兆円の売り越し、3月も2兆円の売り越しで、3か月で5兆円の売り越しになりました。日経平均は2015年12月1日の20012円をピークにして2月12日に14952円と約-25%の下落です。

1月〜3月の投資部門別の買い越し・売り越しの額は、@個人が1兆4200億円の買い越し、A金融機関が2兆400億円、B事業法人が5700億円です。国内勢は一応4兆300億円の買い越しになっています。ところが海外勢の5兆円の売りには日経平均はひとたまりもなかった。株式市場は-25%の資産を減らしました。国内勢は概ね逆張りです。株価が安くなったら買うけれど、株価が高くなると売りに回る。海外勢はだいたい順張りです。株価が安くなったら売ってくる。株価が高くなったら買ってくる。

1-3月の場合は海外勢の順張りの売りに、国内勢の逆張りが買い向かいましたが、逆張りでは株価は上昇しません。株価が少し高くなれば安く買った国内勢が直ぐに利食い売りを出して株価の上昇を抑えます。逆張りの買いでは日経平均はさほど上がらないが、順張りの売りは3か月間で-25%も日経平均を下げる力をもっています。

順張りの海外勢に日本株に投資をしてもらうには、日本経済が回復しているのだという明るいメッセージが必要です。マイナス要因が出てきたら早め早めの対策を出すべきです。これがおろそかになった。日本政府は日本経済を回復させるための何の方針も持っていない。コリャアダメだと決断されてしまい、2016年初頭の暴落になったのだろうと思っています。

そもそもアベノミクスは、@日銀の大量のマネー放出によって、A株価や不動産価格を上げ、B資産効果によって消費を拡大してGDPを高める。Cあるいは円レートを円安にすることによって企業の利益を高める。またD金利ゼロにして企業の設備投資を増やしてDGPを高める。といった目的があったはずですが、できたのは@ABまででした。Cは企業の利益は上がったけれど、その利益が賃金に回ることはわずかだったし、Dはほとんどの企業がそっぽを向いた。設備投資をしても売り上げの増加には繋がらないと判断したからです。日本政府をもってしても各企業の賃上げや設備投資の増加をもたらすことはできていません。



(2016. 5.30) TOPIX 1366(+16)  日経平均 17068円(+233) 15.9億株 (1兆5604億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海 -0.05%
  2. 英FT100 +0.08%
  3. 独DAX  +0.13%
  4. 仏CAC  +0.05%
  5. NYダウ  +0.25%
  6. ナスダック  +0.43%
米国の1-3月GDPは前回の速報値の+0.5%から+0.8%へ改定される。一方イエレンFRB議長は早期の金利引き上げができるというニュアンスの発言をする。

市場はGDPの伸びがあるので金利引き上げは耐えられるのではないかと判断し、米国株は小高かった。米国金利は少し上昇し、1.854%(+0.021)。ドル高円安となる。

円は111.44円まであって前日に比べて1.5円も安くなる。1円の円安は日経平均を200円〜300円上昇させますが、1.5円の円安であるのに+233円しか上昇せず。

安部首相は2019年10月まで消費税引き上げを延期する方針を自民・公明に伝え、6月1日に発表する見込み。だが消費税の増税延期の材料はすでに株式には100%織り込まれており、今日の株価上昇にはほとんど寄与しなかった。 今夜の米国市場は休場とあって海外勢の参加は少なく、日経平均は上昇したのに出来高は15.9億株・売買代金は今年最低の1兆9000億円で、相変わらず市場に参加する向きは少ない。

株価に活気がでてくるのは、直前の長大陰線を上回ってからです。ナスダックは(a)の長大陰線を(b)の前日の長大陽線と次の窓空け陽線で上回り、先の小波動のピークに挑戦しています。日経平均の(a)の長大陰線は、(b)の2日前からの3陽連(しかも窓空け)という強い足で上抜きました。

ナスダックの(b)や日経平均の(b)は、強い足が出なければ長大陰線を上回ることはできないということを表しています。日経平均の今回の長大陰線は(c)の日銀が追加緩和を見送った日ですが、これを上回るには、明日以降それなりに強い足がでなければなりません。今日のボリュームを見ると、なかなか難しい。



(2016. 5.31) TOPIX 1379(+13)  日経平均 17234円(+166) 25.2億株 (2兆8740億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +0.05%
  2. 英FT100 -
  3. 独DAX  +0.64%
  4. 仏CAC  +0.32%
  5. NYダウ  -
  6. ナスダック  -
日経平均は昨日1.5円の円安になったことから、300円〜450円の株価上昇があってもおかしくなかったところでしたが、+233円高でしかなかった。

売買代金が今年最低の1.5兆円ではこんなところかと思っていましたが、昨日の上昇は投資家に少し期待をもたせたようです。

何よりも海外勢が復帰してきたことが大きかったようで、今日は円安は進まなかったのに+166円高で引ける。昨日の+233円高を合わせると約400円高となって、+1.5円の円安に見合う上昇となりました。結局は日経平均を上昇させる力は円安しかなかったわけです。

今日は出来高が25.2億株・売買代金が2兆8000億円と大幅に増加しましたが、これは月末のドレスアップとMSCI(モスガンスタンレー指数)が日本株を5銘柄入れ替えることに伴うリバランスによることも大きかったようです。


実際のところ、外れる8377「ほくほく銀」の今日の出来高は9800万株、8334群馬銀は4000万株、7762シチズンは2300万株と急増しています。

日頃は出来高の上位10社に入ったことのない銘柄が、2位・8位・14位になっているので、この3社だけでも1.5億株の底上げです。

面白いことに3社は+3.8%・+3.5%・+1.6%とMSCIから外れたにもかかわらず株価は上昇しています。これは外れることは予告されていたので、昨日までは株価は下がっていました。今日でMSCIとは無関係になるので、反動高をしただけのことです。

こういうことで、今日の出来高・売買代金は少し嵩上げされています。明日6月に入ると、財政投資期待や消費税増税の延期を再評価して投資家の気分が明るいほうに変化し積極的になるのか、はたまた中旬のFOMCや日銀決定会合がどういう決定をするのかの様子をみてからと消極的なままでいるのか。米国金利の引き上げがすべてを握っています。



(2016. 6. 1) TOPIX 1362(-17)  日経平均 16955円(-279) 19.9億株 (2兆1155億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海 +3.34%
  2. 英FT100 -0.64%
  3. 独DAX  -0.68%
  4. 仏CAC  -0.53%
  5. NYダウ  -0.48%
  6. ナスダック  +0.29%
ナスダックは強い足で、先の長大陰線を上抜いたのはダテではなく、5陽連となって先のピーク4969Pの奪回を目指す。

日経平均はやや円になったので-137円安で寄り付くが、後場に109円台後半の円高に振れたため下げる。昨日から-1.1円の円高になれば日経平均が300円くらいは下げるのは当然です。

■■ 《リアル24》Ver.6 について ■■

《リアル24》Ver.6を発売して2か月が経ちました。リアルタイムのデータでデイトレをする人は少ないので、売れ行きはたいしたことはありませんが、今回のVer.6は異例の5か月間をかけました。

5か月もかかったのは、「こうすればX分足のデイトレで勝てる」というシステムの決定版を作ろうとしたためです。そもそもチャートを使った投資においては、短期売買ほど難しい。なかでもX分足のデイトレは最も難しい。なぜか?それは短期のチャートはトレンドが発生しにくいからです。投資で利益を出すにはトレンドを捉えることが最も重要ですが、例えば1分足で5本株価が上昇したからトレンドが発生したといえるのか? たったの5分間の動きでトレンドが発生したとは到底いえません。

1分足で目先の20円〜30円を取りたいという望む人は多くいるようです。だが1分足を使ってデイトレをして勝ち続けている人を私は一人も知りません。1日の日経先物の値幅は、最も多いのが1.13%幅、平均値は1.33%です。日経先物が17000円の水準のときは、1日の値幅は200円〜230円です。この値幅の中で、20円〜30円を取ろうとするには、トレンドのことを考えないで逆張りをするしかありません。

例えば株価が100円下がったら買い、30円上がったら決済する、逆に株価が100円上がったら売り、30円下がったら決済するという逆張りをすれば、利益は最大で+30円です。+30円の利益を10回重ねていても、トレンドが発生して逆張りで仕掛けた株価と300円ほど逆の方向にいけば、10回分の利益はあっという間に吹っ飛びます。

短期売買ほど逆張りはしてはいけない。短期売買は順張りをすべきです。こういったことを検証し、どれくらいの利益で利食い、どれくらい損失が出たならば損切りするのがよいのかを突き詰めていったところ、利食いは-0.8$%でし、損切りは-0.6%ですれば最適であることがわかりました。日経先物が17000円のときは仕掛けて135円の利益がでたら利食いする。-105円の損失がでたら損切りするのがよいのです。

利食いするときは+135円の利益で、損切りするときは-105円の損失です。確率5分5分で利食い・損切りができれば、トータルでは勝てます。そういう条件表を作るために、約2か月間を費やしました。これでX分足のデイトレで利益するシステムは完成したと思います。@5分足未満の分足は役立たない。A1日の値幅は200円〜220円しかないのだから、利食いは+0.8%・損切りは-0.6%とするのがよい。Bこれを満足するような条件表を15本程度用意しました。C使っている条件表が外れ出したならば、当たっている条件表に切り替えてデイトレをすればよい。Dそのために「検証ツール」を充実させた。ということで、X分足を使ってのデイトレのシステムは(私的には)完成しました。


さて私は5分足のデイトレ・システムを完成させたと思っていますが、発売して2か月がたった今、うまく機能しているのか?

右図は今日6月1日の5分足です。使っている条件表は4月に紹介したNo.65 「GP 新値突破」です。この条件表を使うときは「G」の絵をクリックして「ギャップ調整をする」指示をしておいてください。

今日は(a)で売りマークが出ました。次の足が表示されたときに始値を見ると、17030円なので、17030円で売り指値を出します。

その後株価はいったん反発して17055円をつけたので17030円での指値は約定します。その後16900円まで下げたけれど17030円から+0.8%の利益が出る水準は16890円なので利食いはできません。大引けで決済すると16965円だったので、+65円の利益になります。

4月に続いて5月の成績を掲げます。

No. 年月日 仕掛 株価 決済 株価 損益 累計損益 勝敗
1 2016年5月 2日 買い 16970円 大引け 16960円 -10円 -10円 0勝 1敗
2 2016年5月 6日 売り 16865円 利食い 16730円 +135円 +125円 1勝 1敗
3 2016年5月 6日 買い 16835円 大引け 16830円 -5円 +120円 1勝 2敗
4 2016年5月 9日 買い 16830円 大引け 16820円 -10円 +110円 1勝 3敗
5 2016年5月10日 買い 16900円 利食い 17040円 +140円 +250円 2勝 3敗
6 2016年5月10日 買い 17035円 大引け 17110円 +75円 +325円 3勝 3敗
7 2016年5月11日 買い 17170円 損切り 17065円 -105円 +220円 3勝 4敗
8 2016年5月11日 売り 17020円 大引け 16960円 +60円 +280円 4勝 4敗
9 2016年5月12日 買い 17070円 利食い 17210円 +140円 +420円 5勝 4敗
10 2016年5月13日 売り 16985円 利食い 16845円 +140円 +560円 6勝 4敗
11 2016年5月16日 買い 16980円 損切り 16875円 -105円 +455円 6勝 5敗
12 2016年5月16日 売り 16825円 大引け 16910円 -85円 +370円 6勝 6敗
13 2016年5月17日 買い 16920円 大引け 16990円 +70円 +440円 7勝 6敗
14 2016年5月18日 買い 17040円 損切り 16935円 -105円 +335円 7勝 7敗
15 2016年5月18日 買い 17095円 損切り 16990円 -105円 +230円 7勝 8敗
16 2016年5月18日 売り 16825円 損切り 17105円 -105円 +125円 7勝 9敗
17 2016年5月18日 売り 16830円 大引け 16805円 +25円 +150円 8勝 9敗
18 2016年5月20日 買い 16950円 大引け 16945円 -5円 +145円 8勝10敗
19 2016年5月23日 売り 16850円 利食い 16715円 +135円 +280円 9勝10敗
20 2016年5月23日 買い 16885円 大引け 16915円 +30円 +310円 10勝10敗
21 2016年5月24日 売り 16825円 大引け 16800円 +25円 +345円 11勝10敗
22 2016年5月25日 売り 16765円 大引け 16770円 -5円 +340円 11勝11敗
23 2016年5月26日 売り 16950円 利食い 16810円 +140円 +480円 12勝11敗
24 2016年5月26日 売り 16790円 大引け 16825円 -35円 +445円 12勝12敗
25 2016年5月30日 買い 16820円 大引け 16890円 +70円 +515円 13勝12敗
26 2016年5月31日 買い 16925円 利食い 17065円 +140円 +655円 14勝12敗
27 2016年5月31日 買い 17105円 大引け 17095円 -10円 +645円 14勝13敗

4月は34回のトレードで21勝13敗・累計利益は+690円・平均利益は20.3円。勝率は61.7%でした。5月は27回のトレードで14勝13敗・累計利益は+645円・平均利益は23.8円。勝率は51.8%でした。4月28日に「日銀の金融政策は現状維持」のニュースで急落し、1日に2度の損切りになりましたが、そのうちの1つは指値での損切り決済ができずに-320円の損失でした。

5月18日は約300円幅で上昇し、下落するという「往って来い」の相場となったために1日に3度の損切りとなっています。まあ1か月のうちにはこういう大ハズレになる日もあるということです。



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