日経平均をどう見たか・判断したか (2015年11 月)

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(2015.11. 2) TOPIX 1526P(-31)  日経平均 18689円(-399) 21.7億株 (2兆4645億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.14%
  2. 英FT100 -0.54%
  3. 独DAX +0.46%
  4. 仏CAC +0.24%
  5. NYダウ -0.52%
  6. ナスダック -0.40%
と小安い。 先週末の日銀の金融政策決定会合では、予想通り「現状維持」でした。ところが発表直後の株価は乱高下し、ザラバ安値18784円から一時は19202円まで+400円以上の上昇をしました。

その理由は、日銀は追加金融緩和のカードを温存した。したがって日本経済が足踏みないし後退するようであれば、日銀は手を打てる、というものだったろうと思います。

だが、ゼロ金利の元で、金融政策(量的緩和しか残っていない)によって日本経済を上昇させることは相当に難しい。黒田日銀が発足した2013年には、「異次元の金融政策」によってデフレマインドを払拭することに成功しました。また大幅な円安をもたらせて、輸出企業業績を大きくアップさせました。

企業が利益を上げられるようになれば、そこで働く労働者の賃金も上昇するはずですが、賃金はさほどアップしていない。労働者の半数が非正規社員になっている現在では労働者賃金は上がりにくい仕組みになっています。そこへ2014年4月に政府収支の改善を図るための消費税のアップがあって、消費支出が伸び悩み、GDPの上昇の足を引っ張っています。(やはり消費税アップは早過ぎたのです)

これらの日本経済停滞の原因は日銀の守備範囲を超えています。本来なら政府が、日本経済の骨格を提示しなければなりません。@法人税率はどうするか、A非正規労働者の雇用形態はどうあればよいのか、B2016年の消費税アップは実行すべきなのか、CTPPではどのようなことになるのか、などなどのことは明らかになっていません。私はアベノミクスを高らかにぶち上げた安倍内閣を非常に評価していますが、反面、実体経済に大きな影響を与える経済政策(第3の矢)の空虚さ・貧弱さにはガッカリしています。政策の実質的な立案者であるXX省はアイデアがないんだろうか?

先週末の日経平均は、意外な上昇を見せました。しかし、グラフでは、@9日相関と、A25日順位相関がともに+80以上になっていて過熱感を表現し、B東証 1部の連結PERは16.47倍になっていました。PER については、2015年9月1日に以下のような基準を掲げました。


妥当なPERの水準は、来期あるいはさ来期の業績の伸びも考えねばならないので、私のPERの水準の計り方も迷う点が多くありますが、200日線を景気循環の基準とするチャートを基本にしていうと、
  1. 株価が200日線より上位にあるときは(景気拡大期)であり、PERの中心は16.0倍とする。
  2. (1.5倍を上乗せした)17.5倍を超えると割高。
  3. (1.0倍を減じた)15.0倍以下になると割安。

  4. 株価が200日線をはさんで上下しているときは(景気足踏み期)であり、PERの中心は15.0倍とする。
  5. (1.5倍を上乗せした)16.5倍を超えると割高。
  6. (1.0倍を減じた)14.0倍以下になると割安。

  7. 株価が200日線より恒常的に下位にあるときは(景気後退期)であり、PERの中心は14.0倍とする。
  8. (1.5倍を上乗せした)15.5倍を超えると割高。
  9. (1.0倍を減じた)13.0倍以下になると割安。
現在のグラフは200日線をはさんで上下していると考えると、中心は15.0倍です。16.5倍で割高、14.0倍で割安となります。先週末の2015年10月30日の東証1部の連結PERは16.47倍になっていました。上限の16 .50倍にあとわずかでした。以上の3点(9日順位相関と25日順位相関、連結PER)から、日経平均が19000円を超えて上昇する余地はすでになかったと思います。

(2015.11. 4) TOPIX 1540P(+13)  日経平均 18926円(+243) 26.9億株 (3兆3892億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.25%
  2. 英FT100 +0.34%
  3. 独DAX +0.00%
  4. 仏CAC +0.41%
  5. NYダウ +0.50%
  6. ナスダック +0.35%
と小高い。中央銀行の金融政策はひとまず相場の材料から離れました。

日経平均は海外株高と一昨日の大きな反落の反動が出て+258円高で始まり、前場は+468円高まであったものの後場は一転して下落歩調となり、上ヒゲのトウバ足になりました。

前場段階では200日線を突破するのではないかといった上昇の勢いがありましたが、200日線の壁は厚かった。

郵政3社が公開発売され、意外な人気になりました。@日本郵政は公開値1400円に対して1760円のの引け(+25.7%高)、Aかんぽ生命は2200円に対して3430円(+55.9%高)、Bゆうちょ銀は1450円に対して1671円(+15.2%高)。

買いの多くは、資金配分の面から郵政3社の株をかならず保有しなければならない投資家(年金基金やETF・ファンド)の買い物だったのでしょう。どうしても買わざるをえない買い物によってついた株価であって、3社の将来性を買ったわけではないと思われます。だから今日の郵政3社の株価上昇を見て、市場がリスクオンになったと思ってはいけない。

株価の水準が低いのが期待されていない証拠です。例えばかつて民営化されたNTTの株価は4501円、JR東は11390円です。これに比べれば日本郵政の1760円は断然低い。同じ100株単位である新日鉄の2430円に比べてもかなり低い。郵政3社は基本的には「低位株」であるということです。



(2015.11. 5) TOPIX 1555P(+14)  日経平均 19116円(+289) 24.5億株 (3兆 411億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+4.31%
  2. 英FT100 +0.45%
  3. 独DAX -0.97%
  4. 仏CAC +0.25%
  5. NYダウ -0.28%
  6. ナスダック -0.05%
イエレンFRB議長が12月の利上げの可能性を再び発言したために、米国株は小安くなる。ドル高、金利高が進む。

米国金利高は円安をもたらせ、日経平均にとってはプラス。郵政3社の株価は今日も堅調であったため、日経平均は次第高となり、19100円を超えて終る。

株価は9日間の高値保合いとなっています。どちらかといえばやや強気のほうが増えてきているようですが、75日線と200日線が上伸することを邪魔しています。昨日の東証1部の連結PERは16.31倍でしたが、今日は株価が+1.0%上昇しているので、PERは16.47倍程度になったと推定されます。だいたい経済が足踏み状態にあるときの上限です。これも株価上昇のブレーキになります。



(2015.11. 6) TOPIX 1563P(+8)  日経平均 19265円(+149) 20.3億株 (2兆4248億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+1.82%
  2. 英FT100 -0.74%
  3. 独DAX +0.39%
  4. 仏CAC +0.64%
  5. NYダウ -0.02%
  6. ナスダック -0.28%
米国株は2日間小幅な下げをしましたが、ナスダックなぞは7月の高値に迫っています。

8月〜9月にかけて株価が200日線を大きく下回ったときは、米国株は大勢下降波動に転換した可能性があると思いましたが、その後の米国経済は持ちこたえて、12月の金利引き上げを織り込みながらも強い上昇波動に変わりました。

株価は中勢モデル波動をなぞるように(A→B→C→D)と辿っています。株価は大勢波動の基準である200日線を10日連続で上回っているので、大勢波動はほぼ上昇波動に戻ったといえます。

若干の心配があるのは、いまだに7月の高値5231Pを上回っていないことです。これを上回れば文句なしに大勢波動は上昇中であると決めてよいのです。しかし大勢波動が下降中にあるときの中勢波動は(D)点で終ることが多い。(A→B)と(C→D)の2段上げで終ることが多い。明日の10月の雇用統計の 発表の結果、高値5231Pを上回るのか、失速するのかが当面の焦点です。


日経平均はCMEの終値19225円にサヤ寄せして+77円高で始まる。雇用統計発表前とあって特に材料はなく、19200円の水準で保合っていたが後場は100円方上昇し、19265円で終る。

これによって株価は200日線(19249円)をわずかに上回りました。あと4日連続して200日線を上回らねば、完全に200日線を上回ったとはいえませんが、案外に買い物があることがわかりました。

誰が買っているのかですが、海外勢は小幅な買いのようなので、今月に入ってからの買いは個人が多かったのではないか。ただ個人の買いを集めた郵政3社の株価は、上場3日目の今日は3〜4%の下落をしました。目端の利く個人投資家は上場初日の4日に買って、今日6日に売るという上手な短期売買をしたようです。

今日で4-9月決算の9割がたの企業は業績発表を終えました。9月までの業績は、原油安と円安によって経常利益を大いに引き上げましたが、2016年の通期の業績予想は思わしくありません。 野村證券のリビジョンインデックス(企業利益の上方修正した企業数の割合-下方修正した企業数の割合)は、経済統計のDI指数と同じ仕組みですが、4月以来上方修正する企業が多かったために、インデックスはずっとプラスでした。しかし10月からはマイナスになったようです。-9%(約-10%)がその数字です。つまり上方修正した企業は45%で、下方修正した企業が55%あり、その差が-10%(=45-55)なわけです。


日本企業は@大幅な円安、とA大幅な原油価格の下落によって、最近では珍しいほどに企業利益を嵩上げしてきましたが、この効力がなくなりつつあります。

実際のところ、日経平均は200日線を超え、戻りの新高値になりましたが、個別の企業の株価はそれほど強くありません。

6758「ソニー」は最も強く上昇した銘柄です。200日線を12日間上回っていることから、最も上昇力のある銘柄ですが、決算を発表してからは上昇する気配はありません。業績は株価に織り込まれてしまったようです。

7203「トヨタ」は4-9月決算が過去最高でしたが、75日線を超えることはなく、すでにその材料は株価に織り込まれていたようです。

8306「三菱UFJ」は、株価が75日線や200日線に達することもなく戻り高値圏での保合い状況にあります。

以上のように個別銘柄が日経平均を支えるという背景はないのです。米国株価が10月の雇用統計を見て、どう判断するかにもよりますが、基本的には日経平均は買われ過ぎているのではないかと思っています。



(2015.11. 9) TOPIX 1590P(+27)  日経平均 19642円(+377) 25.1億株 (2兆9983億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海+1.90%
  2. 英FT100 -0.17
  3. 独DAX +0.92%
  4. 仏CAC +0.08%
  5. NYダウ +0.26%
  6. ナスダック +0.37%
とおおむね小動きでしたが、米国10月の雇用統計の数字が予想を大きく上回り、+27.1万人増。9月は14.2万人→13.7万人へ下方修正されたので、10月の新規雇用者数は9月のダブルスコアです。

事前の予想では+18.5万人増であったので、これには市場もびっくり。一気に12月の利上げが現実味を帯びてきました。長期金利は2.331%(+0.098)と上昇し、ドル高になりました。株式市場にとってはマイナス材料ですが、+27.1万人の雇用増と失業率が5.0%となったのは米国経済が強いことを意味し、どちらを株価の材料にすべきか? 迷った結果が米国株の小幅高でした。


東京市場にとっては、米国の金利高は円安をもたらせました。株高の大きな材料の1つです。また米国経済が強いことは米国経済に連動する日経平均にとって好材料の1つです。昨日は2つの好材料が発生したため、CME日経先物は19460円で引け、今日は+145円高の19411円から始まる。

日経平均は先週末に連結PERが16.55倍と高く買われており、75日線や200日線をすんなりと上回ることはないと判断した向きの売りが入っていたものと思われますが、円レートが1.50円以上も円安に進めば、その判断の前提は消えてしまします。

今日は売り方は買い戻しを余儀なくされました。またプット19500円や19750円を売っていた向きも日経先物を買って損失発生の手当てをしなければならなくなり、日経平均の今日のザラバ高値は19684円まで上昇。

雇用統計の数字が予想外であったために、円レートは突飛安となり、これを歓迎した日経平均は200日線を窓を空けて上放れて、大陽線で終るという形になりました。円安は輸出企業の業績をアップさせるとともに、インバウンド(外国人観光客の消費)を増加させるので、日本にとってはよいことだらけです。だが今後も円安が続くのだろうかが1番の疑問です。黒田日銀総裁は125円の円レートは上限であると思っているフシがあるので、無制限な円安は進まず、したがって円安を材料にした日経平均の上昇には限界があります。6月のザラバ高値20952円を上回ることは難しい。



(2015.11.10) TOPIX 1589P(-1)  日経平均 19671円(+28) 20.6億株 (2兆3541億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+1.58%
  2. 英FT100 -0.92%
  3. 独DAX -1.67%
  4. 仏CAC -1.46%
  5. NYダウ -1.00%
  6. ナスダック -1.00%
まさかの雇用統計の数字が出て、米国市場はどう判断すればよいのかわからなかったようですが、昨日は利上げをマイナス材料と捉えて株価は下げる。これは欧州にも影響したようです。

CME日経日経先物は-185円安の19435円で引けていたため、今日の日経平均は-185円安で寄り付く。しかし寄付きが今日の安値で、その後はジリジリと上昇し、結局は+28円高で終る。米国の株安は日本には響きませんでした。 欧米は下げたのに日本株は上昇しました。これは円レートが大きな要因でしょう。


中国株が暴落したのは6月19日ころからですが、日本株は一時下落したものの7月・8月は上昇しています。これは円レートが123円台の円安になっていたからでした。中国株が下げても日本の企業は円安によって利益が上がるとみていました。

しかし中国株が最後の急落をした8月半ばからは、世界経済に黄色ランプが点滅していることが明らかになり、リスク回避のために円が買われ、119円までの円高になりました。株価は当然に下落し、6月高値の20868円から10月安値の16930円まで約-19%の下落となりました。

その円レートは、米国の12月の利上げの可能性が濃厚になったため、今日は123円台前半までの円安になっています。つまり円レートの環境からは6月半ばまでの株価(20000円を中心にして上下900円の20900円〜19100円)になってもよくなっています。

ただし、6月半ばまでは、@世界経済が悪くなるという予想はそれほど強くなく、A米国の利上げによる新興国のドル不足もあまり考える必要はなかったのですが、今は@Aの懸念材料があります。@はすぐには元には戻りませんし、Aは米国が実際に利上げをしたときにどのようなことになるのかは不明です。

図の下部は東証1部の連結PERです。6月半ばまでは上記でいったように日本株については楽観的な見通しであったし、グラフも株価が200日線をはるかに超えていたので、PERの基準は16倍で、±1.5倍をこれに加えた14.5倍〜17.5倍をPERからの株価の限界としてきました。今はようやく株価が200日線を超えたかどうかという段階なので、PERの基準は15倍で、±1.5倍をこれに加えた16.5倍〜13.5倍をPERからの株価の限界としています。昨日の連結PERは16.81倍であり、私が思っている上限の16.5倍を超えていますが、これは123円台の円安が大いに影響したものでしょう。としてもPERが17倍を超えることはおかしいと思っています。



(2015.11.11) TOPIX 1595P(+5)  日経平均 19691円(+20) 20.6億株 (2兆3541億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.17%
  2. 英FT100 -0.31%
  3. 独DAX +0.16%
  4. 仏CAC +0.02%
  5. NYダウ +0.15%
  6. ナスダック -0.23%
と小動き。 日経平均は-69円安で寄り付いたが、直ぐに押し目買いが入り100円幅の上昇・下落を繰り返しながら+20円高で終る。

100円下げると買いが入るという買い急ぎの相場になってきましたが、これは一部の投資家がそうであって、大勢がそう思っているわけではない。

出来高は盛り上がっていないし、さらなる上昇の材料は出てきていません。 米国の12月利上げはすでに相場に織り込まれてしまったようです。


現在のところの小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、

右図(左側)のC25日騰落レシオが売りマーク。DTOPIXは条件表No.1が売りマークを出しています(日経平均は売りマークは出ていません)。

ここまでで、日経平均は4ポイント、TOPIXは5ポイントです。

(次図)《デンドラ24》の上値メドを見ると、最も低い上値メドは18454円、下から2番目と3番目のメドは19639円、最も高いメドは21332円です。最もよく出るのは2番目と3番目のメドですが、19639円は昨日にクリアしています。

これを加算すると、日経平均は5ポイント(5分5分)で、TOPIXは6ポイントで売りが有利になったと思われます。


右図の《デンドラ24》は毎日は見るほどのものではありませんが、平均線や順位相関といったチャートのように日々の株価によって変化する度合いは小さいので、早くからメドを知ることができます。

例えば(a)では、日経平均が上昇してきて高値保合い(ダンゴ状態)になりましたが、その株価ゾーンの水準はデンドラが予め表示していた18454円でした。この 18454円のメドは(A)の株価の安値が出た日に決まったものです。

次に(b)の19639円のメドですが、これも(A)の安値が出た日に決まっており、昨日・今日はこのメドで上値を抑えられています。

(B)の日に株価は上昇波動に転換したことがわかり、新しい上値メドが生まれました。それは青色の線と空色の線です。 青色の線は(c)の当時は18962円でした。この水準が上値の抵抗線となって10月下旬から11月初めにかけての9日間の高値保合い(ダンゴ状態)をしたわけです。

今は(b)の水準19639円が上値メドになっているので、新しい買い材料が出てこない限り、19600円〜19700円で揉みあうだろうと思っています。(明日は11月限のオプションの売買最終日なので幾分かの波乱があるかも知れないが)



(2015.11.12) TOPIX 1593P(-1)  日経平均 19697円(+6) 20.9億株 (2兆2738億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.26%
  2. 英FT100 +0.34%
  3. 独DAX +0.70%
  4. 仏CAC +0.82%
  5. NYダウ -0.31%
  6. ナスダック -0.31%
米国は小安い。債券市場が休場とあって株式市場の活気はなかった感じです。

米国債券市場が休場とあって、米国金利の手本がないので為替レートの変動もなく、米国株安を受けて日経平均は-46円安で寄り付く。

すぐに-93円安まで下落したものの、最近は-100円安になれば先高期待の買い手が現れます。そこから上昇に転じる。だが買い上がる材料が無いため、19700円どころで上値が重くなり、+6円高の19697円で引ける。 日中の値幅は130円ほどで、6日連続陽線となったけれど、株価の動きは小さくなり、まあ高値圏での思案中というところです。

FRBは12月に政策金利を引き上げることはほぼ確実となりました。思えば、日本が1999年に史上初のゼロ金利に踏み込み、さらにデフレに対して効果がないと見るや2001年に量的緩和というこれまた史上初の試みに踏み切りました。かつてどの中央銀行もしなかった金融政策に歩を踏み入れたのでした。

2008年のリーマンショック後には、ゼロ金利と量的緩和は先進国では当たり前の金融政策となりました。米国はゼロ金利にする一方で、それまでのFRBの資産買い入れ額を3倍に増やしました。ずいぶん遅れて2015年初めにユーロ圏のECBが量的緩和に踏み切りました。先進国は英国を除いて、量的緩和によってデフレに陥らない(インフレ率(物価)を2%程度にする)ように努力しています。

米国FRBはさすがでした。バーナンキ前議長のもと、思い切った量的緩和を実施した結果、2014年10月にはこれ以上の緩和は要らないとFRBの資産買い入れをストップしました。ついでバーナンキの後を受け継いだイエレン議長は12月にゼロ金利からの脱出を探っています。米国は日本の日銀(白川総裁時代)を反面教師として非常にうまく金融政策を制御してきたわけです。

量的緩和が効いてくるのは、だいたい2年後であるの検証があります。米国は2009年から量的緩和を始めたので、2011年ころからは実体経済によい影響を与えていき、そこから4年経過した今はデフレになる可能性はなくなりました。12月に金利引き上げがあれば、金利敏感商品(住宅・自動車・各種ローン)へのマイナスは発生しますが、雇用・賃金などを見ればデフレ陥落にはならないとFOMCのメンバーは見ているわけです。

日本は世界の先頭を切ってゼロ金利・量的緩和に踏み切りましたが、途中で金利を上げたりしたし、量的緩和の量(金額)も小出しで、インフレ期待は発生しませんでした。何のための量的緩和であったのか? 日銀はデフレ脱却のための理論を持っていなかった。時の与党の民主党は日銀の金融政策に目配りがなかった。目は財務省を向いていた。2012年10月に民主党の野田総理が、野党(自民党)が消費税を上げることに合意するならば、衆院を解散してもよいと国会で答弁しました。

かわいそうだが野田さんは財務省の税収の増加の目論見を真正面から受けてしまった。財政収支のバランスは、@歳入(税収)を上げる、A歳出を削る、の2つしかありません。野田さんは@を選んだ。税収は、@法人税、A所得税、B消費税、Cその他の物品税しかありません。このうちのB消費税を選んだというのが野田さんの経済に疎いところです。なぜデフレにあえいでいる時期に、消費を収縮させる消費税アップを選んだのか? ここが民主党の経済音痴なところです。

安倍さんは、@日銀にFRBのように大胆な量的緩和をし、Aデフレからの脱却を計るとしました。財務省には眼が向いていませんでした。日銀総裁は黒田総裁となり、大胆な量的緩和を打ち出しました。これによって日経平均は8165円から20868円へ2.55倍(+155%)となりました。円レートは77.4円から125.54円へ1.62倍(+62%)となりました。 旧日銀体制(日銀が持っていた金融理論)は完全に現実に対応できないものであることがわかり、新日銀体制(黒田総裁。岩田副総裁のリフレ経済)が正しかったことが明白になりました。

ここまではアベノミクスは正しかった。だが民主党の野田前首相とで合意した2014年4月の消費税アップが日本経済の足を引っ張りました。本来なら大々的な量的緩和が始まった2013年から2年後の今年はずいぶん日本経済はよくなっていたはずです。おろかな民主党の消費税アップの亡霊に、デフレ脱却の勢いを止められました。合意では2016年にも消費税を10%にするはずでしたが、安倍内閣はこれは日本の自滅だと考えた。

そこで衆院選挙をして、2017年4月に消費税率のアップを延ばしましたが、デフレすれすれの経済状況にあるときに、誰が消費税を上げるという無謀な政策を立案したのか? @愚かな民主党なのか、A財政均衡を目差す、ずるい財務省なのか。民主党も財務省も日本の10年後のことを考え、1)今のままだと10年後にはこうなるが、2)現状でこうすれば、3)10年後にはどうなる、という積極的な考えを持たねばならないでしょう。


(2015.11.13) TOPIX 1585P(-7)  日経平均 19596円(-100) 22.2億株 (2兆4684億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.47%
  2. 英FT100 -1.88%
  3. 独DAX -1.15%
  4. 仏CAC -1.94%
  5. NYダウ -1.43%
  6. ナスダック -1.22%
と下げる。ECBドラギS総裁は再びEU圏の経済は弱い。したがって量的緩和を来年後半以降も続ける必要があると発言。しかし欧州市場はこれを買いの材料とはせずに、逆に下げる。

米国のFOMCのメンバーが「12月の利上げは適当である」の発言があって株価は下げる。

米国株安からシカゴ日経先物は-230円安の19450円で引けていたため、今日の日経平均は-202円安の19495円で寄り付く。その後-300円安まで下げたが、そこから戻り歩調となり、-100円安で引ける。

今日の日経平均は下値は堅いということを表現しました。 米国NYダウが-1.43%安、ナスダックが-1.22%安、FTが-1.88%安と先進諸国の株価は軒並み安かったのに、日経平均の今日の下落率は-0.51%でしかありません。よほど日本だけによい風が吹いているのか? 再考してもそんなことはない。世界経済がへこめば日本経済もへこみます。では円安が進んで日本だけが有利になったのかというとそうでもない。

日本株の優位性は4-9月決算がよかったということでしょうが、世界の経済が停滞しようとしているので、日本企業の下期の業績が悪化することは確かです。来年の2016年を見通したとき、特に日本株が買われる材料はありません。むしろ2017年4月の消費税10%アップに日本経済が耐えられるのかどうかが、深刻なマイナス材料として大きな株価変動の要因になります。

ナスダックは昨日の下落によって、小波動は下向きになり、 200日線か75日線まで下落したとき、そこから反発できるのかどうかが焦点になりました。しかし日経平均は下落しても軽微であり、7日連続して陽線になっているのは、下げれば買うという強い押し目買いが入っていることを表現しています。

何を根拠にして「押し目買い」だと思っているのかが私には理解できていませんが、グローバル化した東京市場が、上海市場のようなローカルな動きをするはずはありません。最終的には先進国の市場と同じような歩調をとります。上海市場のような世界の市場からかけ離れた動きはしません。そうであれば、日経平均がかように下値抵抗力があるのはちょっとおかしい。



(2015.11.16) TOPIX 1571P(-14)  日経平均 19393円(-203) 17.8億株 (2兆 357億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海-1.43%
  2. 英FT100 -0.97%
  3. 独DAX -0.69%
  4. 仏CAC -1.00%
  5. NYダウ -1.16%
  6. ナスダック -1.54%
と続落する。米国の10月の小売売り上げ高は+0.1%の伸び(予想は-0.3%)と思わしくなかった。12月の利上げ予想と消費が伸びなかったことから米国株価は下落し、NYダウは前日に続いて200日線を下回る。

ナスダックも200日線を下回り、中勢上昇波動は2段上げで終った感じですが、75日線で踏ん張って3段上げに入ることができるのかどうかが今後の注目点です。

日経平均は米国株安とドル安を受けて、-332円安で始まるが、すぐに買いが入り-203円安で引ける。日本株は買いだという向きが多いようです。今日で日経平均が陽線になったのは連続8日間です。株価は終値では下げているのに陽線で終るというのはどういうことなのか? 過去の例を取り出してみました。


まず陽線であるのに終値は前日より安く終るのは、@夜間に弱気になった向きが寄り付きで売ってきて安く始まる。Aしかし押し目買いをする向きも多くあって当日は高く引ける、ということです。

問題は夜間に考えて安い始値をつくった勢力と、当日の始値を見て押し目買いをした勢力の力関係です。いくら陽線で終っても、前日の終値を上回らない限り、押し目買いの勢力は強くないといえます。

日経平均のここ3日間を見るとすべて陽線ですが、株価の高値・安値・終値は前日よりも切り下がっています。3日連続陽線でありながら2日連続して切り下がっているのは、ちょっと珍しい現象です。以前にも「切り下がリの陽線」について述べたことがありますが、結論としては、@陽線よりも、A切り下がリを重視したほうがよいということがわかりました。

図の(a)は2006年11月2日に出たもので、2日後は高く始まったもののその後大幅な下落をしています。(b)は2008年9月25日出たもので、翌日からは暴落です。


図の(c)は2009年10月22日に出たもので、2日後は高く終ったもののその後大幅な下落をしています。

(d)は2010年8月9日に出たもので、1日後は高く終ったもののその後大幅な下落をしています。

(e)は2010年8月17日に出たもので、2日後には高く終ったもののその後大幅な下落をしています。


(f)は2011年12月14日に出たもので、1日後は高く始まったが3日間下げ、小波動のボトムを出しました。しかし(f)の初めの陽線の高値を上回るまでに24日間を要しました。簡単には「3陽線の切り下がり」を超えることはできませんでした。

(g)は2013年11月27日に出ました。4平均線の順位関係は、株価→25日線→75日線→200日線の順番で、この例のうちでは唯一の順な位置関係にあります。順張りの買いの時代です。

ところが株価は4日後に高値を出したものの、その後は25日線を下回る下落をしています。(g)で押し目買いだと思って買った向きは4日後にわずか(日経平均で+200円幅)の利がのったものの、結局は300円安となりました。 ただし順張り相場が続いていたので最終的に1か月後には+750円高となりました。


(h)は2014年5月16日に出たものです。4平均線の順位関係は、200日線→75日線→25日線→株価の順番で、順張りの売りの時代にあります。

株価が75日線を下回ってから約70日(3か月半)を経過していました。こういうときの「押し目買い」をした向きは相当に堅い意志をもった買い勢力でしょう。

これまで株価が上昇していて、少し安くなったから「押し目買い」だと思う向きとは基本的に違います。

後者は単純に株価が安くなったから「押し目買い」だと判断している(過去と現在の株価の比較をしているだけ)ですが、前者は(あるべき株式価値と現在の株価を比較)しています。こういうときの「3日連続陽線で切り上がって」いる足はボトム圏を表現しています。

さて今日(i)でている「3日連続陽線で切り上がって」いる足は、4線の位置関係からは上図の(a)(c)(g)の位置にあります。(a)(c)は戻り一杯となってその後は下落しましたが、(g)は順張り上昇相場であったために1か月の高値保合いをして新高値になりました。今後はこの可能性が高いと思われます。

つまり直ぐ先の高値19697円(終値)を上回ることはないだろうが、12月には19700円を奪回するのではないかと思っています。



(2015.11.17) TOPIX 1586P(+14)  日経平均 19630円(+236) 22.5億株 (2兆6513億円)


前日の海外株は
  1. 中国上海+0.72%
  2. 英FT100 +0.45%
  3. 独DAX +0.05%
  4. 仏CAC -0.08%
  5. NYダウ +1.37%
  6. ナスダック +1.15%
13日夜に起きたイスラム国による仏国への同時テロは約300人の犠牲者を出しましたが、株式市場にはほとんど響かず。当の仏国のCAC指数は-0.08%安で終りました。

これを受けて米国株は上昇。中東情勢の混乱から原油供給量がタイトになるの予想でWTI原油も高くなり、テロが株高を押し上げた皮肉な状況です。

ただ仏国首相によると、近々次のテロもありそうだと警戒しているし、イスラム国は次は米国をターゲットにしているとかの話もあるので、再度のテロが発生するならば、株式市場も呑気なことはいっておれないでしょう。

株式市場は、株価の変動で稼ごうという市場です。株価は騰がる時代があれば下げる時代があります。1日ごとに明日は騰がる・明日は下がるを予測することは難しすぎますが、10日後には上がっている・下がっていると予測することはやや易しい。1か月後にどうなっているかを予測することはもう少し易しい。しかし1年後にはどうなっているのかと問われると今の異常な経済・政治の状態では何が起きるかわからず、1年先に実る果実が、おいしいのか・腐っているのかの判断ができません。

したがって、10年後・20年後のことを思ってNISAを使って投資する人は少ない(シロートです) 。少し株式の売買をしたことのある投資家は、最近の株価の変動にはとまどっているでしょう。株価水準を決定するすべての要因は海外にあります。今日日経平均が高く引けていても、夜間に海外市場が 下落すれば翌日は安く始まります。逆に日経平均が下落していても夜間に海外市場が 上昇すれば翌日は高く始まります。ずっと言い続けていることですが、日経平均だけのグラフを見ているだけではなぜ株価が上昇し・下落したのかの原因はわかりません。

世界の株価をリードするのは米国です。米国株価がどうなったのかは、日経平均が上がった・下がったよりも重要なことです。



(2015.11.18) TOPIX 1586P(+0)  日経平均 19649円(+18) 19.3億株 (2兆2523億円)


前日の海外株は
  1. 中国上海-0.06%
  2. 英FT100 +1.99%
  3. 独DAX +2.41%
  4. 仏CAC +2.79%
  5. NYダウ +0.03%
  6. ナスダック +0.02%
イスラム国によるデロの影響は限定的であると市場が判断したことと、ECBが12月にも金融緩和を拡大させるのではないかということで、欧州は大幅高となる。しかし米国株価は動かず。

イスラム国によるテロは大規模になり、最近では頻発短時間になっています。日経新聞によると、この1か月間で、@10月のトルコにおける自爆テロ(100人以上)、A10月末のロシア旅客機の爆発墜落(224人)、B11月12日のレバノンの自爆テロ(43人)、Cパリの同時テロ(132人)が発生しています。イスラム国はここへきて急速に過激化しています。

今日も仏国で、危険を感じてフランス機が2機緊急着陸をしたし、独国メルケル首相はサッカー場のテロを感じて観戦を取りやめています。人が集まればテロの危険性が高まる。よってイベントには誰も参加しない。航空機に乗るには異常なチェックをされる。イスラム国が現在の姿勢をとる限り、少なくとも欧州の経済が伸びるとは思えません。まあそのためにECBは金融緩和をするのですが、その結果ユーロの大幅下落を引き起こします。


上図のナスダックは、7月20日(H)で5231Pの高値を出しました。その後中国経済不安から株価は大幅に下落しましたが、下落途中で注目していたのは(E)の4567Pまたは(G)の4901Pを下回るのかどうかでした。

(E)と(G)は最後の上昇波動のスタート点です。 スタート点を(E)とするか(G)とするかについては迷いましたが、(a)の日に(E)(G)のスタート点を一瞬にして下回ったので、中勢波動は下降波動になったと判断できました。

その後(K→L→C→D)と小波動のボトムとピークを切り上げてきて、現在は 中勢モデル波動の(D)に達しています。

ここで考えなければならないのは、中勢波動は、大勢波動が上昇中のときは(A→B→D→F→H)と3段または4段の上昇がありますが、大勢波動が下降中のときは(A→B→D)と2段の上昇で終る例が多くあることです。 今のところナスダックの中勢波動は小波動を2段積み上げていますが、まだ(H)の高値は取っていません。よって3段目の積み上げをして(H)の高値を上抜くことができるのかどうかが、目下のところの注目点です。もし3段上げとなれば、ナスダックの大勢波動は上昇中であり、したがって中勢波動野ボトムかと思われるところは買いができるわけです。

時間がなくなり日経平均のコメントが出来ませんでしたが、考え方はナスダックと同じです。まだ(D)が確定するかどうかの段階ですが、この後必ず株価は200日線または75日線まで反落すると思っています。200日線あるいは75日線まで下落した後にどのような株価の反発があるのか? 大きな反発となるのか、それとも中勢の上昇波動は終ってしまうのか。先行するナスダックがその手本になるので、ナスダックのグラフは重視してください。



(2015.11.19) TOPIX 1600P(+13)  日経平均 19859円(+210) 20.7億株 (2兆4292億円)


前日の海外株は
  1. 中国上海-1.00%
  2. 英FT100 +0.16%
  3. 独DAX -0.10%
  4. 仏CAC -0.62%
  5. NYダウ +1.41%
  6. ナスダック +1.78%
米国株だけが突出して高い。10月のFOMC議事録が公開されました。その内容は、@ほとんどのメンバーが12月の利上げに賛成であったが、A利上げ後の次の利上げのペースはゆっくりしたものになる。というものでした。

すでに12月の利上げはほぼ決まりであると市場は見ており、その結果11月に入ってからの米国株価は75日線あるいは200日線まで下落していました。昨日は@はしかたがないが、Aは早急な利上げはない、ということで少し先の見通しがつき、株価は上昇しました。

株式市場から得る利益の源泉は「将来の予測」です。予想に基づいて株価水準が決まります。見通しが立たないときは市場は様子見となり、積極的な売買はできません。 金利引き上げは株式にとってはマイナス要因ですが、12月に政策金利をゼロから0.25%にし、さらにこの先の半年間で1回ないし2回の引き上げがあったとしても0.5%か0.75%の金利です。現在の米国の消費者物価よりも低い水準です。

金利引き上げの経済に対する影響は小さくはないけれど、いずれゼロ金利という異常な状態は抜け出さなければなりません。その道筋が見えてきたということで、米国市場はプラス要因と考えたようです。

日銀は政策決定会合で、金融政策は現状維持と決めました。日経平均は+202円高の19851円で始まり、19959円の高値を出したものの一部で期待していた追加金融緩和はなかったので、+210円高の19859円で終る。

多くの方が注目していますが、グラフに見るように11月 5日から11月16日までは8連続陽線となっていましたが、最後の2日間は順に切り下がっているという変則的な陽線でした。 この連続8陽線は皆の目を引きました。その原因は執拗な日経先物の買い(特にモルガンSの一手買い)にあるとされています。モルガンS(スタンレー)だけがなぜ先物を買い続けるのかは不明です。不明ではあるが誰かが買えば株価は上昇します。ただし現物市場においては11月5日に売買代金が3兆円以上であったのに、11月6日からは2兆円台(それも前半)に縮小しています。投資家の多くは株式を買っていません。モルガンSにとっては商いが閑散のときに自由気ままに日経平均を動かすことができました。


モルガンSの思惑は、@米国金利の引き上げは堅いので円安に進む、A日銀が追加金融政策」を決めれば円安に進む。というものなのでしょうが。Aは当面はなくなりました。

そこで日経平均は政策決定会合の後に少し下落したものの、前日比で+210円の株高になりましたが、そこから反発し、小さな陽線になりました。11月に入っての株高が、市場の心理を明るくしています。

日経平均の動きがわからなくなったときは、日本を代表する@トヨタとA三菱UFJとB最近の最もよい銘柄のグラフを見るのが通例です。右図のようになります。

日経平均は8月20日以来の戻り高値を更新しました が、右の代表的な3銘柄は新高値にはなっていません。どうも強引な買いが今の株価水準を作っているようにしか思われません。



(2015.11.20) TOPIX 1603P(+2)  日経平均 19879円(+20) 18.4億株 (2兆1857億円)


前日の海外株は
  1. 中国上海+1.36%
  2. 英FT100 +0.81%
  3. 独DAX +1.14%
  4. 仏CAC +0.17%
  5. NYダウ -0.02%
  6. ナスダック -0.03%
欧州はイスラム国によるテロの首脳者が銃撃によって死亡したことから、一安心して高くなったが、米国は横ばい。

日経平均は閑散(出来高18.4億株)でありながら、今年年末から来年の年初高を期待する向き(少数である)が日経平均を持ち上げる。

先週の11月第2週の「投資部門別売買代金」が発表されました。個人は-3600億円の売り越し、海外は+3000億円の買い越し、GPIFの株を管理している信託銀行は-1800億円の売り越しです。すでに年金資金は利食いの売りを出しています。国内の投資主体は全員が株式を売っています。

これに逆らって孤軍奮闘して買っているのが海外勢ですが、日々の出来高が20億株・売買代金が3兆円以下 の今の状況では、誰も海外勢の考えに同調していないし、むしろ海外勢は孤立しており、どこかで総退却することもありえます。また 日本株は世界的に割安であると判断している向きもあるようですが、おそらく今日の東証1部の連結PERは17倍に接近しているはずです。日本株が割安とはいえません。私は、PERが17倍に近づいた今は日本株は割高になったと思っています。



(2015.11.24) TOPIX 1605P(+2)  日経平均 19924円(+45) 20.6億株 (2兆2809億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海-0.55%
  2. 英FT100 -0.45%
  3. 独DAX -0.25%
  4. 仏CAC -0.44%
  5. NYダウ -0.17%
  6. ナスダック -0.04%
日経平均は今日も小幅ながら続伸となる。グラフからは市場は過熱しているわけではありません。小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日騰落レシオが+125以上、C《デンドラ》が上から2番目の高値メドを突破、の合計4ポイントです。熱狂しているわけではない。

しかしそれ以外の判断基準からは、日経平均が上昇し続けていることは不思議です。具体的には、1)出来高が2兆円を少し超えただけでボリュームの盛り上がりがない、2)東証1部の連結PERは17倍寸前まで高くなっている、3)大方の投資家は様子見で海外のヘッジファンドだけが買っている、4)定点観測9銘柄で新高値を更新した銘柄は1つもない、などです。日経平均は上昇しているが、一般銘柄の買いは少なく、銘柄の広がりもありません。

やはり市場で言われているように、通常なら様子見で閑散となるべきときに、海外のヘッジファンドが一手買いをして値を吊り上げているとしか思えません。ヘッジファンドの多くは8月の株価急落で大きな損失を出しているから、決算(11月末または12月末といわれる)を控えて、ある程度無理な買いをしてきたのではないか。だが今日の日経先物の日中の出来高は28000枚と減少していることを思えば、そろそろヘッジファンドの買いは終盤になったのではないかと思っています。



(2015.11.25) TOPIX 1594P(-11)  日経平均 19847円(-77) 20.0億株 (2兆1891億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海+0.16%
  2. 英FT100 -0.44%
  3. 独DAX -1.43%
  4. 仏CAC -1.41%
  5. NYダウ +0.11%
  6. ナスダック +0.00%
トルコがロシア軍機を追撃したことから地政学的リスクが再び芽生え、欧州株は下落するも米国は7-9月GDPの改定値が+1.5%→+2.1%へと上方修正されたことから米国株は下がらず。

しかし一部のリスクを嫌った向きが円買いに向かい、やや円高となる。日経平均はもともと市場の参加者が少なかったことからロシア機の影響はたいしたことはなく、小幅安で終る。

多くは12月のECBの金融緩和による円安と日本政府の財政テコ入れを期待して、年末・年始高の期待を抱いています。今年の株価上昇は中央銀行の金融政策のお陰です。これが来年も続くのかどうか。 だが米国は野放図な金融緩和を元に戻そうとしています。米国の金利引き上げがどういう影響をもたらせるのか? が私にとって最も注目するところです。

中央銀行の金利政策は行き着くところまでいって0(ゼロ)金利になりましたが、実体経済は好転しなかった(日本・米国・欧州とも)。そこで通過量を増やす量的緩和が今、日本・米国・EUで試みられていますが、いち早く量的緩和をストップしたのは米国で2014年10月に緩和の拡大は終りました。いよいよゼロ金利を引き上げて、昔の金融政策に戻そうとしているわけですが、この間に世界中にばら撒かれたマネーは巨額です。

この巨額なマネーをどうやって回収していくのか? これはナカナカの見ものです。今の株式投資は実に難しい。最も株価変動にインパクトがあるのはマネーの量です。マネーが溢れれば株式は上昇するし、マネーが縮小すれば株式は下落します。本来は経済成長につれて株価が上昇し、下落するのが正しいのですが、いまはマネーの量によって株価が変動しています。 つまり巨額のマネーが株式市場を鉄火場にしてしまっています。



(2015.11.26) TOPIX 1602P(+7)  日経平均 19944円(+96) 18.6億株 (2兆 739億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.88%
  2. 英FT100 +0.96%
  3. 独DAX +2.15%
  4. 仏CAC +1.51%
  5. NYダウ +0.00%
  6. ナスダック +0.26%
欧州は反発し、米国は感謝祭を前にして薄商いの小動き。

米国の10月の耐久財受注の数字はよく、新規失業保険申請者数も少なかったので、いよいよ12月の利上げの可能性は濃厚になりましたが、休日前とあって評価はされず、薄商いで終る。

日経平均は、日経先物が20000円の値をつけて、ほとんど20000円を達成したも同然です。

私は、8月から9月の中国の経済後退を受けて世界の株価は大幅に75線や200日線を下回ったので、10月からの日経平均の戻り歩調はたいしたことはないだろう。75日線または200日線の水準の19200円までの戻りが限界で、その後11月末ころまでは反落するだろう。ここがアベノミクス相場の最後の買い場になるのではないかと思っていました。ところが75日線や200日線は上値の抵抗水準にはなりませんでした。

普通なら75日線(中勢波動の基準)と200日線(大勢波動の基準)は戻りの強力な上値抵抗になるはずです。しかし11月に入って、たいした抵抗も受けずにすんなりと75日線や200日線が突破されたのはなぜなのか? ひとつの手がかりは11月5日から始まった8日連続の陽線です。この陽線の連続では日経平均はわずかしか上昇していていません。その後の7日間は陰線が3本・陽線が4本と5分5分ですが、前場は安くとも後場になって反発することが多くありました。一部の短期筋あるいはヘッジファンドの仕掛けが続いたと思われます。


日経平均に影響を与える投資主体はヘッジファンドだけという現状なので、日経平均がジリジリと上昇してきても、グラフ上ではなかなか過熱の状態にはなりませんでしたが、今日から過熱の兆候が現れてきました。

今日の日経平均のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、C条件表No.1が売りマーク、D25日騰落レシオが売りマーク、それに加えてEデンドラの上値メド(19639円)をクリア を合計すると6ポイントになります。ようやくグラフから過熱であるといえる状況になりました。


11月19日あるいは24日からデータゲットからデータをダウンロードできなくなったという問い合わせが4件ほどありました。

《カナル24》のユーザーでデータゲットからデータをダウンロードされているユーザーはたぶん300〜400名になると思いますが、その1%のユーザーがデータのダウンロードができなくなっています。

ダウンロードできない方に状況を説明してもらうと、どうもデータゲットはIE(インターネット・エクスプローラー)の機能に完全に依存しているようで、古いIEではダウンロードできなくなったようです。

正しくダウンロードできるときは、右図のように
  1. ダウンロードしたい日付けをクリックすると

  2. 「ファイルを開く」
    「保存」+「▼」
    「キャンセル」
    の3つのボタンが現れますが、

  3. ダウンロードできないユーザーは「保存」+「▼」とはならずに「保存」だけが表示されます。「保存」をクリックしてもちゃんとダウンロードできません。
これはIE(インターネット・エクスプローラー)の古いバージョンのときに現れるようです。ちなみにうちで使っているIEはバージョンが11ですが、これより古いバージョンだと、11月24日からはちゃんとダウンロードできない可能性があります。 データゲットからデータをダウンロードできないユーザーは最新のIEに変えてください。



(2015.11.27) TOPIX 1594P(-7)  日経平均 19883円(+60) 18.5億株 (1兆9929億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.33%
  2. 英FT100 +0.87%
  3. 独DAX +1.35%
  4. 仏CAC +1.08%
  5. NYダウ (休場)
  6. ナスダック (休場)
欧州は上昇したけれど、米国が感謝祭のため休場であったことから、東京市場は薄商いとなりました。日経平均は買いを主導してきた海外の買いが入らないので小安く終る。

寄り付きは19994円で20000円まであと6円でしたが、これがこの日の高値になり、小型ながら「新高値の陰線」となりました。海外勢の参加がなかったときの足なので確固としたことはいえませんが、小波動のピークらしさは昨日は6ポイントであったので、小波動のピークらしさは7ポイントになりました。 7割方は今日がピークであったといえます。来週30日は月末なのでドレッシングのための買いが入るかもしれませんが、新高値の19994円を上回らない限り、小波動はピークを出したと判断してよさそうです。

図の横向き棒グラフは価格帯による累積出来高です。過去200日間の出来高を累積しています。(a)は19500円〜20000円の間に出来た過去200日間の出来高累計ですが、この価格帯の出来高が最も多い。出来高は当たり前のことですが、買い手と売り手が同数あって成立するものです。だから過去200日間の出来高が最も多いからといって、それがその後の株価の上昇を抑える原因となることもなければ、株価の下落を支える原因になるわけではありません。

ただ(a)の19500円〜20000円での売買が成立した後に、8月から9月にかけて株価は16900円まで急落しました。19500円〜20000円で売った向きは急落過程で買い戻して決済し利益を出したはずです。一方19500円〜20000円で買っていた向きは急落過程で、@投げて決済し損失を出したか、A投げずに持ちこたえたかのどちらかです。よって過去の累積出来高の19500円〜20000円どころで、現在も建て玉しているのは、ほとんどAの「投げずに持ちこたえた」向きのものです。

株価が19500円〜20000円に戻ってきたとき、決済せずに買い玉を持ちこたえていた向きは、一時は大きな評価損を出して肝を冷やしているはずです。損益がトントンになれば願ったり叶ったりです。当然に売り物が多くでてきます。これが日経平均が(a)の19500円〜20000円のゾーンをナカナカ突破できない原因です。さらにいうと2番目に累積出来高が多いのは(b)の20000円〜20500円ですが、(b)のゾーンで売った向きはほとんど全員が利食いの決済をしているでしょう。(b)のゾーンで買った向きの過半は損切りの決済をしたものと思いますが、それでも買い持ちをしている買い手も幾分かはあるはずです。そう思うと20000円を突破したとしても20000円〜20500円のゾーンでは再び戻り売りが出てくるはずです。


■■ お知らせ ■■


2015年11月24日から「データゲット」から株価データのダウンロードができない、という問い合わせが出ています。今日で7件目の問い合わせです。

これは昨日いったように、IE(インターネット・エクスプローラー)のバージョンが古いときに発生しています。

ダウンロードできないユーザーから情報を集めて検討したところ、IE7やIE8では正しくダウンロードできません。IE9でははどうなのかは今のところ不明ですが、IE8ではダウンロードできないことは確かです。

ダウンロードできないというユーザーのパソコンのwindowsは、Win 2000、Win XP、Win Vistaという古いものです。今はアップグレードをしてWindows 7にした方でも、そこに入っているIEはパソコンを購入した当時のバージョンです。これではデータゲットの株価データを正しくダウンロードするおとはできません。

現在使っているIEのバージョンを知るには、図の「ヘルプ」でわかります。図では「Internet EXplore 8」となっています。11月24日までは、これでもちゃんとダウンロードができていました。


しかし11月24日からは、IE8では正しいダウンロードができなくなりました。マイクロソフトが、@IE8以前(つまりはWindowsXP以前)のものによるダウンロードの対応を打ち切ったのか、Aあるいは.Zipファイルの解凍のしかたの対応を打ち切ったか、Bデータゲットが新しい.zipファイル(これをダウンロードしている)に変えたのか、のどれかが原因です。

たぶんマイクロソフトがIE8(あるいはIE10まで伸びるかもしれない)以前のダウンロードのしかたを打ち切ったと思います。

ともかくデータゲットから株価データをダウンロードできない原因は、IE8以前のものを使っているためだと結論する以外にないので、IE8より新しいIEをダウンロードして下さい。

(「インターネット・エクスプローラー11」とか「IE11」とかで検索すると、ダウンロードできるHPが表示されるので、ここからダウンロードします)


過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



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