日経平均をどう見たか・判断したか (2015年 8 月)

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(2015. 8. 3) TOPIX 1659P(+0)  日経平均 20548円(-37) 24.1億株 (2兆7809億円)


ISM景況指数や雇用統計を控えて、米国は小動きで終始する。NYダウは17689ドル(-56)、ナスダックは5128P(-0)。

日経平均は、最近にない「蒸し暑い夏」に歩調を合わせたようで動かず。風がなく、窓を開けるとムンムンして、凪の状態です。というのも売買の材料がないからですが、どちらかというと、日本経済は頭打ちになった感じです。

マクロでは、日銀の物価上昇の見通しは0%だし、7-9月は原油価格の低下によってマイナスの可能性があります。

一方ミクロでは、4-6月期は70%の企業が増益になったと報じられていますが、これは円安によって底上げされたものなので、7-9月期の業績の伸びシロはほとんどなさそうです。

米国は利上げによる消費の減少の懸念、中国はバブル崩壊による経済の停滞、欧州はギリシャ問題 と各地域はそれぞれにマイナス材料を抱えていますが、日本が最も恐れるのは中国経済です。

中国経済は政府のインフラ投資によって7%の成長を保っており、日本のGDP伸び率からするとうらやましい限りですが、いつまでも政府の投資が続けられるはずはありません。だが2008年の北京オリンピックに続いて、2022年に北京では冬季オリンピックを開催するとか。いまだに中国経済は政府投資に頼っています。

安直なインフラ投資はツケを後世に残します。北京オリンピックのメーンスタジアムはすでに廃墟の状況になっているとか。 これを日本が笑うことはできません。日本も景気のてこ入れのために、何度も何度も膨大なインフラ投資を行いました。いわゆる「箱モノ行政」です。確かに瞬間的には経済にインパクトを与えたけれど、その後の維持費を考えると大失敗でした。 米国と中国のことを思うと、日本の株式が力強く上昇するとはとても思えません。


(2015. 8. 4) TOPIX 1659P(+0)  日経平均 20520円(-27) 23.8億株 (2兆8693億円)


7月のISM製造業景況指数は53.5%→52.5%へ低下(予想は53.5%)する。また中国の7月のPMIは速報値の48.2%→47.8%へ下方修正される。

マクロ経済の数字がよくなかったことから米国株は小安い。NYダウは17598ドル(-91)、ナスダックは5115P(-12)。

4-6月期決算の発表も終盤に入りました。輸出株は業績はよかったけれど、7-9月期以降の見通しがわるく、株価はおおむね苦戦しています。

このため買うべき銘柄に事欠き、消去法的に内需株が買われています。今日上昇した業種は、1)電力、2)薬品、3)空運、4)小売 で、下落したのは1)水産、2)商社、3)電機、4)非鉄。 水産は「マルハ」の減益が響きましたが、商社・電機・非鉄といった世界の景気に関係する業種が下落を続けています。

原油安の恩恵を受けた電力・空運は上昇し、ディフェンシブに薬品が相対的に買われ、インバウンドが期待される小売に人気が集まっています。しかしこれら業種が日本経済を立て直せるかというと荷が重い。稼ぎ手がキチンと存在していればこそ、その稼いだ結果に消費が結びつきます。稼ぎ手が衰えようとしているのに、小売の伸びに期待をかけています。株価は買われすぎです。


右図は、1)設備投資関連の代表の6954「ファナック」、2)電機の代表6981「村田製」、3)資源関連の8058「三菱商事」のグラフです。

これら銘柄の2012年末の株価と最近の最高値を比べてみると、「村田製」5000円→21570円(+331%)、「ファナック」15920円→28575円(+79%)、「三菱商事」1522円→2837円(+88%)です。

日経平均は10395円→20952円(+101%)なので、ファナックと三菱商事は日経平均の上昇率に劣ります。劣るのはこれら銘柄は2012年年末当時でも日本株を代表する銘柄であるとして、一定の買いがあったからです。

ところがそれら企業の株価はすでに中勢下降波動に入っています。決定的なのは75日線を大きく下回っていることです。中勢波動が上昇中であるときは、株価が75日線を2〜3日下回っても4〜5日目には75日線を抜き返します。ファナックは75日線を下回ったままで抜き返すことはなかったので、弱い相場であると思わなければなりません。

村田製と三菱商事は、株価が75日線を下回った(I)からすぐに75日線を復活しましたが、(J)で25日線を上回ることはできませんでした。中勢モデル波動の通りになって、今では(K)の水準にあります。日本を代表する設備投資・電機・資源の業種の株価はすでに下降をしています。


(2015. 8. 5) TOPIX 1665P(+6)  日経平均 20614円(+93) 25.8億株 (3兆1905億円)


米国はアップルが5日連続で下落。すでに200日線を下回ったそうだから、スマホのブームはピークをつけたようです。

9月に利上げをするのが適当であるとのアトランタ連銀総裁の発言があって金利は上昇し、米国株価は小幅ながら下落する。NYダウは17550ドル(-47)、ナスダックは5105P(-9)。10年国債利回りは2.226%(+0.075)

米国金利が上昇したため、やや円安に進みました。このところ日経平均を動かす材料がなかったので、わずかな円安を材料にして先物主導で日経平均は20700円台まで上昇。

しかし、すでにPERは17.5倍になっているし、スマホはピークを超え、自動車の売り上げは減る という予想をする向きの戻り売りが出て20614円(+93)で終る。この程度の円安では日経平均を上げる材料として小さすぎます。

上海は、昨日は空売り規制によって+3.38%の反発をしましたが、今日は早くも-1.65%と下落する。当局は小手先の規制や緩和によって株価を維持しようとしているが、中国経済が下降を辿っている現在では無駄なことです。中国市場が世界に認められるためには、自分の都合で取引ルールを変えてはならない。

日本もGPIFの株式保有率を引き上げ、大量の株式を運用することになりましたが、これは運用責任を厳しく問うということです。単に確定した利回りの債券だけで運用するという無難な(誰にでも勤まる)運用を一新したことは価値がありました。1990年代の末にはPKO(プライスキーピングオペレーション)をして年金資金で株価の買い支えをしましたが、これは失敗でした。日経平均が安値をつけた2003年4月(日経平均7600円)にはPKOによる損失は巨大になったと思われます。それでも毎年年金資金の徴収は行われるので、買う資金は枯渇しません。新しく徴収した資金を使ってガマンして買い続けていれば必ずプラスになります。(基本的に毎年買うことができる投資は負けることはありません)

今日の株価は上昇するはずはなかったと思いますが、売買代金が3兆円を超えたことは驚きです。日本経済を外需と内需にわけるならば、すでに外需のピークは超えています。ただまだ内需が伸びるという期待があるので内需株のピークまでは、内需株が物色されていますが、これも期待しているピークに近いのではなかろうか。アベノミクスの最後の局面(来年の1〜2月)が迫っているのではないかと思っています。


■■ お知らせ ■■

Windows7やWindows8からWindows 10にアップグレードされた方が何人かいらっしゃるようです。Windows10の標準のブラウザー(HPの閲覧ソフト)は、これまでのIE(インターネット・エクスプローラー)から「Microsoft Edge(エッジ)」に変っています。

モニターの最下行に「タスクバー」がありますが、ここにある「e」のアイコン(ピンク色○印)をクリックするとエッジが起動します。ところがエッジを使ってデータゲットから株価データをダウンロードしようとしても、保存先に(tokenrec フォルダ)を指定することができません。そのため「データゲットから変換」が出来ないというトラブルが発生します。


Windows10で、データゲットから株価データを受信(ダウンロード)するときは、当面は従来のIEを使ってください。IEを起動するには、上図の赤色□のようにIEのアイコンをタスクバーに作っておきます。IEを起動するときは、このアイコンをクリックします。

IEのアイコンを作る方法を、HPのトップページの、
BWindows10で、IE(インターネット・エクスプローラー」が起動しない
・・・> Windows10でIEを起動するには で説明したので、これを読んでアイコンをアイコンを作ってください。



(2015. 8. 6) TOPIX 1673P(+7)  日経平均 20664円(+50) 25.0億株 (3兆 875億円)


米国は7月のISM非製造業指数が56.0 %→60.3%(予想は56.2%)と予想外によかったことから上昇するも、7月のADP雇用者数が18.5万人(予想は+21.5万人)であったことから、株価は「往って来い」となる。

NYダウは17540ドル(-10)、ナスダックは5139P(+34)。 金利は少し上昇し、2.274%(+0.048)となり、小幅に円安が進み、今日は124.88円まであった。

ナスダックは4平均線を突破したが、上ヒゲが長くトウバ足に近い。トウバ足とは卒塔婆に似た足型のことですが、卒塔婆が立てられるのは、ものごとが終わったときです。株価は小波動のピークを暗示しています。


やや円安に進んだため、日経平均は一時20800円台まで上昇する。しかしその後は円安が進まなかったために戻り売りに押されて陰線で終る。

小波動のピークを暗示するのはトウバ足もそのひとつですが、そう多くは出現しません。もっと多く出現して確率が高いのは「新高値の陰線」です。

右図では小波動のピーク(@〜F)がありますが、7回のピークのうちの5回は「新高値の陰線」です。


さらに過去を遡ると、右図では3回のピークのうち2回が「新高値の陰線」です。

私は小波動のピークらしさをポイントにして、ピークかどうかの確率を判断しています。次のものが1ポイントになります。
  1. 新高値の
  2. 陰線
  3. 9日順位相関が+80以上
  4. 25日順位相関が+80以上
  5. 条件表No.1「日経平均用(2012)」が売りマーク
  6. 条件表No.23「25日騰落レシオ」が120以上
  7. 条件表No.46「投資マインド指数」が85以上
  8. 順下がりの2陰連
  9. 3陰連
  10. デンドラ24の上値メドに達した
などで、10点満点で6ポイントになればピークの確率は高いと判断します。このうちの「新高値の陰線」はこれだけで2ポイントになるので、これを知るだけで2割方はピークかも知れない、と判断できます。


昨年の4月〜8月を見ると、9回のピークがあって、うち6回は「新高値の陰線」です。上の3枚のグラフを合計すると、19回のピークがあり、うち「新高値の陰線」となっているのは13回あります。6回は「新高値の陽線」でしたがが、68%は「新高値の陰線」です。

右図のPQRは、株価が75日線より下方にあります。この局面は基本的にはまだ下降相場です。株価が75日線より上位にあるときは、株価は基本的には強いのです。しかしそこに「新高値の陰線」がでたならば、上昇力に陰りがでたと見るのが素直な判断でしょう。

株価が75日線以上にあるときのピークは16回あり、うち「新高値の陰線」となったのは12回です。ピークの75%を占めています。

もっとも「新高値の陰線」になったからといってピークである確率が75%もあるわけではありません。これ以外のピークらしさのポイントでピークらしいかどうかを判断すべきですが、もしピークになったときは、75%が「新高値の陰線」であったことは確かです。

というのは、今日の日経平均は「新高値の陰線」になりました。これだけではまだピークらしさは2ポイントでしかありませんが、明日になれば9日順位相関が+80以上になります。 まだピークとは到底いえませんが、そろそろ気をつけるべき時期になったのではないかと思っています。


(2015. 8. 7) TOPIX 1679P(+5)  日経平均 20724円(+60) 23.1億株 (2兆8199億円)


米国は雇用統計発表を控えて買い手が不足しているところへ、決算が悪い企業が出たため出来高を伴って安くなる。

NYダウは17419ドル(-120)、ナスダックは5056P(-83)。 金利は2.225%(-0.049)と小幅に低下する。

NYダウは200日線を下回って11日が経過しました。しかも小波動のボトムは着実に切り下がっています。グラフからすると市場は米国経済が停滞するだろうことを織り込んでいる最中です。

ナスダックは前日のトウバ足に次いで大陰線となったので、(雇用統計の数字にもよるが)しばらくは4900Pを下回るかどうかの下値探りをすることになりそうです。

雇用統計の数字が(例えば+20万人以上のように) よければ、9月利上げの可能性がでてくるだろうというのが市場の意見のようですが、そうなれば金利高・ドル高となって米国企業にはマイナスです。NYダウ・ナスダックはこのことも視野に入れて、下げたようです。


日本は円安になれば、幾分かは株価にとってプラスになります。しかしたいしたプラス材料ではない。

5月の円レート118.7円から125.5円まで6.8円の円安になったとき、日経平均は19257円→20861円へ約1400円の上昇をしました。1円の円安で日経平均が200円上昇した勘定です。

今日から1円の円安になったところで、日経平均は200円上昇するだけです。円安による日経平均の上昇はあまり期待できません。

どころか、@米国株は下落している、A東証1部のPERはすでに17.61倍まで買われてる、B円安になっても輸出が伸びていない。Cマクロでも7-9月期GDPはマイナスになるという予想が圧倒的です。

こういうことを思えば、この先にあまりよい材料はありません。日経平均は6月24日のザラバ高値20952円を上抜くことは難しいと思います。ところが1日の売買代金は連日で3兆円近辺にあり毎日着実に買う勢力があります。誰が買っているのか?

今日発表された7月の投資主体別の売買動向を見ると、買い越したのは1)個人(信用)で+3900億円、2)事業法人が+2100億円、3)投信が+1900億円。一方売り越したのは、4)海外で-3500億円です。投信はNISAによる買いが多いと思われるので、結局は個人が買い越して海外が売った。その結果、個人の買いが海外の売りよりも多かったために日経平均は上昇したという構図です。

基本的に個人(信用)は、強い買い手側に味方します。信用取引は、1)金利というコストがかかるし、2)証拠金の何倍かの建て玉をするのでリスクも大きい。したがって何時上昇するのかわからない銘柄を今買うことはしないし、できるだけ短期間で決済したいので、個人(信用)の投資方針は順張りになります。

つまり、海外勢が買っているときは、個人(信用)も買い越しになります。海外勢が売っているときは、個人(信用)も売り越しになることが多いのです。ところが7月は違いました。海外勢の-3500億円の売りに対して、個人(信用)は+3900億円の買い越しをして、海外勢の売りを吸収しています。なぜ個人(信用)がこれほど強気になったのかは不明ですが、今日の1016「日経JQ」のグラフを見ると、株価は25日線を割り込んでいます。日本株に対する強気の反省がでてきていることが伺われます。


(2015. 8.10) TOPIX 1691P(+12)  日経平均 20808円(+84) 21.9億株 (2兆6579億円)


米国7月の雇用統計は+21.5万人の増加。予想の+22.5万人より少し悪かったが、6月は22.3万人→23.1万人へ、5月は25.4万人→26.0万人に上方修正され、全体的には9 月利上げの可能性が高まる。

NYダウは17373ドル(-46)、ナスダックは5043P(-12)。 金利は2.169%(-0.056)と小幅に低下する。

金利引き上げが近づけば長期金利も少しは高くなり、したがってドル高・円安になってもよいところですが、そうはならず、円は小幅に円高になる。

NYダウ・ナスダックともに、現在の小波動の新安値となりましたが、タクリ足になっているので、9月の利上げはかなり織り込んだ感じです。


日経平均は-100円ほど安く始まったが、次第高となる。日経平均はまだ高値の20952円を上回ってはいないが、TOPIXは1691Pで引け、これまでの高値1686Pを上回って新高値を更新。 これは通信、建設、電鉄といった内需株が買われたためです。

TOPIXは条件表No.1が売りマークを出しました。現在のところTOPIXの小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B条件表No.1が売りマーク の3ポイントです。

が、C今週中には25日順位相関が+80になるだろうし、D今週の金曜日のオプションのSQに向けて日経先物は乱高下する可能性があります。新高値の陰線となることがあるかも知れません。そうなればピークらしさが5分5分になることもあります。

それにしても日本株の強さは特別です。NYダウは5月19日をピークにして昨日で56日間の下落をして、200日線を割り込んでいます。ナスダックは7月20日のピークから14日間下げ、75日線を割り込んでいます。ロンドンFT100は4月27日のピークから72日間下げ、200日線を割り込んでいます。(この現象からも日経平均はナスダックの動きに最も近いことがわかる。)

日本市場もグローバル化した現在、日本市場だけが上昇するはずはないと、私は思っていますが、現在のところ日本株の上昇だけが突出しています。その買い手は昨日もいいましたが、個人(信用)と投信です。投信の顧客の多くは個人であることを思えば、今の日本株は個人の買いに支えられています。

だが、次の7-9月期GDPはマイナスになるだろうの予想が大半であるし、賃金の伸びはマイナスになりました。収入が減るのに消費が伸びるはずはなく、ここへきて内需株の人気がでているのは不可解です。4-6月期の業績がよかったのは円安とそれを上回る原油安がもたらせたものです。これが7-9月期にも通用するとは思えません。


(2015. 8.11) TOPIX 1687P(-3)  日経平均 20720円(-87) 24.2億株 (2兆9723億円)


米国は前日タクリ足となって値頃感がでていたところへ、原油が反発したため、大幅上昇となる。

NYダウは17615ドル(+241)、ナスダックは5101P(+58)。 金利は2.230%(+0.061)と小幅に上昇。

日経平均は米国株高を受けて100円高く始まり、一時は20946円と先の高値20952円に肉薄したが、 戻り売りが出て伸びきれず。

11時ころに中国は人民元を2%引き下げるの報道があって、中国政府の経済に対する危機感があらわになりました。これをきっかけにして下げが加速。高値20946円→安値20582円まで約-360円の下げとなったが、20720円まで戻して引ける。


日経平均・TOPIXは、新高値の陰線となりました。

日経平均のピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上の3ポイントにしかなっていませんが、今日の陰線は結構長く、210000円に近づくと戻り売りが出る。つまり21000円と19500円のゾーンでの保合を突破することはできなかった。

TOPIXは条件表No.1が昨日売りマークを出していたので、今日のピークらしさは4ポイントです。もし明日も「順下がりの陰線」になれば5ポイントになります。

さらに今週末か来週初めには、25日順位相関が+80以上になると推測でき、最も悪い場合にはピークらしさは6ポイントになる可能性があります。6ポイントになればさすがに買うことはできません。


(2015. 8.12) TOPIX 1665P(-21)  日経平均 20392円(-327) 25.3億株 (3兆 373億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-0.01%
  2. 英FT100 -1.06%
  3. 独DAX -2.68%
  4. 仏CAC -1.86%
  5. NYダウ -1.20%
  6. ナスダック -1.27%
と下落する。材料は中国が元の基準値を2日続けて下げたことです。

10日の基準値(ドル元)は1ドル6.1162元でしたが、昨日は6.2298元へ、そして今日は6.3306元です。 10日からは約3.5%の元安ということになります。

まあ3.5%程度の元安では中国の輸出が目覚しく伸びるということはありませんが、輸出企業の利益はかさ上げされることは たしかです。中国の輸出企業にとってはプラスであり、世界経済が停滞気味(パイが大きくならない)の今は、中国がプラスになればその他の国がマイナスになります。 よって中国株価は下がっていませんが、海外市場は大きく下げました。NYダウは17402ドル(-212)、ナスダックは5036P(-65)。リスクを嫌う資金がドルに集まり、米国長期金利は2.145%(-0.085)と低下する。

ドル高になったので、円は125円台に乗せたものの、円安のプラスよりも海外株安のマイナスの方が勝り、日経平均は-88円ほど安く始まる。ところが10:15過ぎに中国は今日も元安誘導をしたために、相場は一気に崩れ、一時-417円安まで下落する。 これに加えて金曜日のオプションSQを睨んだ先物の思惑売りもあったようですが、日経平均の新高値奪回を予想して、押し目買いをした向きの投げを誘ったようです。ただSQ絡みの攻防は今日で終ったと思われるので、明日からは相場は落ち着く(小幅な動きで閑散となる)と思います。

グラフは昨日の@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、になったことに続いて今日は、C順下がりの陰線となったので、ピークらしさは4ポイントになります。小波動のピークには「新高値の陰線」が多いということは8月6日に過去1年半のグラフを掲げました。この1年半でピークとなった日の75%は「新高値の陰線」でした。足型は毎日毎日チェックする必要はありませんが、ピークらしいと思われる局面(例えば、小波動のボトムから10日くらい上昇しているとか、9日順位相関が +80以上になっているとか、25日線からのカイリ率が5%以上になっているとか)になれば、毎日チェックする価値があります。


(2015. 8.13) TOPIX 1667P(+2)  日経平均 20595円(+202) 24.2億株 (2兆8890億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-1.05%
  2. 英FT100 -1.40%
  3. 独DAX -3.27%
  4. 仏CAC -3.40%
  5. NYダウ -0.00%
  6. ナスダック +0.15%
と欧州までは大幅続落となり、米国NYダウも寄り付き直後は-270ドルの大幅安だったが、下げ止り急反発となる。中国の少々の元安くらいでは米国に大きな影響はでないという判断でしょう。

中国は今日も1ドル=6.4010 元(-1.1%)へと基準値を引き下げる。発表があった10時過ぎには、日経平均は昨日のザラバ安値20300円水準まで下落したもののそこから反発し、前日の下げをほぼ埋める。

中国元の基準値は、6月10日を基準にすれば今日で4.66%元安になりました。切り下げ幅で見ると、11日に0.1136元、12日は0.1008元、そして今日は0.0704元と少しずつ切り下げ幅が小さくなってきたので、中国は大幅な元安をもくろんではいないと市場は判断し、昨日のオプションSQにからむ売り込みの買戻しもあって大きく戻しました。

ただわずかに5%程度の元安をもたらせるだけなら、中国と取引が大きい、また中国と輸出競合関係にある国にこれほどのショックは出なかったでしょう。中国は本気で20%くらいの元安を狙っているのではないかの疑心暗鬼が日欧の株価を下落させました。それくらい中国の経済政策は予想しにくい。

中国の4-6月GDPは+7.0%の伸びであったと発表しましたが、誰もこの数字は信用していません。FT(フィナンシャルタイムズ)は+4.0%に近いのではないかと推測しているくらいです。これまで中国経済は+10%程度の伸びをしてきましたが、それはもう無理であることが明らかになったので、今年は7%を巡航速度としています。ところがこれが4〜5%まで低下するかも知れないというのは、中国にとっては大問題です。

不況はGDPの伸びがマイナスになるから起きるのではありません。GDPの伸びが急に低下したときに起きます。中国企業は7%成長を基準にして設備投資やインフラ投資や住宅投資(これらをまとめて固定資本形成という)をしていますが、その投資は無駄になり、既存の投資は過剰投資になります。投資した資金には金利が発生し、投資物件からの収入は小さい。企業は耐えることはできません(しかし中国政府の投資は耐えることができる)。

ましてや中国のGDPの内訳は異常です。日本だと @個人消費が60%、A固定資産形成が20%、B政府支出が20%です。GDPの伸びを左右するのは@個人消費です。米国はもっと進んでいて、@個人消費が71%、A固定資産形成が15%、B政府支出が17%、C貿易収支が-3%くらいです。日米がGDPを伸ばすには、個人消費をいかに増やすかにかかっています。そのために日米の経済・金融政策は、1)雇用の確保、2)雇用条件の向上、3)社会保険の改定、4)税制の改定、5)金利政策によるローン金利の引き上げ・引き下げ などを問題にします。金融政策や政府の経済政策は個人消費を中心にして考えられています。

中国のGDPの内訳は異常です。@個人消費が35%、A固定資産形成が47%、B政府支出が13%、C貿易収支などが5% です。中国経済が伸びたといっても、個人消費はたいして恩恵を受けていません。A固定資産形成が伸びたことによって中国のGDPは伸びてきたのです。だが固定資産形成(設備投資・インフラ投資・住宅投資)は今や行き詰まりました。

残されたのは@個人消費です。例えば減税をすれば、可処分所得が増えて個人消費は伸びますが、中国はこれをする気はないらしい。そこでC貿易収支などに目を向けて、貿易収支の大幅黒字を狙っているのかなと思います。しかし中国の貿易収支がそれによって大幅によくなることはありません。基本的には加工貿易国だからです。製品をと作るのに必要な原料は輸入せねばなりません。元安によって輸入する原材料の価格は高くなり、原価はさほど改善しません。元安によっても中国の経済が日米並みに改善されることは当分(10年間以上か)ないだろうと思っています。


(2015. 8.14) TOPIX 1664P(-3)  日経平均 20519円(-76) 20.5億株 (2兆4043億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+1.75%
  2. 英FT100 -0.04%
  3. 独DAX +0.82%
  4. 仏CAC +1.125%
  5. NYダウ +0.03%
  6. ナスダック -0.21%
中国の元安介入は当面終ったようだが、中国のやることは予想不可能です。意見のいいようがありません。

正直な経済統計数値を発表しないと、世界はだれも相手にしてくれなくなります。


(2015. 8.17) TOPIX 1672P(+8)  日経平均 20620円(+100) 17.0億株 (1兆9480億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.27%
  2. 英FT100 -0.26%
  3. 独DAX -0.27%
  4. 仏CAC -0.61%
  5. NYダウ +0.39%
  6. ナスダック +0.29%
と小動き。日本の4-6月GDPは-0.4%(年率-1.6%)とマイナスになったが、予想の-1.8%よりも小幅であったので、特にマイナス材料とはならず、日経平均は小幅に上昇する。

ただしGDPの内訳をみると楽観はできません。 最終消費は-0.8%(1-3月は+0.3%)の減少、設備投資は-0.1%(1-3月は+2.8%)の減少、輸出は-4.4%(1-3月は+1.6%)と大幅減、輸入も-2.6%(1-3月は+1.8%)とよいところがありません。

4-6月の上場企業の経常利益の4-6月期の伸び率は24%増であったようですが、マクロの数字は以上のような状況で、よくありません。企業は稼いだが、国民経済まで広がっていない。消費・設備投資がマイナスになっているのは、企業が賃上げを渋り、設備投資を進めていないことを表しています。

実際のところ、この1年間の雇用者報酬は(7-9月)+0.4%→(10-12月)-0.0%→(1-3月)+0.6%→(4-6月)-0.2% となっており、実質賃金は増えていません。これが4-6月期の個人消費のマイナスに繋がっています。4-6月のGDPマイナス成長は一時的なものといわれていますが、個人消費は一気に向上することはないし、中国の経済停滞(下落)を思う企業は設備投資を増やすことはありません。さらに輸出が-4.4%と大幅に落ち込んでいるのを見れば、当面は個人消費・設備投資・輸出によるGDPの伸びには期待できません。

日本の4-6月の企業業績が世界中で突出してよかったために、日本株は買われてきましたが、その好業績をもたらせたのは、円安と原油安です。この2つの要因はいつまでも続くものではありません。7-9月期は円安・原油安を除いて日本企業がどこまで業績を伸ばすことができるのか?が問われます。市場が期待しているほどには、業績は伸びないのではないかと思っています。


ちょうど1か月前の7月17日に、定点観測9銘柄の波動を分けて、3銘柄が上昇波動を維持しており、6銘柄が下降波動ないし保合い波動にあるとして、HPで解説しました。

上昇波動にあると判断したのは3銘柄(@1812「鹿島」、A8604「野村」、B9432「NTT」)でした。今日はその3銘柄がどのような株価の変化をしたのかを検証します。(明日以降は下降波動にあると判断した6銘柄について検証します)

「波動」は小さい順にいうと、1)小波動、2)中勢波動、3)大勢波動 に分類できます。1)小波動は「主な株価」が機械的に小波動のピークとボトムを表示してくれるので、小波動が上昇波動か下降波動かを判断することはありません。

主な株価がピークを表示しているときは株価のボトムらしくなるのを待って買いのタイミングを計り、主な株価がボトムを表示しているときは株価がピークらしくなるのを待って売りのタイミングを計ればよいだけです。

右図では、明らかになっている小波動のピーク・ボトムは、直近では586円がボトムです。したがって586円がボトムであると表示された後は、「いつピークとなるのか?」を判断するだけです。ただし小波動の中で「買いと判断し」→「ピークらしいとして手仕舞い」しても株価の値幅は大きくはありません。小さい波動を対象にすると、当然にリターンは小さなものになります。 《カナル24》でメインにしているのは中勢波動です。基本は、中勢波動が上昇波動であると判断できるのは
  1. 株価が75日線より上にある。
  2. 小波動のピークが切り上がり、小波動のボトムが切り上がっている。
という2点に尽きます。1812「鹿島」は(A)の7月17日に、中勢波動は上昇中であると判断しました。
  1. (A)の直近の小波動のピーク(b)は新高値であったし、
  2. 小波動のピーク(a)→(b)は切り上がっていたし、
  3. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り下がっているが、終値ベースでは切り上がっていたし、
  4. (E)株価は75日線を連続して4日以上下回ることはなかった。
(A)の日には1812「鹿島」の中勢波動が上昇していると判断できるのかどうかが、株式投資の巧拙の分かれ目です。 その後、株価は(b)の高値を上回り、急上昇しました。


8604「野村」は(A)の7月17日に、中勢波動は上昇中であると判断しました。
  1. (A)の直近の小波動のピーク(b)903円は新高値であったし、
  2. 小波動のピーク(a)→(b)は切り上がっていたし、
  3. 小波動のボトム(c)→(d)は切り上がっていたし、
  4. (E)株価は75日線を終値で下回ることはなかった。
だから(A)以降はどこかで(A)の翌日のザラバ高値909円を上抜く上昇があると思っていますが、(A)以降の小波動は勢いがありません。

小波動のピークは909円や907円へと切り下がり、小波動のボトムは856円→(今日の)846円へと切り下がっています。波動の切り上がり・切り下がりからすると、中勢波動は下降波動になったか?と思うかも知れませんが、まだ株価終値は75日線を下回っていません。

8604「野村」はなお中勢上昇波動ないしは中勢保合い波動にあります。こういうときの方針は、1)株価が75日線(F)まで下落したら買う。しかし2)株価が75日線を4日連続して下回ったときは損切りする。3)上値メドは(b)の909円以上を目指す、ということになります。


8432「NTT」は(A)の7月17日に、中勢波動は上昇中であると判断しました。
  1. (A)の直近の小波動のピーク(b4574円は新高値であったし、
  2. 小波動のピーク(a)→(b)は切り上がっていたし、
  3. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り下がっているが、終値ベースでは切り上がっていたし、
  4. (E)株価は75日線を終値で下回ることはなかった。
7月17日の(A)はすでに(b)の4574円を上回って、新高値に挑戦し、その後も新高値を更新し続けています。

現在の小波動のボトムは4204円ですが、当然に小波動のピークはまだ出ていません。これから判断することは、いつ小波動のピークをつけるのか?ということです。 小波動のピークらしさのポイントを思い出してください。@現在のNTTは(F)で@新高値の、A陰線となり、B9日順位相関とC25日順位相関が+80、の4ポイントです。まだ小波動のピークであるとは判断できないので、手仕舞いの売りは早すぎると思います。


(2015. 8.18) TOPIX 1672P(-0)  日経平均 20554円(-65) 18.0億株 (2兆 309億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.71%
  2. 英FT100 -0.00%
  3. 独DAX -0.41%
  4. 仏CAC +0.57%
  5. NYダウ +0.38%
  6. ナスダック +0.86%
と小動き。米国は、9月に利上げがあるというのが大方の見方になってきました。これはすでにかなり株価に織り込まれたようです。今後は株価を大きく下落させるというマイナス材料にはならなくなってきました。

日経平均は米国株高から小高く始まるが、買うための材料がない。中国株が下げたことからこれに追随して下げて終る。東京市場が閉じたあと、上海総合はさらに150Pほど下げて、今日は-6.14%安で終っているので、明日も中国株=中国景気を気にする相場になりそうです。

1か月前の7月17日に、定点観測9銘柄の波動を分け、6銘柄が下降波動にあるとして、HPで解説しました。今日は6銘柄のうちの3銘柄を掲げ、それら3銘柄がどのような株価の変化をしたのかを検証します。

中勢波動が下降波動であると判断できるのは
  1. 株価が75日線より下にある。
  2. 小波動のピークが切り下がり、小波動のボトムが切り下がっている。
という2点に尽きます。

5401「新日鉄」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り下がっているが、(f)で(c)のボトムを下回ったのでボトムの切り下がりが確定していたし、
  3. (E)株価は75日線を連続して4日以上下回った。
(A)の日には、「新日鉄」の中勢波動が下降中であることが判断できれば、その後の投資の方針は決まります。

まずは@「戻り売り」です。株価より上に75日線や200日線があれば、75日線あるいは200日線まで戻ったときは売りが有利です。実際のところ(A)の2〜3日前に200日線まで戻ったもののそこが戻りのピークでした。

つぎにA「突っ込み買い」です。小波動のボトムらしさが6ポイントになったなら、突っ込み買いをしてもよいのです。(この場合は新安値を更新したら損切りせねばならない)しかし、 最も下げ方の状況が悪かった(X)の日のボトムらしさのポイントは、1)新安値、2)9日順位相関が-80以下、3)25日順位相関が-80以下、4)条件表No.2が買いマーク の合計4ポイントにしかならず、(X)での「突っ込み買い」もできませんでした。


5713「住友鉱」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)も切り下がっていたし、
  3. (E)株価は75日線を終値で下っていました。
その後、株価は75日線まで戻ることはなかったので「戻り売り」はできません。(200日線で戻り売りをしたならば(A)の前の3日間は戻り売りのチャンスだったが)

また(X)のボトムらしさのポイントは、1)新安値、2)9日順位相関が-80以下、3)25日順位相関が-80以下、4)条件表No.2が買いマーク の合計4ポイントにしかならなかったので、(X)での「突っ込み買い」もできません。


6758「ソニー」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り下がっているが、(f)で(c)のボトムを下回ったのでボトムの切り下がりが確定していたし、
  3. (E)株価は75日線を大幅に下回り、その後株価は連続して4日以上75日線を下回りました。
(A)の4日後に株価は75日線まで戻りましたが、ここは「戻り売り」のチャンスです。その後株価は再び75日線を大きく下回りましたが、ボトムらしさのポイントが小さくて「突っ込み買い」はできていません。

このように中勢波動が下降中になった銘柄はよほどのこと(ボトムらしさが6ポイント)がない限り「買い」になることはありません。


(2015. 8.19) TOPIX 1648P(-23)  日経平均 20222円(-331) 20.9億株 (2兆4254億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-6.14%
  2. 英FT100 -036%
  3. 独DAX -0.22%
  4. 仏CAC -0.27%
  5. NYダウ -0.19%
  6. ナスダック -0.63%
と中国株の大幅安に引きずられて下落する。だが大幅な下落はしていないのは、日本と違って中国を初めとするアジア諸国との貿易が小さいためです。

中国経済の影響は日本株のほうか強烈です。日本の輸出の半分以上はアジア向けなので、中国経済の減速の影響は欧米よりも大きい。

米国はFOMCでどのようなことが議題になっていたのかを確認できるまでは大きくは動けないが、仮りに9月の利上げが有力となったとしても米国株は大きく下げることはない感じです。大きく下げるのは、資金が引き上げられる新興国(中国も含む)です。

日経平均は小幅安で始まったが、上海市場が安く始まると、先物への売りが入り、急落する。その後上海総合は15:00には小幅なプラスになり、引けは+1.22%高となりましたが、日経平均は反発できず-331円安(-1.61%)で終る。

日経平均は30日ぶりに75日線を下回り、さあこれから中勢波動が下降になるのか、上昇を続けるのかの正念場になりました。私は大きくみれば5月以来、19500円〜21000円の150画円幅の保合いゾーンにあると見ているので、19500円を下回らない限りは下降波動になったとは判断しません。現在の株価は思っているゾーンのちょうど中間の位置にあります。

1か月前の7月17日に、定点観測9銘柄の波動を分け、6銘柄が下降波動にあるとして、HPで解説しました。昨日はそのうちの3銘柄を取り上げましたが、今日は残りの3銘柄を掲げ、それら3銘柄がどのような株価の変化をしたのかを検証します。


7203「トヨタ」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り上がっているが、(f)で(c)のボトムを下回ったのでボトムの切り下がりが確定していたし、
  3. (E)株価は75日線を大幅に下回り、その後株価は連続して4日以上75日線を下回りました。
(A)を中心にした3日間、株価は75日線まで戻りましたが、ここは「戻り売り」のチャンスです。その後株価は再び75日線を大きく下回りましたが、株価は大勢波動(景気循環)の基準である200日線を今日は下回りました。5日連続して200日線を下回るようでは、いくらトヨタとはいえ、買える銘柄ではありません。


8306「三菱UFJ」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)はザラバベースでは切り上がっているが、(f)で(c)のボトムを下回ったのでボトムの切り下がりが確定していたし、
  3. (E)株価は75日線を終値で下っていました。
その後、株価は75日線を上回る上昇をしましたが、これ株価が(f)で75日線を下回ったが3日目には75日線を再び上回ったからです。つまり株価の下げは小さかった。

しかし1)小波動のピーク(a-b)が切り下がり、2)小波動のボトム(c-f)が切り下がり、一度は株価が75日線を下回ったことを考えると、中勢波動は急な下降をしてはいないが、やや弱い保合い相場になっているとも思われます。だが結果は(A)が(a)の高値を上抜いて上昇波動に転じることはありませんでした。(a)のピークを上回ることはできなかった。(

ここへきて株価が6日連続して75日線を下回っているのは、「三菱UFJ」は75日線を完全に下回り、中勢波動は下降波動になったのではないかと思われます。よって三菱UFJは最低でも(A)を上回るか、75日線を大きく下回って「突っ込み買い」になるまでは買う銘柄ではありません。


9984「ソフトバンク」は(A)の7月17日に、中勢波動は下降中であると判断しました。
  1. 小波動のピーク(a)→(b)は切り下がっていたし、
  2. 小波動のボトム(c)→(d)も切り下がっていたし
  3. (E)株価は75日線を終値で下っていました。
株価は(A)では75日線まで戻ることはありませんでした。しかしその後の小波動のボトムは(e-f)へ切り上がり、(g)で(A)の高値を(g)で上回ったので、中勢波動は上昇波動に転じたのかの迷いがでます。

(g)の翌日は上放れて寄り付き、株価は75日線を上抜きました。ここでようやくソフトバンクの中勢波動は上昇に変ったのか?と思うわけですが、株価はすでに相当な上昇をしています。ここから買ってもよいのかどうかが問題です。このとき頼りになるのが、75日線あるいは200日線の向きです。75日線も200日線もやや下向きであるので、まだ中勢波動が順調な上昇をしているとは思えません。順調な上昇をしだしたと判断できるのは、(a)の高値7827円を上回ったときからです。


(2015. 8.20) TOPIX 1623P(-24)  日経平均 20033円(-189) 21.1億株 (2兆5429億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-6.14%
  2. 英FT100 -1.88%
  3. 独DAX -2.14%
  4. 仏CAC -1.75%
  5. NYダウ -0.92%
  6. ナスダック -0.79%
7月のFOMCの議事要旨が発表されましたが、1)引き上げの時期は近づいているが、2)物価の上昇が見劣りする、といった内容で、特に株価の材料とはならなかった。

欧米株が下落したのは中国経済が世界経済の停滞をもたらせるのではないかの懸念からです。しかしこれは今になって急に警戒され出したわけではなく、欧米の株価はだいぶ前からすでに下降トレンドになっています。

NYダウは(b)が高値で、(d)へ下落したが、この時点ではまだ小波動のピークは切り上がり、ボトムも切り上がっています。ただ(E)で株価は4日間連続して75日線を下回っているので、この時点で中勢波動が下降トレンドに転換する確率は50%はあります。

(d)の後、小波動のピーク(g)が出たので、ピークが切り下がりました。次に(h)で(d)のボトムの値段を下回ったので、ボトムも切り下がったことがわかり、(h)の日にNYダウの中勢波動は下降トレンドに変りました。(c)は(c→d)の最後の上昇波動のスタート点ですが、(c)の安値を(f)で下回って「最後の上昇波動」を打ち消したので、ますます中勢波動が下降中であることが確かなものになりました。

NYダウが下降トレンドになっている今の方針は、1)75日線(あるいは200日線)まで戻れば「戻り売り」、2)小波動のボトムらしさが5ポイント(海外株は4ポイントが5分5分)になれば「突っ込み買い」の2つしかありません。


ロンドンのFT100は(b)で新高値になりました。その後(b→d)へ下降しましたが、(d→g)の上昇波動の日数はたったの2日間でしかありません。(d)や(g)を小波動のボトム、ピークとしてよいものか? 小波動の期間の平均はだいたい11〜12日ですから、最低でも4〜5日は欲しいところです。

@もし(d)と(g)を小波動のボトム・ピークと認めるならば、(b→g)でピークが切り下がり、(h)の日にボトム(d)を下抜いているので、小波動は切り下がったことになります。ついで(E)で株価が4日間連続して75日線を下回ったので、(E)の日に中勢波動は下降トレンドに転換したと判断できます。

Aもし(d)と(g)を小波動のボトム・ピークと認めないときは(d)(g)を無視します。すると、1)(E)で株価が75日線を4日連続して下回った、2)(f)で(c)のボトムから切り下がった、3)(i)でピーク(b)から切り下がったので、(i)が決まったあとのFT100の中勢波動は下降トレンドになっています。@AどちらにせよFT100は中勢下降波動になっています。


日経平均は欧米株とは違った動きをしてきました。(b)が今のところの新高値であることは一目瞭然です。

ただ(e)(f)を小波動のボトム・ピークと認めるかが問題になります。(e→f)の上昇期間は3日間でしかありません。

@もし(e)を小波動のボトムとしないならば(f)のピークもありません。この場合の小波動は(a→d→b→j→h→k)となります。この場合は(d→j)でボトムが切り下がり、(b→h)でピークが切り下がりになります。(h)のピークが表示されたときが、小波動の切り下がりの完成です。

Aもし(e)(f)を小波動と認めるなら、(b→f)でピークが切り下がり、(e)を下抜いた日に、小波動の切り下がりが完成します。

Bそのほか(j→h→k→i)によって、小波動の切り下がりとすることもできますが、最も高いピークの(b)を勘定にいれていないのはよくありません。 私は(e)と(f)を小波動とはせず、@によって小波動の切り下がり(切り上がり)を判断しています。

こと小波動の切り下がりの判断が出来るのは、@の場合は(h)が確定したとき、Aは(g)の日、Bは(l)の日(つまり今日)です。今となっては@ABのどの方法によっても小波動の切り下がりは決まりましたが、もうひとつの「株価が4日間連続して75日線を下回ること」がまだ現れていません。この点が欧米株とい違うところです。

したがって日経平均は21000円〜19500円くらいの保合いゾーンにあるといってきました。細かくいえば(c)の日を基準にした、ザラバベースで19257円、終値ベースで19291円が保合いゾーンの下値の下限ですが、わかりやすいので19500円としています。


(2015. 8.21) TOPIX 1573P(-50)  日経平均 19435円(-597) 27.6億株 (3兆1714億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-3.42%
  2. 英FT100 -0.55%
  3. 独DAX -2.34%
  4. 仏CAC -2.06%
  5. NYダウ -2.06%
  6. ナスダック -2.82%
と大幅安となる。中国経済の縮小懸念と原油安が売りの材料。

NYダウは16990ドル(-358)と大幅安になり、新安値を更新する。NYダウは75日線からも200日線からも大きく下回り、当分は75日線や200日線を上回ることはできません。

ナスダックは4877P(-141)と、最近では最も大幅な下落をして200日線を下回り、最後の上昇波動のスタート点(4901P)を下回ったので、中勢波動は下降波動に転じたとしてよいでしょう。 NYダウのように、200日線を5日間連続で下回るならば、大勢波動も下降波動に転換する可能性がありますが、今市場で売りの材料としている、中国景気と原油安はナスダックにとってはさほど深刻な問題にはならないのではないか。


7月22日に、右図を掲げ、次のようにいいました。
    現在の日経平均の局面は、@先の高値20952円を上回っていないが、A先の安値(終値)19291円を下回っていない。

    この2つのことから、日経平均は20952円〜19291円の約1500円幅のゾーンにある「保合い相場」であると判断するのが素直です。
この波動のピークとボトムの関係は、8月も引き継がれ、その後も変っていません。


日経平均は、欧米株の下落を受けて下放れて寄り付く。その後上海総合の下げが急になったので、悲観人気が増幅し、-597円安で終る。しかも安値引けであるので、来週も下げる含みをもたせました。

今日の下げによって、上図の20952円〜19291円の下限に接近してきましたが、図の(c)(ザラバ安値19257円、終値19291円)は「最後の上昇波動のスタート点」です。これを下回るようだと、中勢波動は下降トレンドに転換します。

しかし、19291円の保合いゾーンの下限はナカナカ堅い水準ではないかと思います。今日のところの小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.1が買いマークをだした の2ポイントでしかありませんが、来週はB投資マインド指数が15以下になりそう、C25日騰落レシオが75以下になりそうです。

中国景気と中国政府の株価対策によって、日経平均の動きも振り回されてしまいました。本来ならD9日順位相関やE25日順位相関はもっと早く-80以下になるはずでしたが、これが遅れています。これらは当分-80以下になりませんが、D新安値の陽線、とかE順上がりの陽線がでるならば、中勢波動は大きな下げにはなりません。

リスクが取れる人は、@日経平均が19300円以下((c)の安値)になったら買う。Aだが19100円((e)の安値)を割り込めば損切りをする。という方針でよいのではないかと思います。これが当たれば大きい。日経平均が75日線(20300〜20000円)へ戻る値幅が取れます。


(2015. 8.24) TOPIX 1480P(-92)  日経平均 18540円(-895) 39.4億株 (4兆1075億円)


世界同時株安は収まらない。先週末の海外株は
  1. 中国上海-4.27%
  2. 英FT100 -2.83%
  3. 独DAX -2.95%
  4. 仏CAC -3.19%
  5. NYダウ -3.12%
  6. ナスダック -3.51%
NYダウは16459ドル(-530)で前日の-358ドル安を上回る下げとなって新安値を更新する。NYダウは大勢波動の基準である200日線からどんどん離れて行き、月足においても18月線を下回りました。

36月線は16016ドルの水準にありますが、これを割り込めば大勢波動は下降トレンドになったとしてよいでしょう。

大勢波動とは、景気の循環波動と同一歩調をとる波動です。つまり景気がよければ大勢波動は上昇するし、景気が悪ければ大勢波動は下降します。 逆にいえば株価の大勢波動を見ておれば、市場はこの先の景気がよくなる・悪くなると判断していることがわかります。昨日のNYダウの大幅下げによって米国景気は悪化するというのが市場の見立てです。

米国景気が悪化するのであれば、年金資金などの長期投資は別として、2〜12か月の運用をする中期投資や3か月を限度とする短期投資からは株を買うわけにはいきません。株を売って値下がりを防ぐことに注力されます。今は短期・中期投資の資金が株式市場から逃げ出している状況です。


先週末の段階では、日経平均は大きな保合相場の安値(a)の終値19291円を下回っていないので、リスクを取れる人は19300円くらいで買えばよい。ただし(b)のザラバ安値19115円を下回る19100円になったら損切りする。この方針がよかろうと思っていました。

ところが週末の米国市場は大幅安となり、CME日経先物は18970円で終わりました。この時点で週明けの日経平均が19100円を下回ることは確実になり、(19300円で買い/19100円で損切り)の方針は役立ちませんでした。

今日は19075円(-360)で寄り付き、19154円(-281)まで戻したものの、中国が再び大幅安となって18498円(-937)まで下落する。引けは18540円(-895)、-4.61%安の暴落です。 出来高は39.4億株と膨れ上がり、売買代金は4兆1000億円となったのは、先物の思惑売りに加えて、個人の信用買いの追証(おいしょう)が発生したからです。

今日の日経平均の暴落は、追証がかかってやむにやまれぬ売りが出たために下げが一層拡大しました。もともと信用取引で買うのは短期投資によるものです。今日の暴落によってこれら短期筋の買いは振るい落とされましたが、中期投資や長期投資をするものにとってはありがたい株価水準を提供してくれたといえます。


日経平均の当座の買いのチャンスは近づいています。今日は上海総合が-8.41%と暴落をしています。これは日経平均は織り込んでいません。

今夜のNY市場は-3.0%〜-5%程度の下落があると思われるので、日経平均はこれを受けて18000円くらいまで下落するかも知れません。

ただ日経平均の小波動のボトムのポイントを勘定すると、

@新安値、A右図の左側の(b)で条件表No.1が買いマークを出した。B右図の左側の(c)で25日騰落レシオ指数が買いマークを出した。


C右図の左側の(d)で25日投資マインド指数が買いマークを出した。

これではまだ目先が底打ちとはいえませんが、右図の右側の週足の条件表No.1でも(f)の買いからちょうど10か月ぶりに(e)で買いマークが出ているのは、大きな目でみて中期的に株価が安い水準に入ったことを表現しています。

現在わかっている小波動のボトムらしさは4ポイントですが、明日(明日も安いはず)になれば、D9日順位相関が-80以下になるし、E18132円以下をつければ《デンドラ24》の下値メドの下から2番目をクリアします。

日経平均が18132円以下になったときは、小波動の買いのポイントは6ポイントになるので、18132円以下は買いが有利であると思っています。


(2015. 8.25) TOPIX 1432P(-48)  日経平均 17806円(-733) 47.4億株 (4兆9240億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-8.49%
  2. 英FT100 -4.66%
  3. 独DAX -4.70%
  4. 仏CAC -5.35%
  5. NYダウ -3.57%
  6. ナスダック -3.82%
各国の指数の下げ率は、だいたい上海総合の下げ率の半分よりやや大きいというのがこの3日間の傾向ですが、昨日の米国市場の下げは比較的小さかった。上海の-8.49%に比べて、NYダウは-3.57%の下げですみました。

NYダウは寄り付き直後は-1089ドルと過去にない下げをしたもののすぐに戻り歩調になり、下ヒゲの長い陰線となる。

ナスダックは陽線となりました。昨日の米国は下値探りをしたといえます。今日の上海総合は-7.63%の下落となって3000Pを割リ込みましたが、今夜の米国が-3.0%までの下落ですむなら、当座の安値がでる可能性が高い。

日経平均は-369円安で寄り付いたもの急速に戻り、前場は+204円高となる。しかし後場は上海株が大幅安となったため-733円安と大幅安になり、17806円で終る。日中の値幅は約1100円幅と大乱調。

前場の急速な上昇はほとんどが買い戻しによるもので、新規の買いはまだ入ってはいないと思われますが、今日の出来高はなんと47.4億株、売買代金が4兆9000億円と巨大であるので、セリングクライマックスであった可能性が高い。


今日の小波動のボトムらしさは、
    @新安値
    A9日順位相関が-80以下

    B条件表No.1が買いマークを出した

    C25日騰落レシオ指数が買いマークを出した

    D25日投資マインド指数が買いマークを出した

    E《デンドラ24》の最も低い水準の下値メドに達した(次図)。
の6ポイントです。


6ポイントであるから、買いが有利だとはいえますが、上海総合の暴落がどこまでを続くのかの警戒感は強く、6ポイントとはいっても常の6ポイントの価値はありません。

ただ、 7月27日に上海総合の3000P以上の水準はバブルであると書きましたが、今日は3000ポイントを下回ったので、株価バブルの清算はできたと思います。

あとは3000Pをスタートとして、中国経済がどの程度減速するのかによって、株価の下げが決まりますが、一番いけないのは世界の投資家が中国政府を信用しなくなったことです。正しい統計値がでてこない。有効な経済対策や金融政策が出てこない。情報不足の中では、株価が必要以上に乱高下します。先のギリシャと同じです。

日経平均のボトムらしさは6ポイントになりましたが、まだ下げ渋った(タクリ足)、下げ止まった(新安値の陽線)、反発した(順上がりの陽線・窓空け陽線)などの足がでていません。これらが出てくればボトムと考えてよいと思います。


(2015. 8.26) TOPIX 1478P(+46)  日経平均 18376円(+570) 34.4億株 (3兆8000億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-7.63%
  2. 英FT100 +3.09%
  3. 独DAX +4.97%
  4. 仏CAC +4.14%
  5. NYダウ -1.29%
  6. ナスダック -0.43%
中国人民銀行は政策金利を0.25%引き下げ、預金準備率を0.5%引き下げるという追加金融緩和を発表。欧州は好感して大幅高となる。

米国も寄り付きはNYダウが+400ドルほど高かったが、立会い終了間際に売られて安くなる。

日経平均はこの3日間で-2200円の暴落となっていたし、昨日はセリングクライマックスではないかと思われるほどの商いができていたので相場の底打ちの期待がありました。日経平均は+87円高で寄り付く。だが、肝心の上海総合は2850Pまで下落したため、前場は+70円高とわずかに反発しただけでした。

しかし上海株はそこから急上昇しました。一時3100Pを回復したのを見て、日経先物に買いが集中し、日経平均は+570円高で終る。これでひとまずは中国株の暴落の連鎖の輪を抜け出せたかと思いたいところですが、上海株は引けに掛けて150Pほど下げた-1.27%安で終りました。中国の金融緩和はさほどインパクトがなかった。

欧州株や日経平均の大反発はカラ売りの買戻しによるものです。誰も中国経済が短期間に復活するとは思っていません。中国株の暴落以来、米国・欧州・日本の株価の中勢波動はすべて下降トレンドに変りました。株価が75日線を大きく下回っている以上、「押し目買い」のチャンスはありません。あるのは75日線あるいは200日線まで戻ったときの「戻り売り」と、昨日のように小波動のボトムらしさのポイントが6ポイント以上(今のような荒れた相場では7ポイント以上)のときの「突っ込み買い」があるだけです。

きょうの日経平均は「新安値の陽線」となったので、小波動のボトムらしさは、昨日の6ポイントから7ポイントになりました。これで当面は「買い戻し」によって、200日線あるいは9日線(急下降しているので2〜3日後には200日線の水準になる)までの戻りが期待できますが、それ以上に株価が上昇することはないでしょう。 いったん中勢波動が下降トレンドになれば、最短で2か月、平均して半年、長ければ1年間の下落があります。

この世界同時株安の原因は、@中国経済は実は失速してることがわかったからです。そこで、A中国は元の引き下げや金融緩和によって景気のテコ入れをしなければならなくなりました。ところが元は4.5%引き下げただけだし、ようやく追加の金融緩和をしても金利は0.25%しか下げなかった。中途半端な政策でした。B中国政府の経済見通しとその対策はユルユルである。これでは中国経済が復活するとは到底思えない。こういうことを海外市場は思っているのでしょう。

よって、今日の株価反発を見て中国株暴落は終ったと判断することはできません。中国株が3000Pから2000ポイントまで下げるのかどうかは、今後のハナシです。おそらくはこの1〜2年間で中国株はずるずると下げていくのではなかろうか。


(2015. 8.27) TOPIX 1500P(+21)  日経平均 18574円(+197) 28.2億株 (3兆 782億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-1.27%
  2. 英FT100 -1.68%
  3. 独DAX -1.29%
  4. 仏CAC -1.40%
  5. NYダウ +3.95%
  6. ナスダック +4.23%
欧州は、上海株が中国の追加金融緩和に反応せずマイナスで終ったことから小幅な下落をしましたが、米国株は急反発となる。

反発した材料は、@米国7月の耐久財受注が前月比+2.0% (予想は-0.4%)とよかったこと。(6月分も+3.4%→+4.1%へ上方修正された)、A連銀総裁の一部に9月の金利引き下げは可能性が小さくなったの発言があったこと、B中国が約2.8兆円の短期の流動性の供給をしたこと です。

米国株の急上昇は日本と同じく、ショートカバー(カラ売りの買戻し)によるものなので、すぐに上昇トレンドに転換することはありません。ナスダックは昨日の反発によっても、中勢波動の基準である75日線から-6%のマイナスカイリです。大勢波動の基準である200日線からでも-4.4%のカイリです。ここ9か月間に米国株式を買った投資家のほとんどは損失勘定になっています。当然に株価が戻ればトントンで決済したい投資家が多くいます。この売りをこなして株価が上昇していくには、時間をかけて戻り売りを吸収していくしかありません。当面は買い戻しの限界である9 日線の4800Pが戻りの目標です。


日経平均は米国株高とやや円安になったことから+303円高で始まるが、18800円の乗せたところから上昇力は薄れ+ 197円高で終る。

今日の上海株は+5.34%高の3083Pに上昇しているので、明日の日経平均の上昇の余地はありますが、そろそろ中国のマイナス材料にはあまり反応しなくなるのではないか?

株価が暴落するのは、@予想をしていなかったことが起きたとき(例えば東日本大震災)か、A予想が出来ないような情報不足(先のウクライナ情勢とかギリシャのデフォルトの可能性)のときです。

今回の中国発のリスクは、@国経済はよくないことはある程度わかっていました。しかしA中国の経済統計が恣意的であり、年率+7%の成長をしていると言い張っていたのが、1)中国元レートの基準の引き下げ、2)上海株の暴落と中国政府強権的な対応(中国の証券界による4000P水準での買い支えや、カラ売りを犯罪とみなす)を見て、世界の市場は中国経済の実態がつかめなくなった のが大きな要因でしょう。

株式市場は予想が株価を変動させる第一番の要因です。一体どうなっているのかの情報がないと、株式市場は予想ができずに混乱します。中国発の情報にはよい材料は出すが、都合の悪い材料は出さないという偏りがあるので、中国経済がどうなっているのかがわからず、世界同時株安になったのでした。

しかし上海株が3000」P割れまで下落したことによって、一応は中国経済の失速を織り込んだと思われます。この後はあまり上海株の上下動に一喜一憂することはないのではないか。今なお(政府の思惑によってレートが変化する)管理通貨制を維持している中国は本来なら投資の対象にはなりません。そのことがわかっただけでも、中国の投資する際のリスクを考えるよい機会になったと思います。

さて日経平均ですが、私は(b)の終値ベースでの安値(19291円)か(a)のザラバベースの安値(19115円)を採用するのかを迷っていましたが、要するに(a)か(b)の安値と(A)の20952円との間の保合い相場であると判断していました。

(a)(b)の両方を下回った今では、保合い相場のレンジは20952円〜19115円であったことが明らかになりました。約1800円幅のゾーンで保合っていたのです。今回保合いゾーンの19115円を下抜いたので、次のゾーンは19115円を上限とし、ここから-1800円下の17315円を下限とするゾーンに移っていると思いますが、昨日のザラバ安値は17714まで下げており、だいたい新しい保合いゾーンの下限を探っています。

よって、もし更なる下落があったとしても17300円を下回ることはないのではないか。ただしこのまま株価が上昇しても19115円までの戻りが限界ではないか、と思います。


(2015. 8.28) TOPIX 1549P(+49)  日経平均 19135円(+561) 29.5億株 (3兆 4941億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+5.34%
  2. 英FT100 +3.56%
  3. 独DAX +3.18%
  4. 仏CAC +3.49%
  5. NYダウ +3.69%
  6. ナスダック +2.45%
米国の4-6月期GDPは+2.3%→+3.7%へ大幅な修正となる。個人消費も+2.9%→+3.1%へ上方修正される。米国景気は順調であることが明らかになりました。またWTI原油は+3.96ドルの上昇をしたのでインフレ率の低下懸念もやや後退する。

4-6月GDPはよかったけれど、7月以降は中国経済の失速がどういう影響を与えるのかが問われます。株価の暴落によって、一時は9月の利上げは遠のいたとの予想が過半を占めていましたが、米国経済が順調であるならば9月利上げの目も出てきます。 ともかく米国株価は2日連続で大幅高となり、ナスダックは9日線まで戻ってきました。

日経平均は海外株高と円安によって、3日連続して大幅高。しかも売買代金が3兆円を超えており、買戻しの限界としている9日線まで戻ってきました。ここから一層の上昇をするには新たな好材料が欲しいところですが、7-9月期決算は中国の停滞を考えるとシブイ数字になりそうです。

暴落後初めての反発では、「9日線はカラ売りの買戻しの限界であり、買戻しが終るといったんは反落して先の安値が底値であるかどうかの2度目の下値探りをする」というのが、私の考えです。

最近の暴落は2013年5月23日のバーナンキショックです。このとき日経平均はザラバベースで15942円→12415円まで-3527円(-22.1%)の下落をしました。 今回の中国ショックでは20946円→17714円まで-3232円(-15.4%)の下落です。今回のほうが暴落の程度はまだ軽かった。

2013年5月のバーナンキショックによる暴落時の定点観測9銘柄のグラフを掲げます。グラフの青色●は、下降する9日線の水準までザラバ高値が初めて戻った日です。この後株価はおおむね再下落 をしますが、●の直前の安値を下抜くかどうかが問題なわけです。(下抜けばまだ買い場ではない。下抜かなければ安値を出したとわかる)


1812「鹿島」の1回目の●の後、株価は再び下落して276円まで下げました。その次の2回目の●の後は276円を下回らず、9日線が上昇をしたので、ここからは買戻しによる反発ではなくなったと判断できます。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

5401「新日鉄」は●の後、株価は先の安値227円を下回らず、9日線は上向きました。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

5713「住友鉱」は1回目の●の後、3日目に新安値を更新。2回目の●の後も2日目に新安値を更新しました。この間9日線は一度も上向きになることがなく、ズルズルと新安値を更新していきました。


67582「ソニー」は●の後は1810円を下回らず、9日線が上昇をしたので、ここからは買戻しによる反発ではなくなったと判断できます。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

7203「トヨタ」は●の後、株価は先の安値5360円を下回らず、9日線は上向きました。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

8306「三菱UFJ」は1回目の●の後、株価は再び下落して552円まで下げました。その次の2回目の●の後は552円を下回らず、9日線が上昇をしたので、ここからは買戻しによる反発ではなくなったと判断できます。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。


8604「野村」は687円の安値を出した後、1回目の●となり後、株価は687円を下回ることはなかったが、2回目の●の後に659円の安値を出しました。このこの間株価が25日線を上回ることはなく、野村株は買うことができませんでした。

9432「NTT」は●の後は1363円を下回らず、9日線が上昇をしたので、ここからは買戻しによる反発ではなくなったと判断できます。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

9984「ソフトバンク」は1回目の●の後、株価は再び下落して4850円まで下げました。その次の2回目の●(b)の後は4820円を下回らず、9日線が上昇をしたので、ここからは買戻しによる反発ではなくなったと判断できます。買ってよいのは25日線を上抜いた(a)の日です。

以上2013年5月のバーナンキショック時の暴落と、買戻しの状況をみてきましたが、基本は
  1. 9線まで戻ったときは買戻しが終っている銘柄が多い。
  2. その後新安値にならずして25日線を上回ったなら目先の買い場としてよい。
といえます。最近暴落したのは2013年5月23のバーナンキショック、2011年3月14日の東日本大震災(東電の原発事故のほうが材料としたは大きかった)などがありますが、《カナル24》では過去20年間のグラフを見ることができます。過去に起きたことを知ることは大事です。また他人の意見を聞いたときは、はたしてそれば本当なのかをグラフで確かめて下さい。投資ステラジストとか大手の株式運用者であっても、眼下の相場についての定見がなく、その時々の相場によってコロコロと意見を変える者が多くあります。そういう意見はアテにしないで、自身のグラフの見方をしっかりとしたものにしてください。


(2015. 8.31) TOPIX 1500P(+21)  日経平均 18890円(-245) 24.7億株 (2兆7460億円)


先週末の海外株は
  1. 中国上海+4.80%
  2. 英FT100 +0.90%
  3. 独DAX +0.71%
  4. 仏CAC +0.36%
  5. NYダウ -0.07%
  6. ナスダック +0.32%
と落ち着いた動きでした。

米国の7月のコア物価指数(食品・エネルギー除く)は前月比+0.1%、対前年比で+1.2%となかなか物価高にならないが、日本よりはよほどマシ。

日本の7月の鉱工業生産指数は-0.6%(予想は+0.1%)とへこむ。鉱工業生産指数は変動が激しい経済統計値ですが、この1年間に前月比伸び率は、昨年G-0.8%、H+1.4%、I+0.4%、J-0.6%、K+0.2%、今年@+4.1%、A-3.1%、B-0.8%、C+1.2%、D-2.1%、E+1.1%、F-0.6% と一進一退です。 いまのところ特に生産が縮小しているわけではありません。

ナスダックは買い戻しの限界である9日線を少し上回りましたが、すぐ上には景気循環の基準である200日線が控えています。だがこれを上回れば25日線が指呼の間に入るので、月初のISM指数や雇用統計次第では25日線まで戻る可能性もあります。

日経平均は-129円安で寄り付き、-245円安で終る。グラフは200日線あるいは9日線で押し返された格好です。一応買い戻しによって9日線まで戻ったが、そこは200日線の水準でもあるので、この水準を上抜くには新しい材料が必要です。当面の材料は、米国の経済統計とそれによって引き起こされる円レートの行方(どのくらい円安になるのか)です。


定点観測9銘柄のメインの銘柄は、買い戻しの限界である9日線まで戻った後は陰線となりました。

右の3銘柄はどれもいったんは下値探りをすると思いますが、今後買いになる順番は次のことを考えて下さい。
  1. 200日線より上位にあるかどうか。

  2. 25日線に手が届きそうかどうか。
1)の点からは、8306「三菱UFJ」と8604「野村」は200日線を超えたが、7203「トヨタ」は200日線よりもかなり下にある。

2)の点からは、8306「三菱UFJ」が最も25日線に近く、8604「野村」と7203「トヨタ」はすぐには25日線を超えそうにありません。

3銘柄を比べると、どれも同じような印象を受けますが、もし株価が反発するならば、最も有利なのは8306「三菱UFJ」であると、グラフからはいえます。


過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



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