日経平均をどう見たか・判断したか (2015年 7 月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(2015. 7. 1) TOPIX 1636P(+6)  日経平均 20329円(+93) 21.6億株 (2兆2303億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+5.53%
  2. 英FT100-1.50%
  3. 独DAX-1.25%
  4. 仏CAC-1.63%
  5. NYダウ+0.13%
  6. ナスダック+0.57%
でした。いまだに欧州はギリシャを警戒しています。ナスダックは4986P(+28)と小反発し、グラフの足型は「陰の陰はらみ」になったので、だいたい安値はでたように思います。

上海総合は昨日は大幅反発をしたものの、今日は-5.22%の下落となりました。昨日の大幅反発がすぐに打ち消されたことから、中国株は中勢波動は下降波動に入ったと思われます。


6月日銀短観は3月→6月→9月(先行き)としだいに強気(よい・よくなる)が増えており、企業業績は心配ありません。

ただ中国株は向こう1〜3か月は下降傾向にあると思われるので、この面は楽観できません。今日も新日鉄310円(-6)やコマツ2396円(-61)など中国関連の株価はよくなかっった。

日経平均のグラフは、ドッカンと下げたあと2日つづけて小幅に反発し、陽線で終っているのはよいけれど、7月4日の雇用統計、5日のギリシャ国民投票が控えているので、市場は強気になることができません。

超低位株(キムラタン9円、エコナック120円、林兼161円、フィールドワン156円、シャープ151円)が出来高上位10傑の半分を占めています。これらは短期張りの買いによるものだろうし、トヨタ8140円や三菱UFJ888円といった日本代表の株価を見ると、年金資金や海外勢が買っているとは到底思えません。

ただ日銀は着実にETF買いをしています。6月25日・26日・29日・30日の4日連続して各370億円買っており、この4日間で1480億円の買い越しです。海外や年金資金が買わなくても日銀が買い越すので株価はそうは下げません。


(2015. 7. 2) TOPIX 1648P(+11)  日経平均 20522円(+193) 22.3億株 (2兆4851億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-5.22%
  2. 英FT100 +1.34%
  3. 独DAX +2.15%
  4. 仏CAC +1.94%
  5. NYダウ +0.78%
  6. ナスダック +0.52%
でした。米国はADP調査による6月の雇用は+23.7万人(予想は+21.8万人)とほどほどによい数字となり、ISM製造業指数は52.8→53.5(予想は+53.2)と米国経済は着実に回復していることが明らかになりました。

これによってNYダウは17757ドル(+138)、ナスダックは5013P(+26)と2日続けて上昇しましたが、いかんせん、6月29日の下げは大きすぎて、この大陰線を上抜くことは大変です。25日線はかなり上方にあり、まだ快調な上昇になる見込みはありません。

欧州はギリシャしだいなので、来週にどういうことになるのかを見るまでは動けず。また 上海総合は昨日の-5.22%下落に続いて今日も-3.47%の下げとなっています。中勢波動は下降波動に転じていますが、まだこの下降相場のボトムとなる兆候は見えません。


日米はギリシャ問題を対岸の火事として受け止めるようになってきたし、中国は個人投資家の熱狂が醒めて行き過ぎた株高の修正をしています。

日経平均の6月29日の600円の大幅下げはいうまでもなくギリシャによって引き起こされたものですが、7月5日のギリシャ国民投票を超えれば、当面ギリシャ問題は材料にならなくなります。

海外要因による波乱の可能性がなくなれば日本株のバリューがまた重視されだすはずです。東証1部のPERが17.27倍というのは、今期の企業業績の伸びを考えると若干割安でしょう。

昨日の日銀短観によると、2015年の純利益は前年比+6.7%とよい数字だし、大企業製造業の設備投資計画は前年比+18.7%の伸びです。どこからみても日本経済は米国や欧州に比べて勝っています。

問題があるとすれば中国です。日本の貿易相手のメインは米国ではなく中国を含めたアジアに移っています。ここで中国がコケると、純利益や設備投資の伸びは下方修正されていきます。 上海総合は3000〜4000Pが定位置であろうと思っていますが、3000P近くまで下落するようだと、日経平均にも影響がないとはいえません。


(2015. 7. 3) TOPIX 1652P(+3)  日経平均 20539円(+17) 21.7億株 (2兆1575億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-3.47%
  2. 英FT100 +0.33%
  3. 独DAX -0.73%
  4. 仏CAC -0.98%
  5. NYダウ -0.15%
  6. ナスダック -0.07%
と、中国以外はおおむね小動き。

米国の6月の雇用統計は+22.3万人(予想は+23.3万人)とやや悪かったがまずまずの数字でした。5月分は+28.0万人→25.4万人へ下方修正される。

米国は大きなイベントは過ぎましたが、今夜から3連休とあって、盛り上がらず。

いよいよギリシャの国民投票の7月5日がやってきますが、いまのところ緊縮策に賛成と反対は拮抗しているようで、はたしてその結果はどうなるのか?

上海総合は今日も-5.77%の大幅下げとなる。グラフではあと2〜3日で25日順位相関が-80以下になるので、来週は当面の下げ止まりになりそう。


6月の投資主体別売買代金差額によると、海外勢は-1700億円の売り越しでした。今年に入ってからの海外勢は、1月-9000億円→2月+2000億円→3月+5300億円→4月+2兆円 →5月+1兆円→6月-1700億円です。

日経平均がもっともよく上昇した2月3月の買い越し額は合計+7300億円です。2兆円買い越した4 月は月間ではほとんど値上がりせず。1兆円の買い越しとなった5月は上昇したけれど、現在の株価水準とほぼ同じです。

海外勢が買うから日経平均が上昇するという図式は当然にありますが、海外勢の買いがストレートに日経平均を上昇させるという相関はやや薄れてきています。

年金運用のGPIFは運用資産130兆円のうちの25%を国内株式に振り分ける予定です。仮に今年の年初に20%の株式を保有していたとするならば、その額は26.0兆円でした。25%にしようとすれば株式は32.5兆円分保有しなければなりませんでした。年初にはあと6.5兆円の買い需要があるはずでした。

今年の年初の日経平均は17400円です。それが今日は20500円になっているので、年初よりも保有株式は17.8%増えて、30.6兆円になっている勘定です。そうなると32.5兆円まであと2兆円の買いで目標達成となります。今後のGPIFの買いはあまり期待できません。 まだかんぽ生命とか3共済の株式の買い需要がありますが、年金運用のための株式買いの勢いはすでにピークを打ったと思います。


(2015. 7. 6) TOPIX 1620P(-31)  日経平均 20112円(-427) 24.1億株 (2兆5314億円)


ギリシャ国民はEUの緊縮策を拒否する。まったくギリシャ人は何を考えているのだか。

借金をしてアテネ五輪を開催し、国民に分不相応な振る舞いをしてきたが、その借金の返済期限が今後次々にやってきています。

ギリシャが粉飾決算をしていることがが明らかになったのは2009年でした。それ以来貸し手はギリシャ経済の健全化(使いすぎの是正)を提案してきましたが、ギリシャは動かなかった。

今回借金の返済を督促すると、家族会議を開きそれを受け入れるかどうかを決めるという。結果は受け入れないと決めました。これ以上返済を催促するなら「私にはもう返済する金がない。それでも返済を迫るのなら、死んでやる。悪いのはお前であって私ではない。」というばかばかしい態度です。幼稚園児の思考に等しい。

かくしてギリシャはまともに相手にする国ではないことが明らかになった以上、ギリシャはEUの一員であり続けることは無理でしょう。誰もギリシャを信用していない。ギリシャはユーロを離脱してドラクマに戻し、信用のないドラクマを使って、年率50%くらいの超高金利にし、ドラクマはユーロの1/5くらいの価値まで落とし、インフレを起こして経常収支をトントンに持っていくしかありません。

ドラクマ復帰によってインフレになれば、ギリシャ国民は今の2倍3倍の生活苦に陥ることは自明です。塗炭の苦しみを受け入れなければなりませんが、国民投票によってギリシャ国民が自ら決めたことです。民主主義の発祥の地が決めたことです。

中国は(a)の6月26日に上海総合が-7.39%と暴落したのを見て、政府は急遽0.25%の金利引き下げを行いましたが、翌29日も-3.33%の下落。金利の操作によっては下落を食い止めることはできませんでした。6月30日には買い戻しによって+5.53%と反発したものの翌日からは再度の下落が始まりました。(b)の7月3日に至って、国家ぐるみの株価対策に乗り出しました。1つは大手証券21社に2兆4000億円のETF買いを要請し、2つには新規のIPOを制限するというものでした。

いちどきに2兆4000億円の買いが入れば、株価は上昇して当然です。しかしまだまだ戻り売りが多かったと見えて今日の株価上昇率は+2.41%でしかなかった。買ったETFは4500Pになるまでは売らないということなので、中国政府は4500Pを妥当な株価水準としているようですが、この防衛は無理でしょう。


中国株価が上昇し始めたのは2014年9月に2400Pを上回ってからです。その後1年間で2倍以上になりました。

上海市場は海外の投資家が制限されているため、中国の個人投資家の売買シェアは80%であるそうですが、おそらく大多数の個人投資家は3200Pを超えたところから買ってきたのでしょう。2015年3月から5月の大陽線がその熱狂的な買いを表現しています。

2〜3か月という短期間に、株価が50〜60%も上昇すれば、個人投資家にとってはこれほど面白いことはありません。

儲かった金額を次の投資に回して、投資金額はどんどん膨らみます。おそれによって株価はされに上昇します。しかしこの循環はコワレました。おそらく昨日の下げで個人投資家の平均利益は0円になったと思われます。今後3500Pを割り込むようだと、損失回避の最後の「総投げ」の局面に入るのではないか。そして今回のバブルのボトムは3000Pでなのかと思っています。

中国株は日米欧の金融緩和をみて、金融緩和さえあれば同じように株価が上昇する、と錯覚した結果、株価は実体経済から大きくカイリしました。中国経済は年ごとに成長力を失っています。金利の操作や株価買い支えといった小手先のことでは中国株が復活するとは思えません。

日経平均は、ギリシャ国民投票がEUの緊縮策を拒否したことから大幅安となる。しかし、順調に上昇しているというメドの(a)の19990円を下回ることはなかったし、中勢波動が下降波動になったと判断すべき(b)の19257円よりもはるかに上位で下げ止まっています。

米国は利上げ、EUはギリシャ問題、中国は株価暴落という環境下では、いまや株式を買うならば日本株しかないという状況です。日経平均は(a)と75日線の水準の20000円、あるいは(b)の19250円が下値でしょう。


(2015. 7. 7) TOPIX 1637P(+16)  日経平均 20376円(+264) 22.2億株 (2兆3179億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+2.41%
  2. 英FT100 -0.76%
  3. 独DAX -1.52%
  4. 仏CAC -0.76%
  5. NYダウ -0.26%
  6. ナスダック -0.34%
と日経平均が-2.08%の下落をしたのに比べると、ギリシャ問題の影響ははるかに軽微でした。ギリシャのユーロ離脱までを視野にいれて、欧米市場では相当程度まで織り込んでいたわけです。

中国は昨日は小反発したけれど陰線でしたが、今日は新安値を取ったとはいえ陽線になりました。小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C25日順位相関が-80以下、の4ポイント(5分5分)です。昨日の高値3975Pを上回るならボトムが出たとしてよいでしょう。


日経平均は海外がさほど下げなかったことから高く寄り付く。しかしそこからの上昇力は乏しかった。

これだけ海外要因(ギリシャと中国)に振り回されては、うかつに株は買えないというところです。よって出来高も22.2億株と少なかった。

日経平均はまだ9日線を上抜いておらず、今日の反発は100%買い戻しによるものと思われます。この後9日線・25日線を上抜く元気があるのかどうか。

定点観測9銘柄で株価が4平均線を上回っている銘柄は、@1812鹿島、A8604野村、B9432NTTの3銘柄だけです。うち8804野村は、新高値の大陰線となったので、しばらくは下落するでしょう。

株価が2平均線を下回っているのは、C8306三菱UFJ。株価が200日線を除く3平均線を下回っているのは、D5713住友鉱、E6758ソニー、F7203トヨタ、です。 株価が4平均線を下回って銘柄は、G5401新日鉄、H9984ソフトバンク。

どう見ても、現在は順張り上昇相場ではありません。世界が株のリスクに敏感になっている今はなかなか新規に投資することは難しい。


(2015. 7. 8) TOPIX 1582P(-54)  日経平均 19737円(-638) 31.9億株 (3兆3946億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-1.29%
  2. 英FT100 -1.58%
  3. 独DAX -1.96%
  4. 仏CAC -2.27%
  5. NYダウ +0.53%
  6. ナスダック +0.11%
と欧州は混沌となった(あほくさい)ギリシャ問題から下げたが、米国では持ち直す。米国市場はギリシャは欧州の問題だと割り切ったようです。

ところがまだ米国市場が織り込んでいないのが中国株の暴落です。

今日の上海総合は-5.90%の下落をし、安値3421Pまであって3507Pで終りました。昨日の「新安値の陽線」はボトムになりそこねましたが、今日も「新安値の陽線」で、ボトムらしさは5分5分の4ポイントのままです。

こののち9日線を上回るようだと、中国株は当面の安値を出したと判断できるし、今週中にはボトムが出るのではないかと思っていますが、もしそうなっても中勢波動は(a)を下回ったときから下降波動に転換しているので、75日線を超える上昇をすることは難しい。いったんは反動高があっても、6月29日にいったように、最終的には3000Pまで下落するのではないかと思っています。


6月以来、中勢波動(2〜9か月)が下降転換するのは、1)ナスダックは5月6日の4888P割れ、2)上海総合は5月8日の4099P割れ、3)日経平均は5月7日の19257円割れとなったときであるとしてきました。

この水準は直前の比較的大きな波動のボトムです。このボトムを下回るようでは上昇トレンドはなくなり、しばらく(2〜9か月)は新高値になることはできません。

中勢波動は(2〜9か月)としていますが、大勢波動(2〜5年)が上昇波動か下降波動かによってその期間の長短があります。

大勢波動が上昇波動にあるときの中勢下降波動は(1〜3か月)くらいで終ります。しかし大勢波動が下降波動にあるときの中勢下降波動は(3〜9か月)くらい下げます。

日経平均の現在の大勢波動はもちろん上昇波動を維持しています。この大勢波動に含まれる中勢波動は、上昇期間が(2〜6か月)、下降期間が(1〜3か月)くらいでしょう。図で中勢波動が下降波動になるのは、日経平均が(b)の19257円を割り込んだときだと思っています。それまでは株価が急落したところで(1〜3か月)が経てば、新高値に出ることができます。


今日になってにわかに中国株の暴落が材料になってきました。米国市場はプラスで終ったものの、日経平均は-94円と安く寄り付き、中国株の下落に歩調を合わせてその後は一貫して下げる。

株価が下げると投資家は、「私だけが知らない情報によって、株価が下げているのではないか?」と疑心暗鬼になります。そこへ信用取引で限度一杯に張っていた向きに追証がかかり、やむなく投げ売りをする。株価はさらに下落する。この悪循環がでてきます。

中国の目一杯に張った個人投資家が現在投げ続けているように、日本のリスク一杯にかかえた投資が今日は投げたということでしょう。 いわば仮需要の清算です。今日の出来高が31.9億株、売買代金が3兆4000億円。日経先物が6月のSQに匹敵する12.4万枚の商いを見れば、今日は先物主導によって、腰の据わっていない投資家を振るい落としたという感じです。ただ日本の個人投資家は、中国に比べて、能力がはるかに高い。自身で株価水準が高いか安いかの判断ができます。高いと思えば買わないし、安いと思えば買う。これはが正しい投資です。

いけないのは株価が上がっているか下がって いるかという単純な現象によって株式を売買することです。株価値段を追い求める投資はロクなことになりません。

今日を含めて、逆張りの年金 資金や日銀のETF買いが入ったと思われます。それが今日の大出来高となっています。日本には欧州のギリシャ問題はなく、中国のような個人投資家買いによるバブルもありません。、日本企業の業績は世界で最もよく、PERも低い(今日で16倍台になったはず)ので、今日のように大きく売られるような日本固有の材料はありません。欧州や中国から手を引く向きが、日本株も手放したという格好です。ここからは悲観していては絶好の日本株買いのチャンスを逃すのではないかと思います。(他人と同じことをしていては利益はでない)


(2015. 7.10) TOPIX 1583P(+3)  日経平均 19779円(-75) 27.6億株 (3兆2119億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+5.76%
  2. 英FT100 +1.40%
  3. 独DAX +2.32%
  4. 仏CAC +2.55%
  5. NYダウ +0.19%
  6. ナスダック +0.26%
と中国と欧州は買戻しによって大きく戻す。米国もNYダウは寄り付き直後は+250ドルと大きく上げたいたが。ジリ貧となって小幅高で終る。

今日の中国株は+4.54%高と続伸し、9日線を上回ったので、当面の小波動のボトムはでたと思います。

しかし中国も問題山積なので、もう一度下値探りをする可能性は高く、昨日のザラバ安値3373Pを下回る下げがどこか(1週間か2週間後)でやってくるのではないか。(そのときは3000Pまで下げると思っています)


日経平均はギリシャと中国に付き合わされて、ザラバベースで約-1800円、終値ベースで約-1100円の下げをしましたが、昨日の動きは情けなかった。どうして中国株価のバブル崩壊で日本株がここまで翻弄されなければならないのか?

7月第1週の投資主体別売買動向は、海外が-2400億円の売り越し、信託銀行が+2100億円の買い越しでした。投信が700億円の買い越しなので、年金と投信が海外の売りを吸収した形です。

おそらく今週(第2週)は海外の売り越しは増加し、信託銀の買い越しは増えると思います。最近の海外勢の運用成績はあまりよろしくない感じです。

この3月末でのGPIFの運用実績が発表されましたが、15兆3000億円の黒字を出し、運用資産は137.5兆円に増えています。運用の収益率は12.3%というのはすばらしい。まるでかっての消費者金融のような稼ぎっぷりです。(金融業で+10%以上の収益がでるはメッタにない)

何が稼いだのかといえば、@国内株式で6.9兆円、A海外株式で4.7兆円、B国内債券で1.6兆円、C外国債券で1.9兆円です。株式の運用で11.6兆円の収益を上げています。海外株式と海外債券は円安による見かけ上の評価益が入っているので、純粋の投資利益ではありませんが、国内が6.9兆円の運用益を上げたというのは立派です。

130兆円を超える資産の運用方針を機敏に変更することはできません。変更することはできないが、株式投資の必勝法はあります。それは株価が安くなったら買う(例えば株価が25日平均線を下回ったら買い始める)ということです。これは、@資金が枯渇することはない、A運用の期限が無い、という特別な環境下にあるときのルールです。

日銀のETF買いのルールも同じです。今週は7月6日、8日、9日の3日間で各324億円のETFを買っています。日銀の買いルールは「TOPIXが前場でマイナスのときに買う」です。高いときには買いません。また日銀のETF買いの資金がなくなることもありません。したがって日銀のETFの買いは、現状では大きな利益を出していると思われます。

ところが個人投資家はGPIFや日銀のような投資はできません。個人の資金は限定されているし、自身の寿命も何時絶えるかもわからない。そのため、@投資する仕掛けのチャンスをしぼり、A利食いするタイミングを計り、B株式を保有する期間はできるだけ短期間に限定する、ことが必要です。 GPIFのように「株価が下がれば買う」といった鷹揚な投資はできません。

《カナル24》や《Qエンジン24》はチャートをメインに据えた日足ベースの投資のしかたを探ろうというものです。人によっては20年先をゴールとする方もあるし、3か月先には決着しておきたいという方もあるでしょう。これらは、この2つのソフトを使えばだいたいの結論(@仕掛け、A利食い、B期限)がでます。(無論熱心にチャートに向き合う努力が要るが)。

さらにもっと短期間の1日〜5日間のトレードをしたい(最長でも5日間で決着する)と思う方のために《アラーム24》をこの6月に発売しました。1〜5日間の投資による利益はたかが知れていますが、@仕掛けるチャンスはいくらでもある、A保有期間が短いのでリスクは小さくなる、というメリットがあります。

しかし《アラーム24》の反響はよくなかった。若い人にとっては《アラーム24》による収益は小さすぎるし、高年齢の投資家にとっても、コツコツと小幅な利益を重ねていく方針は不評であったようです。人は株式投資をするからには1回の投資で何10%か何倍かの収益を上げたいと思っていることがよくわかりました。株式投資における喜びとはコンスタントな利益を出すことではなく、1回の売買の高い収益率を重視しているようです。トータルでいくらの収益になったのかが重要であると思いますが、株式投資の面白さは、そうではないようです。


(2015. 7.13) TOPIX 1613P(+29)  日経平均 20089円(+309) 20.5億株 (2兆3067億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+4.54%
  2. 英FT100 +1.39%
  3. 独DAX +2.90%
  4. 仏CAC +3.07%
  5. NYダウ +1.20%
  6. ナスダック +1.53%
ユーロ首脳国会議はギリシャ支援で合意する。これで欧州株の反発はひとまず終っただろうし、中国株の暴落の戻りも75日線の4300Pくらいで終るでしょう。

リスクオフのゆり戻しはだいたい終ったと思います。今後もこのような急上昇が続くとは考えるべきではありません。

米国株価はまだ75日線を超えることができず、この3月以来はずっと保合い相場です。FT100にいたっては200日線を下回ったままで、中勢波動は下降波動にあります。決して世界の株価が上昇に転じたわけではありません。

日経平均は7月8日に中勢波動の基準である75日線を下回りましたが、これは昨年10月以来9か月ぶりのことです。9か月というのは私が思っている中勢波動の最長の期間(普通は2〜9か月)です。日経平均がこの後さらに上昇をしていくには、75日線の下をもう少しウロウロして値をほぐす必要があります。

20000円〜19000円の株価ゾーンを何度か経験したほうが、強固な上昇につながり、20000円→21000円→22000円と値を上げる可能性がでてきます。この4日間の急落・急騰はあまり信じてはいけない。


(2015. 7.14) TOPIX 1638P(+25)  日経平均 20385円(+295) 24.6億株 (2兆6590億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+2.38%
  2. 英FT100 +0.96%
  3. 独DAX +1.49%
  4. 仏CAC +1.94%
  5. NYダウ +1.22%
  6. ナスダック +1.47%
ギリシャは15日までに、増税・年金改革などの財政改革の法制化をするということで、3年間で11兆円の金融支援の道筋をつける。

ただたったの1日で法律ができるのかという疑問があるし、できたとしてもそれは先の国民投票の結果を裏切るものであるので、チプラス政権は国民の支持を失うことは確実です。なおギリシャはノドに刺さった魚の小骨です。

中国はさすがに今日は-1.15%の反落となる。日経平均は欧米株高を受けて上昇。ナスダックも日経平均も4平均線の最上位にある25日線をすぐに上抜くことは難しいと思っていましたが、意外にも、ともに4平均線の最上位にでました。

だいたいにおいて安値から急上昇をするのは、買戻しによる買いです。その上げ過程で「3陽連」がでればかなり強い買戻しが出たと判断してよい。その上げっぷりをみて新規の押し目買いが出てくれば「5陽連」となって、その後の上昇は長く続くことが多い。

今回は「3陽連」にはなっていないので、いまのところ単なる買戻しであろう、まだ新規の押し目買いは入ってきていないと判断しています。それは出来高や売買代金があまり膨らまないことでもわかります。今日の4平均線抜けは、買戻しのハズミで上抜いただけではないのか?


(2015. 7.15) TOPIX 1646P(+7)  日経平均 20463円(+78) 20.4億株 (2兆3361億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-1.15%
  2. 英FT100 +0.23%
  3. 独DAX +0.28%
  4. 仏CAC +0.69%
  5. NYダウ +0.42%
  6. ナスダック +0.65%
6月の米国小売売上高は前月比-0.3%(予想は+0.3%)と悪かったが、利上げが遠のいたとして米国株価は小幅上昇となる。

中国の4-6月期GDPは+7.0%と予想を超えるよい数字となったけれど、数字に不信が抱かれ、上海総合は-3.02%下落する。

日銀の政策決定会合では現状維持で材料とはならず。日本株は小幅に上昇したとはいえ、この戻り相場での新高値の陰線となる銘柄が多出しており、当面は戻り一杯になった感じです。


(2015. 7.16) TOPIX 1660P(+14)  日経平均 20600円(+136) 21.2億株 (2兆4586億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-3.02%
  2. 英FT100 +0.00%
  3. 独DAX +0.20%
  4. 仏CAC +0.29%
  5. NYダウ -0.01%
  6. ナスダック -0.11%
イエレンFRB議長は、年内に米国金利を引き上げるのがよいと発言するも、他の経済統計値がよかったので、米国株価は若干安くなり、長期金利は低下し、ドル高となる。

昨日の日銀の政策決定会合では、2015年度のGDPは4月の+2.0%→+1.7%へと見通しを引き下げましたが、市場はこれを無視しました。

ギリシャ問題が当面危機的な状況でなくなったことや中国株価が下げ止まったという海外要因によって日経平均が買われています。海外要因による上昇なのでこの3日間は、高寄りするが→日中の値動きは小さい、ということの繰り返しです。日本に固有のよい材料がでているわけではありません。

グラフを見て、この先どうなるのかを知ることが難しい時期です。例えば9日順位相関ひとつをとってみても、ナスダックは-80以下に低下してから上昇をして 小波動のピークをつけています。5月・6月・7月に-80に近づいた(6月は-76.7までしか下落していないが)ように、月に1回とか2か月に1回は9日順位相関だけでもボトムらしいことが判断できます。わかりやすい。

9日順位相関が-80以下にならない場合でも、買うタイミングがあります。それは「下降している25日順位相関を9日順位相関が上回った日」です。ナスダックの場合は(a)の日に9日が25日順位相関を上回りました。翌日の寄り付きは5037Pです。昨日の高値は5125Pです。約90Pの上昇がありました。

しかし日経平均は7月の急落でも-80以下になりませんでした。したがって-80以下での買いはできません。次善の策である9日順位相関と25日順位相関のクロスも、昨日の(b)でようやくクロスしましたが、今日の寄り付きは20588円であり、今日の高値20612円には24円ほどの上昇しかありませんでした。 日本株独自の動きはなく、すべてが海外要因による騰落であるので、最近の株価の動きはグラフからは判断できないのです。


(2015. 7.17) TOPIX 1662P(+2)  日経平均 20650円(+50) 18.7億株 (2兆 449億円)


今の日経平均は9割方、海外要因に振り回されているので、海外市場の騰落をまず第一に注目しています。 昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.45%
  2. 英FT100 +0.63%
  3. 独DAX +1.54%
  4. 仏CAC +1.47%
  5. NYダウ +0.38%
  6. ナスダック +1.26%
米国の4-6月の決算が発表されています。企業の業績はおおむねよく、したがってナスダックは新高値を更新する。

だがイエレンFRB議長の口ぶりでは、年内に金利を引き上げることはほぼ決まりのようなので、今後はユルユルの投資が米国に還流します。

すでに中国経済が減速するであろうことを見越して、鉄鋼・非鉄金属・石油市況は下落していますが、これはいずれ株式相場にも響いてきます。IMFや世銀は世界のGDP予測を発表するたびに、下方修正を繰り返してきましたが、株式市場は(最近の)中国を除いてはたいして下落していません。中国市場も最近でこそ-30%の暴落をしましたが、1年前に比べてもまだ2倍以上の株価水準です。


中国の驚異的な経済成長が終ろうとしています。

日経平均は先の高値20952円まで 迫ってきました。中勢波動は「押し目買い」をしてよいのかどうかの判断の分かれ目ですが、私は@直近(a)に20952円の高値がある、A(b)で終値ベースではボトムの切下げはない。

ということから、日経平均については「順張り買い相場」にあると思います。


ところが個別銘柄のグラフを見るとそうでもない。図のピンク色の線は新高値の水準です。これに挑戦している限りは、「順張り買い相場」です。

一方で株価が75日線(緑色)を下回ったときは、「逆張り相場」になったのかな? と思わなければなりません。

最近(過去1年間)の新高値の水準をピンク色で表示し、重要なボトム の水準を青色線で引いています。

基本は、@新高値の水準があって、Aボトムが切り下がっておらず、B75日線を下抜いていない、ものが「順張り上昇相場」です。それ以外のものは「逆張り」をすべきです。

右図の1812「鹿島」は「順張り買い相場」」です。5401「新日鉄」と5713「住友鉱」は75日線を割り込んでいるので「逆張り相場」です。


右の3銘柄(ソニー、トヨタ、三菱UFJ)はすべて、@先の最高値より低い、A先のボトムを下回った、B75日線(b)を大きく下回ったという局面にあります。

これら3銘柄は順張りの買いになりません。


8404「野村」(a)は新高値であり、A株価は75日平均線の上位にあるので、「順張り買い相場」」です。

9432「NTT」も同じく「順張り買い相場」」です。

9984「ソフトバ」「は逆張り相場」です。


(2015. 7.21) TOPIX 1673P(+10)  日経平均 20841円(+191) 19.7億株 (2兆1825億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海+0.87%
  2. 英FT100 +0.20%
  3. 独DAX +0.53%
  4. 仏CAC +0.35%
  5. NYダウ +0.07%
  6. ナスダック +0.16%
と小幅上昇。欧州市場ははギリシャ問題による株価波乱が終わり落ち着いた動きになりました。結局はギリシャに対しての「追い貸し」をすることで決着しました。

EUのギリシャに対する財政規律の要求は過酷で、ギリシャのプライマリーバランスは小幅な赤字になったが、そのかわりにギリシャのGDPは3/4に減ったといいます。 パイが縮小するなかで財政黒字にすることは不可能に近い。今後もEUはギリシャのデフォルト危機がくるたびに新規の資金をつぎ込まねばなりません。

まあこれは欧州の問題であり、米国や日本には大きな問題ではありません。問題は中国です。中国の経済は下り坂になっています。資源(石油・鉄鉱石・金)の先物相場は崩れています。 中国経済はしばらくは停滞が続くのでしょう。政府主導の財政投資(インフラ投資)によるGDPのかさ上げは困難になっています。インフラ投資は需要を生み出す一方でインフレを増長します。いまどき世界でインフレを懸念するような国はありません。GDPが縮小して行く中でインフレになれば、中国人は暴動を起こしかねず、中国は危うくなります。

中国は無理に無理を重ねてきたので、しばらく(5〜10年間)は足が地についた経済政策に正さなければなりません。その結果、中国市場は停滞すると思います(政府投資がなくなる分を個人の消費支出に変えていく必要がある)。

国の経済状態のよしあしは「国民のくらし」に依存します。個人消費のGDPに占める割合は、米国は70%です。GDPが上昇するということは個人消費が活発であった=国民のくらしが向上したということです。日本は60%です。GDPが伸びたうちの60%が国民のくらしの成果です。

中国のGDPに占める個人消費はどのくらいなのかは知りませんが、GDPの50%以上が政府のインフラ投資であるということを思えば、個人消費はGDPの30〜40%ではなかろうか。この点、中国のGDPは中国国民のくらしを表現するものではありません。


(2015. 7.22) TOPIX 1655P(-18)  日経平均 20593円(-248) 21.6億株 (2兆3689億円)


IBMが前年比で減収となったことから米国は下落する。NYダウは17919ドル(-181)。ナスダックは5208P(-10)。

ナスダックの下落は軽微だったけれど、引け後発表されたアップルの決算ではアイフォンが伸び悩んでいました。時間外取引では大きく売られているので、 今夜のナスダックはハイテク株が下落の足を引っ張りそうです。

日本の4-6月決算が発表されだしましたが、今のところおおむねよい数字がでています。

ただし6月に入っての中国株の暴落が、中国景気を反映したものであれば、7-9月以降の中国関連株の業績は4-6月よりも悪くなります。 日経新聞によると、機関投資家が4-6月決算の数字を注目する銘柄は、@村田製作、Aファナック、Bトヨタ、Cコマツであるようです。全部が中国関連銘柄です。


@村田製作は中国のスマホ需要がどれくらい鈍化するのか、Aファナックは日本および中国の設備投資がどうなるのか、Bトヨタは円安と中国の自動車販売がどこまで低下するのか、Cコマツは中国のインフラ投資がどうなるのか? が注目されています。

グラフで、村田はまだ先の小波動のボトムを割り込んではいませんが、中勢波動の基準である75日線近辺まで下落をしています。中国のスマホの成長期は終わり、成熟期になったと思われる今、村田は中勢下降波動に入る確率が高くなってきました。

ファナックはすでに、1)小波動のボトムを下抜き、2)75日線を大きく下回り、3)200日線はなお上昇中ではありが、その他の3線の順は上から75日線→25日線→9日線→株価と完全に逆の位置関係にあります。

ファナックの中勢波動はすでに下降波動に陥っており、この1〜3か月のうちに先の高値28570円を上回ることは無理でしょう。 技術力にモノをいわせて、村田やファナックは株価高値を更新してきましたが、中国経済の停滞が予想される今となっては株価は高くなりすぎたという 感じです。


現在の日経平均の局面は、@先の高値20952円を上回っていないが、A先の安値(終値)19291円を下回っていない。この2つのことから、日経平均は20952円〜19291円の約15 00円幅のゾーンにある「保合い相場」であると判断するのが素直です。

昨日は窓を空けて高く寄り付き、陽線となりましたが、今日は一転して窓を空けて安く寄り追付き陰線となりました。杓子定規にいえば、昨日の陽線は「捨て子」となります。前日も今日も窓を空けていて重なるところがない。

「捨て子」はピークを表現するものといわれていますが、今の日経平均は海外要因によって動き、日中の独自の値動きはほとんどありません。したがって「捨て子」をそう重視することはできませんが、明日も連続して下げるようであれば、小波動の戻りは20850円で終ったと判断してもよいでしょう。


(2015. 7.23) TOPIX 1664P(+9)  日経平均 20683円(+90) 18.4億株 (2兆2069億円)


米国は続落する。NYダウは17851ドル(-68)。ナスダックは5171P(-36)。

米国は7-9 月期の業績の見通しが思わしくないようです。アップルもそうでしたが、マイクロソフトやキャタピラーの業績予想もよくなかった。業績を材料とした米国株価の上昇は難しい。

日本の4-6月業績はこれまでのところ、おおむねよい数字 が出ていますが、株価はすでにこれを織り込んでいます。

図の(a)のピーク近辺の東証1部の連結PERは17.65倍、(b)は16.70倍、今回の(c)は17.67倍でした。だいたい16.60倍を超えると買われすぎであるとして株価は失速しています。

昨日のPERは17.49倍です。PERから見ると株価は少しも割安になっていません。これまでに出たような7-6月期のよい決算が続いても、株価を上昇させることはできません。海外に目を移すと、 米国では次の4半期(7-9月)の業績の見通しはよくないし、中国経済は思わしくない。よって日本の7-9月期だけが格段によくなるということは考えられません。

日本にとって特別によい環境は、@円安、A原油安 の2つですが、黒田日銀総裁が発言したように、円安は125円が限度です。また原油安といったところで、昨年後半の原油価格は1バーレルが107ドル→45ドルへと暴落したので、電力会社や運送会社は一息入れることができたし、マクロの貿易収支の赤字も大きく減りました。この原油の暴落は日本にとって大きかった。だが今回の下げで60ドル→40ドルへ下げたとしても-33%の下げでしかなく、原油安が株価を大きく上昇させる材料にはなりえません。

日本株は欧米に比べると経済環境は悪くはないが、すでにそのことを株価に織り込んでしまっているので、なかなか株価が上昇しにくい。それを市場参加者は知っているから、今日の出来高が18.4億株であったように、積極的に日本株を買うことができないのが現状です。


(2015. 7.24) TOPIX 1655P(-9)  日経平均 20544円(-139) 17.9億株 (2兆 767億円)


米国は失業保険申請者数が減るなどマクロ経済の数値はよかったが、キャタピラーや3Mなどの業績見通しが思わしくなく続落する。

NYダウは17731ドル(-119)。ナスダックは5146P(-25)。NYダウは、大勢波動の基準である200日線を下回り、小波動のピークは2つ続けて切り下がり、ボトムも切り下がる。

ただ大きな視点で見れば、昨年12月から今年5月までの半年間は17000〜18350ドルの保合いゾーン内での動きであって、トレンドが下降に転じたとは判断できません。もし17000ドルを下抜けば、NYダウは向こう半年〜1.5年くらい停滞する可能性がでてきますが、今のところは大保合いの局面にあります。

7月の中国のPMIは48.2%でした。6月の49.4%よりも悪化し、予想の49.7%よりも悪かった。当然に中国経済は縮小している、物を作れば売れるという時代は去ったと思わねばなりませんが、今日の上海総合は4070P(-1.28%) と大して下落せず。日本市場のほうが中国経済の行方を心配して下落する。まあ「岡目八目」というから、当事者(中国)よりも米国や日本の判断のほうが正しいと思います。そのうち上海総合は第2段目の下落(3000P目標)をするのではなかろうか。


7月17日に定点観測9銘柄のグラフを掲げ、3銘柄は順張り相場であるが、6銘柄は逆張り相場になっているといいました。

順張り相場における投資のしかたは、トレンドに従うことです。簡単には、@株価が4線の最上位にでたときに買う、Aパラボリックが買いとなったときに買う、のが正解です。

逆張り相場における投資のしかたは、売られすぎだと判断できたときに買うことです。簡単にいえば、@9日順位相関が-80以下になって、底打ちらしい足型を出したら買う、A条件表No.2「一般銘柄用(2013)」が買いマークを出したら買う、のが正解です。

1812「鹿島」は順張りの局面にあります。この後株価が9 線を上抜いたならば「順張りの買い」になります。5401「新日鉄」と5719「住友鉱」は逆張り相場にあるので、底値らしいと判断できたときしか買うことはできません。この2銘柄のうち、5401「新日鉄」は9日と25日順位相関がともに-80以下にあるので、この後底値らしい現象(新安値の陽線とか、タクリ足とか、窓空け陽線とか)がでたならば逆張りの買いができます。


右の3銘柄は、7月17日時点ではすべて逆張り相場であると判断しました。その理由は、@先の高値を上抜いていない、A先の小波動のボトムが切り下がっている、B株価が中勢波動の基準である75日線を大きく下回っている、というものです。

7月17日から4日が経過しましたが、先のピークを上抜くものはありませんでした。

7203「トヨタ」や8306「三菱UFJ」はいかにもピークを上抜きそうな水準まで戻していましたが、今のところはピーク(新高値)を更新することはできていません。

先のピークを上抜きそうで上抜けないのが「逆張り相場」です。上抜けない大きな原因は、株価が75日線を大きく下回ったためです。これによってそれまでは株価が下がれば「押し目買い」だと思っていた向きが、「75日線まで戻れば手仕舞いしよう」という考えに変わったからです。

これら銘柄が買いになるのは、先の小波動のボトムを下抜きそうにないこと、つまりは2番底らしいことがが判明したときです。2番底らしい現象(タクリ足とか、窓空け陽線とか)がでたならば逆張りの買いができます。


右図の8604「野村」と9432「NTT」は順張り相場としましたが、グラフに見るように株価は下落していません。

8604「野村」は今日9日線を下回ったので、明日以降に9日線を上抜くようならば「順張りの買い」になります。9432「NTT」は9日線を下回ることがなかったので、いまだに買いのチャンスはありません。

9984「ソフトバンク」は逆張り相場です。逆張り相場では、さも上昇に転じたかのように見せても、9日線・25日線・75日線が上昇の邪魔をします。今回は25日線の手前で失速しました。この後株価が上昇したとしても、9日線・25日線・75日線・200日線が株価上昇を阻みますから、9984「ソフトバンク」は上昇幅を大きく取れる銘柄ではありません。


(2015. 7.27) TOPIX 1637P(-17)  日経平均 20350円(-194) 18.8億株 (2兆2330億円)


週末の海外株は
  1. 中国上海-1.28%
  2. 英FT100 -1.13%
  3. 独DAX -1.43%
  4. 仏CAC -1.13%
  5. NYダウ -0.92%
  6. ナスダック -1.12%
と下げる。ナスダックは大陰線となって25日線まで下落する。

NYダウ・ナスダックは小波動のピークを表示して、小波動は下降中になっていますが、まだピークから4日間しか下げておらず、少なくとも今週一杯は調整が続きそうです。

今日の中国株は、東京市場が閉じた後の1時間ほどで-200Pの急落となりました。今日の上海総合は3725P(-345)、-8.48%の暴落です。


6月に入ってからの上海総合の前日比が大きく下げた順は、1)7月27日-8.5%、2)6月26日-7.4%、3)6月19日-6.4%、4)7月8日-5.9%、5)7月3日-5.8% です。 今日の下落率はこの10年間で最大です。

上海総合の3000P以上の水準は、中国の金融政策を期待したバブルでしょう。中国政府は株価の上昇をテコにして中国経済を支えようとしましたが、金融政策によって実体経済が好転する状況にはならなかった。

もっと悪いことには、中国の株式市場は世界のスタンダードからかけはなれているという理解が進んだことです。1)上場企業が勝手に売買停止の申請ができるというビックリの制度が明らかになりました。2)中国政府は株式の暴落を恐れて、売りの規制をし、3)官民上げて株式を買うという強引な決断をしました。

それは株式の水準維持のために少しは役立ったかも知れないが、株式に替わる代替資産の売りとなって、中国経済を追い詰めていきます。 結局、中国政府の思惑ははずれ、株価の反発は25日線を上抜くことはできなかった。 中国市場は今や世界から不信の目で見られるようになりました。手持ちの株式を売ることができない、カラ売りをすれば犯罪になりかねない、というのでは外国人投資家は当分(少なくとも半年間以上)は中国株に投資することはできません。

日経平均は小波動のピークを表示して、小波動が下降に転じ転じたことを表現しました。今日は25日線を割り込んだだけですが、いずれ75日線を割り込むことになるのでしょう。欧州はもとより、米国と中国の経済がこうも思わしくなくては、日経平均だけが上昇することは無理です。


(2015. 7.28) TOPIX 1629P(-8)  日経平均 20328円(-21) 21.6億株 (2兆5774億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-8.48%
  2. 英FT100 -1.13%
  3. 独DAX -2.56%
  4. 仏CAC -2.57%
  5. NYダウ -0.72%
  6. ナスダック -0.96%
米国は、設備投資の先行指標である6月のコア耐久財受注が前月比+0.9%(予想は+0.6%)とよかったので、中国株式の暴落の影響は薄められる。それでもナスダックは3陰連となって75日線を下回る。

NYダウのここ2年間のグラフを見ると、絶好の買い場は株価が200線まで下落したか、200日線を下回る下落があったときです。右図では(a)と(b)がそれにあたります。

200日線は景気循環の基本となるものです。株価が200日線を下回っているときは、市場は景気が悪くなることを予想しています。200日線を上回っているときは景気はよいと判断しています。景気が悪くなると予想しているとき、株価が買われるはずはありません。逆に景気がよくなると判断しているときに株価が下落するはずはありません。

ただ個別銘柄においては景気循環に加えて、その業種が成長性を失ったならば、その株価は200日線を下回ります。図には掲げませんが、例えば6954「ファナック」の今日の株価は200日線まで下落しています。今日の引け後に今期の純利益は-23%減と発表されました。明日のファナック株は200日線を下回ることはほぼ間違いないでしょう。


だから基本的には、株価が200日線を割り込んだ銘柄は買いの対象にはなりません。だが、なんらかのショックがあると瞬間的に200日線を割り込むことがあります。

こういうショック安による200日線割れはそう長く続くものではありません。私は株価が5日連続して200日線を下回った場合に、ダメだ(株価が200日線を下回った)と判断しています。

上図の(a)はNYダウが5日連続して200日線を下回ることはなく、(A)で9日順位相関が下降している25日順位相関を上回って「買い」となりました。

(b)はザラバ安値で200日線にタッチしたものの、9日と25日順位相関からは買いのタイミングは捉えることはできませんでした。

右図の(c)は完全に200日線を下回りました。(C)で9日と25日順位相関がともに-80以下になり、9日順位相関が(下降している)25日順位相関を上抜いたので「買い」になります。

(d)は瞬間的に200日線まで下落しましたが、(D)で9日順位相関が(下降している)25日順位相関を上抜いたので「買い」になります。


右図の(e)は瞬間的に200日線を下回りましたが、(E)で9日と25日順位相関がともに-80以下になり、9日順位相関が(下降している)25日順位相関を上抜いたので「買い」になります。

(f)は瞬間的に200日線まで下落しましたが、(F)で9日順位相関が(下降している)25日順位相関を上抜いたので「買い」になります。

(G)は9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になり、9日順位相関が(下降している)25日順位相関を上抜いたので「買い」になります。

どうですか。この2年間でNYダウが買いのタイミングであるとわかったのは(A,C,D,E,F,G)のたったの6回でしかありません。平均すれば4か月に1回のチャンスがあったのですが、多くの投資家はそのタイミングを捉えることができなかった。あるいは捉えていても、そうでないタイミングで仕掛けたたために大した利益を掴むことができなかった。

チャンスは平均的・満遍なくやってはきません。大きく利益を出したいのであれば、上記のように2年間で6回のチャンスに賭けるべきだし、小幅でよいから満遍なく利益を出したいのなら、それこそ1日に1%の利益を出すような投資をせねばなりません。(1日に1%の利益を出すためには《アラーム24》を使えば よいと思っていますが、今なお検証が不足しています。そのうち検証した結果を《アラーム24》のユーザーに公開する予定です。)


上海総合は-5%ほど安く寄り付くが、200日線で下げ渋り、陽線となるも前日比-1.67%安で終る。

株式が暴落するのは、市場が想定していなかったリスクが表面化したときです。

その点で、中国市場というものはとんでもない市場であったということが世界に周知されたので、これ以上のドラスティックな暴落は一応終ったものと思います。

ただし中国市場から手を引きたい投資家は多くあると思われます。まだ中国株騒動は終ったわけではありません。

NYダウを例にして買いのタイミングを説明しましたが、これに照らすと、上海総合の買いのタイミングは(a)だけです。今日も株価は200日線に迫っていますが、9日順位相関はまだ高い位置にあります。まずは25日順位相関よりも下回って、1)9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になるか、または2)9日順位相関が(下降する)25日順位相関を上回るまでは、上海総合はまだ底を打ったと判断できません。

今の日経平均は海外要因によって、方向が決まっています。4-6月決算の業績はおおむね好調でしたが、今日はファナックの減益という材料がでました。日経平均はそう強い動きをするとは思われません。


(2015. 7.29) TOPIX 1633P(+4)  日経平均 20302円(-25) 20.3億株 (2兆4597億円)


昨日の海外株は
  1. 中国上海-1.67%
  2. 英FT100 +0.77%
  3. 独DAX +1.06%
  4. 仏CAC +1.01%
  5. NYダウ +1.08%
  6. ナスダック +0.98%
と小幅に反発。今日の上海総合は+3.44%高なので、この点では明日も海外株が乱調になることはなさそうです。

日経平均は中国株が上昇した割には上昇できず。電機・設備投資関連株が大幅安になったためです。通期で減益になる見通しのファナックは-10.6%安、東京エレクは-11.4%安、アドテストは-7.8%。これに連れ安して村田製も-2.2%安。


今日発表された6981「村田製」の4-6月の営業益は+70%とすばらしいものでしたが、株価は下落しています。市場はスマホの需要はピークを迎えたのではないかと疑心暗鬼です。

今日の下げによって、最後の上昇小波動のスタート18870円を下回り、75日線を下抜きました。中勢波動は下降波動に入ったと思われます。まずは17000円まで下げるのが妥当なところで、中国経済しだいによっては200日線の16000円まで下げる可能性があります。

6954「ファナック」は昨日の引け後に決算発表がありましたが、今日は大窓を空けて下落しました。昨日までは、業績の基準である200日線を下回っていなかったけれど、今日は大きく下回る。

200日線を5日以上下回っていたのは2012年11月のことです。アベノミクスが打ち出されて以来、株価は200日線を(5日続けて)下回ることはありませんでした。今日のところは200日線を下回って1日目であるので、4日間のうちに再び200日線(22940円)を上回る可能性が0%ではありませんが、3平均線が上から順に75日線→25日線→9日線となっているのを見れば、これはナカナカ難しい。


今日発表された6752「パナソニック」の4-6月の純利益は+57%増でしたが、これは営業外損益が改善したのが原因です。

企業の損益状況を正しく表す 1)売り上げは前期並みで、2)営業利益は-7%減というのだから、業績は低下気味です。

したがってパナソニックのグラフは、最後の上昇小波動のスタートの1645円を下回り、75日線を大きく下回って、中勢波動は下降に転じています。

わずかの営業減益であったので、200日線をまだ割り込んではいませんが、どうも電機株と機械株の業績はピークを出したのではないか。その結果、これら業種の株価の上昇は当分(少なくとも半年〜1.5年)は見込めないのではないかの懸念を持たざるをえません。 アベノミクス(ほとんどは日銀の金融政策に頼っているが)による日本株の上昇は、このままでは終焉しそうな雲行きです。


(2015. 7.30) TOPIX 1647P(+13)  日経平均 20522円(+219) 25.9億株 (3兆1786億円)


米国FOMCは利上げについての方向性を明言しなかったので、市場はそれぞれ都合のよいように解釈する。NYダウは17751ドル(+121)、ナスダックは5111P(+22)。

今日の上海総合は-2.0%安で終ったが、日経平均は+1.08%上昇して20500円台を回復する。中国株に振り回されるのがゴメンだという思いでしょうか。今日は中国株に連動しなかった。

視線は国内企業の業績に向かいました。4-6月期の業績が伸びた銘柄が買われ、任天堂+8.27%、日立-6.52%、大和証+5.98%、東電+5.01%と上昇する。しかし単純に4-6月期の業績だけで買われたわけではありません。

ソニーは営業利益が+39%と伸びたもののスマホ部門は赤字が拡大し、-2.05%と下落する。まだ新年度の1/4が終ったばかりなので今期の業績見通しを変更する企業は少ないが、通期の業績に不安がでた銘柄は売られる。パナソニックは-5.79%、三菱電機は-5.66%、村田製-3.62%、富士通-3.57%と下落しました。


今期の通期見通しを出さなかった企業の4-6月期業績だけを見れば買いだし、見通しを下降修正した企業(まだ少ない)を見れば売りになります。

企業の業績見通しは本来はシビアなものです。現在の調子が続くだろうと、企業がボンヤリとした見通ししか持っていないならば、1)生産過剰によって損失を出したり、2)生産不足(在庫不足)によって得るはずの利益を失います。

すぐれた企業ほど毎月あるいは4半期ごとに、経済環境が見通しどおりにあるのかを厳しくチェックしています。

世界経済がどうなるのかの情報に対して、高価な情報料を支払っています。野村総研を代表とする調査機関がいくつも存続している理由です。企業の業績見通しが誤ったならば、その企業は最高の利益を出すことが出きないし、損失を出すこともあります。その点で、4-6月期で早くも通期の業績見通しを修正した企業は、世界経済の見通しに敏感な優れた企業であるといえます、見通しを修正しなかった企業は、1)当初の見通しどおりに進んでいるのか、2)見通しができていないのかがわかりません。

いえることは、4-6月期は円安が進行して輸出企業の業績は水増しされていることです。6月のように125円の円安が再びやってくると判断するならば、企業は見通しを変更することはないが、122円くらいで落ち着くとみる企業は、通期の業績を4-6月期の業績よりも下方修正するはずです。

今日は4-6月業績だけを評価した買いと通期業績も視野にいれた売りが同時に出たようで、出来高・売買代金とも膨らみました。 ボリュームの増加を見れば相場は強いように見えますが、東証1部の今日の連結PERは17.50倍くらいになったはずなので、これ以上の株価の上昇余力があるとは思われません。


(2015. 7.31) TOPIX 1659P(+12)  日経平均 20585円(+62) 25.7億株 (3兆 171億円)


米国の4-6月GDP(速報)は+2.3%でした。予想は+2.5%だったので、数字はやや悪かったが、1-3月GDPは-0.2%→+0.6%へ修正されたので、ゆっくりだが着実の米国経済は伸びているという印象です。

ただ株価には響かず。NYダウは17745ドル(-5)、ナスダックは5128P(+17)。

日経平均は業績がよかった銘柄が買われ、見通しがわるい銘柄が売られ、と極めて真っ当な評価を下していますが、今週で4-6月決算の発表はピークを超えました。

ここまでの業績は非常によかったけれど、今後発表される4-6月期業績はしだいに思わしいものではなくなりそうです。

なお日本の7-9月GDPはマイナスになるという予想が多いので、4-6月の業績を見て浮かれるわけにはいきません。


■■ お知らせ ■■

Windows 10がリリースされました。Windows7やWindows8のユーザーは1年間は無料でアップグレードできます。ただ無料アップグレードができないWindows7もあって、ちょっとややこしい。

Windows8.1と一台のWindows7は、「アップグレードの予約」のアイコンがモニター画面の最下行のタスクバーに表示されたので、「予約」をしたのが7月29日。翌日windows10のアップグレードのダウンロードができたので、Windows10をインストールしてみました。結論」から言えば
  1. 画面の様式は、Windows7のが90%で、不評であったWindows8と8.1が10%くらいになったのかという感じです。ともかくWINdows8の立ち上げ時のタイルが表示されず、Windows7のデスクトップの画面(アイコンがモニター画面に表示されているのですぐにソフトの起動ができる)が出てくるのは嬉しい。

  2. マイクロソフトはWindows8を出したことで、既存のユーザーから大反発をくらいました。この大反対に驚いたマイクロソフトは、すぐにWindows7の機能を復活させたindows8.1を無料でアップグレードしましたが、Windows8という「鬼っこ」は残りました。Windows10はマイクロソフトのWindows8を出してしまったというお詫びであり、したがってWindows10へのアップグレードの料金は無料にするほかはなかったのでしょう。

  3. Windows8.1とWindows7の2台のパソコンを、Winodws10にアップグレードしてみましたが、Windows8は格段に使いやすくなりました。Wondows7は使いやすさは以前と変わりません。Windows8のユーザーはWindows10にアップグレードされるとよいでしょう。 ただしOS(windows10)が変ることによって、今まで使ってきた 1)プリンターや、2)音源、3)DVDソフトなどが動かなくなる可能性はありますが、よほど古いデバイス(プリンター・音源・DVDソフト)でない限りは、まずは動作すると思われます。

  4. 東研ソフトのプログラムは、あまり特殊なことはしていないので、Windows7やWindows8で動いていたソフトはちゃんと動作する はずです。今日はWindows10に変えた2台のパソコンで《アラーム24》を1日中動かしてみましたが、1)楽天証券のマーケットスピードや、2)RSSはちゃんと動作し、3)アラーム24は刻々とリアルタイムのグラフを描いていました。グラフ画面をプリンターに印刷できることも確認しました。

  5. Windows10は、Wondows8や8.1で、マイクロソフトがアップルのスマホやiPADのようなモバイルを目指したが、大失敗をしたのはマイクロソフトの歴史において屈辱的な教訓です。タッチパネルは大雑把な指示しかできません。一方マウスは細かな指示ができます。またキーボードからの入力はタッチパネルよりも10倍〜100倍は早くできます。

    遊びで使うタッチパネルをビジネスで使うパソコンに応用したのがWindows8でした。これは大間違いです。マウスやキーボードキーを使ってこそ初めて業務にかなうことをマイクロソフトの開発者は見失っていました。

    例えば、会計(経理)ソフトでテンキーを使わずにタッチパネルでできるのか? 製図のソフトが位置を指定するマウスなしでできるのか? 大量の文書を打ち込むのにキーボードなしにできるのか? ちょっと考えればこれらの作業はタッチパネルを使うと非常に効率が悪いことがわかります。しかしマイクロソフトはこれを無視しました。ようやくパソコンとスマホは別のものである。それぞれに長所と短所があるということがわかったのでWindows10が出たのでしょう。

    とにかくWindows Vista 以来のマイクロソフトの迷走は無軌道なものでしたが、Windows10になって、ようやくパソコンとスマホは別物である、ということがマイクロソフトはわかったのではないかと思いあたり、当面は安心しました。


過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



株式会社 東研ソフト