日経平均をどう見たか・判断したか (2015年 2 月)

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(2015. 2. 2) TOPIX 1408P(-6)  日経平均 17558円(-116) 22.9億株 (2兆2944億円)


米国の10-12月GDP(速報)は+2.6%(予想は+3.0%)と良くなかった。7-9月の+5.0%に比べて半減です。これで米国の2014年のGDP伸び率は+2.4%となりました。

米国の潜在成長率は2%程度といわれているので、本来ならジワリと物価高に進んでもよいはずですが、原油安が物価を押し下げている。しかし一方で原油安は個人消費を拡大させ、10-12月の個人消費の伸びは7-9月の+3.2%から+4.3%へと上昇です。

先週末の米国株価はどちらかというと上昇してもよかったけれど、割高感があるのか下落しました。反対に10年物国債利回りは1.646%(-0.110)と急低下しドル高が進む。

ギリシャの新与党はEUに対して強引な駆け引きをしているらしい。EUに言わせるとギリシャの言い分は「恐喝」に近く、さてギリシャ問題はどういう決着となるのか。 NYダウは17164ドル(-251)、ナスダックは4635P(-48)と前日の上げ幅以上に下げたのは、@原油安、Aギリシャ、を思うと米国国債を買うのが一番よいと市場が判断しているためです。

日経平均は、ドル高が進んだものの米国国債利回りの大幅低下によって円安は進まなかったことから小幅に下落し、9日線ギリギリのところで持ちこたえる。ザラバで17500円を下回る場面があったけれど陽線で終わったのは、今週が決算発表のピークで、増益期待が大きいためでしょう。

4-12月の9か月の業績が発表されていますが、2015年3月期の通期では10%程度の増益となるらしい。@日銀の追加緩和によって円安が進んだこと、A昨年4月の消費税8%の影響が薄れてきたこと、B原油安が消費を拡大させそうなこと、C円高とともに海外に生産拠点を移した企業が国内に回帰しつつあること、などの背景があれば今年3月までの企業業績はよいでしょう。4月からは消費税増税の影響が払拭されます。また日銀の追加緩和による円安も落ち着くでしょう。このとき、@消費はどうなるのか、A消費税アップの影響が無くなった物価はどうなるのか、B円安が進行しなくても企業業績が伸びるのか、C賃金が上昇するのか、などが見どころになります。


8306「三菱UFJ」は625円で終わる。結果的に前日の寄り付き(635円)で決済するのがよかったわけですが、前日に決済していなくても、今日は9日線を下回ってしまったので、(株価の上昇力は思ったほどは無かったとして)明日の寄り付きで決済するのが正しい。

(a)の日に2日連続して株価(終値)が9日線を上回ったので買いとしましたが、当面の上値メドは(x)の642円と(y)の682円しかありません。

(y)の高値682円は(a)の日から19日前のことです。だいたい立会い日数で1か月が経過しています。ここで思うことは、(y)の682円やその前の高値700円で買った向きは(a)の段階では全員が損勘定になっていることです。700円の高値は(a)の日の30日前のことです。700円とか682円で買って失敗した向きは、短期間にこの水準まで株価が戻れば、ヤレヤレの売りを出すに決まっています。

結果として「三菱UFJ」株は、(x)の642円や4平均線の最も高い25日線(640円)までは上昇したけれど、4平均線をドンと上抜く力はありませんでした。(b)の640円がらみの水準を維持できずに、4平均線の最も高い25日線の639円を下回った日に決済するのが結果的には正しかったのです。

9984「ソフトバンク」は、(a)で2日連続して9日線を上回りましたが、@直前の小波動のピークが7500円、A4平均線の最も高い200日線が7495円でした。7500円では戻り売りが出てくると思わねばなりません。したがって(a)での買いを考える余地はありませんでした。


9432「NTT」は、(a)で株価(終値)が2日連続して9日線を上回りましたが、同時に直前の小波動の(e)を上回っています。

株価が上昇するということは「前回のピーク」を超える」ということに尽きます。前回のピークを超えない限りは株価のトレンドは生まれていないのです。株価が9日線を2日連続して上回るような銘柄はいくらでもありますが、まずは直前のピークを上抜きそうかどうかを自分で判断せねばなりません。

NTTの大きな(重要な)小波動は(x→y→z)です。(f)や(e)のピークに至る上昇小波動は(f)が6日目、(e)が4日目でしかないので、(x→y)の上昇期間11日とか(y→z)の下降期間39日には及びません。だから(e)(f)を重要な小波動とすることはできませんが、目先の株価上昇を考えるなら(a)が(e)の小波動のピークを上回ったのは、「三菱UFJ」や「ソフトバンク」に比べて評価できるところです。

次に(b)で4平均線を上回りました。この日は(f)の6460円を上回る6475円のザラバ高値をつけています。となると、目先の上値メドは(y)の7120円しかありません。そこまでの上値があるのかどうかはグラフからは判断できません。NTTにとってよい材料がでれば7120円を超えることもあるだろうし、悪い材料がでれば(f)の6460円止まりで反落するかも知れません。

将来のことはわかりませんが、(a)6367円で買いに賭けたならば、決済するのは(z)の安値6022円を下回るか、株価終値が9日線を下回るかのどちらかです。また(b)6454円で買いに賭けたならば、決済するのは株価終値が4平均線の最も高い平均線(この場合は75日線の6424円)を下回ったときです。

現在は(y)の7120円に届いていません。目先はおそらく反落するのだろうと思いますが、これは私の勝手な想像です。決済するのは、「株価(終値)が9日線を下回ったときだ」と決めておくのがよいと思います。(ザラバの値動きをネット証券の情報で見て、あれこれと悩んでも最高値で売ることはできません。最高値で売ろうとするから、逆に売りのタイミングを逃してしまいます。)

ここでいった重要なことは、事前に「こうなれば決済しようということを予め決めておくべきだ」ということです。前日から決済を予定していてそれを実行するのと、ザラバの値動きをネット証券のザラバ情報でみてその場で決済の判断をするのと、どちらが冷静な判断を下せるのか。その場その場で判断したことは、市場のムードに乗せられて正しい判断はできていないと思ってください。


(2015. 2. 3) TOPIX 1392P(-16)  日経平均 17335円(-222) 27.5億株 (2兆6958億円)


1月のISM製造業景況指数は53.5と予想の54.5よりも悪かった。また12月の数字は55.5→55.1へ下方修正されました。

昨日の10-12月GDPが思わしい数字ではなかったことやISMの数字を見ると、米国景気は伸び悩んでいるのではないかと思いますが、FRBの見立てでは、着実に景気は回復しているそうなので、昨夜のISMの数字は材料にならず。

WTI原油が1.33ドル上昇してザラバ高値50.56ドルと反発したのを見て米国株価は上昇する。NYダウは17361ドル(+196)、ナスダックは4676P(+41)。米国長期債利回りは1.672%(+0.026)。

WTI原油は3陽連となって、25日線を上回る。今夜のザラバ安値が46.37ドル以上であれば、小波動のボトムが表示されます。2日前のザラバ安値43.58ドルはほぼ確実に小波動のボトムとなったようです。ただし、ではどこまで上昇するのかといわれてもそれはわかりません。75日線は64.05ドルの水準にありますが、そこを目差して上昇するとはいえません。グラフからは(a)のザラバ安値53.60ドル、(b)のザラバ高値58.53ドル、(c)のザラバ高値51.27ドルが上値の目安ですが、このどれかまで上昇したとしてもいったんは反落します。先の安値43.58ドルより上で下落が止まるのか、または43.58ドルを下回って新安値になるのかを注目してください。


日経平均は先週に続いて今日も独自な動きをする。寄り付きは米国株高を受けて約+100円ほど高く寄り付いたが、ジリジリと売りに押される。

後場に入ると10年物国債の入札が不調だったとかで金利は上昇(債権価格は低下)し→したがって円高に振れ→日経先物は一気に急落して→日経現物は-222円安で終わる。日経平均はそこそこの長い陰線となり、9日線と25日線を下回りました。

(a)の足は「(高値圏での)陽線つつみ上げ」であるのでピークの可能性は30%はある、と1月28日(aの日)に言いましたが、実に「高値圏の陽線つつみ上げ」は一見強い足に見えるが、実際には「化け線」(ダマシ)になることが多い、という経験則を裏づけたことになりました。

明日のザラバ高値が17568円以下なら、(a)の日がピークであったと表示されます。今日の終値17335円からすれば明日の高値が17568円以上になることはなく、(a)のザラバ高値17850円が小波動のピークになることはほぼ確実です。 (a)がピークを表示すれば、まだ下落し始めてから今日で4日が経過したに過ぎません。当然にまだ5日程度は下げる可能性が高いと思います。まずは75日線の16900円くらいの下値は考えておいたほうがよい。もっと悪いなら先の小波動のボトム16592円を下抜く可能性もあります。


8306「三菱UFJ」は622円で終わり、25日線を下回ること連続4日間、9日線を下回ること連続2日間です。目先の動きは完全に下向きになっています。

今後「三菱UFJ」に買い目が出てくるのは、2日連続して9日線を上回ったときです。それがすぐに出るのか、1か月後に出るのかはわかりませんが、小波動の高値700円あるいは682円の日から時間が経てば経つほど、次の買いは有利になります。

9432「NTT」は終値が9日線を下抜くまで持続する。


(2015. 2. 4) TOPIX 1417P(+24)  日経平均 17678円(+342) 27.2億株 (2兆8072億円)


WTI原油が+2.48ドル高と上昇したことから米国株価は上昇する。NYダウは17666ドル(+305)でこの2日間で+500ドル高。ナスダックは4727P(+511)で2日間で約+90Pとなりましたが、NYダウほどには上昇していません。

WTI原油は3日前のザラバ安値43.58ドルが小波動のボトムとなりました。43.58ドルをつけた日の陽線は小幅ですが、これを含めて4陽連、含めなくても堂々とした力強い3陽連です。

グラフからの上値メドのゾーンは53.60ドル〜58.53ドルですが、この水準に戻ってきました。

基本的にはこの3日間の上昇は買い戻しによるものだと思います。今後は、@OPECは減産しない、A世界経済が停滞して原油の需要が伸びない、という原油価格の下落要因に対して、B採算割れした原油産出国は減産せざるを得なくなった、C米国でも生産設備のリグを停止する企業が増えた、Dドル高が一服した、という原油価格の上昇要因が現れてきました。この需給のバランスによって当面の原油価格は自然に収束していきますが、@Aの要因は強固でありBCはしかたなく減産したという受動的な性格を持っています。原油価格が上昇すればBCの減産はすぐに増産に転じます。やはりこの原油価格の低下は短期的なものではなく、今年は60ドル台に戻るのが精一杯ではなかろうか。


日経平均は昨日9日線と25日線を下回り、今日のザラバ高値が17568円以下なら(a)が小波動のピークとなるはずでした。(昨日の記事で「ザラバ安値が17568円以下なら」と書いたのは間違いで、「高値」が正しいので修正しました)

ところが欧米株価が大きく上昇したことで、日経平均は+213円高の17549円で寄り付き、+407円高の17743円まで上昇し、+342円高の17678円で終わりました。ザラバ高値が17568円を上回った時点で、今日のところは(a)が小波動のピークとは確定できないことが明らかになりました。

思ってもなかった上昇です。昨日の下げは10年物国債の入札が不調で、長期金利が0.285%→0.360%へ急上昇したことで株は売りだとなったのですが、今日は米国国債が1.672%→1.797%へ上昇したことが米国株価を上昇させたことを見て、日本国債が0.380%へ上昇したのは株価にとってプラスだということになりました。ひと晩にして金利上昇=株価下落の考えが、金利上昇=株価上昇へと手のひらを返すようにコロッと考えが変わったわけです。

この点を見ても株式市場には定見はないことがわかります。プロと見られている機関投資家でさえ、昨日の株価のマイナス要因とした判断基準を今日になるとまったく逆の判断基準にしてしまいます。目先(2〜5日間)の株価の動きはキチンとした考えではなく当面の株価の動きに強く影響を受けています。

私の考えでは、一層の日経平均の上昇があるためには、一層の円安になることしかありませんが、グラフ(右図)に見るように円レートは新年になったばかりの(c)以来 4平均線の最も高い平均線を一度も上抜いていません。これでは日経平均が新高値(18030円)を上回ることは難しい。


国債金利が0.380%へ上昇したことは、一般の企業の株価にとってはマイナス材料ですが、銀行にとってはプラス要因のほうが大きい。昨日の国債入札で0.30 0%以下では国債を買おうという向きはなくなったことが明らかになりました。

今日の金利は3.80%です。銀行は通常であれば国債金利に+1.0%程度を上乗せして貸付けますが、国債金利が0.20%になると+1.0%を上乗せすることはしづらい。現在の住宅ローンの金利は1.0%を割っているようです。銀行の利ザヤは+1.0を割り込んでいます。

だから銀行にとって国債金利が上昇することは利ザヤの拡大→収益の増加につながるので「大歓迎 」なわけです。 それをモロに発揮したのが8306「三菱UFJ」です。昨日は2日連続して9日線を下回ったので、今度の買いの機会は9日線を2日連続した上回ったときだと述べました。ところが今日は一気の上昇となり、ザラバでは昨日の終値622円より42.9円も高い664.9円まで上昇し、654.1円で引けました。4平均線の最も高い75日平均線(639円)を上抜き、(a)と同じ状況になりました。では今回の4線を上抜いた(b)から買ってよいのかとなると、杓子定規では買いですが、最近の高値(y)からまだ26日目です。(x)の700円からでも37日しか経過していません。690円〜700円の戻り売りの圧力は強いと思います。特に670円〜690円は7日間揉み合ったゾーンなので、当面の戻りは670円まででしょう。今日の終値654円から670円の16円幅を取ることで満足されるなら、明日買うことを止める理由はありません。

だが(y)から40日〜50日経過したならば(y)近辺の670円〜690円の戻り売りはほぼなくなります。(x)から50日経てば700円近辺での戻り売りはめっきり少なくなるでしょう。それまでに株価が4線を下回っているならば、そこからの4線を上抜いた日が、最も株価が上昇する可能性が高くなるので、よい買いのタイミングになるのではないかと思っています。

9432「NTT」は今日は9日線を割り込んで、翌日決済できるかと思っていましたが日経平均の上昇によって9日線を下回ることは免れました。自分のカンによってもう高値が出たと判断せずに「9日線を割り込むまでは買い持続する」という方針に忠実であれば、勝手な判断で利食いするよりも余程大きな利益を得る可能性があるわけです。


(2015. 2. 5) TOPIX 1410P(-6)  日経平均 17504円(-174) 26.4億株 (2兆8515億円)


WTI原油が-4.60ドル安と急落したことから米国株は小幅下落する。

昨日のNYダウはザラバ高値で前日比+100ドル高となっていましたが、立会いが終了する前に、ECBがギリシャ国債を担保として受け入れない方針であることがわかって-100ドルほど下げる。ギリシャ問題が完全な大団円に収まることはありえません。

NYダウは17673ドル(+6)、ナスダックは4716P(-11)。WTIは安く寄り付き、大幅下落となったものの3日連続して25日線を上回ったので、43.58ドルが底値であったのだろうという思いを強めていますが、カンでは底値であったのかどうかは決められません。

WTI原油の小波動のピークは右図にはないが2014年7月の105.25ドルです。また小波動のボトム43.58ドルが表示されましたが、その前の小波動のボトムは2014年7月の99.01ドルです。小波動のボトムもピークも切り上がってはいません。 小波動のボトム43.53ドル以降にできてくる小波動のピーク(あと2つできなければならない)と小波動のボトム(あと1つできなければならない)が切り上がるか切り下がるかによって判断すべきです。だからWTI原油価格が底を打ったのかどうかの判断はあと1か月近く経たないとできないと思います


日経平均は9日線をはさんで上に出たり。下にもぐったりの方向性が定まらない動きをしています。昨日は9日線を上抜き、今日は下抜きました。

マイナス材料としては、@ECBの量的緩和やカナダ・オーストラリアの金利引き下げによって円安が進まなくなっていること、AWTI原油の底打ちが確認できていないこと、Bギリシャ問題・ロシア問題、「イスラム国」問題と何が飛び出してくるかわからない不安 があります。

プラス要因としてはなんといっても、C日本企業の増益予想です。今日のソニーは通期の赤字予想が、+100億円の黒字になるということで、一時はストップ高になるほど上昇し+12%高の3101円(+332 )で引ける。しかし同じく増益であった日立は約-10%安の781円(-85)へ下落しました。

ソニーのように市場が予想していた以上に数字がよくなれば急騰するが、いくら増益であっても市場が予想していた数字に届かなければ「日立」のように急落します。だから増益予想だからといって、決算発表後に株価が上昇するとは限りません。業績予想がどれほど株価に織り込まれているのかを知ることは難しい。予想外の数字がでたとき株価は変動しますが、何が予想の範囲内であり、何が予想を超える数字なのかは、われわれにはナカナカわかりません。


決算の数字を見て、株価が上昇する・下落するという判断はできるものではありません。

業績相場においては、決算直後の株価変動を対象にするのではなく、決算が発表された後の株価の落ち着きをまって、その半年〜1年間の経済環境がその企業にとって追い風なのか向かい風なのかを判断するのが正しい。

8306「三菱UFJ」はザラバで戻り高値を取るも、昨日は上ヒゲが長く、今日は上下のヒゲが長いという相場が均衡している足になりました。過去50日間の高値は700円と682円があり、この水準に戻ってくれば戻り売りがでることは必至です。

9432「NTT」は9日線を下回らない限りは買い持続。ドンドン利幅が大きくなっていっています。


(2015. 2. 6) TOPIX 1417P(+7)  日経平均 17648円(+143) 22.1億株 (2兆3933億円)


WTI原油+2.03ドル高と反発したことから米国株は上昇する。

NYダウは17884ドル(+211)、ナスダックは4765P(+48)。今夜は雇用統計の発表がありますが、雇用統計による相場の強弱の判断は難しい。

単純に考えれば、@雇用者が増えれば米国景気はよいのだとしてプラス材料になりますが、AそうなるとFOMCで早期の利上げがあるかもしれないというマイナス材料として受け止められることもあります。

要はその時々の相場の環境によって プラスになったりマイナスになったりするわけです。

WTIは4日連続して25日線を上回っているので、もう一段の上昇があると思います。


日経平均は米国株高を受け+191円高く寄り付くも、寄り付き直後が今日の高値となって、ジリジリ値を下げて陰線で終わる。

皆が強気になっていれば、週末だから手をすかせておこうとか、米国雇用統計の数字をみてから仕掛けなおそうということにはなりませんが、不確実性を嫌う利食い売りに押されてしまいました。

今週で3月期決算の企業の半数(株式時価総額の70%)は決算発表を終えたので、業績を材料とする株価の変動のあらかたは相場に織り込まれました。

営業利益が2兆7000億円の予想を出しているトヨタは2日続けての陰線です。9日線を下回ったのでトヨタの業績は株価に織り込まれたと思われます。

トヨタ株がさらに上昇するには、120円を超える円安になることですが、世界が低金利政策や量的緩和政策を取り出した今では、日銀の10月末の追加量的緩和の効果はほとんど失せてしまいました。


8306「三菱UFJ」は(a)の日に4平均線を上抜きましたが、残念なことにその日の終値は654円でした。株価の上値メドの680〜700円まで上昇しても10%の値幅は取れないと判断しました。

実際のところ(a)の翌日の始値は660円だったので、ここで買ったなら得ることができる利幅は20円〜40円が限界です。これは最もうまく利食いできたときの話です。

実際には例えば690円の高値をつけたとしても、そこで利食いするという曲芸的な決済はできません。株価が9日線を割り込んだときに決済するのが正しいと思います。(690円がピークなのかどうかはまだわからない。下げて初めてピークだったとわかる)

となると現在の9日線は636円水準にあるので、ヘタをすれば640円とか650円で決済しなければならない可能性があります。(a)の翌日に660円で買えば、損をする可能性が結構あります。

ボトムからピークまで100円幅の上昇をしたとき、取ることのできる利幅はその1/3の33円です。今回の上昇の限界は先のピークの700円であると思っているので、ボトム604円から96円の上昇幅があることになりますが、(a)の日の終値654円までにすでにボトムから50円の上昇をしています。上昇幅の限界の96円の1/2以上を費やしているので、(a)の日の買いは見送ったわけです。

9432「NTT」は終値で9日線を下回ったので、翌日の始値で決済することになります。4平均線を上回った日の終値は6454円、明日の寄付きが今日の終値の6874円であるとするならば、今回の利幅は420円(=6874円−6454円)になります。 実際のボトム6022円→ピーク7097円までの上昇幅は1075円ですが、今回の利幅420円は、1075円の上昇幅に比べて39.0%(=420÷1075)になります。NTTは思いがけずに大きな上昇をしたので、上昇幅の1/3より大きな利益を得たことになります。


(2015. 2. 9) TOPIX 1424P(+7)  日経平均 17711円(+63) 20.0億株 (2兆1752億円)


米国1月の雇用統計は強い数字がでました。25.7万人の増加(予想は23.0万人)です。さらに12月の数字は25.2万人→32.9万人へ、11月の数字は35.3万人→42.3万人へと修正されました。

特に11月の+42.3万人の増加は驚く数字です。米国景気は順調であるということが強く印象づけられました。

そこで株式市場はどう対応したかといえば、 NYダウは17824ドル(-60)、ナスダックは4744P(-20)でした。金利引き上げが近づいたという判断でしょう。10年物国債金利も1.961%(+0.135)と一気に上昇。

WTIは1.21ドル上昇して戻り高値の更新を狙っています。原油高のプラス材料があるのに株価が下がったのは、やはり米国の株高をもたらせたのは、@EQ3(量的緩和)と、Aゼロ金利による資産インフレであり、B企業業績の向上はさほど株価を上げていない、と市場は思っているからでしょう。

@Aは株価にとってはマイナス材料です。さいわい2月にはFOMCは開かれないので、すぐに利上げの具体的な時期が表明されるわけではありませんが、3月中旬のFOMCまでは、好調な米国景気と金利引き上げの2つの要因の綱引きが株価を不安定なものにします。


米国の雇用統計がよかったことで米国金利は急上昇。これに伴って円安が進み、夜間の円レートは119円台に乗せたので、夜間の日経先物は17900円で終わり、シカゴは17810円で終わっていました。

今日は+140円高い17790円で寄り付いたが円安が進まなかったことから株価は上昇できず陰線になって終わりました。

日経平均は3日連続の陰線となったものの終値は着実に上げています。ギリシャ問題、原油価格の動き、世界経済の停滞懸念など、いつ足許を掬われるかも知れないのでリスクオフにしたい弱気の売りがある一方で、企業業績の向上を予想した強気の株式買いの動きがぶつかっていますが、今のところは、強気勢が株を買い「力」で株価を少しずつ上昇させているというところです。

ただ日本の10年物国債金利は0.355%に戻っています。一時は0.200%を下回る超低金利に陥りましたが、金融機関は0.2%割れの国債を誰も買わなかった。国債の利回りが0.200%以下になると、いくらリスクオフだといっても、国債を買うわけにはいきません。どうやら国債金利は0.20%が下限であるということになりそうです。


8306「三菱UFJ」は41日前につけたザラバ高値700円や30日前につけたザラバ高値682円をすぐに上回る686円(終値は680円)と上昇する。

(a)の日に4平均線の最上位に出たものの、その終値は654円であったので、残る上昇の余地は小さいとしました。翌日の始値はもっと高く660円であったので、ここで買ったとしても今日の終値680円では+20円の利益でしかありません。

NTTは昨日9日線(6958円)を終値(6874円)で下抜いたので今日の始値で決済するといいました。今日の始値は6974円であり、昨日の終値よりも+100円高く決済できましたが、その後は大幅上昇となりました。

なぜ前期に比べて-8%の営業減益になる企業がこのような上昇をするのかはよくわかりませんが、今日の始値6974円で決済することは間違っていません。


(2015. 2.10) TOPIX 1427P(+2)  日経平均 17652円(-59) 20.0億株 (2兆1654億円)


米国は小幅ながら続落する。 NYダウは17729ドル(-95)、ナスダックは4726P(-20)。10年物国債金利も1.982%(+0.021)とジリ高。

ナスダックは昨年11月28日の高値4810P、12月26日の4814Pを上抜くことができずに、約50日間の高値保合いを続けています。

WTIは3陽連となるも、この3日は上ヒゲが長く54ドル〜57ドルのゾーンが当面の戻り一杯となる感じです。


円レート(右側図)は米国金利高によって昨日は119.20円まで円安になっていたが、今日は昨日の米国長期金利の上昇にもかかわらず円安は進まず、少し円高に戻る。

日経平均(左側図)はやや円高に振れたことから、小安く寄り付き小幅安で終わる。1月28日のザラバ高値17850円が目下のところの戻り高値になっていますが、その後9日を経過しても高値を更新できていません。

1月の投資部門別の売買代金は、@金融機関が5200億円の買い越しに対して、A外国人が8900億円の売り越しでした。昨年の1月〜3月も外国人は売り越し、日経平均は16320円→13995円まで約2300円ほど下落しましたが、このときは金融機関も売り越していました。

今年は金融機関(公的年金資金)が買い越しているので昨年のような大幅下落にはなっていませんが、相場を左右させる力のある外国人投資家が売り越しとあっては、日経平均が18000円を超えることは難しい。


日本の10年物国債金利は0.40%に戻ってきました。1月20日の長期債利回りが0.195%になったことを基準にすると金利は上昇したような気がしますが、昨年10月31日に日銀が追加金融緩和に踏み切った後の11月12日は0.525%でした。昨年1月年初は0.725%でした。

今年1月20日の金利0.2%割れは、20日〜21日の日銀の政策決定会合でさらなる金融緩和が出されるかもしれないという期待がもたらせたものだと思いますが、追加の緩和策は出なかった。そこから金利の上昇が始まりました。

8306「三菱UFJ」は今日も小幅高になりましたが、680円〜700円の高値ゾーンを上抜くことは難しい。国債金利が0.725%であった昨年年初の高値が697円なので、三菱UFJの株価が国債金利に比例しているわけではありません。

NTTは昨日、20147年11月4日のザラバ高値7120円を上回りました。1月29日に4平均線の位置関係は上から順に9日線→25日線→75日線→200日線という順の関係になり、「順調に上昇している。したがって順張り方針で対処する。」という方針でした。よって「9日線を下抜いたら決済し、再び9日線を上抜いたら再度買う」というのがよい対処のしかたでしたが、(b)の日の始値で決済したところ、その日の終値は(c)338円高となったのを見ては、(c)の翌日に買い付くことはナカナカできません。


(2015. 2.12) TOPIX 1449P(+21)  日経平均 17979円(+327) 27.7億株 (3兆1600億円)


米国はNYダウが17868ドル(+139)→17862ドル(-6)、ナスダックは4787P(61)→4801P(+13)と小高い。

WTIは50.02ドル(-2.84)→48.84ドル(-1.18)へ2日間で4ドル下落する。米国の長期金利は2.021%(0.022)へ上昇しました。米国景気の強さから金利引き上げが今年前半にありそうだ。したがってドル高になるという意見が強くなってきたようです。

円レートは9日の118.57円から今朝は120.45円まで、ほぼ1.90円ほど急速な円安が進みました。1円の円高は日経平均を200円〜300円上昇させます。

今日の日経平均は350円〜500円くらい上昇してもおかしくはなかったのですが、その後の円レートは120.00円あたりに落ち着きました。円レートは休日前に比べて約1.50円の円安となり、したがって日経平均の上昇は+327円で終わりました。

米国株価はNYダウもナスダックも昨年12月の新高値を上回ることはできていません。米国景気のアップというプラス要因と金利引き上げというマイナス要因の綱引きになっているからですが、今のところ株式市場にとっては金利引き上げのマイナス要因をやや重視しているようです。

日本の株価が上昇する要因は、@米国経済(および世界経済)が快調であること、A円安になること、B日本経済が回復すること、C企業業績が向上すること、などです。今のところ@とAによって円安というプラス要因が注目され、Bは10-12月GDPは3.1〜3.7%くらいの予想がでているのでこれもプラスです。Cは悪くはなかったが思ったほどではなかったというところでしょう。

今日は@Aの要因によって日経平均は大幅上昇しましたが、さらに上昇するにはさらなる円安が続くこと、またBの日本の回復が順調であることが明らかになる必要があります。 2012年12月以来、日経平均は大勢上昇相場に入っており、2013年は大幅上昇しました。まだ大勢相場は上昇トレンドにあるので基本的には強気の方針でよいのですが、短期的(1〜2か月間)には大きな調整をすることがあります。このリスクを考えながら株価上昇に賭けるというのが今の相場環境です。


1月19日に買いのタイミングとして、@株価が9日線を2日連続で上回った、またはA株価が4平均線の最も高い平均線を上回ったら買い。という2つの指針を掲げました。@Aとも順張りの投資です。

順張り方針で買うと、買う日の株価(始値)は昨日の株価(終値)よりも高く買うことが多くなります。不利は承知の上で買うのです。

しかし買った日が戻り一杯になって、戻りの高値を掴んでしまうということはいくらでもあります。例えば図の三菱UFJですが、株価が4平均線をすべて上抜いた日は(a)(b)(c)の3回あります。
  1. はAの高値から9日目です。もしかして(A)の700円を上抜く上昇につながるのか知れません。これは賭けです。結果は1日だけ4線を上抜いたもののその後は4線を上回ることはなく下落しました。

  2. で株価は4線を上抜きましたが、(A)のピークから31 日目のことでした。(私は直前のピークから40〜50日を経過していないと、株価が上昇しても戻り売りに押されて、それほどの株価上昇は期待できないと思っているので)(b)での買いでは小幅な値幅しか取れないと思っていました。

  3. で再び4線を上抜きました。だが(A)から38日目であったので、この買いは少し早すぎると判断しました。しかも前日の終値622円から(c)の終値654円は大幅な上昇であったので、ここから追っかけていくほどのものではないと判断しました。
現実には今日の上昇で前回の高値700円を上回りましたが、(c)の翌日の始値で買ったならば660円です。今から振り返ると660円→702円までは42円幅の利益がありますが、ではいつ決済するのかといえば、この後9日線を下回った日です。現在の9日線は659円なので、おそらく9日線を下回って決済することになるのは680円より安いところです。そうなると660円買い→680円決済となってたいした利益は得られないのです。 (尤も三菱UFJ株が800円まで上昇すれば、決済は770円〜780円で行うことになりますが、それは現時点では不明です。)


(2015. 2.13) TOPIX 1449P(-0)  日経平均 17913円(-66) 25.6億株 (2兆6868億円)


ウクライナ・ロシアの停戦合意がなったことやWTI原油が反発したことなどから、米国株は上昇。NYダウは17972ドル(+110)、ナスダックは4857P(+56)。

ただ「1月の小売売上高は、前月比-0.8%と予想(-0.4%)を上回る低下であったので、株価上昇はブレーキがかかり気味でした。長期金利は1.990%(-0.031)と低下。

ナスダックはここ3か月間は(B)の4814Pを上限とし、(A)の4547Pを下限とするゾーンでの大保合いでしたが、昨日は(B)の上限を突破し、新しい値ごろのステージに変わったといえます。

新しい値ごろというのは、例えば(c)でそれまでのピーク(C)4610円を上回ったとき、どこまで上昇するかは不明だが、その後の株価の下限は(C)の近辺になるということです。実際には(c)の後の高値(B)は4814Pまで上昇しましたが、その後の安値は(C)4610Pを大きく下回るような下げにはつながりませんでした。この場合は(A)4547P〜(B)4814Pの約260P幅のゾーンになったわけです。

次の新しいゾーンは(B)の4800Pくらいを下限として、上限は200P幅上乗せした5000Pになるのか、あるいは100P幅の4900Pになるのか? 予想はできませんが、すでに米国株には割高感がでているので、上限はそう高くはならないだろうと思っています。(高値5000Pは無理でしょう)


米国金利が低下したため円高に振れる。昨日より約1.4円の円高となりました。円レートの変化からすれば昨日の日経平均の上昇のほとんどが失われてもよかったのに、今日は-66円安とわずかな下げにとどまりました。ここに注目すると、日経平均は楽観人気が強くなっていると思われます。

それにしてもここ4日間の円レートの変動は激しい。昨年10月31日の日銀の追加金融緩和が発表されると、円レートは前日の109.13円から12月8日の121.38円まで約12円の円安となり、これに伴って日経平均は15658円→18030円へ約2500円の上昇をしました。1円の円安は日経平均を200円上昇させたわけです。

現在では10月31日の日銀の追加緩和は相場に完全に取り込まれているので、日銀の金融政策が現状維持である限り、日経平均を上昇させることはありません。円安か円高を決めているのはドルの動向です。もっといえば米国の長期金利の動きです。 今の日経平均は円安というよりもドル高によって上昇をしています。つまり日経平均は米国金利しだいという不安定な状況にあります。


NTTが4平均線を上回ったのは(a)の日でしたが、このとき過去3か月以内の小波動のピークは(A)の7120円でした。(a)の45日前のことです。昨日いったように、直前の大きな壁である(A)から40日〜50日間が経過していれば、(A)で買いついた向きの失敗(シコリ玉)の過半は解消されています。

NTTの場合は(A)→(a)までは45日が経過しているので、おおむね(a)の日には(A)の日の買いの失敗は解消(つまりは手仕舞いされた)されていると思ってよいのです。

昨日例題にした三菱UFJの4線を上抜いた(b)は3か月以内のピーク(A)700円の日から31日目、(c)38日目でした。この点でNTTが4線を上回った(a)の日の買いのほうが、三菱UFJの(b)(c)の買い場よりも有利であったのです。

目下のところNTTのピークらしさのポイントは、@新高値の、A陰線(前日)、B順下がりの陰線(今日)、C9日順位相関が+80以上、D25日順位相関が+80以上、の5ポイントになりました。ピークの確率は5分5分です。


(2015. 2.16) TOPIX 1459P(+10)  日経平均 18004円(+91) 24.6億株 (2兆4327億円)


米国株は続伸。NYダウは18019ドル(+46)、ナスダックは4893P(+36)。長期金利は2.055%(+0.065)、WTIは52.78ドル(+1.57)

NYダウに比べてナスダックの堅調ぶりが目立ちます。今日で5陽連。新高値4814Pを上回ってからは2日続けての「高値引け」です。高値引けになるということは、時間が経つにつれて強気が増えていき、弱気が減っていったということです。

子供の時分に冬の夜中、日蓮宗の信者の「行」なのかどうか知らないが、白装束の隊列が「ドンツク・ドン・ドン」と団扇のような太鼓を叩きながら歩いてきて、通り過ぎていったのを見た記憶があります。

「ドンドンよく鳴る法華のタイコ」という言葉がありますが、「高値引け」とはまあそういう状態ですが、すでに5陽連となっては、この後も「ドンドンよく鳴る」とはいかないでしょう。( 今日の新聞の広告に「2月16日は日蓮上人の生誕の日」の公告があったので思い出した。どうでもよい話です。)


日経平均は18004円で引ける。2007年7月以来のこととか。ただ高値を更新したわりには熱狂感はなく、ようようにして18000円まで辿り着いたという感じです。

18000円まで戻った原因は、円安に尽きます。ひところ(2011年10月)は75円台であった円が120円までの円安になったのは、黒田日銀のリフレ政策によるものです。

このリフレ政策は、@円安によって輸出を増やす、A株価の上昇によってインフレ期待を生み出す、という2つの大きな狙いがありました。そしてそれが奏功して日経平均が18000円をを回復したわけです。

だが今日発表された10-12月期のGDPの伸びは年率で+2.2%でした。予想の3.8%に比べるとずいぶん低い。なかでも個人消費は+0.3%しか増加していません。ここ15年間続いたデフレマインドは、そう急に払拭されるものではありません。日本の将来がどうなるのかのビジョンが出ないことには、生活防衛に閉じこもった国民が安心して消費をしはじめる動きが加速することは難しい。


4平均線(9日・25日・75日・200日線)を株価(終値)が上回った日をトリガー(買いのキッカケ・買いの注目点)として、どのように仕掛ければよいのかを、1月19日から説明してきました。

株価が4平均線のすべてを上回った日の翌日の始値で仕掛けた場合の勝率は特に優れていません。

ほぼ50%の勝率です。この方針は順張りであるので、大雑把にいえば5分5分の仕掛けをしようとしているのです。

単に「株価が4平均線を上抜いた」というトリガーでは、日経225銘柄を対象に(2001年〜2013年)の検証をすると、(売買ルールは、10日経って11日目の始値で決済。手数料0円とする)
  1. 勝率 51.0%
  2. 平均利益 0.36%
  3. PF 1.15倍
です。しかしこの順張り(株価が高くなったら買う)のやりかたとしてはなかなかよい成績です。例えば順張りの典型であるNo.87「パラボリック」の同じ条件での成績はもっと悪くなります。大雑把(事例が多すぎるので225銘柄の全部の検証はできなかった)ながら
  1. 勝率 49.9%
  2. 平均利益 -0.09%
  3. PF 0.97倍
つまり買い仕掛けのトリガーとしては「株価が4平均線を上抜いた」のほうが優れています。 しかしそのトリガーの成績は@勝率 51.0%、A平均利益 0.36%、BPF 1.15倍 でしかありません。

順張りのトリガーで勝率が50%を越えることは多くありません。しかし勝率が50%そこそこというのでは仕掛ける元気はでません。元気を出すには単純に「株価が4平均線を上抜いた」というトリガーだけを注目するだけではなく、その局面の判断が必要なわけです。




(2015. 2.17) TOPIX 1462P(+2)  日経平均 17987円(-17) 23.1億株 (2兆2494億円)


米国は休場。

日経平均は、@米国株価、A米国長期金利、B原油価格、C円レートの手本がないため相場の強弱の判断はできず。よって日経平均の日中の値幅は100円幅の小動きで終わる。

昨日の東証1部の連結PERは17.11倍となりました。今期の経常利益の伸びは+3%程度だと予想されているので、現状のPER17倍は妥当なところまで買われていると思います。

日本の長期債金利は昨日0.44%まで上昇しましたが、今日は0.39%まで低下しました。昨日までは0.44%の利回りが欲しかったのに今日は0.39%でもよしとするのは、世界の情勢を見て、そうそうリスクオフにはなり切れないということでしょう。

株価が4平均線(9日・25日・75日・200日)を上抜いたときに買うとどうなるかを1月19日以来連載しています。昨日は単純に「株価が4平均線を上抜いた」のを見て買うと、勝率は50%強で、利益率もそう大きくはないことをいいました。 誰しもが勝つ確率が50%程度のものに積極的に投資できるはずはありません。ではどうすれば勝率を60%、70%と高めていくことができるのか? 

人によって、利益を上げたい基準は異なります。
  1. 目先(1〜3日)で2%の利益を上げたい
  2. 短期間(10日間)で5%の利益を上げたい
  3. 短・中期期間(20日間)で10%の利益を上げたい
  4. 中期間(50日間)で15%の利益を上げたい
  5. 中・長期間(200日間)で30%の利益を上げたい
  6. 長期間(500日間)で100%の利益を上げたい

などなどさまざまな要望がありますが、ここでは10日間で5%の利益を上げるという基準で説明します。

ここで、単純な「株価が4平均線を上抜いたら買い」という条件表を決めておきます。次のようなものです。簡単なものなので自身で設定してみてください。




上記の条件表を使って、8306「三菱UFJ」のグラフを描くと、次図のように(a〜h)で買いマークが出ます。

  1. の翌日の始値で買うと613円。10日後の決済は618円(+5 円)

  2. の翌日の始値で買うと615円。10日後の決済は638円(+23 円)

  3. の翌日の始値で買うと628円。10日後の決済は609円(-19円)

  4. の翌日の始値で買うと614円。10日後の決済は665円(+51円 )

  5. の翌日の始値で買うと681円。10日後の決済は630円(-51円)

  6. の翌日の始値で買うと675円。10日後の決済は623円(-52円)

  7. の翌日の始値で買うと636円。10日後の決済は695円(+59円)

  8. の翌日の始値で買うと660円。今日現在の終値は720円(+60円)
8回の仕掛けのチャンス(トリガー)がありましたが結果は5勝3敗です。たまたま5勝3敗になっていますが、(d)の買いは翌日の日銀の追加緩和策の発表によって株価が急上昇 したという、グラフ(チャート)以外の恩恵を受けています。純粋なグラフからの仕掛けでは4勝4敗になった可能性もあります。

グラフがこうであるからその後はこうなるはずだと思うのは幻想です。将来の株価の推移はすべてが過去のグラフに依存しているわけではありません。株価に大きな影響を与える事象が発生したときは、今までのグラフからは予想もしなかった株価の変動が発生します。

しかし長期間の株価の変動を見ていると、私は70%程度は過去の株価の動き(すなわちグラフ)が先の株価の動きを捉えているのではないかと思っています。 グラフから勝率が高く、できるだけ間違い(ダマシ)に合わないような条件表を設定するにはどうすればよいのか? についてしばらく言及したいと思います。その武器は《カナル24》Ver.5と《Qエンジン24》Ver.5です。



(2015. 2.18) TOPIX 1482P(+20)  日経平均 18199円(+212) 27.2億株 (2兆8050億円)


連休明けの米国は小幅上昇。

NYダウは18047ドル(+28)、ナスダックは4899P(+5)。NYダウは昨年12月のザラバ高値18103ドルを上抜けていませんが、ナスダックは高値4814Pを3日前に上回ってから順張り相場に戻り、昨日で5日連続高を続けています。

順張り相場になっているのだから、今後は逆張り的に上値メドを想定して、そこがピークだとする判断は慎むべきです。グラフが悪化(下げ始めの現象)するまでは相場についていかねばなりません。今のところナスダックが下げ始めたのか?と思う現象は、
  1. この3連続陽線の最も安い4860Pを終値で下回るか
  2. 終値が9日平均線を下回る
のいずれかです。

WTI原油は9日線を上回ること11日目となりました。完全に25日線の上に乗っかっているので、次は75日線までの戻りが目標ですが、原油はナスダックと違って逆張り相場にあるので、戻れば売られるということになります。


日経平均は昨年12月8日のザラバ高値を完全に上回り、順張り相場に回帰しました。2日前にザラバ高値18074円、終値18004円と新高値を奪回したものの、それはわずかにクリアしたに過ぎませんでしたが、今日の上昇は有無をいわせぬ新高値です。

とにかく機関投資家の買い意欲が強い。GPIFの株式組み入れ方針の見直しがあって、年金資金は株式を買い入れることに注力しているようです。

定点観測9銘柄のうち、昨年の12月の高値(終値ベース)を上抜いた順は、@ソニー(1月23日)、ANTT(1月28日)、B三菱UFJ(2月12日)、B日経平均(2月12日)、C鹿島(2月13日)、Dトヨタ(2月18日)です。

上昇のスタートはソニーでありNTTでした。この2銘柄のここ 3日間は上昇に息切れが出ています。年金基金は時価総額の大きいTopix Core30の銘柄を手っ取り早く買い入れて株式のシェアを増やそうとしています。思っているほどの株式の手当てがついたのかどうかはわかりませんが、株価の上昇を追いかけてもなお買い続けたのが、この日経平均の堅調さに現れています。

ナスダックが新高値に踊り出て順張り相場になっているので、日経平均も新高値に出て順張り相場になったことはおかしくはありませんが、それほど強烈な順張り相場になったとは思えません。この株価上昇は年金基金の焦り買いによるのではないかと思っています。


年金資金のような長期の投資をする機関の投資方針は、
  1. 配当利回りが、長期金利よりもよいときに買う。

  2. PERが低いときに買う。
に尽きると思います。1).東証1部の配当利回りは1.50%程度であるので、長期金利の0.40%に比べるとまだまだ買う余地はあるといえますが、株式を保有するということは、相応のリスクを抱えるということです。国債のように元本保証ではありません。

A株の株価が1000円で年間の予想配当が20円とすれば配当利回りは2.0%になります。1年間で20円の利益が出ます。だがA株が-100円安して900円になったときは-100円の評価損がでます。 1年間に20円の配当をもらっても、-100円の評価損がでているので、全体としては1株あたり-80円の損失になります。

このため配当利回りが3.0%であるような銘柄はいくらでもありましたが、いまは株価がそんなには下落しないだろうというリスクオフのムードが生まれています。配当利回りが2.0%とはすごいじゃないか。この銘柄を買うべきだと判断されつつあります。はたして、@企業は今の配当を維持できるのか、A株価が大きく下落することはないのか、のリスクを検討しないと割り安の銘柄を買ったかどうかの判断はできません。

図は日経平均(東証1部)のPERのグラフです。(データは1日遅れの数字です)
  1. のPERは17.07倍
  2. のPERは17.17倍
  3. のPERは17.65倍
  4. のPERは17.17倍
  5. のPERは17.13倍
  6. のPERは17.07倍
です。いずれもPER18倍を越えることはありませんでした。今の日経平均は高値圏にあると思っています。


(2015. 2.19) TOPIX 1494P(+12)  日経平均 18264円(+65) 26.5億株 (2兆5648億円)


米国は発表された経済統計の数字はあまりよくなかったが、1月下旬のFOMC議事録では利上げは急がないとの内容であったので、小動きに終始する。

NYダウは18029ドル(-17)、ナスダックは4906P(+7)。長期金利は2.083%(-0.058)へ低下し、したがって少し円高となる。

日経平均は2007年の高値(終値)18261円を上回り、株価的にはリーマンショック以前の水準をクリアしました。なんと8年ぶりのことです。

だが右図のナスダックを見ればリーマン以前の高値(ザラバ)2881Pは3年後2011年にクリアしています。高値を更新した後6か月間は株価が下落したものの、2011年10月からは再上昇に転じ、以来3年間以上の順張り相場が続いています。米国投資家の幸せさがグラフが表現しています。


日経平均はやや円高に振れたものの、出遅れていた内需株の買い意欲は強く、新高値を更新する。

図の(A)までは、日経平均は円レートと密接な関係があって、円安になれば日経平均が上がっていましたが、今は円レートは日経平均を大きく動かす要因になっていません。ここ5日間は円安が進まないにもかかわらず日経平均は上昇しています。

今は「出遅れ」を買いの理由とする投資が主流になっているので、円安を享受して株価が上昇してしまった輸出株は買わずに、株価が安い(したがって配当利回りが高く、PBRが低い)銘柄にスポットライトがあたっています。

図の(A)以後に買われた銘柄は、NTT(1月14日)→ソニー(1月21日)→トヨタ・三菱UFJ(2月4日)→鹿島(2月10日)→野村(2月16日)の順です。なぜだかわかりませんが内需のNTTが真っ先に買われ、ついで輸出企業が買われ、今は内需企業が買われています。


で、今の内需株の買われ方はものすごいものがあります。出遅れであるという理由からは、もう買いたい向きは買ったように思いますが、GPIFの買いはどこまで続くのかがよくわかりません。まだまだ買い続けるのか、そろそろ買いをストップするのか? 

まあ日経平均は、@最近2〜3か月間の高値を上抜き、A4平均線が順に9日→25日→75日→200日と順な関係になっているので、昨日から日経平均は順張り相場になったといえますが、さらなる高値を目差すことは当面は難しいのではなかろうか。

日経平均は図の(a)から今日までちょうど8年間を要しました。米国の3年間に比べて5年も遅い。その違いはFRBと日銀の金融政策の違いです。米国はバーナンキというFRB議長を得たが、日銀はそうではなかった。ここで5年間の差が出ました。逆に2012年末のアベノミックスは、当時の日銀の反対勢力(リフレ派)の考えを結集したものですが、それが極めて正しかったことは、右のグラフに如実に現れています。




(2015. 2.20) TOPIX 1500P(+5)  日経平均 18332円(+67) 24.0億株 (2兆3779億円)


米国はまちまちの動き。 NYダウは17985ドル(-44)と小幅ながら2日連続安となり、昨年12月の最高値(1810ドル)を上抜けず。高値圏での大きな保合いから脱し切れません。

ナスダックは4924P(+18)と高値を更新。5日前に12月高値4814Pを上回っているので、グラフ上で上昇を阻止するものは何もありませんが、すでに8日連続の陽線となっているので、調整があっても不思議ではありません。

日経平均はナスダックが新高値を取った翌日に2007年の高値(終値)18261円を上回り、ナスダックと同様に順張り相場に入りました。日経平均のグラフだけを見ていると、日本株だけが買われているかのような錯覚に陥りますが、日経平均はナスダックとほぼ同じ動きをしています。

このHPではNYダウのグラフではなくナスダックのグラフを掲げています。これは日経平均の動きはNYダウよりもナスダックの動きに連動していると思っているからです。よってナスダックが調整したならば日経平均も調整入りするはずです。その点でナスダックの動きは注視しておかねばなりません。


日経平均は買い意欲が強く、小幅ながら今日も上昇し18332円で終わる。ただ日中の値幅は60円ほどしかなく、株価の上昇を追ってまで買い上がろうとする向きはありません。株価が上昇するので「持たざるリスク」を感じた向きが買ったようです。

今日、野村や大和が2015年度(2015年4月〜2016年3月まで)の日本のGDP伸び率を予想しています。@大和は+1.9%、A野村は+2.1%、B日興は+2.3% でした。

だいたい+2.0%のGDPの伸びを予想し、今年の後半には貿易収支はプラスになるともいっています。こういう日本の経済成長の期待があって、ここへGPIFの資金配分の見直しによる株式買い、日銀のEFT買いという需給要因があるために日経平均は上昇しています。

現在の日経平均の上昇は、@日本経済の立ち直り期待と、A日本株買いの需給 によってもたらされていますが、@についてはPERが基準になります。昨日の東証1部の連結PERは17.48倍です。2015年度に経常利益が10%伸びるとするならば、だいたいは17.50倍くらいがPERからの限度でしょう。

Aについては、日銀が株価を上げたいためにETFの買い入れを増加しました。またGPIFは国債のシェアを落とし株式のシェアを拡大すると決めました。よって日経平均の下落リスクは小さくなっています。ただ、だからといって日経平均が目先反落しないことにはつながりません。 今日現在の日経平均のピークらしさのポイントは
  1. 新高値
  2. 9日順位相関が+80以上
  3. 25日順位相関が+80以上
  4. 条件表No.1「日経平均用(2012)」が売りマーク
  5. No.23「25日騰落レシオ」が売りマーク
の5ポイントです。今は順張り相場になっているので、5ポイントでは売ることは出来ません(6ポイントになれば売ってもよい)が、当面の高値圏にいることは確かです。


(2015. 2.23) TOPIX 1502P(+2)  日経平均 18466円(+134) 24.9億株 (2兆5294億円)


EUのギリシャへの支援が4か月延長されたことから、当面のギリシャ問題のリスクが解消。米国はNYダウ、S&Pともに新高値を更新。

NYダウは18140ドル(+154)、 ナスダックは4955P(+31)。原油は50.34ドル(-0.82)、長期債利回りは2.118%。

ナスダックの5000P乗せは難しいだろうと思っていましたが、4814Pの高値を更新してからは6日間連続して陽線、しかも毎日ザラバ高値が切り上がるという強い足取りになりました。まさに「ドンドンよく鳴る法華の太鼓」です。

@原油が50ドル台で落ち着き、Aウクライナは停戦し、Bギリシャ支援が続けられる、CECBは3月から量的緩和を開始する、というようにリスクオフのムードがあります。だが楽観したときが下げの始まりにつながります。@ABCのプラス材料は、ほぼ織り込まれてしまったのではないかと思います。

織り込んだからこそ、@9陽連になり、A25日順位相関が+80以上になったのです。近々調整があってしかるべきですが、そのときはB新高値の陰線、C続いて順下がりの陰線が出る、という現象がでるのではないか。


日経平均は、米国株高と若干の円安を材料に高く寄り付きすぐに18500円を超えるが、利食い売りに押されて少し下げて引ける。

一時はザラバ高値から-100円ほど下げたものの押し目買い意欲が強く、小幅ながら下ヒゲ付きの陰線となりました。

実体の幅は33円と小幅なので「新高値の陰線」とはいいにくいが、昨日の小波動のピークらしさ(5ポイント)に0.5ポイントを加えて、今日のピークらしさは5.5ポイントとしてよいでしょう。

今日で小波動の上昇がストップしたと判断することはできませんが、ここから新規に買えるような局面ではありません。


定点観測9銘柄のうちで今日「新高値の陰線」となった銘柄は、@5401「新日鉄」、A5713「住友鉱」、B7203「トヨタ」、C8306「三菱UFJ」、D8604「野村」、の5銘柄です。

6758「ソニー」は2日前に「新高値の陰線」となり、今日も陰線で高値は更新できず。また陽線でザラバ高値が新値を取ったのは11日前の3269円で、以後この高値を終値で更新できていないのは、ソニーの上昇力に陰りがでてきたことを表現しています。

ソニーの終値が9日線を2日連続して下回るならば、調整入りとなると思います。


7203「トヨタ」は新高値の陰線とはいえ、陰線の実体幅は小さく、上ヒゲと下ヒゲがついているので「十字足」に近いので、それほど強力な陰線ではありません。

8306「三菱UFJ」は陰線の実体が長く、多くの利食い売りが出たことを表現していますが、下ヒゲが結構長いので押し目買いもあったことがわかります。明日「順下がりの陰線」になるのかどうかを注目。

8604「野村」は高値圏で「陽線の包み下げ」となりました。よい足ではありませんが、長い下ヒゲは押し目買いをした向きがあったことを表しています。はたしてこの押し目買いが正しかったのかどうかは、明日続落するか否かにかかっています。

なお今日「新高値の陰線」にならなかった銘柄を掲げると、E1812「鹿島」は陽線で新高値を更新したのでピークかどうかの判定はできません。なお上昇中です。

9432「NTT」は7日前に新高値7497円を出して、以来新高値の更新はできていないが、9日線を下回ることもなく、さあ新高値を更新するのかそれとも9日線を下回って下落するのかの瀬戸際にあります。

9984「ソフトバンク」は新高値に出ることも、200線を上抜くこともできていないので買いの対象銘柄ではありません。完全に今回の上昇からは「蚊帳の外」でした。




(2015. 2.24) TOPIX 1508P(+5)  日経平均 18603円(+136) 23.2億株 (2兆4553億円)


米国は特段の材料がなく小動き。イエレンFRB議長の議会証言待ち。

NYダウは18116ドル(-23)と小緩んだが、 ナスダックは4960P(+5)と続伸し新高値を更新する。まだ買い人気が続いています。

一方原油は49.45ドル(-1.36)と下落して再び50ドル割れとなりましたが、原油価格の下落はもはや株式市場の材料にはなっていません。

日経平均は前日と同じ値段で寄り付き、前場はモタモタしていたものの後場に入ると先物主導で上昇し新高値を更新する。

日本株は、今は楽観人気に傾いているので、昨日の新高値の陰線(小幅だったが)に続いて今日も陰線で下げるようなら調整入りかと思っていました。だがそうはならず、アッサリと陽線で新高値を更新しました。なお楽観人気は続いています。


思うに楽観人気が続いているのは次の要因によります。
  1. 先進国の株価はとっくに新高値を更新しているので日本株には出遅れ感があること

  2. 原油価格の下落によって今年後半からのGDPあるいは企業業績は上向くと予想していること、

  3. この春闘では企業は賃上げに動きこれが消費の拡大につながると予想していること、

  4. GPIFの株式買いと日銀のETF買いがあるので大きな株価下落は予想していないこと
などを数え上げることができます。 今の株価上昇の最大の要因はCのGPIFと日銀の株式買いでしょう。 投資家はCの買いによって株価が大きく下落することはないと思っています。どこまでもCの買いが続くならば、現在いかに株価が高かろうが株式を買っておけば損になることはありません。

そういう日銀とGPIFをアテ(頼り)にしているのが現在の株価上昇の最大の拠り所であると思っています。株価は一般の値段と同じく、需要と供給のバランスで決まります。魚河岸のセリにおいて、いくらよい魚であっても獲れ過ぎて量が多ければ安い値段しかつきませんが、程度の悪い魚であっても収獲量が少なければ高い値段がつきます。

値段が高かったからその魚がおいしかったのか? 値段が安かったからマズかったのか? そうではありません。株価が安くてもおいしい銘柄はあるし、株価が高くてもマズイ銘柄はあります。ものの価値は値段では計れませんが、今はセリで無闇に買いの手を挙げ続け、値段を上げようとしている者がある。それがGPIFと日銀です。

私は日経平均の上限の価格は、(今のところ)PERが17.5倍 だと思っています。日本経済がドンドン伸びるときは、あるいはPER18倍があるかも知れないが、現状では17.0倍が妥当であり、最大でも17.5倍が限度です。


日経平均が新高値の陰線(小幅であったが)を出したので、これが個別銘柄においても「新高値の陰線」となり、続いて「順下がりの陰線」になれば、だいたいは当面は株価の調整があると思っていました。

しかしそうはなりませんでした。「新高値の陰線」の翌日は右図のようになりました。最も反発力が強かったのは、7203「トヨタ」で、ついで5401「新日鉄」、もっとも反発力が小さかったのは8306「三菱UFJ」です。

トヨタはピークかどうかを考えることはありませんが、三菱UFJは株価(終値)が9日線を下回るのかどうかを見ていく必要があります。




(2015. 2.25) TOPIX 1507P(-0)  日経平均 18585円(-18) 22.1億株 (2兆4396億円)


イエレンFRB議長の議会証言は、@利上げを急がない、Aあと2回のFOMCでは利上げの可能性は低い、というものでしたが、株式市場は特に反応せず。

NYダウは18209ドル(+92)と小幅ながら新高値。ナスダックも4968P(+7)と小幅続伸し11陽連。まだ買い人気が続いていますが、上伸力はやや減速気味です。

米国長期金利は、利上げは先だということで1.983%と久々に2.0%を下回る。その分少し円高に振れる。

日経平均は米国株高やCMEが18660円で引けたことから少し高寄りしたが、国内には特段の材料がないため利食い売りに押され、小幅(51円幅)な小陰線で終わる。

一昨日と同じく「新高値の陰線(ただし短線)」になったので、今日の小波動のピークらしさは5.5ポイントというところですが、新高値を更新中という順張り相場にあるので、ピークの判断は6ポイント以上になったときにすべきでしょう。それにしても株価が下落するかもという警戒感が見受けられません。(まあ今のところ株価が大きく下落するような材料が現れていないからそれは当然かも知れませんが、何が発生するのかわからないのがこの世界です。)


日本の株価(日経平均)を代表する銘柄は、外需の「トヨタ」、内需の「三菱UFJ」が両輪であると常々思っているので、日経平均の見通しに迷ったときはこの2銘柄のグラフを見ることがしばしばです。

トヨタは(a)の日に新高値になったので、現在は順張り相場になっていますが、今日(b)は新高値になってから初めての大きな陰線が出ました。

とはいっても今日の実体の値幅(始値8225円と終値8127円の差)は100円ほどでしかなく、大陰線とは決していえませんが、明日も「順下がりの陰線」となれば、上昇力は当面なくなったと思われます。

三菱UFJは(p)の日に株価が4平均線を上回ったので買いだと判断しましたが、すぐに4平均線の中にもぐったので手仕舞いとしました。これは若干のプラスになってまあよかったのですが、(d)で再び4平均線を上回りました。ここでの判断は「近々株価は先の高値の700円を上回ることはないだろう」というものでした。だから「杓子定規には買ってもよいが、当面の高値は670円までではないか」と思っていました。

ところが三菱UFJは(d)の日から大変身をします。(d)の終値654円から(f)の2日前の日の終値770円まで+116円の上昇をしました。+17%の上昇です。株価の時価総額がベスト10に入る銘柄にしては大きな上昇率です。なぜ(d)から三菱UFJが急速に買われ→新高値を取り→順張り相場になったかの理由を考えると、@GPIFが株式の組み入れシェアを拡大した。A長期金利の大きな変動があった、の2つが原因だろうと思います。 @は年金資金の運用を委託されている機関が決定することなので我々にはわかりませんが、Aについて私は見逃していました。

長期金利(10年物国債)と三菱UFJの株価の関係を見ると
  1. (12月9日)の金利は0.320%で株価は698円
  2. (1月19日)の金利は0.205%で株価は609円
  3. (2月 3日)の金利は0.360%で株価は622円
  4. (2月 4日)の金利は0.380%で株価は654円
  5. (2月16日)の金利は0.440%で株価は729円
  6. (2月23日)の金利は0.380%で株価は753円
  7. (2月25日)の金利は0.335%で株価は763円
となっています。(b)の日の長期金利は0.205%であったので株価は609円でしたが、長期金利が0.440%になった(e)の2月16日の株価は729円です。株価は約20%の上昇をしました。@の要因もあるので、長期金利の上昇が三菱UFJの株価を約20%引き上げたとはいえませんが、長期金利の上昇は銀行株を高めたことは事実です。

だが今日の長期金利は0.335%まで低下しています。@の要因を除くと株価は700円くらいが順当であるかと思いますが、@の銀行株を組み入れたいという年金資金の欲求を思うならば、三菱UFJの株価は700円〜770円が当面の妥当な水準ではないかと思います。




(2015. 2.26) TOPIX 1521P(+14)  日経平均 18785円(+200) 23.9億株 (2兆5089億円)


米国はイエレンFRB議長の議会証言を終えたので、目だった材料はなく小動き。

NYダウは18224ドル(+15)とわずかに高値を更新する。ナスダックは4967P(-0)と前日比で-0.02%ほど下落しましたが、これは誤差といえるマイナス幅です。ちゃんとザラバ高値は新高値を更新しているので、買い人気は続いています。

日経平均は前日終値とほぼ同じ水準で寄りつく、今日も陰線になれば小波動はピークの可能性が高まると思っていましたが、前場は+100円高まで上げ、後場に入っては先物が主導して買いが入り結局は+200円高で終わる。

昨年12月8日のザラバ高値18030を上抜いたのは今年2月16日でしたが、この日は小幅な陰線で終わり、翌日は高値を更新することはできませんでした。2月18日にザラバでも終値でも新高値に踊り出でましたが、以来7日連続して高値を更新しています。

これは世界の先進国の米国・英国・独国の株価が新高値を更新しているという背景があります。日本株は海外の株価に逆らうことはできないので、海外株が堅調な間は日経平均だけが下落することはありません(政府が政策を誤ったり、天災が起きたときは別だが)。


海外株高は低金利政策や量的緩和策によるものです。過剰流動性によって株式というリスク資産にマネーが流れ込んできていますが、これは各国の中央銀行が意図したものです。資産インフレを惹起して物価を上げようというものです。

いまのところ日経平均は上昇していますが、業績は日経平均の上昇ほどには向上していません。昨日の東証1部のPERは17.61倍です。おそらく今日のPERは17.80倍になったと思います。

今回の上昇のスタートとなった2014年10月17日のPERは14.77倍でしたから、現在のPERは3.0倍(ポイント)ほど高めに買われていることになります。この分だけ市場は楽観人気になっているといえます。

頼りにしているトヨタは、「新高値の陰線」の翌日は陽線となりました。トヨタはまだピークらしいとはいえません。

三菱UFJはいかにも9日線を割り込むような位置にありました。一度9日線を下回って再度9日線を上回るならば買ってよいところでしたが、9日線を下回ることはなかった。 今日は大きな陽線となって新高値を更新したので、押し目を待ちきれない買いの向きがあることがわかりますが、さあここから買って利益がでるのかどうか?




(2015. 2.27) TOPIX 1523P(+2)  日経平均 18797円(+12) 27.2億株 (3兆 69億円)


米国は材料がなく小動き。 NYダウは18214ドル(-10)と新高値は更新できず。9日線の水準は18109ドルであり、あと105ドル下げると9日線を割り込んでしまうという高値圏での停滞を見せています。

ナスダックは4987P(+20)とNYダウに比べれば強い上昇をしており、昨日で13日連続して陽線となっています。

米国株価は過去最高の株価を出しているのだから基本は強気に株価から見ると、リーマンショック以前の2007年の高値を上抜いた時期は、米国→英国→独国→日本の順です。直接的には金融政策がうまくいった順になります。(中国の2007年の高値は6124Pなので、これを上回ることは当分(5年間くらい)はありません。)

今や先進諸国の株価は新高値になっていますが、実体経済はたいしたことはありません。最も強い米国の2015年のGDP伸び率は3%〜3.5%程度、日本は1.8〜2.0%とされています。成熟した社会のもとにあっては立派な数字ですが、株価が経済(GDP)に比例すると仮定すれば、今の株価は経済の実力以上に上昇しています。

経済が年率で5%伸びるなら、向こう10年間分を織り込んで瞬間的に1年間に50%の株価上昇があることもあります。だが5%の成長が10年間続くというのは楽観的な思いであり、現実の経済はそのように伸びません。予想は最近の経済データの数値を将来に拡大しがちです。今年のGDPが3%の伸びであったから、株価が30%上昇するのであれば、翌年のGDP伸び率が2%にダウンしたときは株価は20%の上昇の予想になります。前年に10年間で30%の株価上昇も予想は+50+20%の上昇にダウンされ、前年に株価が上昇した+30%から-10%分だけ株価は下落します。


日経平均がここ3月間の高値を上回ったのは(a)の日でした。2015年2月12日です。この日はザラバ高値(18030)をザラバ高値(18074)を上回り、(b)の日には終値でも昨年以来の高値(17920円)を上回りました。

(a)の日は終値ベースで昨年(16320円。ここ8年間の高値)を上抜いた日です。また(b)の日はザラバ高値がここ8年間の高値)を上抜いた日です。

図の右側の円レートは(a)2015年2月12日の前日の2月10日には118.57ドルでしたが、翌日2月12日には120.17ドルまで約1.60ドルほど急落しました。


2015年2月12日の急激な円安によって、諸株は最近(リーマンショック以来)の新高値となるものが 続出しました。

上図の日経平均は終値ベースで(a)で新高値に躍り出ました。ザラバベースでは(b)で新高値になり、その後は高値を更新し続けています。

今にして思えば2月12日は画期の日でした。@日経平均は終値ベースで新高値をとり、Aトヨタも(a)の日に新高値となり、B 三菱UFJも12日に図の(a)で新高値になりました。

今日は陰線になり、調整に入るかというところです。



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