日経平均をどう見たか・判断したか (2015年 1 月)

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(2015. 1. 5) TOPIX 1401P(-6)  日経平均 17408円(-42) 20.4億株 (1兆9064円)


年末年始の米国株価は下げる。年始のNYダウは17832ドル(+9)、ナスダックは4726P(-9)。

ナスダックは11月28日のザラバ高値4810Pを1か月かけて( 12月26日に4814P)とようやく更新しましたが、上昇力は減退していました。

年末年始にかけて3日連続陰線となり、9日線を2日連続で下回ったので、目先は下落でしょう。25日線も2日連続で下回っているので、今夜も下回るならば今日から2週間くらいは下げる可能性があります。

12月のISM製造業景況指数は58.7→55.5へダウン。これは予想の57.5よりも悪かった。

@原油安・Aギリシャ総選挙・B今年半ばといわれているFRBの金利引き上げといった不透明要因に加えて、C欧州や中国のPMIが低下するなど世界経済は回復の兆しが見えません。 こういう中で米国株式だけが上昇し続けるはずはありません。今のところは、新高値になれば強気になればよいし、75日線近辺まで下落すれば押し目買いを探るという方針でよいと思いますが、2014年10月のように200日線を割り込む場面が今年前半に起きることもありえます。(米国株価は楽観して買われ過ぎていると思っています)

大発会の日経平均は小安い。ナスダックと同じく9日線と25日線を2日連続して下回っているので、@目先は下落、A明日も25日線を下回るようだともう一段安がありえます。

12月の(a→b)は(b)は陽線だったが9日線を下回ること2日目でした。(b)の日は25日線を初めて下回った日でしたが、その翌日・翌々日も下回り3日連続で25日線を下回りました。そして75日線に近い(c)まで下落しました。(a)から(c)までは7日間で小さい波動でしたが、今回の(A→B)は(a→b)のようになるのではないか。今日は陽線となったけれど(b)と同じ状況にあるのではないか。 今日の陽線を見て(A)からの下値が出たと思うのは早すぎます。


■■ 近況 ■■

2014年のデータが確定したので、DTKB14を「過去データ」としてアップロードしました。 年末と年始は立会いが不規則なために、例年データの整備に追われます。私にとっては年末年始は休日ではなく結構辛い時期です。年末〜大発会までにしたことは以下のことです。
  1. 12月30日夕刻。国内株は12月30日で終わるので、週足と月足を作成して、日足のDTKB50・週足のWTKB50・月足のMTKB50の国内株データをアップした。

  2. 12月31日朝。海外の12月30日データを入力し、海外株をアップした。

  3. 1月1日朝。海外の12月31日データを入力し、海外株をアップした。同時にすべてのデータが2014年で終わったので、2014年末までの過去データDTKB14 をアップした。

  4. 1月2日。1月1日の海外は休場なのでこの日は完全に何もしなくてよい。(一杯飲みながら箱根駅伝を見る)

  5. 1月3日朝。1月2日の海外株を入力し、週足を作成して、日足と週足をアップする。(その後、一杯飲みながら箱根駅伝を見る)

  6. 1月4日。2014年にバージョンアップした《カナル24》Ver.5のユーザーのユーザーNo.を変更する作業(4時間ほど)をする。

  7. 1月5日。メールで10件、電話で4件の質問がくる。(日頃は1日に1〜2件程度)これに即日返答をする。(よほどの難題でない限り、質問には即答しています。もしメールの返事が来ないというユーザーがあれば、そのメールが迷惑メールになっていないかを調べてください)


ということで、2014年末までの過去データ(DTKB14)をアップしたので、1月19日までにダウンロードしてください。

現在のDTKB50には121214〜150105までの500日分のデータがありますが、あと10日を過ぎると130104からのデータになります。この場合2012年12月28日以降のデータはDTKB50から消えてしまうので、DTKB12と連結すると、データが連続しなくなります。
  1. 《カナル24》Ver.5の「オンラインデータ」→「過去データをダウンロード」をクリック


  2. 「過去データダウンロード」の画面が出たら、DTKB14をクリックして選択し、

  3. 「ダウンロードする」ボタンをクリックすれば、2014年末までの過去500日分の株価データがダウンロードされます。

  4. DTKB14をダウンロードしたら、《カナル24》Ver.5の「ドライブ」をクリックして「ドライブと環境」の画面にいき、次図のような「連結」の設定をしてください。




(2015. 1. 6) TOPIX 1361P(-39)  日経平均 16883円(-525) 26.8億株 (2兆5258億円)


欧米は@ギリシャがユーロ圏から離脱するのではないかという懸念と、A原油が一時50ドルを割れたことから、リスクオフの流れとなり、株価は大幅安。

NYダウは17501ドル(-331 _-1.85%)、ナスダックは4652P(-74_-1.57%)。リスクオフのため債券は買われて長期金利は2.035%まで低下。

ナスダックは25日線を3日連続して下回ったので、先の高値4814Pを回復するには10日(2週間)はかかるのではないか。

先の小波動のボトム4547Pを割り込むことはなかろうと思いますが、75日線近辺で@下ヒゲの長い足がでる、またはA大陽線が出るまでは目先下げ続けると思います。

原油安は米国経済にとってプラスであると市場は判断していましたが、原油安は@資源産出国の金融不安をもたらせる可能性があること、Aシェールガス(オイル)の企業が一転して赤字になり、同時にシェールガス産出で沸き立った地域の経済と雇用がしぼむこと、Bロシアやイランがヤケクソになる懸念があること、などマイナス面も結構あります。

ようやく米国市場はここに注目し、昨日の大幅安になりました。ただ米国としては原油安についてはプラスとマイナスを相殺すればプラスのほうが大きいでしょう。昨日の大幅安は原油安という材料についていえば、マイナス面ばかりを見たという感じです。

昨日の大幅安の最も大きな要因は、ギリシャがユーロ圏を離脱するのではないかという心配でしょう。ギリシャが大統領を決めることができず、1月25日に総選挙を行うことが決まったのは12月29日のことでした。だがこれについては米国市場は無頓着で12月29日はナスダックは最高値4814Pをつけています。

その後、@緊縮財政をやめて、Aユーロ圏から離脱し、Bギリシャ独自の経済方針を取る という野党が第一党になる可能性が高いことがわかるにつれて30日・31日は陰線で下落。新年の2日も陰線となったっため、昨日は一気にギリシャ政局がマイナス材料としてクローズアップされたわけです。


欧米株価が大幅安(-1.57%〜-1.99%)となったし、その結果米国債券が2.035%と低下したことから、円高になり、日経平均は-307円で寄り付く。その後も反発はなくジリジリと下げ幅を拡大し、ほぼ安値引け(−525円)で終わる。

現状のチャートからは、
  1. 大勢波動の上昇は壊れていない。(図の(a)14529円を下回ったなら大勢波動は下降波動に転換する)

  2. 中勢波動の上昇は壊れていないが、図の(c)16672円を下回ったなら、一応下降波動に転換する。しかしそのボトムは16400円くらいだと思われる(そう深くは下げない)

  3. 小波動のボトムのポイントは、@新安値 の1ポイントしかないが、明日はA条件表No.1が買いマークを出し、B続落すれば9日順位相関が-80以下になる。としても3ポイントなので、ボトムの判定はまだ先になる。

だいたい75日線近辺がこの下げの限度となるのではなかろうか。@株価でいえば16600円、A出来高は30億株、B売買代金が3兆円となればセリング・クライマックスとしてよいでしょう。この3つがそろったときは「押し目買い」のチャンスであろうかと思います。


(2015. 1. 7) TOPIX 1359P(-1)  日経平均 16885円(+2) 22.0億株 (2兆1434億円)


米国は12月のISM非製造業景況指数が59.3→56.2(予想は58.0)へダウンし、先日のISM製造業指数が58.7→55.5へとダウンしたことを合わせて、どうも米国景気は伸び悩んでいるのではないのかの疑念がでてきました。

NYダウは17371ドル(-130)、ナスダックは4592P(-50 )と4日連続安。長期金利はリスクオフの動きから1.946%まで下げる。

原油はOPECは減産しないし、ロシアは増産するわ、で供給過多は当分改善の見込みなし。

ただナスダックのグラフは、@昨日最も長い陰線となっており、最後の投げ物が出たのではないかと思われるし、A75日線で止まっています。B先のボトム4547Pを下回れば、中勢波動は下降転換し200日線の4430Pまで下落かも知れないという危うい水準になっていますが、これを下回らねば、時間をかけて新高値4814Pを更新する可能性は残っています。


米国株安→長期金利の低下→円高の連鎖から日経平均は安く始まったが思ったほど安くはなくわずか-74円安で始まりました。

背景には今年の日本株は20000円を超えるだろうという期待があります。@円安によって輸出企業の業績は伸びる、A10-12月期の業績はよいようだ、B原油安が消費を喚起する、C法人税減税が決まる、D農協の岩盤規制が取っ払われそうだ、などなどですが、これは国内投資家だけが思っていることで外国人投資家は日本株については期待していないようです。

日経平均のグラフは75日線の少し上位で陽線となりました。今日現在の小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線で、B条件表No.1「日経平均用(2012)」が買いマークを出した、C9日順位相関が-80以下になった の4ポイントです。今のところ4ポイントであるので、今日をもって小波動のボトムが出たとはいえませんが、ボトム圏にあると思われます。


昨日、「16672円を下回ったならばボトムは16400円だと思われる」という考えと、「だいたいは75日線近辺の16600円が下げの限度ではないか」という記事を書きました。

人は自分の都合のよいように考えて、「ああそうか16400円まで下げるのか」と思われたユーザーがありました。だから日経平均が戻れば売って、16400円で手仕舞おうという気になったのでしょう。

1月6日の記事は16672 円を下回れば...」という前提を言っています。前提なしに「16400円まで下落する」と言えば、これは占いであり、おみくじと同じことです。

私は私の相場の判断のルールによって今後の可能性を言っているのであって、占いをしているわけではありません。

また「何を根拠にして16400円の下値メドを出したのか?」という質問がありましたが、それは《デンドラ24》の下値メドからです。図をご覧ください。下から2番目は16426円です。だが初心者こそ先の株価がどうなるのかを知りたがり ますが、株価をピタリと当てることはできません。予想した株価を信じるのは間違いです。

例えば下値が16400円であるといっても、16600円までしか下落しないこともあるし、16200円まで下げることもあります。どちらもハズレです。株価がXX円になったから仕掛けるというのは、占いに殉じていると思わねばなりません。株価のメドは、小波動の確率でいえば10%〜20%位の重要性しかないのです。


(2015. 1. 8) TOPIX 1377P(+17)  日経平均 17167円(+281) 24.7億株 (2兆2004億円)


欧米株式は反発する。ユーロ圏の12月のCPIは-0.2%と5年ぶりのマイナスになりいよいよデフレの足音が大きくなってきましたが、ECBが近々量的緩和に踏み切るだろうと市場は読んで株価は買われる。

米国はADPの12月雇用者数が+24.1万人(予想は22.5万人)と前月(20.8万人)より増加したことや、原油が下げ渋ったのを見て反発。

NYダウは17584ドル(+212)、ナスダックは4650P(+57 )。長期金利は株価高から少しアップして1.974%。

ナスダックは大陰線に小陽線がはらまれた形になりましたが、まだ上昇波動に転換したとは言いがたく、75日線水準が下値と見ての買戻しの域を出ません。上昇転換したのかなと思うのは、安値をつけた陰線の前日の陰線の高値(4702P)を上回ってからです。


日経平均は欧米株の反発から上昇する。小波動のボトムらしさは、昨日は@新高値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C条件表No.1が買いマークを出した の4ポイントでしたが、今日はD順上がりの陽線となったので5ポイントになりました。

(d)がボトムであるかどうかの確率は5分5分ですが、ほぼ小波動のボトムは出たのではないかと思います。

ただしここからの大幅な上昇は見込めません。今日の売買代金は2兆2000億円でしかありません。まだ十分に買戻しが出ているとは言えず、なお株価下落を期待している売り方が多いようです。

次に昨日の(d)がボトムとなったとしても、「三角保合い」を形成するだけで、一方的な上昇はできません。よくて25日線の17450円が上げの限界でしょう。


(2015. 1. 9) TOPIX 1380P(+2)  日経平均 17197円(+30) 25.0億株 (2兆4385億円)


欧米株式は続伸。それも大陽線となる

ユーロ圏は原油の大幅安からCPIの低下が加速し、12月は-0.2%とデフレ突入の懸念が強くなったものの、ECBの量的緩和を期待して株価は逆に上昇する。これを見て米国株も大幅高。

NYダウは17907ドル(+32_+1.83%)、ナスダックは4736P(+86_+1.84%))。長期金利は少しアップして2.023%。

昨日の大陽線を見ると米国株の小波動はボトムを出したようですが、この1か月のうちに2度も75日線まで下落したのは、高値圏での保合いをしていると判断したほうがよく、順調な力強い上昇になるとは思われません。高値圏での逆張り相場であろうと思います。

昨日の米国株の大幅高は、@12月の小売売り上げ高がよさそうなこと、A原油が2日連続で陽線となって下げ渋っていること、BFRBは少なくとも4月下旬までは金利を上げないことが明らかになったこと などですが、どれもNYダウで+300ドル・ナスダックで+80Pも上昇させるような原因ではありません。上昇の原因は将来を見通してのものではなく、「買戻し」といった需給によるものでしょう。需給が株高の原因であるならば、継続して株価が上昇するわけはなく、買戻しが終われば株高も終わるということになるのではないか。

日経平均は米国株が+1.8%程度上昇したのに比べて、今日の上昇率は+0.2%程度と見劣りします。もし今日も陽線となれば、日経平均の小波動のボトムらしさは6ポイントになり、買いが有利になるところでしたが、陰線で終わったため、5ポイントのままです。上昇・下落の確率はイーブン(5分5分)です。

日経平均も米国株と同様に、しばらく(1月一杯)は高値圏での保合い相場になるのではなかろうか。日本株が動くのは10-12月決算が発表させる1月末ころでしょう。海外株はECB理事会で量的緩和の規模がどれくらいになるのか?また1月25日のギリシャ総選挙で野党が勝つのか? が大きな材料です。


(2015. 1.13) TOPIX 1374P(-5)  日経平均 17087円(-110) 22.0億株 (2兆2479億円)


東京が連休中の米株式は続落。12月の雇用統計は+25.2万人となりました。だが2014年に約300万人の雇用増を達成したものの、賃金の伸びは低く雇用増→賃金増→消費増→売り上げ増→雇用増→賃金増のサイクルがなかなか生まれません。

NYダウは17737ドル(-170)→17640ドル(-96)、ナスダックは4704P(-32)→4664P(-39)。せっかく9日線を上回っていたのに、この両日で逆に2日連続して9日線を下回り、目先はなお下値探りをせねばならないようです。まだ小波動のボトムを出したとはいいきれません。

着実に雇用が増えているのに、長期金利は1.911%と大きく低下しました。通常であれば、@経済が活況になったり、AFRBが金利を引き上げる ことを重視すれば、米国金利は2.5%とか3.0%へ上昇してもよいはずですが、逆に金利が低下しています。

金利が低下するのは、債券を買う勢力が強いためです。債券買いによって債券価格が上昇し、価格に反比例する金利が低下しています。ではなぜ投資家の多くが米国債を買うのかといえば、信用リスクを意識しているからです。@ユーロはデフレに陥りそうだし、Aギリシャはユーロ圏から離脱するかも知れない、B原油安がロシアやベネズエラの信用不安をもたらせるかもしれない、CFRBの金利引き上げによって新興国のデフォルトが起きるかもしれない。 そういう不安があります。

FRBが金利を引き上げれば、米国金利と日本金利の差が拡大するので、円レートは下落し130円になるとの予想もありましたが、現状は米国金利は低下しており、日本金利との差は大きくなるどころか縮まっています。したがって円安に振れることはなく、日経平均が上昇することもありません。


目下のところ、@ECBがどういう形で量的緩和を実施するのか、Aギリシャの総選挙の結果は野党が勝つのかどうか、B原油価格はどこまで下落するのか、が注目点です。

原油価格は過去のデータからは、相当に安い水準にまで下落してきました。

右図はWTIの月足です。(a)最高値146.65ドルと(b)最安値32.40ドルとの差は約4.5倍の違いがありますが、基本的には、@需給関係、A世界経済の見通し、Bリスクマネーの流入 の3点が原油相場を動かせています。

  1. 最高値をつけたのは2008年です。中国経済が最も活動的であった時期で、中国が資源漁りをして「中国の爆食」といわれました。

  2. しかし2008年は2007年までの新興国を起爆材料にした世界経済は破綻します。直接の原因はリスクをまったく軽視したサブプライムローン問題でした。ここで原油価格は32.40ドルまで下落したのは、Aの世界経済の見通しが経たなくなったことと、Bのリスクマネーが壊滅したからです。 世界経済がマイナスになり、リスクマネーが引き上げたならば、原油は32ドルまで下落するのだということがわかりました。

  3. 2009年からFRBの大規模な量的緩和が始まり、また中国は当時の円レートで約50兆円の財政投資をして、世界経済の下支えをしました。これによって原油価格は110ドルまで上昇。

  4. 世界経済の沈下は食い止められたものの、経済は思わしく回復しませんでした。2011年〜2014年の4年間は世界経済の上昇がストップした時期です。 このときの原油価格は110ドルでピークになっています。また85ドルあたりが安値になっています。OPECが需給の調整をして、原油価格を一定の範囲にとどめたのでしょう。

  5. 原油価格は2014年10月から一変しました。これまでは@のOPECによる生産調整とA世界経済の見通しによって原油価格はある範囲で一定していましたが、@のタガが外れました。この原油安にもかかわらずOPECは減産を決定することはできませんでした。それは従来の原油採掘の方法とは異なるシェールオイル(ガス)技術が開発されたからです。ここにいたってOPECは需給調整の力を失っています。

    リーマンショックの2008年は、金融不安から世界経済がマイナスになるという事態を引き起こしました。それが原油価格32ドルとなったのですが、今は世界経済がマイナスになるとは誰も思っていません。したがって原油価格が40ドルを割るようであれば、そこは原油価格の安値になるでしょう。今日の原油価格は46.07ドルですが、例え40ドルになったところで、あと10%程度の下落でしかありません。

    原油価格の下落が株式市場に与えるマイナスは着実に小さなものになっています。


(2015. 1.14) TOPIX 1357P(-16)  日経平均 16795円(-291) 22.6億株 (2兆2875億円)


原油が44.20ドルの新安値を更新したことで、米国は3日連続の陰線となる。NYダウは17613ドル(-27)、ナスダックは4661P(-3)。

米国の10-12月決算の発表が始まりました。常にトップを切って発表するアルコアの業績はまあまあだったようで、NYダウは約+280ドルまで上昇。ところがWTI価格が新安値になると一転して下落し、一時は-140ドル安まで下げ、-29ドル安で終わりました。

NYダウの昨夜の値動き幅はなんと430ドルです。グラフ(左側)の見るように上下に長いヒゲをつけて波高い足になりました。下ヒゲよりも上ヒゲが長いのは、戻り売りの勢力が強いことを表現しています。目下の世界市場の動きはリスクオフなので、リスク資産である@商品(コモディティ)やA株価が売られるという流れにあります。

このリスクオフの動きはいつでも現れます。株価がどんどん上昇しているときでさえ、常にリスクが大きくなったという声が出てきます。最もリスクを強く意識するのは見通しが立たないときです。リスクをリスクとして捉えていなかったときにリスクが表面に現れたときは株式は暴落してきました。

目先のリスク要因として昨日掲げたように、@ユーロ圏のデフレ陥落の可能性、Aギリシャのユーロ圏離脱の可能性、B原油価格の暴落、C資源産出国の決済不能(デフォルト)の可能性 などが掲げられますが、今の市場は一応これらをリスクとして認識しており、したがって原油価格や銅価格そして株価にはこれらのリスクは織り込まれつつあります。だから上記のリスクの要因@ABCが進むだけでは暴落は起こりません。


暴落は予想していなかったリスクが顕在化したときに起こります。

いまのところリスクの要因@ABCが現出する気配はありませんが、Bの原油価格の下落は世界経済にプラスであるから原油安はウェルカム(歓迎)だという意見は吹っ飛び、原油安がプラス材料であるという考えよりも、原油安はマイナス材料であるという考えのほうが優勢になりました。

一時の原油安=株価高という予想はすっかり外れてしまい、今日の株価下落になっています。

私も当初は日本経済にとって原油安は結構なことだと思っていましたが、こと株式市場に関してはマイナスの材料ではないかと思い始めたのが昨年の中旬からです。原油安は株式市場にとってプラス材料にはならない、逆にマイナス材料になるのではないのか と思い始めたのです。なぜ原油安が株価の低落をもたらすのか? 過去の記事を抜粋して再掲します。

    2014.12.17
    原油安が止まらないことには値ごろ感だけで下値だと思ってはいけません。今日のロイターのHPを見ると、OPECの盟主であるサウジが原油安を黙認している理由は2つあって、1つはシェールオイルをつぶすこと、2つはシリア内戦で現政権を支えているロシアとイランを原油安によって窮地に陥れること(両国とも産油国) だそうです。 カナダ・米国のオイルシェールの減産もロシア・イランの経済力の減衰もすぐには現実化しないでしょうから、原油安は2〜3年は続くのではないか?

    恒常的に原油安が続けば、日本経済にとっては確かに有利なことになります。今の貿易収支の大幅赤字がトントンになる可能性もあります。そうなれば経常収支は5兆円〜10兆円になるはずで、日本国債が暴落する可能性はありません。ただ日銀が目差す2015年に+2.0%のインフレ率になることは難しくなります。安部さんは財界に対して来年の春闘ベースアップをするように異例の要請をしています。日本経済がデフレから完全に脱却したといえるには、@企業の売り上げが伸び→A賃金が上がり→B賃金が上がった分だけ消費が増え→C企業の売り上げがふえる というプラスの循環にならねばなりません。

    2014.12.22
    経済が理想的な状態はインフレ率が2〜3%であるといわれます。物価は毎年上昇するが賃金も上昇する。したがって収入の増加→消費の拡大→企業収益の増加→賃金の上昇 がうまい具合に回転していく。日銀が+2.0%のインフレ率を目標にしているのは、日本経済をそういう状況に戻したいからです。

    ところがここへきての原油の急落です。原油安は物価の下落をもたらせます。原油価格の下落を見て日銀が追加金融緩和をした10月31日のWTI原油は80.54ドルでした。ところが昨日は56.52ドルです。日銀が「ヤバイ」と思って手を打った日から-30%も下落しています。この原油安は日銀にとってショックでしょう、インフレ率をさらに引き下げることになるからです。

    日本において物価が安くなるというのは困ったことです。デフレに陥ったこの15年間は物価は安くなったけれど、GDPは成長しませんでした。 デフレ下では賃金も上昇しないので消費が拡大しません。結果日本のGDPは低下の一方になり、中国にGDP第2位の座を奪われてしまいました。今ではこれに追いつくことは不可能です。

    原油安は日本経済にとってプラスですが、これは物価が下がるという面においてプラスなだけです。物価が上がりそうにないのであれば、企業は設備投資をしないだろうし、商業施設を作らないだろう という守りの態度をとります。これでは日本経済は伸びません。

    この原油安が続くと、@石油業界は在庫の棚卸しで大きな赤字を抱える、A原油を原材料とする企業(化学)も高い原材料を使うので収益は悪化する。といったマイナス材料も出てきます。 このあたりのことを予想して出光石油が昭和シェルを買収するなどの動きがでていますが、石油業界は今後は苦難の道です。

    2014.12.30
    WTIは新安値。ザラバ安値52.90ドルまで下げ、まだ下げ止まりの兆候が見えない。米国は原油価格の下落→ガソリン価格の下落→その分だけ消費が増える→企業利益が増える→税収が増える→経常赤字が減る という因果から原油価格の下落は大賛成です。 しかし原油価格の下落は一方的にプラスにはなりません。

    1つの経済事象にはプラス面もマイナス面もあります。マイナス面の1つに、資源輸出国の金融不安が発生する可能性があります。これが世界的な信用不安につながる恐れがあります。世界経済は互いにリンクしているので、米国だけが無傷であることはありません。

    2015.1.6
    原油安は米国経済にとってプラスであると市場は判断していましたが、原油安は@資源産出国の金融不安をもたらせる可能性があること、Aシェールガス(オイル)の企業が一転して赤字になり、同時にシェールガス産出で沸き立った地域の経済と雇用がしぼむこと、Bロシアやイランがヤケクソになる懸念があること、などマイナス面も結構あります。

    ようやく米国市場はここに注目し、昨日の大幅安になりました。ただ米国としては原油安についてはプラスとマイナスを相殺すればプラスのほうが大きいでしょう。昨日の大幅安は原油安という材料についていえば、マイナス面ばかりを見たという感じです。


(2015. 1.15) TOPIX 1376P(+18)  日経平均 17108円(+312) 25.0億株 (2兆3303億円)


米国12月の小売売上高は前月比-0.9%(予想は-0.1%)と悪かった。11月分も+0.7%→+0.4%へ下方修正される。

原油安が消費を拡大させるという期待はマボロシに終わりました。米国GDPの70%を占める個人消費がここまでマイナスになり、しかも年間売り上げの20〜30%を占める年末商戦がカラ振りに終わったとなれば、米国株価は下げて当然です。

NYダウは17427ドル(-186)、ナスダックは4639P (-22)。ただWTI原油が48ドル台まで戻ったので戻り歩調となりナスダックは陽線となりました。

長期金利は、なんと1.860%まで低下しています。この原因は、@なおリスクオフの動きは続いており安全資産の米国債を買う向きが多くあること。Aまた原油安によって米国物価は下落するだろう、したがって物価安の分だけ金利は低下して当然だという見通しが新たに出てきたこと にあります。


米国金利が低下すれば、相対的に日本の長期金利は有利になります。そのため原油価格が下げるほどに、円安が進まなくなり、今日の円レートは117.87円です。

昨日の日経平均は安値が16770円でした。先の小波動のボトム16672円にあと100円まで迫っていました。もし今日16672円を下回るなら、すでに小波動のピークは18030円→17914円を切り下がっているので、小波動のボトムも切り下がるということになります。そうなれば中勢波動は下降波動に転換し、75日線を大きく下回るという事態になることが考えられました。

ところが今日は+76円高で寄り付き、その後は次第高となり結局は17108円(+312)で終わりました。米国株安に引きずられることなく、珍しく日本独自の動きをしました。今日の反発によって16672円を下抜くことを免れ、三角保合いのゾーンの中にいることを改めて表現しました。

ただ今日の+312円高は出来すぎです。ほとんどは売り方の買い戻しによるものでしょう。なんとなれば昨日の売買代金の2兆2800億円に対し、今日は2兆3300億円と500億円しか増えていないからです。新規の買いが入ったわけではありません。グラフも買い戻しの限界である9日線で止まっています。明日以降2日連続して9日線を上回るなら新規の買いが入ってきたと考えられますが、今日のところではまだ株価が上昇し始めたとはいえません。

8604「野村」は株式市場が活況になると予想されたときにいち早く上昇しますが、今日は新安値です。しかも今年になって1月7日を除くと連日高値が切り下がっています。野村が上昇に転じる気配はまだありません。

野村の小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線、B9順位相関が-80以下、C25日順位相関が-80以下、DNo.2「一般銘柄用(2013)」が買いマークの5ポイントなので、今のところはボトムの確率は5分5分です。明日E順上がりの陽線になれば、買いが有利になりますが、はたしてどうなるのか。


(2015. 1.16) TOPIX 1363P(-12)  日経平均 16864円(-244) 27.1億株 (2兆7143億円)


スイス中央銀行はユーロ:スイスフランの上限を撤廃すると発表。これまでは1ユーロは1.2スイスフランをメドにして、スイスはユーロ買いのフラン売りをしてきましたが、ユーロばかりが積み上がりしかもユーロ安が続くのでスイス中央銀行は多大な含み損を抱えているといいます。

そこでスイスフラン高を押さえることは放棄して、上限を撤廃したところ一気にスイスフランは高騰し、ユーロは下げたために一時は1ユーロ:0.86スイスフランへと約30%のスイスフラン高となりました。

要するにユーロはどんどん価値を失っていくので、強い通貨のスイスフランやドル、ついで円を買うという流れが急にできてしまいました。米国金利は1.720%(-0.140)と高騰。米国金利が低下すれが円高になります。円は一時115.80円まで上昇。

NYダウは17320ドル(-106)、ナスダックは4570P (-68)。WTI原油もザラバでは9日線を上回ったものの終値では9日線を上回ることができず。


日経平均への影響は、スイスフランが高騰したことはさほどのことではありませんが、米国金利がまさかの1.720ドルまで低下するとなると、これ以上の円安は期待できません。

日経平均の小波動は(a→b→c→d)の順ですが、小波動のピーク(a→c)はとっくに切り下がっていました。今日は(b→d)と小波動のボトムも切り下がりました。

もっともそれはザラバベースのことで、(b)の安値16672円を今日のザラバ安値(d)16592円が下回ったのですが、終値ベースでは(b)の前日の16755円に対して今日の終値16864円はまだ切り下がってはいません。

ボトムが切り下がったかどうかはまだ決めかねますが、もし終値ベースでも切り下がるということになれば、日経平均は75日線を大きく下回り、16000円くらいまで下げるのは当たり前。悪ければ200日線の15600円くらいまで下落する可能性があります。

一昨日掲げた8604「野村」のグラフは、小波動のボトムを切り下げたときにどのように下げるのかの一例ですが、今日は8306「三菱UFJ」を掲げます。 小波動のピークは(a→c)へ切り下がり、小波動のボトムは(d)の日に(b)の安値を下回って切り下がりが確定しました。(d)の終値は634円です。その後一度も9日線を上回ることなく下げ続け、今日は200日線にタッチしました。

(d)からは三菱UFJ株を持っていても何の特にもなりません。どこまで下がるのかと心配するだけです。小波動の切り下がりが確定したならば、その株を持っている理由はありません。ついでにいうならば、株価が9日線を2日連続して下回ったならば、その株は決済しておくべきです。図では(x)または(y)が決済するべき日です。(x)(y)で決済しておけば(d)を見て決済するよりもいち早く手をすかせることができています。


(2015. 1.19) TOPIX 1372P(+8)  日経平均 17014円(+150) 20.3億株 (1兆9278億円)


米国12月のコアCPI(エネルギー・食料品を除く消費者物価)は+1.6%(予想は+1.7%)とナカナカ物価が上昇しない。このため朝方の株価は下落歩調にあったが、WTI原油が+2.44ドルと反発したため、米国株価は上昇する。

NYダウは17511ドル(+190)、ナスダックは4634P (+63)。米国金利は1.840%(+0.120)と上昇。 WTI原油は9日線を上回る。

ただ12月に57.12ドルに反発して9日線を1日だけ上回ったが、翌日から続落した例があるので、明日も9日線を上回るのかに注目。(月曜日は米国は休場なので、火曜日の夜がどうなるか)


米国金利が上昇したため、円安の可能性が少し拡大したものの、ユーロ安が進行しているため対ユーロでは若干の円高。

日経平均は円レート(図の右側)に連動していますが、円の小波動はピーク・ボトムともに切り下がっています。(ザラバベースでも終値ベースでも切り下がっている)

だがそのトレンドの角度は緩やかなので、(a)や(c)のピークを上抜く可能性はありますが、当面は9日線を2日連続で上回らねば、円安になるとは言いがたい。

日経平均は今日9日線を上回りましたが、円レートは上回っていないので、円レートが9日線を上回るかどうかが目先の焦点です。


定点観測9銘柄のうちで、グラフが最も強い順に掲げると、
  1. 9432「NTT」(4線の最上位を抜いて4日目)

  2. 7203「トヨタ」(4線の最上位の線を上回ったり下回ったり)

  3. 1812「鹿島」と6758「ソニー」(もう少しで4線を上回る)の4銘柄です。


最もグラフの形が悪い順に上げると、
  1. 9984「ソフトバンク」(4線が順に200日線→75日線→25日線→9日線→株価と快調に下落している)

  2. 8604「野村」(株価が4線の下位にある)

  3. 8306「三菱UFJ」(4線のうちの3線より下位にあるが、200日線を割り込むかどうか)
です。


目先の上昇を取りたいならば、NTT・トヨタ・鹿島・ソニーですが、今のところ大きく上昇する可能性は大きくないので、小幅な成果で我慢せねばなりません。

ある程度の値幅を取りたいなら、ソフトバンク・野村・三菱UFJが底打ちをしたらしいと見極めたときに買うのがよいでしょう。

ということで、しばらくの間、8306「三菱UFJ」がいつ底値を出して、上昇に転換するのか? どういうタイミングで買うべきなのかを、追跡してみたいと思います。

(a)の日は、@新安値の、A陽線で、B9日順位相関が-80以下、C25日順位相関が-80以下 の4ポイントでした。その後(b)で条件表No.2「一般銘柄用(2013)」が買いマークをだせば5ポイントになるところでしたが、そうはならず。今日のところは株価が599円以下にならない限り買いマークはでません。

まだ三菱UFJを買うタイミングではありません。(そのうちタイミングがやってきます)


(2015. 1.20) TOPIX 1397P(+25)  日経平均 17366円(+352) 21.3億株 (2兆1600億円)


米国は休場。米国株価指数もWTIも米国金利も不明だったが、22日のECB理事会で量的緩和に踏み切ることは確実と見たため欧州株価は上昇。

どういう理屈からかわかりませんが、円レートは118.40円まで下げ日経平均はこれを材料に上昇する。まあ昨日の117.20円から+1.20円の円安となったので、日経平均が240円〜300円上昇することは当然ですが、なぜ円安に向かったのか? が問題です。

基本は、@ユーロ圏は量的緩和でデフレに陥ることが免れたと思ってること、Aその分だけリスクオンになり円買いの動きが弱まったこと、B休場明けのドル相場は強くなり、相対的に円安になると思っていること、などが考えられます。

ただ、@ECBはどこの国の国債を買い入れるのかがEU諸国で問題になりそうなこと、A原油価格は底打ちしたのかどうかはまだ明らかでないこと、B25日のギリシャ総選挙の結果が出ていないこと、など不確定要因がありすぎて、今日の円安と日経平均上昇はかなりの程度、気分によって上昇したと思われます。その証拠に売買代金は2兆1600億円と膨らまなかった。一部の筋の見切り発車の買いとそれに伴う買戻しが今日の上昇の原因であったと思います。

だがグラフはよくなりました。(a)の日は@新安値の、A陽線で、B翌日は順上がりの陽線、C今日はボトムからの3陽連です。小波動のボトムらしさは4ポイントですが、D今日で株価は9日線を2日連続で上回った、E4平均線のすべてを上抜いた、ということを考慮すればだいたい小波動のボトムは出たとしてもよいと思います。

ただしこの後大きな上昇につながるのかといえば、そうでもありません。例えば(b)のボトムです。(b)の日は、@新安値の、A陽線で、B9日順位相関が-80以下、というところから始まりました。(b')でC株価は4平均線を突破し、D(b'')で3日連続して9日線を上回りましたが、終値ベースでは(b'')が戻りのピーク、ザラバベースでも4日後に17814円となって新高値を更新するこことは出来ませんでした。(b')の日の小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線で、B9日順位相関が-80以下、C順上がりの陽線、D3陽連、の5ポイントでした。ボトムらしさは5分5分でした。

(c)は、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B条件表No.1「日経平均用(2012)」が買いマーク、C条件表No.23「25日騰落レシオ] が買い、D条件表No.46「25日投資マインド指数」が買い、でした。(c)の日にすでに5分5分であったのです。その後(ポイントには勘定しないが)E(c')で株価が9日線を2日連続で上回り、F株価が4平均線のすべてを上回る、という現象が出て、10月末日の日銀の追加金融緩和によって2000円の上昇をしたわけです。2000円高になったのは、(c)の小波動のボトムではすでに5ポイントがあったというのが大きな上昇の基礎部分です。基礎がしっかりしていないと高い建物は建てることができません。昨年11月4日に、『日銀にはチャートを見て金融政策のタイミングを計る人がいるのではないかと思われるほどのタイミングのよさでした。』といったのは実に(c)→(c')→(c'')の基礎部分を知った上で効果的な追加緩和のタイミングを計ったのではないかと思ったからです。

さて(a)のボトムは、@新安値の、A陽線、B翌日は順上がりの陽線、C今日は3陽連、の4ポイントです。市場全体の強弱を表現する25日騰落レシオも、25日投資マインド指数も、9日順位相関も買いにはなっていません。4ポイントのすべては足型によるポイントです。これに加えると(ポイントとはしないが)D今日で2日連続して9日線を上回った、E株価が4平均線のすべてを上回った、ということになりますが、正規の小波動のボトムらしさは4ポイント止まりです。


以上のことから、今回(a)がボトムになったとしても、(c)のような上昇力はない、(b)ほどには上昇しない、という結論になります。もちろん先の小波動の最高値の18030円を上回れば、そんな理屈は消滅し新たな順張り相場が始まりますが、国内にはそのような材料は見当たりません。

米国市場がよほど楽観して株価の大幅高(新高値更新)となるとか、急激なドル高(円安)になるならば局面はコロッと変わりますが、米国金利が1.80%程度まで下がっている現状では、米国の大幅な株高やさらなるドル高があるとは考えにくい。

右図(左側)円レートは9日線を上回りました。明日も9日線を上回ったままで推移するのかに注目。

8306「三菱UFJ」の(b)の日は、@新安値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C9日順位相関が-80以下、の4ポイントです。市場全体を表現する25日騰落レシオも25日投資マインド指数も買いにはなっていません。すべてが足型によるポイントです。すべてが足型によるポイントです。今日は株価が9日線を上回ったので、明日も上回るようなら、見切り発車で買ってもよいと思いますが、基礎が4ポイントと見劣りするので、その上昇力はそう大きくはないと思われます。

上昇の限界は前回の小波動のボトムの642円、あるいは下降しつつある25日線の649円。まあ640円〜650円の間でしょう。今日の終値が625円であるから、当然に三菱UFJを買ってもわずかの値幅を取る可能性しかありません。(あまり面白い銘柄ではない)


(2015. 1.21) TOPIX 1390P(-7)  日経平均 17280円(-85) 21.8億株 (2兆3029億円)


IMFは2015年の世界のGDP伸び率の見込みを+3.8%→+3.5%へ引き下げる。一方米国の伸びは+3.1%→3.6%へ大きく引き上げる。

NYダウは17515ドル(+3)、ナスダックは4654P(+20)と小幅高となったが、9日線を上回ることができていないので、小波動はいまだに下降中です。

WTIは前日、今年に入って初めて9日線を上回ったが昨日は再び下回ってしまいました。原油の底値はまだ見えていません。

長期金利は1.794%(-0.046)と低下したため円レートは円高に振れる。


日経平均は昨日、売買代金がさして増加しないのに株価だけが大きな上昇をしましたが、今日は戻り売りに押される。

(a)16592円がボトムであるの表示がでたので、小波動は一応は上昇波動に転じました。ただ昨日いったように、(a)が小波動のボトムらしさは4ポイントと中途半端なものであったし、4ポイントすべては足型によるからものなので、先のピーク17914円を上抜くような上昇ができるとは思われません。

日銀の金融政策決定会合における物価の見通しは、2014年度は+0.9%、2015年度は+1.7%→+1.0% へ大幅に引き下げる。当初は2015年の年度末に+2.0%を目標としていましたが、半減した+1.0%です。異次元の量的緩和が打ち出されたのが2013年4月、追加金融緩和が2014年10月。この3月で大規模な量的緩和は2年になりますが、なかなか物価を上昇させることはできません。

大きな誤算は、@量的緩和によって円安をもたらせる→A輸出企業が潤う→B設備投資が増える、また賃金が上昇する→C消費が拡大する→D物価高になる→この後はBCが繰り返され日本経済はデフレから脱却し、ゆるやかながらも成長する循環に入る。というのが日銀が予想したコースでした。 しかしそうはならなかった。@Aまでは行けたものの、輸出量は増加しなかった。白川日銀時代に起きた超円高によって輸出企業の生産拠点は海外に移転してしまっていました。国内の産業はすでに空洞化していたのです。そのためにBCDの循環が生まれませんでした。民主党政権と日銀の白川時代は、定見がなく世論に流されるだけのとんでもない時期でした。いまだに原発と日銀の過去の政策が日本経済の足を引っ張っています。

一例をあげると「運」が悪いのがシャープです。円高に耐えかねて海外に白物家電の生産基地を作り、国内で販売する白物家電は海外生産基地から輸入することで円高時代には一層の利益が拡大するはずでした。ところが今回の円安によって輸入すればするほど採算が悪化するという態勢になってしまいました。お陰で2015年3月期は赤字陥落です。単純に今は円高である・円安であるということをベースにして、円高あるいは円安対策に追われる企業は悲しい。円安・円高の予想は難しいけれど、いつも「後追い」をしていてはいけません。シャープは世界経済や日本の金融政策の変化をどう見るのかという視点がなかったようです。

さて、今週は株価に影響を与える2つの重要なイベントがあります。 22日夜のECB理事会で、@どの程度の量的緩和をし、Aどこの国の国債を買い入れるのか、を見るまでは、市場が予想することは単なる希望とか憶測でしかありません。ついで25日のギリシャ選挙で、@野党が第一党になるのかどうか、A連立政権がスムーズに組めるのかどうか、BEUからの離脱がありそうなのかなど、株価波乱の可能性が残ります。

8306「三菱UFJ」は9日線を割り込んだので、2日連続して9日線を上回るという望みは白紙にもどりました。


(2015. 1.22) TOPIX 1389P(-1)  日経平均 17329円(+48) 19.7億株 (2兆 507億円)


ECBのドラギ総裁が提案した量的緩和の規模は、2016年末まで毎月500億ユーロの資産を買い入れするというもの。

総額は1.1兆円ということだから、22か月×500億ユーロ=1.1兆ユーロという計算になります。ということは今年の3月から買い入れを開始する予定であるらしい。

1月2月は、どういった資産を買い入れるのかを決めるのでしょうが、いかんせんEUは寄り合い所帯です。助ける側と助けてほしい側の利害関係が対立するので、物事がなかなか決まらない。

今夜、量的緩和策が発表されたなら、一応市場は歓迎するでしょうが、実際に買い入れが開始されないうちは積極的な買いが入るのか? やや疑問です。

NYダウは17554ドル(+39)、ナスダックは4667P(+12 )と小幅高。WTIは再び9日線を上回る。


東京市場はECBとギリシャ選挙を控えて様子見となり売買代金は2兆円スレスレと縮小する。先物の出来高も35000枚と少ない。

ただ形としては日経平均は3日連続して25日線を上回ったので、あと5日間くらいは上昇が続くと思いますが、18000円に迫るような上昇は難しいだろうと思います。

8306「三菱UFJ」は大きく下げた後に上昇を開始するタイミングを紹介しようとして、1月19日からグラフを毎日掲げていますが、まだ上昇開始とはならず。

昨日9日線を下回り、今日も2日連続で9日線を下回っています。よい兆候はどこにも見えないので、まだ買いのタイミングではありません。


1月19日の時点でグラフが強いのは、順に@9432「NTT」、A7203「トヨタ」、B1812「鹿島」と6758「ソニー」であるといいました。右図の●が付いている日が1月19日です。

これら銘柄は、@株価(終値)が4平均線を上回っている(NTT)、A4平均線を上回ったり下回ったりしている(トヨタ)、Bもう少しで4平均線を上抜きそうだ(ソニーと鹿島)の基準で選んだものです。

これら銘柄の買いのタイミングは、株価が4平均線を上回ったときが基本です。

ただ9432「NTT」は(a)の日にすでに4平均線を上回っています。本来ならば(a)の翌日が買いのタイミングですが、これを逃したならば陰線が出た翌日に買えばよい。( (b)または(c)の陰線の翌日の始値で買います)

7203「トヨタ」は(b)の日に4平均線を上回ったので買うタイミングですが、今のところ)b)の翌日は陰線となって大幅上昇にはつながっていません。(もしデイトレをしたいという人がいれば、(b)の日のザラバで9日線を上回ったときに買うとその日の終値では利益が出ます。これがデイトレの唯一の有利な点です。)

1812「鹿島」と6758「ソニー」は1月19日の時点では株価は4平均線を上回っていませんでしたが、ワンチャンス(1日の上昇)で上抜ける位置にありました。よって9日線を上回ったときが買いのタイミングです。6758「ソニー」は(c)の日に9日線を上抜いたけれど、1812「鹿島」は1月19日以降ザラバでも9日線を上回ることはなく、買いのタイミングは現れませんでした。


(2015. 1.23) TOPIX 1403P(+13)  日経平均 17511円(+182) 20.8億株 (2兆1237億円)


ECB理事会は、@2015年3月〜2016年9月まで、A毎月600億ユーロの資産買い入れをする、Bうち国債の買い入れは450億とし、ECBへの出資比率に応じて購入する。と決定しました。

@Aは昨日のドラギ総裁の提案であると予想されていたものよりも金額は大きく、また最終の時期を早めたものでした。2016年9月までにはEU圏の経済を立て直したいという決意であるようです。

しかしBのECBへの出資比率によってどのどの国の国債を買い入れるのかを決めるとしたことは、ギリシャ・ポルトガルなど経済の苦しい国の国債はほとんど買えないということです。 こういうルールで南欧諸国の経済を支え切れるのか? またどうやって経済を立て直すのかの筋道は見えてきません。

しかし株式市場にとっては、量的緩和がリスクオンをもたらせることは確かです、EUの経済はどうなるかはわからないが、当面はマネーがあふれ、リスク資産(株式もそうである)の買いが進むということを歓迎して、欧米株は上昇する。 NYダウは17813ドル(+259)、ナスダックは4750P(+82 )と小幅高。WTIは再び9日線を下回る。


欧米株価の上昇を受け日経平均は200円近く高寄りしたが、その後は動かず。日中の値幅は70円ほどでした。

ECBの量的緩和の材料を織り込んでしまったのか、それともその影響を計りかねているのか。ともかく今日のところはECBの量的緩和はさほどの上げ材料とはなりませんでした。

思うにECBの量的緩和は遅すぎました。これまでに何度も何度もECBの量的緩和を材料にして株価が上昇したが、なかなか量的緩和が実施されないので株価が下落する、を繰り返してきました。この過程で、ECBの量的緩和の材料のほとんどは株価に織り込まれてしまったと思います。

株式市場は、予想どおりのことが起きても株価に影響を与えません。予想外のことがおきたときに株価は大きく変動します。骨董商のあいだでは、いくらすばらしい骨董であっても、しょっちゅう売りに出されているならば「目垢」がついているとして、本来の価値で売ることができなくなります。買いたい向きが「まだ売れていないのか」と安く値踏みするためです。 同じことが今回のECBの量的緩和でも起きていたのではないか。そのためにECBは緩和時期を早めにし、1月 あたりの買い入れ額を20%増やして600億ユーロとせざるをえなかったのではなかろうか。(そうでないと市場にショックを与えることができない)

ECBが量的緩和にようやく踏み切ったことで、今後の日経平均は、@ドル高(円安)とAユーロ安(対ユーロで円高)の2つの影響を受けることになりました。これまでのように対ドルで円安になれば株価が上昇するという単純な動きではなくなりますが、ユーロ建てでの交易はドル建てでの公益の15〜20%程度らしいので、ユーロ安が日経平均を引き下げるという可能性はそう大きくありません。やはりメインは対ドルの円レートです。

■■ 近況 ■■

今日の日経新聞によれば、マイクロソフトは新OSとして Windows10を発売する。そしてWindows7以降のユーザーには無料配布するということです。Windows Vista以降のマイクロソフトの迷走ははなはだしいものがありますが、現在出荷している Window8.1 に至ってマイクロソフトの路線の過ちが明々白々となったようです。

新聞によると、デスクトップパソコンのOSのシェアは以下の通りです。
  1. Windows XP   ... 18%
  2. Windows Vista  ... 3%
  3. Windows 7    ... 56%
  4. Windows 8    ...  4%
  5. Windows 8.1   ... 10%
    その他OS     ... 9%
Windows Vista が出たとき、これはメモリを食うだけでWindows XPに比べてよくなったところはほとんどない、と思いましたが、今では100台のうち3台しか使われていません。1世代前のWindows XPの18%を見れば、いかにVistaが嫌われていたのかが明らかです。

Vistaの悪評からマイクロソフトは XPのやり方に戻して Windows7 を新しいOSとしました。Windows7 はシェア56%と圧倒的な支持を得ています。マイクロソフトが(パソコンOSとして)進む道は、XP→7 の路線であることが明らかでした。

ところがマイクロソフトは何を焦ったのか Windows8 を発売し、これまでのキーボード+マウスによる操作をタッチパネルに変更しようとしました。これはすぐに大失敗であることが判明しました。従来の入力のしかたは、タッチパネルによるよりも何十倍も早かったからです。わざわざ入力しにくい Windows 8を使うメリットはゼロであったのです。従来のユーザーの大反発をくらったので、あわててWindows7 の様式も扱えるようにした windows8.1に切り替えましたが、もともとWondows 8が大間違いなのです。8.1にしたところで、Windows XPやWindows7 を支持する圧倒的に多いユーザーは納得できませんでした。私もユーザーから「パソコンを買うのだがどのOSがよいか」と聞かれたときは、Windows8やWindows8.1 にはしないで、Window7 を買うようにと勧めてきました。

はたしてWindows8のシェアはたったの4%でしかなく、Windows 8.1の10%を合算しても14%です。あの懐かしい名機の WindowsXPのシェア18%にも達しません。Windows8は完全な失敗作です。マイクロソフトは誰も求めていないOSを発売したのです。はたして市場のリサーチをして、売れそうかどうかを検討 したのかどうか。 世界的な大企業がこのようなユーザー無視の製品を出すとは思えないのでWindows8の発売は私には信じられませんでした。一体マイクロソフトはどこを向いているのかがまったくわかりませんでした。

マイクロソフトの欠点はユーザーが何を求めているのかを知っていないことです。新しいテクノロジーの開発に力を注ぎ込みすぎることです。ユーザーはこれまでの操作のしかたがガラリと変わることは望んでいません。また過去に蓄積したデータが新しいOSで動かなくなることは、自分が蓄積してきたデータ(財産である)を捨てろというに等しいのです。ワードとかエクセルをバージョンアップすると、過去の蓄積したデータが使えなくなることがあります。これはマズい。

すべての人間が新しいテクノロジーに対応できるわけではありません。むしろテクノロジーの摂取についてはユーザーは保守的です。マイクロソフトはこのところをわかっていません。時々のOSの開発者が勝手なことをして、その結果マイクロソフトは迷走しています。 マイクロソフトはデスクトップ・パソコンのための環境とスマホのための環境を分離すべきです。そうでないとパソコンのユーザーが去り、スマホのユーザーも増えないという「アブハチ取らず」になります。スマホ用のOSと、従来からある Windows95→Windows98→WindowsXP→Windows7 のOSの路線を守ることです。新しいWindows10がこの路線を踏襲することを願っています。


(2015. 1.26) TOPIX 1402P(-1)  日経平均 17468円(-43) 18.4億株 (1兆7967億円)


最近の材料は、@ECBの量的緩和、Aギリシャの総選挙、B原油価格の下落、の3点です。もちろんC米国景気の動きやDロシアのウクライナ問題、E中東の政治不安などもありますが、株式市場は不透明感を嫌います。

@ECBは予想した以上の量的緩和に踏み切ったものの、長くこの材料は店晒しにされていたので思いのほか株式市場にはインパクトを与えませんでした。

A25日のギリシャ選挙は、定数300のうち急進左派が149〜150を占めるようです。今のところ急進左派が圧勝していますが、株式市場にはあまり響いていません。これもすでに野党が勝利するという予想であったためです。問題は急進左派が圧勝した後の政権樹立では、野党に投票をしたギリシャ国民の意見は無視できないということです。組閣後左派がEUに対してどのような要求要求をするのか? しばらくは不明です。

B原油は45.59ドルに下落。なかなか底打ち感がでてきません。原油価格がここまで下落している原因はいろいろ言われています。1)OPEC対シェールオイルの価格主導競争、2)米国を背景にしたロシアを苦しめるための経済闘争、Bイランやイスラム国を貧困化させる戦い、などです。私が思っているのは、基本はOPECが価格決定者として残りたいということではなかろうかということです。価格競争によってライバルをつぶそうとしている。つぶせばまた100ドルの価格に戻る。それまでの辛抱だ。ということです。 原油価格の下落は、1)か2)か3)のどれかが実現しないと収まりそうにありません。


25日のギリシャ選挙を受けての株式市場は、東京市場が一番に開きましたが、東京市場はギリシャの急進左派の圧勝に対応できず。

円高に振れたことから-226円安で寄り付き、ギリシャ選挙の結果が明らかになるにつれて円安にふれ、日経平均は上昇する。

グラフは5日連続して25日線を上回っているので小波動は上昇していることは間違いがありませんが、上昇力は強いとはいえません。(強いのであれば、前日の高値17532円を上回っている) 日経平均の動きは、今夜の欧米株式市場にまかすほかはありません。

8306「三菱UFJ」は2日連続して9日線を上回りました。カラ売りの買戻しの限界である9日線を2日連続して上抜いたので、一応は目先上昇に移る可能性が高くなってきました。 明日の寄り付きで買ってもよいのですが、ただ上値は知れています。25日線の640円、75日線の636円が戻りの基本です。今日の終値623円からは4%ほどの上昇しか見込めません。(勢いがあれば650円まで上昇する) しかし2〜3日で4%の利益がでるならばと思って買う方は、先の安値604円を下回ったら、損切りするという方針を持つことが大事です。

今日の終値623円→650円の+27円高を目差す一方では、今日の終値623円→603円の-20円安となれば損切りをする、どちらに賭けるのかというが、仕掛けるかどうかの決断すべきことです。-20円安を受けたくないならば仕掛けなければよいし、+27円高を取りたいならば仕掛ければよい。要はプラス・マイナスの勘定を自身で予測(見極め)できるかどうかが重要なことですです。


(2015. 1.27) TOPIX 1426P(+24)  日経平均 17768円(+299) 21.8億株 (2兆1951億円)


ギリシャは急進左派が連立を組むことが決まり、ユーロ圏から離脱しないが、債務免除や緊縮財政についてユーロ諸国と協議したいということになりました。はたしてギリシャの思惑通りになるのか。ともかく当面はギリシャ問題は大きなマイナスにならないということで、欧米市場は小幅高。

売られていたユーロは買戻しの動きが出てややユーロ高にふれる。欧米市場はわずかしか上昇しなかったけれど、日経平均は+180円高で寄り付き、+299円高の高値引けで終わる。これは理解に苦しむ上昇でした。

特に有力な上げる材料はありませんでした。あえて掲げるならば、@少し円安になったこと、A東証1部の連結PERが16.90倍→16.28倍まで低下したこと、B安部首相が第3の矢を出すといったこと、くらいです。

AのPERは前日は16.90倍でしたが、翌日は一気に16.28倍まで低下しました。先週土曜日の日経新聞で、トヨタ・富士重工・マツダなどの収益が上振れとあったので、これを予想利益に入れた結果、PERが急に低下したものと思います。

日経平均が新高値になっていないので、今回のPERの限界は17.0倍程度だろう。すでに16.90倍になっているので、日経平均の上昇はさほど大きくない。そう思っていましたが、16.28倍まで低下したことによって、あと4.4%程度の日経平均の上昇余地がでてきました。(今日+1.72%上昇しているので、残りは2.7%程度あります。日経平均では約470円の上昇余地がある)

日経平均はあと470円くらい上昇してもよいのですが、今回の上昇波動で+470円高をすると日経平均は18240円になることになります。だがこれは無理だろうと思います。月末からの決算発表でよほどよい決算(と来期予想)がでればともかく、今のところ18000円に乗せることは難しい。今日の出来高は21.8億株、売買代金は1兆2000億円とエネルギー不足です。これで今日は+299円高ができたものだという感じです。


8306「三菱UFJ」は昨日、(a)2日連続で9日線を上回りましたが、今日は高寄りしてさらに上伸し、(b)4平均線の上位に出ました。(a→b)の足は、窓を空けて、(b)は最近では最も長い陽線となったので、案外に強いスタートとなりました。

昨日は650円くらいが上昇の上限かと思っていましたが、(a→b)の足は強く、上昇のメドはもう少し高い670円くらいになったかと思います。

ただ最近の2か月間の高値は700円であり、これをすぐに上回ることができるとは思えません。三菱UFJは700円より低い位置で決済するのがよいと思います。

9432「NTT」は(a)で2日連続して9日線を上回り、(b)で4平均線の最も高い75日平均線を上抜きました。(a)または(b)の翌日に買うことになります。そして現在は利が乗っていますが、いつ決済するのかが問題です。NTTの最近の高値はは7120円であり、念のいったことには2014年9月と2014年11月の2度7120円をつけています。よほどの好材料がでないことには7120円を上抜くことは難しい。

これまでに説明した決済のしかたはは3つです。
  1. 新高値の日の安値を下回ったとき。(講座No.1 売買のしかた実況中継を参照)
  2. 株価(終値)が9日線を下回ったとき。
  3. 株価(終値)が4平均線の最も高い線を下回ったとき。
です。どれが最も優れているのかの優劣はつけられません。最もわかりやすいのはAとBの平均線を割り込むかどうかを見ていることです。


(2015. 1.28) TOPIX 1429P(+3)  日経平均 17795円(+27) 23.1億株 (2兆3023億円)


米国の12月の耐久財受注は予想の+0.3%を大きく下回る-3.4%でした。ここへ加えてマイクロソフトやキャタピラーの業績見通しが否定的なものであったので、米国株価は大幅に下落する。

NYダウは17387ドル(-291)、ナスダックは4681P(-90)。ナスダックは年末の高値4814Pに挑戦するかと思われたが、9日線と25日線を下回り、高値挑戦は振り出しに戻る。

@米国の2015年のGDP予想は+3.9%だし、AECBは量的緩和に踏み切ったし、B原油価格は半減してエネルギーコストは低下したし、CFOMCは利上げを予定するほど経済が回復しつつあるし、とマイナス材料はほとんどないのに新高値を追うことができません。 その理由は「米国株価は買われ過ぎている」ということしか思い当たりません。米国株価は高くなっているためにリスクが大きい。1.8%にしか回らない10年物国債を買うほうがましだ、ということでしょう。

米国株価が大幅安となり、やや円高に振れたために、日経平均は-150円ほど安く寄り付く。しかしその後は階段を登るように大きな押しもなく株価は上昇しました。

本来なら米国株価が-1.7%ほど下落したのだから日経平均は-300円くらいは下落してよいところでした。だが終値は+27円高で終わりました。珍しく日本独自の動きをしたのですが、先物をやや強引に買い上がったという感じでした。今日の売買代金は2兆3000億円でたいしたことはありません。多数が日経平均の上昇を期待したとは思われません。はたしてこの強引な買いが明日以降も続くのか?


日経平均の小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日騰落レシオが123.8 の3ポイントです。ポイントからはまだピークを出したとはいえませんが、今日の足は高値圏での「つつみ上げ」となったのはやや気になるところです。

「つつみ上げ」は前日の実体とザラバ高値・安値を包む足です。今日の(a)はつつみ上げの典型です。前日は陽線でしたがこれが陰線になっていれば、もっと強い「つつみ上げ」になります。高値圏で「つつみ上げ」が出たときは、強引な買いが入ったと見てよい。

「つつみ上げ」が出るのは、前日に新高値まで上昇したが、翌日は一転して安く始まった。そのわけはもう上昇は限界であると判断した向きが過半を占めたからです。しかしこの安寄りは絶好の押し目買いであると判断した向きが買い、昨日カラ売りをした向きの買戻しをさせるべく、そのまま買い上がったときです。

つつみ上げの(a)よりスケールは小さいが、(b)もつつみ上げです。このときは翌日、高寄りして新高値を更新したものの、陰線となり、後から見れば小波動のピークとなりました。今日の「つつみ上げ」は小波動のピークらしさが3ポイントという状況下のことなので、「つつみ下げ」の足だけを重視してピークが近いとは判断できませんが、ピークの可能性は30%はあると思います。

8306「三菱UFJ」は小幅安となるも、「三井住友」や「みずほ」に比べて2015年3月期の業績はよさそうなので、25日線を下回らず。なお上昇の期待があります。


(2015. 1.29) TOPIX 1413P(-16)  日経平均 17606円(-189) 24.1億株 (2兆4827億円)


FOMCは新しいことは出ず。一部では金利引き上げがずっと先にずれるのではないかと期待していたようですが、FOMCの米国景気の判断は上方修正されたため、期待は外れる。

NYダウは17191ドル(-195)と連続安となって2日連続で75日線を割り込む。ナスダックは4637P(-43)で75日線ぎりぎりまで下げる。WTI原油はザラバ・終値ともに新安値の44.45ドル。

10年国債は1.726%(-0.100)と大きく下げたのは米国ではリスクオフが続いているということでしょう。


昨日のCMEの日経先物の終値は17525円でしたが、日経平均はこれよりも140円高い17666円(-128)で寄り付く。この点を見ても、日本株に強気の向きが多いことがわかります。

その後-16円安まで上昇したものの、4-12月の決算の数字が思ったよりも悪いことが意識されて下げる。

今日の主だった銘柄の下落率は、@スカイマーク(-25.2 %)、A日立建機(-10.8%)、B任天堂(-8.6%)、Cコマツ(-8.5%)、Dキャノン(-5.1%)。スカイマークは民事再生法を申請して上場廃止になるので当然としても、その他の4銘柄はいずれも株価が2000円以上する優良株です。

どれも円安による利益を享受しているはずですが、それぞれに固有のマイナス面があって思ったほど利益が出ていないようです。業績の上振れを期待して、株価が下がれば押し目買いが入っていますが、円安効果は今期までです。今年の円レートの平均は105.7円なので、輸出企業にとっては約12円(約12%)の円安が寄与しますが、コマツやキャノンにみるようにその他の要因によって業績が下振れすることもあります。過度な業績アップの期待はもたないほうがよいのではなかろうか。

8306「三菱UFJ」は(b)で4平均線を上抜きましたが、今日は2本の平均線を下回る。基本は明日の寄り付きで決済です。ただ(a→b)の足は強いので、9日線を下回るまでは我慢してもよいです。どちらがよいのかは賭けです。(私なら日経平均の動きが怪しいので、明日決済しますが・・・)


(2015. 1.30) TOPIX 1415P(+1)  日経平均 17674円(+68) 26.7億株 (2兆7545億円)


米国は2日連続の大幅安の後なので押し目買いがはいっていくらかの反発をしてもよい状況でした。企業のよい決算が出たことや新規失業保険の申請者数が大幅に減ったことを材料にして上昇する。

NYダウは17416ドル(+225)、ナスダックは4683P(+45)と前日の下げ幅を少し上回る上昇をしましたが、上げの材料としてはたいしたことはありません。

ナスダックは(a)の高値を上回ることはツライ。NYダウに至ってはまだ75日線を回復していないので、まだ小波動は下降稼動のままです。

今週の日経平均は米国株にあまり影響されず独自の動きをしました。今日は米国株の反発を受けて+180円ほど高寄りしたものの、(b)のザラバ高値17850円には届かず、後場は手仕舞い売りに押されて陰線で終わる。

今日は1月末ですが、今週の日経平均の動きはドレッシング によるものだったのか? あるいは負け続けているといわれるヘッジファンドが先物主導で日経平均を動かしたのか? それとも企業業績の上方修正を見込んだ買い物が入ったのか? 当事者で無い限り理由はわかりませんが、1月の日経平均は買い方がリードする相場でした。(その割には昨年12月の高値18030円に届かず、中途半端な買いに終わりました)


このところ毎日掲げている8306「三菱UFJ」は、特にこの銘柄のチャートがよいとしたわけではありません。

1月19日に(この日現在で)定点観測9銘柄のうちで、グラフの形がよいのは、@9432「NTT」、A7203「トヨタ」、B1812「鹿島」またはC6758「ソニー」であるといいました。目先(10日間程度)の株価上昇を望むのであれば、この4銘柄を注目するのがベターです。

一方でグラフの形が悪い順は、@9984「ソフトバンク」、A8604「野村」、B8306「三菱UFJ」であるといいました。中期的(2〜3か月)にはともかく、目先は買える銘柄ではありません。

だがこの3銘柄であっても2〜3か月のうちにはそこそこの安値を出すか、または安値圏で揉みあった後に上昇をするはずです。そういうことで、あえて9銘柄中で3番目にグラフの悪い8306「三菱UFJ」を題材にして、@いつ仕掛けるのか、Aいつ損切りするのか、Bいつ決済するのか、を10年以上前の2003年にHPで公開した株式講座No.1「売買のしかた実況中継」 のように、現在の株価の動きを見ながら解説してみようと思ったわけです。

だから8306「三菱UFJ」は当初から大幅な上昇をするとは思っていませんでした。それでも少しなら利食いできるチャンスはあります。まず注目すべきことは「小波動のボトムがでたのではないか」という兆候を捉えることです。1月26日に2日連続して株価が9日線を上回ったので、小波動のボトムが出たのではないかとして「翌日の始値で買う」としました。この日の終値は623円(細かくは622.7円)。

上値メドの見当のつけかたは、
  1. 平均線に注目して25日線の640円か75日線の636円で、勢いがあれば650円。

  2. ザラバの株価に注目して、最低でも(x)の642円までは上がるだろう、しかし(y)のザラバ高値682円までは上昇できないだろう。(z)の安値647円か終値の655円あたりがよいところだろう。ザックリいうと650円を上値メドにしておく。
としました。上値メドが650円だからといって、株価が650円になれば利食いするという意味ではありません。現在株価623円が650円まで上昇したとき27円幅を取れる可能性がありますが、その値幅で満足できるなら買えばよいし、値幅が小さ過ぎると思えば買わない、という判断のためのものです。(このことについては1月26日に述べました)

翌日1月27日の三菱UFJの始値は630円(630.0円)でした。前日の終値623円よりも高く寄り付きました。これでは上値メドの640〜650円に達してもたいした利益にはなりません。+20円ほどの利益しか望めませんが、この日(b)は4平均線のすべてを上回ったので、上値メドの650円は670円くらいになったのではないかと上値メドを修正しました。

ここで重要なことは、それまでは@9線を2日連続して上回ったから買いとしたのだから→その買いが失敗であったと判断するのは、A株価(終値)が9日線を1日または2日続けて下回ったとき、Bまたは直前の小波動のボトム604円を下回ったときでした。しかし今回は株価が4平均線を上回るというよりよい状況になりました。この場合の買いが失敗であったとする判断はC株価が4平均線の最も高い平均線を下回ったときです。

ところが昨日1月29日に株価は631円に下落し、4平均線の最も高い25日線(639円)を下回りました。これを見て私は「1月30日の始値で決済するが・・・」といいました。1月30日の始値は635.2円でした。買値の630.0円よりも高かったので、マイナスになることなく決済できたはずです。今日の終値は632.3円でした。もし1月27日の始値で買うことを躊躇したり、1月30日の始値で決済することを迷ったりしていると、この短期間のトレードはマイナスになったと思います。

8306「三菱UFJ」と9432「NTT」は同じように(a)で2日連続して9日線を上抜き、(b)で4線の最上位に出たのに、三菱UFJは上昇が頓挫し、NTTは高値を目差して舞い上がっていったのか? この違いを説明しようと思いましたが時間が尽きました。


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