日経平均をどう見たか・判断したか (2014年 12 月)

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(2014.12. 1) TOPIX 1421P(+11)  日経平均 17590円(+130) 20.2億株 (2兆1972億円)

米国は半日立会い。NYダウは17828ドル(+0)、ナスダックは4791P(+4)。長期金利は2.169%(-0.079)。 長期金利の低下は何を物語っているのでしょうか。

9月18日の金利は2.625%でした。ナスダックはこの日をピークにして1月16日まで下落しましたが、その後FOMCは金利の引き上げによほど慎重になっていると市場が思ったためか、株価は急上昇し、逆に長期金利は低下しました。

景気がよくて金利が低いならば、株式市場にとってはこれ以上は無いプラス要因です。量的緩和によって、株価は高くなったがCPI(消費者物価)は高くならない。したがってFRBは金利を上げることができない。そのために米国の長期金利はジリ下がりとなっているという様子です。


株価が上昇しているのに物価は上昇しない、というのは日本も同じです。日銀は原油価格が低下したのでインフレマインドも低下してきた。そこでインフレマインドを惹起するために追加金融緩和を10月末に打ち出しました。

しかし昨日はOPECが減産を決定しなかったことから、WTI原油価格は66.15ドル(-7.54)と暴落しました。

日銀の見方では、この原油価格の4年以上ぶりの安値は将来のインフレマインドをさらに低下させることになります。

原油価格は、経済の基礎的な大きな要因です。経済の基本はエネルギーです。原油安は日本にとっては実質的な所得増になります。電力が安くなる。ガソリンが安くなる。燃料費が安くなる。米国ではガソリン価格が下がれば、下がった分だけの消費支出が発生します。ガソリン安のために今年のクリスマス商戦は非常によいと予想されています。

原油が安くなれば当然に物価は下落します。この点を日銀は心配しているようですが、重要なことは米国のようにガソリン価格(日本では電気料金や暖房費もある)が下落した分だけ消費が増えるのか? という点です。原油価格が下落し電気代や灯油代が下がれば、その分だけ買い控えていたものを買うという消費の拡大につながるのであれば、日銀の「2年で2%の物価上昇」をなにが何でもやりとげる必要はありません。


グラフを見ると、少しずつ過熱感がでてきましたが、まだ警戒する段階ではありません。

日経平均の小波動のピークらしさのポイントは、@新高値、A25日順位相関が+80以上、B条件表No.1が売りマークを出した、C日騰落レシオが売りマーク

の4ポイントです。まだ過熱した状態とは思えません。

(そして過熱したように見える時期が最も大きな利益を出すし、最も大きな損失を出します)


(2014.12. 2) TOPIX 1427P(+8)  日経平均 17663円(+73) 20.1億株 (2兆1747億円)

米国は下げる。NYダウは17776ドル(-51)、ナスダックは4727P(-64)。長期金利は2.239%(+0.007)。

ナスダックは9日線を下回りました。まだ一日だけのことなので当面のピークが出たとはいえませんが、連続陰線で下回ったのはよくありません。

10月20日に株価が9日線を上回ってから30日目でようやく下回ったのですが、過去最も長期間9日線を上回っていたのは@42日(12年2月22日)、A33日(10年3月31日)、B32日(14年7月8日)で、C今回の29日 です。

いずれもリーマンショック後、FRBが金融緩和を始めてからのことです。ついでにいうと金融緩和が始まる前の最長期間は25日(2004年)、24日(2003年)、24日(2005年)で、これをみてもQEの株価に与える影響力はすごかったことがわかります。

日経平均が9日線を上回っている期間はナスダックよりも少し短く、@37日(2013年1月)、A31日(2010年1月)、B29日(2005年12月)、C24年(2007年1月) です。たまたま1月まで続いた年が3回ありますが、ベスト20を見てもこの3年だけなので、特に12月から1月にかけて長く続くということはありません。


現在の小波動のピークらしさは、@新高値、A25日順位相関が+80以上、B条件表No.1「日経平均用(2012)」が売りマーク、C25日騰落レシオが売りマーク の4ポイントです。

しかしD明日の日経平均が高く引ける(-10円安まではよい)なら9日順位相関が+80以上になります。また高寄りして陰線で終われば「新高値の陰線」の1ポイントが加算されます。新高値の陰線で終値が-10円安以上であれば6ポイントになる可能性があるわけです。

昨日・今日の出来高や売買代金は少なく、株価が上昇している割には買い手が入ってきていないようなので、6ポイントになったときは警戒をせねばなりません。


(2014.12. 3) TOPIX 1429P(+1)  日経平均 17720円(+57) 25.1億株 (2兆6886億円)

米国は反発する。NYダウは17879ドル(+102)、ナスダックは4742P(+28)。長期金利は2.299%(+0.060)。

ナスダックは9日線を回復するも、前日の下げ-51Pに対し+28Pの反発であり上値は重い。

WTIは再び下落。思い起こせばリーマンショック直前2008年の原油価格は146ドルでしたが、その年末には32.40ドルへと1/4の価格になりました。その後2009年には70ドルまで上昇し、2011年から毎年の高値は110ドルをていましたが、2014年の高値は107.73ドルとそこまで上昇できあず。

前日の昨日の安値は63.72ドルとこの5年間で最も安い価格となっています。146.6ドルから半年間で32.40ドルまで暴落するというのは異常ですが、今年は高値から40%も下落しています。

普通の企業であれば製品価格が半分になれば減産をするところですが、OPECは減産はしなかった。よほど生産コストが低いまだこの価格水準でも採算が合っているのかとも思いますが、それでも売り上げが半分になるのであれば普通は減産し価格の維持を図るべきでしょう。

ところが新聞の報道によれば、産油国は米国で拡大しつつあるシェールオイルと我慢比べをしているらしい。シェールオイルの生産コストは70ドルくらいだそうなので、原油が70ドルを下回る時期が長引けばシェールオイルの生産ができなくなる。そこまでは原油価格を上げないでおこうというのがOPECの考えだとか。

するとこの原油安は当分続き、石油を使う企業にとっては大きなプラス要因になります。すでに空運・海運・陸運・パルプ・電力といった石油を燃料として使う企業の株価は上昇しているし、石油を原料として使う化学も大きな恩恵を受けます。


日経平均は米国株高と円安から高く寄り、17881円まで上昇したが、利食い売りに押されて陰線で終わる。

まだ9日線を割り込んでいないので、下落を開始したとはいえませんが、今日の小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線(陰線幅は短いが上ヒゲとなったことも合わせて1ポイントとする)、B9日順位相関が+80以上、C25日順位相関が+80以上、D条件表No.1「日経平均用(2012)」が売りマーク(昨日)、E25日騰落レシオが売りマーク、の6ポイントになりました。

市場では、25日騰落レシオが120を超えたからとか、25日線カイリが+5%以上になったから日経平均は過熱しているといってきましたが、それはどちらも早すぎる判断でした。総合的なポイント制をとる《カナル24》では今日から日経平均は過熱していると判断します。


■■ 近況 ■■

4月22日から《Qエンジン24》Ver.5に取り組んできましたが、昨日で@プログラムとAヘルプが完成しました。プログラムは4月22日から着手して、できたのが8月15日。約4か月近くの時間をかけました。

メインの《カナル24》のバージョンアップでは@プログラムで1か月、Aヘルプの執筆で1か月、Bその他(インストールのしかたのマニュアル(冊子)やHPのお知らせなど)の執筆で半月、合計で2〜3か月で終わるのが通常です。

今回のプログラムの変更が異常に長期になったのは、《Qエンジン24》の「オートマ」を根本的に作り変えたためです。プログラムを作ってみたが、ややこしかったり、どういう設定をすればよいのかと迷う点があったり、作ったプログラムがよい結果を出せなかったものは、バッサリと不採用にしました。このためプログラムにかける時間を取ってしまいました。

8月15日からはヘルプの執筆を始めましたが、ほとんど全部のヘルプを書き改めることになりました。かつて最も時間をかけたヘルプは2008年の《Qエンジン》Ver.3でしたが、6年経つとヘルプが時代にそぐわなくなっています。例えば@例題として掲げた銘柄はなくなっている、A例題とした銘柄の売買単位は1株→100株とか1000株→100株に変わっている、B手数料がはなはだしく異なっている(消費税が5%→8%になったことも含む)などです。

こうしてヘルプを全面的に書き換えましたが、これは8月15日から11月30日まで3か月半という長期間に亘りました。11月になって肩の調子がおかしくなったのは、これがひとつの原因だと思っています。ともかく、プログラムとヘルプという2つの重要なことはなしとげたので、今週中には「《Qエンジン24》Ver.5のお知らせ」をアップできると思います。


(2014.12. 4) TOPIX 1440P(+10)  日経平均 17887円(+166) 22.3億株 (2兆3985億円)

米国は小幅続伸。11月のISM製造業指数は59.0→58.7(予想は57.8)と高く、非製造業指数も59.3(予想は57.5)と高い数値でした。ただ米国の景気は上向いていることはすでに相場に折込みずみであり、驚くほどの伸びではなかった。

ADPの雇用統計は+20.8万人(予想は+22.2万人)でやや少なかったけれど、ずっと+20万人以上の雇用増が続いています。毎月+20万人の雇用が増えるなら年間で240万人の雇用増になります。当然に米国の消費は伸び、GDPはアップします。

こういうことを踏まえてNYダウは17912ドル(+33)と新高値を更新しましたが、その株価上昇幅は小さい。ナスダックは4774P(+18)と新値更新とはならず。長期金利は2.283%(-0.016)。

日経平均は、新聞各社が自民党は300議席に手が届くと報じたので、プラスのサプライズとなって買い人気が増加する。しかも円レートは119.95円まであって、売るべき材料は皆無でした。

だが、同じ材料であっても相場にプラスに働くこともあればマイナスに働くことがあります。円レートが120円になればと私も望んでいましたが、とうとうこれを達成できる域になりました。評論家は110円以上の円安ともなると名目の物価水準が上がるので望ましくないといってきましたが、どうしてこんな馬鹿なことをいうのでしょうか。今はデフレという魔物を退治する時期(しかも最後のチャンス)です。何が一番大切なことなのかがわかっていません。

無定見な評論家の意見を聞いて、110円水準の円レートを維持していれば、おそらく日経平均は15500円止まりであったと思われます。(10月30日の円レートが109.13円のときの日経平均は15658円だった)日経平均は日本の経済力を表現する最も重要なメーターです。このメーターが徐行運転の30Kmのノロノロ運転をしているとか、-10kmのバックしている(デフレ時代)ことを示していては、誰も日本に乗ろう(投資しよう)とは思いません。

今や円レートは109.13円から119.89円まで約10円の円安になりました(というか考えあって円安にした)が、日経平均は15658円→17887円へ2200円の上昇です。円レートが1円の円安になれば、日経平均は200円〜250円上昇するというのが最近の傾向です。この関係はまだ崩れていません。

今日の日経平均の小波動のピークらしさは、5ポイントに低下しました。昨日の「新高値の陰線」が無くなったためです。今のところピークかどうかは5分5分になっていますが、@自民党300議席か? の報道で、選挙結果についてはこの上ない最高のものを織り込んだと思われます。問題はA7-9月GDPの上方修正が期待されていますが、7-9月GDPが上方修正になったときに、どれほど日経平均が上昇するかです。あまり上昇しないのであれば、現在の日経平均の上昇はこれを織り込んでいる可能性があります。


(2014.12. 5) TOPIX 1445P(+5)  日経平均 17920円(+33) 20.7億株 (2兆3027億円)

上海総合は+4.3%と大幅高となったものの、ECB理事会は量的緩和に踏み出さず。また今夜の雇用統計発表を控えて米国は小幅安となる。

NYダウは17900ドル(-12)、ナスダックは4769P(-5)。長期金利は2.238%(-0.045)と低下。

日経平均は、@米国株が少し安かったこと、A今夜は米国雇用統計が発表されること、B週明けには日本の7-9月GDP改定値が発表されることからムードは様子見。

寄り付きは小安く始まり、利食い売りに押されて前場は-127円安まで下げる。しかし円レートが120円を突破したことや衆院選の自民圧勝を理由にした買いがすぐに入って、結局はプラスで終わる。

目下の小波動のピークらしさは@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、C条件表No.1が売りマーク、D25日騰落レシオが売りマーク の5ポイントです。ピークを出すか出さぬかは5分5分なので、警戒しつつも順張り方針で行く、ただし株価が9日線を2日続けて下回ったら順張り方針は一時ストップする。というのが正しい方針でしょう。

ただその順張り方針は、(a)で株価が初めて4線を上回ったから買い、(b)で株価が9日線(4線で最も高い水準)を上回ったから買い、(c)で株価が9日線(4線で最も高い水準)を上回ったから買い という順張りの方針できた投資家ができることです。今日からにわかに順張り方針に切り替えても遅い。 来週は相場に影響を与えるイベントがメジロ押しです。
  1. 今夜の米国雇用統計が+20万人以上ならば、FRBは相当に米国経済の成長に自信を持ちます。来年の利上げの時期の予想によって、米国株価は下げる可能性があります。

  2. 8日に日本の7-9月GDPの改定値の発表があります。速報では年率で-1.6%とショックを与えましたが、0.0%近くまで修正されるだろうということはすでに日経平均に織り込まれています。0.0%をはさんでプラスになるかマイナスのままなのかが材料です。

  3. 12日は先物12月限とオプションのメジャーSQです。10月31日の日銀の追加金融緩和が出るまでは、SQは通常なら16500円が限度で、高くても17000円か17500円と判断した向きがコール17000円・17500円を売っていたようです。これは追加金融緩和によって状況が一変し、17500円〜18000円にシフトしてきましたが、その18000円にはあと100円もありません。来週は日経先物の決済がらみで激しい攻防があると思われます。 買い方としては18000円〜18250円を目差し、売り方としては17750円〜17500円を目差しての攻防戦が火曜日から木曜日にかけて行われます。

  4. そして14日は衆院選挙です。日経平均は自民党が300議席を取るところまでは織り込んでいますが、はたして現有の295議席を確保できるのかどうか。すでに自民の300議席を織り込んでいる以上は、衆院選の結果はプラス材料になることはなく、逆に自民が295席に届かないと若干のマイナス材料になる可能性があります。(選挙は日経平均へ与える影響力は小さくなっていると思います)


  5. 株価は誰かが買わないと上昇しません。今日発表された「投資部門別売買代金差額」によれば、

    1)10月は金融機関が+7700億円の買い越しで、外国人は-3700億円の売り越しでした。

    2)11月は金融機関が+1200億円の買い越しで、外国人は+12500億円の買い越しでした。

    10月の日経平均14500円どころでは公的年金資金が逆張りで大きく買い越したが、11月は株価が上昇したので+1200億円しか買い越していません。この投資の判断基準は正しい。

外国人投資家は10月は-3700億円の売り越しです。10月の株価下落は外国人の売りによるものでした。ところが11月に入ると外国人は+1兆2500億円の買い越しにドテン転じました。日銀の追加金融緩和を評価したのです。結果、11月は日経平均は下値を切り上げながら上昇をしました。10月は年金資金の買い、11月は外国人の買いで日経平均は上昇したわけです。

ただ株式投資は、@自身の判断基準からして安い(あるいはもっと上場すると思われる)ので買い、A自身の判断基準からして高い(あるいはこれ以上は高くならないと思われる)ので売る、ということで完結します。10月の年金資金の買いは急に売りに転換することはありませんが、11月の外国人の買いはいずれ売って利益を確定する動きにつながります。


(2014.12. 8) TOPIX 1447P(+1)  日経平均 17935円(+15) 21.5億株 (2兆4224億円)

11月の米国の雇用統計は+31.1万人増(予想は+23.万人増)と予想を大きく上回るものでした。これを受けて、米国市場がどう判断するのかが一番の注目でした。米国経済が順調であるならば業績からは米国株は買いです。

しかしFRBは金利の引き上げ時期が早まるあろうと判断するならば米国株は売りです。 米国投資家がどう判断するのかに注目していましたが米国は小幅高で終わりました。

私が思うに2009年から2014年にかけての5年間は「金融相場」でした。2015年からは業績相場に移行するものと思われますが、相場を最も大きく動かすのは「金融相場」です。ここでバブルを発生することが多い。来年に「業績相場」になったときは今よりももっと上昇力は弱いものになるのではないか。

NYダウは17958ドル(+58)、ナスダックは4780(+11)。長期金利は2.309%(+0.0714)と少しアップ。

日経平均は、@米国雇用統計が予想外の大幅な伸びであったことから、A円レートが121円台に進んだこと、から、寄り付きは小高く始まり、18000円を一時回復したものの、利食い売りに押されて17935円(+15円安)で終わる。

上昇に水を差したのは、7-9月GDPの第2次速報が−1.6%→-1.9%へまさかの下方修正となったことです。8%への消費税増税はものすごく日本経済にマイナスとなったことが明らかになりました。やはり消費税は5%→8%という大幅なものではなく、浜田さんがいうように1%ずつ上げるべきであったのです。


(2014.12. 9) TOPIX 1436P(-11)  日経平均 17813円(-122) 21.3億株 (2兆3740億円)

米国はEUおよび日本の景気悪化懸念や中国貿易量の縮小から下落する。

NYダウは17852ドル(-102)、ナスダックは4740(-40)。長期金利は2.258%(-0.051)。

米国株はここまで原油安は米国経済のとってプラスであるとしてきました。その理由は@ガソリン価格の分だけ消費支出が増える、A石油を原料あるいは燃料とする企業のコストが低下し利潤が増える、というものでした。

確かにそうではあるけれど、なぜ原油価格が低下しているのかの原因は、@世界経済が冷え込んでいる、AOPECが減産しない、の2つです。原油価格が下がれば産出国の経済は悪化し、これが一層世界経済の沈滞化を招きます。

昨日は原油価格の下落は手放しで喜んではいられないという反省が出たものでしょう。さらに目下のところは米国市場は来年のFRBの金利引き上げから目を逸らしてますが、世界の巨大な投資マネーは、株式と債券のどちらを選好すればよいのかを決めなければならない時期に近づいています。、巨大なマネーが方向転換するには時間がかかります。来年は米国市場においては、株式売り・債券買いの動きが次第に高まってくるのではないか、と思っています。米国の過剰流動性による株高は今年2014年がピークとなるのではなかろうか。


日経平均は昨日ザラバで18000円という大きな目標をクリアしましたが、今日は欧米市場の下落を受けて下落。米国の長期金利が低下したこともあって+1円余りの円高に振れたため安く寄り付き、新高値は更新できず。

昨日の小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、C条件表No.1が売りマーク、D25日騰落レシオが売りマーク、E新高値の陰線(ただし陰線幅が70円ほどと小さかったので0.5ポイントとする)の5.5ポイントでした。

やや売りが有利かというところでした。今日は安かったけれどまだ日経平均は9日線を割り込んでいません。だからまだピークを出したとは言い切れませんが、日経平均が2日続けて9日線を割り込むようであれば当面のピークを出したと判断します。

選挙期間中は日経平均は上昇するという話がありますが、それは選挙中はリップサービスが行われるためです。今回の衆院選では初めから自民党が圧勝するという予想であるので、自民党は新しい政策を出していません。過去2年間のアベノミクスが正しかったというばかりです。

重要なことは4-6月と7-9月と連続してGDPがマイナスになったことを与党が深刻に受け止めていないことです。アベノミクスの第1本目の矢(日銀の質的量的緩和)は大成功でしたが、第2本の矢(これまでは公共投資の拡大)と第3の矢(何も出ていないに等しい)はほとんど機能していません。

今度の選挙では第2・第3の矢について自民党は明確な方針を出して欲しい。今は野党のだらしなさに助けれられ、特に政策を打ち出さなくても勝てるためか、根本的な経済再生のための政策(公約)は何ひとつ出ていません。2017年まで消費税の増税を延期するのであるから、残り2年半でどう日本経済を立て直して行くのかの経済政策を高々と打ち出してほしい。ただでさえ2014年の外国人投資家の買い越しは1兆円に足りません。アベノミクスはまだ外国人投資家には受け入れられてはいません。


(2014.12.10) TOPIX 1406P(-29)  日経平均 17412円(-400) 25.4億株 (2兆8514億円)

中国は上海総合が-5.4%と大幅に下げ、欧州はギリシャの政局不安からギリシャ株は一時-13%の下げをして、ロンドンFT200は-2.1%安。

米国はこれら世界経済の減速懸念から寄り付き直後は大幅安となりました。ところが、その後は戻す。ナスダックはプラスで終わる。

NYダウは17801ドル(-51)、ナスダックは4766(+25)。しかし長期金利は2.215%(-0.043)と低下する。

日経平均は海外株安とロンドンでは117円台になるなど円高に振れたことから-190円安で寄り付く。前場は-280円ほど安かったが、後場に入って下落が加速し、一時は-500円安まで売られたが、中国株が大きく反発したためやや戻り歩調となって-400円安で終わる。

今日の-400円安のうち-200円は12日のメジャーSQがらみの下げであると思われます。この分を調整しても実質は11760円まで下げているのだから、日経平均は9日線を完全に下抜いたといえます。明日も9日線を下回っているようであれば、買い玉は処分して様子を見ておき、再び9日線を上回るなら買いに転じるということになります。

12月5日に当面の材料を5つばかり掲げましたが、@米国雇用統計はたいした材料にはなりませんでした。A日本の7-9月GDPの改定値は-1.6%→-1.9%へまさかの下方修正となり、上昇力(特に外国人が買わなくなった)が減退しました。この日が今のところ株価のピークとなっています。C衆院選はすでに自民党が300議席を上回るという世論調査が出ているのでこれ以上の株価を押し上げる材料にはなりません。D外国人投資家が買うかどうかですが、アベノミクスの第2、3の矢が明らかにならないので外国人は買っていません。

5つの材料はすべて株価に織り込まれてしまっており、さらなる株価上昇のためには、@〜Dが改善するほかはありません。こういう状況下にあったので、わずかのマイナス材料が出てくれば日経平均は下がり安くなりがちです。今のところ今日の下落は、@9日線を割り込んで1日目である、A25日線を下限にして下げ渋った ということから小波動のピークを打ったとは判断していません。

それにしても小波動のピークらしさのポイントは的確でした。図の(a)の日のポイントは6で、10月からの上昇相場のうちで最高のポイントでした。ついで(b)のポイントは5.5ポイントです。5ポイントが5分5分でイーブンです。(a)(b)の日は10月以来初めて売りが有利になった日でした。

もっと簡単に言えば、(a)〜(b)の期間は、9日順位相関と25日順位相関がともに+80以上になっていた時期です。簡単なチャートの見方だけれど、6ポイントで売り有利とか、9日・25日順位相関が+80以上で警戒とかは、古くからHPで言ってきたことです。(b)の日が終わる直前にユーザーから「今日は新高値の陰線で終わりそうなので、全株の建て玉を決済します」という電話がありましたが、ポイント制と「新高値の陰線」の重要性を学んでいないと、こういう決断はできません。ユーザーは過去17年間のHPを読むことができるし、ユーザーでない方も最近2日分の記事は読むことができます。HPに書いたことで「なるほど」と思われたことは紙に印刷されることをお勧めします。


今日の大幅下落によって、銘柄の多くはいったんは買い玉を決済すべきときがやってきました。

定点観測9銘柄のうちで、7銘柄までは順張りのチャートNo.87「パラボリック」は売りに転換しています。

すでに売り転換した以上は、目先の株価上昇を望むことはできません。「順張り相場の買い」は、順張り相場でなくなったときに手仕舞いすべきです。

その後もし再び順張り相場になった(@株価が9日線を上回るか、Aパラボリックで買いになる)ときに買いなおせばよいだけのことです。


掲げた6銘柄は、すでに順張り相場はひと段落しました。今後再び順張り相場が復活するのか、このまま下落幅を拡大するか、はわかりません。

私の判断ではまだ中勢波動は上昇中であるので、このまま下落が続くとは思っていませんが、これは私の勝手な判断です。株価がどう動くのかは神様でない限りわかりません。

そうであるなら目先の動きが悪化した、それも日替わりの細かい動きではなく10月中旬から1.5か月ぶりに悪化だから、ここで買い玉を持たないことは一種の保険です。

右図の8306「三菱UFJ」を例にすれば(a)で買いマークがつきましたが、翌日の始値で買うならば668円です。(b)で売りマークが出たの明日の始値で決済しますが今日のところはまだ不明です。仮に今日の終値(680円)で決済できたとすれば、+12円(=680-668)の利益です。利益額は大きくありません。

もし明日決済をしなかったとき、680円が690円に戻っていれば利益は22円になります。だが逆に680円が670円になっているかも知れせん。今日決済して+12円の利益を確定するのか? 明日決済して+2円の利益を確保するのか足明日まで決済を延ばして+22円の利益とするのか? 先のことはわかりません。しかし決済は自分の気分で行うべきこではありません。仕掛けは仕掛けるべきか見送るべきかの判断をしてもよいが、決済は躊躇すべきではありません。

決済すべきというのは「保険」です。決済すべきかどうかを自分で判断するのは「無保険」です。できれば無駄な保険はかけたくはないけれど、「保険」をかけていないと破綻する可能性があります。


(2014.12.11) TOPIX 1397P(-9)  日経平均 17257円(-155) 22.9億株 (2兆5128億円)


米国は大幅下落。 NYダウは17533ドル(-268.-1.50%)、ナスダックは4684(-82。-1.73%)。長期金利は2.168%(-0.047)へ低下する。

12月9日に述べたことですが、原油安を米国株にとってプラス材料とするのはおかしいのです。昨日、OPECは2015年の原油需要は12年ぶりに小さくなるだろう、それでも減産はしないと発表しました。

産油国は2015年の世界経済は縮小すると見ています。それなのに減産しないというのだから原油価格は下落して当然です。そして原油価格が低下すると物価安につながります。

EUのようにデフレに突入か?と予想されている地域はデフレに陥る確率がさらに高まったといえます。2015年末までにデフレ脱却を目差している日銀は、原油安によって思ったように物価が上がらないので、10月31日に追加金融緩和をしました。そのときのWTI原油価格は80.54ドルで、昨日は60.94ドルです。日銀がこのままではデフレ脱却は難しいと判断した日からすでに-25%も原油価格は下落しています。

ますます日銀が目標としている2015年末にインフレ率を+2.0%とすることは困難になっています。このまま原油価格が60ドルで推移するならば、2017年はデフレを脱却できないのに消費税を10%に引き上げなければならないという非常に困った事態になります。物価が下がるということは、GDPの伸びがマイナスになるということです。GDPがマイナスになる→税収が減る→所得配分すべきパイが小さくなる→さらに消費税が上がる→消費が落ち込み→企業の利潤がへり→税収がさらに縮小する。これは最悪のシナリオです。今回デフレ脱却ができなければ日本は、あと25年間は立ち直れないのではないか。

原油価格が下がって喜んでいるのは大きな間違いです。原油価格の低下はまずは日本に、ついでEUに響きます。当然に米国の経済だけが堅調であることはありえません。ようやくそのことに気づいて米国株が大幅安になりました。そしてその原因が原油安であるならば、原油が反発しない限り、米国株も上昇することはないと思います。

グラフの説明をすると、NYダウは9日と25日順位相関がともに+80以上であったのは図の○印のところでした。(a)では新高値の陰線とはならなかったが、2日後の(b)で2日続けて株価が9日線を下回ったので、(a)でピークを出したと判断できます。昨日は25日線を下回っているのでこのまま下げるなら75日線の17200ドルまで下落する可能性があります。 ナスダックは、9日と25日順位相関がともに+80以上であったのは図の○印のところでした。(a)では新高値の陰線になり、小波動のピークらしさを表現しました。そして昨日の大幅下落によって、(a)がピークになったと思います。


日経平均は、米国株安→米国金利の低下→円高 の連鎖によって下落する。今日で株価は9日線を2日連続で下回ったので、小波動のピークが出たと判断できるところですが、現実にはちゃんと今日(d)18030円が小波動のピークであると表示されました。

今のところピーク(d)からはまだ3日目であるので、あと早くても4〜9日は新高値(18030円)を更新することはできないでしょう。

10月半ばからの上昇は押し目がまったく入らず、一直線の上昇をしました。したがって(この安値を下回れば中勢波動は下方転換する)という水準はありません。杓子定規には10月17日の安値14529円を下回れば確実に下方転換したといえますが、しかし14529円は現在の株価より2700円も下の値段です。ここで「中勢波動が下方転換した」とわかっても実利はありません。

より早く察知するのは、(b)の日の安値(16713円)を下回るかどうかです。(b)の日は(a)で日銀がまさかの追加金融緩和をした日で、ここから日経平均の上昇にムチが入りました。ついで(b)の日には衆院が解散され自民党が勝つだろうというプラス材料がでました。 すでに自民党が圧勝することは株価に織り込まれました。その(b)の日の株価を下回ることになれば、自民党への期待は失せます。そうなれば株価は(d)の18030円を当分(少なくとも6か月)は上抜けないと思います。

今日は最悪のシナリオを述べましたが、現状は「押し目があれば買う」といった楽観的な状況にはないと思っています。


(2014.12.12) TOPIX 1399P(+2)  日経平均 17371円(+114) 31.0億株 (3兆6314億円)


米国は11月の小売売上高が前月比+0.7%(予想は+0.4%)だったとかで反発するが、立会いの後半はずるずると値を消していったので、反発力は強くありません。一昨日の下落幅の1/4を戻した程度です。

NYダウは17596ドル(+63)、ナスダックは4708(+24)。長期金利は2.166 %(-0.002)へさらに低下する。

ナスダックは(a)の日がピークであることはほぼ間違いがないと思われるのに、「主な株価」はなかなかピーク4810Pを表示しません。しかし今夜のナスダックのザラバ高値が4766P(前日比で+58P)にならない限り、ピークを表示します。(a)から10日目にしてようやくピークが確定するのは、一日の値幅が大きい日がこの4日間続いたためです。

しかしその4日間は9日線を大きく上回ることができず、9日線に上値を押さえ込まれた格好でした。今夜も25日線を上回れないなら、3日連続して25日線を割り込むことになるので、75日線近辺までの調整がある可能性があります。75日線の水準は10月末の窓を空けた水準(4575〜4594P)なので、4600Pくらいへの下落はありえます。

日経平均は海外の下落がストップしたことと少し円安になったため、SQの通過後は押し目買いが入り一時は17500円を回復したが、日曜日の総選挙を控えて建て玉をすかせる向きが多く+114円高で終わる。昨日の-155円安を取り戻せなかった。

日経平均はピーク18030円を表示しているので、現在の小波動は下降に転じて4日目ということになります。今回の上昇は10月半ばの安値14529円から18030円まで34日間の上昇をしています。中勢波動が上昇途中の小さな調整をするとしても1/3の10日くらいは調整をせねばなりません。

目先の材料は、@日曜日の衆院選挙の結果、A火曜日夜のFOMCですが、@は自民党が300議席をとるということはすでに相場に織り込まれています。AFOMCが金利引き上げの期限をつけるのかによって、米国市場は下落する可能性があります。(そうなれば円安になるから日本株は買われる可能性もあるが)

やはり大きな材料はFOMCです。2009年から6年間続けてきた量的緩和の方向を転じるのだから、米国経済の見通しがよほどよくないと、米国市場にとっては大きなマイナス材料になります。

ここは日経平均については様子見をすべきところではないかと思っています。今日の動きをみると17500円は強弱の分岐点のような感じです。もし日経平均が調子づくなら9日線を上回ったときから強気になればよいだけのことです。


■■ お知らせ ■■

今度の《Qエンジン24》Ver.5は、ひとことでいうのが難しいくらいの大きな機能アップをしています。今回のバージョンアップのほとんどは、条件表を自動的に作ってくれる「オートマ」に力をそっそぎ込みましたが、Ver.5は「《Qエンジン24》の骨格はこれで決まった。」といえるほどのものになりました。

ではオートマは何をしてくれるのか? 次のことが簡単に(迷うことなく、考えることなく)できます。
  1. 日経先物の寄引売買システムができる。(1分もかからない。10個の条件表を生成しても1時間もかからない)

  2. Core30銘柄の寄引売買システムができる。(日経先物の寄引売買システムの30倍の時間がかかるが、Core30に限らず日経225銘柄を対象にすることも日経JPX400銘柄を対象にした寄引売買システムが簡単にできる。

  3. 一般銘柄の売買ルールに従った条件表ができる(例えば10日間で5%以上の利益を出すシステムが簡単にできる。通常は日経225銘柄またはJPX400銘柄を対象にするが、全銘柄を対象にした条件表を作ることができる)
「簡単」に条件表を作るために、実用的な条件表(描画1)と(計算2)の条件ファイルを用意したので、誰でも、考えることなく条件表(売買システム)を作ることができます。

これまでは、@の日経先物の「寄引売買システム」として、 2010年に1)システム(2008)、2011年に2)システム(2009)、2012年に3)システム(2010)、2013年に4)システム(2011) を(1年間限定で)発売してきました。そして新しいものほど最近の株価データを使うので成績はよくなっていましたが、内心は毎年この繰り返しをすののは「かなわんな」と思っていました。だが《Qエンジン24》Ver.5を使えばユーザーは思ったときにユーザーが日経先物の「寄引売買システム」を作ることができます。しかも簡単にです。

AのCore30の「寄引売買システム」は今年2014年に発売しました。日経先物の売買に対する損益は税務申告する必要があります。儲かれば儲かったで、損ををすれば繰越損を先送りするために、確定申告をする必要がありました。 そこで申告をしなくてもよい一般銘柄の「寄引売買システム」はないのかのユーザーの希望に答えるべくCore30銘柄を対象にした「Core30の寄引売買システム」を発売しました。だが条件表は作ったときが最高の成績を出します。その後は緩やかに成績が低下していきます。したがって2年か3年後にはその時期にあうような条件表を作るらねばならないことは明らかでした。これも「かなわんな」と予防的に思っていました。だがこんどのVer.5では、私がシステムを作る必要はありません。誰でも「Core30の寄引売買システム」でできます。

Bは大物です。人によって、@1日で1%の利益が出ればよい、A5日で5%の利益がでればよい、B10日で10%の利益が出ればこんなにいいことはない、Cいや40日かけても+100%(2倍化)する銘柄を見つけたい。 とさまざまです。Ver.5の「オートマ」はユーザーの希望による条件表をスコーンと作成します。(ただし@→Cになるほど条件表の成績は低下する) 以上3つのシステムが出来上がるのがVer.5の「オートマ」です。たぶん《Qエンジン24》はVer.5をもって、はるかかなたにあった理想郷に辿りついたのではないか。もう《Qエンジン24》に手をいれることは細かなことを除いてないのではないかと思っています。

《Qエンジン24》の新しい「オートマ」の機能については「オートマ事典」をお読みください。ただ「オートマ事典」は細かいことまで説明しているので全体像が掴み切れないかとと思います。そこで「オートマ」の概要をコンパクトにまとめた講座を月曜日にアップするので、興味のあるかたはお読みください。


(2014.12.15) TOPIX 1379P(-20)  日経平均 17099円(-272) 21.6億株 (2兆2602億円)


米国は原油が下げ止まらず、57.34ドルの安値をつける。原油がこうまで下落すると、ガソリン安は米国経済にとってプラスであるとは言い切れなくなって、産油国の金融システムは大丈夫か?の心配をせねばならなくなりました。

米国経済は心配することはありませんが、世界経済悪化の懸念からNYダウは大幅下落。NYダウは17280ドル(-315)、ナスダックは4653P(-54)。長期金利は2.084%(-0.082)へ低下する。

米国株価が下げ止るには、
  1. のようにの9日と25日順位相関がともに-80以下になること。

  2. のように新安値で下ヒゲの長い大陰線がでるか、

  3. のように新安値の大陽線がでること。

  4. 最後に大陽線が出て上昇に転じること。
です。


衆院選は、巷間予想されたとおりに自民党が圧勝。ただ解散前の議席から少し減ったので、相場には織り込み済みとして特に材料とはならず。

国の収支をバランスさせなければならないことは大きな大きな政治課題です。

今回の選挙では、 @自民党は収入を拡大するための政策を、A民主と共産はその配分のしかたの政策を、B維新は支出削減の政策を、掲げて選挙戦を戦いましたが、結果はまずはアベノミクスによって経済の拡大をすることだということを有権者は選択しました。

これは正しい選択でした。まずは@で経済を拡大させ、Bで無駄をはぶき、Aで配分する というのがまっとうな順序でしょう。


■■ お知らせ ■■

《Qエンジン24》Ver.5を発売したのを機に、講座No.19 > 《Qエンジン24》のオートマで条件表を作る を書き上げたので、参考にしてください。


(2014.12.16) TOPIX 1353P(-25)  日経平均 16755円(-344) 24.2億株 (2兆5568億円)


WTI原油は55.0ドルまで下落。ここへきてロシアは政策金利を17%にするなど、通貨防衛に必至です。欧米市場は昨日下落する。

NYダウは17180ドル(-99)、ナスダックは4605P(-48)。

図は大勢波動を表現する月足グラフです。3本の平均線は(18月・36月・48月)です。

私がいう大勢波動とは、景気循環に沿った株価の上昇・下落のことです。景気循環はボトムからピークへの拡大期が2〜4年(端的にいえば3年)で、ピークからボトムへの後退期が3年です。

基本的に経済が拡大していないときの株価は上昇し、景気が後退期にあるときの株価は下落しますが、金融政策によって経済をコントロールしようとする中央銀行の関与があるので、株価の動きを複雑なものにします。 経済が後退期の後半になると株価が上昇することもあるし、経済が拡張期にあっても中央銀行の金融政策によって株価が暴落することもありますが、基本は経済状況です。今後経済は悪くなるのか?良くなるのか?の判断が相場の方向を決めます。

ひとたび経済が拡大期に入ると株価の上昇は3〜4年は続き、後退期に入ると2〜3年は株価は下落します。そこでナスダックの月足を見ると(a)で3平均線を上回り、以降は最も短期間の18月線を下回っていません。ナスダックはまだ大勢上昇波動にあります。

一方WTI原油ですが、(a)で3平均線を上抜き、原油価格は80ドル〜110ドルの間で安定していました。しかし(b)で3平均線を下回りました。この時点ではまだ価格は91ドルでしたが、あれよあれよという間に55ドルまでの下落です。原油価格は今後3年程度は80ドルを超えることはないと思われます。



英国のFT100の月足グラフを見ると、(a)または(a')の2012年に3平均線を上抜き、ここから英国株は大勢上昇波動になりました。

ただ英国中央銀は米国や日本と違って大胆な金融緩和をしなかったので、その後2年かけても株価は10〜15%ほどしか上昇しませんでした。

昨日の終値は6182Pまで下落していますが、3平均線の最も安い48月線は6148Pです。つまりあと35P下げれば英国経済は後退期に入ってしまったと判断できます。危険な兆候です。

中国の経済はどうみてよいのかわかりません。@中国経済は怪し過ぎること、A株式市場が未熟なこと、Bしたがってローカル市場であること、などの理由によって上海総合のグラフを見ても、確固とした判断はできません。

今日のマークイットの12月の中国の製造業PMIは49.5%と景気は後退しつつあるという数字がでているのに、上海総合は+68P高の3021Pまで上昇しました。2014年7月から上昇を始め、(a)の9月には3平均線を上回って、(株価としての)大勢上昇波動に入りました。だが現実の経済が良くなるのか、悪くなるのかは、@の怪しすぎる経済統計や、掌を返すような政府の経済政策の変更があるので、なかなか信用することはできません。

上海総合のグラフを見ても。中国人はそう思っているのかと思うだけで、これが欧米・日本の市場に影響を与えることはありません。(ただし暴落したときは世界に響く)


日経平均は10月31日に日銀が追加金融緩和を発表し、11月11日からは、政府は消費税の+2%の追加増税を先延ばしにして、12月に衆院選挙をする という2つの材料によって、それまで15600円だったものが12月18日には18030円(ザラバ高値)まで上昇しました。

値幅で約1200円、約20%の上昇です。円レートは109.13円→121.38円となったので12円の円安です。最近の傾向は1円の円安が日経平均を200円〜250円上昇させるので、日経平均の18000円で止まったことはやや物足りませんでしたが、円安は日経平均を上昇させるということは誰にでもわかることです。

現状はWTI原油の止まるところを知らぬ下落によって、世界の投資家はリスクオフの態度に変わり、円レートも円高に変わりつつあります。株価がピーク(18030円)の日の円レートは121.38円でした、今日の株価(16755円)の円レートは117.23円です。約4円の円安です。

4円の円安は800円〜1000円の日経平均の下落をもたらせます。その点で今日の日経平均の終値(16755円)は円レートからは十分に下げた水準であるといえます。さらにいうと《デンドラ24》の下値のメドは、@16859円、AB16500円、C15603円 です。

日経平均が16500になったときの小波動のボトムらしさは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B条件表No.1が買いマーク、C《デンドラ24》の2番目3番目のメドを達成、の4ポイントになります。ここへD新安値の陽線とか、が出れば5分5分になりますから、16800円水準の日経平均を損切りするのは上策ではありません。


(2014.12.17) TOPIX 1352P(-1)  日経平均 16819円(+64) 24.3億株 (2兆6033億円)


米国は原油安とルーブル安があったものの小高く寄り付き、NYダウなどはザラバで+247ドル高まで上昇。しかしその後は下げて-111ドル安で終わる。

NYダウは17068ドル(-111)、ナスダックは4547P(-57)。もうそろそろ下値がでただろうと買ってはみたが売り崩されてしまいました。まだ米国株は下値を出したとはいえません。

ナスダックは9日線を下回って以来、上ヒゲの足は出るけれど下ヒゲの足は出ていません。これはそろそろ底かと買いってみるがすぐに売り物に押されて株価が上昇できないということを表現しています。

12月15日にいったように、@新安値で下ヒゲの長い大陰線がでるか、A新安値の大陽線がでるか、このどちらかが出てこないことにはナスダックが底打ちしたらしいとは思えません。

日経平均は昨夜のCME日経先物が16560円で終わっていたのに、それより100円ほど高く寄り、16891円まで上昇したが16819円で終わる。

原油安が止まらないことには値ごろ感だけで下値だと思ってはいけません。今日のロイターのHPを見ると、OPECの盟主であるサウジが原油安を黙認している理由は2つあって、1つはシェールオイルをつぶすこと、2つはシリア内戦で現政権を支えているロシアとイランを原油安によって窮地に陥れること(両国とも産油国) だそうです。 カナダ・米国のオイルシェールの減産もロシア・イランの経済力の減衰もすぐには現実化しないでしょうから、原油安は2〜3年は続くのではないか?

恒常的に原油安が続けば、日本経済にとっては確かに有利なことになります。今の貿易収支の大幅赤字がトントンになる可能性もあります。そうなれば経常収支は5兆円〜10兆円になるはずで、日本国債が暴落する可能性はありません。ただ日銀が目差す2015年に+2.0%のインフレ率になることは難しくなります。安部さんは財界に対して来年の春闘ベースアップをするように異例の要請をしています。日本経済がデフレから完全に脱却したといえるには、@企業の売り上げが伸び→A賃金が上がり→B賃金が上がった分だけ消費が増え→C企業の売り上げがふえる というプラスの循環にならねばなりません。

円安によって、@輸出企業の利益はアップしました。それどころではなく、A従来は内需の産業であると思われていた企業(例えばトイレタリー・コンビニ・外食)は海外に店舗を拡大し、その利益が円安によって増幅されています。円安は確かに輸入物価を引き上げますが、現地で稼いだ利益も引き上げます。 この円安によるメリットを国内賃金に反映させてはどうかと安部内閣は財界に迫っているわけです。これはまことに正しいことですが、「そうしよう」と決断できる経営のトップが少ないことが問題です。


昨日は書くのを忘れましたが、上図の2本の水平線の高いほう(a)は16713円で、下のほう(b)は16533円です。(a)は衆院選直前の安値であり、(b)は追加金融緩和が出た日の高値です。

もし株価の調整があるのならば(a)の16713円か(b)の16533円まで下げるかも知れないと思っていましたが、今日の安値は16672円で(a)と(b)の中間の値段です。

《デンドラ24》の下値メドは、昨日も述べましたが、上から2番目・3番目の上値メドは16500円です。ここまで下げれば、だいたい底値がでるのではないかと思っています。

なお今日現在の小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線、B25日順位相関が-80以下、C条件表No.1が(昨日)買いマーク の4ポイントです。日経平均が16500円まで下げれば5分5分となりますが、今日の段階ではまだ買いが有利とはいえません。(まだ4ポイントでしかないのだから、9日線を上抜くまではボトムがでたかどうかを考えることはありません)


(2014.12.18) TOPIX 1352P(-1)  日経平均 17210円(+390) 27.2億株 (2兆8877億円)


FOMCの声明は、利上げは「辛抱強くならねばならない」というものでした。後のイエレン議長の発言によると「少なくとも今後数回のFOMCでは利上げはしない」ということだそうでした。

おそらくイエレンは「several times」といったのでしょう。日本語の「数回」とは多くは5〜6回を意味しますが、2〜3回を意味することもあります。

米国では「several times」が何回を意味するのかは知りませんが、3つばかり新聞社のHPをみたところ5回と書いてあるのが2社、1社は2回とありました。米国では5〜6回と解釈したようで、米国株価は大幅上昇となりました。

NYダウは17356ドル(+288)、ナスダックは4644P(+96)。長期金利は2.140(+0.077)へ上昇。 ただこれだけ上昇したのに、NYダウもナスダックも前日のザラバ高値を終値では上回っていません。FOMCは年に8回開かれるはずなので、2回とすれば来年前半に、5回としても来年の半ばすぎに利上げの可能性があるわけです。金利引き上げについてはそれほど楽観できるものではないと思われます。

日経平均は昨日すでに、FOMCの利上げについては楽観し、先取りする形で株価は陽線になっていましたが、今日は米国株価の大幅上昇と米国金利の上昇→円安の連関によって+320円高の17142円で寄り付く。その後140円ほど上昇したものの、ダレて+390円高で終わる。

大窓を空けたが今日1日の値幅は約140円幅と小さなものでした。さらなる上昇をするのか、ここで頭を打つのかは、今夜の@米国市場と、AWTI原油価格、B円レート にかかっていますが、さてどうなるのか? 

グラフではナスダックも日経平均も下落している9日線にタッチするかどうかという水準に来ています。9日線は買い戻し(ショートカバー)の限界を表す線ですから、株価が9日線を2日連続して上回ったら買戻しに加えて新規の買いが出てきたと判断せねばなりません。そうなれば、一応は強気に転じなければなりませんが、今のところもう一段の下げがあるのではないかと思っています。その理由は
  1. ピークの18030円からの下落はまだ8日目であるので、下落期間が短いこと。(少なくとも10日以上は下落してよい)
  2. 日本にはアベノミクス第3段が明らかになっていないこと。(これが来年の日経平均の上下の決め手になる)
  3. 米国株価がこのまま上昇に転じるとは思われないこと。(米国株は買う材料は少なくなっている)
  4. WTI原油はまだボトムを出していないこと(原油がさらに下がれば世界の株価も下がる)
といった理由からです。


(2014.12.19) TOPIX 1409P(+33)  日経平均 17621円(+411) 27.0億株 (2兆8842億円)


米国はFOMC声明を受けて前日は大幅高をしましたが、昨日はそれを凌ぐ大幅高となりました。

NYダウは17778ドル(+421。+2.42%)、ナスダックは4748P(+104。+2.24%)。長期金利は2.214(+0.074)へ上昇。

WTI原油はさらに下落したものの、ルーブル安が少し落ち着いたことや、アラブの要人が原油安は一時的なものであるとの発言もあって、とりあえず原油安は横に置いといてFOMCの金利上げがないことを囃したようです。

それにしても米国の株価の上げはすごい。この2日間でNYダウは17068ドル→17778ドルへ+4.2%の上昇、ナスダックは4547P→4748Pへ+4.4%の上昇です。小波動のボトム圏でこれほど強い足が出ているのだから、米国株(の小波動)は上昇波動に転換したといえますが、はたして長期間の上昇を続けることができるのかどうか。それは株価が9日線を2日連続して上回る。3日連続して25日線を上回るかどうかでわかります。


日経平均は大幅な米国株高と円安によって今日も大幅高。この2日間で16819円→17670円へ+851円、+5.0%の上昇となりました。

グラフでは16672円で小波動のボトムを表示したので、小波動は上昇波動に転じました。ボトムから今日で2日目です。

また株価は4平均線の一番上に飛び出したので、株価を抑える平均線はなくなりました。平均線をもって上値のメドとすることはできなくなりました。

では今日から順張り相場になったのかといえば、まだ結論はでていません。このHPでは2014年11月7日に述べたように、順張り相場とは
  1. 株価が過去2年間の新高値となっていること。新高値なら「順張り買い相場」です。(過去2年間の新安値なら「順張り売り相場」)

  2. 4本の平均線(@9日線、A25日線、B75日線、C200日 線)が順な位置関係にあること。この場合は「順張り買い相場」。(または逆の位置関係にあること。この場合は「「順張り売り相場」)

    ただ4線の位置関係については、B75日線とC200日線の上下関係は重視しません。9日→25日→75日→200日の位置関係が基本ですが、9日→25日→200日→75日の位置関係であっても「順張り買い相場」とする。
と定義しています。この定義からすると、@まだ18030円の高値を取っていないし、A9日線が25日線の下にあるので、現状は順張り相場ではありません。だから株価が9日線を上回ったからとか、4線のすべてを上回ったからという理由によって直ちに買いであるとはいえません。

10月31日の日銀の予想外の追加金融緩和によって上昇しました。これは日本国有の材料によるものでした。だが今の日経平均の急速な上昇は、米国株高→金利高→円安 といった外的要因によるものなので、米国株の動きしだいでは18030円を上抜くことができないこともある可能性があるからです。


(2014.12.22) TOPIX 1413P(+3)  日経平均 17635円(+13) 21.8億株 (2兆 592億円)


米国は小幅続伸。 NYダウは17804ドル(+26)、ナスダックは4765P(+16)。長期金利は2.165(-0.049)。

WTI原油は56.52ドル(+2.41)と上昇したとはいえ、まだ9日線を上抜くには至らず。小波動のボトムが今週中に出るような気配はありません。

だが米国株価は原油が56ドルまで下落してから3日連続の強い上昇を見せているのは、原油安は米国経済にプラスであると市場が判断しているからです。

原油安はたしかに経済にプラスを与える面が大きいけれども、インフレ率を引き下げる面もあります。今、先進諸国が最も頭を悩ませているのがインフレ率の低下です。

ユーロ圏の12月のCPI(消費者物価指数)はマイナスになるという予想が強くなっています。米国のCPI(コア)は8月が+1.7%、9月+1.7%、10月+1.8%、11月+1.7%ですが、これはコア(食品とエネルギーを除く)の数字です。原油がこれほど下落しているので、とても+1.7%の物価上昇にはなりません。

日本のCPI(食品とエネルギーを除く)は、8月+2.3%、9月+2.3%、10月+2.2%となっていますが、これは消費税の引き上げを含む数字です。日銀は消費税アップによって物価は1.6%〜2.0%ほど嵩上げされていると見ているようなので、日本のインフレ率は10月で+0.2%〜+0.6%となります。(これはコアCPIの数字です。CPIにはさまざまなものがあります)、デフレに落ち込んでいたときは-1.0%くらいCPIは低下していたし、EUのマイナスになるかの予想よりは、はるかによい数字ですが日銀が目差す2015年末に+2.0%には程遠い。

経済が理想的な状態はインフレ率が2〜3%であるといわれます。物価は毎年上昇するが賃金も上昇する。したがって収入の増加→消費の拡大→企業収益の増加→賃金の上昇 がうまい具合に回転していく。日銀が+2.0%のインフレ率を目標にしているのは、日本経済をそういう状況に戻したいからです。

ところがここへきての原油の急落です。原油安は物価の下落をもたらせます。原油価格の下落を見て日銀が追加金融緩和をした10月31日のWTI原油は80.54ドルでした。ところが昨日は56.52ドルです。日銀が「ヤバイ」と思って手を打った日から-30%も下落しています。この原油安は日銀にとってショックでしょう、インフレ率をさらに引き下げることになるからです。


日本において物価が安くなるというのは困ったことです。デフレに陥ったこの15年間は物価は安くなったけれど、GDPは成長しませんでした。

デフレ下では賃金も上昇しないので消費が拡大しません。結果日本のGDPは低下の一方になり、中国にGDP第2位の座を奪われてしまいました。今ではこれに追いつくことは不可能です。

原油安は日本経済にとってプラスですが、これは物価が下がるという面においてプラスなだけです。物価が上がりそうにないのであれば、企業は設備投資をしないだろうし、商業施設を作らないだろう という守りの態度をとります。これでは日本経済は伸びません。

この原油安が続くと、@石油業界は在庫の棚卸しで大きな赤字を抱える、A原油を原材料とする企業(化学)も高い原材料を使うので収益は悪化する。といったマイナス材料も出てきます。 このあたりのことを予想して出光石油が昭和シェルを買収するなどの動きがでていますが、石油業界は今後は苦難の道です。

今年12月の日経平均のグラフと昨年2013年12月とを掲げます。2013年12月の前半は、15794円高値をなかなか上抜けることができませんでしたが、2013年12月18日に大陽線を出し、12月19日に新高値を更新しました。この動きは12月30日の終値16291円まで上昇し、2013年は新高値で立会いを終えました。

2014年は年末の上昇を受けて、続伸するという期待が大きかったのですが、1月から下落につぐ下落となりました。年末に買ったヘッジファンドは無理をしていたようです。2014年に入ってアベノミクスへの評価は低下しました。アベノミクスの第3弾がでなかったからです。結局2014年10月までは外国人投資家は日本株を手放すという事態になりました。

10月の末日になって日銀は追加金融緩和策を発表し、日経平均を15600円→17600円へ+2000円ほど上昇させましたが現状ではアベノミクスの第3弾が驚くようなものでない限り、この株価上昇は小さいし、その後大きな下落となる可能性もあります。焦点はアベノミクスの第3弾です。


(2014.12.24) TOPIX 1426P(+12)  日経平均 17854円(+219) 21.3億株 (2兆 403億円)


米国の7-9月GDPの確定値は年率+5.0%の伸びとなりました。前回の改定値が+3.9%、市場の予想は+4.3%であったので、ずいぶんとよい数字でした。これは11年ぶりの高い伸び率であったとか。

NYダウは17959ドル(+154)→18024ドル(+64)、ナスダックは6576P(+31)→4765P(- 16)。長期金利は2.267%と上昇。

円レートは120円台への円安となたっため日経平均は200円ほど高く始まるも、クリスマス休暇に入ったため出来高は薄く、日中の値幅は75円と小幅な動きに終始する。

昨日までの東証1部の連結PERは16.94倍でしたが、今日の上昇によって17.0倍を超えたと思います。11月25日にPERが18.0倍まで上昇する余地があるといいましたが、12月8日に18030円をつけた日のPERは17.65倍でした。この日の円レートは121.38円です。

円が123円まで円安になればPERが18倍くらいまで買われたのかも知れません。しかし12月8日をピークにして円高に振れたため日経平均は16672円まで下げました(円は116.99円まで上昇)。日経平均が18000円をつけるには、円レートが121.5円くらいまで円安になる必要があります。次いで円が123円になれば日経平均は18500〜18700円になるはずですが、そこまでの円安が進むのかどうか。今のところは日経平均が18000円になれば上々ではないかと思っています。


(2014.12.25) TOPIX 1421P(-4)  日経平均 17808円(-45) 16.0億株 (1兆3842億円)


米国はクリスマス前で半日立会い。NYSEの出来高は14.1億株と約1/3へ激減し、したがって小幅な動きで終わる。

NYダウは18030ドル(+6)、ナスダックは6609P(+11)。長期金利は2.269%。前日の7-9月GDPの+5.0%の数字は相場に織り込まれてしまったようです。

日経平均は市場参加者が減り、上下60円ほどの小幅な動きで推移する。出来高・売買代金ともに日ごろの6割ほどのボリュームで、今日の諸株の動きは参考にならない。

NYダウこそは18000ドル台に乗せて連日の新高値を更新していますが、ナスダックは11月末の4810Pを更新できず、日経平均も12月8日の18030円を更新できていません。今年の立会いは残すところあと3日になりましたが、昨年のようにその年の最高値で大納会となるかは微妙になってきました。

12月前半は、原油安→ルーブルの大幅安→金融リスクを警戒して株価が下落しましたが、後半は原油安→コスト減→世界経済のプラスの見方が強くなって株価は反転しました。原油安はプラス材料にもマイナス材料にも受け止められています。現在はプラス材料になっていますが原油価格が40ドル台まで下げたときには再びマイナス材料に変わるにではないかと、少し懸念しています。


昨年2013年の12月の日経平均は、12月16日(15146円)から 12月30日(16320円)へ約1100円上昇して大納会となりました。

来年はさらに株価が上昇するという読みで買い上がったのでしょうが、実際には2014年の大発会から下げ続け、2月5日(13995円)まで約2300円の下げとなりました。来年(2014年)を期待した12月の急上昇は大間違いとなりました。

2013年12月30日の最高値の日の東証1部のRERは17.17倍です。日本経済が根本的に立ち直るのではなく、円安によって利益が増加するといった程度ではPERが17倍を超えることは難しいことがわかります。来年をいくら期待しても、一層の円安にならないことには株価は上がりません。

今年も、昨日のPERはすでに17.09倍になっています。来年はもっとよくなるという期待は、現在の日経平均17800円に相当程度織り込まれているようです。どうも2013年末から2014年前半にかけての日経平均の動きは、これから起こるであろう2014年末〜2015年年初の手本になりそうな気がします。年内は買い玉を手仕舞いしておくほうがよいだろうと思います。


(2014.12.26) TOPIX 1427P(+4)  日経平均 17818円(+10) 16.2億株 (1兆3676円)


欧米市場は休場。

市場参加者が少なく、日経平均は小幅な動き。このような薄商いでの株価の高低をうんぬんしても意味がありませんが、 今の日経平均のグラフを見ると次のことがいえます。
  1. 株価は4平均線(9日・25日・75日・200日)の上にあること

  2. 来年早々にも9日線が4線のうちでは最も高くなり、9日→25日→75日→200日線の順な位置関係になること

  3. 小波動のピークらしさはまだ2ポイントであること
といったことから、年初には少し上昇する余地があります。

ただ一方で、すでに@PERが17.11倍まで来ていることや、Aアベノミクスの第3の矢である成長戦略がいつまで経っても出ないこと、B日銀の追加緩和はすでに株価に織り込まれていること、C原油価格の下落が一転マイナス材料になる可能性があること、などからそうも強気にはなれません。

仮にこれを無視してPER18倍まで買われたとしても、日経平均は+5%(約900円)の上昇が目一杯です。18700円くらいに上昇する可能性はあるけれど、年内は無理です。新年1月にはしゃいだ相場になるならば、18700円もあるかも知れないという程度のことです。

最もすばらしいことは、斬新な成長戦略が出ることです。年初の1月から5月半ばまで株価が低迷したのは、外国人投資家がアベノミクスの第3の矢が出ないことに失望したからです。10月の-1800円安の下落もそうでしょう。

この流れを反転させるために10月31日に日銀は追加の金融緩和をし、さらに年間で3兆円のETFを買い入れることを決めました。これは新たな投資家になると宣言したのと同じです。ものすごい日銀の決断であったと思います。年間3兆円の買い入れは、当然に株価を上昇させますが、日銀は株価水準の変動によって買い入れた資産の評価が変動するという大きなリスクを抱えました。

まったくのところ2013年と2014年に日経平均を押し上げたのは、日銀の孤軍奮闘によるものです。金融政策はそれ自体では日本経済を良くすることはできません。@低金利によって消費の減退を支える、A円安にして輸出企業の利益をアップする、といったくらいで、日本経済を立て直す時間を与えることしかできません。与えられた時間のうちに日本経済を立て直すべき有効な政策が打ち出されなければなりませんが、その成長戦略がなかなか出てこない。

法人税率を2015年に-2.5%引き下げることに決まりそうですが、これは成長戦略と関係はありません。単に利益の2.5%を企業に還元するというだけのことです。法人税が2.5%安くなったからといって海外企業が日本に投資することが増えるということはないでしょう。またすでに日本企業の内部留保は200兆円を超えています。+2.5%分が%余計に内部留保が積みあがるだけでは成長戦略とはいえません。

成長するには「イノベーション」が必要です。電化製品でいうと、@ソニーがトランジスタ・ラジオを作った、AソニーがトリニトロンTVを出した、BビクターがVHSビデオディスクを出した、Cパイオニアが光ディスクを出した、Dソニーがウォークマンを出した、Eシャープが液晶テレビを出した、といった輝かしいイノベーションの歴史を日本は経験してきました。しかしここで家電のイノベーションは終わりました。

新しいイノベーションは米国が握りました。それはインターネットです。FマイクロソフトがOSのWindowsで世界を席捲した、GアップルがIpodやIpadを出した、Hアップルがスマホを出した。この段階で日本企業はマイクロソフトやアップルの下請け企業になりました。@〜Eまでは日本のイノベーションは世界最先端でしたが、F以降は米国に追随するほかはありませんでした。

これをひっくり返そうというのがアベノミクスの成長戦略になるべきです。ところが現状は法人税減税という細かなことしか報道されていません。こんな財務省が主導するようなアベノミクスであるならば悲しい。 日本発のイノベーションが出てこないことには、日経平均の20000円水準はあるはずがないのです。


(2014.12.29) TOPIX 1424P(-2)  日経平均 17729円(-89) 19.3億株 (1兆7966円)


米国は小幅高。NYダウは18053ドル(-23)と一応は新高値。ナスダックは4806P(-6)で、これも新高値を更新するが、この5日間は値が重い。

WTIは下落するが、新安値は更新せず。55ドルの前後で値ごろ感が出てきたようですが、この原油安の原因は諸説あります。
  1. 世界経済の停滞による供給過多のため

  2. 米国およびカナダのシェールオイルを採算割れにするため

  3. 原油輸出に頼っているロシア・イランの経済を追い込むため

  4. OPECが価格決定力を失いつつあるため
どれもが原因であることは間違いありませんが、AやBが主な原因であるなら、Aの場合はシュールオイル(ガス)の採掘会社が倒産するまで続くし、Bならばロシアの信用不安が現実化するまで続く可能性があります。今最も注視するのは原油価格であると思っています。


大納会まで残すところ1日となりました。誰もが大納会が高く終わることを望んでいますが、今日はちょっとした波乱がありました。

日経平均は100円ほど高寄りして17914円。しかしこれが高値となって、途中で「日本人がエボラ出血熱に感染した疑いがある」というニュースが出て、一転して先物主導で売られ-293円安。しかし押し目買いが入って17729円(-89)で引ける。

エボラをキッカケとした短期筋の思惑売りによって大いに掻き乱されました。今日は珍しく日中の値幅が400円近くになりました。

この結果、足の形は「新高値の陰線」となりましたが、25日線で下げ止まり、下ヒゲとなったので今のところは下げる様子はありません。今日の小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上 の3ポイントです。

まだ3ポイントだし、小波動が上昇してから7日目であるので、この上昇は過熱していません。ただしすでに東証1部連結PERは昨日で17.17倍まで上昇しているので、18倍を限度と思っている私には、株価が上昇してもその上値は知れていると思っています。 ここからの方針は、
  1. 来年株価が上昇してPERが18倍を超えたなら売り場を探す。
  2. または株価が25日線を割り込むようだと、そこそこの調整があるので75日線近辺での買い場を探す。
のどちらかになります。


(2014.12.30) TOPIX 1407P(-17)  日経平均 17450円(-279) 16.6億株 (1兆6172円)


ギリシャの政治が迷走していることが気になったからか、米国は小動き。NYダウは18033ドル(-15)、ナスダックは4806P(+0)。

WTIは新安値。ザラバ安値52.90ドルまで下げ、まだ下げ止まりの兆候が見えない。米国は原油価格の下落→ガソリン価格の下落→その分だけ消費が増える→企業利益が増える→税収が増える→経常赤字が減る という因果から原油価格の下落は大賛成です。 しかし原油価格の下落は一方的にプラスにはなりません。

1つの経済事象にはプラス面もマイナス面もあります。マイナス面の1つに、資源輸出国の金融不安が発生する可能性があります。これが世界的な信用不安につながる恐れがあります。世界経済は互いにリンクしているので、米国だけが無傷であることはありません。

2014年の日本の株式市場は大納会となりました。昨年12月30日の日経平均の終値は16291円。今日の2014年の大納会の終値は17450円です。この1年で日経平均は1159円、+7.12%の上昇をしました。しかし2014年を通して見ると、最後の11月〜12月の上昇だけが目立ちます。いうまでもなく10月31に日銀が追加の金融緩和をしたおかげです。もし日銀の追加金融緩和策が出なかったならば、2014年の株価上昇はマイナスかトントンであったと思います。



グラフは2013年11月〜2014年12月の日足です。グラフの上部に+223とかの数字を記入していますが、これは外国人の投資動向です。単位は100億円です。(+223は2兆2300億円の買い越し、-117は1兆1700億円の売り越し)

外国人の投資動向(買い越し・売り越し)と日経平均の動きを対照すれば、日経平均の7〜8割は外国人投資家の投資動向に左右されていることがハッキリとわかります。
  1. 2013年11月と12月は合計で4兆4000億円ほど外国人は買い越しました。(a→b)は14026円→16320円へ+16.3%の上昇です。1兆円の買い越しは日経平均を+4%上昇させた勘定です。

  2. 2014年1月は一転して外国人は1兆1700億円の売り越しになりました。(b→c)は16320円→13995円で、-14.2%の下落です。この下落によって日経平均は2013年11月の安値14088円近辺まで下落したわけです。

  3. (a→b)の上昇は外国人の4兆4000億円の買い越しがもたらせたものでした。逆に(b→e13964円)の下落は外国人の1兆4900億円の売り越しがもたらせたものです。(a)と(e)はほぼ同水準だとすると、11月12月の4兆4000億円の買い越し額と1月〜5月の売り越し額を通算すると+2兆9100円になります。7か月で割ると4100億円。つまり日経平均が現在の株価水準を保つには、毎月4000億円くらいの外国人の買い越しが必要なわけです。1年間で約5兆円。日本株がよほど魅力を持たないと外国人は毎年5兆円も買い越しません。
今年は昨年の大納会の16320円をナカナカ上抜くことができませんでした。9月に入った(f)で50円ほど日経平均は高くなったけれど、日本経済に対して外国人投資家が特によい評価をしたのではありません。

評価したのは10月31日の日銀の追加緩和です。これによって日経平均は、(b)あるいは(h)の水準をようやく突破し、今日の終値17450円となったわけです。今年の上昇のすべては日銀の金融政策に依存しています。だが日銀ができることはもう限界に近づいています。このままだと、外国人投資家の日本株への評価は低下します。安部内閣がどんな成長戦略をうちだすのか、それが来年の注目点です。モタモタしていれば2013年1月〜5月のように日経平均は-15%程度の下落もありえます。


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