日経平均をどう見たか・判断したか (2014年 11 月)

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(2014.11. 4) TOPIX 1368P(+35)  日経平均 16862円(+448) 52.0億株 (5兆4304億円)

ユーロ圏の10月の製造業PMIは50.6、中国は50.8と低調だったものの、米国のISM製造業指数(PMI)は56.6→59.0と大幅アップ。雇用指数も54.6→55.5へ上昇。

先週末に日銀の追加緩和を受けて、米国株式は大幅上昇していたので、昨日はさすがに小安くなったが、 NYダウは17390ドル(+195)→17366ドル(-24)と2日通算すれば上昇。ナスダックは4630P(+64)→4638P(+8)と連続上昇。

東京市場が休場の間、海外の円レートは114円台に突入した上、CME日経先物は17345円(+855)と大幅高で引けていたので、今日の寄り付きでは買いが殺到する。

黒田日銀の第1段目ロケットの点火は昨年4月4日の決定会合でしたが、この日の日経平均は12634円(前日は12362円)、出来高はなんと64.5億株でした。それから1か月半後の5月22日の日経平均は15627円、この日の出来高は63.8億株です。1段の点火によって日経平均を約3000〜3300円上昇させました。

今回の第2段目の点火は2014年10月31日ですが、前日の日経平均は15658円です。前回と同じ程度の株価上昇の推力が出るならば、18500〜18900円くらいになってもおかしくありません。 ただ今日の出来高は52.0億株です。1段目のときより20%ほど少ないので、株価も3000〜3300円高の-20%引きとしても2400〜2600円の推力があると思われます。そうであるなら日経平均は18000〜18200円になってよい勘定です。


右図の左側は1段目点火、右側は2段目点火のタイミングですが、黒田日銀は実によいタイミングで点火(政策決定)していることがわかります。

1段目のときはそれまで快調に上昇をしてきた日経平均が9日線を下回り、25日線をも下回って反発し、9日線を上抜けば再び順張りの買い相場になるかどうかの分岐点です。ここで点火して株価は空高く上昇をしました。

今回は、日経平均が9日・25日・75日・200日線のすべてをを下回ていたものが、なんとか最も高い4線(この日は75日線)をわずかに上回った日の翌日の点火です。

私は10月9日に、中勢波動が下降転換する可能性のある15356円を割り込むなら、日銀は追加緩和を出すべきだと書きました。そのまま株価下落を放置しておくと、(a)が戻り一杯になる可能性が高かったと思います。しかし その下げの可能性を払拭したのが(a)の日です。株価は暴騰し新高値を取ったのでこの心配はなくなりました。

どうも日銀内部あるいはそのアドバイザーにチャートを見て金融政策発表のタイミングを計る人がいるのではないかと思われるほどのタイミングのよさでした。

今日は上ヒゲの長い足になりましたが、これは1段目のときと同じです。寄り付きで損失覚悟の買戻しがでて、その後はこれを上回る新規の買いが出なかったということです。売り方は完全に敗退しました。しばらくは 売ってくることはないでしょう。

今後の日経平均の動きの手本は、左側の1段目点火の後の動きです。今日新規に買いついたが、今日の終値ではマイナス勘定になった銘柄は過半数以上でしょうが、いずれはズンズンと上昇をするのではないか。その目途は東証1部の連結PERが18倍になるまで続くのではないかと思っています、 (なお今日の東証1部のPERは17.0倍近辺になったと推測できます)


(2014.11. 5) TOPIX 1371P(+3)  日経平均 16937円(+74) 34.5億株 (3兆5458億円)

米国株は小動き。 NYダウは17383ドル(+17)、ナスダックは4623P(-15)。金利は2.339%(-0.007)。

3日間、高値圏での保合いが続いていますが、今日は中間選挙で共和党が上・下院で過半数を制したので、国会のネジレ画が解消。法案が成立しやすくなるかめ、株式市場は好感するはずです。

日経平均は利食い売りで小安く始まったが、米国選挙の結果が明らかになるにつれてドル高(円安)が進み、上昇して陽線で終る。

出来高は34.5億株と減少気味だが、今日の円レート114.38円は輸出企業が想定している105円から10円ほど安くなっているので、株価上昇のノリシロが広がりました。昨日の東証1部のPERは17.07倍まで上昇しました。普通なら17倍というのは割高水準ですが、円安メリットを織り込んでいけば、現在のPERはまだ16倍を超えていません。


日銀は2013年の第1次の量的質的緩和で、ETFを年間1兆円買い入れるとしましたが、この1年半で買ったETFは全部利が乗っているはずです。

今度は年間に3兆円の買い入れをするといのだから、この外国人投資家の買い越し額に匹敵するか、それを上回る額になります。

むろんその買い方は高値を買い上るという順張りではなく、従来やってきたようにTOPIXが下げたら買うという逆張りを踏襲するでしょう。

「逆張り」は、マネーを生み出せる日銀や資金が途切れることなく定期的に入ってくる年金資金にとっては運用の必勝法です。(個人の場合は徹底的な逆張りは資金が枯渇するかも知れないし、寿命で打ち切りとなるリスクがあるので、恒久の必勝法ではありません) これまではTOPIXがベンチマークでしたが、これからはJPX日経400がそれになるそうなので、ROEの高い銘柄が買い目です。これら銘柄については相場が下がれば3兆円の買い支えがあるのだから、ずいぶん投資がやりやすくなります。

上図の右側は外国証券の朝のオーダー倍率ですが、ここへきてオーダーが激増しています。オーダーの数字はそれまで外国証券11〜12社の合計であったのに、昨年途中から5社の合計へと半減したので、今ではそれほど重視していませんが、それでも外国人投資家が日本株を買いまくっていることが伺えます。

現在の小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B25日投資マインド指数が85以上 の3ポイントでしかありません。今後ポイントになりそうなのは、C《デンドラ24》の上から2番目の上値メドの17293円に達する、D新高値の陰線になる、くらいのものです。すぐには5ポイントとか6ポイントにはなりません。なお日経平均は上昇の余地を残していると思います。


(2014.11. 6) TOPIX 1356P(-15)  日経平均 16792円(-144) 31.8億株 (3兆2452億円)

米国株は材料がなく小動き。 NYダウは17484ドル(+100)と原油高を囃して上昇したが、ナスダックは4620P(-2)。金利は2.348(+0.009)と大きな変化はなし。

日経平均は昨日に引き続き、利食い売りで小安く始まる。今日の外国証券の朝方のオーダーが売り920万株・買い2520万株を見ると、国内勢の売りに海外勢が買っているという構図です。

国内勢は、黒田日銀の株高政策を受けて、株価が10%ほど上昇しただけで、すでに利食い売り(というか利益を確定)している。今後の大きな上昇がイメージできていない。目先少し儲けたので、とりあえず利食いするという細かな投資方針です。

株式投資の利益は、儲かるとき(トレンドがあるときは)は大きな利食いをし、儲けることが難しい(トレンドが不明のとき)は小幅な利益を収穫する、というのが基本だろうと思いますが、国内大手投資家ははやくも利食いをしているのは、用心深すぎる。ミミッちい投資態度です。個人投資家のうちの初心者と同じことを、大手投資家がやっているのは情けない。


株式投資で大きく儲かる時期はそう長くはありません。例えば昨年2013年は、日経平均の年初の始値は10604円でした。 2013年の年末の終値は16291円でした。日経平均の2013年の上昇率は+53.6%でした。

昨年日経平均並みの利益を出していたなら、おしなべて50%の利益がでたことになりますが、2013年の1年間で株式投資用の資産を+50%増やした投資家が何人あったことか。プロとされるファンドはひとつもなかったのではないか。

一方、昨年2013年に株式投資資金を2倍3倍にした人もいます。ところが今年は大幅なマイナスになっている人が多いでしょう。2013年の利益は、自身の投資方針はもっていなかったけれど、利益が出たので投資額をどんどん増加させたために、大きな利益を得ることができた。ラッキーな年であったに過ぎません。

その場その場であれこれ考えることはやめたほうがよいと思います。グラフを基準にして投資をするならば、
  1. グラフがどうなれば買うのか?
  2. グラフがどうなれば利食いするのか?
  3. グラフがどうなれば損切りするのか?
もしグラフを基準にして投資をするならば、この3点を抑えておけばよいのです。

今日は。「どうしましょう?」という電話が何本かありましたが、このことをわかっていない。あれこれ考えるよりもグラフに従えばよいのです。


また昨日、「JPX日経400」について書いたところ、400銘柄の結果ファイルをダウンロードできるようにしてください。というメールがありました。

この「JPX日経400銘柄」の結果ファイルをダウンロードできるようにしました。
  1. 《カナル24》Ver.5のユーザーは、「アップデート」→「最新バージョンをダウンロード」で、《カナル24》Ver.5をダウンロードしてください。

    バージョンの日付は(2014.10.7)で変わっていませんが、

  2. 結果ファイルNo.979「JPX日経400」がダウンロードできます。


(2014.11. 7) TOPIX 1363P(+7)  日経平均 16880円(+87) 24.8億株 (2兆4764億円)

ECBは資産を2兆ユーロから3兆ユーロの増加させる可能性があるとドラギ総裁が発言したことから、追加緩和の期待が高まり、米国株は小幅上昇。

NYダウは17554ドル(+69)の史上最高値を更新。ナスダックも4638P(+17)と小反発。金利は2.391(+0.043)へ上昇。

日経平均は急騰をしたため、9日線が下方に置いてきぼりとなり、今は高値保合いをして9日線(今日は16201円)が上昇するのを待っているところです。

9日線は1日当たり175円アップしているので、現在の日経平均の水準」(16880円)になるにはあと4日くらいかかる勘定です。


10月31日の追加緩和以来、相場つきは「順張りの買い」の相場に転換しています。当然のことながら、10月31日からは投資の指針を順張りに変えなくてはなりません。

今日の朝方の外国証券のオーダーを見ても、売りが1620万株に対して買いは3600万株です。外国人投資家は順張り相場になったことを認め、日本株をドンドン買っています。

ところが国内勢は「利食い売り」に傾いています。逆張りをしているわけです。どちらが正しいのかはわかりませんが、おそらく今は順張りの買いが正しく、逆張りの売りは誤っていると、私は思っています。

逆張りは例えば10年間のうち7〜8割では正しい方針ですが、2〜3割は間違います。順張り相場であるのに逆張りをしているといずれ大きな損失を出し、これまでコツコツと逆張りで積み上げてきた利益を根こそぎ失う可能性があります。

今は順張り相場なのか逆張り相場なのかを見分ける基準は次の2つです。
  1. 株価が過去2年間の新高値となっていること。新高値なら「順張り買い相場」です。(過去2年間の新安値なら「順張り売り相場」)

  2. 4本の平均線(@9日線、A25日線、B75日線、C200日 線)が順な位置関係にあること。この場合は「順張り買い相場」。(または逆の位置関係にあること。この場合は「「順張り売り相場」)
ただ4線の位置関係については、B75日線とC200日線の上下関係は重視しません。9日→25日→75日→200日の位置関係が基本ですが、9日→25日→200日→75日の位置関係であっても「順張り買い相場」とします。75日線と200日線の位置関係の転換には時間がかかるためです。

この2つの基準に、さらに「株価が過去9日間ザラバ高値を上抜いたら買い」としたのが、条件表No.65「HP順張り上昇相場の買い」です。《カナル24》が用意している(標準3)条件ファイルでは、唯一の「順張り買い」の条件表です。

この条件表は、@4線の位置関係とA9日間の新高値 から買いマークを出します。このとき、株価が9日線を下回ったならば、@の関係は満足できなくなるので、ここでは一時手仕舞い(決済)をすべきです。

日経平均の終値を見て、翌日の寄り付きで決済したとするならば、以下のようになります。
  1. (a)の翌日の始値(15300円)で買い→9日線を割り込んだ(a')の翌日の15159円で決済。(-141円)
  2. (b)の翌日の始値(15609円)で買い→9日線を割り込んだ(b')の翌日の15423円で決済。(-188円)
  3. (c)の翌日の始値(15688円)で買い→9日線を割り込んだ(c')の翌日の15895円で決済。(+307円)
(a→a')(b→b')(c→c')の損益を合計すると、-29円の損失となりますが、「順張り買い相場」はその後の波動のスケールがどの程度の大きさなのかによって、成功・失敗は決まります。だいたい1/3は成功し、2/3は失敗に終わります。


「順張り買い」の相場は、勝率としては高くありません。しかし自身が「順張り相場である」「逆張り相場である」と判断できるならば、「順張り買い」は「逆張り買い」の何倍もの利益を得ることができます。

相場巧者とは、いまが順張り相場なのか、逆張り相場なのかを的確に判断できる人のことです。

いつでも投資方針が順張りあるいは逆張りというのでは、相場で利益を出すことは難しい。

そこでユーザーには、今が順張り相場であるのか、逆張り相場であるのかの判断ができるようになって欲しいわけです。

順張り相場の定義については、すでに言いました。4平均線の位置関係を知ることです。条件表No.65「順張り上昇相場の買い」で最近10日間に検索された銘柄(のコードが若いもの)のグラフを掲げます。

まず上図の2229「カルビー」は
  1. (a)翌日始値の2894円で買い→9日線を割り込んだ(a')の翌日の始値3585円で決済。利益は+691円(+23.9%)。

  2. (b)の翌日の始値3560円で買い→現在も買い持続中(今日の終値は3875円)
次に右図の2269「明治H」は、
  1. (a)の翌日始値の6730円で買い、(a')の翌日の始値6680円で決済。損失は-50円(-0.7%)。
  2. (b)の翌日始値の6850円で買い、(b')の翌日の始値6950円で決済。利益損失は+100円(+1.5%)。
  3. (c)の翌日始値の7140円で買い、(c')の翌日の始値8480円で決済。利益損失は+1340円(+18.7%)。
  4. (d)の翌日始値の8770円で買い、(d')の翌日の始値8670円で決済。利益損失は-100円(-1.1%)。
  5. (e)の翌日始値の9520円で買い、現在(終値9460円)で買い持続中。
となっています。確定したのは2勝2敗で勝率はよくないけれど、利益額の通算は+1290円です。このように順張りの勝率はよくないけれど、的確に順張り相場であるのか、逆張り相場であるのかを判断すれば、順張りは逆張りの5倍10倍の利益を得ることができるのです。


(2014.11.10) TOPIX 1360P(-3)  日経平均 16780円(-99) 20.5億株 (2兆 516億円)

10月の米国雇用統計は+21.4万人(予想は+23.5万人)とやや予想を下回ったものの、8月は+18.0万人→20.3万人へ、9月は24.8万人→25.6万人へ上方修正され、これで9か月連続して+20万人以上を記録。

失業率は前月の5.9%→5.8%へ低下と、米国経済に不安はなし。今年のクリスマス商戦はよさそうなので、月末にかけては、これがプラス材料になりそうです。

日経平均は5日連続の高値保合い。やや円高に振れたため安寄りしたが、押し目買いが入り陽線で終わる。

10月の投資部門別売買代金差額が発表されました。10月に最も買い越した部門は金融機関で7700億円でした。金融機関(年金を運用する信託銀行を含む)が今年大きく買い越したのは5月の6300億円と、この10月の7700億円です。


(a)5月の4平均線の位置関係は上から順に200日→75日→25日→9日→株価であり、実にただいま快調に株価が下落しているという状態にありました。

こういう時期に年金基金は日本株を大きく買い越したのだから、利が乗って当然です。

また(b)10月も株価が75日線や200日線を下回るという状態にあったので、ここで買い越したのは大正解です。

年金基金は「安くなれば買う。高くなれば売る」ことを機械的にすることで「必勝の投資」ができる稀有なファンドです。したがって、この態度を改め「高くなれば買う。安くなれば売る」という順張りの方針を取らない限り、年金基金は株式投資になる利益を積み上げ続けることができます。

気になる外国人はどうであったのか? 今年大きく買い越したのは(c)6月の5600億円、(d)9月の5900億円です。(c)は(a)より1か月後のことだし、(d)の1か月後は株価は大幅下落しています。 今年の外国人の買いは、(c)買いの決断が遅かったし、(d)買いの時期を誤っていました。(b)の10月は買うべき月でしたが、外国人は3700億円の売り越しでした(外国人が売ったから日経平均が下落したのであるが)。外国人投資家にとって2014年の日本株投資は散々な目にあった年でした。

しかし10月末の日銀の追加緩和からは、外国人は一転して強気に転じました。10月第5週は1週間で5300億円の買い越しです。第4週が250億円の買い越しでしかなかったので、その20倍くらいの買いを実行しています。一方年金基金(信託銀行)の10月末の買いは、第4週が1500億円→第5週が2100億円の買い越しです。年金基金は逆張りをするので、しだいに買い越し額は減っていくと思いますが、外国人は2014年にヘタを打った分を取り戻そうと買いに傾いていることが伺えます。

今年は外国人の弱気が日経平均を下落させましたが、ここへきて外国人の日本株に対する態度は買い方針に転換したことから、しばらくは日本株は順張り方針でよいと思います。

先週末の条件表No.65「順張り上昇相場の買い」について説明をしましたが、そこで使った条件表よりも1年古い条件表をアップしていたので、現在のもの(2013年2月4日に設定したもの)をアップしました。《カナル24》Ver.5のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」でNo.65をダウンロードしてください。

違いがあるのは、次図のNo.14行とNo.20行の2行だけです。



(2014.11.11) TOPIX 1375P(+15)  日経平均 17124円(+343) 24.1億株 (2兆5474億円)

米国は小幅高。NYダウは17613ドル(+39)、ナスダックは4651P(+19)と新高値を更新するものの、上昇幅は日ごとに小さくなっており、やや頭打ちの状態にあります。

雇用統計も出たし、7-9期決算も出たしで、当面は米国内に取り立ててよい材料がでるようには思えません。10月31日の日銀の追加緩和によって1日だけグイと上昇したけれどその後の上昇は極めて小さい。

WTI原油はまだ下げ止まりの確認ができていません。グラフは9日と25日の順位相関がともに-80以下になったので、底値圏に入ったと思われますが、@実需(世界経済)が頼りない、A需給も中東が減産しないのでよくない、B米国のマネーが締まり気味になることは決まっているので投機資金は入ってこない、と今のところ反転する材料がありません。一番よいのは@世界経済のよい見通しがでてきて原油が上がることですが、今はそういう状況下にありません。


海外要因によって日経平均が上昇することは、今のところ難しい。ところが、今日は後場になって日経平均は急上昇して新高値(ザラバ17160円、終値17124円)を更新しました。

材料にされたのは、@安部内閣は2%の消費税増税を延期する、Aそれには法改正が必要なので衆院解散し総選挙で内閣の信を問う、ということでした。

解散総選挙があるかもという観測は先々週からあったので、特に今日その可能性が高まったわけではありません。高値保合いをして日経平均が下がらないものだから、一部の向きがこれを先物買いの材料にして買い上がったという感じです。

実際のところ、この材料を囃した影響は日経平均に限られました。出来高は24.1億株、売買代金は2兆5000億円とボリュームは膨らまなかったし、TOPIXの上昇率は+1.11 %と、日経平均の+2.05%に比べてたいして上昇していません。日経平均を狙い打ちにしたようです。

年内に解散総選挙があるのかどうかはわかりませんが、消費税の先延ばしはよいことです。先延ばしすると、円の信認がなくなり金利がアップするという意見が半数はありますが、経常収支が黒字である限りはそうはなりません。

今日発表された4-9月の貿易赤字は-4兆円でしたが、経常収支は+2兆円ありました。貿易赤字を補ってなお+2兆円の黒字になっているのです。日本の現状は外国に頼ることなくファイナンスがキチンとできるのです。ただし経常収支が恒常的に赤字になったときは大問題です。必要な資金は外国から資金を手当てするしかなくなります。今のアベノミクスでやろうとしていることは日本が自身で決定することができる最後のチャンスなのです。

チャンスはもう2度とありません。ここで消費税を上げて日本経済の上昇の芽を摘み取ってしまえば、それこそ貿易収支が大きな赤字を出し、経常収支が赤字になり、その赤字は外国に頼るしかなくなります。そうなれば日銀は日本の金利をコントロールすることが難しくなります。最後のチャンスなのだから、公約がどうの、世界の信認がどうのといったきれいごとをいわずに、日本経済を復活させることを第一の目標とすべきです。日本経済が毎年2〜3%の伸びをするようにしてから消費税を上げればよいと思っています。

その意味では、今日の解散総選挙を材料とした日経先物の買いは間違いではありません。ただ政治的なことは、なかなか予想ができないので、解散総選挙については日々プラス材料にになったりマイナス材料になったりして、これをうまく捉えることは難しい。今月一杯は解散の有無で相場は不安定になりそうです。


(2014.11.12) TOPIX 1377P(+1)  日経平均 17197円(+72) 31.2億株 (3兆2703億円)

米国は小動きで出来高も減少気味。NYダウは17614ドル(+1)、ナスダックは4660P(+8)。金利は2.366%(+0.065)とやや高め。

年内の衆院解散・総選挙の憶測で日経平均は激しく動く。日経平均は米国金利の上昇→円安になったことから、17253円の新高値で寄り付き、上昇を続け17443円(+319)まで上昇する。

しかし菅官房長官が「消費税の先送りはありえない」と発言したことから、それ行けドンドンのムードは薄れ、後場は次第安となって17197円(+72)で終わる。

上ヒゲの長い新高値の陰線になりました。足型は悪くなったし、25日線からのカイリ率は9.15%と高いので過熱感が出ているといえばその通りです。振り返ると第1次の量的・質的緩和が出た4月4日から1月半後の2013年5月20日の25日線カイリ率は9.41%でした。21日は8.99%→22日は10.06%となって、日経平均はピークを打ち、それから-3500円の急落をしました。


過去の25日線カイリ率が10%以上になったときを調べてみると、
  1. 2002年3月8日のカイリ率は15.10%

  2. 2009年3月26日のカイリ率は13.52%

  3. 2013年5月22日のカイリ率は10.06%
です。

このうち(a)(b)は下落に下落を続けた後に、金融政策あるいは経済政策の転換があって株価が急上昇した事例です。75日線や200日線は下降中なので、株価が急上昇したときは大きなカイリ率になりやすくなります。

(c)は図に見るように、9日線・25日線・75日線・200日線のすべてが上昇しているときの事例です。この場合はさすがに25日線カイリは10%が限度でした。

今回の4線は(c)と同じですが、(c)はバーナンキのQE3終了発言によってもたらされたものです。25日線からのカイリ率が10%を超えたから暴落になったとはいえません、今回は日銀が第2段の金融緩和をしたばかりなので、例えカイリ率が10%となっても、(c)のような暴落はないと思います。


今回は暴落によって株価の調整をするのではなく、高値圏でもみ合うことによって、25日線カイリを縮めていくものと思っています。

25日線カイリだけから判断すれば、過熱しているとなりますが、小波動のポイントからは、@新高値の、A陰線、B《デンドラ24》の上から2番目の上値メドの17293円に到達、の3ポイントでしかありません。

9日順位相関と25日順位相関が+80になっても5ポイントです。条件表No.1「日経平均用(2012)」が売りマークを出すかどうかはまだ不明なので、現状の小波動のポイントからは、過熱している・楽観人気であるということはいえません。


(2014.11.13) TOPIX 1389P(+12)  日経平均 17392円(+195) 24.6億株 (2兆5665億円)

米国は材料がなく小動き。NYダウは17612ドル(-2)、ナスダックは4675P(+14)。金利は2.377%(+0.011)と下がることがないのは米国経済が順調である証拠です。

ところが米国経済が順調になればFRBは金利を引き上げ、過剰流動性によるバブルがはじけるという予兆でもあるので、株式市場にとっては痛し痒しです。

今日も日経平均は、消費税の先延ばしと年内の総選挙の憶測で激しく動く。

前日終値と同じ水準で寄り付いたが、じわりじわりと上昇するが、市場は自民党の要人の発言を「おみくじ」のように解釈し、大吉だ小吉だと勝手な解釈によって揺れ動きました。後場は増税先送りとみた勢力が先物を買って、日経平均は17392円(+195)のほぼ高値引けとなりました。

政府が増税の先送りを決定するのは正しいと思いますが、総選挙をするのはどういうことなのか? 言われているところでは、増税を1年半先にずらすと、H29年4月になる。もしここで総選挙をしていないと、H28年12月に衆院は任期満了となって総選挙しなければならなくなる。そのとき新しく当選した衆院議員がH29年4月の消費税増税を否決する可能性がある。 そこで消費税増税を先延ばすのであれば、H29年4月当時も同じ国会議員が残っていなけばならないということらしい。

マスコミは増税先送りと総選挙の関連がわからないと報道しています。 もし総選挙は必要ではないのに、自民党の勢力を維持するための選挙をすると国民が思ったとき、多くの有権者は棄権投票となるのではないか。そういうことは自民党はリサーチ機関を使って調べているはずですが、そのリサーチ結果がどのようになるのか? 

消費税の先延ばしは歓迎だが、自民党の党利党略にはうなずけないという調査がでたときでも自民党は解散・総選挙を行うのか? 私にはわかりません。しかしそれは、グラフが少し遅れようとも、いつかは表現してくれます。グラフを見ていれば時勢はある程度わかります。

今は順張り相場になっているので、検索をするとき条件表No.65「順張り上昇相場の買い」を使えばよいといってきました。次図はこの3日間に順張りの買いマークを出した銘柄です。JPX400銘柄を対象にして検索すると、なんと52銘柄(延べで60回)の買いマークが出ています。


だが、検索された銘柄は直ちに買ってよいわけではありません。11月7日に順張りの買いかたの説明をしましたが、まだ誤解されているユーザーがあるようです。

最新日(2014年11月13日)までの過去3日間の条件表No.65の検索をしたならば、上記の検索がされますが、これら銘柄が買いのタイミングというわけではありません。遅れて出た買いマークが多く含まれています。
  1. 2013年11月13日に、52銘柄(延べ60銘柄)が検索されています。

  2. メニューの「全部選択」をクリック。

  3. 「グラフ」ボタンをクリックすれば、52銘柄のグラフが描かれます。


先頭は2229「カルビー」ですが、これは11月7日にいつ買うかの説明をしたので、今日はとばして、2802「味の素」を例にします。

図には緑色の買いマークが多数でていますが実際に仕掛けてよいのは赤色○のところです。

なんとなれば、赤色○買いマークは株価(終値)が9日線を一度割り込んで、初めての買いマークであるからです。

(a)の9日線の割り込みの後、初めての買いマークは(A)の日です。

(b)の9日線の割り込みの後、初めての買いマークは(B)の日です。

(c)の9日線の割り込みの後、初めての買いマークは(C)の日です。

(d)の9日線の割り込みの後、初めての買いマークは(D)の日です。

現在は(e)(f)の買いマークが出ていますが、これはすでに(D)で仕掛けているので、実際に仕掛けることはできません。


こういうチェックをして「順張りの買い」となる銘柄を選ぶと、右の3銘柄が見つかります。

3099「三越伊勢丹」は(a)で9日線を割り込んでおり、(A)はその後初めての買いマークです。

4555「沢井薬」は(a)で9日線を割り込んでおり、(A)はその後初めての買いマークです。

4901「富士フイ」は(a)で9日線を割り込んでおり、(A)はその後初めての買いマークです。次に(b)で9日線を割り込んでおり、(B)はその後初めての買いマークです。

こういうことを仕掛けのキッカケにし、株価が9日線を下回れば決済するという方針をとるならば、順張りをしても大きな損失が出ることはありません。


(2014.11.14) TOPIX 1400P(+10)  日経平均 17490円(+98) 29.5億株 (3兆3038億円)

米国は材料がなく小動き。NYダウは17652ドル(+40)、ナスダックは4680P(+5)。金利は2.340%(-0.034)。

ナスダックはとうとう9日順位相関と25日順位相関がともに+80以上となったので、ここからは楽観人気になったとしてよいでしょう。株価が上昇したとはいえ、今日の「十字足」は上するべきか下するべきか市場は悩んでいます。

WTIは大陰線で新安値(終値74.21ドル)を更新。6月20日の高値107.26ドルから、たったの5か月で-30%の下落です。

グラフは、(a)の日に4線(9日・25日・75日・200日線)が逆の位置関係になり、ただいま順調に下落中という「順張りの下降相場」になりましたが、この日の終値は92.41ドルで、ここを起点にしても-20%の下落です。

(b)は大陰線となって、再下落のスタートとなりましたが、この大陰線に匹敵するのが(c)の日です。下降波動においては、@大陰線で下落がスタートし、A大陰線で最後の投げが出て下げが終わる、という例が多くあります。(c)の翌日は下ヒゲの長い足になり、しかもこの日は9日と25日の順位相関がともに-80以下になったので、小波動のボトムらしく思われました。(d)で初めて9日線を上回ったので反発か?と思うところですが、9日線を上回ったのはこの日だけで翌日からはまた下落を開始。

昨日は(b)や(c)に匹敵する大陰線になったので、足からは投げ物がでたようですが、9日順位相関は-80以下になっていません。よってまだ小波動のボトムが出たとは判断できません。


日経平均は米国株の上昇→ドル高(円安)と、オプションのSQによって高く寄り付いたが、この時点で株価と25日線のカイリ率は+10%を超えていたので、ジリ安となる。

ただ前場でTOPIXが安くなれば日銀がETFを買うという期待が市場にはあり、また円レートが116円を超えたので、押し目買いや短期筋の日経先物買いが入って17490円(+ 98)と高く引ける。

衆院解散があるのかどうかがハッキリしないうちは、思惑で日経平均は動きますが、市場はこの4日間は解散はある、消費税増税は先送りする、とみています。ただ消費税増税を先送りするというだけでは、いずれ株価は失速します。株価が上昇するのは将来に企業の利益が大きくなるのか小さくなるのかが株価変動の根本です。

日本国全体でいえば現状はデフレ状況下にあります。物価上昇率を2%水準まで持っていけばデフレを脱却したといえますが、では経済成長率を2〜3%にするにはどうすればよいのか、の指針はこの1年間で安部政権は出すことができませんでした。

一国の経済は、金融政策だけで一変するものではありません。どうすれば先進国諸国が目差す2〜3%の経済成長を実現できるのか? これを提示できる政党が勝ってしかるべきですが、残念なことに安部政権もこれを提示できていません。いままでのところアベノミクスは、黒田日銀の異次元緩和だけしか実効性はなかったのです。政府がなした経済政策は0であったといってよいでしょう。自民党が勝つためには、日本経済の成長をどのようにして実現するかのビジョンを打ち出すことです。このビジョンが出なければ市場はガッカリし、株価は下がります。


(2014.11.17) TOPIX 1366P(-34)  日経平均 16973円(-517) 28.8億株 (2兆8601億円)

米国は小動き。NYダウは17634ドル(-18)、ナスダックは4688P(+8)。

日本の7-9月GDP速報は、前期比-0.4%、年率-1.6%でした。年率の7-9月GDPは、当初は+4%くらいの予想であったものが+3%に低下し、発表直前の予想は+2.0%でしたが、蓋を開けてみると-1.6%。

どの調査機関もマイナスになるとは予想していなかったので、大きなショックを与えました。

今から思えば11月10日には、内々で7-9月GDPは相当に悪い、下手をすると2014年度GDPもマイナスになる。ということがわかったので、消費税増税を先延ばしとする話が急に持ち上がったのでしょう。

解散・総選挙はともかくとして、2014年度GDPがマイナスになる可能性が強くなった今では、来年10月の2%増税の目はなくなりました。 浜田内閣参与を初めとして安部内閣の経済スタッフが、この4月の3%増税は無理で、1年に1%ずつ上げるのがよいという意見を主張していましたが、野党民主党との約束もあるのでその通り実行し、思ったとおりの結果となりました。 この際だから、総選挙をして各党がどのようにして日本経済を浮上させるかの政策を戦わせればよいと思います。

消費税の先延ばしを材料に日経平均が上昇したのは11月11日のことでした。今日の日経平均は-517円安と暴落に近い下げですが、11月11日の増税先延ばしを囃した株価水準をまだ割り込んではいません。増税が不可能となったことで、このまま増税していては日本は立ち直れなくなるのではないかの懸念は薄らぐというプラス面はあります。

しかしそれにも増して、民間の経済調査機関がただの一社として、予想していなかった7-9月GDPのマイナスは大きなマイナス面です。これだけ円安にしても経済は伸びなかった。円安による製造業の輸出拡大はできなかったのです。これまでの視点だと日本経済は相当な重症です。ただし、円安によって資本収支は大幅なプラスになり、海外からの観光客が増えたというメリットは大きい。日本は製造業重視から非製造業重視に転換せねばならないと思います。

本来なら今日の7-9月GDPのマイナスはさらなる円安に進んでもよかったはずですが、市場はわけがわからなくなって、とりあえず建て玉を閉じる動きになり、株価は売りの決済、為替は円買いの決済がされたようです。

だが、今後は自民党はアベノミクスの第3段に力を入れなければならないし、日本経済が立ち直らない限り円安は進行します。市場が今後のアベノミクスに不信任を突きつけるのか、円安進行(おそらくは120円台)を歓迎するのかは、わかりませんが、日経平均の16800円がその分岐点であろうと思います。


(2014.11.18) TOPIX 1394P(+28)  日経平均 17344円(+370) 25.6億株 (2兆5331億円)

米国は昨日も小動き。NYダウは17647ドル(+13)、ナスダックは4671P(-17)。

日経平均は、昨日は日本の7-9月GDPが年率-1.6%、2期連続のマイナスであったので、とりあえずは手仕舞っておこうというやや狼狽気味の売りで大幅下落しました。

しかし落ち着いて考えれば、@来年10月の再増税を主張できる勢力は無くなったこと、A円レートは一層円安に傾くだろうこと、B何がしかの経済対策が打たれて消費の落ち込みが下支えされるだろうこと、などからやはり日本株は買いであるという反省が出たようです。

日経平均は9日線を下回ること1日で、9日線を抜き返し「順張り上昇相場」は終わらなかったことが明らかになりました。 定点観測の9銘柄のうち、今年3月安値以来の新高値を取った銘柄は、@6758ソニー、A7203トヨタ、B8306三菱UFJの3銘柄があります。4平均線(9日・25日・75日・200日線)よりも高い銘柄は、C5401新日鉄、D5713住友鉱、E9984ソフトバンク の3銘柄があります。これら個別銘柄が、今は順張り相場であることを明らかにしています。

ここ14年間の日経平均の月足を掲げます。これまで何度もいってきましたが、私は、2012年11月に始まった「順張り上昇相場」の手本は2005年8月〜2007年6月の2年間としています。

ただし株価の上昇幅や上昇期間といった「形」を手本としているわけではありません。上昇のスタート(cまたはX)とその終了の時期(X')を重要な手本としています。

@2005年8月に順張り上昇相場になったことが確定したのは、@株価が3平均線(18月・36月・48月線)の上位に出たこと、A先の波動のピーク12081円を上抜いたこと、の2点からです。

ただ2004年4月に1か月だけ@Aの形になりましたが、これはダマシとなりました。その後@が3回繰り返されて、(X)となったのでした。より早く順張り上昇相場を表現していたのは(c)の2005年5月です。

2005年8月から、誰でもわかる順張り上昇相場が開始し、そのピークの(A)までは誰でも買えば勝てるという投資家にとってはラクで、悩むことのない時期でした。例え買いが失敗していても持続していればいつのまにか利益が出ているという投資家天国の時期です。

この天国が終わるのは(A)の次の月です。1か月だけ18月線を割り込みました。これは2005年5月以来初めてのことです。だが2年に亘る上昇相場に慣れていた投資家は、2007年9月に押し目買いをしました。しかし翌月の2007年10月には再び18月線を下抜き、11月には大きく下落をしました。

とどめは(X')の2008年1月で、先の波動のボトム14045円を下抜き、ここから約5年間の下落相場が始まりました。18月線を初めて下回った2007年8月の終値は16564円です。また先の波動の安値を下回った(X')の月の終値は13592円でした。それが1年も経たないうちに6994円までの暴落です。

この後はリーマンショックや2011年3月の東日本大震災もあったり、民主党は経済に疎く、日銀は間違った金融政策を取り続けたりと、株式相場は暗黒の時期が続いたのですが、2012年11月からは様変わりとなりました。

株価上昇の予兆は(e)の2012年3月にありました。だが株価は3線の上位に出たものの、先の波動の高値10891円を上回ることはできませんでした。翌月には18月線を早くも下回って、期待先行の買いであったことがわかりましたが、ついに(Y)2012年12月に、@株価が3線を上抜き、A前の波動のピーク10255円を上回る、という2つのことをなしたのです。それが現在も続いています。

(Y)からは「順張り上昇相場」に合った投資方針を取らねば利益することはできません。これまであまり強くいったことはないけれど、昨年来HPで書くことは「順張り」についての記事が多いのは、まだ現在は順張り上昇相場が続いていると判断しているからです。 では順張り上昇相場はいつまで続くのかといわれても、それはわかりません。わからないが、少なくとも月足の終値が18月線を下回ったならば(X')のように、順張り上昇相場は終わったと判断すべきです。


(2014.11.19) TOPIX 1396P(+1)  日経平均 17288円(-55) 27.6億株 (2兆5939億円)

米国は小幅高ながらも新高値を更新。NYダウは17687ドル(+40)、ナスダックは4702P(+31)。

昨日安部首相は、来年10月の消費税の増税は2017年4月まで延期する。国民の審判を仰ぐために11月21日に衆院を解散し、14日に選挙を実施するのスケジュールを発表しました。

消費税の先延ばしと選挙が確定したため、日経平均は朝方は高く始まり+128円高の17472円まで上昇する。しかし14日のザラバ高値17520円を上抜くにはいたらず、後場は反落して17288円で終わる。円レートは117.41円まで下落したけれど、これは上げ材料とはならなかった。

今市場がチャートを見て、過熱感があるとしているのは、@25日平均線からのカイリ率が+10%に近いこと、A25日騰落レシオが120以上になっていることの2点です。@の25日線カイリは+5%以上で過熱とされていますが、10月31日の日銀の追加緩和が出た日のカイリは+5.9%に跳ね上がりました。その後+5%を下回ることはなく、11月14日に消費税先延ばしを材料にして上昇し、カイリは+10.0%になりました。

さすがに+10%となると過熱が過ぎたと市場が思ったのか、それとも7-9月のGDPが-1.6%成長になったのがショックだったのか。その翌日の17日には-500円の大下げをしてカイリは+6.4%になりました。この日の下げはカイリ率が+10%になっていたのが原因ではなく、GDPが2期連続のマイナスになったことが原因です。通常なら-300円下げるところが、過熱感があったので-500円安になったのでしょう。

その後のカイリ率は、昨日が+8.1%、今日が+7.2%です。25日線カイリという点だけから見れば今日も過熱していることになります。ではすぐに下げて当然かといえば、そんなことはありません。今回の上昇は政府と日銀のデフレ退治の決意を市場が受け止めたものです。なお株価を上昇させなければデフレ脱却はできません。

それにしてもお粗末なのが、今日の日銀の金融政策決定会合です。10月31日に追加金融緩和を決めたとき、賛成と反対は4:4でした。そこへ黒田日銀総裁が賛成して5:4の薄氷を踏むなかで緩和を決定したのですが、今日の会合では10月31日の追加金融緩和を持続するとしたのは8:1でした。3人がこの2週間で考えを変えたわけです。お粗末に過ぎます。

さらにいうと、17日には消費税を再増税するかを有識者に問う点検会合が開かれ、増税賛成が8人、反対が2人でした。8:2で消費税を再増税するのがよいというのが「有識者」の意見でしたが、安部内閣はこの意見を完全に無視しました。いったい「有識者」の考えとは何を基準にしていたのか? このままでデフレが脱却できると簡単に思っていたのか? 

日銀の審議委員の選任にせよ、有識者の選定にせよ、今はデフレ脱却が日本にとって最も重要な課題なのだから、経済の専門家を結集すべきです。審議委員に東電の社長とかリース会社の社長が入っていることがおかしい。この2人は金融政策が日本経済にどのような影響を与えるのかといった精緻な見識があるとは思えません。

有識者」に金融機関に所属している人間が多すぎるのもおかしい。例えば金融機関の代表は、@証券業協会、Aみずほ証券、B野村、C三菱UFJリサーチ、DSMBC日興、ERBS証券、F全国銀行協会、の7人です。これら7人は目下の経済状況をみれば、消費税の再増税に反対してしかるべきだと思いますが、そうではなかった。

消費税増税に反対したのは、Cの三菱UFJと、リフレ派のG若田部早大院教の2人だけでした。安部政権は8人の有識者の考えを否定し、2人の考えを受け入れたわけです(これは私と同じ考えです)。いったい「有識者」とは何であるのか?「有識者」に確固たる意見があれば、「安部さん、それは間違っている」というべきでしょう。それができない有識者であれば、単なる「刺身のツマ」でしかありません。何の役にも立っていない。


(2014.11.20) TOPIX 1397P(+1)  日経平均 17300円(+12) 24.5億株 (2兆2439億円)

米国は小安い。NYダウは17685ドル(-2)、ナスダックは4675P(-26)。

ここ1か月は、株価が調整をすることがなく、NYダウは9日線を上回るのは連続22日間となりました。

これまで最も長かったのは2010年12月1日から2011年1月27日までの38日連続です。次が31日、26日が4回、25日なので、22日連続というのは8番目に長い上昇です。

ナスダックは23日連続で9日線の上位にあります。過去の最長は42日間。2011年12月20日から2012年2月21日まで続きました。次いで33日→32日→27日→25日→24日が3回となっているので、現在は第9番目に長い上昇です。

第9番目の長さであるということは重要ではありません。過去8回の長期連続上昇が途切れて、株価が9日線を下抜いた後はどうなったのかが重要です。結論をいうと、@9日線を下回った後すぐに新高値になったのが5回、A25日線まで下回ったがすぐに新高値になったのが2回、B75日線を下回ったのが1回です。

ナスダックにおいては、株価が軽い調整(9日線を下回る)が長期間に亘ってないときに調整があったなら絶好の買い場であるということです。9日線を下回ったとき、あるいは25日線を下回ったときに買えば、8回のうち7回は買値よりも高くなっています。

日経平均はどうでしょうか? 11月17日に9日線を割り込みましたが、それまでは10月22日から17日間連続で9日線を割り込んではいませんでした。もし11月17日の「GDPが2期連続のマイナス」のショックがなければ今日で22日間連続で上昇していたことになります。

22日間連続して株価が9日線の上にあったものが、初めて9日線を割り込んだ例は過去に9回あります。その後の株価の推移は、@9日線を下回った後すぐに新高値になったのが4回、A25日線まで下回ったがすぐに新高値になったのが2回、B75日線を下回ったのが3回です。ナスダックの場合は9回中1回しか75日線を下抜くような下落はなかったけれど、日経平均は、3回は75日線を下回る下落につながっています。9日線を割り込むと大きな下げにつながる確率は1/3あります(ナスダックは1/8)。米国株はやりやすく、日本株はやりにくい。

米国株の動きは素直であるから、個人の金融資産に占める株式の比率は高く、株高となれば(米国GDPの70%を占める)個人消費が増えます。米国においては、株高→個人所得の増加→個人消費の増加→GDPの上昇のサイクルがあります。しかし日本の株式の動きは素直ではないので、個人投資にとっては投資することは難しい。したがって個人の株式の保有比率は低い。だがアベノミクスは、日銀がマネーを過剰に供給することによって、株高・不動産高といった資産価値を高め、含み益を積み上げた結果、消費を増やそうとしています。これが日銀金融政策でできることの限界です。

日本の株式市場は魑魅魍魎なことが多すぎます。(@日経先物の目先筋の動き、A仕組み債などの目につかない需給、Bはては予想が困難な円相場など) 株価の変動の予想がつけにくいので個人投資家は減少しています。日経平均が2倍以上になっても、「株高は一部の投資家を潤させるだけだ」という意見によって、株高政策があたかも間違っているかのように非難されていますが、それは違います。株高は確実に日本経済の先行き見通しを明るくします。株価が高くならない限り日本経済の復活はありません。(魑魅魍魎な一部の勢力に対しては、東証がきちんとした態度をとるべきです。)


(2014.11.21) TOPIX 1400P(+2)  日経平均 17357円(+56) 25.1億株 (2兆4958億円)

米国は高値保合いの終始する。NYダウは17719ドル(+332)、ナスダックは4701P(+26)。

ナスダックは9日線を割り込むことはないが、その上伸力は衰えており、11月一杯は相場らしい相場はありませんでした。

全体はやや強気ではあるので、買いが優勢ではあるけれども、すでにPERは17倍を超えて買われているので、新しい材料がでない限りは大きな上昇は望めない。そういう状況です。

グラフは左側にナスダック、右側に日経平均を描いていますが、その動きはなんと似ていることか。波動の形は同じです。ピーク・ボトムの日は少しずれることがありますが、それが米国と日本の材料の差です。

全体はほとんど同じ動きをしています。9月末に(a)でピークをだし、10月半ばの(b)でボトムを打ちました。(b)のときは9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になっています。日米の株価は同じように下落したことを端的に表現しています。 (b)から10月末にかけて、日米の株価は急上昇しました。日経平均は10月31日の日銀の追加緩和によって暴騰し、(a)のピークを上回りましたが、ナスダックも同じように(a)のピークを上回っています。その後は(c)と(d)の間の保合いが続いています。

10月末の日銀の予想外の追加金融緩和、11月11の消費税再増税の延期の観測によって、日経平均は日本独自の動きをしたかに見えますが、実際のところは米国株価の動きと同一歩調であったのです。


日経平均を動かすのは外国人投資家である、というのは明らかな事実です。かつては株式市場は国内の材料だけで上下していましたが、それは日本株を売買するのは日本人に限られていたからです。今は違います。日本株を最も多く売買するのは外国人投資家です。

その外国人投資家は、世界の株式市場を相手にしているので、世界の株式の情勢が変われば、日本株の固有性は無視して世界の株式情勢に合わせて日本株を売買します。

結果は、日経平均はNYダウとかナスダックと同じような動きをすることになります。 何度もいってきましたが、このHPは「最近の日経平均の動き」と題しているのに、毎日の記事はナスダックの動きを一番に述べています。その理由は「日経平均は独自の動きはしない。世界の株価に連動する。」ということです。

世界の株価との連動性を断ち切るには、外国人投資家が目につけていない日本株に投資することです。マザーズとかJQとかの外国人投資家が参加しない銘柄は、時には3日で2倍、5日で3倍といった動きをすることもありますが、その相場が続くのは短期間です。よほどうまく仕掛け、うまく利食いをしないと、利益がでるどころか損失を出すことになります。 このHPではそういうリスキーな投資は勧めません。

現在の日経平均の小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線(0.5ポイント)、B25日順位相関が+80以上、C《デンドラ24》の上から2番目の上値メドの17293円にタッチ、D25日騰落レシオが120以上、の4.5ポイントです。まだ過熱しているとは言いがたい。(そして過熱したときは株価は大幅に上昇するので、過熱したときには最後のおいしい果実を得ることができます)


(2014.11.25) TOPIX 1409P(+8)  日経平均 17407円(+50) 27.1億株 (2兆4958億円)

日本が連休中の間のNYダウは17810ドル(+91)→17817ドル(+7)。ナスダックは4712P(+11)→4754P(+41)と高い。

とはいえ上伸力はさほど強くなく、材料は中国の利下げやESBの追加金融緩和期待によるジリ高ですが、ジリ高だからこそ上昇相場が持続しているともいえます。

日経平均は海外高から高く始まるが、寄り値が今日の高値で、高値保合いのゾーンを突き抜けることはできず。新規に買うよりも高く寄れば利食いしようという向きが多い。

それでも9日線を下回らないのは、下げを睨んでの売りは少なく、9日線を下回るまでは順張り上昇相場が続いていることは間違いありません。


昨日の東証1部の連結PERは17.08倍です。これを買われすぎとみるか、まだ買う余地があると見るか?

かつてPERの基準について何度も述べたことがあります。例えば2005年9月13日には次のような基準をいっています。
  1. 増益率が0以下なら15倍
  2. 増益率が微増なら16倍
  3. 増益率が+5%%程度なら17倍
  4. 増益率が+10%程度なら18倍
  5. 増益率が+15%以上なら20倍
  6. 増益率が+20%以上なら22倍
PERの基準は確固としたものはありません。時代によって違います。その時代が金融相場なのか、業績相場なのかによってPERの基準は違います。 金融相場のときのPERはかなり高めに買われます(1989年のバブル期には80倍まで買われた)。だが業績相場のときは企業利益にもとづいて買われるので、法外な(30倍とか40倍とか)PERにはなりません。

2005年9月の基準は業績相場が始まったころのPER基準です。これを今のPERに当てはめると、今期の増益率が+5%以上ならPER17.0倍は妥当であるといえます。実際にはその後急速な円安が進行しており、消費税が先延ばされます。今期の増益率は+10〜+15%になるのではないか。

ことによれば増益率+15%のPER20倍もありれますが、それは@7-9月GDPの確報値が上方修正されて、GDPの2期連続のショックが消えること。ついで10-12月GDP予想が+3%とか+4%になることです。これは考えられない数字ではありません。

PERは業績予想がまとまったとき(だいたいは5月末)から信頼できるものになります。(a) ので5月末にはPERは15倍でした。ここから(b)の16.69倍まで上昇したのは、市場は企業の増益率がプラスになると確信したのでしょう。しかし(c)で7-9期GDPがまさかのマイナスになったことからPERは14.77倍へ低下しましたが、(d)の日銀の追加緩和によって17.07倍になりました。円安によって企業利益は最低でも+5%にはなることが確信されました。ついで期待できるのは増益率+10%です。そうなればPERは18倍まで買われてもおかしくはありません。私は目下のところ、PERの上限は18倍当たりであろう、PERから日経平均を観測すると日経平均が18000円〜18400円の水準まで上昇できるのではないかと見ています。


(2014.11.26) TOPIX 1406P(-2)  日経平均 17383円(-24) 22.1億株 (2兆2994億円)

米国は材料がなく小動きに終始する。NYダウは17814ドル(-2)、ナスダックは4758P(+3)。

2008年のリーマンショックは当時米国第3位のリーマンが破綻したことで、「リーマンショック」と呼ばれるようになりましたが、基本はサブプライムローンが維持できなくなったためのバブルの崩壊です。

人は直近のふところ勘定が長く続くと思います。経済が活況なときに収入が上がる。ときとして昨年の年収の2倍とか5倍になることもあります。これが来年も続くと思って、消費に走ります。

それまでなら2000万円のローンしか組めなかった住宅は5000名万円までの信用が拡大されます。目下の消費は2.5倍に拡大されます。だがローンというのはオートローンで2年〜5年、学資ローンで4年、住宅ローンとなると20年〜30年間現状の収入が維持できなければ成り立ちません。もしこれが破綻するならば、ローンを提供した会社とローンを組んだ個人も破綻します。

この信頼関係が崩れたとき、サブプライムローンは世界中に信用不安を引き起こし、世界の金融は萎縮し、結果世界を不況に落し込みました。手のひらを返すように世界経済はドテン暗転しました。だがここで米国FRB議長のバーナンキは思い切った量的緩和策(QE1)を打ち出しました。その結果。図の(a)からはリーマンショックを乗り越え、(b)からはリーマンショックを超える株価上昇をもたらせました。バーナンキはこの点において歴代のFRB議長の歴史のトップとなる功績を残しました。

米国株価は2010年から上昇相場に入り、2011年からは少しも揺るぐことなく上昇しています。米国人の投資家にとっては2011年から2014年までの4年間は、誰も負けることはありませんでした。例え株価が上昇するのを見て(ずいぶん遅れて)買って、その後下落したとしても、持ちこたえていれば株価は買い値以上になりました。


こういう相場が「順張り上昇相場」です。買いさえすればよい。経済がどうの、チャートがどうの、政治がどうの、だれも深く考えることはいらない。ただヤマっけがあれば株を買えばよいだけです。

米国がうらやましいのですが、しかしそういうことは、かつて日本にもありました。それも大きなスケールの上昇相場です。

右図の1982年11月の(a)で「順張り上昇相場」が開始しました。このときの日経平均は7900円です。その後(b)や(c)で波動のボトムを出すことはありましたが、18月線を終値で割り込むことはなく、(d)の38950円まで上昇したのです。

なんと7年間、株価は上昇し続け、途中で買った人の全員が利益を受けた。この時代は、当分(10年以上)ありません。小さな波動を取っていくしかないと思います。


(2014.11.27) TOPIX 1391P(-14)  日経平均 17248円(-135) 20.5億株 (2兆1444億円)

米国は10月の資本財受注が-1.3%減。予想は+1.0%でした。資本受注材は設備投資の先行指標であるので、米国の設備投資は一時停滞するようです。設備投資に躊躇するのは企業が「もっと売れる」と思っていないことなので、米国経済はそれゆけドンドンとはなっていないようです。

NYダウは17827 ドル(+12)、ナスダックは4787P(+29)。、ナスダックは高値を更新。

米国株価を計る代表的な指数は、いうまでもなくNYダウですが、これはたったの30銘柄の単純平均を調整したものです。市場全体の動きを見るのは、S&P500が通常は使われます。

だが日本ではNYダウのほうが重視されています。その原因は単位にありそうです。昨日の値段でいうと、NYダウの場合は、17827ドル(+12ドル)と貨幣と同じ単位なので直感的にわかりやすいのですが、P&Fは2072P(+5P)とピッタリこない。(+5P)高といわれるよりも+0.28%高であったといわれるほうがわかりやすい。

ナスダックはS&Pよりもややリスクをとる向きの指標です。「日経ジャスダック平均」のような新興市場としての性格を持っていますが、アップル・アマゾン・グーグル・テスラなどすでに企業規模が巨大になっている銘柄を含みます。私は米国株についてはナスダックを最も重視しています。

今日のサンケイ新聞によると、2014年の7-9月期の企業の業績は以下のようでした。
  1. 日本企業の増収率は 6.1%、増益率は 30.1%
  2. 米国企業の増収率は 4.1%、増益率は 10.1%
  3. EU企業の増収率は 0.3%、増益率は 12.1%
日本は先進国のうちダントツのトップです。しかしこのカラクリは円安によるものです。(EUの増益率の大きさもユーロ安によるものでしょう) ドルベースではともかく、円ベースではすばらしい増収・増益率です。日本人投資家にとって、増益率が30%というのは夢のような数字です。しかも2013年の4-9月がギリギリの利益だったというわけではありません。順調に利益が出ている2013年に比較しての数字です。

2014年9月末から円はさらに安くなっているので、2014年10-12月の企業業績はさらにアップするものと思われます。株式市場においては、企業の利益がどれだけ増えるのかが最大の関心事です。年を越したときはより増収・増益の数値が増えるものと思います。当然に年初の株価は上昇するだろうと思います。


(2014.11.28) TOPIX 1410P(+18)  日経平均 17459円(+211) 23.2億株 (2兆2815億円)

米国は休場。金曜日からクリスマス商戦が始まります。売り上げはたぶんよいのではないか。

日経平均は反発。昨日9日線を割り込みましたが、すぐに抜き返しました。

@月末のドレッシング、A投信の設定、B10月の鉱工業生産指数がプラス、C円安 などが要因ですが、D10月のコアCPI(生鮮食品を除く消費者物価指数)が+0.9%と1.0%を下回ったことも日銀が来年にも追加金融緩和を迫られるのではないかの連想を呼びました。

消費税増税先延ばしの話が現実みを帯びたのは(a)の翌日のことでした。(b)は7-9月GDPがまさかのマイナスであったこことのショック安でしたが、(a)を下回ることはありませんでした。(a)は重要な分岐点です。今回の相場が終わったと判断できるのは、(a)の安値16713円を下回ったときです。今のところその心配はまったくありません。

最近の安値は(a→b→c→d)と切り上がっています。このことは日が経つにつれて、安くなったら買おうと構えている向きが、安くなったとする水準を次第に切り上げていることの現れです。つまり大きな下げはないと予想し、早めに買っていかねばという姿勢に変わっています。

今日の日経新聞によると、大和証券が集計した「リビジョン・インデックス」は、11月は+15%ほどになっています。リビジョン・インデックスはアナリストが業績見通しを引き上げた銘柄数-引き下げた銘柄数で産出されます。+15%というのは、@見通しを引き上げた銘柄は57.5%あった、A引き下げた銘柄は42.5%あった、(差し引き57.5-42.5=15)ということです。

大雑把にいえば58%の銘柄は業績がさらによくなり、42%の銘柄は予想よりも悪くなるという見通しです。インデックスが+15%になったのは今年の最高値です。こういう業績の上振れを年末にかけて織り込んで、株価は上昇していくものと思われます。


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