日経平均をどう見たか・判断したか (2014年 8 月)

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(2014.8.1) TOPIX 1281P(-8)  日経平均 15523円(-97) 22.4億株 (2兆1711億円)

ボルトガルの金融不安、アルゼンチンのデフォルト、ユーロ圏のデフレ懸念を嫌気して米国株は大幅下落する。NYダウは16563ドル(-317)、ナスダックは4369P(-93)。

掲げた理由だけではNYダウが300ドルも下げるはずがありません。やはり昨日のGDPの伸びが+4.0%とよかったので政策金利引き上げが早くなるのではないかという心配と、米国株価の位置が高くやや高所恐怖症気味」であったからでしょう。

米国株が約2%も下げたのだから、日経平均は300円下げてもおかしくありませんでしたが、CME日経先物は-1.0%安の15490円で終わりました。案外下げなかったのは、円安が進んでいたからでしょう。

-109円安で寄り付きましたが、寄り付きの直後が今日の安値で、一時は-18円安まで上昇。しかし週末であることや今夜の雇用統計を前にポジション調整の売りがでて、-97円安で終わりました。 驚くのは買い意欲の強さです。7月は売買代金が2兆円を割り込んでいましたが、昨日下げたとたんに2兆2200億円の売買代金に膨れ、今日は2兆1700億円です。高値を追うことは躊躇するが株価が下がればすかさず買いが入るといった様子です。

ただ私にすれば、1日下げたからといって押し目買いをしてよいのかは疑問です。せめて4〜5日は下落しないと押し目買いはできません(普通なら9日くらい下げたときに買うのがよい)。今はやや買い焦りになっているのではないかと思います。

相場には順張りが有効な時期(順張り相場)と逆張りが有効な時期(逆張り相場)があります。

順張り相場は株価が高くなれば買う方針が正しく、逆張り相場では株価が高くなれば売る方針が正しいのです。つまり時期によって売買の方針はまるきり逆転します。

順張り相場であるのに株価が高くなったら売り、逆張り相場なのに株価が高くなったら買うという投資では全敗します。

また順張り相場であるのに株価が安くなったら買おうと思っても株価が下がらないので買うことはできません。、逆張り相場なのに株価が安くなったら売るという投資は全敗します。

順張り相場と逆張り相場を的確に判断できれば、株式投資ではほぼ全勝できます。負け知らずです。しかし現在が順張り相場なのか逆張り相場なのかを判断することは相当難しい。相場の判断のうちで最も重要で、最も難しい判断です。

今日は、いつも順張り相場であると判断して「過去75日間の高値を上回ったら買う。過去75日間の安値を下回ったら売る。」という投資をしたらどうなるかを「検証」しました。

図の(a,b,c)は過去75日間の高値を突破した日です。翌日の始値で買って10日後の翌日の始値で決済すると、(a)は15359円買い→(a')の翌日の始値15490円で決済=+131円の利益。(b)は15304円買い→(b')の翌日の始値15296円で決済=-8円の損失。(c)は15564円買い→今日の終値は15532円なので-32円の評価損です。たまに大勝ちをするけれど、多くは小幅な利益が出て、そこそこの損失が出ます。

この条件表は(標準3)の「75日間の新高値抜けBS」に設定してあります。今から13年前にサンプルとして設定したものです。条件表は次のようにシンプルです。




《カナル24》Ver.5では「検証」の機能が追加されました。「検証」をするとさまざまなことが明らかになります。

「検証」によって順張り方針によるトレードでは、どのような損益になるのかを調べてみましょう。
  1. 1001「日経平均」を選択し

  2. 条件表No.72を選択して

  3. 2001年1月〜2013年12月の期間を調べます。

  4. 売買ルールは次のようにします。


利食いや損切りはしない

売買マークが出た翌日の始値で仕掛け、10日後の翌日の始値で決済する。


75日間の新高値になったら買って10日後に決済すると61.4%の 勝率になっています。順張り相場なのか逆張り相場なのかの判断ができないときは、「順張り相場である」として買いの投資をしたほうがよいことを示しています。

75日間の新安値になったら売って10日後に決済すると46.7%の勝率になっています。勝率は50%を割っています。順張り相場なのか逆張り相場なのかの判断ができないときは、「逆張り相場である」として売りの投資をしないほうがよいことを示しています。


(2014.8.4) TOPIX 1276P(-5)  日経平均 15474円(-48) 19.2億株 (1兆8744億円)

7月の米国の雇用統計は+20.9万人増(予想は22万人)と6か月連続で20万人を超える。また6月分は28.8万人→29.8万人へと上方修正される。

7月のISM製造業指数は55.3%→57.1%(予想は56.0%)とアップする。

先日発表のあった4-6月期GDPが年率4.0%であったように、雇用も企業活動もマクロ経済のどれもが文句なしで、株価にはプラスですが、これと裏腹の関係にあるのがいつかやってくる金利の引き上げによるマイナスです。

いまのところイエレンFRB議長は、雇用は増加しているが平均賃金が上昇していないことに不満を持っているようです。よってすぐに金利引き上げることはなさそうですが、米国市場はNYダウやSP500は史上最高値を更新したばかりです。超金融相場によってリスクの高い投資がどんどん積み上がっています。

「我々は株価をリスクの高い水準まで買ってしまっているのではないか?」の不安が頭をよぎります。ポルトガルとアルゼンチンというマイナーな国の金融不安によって、一昨日は大幅下落となりました。マイナーな材料であることを冷静に認識したならば、昨日は反発してもおかしくありませんでした。ところが昨日も続落し、NYダウは75日線を大きく下回ってしまいました。小波動のボトムが切り下がったので、中勢波動は下降転換したと思われます。しばらく(1か月近く)は調整するものと思われます。

ナスダックもザラバで先の小波動のボトム4351Pを下抜いたので、中勢波動は下降波動に転じた可能性が高いと思います。下降波動に転じないとしても先の2つの小波動のピークは4485Pでピタリ同じ水準で止まりました。この水準はしばらくは上回ることができません。よいところ4350P〜4485Pでの保合いになって日柄整理が必要です。


ロンドンのFT100も小波動のピークが切り下がり、ボトムも切り下がっています。FT100は2014年5月にリーマンショック以前の高値6754Pを上回る6894Pの高値を出しましたが現在は調整中です。

先進国市場は超金融緩和によってリスク資産を持ちすぎたことを反省し、米国の金利引き上げがあるまでに身軽になっておこうというつもりのようです。

金融・株式市場はグローバル化しています。世界の多くの投資家がリスク資産の整理を考えているときに日本市場だけが、その潮流から無縁であるとは思われません。 欧米の株価が下落しているのに日本株だけが上昇することはありえません。

米国株安を受けて、今日はさすがに日経平均は-48円(-0.31%)と下げましたが、やっと9日線を下回ったという程度です。下げるとすかさず押し目買いが入ってくるので大きな下げはしません。しかし、それだから日経平均は強いのだとは思われません。基本的には日経平均は米国株と連動します。日本株に特に有利な材料があれば別です(例えば2013年の大幅な円安)が、いまのところ日本株だけが他国の企業にくらべて特に有利な立場にあるとは思われません。今日は2日間連続で株価が下落したので押し目買いだとしている市場のマインドはやや楽観しすぎではないかと思っています。


(2014.8.5) TOPIX 1263P(-12)  日経平均 15320円(-154) 22.0億株 (1兆9894億円)

ポルトガル中央銀行はエスビリト・サント銀号を傘下にいれて救済すると発表。これでポルトガル発の金融不安は払拭されたため、米国株価は反発する。

NYダウは16569ドル(+75)、ナスダックはモメンタム株の上昇もあって4383P(+31)。ただ3日前の大陰線にくらべたら昨日の反発はたいしたことはありません。小波動のボトムが切り下がってしまったので、しばらくは米国株が上昇することは難しい。

私は株価が75日線を連続して4日間下回ったときは、株価は完全に75日線を下回った(中勢波動は下降に転じた)と判断しています。今年になってNYダウが75日線を下回ったのは3度あります。@1月24日〜2月5日までの8日間、A3月13日〜14日の2日間、B4月10日〜14日の3日間です。ABは4日間以上75日線を下回ることはなく、従って中勢波動は上昇を維持しました。

@は4日目の終値が15738ドルで、7日目の終値は15356ドルでした。4日目から-380ドルほど下げたわけです。 今回は昨日まで3日連続して下回っています。今日の75日線の水準は16756ドル、株価は16569ドルなので、明日+180ドル高をしないことには4日連続下回りを免れません。まずは4日連続、5日連続して75日線を下回ることは堅く、おそらくは200日線の16328ドルあたりまで下げるのではないかと思います。


米国株の急落にもかかわらず、昨日まで日経平均は9日線まで下げただけでした。

日本株は割安であるとか、企業業績がよいとか、円安が進むだとかの理由をいう向きもありましたが、本当に日本株が魅力的であれば1か月間も売買代金が2兆円を下回ることはありません。

5月中旬から6月下旬(5月21日〜6月23日)の1か月間にわたる日経平均の上昇では、売買代金が2兆円を超えた日は5日ありました。まあ市場参加者はそこそこありました。

ところが(a)の高値15490円をつけた日(7月4日)の売買代金はわずかに1.6兆円です。この後売買代金が2兆円を超えたのは7月31日と8月1日だけです。両日とも(d)の終値15620円から下げたので、押し目買いが入って売買代金が増加したのでしょう。だが8月1日の終値は15523円で、(d)の終値より-100円安いだけです。これでは押し目買いとはいえません。たったの100円下げただけで買おうとする向きがあった。これは楽観人気が蔓延しているということです。

6月23日以降は売買代金が2兆円に達することは稀でした。 一部の思惑筋が先物を利用して日経平均を動かしてきただけです。この動きに乗っても利益は出ません。例えば(c)の日にこれまでの高値(a)を上回ったので、多くの評論家は15500円を下限とする段階に移ったといいました。はなはだしいのは今年は18000円まで上昇するという向きもありました。しかしそれは間違いでした。

今日の日経平均は15320円まで下げています。(c)で高値突破だとして買った向きはその後+200円の上昇があっただけでした。8月1日にわずか100円下げただけで「押し目買いだ」として買った向きは-200円の評価損になっています。売買代金が少ないときのチャートはあまりあてになりません。売買代金が少ないときは、一部の勢力が好き勝手な売買を行い、その結果チャートがいびつになります。


(2014.8.6) TOPIX 1251P(-12)  日経平均 15159円(-160) 21.1億株 (2兆 357億円)

ウクライナ周辺にロシア軍が集結、の報道で、ウクライナ情勢が緊迫化し、米国は下げる。

NYダウは16429ドル(-139)と、この小波動の新安値を更新し株価は75日線を4日連続して下回ったので、NYダウの中勢波動は下降に転じたとしてよいでしょう。戻っても75日線が強い抵抗線になり、押し戻されることになります。

ナスダックは4352P(-31)と前日の反発を帳消しにする。

しかし米国株の調整はかなり進んできました。NYダウは先の小波動のピーク17151ドルの翌日から13日間下げています。 また9日順位相関は-80以下になり、200日線まであと100ドルです。小波動のボトムらしさは、まだ2ポイント(@新安値、A9日順位相関が-80以下)ですが、3〜4日のうちにはB25日順位相関が-80以下になるだろうし、Cその辺りで新安値の陽線が出れば4ポイント(5分5分)になります。


日経平均は続落し、7月11日の小波動のボトム15101円に接近する。(7月18日も15110円のボトムが表示されていますが、ピークからたった1日だけの下落であるのでこれは重要なボトムではありません。15101円→15759円の上昇が1つの波動と考えるべきです。)

15101円は今のところ「最後の上昇小波動のスタート点」です。もしこれを株価が下回るなら、4月14日の安値13967円から始まった中勢上昇波動は、7月31日の15759円をピークとして下降波動に転換することになります。

15101円を下回るかどうかは重大な見どころです。NYダウの下落率は終値ベースで-4.1%(17138→16429ドル)ですが、日経平均は(15646円→15159円)の-3.1%です。なお1%(156円)程度の下げ余地があります。

もしそうなるなら先の小波動のボトム15101円を下回ることになるし、下落日数はまだ4日でしかないし、小波動のボトムらしさは1ポイントでしかありません。15101円を下抜くと日経平均は75日線を下回る水準まで下げる可能性があります。その点で15101円は重大な水準です。


(2014.8.7) TOPIX 1258P(+6)  日経平均 15232円(+72) 22.1億株 (2兆 508億円)

ロシアはロシアに対する経済制裁をした国へ対して、その国の農産物の輸入を禁止すると発表。今のところは米国の農産物のすべてとEUの野菜・果物を禁輸品としているようですが、これが拡大するとEUにとっては具合が悪い。

しかし経済制裁によって影響をこうむっているのはロシアも同じで、意地の張り合いです。この材料は米国株には響かず。

NYダウは16443ドル(+13)、ナスダックは4355P(+2)と前日からさらに下げることはなかったのは、米国株は値幅的にはかなり調整が進んできたということでしょう。

とはいえNYダウの16700ドルより高い水準で買った向きは、現在は全員が評価損を抱えています。NYダウが16700ドルまで反発するならば、戻り売りがでるのは必至です。16700ドルとは75日線のやや上の水準です。75線まで株価が反発することがあっても、ここで頭を抑えられ、再び下落をすると思います。


日経平均は小安く始まる。米国株に比べて日本株の調整は小さいので、なお日経平均は下げる余地がありました。

-21円安で寄った後はジリ貧となり15061円まで下落。これは昨日いった先の小波動のボトム151010円を下回るものでした。

日経平均が5月下旬に75日線を上回って以来、4つの小波動のボトムを表示しましたが、(b)は15027円・(c)は15101円・(d)は15110円す。15000〜15100円がここまでの下値の限界です。はたして、この下値限界を下回るのか・下回らないのかが今日の重要な注目点でした。

今日のザラバ安値は15061円でした。この時点では(b)はまだ下抜いていないが、(c)(d)は下抜いています。ついに15000円を割れるのかと思っていたところ、2時を回ったところから日経平均は急上昇を始めました。

ロイターが、GPIFが9月中に国内株の配分を20%にすると検討を始めたというニュースを流しました。現在の国内株の配分は資産の12%です。ここへ±6%のバッファ(許容限度)があるので、実際には運用資金のうち18%の国内株を保有できますが、これを20%を標準にしようというのがGPIFの方針らしい。 このニュースが伝わるや、15100円程度だった日経先物は15240円まで急上昇しました。この上昇は売り方のショートカバーであると思われます。新規の買いはなかったのではないか。

GPIFが国内株式への配分を引き上げることは、政府の意向が大きいと思います。だが資産運用という点では、不安は限りなく大きい。GPIFは国内株をさらに買い増すことについて、どのようなリスクとリターンを予定しているのか? GPIFの運用担当者は、もし10年後にこのシステムはダメだったということがわかったときに責任を取れるのか?(損失が巨額すぎて取れるわけはない) 現在の政府(株価を上げたいと思っている)に追従しているだけではないのか? 資産の運用を真剣にトコトン追求しているのか?

GPIFの件については、政治が年金資金の運用を「おもちゃ」にしているようで不快です。今日はGPIFのニュースで日経平均は上昇しましたが、GPIFのあいまいな(根拠のない)方針変更はプラス材料になりません。歓迎しているのは、GPIFが株を買うだろうと期待する目先筋だけです。


(2014.8.8) TOPIX 1228P(-29)  日経平均 14778円(-454) 27.5億株 (2兆5477億円)

ロシアとEUの経済制裁のせめぎ合いは、EUにもロシアにも大きな経済的マイナスをもたらせます。ロシアは民間機がロシア領空を飛ぶことを制限することを検討しているとか。

そこへイスラム過激派がクルド人自治区に迫ったので、エクソンは従業員を退避させたとか、オバマ大統領は自治区の支援のために救援物資を送ることを検討している、などが報道され、米国株は下げる。

NYダウは16368ドル(-75)、ナスダックは4334P(-20)

NYダウは、(a)のボトムは75日線の水準でした。これを下回れば中勢上昇波動は下降波動に転じた確率が高くなると思っていましたが、7月31日の大陰線でもってアッサリと(a)を割り込みました。このときの材料は、@ポルトガルの銀行不安、Aアルゼンチンのデフォルト問題、B欧州のデフレ懸念でした。

NYダウが-317ドル安をするほど大きな材料ではなかったので、来るべき政策金利引き上げに備えてリスク資産である株式の処分が始ったのだろうと思いました。その場合は最低でも(b)までは下げるのではないか。(b)は終値で25日線を割り込んだ水準で、現在の200日線の水準です。

(b)の水準で値幅整理はできただろうと思っていました。ただ中勢波動は下降波動になっているのだから、@A9日順位相関と25日順位相関が-80以下になって、B新安値の、C陽線をつけたならば、小波動のボトムとしてよいだろうとの判断をしていました。ところが昨日からウクライナ情勢が一変しました。ロシアが米欧の制裁に対してカウンターパンチを繰り出し、欧ロのどちらが我慢できるかのチキンレースが始まりました。 これによってEUの経済回復は遅れ、ロシア経済も痛手をこうむり、世界のGDPの見込みは下方修正されることは必至です。株式市場にとって大きなマイナスです。

こういう中で今日は、オバマ大統領はイラク北部の限定的な空爆を承認したと発表。このニュースは今夜の米国市場で評価されますが、今これを書いている19:00時点では欧州株価は-0.5%〜-1.0%安です。CMEのNYダウ先物も下落しています。(ただし今日の日経平均が-3.0%も下げたほどの下落ではありません)。ウクライナにイラクが加わって、相場の見通しをつけ難くなってきました。

もし今夜の米国市場が下げるなら、(c)の水準近くまで下落する可能性があります(c)の水準は直近で75日線を割り込んだ水準です。NYダウは16015ドルをつけています。目先(ここ1か月)は最悪でもこの水準で下げ止まると思っていますが、(b)の16340ドル近辺で下げ止まる可能性のほうが高いのではなかろうか。


日経平均は米国株安と夜間に進行した円高によって大幅(-168円)に安く15063円で寄り付く。15000円の攻防になっていましたが、10時過ぎにオバマ大統領がイラクに対する限定的な空爆を承認したのニュースが流れ、そこから下落を加速し、ザラバ安値は14753円。終値は14728円で終わる。

オバマ大統領のイラク空爆承認は、今日になって日本市場が世界ではじめて判断しなけらばならない材料です。

本来ならイラク空爆が株式市場に与える影響を判断して、どれほどのマイナスになるのかを考えるべきところですが、日本市場はこの判断はできませんでした。反射的にポジションの調整をすることに終始しました。

その結果が日経平均の-454円安(-2.98%安)です。グラフでは6月中旬以来15400円の水準では戻り売りが出て15400円以上では陰線となる日が多くありました。戻り売りを出した向きの大方は200日線または75日線まで下げればまた買おうという意向であったでしょう。

しかし一部の短期筋は7月28日から無理やり買い上がり、7月31日にザラバ高値15759円まで持ち上げました。15500円で売った向きの踏み上げ(カラ売りの買戻し)を誘ったのです。だがこの日の終値は15620円となって、ザラバ高値から-140円下げて終わりました。いつもいう「新高値の陰線」です。「新高値の陰線」がでること自体が株価の上昇力がなくなったことを表現しています。

私は15400円を超える日経平均は買う理由がないとして、この1か月は何もしないのがよいとしてきましたが、今日からは買いの局面に入ってきたように思います。その理由を掲げると、
  1. 東証1部の連結PERは15.05倍程度まで下降したと思われること。

  2. グラフからの下値メドは(b)の14649円であると判断できること。

  3. すでに小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.1が買いマーク、B 9日順位相関が-80以下の3ポイントになっていること
小波動のボトムらしさのポイントは3ポイントですが、いずれC新安値の陽線になり、D25日順位相関が-80以下になり、E投資マインド指数が15以下になります。小波動のボトムは近い。ここからが買いのチャンスになります。


(2014.8.11) TOPIX 1252P(+24)  日経平均 15130円(+352) 18.7億株 (1兆8608億円)

米国のイラク空爆は米国市場にはショックを与えず。またロシア軍はウクライナ国境近くでの軍事演習を終えた後は基地に戻ったことから、ウクライナの緊張が緩む。

NYダウは16553ドル(+185)、ナスダックは4370P(+35)と反発する。

日経平均は米国株高を受けて+244円高で寄り付き、一時は+383円高まで上昇し、先週末の大陰線を上回って引けました。

75日線と200日線を下回っていましたが、1日で回復したのは下値は200日線(75日線と同じ水準)であるということが明らかになりました。一度14800円割れを見たので、これまでにも増して15000円以下があれば押し目買いしようとする向きが増えたと思います。15000円は強固な下値支持水準になりました。

だが、今日の売買代金は1.8兆円と少なかったので、今日の上げは大陰線で売り込んだ向きの買戻しによるものでしょう。そうなら今度の戻りは、急速に下降してきている9日線が戻りの限界です。15300円〜15400円まで戻るかどうかという程度です。

その後はウクライナ・イラク・イスラエル・ポルトガル・アルゼンチンなど株式市場を変動させる火種がそこらじゅうに散らばっているので、再びボリュームは薄くなると思います。15000円〜15400円のゾーンでの保合いとなる可能性が濃厚です。6月から7月にかけて細かな小波動を繰り返したようなことにまたなるのか・・・。


(2014.8.12) TOPIX 1257P(+5)  日経平均 15161円(+30) 16.1億株 (1兆6180億円)

米国は特に材料はなく小幅高。 NYダウは16569ドル(+16)、ナスダックは4401P(+30)。

日経平均は昨日、売り方の買戻しのよって大幅なリバウンドをしましたが、買戻しは終わってしまったようで、今日の売買代金は1.6兆円と縮小。

昨日GPIFは国内株式の保有割合の上限を当面はなくし、9月に新しい配分を決めるというニュースがありましたが、これは相場には響かず。

GPIFは株価を買い上がらず、株価が下落ときに買うはずなので、株価の下支えにはなっても、株価を上昇させることはないということが周知されてきたからでしょう。

日経平均は9日線まで到達できずに、上ヒゲが比較的長いトウバ足に近い形になりました。15200円を超えた水準では売り物がでています。15300円〜15400円までは戻る可能性があると思いますが、そこからは再び反落して、15000円が下値になるのかどうかを調べに行くことになるのではなかろうか。


(2014.8.13) TOPIX 1262P(+4)  日経平均 15213円(+52) 17.3億株 (1兆5429億円)

米国は経済指標の発表がなく、材料難で小幅安となる。 NYダウは16560ドル(-9)、ナスダックは4389P(-12)。

米国市場は、FRBはこの10月で量的緩和を終るので、その後はしだいに金利が上昇するだろう。株式市場に流入する資金は今ほどではなくなり、いずれ株価はピークを出すだろう。

現在の株価水準は2014年の米国GDPの伸びが2%(を割る)という中で、2015年のGDPは3%以上になるということを先取りして買い上がったものなので、買われすぎではないか? 

少しずつリスク資産を減らしておこう。という反省があるように思います。

この反省が底流にあるので、@ウクライナ情勢、Aイラク空爆、BEUのデフレ懸念、Cポルトガルやアルゼンチンの金融不安などに、「リスクがある」と市場が判断するたびに米国株価は乱高下します。このリスクの判断はきわめて心理的なものです。誰も海外の情勢について合理的な判断はできないのだから当然のことです。

今の株式市場は、この先半年間の見通しを持つことすらできません。いつ@〜Cのリスクがクローズアップされ、株価を下げるかわからないときに、株式投資をする人は少なくなって当然です。日本においては7月の売買代金はほぼ2兆円を割り込んでいました。8月に入って日経平均が下落したものだから、下げた日の売買代金は2兆円を超えはしましたが、いざ株価が反発するとすぐに売買代金は2兆円を下回ります。

今日の売買代金1.5兆円の裏づけしかない日経平均の動きを、どうのこうのと判断することはできませんが、15300円〜15400円までのザラバ高値があれば、そこが戻りの限界で、15000円に向かって下値探りをするのではないか。と思っています。当然ここから一般銘柄を買っても利食い手できるほど上昇はしないでしょう。盆休み(欧米ではバカンス)明けになるまでは、何もしないほうがよいと思います。


(2014.8.14) TOPIX 1270P(+8)  日経平均 15314円(+100) 18.3億株 (1兆5702億円)

米国は7月の小売売上高は前月比0%と横ばい。予想は+0.2%であったので、本来なら消費に陰りが出たとしてマイナス材料にはずでしたが、利上げの時期が遠のいたと解釈して上昇する。

NYダウは16651ドル(+91)、ナスダックは4434P(+44)。

東京市場が引けた後のニュースでは、EUの4-6月GDPは前期比0%、つまり年率でも0%の成長率であったらしい。中でもドイツとイタリアはマイナス成長、フランスは0成長です。

ロシアが農産物や食品を輸入しないと先日決定しているので、7-9月はもっと悪くなりそうです。EUは当面株価的に期待できません。当然米国や日本にもその影響が及びます。


昨日から盆入りしたため市場参加者が減り、今日の売買代金も1.57兆円と少ない。大手の実需筋はバカンスで市場から離れていますが、個人は盆休みによって1日中相場を見ることができるためか、個人の参加は多いようです。

個人は売るよりも買うほうに慣れています。そのためか、今日の値上がり銘柄数は1246銘柄、値下がりは444銘柄と小幅に上昇した銘柄が多く、日経平均は+100円高と薄商いの中を上昇しました。

中勢波動が下降相場のときの戻りのピークや、保合い相場(逆張り相場)のピークを判断するには出来高も加味したほうがよいでしょう。

現在は逆張り相場の局面にあるので、株価が上昇しているのに出来高が減少しているときは、ピークが近いと判断しても間違うことは少ないでしょう。 右図の下部の青色折れ線は「5日出来高倍率」です。5日出来高倍率は、当日の出来高÷(昨日までの5日間の出来高の平均)で計算されます。 図で赤色○を打った日は、
  1. 株価のボトムの翌日から4日(以上)が経過していて、
  2. 5日出来高倍率が0.90倍以下になった日
です。ボトムの翌日から4日以上上昇しているのに、その日の出来高が過去5日間の平均出来高の0.90倍以下になった日です。

先高期待が強いときはこれらの売りを全部買うために株価はまた上昇します。 ところがこれらの売りを買う向きが少ないと約定できる出来高は少なくなります。売り方は戻り売りあるいは利食い売りなので、株価を下げてまで売ろうとはしません。こういうことから、株価が上昇中に出来高が減ったときは、新たな買い手はでなくなった。株価は上昇しにくくなったと判断できるわけです。 図の赤色○はどれも株価のピークの近くに打たれています。
  1. はザラバのピークの前日。終値ベースではピークの日に当たります。
  2. はザラバのピークの日。終値ベースでもピークの日に当たります。
  3. はザラバのピークの日。終値ベースではピークの前日に当たります。
  4. はザラバのピークの前日。終値ベースでもピークの前日に当たります。
  5. はザラバのピークの2日前。終値ベースではピークの前日に当たります。
  6. は今日ですが、出来高倍率は0.90倍です。ボトムの14753円の日の翌日から4日目です。明日の出来高倍率も0.90倍くらいに収まると予想できるので、今日か明日が戻りのピークになる可能性は高いはずです。


(2014.8.15) TOPIX 1270P(+0)  日経平均 15318円(+3) 15.7億株 (1兆3921億円)

プーチン大統領がウクライナとの停戦に全力を尽くすと演説したとかで、ウクライナ不安が後退し、米国株は上昇する。 NYダウは16713ドル(+61)、ナスダックは4453P(+18)。

東京市場は盆休みで、夏枯れ状態。出来高は15.7億株、売買代金は1.39兆円。日経平均の日中の値幅は51円と、ピクリとも動かず。

昨日いった5日出来高倍率は0.80倍とさらに低下する。今日が戻り一杯になった可能性が高い。

ただし来週初めには14753円の安値をつけた日の出来高27.5億株が5日出来高倍率の計算から外れるため、月曜日の出来高倍率は0.90倍以上になります。

200日線は大勢波動(1.5年〜5年間)の基準となる線です。株価が200日線より上にある銘柄は時勢にうまく乗っているし、株価が200日線より下にある銘柄は時勢に乗れていません。

買う銘柄は株価が200日線より上にあるべきです。これらは押し目買いをしてよい銘柄です。また時によっては順張りの買いをしてよい銘柄です。

株価が200日線より下にある銘柄は基本的には戻り売りをする銘柄です。よほど株価が下落して200日線からのカイリ率が-50%にでもなると「突っ込み買い」が出来ることもありますが、突っ込み買いは難しい。

私は、株価が5日連続して200日線を下回ったときに「下回った」と判断しています。逆に5日連続して株価が200日線を上回ったら「上回った」と判断します。今日は、 株価が200日線を下回った銘柄は買わないほうがよいという例を定点観測の9銘柄から掲げます。

5401「新日鉄」は(a)の日に、株価が5日連続して200日線を下回ったので、(a)からは買えません。現在(b)で200日線を2日連続して上回っていますが、まだ買える状況にはありません。

8306「三菱UFJ」は(a)で200日線を下回ったことが確認できました。(b)で200日線を一時的に上回りましたが、2日連続で上回ったのが精一杯で、その後は下落しています。

8604「野村」は(a)で200日線を下回ったことが確認できました。その後はジリ貧です。

(b)の辺りは9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になっているので、ひと反発してよいところでしたが、反発はわずかでした。

9984「ソフトバンク」は(a)で200日線を下回ったことが確認できました。その後(b)(c)で反発したものの200日線を上回ることはできませんでした。200日線水準での戻り売りがが正解でした。 (c)の後は大幅な下落となっています。

現在、9銘柄のうち、株価が200日線を下回っていると判断しているのは、この4銘柄です(残り5銘柄は株価が200日線を上回っています)。グラフで見たように株価が200線を下回っている銘柄を買っても利益が出ること期待できません。

なお日経平均は8月8日に1日だけ200日線を下回りましたが、すぐに翌日から200日線を上回ったので、基本的には買ってよい時期です。ただ最近の出来高・売買代金が小さすぎるので、大きな上昇は望めません。そこで15000円近辺への下落を待って押し目買いをしようという状況です。


(2014.8.18) TOPIX 1271P(+0)  日経平均 15322円(+4) 15.5億株 (1兆3612億円)

ウクライナがロシアの武装車列を攻撃したとかとかで、米国は小安い。 NYダウは16662ドル(-50)、ナスダックは4464P(+11)。

ナスダックは新高値の陰線、しかも下ヒゲの長い足になりましたが、これは高値圏の足としてはよくありません。

東京市場は盆休みが明けましたが、海外勢はなお休暇中なので閑散。出来高は15.5億株、売買代金は1.36兆円とさらに縮小し、日経平均の日中の値幅は60円ほど。

今日の値上がり銘柄は1026銘柄と値下がり銘柄の638銘柄を上回っているのは、まだ買い意欲が失われていなことを表現していますが、日経平均は25日線が上値の抵抗線になってここ3日間は高値での保合い状態にあります。

今の市場の見立てでは、@企業の業績はよくなっているし、A株価が下がれば年金資金やかんぽの資金による買いが入るだろうし、B消費税10%の引き上げを前に経済対策が打たれるだろうから、日本株は下落しない。とされています。これらはすべて国内要因についてのことです。だが日本株が下落するときは、多くは海外要因とそれに伴う外国人売りによるものです。ムード的な先高期待がありますが、そう確固とした理由があるわけではありません。


今日は定点観測9銘柄のうちから、「買ってよい銘柄は、株価が200日線より上位にある銘柄である」という例を掲げます。

株価が200日線を連続5日上回ったなら買ってもよい、5日連続して下回ったなら買ってはならない。というのが昨日から言っている原則です。

1812「鹿島」は(a)で株価(終値)が5日連続して200日線を上回りました。(a)からは買いの銘柄になります。

このとき、買いのタイミングは2つあります。1つは株価が4線(9日・25日・75日・200日線)のどれよりも高くなった日です。これは「順張り」的な買いのタイミングです。今ひとつは、9日順位相関が-80以下になって、初めて上向いた日です。これは「逆張り」的な買いのタイミングです。

(a)以降の順張りの買いのタイミングとしては(b,c,d,e,f,g)などがあります。この例ではどのタイミングで買ってもよかったようですが、堅くいくなら「株価が9日線と25日線を下回った後に、4線を上抜いた日に買い」とするのがよいでしょう。図では(c)(e)がそれです。

9日順位相関を使って「逆張り」でタイミングを計るなら(B)(C)が買いのタイミングです。


5713「住友鉱」は(a)で株価(終値)が5日連続して200日線を上回りました。(a)からは買いの銘柄になります。ただ(a)の日までの上昇力は強く、その後の買いのタイミングは難しかった。

(a)以降の順張りの買いのタイミングとしては(b,c,d,e,f,g,h)などですが、このうちうまくいったのは(f)だけです。

「株価が9日線と25日線を下回った後に、4線を上抜いた日に買い」とするという堅い方針をとったときは(e)と(f)が買いのタイミングです。(e)では目先の高値つかみになりましたが、(f)では利益が出ています。

9日順位相関を使って「逆張り」でタイミングを計るなら(B)(C)が買いのタイミングです。


9432「NTT」は(a)で株価(終値)が5日連続して200日線を上回りました。(a)からは買いの銘柄になります。

(a)の日までの上昇力は4陽連の後、6日間は保合いになりましたが200日線を下回ることはありませんでした。

(a)以降の順張りの買いのタイミングとしては(b,c,d,e,f)がありますが、(f)以外はだいたい順調に利益が出ています。

「株価が9日線と25日線を下回った後に、4線を上抜いた日に買い」とすという堅い方針をとったときは買うタイミングはありません。それぼどNTT株は押し目を作らずに上昇し続けたわけです。

9日順位相関を使って「逆張り」でタイミングを計るなら(B)が買いのタイミングです。しかし(a)で買い銘柄となってから3か月半がすでに経過しているので、(B)での買いタイミングは、遅れています。株価が元気な時期は過ぎています。


(2014.8.19) TOPIX 1271P(+9)  日経平均 15449円(+127) 17.9億株 (1兆5946億円)

発表された住宅統計指数がよかったとかで米国は上昇。 NYダウは16838ドル(+175)、ナスダックは4508P(+43)。

ナスダックは前日は気になるタクリ足に近い陰線が出ていましたが、寄り付き段階でこの足を上回り、新高値を更新。ちょっと意外でした。

米国の長期金利は2.399%と低下しました。米国経済が堅調であるならば、株高と物価の上昇によって→長期金利は上昇となるところですが、物価があまり上がらないので、株価は上昇するが金利は低下しているという奇妙なことになっています。

日本にとっては米国株高はプラス材料だが、米国金利の低下は円安にならないので、少しマイナス材料です。

東京市場は米国株高を受けて+129円高で寄り付いたものの日本独自の材料はなく、引けは+127円高でした。今日の足は寄り付きでポンと高く上がって「十字足」になりましたが、大玉の花火とはいえず、線香花火のような小さな輝きです。

「株価が200日線より上位にあるときは押し目買い。200日線より下位にあるときは戻り売り。」という極めてシンプルな原則に従うのがよいということを、今日を含めて3日間(明日はその条件表を掲げる予定です)述べています。

8月15日には、株価が200日線より下位にある戻り売りの4銘柄(5401「新日鉄」、8306「三菱UFJ」、8604「野村」、9984「ソフトバンク」)の例を掲げました。8月18日には、株価が200日線より上位にある押し目買いの3銘柄(1812「鹿島」、5713「住友鉱」、9432「NTT」)の例を掲げました。 今日は定点観測9銘柄のうち、残った2銘柄の例を掲げます。


6758「ソニー」は、(a)の日に5日連続して株価(終値)が200日線を上回りました。(a)の日からソニーは買ってよい銘柄になりました。

そこで、順張りとしては「4線(9日・25日・75日・200日線)の最も上位の線を上回ったら買い」。逆張りとしては「9日順位相関が-80以下になっていたものが上昇したときが買い」として、それが現れるかどうかを注目します。

注目していると、(b)の日に株価は5日連続して200日線を下回ってしまい、(b)からは買ってよい銘柄ではなくなりました。戻り売りをする銘柄になりました。

(b)からは買えません。その後約3か月後の(c)で200日線を連続5日間上回ったので、ようやく買ってよい銘柄に戻りました。買いのタイミングは、順張りなら4線を突き抜けた(d)の日ですが、逆張りなら(9日順位相関が-80以下にならなかったので)買うことはできません。


7203「トヨタ」は長く株価が200日線の下位にありました。4月、5月の戻りは75線まで戻ることができていません。200日線を恒常的に下回っている銘柄に買い目はないのです。

(a)の日に5日連続して株価(終値)が200日線を上回りました。後から見るとこの日は最近の高値の日です。それでも(a)の日からトヨタは買ってよい銘柄になります。

順張りとしては「4線(9日・25日・75日・200日線)の最も上位の線を上回った」になった(b)の日が買いのタイミングです。逆張りとしては「9日順位相関が-80以下になっていたものが上昇した」(B)および(C)が買いのタイミングです。

実際に、順張り・逆張りのどちらのタイミングを重視すればよいのかですが、基本は逆張り(9日順位相関が-80以下になっていたものが上昇した)です。ただ相場が2013年のように順張り相場になっているときは、逆張りでは到底買うことはできないので順張りに切り替えねばなりません(この判断は少々難しいが、出来高がその指針となります)


(2014.8.20) TOPIX 1279P(-0)  日経平均 15454円(+4) 18.3億株 (1兆5636億円)

米国は7月の住宅着工件数が109.3万件と予想(96.5万件)を大きく上回ったうえ、6月の数字も89.3万件→94.5万件へ上方修正されたため、楽観人気が台頭し続伸する。

NYダウは16919ドル(+80)、ナスダックは4527P(+19)。

住宅需要の拡大は建築関係業界にプラスとなるばかりでなく、広く消費を拡大させます。住宅建築が伸びている限り米国経済はよい。しかも金利引き上げは来年後半までなっさそうなので、米国株式市場にとっては不満のないところです。

円レートは円安に振れました。今日は103.26円まであって、前日からは約0.70円の円安です。だが 日経平均は米国株高と円安の2つのプラス材料があったため小高く寄り付いたものの、相変わらず出来高は増えず、日中の値幅は70円ほど。

とにかく国内の材料がないので、前日の米国株価(シカゴ日経先物が第一)と円レートによって寄り付き値が決まったあとは、ほとんど動きません。これだけ円安に振れたのだから輸出関連株は上昇してもよいのに、トヨタもパナソニックも小安かった。2つの海外のプラス材料があるにもかかわらず日経平均の反応が鈍いのは、今の株価水準には警戒感ががあるからでしょう。


株価が200日線を5日連続して上回ったなら買い(押し目買いか突破買い)のタイミングを取る。株価が200日線を5日連続して下回ったなら売り(戻り売りか突破売り)のタイミングを取る。という例をこの3日間で掲げました。

ではこれを、どのように条件表に設定すればよいのでしょうか? 条件表が設定できれば「検証」をしてその成績を知ることができます。成績がよければ毎日「検索」して売買のタイミングになった銘柄をピックアップすることができます。

まずは「株価が200日線を5日連続して上回った日からは買い」と「株価が200日線を5日連続して下回った日からは売り」という条件を設定する必要があります。

右図のように、株価が200日線を5日連続して上回った(a)の日からはずっと買いマークがでるような条件表を設定する。 また株価が200日線を5日連続して下回った(b)の日からはずっと売りマークがでるような条件表を設定する。 株価が200日線を5日連続して上回った(c)の日からはずっと買いマークがでるような条件表を設定する。

そういう買い時期・売り時期の条件が設定できていれば、例えば、9日順位相関を使って「9日日順位相関が-80以下から-80超になったら買い」という条件を付け加えるなら、(B)の日だけに買いマーを出すことができます。

このような売買マークを連続して出す条件表の設定はどのようにすればよいのでしょうか? 簡単そうに見えて、実はなかなか難しい。《カナル24》を長く使われてきて、条件表を自由自在に設定してこられたユーザーでも右図のような売買マークを出すことができる設定ができるのは、500人か1000人にひとりでしょう。




思いつくのは上図のような条件表です。

株価と200日線のクロス日数の値は、株価が200日線を上回った日が+1になり、その後上回っている間は、+2、+3、+4・・・となります。逆に株価が200日線を下回った日が-1になり、その後下回っている間は、-2、-3、-4・・・となります。

条件行No.7は、株価と200線の「クロス日数」が(5以上・5以下)の日に買い。

条件行No.8 は、株価と200線の「クロス日数」が(-5以上・-5以下)の日に売り。

という設定です。この条件表では右図のような売買マークを出します。

(a)(a')(c)で株価が5日連続して200日線を上回っているので買いマークが出ています。

(b)で株価が5日連続して200日線を下回っているので売りマークが出ています。

確かに5日連続して上回った日(a,a',c)や5日連続して下回った日(b)に売買マークはでていますが、買いマークや売りマークはその日しか出ていません。上図のように「株価が200日線を5日連続して上回った日からは買い」のマークは出ていません。 設定したいのは、(a)から(b)の前日までは買いマークを出し続けることです。(b)から(c)の前日までは売りマークを出し続けることです。この条件表ではそれが設定できていません。ダメです。




次に思いつくのは上の条件表です。

No.7行で、株価が200日線を5日以上上回ったら買い。

No.8行で、株価が200日線を5日以上下回ったら売り。

と設定しています。この条件表のグラフは右図のようになります。

確かに、株価が5日以上200日線を上回って いる日には連続して買いマークが出ています。しかし株価が200日線を下回っても1〜4日以内であれば買いマークを出さねばならないのです。

しかし(A)や(B)の時期は株価が200日線を1日〜4日間下回っているために買いマークが出ていません。また (C)の時期は売りマークが出なければなりませんが、株価が200日線を1日〜4日間上回っているために売りマークは出ていません。

「クロス日数」を単独で使うだけでは、思ったような売買マークは出ないのです。ここでどういう条件表を設定すればよいのか知恵を絞ることになります。正しい条件表は次のようになります。



この条件表でグラフを描くと、一番上に掲げた要望の、
  1. 株価が200日線を5日連続して上回ったら、5日連続して下回るまで買いマークを出す。
  2. 株価が200日線を5日連続して下回ったら、5日連続して上回るまで売りマークを出す。
という条件表になります。解説すると、
  1. 行で株価が200日線を5日連続して上回った日付A(最新日から何日前か)を取り出す。
  2. 行で株価が200日線を5日連続して下回った日付B(最新日から何日前か)を取り出す。

  3. 行で日付Aが日付Bよりも小さい(5日連続上回った日が最新日に近い)なら買いとする。
  4. 行で、このとき日付Aと日付Bが確定している(確定していないときは0になっている)こと。(日付A−日付Bはマイナス値になる)

  5. 行で日付Aが日付Bよりも大きい(5日連続下回った日が最新日に近い)なら売りとする。
  6. 行で、このとき日付Aと日付Bが確定している(確定していないときは0になっている)こと。(日付A−日付Bはプラス値になる)
ということを設定すれば、 「株価が200日線を5日連続して上回った日からは買い」 と、「株価が200日線を5日連続して下回った日からは売り」の条件表になります。これは相当に高度な、難しい条件表の設定の例ですが、《カナル24》の条件表は知恵を出せばだいたい思い通りの条件を設定することができます。


(2014.8.21) TOPIX 1291P(+11)  日経平均 15586円(+131) 20.9億株 (1兆7851億円)

公表されたFOMC議事録では、労働市場の改善が予想よりも早いペースで改善されるならば、早期の利上げがある。とあったものの、市場は現状では利上げは先に伸びたと判断して、株価は続伸する。

NYダウは16979ドル(+59)、ナスダックは4526P(-1)。

円レートは昨日から円安が加速し、今日は103.96円まで下落。これを受けて日経平均は上昇。ただし商いは膨らまず、売買代金は1.78兆円と2兆円には届かず。

まだ大方は、株価の持続的な上昇につながることは期待していないようです。


(A)株価が200日線を連続して5日間上回ったら、その後(B)株価が200日線を連続して5日間下回るまでは、毎日買いマークを出す。

(B)株価が200日線を連続して5日間下回ったら、その後(A)株価が200日線を連続して5日間上回るまでは、毎日売りマークを出す。

これが昨日掲げた条件表です。この条件表では(A)となった日が(B)となった日よりも新しい日付のときに買いマークを出す。(B)となった日が(A)となった日よりも新しい日付のときに売りマークを出す。という考えによるのものです。

そのためには(A)(B)2つの日が決まっている必要があります。ところが、例えば500日分のデータがあったとき、古い時期には(A)または(B)が決まったが、反対の(B)または(A)が決まっていないときがあります。この場合は先の考え方では売買マークを出すことができません。

図の(a)では確実に(B)株価が5日間連続して200日線を下回っていますが、(a)より前に(A)株価が5日間連続して200日線を上回った日がないために、(a)の日から売りマークは出ていません。

そこで(A)または(B)が確定したが、他が確定していないときでも売買マークを出すための条件を別途に設定しておく必要があります。次のNo.16行〜No.19行がそのための設定です。





上の条件表でグラフを描かせると(a)の日から売りマークが出ます。この売りマークは追加したBグループの条件行が出したマークなので緑色で描かれています。

(b)からの買いマークは条件表のAグループが出したマークなので赤色で描かれています。

このようにすれば、株価が200日線を5日連続して上回った日からは毎日買いマークが出て、株価が200日線を5日連続して下回った日からは毎日売りマークがでるようになります。


(2014.8.22) TOPIX 1286P(-5)  日経平均 15539円(-47) 17.5億株 (1兆6737億円)

8月の米国製造業PMIは58.0%(予想は55.7%)と堅調。最近は雇用を初めとして、住宅・生産などの経済統計の数字がよく、米国は楽観人気に傾いています。

NYダウは17039ドル(+60)、ナスダックは4532P(+5)。 円レートは一層の円安とはならなかったが、103円台後半で推移する。

日経平均は高く寄り付くも、9日連続高をしていることや週末ということもあって、陰線で終わる。相変わらず商いは薄く、売買代金は1.67兆円と減少しているので、上昇力に力強さはありません。

昨日までの条件表で、
  1. (A)株価が200日線を連続して5日間上回ったら、その後(B)株価が200日線を連続して5日間下回るまでは、毎日買いマークを出す。

  2. (B)株価が200日線を連続して5日間下回ったら、その後(A)株価が200日線を連続して5日間上回るまでは、毎日売りマークを出す。
ということが自在にできるようになりました。これはいわば「局面」を決めるための条件表です。今日は局面の中で買いのタイミングや売りのタイミングを示す「トリガー(引き金)」の設定をこれに加えます。

次の条件表の赤色枠の部分は、
  1. 行目、9日順位相関が前日は-80以下だったが、
  2. 行目、当日は-79以上になったら「買い」
  3. 行目、9日順位相関が前日は+80以上だったが、
  4. 行目、当日は+79以下になったら「売り」
という設定をしています。



この条件表では、「局面」の設定はしていません。

売買マークは9日順位相関によるトリガーを使っているので、(a)(b)(c)で買いマークが出て、(A,B,C,D,E,F,G)で売りマークが出ます。


(A)株価が200日線を連続して5日間上回ったら、その後(B)株価が200日線を連続して5日間下回るまでは、買いの局面である。

このとき9日順位相関が-80以下から-79以上になった日に買いマークをだす。

(B)株価が200日線を連続して5日間下回ったら、その後(A)株価が200日線を連続して5日間上回るまでは、売りの局面である。

このとき9日順位相関が+80以上から+79以下になった日に売りマークをだす。

こういう条件表にすれば、右図のようなところで売買マークが付きます。

条件表は次のようになります。



(2014.8.25) TOPIX 1291P(+5)  日経平均 15613円(+74) 15.6億株 (1兆4103億円)

イエレンFRB議長の講演内容は、先日のFOMC議事録を範囲を出るものでhなく、米国市場はイベントを痛快してやや利食い売りが出る。 NYダウは17001ドル(-38)、ナスダックは4538P(+6)。

円は104円台半ばまでで円安が進行したが、日経平均はたいして上がらず。8月8日の円レートは101.67円でしたが、今日は104.21円と約2.5円の円安です。

1円の円安は日経平均をだいたい300円ほど上昇させてきたので、2.5円の円安は750円の日経平均高をもたらせます。

8月8日の日経平均は14778、今日の日経平均は15613円なので、835円の上昇をしていますが、これはだいたい円安分に見合います。つまり今回の日経平均の上昇は100%、円安によるものです。

ただ円安だけを根拠にして株価が上昇するには限度があります。円安になれば輸出企業の採算は好転しますが、輸出額は増えないということが明らかになりつつあります。紡績収支は21か月連続で赤字です。今の貿易赤字は円高のときよりもはるかに悪い。 悪い原因はエナルギーを初めとする輸入品の増加です。食品は無論のことして、スマホでさえ輸入するしかない。ソーラーパネルもそうです。日本は得意だった工業製品でさえ輸入国になろうとしています。

そして輸入物価は円安になればなるほど高くなります。国民経済全体で見るとき、これ以上の円安はマイナスです。そのうち円安は株高の要因にはならなくなるのではなかろうか。


今日は、9日・25日・75日・200日線のうち最も上位にある平均線を株価が上回ったときに買い、4線の最も下位にある線を下回ったときに売り、とする設定例を紹介します。

図の(A,B,C,D,E)は、株価がその時々の一番下にある平均線を下回ったときに売りマークが出ています。

また(a,b)は、株価がその時々の一番上にある平均線を上回ったときに買いマークが出ています。

どうすれば、こういう売買マークを出すことができるのでしょうか? そのためにはそのときの最も上位にある平均線の数値や最も下位にある平均線の数値がわかっていなければなりません。

これを知るために「行順位値」という加工があります。例えば4本の平均線を使うとき、最も上位の平均線の数値は「1位の行順位値」で知ることが出来ます。最も下位の平均線の数値は「4位の行順位値」(4本にの線があるから)で知ることが出来ます。

4本の平均線は、次図のNo.3行〜No.6行のように4本の平均線を列記しておいて、No.7行で(No.3線〜No.6線の「1位 列順位値」)で4線の最も高い線の数値を取り出します。また、 4線の最も低い線の数値を取り出すには、No.10行で(No.3線〜No.6線の「4 位 列順位値」)で4線の最も高い線の数値を取り出します。

これらは株価が4線を上回ったときや4線を下回ったことに売買マークを出すので「順張りの」売買マークです。


これまで述べてきた、「株価が200日線を連続して5日間上回っているときは買いの局面である」、「株価が200日線を連続して5日間下回っているときは売りの局面である」という局面に、この順張りの条件(トリガー)を追加すると、次のような条件表になります。



この条件表でグラフを描くと、図のような位置で売買マークが出ます。

なお今日は条件表をアップするつもりでしたが、
  1. 200日平均線で買いの局面か、売りの局面かを決める

  2. 逆張りの場合のトリガーは、9日順位相関を使う。

  3. 順張りの場合のトリガーは、4平均線を突破したときを使う。
という条件表にまとめたので、これは明日アップロードします。


(2014.8.26) TOPIX 1285P(-6)  日経平均 15521円(-92) 18.2億株 (1兆5319億円)

金融政策を基盤とした大いなるバブル的な相場が続いています。米国はゼロ金利の早期引き上げはないことやECBが金利を引き下げるのではないかの予想から上昇。 NYダウは17076ドル(+75)、ナスダックは4557P(+18)。長期金利は2.388%(-0.019)。

2007年にサブプライムローン問題が発覚してから世界の株価は下げ始めましたが、2009年のリーマンショックで株価は完膚なきまで崩落しました。

しかしそこからバーナンキFRB議長の主導のもと、米国はゼロ金利と量的緩和を強力に進め、株価を引き上げてきました。

2007年からすでに7年、リーマンショックから5年が経過したけれども、なお金融緩和が続いています。先日のイエレン議長の講演では、米国の雇用はなお十分ではないという。失業率は低下したが、平均賃金は伸びず、雇用(の質)は十分ではないという。そこで10月に量的緩和を終了するが、低金利は当分続けるというのがFOMCの結論ですが、はたしてFRBの金融政策によって、雇用の質を変えることができるのかどうか?

株式市場にとっては、米国経済は回復している。しかもマネーはあふれている。という願ってもない経済環境にあります。景気がよくて金利が低い(従って株価はどんどん上昇する)という状況はそうはあるものではありません。

例えば1985年(プラザ合意)からの日本がそうでした。1985年に円の切り上げ(当時は為替は固定相場だった)があったので、日本の貿易輸出は壊滅するのではないかと危惧されました。ここで日銀は金利を引き下げ、円高ショックを緩和しようとしました。ところが輸出はすぐに回復し、日銀の低金利政策だけが残りました。

景気は悪くないが金利は安い。ここから日本の世界の経済史上に残るバブルが始まったのでした。低金利のマネーを得た投資家はなにをしたか? @かつて値下がりをしたことのない不動産を買いました。A不動産の上昇によって企業が持つ担保価値は増加し、 株価が上昇しました。B株価が上昇するに従って企業の投資が容易になり成長が著しく高くなるだろうと期待されました。株価は驚くほど上昇しました。記憶しているところでは、東証1部の連結PERは80倍を超えていたと思います。

しかしそれは幻影でした。経済がよくて金利は低い。こういう業態は異常です。これと同じ状況にあるのが、今の米国です。 米国市場に参加している投資家は、ここが儲けるチャンスであると割り切って買っているのでしょう。何がなんでも、株式市場に追い風がビュウビュウ吹いている今こそ利益を上げておかねばならない。

しかしどこかでこの異常な状況は終わります。景気がよいのに金利が低いという異常な状況には無理があります。雇用の質(平均賃金のアップ)などは、FRBの金融政策で解決すべき事柄ではないし、またFRBはそれだけの力は持っていません。これからの雇用のあるべき姿を決めることは米国政府にしかできません。 今の状況(好景気で低金利)は異常です。どうもFRBおよびFOMCは政府が決めるべきことを背負い込んでしまったように思われます。


(2014.8.27) TOPIX 1285P(+0)  日経平均 15534円(+13) 20.5億株 (1兆6235億円)

米国はよい数字の経済統計がポロポロと出てくるので下げない。もうそろそろ下げてもよいはずだと、毎朝ブルームバーグのHPで米国株価をチェックしていますが、じわじわと上がっています。

NYダウは17106ドル(+29)、ナスダックは4570P(+13)。長期金利は2.401%(+0.013)。

逆張りの条件表No.1「日経平均用(2012)」は一昨日、NYダウとナスダックの売りマークを出しています。

両指数は、8月7日をボトムとして上昇をしていますが、この上昇途中に、2日続けての陰線はありません。13日間の上昇のうち陰線になったのはわずかに3日ほどであり、従って株価の上昇の角度も急です。 米国市場は楽観人気一色であり、逆張りの売りマークが出るのは当然です。近々調整があってもおかしくありません。


日経平均は米国株高と再びの104円台の円安によって小高く寄り付きましたが、米国のようによい経済統計は出てきていません。

当初は、4-6月は消費税増税の反動でGDPはマイナスになるが、7-9月は年率3〜4%くらいの成長に復帰すると見込む向きが多かった。

だが消費者の消費マインドはかなり低下しているようです。このままでは来年に消費税を10%にすることは難しいのではないかの声が大きくなってきました。

今のところ日経平均が上昇する要因は国内にはなく、円安が唯一の頼りですが、その円も米国金利が低いままでは105円になることは難しいし、そのうち円安の弊害がいわれるようになれば、逆に円安が日経平均を下げるということになりかねません。

先日来、以下の条件を条件表に設定する例を紹介してきました。
  1. 株価が200日線を5日連続して上回ったときから買いの局面である。このときは9日順位相関が-80以上になったら買い(逆張り)、または株価が9日線・25日線・75日線・200日線のうち最も高い平均線を上回ったら買い(順張り)

  2. 株価が200日線を5日連続して下回ったときから売りの局面である。このときは9日順位相関が+80以下になったら売り(逆張り)、または株価が9日線・25日線・75日線・200日線のうち最も低い平均線を下回ったら売り(順張り)
この条件表は(標準3)のNo.68に「HP 200日線連続(順/逆)」というタイトルで設定し、(サンプル0)(標準3)の条件ファイルをアップロードしました。 興味のあるユーザーはダウンロードしてください。ただしその成績はよくありません。凡庸な条件表です。日ごろ使う価値はありません。

この条件表は、トリガーが2種類あります。1つは「9日順位相関による逆張りのトリガー」であり、もうひとつは「株価が4線を突破の順張りのトリガー」です。

ところが、局面を限定するチャートは「株価が200日線を5日連続して上回った(下回った)」というたった1つしかありません。局面の絞り方が不足しています。

その結果、グラフを描画すると、そこらじゅうで売買マークが出てしまいます。

TOPIX100について、2001年〜2013年の成績を「検証」してみると、次のようになります。平均利益率は1%に満たず、勝率は50%そこそこです。到底、No.68は実用にはなりません。

この原因は局面の絞り方が甘いためです。単純に「株価が200日線の上にあるとか下にある」とかに注目しても、これだけでは局面を絞り切れていないのです。さらに局面を絞るチャートを追加することが必要です。

なお5月から《Qエンジン24》Ver.5のバージョンアップに着手し、現在はプログラムは出来上がりました。「オートマ」はVer.4からすっかり作り変えられて、勝率70%や80%の条件表はいとも簡単に自動生成できるようになっています。

このことがあるので、今度設定したNo.68は実に見劣りがするわけです。新しい「オートマ」を使えば、誰でも、簡単に、同じ条件表を生成ことができます。そのうち《Qエンジン24》Ver.5で設定した条件表(の一部)をダウンロードできるようにしますから、今少し(あと2か月くら後)お待ちください。






(2014.8.28) TOPIX 1280P(-5)  日経平均 15459円(-74) 20.3億株 (1兆6316億円)

米国は経済統計の発表がなく、小動きに終始する。 NYダウは17122ドル(+15)、ナスダックは4569P(-1)。長期金利は2.362%(-0.039)。

長期金利が2.40%を割り込んできたため円レートはやや円高に振れ、国内の材料がなく円安だのみの日経平均は少し下げる。

当座は過熱感がでている米国市場が大きく上昇するとは思われず、日経平均が上がる要素はほとんどないと思っていますが、かといって下げる要素もありません。

日経平均の大勢波動はなお上昇中です。したがって日経卑近は買いの方針でよいのですが、目下のところは15100円〜15600円のわずか500円幅をゾーンにした保合い相場が続いています。500円幅しか動かないとき、どんなに相場がうまい投資家であっても半分の250円を稼ぐことは容易ではありません。

では株価がほとんど動かないときにはどうするか? 投資家の性格によりますが、@トレードはしない、A大型株で小幅な利益を稼ぐトレードをする、B小型株で大きく動いている株式のトレードをする、の3つに分かれると思います。(私は@の方針です。機にあらずば何もしない。)


現在は、 大手のファンド運用者や大方の個人投資家は@を選択しているようです。

超高速取引をするHFT業者やデイトレをする個人はAを選んでいます。TOPIX100銘柄の値段のキザミが0.1円になったのは、東証がAの要望に答えたものです。

Bはヤマッケのある個人が最も好むものです。しかしその株価の動きはグラフからはつかむことはできません。

例えば、2724 「インスパイア」は6月19日には高値750円をつけていましたが、2か月後の8月15日には87円の安値を出しました。下落率はなんと-88%です。株価はほぼ1/10になりました。

ところが8月15日の安値87円から7日後には362円まで上昇し株価は約4倍になりました。その2日後の今日は202円、-46%の下落です。この銘柄の売買に参加している投資家は、グラフを見るのではなく、値動きしか見ていません。

株価が上がりだしたから買う、株価が上がらなくなったから利食いする、株価が下がりだしたから売る、これが結果的に適切であれば、ものすごい利益を出すことができます。しかしそのトレードの決定は「カン」です。カンが間違えば大きな損失につながります。

6618「大泉製作」は8月20日の終値が204円でした。それが翌日は大出来高となって284円のストップ高。その後5日連続してストップ高になったいますが、今日は出来高も増えたので当面の高値になったか近づいたと思います。

ともかく204円の株価が6日間で1024円まで上昇したのです。たったの6日間で5倍になることは、通常の株式投資ではありえません。よほどこの会社の将来を大きく変化させる材料がでたのだろうと思いますが、私は知りません(調べる気 もありません)が、こういう荒っぽい株価変動ばかりを追いかけると、まともな株式投資が馬鹿らしくなって穴株探しばかりをすることになりがちです。そして穴株というものはメッタに見つからないから穴株なのであって、自分だけがいつでも穴株を見つけることができると思うのは錯覚です。


(2014.8.29) TOPIX 1277P(-2)  日経平均 15424円(-35) 20.5億株 (1兆8052億円)

米国は4-6月GDPが4.0%→4.2%へと改定されたが、ウクライナ情勢がやや緊迫化したため小幅安となる。

NYダウは17079ドル(-42)、ナスダックは4557P(-11)。長期金利は2.342%(-0.020)。

日経平均は米国株安とやや円高になったことから小安く寄り付き、日中は上下80円ほど動いたものの、始値と同じ水準で引ける。

グラフでは、株価は25日線まで下げたので押し目買いが入ったようで、今日の売買代金は1.8兆円と昨日より0.2兆円増加。

こういうふうに株価が下げるとすかさずし押し目買いが入るので日経平均は大きく下げそうにありませんが、押し目を買ったところで、その先に株価が上昇する材料がなければ押し目買いは成功しません。

7月の家計の実質消費支出は対前年比で-5.9%であったとか。実質という以上4月の消費税アップの影響を取り除いていると思いますが、前年に比べて-6%近く消費が縮小するというのは尋常ではありません。消費税が8%になった4月・5月は消費が減るのは当然としても、4か月たった7月でも回復できていません。 日本のGDPの60%を占める消費が-6%減とあっては、7-9月のGDPは予想の4%を大きく下回るのではなかろうか。


2014年になって今日で8か月が過ぎました。すでに1年の2/3が終わってしまいましたが、今年の相場は思わしくありません。昨年とは打って変わった相場つきです。

2012年12月に、月足の日経平均は5年間の下降波動が続いた後に、上昇波動に転換しました。そして現在も大勢上昇波動は継続しています。

前回の大勢上昇波動が下降波動に転じたのは、1)まず予兆として(A)で18月(1年半)平均線を下回り、2)(B)で18月・36月(3年)・48月(4年)の平均線をすべて下抜いたときからです。

現在のところ18月線は14512円の水準にあり、毎月200円ずつ上昇しているので、9月は日経平均が14700円を割り込むかどうかが注目点です。もしこれを割り込むようなことがあれば、警戒しなければなりません。

それはそれとして。2014年になって、なぜ株価が上昇しないのかといえば、「買い手がいない」ことに尽きます。図に(a)〜(i)の符号を振っていますが、赤色は外国人が1兆円以上買い越した月で、青色は5000億円以上買い越した月です。 昨年5月から12月の8か月間のうち、1兆円以上買い越した月は3度、5000億円以上買い越した月は4度あります。8か月のうち7か月は外国人が大幅買い越しています。このために2014年12月は戻り高値を更新できたのでした。

2014年になって外国人が5000億円以上を買い越した月は(i)の1か月だけです。(h)は外国人ではなく年金資金が買い越しましたが、年金資金の性格上、株価が上昇すれば買い上がることはしません。したがって(h)の月の日経平均は上昇のキッカケにはなったが上昇を持続させることはできませんでした。

このように2014年になっては、買い手がいないのだから株価が上がるはずはありません。アベノミクスがハナバナしかったのは第1弾の日銀の金融政策だけでした。第2弾の財政出動は公共投資部門の人手不足から賃金政が上昇し、工事の採算が悪化したため、計画どおりの政府支出が出来ていません。 第3弾の経済システムの改革は、@TPPは進まず、A法人税率の引き下げの具体的なスケジュールも決まらず、B消費税増税のマイナス影響が思ったよりも強く、C経済特区の魅力も薄い。株価的にはDカジノを作るといったどうでもよいようなことが材料になるだけです。

この現状を見れば、外個人投資家は、日本がどういう方向の経済の道しるべを出すか、それが実現性があるのかを注目するしかなく、日本株は買いであるとは結論が出せません。外国人が日本の将来に期待するような政策を出してほしいものです。


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