日経平均をどう見たか・判断したか (2014年 7 月)

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(2014.7.1) TOPIX 1276P(+13)  日経平均 15326円(+164) 23.9億株 (2兆1031億円)

米国はまちまち。 NYダウは16826ドル(-25)、ナスダックは4408P(+10)。10年国債の利回りは2.537%(-0.003)。

7月1日となりました。今年の後半戦が始まりましたが、初日の日経平均は先高期待から大きく上昇。ただその上げは寄り付き直後から30分間の日経先物の買いによるもので、後場は利食い売りに押されました。

昨日、@株価が9日線を上回るか、A9日順位相関が-80以下で下げ渋りの 足型(下ヒゲ足)がでるまでは、小波動は下落が続いていると判断するほうがよいといいましたが、今日は早くも株価終値は9日線を上回りました。

しかも一昨日の大陰線を上回ったので、一昨日がボトムである可能性が高くなりました。もし一昨日がボトムだとすると、ピーク15442円からの下落はたったの4日間であったことになります。下げ期間が短いのはその前のピーク15206円からの下げも4日間の下げで終わったのと同じです。

「今年はなかなか儲からない」という声があります。今年の相場への対応の難しさは、小波動の期間が短い点にあります。図の(a→A)の上昇は4日間、(A→b)の下落は6日間。(b→B)の上昇は13日間、(B→c)の下落は4日間。(c→C)の上昇は6 日間、(C→c)の下落は4日間です。

小波動の平均期間はだいたい11〜12日間ですが、これを満たしたのは(b→B)の上昇13日間だけです。5月に入ってから公的資金が株式を買い始めたといわれますが、どうも公的資金は買い続けているのではないようです。、4日間は買うがその後はあまり買わない。したがって小波動の期間が短くなっているのではないかと思えます。

日経平均が一昨日にボトムを出したのであれば、現在のピークらしさのポイントは、@新高値、A25日騰落レシオが120以上、B投資マインド指数が85以上の3ポイントに過ぎないので、目先もう一段の上昇があると判断できます。


TOPIXを見ると、5月後半からの動きは日経平均と大いに異なっています。

5月21日の(x)をスタート点にして、今日まで小波動のピークは出ていません。(x)からの上昇は29日間に亘っています。

この上昇期間の長さは普通ではありません。(a)で条件表No.1「日経平均用(2012)」は5度売りマークを出しましたが、株価は下落せず、(a')の日に1日だけ9日線を下回っただけに終わりました。

今が順張り相場なのか逆張り相場なのかの判断が一番重要なことで 、かつ一番難しいことです。それは予見することはできません。「逆張りの売買マークが何度も外れたならば、順張り相場になっている」としか判断のしようはありません。

(a)で5度の売りマークが出たが、すぐに(y)で新高値になった。(a)の5度の逆張りの売りマークは間違っていた。ここで順張り相場になっているのかも知れないと思わなければならないところです。だが日経平均を重視していた私は、日経平均の下げに満足していました。

(b)の売りマークが出たあと(b')で、TOPIXは2日連続して9日線を下回りましたが、(b)で「主な株価」はピークを表示することはありませんでした。それほど下げが浅かったからです。今日(c)は新高値になったので、(b)の売りマークも間違いだった(逆張りは利かなかった)ということになりました。

6月に入ってから、TOPIXにおいては、逆張りの条件表No.1の売りマークはまったく有効ではありませんでした。 TOPIXの動きを重視するのか日経平均の動きを重視するのかによって、判断の結論は異なりますが、今日のところは両者ともに、目先は強いということです。

TOPIXが堅調であるのは公的資金のベンチマークがTOPIXだからでしょう。市場は日経平均が上昇する銘柄よりもTOPIXが上昇する銘柄(時価総額の大きい銘柄)を先回りして買っています。

心もとないのは、現在の買い材料がGPIFの買い期待だけであることです。GPIFが国内株式の資金配分を20%に高めるといわれています。現行は12%のシェアを基本として±6%の範囲で運用するとなっているので、国内株式のシェアが運用資産の18%(12%+6%)を超えると、GPIFは国内株式を売らざるを得ません。

そこで政府の意向を汲んで、この基準を20%にして、±X%の範囲で運用しようということですが、もし20%±6%ということになれば、一時的には国内株は公的資金の1/4シェアで運用されます。海外株も同じ運用をするならば、なんと年金資金の半分はリスクの大きい株式で運用されることになります。そういうことは誰が考えてもGPIFのとる方策ではないでしょう。今の市場はGPIFに期待しすぎであると思っています。


(2014.7.2) TOPIX 1280P(+4)  日経平均 15369円(+43) 22.9億株 (1兆9627億円)

6月のISM製造業景況指数が55.4→55.3(予想は55.9)へとわずかに低下したが、マイナス材料とはみなされず、米国株は上昇する。

NYダウは16956ドル(+129)、ナスダックは4458P(+50)。10年国債の利回りは2.570%(+0.060)。

米国FRBは量的緩和の縮小を着々と進めていますが、それでもなお1か月に350億ドルの資産を買い入れています。依然としてマネーを市場に放出しています。

そこへイエレン議長が、現在の米国株価は歴史的に見ても高くはないと発言するものだから、市場はとにかくマネーの供給が0になる今年末までは株高だ、と判断しているようです。

米国の株価上昇は@にマネーの供給、Aに景気回復期待、が原因ですが、Aの景気は思ったほどよくなっていません。この株高の70〜80%の原因はFRBの金融政策によるものでしょう。

日経平均は米国株高を受けて高く寄り付いたが、昨日すでに160円ほど上昇していたため、新規の買いはそう入らなかったようで、利食い売りに押される。ただザラバ高値は先のピークの15442円を2円上回る15444円をつけました。 つまり小波動は上昇波動に転換しました。問題は昨日いったように、最近の小波動の期間が短いということです。上昇波動に転換したとはいえ、じゃあこの上昇波動に乗って買ってみようという気にはなれません。


昨年2013年2月に条件表No.65に「HP 順張り上昇相場の買い」という条件表を設定し、HPで解説をしました。



上の条件表では、「順張り相場とは、4本の平均線が上から順に、1)株価、2)9日線、3)25日線、4)75日線、5)200日線の位置関係になったときである」と決めました。これを「4線が順な位置関係にある」といいます。このことを設定したのが上図のグループBの条件です。

少し早めに順張り相場の局面をつかむために、「4本の平均線が上から順に、1)株価、2)9日線、3)25日線、4)200日線、5)75日線の位置関係になったとき」もプレ順張り相場としました。これがグループAの条件です。

右は9432「NTT」ですが、条件表No.65のグラフは右図のようになっています。
  1. 図のA〜A'が4線が順な位置関係にあるところです。この中で、初めて株価が9日線を上回った日に買いマークが出ています。

  2. は4線がちょうど「順な位置関係」になった日です。ここでNTTの相場が順張り相場に変わったと判断します。

  3. は、(B)以来「4線は順な位置関係」にありましたが 、その2日前から株価が9日線を下回っていたが、(c)の日に株価が9日線を抜き返したので、買いマークが出ています。
もし、買いマークが出たので買ったが、その後株価が9日線を下回ったら決済する、という売買ルールを取るならば、
  1. で買って(A')で決済する。このときは損失になる。
  2. で買って(c)の2日前の、株価が9日線を下回ったので決済する。このときは利益が出ている。
  3. で買って今なお買い持続している。(評価は利益が出ている)
ということになります。翌日も始値で仕掛け・決済するとすれば、(a)は5819円買い→5-729円決済で-90円のマイナスです。(b)は5775円買い→6110円決済で+335円のプラス。(c)は6216円買い→現在値は6428円で+212円の評価益です。


「順張り買い相場」を「株価と4線の順な関係にあるとき」と決めるならば、個別銘柄について今は順張り相場なのか、そうではなく逆張り相場なのかを機械的に決めることができます。

そこで日経平均を代表する7203「トヨタ」と8306「三菱UFJ」のグラフを掲げます。

私は、両銘柄は現在の日経平均がどうなるかを示唆していると思っていますが、残念なことに4線の位置関係はまだ順張り相場にはなっていません。

トヨタは9日線が200日線を上抜いたところです。そのうち25日線も200日線を上抜きそうですが、75日線が200日線を上抜くには1〜2か月はかかりそうです。

三菱UFJは、9日線が200日線を上抜き、明日か明後日にも25日線も200日線を上抜きそうです。しかし75日線が200日線を上抜くにはやはり1〜2か月はかかりそうです。ただ、そうなれば 先の条件表のAグループのプレ順張り相場には該当するので、今後一度株価が9日線を下回って」から、 再び9日線を上抜いたときは、順張りの仕掛けどころです。(4線の位置関係が維持されていることが前提条件)


(2014.7.3) TOPIX 1278P(-2)  日経平均 15348円(-21) 19.3億株 (1兆7415億円)

ADP調査の6月の雇用統計は+28.1万人増(予想は+20.5万人)と予想を大きく上回るものでした。しかし米国株はほとんど動かず。

NYダウは16976ドル(+20)、ナスダックは4457P(-0)。10年国債の利回りは2.631%(+0.061)。

あまり雇用統計の数字がよすぎると金利が上昇するのではないか。また金融緩和が早めに打ち切られるのではないかの不安があるためでしょう。事実米国長期債利回りは昨日・今日と続けて0.061%ずつ上昇しています。

米国金利が上昇すれば円安になります。今日は0.40円ほど円安になりましたが、日経平均を上昇させることはできませんでした。

昨年末の円レートは105.35円、日経平均は16291円でした。現在の円レートは101.88円です。年末に比べて3.47円の円高です。1円の円安が日経平均を300円上昇させるとしたなら、現在の円レートでは昨年末の株価より約1040円安くてもよい勘定です。実際のところ昨年末に比べて日経平均は940円ほど安くなっているので、円レートからは当然の株価水準であるといえます。

円レートが日経平均を引き上げる大きな要因になるには、円レートが105円以上にならないと無理です。2013年の大順張り相場が出現したのは、黒田日銀の大胆な金融政策の変更によって、円レートが80円から105円まで25円も円安になったことが原因であったことを忘れてはなりません。25円の円安が日経平均を8664円→16291円(上昇幅7627円)に上昇させたのです。(円レート1円につき日経平均を300円引き上げた勘定です)

2013年の大順張り相場が再び巡ってくるというのは、期待しすぎです。これから1〜2年の間に、国内では経済上の大胆な政策変更があるとは思われないし、また世界経済が飛躍的に伸びるとも思われません。今の市場は過剰流動性とGPIFの買いに期待をしていますが、いずれも実態経済に注目しているのではなく、需給に注目しています。需給を囃しての株価上昇は長続きしません。よってとても2013年のような怒涛の買いで入ってくることはありません。

日経平均が16000円を超えるまでは逆張り方針でよいだろうと思っています。


(2014.7.4) TOPIX 1285P(+6)  日経平均 15437円(+88) 19.7億株 (1兆6628億円)

米国6月の雇用統計は28.8万人の増加。同時に4月の28.2万人は30.4万人へ、5月の21.7万人は22.4万人へ修正される。いずれも上方修正です。

予想外によい数字が出たので、市場はとりあえずは好感し、 NYダウは17068ドル(+92)、ナスダックは4485P(+28)と上昇。10年国債の利回りは一時は2.9%まで上昇していたようですが、2.644%(+0.013)とあまり上がらず。

日経拝金はNYダウが新高値を更新していることや、やや円安に振れたため15490円で寄り付く。しかしそこが今日の高値で小幅にジリジリと値を下げる。今夜はNY市場は休場であるので売買は盛り上がらず。

日経平均とTOPIXはともに新高値の陰線となり、逆張りの条件表No.1は売りマークを出しました。

日経平均の売りマークの後の下げは十分ではないけれど一応小波動のピークは表示しました。

ところがTOPIXは3回売りマークの塊りが出たもの小波動のピークは表示していません。ここからするとTOPIXは順張り相場になっているのかの期待を抱かせますが、株価が高くなってからの陰線が多すぎます。そう順調に上昇しているわけではありません。

昨日いったように日経平均 が16000円を超えるまでは、逆張り方針でよいのではないかと思っています。

日経新聞の伝えるところによると、GPIFの2014年3月期は10.2兆円の利益が出たとか。収益率8.6%は立派な成績です。

なにが利益をもたらせたかというと、国内株式の値上がりと外債の値上がりです。12年11月にアベノミクスが打ち出され、日銀は金融政策を転換しました。その結果、株価は上昇し、大幅な円安になって外債の円換算の価格は急上昇した恩恵をフルに受容できたわけです。

最も収益率が高かったのは2013年3月期ですが、これも同じ株高・円安によるものです。では来年2015年3月期はどうかとなると、株価は2014年3月よりも高い位置にあるので、国内株では利益が出ますが、外債は円安が進んでいないのでそう期待ができません。ただ確実の利子が入ってくるので2〜3%の収益は確保できるでしょう。

国内株・外債の値上がりによる利益は、国内株が安い時期にも買っていたこと、円高の中で外債を買っていたこと、がもたらせたものです。GPIFが利益を出せたのは株高・円安の恩恵があったからです。そして株高になる前、円安になる前にも投資をしていたからです。


(2014.7.7) TOPIX 1279P(-5)  日経平均 15379円(-57) 16.8億株 (1兆4137億円)

米国が3連休となったため、今日の東京市場は参加者が少なく、出来高は小さく、値動きも小さかった。

米国市場は過熱とまではいえませんが、12日程度のサイクル(小波動)では過熱気味であることは確かです。

今日の日経平均の小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、C逆張りの条件表No.1が売りマーク、D25日騰落レシオが120以上、の5ポイントですが、3日前にE25日投資マインド指数が85以上になっていることを加えると6ポイントです。買いよりも売りに分があります。

現在の市場の関心は、@消費税増税の影響がどれほど出ているのか、AGPIFなど公的資金が買い上がってくるのか、がメインで、あとはB米国株高(=円安)がどこまで続くのか、C中国経済はどうなるのか(あるいは不動産バブルがはじけるのかどうか)、Dイラク・ウクライナ情勢はどうなるのかです。

@はこれから発表される4-6月決算の数字と上半期の予想にかかってきますが、経常利益率が5%の伸び程度では株価は上昇できません。10%の利益の伸びはほしい。

AGPIFについては、公的資金の株式買いは当面終わったようです。巨大な資金を運用する場合は、「買い上がる」と自分の買いによって自分の買値を上げることになり、これは下策です。株価が下落しているときに買うのが上策です。

私は公的資金は、株価が高いときは売り、株価が安いときは買うという逆張りをすべきだと思っています。例えば現在のGPIFの資金配分は、国内株は12%です。ここに±6%のバッファ(許容範囲)を設定してあり、国内株が年金資金の18%を超えると、国内株を売却して国債などの債券を買うことになっています。

よい仕組みではありませんか。GPIFが運用している約130兆円のうち、国内株は基準の12%のときは15.6兆円の株式を保有しています。ところが株価が上昇して評価額が23.4兆円になったとき、国内株のシェアは18%になります。つまり15.6兆円→23.4兆円へ7.8兆円の利益が出ているわけです。

15.6兆円の国内株が50%の利益を出して23.4兆円になっているのです。 もしこれ以上国内株で利益がでるようであれば、株式を売却して債券を買うというのは正しい方策です。問題は国内株のシェアが18%以上になったときに、国内株から債券にシフトするのが妥当なのかどうかです。

株価が上昇中は「株をもっと多く買っておけばよかった」と 思います。 逆に株価が下落中は「株をもっと減らしておけばよかった」と思います。今のGPIFの「なんとかという運用委員長」は、目先の株価上昇(と政府の株価上昇意欲)を見て、GPIFではもっと国内株を買おうと思っているようです。しかし10年20年先の株価の予想はできません。もし株価が今の水準の1/2または1/3になっていたときはどうするのか?

私はGPIFの株式運用の変更を期待した株価上昇はマガイモノだと思っています。よってGPIFによる株式買いが市場の話題になったときは、ひとまずは売り方針であろうと思います。


(2014.7.8) TOPIX 1275P(-4)  日経平均 15314円(-65) 23.0億株 (1兆8565億円)

米国は利食い売りに押される。NYダウは17024ドル(-44)、ナスダックは4451P(-34)。国債利回りは2.613%(-0.001)。

日経平均は米国株安を受けて安く寄り、やや円高に振れたこともあって一時-150円安となる。

9日線は割り込んだものの25日線を割りこまなかったので、そこから買いが入り、9日線より高く引ける。

(a)昨日まで4日連続して高値圏で陰線が続きました。(b)6月初旬には5日連続の高値圏の陰線が出ました。本来高値圏で陰線が多発するのは株価の上昇力が衰えた証拠です。その後は相応の下げ調整があってしかるべきです。

ところが(b)での下落幅は約370円で止まりました。私は75日線(25日線も同じ水準)の14600円くらいまでは下げるだろうと思っていましたが、意外に先高期待が強く、早めに押し目買いが入ったため、そこまでは下げませんでした。このときの先高期待はGPIFの投資方針の変更がもたらせたものと思われます。

今回(a)は先高期待はまだあるけれど、6月4週には公的資金は売り越したようで、GPIFの買いの期待が小さくなっています。よって今日の十字足に近い陽線をもって下げ渋りであるとか下げ止まりであるとかはいえません。 25日線を下回る調整があるものと思っています。


6月に《カナル24》Ver.5の「統計」の機能を使ってABC3つの局面について条件表を設定する手順を述べました。 株式講座No.18 「統計」と「検証」を繰り返せば成績がよい条件表ができるを参照。

小難しいことを述べたので、ほとんどの方は読み飛ばされたと思いますが、この手順どおりにすれば統計的に最も有効な条件表が設定できます。

その成果として、条件表No.176「(9日高値)ABC5日決済」とNo.177「(9日安値)ABC10日決済」の2つの条件表を設定しました。大方のユーザーはこの条件表をダウンロードされたと思います。

その後、どのような銘柄で、いつ買いマークが出るのだろうかと見ていましたが、この10日間で買いマークがでたのは、7004「日立造」だけでした(条件表No.176が出した)。

条件表No.176は75日線カイリ率によって、A局面はカイリ率が0%以下、B局面は0%〜+12%の間、C局面は12%超 と分けています。

右図の買いマークはB局面の買いです。条件表No.176は5日目決済を目的に設定しているので、買いマークの翌日の始値534円で買いとなります。今日は買いマークが出て4日目なので明日の5日目を見て、明後日の始値で決済することになります。 今日の終値558円は+28円の評価益となっていますが、明後日の始値がどうなるのか?

なお条件表No.176,177は日経225銘柄について、2001年1月〜2013年12月のデータによって設定したものです。225銘柄についてはまずまずの勝率(60%程度)を出すと思いますが、225銘柄以外の銘柄を対象にすると、勝率はガクンと低下(50〜55%くらいか)すると思います。日経225銘柄について検索してください。


(2014.7.9) TOPIX 1270P(-4)  日経平均 15302円(-11) 20.4億株 (1兆6675億円)

4-6月決算発表がアルコアを皮切りにして始まることや、今夜は6月のFOMCの議事要旨が発表されることから、当面は手をすかせておこうということでしょうか、 米国は続落する。

NYダウは16906ドル(-117)、ナスダックは4391P(-60)。国債利回りは2.560%(-0.063)。

ナスダックが大きく下げたのはモメンタム株が再び下落歩調になってきたからのようです。ナスダックが下げるようなら、比較的元気な日本の新興市場も危うくなります。

日経平均は米国株安と金利の低下(円高)の2つの弱い材料が出たため120円ほど安く寄り付く。この段階では25日線を下回っていたが、その後は買いが入って陽線で終わる。

明日は小波動のピークが表示されるかどうかの瀬戸際です。ナスダックは今夜のザラバ高値が4438P(昨日の終値は4391P)以下になるとピーク4485Pが表示されます。

日経平均は明日のザラバ高値が15431円(終値15302円)以下のときはピーク15490円が表示され、TOPIXはザラバ高値が1284P(終値1270P)以下だとピーク1289Pが表示されます。


明日の株価が何円になれば小波動のピークやボトムが表示されるのかは簡単にわかります。

これまで何度かいってきましたが、新しいユーザーも増えているので、繰り返し説明しておきます。以下の手順です。
  1. その銘柄(ナスダックとか日経平均とか一般銘柄)を選び、条件表No.24「HP 3日HL転換(主な株価)」でグラフを描画する。

  2. メニューの「表示」→「売買マーク予想」をクリックするか、図の「↓↑」の絵をクリックすると、

  3. 「売買マークの予想」の画面が現れるので、

  4. 「検査実行」ボタンをクリック。

  5. もし「主な株価」(つまりは小波動のピーク・ボトムのこと)が表示される可能性があるならば

  6. 黄色欄に株価が表示されます。
図では「売りマーク」の欄に(0〜15431円)と表示されています。明日の株価が15431円以下なら売りマークが出ることを表しています。「主な株価」はザラバ高値の3日平均がザラバ安値の3日平均より低くなったときに売りマークを出します。したがって、この場合の株価15431円とは明日のザラバ高値15431円のことです。明日のザラバ高値が15431円以下になったら売りマークがでます。

(買いマークの場合はザラバ安値がXXX円以上になったら買いマークがでます。)


(2014.7.10) TOPIX 1259P(-11)  日経平均 15216円(-86) 19.7億株 (1兆6706億円)

アルコアの4-6月期決算は予想よりよかったとか。また6月のFOMCの議事要旨は金利引き上げの文言はなかったが、株式市場は景気の先行きを楽観しているという発言が一部にあったので、楽観ムードがややしぼんだようです。

NYダウは16985ドル(+78)、ナスダックは44419P(+27)と前日の下げ幅の5〜6割を戻す。国債利回りは2.554%(-0.006)と下がり気味。

ナスダックは昨日、小波動のピーク4485Pを表示しました。4月28日の小波動のボトムから今回のピークまで47日間という長い上昇でした。また5月21日に9日線を上回ってから一昨日まで32日間、終値が9日線を下回ることはありませんでした。

大いなる楽観人気であり、順張り相場となったのでしたが、これだけの上昇をした後にピークを出したのだから、しばらくは調整(5〜10日間くらい)して当然です。モメンタム株が崩れるようだと下げ期間は1か月に伸びるかもしれません。

ロンドンのFT100はナスダックと同じく、昨日小波動のピーク6875Pを表示しました。ナスダックと異なるのは、5月15日に最高値6894Pを出してから新高値を取れていないことです。5月29日に6882P、6月20日に6840P、7月4日に6875Pのピークを表示しましたが、6894Pに達することができていません。そして2日続いて75日線を割り込んできたのは、ロンドン市場は当分の間、反転できそうにないということです。


日経平均とTOPIXは今日、小波動のピークを表示しました。

日経平均は5月21日の小波動のボトム13964円を基点にして約30日間上昇してきました。この間に小波動のピークは15206円、15442円、15490円の3度あります。

3度のピークは切り上がっています。@14464円→15206円へ742円の切り上げ、A15206円→15442円へ236円の切り上げ、B15442円→15490円へ48円の切り上げです。

1番目の切り上げは742円でしたが、2番目は236円、3番目はたったの48円です。次第に上昇力が減衰してきたことがわかります。

今日の株価終値15216円は25日線の15213円に迫ってきました。中勢モデル波動では、株価の下落が25日線で止まってさらに上昇するようだと、中勢波動(2〜9か月)の天井となるのではないか、としています。

株価が25日線まで下落せずに上昇するならば 、その先には中勢波動の大天井があります。株価が押し目を作ることなしに上昇するならば、天井はすぐにやってきます。その意味で、今回は25日線を下回る下げが出たほうが、このこの先の株価上昇が長く続きます。そして株価が25日線を割り込んで、200日線あるいは75日線に接近するならば、そこが押し目買いであろうと思います。


(2014.7.11) TOPIX 1255P(-4)  日経平均 15164円(-52) 21.2億株 (1兆8489億円)

ポルトガルの最大手銀行のエスピリト・サント銀行(BES)の経営不安が発覚し、南欧の金融不安が一気に拡大したため欧州市場は下落。米国市場も寄り付きは安く始まる。

NYダウは取引開始直後に-180ドル安まであったが、その後経営破たんには至らないらしいということから急速に戻る。

NYダウは16915ドル(-70)、ナスダックは4396P(-22)と前日の上げ幅の9割方を消す。リスクオフの動きがでて国債利回りは2.539%(-0.015)と下がる。

ナスダックは小波動のピーク4485Pを出しているので、目下の小波動は下降中ですが、25日線を割り込んで寄り付いたものの陽線となって、終値では25日線を割り込みませんでした。

昨日の陽線は、株価の調整が終わったのではないかと判断する向きが多いことを示していますが、@ザラバ高値は切り下がっていること、A9日線を上回っていないこと、B9日順位相関が-80以下になっていないことから、ナスダックは昨日の陽線で下げ止まったとは、私は思っていません。

ロンドンのFT100は200日線を下回りました。ピークの6875Pからの下げ方は急です。今回のピークは5月のピークの6894Pを上抜けなかったし、昨日のザラバ安値6643Pは前回のボトム6701Pを大きく下回りました。FT100は明らかに長期的な保合または下げ波動に入ったと判断せざるを得ません

欧州株価が下げるなか、米国株だけが上昇を続けるということはありません。米国株式が日々新高値を取るような上昇波動はそろそろ終わるのではないかと思っています。


東京市場は、米国株安と円高によって下げ、日経平均・TOPIXは25日線を割り込む。

ただ安寄りした後は、押し目買いによって上昇し、陽線で終わりました。この動きは昨日のナスダックと同じです。

先高期待があるので、わずかに下げればすかさず買いが入ったのですが、本来の押し目買いは75日線まで下げたら買うというのが基本です。25日線まで下げたら買うのは中勢波動の最後の段階です。モデル波動の符号でいえば(A→B→C→D→E→F→G→H)のGのときです。

私は現在の波動は(D→E)への下げではないかと思っているので、一度75日線まで下落すれば、そこは絶好の買い場になるだろうと思っています。市場が25日線が押し目買いをしているのは、ちょっと気が早いのではないか。


日本を代表する7203「トヨタ」、8306「三菱UFJ」、8604「野村」(これは証券株の代表ででしかないが)のグラフを掲げます。

トヨタは高値6221円から下落して、今日は25線を割り込みました。円高傾向が続いているのでしかたがないところですが、下げたといっても6221円→5940円の-280円でしかありません。

ただ200線を下回ったのは、トヨタの業績は今後伸び悩むだろうと市場は判断しています。それが正しいなら200日線をはさんでの保合いになるし、それが間違っていてトヨタがさらに業績を伸ばすなら買い手は多くでます。ここから強い上昇の足がでるのかどかがみどころです。

8306「三菱UFJ」は小波動のピークとボトムが切り下がり、当面は株価の上昇は期待できません。トヨタと同じく、業績を表現する200日線を上回ったのは6月12日〜7月9日のひと月たらずで、三菱UFJの業績は伸びないと市場は判断しています。

業績が伸びない企業の株価が大幅に上昇することはありません。目下のところ、 すでに9日順位相関は-80以下になっているので25日線近くまでの反発はありそうですが、25日線を超えての上昇は期待できません。

8604「野村」はピーク752円から25日線近くまで下げたものの、押し目買いが入って反発する。だがそのピークは742円で、先のピークの750円を上回ることができませんでした。

ここで野村はすでに限度一杯に買われていたのではないかの反省が出て、株価が9日線を割り込むとすぐに25日線を割り込み、とうと75日線まで下げてきました。まったく急調子の下げです。誰かが投げているという動きです。 誰が投げているのか? それは日本株が上昇する→野村の業績が伸びる という期待のもとに野村株を買っていた向きが、日本株は上昇しない→野村の業績は伸びない、と判断したからです。

野村株を売ってきた向きの判断が正しいかどうかはわかりませんが、日本株を売りだした向きが出てきたことは確かです。野村はこの市場の評価に対して、どのような決算を発表するのか注目です。


(2014.7.14) TOPIX 1265P(+10)  日経平均 15296円(+132) 19.2億株 (1兆5457億円)

ポルトガルの金融不安の懸念が後退し、米国は戻す。 NYダウは16943ドル(+28)、ナスダックは4415P(+19)、国債利回りは2.518%(-0.021)と下げ続ける。

日経平均は15200円近辺での小動きを続けていたが、後場の先物主導で100円ほど高くなり、再び小動きとなって引ける。売買代金は1.5兆円と少なく、市場参加者は少ない。

今の市場に参加しているのは、今日の出来高上位10傑のうち、@芦森281円(+51)、B昭和電線123円(+9)、E沖電線397円(+80)、Hユニチカ46円(0円)、I北陸電200円(+34)のように、低株価を物色する超短期売買の向きだけです。

買う理由は目先株価が上昇しているというだけで、派手に上昇すれば、どっと参加者が増えて、簡単に10%高とかS高をする。そして株価が荒れだすとサッと去っていく。ババ抜きゲームです。

「急騰する銘柄が事前に見つけられる方法があるのでしょうか?」とユーザーでない方から質問がありましたが、「それはありません」と答えるしかありません。

勝率が1%でよいのなら《Qエンジン24》を使えばそういう条件表を設定できるかもしれません。しかしこれは非常に難しい。なぜかといえば、急騰する事例が少なすぎるからです。《Qエンジン24》で、2001年〜2013年の統計を取ってみると、@9日間のザラバ高値を終値が上抜いたときに買ったなら、A26717回の買い仕掛けが発生しますが、Bそのうち60日間で2倍になるのはたったの43件です。0.16%の出現率でしかありません。こういう顕微鏡でしか発見できないような小さな確率の現象を見つけても意味はないのです。

1か月〜3か月で株価が2倍〜5倍になるような銘柄は見つけることはできません。そういう事例は少なすぎるからです(見つけることができるという人は統計学を基礎にしていない)。 だが1か月で20%とか30%の株価上昇は、事例が多く出てきます。事例が多くある(過去にそういうことがあった)というのは重要なデータです。20日間で株価が倍増とか、40日間で株価が3倍増というのを期待するのは勝手ですが、現実にはメッタに起こらないことを期待しているのです。

メッタに起こらないこと期待して売買しているのは、先ほどのババ抜きと同じで、「運」だけを頼りにしている売買です。


(2014.7.15) TOPIX 1273P(+8)  日経平均 15395円(+98) 20.9億株 (1兆7419億円)

米国株はシティ銀の決算がよかったことから上昇。NYダウは17055ドル(+111)、ナスダックは4440P(+24)、国債利回りは2.549%(+0.031)とアップ。

金融株が上昇すると市場は活気が出ます。ナスダックは9日線を上回って、順張り相場に復帰する。

日経平均は商いが薄いが、足は3陽連となりました。形だけを見ると、5月21日のボトムからの3陽連(このときは上窓を開ける強い足型でした)に続く強い足型です。

また株価は一昨日に25日線を下回ったものの、昨日は25日線を回復し、今日は9日線を上回りました。9日順位相関が昨日-80以下になったのもある程度の調整が終わったとも見ることができます。

ただ問題はやはり出来高です。はた目には力強く見えるのだが、出来高の増加を伴わない株価上昇の寿命は知れています。


急騰株の統計

昨日、「急騰株を見つけることができる条件表はない」といいました。がっかりされた方もあるでしょう。しかし、できることとできないことがあります。急騰株を見つける条件表が設定できないのは、データ(急騰例)が少なすぎるからです。データが少ないと、統計的に有意な判別はできません。

統計的に有意でない条件表は信頼がおけません。有効な条件表とは、@満遍なく売買マークが出る、A一定のデータ数から得た結論である、B一部では外れても他では当たり、平均利益率や勝率の大きなブレがない、ものです。 ではどれくらいのデータがあれば、有意な条件表が設定できるのか? 少し調べたので紹介しておきます。

過去9日間の高値を終値が上回ったときに買い仕掛けをしたとき、60日後に株価が何%上昇していたかを調べるには、次のような条件表を使います。

単純に何%上昇したのかを調べるだけなら、No.1〜No.5行のトリガーとNo.28〜No.31の60日後の上昇率だけを設定しておけばよいのですが、ここではNo.6〜No.27のチャートのどれが役立つかも調べたいので、No.6〜No.27の22行を設定しています。

なお40日後の上昇率(利益率)を調べるときは、No.30行の(62日)を(42日)に変更します。



上の条件表でグラフを描画すると、過去9日間の高値を終値が上回ったときに買いマークが表示されます。

買いマークが出た日の翌日の始値で買い仕掛けをし、仕掛けた日を含んで60日後の翌日の始値で決済をします。

図の(a)の買いマークの翌日の始値は450円、この日から60日目の(a')の翌日の始値は494円なので、9.7%の上昇率です。

(b)の買いマークでは465円で仕掛け、(b')の翌日の始値537円で決済して+15.4%の上昇率。

(c)の買いマークでは464円で仕掛け、(c')の翌日の始値564円で決済して+21.5%の上昇率です。

(d)の買いマークはまだ60日が経過していないので統計には含めません。

《カナル24》Ver.5の「統計」→「散布図」で上昇率(利益率)の分布を調べると、次の表のようになりました。 調べたのは、@日経225銘柄について、A2001年1月〜2013年12月の13年間です。

(表1) N日後の上昇率と件数

60日後に決済するとき、225銘柄は延べ26717件の買いマークを出しており、そのうち上昇率が100%以上であったのはわずかに43件です。26717件の仕掛けの0.16%しか100%以上になっていません。 この43件を見つけようとしてもそれはできません。26717件のうちから43件を全部取り出すような条件表はできません。

100%の上昇をした銘柄は、チャートだけが原因となったわけではありません。上昇する銘柄をチャートから見つけることができるのは、最高にうまくいっても全体の60〜70%くらいでしょう。

チャートから上昇するであろう銘柄を見つけるには、件数が最低でも100件は必要です。また出現割合は1%は欲しいところです。60日後の上昇率の欄を見ると、60%以上上昇したのは253件、全体の0.94%です。出現する確率が0.94%しかないものを見つけようとするのだから、これはなかなか難しい。

60日後の上昇率は50%(457件、1.71%)くらいを目標にするのがよいと思われます。同じく40日後の上昇率は40%(359件、1.33%)、20日後の上昇率は30%(268件、0.99%)を目標にするのがよいでしょう。
上昇率 件数(60日後)26717件 割合 件数(40日後)26888件 割合 件数(20日後)27123件 割合
100%以上 43 0.16% 16 0.06% 3 0.01%
80%以上 94 0.35% 38 0.14% 8 0.02%
60%以上 253 0.94% 100 0.37% 24 0.09%
50%以上 457 1.71% 176 0.65% 46 0.17%
40%以上 865 3.23% 359 1.33% 101 0.37%
30%以上 1746 6.53% 878 3.26% 268 0.99%
20%以上 3613 13.52% 2354 8.75% 891 3.29%

(表2) 60日後に80%以上上昇の条件表

「散布図」の「2×2分割表」を使って、60日後に80%以上上昇した銘柄を判別することができるチャートを見つけると、3つありました。
  1. No.6線の9日変動率が9.9以上、
  2. No.7〜No.8線の株価と200日線のクロス日数が-120以下、
  3. No.9〜No.10線の75日線のカイリ率が12以下 。
かなり長期間に亘って下げ続けている(株価と200日線のクロス日数が-120以下)ときに買いマークがでます。




この条件表の検証をすると、次のような成績になりました。

(表3)(60日後80%上昇)の条件表の成績

 @全部トレードしたときの成績

買いマークがでたものすべてを仕掛けると、平均利益率は5.93%、勝率は56.8%でした。

80%以上の利益がでたのは延べ15件ありました。

 A1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときは、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は1.88%、勝率は54.2%でした。

 B2銘柄以上が買いマークをだしたとき、1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときだけ、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は2.00%、勝率は57.7%でした。

60日後に80%以上上昇した銘柄をうまく捕らえておれば、平均利益率は80%に近づくはずですが、A1銘柄限定の平均利益率は1.88%でしかありません。

また80%以上上昇した件数は94件であるのに、@全部トレードしたときのトレード件数は673件もあります。このことは、この条件表は60日後に80%上昇した銘柄をうまく判別できていないことを表しています。判別ができなかった原因は60日で80%以上上昇した件数が94件と少ないからです。

60日後に60%以上上昇した件数は253件あります。80%上昇の約2.5倍の件数があるので、できる条件表はもう少しましなはずです。

(表4) 60日後に60%以上上昇の条件表

「散布図」の「2×2分割表」を使って、60日後に60%以上上昇した銘柄を判別することができるチャートを見つけると、2つありました。
  1. No6〜No.8線の200日線カイリ率の過去10日間の最小値が-42%以下、
  2. No.9線の株価と200日線のクロス日数が-75以下。
かなり大幅に下げ、また長期間に亘って下げ続けているときに買いマークがでます。




この条件表の検証をすると、次のような成績になりました。

(表5)(60日後60%上昇)の条件表の成績

 @全部トレードしたときの成績

買いマークがでたものすべてを仕掛けると、平均利益率は11.19%、勝率は58.2%でした。

60%以上の利益がでたのは延べ26件ありました。

 A1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときは、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は8.35%、勝率は57.7%でした。

 B2銘柄以上が買いマークをだしたとき、1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときだけ、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は6.02%、勝率は61.1%でした。

(60日後80%)に比べて成績は格段によこなっています。A1銘柄限定のときの平均利益率は、1.88%→8.35%へ大幅アップです。また勝率も54.2%→57.7%へとよくなっています。

60日後に50%以上上昇した例は457件あります、60日で60%の253件の2倍近くです。この場合の条件表はどうなるのか?

(表6) 60日後に50%以上上昇の条件表

「散布図」の「2×2分割表」を使って、60日後に50%以上上昇した銘柄を判別することができるチャートを探ると3つありました。
  1. No6〜No.7線の200日線カイリ率が-38%以下、
  2. No.8線の株価と200日線のクロス日数が-120以下。
  3. No.9線の9日変動率が27以下。
これもかなり大幅に下げ(カイリ率が-38%以下)、また長期間に亘って下げ続けている(株価と200日線のクロス日数が-120以下)ときに買いマークがでます。




この条件表の検証をすると、次のような成績になりました。

(表7)(60日後50%上昇)の条件表の成績

 @全部トレードしたときの成績

買いマークがでたものすべてを仕掛けると、平均利益率は18.92%、勝率は65.6%でした。

50%以上の利益がでたのは延べ24件ありました。

 A1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときは、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は12.22%、勝率は59.4%でした。

 B2銘柄以上が買いマークをだしたとき、1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときだけ、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は9.18%、勝率は57.1%でした。

(60日後60%)に比べて平均利益率や勝率がよくなっています。A1銘柄限定のときの平均利益率は、1.88%→8.35%→12.22%へ向上し、また勝率も54.2%→57.7%→59.4%へ向上しています。

60日後に40%以上上昇したものは865件ありました。これだけデータが多いと、いろんな方面からの判別ができるので、よい条件表ができるはずです。

(表8) 60日後に40%以上上昇の条件表

「散布図」の「2×2分割表」を使って、60日後に40%以上上昇した銘柄を判別することができるチャートを探ると4 つありました。
  1. No6〜No.7線の200日線カイリ率が-38%以下、
  2. No.8〜No.10線の株価と75日線カイリの過去10日間の最小値が-35以下。
  3. No.11線の株価と200日線のクロス日数が-135以下。
  4. No.12線の25日出来高倍率が0.8倍以上。



この条件表の検証をすると、次のような成績になりました。

(表9)(60日後40%上昇)の条件表の成績

 @全部トレードしたときの成績

買いマークがでたものすべてを仕掛けると、平均利益率は36.08%、勝率は80.2%でした。

40%以上の利益がでたのは延べ37件ありました。

 A1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときは、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は27.11%、勝率は71.4%でした。

 B2銘柄以上が買いマークをだしたとき、1銘柄限定でトレードしたときの成績

同じ日に2銘柄以上が買いマークを出したときだけ、株価の最も高い銘柄を仕掛けると、平均利益率は32.26%、勝率は83.3%でした。

(60日後40%)に比べて成績はさらによくなっています。A1銘柄限定のときの平均利益率は、1.88%→8.35%→12.22%→27.11%へ急向上し、また勝率も54.2%→57.7%→59.4%→71.4%へ向上しています。

以上見てきたように、よい条件表を設定するには適当な量のデータが必要です。私は60日間で100%の利益を取りたいといくら思っても、そういう例が少なければ適切な条件表はできません。それなら先の(60日後に40%上昇)の条件表を設定するほうがよほどよいのです。


(2014.7.16) TOPIX 1273P(-0)  日経平均 15379円(-15) 18.4億株 (1兆6834億円)

米国株はJPモルガンやゴールドマンSの決算が予想よりよかったことから上昇するも、イエレンFRB議長が小型株・バイオ・NSNなどのモメンタム株のPERは高いといったような議会証言をしたため、市場に警戒され、まちまちな動きとなる。

NYダウは17060ドル(+5)、ナスダックは4416P (-24)。これはモメンタム株の下落が響いたからです。国債利回りは2.552%(+0.003)と少しアップする。

日本株が上昇するには、@米国株が上昇する、A米国金利が上昇する、またはB日本株のPERが割安になる、のどれかです。

現状は、@米国株価はモタモタとしか上昇していないし、A米国金利は下がり気味だし、B日本株(東証1部)の予想PERは15.72倍と特に割安なわけではありません。

Bは相当な株価の変動がないとあまり変わらないので、結局目先の材料は@米国株価の上昇、またはA米国国債金利の上昇しか日本株を上昇させる材料はありません。

日経平均は売買の手がかりが見つからず、今日1日の値幅はただの68円でした。凪の状態です。暑い上に風も吹かぬので、動くだけエネルギーを消耗してよけいに不快になるといったところです。


日本株がどうなるのかの鍵は外国人投資家が握っています。 ひところGPIFの運用方針の見直しを囃して、6月と7月初旬に株価は上昇しましたが、GPIFが株価の高値を買い上がるわけはありません。6月半ばの力強い上昇は2日間で終わり、7月初旬は1日だけの上昇でした。

GPIFを材料にして買った向きは、全部負けてしましました。今回はGPIFは材料にはならず、4-6月決算の数字のよい企業を買おうということらしいようですが、だいたい決算の発表がたけなわとなる時期は株価は動きません。

よい数字が出た企業の株価は上がるが、予想に届かなかった企業の株価は下がるので、トータルすると相殺されて、日経平均はそうは動きません。

4-6月期は消費税がアップしたことによって業績はへこみますが、問題は7-9月期以降の企業の業績見通しです。はたして消費税アップをものともしないで売り上げが伸びていくのかどうか。円安による輸入原材料のコストの上昇を乗り越えられるのかどうか。 ここが明らかにならないと株価は動けません。

7230「トヨタ」は目下の小波動は下降波動ですが、反発力が乏しい。25日線を割り込んだ大陰線を4日かけても上抜くことができていません。戻りは弱いと判断するしかありません。

8306「三菱UFJ」はもっと悪く、いまだに200日線を上回ることができず、200日線に向かっての上ヒゲを出すものの200日線水準での戻り売りに会っています。

この2銘柄は日本を代表する銘柄ですが、反発力が極めて小さな動きをしています。外国人投資家はこの2銘柄は買っていません。日本株を買っていません。


(2014.7.17) TOPIX 1273P(-0)  日経平均 15370円(-9) 17410億株 (1兆7410億円)

米国株はインテルの決算がよかったことから上昇する。 NYダウは17138ドル(+77)と新高値となるも、ナスダックは4425P(+9)とさほど上がらず。やはりモメンタム株の下落が警戒されているようです。国債利回りは2.530%(-0.022)と低下。

東京市場はまだ4-6月決算の発表がないので、今日も売買の手がかりがない。米国高に反応して+43円高で寄り付いたものの30分後には失速して、前日比-9円の小幅安で終わる。またこの小波動の新高値の陰線となって、早くも上値づかえです。

東京都とJR東は品川駅周辺の再開発をするとの日経の記事が出て、鉄建・大豊建・熊谷・三井住友建などががにぎわいました。特に鉄建は2.8億株できて今日の出来高トップで、株価は404円(+80)のストップ高です。動く株がない中、鉄建に売買が集中しました。

本来なら鉄建よりもJR東のほうが永続的な利益を享受できるので、JR東の株価が上昇してしかるべきですが、今日の株価は8261円(+155)で値上がり率は鉄建の24.6%に対してJR東は1.91%でしかありません。

小型株で株価の安い銘柄で何かの材料が出ると、皆がいっせいに群れ集ってきて、株価は意外な上昇をするけれども、群れはすぐに散らばってしまい株価は急落する。これはまともな相場ではありません。

来週からは4-6月期決算が発表されだすので、少しはムードが変わるのかと期待していますが、好業績を発表した銘柄の株価が他の銘柄の株価を引き上げることができるのかどうか。注目するところです。


(2014.7.18) TOPIX 1263P(-10)  日経平均 15215円(-154) 18.4億株 (1兆5943億円)

ウクライナ東部でマレーシア航空機が撃墜されたり、イスラエルがガザ地区に侵攻したりと、2つの地政学リスクが発生したため、米国株は下げる。

NYダウは16976ドル(-161)、ナスダックは4363 P(-62)。モメンタム株を多くかかえるナスダックのほうが下落率は大きく、25日線を初めて下回る。

一方WTIは200線まで下落していたが、昨日は9日線を上抜き、75日線の上位にまで上昇。

リスクオフの動きになったため米国金利は2.450%( -0.080)へ低下する。これによって円高になるはずだったが、ドルも上昇していたのでたいした円高にはならず。円レートは101円を割ることはなかった。

日経平均は昨日早々と(この上昇小波動の)新高値の陰線をつけていましたが、海外情勢の悪化から、下放れて25日線を割り込みました。

ただ地政学リスクによって暴落となることはありません。寄り付き後-259円安まで下げたのちは次第に買い物 が入り、そこから100円高して陽線で終わりました。相変わらず先高期待は大きいようです。

ただ明日日経平均のザラバ高値が15362円以下であれば、昨日の陰線が小波動のピークになります。もしそうなるなら、またまた小波動の期間は4〜5日という細かな波動になるわけです。これほど波動が小さいと売っても買っても利益はでません。動けば動くだけ損がでます。

今日、ユーザーと電話で話をしていたら「今年はなかなか売買マークがでないので利益が出ない」とぼやいておられましたが、この時期に売買マークがでないのは、ユーザーが設定した条件表が正しいからです。こんな時期に売買マークを出す条件表はおかしいのです。

売買マークが出ないのも立派な売買指針です。今年2月にツールキット「TOPIXコア30のための寄引売買」を発売しましたが、例えばNo.199「平均利益」を使ってトレードできたのは、今年(2014年)に入って以来12回しかありません。(同じ日に複数の銘柄が同じ売買マークをだしていたときは、株価の最も高い1銘柄をトレードする、というルールのとき)

12回のトレード(始値で仕掛け終値で決済する)の@平均利益は0.68%で、A勝率は58.3%(手数料は往復0.2%)、BPファクタは2.21倍です。成績はそう悪くはありませんが、いかんせんトレード数が少なすぎます。 (売買マークが出た銘柄を全部トレードしたときは、トレード数は26回あって、@平均利益率は1.21%、A勝率は61.5%、BPFは4.05%とより成績はよくなる)

無駄なトレードをしないからこそ、この成績が出ているのです。しょっちゅう売買マークがでて、同じような成績になるシステムはないと思っています。


(2014.7.22) TOPIX 1273P(+9)  日経平均 15343円(+127) 23.0億株 (1兆7970億円)

日本が休場中の米国株はおおむね上昇する。

NYダウは17100ドル(+123)→17051ドル(-48)、ナスダックは4432P(+68)→4424P(-7)。

連休中に米国株が上昇したのを受けて、日経平均は+80円高く寄り付き、日中で50円ほど上昇して+127円高で引ける。

9日線と25日線を上回りましたが、出来高は細く、高値の保合いゾーンを突破することはできなかった。



■■ お知らせ ■■

今日2014年7月22日から、TOPIX100の銘柄の呼び値が変わりました。基本は
  1. 株価が5000円超の銘柄は1円キザミ
  2. 株価が5000円以下の銘柄は0.5円キザミ
  3. 株価が1000円以下の銘柄は0.1円キザミ
になります。TOPIX100の銘柄のうち20銘柄(6861キーエンス(42910円)〜7203トヨタ(6027円)の20銘柄の呼び値は変わりませんが、残り56銘柄は5000円以下・1000円超なので、0.5円キザミになり、24銘柄は1000円以下なので0.1円キザミになります。


呼び値が変わるということは株価も変わるということです。今日の5401新日鉄の株価データは始値306.1円、高値313.9円、安値305.6円、終値313.1円でした。

今日のデータゲットの送信データを見ると、ちゃんと0.1円キザミの株価が入っています。

ただし《カナル24》でカナル様式のデータに変換したときは、小数点以下は扱いません。小数点があるものは「四捨五入」されて、小数点のないデータとして変換されます。

右図は5401新日鉄のグラフですが、今日の株価は始値306円(306.1)、高値314円(313.9)、安値306円(305.6)、終値313円(313.1)と表示されています。

なんのために東証は呼び値を変更したのでしょうか? 基本的には高速取引をする業者に利便を与え、約定しやすい環境を作ったということでしょう。 呼び値を0.1円にすると、高速取引をする業者は0.1円の利ザヤを100回繰り返せば10円の利益がでます。しかし1円キザミのままでは1円の利ザヤは10回もそのチャンスがない。3回程度であれば一日に3円の利益しかでません。

東証が受け取る手数料は、約定したものに限られるので、いかに多く約定できるようするかが東証の狙いです。先の例では呼び値を0.1円にすると100回の約定ができ、呼び値が1円のままだと3回しか約定できません。

東証の立ち位置は高速取引業者寄りであり、個人投資家を無視しています。 同じことはネット証券にも言えます。ネット証券としては手数料を稼ぐには、顧客に頻繁な売買をしてもらわねばなりません。東証とネット証券は同じ穴のムジナです。どうして個人投資家を無理やり回転売買に引き込もうとするのか? 

個人投資家を無視するようなシステムの変更はおかしいのです。もし8411「みずほ」を0.1円キザミにするのであれば、まずは8411「みずほ」に10株→1株の株式併合をさせればよいだけです。株価は200円から2000円にアップするるので、現行の1円キザミ→0.1円キザミにする必要はありません。


(2014.7.23) TOPIX 1272P(-0)  日経平均 15328円(-14) 17.8億株 (1兆4778億円)

6月の米国のコアCPI(物価指数)は前年同期比で+1.9%と予想よりも低かった。これで米国の政策金利の引き上げは遠のいたとして米国株は反発する。

NYダウは17113ドル(+61)、ナスダックは4456P(+31)。米国長期金利は2.466%(-0.005)と低下。

日経平均は米国高と米国金利低下にともなう円安によって、高くなってもよいところでしたが、寄り付き直後が今日の高値。

その後はジリジリと値を下げる。ただ今日の日中の値幅は59円と小幅で、市場は閑散として、アクビがでるほどです。

とにかく値動きがない。今日は小波動のピーク14465円を表示しましたが、その前のボトム15101円の翌日からたったの4日目で早くもピークです。15101円から15465円まではわずかに364円の上昇幅でしかありません。

1日の値動きも小さく、小波動の大きさも小さく短いとなると、誰もこの相場で利益を出せません。むしろやればやるほど損失が出ます。大勢の波動は上昇中であり、2〜3か月先の収穫を思うなら買いが正解ですが、目先は高値保合いゾーンを突破する元気がないので、今仕掛けても無駄金を使ってしまうということになります。

一番よいのは、75日線の14800円まで株価が下げることです。ここまで下げれば確率の高い押し目買いができますが、今の市場の押し目買い水準は15100円と思っているようなので、なかなか14800円まで下げることはありません。だが海外情勢の変化によって米国株が大幅下落したときは、14800円まで下げる可能性もあります。今は株を持たず現金化しておいて、日経平均が14800円になるのを待つか、出来高を伴って高値15490円を上抜けるのを待つかです。


(2014.7.24) TOPIX 1269P(-2)  日経平均 15284円(-44) 19.5億株 (1兆7935億円)

IMFは米国の2014年の経済成長率の見通しを+2.0%→+1.7%へ下げる。昨日の6月の米国のコアCPIが+1.9%であったことと合わせて考えると、米国経済はまだ伸びがたりません。

だが、低成長と物価がなかなか上昇しない間は、FRBの低金利政策は続くとして株価は下がらず。

NYダウは17086ドル(-26)と小安かったが、ナスダックは4473P(+17)と続伸。米国長期金利は2.470%(+0.004)と低位で安定。

日経平均は国内の材料が乏しく、先物主導で小幅安で終わる。

全般が小幅な動きの中、定点観測9銘柄のうち、株価>9日線>25日線>75日線の順になっていて、順調に上昇を続けている銘柄は右の3銘柄でした。

これら銘柄の買いのタイミングは、株価終値が、9日線・25日線・75日線のうちの最も高い平均線を上抜いた日です。図の●」の日がそれに当たります。

●の日から順調に株価は上昇してきましたが、ここへきて上昇が一服しそうな足を相次いで出しています。

1812「鹿島」は新高値の陰線に続いて、順下がりの陰線。しかも最後の陽線を下回りました。まだ9日線を下抜いていないので反発することもありますが、目先は下げそうです。

5713「住友鉱」は、新高値の陰線に続いて、順下がりの陰線です。しかも新高値の陰線の上ヒゲが長く、今日の終値が9日線を下回っていることから、目先は調整すると思います。

9432「NTT」は昨日の上ヒゲ陽線に続いて今日は結構な幅の陰線となりました。9日線を下回ったので一服するところか。

逆にこれまで調整をしていたが、そろそろ調整が終わるかという銘柄が出てきました。

その筆頭は7203「トヨタ」です。株価は9日線・25日線・75日線のどれよりも上位にあります。先の3銘柄の●の日に当たります。

8306「三菱UFJ」はまだ調整完了とはいえませんが、9日順位相関は-80以下になり、まもなく25日順位相関も-80以下になります。ここで調整が終わるので、その後株価が9日線を上回ったなら買いのタイミングです。

8604「野村」はすでに9日順位相関と25日順位相関が-80の位置にあります。ここで株価が9日線を上抜けば25日線まで戻る可能性が高いと思います。


(2014.7.25) TOPIX 1281P(+11)  日経平均 15457円(+173) 20.9億株 (1兆7057億円)

米国は、先週の新規失業保険申請件数が28.4万件と30万件を割り込む。これはリーマンショック以前の2006年以来のことらしい。一方6月の新築住宅販売件数は-8.1%減の40.6万件で、予想の47.5万件を大幅に下回る。

雇用がよいのは好材料でもありますが、ひところのFRBは失業率の低下を金融政策の目標としていただけに、雇用が増えれば政策金利の引き上げが早まるのではないかの懸念もでてきます。

雇用はプラス材料にもマイナス材料にもなります。新築住宅の販売件数が大幅に減ったことは一応マイナス材料と考えられますが、低金利のローンによって住宅販売を支えることも考えられるので、マイナス材料ともいえません。

今のところは金利が上がるのか、上がらないのかが米国市場の最大の材料です。昨日IMFが米国経済の伸び率を1.7%に下方修正しましたが、株価は下落していません。経済が悪化すれば金利引き上げは先にずれるので、株価にとってはウェルカム(歓迎)と市場は判断します。

NYダウは17083ドル(-2)、ナスダックは4472P(-1)とほとんど変わらず。米国長期金利は2.510%(+0.040)とやや高くなったのは、新規失業保険申請件数の数字を見て、金利引き上げ時期が早まるかも知れないので、国債を少し売っておこうという動きがでたのでしょうか。

日経平均は+173円高と上昇。右図は《リアル24》の日経先物の3分足です。

今日はやや円安に振れたため小高く寄った(a)の後は膠着状態でしたが、2時過ぎの(b)から先物に断続的な買いが入り、裁定取引を介在して日経平均も上昇しました。

先物主導の上昇であったので、売買代金は11.70兆円と昨日の1.79兆円よりも少ない。なぜ先物に買いが入ったのかはわかりませんが、来週の4-6月決算が意外によいという理由であれば、来週初めも続伸するはずです。そのときは売買代金も増えなければなりません。

今日のところは売買代金が不足しているので、先物の気まぐれな動きに日経平均が引きずられたとしておきますが、株価は9日線。25日線・75日線のどれよりも高い位置に戻りました。形としては順張りの買い相場です。だがはたして出来高(売買代金)を増加させながら、7月4日のザラバ高値15490を上回ることができるのかどうか? 最大の注目点です。


(2014.7.28) TOPIX 1286P(+4)  日経平均 15529円(+71) 19.3億株 (1兆5922億円)

米国は、高値警戒感が強いところへ、アマゾンやVISAなど一部の銘柄の決算数字が悪かったことから下げる。

NYダウは16960ドル(-123)、ナスダックは4449P(-22)、国債利回りは2.469%(-0.041)。

NYダウは昨日25日線を下回りましたが、これは(a)の5月20以来2か月ぶりのことです。また(b)の新高値の陰線から6日が経過しましたが、これを上抜くことができず、昨日(c)は(b)からの調整の新安値を更新しました。

ナスダックは一昨日4485Pと上昇して(b)の高値4485Pにツラ合わせしたものの、昨日は反落。米国株は動きが鈍く、上昇したときでも力強さはなくなってきています。

日経平均は米国株が下落し、やや円高に振れたことから小幅安で寄り付いたものの、日経先物の思惑買いが入って10:30ころまでは上げる。

ここで今年2月以来上回れなかった15500円をついに突破したため、売り方の買戻しを誘いザラバ高値15556円まで上昇する。ただ後場はさらに上伸する力はなく膠着して終わる。

今年2月の安値13995円からの新高値になったので、順張り方針の向きは、何が何でも買っておかねばなりません。

しかし逆張り方針をとるならば、今日は条件表No.1「日経平均用(2012)」が早くも売りマークを出しているので、この新高値に乗ることはできません。

順張り相場になったのか、逆張り相場のままであるとするのか、判断することが難しいところですが、その決め手はやはり売買代金でしょう。 売買代金が増えるということは、相場の見通しが少しずつ明らかになってきて、投資をしやすくなったということです。この場合には順張り相場になったと判断してよいでしょう。ところが現実には売買代金は増えていません。

今日の売買代金が1兆6000億円であったように、 実需の買いは少なかった。まだ相場の先行きについて「明るい」と考える向きは少ないようです。

7月22日からTOPIX100の呼び値が細かくなったため、高速取引が活発になっています。その結果、1日の売買代金は少し水増しされています。 例えば「みずほ」の出来高を見ると、
  1. 7月18日   4300万
  2. 7月22日  19100万
  3. 7月23日  12900万
  4. 7月24日  13700万
  5. 7月25日  18300万
  6. 7月28日  22000万
みずほの出来高はだいたい毎日1億株はあるので、7月18日の出来高は異常にすくないのですが、呼び値が0.1円キザミになった7月22日からは、従来の出来高の20〜50%くらい出来高は増加しているようです。

一方8306「三菱UFJ」の出来高は、呼び値改定の前の7月18日に比べて、出来高は特には増えていません。呼び値の改定で違ってきたのは、低位株の「みずほ」です。今度の呼び値の改定は低位株の出来高と売買代金を水増しします。

この点で、「20億株を超えれば並、30億株を超えれば活況」、売買代金では「2兆円以下なら並、2兆円を超えれば活況」という判断基準はすでに不確かなものになっています。


(2014.7.29) TOPIX 1290P(+4)  日経平均 15618円(+88) 16.8億株 (1兆5819億円)

米国は、6月の中古住宅販売が前年比-4.5%と低下する。5月の-6.9%に続き数字が悪かったことから小安い。

NYダウは16982ドル(+22)、ナスダックは4444P(-4)、国債利回りは2.490%(-0.021)。

決算の数字がよい企業が買われ、日経平均は3日続伸する。しかし出来高は16.8億株、売買代金は1兆5800億円と相変わらず少ない。

昨日から形の上では15000円〜15500円の高値保合ゾーンを突き抜けたので、本来なら新しいゾーンの上限に向かって力強く上昇してもよいところですが、昨日は+71円高、今日は+88円高と、値幅的にはたいした上昇ではありません。

株価は誰かが買えば上昇するに決まっています。初めは一部の向きが買うので出来高はそう大きくはありません。しかし上がることを確信する向きが増えるに従って、出来高や売買代金が増えていきます。ところが現在の出来高は増えていません。売買代金はどちらかといえば減少気味です。

株価がこのまま大きく上昇するだろうという向きは増えていません。一部の市場参加者だけが買っているという状況です。買ったものはどこかで売却せねばなりません。そのとき相変わらず新たな買い手が現れていないならば(出来高が増えていないならば)、今買っている向きは負けます。

《デンドラ24》の上値メドは6月5日に、高いほうから1)16831円、2)3)15857円、4)15023円 を表示しています。2番目と3番目の上値メドは15857円であるので、一部の買い勢力が買い続けるなら15850円までの上昇があるかも知れませんが、出来高が増加しない限り16831円は無理です。今日の高値15632円は、年初の下げ1段目の保合いのゾーン(15400円〜15900円)に突入していますが、ここを上抜くには出来高が今のままでは難しいと思います。


(2014.7.30) TOPIX 1292P(+1)  日経平均 15646円(+28) 19.4億株 (1兆8179億円)

米国は、今夜のFOMCや4-6月GDP速報の発表を控えてやや下げる。 NYダウは16912ドル(-70)、ナスダックは4442P(-2)、国債利回りは2.464%(-0.026)。

日本は企業業績への期待があるため、よい数字が出した企業は変われていますが、悪い数字をだした企業もけっこうあります。

昨日と今日の日経新聞から4+6月決算の数字がよかったものと悪かったものを拾い出しました。

よかった企業は、1)ANA10億円の黒字(前年は56億円の赤字)、2)キーエンスは純利益が+33%増、3)フジクラは5.2倍増、4)マルエツは+30%増、5)コマツは+21%増(営利)、5)新日鉄は+10増、6)ヤクルトは+18%増、7)HOYAは+45%、8)ニチレイは+19%増、8)オムロンは+37%増、9)東エレクは6.3倍増、10)日精工は+81%増、11)日産は+37%増、12)日立金は2.6倍増(4-9月)。

基本的には、@自動車やスマホがらみの企業(日産・オムロン・日精工・フジクラ・東エレク・日立金・HOYA)、A円安の恩恵を受けた企業(ANA)、B海外で収益を上げた企業(ヤクルト・コマツ)です。

一方、決算が悪かった企業は、 1)東燃ゼネは149億円の赤字、2)味の素は-10%減(営利)、3)みずほFは-40%減、4)三井住友は-20%減、5)三菱UFJは-10%減、6)野村-70%減、7)大和Gは-40%減、8)LIXILは-45%減(営利)、9)JALは-19%減、10)日清粉は-23%減、10)商船三井は-40%減、11)日野自は-37%減、12)シャープは赤字20億円、13)JSRは-22%減、14)マクセル-51%減。

基本的には、@円安(東燃ゼネ・味の素・JSR・マクセル)とA株式相場の下落(みずほF・三井住友・三菱UFJ・野村・大和G)です。 特に注意を引くのは、銀行株と証券株です。これらは株式相場が活況にならないと業績がアップしない体質になっているようです。株式市場に左右される企業は安定性がありません。


日経平均の大勢波動は、月足のグラフを見れば一目瞭然です。

図には18月平均線(紺色)、36月平均線(緑色)、48月平均線(黄色)が描かれていますが、株価が18月線を下回るまでは大勢波動は上昇中であるとしてよいでしょう。

いまのところ日経平均は(c')で18月平均線を下回らなかったので、なお大勢波動は上昇中です。大勢波動が上昇中であれば、中勢波動の大底は絶好の買い場です。

また中勢波動画が上昇しているのであれば、小波動のボトムはよい買い場です。

中勢波動の大底は(c)と(c')の日ですが、ここで買った人はその後大きな利益を得ています。ここで買えなかった人は小波動のボトム近辺で買うことになりますが、現在の小波動は値幅が小さく なかなかボトムらしさを表現しません。したがって(c→d)が上昇したように、(c')からの上昇の可能性があるのですが、押し目が出ない限り買うタイミングはありません。ここは出来高が増加するなどの変化がない限り、押し目を待つところだと思います。


(2014.7.31) TOPIX 1289P(-2)  日経平均 15620円(-25) 24.0億株 (2兆2051億円)

米国の4-6月GDPは年率+4.0%と回復。予想は+3.0%であったので、株式は上昇いて当然でしたが、NYダウは-31ドル安。

ただしナスダックはフェイスブックなどのモーメンタム株が上昇したので+20P高。

米国の4-6月のGDPは年率+4.0%と予想の+3.0%を大きく上回る数字がでました。米国景気は復調していると判断できますが、市場はこれを好材料とは受けとめませんでした。

今の米国の株式相場の性格は根本的には金融相場です。それも過去に例がないユルユルの金融政策の下で、株価が上昇しています。

米国景気が回復すれば金利は上昇しますが、このときは米国株価は大きく下落します。この株高はユルユルの金融政策が続くことによって、NYダウやSP500が新高値をつけたのです。

日経平均は米国の4-6月のGDPがよかったことから、ドル高円安が大きく進み、強気を貫いている向きの順風が吹くはずでしたが、高寄りした後は下げました。

昨日の東証1部の連結PERは15.92倍まで上昇しており、日本株が割安ではなくなっています。月末ということもあったのかも知れませんが、買い上がる向きは少なく、利食い売りのほうが多かった。

グラフでは、@新高値、のA陰線、B9日順位相関が+80以上 となっています。今日のところ小波動のピークらしさは3ポイントですが、この水準で日経平均は頭打ちになる可能性のほうが大きいと思います。


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