日経平均をどう見たか・判断したか (2013年5月)

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(13. 5.1) TOPIX 1158P(-6)  日経平均 13799円(-61) 30.6億株 (2兆4181億円)

米国株はあまりよい経済統計が出なかったものの、IBMが自社株買いを、アップルが大量の起債を発表したため続伸する。NYダウは14839ドル(+21)、ナスダックは3328P(+21)。

ただ上昇に力強さはありません。中国の4月のPMIが50.9→50.6へと低下(予想は51.0)したことは重石になるだろうし、今夜のISM製造業指数、2日のFOMCの表明、同日のECBの利下げ、3日の雇用統計の内容とイベントが控えているので、どうしても様子見になります。

今日の円レートは一時97.00円まで上昇し、昨日より0.23円の円高で終わる。これに応じて日経平均は-61円安。

円レートからの妥当日経平均は13194円であり、約600円ほど日経平均は割高に買われています。この半分の300円の下落があってもおかしくはありませんが、先のイベントの結果いかんによって円レートは変わります。


(13. 5.2) TOPIX 1153P(-5)  日経平均 13694円(-105) 27.3億株 (2兆1791億円)

ADPの4月雇用統計は13.1万人→11.9万人へダウン。またISM製造業PMIも51.3→50.7へダウンと、経済統計はあまりよくない数字となりました。

このぶんでは明日の雇用統計もよくないであろうと米国株価は下げる。 NYダウは14700ドル(-138)、ナスダックは3299P(-29)。

米国の株価の動きはシンプルです。ひとたびトレンドが転換したならしばらくはそのトレンドが持続します。右はNYダウの月足ですが、(a)で上昇トレンドに転換して29か月の上昇をしました。

次に(A)で3か月連続の陰線となって下降転換の予兆がでて、(B)で下降転換をした後、9か月の下落をしました。

(b)で上昇転換をして7か月の上昇をした後、3か月連続の陰線となって下降転換の予兆がでたものの、(c)で再び上昇転換をして、19か月の上昇を続けています。 (D)3か月連続の陰線になるまでは米国株価は上昇トレンドにあるとしてよいでしょう。

日経平均の動きはNYダウに比べて複雑です。というか動きがブレやすい。

(a)で上昇トレンドになったことはNYダウと同じですが、(A)で3か月連続陰線となって、NYダウならば下降転換の予兆であると判断するところですが、実際には当面の安値になってその後11か月間上昇しています。

さらに(b)では2度目の上昇トレンド入りの買いマークがでていますが、これは完全なダマシです。(B)で3か月連続の陰線を出し、(C)で下降トレンド入りをしました。(A)と(b)は実に紛らわしい足取りでした。

その後も迷走が続きます。(D)で3か月連続の陰線となったと思ったら逆に5か月上昇し、(E)で2度目の下降転換となってもたいして下げず、(F)で2度目の下降転換をしたがドンドン下げることはなかった。

(c)で上昇トレンド入りの買いマークを出してもそこが戻り一杯で、ようやくにして(d)で出た2度目の買いマークが上昇トレンドの入り口になりました。今は外国人が主導している相場なので、素直な動きになるだろうと思っていますが、月足で3か月連続の陰線になったときは、警戒をしたほうがよいでしょう。


(13. 5.7) TOPIX 1188P(+35)  日経平均 14180円(+486) 31.8億株 (2兆8084億円)

ISM非製造業PMIは54.4→53.1へダウンするも、雇用統計は予想外に強い数字となって、米国市場は大幅上昇となる。

NYダウは14831ドル(+130)→14973(+142)。ナスダックは3340P(+41)→3378P(+38)。

雇用統計は、3月の8.8万人を13.8万人へ上方修正し、4月は予想の14.0万人を上回る16.5万人でした。

このため米国株価が上がり→円安に振れ→日経平均が上るという流れで、今日の日経平均は+486円高の14180円。

ただ出来高は31.8億株と思ったほどはできず。5月2日には9日線を割り込んでいたので、米国の経済指数しだいでは25日線近くまで下げる可能性がありましたが、それは杞憂に終わりました。

2月27日に株価が上昇トレンドにあるときの方針は「順張り」であるとして、3つのチャートによる売買を例にしました。
  1. 「株価が9日線を上回ったら買い→9日線を下回ったら決済」
  2. 「株価が転換線を上回ったら買い→転換線を下回ったら決済」
  3. 「株価がパラボリックの上限を上回ったら買い→下限線を下回ったら決済」
「順張り相場」では難しいチャートやチャートの組み合わせはいりません。誰でも株式投資で利益することができます。ただしこういう時期は5年か10年に一度あるかどうかです。今は滅多にない易しい時期です。

次図は条件表No.87「パラボリック」です。


8604「野村」は右のようなグラフになります。

(A,B,C,D)の買いマークの翌日の始値で買い、(a,b,c)の売りマークの翌日の始値で決済します。((a,b,c)でのカラ売りはしません。)

図中の数字は翌日の始値です。(A→a)では+152円(=468-316)の利益。(B→ba)では+48円(=538-490)の利益。(C→c)では+5円(=571-566)の利益。現在785円は(D)625円の買いを維持しています。

この図では大変うまく売買ができていますが、それは今の時期が順張り相場であるからです。いつも「パラボリック」が当たるわけではありません。過去の成績を見ると次のようになっています。




上図の(a)(b)(c)の年は年間の累積利益が30%を超えた年です。(a)2005年の利益率は33.0%、勝率は63.6%でした。この年は順張り相場でした。ついで2012年(利益率38.8%、勝率50.0%)と今年2013年(利益率64.6%、勝率100%)が順張り相場です。

順張りが効かない「逆張り相場」の年は、(A)2000年(損失率-32.0%、勝率18.2%)、(B)2001年(損失率-37.3%、勝率36.4%)、(C)2008年(損失率-68.9%、勝率25.0%)、(D)2011年(損失率-32.4%、勝率30.0%)でした。この年に順張りをすると、コテンパンにやられます。<


(13. 5.8) TOPIX 1194P(+5)  日経平均 14285円(+105) 39.1億株 (3兆3258億円)

米国は続伸。NYダウは15056ドル(+87)、ナスダックは3396P(+3)と連日の高値更新。

日経平均は昨日500円近い上昇をしたので、今日は一服かと思いましたが、先物主導で14400円台まで上昇する。

だが、たったの2日間で700円の上昇をするのは、さすがにやりすぎだの反省がでたのか、その後は少し下げて終わる。

このため11月以来の上昇波動の中では珍しく「上ヒゲ」の足となりました。最も上ヒゲが長かったのは図の(a)の日の345円幅(終値の2.69%の幅)でしたが、今日の上ヒゲの幅136円(終値の0.95%の幅)はこれに次ぐものです。

上ヒゲがでるということは、上ヒゲのゾーンで売り圧力があるということを表現していますが、上ヒゲになったらピークであるとは限りません。(a)の翌日は高く始まり、上ヒゲの先端まで株価は上昇して引けています。(a)はピークになりませんでした。 今日の上ヒゲも明日を見なければ「上つかえ」であるとは判断できませんが、ピークらしさの兆候のひとつではあります。

現在のところ小波動のピークらしさは、@新高値、A25日順位相関が+80以上、B25日騰落レシオが120以上、C25日投資マインド指数が85以上 の4ポイントでしかありません。まだ相場は過熱しているとはいえません。D新高値の陰線になるか、E大陰線(実体幅が200円以上の陰線)がでるまでは、順調に上昇をしていると判断すべきだろうと思います。


(13. 5.9) TOPIX 1181P(-12)  日経平均 14191円(-94) 38.2億株 (3兆1800億円)

米国は続伸。NYダウは15105ドル(+48)、ナスダックは3413P(+16)と連日の高値更新。

ナスダックは4月18日の終値3166Pから昨日の3413Pまで、わずか14日間で+7.9%の上昇です。また25日線からのカイリ率は4.02%になっています。

昨年の2012年中の小波動のピーク近辺の25日線からのカイリ率が最も大きかったのは2012年3月26日の+3.95%です。この2つに注目すれば、今のナスダックは過熱しています。

明日のオプションのSQを控えて、昨日の先物の出来高は90000枚、今日は72000枚と商いが盛り上がりました。行使価格14500円と14250円の水準を意識した日経先物の攻防が行なわれましたが、結局先物は14250円を割り込む14230円で引けました。

日経先物が動けば裁定取引が増え、日経平均の動きに大きな影響を与えます。昨日の日経平均は最近では珍しい「上ヒゲ足」になっていましたが、今日は実体幅(始値と終値の差)が175円とそこそこ大きな陰線となりました。 昨日・今日の動きからは14250円以上には売り圧力がかかっているといえますが、これが明日のSQによるものなのか、あるいは円レートが100円に届かないことから来る利食い売り圧力なのかはまだわかりませんが(SQを通過しないとわからない)、条件表No.61「天底/押戻/突破(日経用)」は売りマークを出しています。前回は(a)(b)で売りマークが出ましたが、その後は25日線までの下落をしています。

7203「トヨタ」の今日の足は実体幅が160円ある大きな陰線となりました。160円幅の陰線は、昨年11月14日の上昇波動のスタート以来最大のものです。

しかも「新高値の陰線」です。最近の例では(a)(b)(c)がそれですが、(a)は小波動のピークになり、(b)は翌日は陽線となり、翌々日は大陽線となって新高値になっています。(c)は翌日も「順下がりの陰線」になって4日連続安になりました。

今回の(d)の新高値の陰線は(a)(b)(c)のどのコースをとるのかですが、陰線の大きさからすると(a)のコースをとる可能性が高いと思います。

8306「三菱UFJ」は、5月7日に日経平均が約500円高をした日にも新高値を更新できず、16日間にわたって640〜670円の間で保合っています。新高値を更新できないのは、現在ところ知り得べき材料の全ては株価に織り込まれているということです。

銀行の利益が上がるのは、@貸し付け額が増加する、A貸し出し利率が上る、B保有債券の値段が上る(債券売却益)、C保有株の株価が上昇する(株式売却益)、D投信などの販売手数料が増加する、E貸し倒れ引当金が減少する、などですがこの順に銀行の収益に寄与します。

今のところ、@とAはダメで、BCDによって銀行の収益が改善していると思いますが、BCDだけでは劇的な収益改善は望めません。私は日経平均構成銘柄の225銘柄を削ぎ落としていくと、トヨタと三菱UFJの2銘柄を見ていればよいと思っていますが、今日の2銘柄の足はよくありません。


(13. 5.10) TOPIX 1210P(+28)  日経平均 14607円(+416) 44.3億株 (3兆9592億円)

米国は小安い。NYダウは15082ドル(-22)、ナスダックは3409P(-4)。

日経平均は昨日比較的大きな陰線となっていたので、今日のSQ通過後に下げるようなら調整入りか?と思っていました。ところが、海外の為替相場では円レートは100円台半ばまでの円安となり、これに伴ってシカゴの日経先物は14545円で終わりました。

意外なそして急激な円安には驚きました。昨日の円レートは98.70円でしたから、一晩で2円近い円安です。昨日はオプションの行使価格14250円の激しい攻防があり、14500円のコールは0円になることは決定的でしたが、SQ値は14601円で、死んだと思われたコール14500円はなんと101円の利益を出したわけです。

今日の日経平均は14449円で寄り付き、円が一時101.19円と101円台に乗せたことから先物主導で高値追いとなり、+416円高で終わる。

右図は日経平均と円レートを重ね描きしたものです。昨年11月から日経平均は円レートに強く影響されています。急に円安になったところを見ると
  1. (a→b)は12.93円の円安で、日経平均は21.17%の上昇です。1円の円安は日経平均を1.63%上昇させています。

  2. (c→d)は5.69円の円安で、日経平均は9.31%の上昇です。1円の円安は日経平均を1.63%上昇させています。

  3. (e→f)は4.56円の円安で、日経平均は9.43%の上昇です。1円の円安は日経平均を2.06%上昇させています。

  4. (g→h)は6.91円の円安で、日経平均は12.88%の上昇です。1円の円安は日経平均を1.86%上昇させています。
だいたい1円の円安は日経平均を1.8%くらい上昇させるとしてよいでしょう。今回の(g→今日)は3.71円の円安だから、日経平均を6.68%(=3.71×1.80)ほど上昇させます。(i)の日経平均(13694円)から6.68%高すると14608円になります。今日の日経平均の終値14607円にピタリです。

もし円レートが102円になれば(i)97.27円からは4.73円の円安になるので、日経平均は(i)13694円から8.51%(=4.73×1.80)上昇して14859円になり、105円まで上昇すれば日経平均は13.91%上昇して15599円(15600円)になります。


(13. 5.13) TOPIX 1232P(+21)  日経平均 14782円(+174) 53.0億株 (4兆1272億円)

米国は高い。NYダウは15118ドル(+35)、ナスダックは3436P(+27)。

米国金利が1.902%へ上昇したことから、円は102円台まで下落。これに伴って日経平均は一時14849円と14800円を回復。前日の+416円に続いて今日も+174円高。

今日は金融株が大幅上昇となったためにTOPIXの上昇率(+1.78%)は日経平均の+1.20%を上回りました。

これまでは金利の低下は、銀行株にあっては債券の値上り益を、その他金融にあっては資金コストの低下をメリットとして株価が上昇してきましたが、今日の10年物国債利回りは0.790%と前日より0.010%上昇しました。

ところが三菱UFJは+8.1%高、三井住友は+5.5%高です。その他金融のアイフルも+7.0%高、オリコはなんと+22.8%高、アプラスは+20.8高です。金利高は逆風になるどころか追い風だと市場は判断しました。 つまり少々金利は高くなっても、貸し出し額が増加すれば利益が上るということらしいが、はたしてその理屈が通用するのかどうか。実現するとしてもかなり先のことを楽観的に先取りしているように思います。

今日は102円台の円安によってトヨタが騰がり、金利上昇によって三菱UFJも騰がりましたが、その株価の動きは大型株らしくない軽々としたものでした。

今の順張り上昇相場では、なによりもとにかく株を持っておくことですが、いったん利食いして株を手放すと、これを再度買うことはなかなか難しい。

通常であれば株価が25日線まで下げたら買えばよいのですが、ここまで下落してくれない。GW後半直前にトヨタは(A)で、三菱UFJは(B)で25日線まで下げる可能性がありましたが、GW中に円安が進みGW明けには上放れてしまい買うことはできません。(円安のタイミングがよいのか悪いのか)

私の考えでは両銘柄は買うことはできませんでしたが、もしこの株を持っていたならどこで手仕舞いすればよいのか? 最近のグラフの出来高を見ると、トヨタは(a,b,c)で大出来高になっています。そして(a)の翌日は出来高が減少しここが当面のピークになっています。(b)の翌日も出来高が減少し当面のピークです。(c)は昨日でしたが、今日の出来高は減少しているので、今日の終値が当面のピークになる可能性は大きい。

三菱UFJの(a)の翌日は出来高が減少し大陰線。(b)の翌日は出来高が減少し小陽線(終値640円)。この後4日ほど株価は上昇したが終値は673円と大して上昇しなかった。(c)は今日ですが明日の出来高がどうなるのかは注目してよいでしょう。


(13. 5.14) TOPIX 1230P(-1)  日経平均 14758円(-23) 44.3億株 (3兆4047億円)

米国は材料がなくマチマチの動き。NYダウは15091ドル(-26)、ナスダックは3438P(+2)。

米国金利は1.924%へ上昇。ならばドル高・円安になってもよかったが、円は強含みでもみ合う。日経平均は小幅安。

国債利回りは0.85%(+0.075)へ上昇。昨日長期金利の上昇を見て金融株は大幅上昇となりましたが、長期金利の上昇が金融株の上昇に繋がるのであれば、今日も金融株は上昇しなければなりません。しかし多くは反落しました。

日本の長期金利(10年物国債)の水準は、ザッといえば(経済成長率の予想+インフレ率の予想)で決まります。例えば向う10年の経済成長率が1.5%で、インフレ率が2.0%と予想するなら、長期金利は3.5%まで上昇します。

デフレの時代に、経済成長率を1.0%と予想し、インフレ率を-0.3%と予想していれば長期金利は0.7%に止まります。今日の長期金利0.850%は経済成長率のアップに重心がかかっているのか、インフレ率に重心がかかっているのかといえば、インフレ率のほうでしょう。つまり経済成長率のアップは小さく、インフレ率が大きくなるとの予想で長期金利が上昇していると思われます。

経済成長率がアップするのであれば、金融機関の貸し出しが増加し収益に結びつきますが、インフレ率がアップするだけでは金融株に大きなメリットがあるとは思えません。おそらく貸し出しが増加するのは1年先で、昨日の金融株の上昇はこれを先取りしたものと思います。

今の相場は、アベノミクス+黒田異次元金融政策によって2005年以来の日本経済への期待が満ち満ちています。海外投資家も日本株の高いパフォーマンスを見て次々に投資をしています。この環境の中で、日経平均は押し目らしい押し目を作ることなく、いわば毎日株価が上昇しているといってもよいでしょう。

こういう順張り上昇相場では、@株価が一定の基準より高くなれば買う、A株価が一定の基準より安くなれば手仕舞う、の順張りを行なわねばなりません。この順張り相場の対処のしかたついては、@2012年12月21日、A2012年12月28日、B2013年1月7日、C2013年1月8日、D2013年1月30日、E2013年1月31日、F2013年2月4日、G2013年2月8日、H2013年2月15日、I2013年2月27日、などで何度もいったので、いまさら言を重ねることはしません。(「過去の判断」を参考にして下さい)

しかしいつかは「順張り上昇相場」は終焉します。順張り上昇相場が一服したり、下降相場に転換するときは、必ず「大陰線」が現れます。次のグラフは今回の手本としている2005年8月からの日経平均の動きです。


上の図中に売りマークが出ている日は、「大陰線」になった日です。大陰線といっても個々人の感覚により異なるので、ここでは(当日始値−当日終値)÷先日終値×100 の計算によって-2.0%以上の実体幅になった日を「大陰線」としています。

2005年の大相場は(A)からスタートしましたが、(a)まで大陰線は出ていません。(a)で初めて大陰線が出ましたが、25日線を割ることなく再上昇しました。つまり早めの押し目買いが入ったわけです。ところが(b)では25日線を割り込みましたが、75日線までは下落しませんでした。(c)では25日線を割り込み、75日線まで下落をしています。

(a)9日線割れ→(b)25日線割れ→(c)75日線割れ、となったわけですが、そのキッカケは大陰線です。大陰線が出たならば「株価が押したら買い」というこれまでのやり方は慎重に対処する必要があります。大陰線は株価崩落のシグナルになります。((a)では注意信号、(b)では停止信号、(c)では事故による渋滞 といえる)


(13. 5.15) TOPIX 1252P(+22)  日経平均 15096円(+337) 57.5億株 (4兆4701億円)

米国は上昇。NYダウは15215ドル(+123)、ナスダックは3462P(+23)。

米国景気の回復については心配することはない、の米国市場の見立で米国株価は上昇し、同時に米国金利は1.976%へと上昇しています。

米国金利の上昇の原因は、FRBが金融緩和の出口を考え出したのではないのかの推測が徐々に強くなっているのが1つ。債券よりも株式のほうがパフォーマンスがよいという判断が2つ目。

どちらにしても債券を売って→金利が上昇し→株を買って→株高となる という因果関係です。

この因果関係は日本も同じですが、@インフレ率が高まりそう、A円安によって日本の景気がよくなる という2つの観測があって、債券を売って→金利が上昇し→株を買って→株高となる という現象が今ブームになっています。ただ日本では機関投資家は株を持つことを嫌っています。時価会計主義の下では株式のように変動の大きな資産を多く持つことはしません。では誰が株式を買うのかというとそれは外国人投資家と個人投資家しかいません。

図はNo.28「外国証券オーダー」のグラフです。画面下の紫色の折れ線が、寄り付き前の成り行き買い注文と成り行き売り注文の比率(9日間の買い株数÷9日間の売り株数X100)を表わしています。オーダー倍率が130ということは買いが130万株あり、売りが100万株あったということです。これまではだいたいが、外国人が買っていないときは75くらいを下限とし、外国人が買っているときは130くらいを上限としてまず大きな間違いはありませんでしたが、図の(A)の衆院解散表明からは上限が150、下限が100くらいになり、図の(B)の黒田総裁・岩田副総裁の候補が報道されてからは上限が180、下限が140くらいになっています。

過去に180になったことがないわけではありません。2011年3月29日(大震災の直後)には、外国人はオーダー倍率が206まで買ってきました。2005年8月22日(小泉郵政解散の直後)には192まで買ってきました。日本が大きく変化するときには外国人投資家は思いっきり買ってきます。今日のオーダー倍率は184ですが、これまでの例から200辺りになると外国人買いはピークを迎えるのではないかとも考えられます。


(13. 5.16) TOPIX 1245P(-7)  日経平均 15027円(-58) 51.3億株 (4兆 835億円)

米国は上昇。NYダウは15275ドル(+60)、ナスダックは3471P(+9)。

ドイツの1-3月GDPが前期比+0.1%(予想は+0.3%)とよくなかったし、米国の4月の鉱工業生産指数は-0.5%(予想は-0.2%)と悪かった。市場が思っているほどには米国景気は強くないとしてマイナス材料になってもおかしくないところでしたが、米国市場は楽観する。しかし米国金利は1.939%へと下げる。

日本の1-3月GDPは前期比+0.9%、年率で+3.5%のよい数字になりました。+0.9%の伸びの内訳は内需が+0.5%、外需が+0.4%ですが、内需のうちでよかったのは消費(+0.9%)と住宅投資(+1.9%)で、設備投資(-0.7%)が足を引っ張りました。外需のうちよかったのは輸出+3.8%)です。消費・住宅の増加は株高と将来の物価高の予想によるものでしょうし、輸出の増加はいうまでもなく円安によります。黒田日銀の「異次元の金融緩和」は非常にうまく株高・円安・物価ないし金利高の予想を引出しています。

今日は、@GDPの数字がよかったこと、A102円台前半の円安水準であったことから本来なら日経平均は上昇してもよいところでしたが、先物主導で下落しました。日経平均は始値が15146円でしたが一時は14879円まで下落しました。このときの陰線の値幅は267円でした。もしあと35円下落して引けたならば、2%以上の大陰線(5月14日の記事)になります。そうなればしばらくは調整する可能性が大きいと余計な思いを抱きましたが、引け前になって日経平均は急速に戻し-58円と小幅安で終わりました。

今日の日経平均の一時的な大幅安は、先物の売りに起因しますが、なぜ外部環境のよい今日に売りの仕掛けをしたのか?

東証1部に過熱感があることは確かです。それでも日本株を買いたいという海外の買いによって上昇しているのが今の相場つきです。

たぶん新興市場が昨日から崩れかかっているのが日経先物売りの1つの動機であったろうと推察しています。右図は「日経ジャスダック指数」のグラフですが、(a)(b)で2%幅の大陰線が出ています。

(a)のときは25日線を割り込みましたが、翌日にザラバ安値(1660P)を出したものの、じきに(a')で9日線を上回って上昇波動に戻りました。今回の(b)の大陰線も25日線を下回る下落が考えられます。新興市場に参加しているのはほとんどが個人投資家です。新興市場が崩れたなら、新興市場の損失を埋めるために東証1部銘柄を処分売りするということは十分に考えられます。

今日の売りはこれを狙ったのではないかと思います。ただ「日経JQ」のグラフは今日でポキリと折れた感じです。これまでのように1日で20%高・2日で50%高といった派手な上昇はそろそろ終末に近いのではなかろうか。

5月14日に「日経平均の大陰線」の記事を書きましたが、これは日経平均にだけ通用する条件表であり、一般銘柄には通用しないので汎用性がなく、したがってアップしていません。しかし数人のユーザーからこの条件表の設定のしかたについての質問があったので、次に条件表を掲げます。
  1. 条件表No.20「HP 平均線と順位相関」を適当な条件表No.( 例えばNo.68)に「表複写」して下さい。
  2. この複写した条件表に次図のNo.16行〜No.22行を追加します。
  3. No.20行の以上以下欄は-2(%)以下としていますが、TOPIXやナスダックの場合は、-1.8(%)が適当です。




(13. 5.17) TOPIX 1253P(+8)  日経平均 15138円(+100) 44.0億株 (3兆4018億円)


米国は経済統計の数字がすぐれず小幅安。NYダウは15233ドル(-42)、ナスダックは3465P(-6)。

米国は、@経済統計数値がよければ株価は上昇するし、A悪ければQE3が継続されると、都合よく判断して上昇しています。

@が本格的に回復すれば業績相場になるし、Aのままだと金融相場です。今は米国株価が上昇しているので、多くの投資家は利益を出しており、投資マインドはよい。いつも株式を買いたいと思っているようです。こういうムードの中ではなかなか株価は下落しません。

日経平均は昨日一時的に大陰線になるかと思いましたが、今日は安寄りしたものの次第に買い直されて新高値を更新する。

GW明け以後、メールで質問が来たときには、必ずといっていいほど今年は大きな利益が出ているという添え書きがついています。(今日も3件のメールがあって、それぞれにビックリするくらいの利益を得たとありました。これは嬉しい。) 今の状況は買えば儲かる、それも2〜3日で株価が倍増することもあるという、5年か10年に一度しかない相場つきです。デイトレードといった細かな売買をする時期ではありません。じっと株式を保有して大幅な利食い(少なくとも20〜30%の利益は出したい)をすべきです。

株式投資で利益を出すには銘柄の選択が一番重要です。
  1. 銘柄を絞る。(市場が反応する可能性がある事業をしている企業を選ぶ。例えば、@エネルギー関連、A医療・医薬関連、B農業関連、C円安メリット企業など)

  2. 次に、グラフを見て買いのタイミングを計ります。重要なことは順張りの上昇波動においては、逆張りの指数は無視するということです。順位相関が+80以上になったとしても、次に-80までの下落はありません。むしろ@株価が9日線を上回ったとか、Aタクリ足を出したとか、B小波動のボトムを表示したとか、の株価上昇の兆候を見て買うのが今は正解です。
ただし、5月14日にいったように、日経平均が大陰線を出したときは、以上の方針はストップすべきです。


(13. 5.20) TOPIX 1269P(+16)  日経平均 15360円(+222) 48.7億株 (3兆5651億円)

米国は上昇。NYダウは15354ドル(+121)と史上最高値を更新。ナスダックも3498P(+33)と3500Pへ迫る新高値。

今日は東証1部銘柄の中で、なんと10銘柄がストップ高です。@海洋掘削、Aサニックス、B日本製鋼所、C木村化工、D東電も入れるとエネルギー関連に市場は目を向けました。

それにしても「買いが買いを呼ぶ」という相場つきです。投資家はここまでに大きな利益をあげているので、リスクを取りやすくなっています。

普通なら株価が高くなったら押し目を狙うところですが、今は高くなったからもっと上るぞと買ってくる。そしてそれが結果として正しい。 日経平均で大陰線が出るまでは、こういう状況が続くようです。


(13. 5.21) TOPIX 1270P(+0)  日経平均 15381円(+20) 62.5億株 (4兆 263億円)

米国は小反落。NYダウは15335ドル(-19)、ナスダックは3496P(-23)。

東京市場のエネルギーは驚くほどです。今日の出来高は62.5億株。騰がる銘柄を鵜の目鷹の目で物色し、上げ始めるとどっとその銘柄に集中します。

今日の出来高のトップ銘柄は@三菱自動車で、出来高はなんと10億株。2位がA東電の5.5億株、以下Bみずほが2.7億株、Cマツダが2.5億株、Dシャープが2.5億株、E新日鉄が2.2億株です。

これら出来高上位10銘柄で、今日の出来高の約半分を占めています。つまりは人気が極端に偏っています。

株式投資のオーソドックスな投資のしかたは、
  1. 業績や業種から、今後有望だと思われる銘柄をあらかじめ選んでおいて、
  2. グラフでタイミングをうかがい
  3. 上がり始めたと判断したときに買う。
  4. その際には、どうなったら利食いをするのか、
  5. どうなったら損切りをするのかを決めておく。
ですが、今は@は省略し、Aを省略し、Bからのことをするのが効率的であるという風潮です。ただこの風潮は長くはありません。今年一杯ないし来年3月までのことだと思っています。というのは、今の相場つきは30年に一度の相場であるからです。だから 先に掲げたような「無手勝流」の投資方針が利益を出します。(ただしこの手法はこの後何十年間は通用しません)

株を買って利益がでる時期はそう多くありません。多くの投資家が利益を出せるのは、1)株価が1年以上上昇する、2)株価が1年間で50%くらい上昇する、という時期です。こういう時期はだいたい5年に1回くらいの割合で訪れますが、その期間はまず1年間が限度です。過去の大幅上昇相場がどうであったかを知っておいて下さい。

今回の2012年11月に打ち出された(当時野党の)アベノミクスは、わずか7か月でA→aまで78.4%の株価上昇をもたらせました。この78.4%というのは過去(私が知っている1970年以降)にはありません。

株価上昇率は、時間を長くとればいくらでも数字が大きくなるので、過去1〜2年間の株価上昇率を調べると、
  1. (A→a)は+78.4%(7か月)
  2. (C→c)は+62.8%(12か月)
です。今回の上昇は2005年〜2006年にかけての上昇率を上回っています。

その前のやや大きな波動をみると
  1. (D→d)は+51.3%(15か月)
  2. (E→e)は+59.1%(12か月)
です。(D→d)はネットバブルの時期でしたが、日経平均は案外なことに51.3%しか上昇していないのです。この期間は わずか15か月でした。また
  1. (E→e)は景気回復を理由として買われましたが59.1%(12か月)の上昇でした。


日本史上最大のバブル期のグラフを掲げますが、バブルであるから株価が舞い上がったわけではありません。さほどの急激な株価の変化は起きず、ジリジリと株価が上昇しています。

  1. (F→f))の株価上昇率は83.5%です。ただしこの上昇期間は24か月をかけています。1年間の上昇率は42%程度です。

  2. (G→g))の株価上昇率は59.5です。この上昇期間は12 か月です。
以上のことから、だいたい12か月間で日経平均が上昇するのは50〜60%であることがわかります。日経平均が1年で60%の上昇をしたときは警戒せねばなりません。

現在の7か月で78%の株価上昇は、バブル期にも無かったことです。現在の株価上昇のスピードは急激すぎるといえます。


(13. 5.22) TOPIX 1276P(+6)  日経平均 15627円(+246) 63.8億株 (3兆9732億円)

米国は小反発。NYダウは15381ドル(+52)、ナスダックは3502P(+5)。今夜のFOMCでQE3が縮小されるのかどうかが焦点。

米英独の株が新高値にあれば、日本株も上昇します。それに加えて円安という大きな材料があるし、1-3月のGDPの伸びは米英独よりも大きい、企業の業績もものすごい勢いで伸びています。日本株が騰がり続けているのは当然といえば当然です。

今日の読売新聞によれば、東証一部(金融を除く)の2013年3月期の純利益は+18.3%増で、2014年3月期(今期)は企業は+72.1%の増益を見込んでいるとか。これなら株価が70%の上昇をしてもおかしくありません。

PERは現在17.70倍です。米国並であればPERは16倍程度に落ち着かねばなりませんが、現在のPERが16倍に比べて約10%ほど高くなっているのは、企業の業績予想は保守的にすぎ、企業業績はもう+10%くらいは上乗せされるだろうの予想があるからでしょう。

PERはだいたい企業の増益を織り込んできたと思われます。また日経平均は昨年11月13日の終値8661円から今日の終値15627円まで+80.4%の上昇をしています。昨日もいいましたが、6か月間で日経平均が80%も上昇した例はこの30年間ではありません。短期間でこれほどの株価上昇をするのはスピード違反だと思われます。

異次元の金融緩和は異次元の株価上昇をもたらせるということなのか、ほとんど過去の経験や統計が効きません。例えば25日線カイリ率です。多くは+5%以上になると小波動のピークを出すのですが、1月4日は9.46%でもピークとはなりませんでした。今日のカイリ率は10.06%ですが、ピークらしい兆候はありません。

小波動のピークらしさは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B9日順位相関が+80以上、の3ポイントでしかありません。 こういう強い順張りの相場では、大陰線がでるまでは強気を貫くだけです。その意味では、図の右側の「日経JQ平均」が新高値を取りに行くのか、または25日線を割り込むまで下落するのかが手本になります。

定点観測9銘柄のうちの4銘柄に売りマークが出ています。

この売りマークは「逆張り」の売りマークなので、逆張りのチャートが当たらないこの相場では、もちろん売ることはできません。

@利食い売りをするとか、A新規の買いはしない、といった程度の売りマークです。



(13. 5.23) TOPIX 1188P(-87)  日経平均 14483円(-1143) 76.5億株 (5兆8376億円)

米国はバーナンキFRB議長の議会証言によって乱高下する。NYダウは15308ドル(-80)、ナスダックは3463P(-38)。

バーナンキ発言の内容は、@QE3は続けるべきだが、A持続的に雇用が改善すれば、今後数回のFOMCを経て債券購入を縮小する可能性がある。というものでした。

初めは@を材料にしてナスダックは3532Pまで上昇。しかし次にAが材料となって高値から70Pほど下落して引ける。

昨日のナスダックの足は新高値の陰線となり、9日線を割り込みました。これで昨日はピークらしさは4ポイント(5分5分)になりました。今夜も続落すれば、だいたいピークが決まると思います。

なお図の数字は雇用統計の数字ですが、15万人くらいの増加ではなかなか失業率は7.0%(おそらくFRBはこの水準をターゲットにしている)になりません。2012年4月の失業率は8.1%でしたが、その後半年たった10月は7.9%、さらに6か月後の2013年4月に7.5%です。一年かけて失業率は0.6%ほど低下しましたが、そう急に7.0%になることはないようなので、Aの材料は今のところ心配することはないのではなかろうか。

日経平均は-1143円安の暴落。昨日の10年物米国債の金利は2.047%へアップしたので、日米の金利差拡大から円は103円台に乗せていました。円レートは103.13円から始まり高値103.56円まで円安になったため、日経平均は15739円で寄り付き、高値15942円と16000円に接近する。

ところが11:00ころから日経平均は下げ始め、午後に下げが加速。下げが下げを呼ぶという状況でツルベ落としに下げ、終値は14483円。前日比-1143円ですが今日の高値からは-1459円の下げです。

暴落するような悪材料がでたわけではありませんが、中国の5月のPMIが発表されてから下げ始めました。PMIの数字が悪かったので@利食い売りが出た、あるいはA短期筋の日経先物の売り仕掛けが出た。ところが思いのほかに下落したため、Bシステム売買をしている機関投資家が一斉に売りに傾いた、あるいは裁定解消売りが出た。株価の下げが次の売りを誘発し、さらに株価が下げるという悪循環になり、この間に円は101.40円へ2円を超える円高になったので、さらに下げが加速したと思われます。

今日の急落を見て買った向きは多く、出来高は76.5億株の大商いとなりました。出来高が急増するのは、相場の上げ始め(下げ始め)か天井(大底)のどちらかです。今日の大出来高が下げ始めとするなら、25日線で止まることはなく、75日線あたりまで下げます。

しかし繰り返しますが、今日の下げは大きな悪材料による下げではありません。出来高が76.5億株もできたのは、GW明けから買った向きが一斉に投げたのでしょう。明日も今日の下げを知って投げる向きがあるかもしれませんが、だいたい今日一日で投げるものは投げたと思います。25日線を少し下回ったところで下げ止まるのではないかと思っています。


(13. 5.24) TOPIX 1194P(+5)  日経平均 14612円(+128) 58.8億株 (4兆8811億円)

米国は日本や欧州市場の下落には影響されず小幅安で終わる。NYダウは15294ドル(-12)、ナスダックは3459P(-3)。

今月初旬に発表のあったISM製造業指数は51.3%→50.7%へ低下していました。昨日中国製造業のPMIが50%を割り込んだとして暴落のキッカケになりましたが、ISM製造業指数(つまりはPMI)も50.7%とよい数字ではなかった。雇用指数は54.2%→50.2%へ大幅に悪化しました。

ところが発表のあった(b)の日こそ下落したものの翌日から米国株価は毎日新高値を更新し、(a)まで上昇。

ISM非製造業指数も54.4%→53.1%へ低下し、雇用指数は53.3%→52.0%へ悪化しました。ISM指数を見る限り、米国の景気は停滞気味だし、雇用は好転していません。(a)まで株価が上昇したのは米国景気の回復によってではなく、株価と住宅の値上りの恩恵を受けた個人消費が増加したためでしょう。

QE3は資産価格を上昇させましたが、まだ実体経済を上向かせるには至っていません。ここへきてQE3の資産買い入れ額の縮小がとりだたされ始めたのは、資産バブルの懸念がでてきたのかと思われます。雇用が回復するまでQE3を続けるのか、株価バブルを押さえつけるのか、FRBは難しい立場にあるようですが、バーナンキ議長の信念は、QE3を続けるはずです。

ただ(a)の日は新高値の陰線となって9日線を割り込み、昨夜も陽線とはいえ9日線を回復できなかったので、(a)の日は小波動のピークになったと思います。最近の小波動のピーク(の翌日)から何日目にピークの高値を更新したかを見ると、だいたいが6〜7日以上かかっているので、(a)の翌日から6〜7日間、ということは来週一杯は新高値に出ることはなさそうです。

日経平均は今日も大波乱。昨日の暴落のリバウンド狙いの買いが入って14731円(+247円)で寄り付き、ザラバ高値15020円(+523円)まで上昇しましたが、その後投機筋の先物の売り仕掛けによって、逆に13981円(-502円)まで売られる。今日の値幅は1025円と昨日の1458円幅に続く波高い足になりました。

寄り付きから買った向きはマイナスになり、25日線を割り込んでから買った向きはプラスとなりました。今日の足は下ヒゲの長い「十字足」に近い足型です。だいたい今日のザラバ安値13981円で当面の安値を見たといってよいでしょう。

今後は14000円を下回ることはないと思いますが、このまますぐに上昇するとも思われません。日経平均の(a)ではまだ小波動のピークは表示されていませんが、TOPIXは今日小波動のピークを表示しました。日経平均においても来週早々にはピークを表示するでしょう。

小波動のピークであると表示された場合、ピークの日から8〜10日間はピークを上回ることは出来ません。少なくとも来週一杯は高値更新することは無理で、通常なら再来週の6月に入ってから新高値に挑戦するか?ということになります。だからこの暴落を見て買おうとする方は1〜2週間のうちの安いところを買うのがよいと思います。


(13. 5.27) TOPIX 1154P(-40)  日経平均 14142円(-469) 39.7億株 (3兆1390億円)

米国は材料がない上、3連休となることから小動き。NYダウは15303ドル(+8)、ナスダックは3459P(-0)。

ナスダックは9日線を割り込んでから3日が経過しました。(b→c)の下げ率は-1.2%(終値ベース)とたいした下げではありませんが、3日前の新高値の大陰線をすぐに上回るとは思えません。

25日線(今は3390Pだが1日につき10Pずつ上昇している)の3400Pまで下げる(値幅整理)か、3450P水準でグズグズして25日線にタッチ(日柄整理)してから上昇に転じるのではなかろうか。

FT100は(a→b)へ+9.5%上昇し、(b→c)へ-2.7%下落をしましたが、ナスダックと同様に25日線にタッチしてから反転するだろうと思います。ただ(b)の新高値を上回るには最低でも5日、普通なら10日くらいの時間がかかると思っています。

世界の株式市場はなお上昇トレンドを維持していますが、東京市場はここ3日間は荒い動きが続いています。この波乱の原因は先物市場での売り仕掛けと裁定解消の2つのようですが、ヘッジファンドの動きや裁定取引の実態をつかめない私には、1日の動きはまったく予想できません。

ただし株価は需給だけで動くものではありません。おのずと妥当な株価水準は生まれます。ピークから-10%近く下落したので、この小波動のボトムは近々出ると思います。

日経平均は(a→b)まで+3624円の上昇をしました。(a)の終値12003円からわずか33日間で(b)の終値15627円まで上昇。一つの小波動の上昇率が+30.2%という驚くべき上昇ぶりでした。この咎めが(b→c)の下落となっているのですが、下落幅は-1485円、下落率(終値ベース)は-9.5%です。

株価が下落したときの下値のメドは、@X日平均線の水準、A上げ幅の0.618倍の水準(フィボナッチ)、B上げ幅の半分の水準(半値押し)、もっと下げが深いときはC上げ幅の0.382倍の水準(フィボナッチ)、D上げ幅の2/3の水準(2/3押し)を大多数の投資家は考えています。 日経平均は月足グラフに見るように、昨年12月に48月平均線を大きく上回り、大勢波動は上昇トレンドに転換しています。したがって下値メドを思うとき、CやDを考慮する必要はありません。@ABのどれかがこの小波動のボトムになるはずです。

@のX日線は現在は25日線です。今日初めて25日線(14333円)を下回りましたが、5日以内に陽線で25日線を上回るようだと、ボトムを出した可能性が高くなります。 次にAの上げ幅の0.618倍を計算すると、14242円(=3624X0.618+12003)になります。今日の終値は14142円なのでフィボナッチの0.618倍の水準以下になっています。次にBの半値押しです。上げ幅の半分を下げるとするならば、13815円(=3624X0.5+12003)が下値のメドになります。

@の14333円(1日につき約30円ずつ上昇している)、Aの14242円、Bの13815の3つが下値メドの候補ですが、今日の株価終値14142円はAとBの中間にあります。この水準で小波動のボトムを出す確率は高いと思います。

なお条件表No.1「日経平均用(2012)」は、明日の終値が今日の終値14142円より1円でも安かったら買いマークを出します。TOPIXも今日の終値1154Pより1P安かったら買いマークを出します。ここからの株価下落はよい買いのチャンスであろうと思っています。(が、株価が25日線を上回ったのを確認してから買うのがよい。そんなに焦り買いをしなくてよい。)


(13. 5.28) TOPIX 1168P(+14)  日経平均 14311円(+169) 42.0億株 (3兆1762億円)

米国は休場。

日経平均は先のザラバ安値13981円を下回る13943円で寄り付いたものの、円レートが一時は102円台へと円安になったことから上昇。前日比では+169円だったが、始値からは+368円高でした。

これによって日経平均は4日ぶりに陽線となったものの、25日線を上回ることはできず。明日も今日と同程度の値幅の連続陽線となって25日線を上抜けば、今日がこの小波動のボトムであった確率が高まります(少なくとも5分5分)。

ただ10年物国債の利回りが0.905%と金利高になっているので、これを材料にして、またまた先物を売り仕掛ける向きがでるかも知れず、今日の1本の陽線だけではまだボトムとなったかどうかの判断はできません。


(13. 5.29) TOPIX 1178P(+10)  日経平均 14325円(+14) 39.1億株 (3兆1269億円)

連休明けの米国は上昇。NYダウは15409ドル(+106)、ナスダックは3488P(+29)。

ナスダックは窓を空けて9日線を上回ったものの陰線となったので、戻り売りに押されているという格好です。昨日の陰線を終値で上回れば、再びの上昇波動に転じたと判断してよいでしょう。

日経平均は昨日は25日線寸前まで反発していたので、今日も連続陽線になって25日線を上回ればよいがと思っていました。

今日は高く寄り付き、この時点で25日線を上回ったので、このまま陽線で終わってくれればと期待したものの、14512円がザラバ高値となってその後は約200円下落して14325円で終わる。

今日も先物が暴れました。先物の高値は14550円、終値は14200円。日経平均に比べて終値は125円も安い。オプションの行使価格は250円キザミです。いまは14250円が中心で、その上は14500円と14750円、その下は14000円と13750円。 現在は14000円から14500円の間での攻防が続いていますが、ことによれば13750円から14750円のゾーンに拡大するかも知れません。

先物市場は@相場感による売買、Aオプションがらみの売買、B裁定取引がらみの売買、Cアルゴリズム取引による高速売買、が入り混じって複雑怪奇な動きをします。個人投資家は情報や手法が劣るので、日中の取引でコンスタントに利益を上げることはなかなか難しい。

ちゃんと考えて投資をすれば、長期投資のほうが易しく、短期投資になるほど難しくなります。@10年単位の売買→A2〜3年単位の売買→B1年単位の売買→C3月単位の売買→D1月単位の売買→E5日(1週間)単位の売買→F1日単位の売買 の順に難しい。なぜ難しいかというと時間が短くなるほど、トレンドの発生とそのダマシの判断が見分けにくくなるからです。 このHPでは、Fのデイトレは対応できません。だいたい10日間くらい先のことを考えて書いています。


(13. 5.30) TOPIX 1134P(-44)  日経平均 13589円(-737) 44.7億株 (3兆2708億円)

連休明けの米国は反落。NYダウは15302ドル(-106)、ナスダックは3467P(-21)。 ナスダックは再び9日線を下回る。

昨日の日経平均は、25日線を上回って高く寄り付いたものの、結局は25日線を上抜くことができませんでした。

その後夜間取引で円高にふれたことや米国株安となったので、CME日経先物の終値は13985円と安かった。

今日の日経平均は14072円で寄り付いたが、先物の執拗な売り攻勢に押され、終値は13589円と、なんと-737円安です。 今回の下落の大きさは、終値ベースでは15627円→13589円で下落率は-13.0%、ザラバベースでは15942円→13555円で下落率は-15.0%になります。

日経平均の小波動の下落率(ザラバベース)の 1)平均値は-7.8%、2)標準偏差(SD)は5.6です。-13.4%(7.8+5.6)を超える今回の下落率が発生する確率は0.16(16%)です。珍しくはないにしても、上昇途中での下落率としては珍しいといえるでしょう。 これほどの下落率(-15.0%)が出たときは、@中勢波動がピークを打ったときか、A大底への下落の最終点近く、のどちらかです。だが、今の中勢波動はまだ小波動のボトムは切り上っています。先の小波動のボトム(11805円)を下回るまでは上昇トレンドは崩れません。まして大底への下落でもありません。

次図は今回の上昇相場(中勢上昇波動)の手本としている2005年5月〜2006年4月の日経平均のグラフです。日経平均が25日線を下回ったのは3回あります。そのときの下落率(ザラバベース)を見ると、@(b→C)が-5.7%、A(c→D)が-8.7%、B(d→E)が-8.3%です。中勢上昇波動のピークとなった(e)からは-20.0%の下落をしています。

今回の暴落は、中勢波動を基準にして判断すると、手本のグラフのA(c→D)またはB(d→E)にあたると思います。 (c→D)や(d→E)の下落率は-8%台であり、上述した下落率の平均値(-7.8%)より少し大きな下落率となっています。また(c→D)は25日線を割り込んだが75日線までは下落していませんが、(d→E)は75日線まで下落しています。

今回の暴落は日経先物のアルゴリズム売買(プログラム売買)が引き起こしているのではないかと推測しています。この手の売買は「行き過ぎ」が常に発生します。多くは順張りのアルゴリズムだからです。それゆえに今回の下落率が-15.0%はかなり増幅されたものではないのか。そうであるなら下落率を手本とせずに、25日線と75日線を下値のメドにするほうがよいと思います。

この5日間は先物が暴れているので、25日線を割り込みましたが、A(c→D)のように「タクリ足」を出した後、タクリ足のザラバ安値を5日間下回らなかったらボトムは出たと判断してよいでしょう。あるいはB(d→E)の後に25日線を上回ったなら再度の上昇相場に復帰したと判断してよいでしょう。


5月10日に1円の円安は日経平均を1.8%上昇させるといいました。逆にいえば1円の円高が日経平均を-1.8%下落するわけです。最も円安が進んだのは5月23日で103.56円をつけています。そして今日の安値は100.47円ですから、約3円の円高でしかありません。3円の円高なら日経平均は-5.4%下落する計算になります。B暴落初日の5月23日のザラバ高値15942円から-5.4%下落すると15080円です。C前日の終値15627円から-5.4%下落すると14783円です。今日の終値13589円はBより1491円も安く、Cより1194円も安い。

5月27日に、@日経平均の半値押しの水準は13815円、ATOPIXの半値押し水準は1133Pであるというグラフを掲げ、今回の下げの限界だと判断していました。ところが今日の日経平均のザラバ安値は13555円で、13815円を約260円ほど下回りました。ウーム。なおTOPIXのザラバ安値は1129Pで1133Pを4P下回りましたが、終値は1134Pとこの水準で踏みとどまっています。 以上のことをまとめると
  1. グラフからは25日線(14418円)〜75日線(12974円)の中間で下げ止まる。
  2. 先の小波動のボトム11805円を下回ることは考えられない。
  3. 現在の円レートからは、14783円より安いのは行き過ぎである。
  4. 半値押し水準(13815円)を下回っているのは行き過ぎである。
こういうことから、今の日経平均は売られすぎである。1)下げ止まりの足型(タクリ足・陰線の陰はらみ)が出るとか、反発の足型(新安値の大陽線・連続陽線)が出る、または株価が25日線を上回ったならば買って行くべきだと思います。


(13. 5.31) TOPIX 1135P(+1)  日経平均 13774円(+185) 41.5億株 (3兆2441億円)

米国は1-3月期のGDPが+2.5%→+2.4%へ下方修正されたが、逆にQE3の縮小の懸念が後退したとして小高くなる。

NYダウは15324ドル(+21)、ナスダックは3491P(+23)。 ナスダックは再び9日線を上回るも、高値圏での波乱の様相。

日経平均は昨日の大幅下げのリバウンドで高寄りし、一時は+327円高まであったが、その後はまたまた先物主導で下げる。 ただ今日の日中の値幅は235円と小さく、足型は「陰の陰はらみ」となりました。昨日いいましたが、これは下げ渋りを表現しています。

昨日の大陰線の高値14098円と安値13555円は相場の分岐のゾーンです。今後終値で14098円を上回るなら、昨日がボトムであったと判断してよいでしょう。逆に13555円を下回るなら、次のことを考えおかねばなりません。
  1. (a→b)の下げ幅はザラバベースで1999円でした(15942円-13943円)。(b)は陽線の日のザラバ安値(13943円)
  2. (b→c)の反発は569円でした(14512円-13943円)
  3. もしも昨日の安値13555円を株価が下回るなら、(b)の高値14512円から第1次の下げ(a→b)の下げ幅1999円の下落がある可能性が高くなります。14512円から1999円下げると12513円になります。
先物が暴れまくっているだけに、昨日の大陰線の安値13555円を下回る可能性は否定できませんが、もし12513円まで下げたとしても先の小波動のボトム11805円より上位で止まりますから、中勢上昇波動は壊れるわけではありません。

なお日経平均は連続5日間、25日線を下回っています。私の基準は、
  1. 9日線を2日連続して下回ったら、しばらくは9日線を上回ることはむずかしい。
  2. 25日線を3日連続して下回ったら、しばらくは25日線を上回ることはむずかしい。
  3. 75日線を4日連続して下回ったら、しばらくは75日線を上回ることはむずかしい。
としていますが、この基準によると株価が25日線を上回ることはしばらくは難しい。(「しばらく」とは3日以内にという意味です。9日線の場合は2日以内、75日線の場合は4日以内。)


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