日経平均をどう見たか・判断したか (2013年4月)

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(13. 4. 1) TOPIX 1000P(-34)  日経平均 12135(-262) 28.4億株 (2兆 110億円)

欧米市場が休み(欧州は今日も休場)とあって、朝方の外国証券の買い注文はわずかに810万株。新年度入りとなったものの、機関投資家は株式のウェートを落としたとかで利食い売りが先行する。

外国人の買いが見込めない中、年金資金の売りを吸収することが出来ず、株価は寄り付きから下落。この下落を見て利食い急ぎに拍車がかかり、終わってみれば日経平均は-262円安。TOPIXは-34P(-3.30%)と大幅下げとなりました。

日経平均は25日線(12115円)まであと20円のところまで下げました。11月14日以来初めて25日線を下回りそうです。

私は今回の上げ相場は2005年5月17日(終値10825円)を起点にして、2006年4月7日(終値17563円)への約62%の上昇を手本としています。

図の(a)は郵政民営化の衆院解散の日(2005年8月8日)ですが、このころは景気回復が期待されて、株価はすでに(A)5月17日から上昇を開始していました。(A→B)へは約11か月の上昇です。

この間に株価は一本調子で上昇したわけではありません。(b)(c)(d)の3か所で25日線を割り込み、そのときの9日順位相関は-80以下になっています。今ようやく(b)のような局面(@25日線を下回る、A9日順位相関が-80以下になる)になろうかというところです。

(b)は(A)から109日目のことでした。上図の(A)から今日までは90日目です。だいたい右図の(b)の局面を迎えているといってよいでしょう。右図の(b)はどうなったかですが、@株価は5日間25日線を下回っていた、A9日順位相関が-80以下になったのは2日間だけであった、ことを知ります。要するに25日線を下回ったときは絶好の買い場を提供していたわけです。

細かなことを申せば、逆張りの条件表No.1「日経平均用(2012)」はまもなく買いマークを出します。

明日の日経平均の終値が12033円以下であれば買いマーク。明日のTOPIXの終値が1025P以下であれば買いマークが出ます。TOPIXの今日の終値は1000Pであるので、明日買いマークが出る可能性は高い。

もし逆張りの買いマークが出たとしても、小波動のボトムらしさは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B条件表No.1が買いマークの3ポイントでしかありませんが、当日はC新安値の陽線になることもあります。

その翌日にはD窓空け陽線になる、翌々日はE3陽連になることも考えられるので、明日からの3日間は買いの場面となる可能性が大です。


(13. 4. 2) TOPIX 991P(-9)  日経平均 12003(-131) 37.7億株 (2兆5100億円)

米国の3月のISM製造業指数が54.2%→51.3%(予想は54.0)と案外な悪化をしたことがわかり、米国市場は小幅下落する。

NYダウは14572ドル(-5)、ナスダックは3239P(-28)

私はISM指数が53.0%以上のときは米国株価は順調に上昇するが、それ以下のときは株価はもたつくと見ているので、今日のISM指数の悪化は案外でした。ただ住宅関連の統計はどんどんよくなっているので、製造業が伸び悩んだとしても米国景気の回復は続きます。

昨日の利食い急ぎの動きに加えて、米国景気回復の停滞の懸念がでたために円高にふれ、日経平均は寄り付き直後から先物の思惑売りがどっと出て、一時は-329円安。

しかしさすがに11800円まで突っ込むと、突っ込み買いあるいは押し目買いが入り、急速に戻り足となりました。結果「タクリ足」といってもよいほどの下ヒゲの長い足となりました。今日の出来高は久々の37.7億株です。出来高が多くなるのは、@上昇の出発時、Aピーク近辺、B下落の出発時、Cボトムのいずれかです。今回の出来高急増はCに当ります。海外からの株安要因がなければ、今日の11805円は小波動のボトムだと思っています。

(上図)の日経平均の小波動のボトムらしさは、@新安値、A逆張りの条件表NO.1が買いマーク、の2ポイントでしかありませんが、(右図)のTOPIXは、@新安値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C条件表No.1が買いマーク、の4ポイントになっています。

株価が上昇トレンドを継続中であれば、ボトムらしさのポイントは5ポイントがよいところです。6ポイントとなると却って本格的な調整入りしたと思わねばなりません。よって今日のTOPIXの4ポイントはよい押し目買いを表現していると思われます。

4月3日〜4日は日銀の金融政策決定会合が開かれます。決定会合は総裁と2名の副総裁、そして6名の審議委員の計9名によって構成され、9名の判断によって政策が決まります。9名のうち岩田副総裁はバリバリのリフレ派ですが、他の8名は濃淡はあるけれどもそこまでは徹底していません。今回の総裁・副総裁の3名は安倍内閣が決めた人事ですが、6名の審議委員は全員が民主党政権のときに決まった人事です。民主党が金融政策をどれだけ理解し、適任者を厳しく選別していたのかは疑問です。おそらくは民主党には金融政策を理解する能力はなく、日銀に都合のよい人選を日銀が提出したのではなかったのではないか? つまり前白川日銀の考えをひっくり返そうという人は誰も選ばれていない。

昨年7月に審議委員となった佐藤健裕さん(モルガンS出身)や木内登英さん(野村出身)は証券界出身であるので、デフレ脱却のための強力な意見が出るかと思っていましたが、白川前総裁が安倍政権に押し切られて1月にインフレ目標を2%とすると決断したときでも、「できないことを言うのは日銀の信頼にかかわる」と反対したのは意外でした。どうも日銀は物価を上げる力を持っていないと思っているらしい。

岩田副総裁は、「デフレやインフレは貨幣現象」である。市場に出回る貨幣が少なければデフレになり、多すぎればインフレになる。現在のデフレの原因はマネーの供給不足である、と明快です。日銀は通貨発行権を日本で唯一もつ特別な機関です。また金利を誘導できる唯一の機関です。その日銀が通貨量をコントロールすることで、物価を上げることができる、また日銀しか物価を上げる力を持つ機関はないという立場です。

黒田総裁はデフレの原因はマネーだけでなく、@輸入物価が下がっている、A労働人口の減少により需給ギャップが開いて需要不足になっている、B円高による企業業績が悪化した、などデフレの原因を広く考えているようですが、マネーを大量に供給することは大賛成のようです。

マネーを大量に供給すれば、@あふれたマネーが株式市場に流入し、A株価が上昇し、マネーの流通速度が増す。B株価の上昇によって消費が増える。C予想インフレ率が高まることで不動産価格が上昇する。D円安によって輸出企業の業績がアップし賃金も増える、E逆に円安によって輸入物価が上昇する。などどれをとっても物価は上昇します。デフレがどうしようもなく悪い点は、「マネーを持つことが資産を保持する最高の選択で、マネーを使うのは間違いだ。」という点にあります。お金は使ってイクラのものです。死蔵されたマネーは日本経済にとって何の役にも立ちません。

ただ、一応黒田総裁をリフレ派としても、リフレ派はまだ2名です。おそらく他の7名も次第にリフレ政策の推進に変化すると思いますが、今度の決定会合で何人がリフレ政策に賛成するのか? 最大の焦点です。(せめて5対4でもよいから金融緩和を進めてほしい)


(13. 4. 3) TOPIX 1010P(+19)  日経平均 12362(+358) 31.6億株 (2兆3393億円)

米国は反発。NYダウは14662ドル(+89)と新高値を更新。ただナスダックは3254P(+15)と反発力は弱い。

日経平均は米国株高に加えて円安方向にふれたことから100円ほど高く寄り付き、さらに205円ほど値を上げて+358円高で終わる。今年2番目の上げ幅とか。 昨日・一昨日に売り込んだ向きの買戻しが一気にでたようです。

明日は日銀の決定会合です。何度もいいますが日銀がやろうとしていることは、@株価を上げる、A不動産価格を上げる、B円安にするの3点です。これによって物価上昇率をプラスにしようとしています。

昨日までの先物主導の大量の売りは何を根拠にしての思惑であったのかは知りませんが、これは無謀です。ようやく株価が40%上昇し、不動産(特にREITが顕著)が大幅な上昇をして、日銀の狙いは思い通りに進んでいますがまだ先は長い。さらに株価を上昇させようとしているときに、これを壊すような売りの思惑は阻止されるに決まっています。

政府は徴税権を持ち、日銀は通貨の発行ができる唯一の機関です。政府と日銀の目差す方向が一致したときは、誰もこれに刃向かうことはできません。少なくとも今年一杯は昨日のような下落があって、下げ止まりあるいは反発の足がでたときは、押し目買いのチャンスです。今年は誰でも買えば儲かるという楽な相場です。

右図は日経平均の月足です。図の中の数字は「名目GDP(季節調整済み)の対前期比の伸び率(年率換算)」です。4半期ごとの数字なので、1年間に4個の数字が記入されています。上から順に@1-3月期、A4-6月期、B7-9月期、C10-12月期の伸び率です。

GDP伸び率と株価の動きは必ずしも一致していません。これは株価が景気(GDP)を予想して早めに動くためです。

だいたい年率で±3%以上の数字がでたときは株価に大きな影響を与えています。例えば2004年の第@四半期の+3.3%です。このとき株価は48月線(黄色線)を超えています。ついで2005年第A四半期の+3.4%です。小泉郵政改革の期待もあって株価はドンドン上昇しました。2006年第C四半期は+5.2%と大きな伸び率となりましたが、(A)でこれを織り込んだといえます。

2007年は第@A四半期は+2.3%、+1.1とまずまずの伸び率で(A')まで株価は上昇。ここまでが世界景気がよかった時期です。しかし第B四半期に-3.6%と一転大きなマイナスになりました。サブプライムローンにによる金融不安が出始めたときです。そして2008年はリーマンが破綻し、第ABC四半期は-5.2%、-7.4%、-6.9%と大幅なマイナスが続き、2009年第@四半期で-15.3%となってとどめを刺しました。これが(A'→b)の下落です。

以来、+3.0%以上の拡大になったかと思えばすぐに-3.0%以上の後退をするという様子で、ことGDPについては持続的な拡大ができていません。従って株価も上ったり下がったりの繰り返し(B→c') でした。ところが、(c')からは(a→A)のような上昇相場が始まっています。GDPの伸びから見ると、2012年第C四半期は速報で-1.3%のマイナスですが、2013年第@四半期からはプラスに転じるというのが大方のエコノミストの予想です。おそらくは第ABCまでプラスを持続するのではないかと期待しています。


(13. 4. 4) TOPIX 1037P(+27)  日経平均 12634(+272) 42.7億株 (3兆 875億円)

3月のISM非製造業景況指数が56.0%→54.4%(予想は55.8)とダウンしたことや、ADPの3月の新規雇用者数米が15.8万人(予想20.0)と悪かったことから米国株は下げる。

NYダウは14550ドル(-111)、ナスダックは3218P(-36)と前日の上昇分を吐き出す。

日経平均は米国株安→やや円高となったことから、前日の大幅上昇から一転して安く寄り付く。始値は12188円(-173円)。その後先物主導でさらに100円下げ、12150円あたりで推移していたが、13:40に決定会合の内容が伝わると、日経平均は急上昇となる。

12634円の高値引けとなりました。今日の安値12075円からの上昇幅は559円幅であり、最近では滅多に見られない暴騰となりました。出来高は42.7億株と急増し売買代金は3兆円を超え、昨年11月から数えて第3段目の上昇波動のスタートを切りました。

今回の金融政策はこれまでとゴロリと変わる、大変に内容のあるものでした。@この2年間でマネタリーベースを2倍にする。そのためにA国債買い入れ残高を2倍にする。B国債は40年物をも買い入れ平均の残存期間を2倍以上(だいたい7年)にする。Cリスク資産であるETFを毎年1兆円ずつ買い入れる。というのが主な政策です。

驚きました。岩田副総裁はマネタリーベースを増やすことが予想インフレ率を高める、というのが持論であるので40兆円〜50兆円を積み上げるのかと思っていましたが、さにあらず。

2012年末の138兆円のベースマーネー(銀行券と当座預金の合計)を2013年末には200兆円にし、2014年末は270兆円を目標としました。

13年は60兆円、14年は70兆円増加させなければならない。そのためには12年末に89兆円であった長期国債残高を13年末には140兆円にする、なんと50兆円の増加です。14年にはさらに50兆円を追加して最終的には日銀は190兆円の国債を持つことになります。

これがいかに大胆なスケールであるのかは、右の白川日銀の「資産買入基金」の規模を見ればわかります。国債を買うことで金利を低下させ、同時に市場をマネーを供給するという目的で、基金35兆円が設定されたのは2010年11月でした。35兆円でデフレ脱却が出来ると思っていたのか、デフレ脱却は日銀の金融政策では無理だと思っていたのか、ともかく35兆円で国債などの資産を買い入れればなんとかなると思っていたのでしょう。

ところが2011年は東日本大震災が発生し、基金は35兆円→40兆円→50兆円→55兆円へ拡大されます。だがその基本の方針は5兆円ずつ増額する「逐次投入」であり、現実の経済には効果はなかった。この間株価は下がる一方です。

右図はナスダックのグラフです。米国FRBが行なってきたQE1,QE2,QE3の時期を記入していますが、日銀のようにチマチマした金融政策は出していません。

1年〜2年先にどのような状況になればよいのか、そのためにはどれほどの規模の金融政策が必要なのかを計って、金融政策を決めています。上図の日銀のチョコマカした金融政策とは根本的に異なります。

2012年2月に55兆円→65兆円と10兆円の増額をしたので、市場はいよいよ日銀もデフレ脱却に本気になったのかと期待を抱かせましたが、その後は65兆円→70兆円と再びの小出しに戻りました。株価は下落する。

2012年9月に70兆円→80兆円に拡大し、翌月10月に91兆円に拡大しました。1か月もたたぬうちに70兆円→91兆円へ21兆円の増加です。とどめが12月で2013年末の資産残高は101兆円を目的とする。ここで日銀のこれまでのやり方ではダメだということを日銀は認めたと思われます。2013年1月に白川日銀は政府に屈服しました。2%の物価上昇率を目標とする。そのために大胆な金融緩和策をとる。そういうことを飲まされたのですが、それでも2014年末に国債などの買い入れ資産は111兆円とし、それ以上は増額しないというものでした。

今回の黒田日銀は、それを木っ端微塵に打ち砕きました。一気に50兆円の国債買い入れを決めました。白川時代に5兆円というチマチマした増額をしてきたのに比べれば10倍以上のインパクトがあります。さらに白川日銀は当座預金が積みあがってもデフレは脱却できないと信じていたようなので、当座預金を積み上げることは積極的ではありませんでした。当座預金を積み上げるというのは「量的緩和」です。日銀はこれは意味がないとして、福井日銀時代の2006年3月に量的緩和策を放棄しましたが、今回はこれが復活しました。量的緩和策は有効であるとアピールしたわけです。それも現在のベースマネーを2倍にするという大胆なものです。

これによって向う2年(株式は先読みするので1.5年先か)の株価は上昇をし続けると思います。もちろんその道中には株価が25日線を割り込んだり、75日線を割り込んだりすることはあります。だが少なくとも向う1年半は「買い」の時代であって「売り」の時代ではありません。来年までは、株式は持てば持つほど利益がでると思います。


(13. 4. 5) TOPIX 1066P(+28)  日経平均 12833(+199) 64.4億株 (4兆8683億円)

米国は雇用関係の数字が悪かったものの、日本が大規模な量的緩和に踏み切ったことから、小幅上昇する。

NYダウは14606ドル(+55)。ナスダックは3224P(+6)と25日線を上回れず。このあたりが市場は米国景気回復の足取りが重くなったと見ているのでしょう。

昨日の日銀の大胆な金融政策は、嬉しい衝撃でした。黒田総裁・岩田副総裁のやりたいことは大まかにはわかっていましたが、日銀出身の中曽副総裁と6名の審議委員が、諸手を上げて賛成するとは思えませんでした。4月2日には「せめて5対4でもよいから金融緩和を進めて欲しい」と書いたところです。

ところが@白川時代には軽んじていたマネタリーベースを2倍にする、A長期国債の買い入れ額を2倍にする、Bリスク資産の最たるものであるETFを1年間で1兆円買い入れる、といった白川日銀から急展開する今回の金融政策は9対0で決まりました。6人の審議委員は誰一人反対しなかった。これにも驚きました。彼らはデフレに対する経済理論を持っていなかったとしか思えません。理論を持ち、それが正しいと信じてこれまでの金融政策を決定してきたのであれば、「承知できかねる」という審議委員が2人や3人はでて当然です。なんだ、誰もわからずに日本の金融政策が決められていたのか。

ともあれ、黒田日銀は昨日市場に大きなショックを与えました。日中の安値から約560円の暴騰をして12634円で引けましたが、日経先物の夜間取引ではさらに上昇して13000円をつけました。円も海外で96円台に入り、今日の寄り付きを迎えました。 寄り前の外国証券の買い注文は4230万株。日経平均は12880円で寄り付き、すぐに13225円まで上昇。この時点で昨日の安値12075円からは1150円の上昇です。たったの2日(時間としては1日)で1100円も上げたわけです。いかに黒田日銀の政策を市場が評価したかです。

ただ、その後は先物の長期金利が史上最低の0.315%まで下落した後に急上昇して0.535になったことから、97.19円まで円安が進んだ円レートが96.27円へと約1円円高方向にふれ、一転して利食い先行となり、今日のザラバ高値13225円から約400円下押しして12833円で終わりました。

出来高は史上最高の64.4億株、売買代金は4兆8000億円で2007年8月以来の大商いです。これは株価上昇のスタートであってピークではありません。外国人の買い越し額は、2012年J月に4900億円でした。それがK月1兆5400億円→2013年@月1兆3000億円→A月8500億円→B月1兆6500億円と急増しています。この4か月間で5兆2000億円の買い越しです。外国人の買いはまだまだ続きます。今回の上昇相場の手本としている2005年には10兆3000億円を買い越しています。まだ海外勢の買いは半分になったかどうかです。

そして今のところ日本株は世界で一番パフォーマンスがよいので、日本株を買わないと「日本株持たざるリスク」に直面します。海外勢はさらに日本株を買ってくるはずです。中勢波動の第3段目の上昇は始まったばかりです。まだまだ日経平均は上昇すると思っています。

これから何が起きるかわからない相場に臨んで一番面白いのは、@自分なりの相場判断があり、Aそれによってトレードして利益が出る、ということです。 @が当たれば最も嬉しい。Aも嬉しいが@よりは劣る。これが私の気分です。

しかしそのためには、各種のデータを集め、これを適正に整理して、判断をせねばなりません。ある程度の知識や経験が必要です。私は経済理論やチャートについての統計を勉強しているつもりですが、それでも見通しの正解率は60%を超えることはないでしょう。先を読むことは相当に難しい。

一番楽(らく)なのは、@相場の見通しは立てずに、A過去の確率だけでトレードする、というやりかたです。自分では相場の見通しは立てない。A過去の事例によって今のトレードを決める。このやりかたは、誰にも同じ結果を与えます。人は何も考えることはなく、ただグラフで売買マークが出たときにトレードする。その結果、1年間を通じて利益がでるならば、こんな楽(ラク)な投資はありません。

しかし、例えば東証1部銘柄を対象にして条件表を設定したとき、その成果は大したものにはなりません。当たるものもあれば外れるもの出てきます。その時期に買われる銘柄はその時期に期待されている銘柄です。単純にグラフの形が同じであれば同じように上昇する下落するというものではありません。グラフに加えて市場環境(今はどういう業種が求められているのか)を加味する必要があります。したがって単純にグラフ(チャート)から、@毎年一定数のトレードがあって、A利益がでる、という条件表を設定することはなかなか難しい。

だが明日が陽線になるのか陰線になるのかの超目先の予想はある程度できるだろうと思いました。長い先を予想するのではありません。明日が陽線になるのか陰線になるのかを当てるのです。実際には「当てる」のではなく過去の統計に従うのです。過去の統計にもとづいて設定した条件表の集合体であるツールキット(2008)を2010年におそるおそる出しました。ツールキット(2008)の代表である条件表No.8は2009年〜2011年は首尾よく利益を出しましたが、2012年には-960円(手数料含まず)の損失がでてしまいました。過去16年間で初めてのことでした。

突然に勝率が悪化した2012年の3月以降は、このNo.8をどう扱えば、@損失を防ぎ、A利益を出せるのか、という問題にに取り組みましたが、その結論は「負けているときはトレードしない。勝ちだしたらトレードする。」という当たり前のことしか導けませんでした。そしてその結論は正しいものでした。

図の右側はNo.8の最近の成績です。今年になってからNo.8の出す売買マークによってトレードすると+1380円の利益(手数料は含まず)になっています。すでに昨年2012年の損失-960円を上回っています。2012年の失敗があったからといってNo.8が2013年以降は無効になったのではありません。No.8にとっては2012年のような相場つきは不得手であったというだけです。No.8は1998年〜2008年の11年間の株価の動きを手本にして作ってあります。そして手本としなかった1997年や2009年〜2011年においても利益を出しています。2012年を含めて過去16年間のうち15年間は利益を出しています。2012年に損失をだしたからNo.8はもうダメだというものではありません。

右側のNo.41はツールキット(2011)のひとつですが、(a)で売りマークを出して翌日の実体幅(始値−終値)は210円。(d)で売りマークを出して翌日の実体幅は350円です。なんとたったの2回のトレードで560円の利益を出しています。いつもいつも過去の統計が当てはまるわけではありませんが、過去15年間のデータを手本にして設定した条件表は、過去に起きたことの90%くらいはカバーできるだろう。残り10%くらいが未知の領域である。と思います。

@何も考えることなく売買マークに従ってトレードする。→Aしかしそのやり方が外れるときもある(15年に1回か2回ある)ので→B一定のルール(例えば年初からの損失が-400円になったとか、4連敗したとか)によってトレードを停止する。このやり方であれば、まず10年間で8〜9年間は利益がでるように思います。


(13. 4. 8) TOPIX 1101P(+35)  日経平均 13192(+358) 49.5億株 (3兆6401億円)

米国の3月雇用統計は+8.8万人でした。これは予想の+19万人よりもかなり悪い数字で、米国株は下落する。NYダウは14565ドル(-40)、ナスダックは3203P(-21)。

欧州や中国の景気が悪い上、米国までもが景気回復が鈍化するとなると、日本株にも悪い影響がでて当然のところですが、なにしろ黒田日銀の「異次元の超金融緩和」が高々と発表されたばかりなので、日本株はこれら外部材料はまったく無視し、今日も大幅上昇となる。

今日の上昇の原因は円安です。円相場は97.84円で始まり一時は98.84円まで下落し、引けは98.59円。日本にあふれるマネーが海外の債券を買うだろう。そうなれば円売りドルまたはユーロ買いが加速するの予想で、100円/ドルまでワンチャンスの水準になりました。

日経平均は+248円高で寄り付き13192円で終わる。前日比+358円高。この4日間の前日比上昇率は、4月3日(+2.99%)→4月4日(+2.20%)→4月5日(+1.58%)→4月8日(+2.80%)とすさまじい。

4月1日に発表された3月の日銀短観では、大企業製造業が想定する為替レートは2013年度は85.22円でした(上期85.10円。下期85.33円)。大企業は3月末円レート(94.13円)を持続可能な水準であるとは思っていませんでした。それでも@売上げ高は+1.7%増加し、A経常利益は+10.9%伸び、B純利益は+63.4%伸びると予想しています。現在の東証1部の連結PERは22.63倍ですが、利益が1.63倍になるのだから、2014年のPERは13.9倍でしかありません。このPERは世界標準です。

ところが現実の円レートは98円台に突入しました。想定している85円台よりも13円も円安です。当然に純利益の増加率は100%を超えるでしょう。企業の1株利益が2倍になるのだから、株価も12年11月の8619円から2倍近くになって当然です。まだまだ株価上昇の余地はものすごくあります。日経平均はだいたい17000円くらいまで上昇するのではなかろうか。こういう背景を背にしていれば、当然にチョコマカした利食いは利を伸ばすことが出来ません。ここは初心者の心境になって、買ったものはずっと買い持続する。決済は自分で決めた例えば 9日線を割り込んだとき、A重要ポイントを下回ったとき、などのように順張り相場における決済のしかた 株式講座NO.3 「利を伸ばすには」を参考にして下さい。


今の相場は2005年5月17日〜2006年4月7日の上昇相場を手本にすればよいと思っています。

日経平均の日足の終値で見ると、(a)の安値10825円をスタート点として(b)の17563円まで237日間で62.2%の上昇をしています。

次に(b→c)へ44日間調整した後、(b)14218円→(d)18188円へ+27.9%の上昇をしましたが、(d)18188円は(b)17563円を600円ほど上回っただけで、結局(a)→(d)は68.0%の上昇でした。

この上昇相場は外国人の大量の買いによるものでした。各月の外国人の買い越し額は次のようになります。

(表1) 2005年5月〜2006年4月の外国人の買い越し額 単位(億円)
投資主体 0505 0506 0507 0508 0509 0510 0511 0512 0601 0602 0603 0604
個人 -1074 -8598 -7530 -12030 -6451 1161 -9121 4457 6144 -789 -8227 -169
金融法人 2060 259 -3574 -8745 -4210 -11170 -6727 -4747 -6516 -8353 -10910 -5058
外国人 1324 824 11134 19624 15154 10632 16445 3830 6538 4184 9957 2047
日経前月比 +2.4% +2.7% +2.7% +4.3% +9.4% +0.2% +9.3% +8.3% +3.3% -2.7% +5.3% -0.9%

(表1)を見れば判るように、2005年7月〜11月の5か月間、外国人は1か月で1兆円以上の買い越しです。7月から2006円4月までは平均して月に約1兆円を買い越しています。12月から買い越し額は1兆円を超えることはなくなりましたが、売り越しに転じたわけではないので、日経平均は順調に上昇しました。

外国人に売り向かったのは国内の金融法人です。2005年7月から平均して毎月7000億円の売り越しとなっています。外国人が大幅に買うとき、どのような銘柄を買っているのかを調べてみました。


右は7203「トヨタ」の2005年4月〜2006年4月28日のグラフです。

日経平均が終値で安値をつけていたのは(A)2005年5月17日で、高値をつけていたのは(B)2006年4月7日ですが、トヨタの安値は(a)の3810円で高値は(b)6900円でした。この間の株価上昇率は81.1%です。

個別銘柄について、(A)の2005年5月17以降の安値(終値)から2006年4月28日までの高値(終値)へと、各銘柄は何%上昇してのかを調べるために、次のような簡単な条件表を設定しました。


(A)2005年5月17日から2006年4月28日までは238日間あります((A)と(B)を含む)。この間の上昇率を知りたいときは、上の設定のように「238日間の上昇率」を設定すればよいだけです。

《カナル24》の「単独検索」で、
  1. 銘柄を「結果ファイル」から選択し、

  2. この条件表を指定し、

  3. 「検索期間」は(2006年4月28日までの1日間)

  4. 「売買条件」は(無条件)
とすれば個別銘柄の上昇率のリストを得ることができます。

「単独検索」が終わった後、上昇率の大きい順にソートすれば、右図のようになります。(図は「TOPIX コア30」の銘柄について検索したものです)。

2005年5月17日〜2006年4月28日の間に最も大きく上昇したのは9984「相とバンク」で上昇率は300.6%でした。次に6301「コマツ」が221.6%、8802「菱地所」が148.2%の上昇です。

図には表示されていませんが、上昇率が最も小さかったのは9437「ドコモ」で+33.1%、次に9432「NTT」で35.8%、4452「花王」の+37.7%です。

TOPIXコア30、ATOPIX100、BTOPIX500、C東証一部について、そのグループの上昇率を調べると、次の(表2)のようになります。

(表2) 2005年5月〜2006年4月の上昇率の分布
分布 TOPIX 30 TOPIX 100 TOPIX 500 東証1部
200%以上 2件  ( 6.7%) 2件  ( 2.1%) 9件  ( 1.9%) 49件  ( 3.1%)
150%以上 2件  ( 6.7%) 9件  ( 9.5%) 37件  ( 7.9%) 138件  ( 8.7%)
100%以上 9件  (30.0%) 28件  (27.5%) 115件  (24.7%) 378件  (23.9%)
70%以上 20件  (66.7%) 57件  (60.6%) 240件  (51.5%) 700件  (44.3%)
50%以上 22件  (73.3%) 73件  (76.8%) 329件  (70.6%) 997件  (63.1%)
件数と平均 30件  (80.2%) 95件  (78.0%) 466件  (71.2%) 1579件  (62.6%)

(表2)の最下行に銘柄数と平均上昇率を掲げています。[ TOPIX 30」の銘柄数は30銘柄で、平均して80.2%の上昇をしています。「TOPIX 100」は、100銘柄あってしかるべきですが、現在の「TOPIX100」で2006年4月28日当時にも存在した銘柄数は95銘柄でした。この平均上昇率は78.0%です。「TOPIX500」は466銘柄について調べて、平均上昇率は71.2%です。東証1部は1579銘柄について調べ、平均上昇率は62.6%です。

また例えば70%以上上昇した銘柄は、「TOPIX30」は9銘柄で30銘柄のうちの66.7%が70%以上の上昇をしています。「TOPIX100」は95銘柄中銘柄(60.6%)が70%以上上昇していますが、「TOPIX30」よりも上昇する確率は低い。以下「TOPIX500」は51.5%の銘柄しか70%以上の上昇をしないし、「東証1部」は70%以上の上昇率となったのは、全体(1579銘柄)のうちの44.3%だけです。

以上のように外国人は、@TOPIX30→ATOPIX100→BTOPIX500→C東証1部の順に買う銘柄を選定していることが明らかです。


(13. 4. 9) TOPIX 1102P(+0)  日経平均 13192(-0) 47.0億株 (3兆4779億円)

米国は小反発。NYダウは14613ドル(+48)、ナスダックは3222P(+18)。

円レートは99円台に乗せ、今日の安値は99.66円。終値では98.76円となったけれど、いよいよ100円/ドルの時代がやってきそうです。

円安が100円の手前まで進んだことを思えば、今日の日経平均は150円くらいは高くてもよかったところですが、円安への動きが100円を目前にして止まるとともに利食い売りに押され、前日と同じ水準で終わる。

それにしても、白川日銀時代に円レートが100円になろうとは到底予想できませんでしたが、黒田日銀になっていとも簡単に100円を突破しようとしています。当面の金融政策は、@目的はデフレ脱却である、Aそのためにはベースマネーを積み上げる。そうなればB資産インフレ(株価・地価の上昇)が起きる。Cまた円レートは安くなる。D予想インフレ率が高まれば企業は早めに設備投資をし始める。Eまた円安によって輸出産業の収益は急向上する。F経済活動が活発になれば消費が伸びる。こういう一連の連鎖を黒田日銀は明快に表明しました。

当然に市場は、@金融緩和で潤う業種(銀行・その他金融・不動産株)を買いました。Aまた円安で利益を得る輸出関連株(自動車・電機)を買いました。そしてB消費関連である小売を買っています。この動きは実に正しい。白川日銀時代とは様子がゴロリと変わったのです。

過去は、日銀の金融政策決定会合が開かれるたびに日経平均は下落したという経緯があります。白川日銀は株式市場の思いにほとんど応えていませんでしたが、黒田日銀は市場をとても重視している感じです。おそらく日経平均が高値から-5%も下落することは許さないのではなかろうか。その武器はETFの買い入れです。日経平均が下がれば必ずETFを買って、それ以上には下げさせないぞという意思表示を表明するでしょう。

今は日銀が大いなる影の買い手です。これに逆らって売りを仕掛けるなどとんでもありません。政府と日銀の政策には逆らえません。来年までは「買い」だけが正解の相場であろうと思っています。

条件表No.29『ボトムからの3陽連」の設定を少し変更しました。

これまでは「3日平均の42日相対力指数」を描画させていましたが、今度はこれを廃止し、いつも使っている「9日順位相関」に変えました。

図の(a,b,c)で買いマークが出ていますが、(c)の時点の波動のボトムの日の9日順位相関は-63.3です。また(b)の日の少し前の波動のボトムの日の9日順位相関は-77.1です。

(a)の少し前の波動のボトムの日の9日順位相関は-82.9です。(c)(b)の買いは無視して(a)の買いマークで買うのが正解です。

同じくNo.67「HP 高値波動突破買い」にも、いつも使っている「9日順位相関」を追加しました。

例えば2206「グリコ」は(a)で先の高値998円を突破していますが、その直前のボトムの日の9日順位相関の数字は-87.1です。

(a)での買いマークは十分に株価が調整した後の「買い」マークであることがわかります。

《カナル24》Ver.4のユーザーは、「アップデート」→「条件表をロード」で、「サンプル条件表」または「標準3」の条件表をダウンロードして下さい。No.29とNo.67が変更されています。


(13. 4.10) TOPIX 1121P(+19)  日経平均 13288(+95) 52.7億株 (3兆6526億円)

アルコアは決算をイの一番に発表する会社です。アルコアの決算の数字によって、市場は今度の4半期の全体の業績を推測します。

そのアルコアが8日の引け後に決算を発表しましたが、予想よりもよかったため、1-3月期の業績は好調であるとして米国は上昇する。

NYダウは14673ドル(+59)と新高値を更新。ナスダックは3237P(+15)と高値の更新はできなかったけれど、3陽連となったので小波動のボトムを出すことはほぼ堅く、続いて高値を更新しそうです。

それにしてもアルコアの決算発表は早い。3月31日に帳簿を閉めて、8日目には数字が確定するのだから、よほどすごいシステムを構築しているらしい。

日経平均は反発。TOPIXは6日連続高となって、4日連続で高値を更新。

出来高は52億株、売買代金は3兆6000億円と巨大なボリュームです。利食い売りに向かって次々に買いが入って来る。誰が売って誰が買っているのかは、3月の「投資部門別売買代金」を見れば明らかです。

売り越しているのは、@個人の現金部門の-5000億円とA金融法人の-1兆4000億円です。これに買い向かっているのが、B個人の信用部門の+4000億円とC外国人の1兆6000億円です。

おそらく今年の年末に株式売買の成績を閉めて見ると、BCの買い主体は利益が大きく、@Aの利益は小さいものになるでしょう。

特に個人(現金)は、長い間塩漬けになっていた銘柄が利益を出したのでヤレヤレと利食いをします。3月の-5000億円の売り越しの多くはそれでしょう。しかし利食いをした後に株価は一段高することが多い。それはヤレヤレの売りをこなしてた結果、個人(現金)の売りが少なくなるので、同じ規模の買いが続けば、売り手が減った分だけ株価の上昇は弾みがつくからです。戻り売りをこなした銘柄が新高値に出たときは大きな上昇をします。

今年は利食いすることはグッと我慢する年です。目先の利益を確定してしまうと、手許に投資資金があっても、次に買うような押し目はなかなかやってきません。ようやく押し目らしい押し目になったので、買おうとすると、先に利食い売りした株価水準よりも高い水準で買わなければならなくなっています。それなら利食いせずにじっと保有していたほうがよかった、ということになりかねません。

今は順張りの相場つきです。おそらく来年の2014年の半ばまでは上昇トレンドが続きます。

2001年以降で月足がほぼ1年間(12月間)上昇する(間に陰線は入るが1か月だけで、すぐに陽線になる)という年は、@(A→a)の2003年5月〜2004年4月(ザラバベースの上昇率は+60.4%)とA(B→b)の2005年4月〜2006年4月(ザラバベースの上昇率は+63.1%)の2回だけです。

今回は(C→c)の上昇相場になっています。今のところ私は、Aの(B→b)の上昇相場を手本としていますが、ことによると(A→b)への大きな相場になるかも知れません。(A→b)の上昇率は+130.1%です。過半の銘柄は2011年11月当時の株価の2.3倍になります。中にはこの5倍の6.5倍になる銘柄も出てくるでしょう。こういう時期にめぐり合わせているのに、小幅な利食いをしていてはもったいない。


(13. 4.11) TOPIX 1147P(+26)  日経平均 13549(+261) 51.4億株 (3兆9802億円)

米国政府はGDP伸び率の見通しを、2013年は+2.3%、2014年は+3.2%としたことから市場は強気になり、株価は続伸する 。

NYダウは14802ドル(+128)と3陽連となって新高値を更新。ナスダックも3297P(+59)と大幅高となって、4陽連で高値を更新。

円レートがあとわずかで100円に迫る99.84円まであったので、日経平均は高寄りして高値引けとなる。売買代金は3兆9800億円と買いの手はどんどん増えています。

典型的な順張り相場です。下手に利食いをすると、その後の上昇を放棄することになりかねない。

4月8日に、今回の上昇相場の手本としている2005年5月17日〜2006年4月28日の238日間の株価上昇率を調べて表に掲げました。

今日はこの上昇相場が始まってからの上昇率を見てみましょう。右図は4502「武田」の日足です。(A)の2012年11月1日から今日2013年4月11日までは107日経過しています。

武田は(a)の終値3635円がこの間の最安値です。また(b)の日の終値5280円がこの間の最高値です。上昇率は+45.3%(=5280÷3635×100-100)です。

@TOPIX30、ATOPIX70、BTOPIX400、C東証1部(TOPIX500を除く)のグループ別に上昇率を調べると次の(表1)のようになります。

(表1) 2012年11月1日〜2013年4月11日の107日間の上昇率
--- @TOPIX 30 ATOPIX 70 BTOPIX 400 C東証1部(除T500)
(a)銘柄数 30件 70件 400件 1202件
(b)平均値 +68.1% +63.2% +61.8% +65.8%
(c)中央値 +61.1% +58.4% +54.2% +49.7%
(d)最大値 +168.6% +164.6% +253.9% +1450.0%
(e)最小値 +26.4% +15.4% +6.4% +2.7%
(f)+100%以上の件数 4件
(13.3%)
10件
(14.3%)
47件
(11.8%)
184件
(15.3%)

「TOPIX100」は@TOPIX30とATOPIX70を足したものです。また「TOPIOX500」は、@TOPIX30とATOPIX70とBTOPIX400を足したものです。

Cの「東証1部(除T500)」は東証1部の1711銘柄からTOPIX500を除いたものです。つまり時価総額が上位500位に入らない小型株のグループです。

表の見方ですが、例えば@TOPIX30 を例にすると、
  1. 30銘柄ある
  2. 30銘柄の上昇率の平均値は+68.1%である
  3. 30銘柄の上昇率が大きいほうから15番目と16番目の上昇率は+61.1%である
  4. 30銘柄のうちで上昇率が最大のものは+168.6%である
  5. 30銘柄のうちで上昇率が最小のものは+26.4%である
  6. 30銘柄のうちで上昇率が+100%を超えている銘柄は4件あって、その割合は13.3%(=4÷30×100)である
(b)平均値は、@→A→B→Cの順に低下するのが素直ですが、Cの平均値は+65.8%とABよりも高くなっています。これはCの最大値が+1450.0%と異常に大きなものを含んでいるためです。この異常な上昇率をもたらせたのは8918「ランド」です。終値が2円のものが31円に上昇したので+1450%(15.5倍)になっています。

こういった異常値を無視するには、(c)中央値を見ます。中央値は@→A→B→Cの順に低下しています。また(e)の最小値も@→A→B→Cの順に低下しているので、今回の上昇相場も2005年と同じく、@TOPIX30→ATOPIX70→BTOPIX400→Cその他東証1部銘柄の順に買われていることがわかります。

(表2) 2005年5月17日〜2006年4月28日の238日間の上昇率
--- @TOPIX 30 ATOPIX 70 BTOPIX 400 C東証1部(除T500)
(a)銘柄数 30件 65件 368件 1086件
(b)平均値 +89.1% +82.9% +77.8% +77.4%
(c)中央値 +80.2% +73.7% +68.7% +61.0%
(d)最大値 +300.6% +192.5% +428.0% +1086.4%
(e)最小値 +33.1% +11.3% +3.1% +0.0%
(f)+100%以上の件数 9件
(30.0%)
19件
(29.2%)
87件
(23.6%)
263件
(24.2%)

(表2)は手本にしている2005年5月〜2006年4月の上昇率です。今回の上昇相場が手本とまったく同じになるはずはありませんが、外国人が大量に日本株を買うので上昇しているのが今回と手本に共通する原因です。

手本とした期間の外国人の買い越し額は10兆1000億円です。今回も同じ規模の買いが入るとするならば手本と同じくらいの上昇率になります。 しかし、おそらく今回はもっと外国人は買ってくるような感じなので、手本よりも今回の上昇は大きくなるのではないかと思っています。

(表1)と比べてみると、次のことがわかります。@TOPIX30を例にすると、
  1. 手本の上昇期間は238日だが、今回はまだ107日目であり、なお120日くらいの上昇期間が残っている。
  2. 手本の平均値は+89.1%に対して、今回はまだ+68.1%と低いので更に上昇する可能性が高い。
  3. 手本の中央値は+80.2%なので、今回の中央値(+61.1%)が80%になるまでは上昇の余地がある。
  4. 上昇率が+100%以上になった銘柄の割合は30%(30銘柄中9銘柄)あるが、今回はまだ13.3%でしかない。上昇率が+100を超える銘柄があと5銘柄は出てもよい。
結論は、@まだまだ上昇期間は残っているし、Aこの程度の上昇率で終わらないだろう、B上昇する銘柄は外国人が好む TOPIX30とかTOPIX100とか、TOPIX500がターゲットになる、ということです。


(13. 4.12) TOPIX 1148P(+1)  日経平均 13485(-64) 45.6億株 (3兆6596億円)

米国は雇用の統計値がよかったことから小幅続伸。ただ世界の1-3月のパソコンの出荷台数が前年同期比で-13.9%も減少したことから、マイクロソフト・インテル・ヒューレットPは大きく下げる。

NYダウは14865ドル(+62)と4陽連となって新高値を更新。PC関連に引っ張られたとはいえナスダックも3300P(+2)と小幅高となって、5陽連で高値を更新。

日経平均はこの7日間で1500円の上昇をし、やや過熱感がでていることから高値保合いとなるが、相変わらず少し下げるとすぐに買いが入ります。

4月限のオプションのSQ値は13608円でした。この13608円を下回って引けたので少し調整するのではないかの見立てもあるようですが、黒田日銀が異次元の金融政策を発表した4月4日から、まだ7日目です。ここで当面のピークをつけるとは思われません。

昨年の2012年2月7日に過去の「急騰株」について調べ、急騰株(過去に1波動でザラバ安値からザラバ高値へ+100%の上昇をした銘柄)として結果ファイルのNo.973に「2000〜2011年急騰株」として登録しました。

この結果ファイルはHPからダウンロードできます。(「アップデート」→「条件表や銘柄マスターをダウンロード」で結果ファイルのNo.973(ファイル名はKKFL3973.day )をダウンロードすることができます。

過去に急騰した銘柄は、多くの投資家の頭に刷り込まれているので、今後も過去の急騰株が動きだすと「昔の名前で出ています」とばかりに急騰する可能性は高いでしょう。

したがって、@東証1部の全銘柄を対象にして→検索をし→上昇しそうな銘柄を見つけるよりも、A過去に急騰した銘柄を対象にして→検索をし→上昇しそうな銘柄を見つける、ことのほうがよい結果を出すと思っています。

2012年2月4日に、2000〜2011年の間に急騰した406銘柄を抽出しました。

この406銘柄について条件表No.67「高値波動突破買い」を使って、今日(2013年4月12日)から過去50日間で買いマークを出した銘柄を調べると。右図の18銘柄がありました。

過去30日前以上に買いマークが出た銘柄は4銘柄あります。29〜10日前に買いマークを出した銘柄は6銘柄あります。10日以内に買いマークを出したのは8銘柄あります。

検索された18銘柄のその後の株価の推移を掲げます。

買いマークが出た日に青色○を表示しています。多くは急騰に乗れたようですが、買いついたらそればピークであったという例もあります。

こういう事例を見て、@どうしたらダマシに会う確率が低くなるのか、AどういうときにNo.67「高値波動突破買い」を信頼したらよいのかを調べねばなりません。面倒なことですが、これは必須のことです。

そのためには《Qエンジン24》Ver.4は必ず必要になります。

今年になって過去50日間で買いマークを出した銘柄のグラフを掲げます。多くは買いマークに従って買うと正解でしたが、一部では高値づかみになった銘柄もあります。

うまくいった銘柄と、失敗した銘柄の違いはなんであったのか?  @つはチャート上で解決できる問題であり、Aつには過去のチャートからは導けないものがあります。

Aのチャートからは解決できないのは、メーカーでいえばその企業が画期的な生産技術を開発したとか、資源株でいえば新しい資源を発見したとか、世界が困るような事態(例えば鳥インフル)に対応できる製品を持つとか、のようなことです。

チャートで予め予想が出来ないことが、市場で評価されたときは株価は急騰します。そのときは、買われている材料(原因)を判断せねばなりません。急騰したからといって、何にでも買いを入れるのは間違いです。

このようにグラフからだけの売買の判断には、当然に限界があります。グラフで買いマークが出た銘柄の(上昇するだろう)材料は必ず考えてください。

企業のおおまかな業容や業績を調べること無くして、株式の売買で利益を出し続けることはできません。


(13. 4.15) TOPIX 1133P(-14)  日経平均 13275(-209) 42.3億株 (3兆 786億円)

米国は3月の小売売上げ高が前月比-0.4%(予想は0.0%)とマイナスになったことから一時は下げるも、戻して終わる。

NYダウは14865ドル(-0)、ナスダックは3294P(-5)と小幅安。グラフは、@株価→9日平均→25日平均→75日平均→200日平均の順にあり、悪いところはありません。

消費が伸び悩んでいるのは、給与税の減税打ち切りやガソリン価格の高騰が原因のひとつでしょうが、WTI原油価格は91.29ドルとひところよりも安くなってきているし、給与税の増税による消費は1-3月期が最も打撃を受けるということなので、-0.4%の小売売上げ高のマイナスはそう気にしなくてもよいのではないか。 むしろ住宅価格の上昇や車の販売が好調な点を評価したい。米国の消費者は危機感を持つような事態には追い込まれていないと思われます。


G8を18日に控えて、日本の円安が世界から糾弾されるのではないかの思いがあって、今日の円レートは97.54円まで上昇する。したがって日経平均は下落しましたが、よく考えると97.54円の水準はたいした円高ではありません。

2011年10月28日の円レート(日中終値)は75.85円です。2012年9月27日の円レートは77.70円です。現在よりも20円も円安になっています。

昨年の9月といえばいまから半年前ですが、原価75.00 円で作ったものを77.70円で輸出して+2.70円の利益を得ていた企業は、いまや75.0 0円で作って97.50円で輸出できます。+20.50円の利益です。

もちろん企業は為替予約をしているし、製品の全てが輸出されているわけではないし、原材料費を輸入すると円安分だけ原材料費がアップするので、円安の100%が利益になるわけではありませんが、単純に考えると、円レートが77.70円時代の利益+2.70円が現在の97.50円では+20.50円となります。なんと7.6倍の利益です。おそらく来期(2014年3月期)の利益は輸出企業にとっては利益が+100%増(倍増)は夢ではありません。

現在の東証1部の連結PERは24.30倍です。米国並に15.0倍を基準とすれば、現在のPERは妥当PER(15.0倍)の16.2倍まで買われていることになります。つまり来期の業績は今期に比べて62%の増益になるだろうことをすでに織り込んでいます。しかしもし来期が+100%増の増益になるのであればPERは30倍に買われてもよいわけです。これならあと+23.4%程度の株価の上昇があってもおかしくはありません。(30.0倍÷24.3倍=1.234)。これから始まる1-3月期の決算および2014年3月期の企業の見通しがどうなるのか楽しみです。


(13. 4.16) TOPIX 1119P(-14)  日経平均 13221円(-54) 43.5億株 (3兆4403億円)

米国は、中国の1-3月期GDPが前年比+7.7%と予想(+8.0%)を下回ったことから、金や原油など商品市場が下落。ここへボストンマラソンの爆破事件が発生し、テロではないかとして株価を更に下げる。

NYダウは14599ドル(-265)、ナスダックは3216P(-78)と大幅安。一昨日までのグラフは悪いところはありませんでしたが、昨日は大陰線となって9日線と25日線をまとめて下回りました。

この大陰線は図の(b)の陰線に匹敵するものです。(b)の後4日目にボトムを出しているので、今週一杯は調整が入りそうです。

WTIは昨年11月の84.05ドルを底値として、小波動のボトムを切上げてき、今年1月に200日線を回復し、98.24ドルまで上昇していました。その後(a)の200日線まで下げたが、200日線を割り込むことはなく、(B)97.80ドルまで反発したものの先の高値98.24ドルは上回れなかった。

そこから(b)の200日線まで下げて、なんとか200日線を割り込むことは回避できたのかと思っていたところ、昨日は大陰線で大きく下回る。当然に(a)の安値を割り込み、小波動のボトムは切下がりました。WTI市場は、世界景気の回復は思わしくないと判断しました。

日経平均は米国株が下落すると円高に振れます。円レートは96.74円で始まり、日経平均は-250円安い13023円で寄り付きましたが、すぐに買いが入り、円レートが97円台にのってからは時間を追って高くなりました。一時は前日よりも+36円高くなるというありさまで、一体今日の寄りの安さは何だったのか。

日本はアベノミクスへの期待が高く、少々の海外でのマイナスショックがあっても、これを直ちに埋めるという強い買い意欲があることを表現しましたが、今日の寄り付きからの上昇はできすぎです。

定点観測9銘柄のうち大幅な下落をしたのは、@住友鉱(-4.8%)、Aソニー(-4.1%)、B三菱UFJ(-3.6%)、Cソフトバンク(-6.8%)と4銘柄あります。これとは別に、私が毎日のHPの記事を書くために34銘柄の株価を書きとめていますが、今日上昇したのは3銘柄だけです。31銘柄は下落しています。有力な銘柄の多くはマイナスで終わっています。

日経平均は今日は9日線を割り込むことは免れましたが、海外で世界景気に対する懸念や米国テロ事件の進展によっては、世界の株価がさらに下落する可能性がでてきました。そういう中でいくらアベノミクスが効いてくると声高にいっても、短期的には日本株だけが上昇することはできません。4月4日の日銀決定会合の目先のインパクトは薄れたとして、押し目を待つのがよいのかな、と今日は考えを変えました。(押し目とは25日近辺までの下げです)。ちょっと様子を見たい。(特に、テロと商品市況の動向)


(13. 4.17) TOPIX 1136P(+16)  日経平均 13382円(+161) 38.0億株 (2兆7920億円)

金価格が反発したことや3月の住宅着工件数が103.6万件(予想93.0万件)とよかったことから、米国株は反発する。

NYダウは14756ドル(+157)、ナスダックは3264P(+48)。

ナスダックは大陰線に陽線がはらまれ一応下げ渋りの形になりましたが、大陰線を上回るまでは安心できません。

WTIは下ヒゲの陽線となって、これまた下げ渋りの形ですが、ナスダックにせよWTIにせよ一昨日のような大陰線が出るにはそれなりのわけがあるはずです。

昨日は反発しまたが大陰線の原因(世界景気の頭打ち、商品市況の悪化、テロ、あるいは買う材料がなくなっているなど)を払拭できたとは思えません。

日経平均は、98円台へ円安が進んだことから上昇する。ただ日中の値幅は80円ほどであるし、4月4日以来初めて出来高が40億株を割り込み、同じく売買代金が3兆円に届きませんでした。大方は様子見です。

昨日は、銀行・不動産・輸出関連株の下落がキツイので25日線までの下げがある可能性が出てきたと思いましたが、今日はこれらの銘柄は反発しました。

昨日の感じは杞憂であったのかも知れませんが、まだリスクは完全に払拭されたわけではないので、今週一杯は様子を見たい。新規に買うことは避けたい。

相場の先行きに楽観人気が出てくると、理解できない銘柄が上昇します。

今後の新日銀の金融緩和によって、市場にマネーが溢れることを誰でも予想します。マネーが溢れると金利は低下するので、@銀行が持つ国債は大きな売買差益が出る、A消費者金融やローン会社は低利の資金で調達できるので利益が増大する、B円レートが円安になるので輸出企業の利益は大きく増える、C株式が上昇することによって証券会社や生損保の株価が上る。ここまではよいのです。

私がよく理解できないのは、土地持ち会社の株価が上昇したことです。電鉄株や倉庫株が大きな上昇をしましたが、物や人の流通が激しくなるという理由は理解できても、それ以外に買うべき材料があったのかどうか。確かに鉄道・倉庫は土地持ちですが、保有する不動産価格が上昇すれば業績を上げるのかどうか?

もうひとつ。電力の再編成があるかもの思惑で、電力各社の株価は大きく上昇しました。特に死んだと思われていた東電の株価の上昇力は目覚しい。この判断ははたして正しいのか?

私は、倉庫株や電鉄株が買われる理由がわかりません。例え自社の不動産価格が上ったとしても、それは業績を上げることはなく、逆に固定資産税が増えるだけです。また電力会社が再編するにしても、誰が東電と組むことができるのか。東電は福島原発の廃炉だけで数兆円の費用がかかるといわれています。誰も今の東電とタッグを組める電力会社はないでしょう。

それでも株式市場は東電株を3月19日の211円から昨日の4月16日の終値461円まで2.18倍にしました。これほどの楽観人気はないでしょう。ちょっと楽観人気が行きすぎではないかというのが、「25日線近辺までの調整を見て買うのがよいのではないか。」という昨日のコメントです。


(13. 4.18) TOPIX 1122P(-13)  日経平均 13220円(-162) 43.7億株 (3兆 709億円)

欧米株は下落。 NYダウは14618ドル(-138)、ナスダックは3204P(-60)と前日に反発した分を吐き出す。

米国の下落は、@WTIや金などの商品市況が再び下落したこと、A金融やテクノロジーの業績がよくなかったことによるものです。

ナスダックは一昨日大陰線に陽線がはらみ、下げ渋りを格好になっていましたが、昨日は陰線で大陰線の安値を下回り、小波動のピーク(3303P)を表示しました。小波動は下降相場になったので、この後はどこで下げ止まるのかを見ていくことになります。

一応のメドとして75日線(3183P)があり、昨日のザラバ安値(3186P)でほぼこれに近い安値を出していますが、まだ9日順位相関は高い位置にあります。9日順位相関が-80近まで下落するときは、先の小波動のボトム(3168P)を下回り、その前のボトムの(3105P)近くまで下げる可能性があります。

日経平均は米国株安から-100円ほど安く始まる。その後は為替を横目で見ながらの動きとなり、小陰線となって終わる。終値は9日線を下回りました。海外株式が下落歩調になっているだけに、日経平均も要注意です。

来週から13年3月期の決算発表が始まりますが、重要なのは今期の予想です。現在の東証1部の連結PERは24.07倍ですが、これは15倍を基準としたときに、今期は+60%の増益になるということを織り込んでいます。 はたして企業がこれに近い予想数字を出してくるのかどうか。あまりに低い数字だとひと調整が入って25日線近くまで下げる可能性があると思っています。


(13. 4.19) TOPIX 1126P(+3)  日経平均 13316円(+96) 35.8億株 (2兆5504億円)

米国は続落。 NYダウは14537ドル(-81)、ナスダックは3166P(-38)。

NYダウは、小波動のピーク(14887ドル)を表示して、小波動は下降入りしたことを表明し、25日線を割り込みました。3月後半にもみ合ったときの安値(a)の14832ドルを下回るのかどうかが見どころです。もし下回れば調整は長期化します。

ナスダックは75日線を割り込み、先のボトム(a)の3168Pを下回ったので、(a)から3306Pまで5陽連を出して上昇した勢いが完全に否定された格好です。しばらく調整する可能性は高い。もう少し下落するとなると、(b)の3105Pがメドですが、そこまでは下げないのではないか。

毎日のHPの記事では、ナスダックをメインにした米国株価を掲げています。これは米国株価が日経平均に大きな影響を与えるからです。ところが昨年11月下旬からは円レートのほうが圧倒的に影響力が強くなっています。

例えばこの25日間の日経平均とナスダックの相関係数は-0.00 9であり、日経平均はナスダックとは無関係に動いています。(日経平均とNYダウの相関係数は0.658(なので40%くらいは連動しています。)

ところが日経平均と円レートの相関係数は0.972です。日経平均の動きの94.5%は円レートに依存しています(計算式は0.972×0.972=0.945→94.5%)。今のところ、米国株価をうんぬんするよりも円レートがどうなるかを予想するほうが、日経平均の動きを把握できます(いずれは米国株の動きが重要になるが)。

NYダウやナスダックは目先調整入りをしましたが、今日の円レートは98.90円まで円安になったために、日経平均は米国株価とは逆に上昇し、小幅ながら陽線で終わりました。

順張り相場(200日線→75日線→25日線→9日線→株価の順に高くなっているとき)では株価が9日線を下回ったときに手仕舞いし、9日線を上回ったときにまた買う、という売買がよかろうと思っています。今日の@日経平均やAトヨタやB三菱UFJは2日連続して株価が9日線を下回っています。明日にも株価が9日線を上回るかも知れませんが、原則としては株価が9日線を下回った銘柄は手仕舞いするのがよいと思います。


(13. 4.22) TOPIX 1145P(+18)  日経平均 13568円(+251) 44.1億株 (2兆7966億円)

米国は小反発。 NYダウは14547ドル(+10)、ナスダックは3206P(+39)。

IBMの決算は予想を下回り下落。グーグルやマイクロソフトは予想を上回り上昇。米国企業の業績はまだら模様のようです。

ナスダックは75日線を回復したものの小波動のボトムを切り下げているので、少なくとも9日順位相関が-80以下になるまで調整があるのではなかろうか。

WTI原油は200日線を完全に割り込んでいるので、9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になるまで調整しそうです。
先週末のG20で日本の金融政策が容認されたことから、海外は99.69円/ドルまで円安が進み、東京市場は99.75円から始まる。当然に日経平均は高寄りし、ザラバで13611円をつけるも、円レートが100.00円を越せなかったことからやや利食い売りが出たようです。

出来高は44.1億株と多かったが、今日はコア30銘柄は主役ではなく、長谷工・三井住友建・マツダ・三菱自・三井造といった低位株が物色されたため出来高は嵩上げされています。売買代金は2兆8000億円とさほどの盛り上がりはなかった。日経平均は大幅上昇をしたが内容は悪かった。

最近の東証1部の連結PERは4月11日の24.30倍が最高です(おそらく今日のPERも同じ位の数字になっている)。まだ決算を発表する企業は少ないので、今期の予想1株利益はでていませんが、私が推測するところでは、市場はだいたい+62%の増益を予想しています。

日経新聞によると、ゴールドマンSは、日本の今期の増益率は+54%、来期は+23%と予想しています。米国の2013年は+11%、2014年は+8%というから、いかに日本企業の業績が急回復するかがわかります。

今期の増益率(+54%)の予想だけを織り込むとすれば、東証1部のPERは23倍くらいが妥当な水準(15倍×1.54=23.1倍)です。+54%よりも強めに予想する証券会社もあるので、今のPER24.30倍はまずまず妥当であるといえます。

ここに来期の+23%の増益を加えると28倍まで買われる可能性がありますが(15倍×1.54×1.23=28.41倍)、2年先まで織り込むのは楽観的に過ぎます。(この先2年間で何が起きるかしれません。)


(13. 4.23) TOPIX 1143P(-1)  日経平均 13529円(-38) 43.4億株 (2兆7123億円)

米国は小幅続伸。 NYダウは14567ドル(+19)、ナスダックは3233P(+27)。

キャタピラーの決算は予想を下回る。また4月の中国の製造業PMIは50.5と悪く、世界景気の停滞感がでています。

ナスダックは25日線まで戻しましたが、これを上抜けることができるのかどうか。この地合いでは難しそうです。

円はすぐにも100円を突破するかに思われましたが、この両日は果たせず、98円台後半まで上げる。前日より約1円の円高となったことから、日経平均は150円〜200円は下げてもよいところでしたが、市場の円安への確信度は強く、小幅安で終わる。

2月25日に黒田・岩田・中曽の3人が総裁・副総裁候補に決まりましたが、この日の日経平均は11662円でした。3月15日にこの人事案は国会で承認され、この日の日経平均は12560円。約900円の上昇です。

3月21日に日銀の新体制が発足し、4月4日に始めての金融政策決定会合が開かれ、ここで異次元の金融緩和策が発表されました。これを受けて、日経平均は4月11日に13549円まで上昇。約1000円の上昇です。なにかがあるたびに日経平均は1000円ほど上昇をしてきていましたが、今後は驚くような新しい金融政策はでません。

G20後、4月22日に円が100円になるかと期待し、日経平均は新高値をとりましたが、上昇幅は250円ほどでした。ここからは4月4日の金融政策がどのような成果をもたらすかを予想しての株価の動きになると思います。@さらに円安になるのかどうか、A物価が上るのかどうか、B企業の業績がどこまで伸びるのか、C設備投資が増えるのかどうか、D消費が伸びるのかどうか、などなどです。

今後2年間で、マネタリー・ベースを2倍にするのだから、@とAはたぶんOKです。企業の利益の多くは輸出関連企業が稼ぎだしているので、BもOKです。残るCDがどうなるのか? これらのことは徐々に判明していきます。

黒田日銀がとなえる「異次元の金融緩和」とか「マネタリーベースを2倍にする」とかのキャッチフレーズで4月4日から諸株は急上昇しました。

7230「トヨタ」は(a)4月12日までの8日間で4610円→5660円へと+22.7%の上昇です。1日に2.5%くらい上昇した勘定になります。

この上昇の原因は、円安が進みトヨタの業績をアップさせるということです。実際のところ4月4日の円レートは95.38円で、4月12日は99.45円と約4円あまりの円安となったので、トヨタ株の急上昇は納得がいきます。

ただ4月12日の99.45円をつけた後は、なかなか円安が進んでいません。当然にトヨタ株は上昇できずに、4月12日の高値は更新できていません。株価は2日連続して9日選を割り込んでいましたが、G20明けに1日だけ9日線を上回ったと思ったら、今日は再び9日線を下回りました。図の(b)のような状況です。ひと調整があってよいところです。

8306「三菱UFJ」は株価が9日線を下回ってから4日連続となりました。海外投資家が日本を見直して株を買うとき、どういう銘柄を買えばよいのかを考えるはずですが、それを考えなくてもよい銘柄が銀行株です。個々の銘柄はいちいち業績の予想をしなければなりません。企業ごとに特殊な事情のメリットやデメリットがあります。つまり個々の企業を買うと当たり外れがありますが、多くの企業に融資している銀行は各企業の業績の集合体であり、一種のファンドのようなものです。

企業の業績がよくなれば、A企業のデメリットとB企業のメリットは銀行の業績に相殺され、全体として銀行の収益は増加するはずです。 外国人投資家が、日本が復活すると思っているならば銀行株が上昇するのがメインの動きであろうと思っています。その意味で現在の三菱UFJは先の高値(a)679円を上回ることができておらず、4日連続して株価が9日線を下回っているのは、目先の銀行株を買おうという向きが減っていることを表現しています。


(13. 4.24) TOPIX 1164P(+20)  日経平均 13843円(+313) 45.9億株 (3兆 574億円)

ECBの利下げがありそうの観測で欧州市場は大幅上昇。米国も続伸。NYダウは14719ドル(+152)、ナスダックは3239P(+35)と上げて、両指数はともに9日線を上回りましたが、高値を更新するにはいたらず。

今日の日経平均の上昇には驚きました。昨夜の米国市場は約1%の上昇をしましたが、これにあわせてCMEの日経先物は大証終値の13540円から+205円(+1.51%)の13745円と米国市場の上昇率を上回る上昇をして引けました。

今日の日経平均は、13687円で寄り付いた後はもたもたしていましたが、後場から先物主導で上昇し、13843円の高値引けとなりました。現在のところ株価上昇に最も影響力のある円レートの今日の高値は99.76円でしたが、これは一昨日の99.88円よりやや低い。一昨日の日経平均のザラバ高値が13611円であったのに、今日はそれよりも230円高いのはやや腑に落ちません。今日の円安に加えて次の日銀の決定会合で何か新しいことがでるかもという期待が日経平均を押し上げたのでしょうが、これは過剰な期待ではなかろうか。

今回の大相場は(A)を起点にして大きな調整をすることなく一本調子に上昇してきましたが、それでも(a,b,c)で25日線に接近する(aとb)、少し下回る(c)、のように、だいたい1か月に1回は25日線近辺への小幅な調整をしています。私の予想は、一昨日の円レートが100円寸前になった日が当面のピークで、25日線まで下がるのではないか。ここが買い場だろうと思っていましたが、今日の上昇はその考えは吹き飛ばしました。市場は何の不安も持っていません。 ただ物色された銘柄は200円台までの低位株であり、その内容はよくありません。

今年2月に条件表No.67「高値波動突破買い」をアップしました(その後少し追加)。

この条件表はもともと条件表No.16「天底/押し戻り/突破」の「突破」を抜き出したものです。

右図のように、基本的には先の小波動のピークを上回ったら買いマークがでます。図では(A)のピーク640円を上回った(a)の日に買いマークが出ています。またその後(B)のピーク711円を上回った(b)の日に買いマークが出ています。

この(a)(b)の買いマークは大当たりです。しかしいつでもこうなるとは限りません。先の小波動のピークを上回ったら「買い」という単純な買いの決定はいつも成功するわけではありません。

右の表は条件表No.67の売買マークに従って、売買をしたとしたらどういうの利益や損失が出たのかの「年別成績」です(《Qエンジン24》で検証した)。

売買ルールは
  1. 買いマークが出たら翌日の始値で買う。

  2. 40日が経過したら(41日目の)始値で決済する。
というシンプルなものです。

2001年〜2012年(2013年は2月までの成績)までの12年間の成績を掲げていますが、累計損益がプラスになっているのは、2003円・2004年・2005年・2006年・2009年.2012年の6年間です。あとの6年間はマイナスになっています。12年間の半分では効力があったが、6年間では効力はなかったということがわかります。

条件表No.67は「順張り上昇相場」の時期に力を発揮しますが、「逆張り相場」や「順張り下降相場」の時期には無力です。過去12年間の成績は、@平均利益率は2.09%、A勝率は49.7%、BPFは1.49倍であり、まあよいとはいえないまでも悪くはない成績です。しかし2003年や2005年のように順張り上昇相場がやってきたときは、条件表No.67は十分にその力を発揮します。例えば2005年の平均利益率は8.62%で、勝率は77.4%です。釣りでいえば「入れ食い」状態です。

これと同じことが2012年の年末から2013年にかけて起きています。2013年の成績は(統計の都合で買いマークがでて40日を経過していないものは数字に出ていない)、@平均利益率が20.39%、A勝率は82.5%とすばらしいものです。こういう順張りの上昇相場は2005年以来7年ぶりのものです。この滅多にないチャンスを見逃してはなりません。少なくとも今年一杯は条件表No.67「高値波動突破買い」が有効であろうと思います。


(13. 4.25) TOPIX 1172P(+8)  日経平均 13926円(+82) 43.5億株 (3兆 566億円)

米国は、3月の耐久財受注が前月比-5.7%減少(予想は-3.0%)となって、上昇はストップする。NYダウは14676ドル(-43)、ナスダックは3269P(+0)。

日経平均は続伸。米国株は上昇しなかったが、CME日経先物は13915円と上昇して引けたため高く寄り付く。円相場は特に円安に振れなかったけれど、午後に入ると先物主導で上昇し、ザラバで13974円まで上昇する。

早くも14000円に乗せるのかと驚いていたら、円高方向に転じたために株価は少し下げて終わる。それにしても外国人は14000円から買って、どの水準で利食いするつもりなのか? 

10%の利益を出すには日経平均は15400円まで、20%なら16800円まで上昇しなければなりません。少なくともこれくらいの上値のメドを持っていないと、今の水準から買い上がることはできません。外国人は思った以上に強気です。

現在進行中の「順張りの上昇相場」は、2005年の小泉郵政改革による上昇相場を手本としているので、「月足」のグラフを掲げることが多くなりました。

右は1812「鹿島」のNo.17「月足18/36/48月線」によるグラフです。もとの条件表は2005年1月に設定したもので、単純に18月・36月・48月の平均線を描くだけのものでした。

その後今年になって、売買マークを出すようにしました。月足で買いマークが出ると景気は上向く、売りマークが出ると景気は後退する、ということを表わします。これは順張りのマークです。

その次に、9か月順位相関を追加し、逆張りの見方ができるようにしました。この条件表は、《カナル24》Ver.4の「アップデート」→「条件表をダウンロード」の「(標準3)条件ファイル(月足用)」でダウンロードすることができます。



月足においても9月順位相関は有効です。基本は9月順位相関が+80以上になったときから警戒することです。

右図は2005年当時の月足グラフです。左側の5713「住友鉱」と左側の7203「トヨタ」を例にします。
  1. で順位相関が+80以上になったので警戒区域にはいった。

  2. で陰線となったので伸び悩みの現象が出た。

  3. で前月のザラバ安値を下回る安値を出したので、上昇はここまでと判断する。
9月順位相関が(a)+80以上になってから、(b)は2月後に出ました。(c)は6月目に出ています。2005年は順位相関が+80になった翌月から6月目にピークを打ったと判断できましたが、それは実際の波動のピークを付けた日の1か月後のことでした。今回の上昇相場のピークの判断は日足ベースでは判断できないと思います。もっと大きな目(週足や月足を見る)でピークの判断をしたほうがよいと思います。


(13. 4.26) TOPIX 1161P(-11)  日経平均 13884円(-41) 39.4億株 (2兆9471億円)

米国は小幅高。NYダウは14700ドル(+24)、ナスダックは3289P(+20)。

ナスダックは(a)から(b)で大陰線を出し、(c)で75日線を割り込み、同時に小波動のボトムを切り下げたので、昨年11月から始まった中勢上昇波動が終わったかに見えました。

だがその翌日から5陽連を出して、昨日は先のピークの3306Pへ接近してきました。先の大陰線は一体何だったのか?

今年に入ってからのナスダックは3100P〜3300Pのゾーンでの大きな保合い相場であるといえます。決して順調な上昇をしているわけではありません。

日経平均は13978円で寄り付き、13983円まで上昇したものの14000円をクリアできず。円相場が98円台前半に上昇したため逆に13900円を割り込む。

明日から3連休になりますが、今日のところの小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、C25日順位相関が+80以上、D25日騰落レシオが120以上(一昨日)、E25日投資マインド指数が85以上、と6ポイントになっています。

通常なら4分6分で売りが有利といいたいとこですが、今の相場は2005年以来78年ぶりの大相場になるものと思われます。日足によって目先のピーク・ボトムの判断をすると、間違った大局の判断をする可能性が大です。

今日は「新高値の陰線」にはなりましたが、その陰線の実体幅は100円と小幅であり、相場の方向性を表現しているとはいえません。少なくとも実体幅が200円以上の大陰線がでない限り、ピークらしいとは判断できないと思いますが、目先は過熱感がでていることは否定できません。「新規の買い」は控えたほうがよいとはいえます。


(13. 4.30) TOPIX 1165P(+3)  日経平均 13860円(-23) 34.0億株 (2兆8362億円)

イタリアは新政権が発足し、ユーロ問題が後退。ドルは対ユーロ・対円でドル安になる。しかし米国株は続伸。NYダウは14818ドル(+106)、ナスダックは3307P(+27)と新高値。

ナスダックの小波動はボトムは3168P→3154Pへ切り下げ、ピークは3306P→今日のザラバ高値3315Pへと切上げるという相反する形になりました。一目均衡表でいう「Y波動」です。この形の波動は波乱含みであるとされていますが、どうなるのか。

今日の円レートは97.63円と先週末に比べてちょうど1円ほどの円高となるが、日経平均は-23円安と小幅な下げで終わる。

条件表No.41「円レートから日経予想(逆)」は、過去25日間の日経平均と円レートの関係を調べ、円レートを基準にしたとき日経平均は何円になれば妥当なのかを計算し、これを表示します。右図の青色線が妥当日経平均です。

概ね現実の日経平均と計算した妥当日経平均は同じ動きになりますが、時として日経平均が妥当日経平均よりも高くなりすぎることがあります。図の(c,d,e)の日です。逆に日経平均が妥当日経平均よりも安くなる時期があります。図の(f)のあたりです。

この条件表No.41では、現実の日経平均が妥当日経平均よりも4%以上高いときに売りマークを出し、4%以上安いときに買いマークを出すように設定されています。図の(c,d,e)で売りマークが出ています。(d)の売りマークはだいたい合っていましたが、(e)の売りマークは外れています。いつでも(円レートを基準にした)妥当日経平均が正しいわけではありません。

日経平均を動かす要因は円レートだけではありません。例えば企業の業績や長期金利です。あるいは需給関係・投資マインドなども日経平均を動かす要因です。 円レートが妥当日経平均の計算にどれほどの影響を与えているのかは、図の(x)欄「R」の数字でつかめます。例えば今日(c)の日の(x)欄の数値は92.8です。これは相関係数が0.928であることを意味しています。この相関係数の2乗(0.928×0.928=0.861)の数値0.861=86.1%が「寄与率」と呼ばれるもので、だいたい日経平均の動きの86.1%は円レートが決定していることがわかります。

(d)の日の(x)欄「R」の数字は84.8です。0.848×0.848=0.719なので、(d)の日の円レートは日経平均の動きの72%を説明できていました。ところが(e)の日の(x)欄「R」の数字は45.1です。 0.451×0.451=0.203なので、(e)の日の円レートは日経平均の動きの203%しか説明できません。当時の日経平均の動きの約80%は円レート以外の要因で決まっていました。だから(e)の売りマークは外れたのです。

さて(c)の売りマークは、円レートの寄与率が86.1%のときの売りマークです。円レートが日経平均の動きの86%を決定するという時期の売りマークです。今日の妥当日経平均は図の(b)欄にあるように13226円ですが、現実の日経平均は13860円です。今日の日経平均はかなり高めに買われているといえます。


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