日経平均をどう見たか・判断したか (2012年11月)

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(12.11.1) TOPIX 743P(+0)  日経平均 8946円(+18) 18.5億株 (1兆 566億円)

米国はハリケーンの影響は軽微で小動き。NYダウは13096ドル(+10)、ナスダックは2977P(-10)。

ナスダックは前日(10月26日)の十字足に近い陽線で、小波動のボトムを出す確率は5分5分だろうと思っていましたが、昨日は反発できず。QE3の発表は、材料出尽くしと受け止められてしまったようです。

マネーを大量に供給しても経済が拡大するとは限りません。企業は企業なりの生産計画や販売計画を持っています。この先売上げが増加する見込みがなければ、設備投資や新店舗の出店は控えます。

ただしマネーをジャブジャブ供給するならば、インフレ率は上ります。米国においては2〜3%のインフレ率(物価上昇)になれば、消費は伸びます。今年は100ドルで買えたものが、来年になると103ドルになるなら、今のうちに買っておこうとするのは道理です。

日本はバブル崩壊以来いまだにデフレが続いています。物価はこの先も上昇しないと皆が思っているのだから、消費が伸びない。買いたいものがあってもすぐには買わない。従って企業の生産も伸びない→設備投資はしない→名目GDPはマイナスのまま→税収が増えないので財政政策を発動することができない、何をどうすればよいのか政府はその解答をもっていない。八方塞りです。

最も基本的なことは「皆がデフレが続く」と思っていることです。デフレが続いて利益するのは、公務員と年金受給者と財務省(国債の利払いが少なくてすむ)だけです。その他の誰もが将来の収入が減ることを思って、消費を控えています。これではいつまでたっても日本経済の発展はないし、日経平均が上昇するはずはありません。

デフレから脱却するということは、物価を上げる(インフレ誘導する)ということにほかなりません。日銀は今年になってようやくインフレターゲット(物価上昇率を1%とする)を掲げました。1%程度のインフレ率では、国民が競って消費をするとは思えませんが、日銀がインフレターゲットの数字を明示したことは評価できます。そのためにはマネーをジャブジャブ供給することです。

ジャブジャブ供給しても、物価が上昇しないのであるならば、こんな楽なことはありません。例えば国家予算が50兆円不足するのであれば、日銀がこれを引き受ければよいのです。それでも物価は上昇しないのであれば、今後毎年50兆円の国債を引き受ければよいだけです。すると税金による歳入はなくても日銀が国債を引き受けることで、国家の予算がすべてまかなえるということになります。しかしこれは夢物語です。無制限にマネーを供給して物価が上昇しないはずはありません。

日銀は無制限なマネーの供給はできませんが、これまでの金融緩和では、物価を引き上げることはできなかった。なんと20年間も日本経済は失速しています。日銀が供給するマネーは圧倒的に不足していたのです。今回は9月の10兆円に加えて10月に11兆円の国債買い入れ資金を増額したのは、10段階評価で3くらいの成績はあったと思います。

問題は、ジャブジャブ供給されるマネーを実体経済にどのようにして引きこむのかです。これは日銀の役割ではありません。政府の財政政策の分野です。これほどの低金利であっても、企業が投資をしない現状を打破できるのは政府しかありません。政府はどういう政策をとれば、企業の活性化ができるのか? その基本は「自由競争」です、そのためには@規制緩和、A既得権の廃棄、BTPPへの参加、C消費税引き上げの停止、D公的年金の平等化、などでしょう。

パナソニックが2013年3月期で7650億円の赤字になると発表しました。前期の7700億円に続いて7600億円の赤字が2年も続くのは異例です。2年間で1兆5000億円の赤字を出して、企業が存続できることは難しい。パナソニック株は、414円へストップ安。

パナソニックは今後増資はできず、借り入れの金利は高くなり、企業の自由度はほとんどなくなりました。たしかにパナソニックの経営はミスが続きました。@携帯で破れる、A三洋電機の買収が失敗した,Bプラズマディスプレーが受け入れられなかった。などなどです。
パナソニックの株価は大きく下落しましたが、これはパナソニックに限る問題ではありません。右図の青色線はソニーの株価、緑色線は円レートです。ソニーは2007年5月には7190円でした。それが今日は915円です株価は2007年に比べて12%になっています。投資家は88%の損失を出したわけです。パナニックは2007年の高値は2585円でしたが今日は414円です。2007年に比べて株価は16%になっています。投資家は-84%の損失を出しました。だがパナソニックとともにソニーも同じ歩調で下落しています。

これほどまでにソニーやパナソニックの収益が悪化した原因は何なのか? それは円高の放置です。2007年の円の最高値は123.99円でした。ところが2011年には75.57円の円高になってります。だいたい40%の円高です。これまで100円の原価原価で製造し、123円で売って23円の利益が出いたものが、今は80円くらいしかにならない。100円の原価で80円でしか売れないのであれば、企業は-20円の赤字です。これでは到底、企業が設備投資をすることはないし、雇用を増やすことはありません。

一企業にはどうすることもできないこういう経済環境(超円高)を国や日銀は放置し、かつては日本を代表していた企業をたったの5年間で危ない企業に落としてしまったのです。政府はもっと謙虚に、確かな見識をもつ有識者(大勢いる)者の意見を聞くべきではなかろうか。


(12.11.2) TOPIX 752P(+8)  日経平均 9051円(+104) 18.8億株 (1兆1453億円)

米国は、10月のADP雇用統計が+16.2万人→+15.8万人増(予想は13.1万人)とよかったことや、注目のISM製造業景況指数が51.5%→51.7%(予想は51.0%)と若干よかったことから反発する。

NYダウは13232ドル(+136 )、ナスダックは3020P(+42)。ISM製造業指数が51.7%になったといっても、景気回復が加速するというものではなく、「横ばい」と見るべきです。景気がよくなったとするのは指数が53.0%以上になったときだと思います。

またADPの雇用統計は結構ブレがあります。例えば8月のADP雇用統計は+20.1万人との発表で、政府の雇用統計の上ブレが期待されていました。しかし実際には9.6万人とガッカリさせた数字となりました(その後14.2万人に修正された)。こういったふうに雇用統計の数字は大きくバラつきますが、一応直近の雇用状況を示す重要な統計です。それが今夜発表されます。

日経平均は米国株高と若干の円安によって高く寄り付く。しかし200日線が頭を押さえ、終日小動きに終わる。

@今夜の米国の雇用統計がどうなるのか、A日本企業の業績の下方修正が相つぐ、といった不明あるいは懸念材料があって、積極的な売買は行なわれなかった。

日経平均の大きな動きは、@上限を(a)とし、A下限を(b)とし、Bその中に業績を表現する200日線がある。株価は@ABをメドにして動いている。大きくいえば「保合い」である。と思っています。

今日の株価は200日線まで戻ってきましたが、(a)〜(b)のゾーン内の動きであり、トレンドが形成されたわけではありません。むしろ今回の上昇が200日線を超えたとしても(a)の上限に達することができなければ、(d)〜(e)の下降トレンドのゾーンに入り込むのではないかの懸念もあります。


(12.11.5) TOPIX 747P(-4)  日経平均 9007円(-43) 14.6億株 (8807億円)

米国の10月の雇用統計は+17.1万人増とよい数字になりました。ただ失業率は7.8%→7.9%へやや悪化。

木曜日のISM製造業指数は悪くなかったし、金曜日の雇用統計も+15万人を上回ったので、米国株価は上昇して当然のところでしたが、そうはならなかった。

NYダウは13093ドル(-139)、ナスダックは2982P(-37)。となって木曜日の上昇を取り消してしまいました。

グラフを見るとナスダックは、200日線の水準からそこそこ大きな陽線を出して、反発するような感じでしたが、昨日の足は陽線をつつみ下げる陰線となりました。この陰線は買い方にとっては出鼻をくじかれた、いやな陰線です。

9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になったとき、多くの小波動はボトムを出すことが多いのです(例えば(a)の日にモデル波動の(A)となった)。今回の(k)でもそういう状況になったので、小波動のボトムらしさは5分5分になったと思ってきました。しかし昨日の陰線(「つつみ下げ」の大陰線) を見ると、どうも200日線を割り込む可能性が高くなったのではないかと思われます。@FRBがQE3に踏み切り、AISM指数や雇用統計の数字はよい。だが米国株価は上昇しない。このあたりが腑に落ちません。米国市場は何か不安視しているものがあるのではないか?と勘ぐりたくなります。

日経平均は、米国株安を受けて小安く始まる。先週末の海外の円レートは80.68円となり、円安が進んでいたので日経平均は上昇するはずでした。

しかし日経平均は小動きのままで終わりました。円安を背景にした買いはわずかであったようで、売買代金は8800億円と縮小。

株価上昇の期待はあります。例えば図の(k→l)の上昇中、陽線は8本・陰線は2本です。(k)から現在までの陽線は10本・陰線は4本です。

明らかに株価は上昇するだろうという向きの買いが入っていますが、200日線を上回ることはできていません。 これは200日線まで戻ったならば売ろうとする勢力のほうがそれ以上に大きいことを表わしています。 200日線を上回るような経済状態になるという強気派と、いや日本経済は減退しているという弱気派のぶつかり合いが起きているために、200日線の攻防となっているわけですが、私は弱気派に組したい。

日本経済を導く方法は、@政府のビジョンと、Aそこから発生する政府の財政政策と、B日銀の金融政策、の3つしかありません。@については民主党のビジョンはなく、Aは未だに赤字国債の発行法案が審議されず、補正予算も極めて少額の計画であり、来年の本予算の審議入りのメドはついていません。10点評価で0点か1点です。これに比べればB最近の日銀は3点くらいの仕事をし始めたと思います。日銀はもっと大胆にマネーを供給するしか、今の日本が再生する道はありません。(政治に期待はできない)


(12.11.6) TOPIX 744P(-3)  日経平均 8975円(-32) 15.3億株 (9103億円)

米国ISM非製造業景況指数は55.1%→54.2%(予想は54.5%)と低下するも、製造業指数と違ってもともと高い水準にあるので、株価には響かず。NYダウは13112ドル(+19)、ナスダックは2999(+17)。

今夜の米国大統領選を前にして、様子見をする向きが多かったようで、NYSEの出来高は28.0億株、ナスダックは14.6億株と少なかった。

日経平均は、円高に振れたためジリ安となる。やはり米国大統領選が終わらないと投資判断が定まらない、の思いなのでしょう。東証の売買代金も9100億円と少なく、日経先物にいたっては、9:00〜15:15までの日中取引の出来高は、わずか13000枚でした。日頃の半分〜1/3しか市場参加者はいなかった。

米国大統領選の結果は、相場に大きなインパクトを与えることはできない、と思っています。オバマが勝とうが、ロムニーが勝とうが、米国株価が暴騰・暴落をすることはありません。

市場では、共和党のロムニーが勝てば株価が上るという意見が大勢ですが、一方ではロムニーが勝てば株価は下がると見る向きもあります。右図は1994年からのNYダウと、@大統領、ARFB議長、を対比したものです。

見ればおわかりのように、民主党政権だから経済がよくなる、共和党政権だから株価が上昇する、ということにはなっていません。時の大統領(米国政府)は単に巡ってきた経済の果実を我が物にしただけのことです。

経済をコントロールできるのは、政府の経済政策(財政政策)と中央銀行の金融政策の2つだけです。(ここに政府のビジョンによって、国民に将来の希望を与えることができれば3つ目の政策になる)

財政政策の面では、クリントンは日本に負ける自動車産業とか電機産業を捨てて、ITと金融に移行させました。これは正しかった。

しかしブッシュは経済面では不運でした。20001年9月11日にテロが起こり、経済はそっちのけでアフガン・イラクで出兵せざるを得ませんでした。当然の国家財政は赤字になります。しかしその割には米国景気は好調でした。ブッシュが大統領に就任したときのNYダウは、8年後に退任したときのNYダウよりも下がっていますが、これはリーマンショックという100年に1度(グリーンスパンの言。私は30年に一度のものと思っている)の金融危機を乗り越えたことを思えば、ブッシュ時代はまずまずよかった。

オバマは2008年のオイルショックの危機が発生したときに、「グリーン作戦」という政策を打ち出し、これを雇用の拡大に結びつけようとしましたが、それはたいした効果を出せなかった。それでもNYダウが上昇したのは、実にバーナンキFRB議長のお陰です。オバマは米国の経済成長に対してほんのわずかしか貢献していません。

こう見てくると、米国経済をコントロールしているのはFRBであることがよくわかります。NYダウはなんだかんだといっても、2008年のリーマンショック直前の株価水準を上回っているし、2007年の住宅バブル時の水準に迫っています。これはFRBの努力によるものです。

オバマ大統領がFRB議長としてバーナンキを信任したのは正解でした。しかしロムニーはバーナンキが嫌らしい。もしバーナンキがFRB議長の職責を追及されるならば、当然にバーナンキは議長職をやめて学者生活に戻るでしょう。これはロムニーにとっては危険な事です。


(12.11.7) TOPIX 745P(+0)  日経平均 8972円(-2) 18.5億株 (1兆1201億円)

米国は大統領選の結果待ちでしたが、WTI原油が大幅高となったためNYダウは上昇して13245ドル(+133)。原油に関係のないナスダックは小幅高の3011P(+12)。

両指数とも3日前に大きな陰線を出していたので、嫌な感じでしたが、なんとか続落することは免れました。株価は景気を表現する200日線を割り込んでいないので、市場は米国景気の後退は想定していないようです。

ただ年末の「財政の崖」を目前にして、いかなる状況になるのかわからない。積極的にリスクを取ることはできず、したがって中勢波動の基準である75日線を上回ることはできていません。

大きな方向(6か月〜12か月間)でいえば、米国経済は地価が反転し、不動産売買の増加が経済統計に現れてきているので、国内の経済はよい方向に向かっています。ただ世界的な不況が、欧州→中国→韓国・日本へと伝染しつつあります。このままでは、当然に米国もその連鎖に加わることになります。米国の輸出が減少し、貿易赤字が拡大するだろうことも、米国株価にとって気がかりなところです。

日経平均は米国大統領選にやや翻弄されました。前日の米国株高を見て日経平均は高く寄り付いたものの、その後はジリ安となる。

12:00ころにオバマ優勢と報道され、@円レートは80円を割り込む円高になり、A日経先物は寄り付きの9040円から8900円まで下落しました。

だが、その後オバマ当選確実となると、この反対の動きが出て、@円レートは80.23円に戻り、A日経先物は8960円まで戻りました。

ふーむ、いろんな見方をする向きがあるものです。今日の東京市場の判断に限れば、
  1. オバマは再選されると踏み、その結果、これまでのようにFRBは大量のマネーを供給するのでドル安・円高は続くだろう。したがって日経平均は「買い」であるという見方。

  2. オバマは再選されるだろう。しかし「財政の崖」に直面して米国経済は混乱するだろうから、米国株価は下落する。それに連動して日経平均も下げるので「売り」という見方。

  3. もしロムニー候補が勝てば、強い米国を表明する彼は、バーナンキFRB議長の再任を認めず、ドル高・円安に導くだろう。従って日経平均は上昇するので「買い」という見方。

  4. ロムニーの属する共和党は米国経済界よりの政党なので、ロムニーが当選すれば米国経済にはプラスとなる政策を取るだろう。その第一歩が中国を為替管理国と指定することであり、米中は対立するだろう。当然に日本と中国の対立は激化するだろう。日経平均は「売り」であるという見方。
オバマ大統領とロムニー候補のどちらが勝ったところで、それを強きに捕らえる向きと弱きに捕らえる向きの両方がありました。米国大統領選の結果は、こういったことを予想して、見込みが外れた向きが手仕舞いするという行動を引き起こします。ただ4つの思惑があって、そのうちの1つが外れただけなので、株式市場には大きな変動をもたらせませんでした。(これは今日の東京市場の動きです)

今夜、米国市場がどのような反応をするのかは不明ですが、ほぼ今日の日経平均が辿ったことと同じになるのではなかろうか。つまり米国大統領選は、相場に大きな影響を与えることはできなかった。新しい経済政策はでなかった。ということです。だいたいにおいて、@悪かったものが急によくなることはない、Aよかったものが急に悪くなることはいくらでもある。ここがリスク管理の決め手です。投資家はこういったよくわからない市場のメッセージを受けて、自ずからリスクの範囲を決める必要があります。これはフツーの投資家にとってはできないことです。東京市場に投資家が集まれない原因です。


(12.11.8) TOPIX 735P(-10)  日経平均 8837円(-135) 15.7億株 (9581億円)

米国は、次の4年間もオバマ大統領が執政することが決まりました。大統領の任期は最長2期8年と決まっている米国の制度では、2期目は最後の4年間であるので、選挙を気にすることなく、大統領のリーダーシップが高まるとされています。

選挙が終わって、今回も2期目のオバマに期待がでるのかと思っていましたが、意に反して株式市場は急落。思いがけない大幅下げでした。NYダウは12932ドル(-312・-2.36%)、ナスダックは2937P(-74・-2.47%)。

この急落の理由は判然としませんが、@欧州市場が大幅安(ギリシャのゼネスト、ユーロ圏GDPの後退予想)となったこと、Aロムニー勝利を予想していたポジションを一気に解消したこと、B上下院のねじれによって「財政の崖」のリスクが現実味を帯びてきたこと、この3つが代表的な理由でしょう。

だが、@は米国にとって直接的な影響は大きくないし、Aは大統領選まで株価が上げていたのであればともかく、右図のように(h)以来200日線まで下げていました。ロムニー有利とみて買った向きは少なかったのではないか。これも急落の理由であるとは思えません。Bは、一応は心配ではあるが、最終的には民主・共和の妥協が成立するのではないか。

どの理由も一理はあるが、全てを説明できていません。おそらくはこの下げは趨勢的なものではなく、短期間で終わるものだと思います。10月24日に、もしナスダックが200日を割り込むことがあれば、右図の青色線の水準(2839P〜2726P)まで下げる可能性があるといいました。これはQE3の経済効果はないと市場が判断したときの下値のメドです。

だが、QE3の効果がないはずはありません。現に米国の不動産価格は上昇に転じています。日本の土地価格が20年経ってもまだジリ貧であることを思えば、QE1〜QE3を実行したバーナンキFRB議長はまったく正しい金融政策を打っています。(バーナンキ議長が引退したならば、日銀の政策審議委員としてスカウトしたいほどです。勿論日銀総裁になってもらっても構わない)

QE3が役に立たないということはありえません。従って2726Pまで下げることは今のところ考えることはできない。そこでもう少し具体的な下値のメドを《デンドラ24》で見ると、上から順に、@2992P、A2928P、B2897P、C2801P、となっています。上からA番目の2928Pは昨日クリアしました。これまでの例では上から2番目と3番目が下値となることが多いのですが、上から3番目のB2897Pは目前です。2897P近くで今回の原因不明な下落が終わるのではなかろうか。目先の下値はおおよそ2900Pと考えています。

欧米市場が大幅下落したので、日経平均も安く始まる。ただダラダラと下げることはなかった。円レートは79.90円と円高になったものの、そうたいした円高には進まなかった。

日経平均の下値のメドですが、10月30日に下値は8600円〜8700円あたりではないかといいました。この考えは今でも変わっていません。

下値メドについて細かくいうと、右図の(K)から(L)に上昇する過程で、(p,q,r)の3か所で上窓を明けています。この後株価が反落するときは、「窓埋め」を大方が注視しています。(r)の窓は8837円以下で埋まります。今日の日経平均のザラバ安値8811円は、(r)の窓を埋めました。次の窓は(q)の8707円です。私はこれを第一に考えて、8700円というひとつの下値メドを思いました。

もし日経平均が8700円以下になるようであれば、(p)の8595円が下値メドに変わります。8595円はだいたい8600円です。ここから、下値メドは8600円〜8700円ということにしたわけです。 もし、この下値メドを利用される方があるならば、8700円から少しずつ買っていく。しかし(K)の8488円(約8500円)を下回るならば、予想不可能として損切りする。というのがよい方針でしょう。


(12.11.9) TOPIX 730P(-4)  日経平均 8757円(-79) 15.2億株 (9334億円)

米国は続落。NYダウは12811ドル(-121・-0.93%)、ナスダックは2895P(-41・-1.42%)。

米国株の下落は「財政の崖」への懸念がその原因だといわれていますが、米国経済を潰せば、民主党にせよ共和党にせよ、自党の主張する政策に齟齬をきたすことは十分に判っているでしょう。「財政の崖」の調整が失敗すれば米国の威信にかかわります。

もしブッシュ大型減税が期限切れとなり、歳出の強制カットが始まるならば、米国GDPの4%くらいがマイナス(増税+政府支出のカット)となり、GDPの伸びは一気にマイナスになります。こういう自明のことを無視して、自党の主張を金科玉条とすることは許されません。よってあまり「財政の崖」を過大評価する必要はないのではなかろうか。

昨日続落したことによって、ナスダックは《デンドラ24》の上から3番目(下から2番目)の下値メド2897Pに達しました。ナスダックはおおむね下値を出したものと思います。もし米国議会が混乱するならば、2801Pまでの下落があるかも知れませんが、せっかく雇用が上向いてきているさ中に、馬鹿なことをする確率は20〜30%くらいしかないのではなかろうか(まあ私の感じですが)。

日経平均は米国株安を受けて続落する。ただし米国は陰線で終わったが、日経平均は陽線となりました。値ごろ感が出てきたようです。

この1年間の日経平均は円レートに連動してきたことは間違いありません。日本独自の材料で株価が変動するわけではなく、ただただ交易条件である円レートが株価を決めてきました。 企業の業績は円レートに依存し、ソフトバンクのように円高を武器にして海外に撃って出ようという企業は少数でした。

日経平均の小波動は(A→B→C→D→E→F)と3段上げをしています。ここからの下げは基本的には2段下げになります。つまり(F→K→L→m)となるのですが、そうなると(m)は(K)の8488円を下回ることになります。だがそのためには、日経平均に最も影響する円レートが今以上に円高になる必要があります。

日経平均が(K)の8488円を下回るには、円レートが78.00円くらいまで下落する必要がありますが、果たして円はそこまで円高になるのかどうか? 昨年の大震災以来、日本の貿易収支は赤字になっていますが、所得収支などを加えた経常収支はずっと黒字でした。これが円に対する信用(円高の原因)であったのです。

だが9月の経常収支は1996年1月以来の赤字になったらしい(名目では+5036億円の黒字だが、季節調整をすると-1420億円の赤字)。輸出が減り(欧州と中国の不振)、輸入が増え(電力の燃料費)、その差額が、毎年コンスタントに得ていた海外からの資本収支(受け取り利子・配当金)を上回っています。こういう状況では大幅な円高にはなりません。円高になりにくい状況にある以上、日経平均が大きく下落する可能性は小さい。おそらく8600円〜8700円で目先の底値がでるのではなかろうか。

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(12.11.12) TOPIX 722P(-8)  日経平均 8676円(-81) 12.5億株 (7940億円)

先週末の米国は小動き。ギリシャ支援の承認が遅れているとか、EUの経済が後退しているとかのEUがらみの悪材料に対して、米国の経済統計が案外によかったことから株価は拮抗する。

NYダウは12815ドル(+4)、ナスダックは2904P(+9)。

昨日いったように、ナスダックは下値ゾーンに入ってきました。通常なら2897P、EU問題などのマイナス材料が出ても2809Pまでしか下げないだろうと思っています。

日本の7-9月期GDPは、前期比-0.9%(年率-3.5%)と発表される。外需は-0.7%、内需は-0.6%(うち消費は-0.5%)とよいところはなし。10-12月期もマイナス成長となるだろうの予想です。

11月6日に発表された内閣府の景気動向指数(IC一致指数)は3月の97.4をピークにして、4月→9月まで6か月連続してマイナスになっています(9月は91.2なので、3月に比べて-6.2ほど低下した)

誰がどこから見ても、景気は3月をピークにして後退局面入りしています。ただ景気の後退期はそれほど長くありません。最近の2度の後退期間は、@2000年11月→2002年1月の14か月、A2008年8月→2009年3月の13か月、過去最も短かったのは1997年1月→1977年10月の9か月です。

2012年3月がピークだとすると、前回の景気の「谷」の2009年3月から36か月間の景気拡大期があったということになりますが、この3年間、誰も景気がよくなったとは実感していません。

株価も明らかにダイナミズムを失っています。例えば(c→C)の株価上昇は+58.7%の上昇でした。(C→b)の下落は-63.5%の下落となりました。(b→B)の上昇は+140.7%、(B→a)の下落は-61.7%と大幅です。ところが(a→A)は+46.6%です。株価の変動は小さくなっています。

株価が楽観されたとき、正常では考えられないような高値をつけます。逆に悲観人気に傾いて、株価下落の恐怖感を持った投資家は投売りをして、採算を吹き飛ばした安値をつけます。例えば(A)の2000年はネットバブルです。幼稚な、とるに足らない若い企業がその将来性を過大に評価されて、今では考えられないような株価をつけました(例えばヤフーは1株が1億6000万円くらいになった)。その反動が(C→b)への暴落です。

(b→B)の株価上昇は、資源バブルです(まだ定説になっていないが)。新興国の経済が発展して、物を消費する人口が爆発的に広がりました。BRIC's(ブラジル・ロシア・インド・中国)の経済は大発展をしました。しかしこのため、石油・鉄鉱石・石炭・貴金属が高騰し、世界経済はインフレ気味になってピークを迎えます。そのきっかけは米国発のサブプライムローンの破綻でした。詐欺に近い信用創造(これがインフレの元)によって世界経済を、一見して強くみせていましたが、その化けの皮がはがれました。今は、この巨大なマイナスを米国は修復しているところです。(その結果、(B→a)の下落率は-61.7%となった)

サブプライムローンほどではないが、EU諸国の「ユーロ」は大問題となりました。アイスランド・ギリシャ・ポルトガルなどが、ふつうならこういう好条件で発行できるはずのない国債を発行できる仕組みにしたためです。だが今やこれら国債の利回りはとんでもない高水準にあり、新たな信用不安の種を撒き散らしています。

さて今回の日経平均の(A)は1255円です。これは2012年3月27日につけました。以来日経平均は下落気味ですが、私は、基本的には、上限11408円・下限6994円のゾーンの大持合であると思っています。目先は10255円〜8135円のゾーン。もっと細かくいえば8500円〜8700円のゾーン。特に8700円〜8600円のゾーンでは日経平均の小波動を出すのではないか。


(12.11.13) TOPIX 722P(-0)  日経平均 8661円(-15) 14.9億株 (8486億円)

米国は、ギリシャが予算案を可決したことでEUの当面のリスクが後退したものの、ベテランズ・デイ(退役軍人の日)のため、債券市場が休場であるとかで、株式市場も売買が少なかった。

「退役軍人の日」というものがあったのか! NYダウは12815ドル(-0)、ナスダックは2904P(-0)でピクリとも動かず。

《デンドラ24》の4%波動による、ナスダックの下値メドは右図のようになっています。この3日間は上から3番目の2897Pにタッチしているので、だいたい小波動のボトムに達したものと思っています。

日経平均はドル/円が79.23円まで上昇したことから、一時は売られるが、その後買いが入る。8500円〜8700円のゾーンは今回の下値であろうと思っています。

そのわけは、@(K)からの上昇は「3空」を空けた6連続陽線でした。これは(K)の水準はあまりにも安いという評価があって、(L)まで上昇したわけですから、今下落しているからといって直ちに(K)水準を下回ることとは思われない。

そうであれば、(p,q,r)のどれかの「空」を埋めるまで下落するだろうが、まずは(q)の8707円、深ければ(p)の8595円まで下落する可能性がある。そこで8600円〜8700円を下値のメドとしてきたのです。

私が、上値・下値メドを考えるときの第一の基準は、先の小波動のピークとボトムです。現時点を例にすれば、(L)を上抜くような上昇がありうるのか? (K)を下抜くような下落があるのか? を問題にします。(L)を上回れば上昇トレンドに入った(押し目買い)、(K)を下回れば下降トレンドに入った(戻り売り)と判断します。これは、基本のメドを前回のピーク・ボトムとするので、メドは「水平線」になります。

別のメドの取り方があります。右図のように小波動のピークまたはボトムを結んで、これを傾向線とする考えです。傾向線は水平ではなく一定の角度を持っているので、グラフを注視していないと株価が傾向線から外れたのか、まだ傾向(トレンド)を維持しているのかはわかりません。同じくN日平均線を使って、上値・下値のメドを探ることもできますが、これも平均線の数値が日々変化するので、毎日グラフを見る必要があります。

小波動のピークを結んでトレンドとするとき、図の(B)と(D)が出て初めて(B→D)の傾向線が引けます。そして(F)はまさにその傾向線で頭打ちになったので、(B→D)の傾向線は役立ちました。また(A)と(C)が出て初めて(A→C)の傾向線が引けます。そして(K)はまさにその傾向線で下げ止まったので、(A→C)の傾向線は役立ちました。だが、これら傾向線は(A→B→C→D)が確定して、ようやく意味があったことに注意して下さい。(A)(B)(C)(D)の日には、株価がボトムとなった・ピークとなったという判断は「まったくできない」のです。

それならば、N日平均線を使うほうがましです。(A)のボトムはわからないが、(B)は75日線でピークとなりそうだ、(F)は75日線でボトムとなりそうだ、(L)は200日線でピークとなりそうだ。といった手がかりを与えてくれます。(それでも(C,D)や(F,K)の株価のメドの手がかりはない)

この2つ(傾向線と平均線)の上値・下値のメドの取り方は重大な欠陥があります。それは、株価が傾向線や平均線を突破したとき、一気に上値・下値のメドを失うということです。例えば、(K)で株価が傾向線を大きく下回ったとき、傾向線はその下値を提示することはできません。また例えば(L)で株価が200日線を上回ったとき、株価が200日線をどのくらい超えて上昇するのかは、200日線は提示できません。

これを提示できるのが《デンドラ24》です。(K)時点の下値メドは、@8493円、A8124円、B8032円、C7570円としていました。結果は@の8493円に近い8488円でボトムとなりました。(L)時点の上値メドは@9217円、A9302円、B9558円、C8643円でしたが、私は(K)が(F)の安値を割り込んでいるので、(F)の9288円を上回ることはない。したがって@9217円まであれば上々で、200日線の9050円が上値の限界だろうと判断しました。

結果は(K)は《デンドラ24》の下値メド8493円が当たり、(L)は200日線の9050円が当たりました。現在の下落のメドは、「水平的」な考えによる「窓埋め」の(q)8707円、(p)8595円と考えています。今日のザラバ安値は8619円で、(p)8595円に迫りました。明日は瞬間に8595円(Kのザラバ高値)以下の株価になるかも知れないが、おおまかには日経平均は、当面の下値メドに達していると思っています。


(12.11.14) TOPIX 722P(-0)  日経平均 8664円(+3) 13.8億株 (7693億円)

米国は、「財政の崖」を気にして小安い。NYダウは12756ドル(-58)、ナスダックは2883P(-20)。

ナスダックは9日順位相関が-80以下になりました。ナスダックの小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C25日順位相関が-80以下、D《デンドラ24》の下から2番目の下値メドをクリア、の5ポイントになりました。

海外株は8点満点なので、この5ポイントというのは、ここからの買いは有利であることを示しています。

東京市場は閑散で、日経平均の日中の値幅は27円と極めて小さかった。

材料不足の中、野田首相はついに16日に衆議院解散するの意向を表明しました。前の菅首相が原発事故を人質にして醜く任期を延ばしたのにくらべれば、よほどましですが、消費税増税と解散をバーター取引していたのだから、解散は当然のことです。しかし民主党にとっては、政権担当能力がないとの烙印を押されている今現在での解散は「自爆」です。民主党は「ダメな人間が属する党である」という評価になれば、離党する議員が相つぎ、民社党のようなサークルになるのではなかろうか。

株式市場が立会い中には、野田首相の解散発言は間に合わなかったので、昨日の株価はピクリとも動きませんでしたが、解散の発表があってから為替は円安に振れました。私は初め、どうして「解散→円安」の連想が出てきたのかが理解できませんでした。これは「野田首相がどうするか」を基準にして考えていたためでした。すでに野田内閣(民主党内閣)は崩壊することは確実であるので、民主党がどうこうしても、今後の株式相場には何の影響を持つことはありません。

「解散→自民の復活→安倍内閣の成立→安倍内閣のリフレ政策の実行」というところまで連想を延ばすと、その結果は円安になるという結論になります。為替市場はエライものです。瞬時にこの連鎖を折込みました。この連想が正しければ、明日の株式市場は、円安→株高となります。

民主党政権になって3年と2か月、白川日銀の金融政策の無為無策とあいまって、日本経済(すなわち日経平均)を奈落の底に突き落としました。その馬鹿馬鹿しい政府が倒れよう(今後も復活できない)という道筋がようやくついたので、今後の日本経済(日経平均)には期待するものがでてきました。米国は年末までは「財政の壁」でスッタモンダをするのでしょうが、日本はこの15年間(1997年の橋本内閣の5%消費税以来)の停滞(デフレ)から抜け出る可能性が見えてきたといえます。これは明るい兆候です。


(12.11.15) TOPIX 737P(+15)  日経平均 8829円(+164) 22.2億株 (1兆2484億円)

米国は思いのほか「財政の崖」にリスクを感じているようで、NYダウは12570ドル(-185。1.45%)、ナスダックは2846P(-37。-1.28%)と下げる。

ナスダックは前日のボトムらしさは5ポイントになっていましたが、昨日はわりに大きな陰線になったので、4ポイントに逆戻りしました。

ナスダックが200日線を割り込むということは、米国の景気が後退するという見方が増えているということです。 一度悪化した景気は1か月や2か月の短期日では復調しません。よって200日線を割り込んだ日に、下値のメドは(a)2726P〜(b)2839Pの100P幅のゾーンであるとしていました。

その後《デンドラ24》の下値は(c)2897Pと(d)2801Pであることがわかったので、2897P以下は売られすぎである。悲観のしすぎであると思っています。 昨日のザラバ安値は2842Pと、(b)の2839Pに迫っているので、そろそろナスダックは底打ちするのではなかろうか。

12月16日の衆院選が決まって、最初に反応したのは為替相場でした。今日のドル/ 円は、80.25円から始まりました。この円レートだと日経平均は9000円〜9100円くらいになってもよい水準ですが、8703円で始まりました。案外に安く始まりましたがこれは日本経済が3月をピークにして後退局面にあるためです。大きくはそう強気になれない、といったところです。

その後ショートカバーが入り1時間ほどは上昇し、その後はもみ合っていましたが、後場になって安倍自民党総裁の講演内容が伝わると、円は一段安となり、日経平均はグイグイと上昇し、8800円台を回復して引ける。

安倍総裁の講演内容は、
  1. インフレターゲット(2〜3%)を設定する。

  2. 日銀に無制限の金融緩和を要請する。また日銀の当座預金の金利(0.1%)をゼロないしはマイナス金利にして、マネーが市場に出るようにする。

  3. 来年度の予算は、景気刺激型に積極予算とする。
といったものでした。ロイターのHPの記事には、「さいわい来年は日銀総裁の交代があるし・・・」とあって、安倍さんが「さいわい」といったのであれば、相当に安倍さんは白川日銀総裁に不満があるらしい。

安倍さんのバックには、有力なリフレ派(デフレを脱却し、ゆるやかなインフレに導くという方法と目的を明確にした経済学者たちのグループ)が周りにいるようです。安倍さんは、岩田規久男・原田泰・高橋洋一といった学者のレクチャーを受けているのかなと、私は勝手に推察していますが、こういう一流の、世界に通用する経済学者をブレーンにすれば、坂道を転げ落ちている日本経済を何とか救えるのではないか。

積極的な予算を組むというのも目先的には正しい。日本経済のたて直しは、@デフレ期待からインフレ期待に転換させること(これは金融政策の分野)、Aデフレの元になっている需給ギャップを埋めるために政府は政府支出を増やすこと(これは財政政策の分野)。また規制を撤廃して民間の経済活動を活発にすること。この2つです。

今日のところは、お粗末な民主党が崩れるという期待で株価は上昇しましたが、今度の選挙で自民党がどれほどの議員を獲得できるかは不明です。過半数をとれなかったときは他党との連立内閣ということになりますが、そうなれば安倍さんが言っていることの実現はなかなか難しい。

実際には新政権が誕生したとき、日銀がインフレターゲットを採用するのかどうか、無制限の金融緩和に踏み切るのかどうかを注視せねばなりません。それまでは新政権の経済政策にたいする期待だけなので、日経平均がこのまま上昇を続けるとは思えません。200日線の9071円〜75日線の8897円が当面の戻りの限界ではなかろうか。


(12.11.16) TOPIX 751P(+13)  日経平均 9024円(+194) 25.8億株 (1兆5050億円)

ユーロ圏17か国の7-9月期GDPは-0.1%減となり2四半期連続のマイナス。ユーロ圏は景気後退(大きな後退ではないが)が明らかになりました。

米国の新規失業保険申請件数は、ハリケーン(サンディ)の影響もあって、43.9万人と予想の37.5万人を上回る。このほか連銀のよくない統計もあって、株価は反発できず。NYダウは12543ドル(+28)、ナスダックは2836P(-9)。

ナスダックは図の(H→K)の下落期間は2か月(37日間)でした。そして(H)から株価が下落に入った後、9日順位相関は(a,b,c)の3度反発しましたが、+80を超えることはできませんでした。(d)でようやく+80に達し、そこから1か月のちに上昇波動に転じました。(d)は、@初めて9日順位相関が+80まで上昇した、A株価が初めて75日線に到達した、という2つの意味を持っています。

今回のナスダックの下落は(f→k)ですが、昨日でちょうど37日間の下落となっています。9日順位相関は(e,f,g)と3回続けて、+80まで反発していません。この次に(d)のように9日順位相関が+80以上になると、米国株価も立ち直ったといえます。そのためには、現時点の(k)から最低でも200日線へ向かっての上昇が始まらなければなりませんが、これは今年の年末までには実現するだろうと思っています。

衆院は今日解散。民主党は離党者があいつぎ、維新の会やみんなの党は立候補者の調整ができかねている。自民・公明・共産だけが有利に選挙に臨もうとしています。

自民党はすでに選挙活動を開始し、経済問題に限っては「物価上昇率+2%、名目成長率+3%」を打ち出してきました。

これを受けて、日経平均は大幅続伸する。欧米・中国の株価が下げる中、唯一日本株だけが珍しく元気がよくなっています。

今年の日経平均は円レートに完全に連動しています。例えば図の(a)は76.11円でした・この近辺の日経平均の安いところは8793円です。それが1か月半のちには83.49円まで円安になりました。その近辺の日経平均の高値は10255円です。つまり76.11円→83.79円へ7.68円の円安になったことによって、日経平均は8739円→10255円へ1462円の上昇をしました。だいたい1円の円安によって、日経平均は190円上昇したことになります。

次に円安となったのは(c→d)ですが、円レートは78.19円→80.40 円まで2.21円の円安です。日経平均は8295円→9104円まで809円の上昇をしています。1円の円安によって、日経平均は366円上昇したことになります。しかしこの株価上昇は(b→c)の大幅下落によるリバウンドの性格(株価は10255円→8238円へ下落したので、その1/3戻しがあれば8910円まで戻ってよい)が強く、円レートと日経平均の連動性はそう考えなくてもよいでしょう。

(e→f)の円レートは77.46円→80.35円(+2.89円)の円安となりました。このときの日経平均は8534円→9055円(+521円)でした。1円の円安で、日経平均が180円の上昇をしたのです。

円が1円ほど円安になれば、日経平均は180円〜190円上昇しています。今回の(g)の円レートは79.27円(日経平均は8661円)です。今日の円レートは81.00円(日経平均9024円)です。円は1.73円ほど安くなっているので日経平均は311円(180/円)〜328円(190/円)高になるのが妥当なところです。

(g)の安値(8661円)に311円〜328円を加えると、今の円レートでは日経平均が9000円というメドしか出てきません。

もし円レートが82円や83円になるとすれば、日経平均は1円あたり180〜190円の上昇をするので、図の《デンドラ24》の上値メドの9267円とか9354円は夢物語ではありませんが、現状では9094円以上は割高であるとみたい。

世界の経済はおおむねマイナス(後退期にはいっている)です。したがって輸出に頼る日本経済が当面よくなるはずはないのですが、 しかし「円安」を誘導すれば、ひところ韓国の「ウオン」安政策によって、韓国の電機・自動車・鉄鋼・造船などが伸びたように、また中国が「元」を管理して自国の輸出を有利に導いたように、日本企業の輸出の復活の目があります。

■■ 連載4000回のお礼 ■■

1998年8月からこの「《カナル24》は語る」を掲載してきましたが、今日で4000回になりました。15年間、毎日記事をアップしてきましたが、これほど長く続くとは思ってもいませんでした。

このHPは私にとって、一種の人生の「張り合い」というべきもので、毎日定期的に記事をアップすることは、私の生活の日課となっています。(この作業がなければ、すぐにボケ老人になるのではないか) このHPは私が勝手に思ったことを述べています。偏った相場の見方をしているかもしれません。しかし毎日毎日、どなたかが、このHPを読んでくださっている。つたない記事を読んでくださる方々に感謝する次第です。次は5000回を目指します。(死ぬまでHPを書くぞ)


(12.11.19) TOPIX 762P(+10)  日経平均 9153円(+129) 20.1億株 (1兆2168億円)

オバマ大統領は上下院の議員トップらと意見をすりあわせ、「財政の崖」回避のための一歩が踏み出されました。このため米国株は小幅高。NYダウは12588ドル(+45)、ナスダックは2853P(+16)。

日経平均はとにかく円相場に依存しています。昨日1円の円安は、日経平均をだいたい180円〜190円ほど上昇させているといいました。

安倍自民党総裁が15日に、大胆なリフレ政策を講演で発表して以来、円は79.27円(日経平均は8661円)→今日の安値は81.59円へと2.32円ほどの円安です。日経平均は2.32円×180(190)の計算から、417円〜440円ほど上昇して当然でした。

今日の日経平均のザラバ高値は9135円であったので、1円の円安で日経平均を200円円上昇させたことになります。1円の円安=日経平均の200円高というのはわかりやすいので、今後はこういう見方が出てくるかと思います。

HPで証券会社系のエコノミストの円の予想を見ると、84円〜85円が意外に多い。もし85円まで円安が進むと、日経平均は9800円くらいになることになります。それが正しいものかどうか? 今思っていることは、11月2日にいったように、日経平均は(b)8238円〜(a)9288円の約1000円幅のもちあいゾーンにあるのだろうということです。日本経済はすでに今年の3月をピークとして後退しています。景気が後退しているときに、株価だけが上昇するはずはありません。

@世界経済は後退している、A米国は「財政の崖」を克服しても経済を立ち直らせるような財政出動はできない、B中国経済はボトムになったようだが急速な回復は無理らしい、Cユーロ圏問題は当分片付くことはない。

こういう中で、日本はこうするのだという安倍さんの意見は、株式市場に強力なインパクトを与え、目下のところ株価は急上昇しています。 さてこの安倍ショックがいつまで株価を上昇させることができるのか。基本的には 、日経平均が急上昇をし始めてから今日はまだ4日目でしかないので、なお5〜7日間の上昇余地はあります。上昇余地はあるのだけれど、この急速な上昇は当然に利食い売りを誘います。目先はもみ合って当然のところです。

円安の程度によっては、日経平均は9267円〜9354円まで上昇する可能性がありますが、それには、自民党が衆議院で単独過半数を取ることが必須の条件です。

経済以外の分野で自民党が目指す政策が国民に受け入れられるのか?案外にハードルは高く、今日の日経新聞の世論調査でも自民党の支持率は27%→25%に下がっている。逆に民主党は11%→16%へアップしている。

経済政策というものは、ある程度の勉強をしていないと良し悪しの判断はできません。だが、民意(選挙)はわかりやすいところで決定されます。例えば、@原発の廃止、A年金の維持、B子供手当て、などは誰でも諾否の判断ができます。

しかし、根本は日本経済なのです。国力が衰えている過程で、あれが欲しい、ああしてもらいたい、こんなことはしてはダメだといったところで、国に財源がなければ何もできません。果たしてこの次に誕生するであろう安倍内閣が、リフレ政策をとりつつ、民意に応えることができるのか。安倍政権への期待は今週中に収まるものと思います。


(12.11.20) TOPIX 762P(-0)  日経平均 9142円(-10) 18.6億株 (1兆1012億円)

米国は「財政の崖」の懸念が後退したことから大幅高。NYダウは12795ドル(+207。+1.65%)、ナスダックは2916P(+62。+2.20%)。

ナスダックは(a)の日に、小波動のボトムらしさは5ポイントになっていました。すなわち、@新安値の、A陽線、B9日順位相関が-80以下、C25日順位相関が-80以下、D《デンドラ24》の下値(下から2番目)の2897Pをクリア、です。

海外株は8点満点なので、5ポイントというのは買いが有利であることを表現していましたが、はたして昨日は大幅高となりました。窓を空けての大幅上昇であるので、(a)が小波動のボトムになったようです。この後は25日まで戻り、ついで200日線に到達すると思います。(200日線を上回ることができるかどうかは、今のところは不明)

日経平均は(a)のボトムから「3空」の「4陽連」となって、9日線・25日線・75日線・200日線をあっという間に上抜きましたが、さすがにスピード違反の警戒がでて、今日は「新高値の陰線」となる。

昨日の上昇によって、小波動のボトムが切り上がり、ピークも切り上がったことが確認されましたが、大きな目で見ると、日経平均は8238円〜9288円の1050円幅のゾーンでの保合い状況にあります。まだ本格的な上昇に移ったとはいえません。

もし更なる円安になり、ゾーン上限の9288円を上回ったとしても、《デンドラ24》の上値メドは、下から順に、1)9094円、2)9267円、3)9354円、4)9874円 であるので、9267円〜9354円(だいたい9300円)くらいが上値メドになります。つまり9288円を上抜いたと思ったらすぐにピークになる可能性があります。

ただ(a)の翌日から今日まで、まだ5日ほどしか経過していません。少なくとも9日、平均的には12日くらいの上昇期間はあると思います。それまでは押し目買いが有利です。 一応9300円を視野にいれておいて、9000円近くへ調整したなら買うという方針でよいのではなかろうか。

売り方針を取るにはまだ早すぎます。日柄が足りない。また9日順位相関はまだ+80に到達していないので、過熱感はないし、条件表No.1「日経平均用(2012)」も売りマークを出しそうにありません。衆院選挙公示日の12月4日までは買いが有利であろうと思います。


(12.11.21) TOPIX 767P(+4)  日経平均 9222円(+79) 18.7億株 (1兆1101億円)

米国は小動き。NYダウは12788ドル(-7)、ナスダックは2916P(+0)。

円レートが81.97円まで円安に向かったため日経平均はこれに連動して(この小波動の)新高値を更新する。

今日の日経新聞によると、安倍さんのところに、エール大学の浜田宏一教授から「2〜3%のインフレ目標はまさに適当である」のFAXが届いたとか。

安倍経済政策を支えるバックには、浜田宏一(エール大)・伊藤隆敏(東大院)・先日いった岩田規久男(学習院)・高橋洋一(嘉悦大)・原田泰(早稲田大)といった堂々たるメンバーが控えているようです。

こんどこそデフレから脱却せねば、日本は再生するための原資が枯渇してします。金(資産)のあるうちに手を打たないと、日本はどんどんジリ貧になってしまう。今しかデフレを脱するチャンスはない。こういう安倍さんの決意を市場は敏感に読み取っています。

安倍発言に対して、昨日白川日銀総裁は反論をしていましたが、白川日銀になって4年半で円レートが120円から80円へと円高にした責任については一言も述べていません。日銀はどうすれば円高を食い止めることができたのか? またどうすればデフレを抜け出すことができたのか? の反省はなかった。 日銀は精一杯やってきたが、その結果円安誘導もデフレ脱却もできなかった。つまり円安誘導もデフレ脱却も金融政策によってではできないという弁解に終わるのでは、日銀は何のためにあるのか?といった不信感がでて当然です。

日銀は今後のリフレ政策によるマネーの大量供給について抵抗すると思いますが、上記の学者メンバーの顔ぶれをみれば、おそらく日銀は論破されるでしょう。1995年から17年間も日本の経済が後退していることを思えば、日銀の金融政策が正しかったと、誰も擁護するわけにはいきません。

東京市場のムードが一変したのは、野田首相が衆院解散を決めたからではありません。翌日の安倍講演で大胆なりフレ政策を採用すると発言したからです。

日銀が今年になって金融緩和を発表したのは、@2/14(9052円)、A4/27(9520円)、B9/19(9232円)、C10/30(8841円)の4回ですが、@BCは市場が予想していたことなので、株式相場には影響を与えませんでした。どころか、追加金融緩和策が発表されるたびに株価は下落してきました。

唯一株価が上昇したのは、Aの不意打ちの緩和です。市場は誰も金融緩和が出るとは思っていなかったところへ、突如の追加緩和が発表されました。市場はいよいよ日銀はデフレ脱却のための政策にカジをきったのだと判断し、買いが買いを誘って、日経平均は8378円→10255円(終値ベース)へと22.4%の上昇をしました。

デフレ脱却が視界にはいれば、20%くらいの株価上昇はあるのだということを実証したわけです。ところがその後がよくなかった。BCの日銀の政策決定は逆に失望感をいだかせ、Cの8841円から8661円まで日経平均は下落しました。

バーナンキFRB議長は2008年のリーマンショック後の金融大緩和によって、ナスダック指数を1265Pから3196Pまで上昇させました。なんと+152%の上昇をもたらせたのです。一方日経平均は6994円から2010年の11408円まで63%の上昇をしましたが、米国の上昇率の40%ほどでしかなかった。ここがFRBと日銀の能力の差です。

今回安倍さんが大胆なリフレ政策を発表して株価は反転しましたが、それは解散発表の翌日の終値8664円がスタートになっています。以来わずか5日間で、日経平均は9222円へ約560円の上昇です。安倍発言だけで株価は6.4%上昇している。日銀が追加金融緩和を発表するたびに株価は下落してきましたが、それは日銀の政策への失望からでした。今回はちょっと違う。日銀法を改正して、日銀総裁の責任を問おうとしている。円レートは85円までいくこともあるのではないか。そうなれば日経平均は9800円くらいまでは上昇する可能性があります。

これは、私の今年一杯の日経平均の動きの予想です。目先の上値メドは、@明日日経平均が今日のザラバ高値(9248円)を1円でも上回れば、条件表No.1が売りマークを出します。明日の日経平均のピークらしさは、A新高値、のB陰線、C9日順位相関が+80以上、D《デンドラ24》の上値メドの(9354円)をクリア、となればピークらしさは5分5分になるので目先は調整する可能性があります。9000円とび台(9030円とか9050円)で押し目買いをしてもよいのではないかということです。


(12.11.22) TOPIX 776P(+9)  日経平均 9366円(+144) 20.2億株 (1兆1818億円)

米国は小幅高。「財政の崖」がスッキリしないので、米国市場は気迷い気味ですが、最悪期は抜け出ています。NYダウは12836ドル(+48)、ナスダックは2926P(+9)。

ナスダックもFT100も9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になるという局面を経て、なんとか株価は反発していますが、9月の高値を上抜くほどの上昇力はないようです。

米国も英国も打つべき金融政策は打ってしまったので、経済状態をウォッチしている。しばらくは新たな政策はでてこないので、株価は保合いになっている。というところです。

この後、よい経済統計の数字がでるのか、はたまた悪い数字がでるのかによって、欧米市場は上に行くのか下に行くのかが決まります。どうなるのかは不明ですが、グラフからは当面の安値は出していると思われるので、保合いゾーンの範囲内での反発があると思われす。これは日本にとってはよいことです。

日経平均は今年6月〜11月にかけての保合いゾーンの上限(9288円)を上抜きました。

この上昇の原動力は外国人投資家の買いです。東京市場は流動性の面からは、まだ米国に次ぐ大きな市場です。外国人投資家は日本の株式市場を無視することはできません。現に東証の日々の外国人の売買シェアは60〜70%になっており、日本株の価値は外国人の評価によって決まることが多い。

一応、日本株の運用は必要であるので、外国人投資家は東京市場で売買をしていますが、これまでの政府の経済政策(無きに等しかったが)と日銀の金融政策にはうんざりしていたと思われます。日本株を所有することは必要だが、今の日本株には魅力がない。持てば持つほど損をする。そういう見方であったでしょう。

だが今回発表した安倍リフレ政策は、その考えを破りつつあります。日本株は買いではなかろうか? そういう気運になってきました。

この半年間の日経平均のピーク・ボトムの見つけ方は案外に簡単でした。つまり9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下(例えばC)になるか、9日順位相関が25日順位相関を低い位置で上回る(B,A)で買う。売りは9日順位相関と25日順位相関がともに+80以上になったら売る(例えばc,b,a)。6月以来は保合いであったので、この逆張りはうまくいきました。しかし、今後は「逆張り」は間違うことになるのではなかろうか。これは日本経済がどれほど「変身する」のか? によりますが、衆院解散が決まったことによってようやく「変身」への期待がでてきました。

国の経済が上向くとき、@まず一番に反応するのは株式市場です。次に、A生産が上向き、B雇用が上向き、C消費が上向き、DGDPがアップします。株式市場が上昇するような政策を提示できなかった民主党政権と日銀は、@の局面へすら日本をリードしていくことができませんでした。

さて、これからの日経平均は、これまでの半年のような「逆張り」が通用するとは思われません。「順張り」相場になったと思っています。

最近では、外国人投資家が圧倒的な買いをしたのは、2011年3月の東日本大震災のときでした。外国人投資家は、このまま日本が潰れるはずはない、日本株は極端に割安になったとして、日本の優良株を買いました。それは正しかった。

次に、今年2012年の1月中旬から日経平均はビックリするほどの上昇をしました。図の(p)の8378円から(t)10172円までは21.4%の上昇。(v)10255円ま22.4%の上昇です。これは、@ユーロ圏経済に対する悲観、A中国への悲観、があるなかにあって、B日本経済は、大震災の復興需要だけでもGDPを2%以上アップさせるだろうの期待があったからです。

しかしその期待は急速にしぼみました。@復興が異常にもたついたこと(東電の原発事故の深刻さと復興計画のまずさ)、Aユーロ危機の再発によって円高になったためです。ここから東京市場は、日本の株価は日本経済がどうなるのかを離れて、円相場次第(ユーロとドル)だけに影響される状況に陥りました。株価が上るのも下がるのも為替次第といった、予測不可能な市場になってしまったのでした。

個人投資家は株の取引をやめ、外国人投資家も長期的な展望が持てないので、短期の取引に終始する。市場には強気・弱気の意見を対立させるほどの見方が異なる勢力がないので、一部の短期資金の動向によって、日経平均は日々ころころと強弱が変化する。まるで「おみくじ」のようなものになりました。運があれば日計りでチョット稼げるが、運がなければ負ける。そういうものは「投資」とはいえません。要するに最近の株式投資は、目先のバクチばかりをしていました。

これは個人投資家にとってはまことに辛いことです。日本の株を持てば持つほど損をする。こういう見方に傾かせたことは、民主党政党と日銀が猛反省をすべきことです。(ほったらかしにして、物事がよくなるわけはない!) 株は持てば持つほど利益がでる。つまり日本経済は伸びていき、そこで生活する人間が将来に希望を持つ、という社会にせねばなりません。私の思いは期待過剰かもしれないが、20年にわたる日本経済の沈滞を打ち破ろうとしているのが、今回の安倍構想である。そしてそのバックには強力な経済学者がついているので、これは単なる選挙のスローガンではなく、どうにかして日本経済の建て直しをしようという気運がようやく出てきた。と思っています。


(12.11.26) TOPIX 779P(+3)  日経平均 9388円(+22) 21.5億株 (1兆3080億円)

米国は始まったクリスマス商戦が堅調とかで高い。NYダウは13009ドル(+172)、ナスダックは2966P(+40)。

ナスダックはボトムから「5陽連」を出して強い上昇力があることを表明しました。当面は200日線(2985P)あるいは心理的なメドの3000Pを頭にして3日くらいの調整をするかも知れませんが、最終的には75日線(3048P)を上回り、10月の戻り高値3112Pを目差すのではなかろうか。

日経平均は高寄りして、ザラバ高値9487円(日経先物は8500円)まであったが、その後利食い売りが出たようで、新高値の陰線で終わりました。

小波動のピークらしさのポイントとしては、「新高値の陰線」は2ポイントあります。ただ2ポイントだけではピークらしいと判断はできません。「新高値の陰線」の翌日に「順下がりの陰線」となれば1ポイントが追加されて3ポイントになり、その翌日も「順下がりの陰線」となれば、「3陰連」となるので1ポイントが追加されて4ポイントになります。

この足型のポイントに、@9日順位相関、A25日順位相関、といった指数の水準や、B条件表No.1が売りマークを出したといったチャートの組み合わせや、C25日騰落レシオ、D25日投資マインド指数といった市場全体の過熱の程度、E《デンドラ24》による上値メド、が上乗せされて「今日のピークらしさは4ポイントである(11月26日)」と判定できるわけです。

足型だけに絞れば、@新高値の、A陰線、B翌日が順下がりの陰線、Cその翌日も順下がりの陰線(3日合わせて3陰連)、となります。図の(a)はまだAポイントです。(b)もAポイントでした。(c)はBで、(d)はAでした。(b)(d)での売りは間違いでした。どこで売ればよかったのかというと、(c)の@新高値の、A陰線で、B翌日が順下がりの陰線、を確認してからでした。

11月15日からの日経平均の急騰ぶりは、2012年の1月から3月にかけての上昇と同じだろうか? 違っているのだろうか? と市場は迷っています。1月〜3月の上昇のしかたと「新高値の陰線」の絡みを見ると、「新高値の陰線」は(a〜h)まで8回あります。

このうち単に「新高値の陰線」(2ポイント)で終わったのは、(a)(c)(d)(e)(g)の5回です。この5回の翌日は「順下がりの陰線」にはなっていません。逆に言えば(b)(f)(h)は、@新高値の、A陰線、B翌日が順下がりの陰線 になり、その後しばらくは調整をしています。

(b)の後は7日目に新高値を更新しました。(f)の後も7日目に新高値を更新しました。(h)の後は5日目に新高値を更新しましたがその日がピークになりました。 要するに上昇小波動のピークは(a)→(f)→(h)の3度あったわけです。その3回のピークは「新高値の陰線で、翌日は順下がりの陰線」まで進んでいます。1〜3月の上昇は(b)(f)(h)で小波動のピークを打っています。

これに加えて、9日順位相関を傍証とするならば、9日順位相関は(A)(B)(C)の3度の過熱を表現しています。(a)に対する(A)、(f)に対する(B)、(h)に対する(C)です。現在の足型と9日順位相関は、足型は「新高値の陰線」であるが、9日順位相関は+80を超えています。従って明日「順下がりの陰線」になったならば、小波動のピークが出て、3〜5日は新高値を取ることなく調整をするのではないか。逆に、明日陽線となったり新高値を更新するようだと小波動のピークはまだつけていない。今日の時点では、日経平均がどこまで上昇するのかはわかりません。

はっきりしていることは、@「新高値の陰線→順下がりの陰線」となったときは、3〜5日は調整する。A調整が終わったならば新高値を更新する。B調整が下落に繋がると、大きなピークになる、ということです。

これから押し目買いをしようとする方は、せめて「新高値の陰線→順下がりの陰線」になってからにしてほしい。またカラ売りをしようとしている方は最低でも「新高値の陰線→順下がりの陰線」にならなければ売ってはならない、と思います。


(12.11.27) TOPIX 781P(+2)  日経平均 9423円(+34) 19.8億株 (1兆2299億円)

米国はまちまちの動き。NYダウは12967ドル(-42)、ナスダックは2976P(+9)。

ナスダックはボトムから「6陽連」となり、一層の上昇力があることを表現しています。9日順位相関が+80以上になったので、目先は小幅な調整があるにしても、最終的には75日線(3048P)を上回り、10月の戻り高値3112Pを目差すだろうという考えに変わりはありません。

日経平均は「順下がりの陰線」にはならず、買い意欲が強いことを示しました。それだからこそ、今日の25日投資マインド指数は86となって、過熱であるとして売りマークを出しました。

それでも昨日の新高値の日の小波動のピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、C《デンドラ24》の下から3番目の上値メドの9354円をクリア、D25日投資マインド指数が85%以上(今日)、の5ポイントです。昨日がピークの確率は5分5分であり、極端な過熱感はありません。

日経平均の上値メドや下値メドは、《デンドラ24》の4%波動によって決めていますが、途中で波動パタンが変化すると、上値(下値)メドも変化します。

例えば、(c)の日(11月16日)に日経平均は上昇波動になったのですが、このときの上昇波動パタンは(S452)で、上値メドは低いほうから、@9094円、A9267円、B9354円、C9874円 でした。

そこでこの4つの上値メド(特にAとBを重視して)から日経平均の上昇の限界をウォッチしてきましたが、すでに@ABはクリアし、残るはCの9874円だけになっています。

ところで、(c)の翌日、(C)の日経平均(終値9024円)は先の波動の高値を上抜いたので、新しい波動パタン(S252)に変化しました。このパタンの上値メドは低いほうから、@9354円、A9700円、B9874円、C10307円 ですが、まだ初めの上値メドのA9267円やB9354円に達していなかったので、新しい上値メドは採用せずに、古いときの上値メドを採用してきました。

ここへきて(d)で初めのメドのB9354円をクリアしたので、新しい上値メドにシフトしてもよいかと思います。そうであれば、今後の上値メドは下から順に、@9354円、A9700円、B9874円、C10307円 であるので、現在は1番下の上値メドを上回ったところです。次はA9700円、B9874円がメドになります。 この場合でも9874円は下から3番目の重要なメドです。ここまで上昇したならば、相当大きな反落(-500円以上)があってもおかしくないと思っています。逆にいえば、9874円よりも500円安い9300〜9400円の株価水準はまだ押し目買いが有利です。押し目のタイミングは昨日いったように「順下がりの陰線」が出てから2〜3日の間でしょう。


(12.11.28) TOPIX 771P(-10)  日経平均 9308円(-114) 17.3億株 (1兆 158億円)

米国は小安い。NYダウは12878ドル(-89)、ナスダックは2967P(-8)。

NYダウは3日前に200日線を少し上回りましたが、その後2日間は順下がりの陰線になり、目先は調整する可能性が高くなりました。

ナスダックは昨日、ザラバ高値2985Pで200日線に到達し、陰線となりました。これだけで当面は頭打ちだとはまだいえませんが、NYダウと同じように目先調整する可能性もあります。

その際の下値のメドですが、ナスダックはなんといっても「6陽連」という強いスタートを切っているので、大きな下落があるとは思えません。@株価水準でいえば(a)の窓埋めの2926P、A平均線を重視するなら、株価が一度9日線を下抜いた後、再度上抜いた日に調整が終わったと見てよいと思います。

日経平均も2日続けて高値が切下がり・安値が切り下がったので、目先は調整だと思いますが、11月15日からの上昇は強かった。

今は「HUA」ロケットの第1段エンジンが役目を終えて切り離されたばかりの状態であると思います。次は第2段エンジンが点火されるはずです。

(左側のグラフ)この株価調整はそう大きなものにはならないでしょう。どこまで調整するかは、ナスダックと同じ考え方でよいと思います。

すなわち@株価水準でいえば(a)の窓埋めの9248円 、A平均線を重視するなら、株価が一度9日線を下抜いた後、再度上抜いた日に調整が終わったと見てよいと思います。だいたい9200円くらいが押し目買いの水準ではなかろうか。

右図の右側のグラフは今年1月から3月にかけての日経平均の動きです。(b)の窓埋めはすることなく、9日線を1日下回っただけで再上昇(2段目の上げ)をしました。同じく(c)の窓空けを埋めることなく、9日線を2日間下回った後に、株価(終値)が9日線を上回って3段目の上げに移りました。今回はこの先例が手本になると思っています。


(12.11.29) TOPIX 779P(+8)  日経平均 9400円(+92) 18.1億株 (9991億円)

米国は大統領の「財政の崖」をクリスマスまでに解決することを目指すとの発言があり、反発する。NYダウは12985ドル(+106)、ナスダックは2991P(+23)。

ナスダックは安く始まったものの、オバマ発言で一転上昇し、この小波動の新高値をとり、200日線を上抜きました。ただ高値圏での「陽線のつつみ上げ」は「バケ線」になることが多い。

左側のグラフの(a)は、(きれいな形ではないが)「陽線つつみ上げ」です。翌日は高寄りして陰線で終わり、小波動のピークとなっています。ナスダックもここ2日ほどは注意してみる必要があります。

日経平均は米国株高と円安から高くなる。ただ売買代金は1兆円割れとなっているので、主力株の上昇はそれほどなく、中山製鋼・不動テトラ・板硝子・マツダといった低位株が賑わう。

日経平均はまだ調整中です。次の2段目の上昇を予想して押し目買いをするのは、昨日いったように
  1. 先の上窓を埋める9248円あたり。
  2. 日経平均(終値)が9日線を一度割り込み、再び9日線を上抜いたとき。
  3. 新高値(9487円)を上回ったとき。
リスクとリターンはセットです。リスクが大きければリターンも大きく、リスクが小さければリターンも小さい。上に掲げた順にリスク(とリターン)は大きいのです。
  1. は9248円で買ったとき、そのままズルズルと下げてしまうというリスクがありますが、下げなかったときはABよりもリターンは大きい。

  2. は株価が一度下落した後、再上昇をしたときに買うので、新高値を突破する可能性は高いが、確認をしてから買うのでリターンは@よりも小さくなる。しかし@のように再上昇する兆候なしに買うのではないので、ズルズル下げるというリスクは小さい。

  3. は新高値(2段目の上昇が確定)になってから買うので、リスクはあまりないが、天井つかみになるリスクも少しはある。@Aよりも遅れて買うので、その分リターンは小さくなる。
私はこの調整は買いだと思っていますが、@ABのどれを基準にすればよいのかは不明です(誰も安値・高値は予想できない)。よって@ABのどれかが出たときが買いのタイミングです。間違うとすれば、この調整が「押し目」の下げを越えて大きな下落となるときですが、最悪、200日線まで下落することまで想定してこの間は耐え、200日線水準でもう一度買う。という方針をとれば、大きなリスクはないのではないかと思います。


(12.11.30) TOPIX 781P(+2)  日経平均 9446円(+45) 23.8億株 (1兆4245億円)

米国は小幅ながら続伸。NYダウは13021ドル(+36)、ナスダックは3012P(+20)。

ナスダックは一昨日の「陽線のつつみ上げ」は「バケ線」になることが多いので、ここ2日ほどは注意してみる必要があるといいました。昨日は小さい陽線で続伸となりましたが、今夜の足も見ておいたほうがよい。

そもそも大陽線は出る位置によって、相反した判断ができます。つまり、小波動のボトム近辺で出たときは強い足であり、今後の株価上昇が期待できます。

しかし小波動がある期間上昇したあとに出たときは、買い人気が極まったとして、下落を考えねばなりません。

「陽線のつつみ上げ」は、当日は前日の安値よりもなお安い値を付けたのだから、当初は株価は下落するという見方が多かったわけです。ところが日中の取引でこの見方はヒックリ返り、高く引けたという形です。この「陽線のつつみ上げ」は「大陽線」の性格をさらに強めたものです。

つまり株価が安値圏にあるときの「陽線のつつみ上げ」は、株価が反転する第一歩を示しています。だが高値圏で「陽線のつつみ上げ」が出たときは、@ピークが出たらしいとして売られ、前日の安値が更新されたが、A押し目を待っていた勢力の買いが入って高く終わった、ということを示しています。この押し目買いが正しいのかどうかはわかりません。

グラフの左側の(a)の日が「陽線のつつみ上げ」です。これに近いものを過去のナスダックのグラフから探してみると、右側の(b)(c)の例があります。(b)は「陽線つつみ上げ」の翌日は小さい陽線となって続伸しましたが、その後7日間は高値保合になっています(ボトムから29日目)。(c)も翌日は小陽線となり、その後大きく下落しています(ボトムから52日目)。

一昨日のナスダックはボトムからまだ7日目なので、この例と同じであるとは言えませんが、今夜が陰線になるのか陽線になるのかによって、調整があるのかないのかがわかると思います。

日経平均は円/ドルがやや円高に振れたことから小安く始まったが、円が82円台後半に戻るにつれて、高くなる。

日経平均は、今や円レートと完全に連動しています。ただこの円安は、安倍自民党総裁がリフレ政策を声高にアナウンスしているからです。

市場は、マネーがジャブジャブ供給される→インフレ気味になる(物価が上る)→株価が上昇する。と判断しています。11月第3週の外国人の買いは5000億円を越えたとか。

本当のところをいえば、日銀の金融政策によって円安になるのではなくて、米国の経済が立ち直り、金利が上昇し、その結果円安になるというのが望ましいのですが、眼下の円高を見過ごしていけば、第二第三のパナソニック・ソニー・シャープが出てきます。トヨタでさえ円高が進めば赤字転落となることもありえます。当面は日本はなりふり構わずに円安に導かねばなりません。

そこで円/ドルのグラフを見ると、今は上昇3波動目に入っています。(A)は小幅上昇であったが、(B)でグイと上昇が加速され、(C)でも同じくらい上昇しています。

(B)への上昇は日銀の追加金融緩和を期待してのものでしたが、日銀の発表が出たとたんに株価は下落しました。日銀の政策はとうてい市場に受け入れられるものではなかった。

今回の(C)は3度目の挑戦です。これは安倍発言によるものです。上図の日経平均は2段目の上昇過程にあると思われますが、円レートは3段目の上昇(円安) 過程にあります。

グラフからは円レートの水準を予想することはできませんが、目先は、一度は9日線を下回るような円レートの調整(81.50円くらい)があるのかな、と思っています。


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