日経平均をどう見たか・判断したか (2012年8月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(12.8.1) TOPIX 729P(-6)  日経平均 8641円(-53) 15.7億株 (1兆 88億円)

米国はFOMCとECB理事会を控えて小安い。 NYダウは13008ドル(-64)、ナスダックは2939P(-6)。

ナスダックのグラフは(この小波動の)新高値の陰線につづいて順下がりの陰線となっているので、上昇力は乏しいことを表現しています。

日経平均は、一応株価が3日連続して9日線を上回っているので、25日線あるいは75日線までの戻りがあるとしてもよいが、この3日間の足型がピーク時に出る「両はらみ」に近似しているのが気になります。

陰陽足の並びが「小」の字の形になっているとき、これを「両はらみ」と呼びますが、今日の足は陰陽足の実体(始値と終値)だけを見れば立派な両はらみです。ただザラバ高値・安値を見ると、昨日の安値は8585円、今日の安値は8578円なので、正確には「はらみ」ではありません。

高値圏で「両はらみ」の足型がでるのは、次の理由によります。「小」の字の左から順にいうと、
  1. 上昇してきて、1日の値幅が小さくなった。これは上昇力が小さくなったことを表現しています。グラフでは8328円をボトムとして、窓空け陽線が出た次の陰線がこれにあたります。

  2. 上昇力が小さいと判断した向きは、翌日の寄り付きで利益確定のための売りを出すので、昨日よりも安く寄り付きます。しかし一方では、まだまだ株価は上昇余地があると考えている向きは、これは絶好の買いのチャンスだと買い上り、前日の高値を上回ります。昨日の大きな陽線がそれです。

  3. ただ、まだまだ上ると判断した向きが正しければ、今日も株価は上昇したはずですが、今日はそうはならず2日前の小陰線と同じような小さな値幅となりました。これによって3日間の足は「小」の字になった(近似した)のです。
このことは、昨日の買いによる上昇が間違っていたのではないのか、という疑念をいだかせます。こういう背景があるので、単純に株価が9日線を3日連続して上回ったから株価の上昇力は強いとはいえません。

ここは今夜のFOMCの表明と明日のECB理事会の決定内容を見るまでは軽卒に動けないところです。

■■ ツールキット(2010)のユーザーへのお知らせ ■■

日経先物寄引売買のためのツールキット(2010)の解説 に「ツールキットの使い方」として5章を追加執筆したのでご覧下さい。

■■ 日銀がいかに無作為の罪を犯しているのかを知りたいユーザーは以下の本が参考になります。

@日本銀行は信用できるか・・・・岩田規久男 (講談社現代新書)2009年 720円
Aユーロ危機と超円高恐慌・・・・岩田規久男 (日経プレミアシリーズ)2011年 850円


(12.8.2) TOPIX 732P(+3)  日経平均 8653円(+11) 16.2億株 (1兆 85億円)

FOMCは、追加の金融緩和はしないと決定。 NYダウは12971ドル(-37)、ナスダックは2920P(-19)。

7月のISM製造業景況指数は予想は50.2でしたが49.8と2か月続けての50割れとなりました。確かに景気は失速しています。

このため景気を素直に反映するナスダックは、なかなか75日線を完全に上回ることができません。今日で順下がりの3陰連となって、先の小波動のピーク2976Pを上抜けない可能性が大きくなりました。

小波動のピークは順次切り下がっているが、ボトムは順次切り上がって「三角もちあい」の形になっています。三角保合いはいずれ上か下かに放れるものですが、米国景気を基準にするなら下へ放れる可能性がやや高いと思われます。

上にいくとすれば追加金融緩和策が発表されるときでしょうが、これまでにFRBが大胆な金融緩和をしたのは、先日いった2009年のQE1、2010年8月のQE2と昨年9月のツイストオペの開始です。そのときのナスダックのグラフを見ると、株価は200日線を割り込んでおり、75日線は200日線の下位にありました。現在の株価と75日線は200日線より上位にあるので、この視点からすると大胆な追加金融緩和はまだ先のことといえます。

FOMCで追加金融緩和が見送られたことから、米国10年物国債金利は1.527%へ+0.06%上昇。これによって円レートはやや円安方向にぶれたので、日経平均は小高く終わる。

今日で株価は9日線を4日連続して上回っています。買戻しが終わった後も値持ちがよく、図の6月の○と同じく上昇が持続するのではないかともいえますが、まだ戻り売りが出ていないから下げないともいえます。次に陰線が出たときどの程度の下げになるのかを確かめたい。

戻り売りが出てくるのは25日線(8766円)か75日線(8850円)でしょう。だから8750円〜8850円くらいまでの上昇余地がありますが、そこまで上昇する元気があるのかどうか。ナスダックが上放れない限り難しいのではなかろうか。


(12.8.3) TOPIX 723P(-9)  日経平均 8555円(-98) 17.6億株 (9431億円)

ECB理事会では南欧国債の買い入れの量や時期の具体的な方針が表明されず、金利も0.75%の据え置きということで、欧州の株式市場は失望感が出て-2.5〜-3.0%程度下げる。

米国も続落。NYダウは12878ドル(-92)、ナスダックは2909P(-10)。

今夜は米国の7月雇用統計が発表されます。市場予想は+10万人とか。

日経平均は欧米市場の下落を受けて安く始まる。昨日引け後にシャープとソニーが2013年3月期の業績予想を下方修正しました。今日のシャープは暴落。一時はストップ安の187円(-80円)まで下げ、192円(-75円)で終わる。なんと-28.09%の下落です。シャープ株を安いと思って買った向きは1日で-30%の損失を抱えることになりました。当然に、こんなことは受容できないので投売りが相つぎ、出来高は2億4400万株とまるで倒産前のような様相です。

ソニーも897円(-67)と-6.95%の下落。これに引きずられて今期は黒字予想のパナソニックも564円(-22)と下落し、電機部門は全滅です。少し前までは、電機と自動車は日本経済を支える両輪・両翼の存在でした。だが寂しいことに電機は日本の経済を支える力を失ってしまったようです。

電機が没落した原因は、ガラパゴス現象といわれたように、日本人のニーズに合わせた製品ばかりを開発してきたことです。それは世界では過剰な機能であって、操作が複雑で高いものよりも操作が簡単で安いものを求める需要に答えられなかったことでしょう。

日本の家電製品は確かにタイシタものです。炊飯器は極上の飯を炊き上げる。エアコンも省電力の工夫がされている。空気清浄機はマイナスイオンを発生し室内の除菌もする。テレビはHDD内蔵で、キーワードを入れておけば勝手に録画してくれている。 どれもすばらしい技術だと思いますが、発展途上国では贅沢だし需要は出てきません。よいものを作ったからといって売れるとは限りません。

電機メーカーは国内に特化して高度・複雑なものを作っていくのか、世界に売れる普及品を作っていくのかを考えねばなりません。それは、@新薬開発を目指すのか、Aジェネリック薬品に特化するのかの選択です。


(12.8.6) TOPIX 735P(+11)  日経平均 8726円(+171) 14.4億株 (8363億円)

ECBが南欧の短期国債を買い入れるかも知れないとして欧州市場は+4〜6%の大幅高。

米国の7月雇用統計は予想(+10.0万人)を上回る+16.3万人であったことから米国市場も大幅上昇。NYダウは13096ドル(+217)、ナスダックは2967P(+58)。

雇用が15〜20万人増加すれば米国の失業率は次第に低下するとされていますが、失業率は8.3%と前月よりも高めになったので、諸手を上げての株価上昇とはならなかった感じです。

ISM非製造業指数は前月の52.1から52.6へ上昇しましたが、先日のISM製造業指数が49.8というのが、魚の小骨が喉に引っかかったようで、どうも強気になれません。

欧米株式の上昇を受け、また円が対ユーロで円安方向にぶれたことから、日経平均は高く始まるも、25日線で上昇は止まる。

一応《デンドラ24》の4%波動は上昇転換し、上値メドがでました。下から順に@8783円、A8951円、B9034円、D9536円ですが、下からA番目の8951円というのは200日線の水準であり、ここへ到達するには、25日線と75日線を上抜かねばならないという試練があります。

今日の出来高は14.4億株、売買代金が8300億円しかない上昇では、買戻しによる上昇でしかなく、到底新規の買い物が入ったとは思えません。よってAの8951円まで上昇する力はなく、よく戻しても8800円だろうと思っています。


(12.8.7) TOPIX 743P(+7)  日経平均 8803円(+77) 14.6億株 (8240億円)

Eドイツのメルケル首相がECBの国債買い入れを支持したことから、とりあえず当面の欧州不安は後退し、欧米市場は高い。NYダウは13117ドル(+21)、ナスダックは2989P(+22)。

ナスダックは三角保合いを続けていましたが、最も高い小波動のピーク2987Pを上回り、形としては上放れとなりました。しかし昨日の出来高は15.0億株であり、とても力強い上昇であるとはいえません。

海外株高を受けて日経平均は25日線を突破して上昇するが、75日線(8816円)の手前で上げ止まる。

今日の陽線は形としては、上下のヒゲがごく短かいので強い足ですが、出来高は14.6億株・売買代金は8200億円と少なく、75日線を突破できるようなエネルギーはない感じです。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」が、ポロポロと戻り売りのマークを出し始めたので、戻り売りのマークの扱いについて述べておきます。

「戻り売り」は、@株価が75日線よりはるか下方にあったものが、A75日線まで上昇してきたときに、戻りの力は一杯である。これ以上の上昇は難しいとして売ることをいいます。基準は75日線です。

9433「KDDI」は(a)で戻り売りマークが出ましたが、@(a)の日の75日線からのカイリ率は5.0%ありました。Aまた初めて75日線を上回ってから連続して6日間75日線を割り込むことはありませんでした。(a)の時点では、株価は完全に75日線を上回っているので、戻り売りをする余地はありません。

戻り売りが有効なのは、図の(b)の日です。(b)とその後の3日間は、@75日線からのカイリ率が-1.0%程度である。A株価が75日線を5日連続して上回っていない、という状況にあるので、もし(b)で戻り売りマークが出たら、売りを検討する余地があります。

ただ(c)で「3陽連」を出して上昇してきているので、この小波動の上昇力は強いと思われます。(b)で戻り売りマークが出たとしても、売りにくいといえます。

6762「TDK]は(a)で売りマークを出しましたが、@75日線にはまだやや遠い(カイリ率-4.60%)、A(b)からの上昇は、現在伸び悩んでいる、というところから絶好の戻り売りではありません。

2〜3日中に、@新高値の、A陰線、Bしかも上ヒゲが長い、あるいは長大陰線になる、といったことがあれば売り場です。

7203「トヨタ」は、@75日線からのカイリ率は+3.17%であり、A株価が75日線を上回ってからまだ2日目です。Bこの小波動のボトム(b)からの上昇過程において「3陽連」は出ていません。

こういうことを考えると、トヨタはもういいところまで戻ったのではないかと思います。(今日の終値は3185円) もしトヨタがさらに上昇するのであれば、先の小波動のピーク(3260 円)を上回ります。このときは判断は間違っていたとしなければなりません。


(12.8.8) TOPIX 745P(+1)  日経平均 8881円(+77) 20.8億株 (1兆2021億円)

欧米市場は続伸。NYダウは13168ドル(+51)、ナスダックは3015P(+25)。

5月は、@仏大統領選でサルコジ前大統領が破れ、Aギリシャは連立政権が組めず、Bギリシャはユーロを離脱するのではないかの観測がでたり、Cスペインの銀行の格付けが軒並み引き下げられ、など欧州債務問題によって世界同時株安となりました。

今は欧州問題がひとまず落ち着いているので、ロンドン市場は5月の株価水準まで戻ってきましたが、ナスダックはもう少し戻り切れていません。7月雇用統計はよかったものの、製造業の景況がダウン気味なのが原因だと思います。

ナスダックは昨日(a)で4陽連となりましたが、図の(b)(c)では4陽連となった日か翌日に小波動のピークをつけています。この先例と同じようになるのではなかろうか。

日経平均は海外市場が好調なのを受けて高く寄り付き、一時は8962円と9000円寸前まで上げたものの、その後は失速。200日線で押し戻された格好です。

小波動のピークらしさのポイントは、@新高値の、A陰線(小幅だが、今日の上ヒゲとあわせて1ポイントとする)の2ポイントです。B今日のザラバ高値は《デンドラ24》の下から2番目の上値メド(8951円)をクリアしているので、これを1ポイントにしたところでまだ3ポイントです。

よってポイントからはまだ小波動のピークがでそうとはいえませんが、75日線と200日線の間のゾーンには戻り売りをもくろむ向きがあることがはっきりしました。そう簡単には200日線を上回ることはできないと思います。

定点観測の9銘柄を見ても、今日陽線で終わったのは2銘柄しかなく、7銘柄は陰線です。特にトヨタ・野村は「新高値の陰線」となって小波動のピークとなる可能性が出てきました。日経平均もその可能性があります。


(12.8.9) TOPIX 751P(+6)  日経平均 8978円(+97) 19.4億株 (1兆 623億円)

欧米市場は小動き。NYダウは13175ドル(+7)、ナスダックは3011P(-4)。

日経平均は昨日は意外な上昇をした末に、@上ヒゲの長い足になったし、Aザラバ高値が200日線の水準でもあったので、今日はなにがしかは下落するだろうと思っていましたが、さにあらず。

昨日の終値と同じ水準で寄り付いた後、前場では昨日の値幅の範囲内での動きでしたが、後場に入ると昨日の高値を上回って9004円まで上昇。その後戻り売りに押されたが8978円で終り、大きな陽線になりました。

8月に入ってからの、最近4日間の値上がり幅は(6日)+171円→(7日)+77円→(8日)+77円→(9日)+97円です。6日と7日の出来高は14億株ほどであり、その上昇の中身は充実したものではないと思っていました。ところが昨日8日は20億株を超え、今日9日も19億株を超えています。

これを見て、気の早い向きは今年2月のような大きな上昇相場の再現を期待していますが、それは難しいのではないか。

右図で株価が75日線を上回った(a)の日の出来高は21.3億株です。翌日は25.9億株まで増加。これが三段跳びでいえば、第1段のホップの上昇です。

ホップの後、出来高が19億株以下になったのはa'の16.4億株の1日だけでした。その後は常時20億株以上の出来高ができて、(b)で200日線を上回った後も、20億株を下回る日はなかった。株価が伸び悩んだb'の日でも19.2億株出来ています。(b)からはステップの上昇となりました。

最後のジャンプは、b'の後出来高は再び20億株に戻り、(c)の日に初めて19.5億株に減り、d'の日に16.8億株まで減少して、ジャンプが終わったのでした。

つまり株価が継続的に上昇するには、今の市場環境では19億株以上の出来高が必要です。19億株を下回るような出来高になったときは、株価の上昇力は弱くなったと思わねばなりません。

昨日・今日の日経平均の上昇は19億株以上の出来高を伴っているので、あるいはこの出来高が続いて、さらなる上昇をする可能性もありますが、@両日の日経平均の上昇は明日のSQを睨んだ腕力的な上昇だと思われること、A欧州・中国・米国の景気はよくないこと、B円高が解消しないこと、などから、20億株以上の出来高を維持することは難しいのではないか。 明日のオプションSQ後の株価の動きと出来高を見たいと思います。出来高が19億株以下であれば、戻りは終わった可能性が強くなります。


(12.8.10) TOPIX 746P(-5)  日経平均 8891円(-87) 15.9億株 (9410億円)

欧米市場は小動き。NYダウは13165ドル(-10)、ナスダックは3018P(+7)。

NYダウとナスダックのここ2日間の動きは小さく、株価は伸び悩んでいますが、9日順位相関は+80を超してきました。NYダウは来週早々にも25日順位相関も+80を超えるので、過熱感が出て、調整が入るだろうと思います。

今日発表された中国の7月の輸出は、前年比+1.0%(予想は+8.6%)と急激なダウンとなりました。

今年に入っての輸出の伸び率(対前年比)は、@-0.5%、A+18.4%、B+8.9%、C+4.9%、D+15.3%、E+11.3%、ですから、F+1.0%というのは割りとショッキングな数字です。

EUへの輸出は-16%減少したのが大きな原因のようですが、EUの経済がすぐに立ち直るとは思えないので、中国の輸出はしばらくは厳しそうです。これは日本の中国に対する輸出が厳しくなるということを意味します。4-6月期が終わった段階で早くも2013年3月期の業績予想を下方修正する企業が続出しているのは、思った以上に世界の景気は悪いということでしょう。

日経平均は8月オプションのSQが通過。SQ値は8914円で、一部が目指した9000円には足らなかった。

200日線を超えて上昇していくには、今年の2月〜3月を手本にすると、出来高は19億株、売買代金は1.1兆円くらいが出来なければならないと思っていますが、今日の出来高は15.9億株、売買代金は9400億円で、これに届きませんでした。

SQがらみの売買を差し引くと、実質はもっと少なかったわけです。来週の月曜日は、今夜の欧米市場がよほど上昇しない限り、出来高・売買代金ともに細るはずなので、どうも2月3月のような上昇は期待できないようです。

現在の小波動のピークらしさのポイントは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B《デンドラ24》の下から2番目の上値メドの8951円をクリア(下から3番目の9034円がついたらもっと堅いのだが)、の3ポイントです。ポイントからは小波動のピークをつけたとはいえませんが、上昇する材料もない。 いったん25日線水準の8750円くらいまで下げて、新たな材料を待つのではなかろうか。


(12.8.13) TOPIX 746P(+0)  日経平均 8885円(-6) 10.9億株 (6144億円)

中国の7月の貿易収支の伸びが激しく低下したことから、欧州市場は小安い。米国も安く寄り付いたが、薄商いで最後は買い戻しが入って小高く引ける。

NYダウは13207ドル(+42)、ナスダックは3020P(+2)。NYSEの出来高は26.4億株、ナスダックも15.3億株とバカンスモード。

ナスダックは7連続陽線となりましたが、最近の4本は同じようなす位准でモタモタしていて、こんなところで陽線を使いすぎるのはもったいない。

日本もお盆に入り、商いは低調となる。売買代金はわずかに6100億円。まあまあの出来高が出来たのは、シャープ(200円)、板ガラス(62円)、アイフル(160円)、OKI(91円)、太平セ(171円)と低位株ばかり。

ロンドン五輪が終わりました。オリンピック景気というものがあります。代表的なのは1964年の東京オリンピックです。このときは新幹線を開通させ、高速道路を作り、国立競技場(武道館も)を作り、と巨大な公共投資が行なわれ、国民はきそってカラーテレビを買いました。だがオリンピックが終わるとこれら公共投資が消えることによって景気が悪化し、1965年には山一證券に日銀特融が行なわれるように不況に陥りました。

1988年のソウル、1992年バルセロナ、1996年アトランタ、2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン。先進国入りしようとする国は無理をしてでもオリンピックを成功させたい。またこれを期にインフラの整備をしたい。そういうことから公共投資の増加が景気を嵩上げしますが、オリンピックが終わったあとは景気は減速します。ひどい例では借金(国債発行)をしたことによって通貨不安に襲われ、経済はガタガタになりました。

世界からオリンピックを見るためにやってきた観光客は来ない。消費需要は減退する。インフラにかけた投資は回収できない。ソウル(韓国)もバルセロナ(スペイン)もアテネ(ギリシャ)も一度は国の経済が危機に陥りました。おそらく北京(中国)の今の経済はその後遺症でしょう(しかも上海万博までした)。

ロンドン(英国)は先進国であるので、大規模なインフラ整備をする必要はなかったため、その反動は大きくないと思いますが、過去の例からはオリンピックが終わって2四半期目(半年後)は必ずといってよいほどGDPはマイナスになります。現在欧州経済はマイナス成長になっていますが、ロンドン五輪閉幕によって、さらに景気が悪化する可能性が高いのではないか。


(12.8.14) TOPIX 749P(+2)  日経平均 8929円(+44) 16.7億株 (1兆 9億円)

日中の経済統計が悪かったことから、欧州は小安い。米国はマチマチ。

NYダウは13169ドル(-38)、ナスダックは3022P(+1)。NYSEの出来高は23.9億株、ナスダックも13.1億株と昨日よりもさらに出来高は減っています。

NYダウ・ナスダックともにいっこうに下落する兆しがありません。NYダウは6日連続して13100〜13200ドルの100ドル幅のゾーンにいます。ナスダックは5日連続して3000〜3028Pの約30P幅のゾーンにいます。

1日に100ドルや30P上下することはいくらでもあるのに、このゾーンを抜け出ることができません。上にいくのか下にいくのか?

順位相関からは、NYダウは9日・25日順位相関がともに+80以上になったのでピークとなってよいところだし、ナスダックも8連続陽線となっているし、2〜3日後には9日順位相関と25日順位相関が+80以上になります。まずは下げる確率が高いと思いますが、ここ3日間の出来高の少なさからは、特に過熱しているわけでもありません。判断しかねる状況です。

ナスダックが膠着すれば、日本株も膠着します。日経平均は3日間して8850〜9000円の150円幅のゾーンに収まっているし、TOPIXは742〜753Pの11P幅のゾーンから抜け出せないでいます。まことに方向性がない。

昨日の出来高は11億株弱と夏枯れ状態でしたが、今日は為替が円安方向に振れたことから買いが入りました。

しかし最終的には、円安で買われるべき電機・自動車といった銘柄は逆に下がり、為替に関係のない通信・電力ガス・食品が上昇。為替は売買の指針にはなりませんでした。

米国株と同様に上に行くのか下に行くのかの判断はできにくいのですが、日経平均は「トヨタ」と「三菱UFJ」が先導すると思っているので、両銘柄のグラフを掲げます。

「トヨタ」は新高値の陰線を出した翌日は陽線になりましたが、そのは3連続陰線で、今日は9日線を割り込みました。下落の第一歩を踏み出した可能性があります。

「三菱UFJ」の小波動は、高値が398円→387円と切り下がっています。今日は75日線を割り込みましたが、なんとか先の安値350円を割り込むことは免れました。

「トヨタ」が9日線を3日連続して下回る。「三菱UFJ」が75日線を5日連続して下回る。という現象がでたならば、日経平均はピークを打って下落すると思いますが、そうそうならなかった場合は弱気は厳禁。強気になること。


(12.8.15) TOPIX 747P(-2)  日経平均 8925円(-4) 15.0億株 (8475億円)

ユーロ圏の4-6月GDPは前期比で-0.2%、年率で-0.7%でした。これは市場が予想していた範囲内の数字なので悪材料にはなりませんでした。むしろドイツのGDPが前期比で+0.3%と予想の+0.2%よりもよかったので、欧州市場は小幅高となる。

米国は7月小売売上高が前月比+0.8%(予想は+0.3%)とよい数字が出たことから、一時、この上昇小波動の新高値をとったものの、その後は利食い売りに押されて下落して終わる。 NYダウは13172ドル(+2)、ナスダックは3016P(-5)。

ナスダックは、@新高値の、A陰線 となりました。B9日順位相関が+80以上にあるので、現在の小波動のボトムらしさは3ポイントです(4ポイントが5分5分)。明日がC順下がりの陰線、になれば4ポイントになります。そうでなければ2〜3日後には25日順位相関が+80以上になるだろうと推測できるので、その段階でピークらしさは5分5分になります。

7月の雇用統計以来、米国の経済統計の数字は案外によいものが出てきています。経済が伸びれば、金利が上昇し、ドル高になります。図の(b)の日は今回の小波動のボトムでしたが、この日の米国10年物国債の利回りは1.390%でした(日本は0.720%なので金利差が0.67%あった)。

昨日の(a)の日の米国債利回りは1.743%に上昇しています(日本国債の利回りは0.815%なので、日米の金利差は0.928%)。利回りだけを見れば日本国債よりも米国国債を買うほうが有利です。ただ米国国債を買ってもドルが金利差以上に、対円で下落すれば逆に不利な選択をしたことになります。このあたりが外債を買うかどうかの難しさです。

今日の為替は対ドルで78.85とやや円安方向にふれています。米国景気がよくなれば米国株価が上昇し→ドル高・円安が進み→日本の輸出企業の採算を向上させ→日本株の上昇に繋がる という連鎖は確かなことです。その意味でも米国経済を把握することは、日経平均を判断するために絶対に必要です。


(12.8.16) TOPIX 759P(+11)  日経平均 9092円(+167) 15.7億株 (9238億円)

米国は小動きに終始する。NYダウは13164ドル(-7)、ナスダックは3030P(+13)。

NYダウは8日間の高値もみあいを続けていますが、9日と25日の順位相関はすでに+80以上の水準まで上っています。普通なら楽観人気に偏ったと判断できるところですが、今日の出来高は25.6億株と少なく、ボリューム面からは楽観人気になっているとはいえません。

ナスダックは、一昨日「新高値の陰線」となったのでで、昨日は連続いて下落するかと見ていましたが、陽線で切り返し、9日線を割り込まず。今のところ小波動のピークらしさは3ポイント。

NYSE出来高が30億株、ナスダックが18億株くらにならないと、米国株の行く末はわかりません。

昨日の米国10年物国債の利回りは1.820%(+0.08)、日本国債は0.855%(+0.02)で、金利差は0.965%に拡大。為替はこのため円安方向に振れ、輸出関連株の買い戻しが入って、日経平均は9000円台に乗せる。

ただ実質金利の面からは日本国債のほうが高い。日本のインフレ率は-0.2%くらいで米国は+1.4%くらいです。名目金利からこれを差し引くと、日本国債の実質金利は1.055%、米国は0.420%です。日本国債のほうが利回りはよい。

こういうことを考えると、このままどんどん円安になるとは考えにくい。円安がはっきりするのは、米国国債利回りが2.5%くらいになってからではなかろうか。

日経平均は6日間にわたる高値圏での揉み合いを上放れました。先の小波動のピーク9136円を上抜けば、中勢モデル波動は(A→B→C→D)の段階になります。ただ どこまで上昇するかは円レートしだいです。円レートがそれほど円安になるとは思えないので、たとえ(B)を上抜いたとしても(D)の高さは低いのではないかと思っています。ちなみに《デンドラ24》の最も高い上値メドは9536円ですが、それをクリアするためには円レートが82円くらいにならねばなりません。

今日のザラバ高値9094円は、《デンドラ24》の下から3番目の上値メドの9034円を上回ったので、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B上値メドをクリア の3ポイントです。


(12.8.17) TOPIX 765P(+6)  日経平均 9162円(+69) 17.4億株 (9629億円)

欧米は反発。NYダウは13250ドル(+85)、ナスダックは3062P(+31)と続伸。

ようやく出来高が普通の規模に戻ってきました。NYSEは29.6億株、ナスダックは18.9億株。

NYダウは8日間の高値もみあいを続けていましたが、昨日は上放れました。ナスダックも上放れて、現在の局面はモデル波動(A→B→C→D→E→F→G→H)の(D)を取りにいっていることが、より明瞭になりました。

これまでは出来高が不足していたので、この株価の動きを信用してよいものかどうかの迷いがありましたが、昨日の出来高であるなら信用できます。

日経平均は、今日も小幅ながら円安となり、株価は続伸。先の小波動のピーク(B)9136円を上回ったので、モデル波動の(D)を目指していることが確定しました。ただ東京市場の出来高はまだ少ないままです。来週からは売買シェアの60〜70%を占める外国人投資家も戻ってきます。そこからの動きが本番です。

私は、日経平均の先行きを判断するときの判断材料としては、@小波動のピーク・ボトムらしさのポイントをカウントする。A日経平均に連動する(それは日経平均を左右するのだが)銘柄がどうなっているのかを調べる。の2つを使っています。

いまのところピークらしさのポイントは3ポイントです(@新高値、A9日順位相関が+80以上、B《デンドラ24》の下から3番目の上値メドの9034円を突破)。

次に日経平均に大きな影響を与えていると思われる銘柄の動向ですが、今は「トヨタ」と「三菱UFJ」を採用しています。

今日の動きは、「トヨタ」は日経平均と同じく、先の小波動のピークを上抜いて、モデル波動の(A→D)の局面に入りましたが、「三菱UFJ」はそうならず。どころか小波動のピークは(D→d')と切下がり、今日もこの切下がりのトレンドラインを上抜けませんでした。

今回の円安は、@米国金利の上昇→Aそれに引っ張られての日本の金利の上昇、がもたらしたものです。B日銀の金融緩和による低金利による円安とは違います。銀行は金利上昇によって、より低い利回りの時期に取得した国債で含み損を出しつつあるのではないか。その不安が「三菱UFJ」の株価に現れている感じです。この金利上昇は銀行にとってはマイナスです。

ドル高を原因とする円安に傾いたとしても、@輸出企業はプラス、A金融期間はマイナスとなるので、トータルでは日経平均の大きな上昇は望めないと思っています。


(12.8.20) TOPIX 764P(-1)  日経平均 9171円(+8) 13.1億株 (7601億円)

欧米は小幅上昇。NYダウは13275ドル(+25)、ナスダックは3076P(+14)と続伸。週末のためか出来高はやや減って、NYSEは27.8億株、ナスダックは15.9億株。

ナスダックは9日・25日順位相関がともに+80以上になったので、小波動のピークらしさは3ポイント(4ポイントが5分5分)。

日経平均は、今日も小幅ながら円安となったので高く寄り付くが、その後は少しダレて終わる。まだ外国人投資家の東京市場への戻りがなく、出来高は13.1億株・売買高は7600億円とわずか。

出来高が薄いので、グラフの信頼性はやや劣りますが、今日は一応、@新高値の、A陰線になりました。B9日順位相関が+80以上、C《デンドラ24》の下から3番目の上値メドをクリア、から今日のピークらしさは4ポイントです。 明日はD25日順位相関が+80になるはずですから、明日はピークらしさは5分5分になります。ここから買うという段階ではありません。

7203「トヨタ」は、@新高値の、A陰線、B25日順位相関が+80以上 の3ポイント。まだピークがどうのという段階ではありませんが、円安が株価にあまり効いてこなくなっているので、株価の動きは鈍い。

8306「三菱UFJ」は7月末の(9)398円を上回ることができず、(a→b→c)と、反発するとすぐに売られて陰線になる、という 弱い動きです。200日線を挟んでの保合い中ですが、銀行株が上昇しないのに日経平均が上昇することは難しい。

9984「ソフトバンク」は内需株の代表として上昇してきましたが、どうも息切れをし始めているようです。その現象は、@一昨日が新高値の 、A陰線、B昨日が順下がりの陰線。これでピークらしさは3ポイントです。昨日の陰線で9日線を割り込んだので、目先は調整する可能性がでてきました。

今日は陽線となったものの、終値で9日線を上回ることができず。明日も9日線を回復できなかったならば、ソフトバンクは調整入りしたと思うほうが正しいでしょう。そのときの下値メドは7月下旬の2810円あたりだろうと思っています。


(12.8.21) TOPIX 765P(+0)  日経平均 9156円(-14) 12.3億株 (6981億円)

欧米は小幅反落。NYダウは13271ドル(-3)、ナスダックは3076P(-0)。出来高は前日よりも減って、NYSEは26.3億株、ナスダックは14.2億株。

ナスダックの小波動のピークらしさは3ポイントのまま(4ポイントが5分5分)。

東証1部の出来高は12.3億株・売買代金は6980億円ときわめて薄く、夏休暇が終わっても外国人投資家が参入してきません。

日経平均は、小さい足ながら順下がりの連続陰線になり、25日順位相関が+80になりました。

形の上では、昨日が@新高値の、A陰線、今日がB順下がりの陰線、昨日のC9日順位相関が+80以上、今日のD25日順位相関が+80以上、E《デンドラ24》の上値メドの9034円をクリア、と小波動のピークらしさは6ポイントになりました。

だがその内容は、5日連続して売買代金が1兆円を割りこんでおり、特にこの2日間は7600億、7000億弱と極めて少ない。開店休業の状態ですから、出来高面からは決して過熱しているとはいえません。

一昨日がピークであるならば、下落を暗示する大陰線が欲しいところです。それまではいくら6ポイントあるといっても、売りが有利になったとはいえません。


(12.8.22) TOPIX 762P(-2)  日経平均 9131円(-25) 12.3億株 (6981億円)

米国は幅続落。NYダウは13203ドル(-68)、ナスダックは3067P(-8)。出来高は増加し、NYSEが31.1億株、ナスダックは15.4億株。

NYダウ・ナスダックともに、寄り付き直後は上昇したものの、その後は大引けにかけてズルズと下げる。特に悪い材料はなかったので利食い売りに押されたようです。

このため昨日の足は、ちょっとした新高値の陰線となりました。陰線の値幅がそこそこあってしかも上ヒゲが長く、出来高は通常のボリュームだった。

ナスダックのピークらしさは、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、C9日順位相関が+80以上、の4ポイントとなりました。もし明日も続落となれば5ポイントとなって、小波動のピークを出した確率が高くなります。明日(今夜)の米国市場は注目しなければなりません。

東京市場は相変わらずボリューム不足・エネルギー不足です。売買代金は3日連続して8000億円を下回る。

こういうときの株価の動きをどうのこうのと言ってもしかたがないのですが、日経平均の小波動のピークらしさは、2日前の@ 新高値の、A陰線、昨日のB順下がりの陰線、そして今日のC3院連。足型だけですでに4ポイントです。

ここへ、D9日順位相関が+80以上、E25日順位相関が+80以上、F《デンドラ24》の上値メドをクリア、とくればすでに7ポイント。

図の右側は25日投資マインド指数のグラフです。85.0以上になれば1ポイントが加算されますが、昨日は84.7に達していました。明日は85.0以上になることはありませんが、金曜日か来週初めには85.0以上になる可能性があります。そうなれば全部で8ポイントになるわけで、いくら出来高が薄いといいっても売りが有利であると判断せざるを得ません。


(12.8.23) TOPIX 764P(+1)  日経平均 9178円(+46) 13.8億株 (8394億円)

米国はマチマチ。午前中は続落歩調だったが、午後に8月1日のFOMC議事録が発表され、その内容から追加金融緩和期待がでて反転する。NYダウは13203ドル(-68)、ナスダックは3067P(-8)。

ナスダックは新高値の陰線に続いて、順下がりの陰線になるかと思っていましたがそうはならず。

追加金融緩和を予想して、米国10年物国債利回りは1.698%(-0.110)と低下したためにやや円高に振れる。

日経平均は安く始まったものの、為替が落ち着いていたことから、先物に思惑的な買い物が入り上昇する。ただし売買代金は8400億円と少ないので、今日の動きが本物であるとはいえません。

今日の足(a)は、前日の小陰線をつつみ上げた格好です。「陽線つつみ上げ」がボトム圏内で出たときは、買いのチャンスとなりますが、ピーク圏内で出たときは「化け線」(ダマシ)になることが多い。

図の(b)が化け線に近い足です。(b)の翌日も上昇するかに見せておいて、逆に3日間下落しています。(b)はボトム8328円からまだ4日目であったので、大きな下落にはつながりませんでしたが、今日の(a)のようにピーク圏にあるときは、警戒したほうがよいと思います。

これまで、日経平均用の条件表はNo.2「日経平均用'96」使ってきましたが、今日からNo.1「日経平均用(2012)」を使うことにします。

日経平均(現物)で売買マークが出たら、1)翌日の始値で仕掛け、2)5日が経過したら翌日の始値で決済する。という売買ルールで1997年1月〜2011年12月までの15年間の検証をすると、No.2「日経平均用'96」は
  1. 179件
  2. 100勝79敗
  3. 勝率55.9%
  4. PF1.49倍
となっています。悪い成績ではありませんが、買いマークと売りマークを区別した成績は、次のようになっています。

(表1)No.2 日経平均用'96の成績(1997年〜2011年までの15年間)  単位(M)
No. タイトル トレード数 累計損益 平均利益 ドローダウン 勝率 Pファクタ 連敗
売り・買いとも 179回 920M 5.1M -361M 55.9 % 1.49倍 6連敗
買いマーク 109回 1048M 9.6M -319M 62.4 % 1.94倍 5連敗
売りマーク 70回 -128M -1.8M -260M 45.7 % 0.83倍 8連敗

(表1)を見ると、買いマークの勝率は62.4%で、平均利益は+9.6Mとなっています。+9.6Mとは9.6/1000の意味です。買いマークが出たときに日経現物を買うならば、1回のトレードで0.96%の利益が出るわけです。例えば日経平均が9000円のとき、買いマークで買って5日後に売却すると約90円の利益がでます。

この買いマークはなかなか性能がよいといえます。だが売りマークの勝率は45.7%で、平均利益は-1.8Mとなっています。売りマークが出たときに日経現物を売るならば、1回のトレードで-0.18%の損失が出るわけです。例えば日経平均が9000円のとき、売りマークで売って5日後に決済すると約16円の損失がでます。

条件表No.2の買いマークの成績はまずまずですが、売りマークの成績は満足できません。

そこで1)買いマークの条件はそのままにして、2)売りマークの条件を新たに設定したのが、今回提供する条件表No.1「日経平均用(2012)」です。

No.2とNo1のグラフを比較すると、@買いマークは同じであるが、ANo.1の売りマークは少し多く出る。という違いがあります。

右図を見ると、(b)(c)は私の感覚では売りマークが出てよいところです。また(d)は小波動のピークとはならなかったが、ボトム8328円から11日目であり、ここでピークではないかと思うのも一理あります。

(e)は新高値の陰線の日であり、ボトム8328円から18日目であるので、十分にピークらしいといえます。これらのことを考えると、条件表No.1の売りマークはNo.2の売りマークよりも的確な位置でマークを出すと思います。 買いマークと売りマークを区別したNo.1の成績は、次のようになっています。

(表2)No.1 日経平均用(2012)の成績(1997年〜2011年までの15年間)  単位(M)
No. タイトル トレード数 累計損益 平均利益 ドローダウン 勝率 Pファクタ 連敗
売り・買いとも 192回 1464M 7.6M -275M 59.9 % 1.84倍 5連敗
買いマーク 109回 1048M 9.6M -319M 62.4 % 1.94倍 5連敗
売りマーク 83回 416M 5.6M -117M 56.6 % 1.67倍 5連敗

《カナル24》Ver.4のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(サンプル0)条件ファイルをダウンロードして、(サンプル0)のNo.1を(標準3)のNo.1(適当なNo.でもよい)に「条件表の複写」をして下さい。(《カナル24》Ver.4でないユーザーは条件表No.1は使えないのでダウンロードはできません。)

もし(標準3)条件ファイルにユーザーが独自に条件表を設定していないのであれば、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。(条件表No.1に同じ 条件表No.1「日経平均用(2012)」が入っています)


(12.8.24) TOPIX 757P(-7)  日経平均 9070円(-107) 11.8億株 (7362億円)

米国はQE3の期待がはげたことから下落。NYダウは13057ドル(-115)、ナスダックは3053P(-20)。

NYダウは25日線水準へ、ナスダックは9日線水準まで下落し、どうも小波動のピークを出した感じです。

QE3を予想して一昨日の米国10年物国債利回りは1.698%(-0.110)と低下しました。昨日はQE3の期待が後退したので元の1.8%台の利回りに戻るのかと思っていましたが、逆に1.682%と金利はさらに低下する。

米国金利が低くなれば、相対的に日本の金利は高くなります。日本の金利が有利であれば、対ドルの円は高くなります。よって今日の円レートはやや円高で推移する。

日経平均は、米国株安と円高修正ができないという環境下で、安く始まり、1日を通してわずかに45円幅の動きしかなかった。売買代金は7300億円へ減少し、無気力な相場が続いています。

昨日の1日の値幅は132円あって、ちょっとした陽線でつつみ上げましたが、これは「化け線」ではないかといいました。今日の下落を見ると、まさに化け線であったわけで、日経平均は小波動のピークを出したと判断してもよいでしょう。


(12.8.27) TOPIX 755P(-1)  日経平均 9085円(+14) 10.9億株 (6582億円)

米国はバーナンキFRB議長が追加刺激策の余地があると表明したことから反発する。NYダウは13157ドル(+100)、ナスダックは3069P(+16)。ただし一昨日の下げ幅を取り戻せなかったし、出来高はNYSEが24.6億株、ナスダックが13.2億株と縮小しているので上昇力は弱い。

日経平均が2日前の(a)で「陽線つつみ上げ」の足を出しました。高値圏でのつつみ上げは「化け線」になることが多いと思いつつ見ていると、その後2日はやはりブレーキがかかって、株価が9日線を2日連続して下回っています。

ナスダックも昨日(b)で「陽線つつみ上げ」の足を出しました。陽線の値幅はそこそこ大きかったけれど、出来高が少ないので「化け線」になる可能性のほうが高いと思います。

中国株がズブズブと底なし沼に沈んでいっています。図は週足ですが、ピークは(a→b→c→d→e→f)と一度も切り上がることがありませんでした。

図にはありませんが(a)までに3478P→3361P→(a)3181Pと、2度ピーク切り下げています。2009年8月4日の3478Pをピークとしてすでに丸3年間株価は下げっぱなしです。

図の紺色の39週線は、日足の200日線に匹敵します。日足では株価が200日線を割り込むと景気が悪い(業績が悪い)と判断しますが、週足では39週線で判断できます。

株価が39週線を割り込んだのは図の(B)の2011年5月20日です。以来株価は39週線を3週連続して上回ることはありませんでした。

2008年10月のリーマンショックによる急激な需要の蒸発→世界恐慌をなんとか防いだのは中国の大規模な財政出動と米国のバーナンキ議長によるジャブジャブの金融緩和でしたが、今や中国に世界の需要を惹起する力はありません。また仮に米国がQE3を発動したとしても、50兆円程度ではたいした効果は得られないでしょう。米国の金融緩和策の限界効用は小さくなっています。

欧州がマイナス成長になり、中国の成長が伸び悩むという状況では、日本の輸出の伸びは期待できません。そういう中で米国だけが景気がよくなるわけはないので、日本は対米国に対する輸出も苦しくなるでしょう。日経平均は輸出株が多く採用されているので、日経平均がTOPIX以上に上昇するのはおかしいのではないかと思っています。


(12.8.28) TOPIX 746P(-9)  日経平均 9033円(-52) 16.2億株 (9806億円)

米国は小幅な動き。NYダウは13124ドル(-33)、ナスダックは3073P(+3)。出来高はNYSEが23.4億株、ナスダックが13.6億株と様子見。

NYダウはすでに小波動のピーク13330ドルを表示しており、現在はピークから4日目に当たります。今回の12521ドルからの上昇期間は20日でしたから、4日間で調整が終わるはずはなく、普通なら最低でも10日間(残り6日間)の調整があってしかるべきです。

ナスダックは、ここ2〜3日中に小波動のピークを表示することはないと思いますが、この薄商いでは(a)の高値3080Pを上抜くことも難しい。週末のバーナンキ議長の講演の内容しだい。

日経平均は小波動のピーク9222円を表示しました。これによってモデル波動の(A→B→C→D)が一応決まりました。

目下のところ株価は、200日線・25日線・75日線の上位にあるので、米国株が急上昇となれば、200日線あるいは25日線で下げ止まって、(D)を上抜く可能性もいくぶんかはあります。

だが何事も起こらねば、モデル波動では、(D)点の次は(E)点をつけます。まず75日線までは下落するのではなかろうか。

(e)から上昇するのか下落するのかは、来週の米国の雇用統計しだでしょう。


(12.8.29) TOPIX 750P(+3)  日経平均 9069円(+36) 14.0億株 (7825億円)

米国は連日で小幅な動き。NYダウは13102ドル(-21)、ナスダックは3077P(+3)。出来高はNYSEが24.9億株、ナスダックが13.3億株。

米国の景気を後退させる可能性があるのは「財政の崖」と呼ばれる増税と歳出カットです。今時限的に減税していますが、その期限が年末にやってきます。期限が過ぎれば元の税率に戻るので、増税の効果を与えます。

また財政赤字が巨額になっているので、来年からは政府支出が自動的にカットされます。両方あわせると約5000億ドル(約40兆円)。増税による所得減は確実に消費を減らし、歳出カットはその分の需要が無くなり、米国GDPの3%が吹き飛ぶ勘定です。

当然にこのままだと2013年の米国GDPはマイナスです。だいたい2013年のGDPは-0.5%になるだろうといわれています。減税の延期をするには議会で法律を成立せなねばなりません。また歳出カットから逃れるには、財政赤字の上限を変更する必要があります。いずれも議会が決めることです。ところが民主党と共和党の考えは互いに違っています。すんなりとは決まらないらしい。

最終的には、民主党と共和党は、減税期間の延長と歳出カットの延長で合意すると思いますが、もし合意できなかったときは、米国市場は20%くらいの下落をするのではないか。米国経済は「財政の崖」を転がり落ちる。こういう潜在的な不安感が米国市場にあるようです。

FRBは「財政の崖」の最悪の場合にそなえて、@今すぐQE3をすべきだという考えもあれば、A崖から転落するときのためにQE3は今すぐに実施すべきではないという考えもあります。FRBはどちらの考えなのかが、31日のバーナンキ議長の講演でわかるのではないか。したがって今は何もできない。というのが目下の米国市場の薄商いに現れています。


(12.8.30) TOPIX 743P(-6)  日経平均 8983円(-86) 13.4億株 (7837億円)

NYダウは13107ドル(+4)、ナスダックは3081P(+4)。出来高はNYSEが24.2億株、ナスダックが12.4億株。

米国の4-6月GDPが+1.5%から+1.7%へと上方修正されました。これによって、1)米国景気の後退懸念が薄れたが、2)FRBがQE3に踏み込むだろうの期待も後退しました。株価にとっては、1)はプラス、2)はマイナスの材料なので、結局は米国市場は小幅な動きで終わりました。

日経平均は反落。小波動のピーク9222円から8日目ですからもう少し日柄が不足しています。

日経平均にとって一番よいシナリオは、@米国経済が拡大する→A米国株が上昇する→B米国金利が高くなる→Cドル高円安になる というものです。このときは、@によって輸出ドライブがかるし、Cの円安で輸出採算が向上する。したがって日経平均は上昇します。

最も悪いシナリオは、@米国景気が停滞する→A米国株が下落する→B米国金利が下がる→Cドル安円高になる、です。この場合には@とCはマイナス材料なので、日経平均も下落せざるをえない。

FRBが今しようとしていることは、@米国景気は少しずつではあるが拡大基調にある→Aだが失業率は目に見えて低下しないのでFRBはQE3を実施し、米国金利が低下する→B米国株価は上昇する→Cドル安円高になる、です。この場合は、Cはマイナスだが、@がさらに拡大するのでプラス。@のプラスのほうが大きいと思われるので、相殺すればプラス材料でしょう。

米国株にとっては、@景気拡大の後押しとなる、A低金利によって消費が増加する、また設備投資が増える。Bによって資産が増え消費が増加する。Cによって米国企業の輸出が有利になる、とプラスが圧倒的に大きい。FRBがやろうとしていることは、米国にとっては「大吉」ですが、日本にとっては「小吉」程度です。

FRBは米国経済の金融政策を担っているのだから、米国の利益になる政策を取るのが当然です。日本のためにFRBがあるわけではない。政府と日銀は日本のための政策を取ればよいのです。だが消費税の増税というマイナスだけを決めて、プラスとなるものは何も決めていない。これでは日経平均が上昇するはずはありません。上昇するのは米国の経済政策が日本経済にプラスになるときだけです。どうして政府や日銀は日本独自の経済対策をだせないのか?


(12.8.31) TOPIX 731P(-12)  日経平均 8839円(-143) 15.8億株 (9158億円)

米国株は下げる。NYダウは13000ドル(-106)、ナスダックは3048P(-32)。ただし多の投資家は様子見のようで、出来高はNYSEが23.1億株、ナスダックが11.9億株と極めて少ない。

日経平均は、米国株安に加えて、7月の鉱工業生産指数が前月比-1.2%(予想は+1.7%)と予想外に悪い数字であったことから、下落する。

3日前(8月28日、終値9033円)に、中勢モデル波動の(A→B→C→D)が確定したので、まずは75日線まで下げる可能性が高いと思っていましたがその通りになるようです。(75日線の水準は8760円)

ただ株価が75日線で下げ止まるかどうかはまだ判りません。@つにはFRBの金融政策がどうなるのか、Aつにはユーロの財政問題がまたまた市場の懸念材料になるのかどうか、Bつには世界経済(特に中国)が回復する兆しが出てくるのかどうか。 これらのどれか1つがマイナスの材料としてクローズアップされることになれば、株価は(C)の8328円より少し上の8400円まで下げる可能性があります。逆にどれかがプラスの材料になれば、75日線から反発し(D)9222円を上回ることもありえます。

グラフだけで判断するならば、(C→D)の上昇力は弱かったといえます。(A→B)の上昇幅が+898円だったのに、(C→D)の上昇幅は+894円と(A→B)より小さかった。

上昇力が強ければ、モデル波動 の(A→B)(C→D)(E→F)(G→H)の上昇幅は次第に大きくなるはずですが、そうはならなかった。

TOPIXのグラフを見ると日経平均の(C→D)に匹敵する波動はありません。(B')は(B)のピークを上抜くことができなかったので、(C→B')の上昇波動は、(A→B)にはらまれる形になりました。

(B')が確定した時点(8月27日)で(A→C)は切り上がっているが、(B→B')は切り下がっているという「三角もちあい」になったわけです。

TOPIXは今日75日線を割り込んできたので、「三角もちあい」が継続するならば、(C)の703Pよりも高い(C')の水準(例えば714P)まで下げる可能性があります。(C')から株価が上昇するかどうかは、そのときの材料しだいです。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト