日経平均をどう見たか・判断したか (2012年7月)

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(12.7.2) TOPIX 769P(-0)  日経平均 9003円(-3) 14.6億株 (8496億円)

先週末の米国はEU首脳会議の合意を評価して大幅上昇。NYダウは12880ドル(+277。+2.20%)、ナスダックは2935P(+85。+3.00%)。

NYダウは75日線を突破し、ナスダックは6日前の大陰線のザラバ高値2930Pを上回って引け、75日線にせまる。

欧州問題は当座は危機が後退したと市場は判断したようですが、ユーロ問題とは、通貨は統一したが、各国の財政が統一できないのが原因です。この関係が続く限りいつまでもいつまでも問題は生じます。

通貨がユーロに統一されて一番利益を得たのは輸出国のドイツです。通貨が統一されたことによって、為替の変動がなくなりユーロ圏にどんどん輸出できたし、本来なら自国の通貨のドラクマ安によって輸入がしにくかったであろうギリシャはユーロを使えることによって安易な輸入をすることができました。

ドイツは輸出を拡大することによってユーロ圏からユーロを集めましたが、この積み上がったユーロ資金をユーロ圏の各国に投資をしたり、各国の国債を買ったりして輸入国に戻しました。輸入代金の決済資金を提供した形です。(輸入だけの原因ではないが)各国の債務は次第に膨れ上がり、ついに容認できないほどになって欧州債務問題があきらかになったわけです。

ドイツがユーロ圏各国に輸出ができたのはドイツの製品が優れているという理由にもよりますが、統一ユーロというメリットがさらに輸出を拡大させたはずです。さらにいえばこのたびの問題で通貨ユーロ はドルや円に対してユーロ安になりました。ドイツはユーロ安を武器にしてユーロ圏以外の諸国への輸出も拡大したはずです。(キャノンやマツダはえらい不利となった)

ユーロ圏の体制は今後大胆な修正がなされなければなりませんが、そのためには当面の危機を乗り越える資金が必要です。ギリシャもポルトガルもスペインも国内での資金は調達できません。ここはドイツが出すしかありません。今後はドイツがどれだけ資金を供出するのかが市場の波乱要因だと思っています。


日経平均は米国株の上昇を受けて高く寄り付いたが、そこが高値で、あとは利食い売りに押されてジリ安となる。

日経平均は2日前に+1.65%高、前日は+1.50%高となっていました。昨日ナスダックが+3.0%高となっても、すでにその分の上昇は先週末の2日間でしていたので、今日は上昇の上乗せはありませんでした。これは妥当な株価の動きです。

NYやナスダックを見て、次の日の日経平均が決まるというのがこれまでの構図ですが、今回は珍しく東京市場が先導し、欧米市場がこれに追随しました。だがこれはEU首脳会議のニュースがたまたま東京市場の立会い中にながれたのが理由です。東京市場は明日からはNYまたはナスダックの株価の後を追います。

条件表No.16は、9984「ソフトバンク」にようやく売りマークを出しました。

今日の足は、陰線ながら下ヒゲがあるので、決して弱い足ではありませんが、利食いをするにはよい売りマークです。ただしカラ売りするほど悪い足型にはなっていません。もっと「悪い足型」がでるのを待たねばカラ売りはできません。

それにしても条件表No.16は「ソフトバンク」については実に的確な売買マークを出しました。(A)の買いマーク、(B)の突破買い、(C)の天井売り)。(C)が果たして天井になるのかどうかはわかりませんが、少なくとも(C)では利食いをするべきでしょう。


(12.7.3) TOPIX 777P(+7)  日経平均 9066円(+63) 17.1億株 (9394億円)

NYダウは12871ドル(-8)、ナスダックは2951P(+16)。

ナスダックは75日線を上回りました。先の小波動の高値2942Pを上回ったので、このまま上昇をしていく(a)のコースと、なんといっても75日線の下方から上昇してきたのだから、一度は75日線近辺を戻り頭にしていったんは下落する(b)のコースが考えられます。

《デンドラ24》の下から2番目の上値メドは2939Pでしたが、これは先のピーク2942Pでクリアしました。3番目の上値メドは2967Pです。あと16Pほどでクリアしますが、感じではこれをクリアした後(b)コースの動きとなるのではないか。


6月のISM製造業指数は5月の53.5から49.7へ低下しました。米国もついに50割れです。マークイット社の6月のユーロ圏製造業PMIは45.1だし、中国のPMIもHSBCの調べでは48.2だとか。世界の景気は減速しています。

こういう中で株価が上昇するはずはないのですが、市場は金融緩和政策を期待して、昨日の欧州市場は買われ、FT100は75日線を上回り、NYダウ・ナスダックも上回りました。

ただ世界の景気が底を打ったのは3年前の2009年3月です。すでに3年3か月の景気拡大期を経ているのだから、そろそろ後退期に入ってもおかしくはありません。右のNYダウの月足を見ると絵に書いたような3段上げをしています。大金融緩和による景気拡大期も息切れがしてきているのではなかろうか。

日経平均は小幅上昇。ほとんど75日線まで戻ってきましたが、ナスダックと同じく、ここからは(a)(b)の2つのコースが考えられます。(a)のコースをとったときは《デンドラ24》の最も高い上値メドの9456円を目指すと思いますが、その確率は20%もないのではなかろうか。

日経平均は世界の(特に米国の)株価と連動しているので、世界が上昇すれば(a)コースもなくはありませんが、さきほどいったように世界の景気は減速しつつあります。そして金融緩和策もしだいにその効果が出にくくなってきているように思います。

現在の日経平均の小波動のピークらしさの確率は、@新高値(昨日)の、A陰線(昨日)、B25日騰落レシオ、C25日投資マインド指数、D《デンドラ24》の上値メド9042円をクリア、E25 日順位相関が+80以上 の6ポイントです。これだけでも株価が下落する確率は高いのですが、F9日順位相関が+80以上になれば7ポイントとなるので、(a)コースをとるよりも(b)コースになると思っています。


(12.7.4) TOPIX 778P(+1)  日経平均 9104円(+37) 15.0億株 (9100億円)

米国は昨日は半日立会い、今夜は休場(独立記念日)なので、株価は小動きになるかと思っていたら、少しよい経済統計がでたので上昇する。

NYダウは12943ドル(+72)、ナスダックは2976P(+24)。ナスダックは《デンドラ24》の下から3番目(上から2番目)の上値メド2967Pをクリアしました。

クリアした後、いったんは反落して25日線あたりまで押し目を作るのではないかと思っていますが、はたしてどうなるのか。週末の雇用統計しだいです。

日経平均は米国高から高く始まったものの、米国は休場であるので、動く材料は円相場しかなく、日中の値動きは40円あまりと小さかった。

小波動のピークらしさは、@新高値(今日)、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、C25日騰落レシオ、D25日投資マインド指数、E《デンドラ24》の上値メド9042円をクリア、今日は 小幅な陰線で終わったのでこれを0.5ポイントとすると、現状では6.5ポイントです。ピークは近い。

条件表No.18「小波動切り上げP/Q(低位株)」がそろそろ買いマークをだすころだと6月14日にいいましたが、なかなか検索されませんでした。 だがこの1か月(立会い20日)でようやく4銘柄が検索されました。

その4銘柄のグラフを掲げましたが、それほど魅力的な銘柄ではありません。

株価が大きく上昇するのは上値に売り圧力がないときです。例えば過去に500円の水準で大商いをしてピークをつけたものは、なかなか500円を上抜くことはできません。

また平均線を使って戻り売りをしようとしている向きもあるでしょう。25日線とか75日線とか200日線はよく使われる平均線です。その平均線が目前にあれば、戻り売りを予想してなかなか買うことはできません。

No.18が買いマークを出したときにチェックすることは、@過去20〜30日前に75日線を上回っているかどうかです。もし75日線を上回っていたのであれば、次に75日線を上回ったときは買いのチャンスです。

75日ばかりではなく、25日線や200日線も同じことがいえます。

上図の3107「ダイワボウ」は初めて75日線を上抜くかどうかの局面にあります。今後買うタイミングは@一度は75日線を上回るが、A反落して75日線を下回る、しかしBもう一度75日線を上回ったときが買いのチャンスです。

3577「東海染工」も同じです。(a)で75日線まで上昇してきましたが、いったんは反落すると思います。だが、次に株価が75日線を超えてきた日が買いのタイミングになるのではなかろうか。

右図の2銘柄の5706「三井金」と9104「商船三井」は25日線や200日線に一度も挑戦したことがないので、ここで述べた考えかたからは、到底買うことができる銘柄ではありません。(もっと75日線に接近しないと)


(12.7.5) TOPIX 776P(-2)  日経平均 9079円(-24) 14.2億株 (8356億円)

米国は休場。NYやナスダックの手本がないので、日経平均は小動き。やや円高になったために小幅安で終わる。

グラフは昨日と変わらず。小波動のピークらしさは、@新高値(昨日)、A9日順位相関が+80以上、B25日順位相関が+80以上、C25日騰落レシオ、D25日投資マインド指数、E《デンドラ24》の上値メド9042円をクリア、の6ポイント。

昨日の実体幅15円の小陰線を「新高値の陰線」として0.5ポイントとすると、合計6.5ポイント。昨日と同じです。

今夜はECB理事会、明日は米国雇用統計の発表。この材料はどうなるかわかりませんが、グラフからは小波動のピークを出してもよいところです。


(12.7.6) TOPIX 771P(-4)  日経平均 9020円(-59) 15.3億株 (9317億円)

世界の景気は危ういというのが共通の認識です。昨日ECBとイングランド銀行、それに中国が金融緩和を実施しました。

だがそれは予想されていたものであったので、すでに相場に折込まれており、米国市場は小安かった。NYダウは12896ドル(-47)、ナスダックは2976P(+0)。

ナスダックの25日順位相関は+80.6、9日順位相関は77.9なので、来週早々にもともに+80を超えそうです。

日経平均はすでに9日順位相関も25日順位相関も+80を超えていて、小波動のピークらしさは6.5ポイントになっています。いつピークとなってもおかしくありません。

今夜の米国雇用統計がそのキッカケになる可能性があります。。予想では+10万人増だそうなので、+10万人なら市場は動かず、+15万人増なら上昇、5月のように+7万人を下回るようなら下落。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」は、最近突破買いのマークをよく出しています。このとき何をチェックすればよいのかを説明しておきます。

「突破買い」は青色の↑です。基本的には、@直前の3つのボトムの株価水準が±5%以内の違いしかなく、A株価が直前のピークを上抜いたときに、マークが出されます。

1925「ハウス」は図の(a)で「突破買い」になっています。BA@のボトムの株価(ザラバ安値)は909円・902円・945円で、5%以上の違いがありません。そして直前のピーク(A)980円を 上抜いた(a)の日が「突破買い」になるわけです。

図の(b)も「突破買い」です。CBAのボトムの株価(ザラバ安値)は967円・945円・902円で、5%以上の違いがありません。そして直前のピーク(B)1130円を 上抜いた(b)の日が「突破買い」になります。

(a)(b)のどちらの「突破買い」が信頼性が高いかといえば、それは(a)です。(a)の終値は991円ですが、直前のボトムBの945円から4.9%ほどしか上昇していません。 一方(b)の終値は1127円です。直前のボトムCの967円から16.5%上昇しています。すでに上昇の過半を使っています。

(a)(b)の日の75日線からのカイリ率を見ると(a)は+4.7で、(b)は8.1%です。(a)のほうが75日線に近く、(b)は75日線から離れています。今後株価が上昇を続けるのであれば、カイリ率が低い(a)のほうが有利です。カイリ率が5%以内であればよいでしょう。 「突破買い」のマークが出たとき、次の2つをチェックして下さい。
  1. マークが出た日の75日線からのカイリ率は5%以下であるのがよい。
  2. 直前のボトムから15日以内にマークがでているのがよい。

右図は2914「JT」です。(a)の出た日は、@75日カイリ率が9.7%、A直前のボトムから5日目です。Aはよいのだけれど、@が9.7%あるので買えません。

(b)の出た日は、@75日カイリ率が3.6%、A直前のボトムから10日目です。これは合格。

(c)の出た日は、@75日カイリ率が6.7%、A直前のボトムから3日目です。@のカイリ率が大きいので買えません。

なお(b)の買いマークがでたからといっても「突破買い」はそれまでにある程度上昇してきている上、直前のピークを上抜いた日なので、直前のピーク付近で買った向きのヤレヤレの売り物が出がちです。(b)の翌日から2日目か3日目に買うのがよいでしょう。


9984「ソフトバンク」は(a)で出ました。この日は、@75日カイリ率が4.0%、A直前のボトムから9日目です。どちらも合格です。

実際に買うのは、(a)の日のザラバ高値は2498円→翌日のザラバ高値は2470円→翌々日のザラバ高値は2463円 と2日間(a)のザラバ高値を上抜けなかったので、(a)から2日後に買う。遅くても3日後に買うのがよかった。

「突破買い」はマークが出てから1〜3日の間をおいて仕掛けるのがよいと思います。


(12.7.9) TOPIX 763P(-7)  日経平均 8896円(-123) 12.8億株 (8049億円)

米国の雇用統計は+8万人の増加と予想の+10万人よりも悪く、市場をがっかりさせました。

5月の+6.9万人(今度+7.7万人に修正された)から6月がさらに減って+5万人とかであったなら、QE3の期待で株価が上昇する目もありましたが、わずかながら雇用は増えたのでQE3も期待できず、株価は下落する。

NYダウは12772ドル(-124)、ナスダックは2937P(-38)。両指数ともやっと超えることができた75日線を割り込みました。

ナスダックは9日順位相関と25日順位相関はともに+80以上になったので、しばらくは弱い動きになりそうです。25日線までの下落もありえます。

日経平均は続落する。「主な株価」は9136円の高値を表示したので、小波動のピークが出たことが確認されました。

今回の上昇波動は、6月4日をボトムにして22日間の上昇でした。

過去15年間を調べると、平均的な上昇期間は11日日です。22日間以上上昇するのは10回に1回の割合です。本当は珍しいのですが、さほど注目されないのは、最近は長い上昇期間がでることが多いからです。

これまでに最も長く上昇したのは2005年5月から8月にかけての55日間です。ついで今年1月から3月19日のピークまでの上昇が50日間、2010年の11月から2011年1月13日への上昇が46日です。今年、昨年とベスト2とベスト3が出ているので、22日間上昇の印象が弱いわけです。(22日間というのは第14位にあたります)

期間としては珍しいほどの長期間の上昇でしたが、22日間の中身は薄かった。売買代金が1兆円を超えたのはたったの8日間でしかありません。東京市場の投資家は様子見が多く、米国の後を追うだけ、あるいは一部の海外投資家がオモチャにしての上昇でした。(オモチャにした例は図の(x)の「化け線」です)

結局、日経平均は75日線に達することなく反落に移りましたが、当面の下値は、25日線水準のの8750円から8600円が考えられます。そこから再び75日線に向かって上昇をし始めることを期待。


(12.7.10) TOPIX 758P(-5)  日経平均 8857円(-39) 15.2億株 (9304億円)

米国は小動き。 NYダウは127362ドル(-36)と続落し、高値からの3陰連となりました。形はよくありません。また明日のザラバ高値が12830ドル以下であれば、「主な株価」は●の日に12961ドルのピークを表示します。

ナスダックは2931P(-5)で、2日連続して75日線を下回ってはいるが、まだ9日線の上位にあるという中途半端な位置にあります。ナスダックも明日のザラバ高値が2931P以下だと小波動のピークが表示されます。

当面の下値のメドは25日線の水準ですが、これから始まる4-6月期の業績によっては200日線まで下げるかも知れない。

日経平均は、中勢モデル波動の(A→B→C)の動きをしています。問題は(C)の水準がどのあたりになるのかです。

現在のところ株価より下にある平均線は25日線だけであるので、当面は25日線を目指すのでしょうが、もし25日線を割り込んだときには平均線からのメドは立ちません。

このときには《デンドラ24》の下値メドを頼ることになります。先走って言えば、最も高い下値メドは8558円、下から2番目と3番目の下値メドは8376円になるはずです。

右側のグラフは7203「トヨタ」です。日経225を代表する銘柄なので、日経平均と同じような動きをします。そのトヨタは今日は25日線まで下落し、明日も下げそうな足になっています。 日経平均はトヨタの後を追うことになるのでしょう。


(12.7.11) TOPIX 757P(-1)  日経平均 8851円(-6) 13.6億株 (8426億円)

米国は4-6月期の業績を下方修正する企業がポロポロと出たため下げる。 NYダウは12653ドル(-83)、ナスダックは2902P(-29)。

業績を下方修正した企業は半導体関連や自動車関連であったようです。パソコンやトラックはよくないらしい。

4-6月期の利益は前年同月比-1.8%になるとの予想があるので、それ以上に業績が悪化するのかしないのか? しばらくは米国企業の決算(と今後の見通し)が日本市場へ影響を与えます。

日経平均は日本独自の材料がないので米国安につられて下げる。ただ7月のオプションSQに絡んで日経先物に買いが入って下げは止まり、結局は小幅安で引けたが、先物の出来高は25000枚、現物の出来高は213.6億株と少ない。いつも市場に参加している投資家の半数しか売買をしていない感じです。

基本的には、前回の上昇小波動は22日間上昇しているので、少なくとも上昇期間の半分の11日間は下げてもよい。ここへ世界の経済が減速気味ということがしだいに明らかになってきたので、株価が25日線で止まるかどうかは危ういと思っています。


(12.7.12) TOPIX 747P(-9)  日経平均 8720円(-130) 18.4億株 (1兆 581億円)

米国は安い。NYダウは12604ドル(-48)、ナスダックは2887P(-14)。

ナスダックは25日線まで下落し、小波動のピーク2987Pを表示しました。結局75日線を上回っていたのは3日間だけで、75日線は抜ききれなかった。

25日順位相関はまだ70という高い水準にあるので、最低でも-10とか-25とかのマイナスになるまでは反発できないのではなかろうか。

日銀の政策決定会合が終り、現状維持と発表。日経平均は発表直後に下げを加速し最近にしては大きな陰線となる。

この大きな陰線で25日線を下抜いたし、6月29日の「化け線」と呼んでもよい大陽線の安値をも下抜いたので、しばらくは先のピーク9136円を上回る可能性はなくなりました。 ナスダックと同じく、25日順位相関がマイナスの水準にならないと反発できないのではなかろうか。

7月10日に、もし日経平均が25日線を割り込んだならば、平均線のよる下値メドはなくなるが、そのときは《デンドラ24》が下値メドを出す。そのメドは8558円と8376円であると、先走っていいました。

今日は25日線を割り込み、《デンドラ24》の4%波動が陰転したので、右図のような下値メドが表示されました。最も高い下値メドは8558円、上から2番目と3番目のメドが8376円です。

当面は8558円を目指すものと思いますが、海外から何か悪い材料でもでれば8376円もありえます。


(12.7.13) TOPIX 746P(-1)  日経平均 8724円(+4) 16.2億株 (1兆 86億円)

米国は連日で安い。NYダウは12573ドル(-31)で6連続陰線となる。ここまで下落すると200日線の12450ドルあたりが当面の下値メドになります。

200日線はなんといっても企業の業績(景気)を端的に表現する平均線です。これを下回るのか、ここで持ちこたえるのかで、今年のNYダウの方向は決まります。

200日線を下抜くようであれば、2009年3月から回復してきた世界の景気は後退期に入ったと思わなければなりません。そしていったん景気が後退期に入れば、最低でも1年半くらいは景気は悪い。当然に株価も下落歩調であることになります。

なんとかNYダウ・ナスダックが200日線を大きく下回るようなことは起きて欲しくないところですが、株価が75日線を上抜けなかったという今の状況は厳しい。

日経平均は75日線を上回ることが出来ずに反落しているので、株価の上昇力はモデル波動に比べてやや弱かった。次に相場つきが強ければ下値の支持線となるべき25日線をアッサリと下抜いたのは、もう少し下落する余地があるということでしょう。 その日経平均の下値のメドは昨日もいったように、8558円と8376円です。


(12.7.17) TOPIX 743P(-2)  日経平均 8755円(+30) 15.6億株 (9230億円)

先週末の米国市場は、NYダウが12777ドル(+203)、ナスダックが2909P(+42)と大幅高。この理由はあまりはっきりとしていません。その前に5日間大きく下げた反動高でしょう。

昨日のNYダウは12727ドル(-49)、ナスダックは2896P(-11)で、続伸とならなかったのは、やはり上げる材料がないということでしょう。米国も手詰まりです。

NY市場の出来高は27.8億株、ナスダックは13.9億株と日頃よりも商いは薄い。これが手詰まり状態を表明しています。

日経平均は連休中の米国株の上昇に追随して少なくとも+100円くらいは高くなるところでしたが、円高に振れたために、小高く寄り付き、その後は材料不足で小動きで終わる。

日経平均は25日線を下回ること、今日で3日目となりました。今日はザラバで25日線にタッチしたけれど、そこから押し戻された上ヒゲで終わったのは、上昇力がないということです。一応は先の小波動のピークから8日間下げているし、9日順位相関も-80以下になってきているので、いくらかの反発はあってよいところですが、2日前の大陰線のザラバ高値8862円を上回るまでは下げ止まったことは確認できません。


(12.7.18) TOPIX 740P(-2)  日経平均 8726円(-28) 16.0億株 (9579億円)

米国は高い。NYダウは12805ドル(+78)、ナスダックが2910P(+10)。よい決算を出した企業があったことと、FRBへの金融政策期待がその理由のようです。

ナスダックは下ヒゲの長い「タクリ足」となったので、この水準(2900P)より下では買い物があるということを一応は表現しています。

ただ昨日のタクリ足はどんどん下げて来た後のタクリ足ではありません。小波動の新安値を取ったときのタクリ足ではありません。欲しいタクリ足は(a,b,c)のタクリ足です。

昨日のタクリ足は少し反発した後のタクリ足です。(A)のような位置で出ています。上昇をし始めたと思われるところで、タクリ足が出るのは、まだ相場が崩れるのではないかと思う向きがあるからです。昨日のナスダックは上昇しましたが、ナスダックの上昇に懐疑的な目を向けている投資家が結構ある感じです。米国株の昨日の上昇は強いものではなかった。

日経平均は米国株の上昇に連動して高く寄り付いたが、その後円高方向に進んだことから値を消していきました。株価は25日線を下回ること4日目となって、いよいよ完全に25日線を下回ったと判断するのにあと1日となりました。

完全に25日線を下回ったことが決まればもう少し下落します。当面は《デンドラ24》の最も高い下値メドの8558円をメドにしていますが、欧州で何事かが起きれば、8376円もありえると思っててます。


(12.7.19) TOPIX 747P(+6)  日経平均 8795円(+68) 15.0億株 (8741億円)

決算のよかった銘柄が買われ、米国は高い。NYダウは12908ドル(+103)、ナスダックは2942P(+32)。

ナスダックは2度目の75日線突破となりました。前回の(b')では75日線を超えたのは3日間だけで、その後は25日線をも下回る(c')まで下落しました。

欧州危機がまたまた出てくるなら200日線近辺まで下落する可能性があると思っていましたが、その欧州問題は最近は材料にならず。マクロでは世界景気の減速とミクロでは4-6月期決算が目下の材料になっています。

ナスダックは2度目の75日線突破なので、今度は75日線を完全に上回り、モデル波動のD点を出すものと思います。その上昇のメドは、@図の(J)、A図の(H)の水準ということになりますが、世界経済の減速懸念と米国の消費がやや不振であるようなので、(J)まで戻れば十分でしょう。


ナスダックが75日線を超えてD点まで上昇するとなると、日経平均もこれを追うはずです。ただし円高というブレーキがきいているので、ナスダックほどには上昇できません。

またナスダックは(c')で小波動のボトムとなった確率は高いのですが、日経平均は小波動のボトムが出たかどうかの判断はまだ出来ません。

株価終値が25日線を下回ってから5日間が経過しました。このままでは、25日線を上抜くことは無理だの市場のムードになるかも知れないので、まだ下落する可能性があります。

さらに下落するならば日経平均は8558円まで下げるのではないかと思っていますが、あるいは3日前の(c)が小波動のボトムかも知れません。だがどちらにしても、ナスダックがD点を取りに行くならば、日経平均も75日線を突破します。75日線を突破したときからしばらくは上昇基調になると思います。


(12.7.20) TOPIX 733P(-13)  日経平均 8669円(-125) 15.6億株 (9150億円)

米国はIBM・イーベイなどの4-6月期業績が予想よりよかったため、続伸。NYダウは12943ドル(+34)、ナスダックは2965P(+23)。

ナスダックは2日連続して75日を上回っています。75日線は割合に急な角度で下げているので、75日線を5日間以上上回ることはやさしそうです。モデル波動のD点を取りにいく過程にあることは間違いありません。

日経平均は25日線を下回ってから昨日で連続5日目となっていました。通常ならば5日間も25日線を下回っているのだから、「株価は完全に25日線を下向いた」としてよいところです。

しかし株価は下落して25日線から離れていかず、逆に25日線に沿って上昇していたので、25日線を完全に下抜いたとは判断しにくかった。ワンチャンスで25日線を上回る可能性がありました。

だが5日間も25日線を上回れないことが、25日線は上値の抵抗線になったのではないのかの疑念を市場は抱きはじめていたようです。今日は先物が先導して下落しはじめたため、これに追随する向きが多く出て、25日線から下放れた格好になりました。

昨日いった《デンドラ24》の下値メドの8558円までは下げるという可能性が高まりました。(ユーロ問題や米国経済の減速懸念が欧米市場で材料となれば、8376円もありえます。)

ただナスダックが75日線を超えて上昇を続けるならば、日本株もこれに追随するはずです。8560円あたりまで下げたときはよい買いのチャンスとなると思います。@ナスダックは75日線の上位にある。A日経平均は8560円あたりまで下落して、Bその後3陽連を出した。この3つが揃うなら、買いのチャンスとなります。今の下落相場はよい買い場に近づいていると思ってよいでしょう。


(12.7.23) TOPIX 720P(-13)  日経平均 8508円(-161) 14.0億株 (8126億円)

スペインの銀行の救済についてユーロ圏は最終合意したものの、金を出すはずのESM(欧州安定化メカニズム)がまだ存在しないとあって、スペイン国債は7%を超える。

これを嫌気して米国は下げ、NYダウは12822ドル(-120)、ナスダックは2925P(-40)。

ナスダックは先の小波動のピーク2987Pを上抜くのだと思っていましたが、またぞろ欧州問題が蒸し返され、75日線ぎりぎりの水準まで反落しました。モデル波動のD点へ向けての上昇は心もとなくなりました。

ユーロは大きく下げて94.37円。2000年以来のユーロ安水準だとか。ついでに対ドルでも円高が進み78.06円。

このため日経平均は寄り付きから下げて8508円で終わる。《デンドラ24》の最も高い下値メドは8558円ですが、これをアッサリと下回りました。円高がさらに進行するようなら2番目・3番目の下値メドの8376円も考えておかねばなりません。

条件表No.2は明日の日経平均(終値)が8507円以下なら買いマークを出します。TOPIXも以下なら買いマーク。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」が典型的な戻り売りを出していた銘柄のグラフを掲げます。

「戻り売り」とは、75日線よりはるかに下方にあった株価が75日線近辺に戻ってきたときの売りを言います。

75日線を大きく超えているときは戻り売りにはなりません。

6752「パナソニック」は(a)で戻り売りのマークが出ました。前日に75日線にタッチしているので、戻り売りをすればよいのだが、売りのマークが出ただけでは確信はもてません。手がかりは足にあります。

前日は@新高値の、A陰線でした。売りマークが出た日が陰線になっていれば、B順下がりの陰線となっていたので、足型から3ポイントの確信を得ることができました。

だが陽線であったので、なかなか売れないと思います。翌日は陰線となって9日線まで下落したものの、終値で9日線は下回らず。まだ確信がもてない。翌日は陰線だったが75日線にタッチし、本当に75日で頭打ちになるのだろうかと悩む。

ところが(b)の日は大きな陽線となって前日の陰線を「つつみ上げ」ました。陽線のつつみ上げは、株価が大きく下落した後にでるものが価値があります。大きく上昇した後に出るのは「化け線」となりやすいものです。これが出るとピークは近いと思ってよい。 果たして翌日(c)は@新高値の、A大陰線となり、B(d)で75日線を下抜いたので、ここで売ることができます。

7911「凸版」は(a)で売りマークがでました。ちょうど75日線の水準です。あと3ポイントくらいの確信を得たいところですが、翌日(b)で@新高値の、A陰線、しかも上ヒゲつき、となりました。

その翌日(c)も陰線となったので、B順下がりの陰線となり、C同時に9日線を下抜いたので、4ポイントの確信を持って売ることができます。


(12.7.24) TOPIX 717P(-2)  日経平均 8488円(-20) 16.4億株 (9001億円)

スペインは各州が財政難に陥っているようで、次々にスペイン中央政府に支援を要請することが予想されているようです。そうなればスペインの債務は拡大せざるをえない。そういう予想から、スペインの10年物国債の利回りは7.6%まで上昇。

7%を超えるとスペインは債務危機になるといわれてきましたが、7.6%となってはスペイン国債を買う投資家はいません。ユーロ問題がまたまた火を噴いて、米国株は下落する。NYダウは12721ドル(-101)、ナスダックは2890P(-35)。

ナスダックは75日線を割り込み、株価が75日線を超えていたのは3日間だけだったことが判りました。米国も株価上昇の期待がなくなった感じです。

日経平均は続落となるも、買戻しがあったらしく下げは限定的で、下ヒゲの小陰線となって終わる。ただ今日の下ヒゲはそう長くないので、急いで買い戻したということではないようです。まだ下値探りは十分ではないようです。

今日の小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.2が買いマークを出した、の2ポイントですが、3〜4日後には5〜6ポイントになるだろうと思われます。このあたりが買いのチャンスになるのではなかろうか。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」が、最近パラパラと押し目買いを出しています。そのグラフを掲げます。

「押し目買い」というのは、@株価が大きくは上昇中で 、A株価が75日線近辺に下落している、Bあるいは25日線近辺まで下落している というときに買うやりかたです。

株価が75日線または25日線より大きく下回っているときの「押し目買い」はあり得ません。

右図で1001「日経平均」は押し目買いのマークが2日続けて出ていますが、株価は75日線より大きく下回った位置にあるので、このマークは押し目買いではありません。

同じく7203「トヨタ」が押し目買いのマークを出していますが、株価は75日線よりずいぶんと下方になります。押し目買いであるはずはありません。

押し目買いマークが出たからといって、無批判に買ってはいけません。押し目買いしてよいのは、株価が75日あるいは25日線の上位にあるときです。

「お知らせ」にもいっていますが、 日経先物ツールキット(2010) を7月25日から販売開始します。ツールキット(2008)(2009)より、勝率がよく、ドローダウンがより小さくなり、連敗をしにくい、ツール条表を設定しました。

【注意】 ツールキット(2010)は《カナル24》Ver.4で動作します。《カナル24》Ver.3以前のユーザーや《リアル24》のユーザーは使えません。またこの販売は2013年6月30日で終わります。


(12.7.25) TOPIX 706P(-11)  日経平均 8365円(-122) 17.8億株 (1兆 292億円)

欧州債務問題を気にして米国は安い。NYダウは12617ドル(-104)、ナスダックは2862P(-27)。

米国10年物の金利は1.39%と過去最低の水準になっています。ユーロを売ってドルや円を買う流れが続いています。米国もドル高はつらいが、日本は円高が輸出企業の息の根が止まるほどの甚大な悪影響を受けています。

日経平均は続落し、《デンドラ24》の下値メド8376円をクリアしました。値段的にはよい株価水準になったと思われますが、なおボトムらしさの兆候はありません。

今日は輸出企業は売られに売られました。新日鉄は144円、古河電工は146円、東芝は242円、NECは98円、パナソニックは482円、シャープは260円、ソニーは870円、トヨタは2817円、マツダは86円、郵船は161円。投売りが発生しています。

投売りが出てきたということはボトムが近いということですが、最安値で買おうと思ってはならない。これら銘柄が買えるのは最低でも9日線を上抜いたときからです。その際に3陽連が出ればさらによい。

日経平均の小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.2が買いマーク、B25日投資マインド指数が買いマーク、C《デンドラ24》の下値メドをクリア、の4ポイントです。

現在の4本の平均線は、上から順に200日線→75日線→25日線→9日線→株価 となっていて、株価が快調に下落している局面です。従って最低でも6ポイントにならないことにはボトムらしいと判断できません。

今後、ポイントが上乗せされる可能性があるのは、D9日順位相関です。 これは明日にでも-80以下になる可能性があります。E25日順位相関が-80以下になるのはまだ4〜5日先のことになりそうです。F25日騰落レシオも75以下になるのは5〜6日先になりそうなので、G新安値の陽線になるのが6ポイントとなる一番の近道です。

明日も下げて9日順位相関が-80以下になり、明後日に新安値の陽線となるのが6ポイントへの最短コースです。


(12.7.26) TOPIX 714P(+8)  日経平均 8443円(+77) 19.1億株 (1兆1018億円)

米国はまちまちの動き。NYダウはボーイングやキャタピラーがよい決算をしたので高くなり、12676ドル(+58)。反対にアップルが予想を下回る決算を出したので、ナスダックは2854P(-8)と小安い。

ナスダックは75日線を完全に上抜けることもできず、しかし200日線を下抜くこともない。三角保合いの様相です。

日経平均は6日連続で陰線となって下落した反動で小高く引ける。今日は9日順位相関が-80以下になったので、小波動のボトムらしさは5ポイントになりました。

普通なら今日でボトムらしさは5分5分ですが、今回は昨日いったように、平均線の位置関係が「快調に下落している」順番になっているので、6ポイントにならねばボトムとはならないだろうと思っています。

今日の反発は買い戻しによるものなので、今日の陽線を見てボトムがでたとは到底いえません。

ボトムらしさのポイントを使わずに、図の(a)がボトムらしいと判断することもできます。それは、足型と平均線を見ることです。@(b)で「3陽連」が出たのが第一。(c)で株価終値が3日連続して9日線の上になったのが第二、(d)の株価が25日線を上抜いたときが第三の判断できる日です。早く判断すれば値幅は取れるが、ダマシにあうこともある。遅く判断すれがダマシにある可能性は小さくなるが、値幅はとれない。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」が大底買いのマークを出し始めていますが、この買いマークだけを頼りにして買うことはできません。

買ってもよいと判断できるのは、日経平均のボトムの判断と同じやりかたです。すなわち、ポイントをカウントして6ポイントになっているかどうかが1つの方法、2つ目はさっき述べた足型と平均線による方法です。

5401「新日鉄」を買ってよいのは、@3陽連がでること(aでは出なかった)、A9日線を3日連続して上回ること(bの日)、B25日線を上回ること(cの日)です。今日はまだ陽線が1本出ただけなので買いと判断することはできません。

6758「ソニー」も同じで、@3陽連がでること(bの日)、A9日線を3日連続して上回ること(dの日)、B25日線を上回ること(cの日)です。まだまだ買えません。


(12.7.27) TOPIX 726P(+11)  日経平均 8566円(+123) 16.6億株 (9638億円)

ドラギECB総裁が「ユーロ圏を守るためにあらゆる措置をとる用意がある」と発言したことから、スペイン国債の利回りは一気に7%を割りこみ、欧州株は上昇する。

米国も欧州債務問題の懸念が後退したと評価して大幅上昇となる。 NYダウは12887ドル(+211。+1.67%)と大幅高。ナスダックは2893P(+39。1.36%)。それでもナスダックは75日線を上回れず、グラフからは上昇波動になったとはいえません。

日経平均は対ユーロで円高が少し緩んだので、続伸となる。ただ高寄りしたあとは小幅の動きに終始する。

昨日・今日の上昇はカラ売りの買戻しによることは明らかで、その買戻しも終わったようです。出来高も売買代金も昨日より小さかったので新規の買い物は入っていない様子です。

一応今日の足は「窓空け陽線」(順上がりの陽線でもある)なので、ボトムらしさのポイントは1ポイント加わって6ポイントになりましたが、ナスダックの戻りが鈍いのが気になるし、第一ドラギ発言には具体的な方策は何もありません。財務大臣が、円高が進んだときに「断固とした行動をとる」と口先でいうのと変わらない。

今日はドラギ発言がキッカケとなって上昇したけれど、来週になっても具体的な方策がでてこないなら失望売りに変わる可能性が大いにあります。日経平均は買い戻しによる上昇の限界である9日線に接近しましたが、次は、3陽連になるのかどうか(3陽連となれば小波動のボトムを出した可能性が高くなる)。次に9日線を連続3日間上回ることができるのかどうかが焦点になります。


(12.7.30) TOPIX 731P(+5)  日経平均 8635円(+68) 14.4億株 (8715億円)

欧州懸念がやや後退している(と市場は思っている)ことと、米国の4-6月GDPが前年同期比+1.5%の伸びであったことから、米国株は続伸する。 NYダウは13075ドル(+187。+1.45%)の3陽連。ナスダックは2958P(+64。+2.24%)と大陽線となって75日線を上回る。

4-6月のGDP+1.5%というのは特によい数字ではありませんが、予想が+1.4%であったので、景気減速懸念が少しやわらいだようです。ナスダックは200日線を下回ることなく75日線を超えてきたのは、グラフからも景気減速はそう深刻に考えなくてもよいということを表現しています。

ただ米国景気は個人消費に多くを依存しているので、今週末の雇用統計いかんでは、株価は失速する可能性もあります。欧州債務問題も、ああするこうするの観測が出て、期待を持たせていますが、この1年間に実効性のある手はなにひとつ打てていません。欧州問題で株価が上昇したときは眉にツバをつけて見る必要があるのではなかろうか。


日経平均は海外株高に引きずられて高く始まるが、その後はジリ貧となる。新日鉄・富士通などの悪い決算が出て、企業業績に対する警戒が出る。ナスダックがあれほどの大陽線を出したのに、日経平均は陰線で終わる。

それでもなんとか9日線を上回りましたが、さあ、あと2日間、9日線より上位に止まることができるのかどうか。今日の出来高は14.4億株、売買代金が8715億円というボリュームの少なさからしても新規の買い物はほとんどないようです。

最近の日経平均は、7203「トヨタ」の後追いをしているように思っています。日経平均の波動は、右図(左側)のように、モデル波動の(A→B→C)をつける過程にあるようですが、トヨタは6月安値の(k)を割り込んでいるので、(n)が(A)であるような感じです。(図では未確定なので(a)としている)

とするならば、トヨタは一度は75日線まで戻るかもしれないが、その後は反落して(C)を確定してから75日線を上回る。というコースが考えられます。日経平均がトヨタのあと追いをしているという視点からは、今回の日経平均の戻りは、(最高に戻った場合でも)75日線までであり、その後は反落して真の(C)点をつけて、(D)点を目指すのではないか、というのが今の私の判断です。


(12.7.31) TOPIX 736P(+4)  日経平均 8695円(+59) 17.6億株 (1兆 495億円)

米国は小動き。8月1日のFOMCの表明待ち。 NYダウは13073ドル(-2)、ナスダックは2945P(-12)。

米国FRBの金融債策の目的は、@物価の安定とA雇用の最大化の2つです。

@物価の安定とは、インフレ率を+2%程度に維持したいというのがFRBの考えです。

実際のところコアCPI(食品とエネルギーを除いた消費者物価)は、リーマンショック後の2009年には、@0.0%、A0.2%、B-0.4%、D-0.7%、E-1.4%、F-2.%、G-1.5%、H-1.3%、I-0.2%、J1.8%、K1.5%と、2009年の3月から10月まではマイナスになり、米国も日本と同じようなデフレに陥るのではないかと心配されたほどです。

バーナンキFRB議長は2009年初めから、1)CP(コマーシャル・ペーパー)の買い入れ、2)各種ローン(自動車・カード・学生)を担保にした貸し出し、3)住宅ローンの買い入れ、を始めていました。マネーをあふれるほど市場に出すことによって、予想インフレ率を引き上げるのが目的でした。これがQE1と呼ばれるものです。

コアCPIは2009年11月からはプラスに転じ、日本のようなデフレに陥ることは避けられました。だが2010年のコアCPIは5月までは2%台で推移していましたが、6月からは低下しました。2010年のコアCPIは、E1.1%、F1.2%、G1.1%、H1.1%、I1.2%、J1.1%、K1.5%、 と再びデフレ懸念が出てきました。

2010年8月末、バーナンキ議長はQE2を打ち出しました。1)QE1で買い入れた住宅ローンが償還された分はそっくり再投資する(FRBが出したマネーを回収しない)、2)6000億ドルの長期国債を買い入れる。というものでした。これによって6000億ドルのマネーが市場に出回ることになります。

マネーが市場にあふれるとどうなるか? 1)インフレを期待するので消費に回る、2)銀行はFRBが最後には助けてくれるので、CPや国債の・住宅ローンに投資することが出来る、3)企業はCPを発行することで低利の資金が調達できる、4)物価が上るので企業の利益が増える、5)それによって政府の税収も増える、6)雇用が確保される、7)金利が低下してドル安になるので米国の輸出が増える。こういうことが期待できます。


7月3日にNYダウの月足グラフを掲げましたが、再掲します。

バーナンキ議長のQE1の金融政策によって、NYダウは2009年3月に底を打って2010年に1段目のピークをつけ、QE2によって2011年に2段目のピークをつけています。

QE2は2011年6月に終了しましたが、残存期間の短い債券の償還があれば、3年以上の債券を買い入れるツイストオペを発表。これによって、少なくともFRBは向う3年間はマネーを供給をし続けることを市場に伝えました。

右図のNYダウのグラフを見ればバーナンキ議長がやってきた金融政策が正しいことは明らかです。日本のようにデフレが長々と続くこともなかった。

米国のFRBにあたる日銀は何をしたのか?

右の日経平均の株価と上図のNYダウの株価を比べれば一目瞭然です。

日銀はインフレになることを嫌って、インフレ率をアップすることは何ひとつやってこなかった。前々回の政策決定会合で、+1%の物価上昇率をターゲットとするという決定をしましたが、どうも本気ではなさそうです。

その証拠にNYダウは上図の@AB(今日のNYダウはCまで上昇している)へと、リーマンショックから回復して、今や市場最高値になろうかとしているのに対して、日経平均は@ABの順に「ヘタレ」ています。

学者生命を賭けるバーナンキと役人(日銀官僚)の白川総裁の100:1くらいの信念の違いが、株式市場に如実に現れています。日銀とFRBの能力の差は埋めきれないほどの違いがあります。白川総裁が日銀総裁になったのは2008年5月ですが、9月にリーマンショック(サブプライム・ローン問題)が発生しました。この後の日米の株式市場の推移はグラフのとおりです。

日本の株価を上昇させないような金融政策をいつまでもとり続ける日銀は、自身の職務をまっとうしているのか? いつまでデフレ経済を続けるのか? まったく役人は国を滅ぼす存在です。(警察と自衛隊と消防は違うが)


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