日経平均をどう見たか・判断したか (2012年6月)

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(12. 6. 1) TOPIX 708P(-10)  日経平均 8440(-102) 17.2億株 (1兆0433億)

米国はADPの5月の雇用統計が13.3万人増と予想(15.0万人)を下回ったことや、新規失業保険申請件数が38.3万人と予想(37.0万人)を上回るなど、悪い統計があいついだので小幅安。 NYダウは12393ドル(-26)、ナスダックは2827P(-10)。

欧州不安から、世界の金融機関がユーロを売ってドルや円を買うので、米国10年物国債の利回りはなんと1.563%になり、日本国債は0.810%になってしまいました。100万円で国債を買って10年間で得る利益が8.1%しかないというのは異常です。

一方東証1部の予想配当利回りは2.39%です。一応今のところリスクがない国債に比べて3倍の好利回りです。10年後に株価が現在の株価と変わっていなければ、10年間で23.9%の利益が出るし、10年間のうちに株価が50%高したところで売れば50〜60%の利益が出ます。

今はリスクを負担することが極度に忌避されています。この株価水準でも買い手が現れないのは、誰もが10年後の株価が今の株価よりも安くなるということを信じていることになります。10年後の株価が今よりも悪くなっている銘柄もあるでしょうが、10年以内に50%高とか100%高をする銘柄は数限りなくあるはずです。実際には、今の株価水準が安いことはわかっているが、目先の株価下落が怖いので買いを入れることができないという状況です。

今日の出来高10傑を見ると驚きます。1位のマツダは96円、2位のみずほは113円、3位の板硝子は72円、6位NECは108円、9位新日鉄が169円です。株価が200以下のものが半数を占めています。どの銘柄もかつては日本を代表する企業でした。

みずほの配当は1株6円です。配当利回りは5.31%です。それでも「みずほ」株は下落しています。今日の113円でみずほ株を1000株買うと11.3万円です。仮に今から5年後にみずほ株を売却するとすると、5年間に得るだろう配当は6円(×1000株)×5年=3.0万円です。11.3万円の投資で3.0万円の配当を得ているので、原価は8.3万円になります。つまり5年後のみずほ株が83円になっていたとしても損失はでません。

逆に5年後の株価が200円になっていたならば、配当金3.0万円+株価上昇の利益8.7万円((200-113)×1000株)で10.7万円の利益となります。11.3万円の買いで10.7万円の利益がでます。これはリスクを怖がっていては絶対にできないことです。今の株式市場はどうも目先の株価の動きに気を取られすぎているのではないかの気がします。


(12. 6. 4) TOPIX 695P(-13)  日経平均 8295(-144) 17.2億株 (1兆0485億)

先週末、米国の5月の雇用統計が発表されましたが、予想の+15.0万人を大きく下回る+6.9万人でした。これはショッキングな数字でした。

5月のISM製造業景況指数は予想の54.8%より悪い53.5%で、前月の53.8%からも悪化していました。米国の景気後退懸念から株式は大幅安。NYダウは12118ドル(-274.-2.21%)で200日線を下抜く。ナスダックはもっと大きな下げをして2747P(-79。-2.82)と200日線を下抜く。

200日線は景気の良し悪しを判断する線ですが、NYダウ・ナスダックともに200日線を下回ったのは、米国経済が危ういのではないかと市場が判断したからです。値下がりのリスクのある株式を売って安全資産の米国債を買うという動きがあったようで、10年物国債の利回りは1.457%まで低下しました。おそらく私が記憶する中では初めて1.50%を割り込んだと思います。

《デンドラ24》によるナスダックの下値メドは右図のようになっています。当初は最も高いメドの2747Pが下値になるだろうと思っていましたが、これは米国経済がゆるやかながらも拡大しているという前提であったからです。米国景気が後退するということになれば、最も低い2498Pも視野に入れておかねばなりませんが、当面は2654P〜2622Pを下値メドとしておきます。この水準あたりで、気のきいた足が出るとよいのですが。

日経平均は米国株安を受けて下放れて寄り付く。米国国債の利回りが1.50%を割り込んだので、日本の金利は相対的に高くなり、これが円高に繋がるはずでしたが、案外に円高は進みませんでした。政府の円売り介入があるかもの予想があったからです。

日経平均は昨年11月25日のザラバ安値8135円より上で止まりましたが、TOPIXはリーマンショック後の2009年3月のザラバ安値698Pを下回りました。

私が持っているデータは1989年からのものですが、今日のTOPIXは最も安い水準です。バブル崩壊から22年を経てさらに最悪な株価水準になったわけです。株価はその国の通信簿です。これが5段階評価で最低の1をつけている。 一体この22年間に何をしてきたのか? なぜデフレを収束できず、経済成長ができず、GDPは22年前に比べて小さくなり、所得が減り続けてきたのか?

日経平均が反発するキッカケは、@米国株が反発すること(QE3がそのキッカケとなる)、A日銀が2月14日に突然に追加金融緩和をしたような電撃的な緩和策を発表すること、B政府が大規模な円売り介入をすること、ことくらいしか思い当たりませんが、今日の日銀総裁の談話では、Aはやるつもりがないらしい。

すると、@米国のバーナンキ議長のQE3の決断かB政府の為替介入しか反発する材料はありませんが、前回(2011年10月31日)の為替介入時の円は対ドルで90.0円くらいでした。今は78.18円なので、政府の外為特会は大きな評価損を抱えることになりました。この損失を無視して円売り介入をする度胸が財務省にあるのかどうか。心もとない。結局は@のFRBのQE3頼みが唯一の反発のキッカケです。日本の株式市場は米国のバーナンキにすがっています。


(12. 6. 5) TOPIX 708P(+12)  日経平均 8382(+75) 18.0億株 (1兆0648億)

週明けの米国はまちまちの動き。4月の製造業受注が-0.6%(予想は+0.2)と思わしくなかった上、3月の伸び率が-2.1%(速報値は-1.5%)へ下方修正され、米国経済の鈍化があきらかになりつつあります。

NYダウは12101ドル(-17)で、小さなタクリ足となりましたが、これで下げ止まったとは到底いえません。

ナスダックは2760P(+12)と小反発して200日を回復。ここで踏ん張れるのかどうかが注目点ですが、下げ止まったと判断できるのは、@一昨日の大陰線の高値を上回ること、A9日線を少なくとも3日連続して上回ること、が必要です。現状ではこの2つをクリアするにはちょっとハードルが高い。

日経平均は、SQがらみで売り方の買戻しが入ったようで、反発して2陽連となる(グラフ左側のa,b)。明日も順上がりの陽線になって「3陽連」になれば少しは期待ができますが、さてどうなるのか。

逆張りの条件表No.2は昨日買いマークを出していましたが、グラフ(右側)のように買いマークが出た翌日は株価は反発しています(a,b,c)。

ただし、その後は買いマークが出た日の陰線を上回ることはありませんでした(b,c)。今回の(a)は陽線の日に買いマークが出ているので、前日の陰線の高値8487円を上回ることができるのかどうかが注目点です。

この水準は9日線の水準でもあるので、株価が9日線を上回るのかどうかということでもあります。そして連続して3日間、9日線を上回ったならば、(a)がボトムらしいと判断できます。これがその次の注目点。とにかく現在の株価水準は@PERからもAPBRからもBグラフからも、メチャメチャ安い水準にあります。株価が上昇のスタートをきったことが明らかになってから買い出動しても、10年に1度のよい買いができるはずです。


(12. 6. 6) TOPIX 718P(+10)  日経平均 8533(+151) 20.8億株 (1兆1871億)

米国は小幅高。ISM非製造業景況指数は予想の53.7%よりも少しよい53.5であったので、米国景気の鈍化懸念が少し後退。

NYダウは12127ドル(+26)で、小さな陽線となったものの、3日連続して200日線の下にあります。

ナスダックは2778P(+18)と小反発して、200日を下回ることを回避しましたが、2日前の大陰線の半分までしか戻っていません。

また両指数は9日線を上抜いていないので、下値を出したのかどうかの判断をするのは拙速すぎます。

東京市場は活発な買い戻しが入り連騰。日経平均は3陽連となったので、2日前のザラバ安値8238円が小波動のボトムになることはほぼ確実でしょう。明日のザラバ安値が8461円以上であったならば、「主な株価」はボトムの表示をします。

3陽連は(b)についで2度目ですが、(b)は9日線を上回ることができず、買戻しによる反発だけで終わりました。新規の買いが入ってこないと、(b)のようになります。

今日の3陽連もむろん買い戻しによるものですが、(b)の時よりはるかに多くの「売り残」が残っています。今日の日経新聞によると、4日の空売り比率(の5日平均)は30.9%となっていたそうです。(空売り比率とは、売買代金に占める空売りの代金の比率) 

空売り比率のデータを持っていないので、日経紙面のグラフから推測すると、昨年11月25日の安値8135円をつけたあたりが27%くらい、3月27日の高値10255円をつけたあたりが22%くらいです。6月4日の30%というのは、これまでにないほどの空売りが積み上がっているわけです。

これら空売りが一斉に買い戻しをすると、おそらくは200日線を超えるところまで株価は上昇すると思われますが、まだ欧州問題は何も解決していないし、米国景気が伸び悩んでいることから、一斉に買い戻しが入ることはないでしょう。ただ(b)よりかは株価は上昇するだろうことは確かですから、当面は25日線まで戻る可能性があります。

TOPIXは明日のザラバ安値が714P以上であるなら、日経平均と同じくボトムを表示します。


(12. 6. 7) TOPIX 730P(+12)  日経平均 8639(+106) 17.5億株 (1兆 496億)

欧米市場はECBやFRBによる追加金融緩和を期待して大幅上昇。 NYダウは12414ドル(+286。+2.36%)、ナスダックは2844P(+66。+2.39%)。

両指数は最安値(a)の前日の(b)の大陰線の高値を終値で上回ったので、(a)がボトムになる可能性が高くなりました。特にナスダックは3陽連と強い足を出しているので、明日にも小波動のボトムが確定します。

昨日の上昇で、6月末に期限切れとなるツイストオペは延長されるだろうというところまでを先取りして織り込んだ感じです。 今夜のバーナンキFRB議長の議会証言で、それについて言及したり、別の金融対策を示唆するのかどうか。

日経平均は小波動のボトム8238円が確定しました。

欧米高を受けて高く寄り付いたがその後は小幅なゾーンで推移し、「寄り引け同事」の珍しい足型となりました。円が安くなった割には上昇力が乏しかった。

出来高は20.8億株→17.5億株と減少し、売買代金も1兆1800億円→1兆400億円へと減少したのは、昨日が買い戻しのピークであったようです。

小波動は上昇波動に変わったので、どこまで上昇するのかが次の問題です。ボトムからの「3陽連」という強い足を出しているので、75日線に向かって上昇するといいたいところですが、そうはいえない。

欧州債務問題は何の道筋もついていないし、6月17日にはギリシャの選挙があるし、米国の金融政策も現時点では不明です。欧州・中国の景気は減速していますが、米国も減速しだした可能性があります。

当面は25日線(8745円)または200日線(8955円)まで戻れば上出来でしょう。

《デンドラ24》の上値メドは下から順に、@8793円、AB9042円、C9456円となっています。@8793円は25日線と200日線との中間の水準です。約8800円。

普通ならAB9042円が有力な上値メドになるところですが、あまりにも不確定要因が多いので、まずは最も低いメドの8793円まで戻ればよしとしましょう。


(12. 6. 8) TOPIX 717P(-13)  日経平均 8459円(-180) 23.5億株 (1兆6229億)

米国はバーナンキ議長は議会において、具体的な追加金融緩和を示唆せず。昨日の緩和期待は市場の勝手な先走りに終わりました。

しかし大きな失望にはならなかったようで、 NYダウは12460ドル(+46)と上昇し、ナスダックは2831P(-13)と小幅安で、マチマチの動き。

ナスダックは小波動のボトム2726Pを表示しました。だが寄り付き時点で25日線まで戻ったものの、その後は下落し、割と大きな陰線になりました。

日経平均は6月のSQが通過したとたんに売られ、時間とともに株価は下落。一時は-212円安まであって安値圏の-180円安で終わる。

せっかく2日続けて9日線を上回っていたのに、今日の大幅下落によって9日線を3日間上回ることはできませんでした。(TOPIXはかろうじて9日線より上位で下げ止まり、一応3日連続して9日線を上回っています。) 昨日は、今後の 株価が25日線を上回るようだと、まだ買戻していない弱き筋の踏み上げが出て、うまくいけば200日線までの上昇があるかと思っていましたが、今日の下げは予想外でした。弱気筋は元気があります。

私が思うところでは、ボトム近辺で出る強い足とは、@新安値の陽線→A包み上げの陽線→B順上がりの2陽連→C窓空けの2陽連→D順上がりの3陽連→E4陽連→F5陽連、となります。 今回は日経平均とTOPIXでD順上がりの3陽連が出ています。これはかなり強い足だから先のボトム(日経平均は8238円)をそう簡単には割り込まない、と思っています。


定点観測9銘柄のうち6銘柄で3陽連が出ています。

1812「鹿島」の3陽連は、1本目は大きな陽線でしたが、2本目3本目は小幅な陽線で、上ヒゲと下ヒゲがある「コマ足」でした。悩みながら(a)で3陽連になり9日線を上回りましたが、今日はすぐに9日線を下回り、上昇の勢いはストップした格好です。

6758「ソニー」の3陽連は、2本目まではよかったが、3本目は小幅な陽線で、上ヒゲと下ヒゲがある「コマ足」でした。悩みながら(b)で3陽連になり9日線を上回りましたが、翌日は小陰線となり、9日線を上回ったのは2日で終わりました。今日の大きな陰線はツライ。

7203「トヨタ」の3陽連は、3本目が小幅な陽線で、上ヒゲと下ヒゲがある「コマ足」でした。3本目は売り買いが拮抗した水準ですが、なんとか(c)で3陽連になり、9日線を上回りました。今日はギリギリ9日線を下回らず、9日線を上回ったのは2日になりました。来週がどうなるのかに注目。


8306「三菱UFJ」の3陽連は、次第に陽線が大きくなるという強い足でした(d)。4日目は窓空けの陽線となって、4陽連となりました。ここまで掲げた銘柄のうちでは最も強い足です。今日は陰線になったものの2日連続で9日線を上回っているので、来週に期待。

8604「野村」の3陽連は、3本目が小幅な陽線の「コマ足」でした。ここで一応の均衡状態になったと判断できますが、今日は陰線となって9日線を下回ったので、当面の戻りは終わったようです。

9984「ソフトバンク」の(f)の3陽連については先日いいました。この後9日線、25日線、75日線、200日線を立て続けに上抜き、後株価は全ての平均線より上位で推移しています。強い動きではこのように上にのしかかる幾本かの平均線をドンドン上抜きます。

この点に注視すれば、9日線と25日線の2本を(一時的にでも)上抜いたのは、8306「三菱UFJ」と8604「野村」です。9銘柄のうちのソフトバンクを除くと、この2銘柄が次の注目銘柄です。


(12. 6.11) TOPIX 730P(+12)  日経平均 8624円(+165)14.5億株 (8920億)

先週末の NYダウは12554ドル(+93)、ナスダックは2858P(+27)。両指数とも25日線近くまで戻る。

NYダウは4陽連となり、25日線(12555ドル)にあと1ドルに迫る12544ドルで終わる。高値引けをしているので、買い方が優勢で終わっています。今夜25日線を上回るかどうかに注目。

ナスダックも25日線(2859P)にあと1Pの2858Pで引けたが、ナスダックの出来高は13.7億株と最近にない薄商いでした。昨日の戻りは力強くはなかった。

一昨日は25日線水準から大きな陰線を出しているだけに、25日線を抵抗ラインとする向きがあるようなので、薄商いで25日線を上回っても信頼性が乏しい。だが18億株くらいの出来高を伴って上抜けば、75日線まで上昇する可能性が出てきます。


ユーロ圏の財相会談でスペインに対して1000億ユーロの支援をすることが決まり、スペイン問題がやや後退。どのような支援をするのかは不明ですが、10兆円で足りるのかどうか?

日経平均は高く始まったがあとは小動きに終始する。出来高が14.5億株、売買代金が8900億円と、ナスダックと同様に薄商いでの株価上昇なので、この戻りを信用してよいものかどうか。

ともかく日経平均は25日線(8688円)にあと64円、TOPIXは25日線(732P)にあと2Pまで戻ってきました。今後予定できる波動は、右図のように(a)(b)(c)の3コースがあります。

最も楽観的なのは(c)コースですが、これには@スペイン問題が当面後退すること、Aギリシャの選挙の結果、ユーロ離脱の可能性がとりあえずなくなることです。 最も悲観的なのは(a)ですが、これは(c)とは逆の状況になったときです。

感じでいうと、(a)の可能性は10〜20%、(c)の可能性は30〜40%、(b)の可能性は40〜60%かなと思っていますが、市場は突然に(a)を材料にしたり、(c)を材料にしたりするので、日々の動きは乱れがちです。ちょっと長い目でみれば(b)の可能性が一番大きいので、(c)または(b)のコースを辿って欲しいところです。


(12. 6.12) TOPIX 724P(-5)  日経平均 8536円(-88) 15.5億株 (9427億円)

EU諸国が合意したスペインへの支援策は十分ではないの見方をする者が増え、米国株は一転して反落となる。NYダウは12411ドル(-142)、ナスダックは2809P(-48)。

NYダウは、@新高値の、A上ヒゲの、B陰線となって、25日線から弾かれた格好。(a)のザラバ高値はギリシャの選挙が終わるまでは上抜けそうにありません。

ナスダックはもっと悪い足になりました。(b)の足は、@新高値の、Aつつみ下げの、B大陰線です。9日線をも下回っており、NYダウと同じく今週中に(b)の大陰線を上回ることは難しい。

ナスダックの出来高は14.5億株で、一昨日に続き薄商いです。どこの市場もユーロに翻弄されいる今は、様子見にならざるをえません。


東京市場も市場参加者が少ないので、一部の投資家の売買が株価を不安定なものにしています。

日経平均のここ5日間の前日比は、6日(+151円)→7日(+106円)→8日(-180円)→11日(+165円)→12日(-88円)と1%以上の変動をしています。

しかも日替わりで上下する。まるで寄り付きにルーレットを回して、赤だ(上げる)黒だ(下げる)が決まるようです。完全に視界不良

今日は9日線を割り込んで寄り付いたが、少し円安にふれたこともあって、終値では9日線を上回りました。今週は9日線を上回っていればよしとしましょう。来週はギリシャ選挙がどうなるのルーレットが回ります。


(12. 6.13) TOPIX 726P(+2)  日経平均 8587円(+51) 14.2億株 (8359億円)

米国は反発。NYダウは12573ドル(+162)と前日の(-142)以上に上昇し、終値で25日線を上回ったものの、前日のザラバ高値12650は抜けず。

ナスダックは2843P(+33)と反発したが、前日の(-48)を取り返すには至らず。

日経平均は薄商いながら+51円で引けたが25日線は上回れず。この薄商いでは、25日線を上回ったとか上抜けないとかをいっても、ほとんど意味がありません。

グラフから言えば、NYダウはボトムから4陽連を出し、ナスダックは3陽連を出し、日経平均も3陽連を出しているので、6月初めのボトムは一応下値が出たとしてもよいところですが、ユーロ問題があってグラフからの判断は一瞬にして間違いだったということになりかねません。

それでもグラフを見ているのは、投資家が今の相場をどう思っているのかを判断するためです。例えば5月は陽線は6本、陰線は15本でした。ところが6月に入ると陽線が6本・陰線が2本になっています。1日限りの超短期的売買では明らかに、買いが有利だと市場は判断しているので、陽線が出れば出るほど今の状況は強気でいるべきだと思われます。


(12. 6.14) TOPIX 725P(-0)  日経平均 8568円(-18) 13.9億株 (8598億円)

米国は、5月の小売売上げ高が前月比-0.2%減で、これは予想どおりでしたが、4月の+0.1%が-0.2%に下方修正されました。

4月が+0.1%で5月が-0.2%とは、3月を1000とすれば4月は1001→5月は999であったということです。

今回修正された数字の4月が-0.2%で5月が-0.2%とは、3月を1000とすれば4月は998→5月は996であったということです。同じ-0.2%だけれども、3月に比べると米国の個人消費は次第に減少しています。

また2か月続けて減少というのは、米国の小売は売上げの減少の方向性が出たということです。このため株価は反落となる。NYダウは12496ドル(-77)、ナスダックは2818P(-24)。

日経平均は当然のことながら、今日も薄商い。売買代金8598億円では、グラフがどうのこうのと言ってみてもあてになりません。

ここ1年間に実用的な条件表を3つ設定しました。@条件表No.16「天底/押し戻り/突破」、A条件表No.17「モデル波動E」、B条件表No.18「小波動切り上げP/Q(低位株)」です。

この3つの条件表は、いつでも有効なわけではありません。相場の局面によってユーザーが使いわける必要があります。

@条件表No.16「天底/押し戻り/突破」は、一応どの相場の局面でも使えるように3通りの売買マークが出るようになっています。買いマークは「大底買い」「押し目買い」「突破買い」の3つ、売りマークは「天井売り」「戻り売り」「突破売り」の3つです。

この条件表を使って「検索」したとき、現在の局面では「大底買い」(赤色の↑)がでた銘柄をグラフで調べることです。押し目買いや突破買いが有効な局面ではありませ 。

A条件表No.17「モデル波動E」は、モデル波動(A,B,C,D,E,F,G,H)の(E)点にある銘柄を検索するための条件表です。(E)点とは株価が75日線より上位にある(D)点から、75日線まで下落した局面を指します。これは波動が上昇波動になったときの「初押し」の局面です。

今は、株価は75日線を大きく下回っているので「初押し」を狙える局面ではありません。現在のところこの条件表が活躍する場面はまったくありません。

B条件表No.18「小波動切り上げP/Q(低位株)」は下落してきた株価が初めて小波動のピークとボトムを切上げたときに売買マークを出します。今の株価は4月・5月と株価が下落してきて、小波動のピークとボトムを切上げるかどうかという局面にあります。当分は、この条件表No.18も有用です。

現在使うべき条件表の第一は、@条件表No.16「天底/押し戻り/突破」ですが、3種類の売買マークのうちの「大底買い」のマークを注目してください。

そして「大底買い」の買いマークが出たとしても、真の大底かどうかは判らないことなので、その後の上昇の具合を見ることです。

上昇力が強いのであれば「3陽連」とか「つつみ上げ陽線」とかの足型がでるはずです。右図(左側)の6702「富士通」は(a)で大底買いのマークを出しましたが、その後は強い足はでず、(b)まで下落しました。しかし(a)から「3陽連」となって上昇力が強いことを表現し(c)で25日線を上回りました。

25日線まで戻ったということは、単なるカラ売りの買戻しではなく、新規の買いも出てきたことを表現しています。この後(d)はどこまで下落するのかはわかりませんが、(b-c)の間に買いのチャンスがあります。

右図(右側)の6752「パナソニック」は(a)で大底買いのマークを出したのを初めとして、たて続けに大底買いの買いマークを出しました。しかし強い足は出ず、(b)まで下落しました。

ところが(b)から「3陽連」となって上昇力が強いことを表現し(c)で25日線を上回り、現在も25日線の上位にあります。この後(d)はどこまで下落するのかはわかりませんが、25日線が支持線になっているようです。25日線で買うのがよい(もし25日線を下抜いたとしても(b-c)の間で買うチャンスがあります。)

そろそろB条件表No.18「小波動切り上げP/Q(低位株)」が買いマークを出すのではないかと思って、ここ5日ほど毎日No.18を使っての検索をしていましたが、ようやく買いマークを出した銘柄が出てきました。

条件表No.18は、株価が小波動のピーク・ボトムを切り下げてきて、初めて切り上がった時に買いマークを出します。今の局面はこれを期待してよいところです。

右図の3577「東海染工」は、ボトムが(L2→L1)へ切り上がり、今日の株価は(H1)を上抜きました。これによってピークが切り上がることが確定しました。

波動の形としてはよいのですが、今日の出来高は25千株でしかありません。波動の形がよくなったの信頼性は割引しなければなりませんが、(L1)から今日までの9日間のうちに陽線が7本混じっているのが気になります。少しずつ買いが入っているから陽線になるのです。また株価が25日線を超えているのもよい。25日線の82円を押し目の限度として買って見る価値があります。(H)で 誰かが仕掛けていたのだから、再び(H)のようになる可能性があります。



(12. 6.15) TOPIX 726P(+0)  日経平均 8569円(+0) 14.7億株 (9341億円)

米国は、新規失業保険申請件数が38.6万件(予想は67.5万件)となり、どうも雇用は減速しつつあるようです。5月の消費者物価指数は前月比-0.3%と大きく下落。

しかし悪い統計数字が出ればでるほど、追加金融緩和策が出るだろうの期待が高まるのが米国です。昨日の市場は雇用の減速というマイナス材料を「金融緩和期待」によってプラス材料にしてしまいました。米国はFRBについて大きな信頼感を持っています。

NYダウは12651ドル(+155)と昨日の下げ幅の2倍ほど上昇し、25日線を上回って、この戻り波動の新高値をつけましたが、これは期待が先行しすぎています。ナスダックは2836P(+17)と前日の下落幅(-24P) よりも小さかったので、25日線を上抜くことはできず。

米国の景気を知るにはNYダウよりもナスダックのほうがわかりやすいと思っています。ナスダックは25日線を超えていないので、市場は米国景気の見通しはよくないと判断しています。

日経平均はNYダウよりもナスダックに連動します。今日の日経平均は25日線を上回ることができませんでしたが、これはナスダックと同じです。

日経平均はナスダックの動きを元にして、ここへ日本独自の材料である円レートが値動きを拡大したり縮小したりします。

TOPIXも基本的にはナスダックに連動していますが、TOPIXには内需関連株が多く入っているので、日経平均よりもナスダックの影響は少し小さい。

図の右側の○印のところで、NYダウ・ナスダック・日経平均がピーク・ボトムを表示しているのに、TOPIXは小波動のピークとボトムを表示できませんでした。

今日は日銀の政策決定会合が開かれましたが、特に新しい政策は出ず、現状維持の結論でした。市場はこのことをまったく材料にはしませんでした。経済統計が悪化しても、株価が下落するどころか、FRBがなんとかしてくれるという期待から株価が上昇した米国市場と、なんという違いであることか。

ひとつ希望があるのは、今欠員が2名もある日銀の審議委員(定員6名)に証券界の2人が候補に挙がっていることです。この2人はリフレ派(バーナンキの考えに近い)なので、ドジな日銀の金融政策を米国のようにダイナミックに変更する原動力になるかもしれません。


(12. 6.18) TOPIX 738P(+12)  日経平均 8721円(+151) 14.8億株 (8645億円)

先週末の欧米市場は、 ギリシャの選挙の結果がたとえよくなくても、各国の中央銀行が協調して金融リスクを防ぐだろうの判断で、高かった。案外に楽観的でした。

NYダウは12767ドル(+115)と75日線に接近してきました。ナスダックは2872P(+36)と上昇し、終値で初めて25日線を上抜くが、まだ75日線は遠い。

ギリシャは今朝再選挙の結果が判明し、緊縮財政派がなんとか議席の過半数をとりましたが、これは選挙前の体制にもどっただけで、ギリシャ問題は何も解決していません。ユーロ離脱という最悪のことが起きなかっただけのことです。

東京市場はギリシャの選挙結果がでて初めて開く市場となりましたが、高く寄った後は小動きに終始し、東京市場としての判断は出なかった。

今夜の欧米市場を見ないと売りか買いかはわからないという向きがほとんどであったようで、出来高は少なかった。売買代金は先週末よりも減って8645億円。朝方の買い戻しに戻り売りがぶつかって寄りついた後には、新規の買いはほとんど入らなかったようです。

薄商いの日の足について言ってもしかたがありませんが、日経平均は一応25日線を上抜いたものの、足は小型の「トウバ足」で、これ以上の上伸はつらいことを表現しています。

今は世界の株価の上げ下げは米国市場に依存しています。 今週開催される米国FOMCの追加金融緩和に期待して、NYダウが75日線を上抜くような上昇をすれば、日経平均は200日線近辺(《デンドラ24》の2番目3番目のメドの9042円)へと伸びることもありますが、米国株の上昇が小さいようなら《デンドラ24》の1番低いメドの8793円がせいぜいでしょう。 逆に米国が下落するなら、今日が戻りの限界で、再び8500円台へ下落する可能性が高い。


(12. 6.19) TOPIX 734P(-4)  日経平均 8655円(-65) 13.8億株 (8136億円)

欧米市場は小動き。ギリシャの再選挙はあまり影響を与えませんでした。

NYダウは12741ドル(-25)と小安かったが、条件表No.2「日経平均用'96」が売りマークを出しているので、やや過熱気味です。

ナスダックは、ようやく25日線を超えたばかりなので、まだ過熱感はなく、2895P(+22)と上昇してこの小波動の戻り高値を更新する。

グラフの売買マークを見ると。NYダウにおいては(a)(b)で買いマークが出て、(A)(B)で売りマークが出ています。一方ナスダックは(a)(b)(c)で買いマークが出ているが、売りマークは出ていません。

条件表No.2は逆張りの性格を持っています。株価が急に(あるいは大幅に)下落すれば買いマークが出るし、株価が急激(あるいは大幅に)に上昇すると売りマークがでます。 NYダウは売りマークが出ているが、ナスダックには出ていないのは、それだけナスダックの上昇力が乏しかったわけです。

日経平均のグラフに最近出た売買マークは(a)(a')(b)(c)の4つですが、(a')以外はすべてナスダックが買いマークを出した日(かその翌日)と一致しています。

ナスダックには出ていない(a')の買いマーク出ているのは日経平均はナスダック以上に弱かったということです。その値打ちは少し割り引いて判断せねばなりません。

売買マークの出方からすると、現在のところ株価の動きが強い順は、@NYダウ、Aナスダック、B日経平均 の順です。

すでにNYダウは売りマークを出していますが、今週中にナスダックも売りマークが出るかも知れません。そのとき日経平均に売りマークが出ていなくても、日経平均は頭打ちになるのではないかと思ったほうがよいでしょう。(日経平均の売買マークよりもナスダックの売買マークを重視するほうが、日経平均の動きを判断しやすいと思っています。)



(12. 6.20) TOPIX 747P(+12)  日経平均 8752円(+96) 15.3億株 (9532億円)

米国市場は、今夜(20日)のFOMC会合の後に追加金融緩和策が発表されるだろうことを期待して上昇する。

NYダウは12837ドル(+95)と上昇して、ザラバ高値は75日線にタッチする。ナスダックは4陽連となって75日線水準に迫る。

欧州問題は目をつぶって、FRBの金融政策に期待して上げただけに、今夜のFOMCの声明いかんではここが戻り限界になる可能性があります。

市場の大勢は、@6月末で終了するツイスト・オペは延長されるだろうが、A債券買い入の枠を増やすQE3はないだろう、と判断しているようです。

昨日の株価上昇は@の材料は織り込んでしまったので、@が延長されないときは株価は下落、@が延長されても横ばいかわずかに上昇する程度、Aが決まれば大幅上昇。ということになります。当面の米国株価はFOMCしだいです。

米国株高(それは米国の金融緩和期待によるのもですが)を受けて、日経平均は高く寄り付いたが、その後は例によって小幅な動きでした。後場FOMC期待で先物が先導して上昇し、陽線で終わる。

NYダウが75日線に達し、ナスダックが75日線に迫っているのに、日経平均は75日線を大きく下回った位置にあります。どころか景気の良し悪しの分岐点である200日線よりも下にあって、当面は200日線まで戻れるのかどうかが焦点となっています。

外国人は、日本国債は安全資産として買うが、日本株は買えないという態度です。私は、1)米国株、2)日本株、3)中国株、4)欧州株の順番に株価が上昇してもよいと思っていますが、グラフでは、1)米国株、2)欧州株、3)中国株、4)日本株 の順になっているように思います。

なぜここまで日本株に人気がないのか? 昔は大手証券会社が海外にキャラバン隊を派遣して日本株の有利さを宣伝して回り、買い注文を受けることによって、証券会社は手数料収入を上げ、日本の株価が上昇したものでした。だが今は、 インターネットの時代になって、日本株は安いから投資しましょうといったセールスが少なくなっているのではないか。日本に投資すれば有利ですよというセールスの努力が、政府や証券会社になくなってしまったのではないかと思います。

昔、池田隼人首相が「トランジスターの商売人」と海外で揶揄されました。国が一企業の製品(ソニーなど)を売り込んだのです。今は韓国や中国がこれを踏襲しているが、日本国はなにもしないので、両国に負け続けています。 日本は何によって生き残っていくのか、何を得意技として勝っていくのか。消費税増税の前にこれを論議すべきである思いますが、そうなっていません。日経平均の動きの90%が海外の要因で決まる東京市場はつまらない。


(12. 6.21) TOPIX 753P(+6)  日経平均 8824円(+71) 17.8億株 (1兆 870億円)

FOMCは6月末で期限がくるツイスト・オペを今年年末まで延ばすがQE3はしないと決定。市場の予想のとおりであったので、米国株価は小安い。

NYダウは12824ドル(-12)、ナスダックは2930P(+0)で、両指数は75日線を超えることができず。

FOMCが通過したのでしばらくは米国にはプラス材料はありません。

ナスダックは、(K)で200日線を割り込まなかったので、大勢波動はまだ上昇中であると判断しています。

大勢波動が上昇中のときの中勢下降波動は2段下げで終わることが多いので、(H→I→J→K)の2段下げで中勢下降波動は終わったと思います。 (K)が新しい中勢波動の大底の(A)となるならば、
  1. 現在の株価水準(少し75日線を上回ることがあるかも知れないが)が戻り一杯となって、
  2. 25日線または200日線の水準まで下落する。
  3. その後ユーロ問題が落ち着くか、米国景気が回復するようであれば75日線を超える動きとなるが、
  4. ユーロ問題解決の道筋が見えないようなら(K)の水準近くまで下落する可能性がある。
というコースを辿るだろうと思います。(なって欲しいのは株価が75日線を上回ることです)

日経平均は、米国金利が少し上昇し、スペイン国債金利が少し低下したことから、対ドル・対ユーロともに少し円安に振れたため上昇する。

日経平均はナスダックと同様に(H→i→j→k)の2段下げをした後に反発をしていますが、ナスダックと決定的に違うのは、株価が200日線より下位にあるということです。

(k)が大底になるためには、図の(A→B)のように、75日線まで戻ることが必須の条件です。しかし75日線の水準は9287円と高い位置にあります。

このまま75日線に向けて戻るのはチョット苦しい。まずは200日線水準近辺の戻ったところで、いったんは25日線水準(現在は8587円)まで反落して、75日線(現在は9287円)が低下してきたころに、75日線までの戻りを試すのではなかろうか。

そのときの75日線の水準は《デンドラ24》強力な上値メドの9042円くらいだろうと思いますが、まだ1か月くらいは75日線まで戻ることは難しい。


(12. 6.22) TOPIX 750P(-3)  日経平均 8798円(-25) 16.0億株 (9589億円)

米国は急落。 NYダウは12573ドル(-250.-1.96%)、ナスダックは2859P(-71。-2.43%)。

FOMCが通過し、当面の金融政策が決まった米国にはプラス材料がなくなったところへ、悪い経済統計が相次ぎました。

6月の中国のPMIは50%割れの48.1だったし、ドイツのPMIも44.7%(予想は45.2%)と世界的に景気が後退しつつあります。

昨日発表された米国のいくつかの経済統計も景気後退を示していたため、米国市場は次第安となる。

NYダウ・ナスダックともに75日線から急反落となり、いまのところ中勢モデル波動のとおりの動きになりました。当面の株価は25日線または200日線までの下落で済むと思っていますが、昨日の大陰線は大きすぎました。しばらくは下落歩調が継続しそうな感じです。


日経平均は米国株価が2%程度下げたにもかかわらず、今日は-0.29%の下落で済みました。

これはやや妙な動きです。今日の売買代金は再び1兆円を割り込んで、いわば閑散としている中で短期筋の先物売買によって、米国株ほどには下落しませんでした。

今年になって、日本株はオモチャにされています。1月6日〜3月27日への押し目を作らない急上昇があり、3月27日〜6月4日にかけての急落で、株価水準は1月初めの水準に戻りました。

国内の投資家よりも海外の投資家のほうが売買は活発であるために、国内の要因よりも海外の投資家の態度によって日経平均は翻弄さ れていますが、基本的には日本株は75日線 (今は9275円)に向かって上伸する方向にあります。(一気に75日線まで上昇はしないが、いくつかの波動を重ねて75日線に達する)


(12. 6.25) TOPIX 745P(-5)  日経平均 8734円(-63) 13.8億株 (8378億円)

スペインの銀行のストレスチェックでは、毀損している資本は620億ユーロであるとの結果が出ました。市場が予想していた1000億ユーロよりも小さかったことから、スペインの国債利回りは下落。

当座はスペイン問題がちょっと後退したため米国株は反発する。NYダウは12640ドル(+67)、ナスダックは2892P(+33)。だが前日の大幅下落の半分を取り返せず。

スペイン問題は不動産バブルの崩壊によるものなので、不動産価格が下落するあいだは、銀行の不良資産が延々と増加していきます。今は620億ユーロといっているが、1年後には増加することは、日本の例からしても間違いありません。現在のストレスチェックは将来のストレスチェックよりも甘い。

ギリシャ問題もスペイン問題も解決の道筋は何もできていません。そこへ持ってきて、欧州→中国→米国の経済が後退ないし停滞していることを表わす経済統計が相次いでいるので、基本的には株式が上昇することは難しい。

日経平均は米国株高を受けて高く寄り付いたが、そこから買いあがる材料がなく、次第安となって200日線までの上昇はかなわず。

5月30日(a)の日に、9984「ソフトバンク」のグラフを掲げ、5陽連となってボトムを出したといいました。

その上値のメドは《デンドラ24》の8%波動によると(2550円〜2640円)だろう。(そのときはまだ株価が200日線を上回っていなかったが)さらに株価が200日線を上抜き、数日間200日線を割り込まないようだと2850円の上値もありうるといいました。

5月30日はグラフの(a)の日ですが、当時の《デンドラ24》の上値メドは下から順に@2476円、A2544円、B2634円、C2859円でした。

多くは下から2番目か3番目で上昇がストップすることが多いので、A2544円とB2634円を覚えやすいように(2550円〜2640円)のメドとし、C2859円を(2850円)と大まかなメドとしました。

今日のソフトバンクの終値は2761円です。すでにABの上値メドを超えていますが、(b)の日に波動のパタンが変化し、今では下から順に@2634円、A2724円、B2859円、C2994円となっています。 いつもいうことながら、よほどの好材料が出ない限り、Cのメドを上抜くことは多くありません。通常はAとBの中間で株価上昇はストップします。今回はB2859円が戻りの限界だと思われます。



(12. 6.26) TOPIX 738P(-6)  日経平均 8663円(-70) 18.0億株 (1兆 854億円)

米国は下落。NYダウは12502ドル(-138)、ナスダックは2836P(-56)と前日反発した分の倍返しとなる下落。

ナスダックは25日線まで下落しました。(K)からの戻り(L)は75日線に達しておらず、(K)からの上昇は案外に弱かった。

200日線まで下げても、そのあたりで止まれば、米国経済は「減速」であって「後退」の可能性は少ないと思われます。

しかし株価が200日線を大きく割り込むようだと、2009年3月から上昇してきた大勢上昇波動が終わったのではないかの疑念が出てきます。(株価が(K)を下回るかどうかは向う1〜2年の波動の大問題)

世界の株式市場のうち、売買高が大きく換金性に優れた市場をもつのは、米国、英国、日本です。この3市場の株価はほぼ同じ動きをします。

@ナスダック(上図)、AFT100(右図)、B日経平均(次図)のグラフを掲げます。

図には昨年 11月の安値(a)、12月の安値(b)と今年3月の高値(H)と6月初旬の安値(K)の符号を振っています。

(a,b,H,K)の日は見事なまでに一致しています。米国株価→日本株価→英国株価→米国株価の連環はリレー競争のように着実に引き継がれています。 いまや日本独自の株価の動きとなることはありません。(昨年の大震災では日本独自の株価の動きになったが、通常は日米欧の株価は連動する)

日経平均がどうなるのかの判断をするには、日経平均のグラフだけを見てもわかりません。ナスダックやNYダウのグラフを見る必要があります。

(a,b,H,K)の日は3市場とも一致していますが、そのグラフの形は異なります。その国独自の材料が株価をより大きく上昇させ、より大きく下落させるためです。

(b→H)の上昇率を見ると、@ナスダックは+28.3%、AFTは+18.0%、B日経平均は+26.0%です。日経平均はナスダックよりも少し劣るが、FTよりも上昇率が高かった。

(H)のピーク時の、株価と200日線とのカイリ率を見ると、@ナスダックは+15.7%、AFTは+6.99%、B日経平均は+13.0%です。日経平均はナスダックよりも少し劣るが、FTよりも上昇率が高かった。 ところが(H→K)の下落率を見ると、@ナスダックは-13.0%、AFTは-12.6%、B日経平均は-19.6%です。ナスダックとFTの下落率はそう違わないが、日経平均だけは大きく下落しています。

上昇率と下落率を比べると、ナスダックは(+28.0%の上昇→-13.0%の下落)で上昇率は1位、下落率は2位。FTは(+18.0%の上昇→-12.60%の下落)で上昇率は3位、下落率は1位(最も下落率が小さい)、日経平均は(+26.0%の上昇→-19.6%の下落)で上昇率は2位、下落率は3位です。

以上のことから2011年11月から2012年6月までの株価の動きは、@ナスダック(1位+2位=3位)→AFT(3位+1位=4位)→B日経平均(2位+3位=5位)の順に強かったといえます。

日経平均が上昇率では2位になったが、下落率は3位となった原因は円レートです。

(a)(b)は株価のグラフ@ABとは異なりますが、(b→H)の上昇率(円安)は+10.6%で、(H→K)の下落率(円高)は-7.3%です。

日経平均が(b→H)で+26.0%の上昇ができたのは、同じ期間に円レートが+10.5%の上昇(円安)となったからです。もしこの期間に円安が発生していなければ、日経平均はFTと同じように+16.0%〜+18.0%の上昇で終わったと思われます。

また(H→K)の下落率が日経平均が最も大きかったのも(H→K)で-7.3%の円高となったためです。円高がなければFTの-12.6%あるいは-12.3%程度の下落で済んだと思われます。

日米欧の株価は基本的には連動していますが、その変化の具合は為替によって違うというのが今の株価水準の決定の仕組みです。日本の投資家は、@米国の株価(特にナスダック)がどうなるのか、A円レートがどうなるのか、の2つを判断しなければならないわけですが、これは個人の能力の限界を超えています。


(12. 6.27) TOPIX 745P(+6)  日経平均 8730円(+66) 15.9億株 (9029億円)

米国は小反発。NYダウは12534ドル(+32)、ナスダックは2854P(+17)。ナスダックの出来高は15.7億株とやや薄商いになっているのは、28〜29日のEU首脳会議を前に積極的な売買はできないということでしょう。

それにしてもすでにEU首脳会議では有効な欧州債務問題を解決する方策がでないだろうと市場は判断しているようですが、EUには困ったものです。いつまでも株式市場が霧につつまれて暗中模索をしいられています。

東京市場はもう欧州に振り回されるのはマッピラだと、為替に関係のない内需株にシフトしてきました。ソフトバンク・NTTといった通信関連や鹿島などの建設株、細かいところでは太陽光発電関連株が値上がりしていますが、この動きはしばらく続きそうです。

日経平均は75日線まで戻ることはできず、その下にある200日線すら戻ることができませんでしたが、定点観測9銘柄のうちの3銘柄は75日線まで戻り、あるいは上回っています。

9984「ソフトバンク」は、(a)で3陽連を出し、(b)で200日線を突破し、(c)で条件表No.16「天底/押し戻り/突破」が買いマークを出しましたが、その後一度も9日線を割り込むことがなく上昇を続けています。

どこまで上るのかと聞かれてもそれは判りません。だが確率的(過去の統計)には、ある程度のメドはあります。それが《デンドラ24》の8%波動による上値メドです。

現在の上値メドは2859円(下から3番目のメド)と2994円(最も高いメド)があります。この上値メドで株価の上昇がストップするという意味ではありません。また必ずこの上値メドまで株価が上昇するという意味でもありません。現在の波動のパタンを過去に遡って調べると、75%の確率でこれ以上の上昇はなかったということを表わしているのです。

上値メドの水準で株価がピークを打つ(かどうかは「神のみぞ知る」ことです。当たる確率は75%あるが外れる確率は25%あります。

従って株価が上値メドに達したから売りという判断はあまりにも上値メドを過信しすぎです。上値メドの正しい使い方は、下から2番目のメド(確率50%)または下から3番目のメド(確率は75%)に株価が上昇してきて、次図のような弱い足型が出たときに「ピークを出したのではないか」の判断をすることです。 現在の「ソフトバンク」はまだ弱い足型は出ていません。

1812「鹿島」は75日線まで戻ってきました。中勢モデル波動からは、75日線まで戻ったので、いったんは反落してモデル波動の符号の(A→B→C)への下落があってしかるべきところです。

ところが9432「NTT」は(b)で2日ほど反落したものの今日は75日線を大陽線で突破しました。この勢いでは200日線を目指すものと思います。

このように 戻りの限界を75日線とか200日線に置いた場合でも、75日線の水準・200日線の水準を絶対的なものとしてはいけません。

その水準で上図のような弱い足型が出たときに「ピークを出したのではないか」の判断をすることです。

なお安値から上昇の兆しを掴むとき、「足型」が最も早い判断ができます。右図の[B1]はまだ30%くらい、[B2]は40%くらい、[B3]は50%くらいの確率で底値が出たと思われます。

株価が最も安い日に[B5]が出ていたり、安値の日が[B4]になっていたりすると10%増しとしてよいと思っています。

「鹿島」の(A)のボトムの4日目に「3陽連」で50%の確率 。「NTT」は決定的な足型は出さず。


(12. 6.28) TOPIX 758P(+13)  日経平均 8874円(+143) 17.0億株 (1兆 41億円)

米国は5月の耐久財受注が前月比+1.1%(予想は+.05%)と少しよかったために続伸。NYダウは12627ドル(+92)、ナスダックは2875P(+21)。

ナスダックはなお9日線を上回ることができていませんが、今夜も順上がりの陽線となれば3陽連になるし、9日線を上回ることになるので75日線まで戻る可能性が出てきます。

日経平均の小波動のピーク・ボトムの日はナスダックのピーク・ボトムの日に対応していることは一昨日いいました。

ナスダックが直近の小波動のピーク2942Pを表示した日は、日経平均の(a)の日であるので、この日が日経平均の小波動のピークになるのが当然だと思っていました。ところが今日は(a)のザラバ高値8859円よりも高い8881円を出し、(a)は小波動のピークにはならないことが確定しました。

円レートはやや円高方向に向いているので、特に日本株が有利な材料があったわけではありません。売買代金も1兆円とそう増えておらず、今日の動きはややフライイング気味です。

日経平均の動きは妙だけれど、昨日掲げた内需株は今日も続伸し、弱い足は出ていません。

ただ1812「鹿島」と9432「NTT」は大陽線を含んだ3陽連になっているので、そろそろ利食い売りが出てくるだろうと思います。

8994「ソフトバンク」は5陽連の後に1日だけ陰線が入って、その後2陽連。この2日の陽線の大きさはその前の5陽連のどの陽線よりも大きい。

日が経つにつれて1日の上昇幅が拡大している、この3銘柄は楽観人気にあることは確かです。こういう位置からこれら銘柄に飛び乗ろうとしてはいけません。

「鹿島」の買い場は条件表No.16が「大底買い」のマークを出したあとの(x)の3陽連、あるいは25日線を上回った(y)の日であったし、「NTT」は25日線を上回った(y)の日、「ソフトバンク」は5陽連となって25日線を上回った(x)の日、あるいは「突破買い」が出た(y)の日が買うか買わぬかを検討するときでした。今頃買おうというのは遅すぎます。


(12. 6.29) TOPIX 770P(+11)  日経平均 9006円(+132) 19.9億株 (1兆2114億円)

欧米は小安い。NYダウは12602ドル(-24)、ナスダックは2849P(-25)。

日経平均は米国株安を受けて安く寄り付いたものの月末のドレッシングだとかでジリジリと高くなっていたところへ、EU首脳会議のニュースが出て、急上昇。 《デンドラ24》の4%波動の2番目・3番目の上値メドの9042円に到達しました。

ニュースとは、@ユーロ圏銀行の監督制度を統一し、AESMなどが銀行に直接資本を投入できるスキルを作ることを合意したというものです。

昨日はB「成長雇用協定」によって欧州投資銀行が、インフラ整備向けに600億ユーロの資金支援をするというのもありました。 @は一体どういうものになるのか、ABの資金は誰が出すのかなど不明な点が多く、「ユーロのことはよくわからん」

日経平均のピークらしさは、@新高値、A25日騰落レシオ、B25日投資マインド指数、Cデンドラの上値メドをクリア、の4ポイントです。


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