日経平均をどう見たか・判断したか (2012年5月)

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(12. 5. 1) TOPIX 789P(-14)  日経平均 9350(-169) 16.4億株 (1兆1574億)


米国市場は、スペインの1-3月期GDPが2期連続でマイナスになったことを気にして小幅安。 NYダウは13213ドル(-14)、ナスダックは3046P(-22)。

NYダウは3月のザラバ高値13289ドル、4月のザラバ高値13297ドルまで上昇しました。2度とも13300ドルの手前で株価上昇はストップしましたが、先週末は13266ドルまで上昇し、3度目の13300ドルへの挑戦をしています。

昨日は小幅安になりました。これで13300ドルへの挑戦が失敗したとは、まだまだいえません。株価の方向は上向きです。

今夜はISM製造業指数、週末には4月雇用統計という重要な経済指数が発表されます。どのような数字になるのかはわかりませんが、グラフから見るとよい数字を予想しているようです。

先週末4月27日の日銀の政策決定会合による金融方針が発表されたあとの日経平均の動きにはガッカリしました。発表後10分間は、円安方向にブレて、日経平均は130円ほど高くなりました。 この調子では25日線まで株価が戻るのではないか、あるいは25日線を突破するかも、の期待をしましたが、円安になったのはわずかの時間でしかなく、その後は円高方向に振れ、株価は逆に安く終りました。

4月27日の日経平均は、「上ヒゲの陰線」で、しかも前日も陰線を「つつみ下げる」という、上昇力がほとんどなく、どちらかといえば下げそうな足となっていました。

東京市場が休場であった4月30日には、円相場は円高を加速させ、今朝は79円台まで円高へ進んでいました。これでは株価が上昇するはずはありません。寄り付きから一貫して下げ、日経平均は前日比-169円。今日の始値からでも-121円の下落です。

日銀のこのたびの金融政策は、株価の足を引っ張る役目を果たしたことになります。金融政策は株式市場をターゲットにして決めるものではありません。

だが株式が上昇するのは、将来の企業業績の見通しが明るくなったからです。株価が下落するのは将来の業績が暗くなったからです。

金融政策が発表されてからの2日間は、株式市場は日銀の金融政策では今後の株価が上昇することは難しいと 文句をつけているのです。

グラフは極端に悪化しました。今日の日経平均は75日線を割込みました。同時に先の小波動のボトム(b)の9388円を今日の終値9350円が下回ったので、小波動のボトムは切り下がることが確定し、(B)の75日線も下回ったので、モデル波動の(K)点に向かって下落することになります。

(K)点の水準は、いまのところ200日線の9073円が予定できます。ただそうなる前に(c)で9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になりそうです。そのときは(d)のように中勢下降波動が終了する可能性が出てくるので、200日線に接近したときの順位相関の数字には気をつけておきましょう。


(12. 5. 2) TOPIX 792P(+3)  日経平均 9380(+29) 13.2億株 (9225億)


米国は、4月のISM製造業景況指数が 54.8(予想は53.4)と予想外によかったことから上昇する。 NYダウは13279ドル(+65)、ナスダックは3050P(+4)。

NYダウはザラバで13338ドルまで上昇し、4月のザラバ高値13297ドルを上回って、この中勢上昇波動の新高値となりました。

米国の経済統計はよいものと思わしくないものが出てきていますが、おおむね緩やかながらも景気は上昇していると思います。

4月初めにNYダウ・ナスダックとも75日線まで下落して調整を入れたばかりなので、もうしばらく(1か月程度)は上昇が見込めます。

日経平均は、米国株が上昇→米国金利が上昇→少し円安→日経平均は上昇、という因果関係によって小反発しましたが、思ったほどの上昇はしませんでした。

今日の円レートは80.43円でした。この水準は2月24日(日銀が不意の追加金融緩和をして円安方向にブレ始めたころ)の80.42円に匹敵しますが、この日の日経平均は9647円でした。今日は同じ円レートの水準になりましたが、日経平均は270円も安い9380円です。

2月24日の時点ではさらに円安になるだろうという期待があっての9647円でしたが、今日はさらに円高になるのではないかという警戒感があるので、日経平均は9380円まで下落しているわけです。 同じ円レートの水準であっても、その後の円レートの予想によって日経平均の水準は異なります。

《デンドラ24》による日経平均の下値のメドは高いほうから順に、@9640円、A9435円、B9332円、C9024円 です。すでに上からB番目の下値メドまで下落しています。(B番目のメドの9332円は、昨日のザラバ安値と同じ)

多くは、下値メドの上からA番目かB番目で、当面の安値を出す出しますから、その例によれば、一応は昨日のザラバ安値9332円で下値を出したと思いたいところです。 だが昨日いったように、日経平均が完全に75日線を下回ったなら、Cの9024円も予定しておかねばなりません。

この懸念がなくなるのは、日経平均が3日以内に再び75日線を上抜いたときです。そうならないなら、やはり9024円のメドは重要な水準です。


(12. 5. 7) TOPIX 772P(-20)  日経平均 9119(-261) 17.9億株 (1兆1732億)


東京市場が連休の間のNYダウは、13268ドル(-10)→13206ドル(-61)→13038ドル(-168)。通算して-241ドル安。ナスダックは3059P(+9)→3024P(-35)→2956P(-67)。通算して-90P安。

先週末発表の4月の米国の雇用統計は、予想の+16万人よりもだいぶと少ない+11.5万人となりました。米国景気の回復が思わしくないとして金曜日の米国株は大きく下げる。

ただ時速30kmで走っていると思っていたが、20kmであったというだけで、止まってもいなければバックしているわけでもありません。イザとなればバーナンキFRB議長がなにかを打ち出すだろうという希望があります。

昨日は仏国の大統領選で、独国メルケル首相とタッグを組んできたサルコジが敗退。ユーロ圏の債務問題がまたまた俎上にあがり、ユーロが売られる。今日は103.81円と一気に-2.01円の円高となりました。対ドルでも79.83円と-0.5円の円高。 海外株安に加えて円高という二重のマイナス要因から、日経平均は今年最大の下落となる。

75日線を大きく割込んだので、日経平均は中勢モデル波動の(K)点をつけにいっていることは確かですが、問題はいったいどのあたりで下値を出すのか、それはいつごろなのかです。下値のメドは当面は200日線の水準(9066円)を誰しもが思うところです。また《デンドラ24》の最も低い下値メドは5月2日にいったように9024円なので、9000円台を下値メドとしてよいでしょう。

小波動のボトムらしさのポイントは、今日現在では、@新安値、A条件表No.2「日経平均用'96」が買いマークを出した、B25日騰落レシオが買いマークを出した、の3ポイントですが、あと少し下げるならば、C現在-71.7の水準にある9日順位相関が-80以下になり、D25日順位相関も-80以下になります。E25日投資マインド指数も今日は18.4まで下がってきていますが、15.0になれば1買いマークを出します。Fここへ《デンドラ24》の下値メド9024円まで下げれば、ボトムらしさは7ポイントになるので、当面の下値を出すのはここ3〜4日のうちだろうと思います。


(12. 5. 8) TOPIX 776P(+4)  日経平均 9181(+62) 16.0億株 (1兆1070億)


欧州の政局による株価下落は当面は収まったようで、米国市場はマチマイの動き。NYダウは13008ドル(-29)と小幅安ながら、ナスダックは2957P(+1)。

ナスダックは75日線がグングン上昇しているので、今なら75日を上回ることができますが、時間がたてばたつほど75日の奪回は難しくなります。ここ3日間で75日線を上回るかどうかが焦点。

昨日の大幅下げによって、東証1部の連結PERは15.72倍まで低下し、PBRは久方の1倍割れの0.97倍と株価全体としては少し割安感がでています。

東芝などは今期の営業利益は+40%伸びると発表しており、今期のPERが15倍という水準は割安であるといってよいでしょう。

日経先物寄引売買のツールキットの成績は今年にはいって思わしくありません。

ツールキット(2008)にせよツールキット(2009)にせよ、過去15年間は一度も損失がでたことはありません。トレードを重ねて行けば今年の後半になれば利益が出ると思っていますが、やはり負けが込んでくると売買マークが出てもそれに従ってトレードすることは精神的に大きなストレスとなります。

長い期間を取れば決して負けないが、短期間のトレードを見ると負けている。それは今の相場つきが、ツールキットが予定している相場の局面とは違っているので、負けが込んでいるわけです。いずれ過去の統計どおりの成績に落ち着くと思いますが、苦境が3か月、6か月と続くと苦しい。こういうときはどうすればよいのか?基本はツールキットが当りだすまではトレードを控えるということです。控え方には2通りあって、
  1. 負けが込んだときは、勝てる確率の高いときだけトレードする。

  2. 一定のルールを決めておいて、トレードを停止する。トレード再開のルールを決めておいて、その時期になったらトレードを再開する。
この2つしかありません。

トレードの間引きのしかたについては、1月26日に述べました。

ツールキット(2008)の条件表No.8が出す売買マークが1個のときの勝率は56.3%でPFは1.74倍ですが、同じ日に売買マークが3つでたときの勝率は61.7%でPFは2.60倍まで向上します。

ツールキット(2008)の条件表No.8が売買マークを1つでも出したならばトレードするという方針は、現在のところ逆風が吹いています。

それならば逆風が通り過ぎるまでは、勝率のよい「売買マークが3個出た日だけトレードする」とすればよいのです。

図で3つ以上の売買マークを出した翌日にトレードすれば今年のトレードは5回あって利益は+200円出ていました。負けが込んできたならば、緊急避難的に、売買マークが3個以上でたときだけトレードするというのは有効な方策です。


右図は、ツールキットの条件表No.8「(2008)No.4+5+7」の2010年〜2015年5月2日の間の損益経過のグラフです。毎年そこそこ大きなドローダウンが発生しています。

(A→a)のドローダウンは-554円、(B→b)は-863円、そして今年の(C→c)は5月2日現在で-703円になっています。ドローダウンの最後の日の(a)は5月12日、(b')は5月6日なので、今年も5月で目下のドローダウンが終わるかもしれないとでドローダウンが終わるのではないかと、根拠もなく期待しています。

これまでトレードを停止するのは、@その条件表の過去最大のドローダウンを超えるたとき、Aその条件表の最大連敗数を超えたとき、のどちらかだと思っていました。例えば 条件表No.8の過去最大のドローダウンは1999年7月〜9月にかけての-987円で、7連敗をしたことがあります。よってドローダウンが-987円以上になるか、8連敗をしたときに条件表No.18を使ったトレードは停止することになります。

昨年3月の大震災のときのドローダウン(B→b)は-863円で、今回(C→c)は-703円なので、このキマリによればまだトレードを停止する必要はありません。 だがドローダウンが-500円を超えてきたり、4連敗でもすると、まだまだ負けが続くのではないかの不安感が加速度的に増大し、心理面からトレードを続けることができなくなります。これは未来がわからない以上、誰もが持つ不安です。

当初は、できるだけ条件表の売買マークに従ってトレードするのがよいとしていましたが、最近はストレスを抱えながらトレードしなくてもよいのではないかと思っています。 ドローダウンが大きくなっているのは、その時期が条件表が不得手とする時期(相場の局面)だからです。不得手な時期に無理をしてトレードすることはありません。条件表が得意とする時期は必ずやってきます。それまではトレードを停止しておけばよいのです。ただ気分で停止を決めるのではなく、一定のルールによってトレードを停止し、トレードを再開するのです。

トレード停止・再開のルールは次のようなものになります。
  1. ドローダウンの限界(例えば-500円)を決めておき、ドローダウンが限界値を超えたら、トレードを停止する。

  2. 停止中でもトレードをしたものとして、その後のドローダウンを計算する。(《Qエンジン24》があれば「検証」→「損益経過」→「経過グラフ」でドローダウンの数値がわかる)

  3. そのうち利益が積み上がりだすので、今回のドローダウンの半分を取り戻せたときからトレードを再開する。

昨年3月の大震災のときを例にします。ダウンロードの限界値を-400円としたとき、
  1. (x)で(A)からの ドローダウンが-464円になったので、翌日からトレードを停止します。もし(x)がドローダウンの最後の日であったならば、(A)からの損失が-464円の半分の-232円になったとき、つまり(x)から+232円の利益が積みあがって日からトレードを再開することになります。

    損失の半分を取り戻せるようになったのは、条件表が不得手な時期がが過ぎたといえるからです。

  2. トレードを停止してもドローダウンを見続けていると、(y)で(A)からの損失は-608円になります。この時点では、-608円の損失の半分の-304円が取り戻せたときからトレードを再開する予定になります。

  3. (a)で(A)からの損失は-836円になり、(a)がドローダウンの最後の日でした。(a)の時点では-836円の半分の-418円を取り戻したときからトレードを再開する予定になります。

  4. その後もトレードはしないが損益グラフを見ていると、(z)の日に(a)から利益が418円以上(実際は489円)の利益を積み上げたので、(z)の翌日からトレードを再開すつことが決まります。
さて、「この先どれほど損失が拡大するかわからない」という不安感から解放されるために(x)でトレードを停止したのですが、それによってどういうマイナスがあったのでしょうか?
  1. もし損失の拡大が(x)の-464円で止まったならば、トレードを再開するのは(x)から232円の利益が出たときからです。この場合には+232円の利益を捨てたことになります。

  2. ドローダウンが(a)の-836円で終わったときは、(a)+418円の利益がでたときからトレードを再開しますか。(a)から+418円ということは、(A)から-418円の水準です。この場合は(x)の-464円水準でトレードを停止し、-418円水準で再開するので、46円分の利益を失ったことになりますが、46円分の不利益を受けるかわりに、-836円まで損失が拡大したときの恐怖感を持たずにすんでいます。

  3. もし(a)で-1000円の損失となっていたときは、条件表No.8の過去の最大ドローダウンである-987円を超えるので、当然にトレードは停止ですが、すでに(x)の-464円からトレードは停止しています。このときは(a)から+500円の利益がでた((A)からの損失が-500以下になった)ときからトレードを再開することになります。(A)から-464円の水準で停止し、-500円の水準で再開するので、トレードをし続けたときよりも+36円分利益が大きくなることになります。
ドローダウンの限界値を決めて、トレードを停止し、ドローダウンの大きさを見定めてからトレードを再開するという方法をとれば、ずいぶんと気を楽にしてトレードできるわけです。この方法については、例にした@ドローダウンの限界値を-400円としてよいのか、Aドローダウンの半分(50%)を取り返したときからトレードを再開してよいのか、など突き詰める必要がありますが、まあ近い数字になっていると思います。


(12. 5. 9) TOPIX 765P(-10)  日経平均 9045(-136) 18.0億株 (1兆1941億)


ギリシャは連立が組めず、ユーロ圏を離脱するのではないかの懸念から欧米市場は下落する。NYダウは12932ドル(-76)、ナスダックは2946P(-11)。

ただ昨日のNYの出来高は40.6億株、ナスダックも20.2億株と最近では大きな出来高となり、ナスダックは下ヒゲの長いタクリ足になったので、当面の安値が出た可能性があります。

日経平均は200日線を割込みましたが、大きく割込むことは考えられません。株価が200日線より上位にあるということは、景気が上向いているあるいは企業の業績が伸びているということです。

今日のニュースでも、パナソニックは前期-7800億円の赤字であったが今期5000億円の利益を予定しているというし、トヨタは前期2800億円の利益が今期7600億円へ2.7倍に増えるといいます。

みずほ証券リサーチが、5月2日までに決算発表をした東証1部の271社の今期の利益は前期比78.5%増となるとのニュースもありました。企業の業績が伸びているときに株価が下がることは、何かのショックがない限りありません。

4月12日に右図を掲げて、
  1. まず25日線の(a)までは戻るだろう。

  2. その後は(a→b→c)か(a→b'→c')のどちらのコースとなるかは不明だが、

  3. (x)を割込めば、75日線も下回って(b')まで下げるだろう。

  4. そうなると(h→x→q→b')の2段下げとなるが、(b')で下げ波動は終わるだろう。むしろ(b')まで下げたほうが新しい中勢上昇波動が生まれやすい。
といいました。この考えは今も変わっていません。現状は(b')のボトムに限りなく近づいていると思います。現在のボトムらしさのポイントは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B25日騰落レシオが買い、C今日《デンドラ24》の最も低い下値メド9024円にタッチした、の4ポイントですが、明日はD25日投資マインド指数が買いになりそうです。

条件表No.16でグラフを見てちょっと気になった銘柄の説明を。

6758「ソニー」は(b)で緑色↑の「押し目買い」が連発していましたが、75日線を大きく割り込んでいるときに押し目買いはありえないので、この買いマークは無視しなければなりません。

となると、あとは赤色↑の「大底買い」がでるのを待つしかありませんが、今日それが出ています。

はたして大底となるのかどうかはわかりませんが、今日の値上がり銘柄数が152銘柄(値下がりは1478銘柄)という悪環境の中で+11円高の陽線となったのは何かあるのかも知れない。9日線を上回るようだと買ってよいと思います。

9432「NTT」は売買マークは出ていませんが、(a)で「つつみ上げ陽線」を出したので何かあるのかと気にかけていましたが、その後は全般の地合いに押されて下落しました。ところが今日は3日連続陽線となり、どうも上に行きたがっているそぶりです。


(12. 5.10) TOPIX 765P(-0)  日経平均 9009(-35) 18.9億株 (1兆1473億)


NYダウは12835ドル(-97)、ナスダックは2937P(-11)と続落。

昨日のNYの出来高は41.3億株、ナスダックも19.6億株と連日の大出来高になっており、強弱感が激しく対立しているようです。

ナスダックは今ギリギリの株価水準にあります。図の(g→h)は最近の高値3134Pを出した上昇小波動ですが、そのスタートの(g)のザラバ安値は2900Pでした。

今後2900Pを割込むようだと、(g→h)の小波動は、「最後の上昇波動」になりかねません。つまり、(h)からは中勢下降波動になる可能性が 高くなります。

で、2900Pを割るか割らないかは重大な注目点ですが、一昨日のザラバ安値が2900P、そして昨日のザラバ安値も2900Pです。まさにギリギリのところで株価の崩れを食い止めているわけです。 しかし、もし(g)の2900Pを下回って、中勢下降波動に転換したとしても、その下降は小波動が2段下げで終わると思われるので、2800Pくらいで下げ止まるだろうと見ています。

日経平均の最後の上昇小波動は(g→h)でした。(g)で主な株価が株価を表示しなかったので、(g)を最後の上昇波動のスタート点とすることには迷いました。

だが、その後の株価は(i)で75日線近くまで下落し、(j)で25日線近くまで戻り、(i)の水準を割り込んで、現在は(k)をつけようとしているところです。中勢モデル波動と同じ動きをしているので、(g)はやはり重要な波動のボトムであったのです。

ナスダックは文句なく大勢波動は上昇中なので、今の下げは2段下げで終わるといえますが、今の日経平均は大勢波動にあるとは言い切れません。(大勢上昇波動に転じたことが確定するのは、2010年4月のザラバ高値11408円を上抜いたときです)

それでも大勢波動は上昇波動に転換しているのではないかと思うのは、企業の業績回復が著しいからです。今年の収益は最悪だった去年よりもよくなるのは当然だし、多くの企業は昨年の最悪期に、生き残りの戦略を決定し、膿をだしています。昨日のニュースにあったパナソニックが前期-7800億円という巨大な赤字を出して企業の業態を再編成し、今期は+500億円の黒字を予定している、というのが好例です。

企業の業績が伸びることから、今の下げは日経平均もナスダックと同様に、小波動の2段下げで中勢下降波動は終了する。その時期は目の前に来ている、と思っています。今日は25日投資マインド指数が買いになるかと思っていましたが、出ませんでした。よって今日のところのボトムらしさはまだ4ポイントのままです。


(12. 5.11) TOPIX 758P(-7)  日経平均 8953(-56) 19.9億株 (1兆2328億)


米国は小幅な動き。NYダウは12855ドル(+19)、ナスダックは2933P(-1)。

ナスダックの出来高は19.9億株で、この3日は出来高が大きいことは注目に値します。2900P水準の攻防が続いています。昨日は2900Pを維持しましたが、とにかく2900Pは重要な株価水準です。

日経平均は今日で10日連続陰線となりました。これは非常に珍しい。2008年のリーマンショックのときに、9月26日〜10月10日にかけて11日連続陰線を出していますが、この10年間ではこれに次ぐものです。10年に2回しか起きなかった現象の1例が今日の10陰連です。

いかに今の相場が一方的に株離れをしているかの証拠ですが、はたして来週はタイ記録の11連続陰線に並ぶのか? それとも12連続陰線となって新記録となるのか? これは見ものですが、まずは陽線になる確率のほうが高く、来週初めは2〜3日の反発があると思われます。そこから再び下落するのか、そのまま反発するのかは今の時点では不明です。(反発のしかたによって決まる)

東証1部の連結PERはついに15.0倍を割り込んで14.52倍になりました。

私は日本の株式のPERは、利益の伸びが0%のときで15.0倍が妥当であろうと見ています。

この15.0倍を基準にして、来期の利益が-10%減になると予想するならば、13.5倍(=15.0×0.9=13.5)に買われるだろうし、来期の利益が+20%増と予想するならば18倍(=15.0×1.2=18.0)まで買われます。

最近で最もPERが低かったのは、2008年10月のリーマンショックのときの10.07倍です。このときは企業の利益が-30%になるのではないかと予想されました。ほんとうに-30%減となるならば 、15.0×0.70=10.5の計算によって、10.5倍が妥当なPERだったので、ほぼ妥当な株価水準まで下落したわけです。

ついでPERが低かったのが大震災のあった11年9月の13.11倍です。この時点で、12年3月期の利益は-12%くらいになると市場は判断したわけです(= 15.0×0.88=13.11)。実際にはもっと減益になった(-20%くらい)と思われますが、来期(13年3月期)は急回復するという予想で、13.11倍で株価下落は止まりました。

その後のPERは2011年11月に(a)の日に14.03倍になったのが最も低いPERです。今期(12年3月期)は-20%減かもしれないが、来期(13年3月期)は+30%の増益になるだろうという予想からです。このあたりは(12年3月期)まであと3か月の業績を見るものと、先の(13年3月期)の業績を見るものとが混ざり合っていて、PERは15倍を中心にして14倍〜16倍の範囲のでの株価水準でした。

今期(12年3月期)があと2か月となった(b)で、来期(13年3月期)の業績を市場は重視しだしました。来期が+30%の増益となるのならば、PERは19.5倍(=15.0×1.30倍)まで買われてもおかしくありません。もし50%の増益になるならば、PERは22.5倍(=15.0×1.50倍)まで買われたよい。こういう考えで3月末のPERは22.42まで買われたのでした。

実際には有力企業は前期(12年3月期)に比べて70〜80%の増益を予定するものが多い(全体では+25%くらい)。5月31日が過ぎれば全部の企業の(12年3月期)の収益予想が揃うので、来期利益を予想したPERの数字がはっきりしますが、このときのPERが15倍以下であれば、それは明らかに売られすぎです。(13年3月期)の業績予想が確定していない段階での今日のPERが14.52倍というのは、売られすぎであると思っています。


(12. 5.14) TOPIX 756P(-1)  日経平均 8973(+20) 16.5億株 (9919億)


米国は小安い。NYダウは12820ドル(-34)、ナスダックは2933P(+0)。

日経平均は今日でとうとう、リーマンショック時の記録に並ぶ、11日連続陰線となりました。形の上では並びましたが、リーマンショック時と現在では、経済情勢は比べ物にならないほど、今のほうがよい。

今回の弱気相場は、ユーロ問題がグジャグジャに混迷していて、何が出てくるかわからない→株を持っていると思わぬ損失を蒙るかもしれない→だから株を手放しておこう、という消極的な売りものに押されているわけです。

だが日本だけの材料に限れば、@PERは13.67倍まで低下している、APBRは0.95倍と企業の解散価値よりも安くなっている、B今期の企業の増益率は全体で25%増が見込まれる、C円高が進むとしても先の75円台は考えられない、ということから今日の株価水準は明らかに割安です。

もうじき中勢下降波動は終了するものと思っていますが、今日の小波動のボトムらしさのポイントは、@新安値、A9日順位相関が買い、B25日騰落レシオが買い、C25日投資マインド指数が買い、D《デンドラ24》の下値メド9024円をクリアしている、の5ポイントになりました。今日で下落が止まるかどうかの確率はようやく5分5分になりました。

小波動のボトムを出すときは、@新安値のタクリ足、A新安値のつつみ上げ陽線、B昨日が新安値の「陰の陰はらみ」、C昨日が新安値の「窓空け陽線」などの足型を出すことが多いのですが、今日は小型ではあるがBの「陰の陰はらみ」になっています。 そろそろ陽線が出て、連続陽線となって、小波動のボトムを出すのではないかと期待しています。(最低でも連続陽線が出るまでは安心できない)


(12. 5.15) TOPIX 747P(-19  日経平均 8900(-73) 20.5億株 (1兆1584億)


米国はギリシャがユーロ圏を離脱するのではないかの懸念から安い。NYダウは12695ドル(-125)、ナスダックは2902P(-31)。

ナスダックは75日線を下回って7日目となり、日が経つごとに短期的に75日線を回復することが難しくなってきています。

昨日は重大な株価水準である2900Pをザラバ安値(2898P)で2ポイントほど下回りましたが、終値は2902Pと2ポイント上で終わりました。

今なお2900Pを意識した売買がされていると思いますが、欧州の債務問題の解決の糸口がドンドンせばまってきている現状では、2900Pの維持は無理かも知れない。たよりになるのはQE3だけです。

日経平均は2008年のリーマンショック時の11日連続陰線の記録を抜いて12連続陰線となりました。立会い時間中に、今日も陰線になりそうだったので、1995年以降で11日連続陰線があるかと調べても11連続陰線はありませんでした。17年間なかったことが起きているのかと思っていましたが、ロイターの記事によると1985年3月以来のことらしい。(27年間なかったことが起きている)

リーマンショック時には100年に1度の危機であるといわれました。そのときに11日連続陰線が出るのは「さもありなん」と納得しますが、今日の12連続陰線は納得できません。どうも今の相場は、自分の相場感とか投資採算を基準にするのではなく、他人が何をしているか?を基準にしている感じです。

これは、@東京市場がグローバルになったこと(外国人が買っているから国内勢も買う。またその逆)、Aインターネットを初めとして情報が速やかに・広く伝わるようになった、という理由によるものでしょう。自分で判断するよりも他人の判断を優先させる。そういう投資手法が根付いてきたものだから、株価の動きは一方的になりがちです。日経平均は、今年1月半ばから一方的に上昇し、3月末からは一方的に下落しているのは、そういう理由によるものでしょう。

だが、投資家の全員が他人の行動を見て投資しているわけではありません。株価の動きには一定の限界があるし、投資の採算があります。

27年ぶりに12日連続陰線をつけたとき、過去の連続陰線のあとはどうなったのか、を調べてみると右図のようになっています。

左側のグラフはリーマンショックのときの11日連続陰線です。(a→b)へ11日連続陰線となって→2日連続で陽線を出したが9日線までは戻れなかった→その後(b)から11日目にボトム(d)6994円を出し→これがバブル崩壊後の最安値となりました。 11日連続陰線というのは、それくらい重い(重要な)現象なのです。

11日連続陰線に次ぐ連続陰線は8連続陰線しかありません。(10連続も9連続も2000年以降にはなかった)。2000年8月29日〜9月7日にかけて8連続陰線(右側の図)を出しましたが、これは戻り高値から再下落をするときのものです。あまり参考にならない。

11連続陰線と8連続陰線のグラフを掲げましたが、連続陰線のあと陽線が出ても、その反発はわずかです。カラ売りの買い戻しの限界である9日線まで戻るかどうかの程度で、(c)のあとは再び下落して(d)に至っています。 今後の方針としては株価が9日線または25日線まで戻ったなら買い玉は決済して、(d)から出てくる3陽連で買うということになります。


(12. 5.16) TOPIX 735P(-8)  日経平均 8801(-99) 19.8億株 (1兆1862億)


ギリシャは6月に再選挙をすることが決定。米国の経済統計は結構よい数字がでていましたが、これは評価されずにギリシャに足を引っ張られる。

NYダウは12632ドル(-63)、ナスダックは2893P(-8)。NYダウ・ナスダックともに(a)で「最後の上昇波動」のスタート点を割込んだので、しばらくは下落の可能性が高い。

ただ米国(日本もだが)はギリシャがユーロ離脱をしても直接のダメージは受けません。ユーロ圏で発生する信用不安→それによる経済の縮小→ユーロ圏を輸出先とするアジア経済の成長が鈍化→米国(日本)経済にマイナス、という連鎖はありますが、ギリシャ国債を買い込んだ欧州諸国ほどのマイナスではありません。よって株価の下げは浅いはずで、NYダウの下値メドは《デンドラ24》からは12200ドル、ナスダックは2850Pくらいかと思っています。

日経平均は、突如、日銀が追加金融緩和を発表した(a)の翌日から上昇のドライブがかかって200日線を軽々と上回り、(h)の10255円まで上昇しました。

このとき《デンドラ24》の最も高い上値メドは9955円でした。実際の株価は約3%ほど上値メドを超えたのでした。

現在は(h)から下落していますが、《デンドラ24》の最も安い下値メドは9024円でした。今日のザラバ安値8756円は下値メド9024円より約3%ほど下値メドを超えています。

(a→h)では楽観して上値メドを突破し、今回の下げでは悲観して下値メドを突き破っています。今日で未曾有の13日連続陰線となりましたが、東証1部の連結PERが12.11倍(今日は11倍台になったはず)であることや、PBRが0.93倍になっていることから、現在の日経平均は明らかに売られすぎです。

とはいっても海外からマイナス材料がいつ飛び出てくるかも判らない状況では、ナカナカ株を買うことはできません。少なくとも小波動の底を出したと思われる足型(@新安値のタクリ足、A新安値のつつみ上げ陽線、B昨日が新安値の「陰の陰はらみ」、C昨日が新安値の「窓空け陽線」など)が出るまでは買わないほうがよい。


(12. 5.17) TOPIX 747P(+8)  日経平均 8876(+75) 20.7億株 (1兆1711億)


米国は4月の住宅着工件数が71.7万戸(予想は68.5)とか、4月の鉱工業生産指数が前月比+1.1%(予想は+0.6%)とか、のよい経済統計が発表され前場は上昇したものの、ギリシャ問題がムードを暗くし、しだいに売りものに押されてマイナスで終わる。

NYダウは12598ドル(-33)、ナスダックは2872P(-19)。ただ出来高は再び増加し、NYダウは41.0億株、ナスダックは18.4億株出来ているので、そろそろ採算に合う株価水準になったと見る向きもあるようです。

日経平均はようやく陽線となって、とりあえず連続陰線の記録は13日間で止まりました。

1-3月のGDPは年率換算で+4.1%とよい数字でしたが、悲観人気が充満している市場には評価されず。ところが後場になって先物主導で株価が上昇。これは昨日の東証1部の連結PERが12.06倍、PBRが0.91と、どこから見ても、どう考えても割安であることから、売り方の一部が利益確定の買い戻しをしたようです。

今日をキッカケにして買戻しが続けば、200日線くらいまでは戻るかと思いますが、そのためには明日も陽線とならねばなりません。陰線となるようでは買戻しは終わったとしなければなりません。 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」が、ポロポロと「大底買い」の赤色↑を出し初めています。当然のことですが、「大底」の買いマークが出たからといって、そこが最安値になるとは限りません。

《Qエンジン24》で(買いマークが出た翌日の始値で買い→買って11日目の始値で決済する)という売買ルールで、「大底買い」の検証をしてみると、
  1. TOPIX100の銘柄で、
  2. 2000年〜2011年の12年間で、
  3. 876回のトレードをして、486勝390敗。
  4. 勝率は55.5%
  5. PFは1.34倍
となっています。勝率55.5%というのは、55.5%の確率で「大底」を当てたということではなく、買いマークが出た後、10日間は負けなかったという数字です。「大底」の定義は投資家によって異なります。@ある人はこの後10日間株価が下落しなかったらよいとするかも知れないし、A別の人は少なくとも2か月(40日間)での最安値であるとするかも知れません。B将来1年間、この株価水準を割らなかったものを大底とするという人もあるでしょう。

検証をしてみると、@の10日間での勝率は前述のように55.5%ですが、Aの40日間での勝率は47.8$%です。つまり条件表No.16「天底/押目戻り/突破」が出す「大底買い」の買いマークは、向う10日間が賞味期限です。つまり10日くらいの短期売買には「大底買い」の買いマークは有効です。

短期(10日間)で利益を出すにどうすればよいか? 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」に従って買ったときの10日間後の成績は55.5%の勝率でした。 この勝率を向上するには、単純に「大底買い」の赤色↑が出たからといって、飛びつき買いをしていてはかないません。買いマークを検討して間引くことが必要です。

1812「鹿島」は(a)で買いマークを出していますが、この後、図中に描いたように(A)順上がりの連続陽線となる、A窓空け陽線となる、B3陽連(3日間順上がりの陽線)といった現象がでるのを待つのがよいでしょう。

5713「住友鉱」は(b)でも「大底買い」のマークを出しましたが、 翌日は「順上がり」とはならなかった。(b)は単なる買戻しであったようです。(a)で結構長い陽線となったので、明日が「順上がりの陽線」あるいは「窓空け陽線」になるかに注目。

6758「ソニー」は(b)で買いマークを出しましたが、翌日は陰線となって、@順上がり陽線、A窓空け陽線、B3陽連、とはなりませんでした。今のところ連続して陽線が出ていないので、ここから反発するとは判断できません。

8306「三菱UFJ」は先に掲げた3銘柄とは違って、前日のザラバ高値 352円を上回る354円を出しています(1812鹿島も今日はザラバ高値を上抜いているが買いマークは出ていない)。

以上の4銘柄では、8306「三菱UFJ」の大底らしさの確率が最も高いと思いますが、ここで無理やり判断することではありません。まずは明日がどうなるかを見るべきでしょう。


(12. 5.18) TOPIX 725P(-21)  日経平均 8611(-265) 20.5億株 (1兆2187億)


米国は弱い経済統計(5月の景気指数)が出たことや、スペインの銀行が格下げになったことから下落する。

NYダウは12442ドル(-156)で、44.80億株の大出来高。ナスダックは2813P(-60)と大幅下落。

ナスダックの下値メドは、《デンドラ24》では、@2935P、A2872P、B2841P、C2747P です。一昨日の安値はA2872とピタリ同じ株価であったので、さらに下げてもB2841Pで止まるだろうと思っていましたが、昨日はB2841Pをアッサリと割込みました。

並みの下げであるなら、AかBが下値になることが多いので、今回の下げは並よりも大きいことがわかります。次はC2747Pが最後の下値メドですが、これはだいたい200日線の水準です。この水準近辺でボトムらしい足が出ればよいのですが。

日経平均は今年最大の下落となる。昨日のロンドンのFT100の下落率は-1.23%、NYダウも-1.23%、ナスダックは-2.10%でしたが、日経平均はなんと-2.99%の下落率です。世界の連鎖株安を予想したのか、海外市場に比べて過剰に反応しています。

一昨日のロイターの記事に、「信用取引の評価損率が-19%となった。-20%に達したら底が近い。」とありましたが、今日の下げは追証発生による処分売りが出たのでしょう。ただ株価が下げれば下げるほど買いは有利になります。

今日の東証1部の連結PERは11倍台になったことは確実だし、PBRも0.90倍を割込み0.89になったかと思います。基本的には現在の株価は割安です。

投資家が合理的な行動を取れば、当然に突っ込み買いが入ってよい株価水準です。だが人は最近起きたことを重く見ます。最近起きたことを延長して先を予想します。最近起きたことは過去に例がなかったろう13日連続陰線でした。そして信用取引では多くの追証が発生しました。こういう環境下で新規の買いを入れるというのは、心理的に難しい。 結局は多くの投資家は「見送り、様子見」をしています。

株価がどうみても格安であると判断する勢力が買い出動したならば、出来高は25億株以上、売買代金は1兆5000億円以上になると思います。いわゆる「セリング・クライマックス」という現象です。そこから買い出動してもよいのかなと思っています。

グラフでは、小波動のボトムらしさは7ポイントになりました。 @新安値、A9日順位相関が-80以下、B25日順位相関が-80以下、C条件表No.2が買いマーク、D25日騰落レシオが買いマーク、E25日投資マインド指数が買いマーク、F《デンドラ24》の下値メド(9024円)をクリア です。

ボトムらしさが7ポイントになるのは、昨年の大震災の直後の2011年3月18日以来のことです。あれほどひどい被害(津波・サプライチェーンの寸断・原発事故・計画停電)による暴落と同じポイントになっています。

それと同レベルで、日本がギリシャやスペインを悲観しなくてはならないのか? の疑問が湧きますが、今、売っている主体は欧州系の投資家なので「貧すれば鈍する」。欧州の危機を回避しようとして利食いが出来る日本株を売っています。しかし日本株も利食いが出来る水準のギリギリのところまで落ちました。日経平均が8600円を割込めば外国証券の評価利益はなくなります。 さて、外国人は損切りをしてまでも、日本株を売るのかどうか。来週はこの答えが出ます。


(12. 5.21) TOPIX 725P(-0)  日経平均 8633(+22) 15.0億株 (8656億)


先週末の米国は安い。 NYダウは12369ドル(-73)で、43.0億株の大出来高。またナスダックは2778P(-34)と下落したものの、ビックリするような、26.3億株の大出来高となりました。

大量の売り物に大量の買い物がはいっています。そろそろ悲観人気は終りにきているのではなかろうか。

NYダウ・ナスダックともに200日線に近づいてきました。1日で200日線に達するという水準です。

NYダウはピークの13338ドルをつけた翌日から6陰連となり、1日だけ陽線となって、またまた6陰連となりました。

NYダウの2000年以降に出た連続陰線は、@8陰連が2回(2008年10月と2011年8月)、A7陰連が1回(2010年7月)、B6陰連が5回(2005年6月、2011年6月、2011年7月、2012年5月に2回)です。最後の2012年5月の2回は今回の下げです。要するに6陰連以上の陰連は極めて珍しい現象です。

この12年間では8陰連が最長であることを思えば、そろそろ陽線が出てもよいし、陽線が大陽線となったり、連続陽線になるようであればNYダウはそこそこの反発をする可能性が高なります。

日経平均のボトムらしさは7ポイントになっていることは先週いいました。7ポイントというのは7分3分でボトムになるだろうということです(これは私の独断ですが)。

ポイントの中には連結PERの項目がありますが、昨年は大震災によって企業の業績予想がメチャクチャになったので、連結PERはポイントにしていませんでした。今年はこれを復活します。

私が思うに、今期の連結 PERは15倍程度が妥当です。先週末の東証1部の予想PERはなんと11.83倍です。どこから見ても割安です。当然1ポイントを加えてよいでしょう。これを加えるとボトムらしさのポイントは8ポイントになります。

ボトムらしさが8ポイントになることは滅多にあることではありません。

先週末から9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になっていますが、この現象もまたナカナカ出ません

最近の例を掲げると、大震災の直後の2011年3月18日(9206円)で出ています(左側図)。この後は5月に10017円、7月に10207円まで株価は上昇しました。

次に出たのは2011年11月28日です(右側図)。株価は8278円。あとから見ると、前日の安値8135円をボトムにして2012年3月27日に10255円をつける大幅上昇をしたのでした。

さて今回の9日・25日順位相関が-80以下になった現象をどうとらえるのか。先のことは誰にもわかりません。過去の事例を重視するのか、それとも今回は違うと判断するのか。それは投資家の性格によります。私は統計をとっているので、過去の事例を重視する立場です。


(12. 5.22) TOPIX 733P(+8)  日経平均 8729(+95) 15.1億株 (9174億)


ギリシャがユーロ離脱はしない(できない)のではないかの観測に加えて、中国が財政出動を伴う景気対策をとるのではないかの予想もでて、米国株は反発する。

NYダウは12504ドル(+135)、ナスダックは2847P(+68)。ナスダックの出来高は17.9億株と昨日は大陽線になった割には、少なかったが、フェイスブックのIPO騒ぎが一段落して、元の出来高に戻ったようです。

ナスダックは昨日の大陽線を見る限りでは小波動のボトムをつけたかと思います。ここからの戻りは、@9日線で頭を抑えられて反落する→A立ち直って25日線まで戻るが反落する→B最後に75日線まで戻る、という順番になるかと思います。

日経平均は「窓空け陽線」となりましたが、陽線の長さは短いうえに、売買代金は9100億円とシュリンクしたままでは、到底強い足でとはいえません。

ギリシャ問題という予測不能な撹乱要因に振り回された投資家が市場から去っていったのが出来高不足の原因ですが、ここは、@陽線となる、A小幅でもよいから株価が上昇する、B1日のザラバ高値が切り上がる、といったことを繰り返して、去っていった投資家を市場に呼び戻すしかありません。

その意味では、今日の窓空け陽線は、この3つを満足しているわけで、小さい歩幅ながらも今後に期待できる第一歩になったと思います。もっともこれは(a)の安値を割らない限りという条件つきです。株価が(a)を割込めば、「振り出しに戻る」です。

条件表No.16「天底/押し戻り/突破」は、パラパラと赤色↑の「大底買い」のマークを出しています。

5月17日にいったように、赤色↑が出たのですぐに買うよりも、@順上がりの陽線、A窓空け陽線、B3陽連 を見てから買うのが安全です。

定点観測9銘柄のうち、この条件を満たす銘柄は右の2銘柄です。

1812「鹿島」 は(a)の買いマークのあとは上記の3つの現象は出ませんでしたが、今日は@「順上がりの陽線」となりました。

5713「住友鉱」は(a)で買いマークを出し、今日はA「窓空け陽線」となっています。


(12. 5.23) TOPIX 721P(-11)  日経平均 8556(-172) 19.1億株 (1兆 920億)


米国は小幅安。 NYダウは12502ドル(-1)、ナスダックは2839P(-8)。ナスダックは9日順位相関と25日順位相関が-80以下になって、大底圏であることを表現しました。

東京市場は、4月の貿易収支が5200億円の赤字だったのでやや円安に振れていましたが、日銀の金融政策決定会合において、追加の金融緩和をしない(現状維持)と決まり、そこからやや円高へ進む。

これに乗じて先物が売られ、日経平均は8556円で引ける。今年の大発会の終値は8560円であったので、今年に入ってからの上昇は0円になりました。 今年のこの株価の上昇・下落の原因は、いうまでもなく1〜3月にかけての外国人買いと4〜5月にかけての外国人売りです。日経平均は外国人投資家によって翻弄されています。

日本経済を評価して日本がよいとなったとき、外国人は@円を買うか、A株を買うか、の2通りの選択肢がありますが、デフレ下のもとでは株を買うことはできないので、円を買うしかない。しかし円高になれば株は下がる。

米国のFRBの金融政策の方針は明快です。@ドルをジャブジャブ発行する→Aドル安になる→B輸出で稼ぐ→C米国景気の底割れを防ぐ。

あるいは@ドルをジャブジャブ発行する→A低金利のマネーが市場にあふれる→B株価が上昇する→C株式投資をしている個人が潤う→D消費支出が増加する→E米国景気が回復する。

または、@ドルをジャブジャブ発行する→A低金利のマネーが市場にあふれる→B原油などのコモディテイが上昇する→C物価が上昇する→D早め早めに消費支出がでてくる

以上のような効果をバーナンキ議長はもくろんでいると思われます。

右図はここ10年間の日経平均の月足グラフです。月足で3陽連(3月連続して陽線で、高値と安値が切り上っている)となったのは(a,b,c,d,e)の5回です。(a,b,c,d)はその株を買うことによって利益が出ましたが、今回の(e)は利益は出でていません。 月足で3陽連が出るということは、景気循環が「谷→山」へ向かうだろうということです。景気は1年程度では反転しません。従って月足で3陽連がでたならば少なくとも1年程度の上昇波動に入るはずですが、今回はそうなっていません。

株価は企業経営者の通信簿であるといわれています。日経平均は政府ないし日銀の通信簿です。いまの通信簿の評価は「まるでダメ。努力しなさい」です。この野田政権および白川日銀体制は、世界の投資家からほとんど評価されていません。

特に日銀の鈍感さはひどいものです。決定会合があった4月27日の日経平均はザラバで9691円をつけましたがが、それが戻りのピークとなりました。何のための会合であったのか? 今日5月23日も決定会合がありましたが、日経平均は新安値になりました。日銀は日経平均をまったく無視して、金融政策を決めています。

金融政策の目的をはっきりせねばなりません。 目的は、FRBのように@円安、A一層低金利にして、マネーを株式市場に引き込む、Bマネーを商品市場に引き込む、です。バーナンキはおそらくその学者生命をこの金融政策に賭けています。同じように、日銀の今の金融政策が失敗したならば、白川操作愛総裁は辞めればよいだけのことです。日銀総裁が役人のような態度では日本は復活できません。


(12. 5.24) TOPIX 722P(+0)  日経平均 8563(+6) 18.0億株 (1兆 155億)


欧州市場はギリシャのユーロ圏離脱を懸念して大幅下落。 米国もこの流れを受けて、一時は大幅安となるが急速に戻して、 NYダウは12496ドル(-6)、ナスダックは2850P(+11)で終わる。

NYダウはザラバでこの小波動での新安値となりましたが、急速な戻りによって「タクリ足」となりました。特に株価が戻るような材料が出たわけではないので、この下ヒゲ部分では値ごろ感(割安感)が出ているものと思われます。

ナスダックはザラバ安値2795Pと2800Pを割っていたのが、逆に下ヒゲの長い陽線となって終わりました。やはり2800P以下には値ごろ感を持つ投資家が多いようです。

日経平均はグラフで見る限り陰の極にあるといえます。PERやPBRからも大変な割安水準にあります。

だがギリシャやスペインが何をしでかすかわからないので、値ごろ感から買ってみようという投資家はごくわずかです。

日経平均用の条件表No.61「天底/押し戻り/突破(日経)」が大底の買いマーク(赤色)を出しました。

それまでは「押し目買い」のマーク(緑色)が多発していました。(a)の押し目買いは、まだ株価が75日線より上位にあったので有効ですが、(b)の押し目買いマークは、すでに株価が75日線を大きく割り込んでいるので、「押し目買い」はできません。(b)の押し目買いマークは無効です。

よって今の局面では「大底買い」のマークが出るのを待つしかありませんでしたが、今日ようやく出ました。

注意すべきは、「大底買い」は、株価が大きく下落したときに出ますが、それは必ずしも反発のスタートを意味しません。

そこそこの反発となるには、@順上りの連続陽線になる、A窓空け陽線になる、B3陽連になる、といった今後の上昇を思わせるような足型が出ることが必要です(5月17日の記事を参照)。

もっと単純に決めるなら、株価終値が9日線を上回ったときとしてもよいでしょう。9日線はカラ売りの買戻しの限界であるので、9日線を上回ったということは、新規の買いが入ってきたのではないかと思われるからです。

日経平均の「大底買い」は上図と右図に掲げたように、過去3年間で4度出ています。

(上図左側)買いマークが出た日(a)は、すでに終値が9日線を上回っているので買いとしてよい。

(上図右側)買いマークが出た日は、足型も出ず、9日線も上回っていなかったが、(b)で大陽線となって9日線を上回ったので買い。

(右図左側)買いマークが出た日は、足型も出ず、9日線も上回っていなかった。(c)で9日線を上回って、一応は買いとなるが、ここまでに強い足型は出ておらず、この先の上昇力は弱いと思われる。

(右図右側)買いマークが出た日(d)は、「窓空け陽線」なので買い。翌日(e)で9日線を上回っているので、いよいよ買いに自信が持てる。


(12. 5.25) TOPIX 722P(-0)  日経平均 8580(+17) 15.60億株 (9683億)


このたびの欧州各国の選挙では、急速な緊縮財政は取るべきではないという民意が明らかになりました。

一昨日のEU首脳会議では、@緊縮財政よりも経済成長のウェートを移すべききだ、Aギリシャ国債はもうもたないからユーロ共同債を発行すべきだという意見が多く、ドイツの性急な緊縮財政の方法は押し戻されたようです。

米国は寄り付きは安く始まったものの、やや安堵して下げは拡大しませんでした。NYダウは12529ドル(+33)、ナスダックは2839P(-10)。

おそらくドイツが主張する、短期間にギリシャやスペインの財政赤字を減らすことは無理があります。すでにギリシャのGDPは4年連続してマイナス成長です。これ以上の国民負担をかけることは罰則に等しい。

日本のデフレは15年続いています。日銀が無能であるからですが、デフレを克服しない限り日本の財政赤字が減るはずはないのです。ところが民主党(自民党も同じ)は帳尻を合わせるために消費税を上げようとしている。 これは日本のGDPを上昇させる方策を持たない政府がすべきことではありません。まずは経済を成長させるにはどうすればよいのか→経済が立ち直っても税収が不足しているなら消費税を上げればよいのです。日本経済をどう発展させるのかの方策を持たない政府が税収不足を消費税で埋め合わせするというデタラメは許せません。

日本経済を成長させるにはどうすればよいのかを考えている学者や実務家は多くいます。そういう人の意見を聞いてみてはどうか。小泉政権のときの経済諮問会議を復活してはどうか。とにかく民主党は人の意見を謙虚に聞かない。

日経平均は先日、13日連続陰線という大記録を樹立しました。 13日間、株を持つよりも株を手放すという動きのほうが強かったのですが、ここへきて陽線が混じるようになりました。

最近の6日間では陽線が3本、陰線が3本のイーブンです。値ごろ感から株式を買ってみようという向きが出てきたことを表現しています。

これは日経平均に限りません。(上図左側)のナスダックは、この4日間 で2陽連2陰線になったし、(上図右側)FT100の4日間は3陽1陰です。しかも陽線の幅が大きくなっています。 そろそろユーロ問題は織り込まれたのではないかと思います。


(12. 5.28) TOPIX 721P(-1)  日経平均 8593(+12) 13.3億株 (7814億)


先週末の米国株は小安い。NYダウは12454ドル(-74)、ナスダックは2837P(-1)。3連休(今夜は休場)を前にして積極的な売買はできなかったようで出来高は細る。(NY市場は26.1億株、ナスダックは12.5億株と日頃の30%減)

ナスダックは中勢モデル波動のとおりに動いています。(e')点こそ75日線を少し下回りましたが、(F→G)の下げはモデルどおりに25日線で止まり、(G→H)の上昇は最終の上昇波動ではないかと判断できました。

(H→I)の下落は25日線で止まらなかったので、(G→H)を繰り返す(G'→H')の上昇の可能性は極めて小さくなりました。(H→I)の下げはモデルとおりに75日線で止まりました。

(I)の2946Pをつけた時点では、まだ(G)の2900Pを下回ってはいなかったので、(I→H')の上昇の可能性は半分は残っていましたが、(I→J)の上昇は25日線で戻りを押さえられたので、(I→H')の上昇の可能性は小さくなりました。

(J→K?)の下落によって、株価は75日線を大きく割り込みました。モデル波動の(H→I→J→K)の下げと同じ動きであったわけです。今注目しているのは、(K)点がいつ出るのかです。@「主な株価」がボトムの株価を表示したら、一応(K)点が確定します。またA株価終値が9日線を3日連続して上回ったなら(K)点が決まったとしてよいでしょう。

(K)点が決まったなら、モデル波動に従えば、次の上昇の目標は75日線水準です。現在の75日線は2986Pとかなり高い水準にありますが、すでに75日線は下降を始めているので、日が経つにつれて75日線つまり(L)点は低くなっていきますが、(K)点の次には(L)点までの上昇があるはずです。

日経平均は今年1月から3月にかけての上昇はモデル波動から大きく逸脱しました。(A→B→C)はモデル波動どおりです。(B)は75日線で頭打ちとなりました。その後(C→b'→c')は(A→B→C)を縮小した繰り返しです。(b')点では75日線で頭打ちになりました。

ここまでは判りやすかったが、(c'→H)の上昇は規格はずれでした。第一(c'→H)の間には小波動のピークが1つしか表示されていません。それは(H)の5日前の3月19日のことですが、50日間は小波動のピークやボトムが表示されなかったのです。

なぜ(c')の50日の間に小波動が形成されなかったといえば、押し幅が小さかったからです。例えば(dx→ex)の下げがモデルのように75日線まで下落しておれば、(D→E)が確定していたでしょう。(fx→gx)の下げがモデルのように25日線まで下げていたならば(F→G)が確定していたでしょう。

(dx)や(fx)からの下げが浅くて小波動が形成されなかったのは、投資家が押し目を待つことができずに焦って買った。つまり今日買っておかないと明日はもう買えなくなる(もっと高くなる)といった心理状態によって上昇をしたわけです。この投資主体は欧州の機関投資家であったようです。

こういう買い方をしたあとの株価下落は惨めです。(H→I)の下落過程では、株価が大陰線で25日線を割り込んで、25日線から上昇する可能性は無いことを表現しました。その後75日線のやや手前で下落が止まり、(I→J)の反発がありましたが、25日線を上回ることができず、モデル波動の(H→I→J)がだいたい確定しました。

(J)から75日を大きく割り込み、現在は(J→K?)への下落をしているところですが、すでに株価は2日前に8496円の安値を出しており、(b')の8581円と(c')の8349円の間に入っています。1月6日から3月27日までの上昇過程で買った投資家のうち日本株をまだ持っている投資家はよくてトントン、ほかの投資家はマイナス勘定になっているはずです。(c'→H)で買いついた向きの多くはすでに買い玉をぶん投げていると思います。

よって、ここからの売り圧力はそう強くないと思っています。ナスダックと同じことですが、(K)点がいつ出るのかが焦点です。@「主な株価」がボトムの株価を表示したら、(K)点が確定しますが、4〜5日のうちには出そうにありません。またA株価終値が9日線を3日連続して上回ったなら(K)点が決まったとしてよいでしょう。こちらのほうが可能性が高い。(K)点が決まれば(L)の75日線までの反発が考えられるのだから、まずは(K)点が確定するまでは見送りです。


(12. 5.29) TOPIX 727P(+5)  日経平均 8657(+63) 17.6億株 (9378億)


欧州は小幅高。米国は休場。

米国市場が休みだから今日の日経平均の動きは小さいのだろうと思っていましたが、今日は久しぶりにそこそこ大きな陽線となりました。しかも高値引け。

小安く寄り付いたあとすぐに売られて8517円まで下げましたが、8500円を割り込まなかったことから、(a)のザラバ安値8496円が当面の安値ではないかと売り方が思ったのか? 一部の売り方の買戻しによって今日の上昇になったと思われます。

(a)が小波動のボトムになるためには、@「主な株価」が(a)の日に安値8496円を表示することが必要ですが、そうなるにはまだ3〜5日かかりそうです。

A主な株価が小波動の安値を表示する前にボトムらしいと判断するためには、株価終値が3日連続して9日線を上回ることだと昨日いいましたが、今日は初めて9日線を上回りました。あと2日ほど9日線を上回るかどうかが焦点。

B(a)の前日の(c)の陰線は3月27日をピークとした下落過程のうちで、2番目に大きい陰線です。1番大きいのは(d)の大陰線でしたが、これは下げ始めに出る大陰線です。そして下げに下げて悲観人気が高まり、最終局面で大陰線が出ることが多い。(c)の陰線の値幅は177円で、(d)の大陰線の値幅は240円なので、(c)の値幅は(d)の60%ほどです。最終局面に出る大陰線にしてはやや値幅が不足しています。現在のところはこれが2番目に大きい陰線なので、仮に最終局面の大陰線とします。この(c)の陰線の高値8715円を終値で上回ったなら、(c)で売った向きは全員が損失になるので、買戻しを急ぐはずです。従って(a)がボトムになる可能性が高くなります。

もし@ABのどれかによってボトムが出たとしても、次の上昇小波動が大きいか小さいかは不明です。できれば大きな上昇をしてほしい。そのためには上昇のスタートが肝心です。力強いスタートを切ってほしい。力強いスタートとは(1)窓空け陽線、(2)3陽連(順上がり)です。(1)が出たときは当然にBの条件を満足するし、(2)が出たときはAの条件を満足します。そうこうしているうちに@主な株価がボトム8496円を表示するでしょう。

今日は楽観的なことばかりを言いましたが、現実にはどうなっていくのかを、《カナル24》のユーザーは毎日グラフを見てチェックしてください。


(12. 5.30) TOPIX 723P(-3)  日経平均 8633(-23) 16.2億株 (9494億)


欧米市場は高い。NYダウは12580ドル(+125)、ナスダックは2870P(+33)。

ナスダックは9日線を上回りました。明日も上昇してザラバ安値が2868P以上であれば、「主な株価」は小波動のボトムを表示します。

日経平均は2日連続して9日線を上回っていますが、これは9日線が下降していることに助けられてのものです。わずかずつでも高値を切上げていってほしい。

ここ4日間の売買代金は1兆円を割っているので、株価の動きは一部の投資家の売買に左右され、方向性がまったく見えない状況にありますが、下値は堅くなってきた感じです。

来週の金曜日は先物・オプション6月限のSQです。来週の月曜日〜水曜日の3日間はSQがらみの売買がメインになります。これに加えて今週の金曜日には、米国雇用統計とISM製造業景況指数が発表されるので、月曜日の日本の株価は大きく変化する可能性があります。 雇用統計とISM指数はよいのか悪いのかはわかりませんが、SQについては、5月はあれだけ株価が下落したので売り方は完勝でした。この建玉が反対売買されるのだから、株価は上昇する可能性が高い。

定点観測9銘柄のうち、3銘柄が9日線を上回ってきました。

7203「トヨタ」は2日連続して陽線となり、2日連続して9日線を上回ってはいますが、その上昇はわずかです。現時点の戻りは弱い。

8306「三菱UFJ」は(b)で2連続陽線となり、高値を切上げたので期待しましたが、今日は陰線となり9日線と同じ水準(厳密にいえば0.4円だけ株価は高い)に戻りました。小波動のボトムが出る可能性はやや小さくなりました。

9984「ソフトバンク」は今日の上昇によって(d)が小波動のボトムであることを表示しました。(c)の日にはまだ9日線の下にありましたが、「3陽連(順上がり)」となっていたので、上昇のスタートは力強いものでした。翌日9日線を上回り、今日9日線を2日連続して上回ったときに「主な株価」はボトムを確定しました。

ソフトバンクは最近の高値2495円を上回ると、2550円〜2640円まで戻る可能性があります(《デンドラ24》の8%波動による上値メド)。200日線(現在は2418円)を上回って。数日間200日線を割り込まないようであれば、2850円の上値もありえます。


(12. 5.31) TOPIX 719P(-4)  日経平均 8542(-90) 23.0億株 (1兆2998億)


米国はスペイン・イタリアの国債利回りが急上昇したことから下落。NYダウは12419ドル(-160)、ナスダックは2837P(-33)。

ナスダックは前日上げた分だけ下げて、ギリギリ9日線を超えていますが、連続陽線とはならなかったので、ボトムの確定は先送りになりました。

日経平均は欧米の株安を受けて下落する。ただ寄り付き直後に突っ込んだあとは、戻り歩調となって陽線で終わる。新安値の陽線が出るというのは、買い手が出てきた証拠です。

今日の出来高が23.0億と膨れたこと、売買代金が1兆3000億となったこともよかった。月末のドレッシングがあったかも知れませんが、ドレッシングでこれほど出来高が増えることはありません。一番大きな原因は、やはり売り方のショートカバー(買戻し)だったと思います。

ともかく株価は9日線を割り込んでしまったので、ボトムらしさの判断は振り出しに戻りました。今日のボトムらしさのポイントは、@新安値の、A陽線、B25日順位相関が-80以下、C25日騰落指数、D25日投資マインド指数、E《デンドラ24》の下値メド、F連結PERが11.53倍、の7ポイントです。 グラフからは今の水準はボトムである確率は70%あるといえますが、なにしろ欧州債務危機という地雷があるので、誰もリスクを取れない状況です。

海がシケているときに無理やり船を出すことはありませんが、現在のグラフからの判断を書くことを停止しては後日の反省材料が残らないので、毎日、私はグラフからこう判断しているということを書いています。


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