日経平均をどう見たか・判断したか (2012年 1月)

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(12. 1. 4) TOPIX 742(+14)  日経平均 8560円(+104)  14.4億株 (8534億円)


中国の12月の製造業PMIが50.3と50を回復したことや、米国の12月ISM製造業景況指数が前月の52.7から53.9へ向上したことから、景気後退懸念がなくなり、米国株価は大きく上昇。

昨年12月2日にISM製造業景況指数が53.0を超えない限り大きな上昇は期待できないと書きましたが、ついに53.9となったわけです。

右図はNYダウのグラフです。ここにISM製造業景況指数を青色字で書き込んでいます。前月より数字がよくなった月はピンク色の枠で、前月より数字が悪化した月は青色枠で囲っています。

みればわかるように、ピンク色枠の翌月の株価は上昇し、青色枠の翌月の株価は下落しています。12月の数字が52.7→53.9へ向上した以上この1月のNYダウは高いだろうと思います。


ナスダックは傾向線を上抜くも200日線に頭を押さえられました。だがISM指数が表わすように米国景気は回復していることがはっきりしたので、200日線を突破し先の高値2753Pを上抜くことが予想できます。

3日の欧米市場が高かったために、日経平均は(休日をはさんではいるが)「3陽連(しかも窓空け)」となりました。●の日が小波動のボトムになったことはほぼ決まりです。

この後は75日線を上抜き、先の高値(B)の8723円を上回ることになるのでしょう。

日本株が米国株ほど上昇できないのは70円台の円高が原因です。今日も円相場は対ドルで76.64円、対ユーロで99.95円と昨年末に比べて円高が進みましたが、一度75円台のレートを経験しているので、円高のマイナス要因は今年はそれほど大きくならないのではなかろうか。 今年はよいスタートを切ることができました。箱根駅伝の東洋大みたい。


(12. 1. 5) TOPIX 736(-6)  日経平均 8488円(-71)  12.5億株 (7097億円)


米国はプラス材料は、景気の回復が明らかになりつつあること。マイナスは欧州の債務危機。

このプラスとマイナスが相殺して、米国株価は変化なし。NYダウは12418ドル(+21)、ナスダックは2648P(-0)。

だが昨日いったように、米国経済は回復しているようです。昨日はNYダウとISM指数のグラフを掲げましたが、今日はナスダックのグラフを掲げます。

NYダウもナスダックも、ISM指数を追いかけています。基本は景気です。


日経平均はナスダックと同じ歩調をとるならば、200日線水準まで戻って当然ですが、現実はそうなっていません。株価は8488円に対して200日線は9155円で、その差が600〜700円あります。

この出遅れの原因はいくつかありますが、政府の頼りなさ、日銀の不作為が大きなものだと思います。日本の株式市場は、この2つのハンディを負っているので、米国ほどの株価上昇は望めません。


(12. 1. 6) TOPIX 729(-6)  日経平均 8390円(-98)  15.4億株 (8456億円)


ADP調査による米国の12月の民間部門の雇用者数は+32.5万人でした。予想の+17.8万人や11月の+20.4万人を大きく上回る大改善です。

ただ欧州問題があって、これを素直に株価に反映させることはできませんでしたが、米国株価は高値圏水準を維持しました。NYダウは12415ドル(-2)、ナスダックは2669P(+21)。

米国の11月と12月の経済統計は、景気が回復していることを明示しています。その結果サブプライムローンの破綻以来、悪化し続けてていた住宅関連の経済統計(新築住宅着工件数・中古住宅販売件数・住宅価格など)も次第によくなっており、これは住宅ローンを引き受けた金融機関にとっては大きなプラスです。

聞くところによると、オバマ大統領は大規模な住宅ローン対策を出すとかで、そうなれば金融機関を筆頭にして、米国株はギリシャ危機以前の高値に戻る可能性があります。NYダウは12750ドル、ナスダックは2753ドルが次の目標株価水準です。

米国の景気回復を重視するのか、欧州問題を重視するのかで、今後の日本株の動きが違ってきます。

私は米国景気の緩やかな上昇というプラス材料を評価していますが、今日の日経平均は欧州問題をマイナス材料として下げる。

ただしこれは日経先物の思惑売りによるものであり、目先の動きだと思われます。日経先物の昨日の出来高は17000枚でしたが、今日の出来高は41000枚でした。2.5倍の出来高ができたのは一部の大手トレーダーが売り仕掛けをしたためでしょう。今日の日経平均の下げは奇妙でした。

昨年は3度のマイナス材料によって日経平均は2月17日の高値10891円→11月25日の安値8135円まで-25%の下落となりました。この間には、大震災による(p→q)の暴落、欧州危機による(r→s)の急落、タイの洪水による(t→u)の3度の下落がありました。

今年のおおかたの日経平均の予想は、前半が8000円→後半が11000円です。これは、すでに2011年に起きたことの蒸し返しです。つまり図の(p)10891円を今年の高値と置き、(u)8135円を安値と置く。誰でもいえる予想です。 2011年に起きたマイナス材料が2012年まで影響を与えるだろうということは、すでに株価に織り込まれています。2011年に起きたことを2012年まで引きずらなくてもよいのではなかろうか。

11月〜12月にかけて、中勢モデル波動の(A→B→C)がだいたい決まったのではないかと思います。米国株と違って日経平均は200日線のはるか下方にあるけれど、基本的には200日線に向かって上昇するのではないか。


(12. 1.10) TOPIX 731(+2)  日経平均 8422円(+31)  16.6億株 (8213億円)


先週末金曜日に発表された12月の米国雇用統計は、予想の15.5万人を大きく上回る20.0万人でした。失業率も11月の8.7%→8.5%へ改善。

米国株価は大きく上昇するかと思いましたが、たいして上らず。NYダウは12359ドル(-55)→12392ドル(+32)。ナスダックは2674P(+4)→2676P. 。

米国は、@金融の超緩和によって→Aドル安(ユーロを除く)を武器に輸出を拡大し→Bそれが設備投資を惹起し→C雇用を改善させ→D少しずつであるが消費を拡大させ→Eデフレに陥ることを防ぎました。

バーナンキFRB議長の金融政策は大胆なものでした。まず@ゼロ金利にし、A住宅債券を買い入れ、Bついで3年ものの国債の買い入れを始めています。目的はマネーをバラまくことです。マネーがあふれたならば、必ず物価は上昇します。

もちろん弊害もあります。マネーが投機資金として使われることです。原油が途方もなく上昇するならば、経済にマイナスになることは明らかです。だが物価が下落するのはこの何十倍も怖い。例えば物価が毎年-2%ずつ下落する時代は誰も積極的な投資はしません。来年まで待ったほうが安い費用で設備投資ができるからです。また物価が-2%ずつ下落しているということは、賃金は毎年実質的に+2%ずつ上昇しているということです。企業のコストは毎年+2%上昇するわけです。人件費コストの上昇を防ぐには、+2%の人件費をカットせねばならない。つまり2%の失業者を増やさねばなりません。

ひとたびデフレに陥れば、@経済成長率は極端に低下し、A失業者が増加します。こういう中では税収は増えないし、失業保険・生活保護などの政府の支出が増えます。ましてや年金問題もあります。今の民主党政権は、デフレを収束させる前に、経済収縮の政策をとろうとしています。ほとんどアホらしい方向を向いています。

それもこれも、@デフレの怖さを知らず、A今のデフレ状況をどうやって脱却するのかという方策がない、政府であるからです。デフレから脱却したというのは、日銀がいうように少なくとも消費者物価が継続して+1%以上にならねばなりません。それまでは増税すべきではないし、緊縮財政をとるべきではありません。

消費税をアップするというのは、日本経済がデフレ状態から抜け出してからの話です。政府と日銀はデフレから脱却するという確固たる意志がありません。政府は財政の帳尻を思い、日銀はチャンスがあれば政策金利を引き上げたいと思っているようですが、それはデフレから抜け出たあとにしてほしい

米国はおそらくいずれノーベル経済学賞を受賞するだろうバーナンキが学者生命を賭して米国の金融政策を指揮していますが、日銀のテイタラクはどういうことか。白川日銀総裁にその覚悟がみえないのは残念です。日銀の方針いかんではデフレは脱却できます。20年間のロスタイムは大きすぎる。


(12. 1.11) TOPIX 733(+1)  日経平均 8447円(+25)  16.5億株 (8691億円)


米国で4半期決算を最も早く発表するのはアルミ精錬のアルコアですが、その売上げ予想が悪くはなかったとか。また中国が金融緩和に転換するとかの予想から米国株は上昇する。

NYダウは12462ドル(+69)。ナスダックは2702P(+25)。いかんせん欧州問題があるので、米国景気が着実に回復していることが各種の経済統計で明らかにになっているのに、ストレートには株価上昇に結びついていません。

欧州の債務問題が顕わになったのは2010年5月にフィッチがギリシャ国債の格付けを一気に3段階引き下げたのが初めです。株価はそれより1か月前から下落していました。(当時の日経平均の高値は11408円だった)。


続いてS&Pもギリシャ国債の格付けをBB-からBに引き下げ、6月にはBからCCCに引き下げるという急な格付け引き下げによって、ギリシャ問題が発生。これがポルトガル・スペイン・イタリアまで感染し、今ではフランスの格下げまでうんぬんされています。

ただすでに、欧州問題の発覚から1年半も経っています。問題点が明らかになって1年半の間、EUがなんの手を打たないということは考えられません。

日本のバブル崩壊とデフレ突入は(少し前にジャパン アズ ナンバーワンと持ち上げられていただけに)日本だけの知恵で対処しましたが、これは間違った方策を取り続け、20年経ってもデフレからの脱却はできていません。

しかしEUは日本の失敗の手本を見ています。学者も多くいます。多くの英知が結集できるはずです。問題が明らかになっている現在は次第に問題が解決する方向に動くはずです。


上図のナスダックを《デンドラ》の4%波動で見ると、上値のメドは、下から順に@2725P、A2801P、B2851P、C2977P となっています。

最も確率が高いのは、Aの2801P〜Bの2851Pが当面の上値メドになるのではないかと思います。これはその上の図の10月高値2753Pと欧州危機直前の2878Pのゾーンでもあります。だいたい2800Pくらいまで上昇余地があるのではなかろうか。

日経平均の上値メドは、(a)9152円と(b)8729円の中間でしょう。8800円を中心に±100円が次の上昇のメドだと思います。


(12. 1.12) TOPIX 727(-6)  日経平均 8385円(-62)  13.8億株 (8220億円)


米国市場はマチマチの動き。 NYダウは12449ドル(-13)。ナスダックは2710P(+8)。NYダウは原油価格の低落がマイナス材料となるが、ナスダックはTIなど半導体の業績予想がプラス材料となる。

日経平均は、特に対ユーロの円高を気にしています。また欧州系の機関投資家は、株式を処分してリスクを抱え込まないような動きをしているので、株価は軟調になりました。

だが2012年において、世界で最も企業利益が増加するのは日本です。2011年の@大震災によるサプライチェーンの分断、A福島原発事故による電力不足、Bタイの洪水、などなどの要因によって、日本企業の生産力は大きく低下しましたが、2012年は少なくとも@Bはなくなります。市場の予想では2012年は2011年に比べて+20%程度の増益予想です。今どき前年比+20%の増益になる国はありません。いずれ日本企業の見直しがでてくるものと思います。


2011年11月に、定点観測9銘柄について売買マークがでるような条件表No.16「天底/押し戻り/突破」を設定しました。

もともとは、@天井圏での売り・底値圏での買い、A押し目買い・戻り売り、をターゲットにして設定した条件表ですが、欲がでてB波動の突破買い・突破売りの条件を追加しました。

小波動の前のピークを上抜いたならば「突破買い」は正しいのですが、それは大勢波動が上昇波動のときのことです。大勢波動が下降波動のときは、前の小波動のピークを上抜いてもその後は大きな上昇はできません。右図の青色↑(突破買い)の結果は思わしくありません。

まあ大勢波動が上昇波動であるのかないのかは、グラフを見れば一目瞭然なので、敢えて大勢波動が上昇中・下降中の条件は設定しませんでした。だが、売買マークがでたなら妄信的に売買マークを頼って仕掛けるユーザーがあることを知りました。

こういうユーザーは何かを頼りとして「仕掛けたい、仕掛けたい」と思っているので、大勢波動が下降中であっても、「突破買い」の買いマークがでたならば、無批判にこれに乗って失敗するようです。そこで、失敗(損失)を出すことをできるだけ少なくするために、No.16「天底/押し戻り/突破」の「突破」の条件を少しキツメに変更しました。
次図は、これまでのNo.16の成績です。
  1. TOPIX100を対象にして
  2. 2000年1月〜2011年12月までの12年間を検証する
  3. 売買ルールは、@10日間で時間切れ、A+10%で利食い、B-10%で損切り。
  4. 手数料は往復で0.1%とする
  5. 同じ日に複数の銘柄が同じ売買マークを出したときは、株価が最も高い1銘柄だけを仕掛ける



これまでの条件表No.16をTOPIX100について適用すると、
  1. トレード件数は、1764件
  2. 累計利益は、17377M円
  3. 平均利益は、9.9M
  4. 勝率は、58.7%
  5. PFは、1.43倍
です。まずまずの成績ではあります。

これに、大勢波動が上昇中のときだけ「突破買い」を認め、下降中のときだけに「突破売り」を認めるという、新しい条件表No.16を設定して検証したところ、次のような成績になりました。
  1. トレード件数は、1575件
  2. 累計利益は、16921M円
  3. 平均利益は、10.7M
  4. 勝率は、59.47%
  5. PFは、1.47倍
旧のNo.16よりも少し成績はアップしています。

《カナル24》Ver.4のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(サンプル0)条件ファイルをダウンロードして、(サンプル0)のNo.16を(標準3)のNo.16(適当なNo.でもよい)に「条件表の複写」をして下さい。

もし(標準3)条件ファイルにユーザーが独自に条件表を設定していないのであれば、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。(条件表No.16に同じ 条件表No.16「天底/押目戻り/突破」が入っています)

「条件表の複写」のしかたについて多くの質問がありました。「複写」は次のようにします。
  1. 何でもよいから「グラフ」を描画する。
  2. グラフ画面のメニューの「条件」→「この条件を修正」をクリック。
  3. 「条件表の内容」が表示されたら、「表を複写」を選択する。
  4. 送り側を「サンプル」にし、「受け側」を「標準3」にする。

  5. 送り側(サンプル0)のNo.16を選択し、「受け側」のNo.16(どこでもよい)」を選択して、「複写」をクリック。

  6. 以上の操作で、サンプル条件表No.16が(標準3)に複写されます。


(12. 1.13) TOPIX 734P(+7)  日経平均 8500円(+114)  16.9億株 (1兆 632億円)


イタリア・スペインの国債入札が順調だったとかで、当面の欧州危機は少し後退。米国では企業業績に強気の見方がでて、 NYダウは12471ドル(+21)、ナスダックは2724P(+13)と小幅ながらも上昇する。

ナスダックは200日線を上回ること6日目となったので、だいたいは200日線を超える水準に定着したとしてよいでしょう。

株価が継続的に200日線を超えているというのは、企業業績がよい、景気がよくなったということです。グラフでは、大勢波動が上昇波動に転じるということです。

ただしモデル波動からはまだ大勢上昇波動に入ったとはいえません。図の(A→D→E)までは確定しています。大勢波動が下降中のときはだいたいが(A→B→C→D)で中勢上昇波動は終わります。ところが(A→B→C→D→E→F)と中勢波動が伸びていくならば、大勢波動は上昇波動に転換したらしいと判断できます。

よって、今後(D)の2753Pを上抜けば、(F)へ向かって上昇しだしたことがはっきりし、大勢波動は上昇へ転換したと言えるわけです。現在最も注目すべきは(D)2753Pを上回ることができるかどうかです。


NYダウはすでに10月末の(D)12284ドルを上抜いており、株価が200日線を超えること16日間になっています。NYダウの大勢波動は上昇波動に転換していると判断しています。

日本株に最も影響すると思っているナスダックもNYダウの後を追いかけるはずなので、米国株式の大勢波動は、下降波動から抜け出せそうです。

ただし大勢波動が上昇波動になったからといっても、その上昇のスケールは大きいとは限りません。むしろこのたびの上昇のスケールは小さいでしょうが、米国株は売りよりも買いが有利になっていることは確かです。

米国株が上昇トレンドに入れば、日本株もこれを追随するはずです。円高というマイナス材料があるので、米国株ほどには上昇できませんが、方向としては米国株に歩調を合わせるはずです。

日経平均は、モデル波動の(A→B→C)がどうやら決まりそうですが、そのためには(B)の8729円を上回る必要があります。これを上回るときの材料は、@日本企業の来期の業績予想の上昇(来期は+20%の増益予想)、A日本株の割安さの再認識(PBRは0.91倍)、B円安方向へ誘導(政府の円売り介入)、C日銀のさらなる国債買い入れの表明、などです。しかしまあBCは今の政府・日銀には踏み切る度胸はないでしょう。民主党が政権を失うという危機感を強く持てばBを実行する可能性はゼロではありませんが、Cは増税第一の現内閣では採用できない。

(だが日銀が40〜50兆円の国債を買い入れると表明するだけで、長期金利が低下し→円安が進み→輸出企業の業績が改善し→消費者物価が+1〜+2%近くに上昇し→デフレから脱却できる。という試算があります。)

まずはデフレから脱却することが最優先です。日本のデフレを抜け出だせるような経済成長の戦略が先にあって→デフレを脱却し→まともな経済状態にに戻ったなら増税をする、というのが順序です。民主党政権はこの順番を完全に間違っています。


(12. 1.16) TOPIX 725P(-9)  日経平均 8378円(-121)  13.4億株 (7500億円)


先週金曜日に夜半にS&Pはユーロ圏9か国の国債格付けを引き下げました。米国市場は一時は大きく下げたものの、次第に戻り歩調となり、NYダウは12422ドル(-48)、ナスダックは2710P(-14)と小幅安で終わる。

NYダウもナスダックも9日線を割ることがなかったのは、米国市場ではユーロ問題よりも自国の景気が回復しているというプラス材料のほうを重視したためでしょう。

ただグラフからいえば、ナスダックは25日順位相関がもう少しで80を超えるので相場は若干過熱気味です。今週のどこかでは200日線(2659P水準)までの反落があるかも知れませんが、それは順当な押し目であり、米国株がユーロ問題によってポキリと折れるということではありません。


日経平均は米国市場を手本として動いているのだから、今日もそう大きく下げるとは思っていませんでした。13日のCMEの日経先物は8460(大証比-40円)であったので、50〜60円安かと予想していましたが、案外に下落して日経現物は寄り付きの段階で-90円安。一時は-147円があって-121円安で終わりました。

過剰な反応というしかありません。出来高も一気に収縮して、13.4億株、売買代金は7500億円。市場参加者が少ないので、一部の勢力の売りがでるとこれにあがらうことができずにズルズルと下落した感じです。

私は日経新聞とサンケイ新聞をとっていますが、日経新聞を見るのは3分間くらいです。これに対してサンケイ新聞は15分間は読みます。特に編集委員の田村秀男という人が書かれている「オピニオン」の記事は、毎回すばらしい。日本の経済部記者の中で、最も経済理論に通じ、現実的な経済政策を主張できる、ほとんど唯一の記者ではないかと思っています。

1月15日の記事は、まだインターネットで読めます。 「名目成長率4%の脱デフレ条項を(田村秀男)」 そのうち読めなくなるので、記事の内容を要約しておきます。
  1. 野田総理が消費税引き上げに不退転の決意を表明しているが、それは、超円高・デフレの状況にある日本においては「自爆」である。なんとなれば消費税増税によって、年収500万円(妻・子供2人)の標準家庭では可処分所得が年に31万円も減るからである(毎月約2.5万円の支出がなくなる)。

  2. 今のデフレの原因は需要不足である。ここに消費税を上げることによってさらに需要を縮小させようとしている。当然にデフレは一層悪化する。デフレが進むということは、名目のGDP(あるいは所得)が減ることである。企業や個人の所得の名目所得が減っては税収は減る一方である。この税収減をカバーするためにさらに消費税を引き上げることになる。つまり、どんどんマイナスの悪循環が発生して、日本の経済規模はみるみるうちに小さくなるだろう(これは私の考えで田村さんはそこまで言っていない)

  3. 名目のGDPをプラスにするのが先決である。名目GDPをプラスにするには、@消費者物価をプラスにすること、A経済成長率をプラスにすることである。消費者物価指数を+2.0%になるように、日銀は金融政策を改め、経済成長率を+2.0%に上げるために円安方向に導かねばならない。

  4. もし名目成長率が+4.0%となるならば、岩田規久男(学習院大学教授)さんの試算によれば2015年度の国税収入は、2010年の41.5兆円から64.5兆円ないし78.5兆円に増える。+2%増とか+3%増とかのチマチマした消費税を引き上げる必要はない。逆にデフレを脱却できていない時期に消費税を引き上げたならば、1997年の橋本内閣が消費税率を引き上げて以来15年間もデフレ状態に陥らせた過ちを繰り返すだろう。
日本の経済を立て直せば、消費税を上げることはありません。経済を立て直す(デフレからの脱却)を第一の重要項目とせずに、税収不足→増税とする野田内閣はあまりにも経済にうとい。財政規律を第一にしてギリシャ・ポルトガル・イタリアの緊縮財政を要求するドイツのメルケル首相とおなじです。この政策はユーロ危機を深刻化こそすれ、なんらの解決にはなりません。同じことを日本の首相が歩もうとしています。

なお岩田規久男教授は、日本におけるトップレベルの経済学者です。米国でいえば、ミルトン・フリードマンあるいはバーナンキFRB議長に相当する優れた学者です。この提言を無視してきたのが、財務省と日銀です。バブル崩壊以来、22年間も日本の経済を停滞させ、GDPでは中国に抜かれて世界第2位の座から転落させました。財務省も日銀もこの20年間日本経済をミスリードしてきたことを反省し、正しい経済政策を打ち出す責任があります。


(12. 1.17) TOPIX 731P(+6)  日経平均 8466円(+88)  17.6億株 (8231億円)


S&Pは欧州安定基金(EFSF)の格付けを1段階落としてAA+としました。しかし相場にはほとんど影響を与えず、欧州株式はプラスで終わる。

日経平均は昨日の過剰反応を反省し、リバウンドしたのはよかったけれど、売買代金は8200億円とボリューム不足。

出来高が17.6億株と膨れたのは、復興需要を材料にした建設・橋梁・セメントなどの業種が賑わったためですが、これらの株価は低位であるので、出来高ができても売買代金は増えません。

いまの時期は中長期の投資をするにはリスクが大き過ぎるので、短期投資のゲリラ戦しかできないと賢明な個人投資家は悟っています。ただこういうゲリラ戦は誰かがババ抜きのババ(ジョーカー)を掴むわけで、相当に敏捷な投資ができる者でないと安易に参加するのはあぶない。

昨年11月15日〜11月28日にかけて、No.17「HP モデル波動E」の設定のしかたを順次解説しました。この目的は、
  1. モデル波動のE点が確定したらしいとき買いマークを出すような条件表を設定するには、チャート上のどういう点に注目すればよいのかを調べること。

  2. 《カナル24》Ver.4で追加された「G買利用」「G買無効」「買m延長」「ピーク日付」「ボトム日付」などを、どのように利用すればよいのかの手本を示すこと。
でした。そのとき、順位相関とかRSIとか出来高関係のチャートなどを合わせて使うと、@のチェックが多岐にわたり、Aの設定が複雑になるので、チャートとしては、小波動と平均線だけを使いました。まったくシンプルなチャートだけを利用しての条件表の設定例でしたが、 よい設定ができれば「講座」としてまとめるつもりでした。だが、思ったほどの条件表はできませんでした。

できた条件表No.17を、東証1部の銘柄を対象にして、2001年1月〜2010年12月の10年間の検証をすると、次のような成績でした。(売買ルールは、30日で時間切れ・+20%で利食い・-20%で損切り)

総合成績(2001年〜2010 年の10年間)  単位(M)
No. 条件 トレード数 累計損益 平均利益 ドローダウン 勝率 Pファクタ 連敗
No.17 モデル波動E 85回 4551 53.5 -830 70.6 % 3.26倍 7連敗

年別損益額(2001年〜2010 年の10年間)  単位(M)
No. タイトル 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
No.17 モデル波動E 240 3 318 2099 1300 383 ▲279 ▲551 120 914

@総合成績の勝率70.6%・Pファクタ3.26倍の数字は抜群によいのだけれど、東証1部を対象にして10年間のトレード数が85回というのは少なすぎます。ある特定の時期・特定の銘柄に偏っている可能性が高い。Aさらに過去10年間の年別成績を見ると、2007年・2008年で累計損益がマイナスになっています。この2つの理由から条件表No.17には不満があったので、「講座」としてまとめることはしませんでした。

ところが、年始の早々にユーザーから連絡があって、4615「神東塗料」に買いマークがでているといわれる。どれどれとグラフを見るとまことに買いマークがでています(次図の(a)の日)。 ただし4615「神東塗料」は大証単独銘柄です。私は東証1部について、No.17を最適化して検証をしたのですが、この方は大証1部も対象にして検索されたようです。

条件表No.17をダウンロードできるようにHPにアップしたのは2011年11月28日のことです。それ以来このユーザーは毎日《カナル24》ver.4で、No.17の検索をされていたわけです。

私としては、
  1. No.17のトレードの事例が少ない(最低100例はほしい)し

  2. 東証1部銘柄を対象として作った条件表に大証1部の銘柄を当てはめて大丈夫なのかの危惧もあり

  3. (a)の日は陰線の上ヒゲ足であったので、
「どうだろうか」と尋ねられても明瞭な判断は出せませんでした。「もし買うならば損切り水準を決めてから買うこと」といいました。私は図の(P)のボトム以降、最も大きな1日の値幅を出した(Q)の日のザラバ安値209円を下回ったなら損切りだろうと思いましたが、投資家によってどこまでマイナスに耐えられるかは異なります。明確な損切りの水準はいいませんでした。

株式投資は、@どのタイミングで仕掛けるのか、Aどうなれば利食いするのか、Bどうなれば損切りするのか、Cどうなれば仕掛けを決済するのか(ABはここに含まれるが)を予め決めておかねばなりません。その場その場で利食い・損切りを決めていては毎日迷います。迷うのが一番いけない。

条件表No.17をアップして以降に出た買い銘柄は次図の3銘柄だけです。




1949「住友電設」は(a,b)の2箇所で買いマークを出しています。

(a)の買いマークですぐに買うよりも、2度目の(b)で買うほうが時間的にも値段的にも有利でした。

これは上図の4615「神東塗料」にもいえることです。


8291「日産東京販売」は今日買いマークを出していますが、出来高はまだ35.8万株と少なく、市場の注目度は低いようです。

しかし昨年11月4日の出来高は374.4万株であり、何かキナくさい感じもあります。

もしこのワケの判らない銘柄を買うのであれば、@損切り水準は(x)の日のザラバ安値129円を下回ったときです。損失にもっと耐えられる人は(y)125円を下回ったときが損切りです。

利食いは当然に152円の小波動のピークを上抜いてからです。そのときの利食いの目安は、
  1. 超大陽線がでたとき
  2. 5陽連となったとき
  3. 新高値の陰線になったとき
  4. 9日線を終値で割込んだとき
などのことが考えられます。これは投資家が決めることです。@ABは今日の時点では出るかどうかは判りませんが、Cは必ずでます。


(12. 1.18) TOPIX 734P(+3)  日経平均 8550円(+84)  23.5億株 (1兆1364億円)


S&Pによる格付けが引き下げられた欧州金融安定化基金(EFSF)の半年物の入札は順調にはけ、1段階引下げられてはじめての仏国債の入札も順調であったとかで、欧州・米国の株価は上げる。

NYダウは12482ドル(+60)、ナスダックは2728P(+17)。ナスダックは16日が休場だったために、2日間高かった欧州市場にサヤ寄せして高く始まったものの、その後はジリジリとさげる。

これによって新高値の陰線となりました。また9日・25日順位相関がともに+80を超えてきたので、近々小波動のピークを出しそうですが、その前に(D)の2753Pを上回って欲しいところです。

日経平均は米国株の引け味があまりよくなかったことから、小安く始まる。しかし後場に入って先物主導で上昇し、ザラバで8595円の今年の最高値をつける。

日経平均はここ3か月、75日線が上値の抵抗ラインとなっていました(図のa,b,c)。今日(d)も75日線を上抜くことはできませんでしたが、75日線の上値抵抗力(上値を抑える力)はしだいに小さくなっています。

(a)の直前の安値(a')の日の75日線からのカイリ率は-9.4%でした。一般銘柄ならこれを2倍した-18.8%のカイリ率に匹敵します。(a')から日経平均が反発上昇しても+9.4%上昇することは難しい。

(b)の直前の安値(b')のカイリ率は-6.3%(一般銘柄なら-12.6%に相当する)です。やはり(b')から上昇しても+6.3%上昇したところで息切れがするでしょう。

(c)の直前の(c')のカイリ率は-3.9%(一般銘柄なら-7.8%に相当)でした。このカイリ率なら4〜5日で75日線を上回る可能性が大でしたが、(c)の大発会で75日線まで迫った後は、欧州危機を気にして下げ(d')まで下落しました。

(d')の日のカイリ率は-2.2%です。一般銘柄なら-4.4%に相当します。+4.4%の上昇は一般銘柄なら1日で上昇できる値幅です。日経平均は75日線をたやすく上回れる位置にきています。今日は75日線を上回ることはできなかったけれど、まもなく75日線を上回り、(b)の8729円を目指すのではないかと思っています。


定点観測9銘柄のうちの5713「住友鉱」は(a,b,c)で75日線に挑戦しました。

(a')の75日線とのカイリ率は-21.8%あったので、これを上回る上昇は難しく、75日の手前の(a)の1153円でピークとなりました。

(b')のカイリ率は-14.1%あったので、(a'→b')とボトムが切り下がっている過程では、+14.1%の上昇は難しかった。よって75日の手前の(b)の1065円でピークとなりました。

このたびは(c')のカイリ率は-8.9%でした。しかも(b'→c')とボトムを切り上げています。一般銘柄は1日に5%とか10%の上昇は珍しいことではありません。ワンチャンスで75日線を上回る可能性があります。(c)で75日線まで戻ったときに、75日線を上回るか否かといわれれば、上回る可能性のほうが大きいと判断できます。

図の右側の9984「ソフトバンク」は、今後前日比+1.0%以上の上昇をして、その日が陽線となったならば、条件表No.16「天底/押目戻り/ 突破200」は買いマークを出します。 もし買いマークがでたとしても、今日の75日線カイリ率は-14.0%なので、75日線水準まで戻るとはいえませんが、25日線(2282円)くらいまでの戻りの可能性があります。


(12. 1.19) TOPIX 740P(+5)  日経平均 8639円(+89)  21.3億株 (1兆1502億円)


欧州は小高い。米国は続伸。 NYダウは12578ドル(+96)、ナスダックは2769P(+41)。

今回のナスダックの上昇波動の上値のメドは、欧州危機が明らかになる前の5月の高値(H)の水準と、危機後反発して75日線を上回った10月末の(D)の水準の中間ではないかと思っていました。

NYダウは(D)の水準は昨年12月23日に上回ていたが、ナスダックはなかなか(D)の2753Pを上回ることができず、昨日ようやくにしてこれを上回りました。

このことによって、小波動は(A→D→E→F)と伸びることが明らかになりました。(F)のピークはどのくらいの高さになるのははわかりませんが、おそらく(H)の2887Pまでは上昇できないだろうと思っているわけです。

すでに9日・25日順位相関がともに+80以上になっているので、ここからは小波動のピークらしさを探らねばなりません。来週中にもピークらしさが4ポイント(海外株は4ポイントで5分5分)になるだろうと思います。


日経平均は長く突破できなかった75日線をようやく上回りました。今後は、5日連続して75日線の上の位置を持続できるのかどうかを見届けることになります。

もしそうなれば、(B)の8729円を上回り、波動は(A→B→C→D)へ伸びる可能性が出てきます。ただ(D)の水準がどの辺になるのかはわかりません。(B)よりも高いが(P)9152円までは無理だろうという判断をしています。

《デンドラ24》による上値メドは低いほうから、@8711円、A8877円、B8960円、C9374円です。

上昇力が最も弱いときは、@8711円なので、この場合はギリギリ(B)8729円を上回ることができるかどうかです。

米国市場が一層の上昇をすれば、A8877円とB8960円の間の8900円をメドにすることもできます。ただ米国株は小波動のピーク探りの時期に来ています。今の段階では、日経平均は@8711円のメドをクリアできるかどうかです。


(12. 1.20) TOPIX 755P(+14)  日経平均 8766円(+126)  21.3億株 (1兆1502億円)


S&Pの格付けが引き下げられてから、初めてフランス・スペインが長期国債を発行しましたが、入札は順調、かつ金利も低下したとかで、欧州市場は小高かった。

米国はバンカメやモルガンSなどの銀行の10-12月決算が思ったよりもよかったので、米国も小幅ながら続伸。 NYダウは12623ドル(+45)、ナスダックは2788P(+18)。

欧米の株高を受けて、日経平均は窓を空けて8751円で寄り付く。この段階で、モデル波動の(B)8729円を上回り、いよいよ(A→B→C→D)へと波動が伸びることが確定しました。

もっとも大勢波動が下降波動であっても、波動は(A→B→C→D)までは伸びます。ナスダックは、昨日いったように(A→D→E→F)と波動が伸びて、すでに(F)に突入していますが、日経平均も、この後を追えるかどうかが注目です。

当面はどこかで(D)のピークを出しますが、その上値のメドは昨日いったように、@8711円、A8877円、B8960円、C9374円です。昨日の段階では欧米市場がもたつけば、@8711円で終わるかも知れないの懸念がありましたが、さいわいにしてそれは杞憂に終わりました。よって AとBの中間の8900円を上値メドにしておけばよいかと思います。

定点観測9銘柄のうちでも、モデル波動の(A→B→C→D)に入った銘柄が出てきました。

5713「住友鉱」は昨日(B)1065円を上抜き(D)の波動に入りました。

7203「トヨタ」は日経平均より先に(D)の波動に入るのではないかと思っていましたが、大発会以降はもたついて、今日日経平均と同時に(D)入りとなりました。

このほかに8604「野村」は、昨日すでに(D)入りしていましたが、今日は窓を空けて上昇しました。

(D)入りが確定したとき、(D)の上値メドをどう予定すればよいのかは、《デンドラ24》の8%波動を見れば見当がつきます。8%波動で4つの上値メドを見て、低いほうからA番目とB番目の中間をメドにしておけばよいでしょう。

住友鉱の上値メドは、A1183円〜B1222円です。だいたい1200円くらいがメドになります。トヨタはB2756円〜B2804円なので、2780円くらいが当面のメドですが、これを上回ったときは2970円まで上昇する余地があります。


(12. 1.23) TOPIX 756P(+1)  日経平均 8765円(-0)  20.1億株 (1兆 214億円)


先週末の欧米市場はマチマチの動き。 NYダウは12720ドル(+96)と上昇し、昨年5月1日のザラバ高値12876 ドルまであと150ドルに迫りましたが、ナスダックは前日比変わらずの2786P(-1)。

今週はNYダウとナスダックは小波動のピークを出しそうですが、今のところピークらしさのポイントはまだ3ポイントです。(@新高値、A9日順位相が+80以上、B25日順位相が+80以上)

日経平均はナスダックと同じような形となる。すなわち窓を空けて昨日小陽線となり、今日も同じ大きさの小陽線が並びました。並んだのは利食いの売りは多くなかったが、反面積極的な買いもなかったためです。まあ睨み合った状況です。

日経平均の小波動がピークを出すのは、米国株に依存していますが、今日現在のピークらしさのポイントは、@新高値、A9日順位相関が+80以上、B条件表No.2「日経平均用'96」が売りマークを出した、の3ポイントです。

この後ポイントが加算される可能性があるのは、C新高値の陰線、D95日順位相関が+80以上になる、E25日投資マインド指数が85以上になる、です。まだピークらしさが5分5分になる5ポイントをつけるには2〜3日はかかりそうです。

1月17日に《カナル24》Ver.4で追加された「加工」を使って、中勢モデル波動の(E)点で買いマークを出す、条件表No.17「モデル波動E」が買いマークを出した銘柄を紹介しました。

条件表を設定した11月末から1か月半の間に買いマークを出したのはわずかに3銘柄でした。今日は4銘柄目が買いマークを出したので、あらためて4銘柄のグラフを掲げます。

1949「住友電設」は、今日急上昇しました。前日比+11.3%の上昇です。

4615「神東塗料」も急騰。前日比+29.2%の上昇です。

8291「東京日産販売」は昨日、買いマークが出ていましたが、今日は+4.3%の上昇。大きく伸びるには出来高の急増が必要ですが、今日の出来高はまだ37万株程度でしかありません。これが100万〜200万株に膨らめば急騰の可能性が大きくなります。(ただその材料の見当がつきません)

8090「昭光通商」もなんだか得体が知れない銘柄ですが、今日は1回目の買いマークが出ています。

ここまでに掲げた3銘柄は2回目の買いマークで仕掛けると効率がよかったことから、この銘柄もこの後反落したところを拾うのがよいでしょう。


(12. 1.24) TOPIX 757P(+0)  日経平均 8785円(+19)  20.1億株 (1兆 214億円)


米国株は小安い。NYダウは12708ドル(-19)、ナスダックは2784P(-2)。

ナスダックはここ3日間は同じ株価水準で動きが止まり、今日は「十字足」となって高値圏で均衡しています。

上昇途中の一服なのか、ピークなのかはまだわかりませんが、@12月の小波動のボトムから上昇を開始して、昨日で23日が経過していること、Aピークらしさのポイントは3ポイントになっていることを思えば、ピークは近い。

日経平均は、小幅ながら新高値の陰線となりました。これで、@新高値の、A陰線、B9日順位相関が+80以上、の3ポイント。

さらに昨日・今日と連続で条件表No.2が売りマークを出しています。合計4ポイント。

まだ5ポイントになっていないので、今日がピークであるとはいえませんが、ピークに近いことは確かでしょう。

200日線に向かって上昇中の7203「トヨタ」がどうなるのか、200日に到達した8306「三菱UFJ」がどうなるのかを注目しています。


(12. 1.25) TOPIX 767P(+10)  日経平均 8883円(+98)  21.9億株 (1兆1392億円)


米国株はマチマチ。NYダウは12675ドル(-33)、ナスダックは2786P(+2)。

ナスダックは4日連続で小詰む。日経平均はナスダックと連動するのが普通ですが、今日は2つの材料があって、日経平均は上昇しザラバで8911円をつけました。

材料の1つは、米国市場が引けた後に発表されたアップルの10-12月期決算が予想以上に大きく、今夜の米国市場は高いだろうと市場が先取りしたこと、 いま1つは2011年の日本は2兆5000億円の貿易赤字(31年ぶりの赤字とか)になったために円安になったことです。

今日の上昇によって、小波動のピークらしさは6ポイントになりました。

最近はポイントの内容についてあまり述べていないので、思い出してもらうために「ピークらしさのチェック表」を右に掲げました。

@〜Jのチェックポイントがありますが、Jはその時代によって基準が異なるので、実際には@〜Iの10ポイントが満点です。

5ポイントになれば、ピークらしさは50%、6ポイントなら60%、7ポイントなら70%の確率、と単純に判断しています。

今日の小波動のピークらしさのポイントを勘定してみます。

まず上図[A]は条件表No.20のグラフです。ここではチェック表の@〜Eをチェックします。今日のところはグラフの(a)は新高値である。(b)9日順位相関は+80以上である。[A]のグラフでは2ポイントです。

次に[B]は条件表No.2「日経平均用'96」のグラフです。売りマークが出ていれば、チェック表のFの1ポイントが加算されます。(c)では3日連続して売りマークが出ているので、今日は3ポイント目。

[C]は条件表No.23「25日騰落レシオ」のグラフです。売りマークが出ていれば、チェック表のGの1ポイントが加算されます。(d)でマークが出たので、4ポイント目。

[D]は条件表No.46「投資マインド25指数を描画」のグラフです。売りマークが出ていれば、チェック表のHの1ポイントが加算されます。(e)でマークが出たので、5ポイント目。

チェック表のIは《デンドラ24》の上値メドから決まります。1月19日にそのグラフを掲げましたが、そのときの上値メドは、低いほうから順に、8711円→8877円→8960円→9374円でした。(この後上値メドは変化していますが、まずは当初の上値メドを尊重します)。

多くは下から2番目の8877円と3番目の8960円の中間でピークを出すので、1月19日時点では8900円くらいをメドにするといいました。

今日の日経平均のザラバ高値は8911円だったので、上値メドに達しました。そこで1ポイントが加算されて、今日のピークらしさは6ポイントになります。だいたい60%の確率で今日が小波動のピークではないかと判断します。


(12. 1.26) TOPIX 764P(-2)  日経平均 8849円(-34)  19.5億株 (1兆 243億円)


FOMCが、2014年までゼロ金利政策を継続するだろうの発表をしたために米国株は上昇。NYダウは12758ドル(+83)、ナスダックは2813P(+31)。

同時にFRBは2%のインフレターゲットを明らかにしました。これによって、2014年までは消費者物価が2%を超えないだろうとFRBは判断していることがハッキリしました。それなら第3段めの量的緩和(QE3)があってよい。そういう期待から上昇したのでした。

QE3でFRBが3度目の大規模な資産(国債およびMBS)の買い入れをすれば米国株式市場に大きなインパクトを与えますが、ゼロ金利が続くというだけでは昨日の上昇がよいところでしょう。

米国は今後3年間低金利政策を続けるということで、米国の長期金利は2.00%へ低下し、ドル安方向に振れる。日本にとってはまた円高に戻りそうというので、今日の日経平均は少し下げる。

今後の日経平均がどうなるかを判断するために、7203「トヨタ」と8306「三菱UFJ」を注目しています。

両銘柄は200日線まで戻り、さてこれを上回っていくのかどうか? 200日線を連続して5日間超えたならば、日経平均の上昇は継続し、日経平均も200日線まで上昇する可能性がでてきます。

逆に両銘柄が200日線を超えられなかったなら、日経平均は調整せざるを得ません。

トヨタは、1月18日の小波動のボトム2553円から4度の窓空けをして勢いよく上昇してきましたが、今日は「新高値の陰線」となって当面は200日線が戻りの抵抗水準になった感じです。

三菱UFJは200日線に達したところで「両はらみ(両抱き)」の足型となりました。この足型は小波動のピークになりかねない。 明日、両銘柄が新高値を取れば今日の判断は杞憂であったことになりますが、だいたい戻りは一杯になったのではないかの感じです。

「ツールキット(2008)」は日経先物の寄り引け売買をするための条件表です。No.8「寄引売買2008(No.4+5+7)」は今年になって5度の売買マークを出していますが、昨日までの4度のトレードによる損益は、@0円、A-50円、B-20円、C+40円、とサエませんでした。

昨日は5度目の売りマークがつきました。グラフを見ると、図の(a)(a)は売買マークが2個でており、その翌日のトレードは利益がでています。

売買マークが多く出たからといって、翌日のトレードの成績が特によくなることはないと思っていましたが、どうもそうでもないらしい。

さいわい《Qエンジン24》Ver.4では、売買マークの個数によって真の売買マークを出せる加工(「買G個数」「売G個数」)を追加したので、売買マークの個数ごとの成績を知ることができます。早速検証してみると、次の表のような結果を得ました。

(表1)売買マークの個数別の成績 (1997年〜2011 年12月までの15年間)
No. マーク個数 トレード数 累計損益(万円) 平均利益(円) 勝率 Pファクタ
A 1個〜8個のとき 1453回 4308 29.7 56.3% 1.74倍
B 1個だけのとき 974回 1941 19.9 54.1% 1.48倍
C 2個のとき 289回 1062 36.8 58.5% 1.96倍
D 3個のとき 128回 829 64.8 61.7% 2.60倍
E 4個のとき 43回 279 65.1 65.1% 4.04倍
F 5個以上のとき 19回 195 102.7 78.9% 6.68倍

売買マークの個数が多くなればなるほど、成績がよいことがわかります。

昨日は3個の売りマークが出ていたので、これまでの検証からは、@平均利益64.8円、A勝率61.7%、BPファクタ2.60 倍が期待できるトレードができます。

今日は売買マークが1個のときより成功率の高いトレードができる日でした。さいわいにして、今日の売り仕掛けは+40円の利益となりました。売買マークの個数が3個以上でたならば、いつもなら1単位のトレードをするのに、2単位に増やしてもよいのかなと思います。


(12. 1.27) TOPIX 761P(-3)  日経平均 8841円(-8)  19.3億株 (1兆1213億円)


欧州株は上昇。米国も12月の耐久財受注(航空機を除く)は+2.0%の伸び。これは市場予想の+0.9%を大きく上回るものでした。

一昨日のFOMCといい、昨日の経済統計といい、よい材料が出た割りには、株価はさえなかった。NYダウは12734ドル(-22)、ナスダックは2805P(-13)。

ナスダックは新高値の陰線となったので、小波動のピークらしさは4ポイント(@新高値、A陰線、B9日順位相関が+80以上、C25日順位相関が+80以上)になりました。

これまでは、まだ3ポイントであったので買いが有利でしたが、4ポイントとなった今では、売り・買いは5分5分です。

日経平均は今日、順下がりの連続陰線となったので、ピークらしさは7ポイントまで上昇しました。(@新高値、A9日順位相関が+80以上、B条件表NO.2が売りマーク、C25日騰落レシオが120以上、D25日投資マインド指数が+85以上、E《デンドラ》の上値メド8900円に到達、F順下がりの連続陰線)7ポイントとなっては、少なくともあと3日間くらい(長ければあと7日くらい)は下落しないと、買うわけにはいきません。

日経平均がさらに上伸するのかどうかの傍証のために、トヨタと三菱UFJに注目していました。

トヨタは昨日の新高値の陰線に続いて、今日は順下がりの陰線となりました。これだけでもピークらしさは3ポイントです。

ほかにC9日順位相関、D25日順位相関、E条件表No.2が売りマーク、F25日騰落レシオ、G25日投資マインド指数、H《デンドラ》の上から2番目の上値メドをクリア、と勘定してみると、なんと9ポイントになっています。しばらくは調整するのが当然です。

三菱UFJのポイントは、@新高値、A順下がり連続陰線、B9日順位相関、C条件表No.2が売りマーク、D25日騰落レシオ、E25日投資マインド指数、の6ポイントです。ここに昨日は「両はらみ」(これは(a)の大きな陽線を中心にして、前日の小幅な陰線と(a)の翌日の小幅な陰線で「小」の字の形になる)であったので、1ポイントを加えてもよいほどです。やはり目先は3〜7日くらいの調整が必要。

8604「野村」も一昨日に「両はらみ」の足を出していました。(a)の日は比較的長い陰線でしたが、前日の小陽線を包み下げ、(a)の翌日の陽線も(a)の陰線の範囲内でおわりました。実に「小」の字になったわけです。その翌日は陰線、今日は順下がりの連続陰線となりました。

足型からは、野村が最も悪く、次が三菱UFJ、つぎがトヨタです。 なお「三菱UFJ」と「野村」の「両はらみ」は、中心の(a)の日が三菱UFJは陽線、野村は陰線となっていますが、どちらも同じ「両はらみ」です。(a)が新高値の陰線になった野村のほうが、新高値の陽線であった三菱UFJよりも悪いといえます。


(12. 1.30) TOPIX 757P(-4)  日経平均 8793円(-48)  16.4億株 (9582億円)


欧州株は下落。米国は10-12月のGDPは前期比+2.8%の伸びと発表。7-9月の伸びは+1.8%であったので、数字だけを見ると米国経済は順調のように思えますが、株式市場はそうは受け止めなかった。

NYダウは12660ドル(-74)、ナスダックは2816P(+11)。ナスダックが高かったのは「フェイスブック」が2月1日に新規株式公開をするという材料があったため。

NYが下げたのは、@10-12月の伸びを市場は+3.0%と予想していたが、これに足りなかったこと、A個人消費の伸びは+2.0%とこれまた予想の2.4%より弱かったこと、B+2.8%の伸びになったのは、ほとんどが在庫投資であったこと。 つまり、思ったほど米国経済は伸びていないのではないかという懸念が出てきました。

日経平均は小波動のピークらしさが7ポイントになっているので、当面は調整して当然です。 日柄整理となるのか値幅整理となるのかはわかりませんが、 一応下値のメドを掲げておきます。
  1. 先の波動のピーク(B)の8729円
  2. 上窓を埋める8668円
  3. 75日線水準(今日は8592円)
昨年11月15日〜11月28日にかけて、《カナル24》Ver.4を使って、条件表No.17「モデル波動E」を設定し、HPで解説をしました。解説をお読みになればわかるように、条件表の設定では、《Qエンジン24》の「最適化」と「検証」を繰り返しています。

2月3日から《カナル24》Ver.4に対応する《Qエンジン24》Ver.4をリリースしますが、《Qエンジン24》Ver.4のプログラム自体は、すでに11月15日の段階で出来上がっていました。 (その後、ヘルプの書き直しやマニュアルの執筆に時間がかかり、ようやくバージョンアップまで漕ぎつけることができました。

条件表No.17「モデル波動E」の設定内容は簡単なものです。基本的には、@小波動の切り上がり、A小波動のピーク・ボトムの株価と平均線とのカイリ率、B株価と平均線のクロス日数、の3つです。

@を最適化する余地はありません。《Qエンジン24》Ver.4を使って「最適化」したのは、Aのカイリ率と、Bのクロス日数だけでした。

条件表を設定したあとで「検証」をすると、2012年1月17日に述べたように、勝率70.6%、PF3.26とナカナカの成績になりました。しかし、@トレード数が85回しかないので、今後の再現性があるのかどうかを危惧し、またA年別成績で2007年と2008年に損失を出していたので、この条件表があてはまらない時期があることが明らかになりました。

この条件表No.17は、どんな時期にもあてはまる条件表ではないので、「講座」としてまとめることはしませんでした。 ところが、どうも今年は条件表No.17がよくあてはまる時期であるらしい。

1月17日に、上図の1949「住友電設」が大幅高となり、その4日後に(c)のザラバ高値557円まで上昇。(b)の買いマークの翌日の始値439円からは、+26.8%の上昇率です。

次に4615「神東塗料」が1月6日と1月16日に買いマークを出しました。16日の翌日の始値は253円。その後9日目に(c)384 円まで上昇しました。+51.7%の上昇です。

右図の8291「日産東京」と8090「昭光通商」は1月23日にグラフを掲げましたが、今日はついに急騰を開始する。「日産東京」は1月20日の買いマークの翌日の始値139円から、今日のザラバ高値197円まで6日間で+41.7%高。

8090「昭光通商」は1月23日に(a)の買いマークを出しましたが、このとき2度目の買いマークが出たら買うとよいといいました。昨日2度目の買いマークが出たので、今日の始値127円で買うと、ザラバ高値は144円・終値は134円です。まだ+5.5%しか上昇していませんが、出来高は、昨日の35万株から、今日は673万株へ膨れあがっています。ようやく注目されだしました。


(12. 1.31) TOPIX 755P(-1)  日経平均 8802円(+9)  20.6億株 (1兆2370億円)


欧州株は下落。米国は小幅安。 NYダウは12653ドル(-6)、ナスダックは2811P(-4)。

米国経済は、昨日のGDPは思ったほどの回復をしていませんでしたが、個別企業の業績はどちらかといえばよかったといえます。

企業業績がよいので、ナスダックのグラフは、(E')以来の上昇過程で株価が9日線を下回ることは1日もありませんでした。実に強い動きでした。

しかし昨日は陽線で終わったとはいえ、ザラバ安値は9日線を下回り、終値はわずかではあるが下がっています。私は(f)の新高値の陰線が、当面の小波動のピークであったのではないかと思っています。

日経平均もナスダックに連動して、今日は9日線まで下落したものの、終値は9日線より上位を維持しました。もし9日線を割込むことがなければ、日経平均は強く、(d)を上回れば200日線までの上昇の可能性は高くなります。

だが(d)からの下落は今日の陽線で調整完了を告げたとは思われません。おそらく今日の陽線は下落途中の中間点ではなかろうか、さらに3日程度は下落するのではないか。ナスダックは図の(p)2731Pまで、日経平均も図の(p)の8596円に接近するまで調整をする可能性が大きいと思っています。


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