TOPIXをどう見たか・判断したか (2011年 4月)


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(11.4.1) TOPIX 862(-6)  日経平均 9708円(-46)  26.8億株  (1兆6132億円)


米国はマチマチ。 NYダウは12319ドル(-30)、ナスダックは2781P(+4)。 NYダウは新高値を目前にして陰線となりましたが、一昨日から3平均線は、9日線→25日線→75日線の順になったばかりであるので、当分はこの3線の関係は崩れません。

SP500・ナスダックも3平均線は順な関係にありますが、FT100は、75日→9日→25日の順であり、株価は75日線まで戻って頭を抑えられています。

WTI原油は終値ベースで新高値を更新。3平均線は順の関係にあるので、まだ上値を追いそう。

日経平均はザラバ高値9822円をつけたものの、そこから100円ほど下げて終わる。9822円は200日平均線の水準であり、《デンドラ24》の最も高い上値メドが8010円であるので、ナカナカ9800円台に乗せることは難しい。

ただし、今日のザラバ高値9822円がついたのは、福島原発の冷却のメドがついたとかのニュースであったらしく、これはプラスにもマイナスにもなる大きな材料です。

それにしては日経平均は案外に堅調な動きをしています。この9日間は陽線が3本・陰線が6本となっていますが、株価は上昇しています。陰線であっても下げ幅は小さく、1本の陽線の幅が大きいからです。なぜにこのように日経平均が底堅いのか?よくわかりませんが、グラフに従うならば、株価が9日線を割込む(それの最低2日連続して)までは上昇力は強いと判断せざるを得ません。


(11.4.4) TOPIX 859(-2)  日経平均 9718円(+10)  25.3億株  (1兆3001億円)


3月の米国雇用統計は+21.6万人(予想+18.5)とよい数字が出たので、米国市場はいよいよ米国景気が本格的な回復をしそうだとの判断です。

その一方では6月で量的緩和が縮小され金利が上昇し、ドル高になるの懸念もありますが、なんといっても株価に影響する最大のものは業績です。景気回復によって金利が高くなるマイナスよりも景気好転のプラスのほうが上回ります。

NYダウは12376ドル(+56)とザラバ高値で新高値を更新。ナスダックは2789P(+8)。

ロンドンのFT100は75日線が戻りの抵抗になりそうでしたが、昨日大きな陽線で75日線を上抜きました。世界の株式指標は75日線を上回っており、中勢波動は上昇しています。。

本来であれば、日経平均もナスダックに連動して75日線の近辺にあってしかるべきですが、このたびの大震災・原発事故・電力不足・サプライチェーンの断絶などがあって、世界の市場から取り残されています。

右の「円レートから日経推測」のグラフでは、今日の84.07円/ドルの水準なら、日経平均は10433円になってもよいことを示しています。

だが今は為替は株価に大きな影響を与えていません。いくら円安になっても輸出できるだけの生産(操業)ができなければ何ともなりません。

日経平均の動きは、200日線と25日線が9800円台にあることから、ここ3日続けて200日線近くまで戻るが、戻り売りに押されて陰線で終わることが続いています。だが200日線を抵抗水準として反落をせず、戻り高値圏での値持ちはよい。

200日線(9822円)水準で強弱が対立しています。弱気は大震災によるマイナスを、強気は世界経済の回復のプラスを評価していますが、上に行くか下にいくかの判断は難しいので、@株価が25日線を上回れば強気に、A株価が9日線を下回れば弱気に、という方針をとるしかないでしょう。


(11.4.5) TOPIX 847(-12)  日経平均 9615円(-103)  26.1億株  (1兆5335億円)


米国市場は動かず。 NYダウは12400ドル(+22)と新高値を更新。ナスダックは2789P(-0)。

東電は軽微な放射に能汚染された水11500トンを海へ放出すると発表。原発事故処理がチャンとできるのかの不安感が高まり、東電はストップ安の362円。

東電株は震災前の2月23日(今年の高値)の2176円からなんと1/6になりました。期末の3月31日の株価は466円でしたが、前期の3月31日の終値は2492円から比べると、-2026円の株価下落です。

10万株を保有している企業は2億円の減損処理をしなければなりません。東電株を大量に保有している銀行株が売られています。 東電株を保有している個人も金融機関もファンドも東電株の価値は85%失われました。

3月11日(aの日)の大引け15分前に東日本大震災が発生しました。だが立会いは15分間ほどしか残っていなかったし、地震の詳細が判明していなかったので、日経平均は10254円まで下げて終りました。11日は金曜日でした、その後、土曜・日曜のニュースで、この震災は平安初期以来1000年ぶりの超巨大地震であったこと、発生した津波によって三陸沿いは壊滅していることがわかりました。

月曜日14日(b)は当然に株価暴落となりましたが、私はこの日でだいたい安値を出すのではないかと思っていました。ところが福島原発が大変な事態に陥っており、放射能が漏れている。どころか圧力炉が溶解し強力な放射能が漏れ出る可能性がある。そういったニュースによるパニックによって、15日(c)は前日の終値9620円から一時は8227円まで前日比-14.4%の下げをしたのでした。 原発事故がなければ、おそらくは(b)の9620円あたりが、震災によるマイナスを織り込んだ水準でしょう。それ以上に下げたのは東電がもたらせたマイナスだと思われます。

3月15日の前日の3月14日は大震災だけのマイナス(阪神大震災と同じ)を評価した株価水準だと思っています。3月15日の安値は、放射能汚染というパニック下でつけた株価です。

東電の影響下になく、@原発の放射能、A電力供給の不足、Bサプライチェーンの分断、の影響をそれほど受けない企業は、3月14日の安値よりも高いし、影響を受けた企業は3月14日の安値を下回っています。

5401「新日鉄」は、14日の安値251円が下値の指示水準になるのではなかろうか。震災・東電のマイナス影響は株価に出ていません。

5713「住友鉱」は資源高を予想して、株価は震災前の水準に回復しています。ちょうど9日線・25日線・75日線が同じ水準にありますが、株価はこれを3日連続して上回っています。先の高値1593円を上回る上昇もありえます。

6758「ソニー」の3月14日の安値は2441円。この水準を下回ることはなさそう。

7203「トヨタ」の3月14日の安値は3310円。サプライチェーンの分断によって、いまだフル操業はできていません。

しかし200日線3217円より上位にあることは、トヨタを長期的(向う1年間)に評価すれば3200円は現在のトヨタ株の標準水準であると思います。3200円を下回るようであれば割安になるでしょう。

8306「三菱UFJ」の3月14日の安値は396円。買戻しの限界である9日線を5日間上回ったもの次の25日線あるいは200日線に挑戦できず、昨日から9日線を割り込んでします。市場の見方は冷たい。3月15日のザラバ安値321円までは下げるとは思いませんが、2番底を探る動きになるのではなかろうか。

8604「野村」も「三菱UFJ」と同じ。今回の大震災+東電によって、金融・証券はかなり傷ついたことがわかります。

9432「NTT」と9984「ソフトバンク」は3月14日の安値より上位にあり、大震災の影響からは脱しています。

1812「鹿島」は3月14日に高くなった銘柄です。震災による復興需要を期待して、3月11日の終値212円から+34%高い284円で寄り付きましたが、これが最高値となりました。

3月11の地震発生時に買ったら2日間で大幅利益となるところでいたが、震災発生後2日間の休みがあれば、投資家が思うことは同じです。鹿島は買いだと評価されたのが、3月14日の始値284円です。

株価は3月14日の安値を下回っているし、9日線を下回っているので、今後、東日本の都市計画を根本的に変えるのだという気運が出るまでは、先のザラバ高値292円を越えることはないでしょう。


(11.4.6) TOPIX 839(-7)  日経平均 9584円(-31)  27.1億株  (1兆6017億円)


米国市場は小幅な動きで、前日比でも動かず。 NYダウは12393ドル(-6)。ナスダックは2791P(+2)。

かねてから日経平均の戻り高値圏での値持ちのよさの原因を探りかねていたので、200日(ないし25日線)を上回ったら強気に、9日線を下回ったら弱気になるのがよいと決めていました。

今日、日経平均は9日線を割込んだので、明日からは弱気方針になります。また明日の日経平均のザラバ高値が9670円以下であれば、「主な株価」は小波動のピークを表示しますから、合わせて目先は中勢下降波動になりそうです。

TOPIXはすでに9日線を割り込んで2日目になり、小波動のピーク874Pの表示をしているので、小波動は下降波動になりました。

ツールキット(のうちの条件表No.8)による「寄引売買」が今年になって不調です。

ツールキットは1998年〜2008年の11年間についてどういう条件であれば利益が出るかを調べて条件表を作り、これを1997年と2009年に当てはめてみるといずれもある程度の利益がでました。さらに2010年も利益が出ています。

つまり14年間に亘って損失になった年がないという条件表です。この間のリスクは、@最大ドローダウンは1139円(ラージ1枚のトレードのとき113.9万円)であり、A7連敗がありました。これがこの条件表のリスクです。

もしこのリスク値を超えたときは、現在の相場つきが過去14年間とは特殊なものであるとして運用を一時ストップせねばならないと考えていますが、今のところは@Aの事態にはいたっていません。 ただ今年に入ってはツキに見放されています。右図で売買マークが出た日に(a)〜(g)の符号を振っていますが、赤色は、翌日に有利な仕掛けができた日、青色は翌日に不利な仕掛けをせざるを得なかった日です。

有利な仕掛けとは、例えば買いマークがでたならば、翌日の始値で買い→終値で決済しますが、その始値が売買マークが出た日の終値と同じか安いときは有利です。(売りマークのときは終値より高い始値がついたときが有利) (a)の売りマークが出た日の終値は10750円でしたが、翌日は10610円で寄り付いたので、前日終値より140円も安く売り仕掛けをしなければなりませんでした。この日の終値は10490円であったので、一応は+120円の利益が出ていますが、前日の終値と同じかそれ以上で寄り付いたときは+260円以上の利益になったのです。ここがツイていないところです。

(b)の売りマークが出た日の終値は10590円でしたが、翌日は10750円で寄り付いたので、前日終値より160円も高い株価で売り仕掛けをすることができました。この日の終値は10700円であったので、+50円の利益が出ましたが、前日の終値10590円で寄り付いていたなら-110円以上の損失になったのです。ここがツイていたところです。

このように「寄引売買」はいくらで始まるのかが最も重要なところです。図で有利な仕掛けができた日は、b,o,q,cの4日ですが、不利な仕掛けをしたのはa,p,d,e,f,gの6日です。特に最近のd,e,f,gの買いは不利な仕掛けの連続であったので、損失が拡大しました。d,e,f,gの買い仕掛けによる損失は-260円になります。もし仕掛ける日の始値が前日の終値と同じであったならば、dは-10円、eは-10円、fは-80円、gは-20円の合計-120円ですんだはずです。この4日間すべてが高寄りした始値はツキがありません。

明日(h)も買いとなっていますが、明日が今日の終値9610円以下で寄り付いてくれれば4連敗からの脱却ができます。ただ小波動の方向は下降波動なので、陽線となって利益が出ることはそう期待できません。しかし「寄引売買」は向う何日間の株価をターゲットにしておらず、明日1日が陽線か陰線かの勝負なのでツールキットにかけて見るべきです(陽線でありながら前日比で下落することもあります)。


(11.4.7) TOPIX 841(+1)  日経平均 9590円(+6)  22.2億株  (1兆38757億円)


米国市場は小幅高。 NYダウは12426ドル(+32)。ナスダックは2799P(+8)。WTIは毎日ジリジリと上昇。世界の株価は堅調です。

日経平均は、今日のザラバ高値が9670円以下であれば小波動のピークを表示するところでしたが、今日の高値が9687円まであったのでピークの確認はできず。明日の高値が9715円以下であればピークとなります。

日本株は、大震災と原発事故によって世界の流れに乗れず。まあそれはしかたがありませんが、@200日線にぶつかって以来、A5連続陰線(前日を含めると6陰連)というのは、リバウンドは9800円が限界であったということでしょう。

3月14日以来、日本株は割安になったとして大量に買った外国人もここへきて買いが途絶えています。先週は売り越しになったとか。

投資マインド指数から推測した日経平均は、3月31日には10500円が妥当値でしたが、その後低下し、今日は9677円を推測しています。

推測値は日経平均株価の予想値ではありまぜん。あくまでも投資マインド指数がAであれば日経平均はBとなっているという関係を表現するだけです。

グラフでは推測値の青色線より日経平均が高い位置にあれば「強気」、青色線よりも下にあれば「弱気」を示しています。3月11日以来、日経平均は青色線を下回ったままであるので、投資マインド指数を基準にすれば、「日経平均の動きは弱い」となります。

同じく円レートから日経平均を推測してみると、今日の円レート85.27円の水準ならば日経平均は10082円が妥当です。しかし現実の日経平均はそれよりも500円安い。推測値が正しいのであれば、500円も安い日経平均は買いだと思われるかも知れませんが、実際には日経平均が妥当な10082円まで上昇する力がないので「日経平均の動きは弱い」と判断すべきです。

以上のように日経平均は、他の基準(海外株・円レート・外国証券のオーダー)から推測できる水準より低い位置にあります。だから「買い」ではなく、そこまで上昇する力がないので「売り」だというほうが正解でしょう。


(11.4.8) TOPIX 853(+12)  日経平均 9768円(+177)  27.9億株  (1兆8154億円)


米国市場は小幅安。 NYダウは12409ドル(-17)。ナスダックは2796P(-3)。WTIは110.30ドルとついに110ドル台乗せ。

日経平均は反発。昨夜宮城県沖でM7.4(震度6強)の大きな余震が発生したことから安く始まる。しかし大きな損害はなく、福島原発に影響を与えなかったことや東電は原則として計画停電は行わないと決めたことから、午後になってから上昇。

株価は9日線を回復した上、25日線(9716円)を上抜きましたが、200日線には届かず。

下ってきている25日線を今日突破しましたが、まだ1日上回っただけです。上には200日線が控えていることでもあるので、明日も続伸するとは思われませんが、下限を9日線とし上限を200日線とするゾーンの中に再び戻ったので、上に行くか下に行くかの判断も保留です。

《デンドラ24》による上値のメドは9810円が最高の水準である。この水準は200日線の水準でもある、ことは何度かいってきました。

もし日経平均が200日線を超えるようなことになれば、《デンドラ24》による上値のメドはもうないので、別の方法によるメドを用意しておく必要があります。市場が考えているのは
  1. 最もわかりやすい75日線(今日は10237円)の水準。

  2. 3月11日と3月14日の間で下窓を明けましたが、窓の下限(3月14日の始値)である10044円の水準。

  3. 10891円→8227円の下げ幅(2664円)のフィボナッチ(0.618)をかけた1646円の戻し。これは9873円が上値メドになります。
まあたいした水準ではありません。ここから買っても上値はわずかです。逆に福島原発の処理が行き詰るようだと、株価は大幅下落するでしょうから、右図の《デンドラ24》による下値メドは8987円と8498円の2つが生まれてきます。 原発処理がうまくいくことを願っていますが、最悪の場合は約9000円ないし8500円の水準がありうるということを少しだけ考えておくのがよいでしょう。


(11.4.11) TOPIX 852(-0)  日経平均 9719円(-48)  20.3億株  (1兆2154億円)


米国市場は小幅続落。 NYダウは12380ドル(-29)。ナスダックは2780P(-15)。WTIは112.79ドルと急上昇して7連続陽線。

日経平均は先週末に 大幅反発した陽線に「はらまれ」て小幅な動き。200日線(9816円)と9日線(9685円)の差は130円幅のゾーンを作っていますが、この狭いゾーン内での動きが14日間続いています。

先週の水・木曜日に2日続けて9日線を少し割込んだので、いよいよ9日線から下放れるかと思いましたが、次の2日間は9日線の上位になったので、今のところ下放れは不発となりました。

ただTOPIXは今日で5日連続して9日線を割り込んでいるので、下放れの可能性のほうが高く、金曜日の大きな陽線の安値833Pを下回れば、下放れが開始したとしてよいでしょう。TOPIXが下放れるなら日経平均も同じように下がります。

逆に上放れの可能性ですが、日経平均は5分5分。200日線を大きな陽線で上回るか、小幅な動きであれば5日連続して200日線を上回れば、上昇が開始したとしてよいでしょう。ただこれは難しいのではなかろうか。200日線を上回りそうだったのは、4月1日のザラバ高値9822円ですが、これは前日が3月31日の期末であり、期末株価のドレッシングによって株価が無理やり高い水準に持ち上げられていた可能性があります。


阪神淡路大震災があったのは1995年1月でした。もうこれ以上の地震はないだろうと勝手に思っていましたが、東日本大震災ははるかに大きな被害をもたらせました。そこに津波と原発事故です。阪神大震災の5倍か10倍か。

阪神大震災当時のグラフを掲げます。(a)が地震当日。株価は前日終値19331円から-90円安の19241円でした(地震の酷さがまだ判明していなかった)。被災の大きさが判明するとともに株価が下落し、5日目には暴落。

ここから3度のボトムがあります。@翌日のザラバ安値17698円が当面のボトムで、震災前日より-8.4%の下げ率、A(f)の15256円まで-21.1%の下げ率、B(j)の14295円まで-26.1%の下げ率でした。これが震災による最後の下げ。

今回は3月11日の終値10254円から8227円まで-19.8%の下げ率となったので、下落率からすれば図の(f)のあたりの水準まで下げています。(f)から株価は25日線を上回り、75日線まで上昇して頭打ちになりました。 すでに3月15日の株価は阪神大震災の(f)に該当する水準まで下落したので、3月15日の8227円を下回る株価はよほどのこと(原発事故処理の行き詰まり)がない限り実現しないと思います。それでは上昇する一方なのかというと、そうではなく順々のステップがあります。

阪神大震災後のグラフは、@(c)で9日線を回復したが25日を上回ることはできず、A(e)で25日線で頭打ち、B(g)で75日線で頭打ち、C(i)で9日線を上抜けず、D(k)で75日線を突破、E(i)で200日線を突破。このように順々に株価の上位にある平均線をひとつずつ上回ってから上昇波動に転換するのです。

前回の地震発生時の平均線の位置関係は上位から順に、@200日線、A75日線、B9日線、C25日線、とすでに大きな流れが下降波動にありました。よって株価が立ち直るのが遅れたと思います。今回の平均線の位置関係は阪神大震災のときよりも悪くないので、上昇波動になるには、@200日線を上回る、A75日線を上回る、の2つですみます。


(11.4.12) TOPIX 838(-13)  日経平均 9555円(-164)  22.3億株  (1兆4158億円)


米国市場はまちまちで、NYダウは12381ドル(+1)と新高値こそ更新しないものの高値圏でもち合い、9日線をわずか1ドルほど下回ったところです。

まだ反落が開始したとは到底いえませんが、ナスダックはやや変調をきたしている兆候があります。

ナスダックは2771P(-8)と小幅安になりましたが、右のグラフに見るように、@3日前に新高値で上ヒゲの長い陰線となり、A翌日は順下がりの陰線、Bそして昨日は順下がりの3陰連です。

このピークらしさのポイントは、@で2ポイント、Aで3ポイント目、Bで4ポイントとなります。ここへ@の日に9日順位相関が+80以上であったので5ポイントとなり、ナスダックが小波動のピークを出した確率は5分以上(おそらく6分)でしょう。

WTIも大幅下落をして派手な足になりました。すなわち7連続陽線をつけて、次第に陽線の幅を拡大してきましたが、昨日は@新高値のA大陰線で、しかも前日のB大陽線を包み下げました。これだけで3ポイント。9日順位相関と25日順位相関が+80以上であるので、ピークらしさは5ポイントになります。これはナスダックと同じで、どうもピークを出した可能性のほうが高い。

昨夜から今日にかけて震度6と震度5とかの余震が続いて発生したため、地震のリスクを思い出してか、東京市場は下落。

外国人投資家は今や売り越しに転じたようです。日本株が少々安くなったからといっても、1か月経っても、@原発事故は処置できていないし、A震災復興のための補正予算が組めないし、B未だに復興の道筋が見えてこない、という現状を見れば、日本株を買い上がる理由はありません。むしろ暴落直後に買ったものを利食いたいのではなかろうか。

日経平均は9日線を完全に下回りました。これだけでも株価は下落を開始したと判断してよいと思いますが、2日前の大陽線のザラバ安値9536円を終値で下回れば下放れはほぼ決まりです。そうなればしばらくは2番底を探りに下落するのではないか。そのときの下値メドは今のところ9379円と9121円です。(これは《デンドラ24》によるメド)。


(11.4.13) TOPIX 844(+6)  日経平均 9641円(+85)  21.1億株  (1兆34191億円)


米国市場はアルコアの1-3月期決算が予想より悪かったとかで下落。NYダウは12263ドル(-117)、ナスダックは2744P(-26)。

ナスダックは足型が悪く、小波動のピークらしさのポイントは5ポイント(外国株の満点は8ポイント)であると、昨日いいました。昨日は下窓を空けて下落したのは、アルコアの思わしくない決算から推測するに、米国景気は思ったほど快調でないのではないかの疑念でしょう。

IMFは米国の成長率を従来の予想より-0.2ポイント引き下げているので、NYダウが新高値に出たほどには景気の実態はよくないのかも知れません。このあたりのことは私にはよくわからないので、当面は75日線を下回るのかどうかを注目。

前回株価が75日線を割込んだときは、@5日目に9日線を回復し、A8日目に75日線を回復しました。今度はどうなるのか? 75日線を大きく割り込むようなら日本株にもマイナス材料となります。

(上図)WTIは一昨日「派手な足」になりました。派手というのは思わず注目してしまうほどの足だったという意味です。

それまでは7連続陽線をつけ、しかも次第に陽線の幅が拡大していき、最大の陽線をつけた翌日に、これを上回る大きな大陰線で前日の大陽線を否定したわけです。芝居におけるドンデン返しです。

(右図)日経平均は今日から下落が加速するだろうと思っていましたが、意外にも陽線で終わりました。9500円以下は買いであると思っている投資家がまだ大勢いるようです。

大きな眼でみれば、来年は震災の復興需要で株価は上昇する可能性が高いでしょう。しかし年末までは電力不足・原発問題があって思ったほど企業の操業ができないのではないか。そういう見方もあります。

このように強弱感が対立し、動くに動けない株価位置にありますが、私は@株価が上昇したとしても10250円までである。A株価が下落するならば最も高い安値メドでも9379円、通常なら9121円までの下落、があってもよいと思っています。


(11.4.14) TOPIX 846(+2)  日経平均 9653円(+12)  22.1億株  (1兆3810億円)


米国市場は小動き。NYダウは12270ドル(+7)、ナスダックは2761P(+16)。 ナスダックはなんとか75日線で止まる。

2011年3月期の決算発表の時期になってきました。このたびの大震災は期末まであと20日というところで発生しましたが、東日本 に工場を持つメーカーは工場が壊滅あるいは損傷した分の特別損失を計上しなければなりません。

東日本以外のメーカーにおいてもサプライ・チェーンの寸断や電力供給不足によって操業が不能になった企業も多く、20日間の売上げの急激な減少によって1か月や2か月の利益を吐き出した企業もあるでしょう。

現在発表されている予想PERは2011年3月末のPERです。今期(2012年3月)の予想PERはまだ出ていません。前期(2011年3月期)のPERは現在のところちょうど15.0倍あたりにあります。 今年1月には17.21倍まで買われていましたが、これは利益が会社発表の数字よりも増加するだろうの見込みによるものでした。前期より10%以上の利益の増加が見込めるのであれば17倍を超えたからといっても割高ではありません。

ところが大震災によって、見込んでいた利益の増加はかなり低下したと思われます。それを思って現在はPER15.0倍の水準にあります。だがこの数字(PER)はもはや過去のものです。問題は今期(2012年3月期)の業績です。おそらく2011年3月期は大震災前までの大きな利益の積み上げがあったので、前期のRERは15倍で納まっても妥当な範囲ですが、今期(2012年3月期)はたぶん減益になるのではなかろうか。今期は-17%の減益になるという野村の試算もあるので、15倍まで買うのは少し無理。14.0倍が妥当な 株価水準ではないかと思っています。


(11.4.15) TOPIX 841(-5)  日経平均 9591円(-61)  20.9億株  (1兆2645億円)


米国市場は小動き。NYダウは12285ドル(+14)、ナスダックは2760P(-1)。

東京市場も小動きに終始する。大きな眼でみれば、サプライチェーンはいつか必ず繋がって企業の操業も元に戻るし、毀損したストックの復興需要が生まれるので、来期の企業業績もアップすることはまず間違いありません。

よって向う1年か2年先のことを考えての投資であれば、阪神大震災後がそうであったように弱気になる必要はないのでしょう。

だが当面の半年間(9月ころまで)は、東電発のリスクがあります。@電力供給、A原発事故の処理、B東電の株価、の3つです。これらのどれかがダメだとなれば日経平均は急落するリスクがあります。

グラフでは来週の火曜日か水曜日に25日線は上向きに転じます。今日の株価は9591円、25日線は9532円で、すでに株価は25日線を上回っていますが、より重要なことは25日線が上向いているかどうかです。たぶん株価が25日線を上回ることよりも、25日線が上向きになるほうが重要度は高い。

そこで25日線がいつ上回るかですが、今日現在では25日線の計算は(b)から今日までの25日間の終値で計算されています。26 日前の(a)の終値10434円よりも今日の株価が高ければ、25日線は上向きになったはずですが、10434円の株価になることは無理です。 来週の月曜日は、(c)から月曜日までの25日間で25日線は計算されます。もし月曜日の株価が(b)の終値10254円より高ければ25日線は上向きますが、これも無理でしょう。

可能性があるのは(d)が25日前となる火曜日です。(c)の株価は9620円なので、火曜日の終値が9620円以上であれば25日線は上向きになります。 水曜日になると(d)の翌日からの25日線が計算されます。水曜日の株価が(d)の終値8605円以上であるならば25日線は上向きます。水曜日の株価が8605円以下になっているとは思われないので、水曜日には間違いなく25日線は上向きます。そのとき株価が25日線より上にあれば、25日線は下値の支持ラインになります。

75日線は75日前の株価は10355円であるので、来週からどんなに株価が上昇したとしても75日線は低下を続けます。200日線の200日前の株価は9928円ですが、153日前は8819円と低いので、今後の200日線は少し下向いたり、少し上向いたりします。 よって来週以降の株価の動きの範囲は、@下降する200日線(最大でも下降する75日線)を上限とし、A上昇に転じた25日線を下限とするゾーンを基準にして、このゾーンを上放れるか、下放れるかを注目することになります。


(11.4.18) TOPIX 836(-4)  日経平均 9556円(-34)  16.45億株  (1兆 299億円)


先週金曜日の米国市場は小幅高。NYダウは12341ドル(+56)、ナスダックは2764P(+4)。

東京市場は閑散。明るい材料はないし、暗い材料はすでに3月15日の暴落で織り込んでいる。短期(今年中)のことをいえば、復興需要は必ず経済にはプラスに導きます。サプライチェーンが復旧すれば来期も必ず経済にはプラスになるはずです。

そうであれば現在の日経平均9600円の水準は安いのではないかと見る向きは多くあります。だが震災発生以来1か月が経過したのに震災へ向けての補正予算はいまだ国会を通っていません。予算がつかない限り、大きな復興需要は発生しません。

みんなが元気に震災から立ち直ろうと力を発揮したときには、株価は大震災前の株価水準10250円を上回る可能性がありますが、肝心の予算が通らない。ドサクサにまぎれて復興税を打ち出す。では、まあ9800円を超えることは無理でしょう。このような状況下にあっては、10250円を回復するのは来年のことになるのではないか。

定点観測9銘柄のグラフを掲げます。

その見方は、@株価が3線(9日線・25日線・75日線)より下位にあるときは買ってはならない。むしろ3線の一番低い平均線まで株価が戻ったならカラ売りするほうがよい。

もうひとつは、A大震災が発生した日の3日後の3月14日(初めて立会いがあった日)の株価安値を下回った銘柄は買えない。

逆に3月14日の安値より上位にある銘柄は3線のどれかまで株価が下落したなら買いである。 こういう判断がよいのではないか。

1812「鹿島」は75日線で買い。5401「新日鉄」は買えない、5713「住友鉱山」は25日線または75日線の水準で買い。

6758「ソニー」は3月14日の安値を下回ったので買えない。

7203「トヨタ」は200日線の水準(3217円)で買える。

8306「三菱UFJ」は買えない。

8604「野村」は買えない。

9432「NTT」は買ってもよいが下値のメドがない(株価が4つの平均線より下位にある)

8984「ソフトバンク」は25日線または75日線まで下落すれば買ってよい。

ただ25日順位相関がすでに+80以上になっているので、25日線で買うのはやや早く、株価が75日線まで低下してから買うほうがよい。


(11.4.19) TOPIX 827(-8)  日経平均 9441円(-115)  18.65億株  (1兆1610億円)


米国はS&Pが米国債の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたため、一時は大幅安となるも、戻って引ける。

NYダウは12201ドル(-115)、ナスダックは2735P(-29)。

ナスダックはタクリ足となったので、これ以上の下落はあまり考えられませんが、もし昨日のザラバ安値2706Pを下回ることになれば、先のボトム2603Pは危うい。

WTIは25日線で反発したものの最近の陰線3本は大きなものなので、25日線が下値の支持線になれないかも知れません。(25日線を下抜ける可能性がある)

ナスダックが25日線あるいは75日線を回復するのかどうか。WTIが25日線を割込むのかどうかが、今夜の焦点です。

日経平均は米国株が-1.0%を超える下落をしたため、円レートが上昇して82円台になりました。

ただ日本経済の目下の重要課題は、サプライチェーンの復活がいつなのか、東電の電力供給がいつになれば復旧するのか、なので海外株式の下落はさほど大きな影響を与えていません。

今日の値幅も小さかった。日経平均は25日線を完全に割込んだものの大陰線にはならず、9500円以下では買おうという勢力があることを表現しました。

私が思っている以上に9500円より下での買いは多いようです。

右図は円レートから日経平均の推測です。大震災による最安値が明日から外れるので、今後はまずまずの推測値を出していくと思いますが、現状では円レートから推測すると日経平均と現実の日経平均はほぼ同じ水準です。 円安になれば日経平均は上昇し、円高になれば日経平均は下落するという関係が明瞭になりそうです。


(11.4.20) TOPIX 837(+9)  日経平均 9606円(+165)  17.6億株  (1兆1916億円)


米国はインテルが好決算を発表したため、再び景気回復に自信ででたようで反発となる。

NYダウは12266ドル(+65)、ナスダックは2744P(+9)。 昨日もタクリ足となっったし、ここ4日間は陽線であるので、今の水準から下げれば押し目買いが入るようです。

だがそれでも75日線・25日線を大きく上回ることができないのはどういうことでしょうか。

小波動のピークが2840P→2831P へと切り下げっていることを思うと、米国経済はやや頭打ちになっているのではなかろうかという感じです。 株価のもっとも上位にある9日線を上抜くまでは、小波動はまだ下降波動であると判断するのが正しいでしょう。

日経平均は米国株が反発したこと、それによってややドル高・円安になったことから反発しましたが、出来高は20億株に届かず。今日の上昇の持続力には大いに疑問があります。すでに25日順位相関は下向きになっています。こういう状態で9800円を上抜けるとは思われません。9317円〜9822円の500円幅のゾーンでの保合いはなお続きそうです。

日経平均の25日線は上向き、株価は25日線の上位に位置したので、チャートは少しよくなってきましたが、それでも目先の9日線を上抜けないのは上昇力は弱いといわざるを得ません。

TOPIXは、25日線は上向いたが、株価は25日線の下位にあるので、逆に25日線を上抜くハードルが高くなっています。今のところ25日線が上向いたことはTOPIXにとっては、つらい状況です。


(11.4.21) TOPIX 841(+4)  日経平均 9685円(+78)  16.8億株  (1兆1380億円)


米国はインテルに続きアップル・ヤフーも好決算を発表したため急上昇。NYダウは12453ドル(+186)、ナスダックは2802P(+57)。

ナスダックは窓を空けて大放れしました。寄り付きの段階で25日線・75日線・9日線を大きく上回ったうえ、ボトムからの3陽連となったので、3日前の2706Pが小波動のボトムであったようです。

そうなると次の上値メドはどうなのかです。図の(a)2月18日のザラバ高値は2840Pでしたが、これは《デンドラ24》の下から3番目の上値メド2839Pと1P違い。

(b)4月7日ののザラバ高値は2831Pでしたが、これは《デンドラ24》の下から2番目の上値メド2825Pをクリアした日にピークとなりました。

(a)(b)とも《デンドラ24》はなかなか的確なメドを提示しています。さて次の上値メドは2851Pです。これは下から3番目のメドになります。もし米国経済の先行きに楽観人気がでてくれば、4番目のメドは3008Pを目指すことになりますが、ここまで上昇するのかどうか。

日経平均は米国株高を受けて高く始まるが、円レートが一時81円台に入ったことから利食い売りに押され、ほぼ「十字足」となる。十字足はその水準で強弱が拮抗しているという表現です。

ナスダックと同じく2日連続高ですが、ナスダックは3陽連、日経平均は昨日の陽線が1本あるだけ、とその内容はやや弱い。

《デンドラ24》の上値メドは3月18日以来変わっていません。株価は3月22日に下から3番目のメドをクリアし、ついでザラバ高値9822円で4番目のメドをクリアしましたが、その後は3番目のメドと4番目のメドの間で細かな動きをしています。

この間に、@福島原発の事故処理は最低でも今年一杯はかかる、A東電の電力供給力は7月末までに5500万Kワットまで回復させる予定、といったことが明らかになりました。@はガッカリ、Aはよかった、ということですが、こういう時期の見通しがでてくることは非常によい。企業もそれに対応した計画が立てられるので、次第に株式相場の予想もしやすくなっていきます。


(11.4.22) TOPIX 842(+0)  日経平均 9682円(-3)  17.7億株  (1兆1660億円)


米国は1-3月期の好決算が続き続伸。NYダウは12505ドル(+52)、ナスダックは2820P(+17)。

ナスダックは小波動のボトム2603Pを表示したので、小波動は上昇波動になったことが確定しました。

今後はどこまで上昇するのかですが、一昨日は「大窓」を空けて上昇のスタートを切っているので、この上昇力は強いと思います。2月の2840Pまであと20Pと迫っていますが、2840Pは上回りそうです。

日経平均は米国が高かったものの円レートが円高に振れたため、安く寄り付くも、そこから次第高となり前日比ほぼ変わらずで終わる。

欧米が今夜から3日休場となるし、週末でもあるし、来週からは11年3月決算の発表がヤマ場を迎えるし、で市場参加者は少なかったようです。出来高が20億円を下回るのは5日連続です。

この1週間は出来高が少ないので強くはいえませんが、市場の気分は次第に強気に傾きつつあります。

図の左側は「円レートから日経平均を推測」したものです。青色線が推測値で、株価はこの青色線の上下を推移します。株価が青色線より上位にある時期は、市場が円レート以外の強材料を評価して強気になっていることを表現しています。

逆に株価が青色線より下位にある時期は、円レート以外の弱い材料を評価して弱気になっていることを表現しています。

大震災の4日前から弱気になっていましたが、ここ3日間は株価が青色線の上位にあって、市場は強気になりつつあることがわかります。

図の右側は「投資マインドから日経平均を推測」したものです。株価は大震災発生の日から青色線の下位にありましたが、この2日間は株価が青色線を上回りました。

大震災の復興の時期・東電の電力供給不安・サプライチェーンの分断・原発事故など不安材料は多いけれど、市場は少しずつ強気の勢力が増加しています。


(11.4.25) TOPIX 840(-1)  日経平均 9671円(-10)  14.6億株  (9079億円)


4月24日がイースター(復活祭)で欧米市場は休場が続いています。今夜は米国の立会いはありますが、欧州はなお休場です。

今日の東京市場は外国人投資家の不参加があって、閑散・小動きとなりました。売買代金は1兆円割れ。

このような薄商いでは、株価の方向性がでるはずはありませんが、日経平均はなんとか4日連続して25日線を上回っています。

私は5日連続して25日平均線を上回ったときは、株価は完全に25日線を超え、強気になってよいと思っていますが、あと1日で5日連続して25日線を上回ります。

すでに「主な株価」は小波動のボトム9405円を表示しているので、小波動は上昇波動に入っています。ただ出来高が少ないので、強い上昇波動ではありません。

「閑散に売りなし」の格言 があります。これは、@この先は見通し難だがすでに悪材料は織り込んでいる。A従って積極的に売る向きはないし、B積極的に買う向きもない。Cだから株価の値幅は小さく、出来高は薄い。こういう状態です。

昨日も掲げた「円レートから日経平均を推測」(左側)と「投資マインドから日経平均を推測(右側)」のグラフを掲げます。

その見方は、株価が青色線より上位にある時期は強気になっていることを表現し、逆に株価が青色線より下位にある時期は、弱気になっていることを表現しています。

「円レートから日経平均を推測」のほうは、今日で青色線を上回ること4日目です。株価はモタモタしながらも、次第に強気になっているのだろうと思います。

なにかの基準(例えば円レートや投資マインド指数)から日経平均を推測し、現実の株価と推測値の関係をみると、市場の強気・弱気がわかります。

これを個別株に応用してみましょう。「日経平均から個別株を推測」する条件表を設定すればよいのです。(この条件表は明日HPからダウンロードできるようにします)

例えば右図は7203「トヨタ」の陰陽足と「日経平均からトヨタ株を推測」した(青色線)のグラフです。

トヨタ株が推測値(青色線)を5日連続して上抜いた(a)から株価は上昇し、青色線を5日連続して下回った(A)からはやや下落しています。

(b)(c)(d)で、トヨタ株は推測値(青色線)を上抜き上昇しました。(B)で推測値(青色線)を下抜き、少し下落しましたが、現在は青色線と同じ水準にあります。この後5日連続して推測値(青色線)を上回れば、市場の見方は、トヨタ株は強気になったと思われます。


(11.4.26) TOPIX 833(-7)  日経平均 9558円(-113)  15.4億株  (1兆 419億円)


連休明けの米国株はまちまち。NYダウは12479ドル(-26)。ナスダックは2825P(+5)。

東京市場は今日も薄商い。特段の材料はなっかったけれど、円レートが81円台に入ったことから下落する。

昨日まで日経平均は4日連続して25日線を上回っていましたが、肝心の5日目に25日線を下回りました。これは勿体なかった。

条件表No.41「円レートから日経予想」のグラフは昨日まで、日経平均は4 日連続して推測値を上回っていたので、5日連続となれば日経平均は円相場以外のプラスアルファの材料によって強い、と判断できそうでした。だが今日の日経平均は推測値より下位になり、5日連続とはなりませんでした。

昨日予告しておきました(標準3)条件表No.60「日経平均から個別株予想」の条件表を掲げます。同時に(標準3)条件ファイルおよび(サンプル0)のNo.60「HP 日経平均から個別株予想」をアップしました。

《カナル24》Ver.3のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(サンプル0)条件ファイルをダウンロードして、(サンプル0)のNo.60を(標準3)のNo.60(適当なNo.でよい)に条件表の複写をして下さい。もし(標準3)条件ファイルにユーザーが独自に条件表を設定していないなら、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。(条件表No.60に同じ「HP 日経平均から個別株予想」が入っています)



上の条件表をダウンロードしたならば、
  1. 適当な銘柄(例えば日経平均225銘柄)を選択し
  2. 「グラフ」で(標準3)のNo.60の条件表を選択して
  3. グラフを描画すると、次図のものが描かれます。

@青色折れ線が、その日の日経平均の水準だったら各銘柄の株価は何円になるのが妥当かという「推測値」です。

A陰陽足は個別銘柄のもの。

B現実と推測値との相関係数は緑色でグラフ画面下部に描かれます。

現実の株価が推測値を連続して5日以上上回ったときは買いマークが出ます。逆に連続して株価が推測値を連続して5日間下回ったなら売りマークが出されます。

5401「新日鉄」の現在株価は推測値より下位にあるので「弱い」。買うことはできない。

5713「住友鉱」は
  1. (A)で5日連続して推測値以下になったので、ここからは「弱い」と判断する。

  2. (a)で5日連続して推測値以上になったので、ここからは「強い」と判断する。

  3. (B)で5日連続して推測値以下になったので、ここからは「弱い」と判断する。

  4. (b)で5日連続して推測値以上になったので、ここからは「強い」と判断する。

  5. (C)で5日連続して推測値以下になったので、ここからは「弱い」と判断する。
このように誰でも、その銘柄が日経平均に比べて強い動きをしているのか 、弱い動きをしているのかが単純明快に判断できると思います。


(11.4.27) TOPIX 839(+6)  日経平均 9691円(+133)  17.4億株  (1兆 419億円)


米国は主力企業の決算を好感して上昇。NYダウは12595ドル(+11)。ナスダックは2847P(+21)。

ナスダックは2706Pまで下落したとき、2日続けて下ヒゲの長い陽線となったので、75日線を割り込んではいるが、この水準では買い物が入っている。9日線を上回れば上昇波動になったとしてよい。

そう思っていましたが、その翌日は大窓を空けて9日線を軽々と突破し、ボトムからの3陽連になりました。この日にナスダックの上昇力は強い、と判断が変わりました。

その後は毎日株価は高く引け、今日はついに2月の最高値をクリアしました。ボトムからの3陽連はあなどれません。

条件表No.60「日経平均から個別株予想」の見方についてもう少し説明しておきます。 この条件表は、日経平均が上昇すればA銘柄はその水準(青色線)まで上昇するのが妥当である。また日経平均が下落したときA銘柄はその水準(青色線)まで下落するのが妥当である。ということを表わしています。

ところがA銘柄が妥当な水準でピタリと落ち着くということは少なく、たいていは青色線の上か下の株価になります。そこで例えば5日間連続してA銘柄の株価が妥当な水準(青色線)よりも上位にあるときは、日経平均(これは市場全体の動きである)よりもA銘柄は人気がある。特別な材料があって買われている。という判断が下せます。

逆に5日連続して妥当な水準(青色線)よりも下位にあれば、特別な材料があって売られている、と推測できます。ここから買えるのは株価が青色線より上位にある銘柄、売るのは株価が青色線より下位にある銘柄ということになります。

6758「ソニー」は(a)で日経平均に比べて強い動きになったことがわかります。

次に(A)で日経平均の動きに比べて弱い動きになりました。(a)からの上昇で利食い売りが出てきたからでしょう。

(b)で再び日経平均に比べて強い動きになりましたが、日経平均が下落をしていたので、日経平均の下落ほどにはソニー株は下落しなかった、というだけのことです。

つまり条件表No.60が出す売買マークは日経平均の動きを基準にして、A銘柄の動きは強いか・弱いかです。A銘柄が上昇する・下落するということではありません。

しかし、(a)で買えばその後の株価は上昇しているし、(A)で売ればその後の株価は下落していますから、多くの場合は、売買マークに従って売買しても大間違いにはならないと思われます。

8306「三菱UFJ」は、(a)で買いマーク、(A)で売りマークと短期間に強気・弱気が変化しましたが、(b)からは1か月間の上昇をしました。

(C)の売りマークはすばらしい。東日本大震災の暴落前にでたことから、この売りマークに従えば大きな利益を出たはずです。

現在の株価は妥当水準(青色線)より下位にあって、買うことはできません。


(11.4.28) TOPIX 851(+11)  日経平均 9849円(+157)  21.8億株  (1兆6028億円)


米国は、FOMCが6月で国債買い入れを予定通り打ち切ると決定したものの、バーナンキ議長が金融引き締めの時期に言及しなかたことから、なお金融緩和政策は続くと市場は受け止め、株価は上昇。

NYダウは12690ドル(+95)。ナスダックは2869P(+22)。

ナスダックは一昨日新高値になったことで、《デンドラ24》の波動パタンが変化し、新たな上値メドが生まれました。下から2番目の上値メドは2982P、3番目は3008Pです。

このまま上昇が続くなら、だいたい3000Pがメドになります。あと5%くらいの上昇の可能性があるわけです。

日経平均は米国株高につれ高して上昇。ついに200日線を上回りました。ただナスダックがそうであったように、ボトムからの3陽連(しかも大窓空け)といった強い足はでていません。

日経平均の先のボトム9405円からの上昇は「3歩進んで2歩下がる」です。GWの谷間の5月2日は別にして、5月6日のGW明けから戻り売りがどのくらい出てくるのか、これに逆らってどれほど買いの手が入ってくるのかが見ものです。

グラフからは、2日前に株価が25日線を割り込んで、「勿体ない」と思いましたが、最近は株価が25日線より上位にあるのは6日(1日だけ下回った)です。これは株価は25日線をクリアしたと判断してよいでしょう。

となれば次のターゲットの平均線は75日線です。現在は10102円と高い位置にあります。まずは@200日線9814円を5日連続して上回ることができるのかどうか。A次に誰でも思う10000円をクリアできるのかどうか。B最後に75日線の10100円を上回ることができるのかどうか、です。

今年一杯という長い目でみれば、@ABはクリアできると思っていますが、ここ1〜3か月は視界不良(@政局(補正予算)、A原発事故、Bサプライチェーンの復旧、C電力供給不足)なので、いきなりBまではいけないでしょう。上れば売られ、下げれば買われるという細かな動きになるのではないかと思います。

条件表No.60「日経平均から個別株予想」の続き。

8604「野村」は(a)(b)で強い動きであることを表明しましたが、その後は(B)(C)(D)で何度も弱い動きであることを表明しました。

大震災後(c)で強い動きとなったものの、(E)で再び弱い動きに変わり、その後はジリ安になっています。

唯一青色●の日に株価が青色線を上抜いて、強い動きに変るかと期待しましたが、翌日大和證券Gが東電株からみで330億円の損失を出したとかのニュースで証券株は下落。弱い動きに戻りました。 当面は株価が青色線を上回るのを待つところです。

9432「NTT」は(A)(B)(C)で弱い動きであることをクドく表明していましたが、(b)からは強い動きに変りました。

その後、大型株にしては大きな上昇をしましたが、大震災後はまた弱い動きに変りました。昨日のニュースではNTTの大震災による被害額は1100億円であるそうで、このことを(D)は告げていたのかも知れません。

今日は陽線が立ち青色線に接近してきたので、この後株価が@青色線を上回り、A5日連続して上位にあれば、NTTは買ってよい銘柄に変ります。


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