TOPIXをどう見たか・判断したか (2011年 3月)


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(11.3.1) TOPIX 963(+12)  日経平均 10754円(+129)  22.2億株  (1兆5421億円)


米国は続伸。NYダウは12226ドル(+95)。ただナスダックは2782P(+1)とわずかな上昇で終わる。 ナスダックは買戻しの限界である9日線水準で陰線となりました。

図は最近2か月半ほどのナスダックとWTI原油のグラフですが、おおむね逆相関の関係にあります。つまり原油安のときはナスダックが高く、原油高のときはナスダックは安い。

この関係はいつでもあてはまるわけではありませんが、現在のところ、@原油高→A原材料高による企業利益の減少、Bガソリン価格高騰となれば個人消費が抑えられる→C景気の大きな回復は望めず→Dナスダック安、という関係です。

ナスダックの先のピークは(2月18日)2840Pで、昨日は2782Pまで戻っているので、高値奪回はツーチャンスで可能ですが、はたして新高値奪回ができるのかどうか。 ナスダックが2840Pをつけた日の原油は86.20ドルでしたが、昨日は下げたとはいえ97ドル近辺です。原油価格が92ドル近辺まで下げれば、ナスダックの新高値の更新があるかなと思っています。

日経平均は続伸し「3陽連」となりました。小波動のボトムはまだ表示されていませんが、明日ザラバ安値が10583円以上ならボトムが確定します。

ボトムからの3陽連は強い上昇力を表現しています。今日は買い戻しの限界である9日線を上回ったので、先のピークの10891円を上回る可能性が高くなったと思います。

一つ気になるのは、この3陽連は先物が主導していることです。昨日も今日も後場から大量の買いが入り、先物は高値引けをしています。ここがちょっと作為的な感じです。だがまあグラフから判断するしかありません。

「日経先物寄引売買のツールキット」ですが、今年に入っての成績はよくありません。今日まで17回のトレードをして7勝10敗(勝率41.2%)です。損失は-460円。 昨年6月に発売したときからの成績は、このマイナスを入れても36勝24敗(勝率60.0%)、+570円の利益、なので慌てる人はいないでしょうが、今年になってからトレードした方はガッカリされていると思います。

だがいつでも統計の平均的な数字が期待できるわけではありません。平均値(過去14年間の成績は、@勝率56.7%、APF1.78倍、B最大ドローダウン-1112円、C7連敗)を基準にして、よいときもあれば悪いときもあります。短期(トレード数が20回程度)の期間の成績に一喜一憂することはありません。過大な建て玉をしない限り1年が終わってみれば「よかった」という成績が出せると思っています。

この2か月はちょっと不運続きでした。これについてはまた述べたいと思いますが、現象をいうと@(a)の買いの翌日の利益が少なすぎた、A(b)で株価が上昇しているのに4連続陽線となる珍しいことが起きた、B(c)の翌日の買いの利益が(c)の日の損失に比べて少な過ぎた、などです。

私は売買マークが出るたびに、仕掛け、だいたいは15:15に決済しています(大証のシステムが変って大引けで注文しそこなうことがある)。今はマイナスであるが持続すれば最終的にはOKとなると思っています。


(11.3.2) TOPIX 942(-20)  日経平均 10492円(-261)  21.9億株  (1兆6619億円)


イランに反政府運動が飛び火したことから原油高になり、米国株は大幅安。NYダウは12058ドル(+95)、ナスダックは2737P(-44)。

ナスダックは一昨日、9日線水準で陰線となって買戻しが終わったので、昨日新規の買いが入って9日線を上抜くことができるのかに注目するところでした。しかし昨日は大幅安して25日線を割込みました。

明日は2月23日のザラバ安値2705Pを割るのか割らないのかが注目点です。割込めば1月31日のザラバ安値2676Pを割込むのかどうか。この2676Pは「最後の上昇小波動」のスタート点であるので、もし割込むことになると、1〜3か月は調整することも考えておかねばなりません。

昨日の日経平均は、ナスダックが前日とほぼ変わらずの+0.04%高であったのに、10624円→10754円へ+1.22%の上昇をしていました。

今日は10754円→10492円へ-2.43%下落し、ナスダックの下落率(-1.61%)を上回りましたが、一昨日の10624円→今日の10492円への下落率は-1.24%であるので、ナスダックよりも下げ方は少なかったといえます。その分日本株に対して買い意欲があるということでしょう。

一昨日図の(a)と(b)の形が似ている。(a)の後(a')へ下落してちょっとした波乱となっているが、今回はどうなるのかといいました。(a')の波乱はエジプト政情から原油が急騰したのが原因でしたが、今日はイラン政情からの原油高によるものです。どちらも原因は原油です。

この後どうなるのかはわかりませんが、わかっているところでは、@昨日発表された米国のISM製造業景況指数は61.4(予想61.0)と非常に高水準のものであった。米国景気は着実に景気回復をしている。AバーナンキFRB議長の議会証言でも、景気は昨年よりも早いテンポで回復している。という米国市場のコンセプトがあります。

今日の下落によって、小波動のボトムの表示はされませんでしたが、(b)のザラバ安値10428円を下回る可能性は低いだろう。ましてや1月末の10182円を下回ることはなかろう。と思っていますが。中東情勢の予想はできないので、中勢モデル波動の原則としては、75日線水準(今日は10348円)まで下げることになれば、買ってみる価値はあると思います。


(11.3.3) TOPIX 948(+5)  日経平均 10586円(+93)  18.6億株  (1兆3112億円)


WTI原油は102ドル台へ上昇。一昨日は100ドルになったことを嫌気して大幅下落をした米国市場でしたが、昨日は原油高にもかかわらず小幅反発。

NYダウは12066ドル(+8)、ナスダックは2748P(+10)。これは大幅下落によるショートカバーによって、続落しなかったということです。

だが眼下の経済指標はよいことだらけです。一昨日のISM製造業景況指数はリーマンショック以前よりも高い水準になっているし、昨日発表されたADPの調査の雇用統計は予想以上によかった。

今の米国市場は、@景気の回復は順調である。Aだが中東情勢が景気を抑えることになるかも知れない。さらに日本市場では、情勢次第ではB円高が進むかも知れない。という材料で乱高下しがちです。

上記の要因のうち、株価に最も影響するものは業績(景気)です。原油高はたしかに企業業績にマイナスになりますが、それは黒字の幅が減少するということで、黒字から赤字に転落することではないでしょう。

2008年7月に145.29ドルをつけたWTI原油は、2008年12月19日に33.87ドルへと(なんと下落率は-76.68%)暴落しましたが、そのときのナスダックは1557Pでした。

昨日のWTIは102.23ドルですがナスダックは2748Pです。WTI原油は3.00倍(300%の上昇)ですが、ナダックは1557P→2748Pです。株価は1.76倍(76%の上昇)となっています。

原油が300%上昇しても、ナスダックは67%しか上昇していません。原油価格が100%アップすれば、ナスダックは-22.3%下落するという関係です。これを基準にするならば、今回の原油上昇が+20%程度で止まるならナスダックにはわずかは-4.6&程度の影響があるということです。

原油価格が何10%の変化である(2倍・3倍ではない)限り、原油価格の変化ほどには株価は変化しないと思われます。ナスダックがそうであれば、日経平均のこれに連動するので、原油価格が120ドルとか150ドルにならない限りは、日経平均の暴落はないと思っています。


(11.3.4) TOPIX 955(+6)  日経平均 10693円(+107)  23.0億株  (1兆5679億円)


米国は続伸。NYダウは12258ドル(+191/+1.58%)、ナスダックは2798P(+50/+1.84%)。両指数ともまだ小波動のボトムは表示していませんが、3月1日の大きな陰線を上回ったので、2月24日の安値がボトムであったことはほぼ決まりのようです。

原油は102ドルの水準にあり、株価にはなおマイナスの材料です。だが昨日発表された2月のISM非製造業景況指数は59.7と予想よりもよかったし、リーマンショック以前の高い水準になりました(これは先月もそうだったが)。

ここへリビア政権派が和平案を受諾するとのニュースが出たので、米国株価の上昇に拍車をかけました。だが今日もリビア政権派は反政府派へ反撃しているそうだし、反政府派は和平案を拒否しているそうなので、このニュースはガセネタであったのかも。

今夜は2月の雇用統計が発表されます。おそらく+20万人くらいの雇用増はすでに株価に織り込まれているようなので、これ以上の雇用が生まれたのかどうか? またリビア和平が端緒につけるのかどうか? その結果原油価格はどうなるのか? によって米国株価はなお波乱の可能性があります。

日経平均は米国株高と円安から上昇。ただし寄り付いた後は利食い売りに押されて少しずつ値を下げる。

TOPIXは昨日小波動のボトム932Pを表示し、小波動は上昇に転じたことを表明しています。

日経平均は今日のところまだボトムの表示はでていませんが、明日のザラバ安値が10517円以上ならばボトムとなります。今日の終値10693円からして、(g')がボトムとなるのはほぼ堅いでしょう。

次の上昇波動を支えるのは「円安」でしょう。今日の東京市場にとってプラス材料となったのは、@米国景気の回復は順調であり、米国の長期金利が上昇ぎみであること、A昨日ECB総裁が4月にもユーロの利上げの可能性があると発言したこと、の2つです。@は対ドルで円安に、Aは対ユーロで円安に向かいます。

中東情勢は予測不能なマイナス材料です。この材料に振り回されて、最近の日経平均は3月1日は上窓を空け、3月2日には下窓を空け、今日3月4日には上窓を空けと、一夜明けるとガラリと状況が変わっています。こういうときはナカナカやりづらいのですが、小波動は上昇波動に転換したので、しばらくは買いが有利であると思っています。


(11.3.7) TOPIX 941(-13)  日経平均 10505円(-188)  22.0億株  (1兆4156億円)


米国の2月の雇用統計は+19.2万人増。この数字は市場の予想の範囲内であったので、特に株価には影響を与えなかったようです。

株価に影響したのはWTI原油価格です。104.42ドルへ上昇。これを嫌気して株価は下げる。NYダウは12169ドル(-88)、ナスダックは2784P(-14)。

今はリビアと中東の政情によって原油価格が上昇し、先進国にとっては景気回復に水を注し、新興国にとってはインフレをもたらしている。利益を得るのは産油国ですが、これも政権崩壊の可能性がある。

まるで(グー・チョキ・パー)の「三すくみ」の状況です。どの3つのうちの1つをとってもよいことはない。そういう懸念があればこそ、株価が乱れています。 ただ米国の雇用は着実に回復しており、昨日こそは材料にはならなかったが、原油高のマイナスに対抗するプラスの材料です。

東京市場は、米国株安と時間外取引の原油が106ドル台で推移したことから売られる。

我が家の暖房は石油ファンヒータです。毎週、石油屋が灯油の巡回販売にやってくるのでここで購入しています。昨年10月末に冬場入りとしてやってきたときは1390円(18リットル)でしたが、年末に1490円になり、今年新年になると1590円。次は1650円になるようです。

日本の石油はWTIではなくドバイの価格に連動するようですが、WTI原油価格が高騰するとだいたい半月から1か月後に灯油の価格が上っている。

昨年までは10枚綴りのチケットを販売していました。これは、販売店にとっては販売を促進し現金の先取りができる。消費者(購入者)は価格変動の影響を免れることができる。というシステムでした。 よって、私もWTI原油が上ればチケットを買っておくというささやかな価格のヘッジ(つまりは先物と同じ)をしていましたが、今年になってチケット制はなくなりました。それほど原油価格の予測はできなくなっています。

すぐに春になるので、暖房用の灯油の需要はなくなりますが、より大きな問題はガソリン価格です。寒かろうと暖かろうと車や航空機はガソリンを消費します。東研ソフトの商品の発送はヤマト運輸を使っていますが、3月から送料の値上げをお願いされました。トラックで運べるエリア(本州・四国・九州)は据え置きですが、飛行機便になる北海道・沖縄は採算が合わないらしい。

原油価格がさらに上昇するならば、トラック便による本州・四国・九州エリアの運賃の値上げもあるでしょう。こういう細かなコストが全体の景気を引き下げる要因になります。 原油価格は、企業にとっては原料のコストアップになると同時に消費者にとっては石油高になったぶんだけの消費を削ることになるので、経済にとってよいことはありません。


(11.3.8) TOPIX 939(-2)  日経平均 10525円(+20)  21.7億株  (1兆3327億円)


WTI原油が106.95ドルまで上昇したことから米国株は下落する。NYダウは12090ドル(-79)、ナスダックは2745P(-39)。

半導体部門の伸びが鈍化するのではないかの見通しが出たことからナスダックは余計に下げましたが、基本はリビアおよび中東の政治情勢の思惑によって、株価がブレています。

ただ、昨日は107ドル寸前まで原油価格が上昇し連日の新高値となっているのに、ナスダックは2月23日のザラバ安値2705Pを下回りませんでした。この日の原油価格はザラバで100ドルをつけた日です。

昨日の原油価格が107ドル弱になっても、ナスダックは2705Pを上回る2745Pで終わったことは、原油価格が107ドルは株価相場に織り込まれてしまったということです。

92ドルがアラブ政情不安以前の原油価格の水準です。この20%高は110ドルです。このあたりまでは株式相場は先取りしているのではなかろうか。この後30%高の120ドルになれば、それなりに株価は下落するでしょうが、それくらいだとまだ大きな下落はない。もし50%高の140ドルになれば、これは世界経済にショックを与えるでしょうが、その予想はできません。

25日投資マインド指数は、小波動のピーク・ボトムらしさのポイントの1つの要素です。いまのところ、@25日投資マインド指数が85以上になれば売りで、A15以下になれば買い、としています。

この売買マークは条件表No.46「HP 投資マインド25指数を描画」で描くことができます。

だが、この条件表は「投資マインド25指数」の水準(レベル)だけを見て、買い・売りのマークを出しています。そのため、長い期間に亘って買いマークが連続して出たり、売りマークが連続して出たりします。

例えば(a)は5日連続して売りマークが出ました。(b)は最初に売りマークが出た日から22日間に亘って売りマークを出してします。売りマークの基準は(投資マインド25指数が85以上)ですが、このときは長期に亘る高い水準が続きました。一方では(c)の買いマーク(投資マインド25指数が15以下)はピタリです。

単純に「投資マインド25指数」の水準によって売買マークを出すと、以上のようなメリハリのない時期に売買マークを出すときがあります。

これは、@日経平均と投資マインド25指数を単純に比較しているためです。

もうひとひねりして、A日経平均と投資マインド25指数の関係を調べ、B投資マインド25指数がこういう水準のときは日経平均はああいう水準であるべきだ、という関係式を導くことです。

条件表No.41「円レートから日経予想」は、円レートをもとにすると日経平均はどの水準になるのかを調べる条件表です。これと同じように、投資マインド25指数の水準によって日経平均はどうなるのかの条件表を設定してみました。

すると右図のようになります。(a)の売りマークは厳選され、A(b)の売りマークは意味がないとして消えました。(c)の買いマークは1日ずれていますが正解です。 すばらしいのは(x)で売りマークが出ていること、(y)で売りマークが出ていることです。単純に投資マインド25指数の水準だけを見ていると、(x)(y)での売り・買いの判断はできませんが、投資マインド25指数をもとにした日経平均の推測値を計算することによって、売買マークの出る位置は確実に正しい方向に向かっています。

明日はこの条件表の設定例(ダウンロードできるようにします)と注意事項を述べます。


(11.3.9) TOPIX 944(+5)  日経平均 10589円(+64)  19.0億株  (1兆3533億円)


リビアの反体制派が、カダフィに72時間以内に攻撃を止め、退陣すれば訴追しない。との報道で、少しだけ原油危機感がゆるむ。WTI原油は新高値を更新しなかったので、米国株は上昇する。

NYダウは12214ドル(+124)、ナスダックは276 5P(+20)。

まだまだアラブ政情の帰趨は不透明なので、大方の投資家は目先張り、低位株をさわっている状況です。

今や世界の株価を決定する最大の要因は原油価格です。ナスダックとWTI原油を見比べると、
  1. 原油が暴騰→ナスダックは大幅下げ、
  2. WTIが上ヒゲ陽線→ナスダックは上昇、
  3. WTIは終値ベースで新高値→ナスダックは急落。
  4. WTIが陰線→ナスダックは上昇、
  5. WTIは新高値(107ドル寸前)→ナスダックは大幅安。
この関係は誰でも知っていることですが、その原因となるアラブ情勢が不明である→原油価格の予想がつかない→株価の予想がつかない。と状況は五里霧中なので、市場への参加者は減りつつあります。

昨日予告しておきましたが、 (拡張8)条件ファイルのNo.77「HP 25日投資マインド指数から日経予想」をアップしました。

《カナル24》Ver.3のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(拡張8)条件ファイルをダウンロードして下さい。

もし(標準3)条件ファイルにユーザーが独自に条件表を設定していないなら、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。(条件表No.44に同じ「HP 25日投資マインド指数から日経予想」が入っています)

上の条件表をダウンロードしたならば、
  1. 1001「日経平均」を選択し
  2. 「グラフ」で(拡張8)のNo.77または(標準3)のNo.44の条件表を選択して
  3. グラフを描画すると、右図のものが描かれます。
@青色折れ線が、その日の投資マインド指数だったら、日経平均は何円になるのが妥当かという「推測値」です。A陰陽足が実際の日経平均ですから、青色線と陰陽足の差が、B現実と推測値との差(ピンク色線)です。 条件表では、B現実と推測値の差(カイリ率)が+2.2%以上のときは「売り」、-2.2%以下ののときは「買い」の設定をしています。上図の位置で売買マークが出されています。


(11.3.10) TOPIX 930(-13)  日経平均 10434円(-155)  19.4億株  (1兆3717億円)


原油が高い水準ではあるが落ち着いていたので、米国は小幅安。 NYダウは12213ドル(-1)、ナスダックは2751P(-14)。

日経平均は明日が先物・オプション3月限のSQとあって、先物主導で下げる。

特に今週に入ってから、10750円と10500円のオプション行使価格を意識しての大口の売買が出て、これに振り回された格好でした。 明日からはSQからみの売買はなくなるので、少しはまともな動きになるかと思います。

日経平均は2月24日を安値にして3日連続陽線(順上がりではなかったが)となったので、小波動のボトムになりそうでしたが、結局「主な株価」はボトムを表示せず。今日は新安値を更新し、これから下値探りをするようです。

現在の小波動のボトムらしさは、@新安値の1ポイントでしかありませんが、すでに先のピーク10891円の翌日から15日が経過しているので、1日が経てば経つほどボトムらしさのポイントが増えていきます。来週になると、A9日順位相関とB25日順位相関が-80以下になりそうだし、C投資マインド指数が15以下になる可能性もあります。

今日の日経平均の終値は10434円でしたが、明日以降10422円以下で引けるならば、《デンドラ24》の4%波動は陰転し、下値メドが表示されます。そのときのメドは、@10206円、A9988円、B9880円、9554円 です。

@の10206円は1月末の10182円よりも高いので、ここで止まれば何も問題はありません。だが10182円を下回るなら、先日いったように「最後の上昇波動のスタート点(10182円)」を下回ることによって、これまで上昇を続けてきた中勢上昇波動が下降波動に転換する可能性があります。そのときはA9988円〜B9880円まで下落することも考えなければなりません。(まったく先走った想定ですが)

TOPIXは、《デンドラ24》の4%波動がすでに陰転しています。図に見るように、下値のメドは、@916P、AB896P、C847P となっています。当面は916Pを目指しますが、アラブ情勢次第では896Pもあり得ます。しかし896P水準は「買い場」を提供するのではなかろうか。


(11.3.11) TOPIX 915(-15)  日経平均 10254円(-179)  31.4億株  (2兆5549億円)


原油は小反落したが米国は、中国の2月の貿易収支が赤字であったので、世界景気の回復が鈍化するのではないか、と受け止めて大幅安となる。

NYダウは11984ドル(-228)、ナスダックは2701P(-50)。サウジでデモ隊に対して公安が発砲したというのも、最後の原油供給国であるサウジの混乱を嫌気しました(その割には原油は小幅下落しているので、これは大きな下落要因ではなかったかも知れません)。

ナスダックは2月18日のザラバ高値2840Pから下落すること13日になりました。中勢波動の基準である75日線まで下落していることや、小波動の平均下落期間が16日目になっていることから、そろそろボトムを出すころです。ただ株価下落の要因がアラブ問題なので、チャートからの買いの判断は少し信頼性に欠けます。

目下のところナスダックが1月31日のザラバ安値2678Pを下抜くのかどうかです。もし2678Pを下抜くようであれば中勢上昇波動は下降波動に転換する可能性が出てきます。

米国株安から日経平均は安く(10298円)始まる。昨日いったように日経平均が10422円以下で引けるならば、《デンドラ24》の4%波動は陰転し、下値メドが表示されるのでしたが、寄付きの10298円を見て、下値メドが出ることは確実となりました。

そのときの下値メドは、@10206円、A9988円、B9880円、9554円 であるといいましたが、その後10254円まで下落して引ける。これによって、A9988円とB9880円が次の下値メドの候補となりました。

だが15:00の終値10254円は確かなものではなかった。14:46に発生した東北地震は、当初マグニチュード7.9と発表されていましたが、その後8.4になり、ついには8.8へと修整されました。15:15に日経先物は10170円まで下げ、夕場では9950円まで下げるが少し反発。

一般的に天災はよほどの規模のものでない限り、株式相場に影響を与えません。(阪神大震災・新潟上越地震もそうだった)日経平均の先のザラバ安値10182円は「最後の上昇波動のスタート点」です。これを来週に下回れば、容易ならざることになりますが、この水準まで下落しなかったときは、買いが有利になるのではではないかと思っています。


(11.3.14) TOPIX 846(-68)  日経平均 9620円(-633)  48.8億株  (2兆7738億円)


先週末3月11日の引け際に、東北大地震が発生し、日経平均は10254円まで下落していましたが、夕方から夜にかけての震災のニュースによって、これは尋常ならざる被害、空前の被害であることが次第に明らかになりました。

これに加えて12日には東電の福島原発が水素爆発をしたため、放射能が撒き散らされるのではないかの懸念が出、12日には福島原発の壊滅が明らかになって電力供給が不足することが判明し、東電は関東圏(特に東京都)で「計画停電」を実施すると発表。

この2つが経済に与える影響はどの程度かは不明ながら、回復力が思わしくない日本経済にダメージを与えることは間違いなく、今日は大幅安(暴落)となる。 今日の出来高は48.8億株と過去最大になりました。これはリスク回避のために48.8億株の売り手があった反面に、暴落を見て値ごろ感からこのリスクを引き受けた買い手があったということです。

どちらの判断が正しかったのかはまだ判りませんが、地震が11日に発生して2日間の時間的な余裕がありました。買い手は「この水準になれば買おう」という基準があったはずです(私の場合、《デンドラ24》の最も安い下値メドの9554円がその水準でした)。この場合、売り手は狼狽しての売りであり、買い手は株価水準を計算しての買いです。買い手のほうが冷静であったに決まっています。

今日の下げは、何が起こるかわからないので、まずは売っておこうという@ヘッジ売りがあり、A現状の不安(見通し難)を基準にした悲観人気に傾いた売りがあったと思います。いわば最悪の状況を取り込んだ予想による売りがドッと出たのではないか。Aは「理想売り」と呼ばれるものです。今日の暴落の過半はそれに当たります。

理想売りが出たからには、その売りが正しかったのかどうかがこれから実証されます。思ったほどではないとわかれば株価は反発します。思った以上に悪いとなれば株価は続落します。たいていの理想売りは過度に悲観していることが多いので、災害や事故による暴落には買い向かうほうがよいと、私は思っています。

さて今日の暴落によって、中勢波動の判断は大きく変化しました。上図には中勢波動の符号(a-p)を振っています。先日までは(p)は(P?)としていました。中勢波動のピークらしくは思えるが、その証拠がなかったからでです。

今日は中勢上昇波動の「最後の上昇波動」のスタート地点の10182円を下回ったので、(p)が中勢波動のピークになったことが決定しました。現在は中勢モデル波動の符号でいえば(K)を探しているところです。(K)が決まるのは今週中であろうと思います。

(K)の水準は日経平均の9500円の前後でしょう。最悪の場合は2010年11月2日の9123円を下回るなら、(K)の水準は8800円台に下がりますが、いまのところ9123円は意識しなくてよいでしょう。

目下の日経平均の小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.2が買いマークを出した、B25日投資マインド指数が15以下になった、の3ポイントです。しかし数日中に、C9日順位相関が-80以下、D25日順位相関が-80以下、になります。ついで、E《デンドラ24》の下値メド(の最も低い9554円)をクリアすれば6ポイントになります。日経平均の9500円水準は買いが有利であると思います。


(11.3.15) TOPIX 766(-80)  日経平均 8605円(-1015)  57.7億株  (3兆 947億円)


福島原発事故は最悪の事態になりました。1号機と3号機は水素爆発をしたものの、なんとか冷却ができているらしい。懸念されたのは2号機で、昨日核燃料棒が完全露出し、炉心の溶融が心配されていました。 今日の早朝、2号機は爆発し、格納容器に穴があいたらしい。ついで休炉中の4号機が火災となる。2号機が原因なのか4号機が原因なのかは不明なれど、放射能濃度のモニタリングでは、正門付近で8ミリシーベルトと大きな数値が出たことが発表され、ついで3号機付近で400ミリシーベルトと、これまでとは2桁大きな数値が出、これは人体に大いに影響する数値であるとの報道がありました。



東京市場は、昨日の東電の「計画停電」のスタート状況をみて、通勤ができない、信号機が点滅せず物流に支障をきたす、都内でも食料・飲料が不足している、停電になるのかならないのかが不明なので製造業の操業の予定が立たない、など日本経済はナカナカ復調できないのではないのか?の懸念から安く始まる。

そこへ放射能の漏洩が明らかになり、それも人体に危険であるということで、底抜けの急落となった。日経平均は昨日の終値は9620円でしたが、9441円で始まりザラバ安値8227円まで急落。前日比14.48%の下落です。株価によってストップ幅は変わりますが、だいたいでいえば15%の下落をするとストップ安になります。今日のザラバ安値はまさに日経平均採用の225銘柄のほとんどが15%の下落をしたことを表わしています。

今日のところは日経平均は8227円より下がることはないと思われました。だが日経先物は個別銘柄のストップ安がないので、ドンドン下落し、途中で2度のサーキットブレーカーが発動されましたが、下落の勢いを止めることはできずに7800円まで下落する。 悪夢のような一日でした。福島原発のすべての炉が沈静化するまでは、原子力(アトム)のパワーが市場を揺さぶります。

グラフでは、(B1→b1)の中勢上昇波動は、(g)水準を割込んだ昨日に、下降波動に転換したのではないかと判断できましたが、今日は中勢上昇波動のスタート点である(B1)を下回ったので、(a2)をピークとして、(a2→B1)の中勢下降波動(第1段目)に続く、(b1→B2)の中勢下降波動(第2段目)が始まったことが確定しました。今後しばらく(3月〜半年)は、@200日線まで戻るのが最大限の戻りの限界になり、A当分は75日線まで戻れば「戻り売り」となります。

目下のところの小波動のボトムのポイントは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B条件表NO.2が買いマーク、C25日騰落レシオ、D25日投資マインド指数、E《デンドラ24》の最も安い下値メドである8794円をクリアした(今日の下落によてメドが変った)、の6ポイントです。おそらく今週中にはF25日順位相関が-80以下になるので、グラフからは今週にボトムを出してもよいところです。

しかし現在の最大の株価の変動要因は、金銭の損得勘定ではなく、放射能漏れという生命に関することなので、グラフの現象からボトムであると判断することは難しい。

なお「ツールキット」をお使いのユーザーは、こういう波乱の時期なので、仕掛けた後は、必ず損切り(ロスカット)の注文 を出して予想外の損失を防いで下さい。「ツールキットの解説」で、2.5%のロスカットをするのがよいと述べています。

今日の例では「始値9180円で買い」でしたが、2.5%の損失になる株価は8950円です、ここでロスカットするか両建てをすべきです。(私はミニ5枚を9180円で買い仕掛けし、@8955円で2枚を損切りし、A8965円で売り仕掛け(両建て)をし、B残り1枚でロスカット分をなんとかとりもどそうとしましたが、それこそ津波のような売りに飲み込まれ、ついに8510円で損切りしました。損失幅を縮小しようとして1枚だけを残したのがまったくウラメにでました。やはり未練を持たずに、5枚全部をロスカットしたほうが正解だった。)


(11.3.16) TOPIX 817(+50)  日経平均 9093円(+488)  49.0億株  (3兆1413億円)


昨日の日本株暴落を受けて米国株も下げる。 NYダウは11855ドル(-137)、ナスダックは2667P(-14)。

東京市場は、昨日の暴落によって東証一部の連結PERは13.52倍へと低下したので、長期投資の向きは割安感から買ったきたのか、短期筋のカラ売りの買戻しが大量に出たのか、ともかく買いに勢いがあって反発する。

今日は昨日の超長大陰線に長大陽線が「はらみ」ました。陰線に小さい陽線あるいは陰線が「はらんだ」だけでは、底打ちであると即断できませんが、最近の「はらみ」(図のピンク色○)は2つあって、いずれもその後2日は陽線で上昇しています(ただしその後は再び下げている)。

《デンドラ24》の昨日時点での下値メドは、最も安い水準が8794円でした。現実の株価はザラバ安値が8227円、終値が8605円で、この下値メドを大きく下回って下落しました。 今日は一転して大反発をしたので、早々に上値メドが表示されています。図のピンク色の−線がその水準です。見られるように上値メドはあまり高くありません。下から順に上値メドを掲げると、@9207円、A9379円、B9466円、C9810円 です。

今回の市場への影響力の大きい材料の順番は、@原発事故の帰趨、A計画停電による経済への影響、B個別企業の震災によるダメージと比較優位な企業、C復興需要 となるのではないか。最も重大なのは原発事故がなんとか収まるのか、拡大するのか?ですが、これは予断できません。 よって株価が戻っても、当面は@の9207円〜A9379円までがせいぜいではなかろうかと思っています。

グラフから小波動のボトムらしさを検討すると、(上図左)@昨日は新安値、A9日順位相関が-80以下、Bデンドラの下値メド8794円をクリア。(上図の右)C「逆張り」の条件表No.2 が買いマーク。

(右図の左)D25日騰落レシオが-75以下、(右図の右)E25日投資マインド指数が15以下 となっていて、昨日と同じ6ポイントです。

ボトムらしさが6ポイントになっているのだから、普通であれば「買い有利」というところですが、「原発事故・放射能漏れ」という重要な要因がどう転ぶかわからないので、買いが有利であるとはいえません。


(11.3.17) TOPIX 810(-6)  日経平均 8962円(-131)  41.0億株  (2兆5977億円)


米国は大幅安。 NYダウは11613ドル(-242)、ナスダックは2616P(-50)。米国の下げの原因は福島原発事故の深刻化であったようです。

バーレーンの政情が緊迫化している一方で、石油の輸入大国である日本の石油消費が減退するのではないかの思惑もあって、この2日間の原油価格は100ドルを割れています。

今や福島原発が世界の株価に大きな影響を与えています。

ナスダックは日本株にツレ安して、75日線を大きく割込み、先の小波動のボトム2676Pを下回ったので、中勢波動は下降転換した可能性があります。更に株価が下落しないと下降転換の確認はできませんが、もしそうなると、@当面の戻りは75日線まで、A今後少なくとも1か月くらいは下値探りをする、という事態になります。

もっとも現状は、ナスダック→日経平均という影響の方向ではなく、日経平均→ナスダックという影響の方向なので、ナスダックがどうなるといっても、日経平均の判断の材料にはなりません。

NYの為替市場で円レートは76.25円の史上最高値をつけ、東京市場は大きく下げて始まる。

ただ日経平均の昨日の株価は8763円〜9168円の圏内で動いており、これは大震災の被害や原発問題があったとしても、日経平均の妥当な株価水準はこのあたりではないかと、市場(特に外国人投資家)が判断していると思われます。

今日は米国株安と空前の円高によって安くなったものの、8369円〜8962円の範囲での動きでした。どうも3月15日のザラバ安値8227円は最悪の場合を織り込んだ株価水準であったらしい。

当面の株価は3月15日のザラバ高値9441円〜安値8227円の間で動くだろうが、おそらくは8800円を中心にした上下400円(8400円〜9200円)の範囲で動くのではないか、と思っています。


(11.3.18) TOPIX 830(+19)  日経平均 9206円(+244)  33.1億株  (2兆1223億円)


米国は反発。 NYダウは11774ドル(+161)、ナスダックは2636P(+19)。

今朝、G7の財務省・中央銀行の電話会談がなされ、円安へ向けての強調介入をすることで合意。日銀は早速に円売り介入をし、81.90円まで円高が修整される。

円安方向に向かうとともに株価は上昇し、日経平均は9206円で引ける。自衛隊は今日も原発に放水をして、「水は届いた」ということだし、この面でも少し悲観人気が弱まってきたようです。

《デンドラ24》はすでに上値メドを表示していますが、今日の上昇によって上値メドの数字が変化しました。昨日までは@9207円、A9379円、B9466円、C9810円 でしたが、今日からは、@9121円、AB9379円、C9810円 になりました。 昨日までの最も低い上値メド9207円は今日クリアしたので、昨日も今日も共通の9379円が次の上値メドになります。

3月15日のザラバ安値8227円を出した(k)がボトムであったことはほぼ決まりました。

(k)の日のボトムらしさは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B条件表NO.2が買いマーク、C25日騰落レシオ、D25日投資マインド指数、E《デンドラ24》の最も安い下値メドである8794円をクリア の6ポイントでしたが、今日はF25日順位相関が-80以下 が加わったので7ポイントです。

(k)がボトムであるとしても、次の上昇小波動はどのくらいの大きさになるのかが問題です。今日の終値9207円は(k)のザラバ安値8227円から11.9%の上昇です。相当程度に戻ったといえます。

この戻りをもたらせたのは外国人の買い物です。(k)の日にPERが13.52倍になりましたが、おそらく外国人はPER15倍以下の日本株は割安と判断しているのでしょう。 もし15倍までが割安圏内とするならば、そのときの日経平均の水準は9550円あたりですが、そこまで買ってくるかどうか。

図(右側)に外国証券オーダー倍率のグラフを掲げました。3月15日のの外国証券の寄り前のオーダーは、差し引き+210万株の買い越し→3月16ヒは2070万株の買い越し→17日は3070万株の買い越し→今日18日は2530万株の買い越し となっています。 だが昨日で買いのピークがでた感じです。むろん明日以降も少しでも買い越しが続くならば、日経平均はなお上昇しますが、その上昇スピードはかなり鈍化するのではなかろうか。

当面の上値メドは、順調に上昇しても《デンドラ24》のABのメド9379円(約9400円)ではなかろうか。原発問題が解決したならば9810円が期待できるが、これは淡い期待です。


(11.3.22) TOPIX 868(+37)  日経平均 9608円(+401)  36.5億株  (2兆2635億円)


連休中の米国は上昇。 NYダウは11613ドル→11774ドル(+161)→11858(+83)→12036(+178)へ+3.6%高。ナスダックは2616P→2636P→2643P→2692Pへ+2.9%高。

3連休の間、福島原発事故が収束しそうだの道筋が少し見えてきたことや、海外株が上昇していること、80円を割込むような円高は、協調介入によって回避されるのではないかといった、種々の不安感が薄れて今日は大幅高となる。

日経平均の戻りのメドは、昨日《デンドラ24》の上値メドを掲げました。「並」であれば9400円、「上」であっても9800円だろうと思っていましたが、今日はその中間の水準まで戻ってきました。意外に急速な戻りでした。

グラフでは、@買戻しによる戻りのメドは9日線水準、A次のメドは75日線または200日線(どちらか低いほう)の水準、を戻りのメドにすることができます。今日の日経平均は9日線まで戻りました。《デンドラ24》のメドの9400円・9800円の水準と合わせて考えると、今日の日経平均は第一段の戻りの限界に近いだろうと思います。そして今後の株価のコースは図の緑色線のようになるのではないかと思っています。

この上昇の原動力は、@一にもニにも空売りの買戻しです。ついでA外国人投資家が日本株の割安に目をつけて買っている、この2点でしょう。

Aについては、今日の東証1部の時価総額は296.5兆円になったそうです。地震が起きた3月11日は312.4兆円であったので、すでに95%を取り返した水準になっています。もはや割安感は失せつつあります。

@については、9日線水準がメドになります。日経平均が9日線まで戻ったのは先に言いました。個別株をみると、やはり9日線まで戻っているものが多い。

右図に掲げた6758「ソニー」と7203「トヨタ」は、日本を代表する企業です。 両銘柄とも今日は、@9日線まで戻ったが、A陰線となって戻り一杯、の様子です。ここからさらに戻るには、さまざまな問題(@福島原発(放射能汚染)の行方、A部品不足による操業停止(短縮)、B東電の関東エリアにおける「計画停電」、C石油エネルギーの確保などの目安がつくことが必要でしょう。

@未曾有の大震災、A阪神淡路大震災にはなかった空前の津波、B福島原発事故、この3つのマイナス要因によって向う3か月くらいは、震災前の株価水準を超えるとは思われません。


(11.3.23) TOPIX 861(-7)  日経平均 9449円(-158)  39.8億株  (2兆2929億円)


米国は小幅安。NYダウは12018ドル(-17)、ナスダックは2683P(-8)。

ナスダックは東京市場に最も影響を与え、世界の景気がナスダックに集約されていると、私は思っています。だがどうもナスダックの動きが鈍い。

先のザラバ安値2603Pは、9日順位相関・25日順位相関がともに-80以下になっているので、たぶん小波動のボトムになるのでしょう。しかし未だにボトムの表示がでません。

75日線を割込むこと、昨日で6日目となりました。この分では75日線で上昇を抑えられることになる可能性があります。(もっとも75日線は順調に上昇しているので、その抑えの抵抗力は大きくない。)

今後上値の抵抗になるのは、下落してきている25日線です。25日線は2738Pと株価よりまだ高い水準にあるので、すぐには抵抗線とはなりませんが、75日あたりの水準に下落したきたときに株価がこれを上抜けることができるのか・下に跳ね返されるのか、が注目点です。

日経平均は大規模な買い戻しは昨日で一服し、今日は反落する。ただ今日の内容は、@9200円以下で買った向きの利食い売り、に対してA復興需要を期待した買い、が交錯した感じです。

今日の出来高上位10位には、テトラ・太平洋セ・東洋建・若築・五洋の5社がランクインしていますが、これは復興需要。利食い売りは買い戻された東電や半導体・自動車などの主力銘柄。

グラフからいうならば、25日線は10223円、75日線は10334円、200日線が9824円と株価の上位に控えています。今日は9日線の9470円水準で上昇を抑えられたのですが、少なくとも9日線を連続して3日ほど上回らないと、この4日間の上昇は買い戻しによる上昇であったとなります。3日以上9日線を上回るようだと、25日線あるいは75日線へ向けて上昇する可能性が出てきますが、これはまだ5日〜10日先のことでしょう。

右のグラフは、円レートから日経平均を推測したもの(左側)と、投資マインド指数から日経平均を推測したものです。推測値と現実の日経平均の差が大きいときに売買マークを出しています。これは逆張りの考え方によっています。

順張りの考えをするならば、@日経平均が推測値(青色線)より上位にあるときは強気(従って押し目買い)、A日経平均が推測値(青色線)より下位にあるときは弱気(従って戻り売り)、となります。 現在のところ株価は青色線に接近しつつありますが、まだ株価は青色線より下にあります。ここからいえるのは、まだ弱気であるべきで、方針は「戻り売り」です。強気になるのは図のピンク色線の時期のように株価が青色線の上位になったときからです。


(11.3.24) TOPIX 853(-7)  日経平均 9435円(-14)  32.9億株  (1兆8667億円)


米国は小幅高。NYダウは12086ドル(+3)、ナスダックは2693P(+14)。

中東情勢が緊迫化しています。昨日のWTI原油は先のザラバ高値106.95ドルに届かなかったものの、終値ベースでは105.75ドルの新高値となりました。

中東情勢に加えて、今後日本が石油を今まで以上に必要とすることは明らかなので、原油価格は一層タイトなものになると市場は予想しています。

《デンドラ24》でWTIの価格のメドを見てみます。デンドラは4本のメドを表示しますが、上値メドの下からA番目・B番目でピークになることが多く、大きな状況の変化があったときは下からC番目(最も高いメド)でピークになることが多い。 図の(a)(b)(c)のピークとメドの関係を掲げます。
  1. の時点では、下からAB番目のメドは91.70ドルでしたが、だいたいこの水準で上昇は頭打ちになりました。

  2. の少し前、エジプトの大規模デモのときは下からA番目に達し、翌日B番目に達しました。ついでリビアが騒動になり、(b)まで上昇しましたが、これはC番目のメド106.24ドルをクリアしたのでした。

  3. は昨日です。昨日の終値ベースで新高値になったことで新しい上値メドが出ました。下から順に@105.93、A109.81、B112.73、C116.62ドル となっています。
今日は@のメドをクリアしましたが、この程度でピークになるとは思われません。ABはだいたい110ドルなので、原油価格は110ドル水準まで上昇するのかと思います。そのとき世界の株式市場はどう判断するのか。当然に株価にはマイナスになりますが、どれくらいのショックとなるのかです。

日経平均の常軌を逸した荒っぽい動きは沈静化しました。今後は、東日本大震災・福島原発事故によるマイナス要因と復興需要のプラス要因の綱引きになるようです。

日経平均の株価のメドを《デンドラ24》で見てみます。
  1. は下からB番目のメドは10252円、C番目は10802円でしたが、その中間のザラバで10620円でピークとなりました。

  2. の終値10237円まで反落しましたが、これはB番目のメドでした。

  3. のザラバ高値は10891円でしたが、これはC番目(最も高い)の上値メドの10802円をクリアしたものでした。

  4. のザラバ安値は10428円でしたが、B番目の上値メド10436円をわずかにクリアして下げとまりました。

  5. は東日本大震災+福島原発事故の日です。最も低い(下から@番目)の下値メドは8794円でしたが、ザラバでは8227円まで下げ、終値は8605円。下値メドは大きく破られました。だが翌日は急反発して終値は9093円。C番目の下値メドは両日の中間値であったのです。

  6. 現在の上値メドは3月18日にいったように、下から@9121円、AB9379円、C9810円 です。
図の(a→b)(c→d)のような反落があるとすれば、下値メドB→Aに該当します。ただAとBの下値メドはともに9379円なので、(a)(c)のときと状況は異なります。クリアしたメドのその下のメドを考えた@のメド9121円を今後の反落の目安にすればよいかと思います。


(11.3.25) TOPIX 857(+3)  日経平均 9536円(+101)  31.5億株  (1兆8372億円)


米国は上昇。NYダウは12170ドル(+84)、ナスダックは2736P(+38)。

一昨日のナスダックは75日線を下回ってから7日目が経過しているのに、75日線を上回ることができなかった。下落しているのではなく上昇しているのにその上伸力が不足している。これはどういうことかと思っていました。

加えて一昨日は青色○のように下落中ではないのに「陽線のつつみ上げ」の足型が出たので、一層???となったのですが、昨日は75日を上回り、さらに下降中の25日線も上抜きました。

ただ25日線は下降中であるので、1日だけ25日線を上抜いたからといっても安心はできません。少なくとも3〜4日は株価が25日線の上位にあることを見ないと、再び中勢波動が上昇波動に戻ったとはいえません。

東京市場は今日も値動きが小さい。出来高こそ30億株を超えて活況のように見えますが、これは復興需要の恩恵を授かるだろう建設株の売買によるものです。建設株の株価は安いので出来高が膨らんでも売買代金はさほど大きくなりません。

さて今回の暴落で、「トレンドに逆らった建て玉を持ってはならない」ということを思い知らされた方が多いと思います。

上昇トレンドにあるときは押し目買い、下降トレンドにあるときは戻り売り、これが鉄則ですが、トレンドを判定することは案外に難しい。

例えば株価が75日線を上回ったら上昇トレンド入り、下回ったら下降トレンド入りと判断すると、図の(a)〜(D)の間は、2か月で(a)上昇→(A)下降→(b)上昇→(B)下降→(c)上昇→(D)下降、と5回もトレンドの判定が変わります。 こういう時期はトレンド判定に振り回され、それに従った売買が損失を発生させるので、「トレンドに従う」ことはナカナカ困難です。しかし愚直にトレンドに従っていれば、(e→E)の間は買いで利益がでるし、(E→現在)は売りで利益が出たはずです。

トレンド判定のダマシを防ぐには、一定のバッファを設けることです。例えば
  1. 株価が75日線を上回って3日間が経過したときに上昇トレンドと判断する。

  2. 株価が75日線より3%以上上回ったときに上昇トレンドと判断する。
ひと呼吸いれてトレンドの判定をするわけです。

右図は(標準3)の条件表No.42「円レートから日経推測( 順)」を少し変更して、売買マークを出させるようにしたものです。この考え方は、
  1. 円レートから推測した日経平均よりも現実の日経平均のほうが高いときは上昇トレンドにある。
  2. 円レートから推測した日経平均よりも現実の日経平均のほうが安いときは下降トレンドにある。
  3. 正し株価が推測値よりも上位にある(下位にある)の判断は4日目にする。
というものです。つまり株価が推測値を4日連続して上回っていたら上昇トレンド、株価が推測値を4日連続して下回っていたら下降トレンドと判定します。

(A)で下降トレンド入り、(a)で上昇トレンド入り、(B)で下降トレンド、(b)で上昇トレンド、(C)で下降トレンド入り、現在の(D)も下降トレンドです。(A)から(b)の間はややマイナスになりますが、株価と75日のクロスによる判定よりはだいぶましです。


(11.3.28) TOPIX 857(+0)  日経平均 9478円(-57)  28.6億株  (1兆6418億円)


一昨日のナスダックは25日線を上回ったものの上ヒゲの陰線となり、やや行きつかえた感じです。

中東情勢と原油の高止まり、ソブリンリスク、そして日本の大震災による世界的な部品供給の不安などなど、米国景気が回復していることを除くと不安だらけです。

日経平均は3月15日の最安値をつけた翌日から4日間上昇して、9日線まで戻りザラバ高値9625円をつけましたが、その後4日間はこの高値を上抜くことができず、小幅ながら4日連続陰線となっています。

株価急落後、9日線まで戻った原動力はカラ売りの買戻し(ショートカバー)です。買戻しが終わった後にも9日線を上回ったまま推移するならば、買戻しのほかに新規の買いが入ってきたと判断できます。だが 新規の買いが入らないときは、株価は再び9日線を割込みます。定点観測の9銘柄で、このことを見ておきます。

1812「鹿島」は地震・津波発生の翌日に9日線を大きく上放れて寄付き、高値292円を出しました。しかしそれ以降は292円を更新できず、逆に今日は9日線を下回ってきたので、25日線まで押す可能性があります。

5401「新日鉄」は最安値192円をつけた日の翌日から4日上昇して9日線を上回りました。しかしこの日が高値で、その後は続伸することはありませんでした。この先上昇を開始したと判断できるのは9日線を上抜いた日のザラバ高値275円を超えたときです。

逆に9日線(今日は256円)を下回るようだと、2番底を探りに行きます。

5713「住友鉱」は9日線まで戻った後、1日だけ一呼吸を入れて続伸となりました。買戻し+新規の買いが入っています。これは世界的な資源高を予想してのものでしょう。

以下の6銘柄はどれも、@買戻しによって9日線まで戻ったが、A新規の買いが出てこないので、高値を更新できていない。Bもし再び9日線を割込むようだと、2番底を探りに下落する可能性がある。という状況にあります。

6758「ソニー」、7203「トヨタ」、8306「三菱UFJ」は9日線まで戻ったときの高値を更新できていません。

トヨタは200日線より上位にあるので、まだましですが、ソニー・三菱UFJは200日線を割り込んでおり、下降トレンドにあるので、再び9日線を割込むと、再上昇するには時間がかかりそうです。

8604「野村」は新日鉄と同じ。

9432「NTT」は200日線をはさんでの動きなので、再上昇すれば75日線を超え、25日線までの戻りがありそうです(9日線を下回ったら底値探りになるが)

9984「ソフトバンク」は、9銘柄のうちで最も株価の位置が安定しています。すなわち、株価は200線と75日線の上位にあり、中勢上昇波動は上昇トレンドを維持しています。

これに続くのが住友鉱ですが、そのほかの7銘柄であても、@9日線まで戻ったときの高値を更新するようだと強気になってよい。だがA9日線を下回るなら、しばらくは買い目はない。弱気にならざるを得ません。この点を見届ける必要があります。


(11.3.29) TOPIX 850(-7)  日経平均 9459円(-19)  29.2億株  (1兆7416億円)


米国は小幅安。NYダウは12197ドル(-22)、ナスダックは2730P(-12)。

ナスダックは一昨日の上ヒゲの陰線に続いて順下がりの陰線になりました。いったんは9日線まで下落しそうな感じです。

日経平均は-19円安でしたが、配当落ちが85円だそうなので、実質的には+66円高。なお戻り高値9625円と9日線の9358円のゾーンの間に位置しています。

どちらに放れるのか。3月22日に緑色のコースをたどるのではないかといいましたが、8400円〜8600円の戻り高値圏での値持ちが意外によい。

東電は国有化されるという憶測が出て、東電はストップ安の566円。原発の処置の費用、原発事故による損害賠償の費用、震災で傷ついた火力発電所の復旧の費用、電力不足解消のための発電所の建設費用、兆円単位が必要であるといわれています。

東電の総資産は13兆円、自己資本は2.5兆円、資本金6700億円、発行株数16億株と巨大です。ここへ メガバンクなどが東電に2兆円の融資をするそうなので、資金不足で立ち行かなくなることはないと思いますが、大幅な債務超過になれば、長銀や「りそな銀」がそうなったように国有化される懸念があります。

といっても完全国有化にはならず、NTTのように国が株主になるということでしょう。第三者割り当てによって国が増資を引き受ける(例えば1株500円で2兆円の増資をするなら)40億株の株数が増加し、発行株数は16億株→56億株になります。仮に東電の1株純資産1000円(すでに震災や原発事故によって1000円はないが)としても、国が大株主になることによって株価は約30%の水準に下落するので、300円まで下落する可能性があります。

以上のことは全部「仮定の話」です。だが国有化ということになれば現在の株価566 円の水準で収まることはないのではないか。200円とか300円になる可能性もありうるので、安易な安値買いをしないほうがよいのではなかろうか。


(11.3.30) TOPIX 866(+15)  日経平均 9708円(+249)  31.0億株  (1兆8044億円)


NYダウは12279ドル(+81)、ナスダックは2756P(+26)。

FRBは6月末で金融緩和の方針を変更するのではないかの推測で、83円台の円安となる。朝方の日経平均は昨日の9500円の水準で推移していましたが、円安のブレたところから上昇をし、ついに9700円台に乗せました。

今日の上昇によって日経平均は戻り高値(9625円)を更新したので、次に控える200日線までの上昇をしそうです。

今日の200日線は9819円ですが、これは《デンドラ24》の最も高い上値メド9810円と同じなので、まずは9800円を大きく上回ることはないと思っています。

それにしても、今日の上昇は意外でした。9400円〜9600円のゾーンでの値持ちがよいとはいえ、@部品供給(サプライ・チェーン)の不安、A計画停電による操業短縮、B福島原発事故の長期化、C原油高、など経済に悪影響を与えるものが山積しています。まずは、今後の見通しをできるようになるまで株価は下落するのが普通であると思っていましたが、そうはならず。

9700円、9800円まで戻るというのは、震災・津波発生以前の株価水準に戻ったに等しいといえます。昨年11月の安値は9123円でした。すでにこの水準を大きく上回っています。昨日・今日の上昇は先物が主導したものですが、なぜ9700円の水準になってもさらに先物を買うのか? よくわかりません。


(11.3.31) TOPIX 869(+3)  日経平均 9755円(+46)  26.7億株  (1兆6132億円)


米国はADPの調査による雇用が+20万人を超えたことから、金曜日に発表される3月の雇用統計もよいだろうとして続伸。

NYダウは12350ドル(+71)。リーマンショック以来のザラバ高値である2月の12391ドルまであと8ドルまで戻りました。

NYダウは最後の上昇小波動のスタート点は10929ドルであったので、今回の11555ドルへの下落によっても、中勢波動の上昇トレンドが転換したという判断はできませんでした。

その上75日線を2日下回っただけで再び75日線の上位になり、3本の平均線は上から9日線→25日線→75日線と順な関係になったので、今後は中勢上昇波動が伸びていくことになるのでしょう。

ナスダックは2776P(+19)。ナスダックは75日線を割り込んで8日間これを下回っていました。私は平均線を5日連続して下回っているなら、株価がその平均線をすぐに上回らないという目安を持っていますが、今回はこの目安はハズレました。

株価が75日平均線を下回って6日目に株価は9日線を上回りました。この日のザラバ高値は2699P。続伸してこれを上回るのか、反落して再び9日線を割込むのかが、この時期の注目点でした。翌日は陰線となったが9日線を下回らず。次の日は下寄りして高く引けたので、前日の陰線を「つつみ上げ」る形になりました。まだ75日線を上抜いていなかったので、この「つつみ上げ」はバケ線の可能性があると思っていましたが、翌日も大きな陽線となって75日線を上抜きました。

その後は25日線と75日線が上値の抵抗線になるのかと注目していましたが昨日の上昇によって、株価は5日連続して75日線を上回ったので、ナスダックの中勢波動も上昇波動に転換したようです。

ナスダックのグラフについて述べるのは、基本的にナスダックと日経平均は連動するからです。ナスダックの方向性の目安があれば日経平均の動きは予想しやすくなります。

だが今回の東日本大震災と東電の原発事故が、ナスダックとの連動性を切り離しています。

グラフからは、当面は200日線の水準9820円および《デンドラ24》の上値メド9810円から、9800円を大きく上回ることは難しいが、9日平均線が9515円の水準にあるので、9500円〜9800円のゾーンでの小幅な動きになるのではないかと判断できます。

今日で2011年3月期の決算が確定しましたが、震災被害にあった企業の損失はどれくらいなのか、3月11日以来の操業停止による利益の減少はどのくらいなのかは、まったくわかりません。先のザラバ安値8227円は震災および原発事故を最も悲観したときの株価水準だろうと思いますが、現実はそれよりもヒドイということもありえます。

今後のサプライ・チェーン、計画停電、原発事故の処理によって、株価はどうにでも動くので、グラフからだけの判断はできませんが、株価が9日線よりも下にあれば買えない。株価が9日線より上位にあれば、その上にある平均線(今は200日線の9820円)までは上昇する可能性がある。ということはいえます。


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