TOPIXをどう見たか・判断したか (2010年10月)

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(10.10.1) TOPIX 829P(+0)  日経平均 9404円(+34)  20.9億株 (1兆3264億円)



米国株は小幅安。 NYダウは10788ドル(-47)、ナスダックは2368P(-7)。

ともに新高値の陰線となりました。特にNYダウは上ヒゲが長く、ここがピークかどうかの正念場です。

ナスダックも新高値の陰線ですが、陰線の長さはさほど長くないので、今夜が順下がりの陰線になるかが注目点。

NYダウ・ナスダックともに小波動のピークらしさは4ポイント(5分5分)です。

東京市場は、円高がやや修正されたため小幅高。

図は逆張りの条件表No.2と順張りの条件表No.15による日経平均の売買マークの出方の違いを対比したものです。

逆張りとは株価が上昇中に売りマーク、株価が下落中に買いマークを出します。だからピークの日に売りマークが、ボトムの日に買いマークが出る可能性があります。

だが株価の方向が転換する前にマークを出すので、想定していないような大きな相場になったときは、売りマークがでてからどんどん上る、買いマークが出てからどんどん下がるという場面もあります。

順張りは株価の方向が変化したのを確認してマークを出します。図の青色線は5日ベクトル、赤色線は10日ベクトルです。No.15は5日ベクトルが10日ベクトルを上から下へ突き抜けたら売りマークを出し、5日ベクトルが10日ベクトルを下から上に突き抜けたら買いマークを出します。

だから買いマークが出たときはすでにボトムは出ており、売りマークが出たときはすでにピークが出ています。逆張りよりも遅くマークがでます。図の(aとa')(bとb')(cとc')(dとd')を比べてみれば、順張りのマークは遅れていることがわかります。 遅れて出るから仕掛けも少し遅れます。その結果次の小波動が小さいときはボトムの日に売りマーク、ピークの日に買いマークがでることさえあります。図の○のマークの多くがそれです。

だが次の小波動が大きいときは、少々遅れてマークが出ても大きく取れる可能性があります(逆張りのマークはこのとき大きく負ける)。

このように逆張りの売買マークと順張りの売買マークの性格は真反対です。小波動の大きさが想定している範囲内であれば逆張りが正解だし、小波動の大きさが想定外に大きくなったときは順張りが正解です。もっともよいのは次の小波動が大きくなるのか、想定の範囲なのかを予定して、逆張りでいくか順張りでいくかを決めることですが、これは極めて難しい。つまりは逆張りと順張りの使い分けをすることはできないといったほうがよいのです。

順張り・逆張りのどちらを採用するにせよ、必ず間違いは発生します。そこで間違ったという判断の基準を持ち、間違ったと判断したときは損切りするという投資態度であらねばなりません。あるいは先般来いってきたツールキットのように、仕掛け→決済の期限を決めて、利益が出ていようが損失が出ていようが、期限が来れば必ず決済するという方針とするかです。

私は今の相場つき(今年5月以来)では、一般銘柄の売買であれば、仕掛けて5日目に決済する。そのルールで最もよい売買成績が出る条件表を作る。というルールと作業が必要だろうと思います。日経先物については、(先物講座No.8) ツールキットの解説 で述べたように、「寄引売買」が最も簡単で利益がでるだろうと思っています。


(10.10.4) TOPIX 822P(-7)  日経平均 9381円(-21)  20.3億株 (1兆2353億円)


先週末の米国株は小幅高。 NYダウは10829ドル(+41)、ナスダックは2370P(+2)。

今日を入れてここ4日ほどは、米国株はいつ崩れてもおかしくない足型であるといっていますが、ナカナカしぶとい。崩れそうで崩れません。
  1. 4日前のナスダックの「高値圏でのタクリ足」。これは要警戒の足です。

  2. 3日前のNYダウの小陰線は、4日前日の下ヒゲ陽線に「はらみ」、5日前の小陰線と合わせて「両はらみ」となりました。ピーク・ボトムで出ることが多い足型です。

  3. 2日前のNYダウ・ナスダックは「新高値の陰線」でした。これだけで、ピークらしさは2ポイント。特にNYダウは上ヒゲが長かったので、だいたい足型からはピークだろうと思いましたが、そうではなかった。

  4. 昨日のNYダウは小さな陽線で、2日前の上ヒゲ陰線の範囲内での動きとなり、まあ「両はらみ」といってもよい足になっています。「両はらみ」はナスダックも同じです。
NYダウ・ナスダックともに中勢波動は上昇転換をしており、モデル波動に当てはめると現在は(A→B→C→D)の(D)であろうと思っています。もし足型が表現するように相場が崩れても(D→E)の下げは75日線までであるので、崩れたとしてもNYダウで400ドル、ナスダックで130Pほどです。そう大きな下落にはならないと思っていますが、一度は下落しないと、どうも「座りが悪い」。


東京市場は小幅安。日銀の政策決定会合が開かれていることでもあり、この思惑で円レートが一時94円手前まで円安修正したことから、上昇したものの「往って来い」となりました。

小波動のボトムはまだ3〜4日先になるのではないかと思っています。
  1. 日経平均の9日順位相関は明日にでも-80以下になろうとしていますが、25日順位相関はまだ+77.6という高い水準にあります。例え、ここで小波動のボトムが出たとしても先のピーク9704円を越えるような上昇は難しい。

  2. これまでの例では、ボトムの多くは5日ベクトルが-10以下になったときです。今日はまだ-4.1であるので、すぐにボトムとなることはない。
このように判断していますが、今最もインパクトがある材料は為替介入です。9月15日の介入以来、まだ円レートが92円台にならないためか、2度目の介入はされていないようです。 2010年9月15日に、2003年1月〜2004年3月の35兆円規模の円高阻止のために行った介入のグラフを掲げました。だいたいは死守すべき円レートを決めて、これを上回る円高になったときに介入しています。

だがそれは急激な円高を防止するということで、円レートの絶対水準を維持するというものではありません。徐々に円高になるのであれば「よし」とするという方針でした。2003年〜2004年の当初の9か月は117円がターゲットだったようですが、その後、なし崩し的に111円→106円へと防衛ラインは下がりました。10円の円高を緩やかにするために1年3か月の円相場の介入をしたのです。

この1年3か月の間に、輸出企業はなんとか円高になっても利益がでるように態勢を整えてほしい。そのために時間を稼ぐという為替介入でした。だから企業は1ドル80円になってもよいような態勢づくりをしているとは思いますが、日銀の9月短観で、企業が下期の円レートを89.44円と想定しているのは、あまりにも楽観的ではなかろうか。どうにも腑に落ちません。2兆円ほどを持って介入したからといっても、それで円高が修正されるほど為替市場は甘くありません。

日本がデフレである限り、円(通貨ないし国債)を持っていれば、円の値打ちはドンドン上ります。デフレ下では「お金」を「物」に変えることは大きなミスです。お金のまま持つほうがよい。去年は1億円していたものが、今年は9000万円で買えるのです。来年は8000万円で買えるかも知れない。じゃあ今は「物」を買うのは控えておこう。これがデフレです。

デフレと円レートの関係でいえばデフレが続く限り、円レートは上昇します。一番先にすることはデフレの克服なのです。逆にいえば来年は1億円になるかもしれないというムードが出てくれば、先を争って今8000万円のものを買います。買えば円レートは下がります。物を買わないから円高になるのです。物を買うようにする政策が最優先する政策なのです。その意味では、@2011年の地上波放送を終える。A地デジデ対応のテレビを買うとポイントがつく、Bエコカー制度でいまなら安く車が買える、こういった政策は正しい。


(10.10.5) TOPIX 832P(+9)  日経平均 9518円(+137)  24.5億株 (1兆5740億円)



米国株は反落。 NYダウは10751ドル(-78)、ナスダックは2344P(-26)。

ナスダックは「陰線の陰線はらみ」の後、「順下がりの陰線」となったし、9日平均線を下抜いてきたので、当面は調整入りだろうと思います。

日銀は追加金融緩和策を発表。3つあって
  1. 政策金利を0〜0.1%とする(従来は0.1%)

  2. 実質ゼロ金利は物価が安定するまで続行する(時間軸を明確化)。安定的な物価水準は表明しなかったがインフレ率1.0%が審議委員の多数らしい。

  3. 国債・CP以外にもETFやJ-REITを買い入れる(規模は5兆円)
ということでした。市場は概ねポジティブ・サプライズとして受け止めたようで、発表された1:40ころから日経平均は上昇し、ほぼ高値引けで終わる。 円相場も83.40あたりから83.99へ円安となったものの、引け後は再び円高に戻り、記事を書いている17:45では83.31円となっています。日銀の追加金融緩和では円安に持っていけなかった。

日経平均は「陽線つつみ上げ」となったので、一応は強い足なのですが、これをきっかけにドンドン上昇していくのか、あるいは(a)の臨時の追加緩和策、(b)の円売り介入のように、上昇が短命に終わるのかは不明ですが、小波動の判断からは、昨日いったように十分なボトムの証拠を出していないので、短命に終わるかなと思っています。


(10.10.6) TOPIX 844P(+11)  日経平均 9691円(+172)  28.8億株 (1兆7444億円)



米国株は急反発。 NYダウは10944ドル(+193)、ナスダックは2399P(+55)。

昨日、ナスダックは当面は調整入りだろうと思います。と書きましたが、大ハズレ。不明を恥じるばかりです。

シカゴ連銀総裁が、一段と大幅な追加緩和が必要であるといったことから、流動性相場への期待が高まり、NYダウ・ナスダックともに新高値を更新。

調整ともいえぬわずかな下落で終り、なお小波動は上昇中であることを明らかにしました。


日経平均も米国株同様に、終値ベースでは先の小波動のピークを上回りました。日経先物はザラバ高値をも上回っているので、昨日のザラバ安値が小波動のボトムであったとしてよいでしょう。

これによって中勢モデル波動の(A→B→C)の符号を振ってよいでしょう。次は(D)を目指すことになります。

(D)のメドは《デンドラ24》では最も高いメドの10059円、また200日線の10066円が意識されることになりますが、その前に7月の小波動のピーク9807円を上回るかどうかを注目です。7月のピークは「最後の下げ波動のスタート水準」です。


(10.10.7) TOPIX 846P(+1)  日経平均 9664円(-6)  21.9億株 (1兆4225億円)


米国株は利食い売りと金融緩和期待の買いでまちまちの動き。 NYダウは10967ドル(+22)、ナスダックは2380P(-19)。

円が82円台後半の円高になっているにもかかわらず、日経平均は下げませんでした。
  1. 日銀が追加金融緩和(特に時間軸を明らかにした)ことによって、インフレ率が1.0%になるまではゼロ金利を続けることになった。

  2. 11月のFOMCでは米国は大規模な量的緩和をするだろう。

  3. いっそうのドル安・円高が進む。

  4. 日本は、ゼロ金利のもとではさらなる量的緩和を進めるしかない(その手段は、ETFやJ-REITの買い入れ)。

  5. 過剰な流動性が市場にあふれ、コモディティや株式が買われるだろう。
こういうシナリオを市場は描いているようです。 いま円高になるのはしかたがないが、流動性相場に大きく期待する、といったところです。


(10.10.8) TOPIX 839P(-6)  日経平均 9588円(-95)  19.7億株 (1兆5079億円)



米国株は昨日と同じ。利食い売りと金融緩和期待の買いでまちまち。 NYダウは10948ドル(-19)、ナスダックは2383P(+3)。

日米市場は、今夜発表の9月雇用統計を見てみないと動きがとれないといった感じです。

ナスダックは調整入りかと思ったその翌日に新高値をとったものの、それは1日だけの上昇でした。その後2日間は小陰線が横に並び、方向性がはっきりしません。

日経平均は25日線をサポートラインとして小波動のボトムを表示しているので、小波動は上昇していることは確かですが、流動性相場への期待と円高懸念があって、やはり方向性がはっきりしません。9月の中間決算が発表されるようになると、動きが出てくるのかと思いますが、5月以来難しい相場が続いています。この半年で利益が出ている株式投資家は少ないのではなかろうか。


(10.10.12) TOPIX 824P(-14)  日経平均 9388円(-200)  18.9億株 (1兆4457億円)



日本が連休中のNYダウは11006ドル(+57)→11010ドル(+3)。ナスダックは2401P(+18)→2402P(+0)。

9月雇用統計が-9.5万人減と予想以上に悪化したにもかかわらず, 米国株式は小幅上昇。景気が悪化すればそれに応じた金融緩和がされるに違いない、という確信を市場は持っているので、悪い経済統計が出ても下げません。

米国は流動性相場(金融相場)に入っているといってもよいでしょう。だから9月雇用統計が+10万人増になっておれば、一段の金融緩和の期待がはがれ、流動性相場になってから上昇した分だけの株価下落があったかもしれません。流動性相場によって上昇した分とは、200日線を超えた部分としてよいでしょう。

グラフは9日順位相関と25日順位相関がともに+80以上になり、今日から警戒水準に入りました。経済統計が悪ければ流動性相場、発表が始まった7-9月の決算がよければ業績相場、どちらにしても米国市場は上昇するわけで、こういう都合のよいことはそうは長く続かないのではなかろうか。一番悪いシナリオは、経済統計が持ち直し、7-9月決算が悪い、というときです。

連休の間の米国市場がどちらかといえば堅調であったので、東京市場は高く始まる。しかし円が81円台に突入しても財務省の為替介入はでず。82円台が死守ラインだろうと予想して、92円台の円高局面で買った向きが失望してぶん投げたといった感じです。

いやしくも国が円高是正をしようと行動したのだから、たった一度の介入で終わってしまっては情けない。


(10.10.13) TOPIX 822P(-1)  日経平均 9403円(+14)  18.9億株 (1兆3388億円)



NYダウは11020ドル(+10)、ナスダックは2417P(+15)。

日経平均は円高修正ができず、海外高に追随できない。ただ今日は大陰線に陰線がはらんだので、ここで下げ止まるかどうかを見たいところ。

今日は「お知らせ」にあるように、大証ヘラクレスとジャスダックが統合されたことによるデータ修正(ゼロがそれをするのだが)があって、これをもとにして、過去のカナル24のデータの修正(ここは私が修正する)をすることに忙殺されました。よって今日は記事を書く時間がありません。

旧ヘラクレス銘柄のほぼ半数の桁数が変更になっているので、必ず「オンラインデータ」→「HPから株価データをダウンロード」→「桁数変更銘柄をダウンロード」をして下さい。その際に「変換単位」のファイルも必ずダウンロードして下さい。


(10.10.14) TOPIX 836P(+14)  日経平均 9583円(+180)  21.7億株 (1兆5332億円)



米国は、インテル・JPモルガンなど、いまのところ7-9月決算はよかったので株価は上昇。NYダウは11096ドル(+75)、ナスダックは2441P(+23)。

ナスダック・FT100・上海総合・WTIのグラフを掲げますが、すべてが200日線を上回っています。上海総合を除いては、先の上昇波動のピークを更新しました。

金もパラジユウムも原油も高く、まさに流動性相場(金融相場)である といえます。

金融相場は不況の打破のために低金利で通貨を多めに供給するが、実需(設備投資など)に使われず、金融商品の購買に向いたときに発生します。

米国、欧州の経済はよくありません。だから低金利政策を取ることは当然のことですが、米国はこれに加えて通貨をジャブジャブ発行しています。

右のグラフはサンケイ新聞2010年10月10日の日曜経済講座・編集委員田村秀男さんの記事にあったグラフです。(私は、日経・朝日・読売・毎日の記事は世間に迎合的で、たいしたことはなく、サンケイ新聞の記事が一番マトモであると思っています)

FRBの資産は2008年10月のリーマンショック以前は1兆ドルに満たなかったものが、今では2兆3000億ドルに膨らみました。2年間で1兆3000億ドル=100兆円以上の貨幣を市中にバラ撒いたわけです。

青色棒グラフはFRBがMBS(住宅ローン債権)を買い入れた金額を表わします。折れ線はNYダウです。FRBがMBSを買い入れるということは買い入れた分だけの通貨が市場に出回るということです。

折れ線と棒グラフは実にみごとに歩調を揃えています。つまりNYダウの上昇はFRBの通貨の大量供給によってなされたものです。2010年11月には、今度はMBSではなく国債などの買い入れをして通貨供給量を維持する。それだけならNYダウは横ばいになってよいのですが、さらなる通貨を供給するのではないか。つまり国債買い入れ額を増やすのではないか。という予想でNYダウは上昇しています。

中国は特に中央銀行が低金利政策をとっているわけではありませんが、中国の最低目標は、年率+8%の成長をするということです。そのためには当面は生産したものを輸出し、これで稼ぐ。大口輸出先は米国です。

そのためには「元」はドルに対して高くなってはいけない。そこで元売りドル買いをする。結果「元」が市中にあふれていくことになる。

中国の場合は景気が悪くないので、過剰に出回った貨幣はインフレ、行き過ぎればバブルを引き起こす危険性があります。

株価が200日線を超えていないのは日本だけです。今度日銀はゼロ金利にし、物価が+1%くらいになるまでは金融緩和策を維持すると表明しましたが、これはオオカミ少年と同じです。

1999年ゼロ金利にしたものの→2000年に解除→デフレが進行→2001年再びゼロ金利→2006年サブプライムローンを代表とするバブルでゼロ金利の廃止→2008年リーマンショック→それでもゼロ金利にせず→ようやく2010年9月にゼロ金利を表明。

これまで2度もゼロ金利決定→ゼロ金利を解除、という間違いをしているので、日銀の金融政策はほぼ信用されていません。

はたして、世界各国でおきているような流動性相場が日本でおきるのかどうか。米国のバーナンキは信用されているので株高→消費増→需給ギャップの縮小とよい方向に進む可能性は高い。だが失敗続きの日銀がどれほど信用されているのか。日本株だけが200日線を超えていないのは、金融政策および政府の経済対策がおそまつであると市場が判断しているからでしょう。


(10.10.15) TOPIX 826P(-10)  日経平均 9500円(-83)  18.9億株 (1兆2784億円)



米国は銀行株が足を引っ張ったものの、流れは追加金融緩和期待があって、あまり下げず。NYダウは11094ドル(-1)、ナスダックは2435P(-5)。

東京市場は円が一時81円を割れるなど円高が進んだが、財務大臣が「断固措置をとる」と何度も明言しているところから、円売り介入を警戒して株式売りはしにくい。だが現実には円高が進行しています。

9月日銀短観によると、企業が予定する円レートは89.44円でした。今のレートはだいたい予定よりも10%の円高が進んでいます。輸出した場合の売上げは10%減少するのだから、これが小さな問題であるはずはありません。

本来であれば輸出関連企業が多く採用されている日経平均はTOPIXに比べて安くなっても当然のところですが、財務省の円売り介入があるかも知れぬと、これが歯止めになって、そう下げていません。


TOPIXを中勢モデル波動にあてはめると、一応(A→B→C)が振れます。(B)でようやく75日線まで上昇し、(C)まで反落して、さあここから75日線を再び上抜き、(B)の高値858Pを上抜いて(D)を目指すか?という状況です。

逆に(C)と思っている817Pを下回るようだと、(C)の比定は間違いで、(C)は更に下位になることになりますが、(A)を下回らない限りは、(A→B→C)の底固めは崩れません。

最も危惧するのは、財務省の円売り介入がないことです。この場合は日本は為替には介入しないということが明らかになり、円は過去最高値の79.75円をアッという間に上回るでしょう。

もたもたしていてはいけない。日銀はたったの5兆円の基金を創設して債権やETFを買い入れるとしましたが、5兆円ではまったく足りない。先日いったように米国は2年間で2倍の通貨を供給しています。GDPの約10%の通貨を発行しています。ここへ日銀が5兆円の通過を発行したところで、それはGDPの1%でしかありません。35兆円の債券を買い入れれたとしても7%です。為替レートはA国の通貨発行量の伸び率(の予想)とB国の通貨発行量の伸び率(の予想)によって決まります。

本気で円安に誘導しようとするならば、まずデフレを退治」することです。デフレ下の状況ではなにをやってもよい金融政策は取れません。政府はデフレの責任を日銀に押しつけ、政府はデフレ政策(@国債発行の制限、A政府支出のカット、Bもう無駄が出てこないであろうコマかな財政仕分けに狂騒)をとっていては、経済政策の整合性はまったくありません。 目下のデフレ時代に必要なものは、@日銀が通貨をジャブジャブ発行すること、A政府は政府支出を増大することです。


(10.10.18) TOPIX 830P(+4)  日経平均 9498円(-1)  14.7億株 (1兆 33億円)



米国は、NYダウが11062ドル(-31)、ナスダックが2468P(+33)とまちまち。

東京市場は方向感なく、小幅の動きに終始する。売買代金も1兆円そこそこに減少。

ナスダックを中勢モデル波動に当てはめると、(A→B→C→D)となり、どこで(D)が出るのかを見ているところです。

新高値の大きな陰線、長い上ヒゲの陰線がでれば、(D)のピークらしさの可能性が高いのですが、いまのところまだ出ていません。


日経平均は(A→b→c)ときて、先日(b)の高値を上抜いたので、小波動のボトム(A→c)およびピーク(b→D)が切り上がりました。

今のところ小波動は下降中ですが、(c)9332円を下回らない限り、上昇波動にあります。

(D)9716円は(b)9704円をわずかにしか上回れていないので、この先もう少し高い(D')が出るのかと思っています。

なお(b,c)と小文字にしたのは、中勢モデル波動の(B)は75日線の近辺の水準、(C)は75日線から大きく下げた水準、値幅でいうと(A→B)の上昇幅の1/2〜2/3押しの水準ですが、(b,c)はこれより高い水準であったので、TOPIXを参考にして振った符号であるからです。

TOPIXは(A→B→C)ときて、(D)に向かってもよいのですが、なかなか75日線を上抜けません。ただ小波動のピーク・ボトムは切り上がっているので上昇波動にあります。

(A)800P→(B)858Pへ58Pの上昇をしましたが、(B)858P→(C)817Pへ41Pの下落をしました。(C)は(A→B)の上昇幅の70%下げに当たるので、中勢モデル波動の(A→B→C)の比定は、日経平均よりもわかり易かったのです。


(10.10.19) TOPIX 833P(+3)  日経平均 9539円(+40)  16.2億株 (1兆1144億円)



米国は続伸。NYダウは11143ドル(+80)、ナスダックは2480P(+11)。チャートは明らかに過熱していますが、底流に流動性相場への期待があるのでなかなか下落しない。

米国の7-9月決算は今のところよいようですが、ちょっと買われ過ぎたかなといった市場の判断で、アップル・IBMがまあまあの決算を発表しても、当面の材料出尽くしとして売られたのは気になります。

東京市場は今日も方向感なく、小幅の動きに終始する。日本が欧米のように流動性相場に入っていけないのは、デフレであるからです。デフレ下では現金あるいは預金がもっとも優れた投資先です。借金をすれば年々物価は下がるのに借金した金額だけが残る。できるだけ借金しないのがデフレ時代を生き残る唯一の方法です。

私事ながら、玄関のポーチが雨漏りしていたので修繕を頼んだら41万円ということでした。まあそんなものでしょう。それを1年ローン(アプラス)にかけたら、その金利は8000円でした。 この間にローン申請の手数料は業者が負担し、何度も契約書のために我が家に足を運びました。ローン会社は女性事務員に確認の電話をさせ、事務員は書類の整理をし、人手も、時間もかけて、8000円の(2 %)の金利をローン会社は得るわけです。人件費を考えると、41万円程度のローンではローン会社は2000円か3000円の利益を得るだけでしょう。

デフレはまことに経済を停滞させ、重たい空気を世間にかもしだします。 デフレの脱却が、第一番に優先すべき政府の仕事です。日銀は一応1.0%のインフレターゲットを(明確にではないが)表明しました。あとは政府が需要不足を補うための政策を出すときです。例えば消費税による財政収入は10兆円程度のものですが、これを向う2年間 0.0%にする。財源が不足すれば日銀が国債を引き受ける、という考えがあります。

日本にお金がないわけではありません。デフレはいつまでも続かない、将来はむしろ物価が上昇する、と皆が思えばすぐにも消費は増えます。いかに需要(消費)を掘り起こせるかです。例えば期限が2011年7月に迫った地デジ対応のテレビ、あるいはエコカーポイントが2010年9月まで、といった政策によって消費が促進したことを思って下さい。自民党の政策ではあったが、目下の経済情勢を考慮した経済理論に整合したものでした。


(10.10.20) TOPIX 823P(-10)  日経平均 9381円(-157)  18.7億株 (1兆3732億円)



中国が突如金利を0.25%引き上げたことから米国は急落。NYダウは10978ドル(-165)、ナスダックは2436P(-43)。

チャートが過熱していたのでズンと響いたようですが、中国は+8%の経済成長をすることが政権安定のための絶対要件です。今回の金利引き上げは、インフレ予防のためのものでしょう。

G20に向けて、元売りドル買いを少し自重しているようだし、元買いによる市中にあふれ出るマネーを金利引き上げによって少し押さえ込もうとしているのだろうと思います。急ブレーキを踏もうとしているのではないようです。

NYダウ・ナスダックのグラフは、昨日の陰線でピークを打ったとはいえません。今夜、昨日と同じ規模の陰線になれば、「切下がり陰線」となるので、小波動のピークらしさは4ポイント(@新高値、A切下がり連続陰線、B9日順位相関が+80以上、C25日順位相関が+80以上)となって、ピークらしさは5分5分になります。

東京市場は、米国安から大きく下げたが、中国が下げないのを見て少し戻し、タクリ足となりました。

中国の金利引き上げはこのタクリ足によって吸収されたと思いますが、残念なことにザラバで先の小波動のボトムをわずかに下回り、杓子定規にいえば、「ボトムの切り下がり」となりました。

ただTOPIXの(C→b')、日経平均の(c→b')の小波動は、その前の上昇波動に比べて、値幅も時間も極めて小さいので、その小さい小波動のボトムを下回ったが、それは重大視することではありません。

むしろTOPIXにおいては(A→B→C')でそれなりの大きさの小波動を形成するのではないか。日経平均においては(A→b'→C')がそれなりの小波動になるのではないかと思っています。 今日、小波動のボトムが切り下がったからダメだとは判断していません。


(10.10.21) TOPIX 820P(-3)  日経平均 9376円(-5)  17.7億株 (1兆2449億円)



米国は反発。NYダウは11107ドル(+129)、ナスダックは2457P(+20)。これによって小波動のピークらしさは3ポイントのまま。

日経平均は、米国の反発を受けて高く始まったが、すぐに売られる。

ところが10:20ころガイトナー米財務長官が、円とユーロについては「整合的な水準」で、ドルはこれ以上下げる必要はない、とインタビューにる答えたとかで円高が修正され、株価は急反発。

しかしこの材料はすぐに消えてしまい、再び円高方向に進むと株価も下げ、前日より安く終わる。円高修整の材料にはなりませんでしたが、米国は、円は81〜82円で妥当であると考えていることがわかったので、今後の円高進行のブレーキとなるのではなかろうか。

円レートのグラフを見ると、今年の4月までは、9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になったところ(青色○)で円高が止まり、ともに+80以上になったとき(赤色○)は円安が止まる、というわかり易い関係にありましたが、5月以降はこの関係は崩れました。

円高が止まるのは9日と25日順位相関がともに-80以下であるというのは同じですが、その後の反発は1.50円程度でしかありません。逆に円安が止まるには9日順位相関が+80以上(ピンク色○)のときです。早々と円高修整(円安)は終わってしまいます。

現在の9日と25日順位相関がともに-80以下をつけているので、少しは円高修整となってもよいタイミングですが、財務省の為替介入はないだろうし、11月早々のFOMCによってはさらなる円高になる可能性もあるし、とにかく東京市場の株価は受難の時期です。なにもしないのが一番正解か。


(10.10.22) TOPIX 824P(+4)  日経平均 9426円(+50)  14.9億株 (1兆 217億円)



小幅上昇。NYダウは11146ドル(+38)、ナスダックは2459P(+2)

日経平均は、なんとか75日線を割込むことに抵抗し、G20でよほどの決議がない限り、9400円は維持できそうな感じです。

5月に入って以来、HPで私が述べることは、「この相場は難しい」ということだけです。株価は円相場に連動していて、明日の予想さえ難しい時期です。

今日は2件の電話がありました。@先を予想してもうまくいかず、ちっとも利益がでない。やればやるほど損をする。A先のことが予想できないのだから、東研ソフトが最近言っているように、1日限りの売買をするしかないのではないか。 こういった電話でした。

そのとおりです。先行きが見通せないときは目先張りをするしかありません。目先張りに役立つであろうとして「日経先物ツールキット」を発売しています。その成績はハデではないが、着実に利益を積み上げています。

ところが、先物を売買するには2つのネックがあります。一つは年齢制限によって、日経先物の口座を開設することができないことがあること。もう一つは利益(年に20万円以上)がでたら申告し、納税せねばならないことです。

この2つのネックを解消するのはETFです。東証には日経先物に連動する「ETF」がいくつか上場されています。これら銘柄は信用取引で売ることもできるし、買うこともできます。あたかも日経先物を売買するのと同じことができます。

日経225銘柄に連動するようなETFが出来たのは、2001年7月13日のことです。 現在は、上図の5銘柄が日経225に連動する投信となっていますが、出来高が多いのは、1321「日経225連動方上場投信」(野村が運用、1株単位)と1330「上場インデックスファンド225」(日興が運用、10株単位)です。

2010年6月に発売した「日経先物ツールキット」のNo.8「日経先物売(4+5+7)によって、2001年7月13日から2009年12月31日までの8年半、日経先物をトレードしたときの成績は次のようになっています。
  1. 833回のトレードをして
  2. 20745円(1単位当たり)の利益があった。ラージ1枚(証拠金はだいたい60万円)の売買なら2,074万円の利益、ミニ1枚の売買(証拠金はだいたい6万円)なら207.4万円の利益です。
  3. 平均利益は24.9円
  4. 勝率は56.4%
  5. Pファクターは1.70倍
  6. 最大ドローダウンは-111.99万円(ラージのとき。ミニなら-11.2万円)
  7. PD倍率は18.52倍
「日経先物ツールキット」は日経先物を手本にして作ったものであるので、そこそこの成績がでているのは当然です。

右(図2)はコード1321「日経225連動型上場投信」の2001年7月13日以来の成績です。使った条件表は「ツールキット」のNo.8です。

1321の売買単位は1枚です。今日の値段でいえば、9520円が最低必要金額です。100枚仕掛けたときは952,000円。信用取引なのでこの1/3の証拠金(約30万円)があればトレードできます。手数料は楽天証券の例では、「一日定額」コースを選ぶと1日の約定代金が100万円までなら900円なので、1単位あたり0.9円としました(100単位の売買をすると95万円。往復で190万円になるが、日計りのときは片道の95万円を約定代金とみなすというルールになっている)。
  1. 819回のトレードをして
  2. 16932.9円(1単位当たり)の利益があった。1000単位の売買(ラージ1枚の売買に該当)なら1693万円の利益、100単位(ミニ1枚の売買に該当)なら169.3万円の利益です。
  3. 平均利益は20.7円
  4. 勝率は55.6%
  5. Pファクターは1.55倍
  6. 最大ドローダウンは-115.71万円(1000単位のとき。100単位なら-11.6万円)
  7. PD倍率は14.63倍
(図1)の日経先物の成績にやや劣るが、勝率(55%が基準)、Pファクター(1.50倍が基準)ともに基準を満たしています。

右(図3)は、コード1330の同時期の成績です。1321よりやや成績は劣るが、勝率55.8%、PF1.53倍と基準を満たしていて、不足はありません。

(コード1321のほうが日経先物の成績にやや近いのは、1321は1330よりも、日経先物によりよく連動しているということです。)


(10.10.25) TOPIX 821P(-3)  日経平均 9401円(-25)  14.0億株  (1兆 217億円)



米国はまちまちの動き。NYダウは11132ドル(-14)、ナスダックは2479P(+19)

G20が通過した後、円レートがどう動くのかが注目点でしたが、円売り介入がさらにしにくくなった現状では円安へ修整する可能性は小さく、現に今日は80円台半ばまでの円高となっています。

ただ最高値の79.75円を大きく超える(78円とか77円)ようだと別ですが、ここから1円2円の円高があって折込みずみである、緩やかな円高は株式相場を大きく崩す要因にはならない、といった見方が増えてきたのではなかろうか。

今日の円高を見ても、相場は小幅な動きに終始しています。

昨日は「日経先物ツールキット」のNo.8「日経先物売(4+5+7)」を使って、2001年7月13日から2009年12月31日までの8年半、@日経先物をトレード、Aコード1321のETFを信用取引でトレード、Bコード1330のETFを信用取引でトレード、したときの成績を掲げました。これによると、@→A→Bの順に成績がよかったのですが、今日は今年(2010年)1月4日〜今日(10月25日)までの成績を掲げます。

(図4)
日経先物をトレード。

金額はミニなら100倍、ラージなら1000倍する。
(図5)
コード1321をトレード。

金額は100単位なら100倍。1000単位なら1000倍する。
(図6)
コード1330をトレード。

金額は100単位なら100倍。1000単位なら1000倍する。

今年の成績は、過去8年半の成績の順位が逆転しています。最もよいのが、コード1330で、累計利益は1597円(100単位なら15.97万円)です。勝率・Pファクターも最もよい。逆によくないのは日経先物のトレードです。累計利益は1168円(ミニなら11.68万円)です。勝率は53.8%、Pファクターは1.57倍と劣ります。しかしこの3つは大きな差があるわけではありません。過去の成績から大きく逸脱してはいません。ということは、今後もNo.8「日経先物売(4+5+7)」による、日経先物や日経225に連動するETFのトレードはまず大きな失敗をしないであろうと思います。

さて、投資の「成績」で私が重視しているのは、@適度なPF(プロフィット・ファクター。1.5倍以上)、A小さいリスク(最大ドローダウン。証拠金の2倍程度まで)、B安定的な勝率(55.0%以上)です。これらによって、トレードする際に必要な資金が決まります。 昨日掲げた8年半の成績のうち、@Pファクターは3つとも1.50倍以上ありました。B勝率も3つともに55.0%以上ありました。これは合格です。残るAリスク(最大ドローダウン)ですが、
  1. 日経先物は-1119.9円(ミニなら11.2万円)
  2. EFTのC1321は-1157.1円(100単位なら11.6万円)
  3. EFTのC1330は-1251.6円(100単位なら12.5万円)
でした。だいたいにおいてミニ1枚(ETFなら100単位)の最大ドローダウンは10万円程度です。この予想されるマイナスを埋めるための余裕資金は必須です。 そこで日経ミニ1枚(ETFなら100単位に該当)を仕掛けるときに必要な資金はいくらかというと、
  1. 日経ミニの場合は、1枚当たり証拠金が約5万円+余裕資金10万円の合計15万円。
  2. ETFの場合は、100単位の約定代金が95万円なので、信用取引の証拠金が約30万円+余裕資金10万円の合計40万円。
となります。(図4)は必要資金が15万円のときの成績なのです。(図5)(図6)は必要資金が40万円のときの成績です。 もし45万円を用意して、日経ミニを3枚ずつトレードしたならば、累計利益1163.1円×100倍×3枚=34.8万円の利益がでていることになります。あと2か月あるので今後どうなるかは不明ですが、現在のところの資金効率は、
  1. (図4)の日経先物(実はミニ)の成績は11.68万円÷15.00万円×100=77.8%。
  2. (図5)のC1321のETFの成績は12.78万円÷40.00万円×100=32.0%。
  3. (図6)のC1330のETFの成績は15.97万円÷40.00万円×100=40.0%。
となります。資金効率ではなんといっても日経先物(あるいはミニ)のトレードが一番ですが、ETFのトレードにおいていも30%〜40%の利益率となっているのは、今の沈滞した株式市場では特筆すべき成績であるといえます。


(10.10.26) TOPIX 817P(-3)  日経平均 9377円(-23)  15.4億株  (1兆 814億円)



米国は小高い。NYダウは11164ドル(+31)、ナスダックは2490P(+11)

東京市場は、まだ1つとして明らかにはなっていませんが、そろそろ反転上昇してもよい時期にさしかかっていると思えます。

その@が、順位相関です。9日順位相関は-76.7へ低下しています。今週中には-80以下になりそうです。25日順位相関はまだ-46なので-80以下になるのは来週になりそう。そうなれば小波動のボトムらしさは、2ポイントが追加できます。

A25日騰落レシオは、今日は80.1。75まであと少し。25日前の日の値上がり銘柄数は1206銘柄、値下がり銘柄数は324銘柄なので、早ければ明日にでも75以下になる可能性があります。そうなれば1ポイントが追加。


B25日投資マインド指数は18.8で、15まであと一歩まできています。15以下になるには、少し大きな下げ(日経平均で-150円安くらい)が出たときでしょう。そうなれば1ポイントが追加。

C外国証券オーダー倍率は、今のところポイントには採用していませんが、1.30以上のときは楽観人気、0.75以下のときは悲観人気だと思っています。今日は0.87なので、米国市場が大幅安になるとかすれば、0.75倍以下になる可能性が高い。

以上のように、まだボトムらしいという証拠がどこにもありませんが、近々(来週前半か)小波動のボトムが出るのではないかと思っています。


(10.10.27) TOPIX 817P(-0)  日経平均 9387円(+9)  17.3億株  (1兆2412億円)



小幅高。NYダウは11169ドル(+5)、ナスダックは2497P(+6)。

ピークらしさのポイントになる足型は未だに出ず、順調に上昇を続けていますが、11月2〜3日のFOMCが迫ってきたので、なんらかの異変(大陽線となるか大陰線となるか)がありそう。

日経平均は、25日線と75日線でサンドイッチ状態です。25日線を上抜くのか、75日線を下抜くのか。

9日・25日順位相関が-80に近づいてきているし、25日騰落レシオは75.8まで低下していることを思えば、25日線を上抜いて上昇する可能性のほうが高い。

あまり書くことがないので個別株についてコメントします。定点観測の9銘柄のうちで、最も順調に上昇しているのは、@ソフトバンク、ついでA住友鉱です。今日はこの2銘柄の局面を。


9984「ソフトバンク」は5月に中勢モデル波動の(A→B→C)をつけました。これが確認できたのは(B)を上回った(d)の日です。

以来順調に波動のボトム・ピークを切り上げて上昇し(D→E)(F→E')の下げは75日線で止まりました。今は(F'→E'')への下げ途中にあると思われます。

(F')からの下落は穏やかな下げ方です((D→E)のように窓を空けての下げではない)から、今回も75日線の水準で止まる可能性が高い。

加えれば、最近には珍しく9日・25日順位相関が-80に向かっているので、ともに-80以下になったときが一番よい買い場になるかもしれません。

5713「住友鉱」は7月から8月にかけて(a→b→c)の「W底」を出しました。abcと小文字にしたのは、@ザラバベースでは(a)の安値は1056円、(c)は1053円とボトムが切り下がっているが、A終値ベースでは(a)が1070円、(c)が1073円とボトムは切り上がっているからです。

まあどちらにしても「W底」が確認できるのは(b)を上回った(d)の日です。

(d)以来、過剰流動性によって金価格が新高値をつけたことで200日線を上抜く上昇となりました。

図では(D)1455円としていますが、これは(F)と振ってもおかしくない上昇ぶりです。(D)からの下落は窓を空けていて急落に近いし、25日線で止まらなかったので、75日線水準までの下落を思っていたほうが無難でしょう。


(10.10.28) TOPIX 814P(-3)  日経平均 9366円(-21)  20.4億株  (1兆4678億円)



米国は小幅高。NYダウは11126ドル(-43)、ナスダックは2503 P(+5)

ピークらしさのポイントになる足型は未だに出ず、順調に上昇を続けています。

東京市場はFOMCが終わるまでは大きな材料はなく、小幅な動きに終始する。

日銀の次の政策決定会合が、11月2〜3日のFOMCの直後にもたれるということになりました。FOMCの金融緩和の規模によっては、日銀 は新たな金融緩和策を出すつもりであろう。との思惑で株価は一時的に上昇したが、線香花火に終わる。

今日はB6758「ソニー」、C9432「NTT」、D7203「トヨタ」の局面を説明します。

ソニーの中勢モデル波動の符号は(A→B→C→d)までを振ることができます。

当然に(D)は(B)より高くならないとなりませんが、(d)2804円は(B)2803円に較べて、わずかに1円高いだけです。(d)と小文字で符号を振ったのは、この点が不満であるからです。

この後(d)を上回り、200日線を超えるような上昇があれば立派な(D)になりますが、今は9日・25日順位相関がともに+80以上になろうかという局面です。

よって、そうはならず、モデル波動のように一度は75日線近辺(e)まで下落する可能性のほうが高いのではないか。

(e)まで下落して、図の(イ)のような「順上がりの3陽連」とか、(ロ)の「窓空け連続陽線」が出れば買いとすればよいでしょう。


NTTは中勢上昇波動になりそこねました。(a→b→c)はモデル波動どおりでしたが、(b')で(b)を上回れず、しかし(c')は(c)より上位で下げ止まりました。

つまり(b→c)の下げの小波動に(b'→c')の下げの小波動がハラまれたわけです。よって(b'→c')の小波動はないものとして見ればよいのです。

するとモデル波動の符号は(a→b→c→d)となり、ここまではモデル波動のとおりに動いていました。しかし(d)からの下げがいけません。モデルでは(e)の75日線近辺で下げ止まらねばならないのに、一気に75日線を割込み(x)まで下げました。

中勢上昇波動になり損ねたわけです。これは中勢上昇波動ではなく大きな往来相場(保合い)と判断したほうがよいでしょう。往来相場であるならば、逆張りが得意なところです。9日順位相関が-80以下になった(イ,ロ,ハ)がよい買い場であったように、今日も9日順位相関が-80以下になっているので、200日線あたりを上値目標にした買いができるかと思います。

念をいれるなら、「順上がりの3陽連」あるいは「窓空け連続陽線」が出たのを確認して買えばよいのですが、確認すればするほど後から追いかけて買うことになるので、利幅は小さくなります。

トヨタはモデル波動の(a→b→c)が完成するかどうかという局面にあります。

(a)は2806円、(c?)は2830円であるので、この後(a)2806円を下回ることがなく、上昇を始めたならば、(b)3155円を上回る高値(d)が出ることが期待できます。

25日順位相関はすでに-80以下になっているので、次に9日順位相関が-80以下になり、なおかつ(a)2806円を下回らないということになれば、よい買い場になると思います。


(10.10.29) TOPIX 810P(-3)  日経平均 9202円(-163)  21.5億株  (1兆4862億円)



FOMCを控えて、米国は様子見気分が強いのかマチマチの小動き。NYダウは11113ドル(-12)、ナスダックは2507P(+4)。

日経平均は25日線と75日線に挟まれた状態で推移していましたが、今日は75日線を完全に割込みました。

9月の鉱工業生産指数が前月比で-1.9%減と予想の-0.6%を大きく裏切ったことが1つ。もう一つは80円台半ばまでの円高が原因です

ただ今日の動きは日経先物の思惑が強く出た感じです。企業の4-9月中間決算が発表されていますが、多くの企業の想定円レートを80円とする(ソニーなど)のが多く、中には70円も視野にいれている企業(東芝)すらあります。

第一鉱工業生産がマイナスになっているのに円高が進むというのは矛盾した動きです。日本の景気と円レートはてんでバラバラに動いている。実に為替相場は難しいことをつくづくと思い知らされる悩ましい状況です。

今日はE8604「野村」、F1812「鹿島」の局面を説明します。明日に述べる2銘柄を含めてどれも「買い」とは判断できない銘柄です。

野村は、一目見れば判るように、この5か月で一度も75日線まで戻ったことがありません。

中勢モデル波動で、初めて買いを考えるのは(A→B→C)となったときです。(B)は75日線の付近まで戻っていることが必要条件です。ということは、野村はこの5か月間で株価が一度も75日線まで反発していないのですから、(A→B)すら出ていない状況です。

こういう銘柄は買う対象ではありませんが、わずかに希望が持てるのは(m→n)の過程で「順上がりの3陽連」を出したことです。(m)397円の水準(要は400円割れ)では買ってみたいという勢力があった証拠です。

その後(m→n→x)となっていますが、(n)が75日線まで到達しなかったのは不満です。400円割れは安いという確信があれば、75日線まで戻ってもよかったのに戻れなかった。よって(x)はまだ下げる余地があります。(m)397円を下回るのかどうかが注目点です。 397円を下回れば当分「買い」の目はありません。下回らず75日線まで上昇すれば、ようやく野村も買いの候補になります。現状では買いの銘柄ではありません。


1812「鹿島」は、今のところジリ貧です。小波動のピークは(L'→l→n)と切下がっているし、ボトムも(c?→m→a?)と切り下がっています。よいところはありません。

グラフで見てよいところはないのに買いを入れる投資家があります。これは「値ぼれ」による買い物でしょう。

投資において最も重要なことは、トレンドの予測です。上昇トレンドに転換しそうなのか、下降トレンドに変化しそうなのかの判断です。今鹿島を買っている投資家はこの判断をしていません。単に株価が安くなったから買おうというだけのことです。

鹿島を狙うのは、図の75日線の(b?)まで上昇し、その後下落して(a?)より上位で「ボトムらしい」と判断できたときです。それ以外は買い対象になる銘柄ではありません。


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