TOPIXをどう見たか・判断したか (2010年 5月)

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(10.5.6) TOPIX 956P(-30)  日経平均 10695円(-361) 25.8億株 (2兆 263億円)



日本がGW中に米国の立会いは、4/30、5/3、5/4、5/5 の4日がありましたが、ギリシャ問題から乱高下する。

NYダウは(4/29)11167ドル→(5/5)10867ドル(-300ドル)-2.7%安。

ナスダックは(4/29)2511P→(5/5)2402P(-109P)-4.3%安。

FT100は(4/29)5617P→(5/5)5341P(-276P)-4.9%安。

上海総合は(4/29)2868P→(5/5)2857P(-11P)-0.4%安。

とギリシャに近い市場ほど下落しました。

東京市場はこの4日の世界の市場とのギャップを埋めるべく、大幅安で寄り付きましたが、その後は小動きに終始。日経平均は(4/30)11057円→10695円(-362円)-3.3%の下げであるので、まあしかたのない下げ幅でした。

ギリシャ問題はさほど大きなショックを与えるものではないと思っていますが、NYダウ・ナスダックは2月5日を小波動のボトムにして4月26日まで53日間も上げ続けていましたから、ギリシア問題をキッカケにして調整をし始めたということでしょう。

ギリシャ問題が注目されたところで、主要な米国企業の業績はリーマンショック以前の水準まで戻っているというし、日本企業も5月末のPERは20倍を割込むのではないかと思っていますから、株価が大きく下落することや上昇トレンドが崩れることはなく、米国株は日柄調整(20日くらい。5月下旬までか)に入ったのでしょう。

日経平均のグラフで、@最も強いときは(g)が小波動のボトムとなって(F)の高値を更新するという見込みでしたが、そうはならず。A今日は25日線を大きく下回ったので75日線で止まって(E')となるのかどうか、Bあるいは200日線まで下落して(E')となるのかどうか、です。

200日線というのは景気の好況・不況を表現するものだと思っています。株価が200日線を大きく割込むなら景気が後退期に入るようだと判断してもよいのですが、現在の企業業績は予想の上方修正が相次いでいます。不況期に入るとは思えません。よって株価が200日線を下回るということは考えていません。


(10.5.7) TOPIX 956P(-30)  日経平均 10364円(-331) 31.1億株 (2兆2597億円)



米国市場は一時は暴落状態となる。NYダウは昨日に続いてギリシャ問題を嫌気して下落していましたが、PM2:40ころに大量の誤発注が出たそうで、ザラバで過去最大の998ドル安まで下げる。その後650ドル戻して引けるというメチャクチャな動きとなりました。

NYダウは10520ドル(-347ドル。-3.20%)と大幅安。ナスダックも2319P(-82P。-3.44%)。

ナスダックの中勢波動は、A1(09/3/9)が上昇第1段目のスタートで、a1(10/1/11)まで213日間の上昇をしました。その後75日線を12日間下回ったのでA2(10/2/5)が第2段目のスタートとなり現在に至っています。

(A1)と(A2)が2つの中勢上昇波動のスタート点ですが、(A2)は(A1)よりも上位にあるので、中勢波動のボトムは切り上がっている→「大勢波動は上昇中である」と判断できます。だが昨日のザラバ安値が(A2)を下回っていたならば、中勢波動のボトムは切り下がった→「大勢波動は下降転換した可能性が出てきた」という判断になるところでした。(まあ昨日のザラバ安値が人為的なミスによるものであれば、そう杓子定規に考えなくてもよいですが)

とにかく昨夜の米国市場はパニック状況にあったようで、円レートは一時87円台/ドル、110円台/ユーロでした。1日でこれほどまで円高になるか?という水準まで上昇。

日経平均は前日比-222円安、日経先物は-460円安で寄り付き、連日で大きな窓を空けました。ただその後はさほど下げず戻り歩調に転じました。

ユーロ圏全体の2%ほどの経済規模でしかないギリシャに、なぜ世界がこれほどまで振り回されるのかよくわかりませんが、円レートの急激な変化は企業業績に跳ね返ってくることは確かです。だがそれにしても企業の利益が吹っ飛ぶとというほどのものではありません。

日経平均の中勢波動は(A1→a1)の第1段目の中勢上昇波動に続いて、現在は(A2) をスタートとする第2段目の中勢上昇波動の途中にあります。今日の日経平均は75日線を大きく下抜き200日線の水準まで下げています。あと数日のうちに75日線を上回れば、(A2)からの中勢上昇波動はまだ継続していると判断できますが、75日線を大きく下回ったままであるならば、4月5日の小波動のピーク(a2?)が中勢上昇波動のピーク(a2)になります。

(a2?)が第2段の中勢上昇波動のピーク(a2)になったとしても、株価が(A2)を下回るまでは大勢上昇波動は持続しています。いまは大勢上昇が下降に転じたという兆候はまったくありません。

上昇波動が下降に転じたのではないかと判断するのは、中勢上昇波動の「最後の上昇小波動のスタート点を下回った時」です。例えば(A1→a1)の中勢上昇波動の最後の上昇波動のスタートは(b)でしたが、(a1→A2)の下落でも(b)を下回ることはなかったので、(A2)からの上昇は第2段目の中勢上昇波動になる可能性が強かったのです。

今回の第2段目の中勢上昇波動が(a2?)で終わったとしても、その後の下落が(c)の9867円を下回らない限り、「中勢上昇波動は切り上がっている→大勢上昇波動は持続している」ということになります。

《デンドラ24》で下値メドを見ると、今日のところは上から順に、@10545円、A10432円、B10205円、C9978円 となっています。いつもいうことながら、上からABの下値メドになれば株価的には小波動のボトムらしさのポイントになります。

今日の日経平均のザラバ安値は10257円であるので、@AはクリアしたがBは少し及ばなかった。だが初めて下値メドを出した昨日の下値メドは、@10659円、A10432円、B10318円、C9978円 でした。これによるとABの水準をクリアしているので、今日のザラバ安値10257円が小波動のボトムになったらしいと思われます。

ただし小波動のボトムらしさのポイントは、@新安値の、Aデンドラの下値メドをクリア、B条件表No.2が買いマークを出した、の3ポイントでしかありません。あと2〜3日経過すると、C9日順位相関が-80以下、D25日順位相関が-80以下 というポイントが加点されていくのだろうと思います。小波動のボトムと判断するにはまだ2〜3日かかります。


(10.5.10) TOPIX 944P(+12)  日経平均 10530円(+166) 24.4億株 (1兆8109億円)



4月の雇用統計は+27万人増と予想の+19万人よりもよかった。しかも3月の16.2万人が+23.0万人に修正され、3月4月と雇用は大幅な改善となっていることが明らかになりました。

しかし米国市場はこれを評価せずに、ギリシャ問題を重視して先週末は続落する。 NYダウは10380ドル(-139)、ナスダックは2265P(-51)。

ナスダックは2日連続で75日線を割込みましたが、今日発表されたEUとIMFによる総額7500億ユーロの緊急措置を受けて、今夜にでも75日線を回復するのではなかろうか。


日経平均は、円高が収まったため反発する。今(18:00)現在は93.39円/ドル、121.70円/ユーロまで円安に振れているので、このままだと明日にでも75日線を回復する可能性があります。

今日の75日線水準は10655円ですが、明日日経平均が10655円まで上昇 したとしても、25日順位相関は-83.1に低下します(9日順位相関は-73.3)。

今日現在の小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.2が買いマークを出した、B《デンドラ24》の下値メドをクリア、の3ポイントですが、明日はC25日順位相関が-80以下となるので、4ポイントになります。

さらにいえば先週末の東証1部の連結PERは25.52倍まで低下しています。5月末には20.0倍くらいになるのではないかと(根拠はないが)思っています。今期の増益率が市場が予想しているように30%であれば22倍以上であっても妥当です。今日の日経平均の水準は割安であるといえます。これを1ポイントとすれば、明日の小波動のボトムらしさは5ポイントといってもよいでしょう。


(10.5.11) TOPIX 932P(-12)  日経平均 10411円(-119) 27.1億株 (1兆9261億円)



EUおよびIMFの約90兆円規模の緊急措置の発表を受けて、欧州・米国株は急上昇。 NYダウは10785ドル(+404。+3.89%)、ナスダックは2374P(+48。+4.81%)。

ナスダックは75日線を回復。9日線まで戻ればなんとかなるのではないか。

海外株の急反発を見て、今日の東京市場は続伸となるところでしたが、昨日は121円台/ユーロになっていた為替が、117円台/ユーロへと、4円ほどの円高に振れたために高寄り後はジリ貧となる。 始値から230円下げて大陰線で終わりました。


目下のところ小波動のボトムらしさは、@新安値、A条件表No.2が買いマーク、Bデンドラ24の下値メドをクリア、C25日順位相関が-80以下、の4ポイントです。明日はD9日順位相関が-80以下になるはずだから、明日はボトムらしさは5分5分の確率になります。

ほかの指標を見ると、25日騰落レシオはまだ95.0なので安い水準(75.0)にはまだ遠いが、25日投資マインド指数は24.1と低い水準の目安の15.0まであとわずか。また外国証券オーダー倍率は0.85倍で目安の0.75倍までやはりあとわずか。

トヨタが決算を発表し、10年3月期の営業利益が+1475億円(前期は-4670億円の赤字)。今年2月時点でも-200億円の赤字予想だったから営業黒字になったのは心強い。今期(11年3月期)は+2800億円の予想。

この前提となる為替レートは、90円/ドル、125円/ユーロであるので、今日の92円台のドルはよいとしても、117円台のユーロはマイナス材料です。やはりユーロ安が一服しないといけない。

昨日の東証1部の連結PERは24.05倍まで低下しています。今日は株安と決算発表によって23倍くらいまで低下したのではないか。日経225銘柄のPERは22.73倍まで低下しているので、日本株はもう妥当な株価水準に達していると思ってよいでしょう。


(10.5.12) TOPIX 932P(+0)  日経平均 10394円(-17) 25.7億株 (1兆7491億円)



米国は小幅安。 NYダウは10748ドル(-36)、ナスダックは2375P(+0)。

日経平均はこの4日間は75日線と200日線に挟まれたゾーンで推移しています。

75日線は中勢波動の基準となる線であるので、これを長期間下回る(5日以上を目安にしている)あるいは大幅に下回る(カイリ率が-5%を目安にしている)ならば、中勢上昇波動が終わったのではないかと考えなければなりませんが、現状ではまだそういう状況には到っていません。

200日線は景気循環(企業業績)の基準となる線です。株価が200線を 長く下回る(5日以上を目安にしている)あるいは大幅に下回る(カイリ率が-5%を目安にしている)ならば、景気は後退局面に入った(企業業績は頭打ち)と考えなければなりませんが、まだそういう状況にはありません。

日経平均の波動を見ると、(K)が中勢上昇波動の出発点です(Kの日の75日線からのカイリ率は-10%だった)。(K→D)が第1段目の上昇小波動で、(E→F)が第2段目の上昇小波動です。中勢上昇波動が終わったことが確認できるのは、株価が(E)の第2段目の出発点(9867円)を下回ったときです。この場合は、昨年第1段目の中勢上昇波動が終わった後、8月31日から11月27日まで約3か月(58日間)の調整をしたように、小波動で2段または3段の下落をしてもおかしくはありません。

だが今のところ株価が(E)を下回るようなマイナス材料はありません。NYダウがザラバで-1000ドル安をつけ、これに連動して円が87円台/ドル、110円台/ユーロになったときが(E')の水準です。おそらくは(E')でギリシャ問題のマイナス材料はほとんど織り込んでいると思っています。

そうであれば(E')以上の下落は考えにくく、中勢上昇波動は持続していくだろうし、決算発表があいつぎ、10年3月期に赤字であった企業も今期は黒字化するということが日々明らかになっている現在では、200日線を大きく割込むということも考えにくい。 為替の予測は難しいので、為替を元にした株価推移の姿は描けませんが、国内の企業業績を手がかりにするならば株価が(E')を下抜くことは考えられません。


(10.5.13) TOPIX 947P(+15)  日経平均 10620円(+226) 22.7億株 (1兆5942億円)



米国は反発。 NYダウは10896ドル(+148)、ナスダックは2425P(+49)。

ギリシャ問題が沈静化しそうとの期待で欧州・米国株価は上昇。これに伴って過度の円高が修正され、今日は93円台/ ドル、118円台/ユーロ。

今日は為替が落ち着いていたことから、ようやく本筋の企業業績に目が向き、日本株は割安ではないかの反省が出てきたように思われます。実際のところ、昨日の東証1部のPERが22.15倍まで下落したのは行き過ぎです。

今日13日で2010年3月期決算の企業の半数以上が決算発表をすませました。GW明けからの連結PERの推移は、28.11倍(4月30日)→26.29倍(5月6日)→25.52倍(5月7日)→24.05倍(5月10日)→23.57倍(5月11日)→22.15倍(5月12日)と連日で0.5〜1倍(ポイント)ずつ低下しています。

業績を発表した企業数は半分だが、全部の利益額の80%を占めるそうなので、ここから先は連結PERが急速に低下することはなさそうですが、5月末にすべての3月期決算の企業が業績を発表し終わったときには、連結PERは20倍になっているという「カン」は実現すると思われます。

今日の日経平均は10600円台に戻りました。だがこれでもPERは22倍台です。5月末に20倍割れとなれば、10600円水準の日経平均は割安であることは明らかです。20倍割れとなったときは、外国証券のオーダーは買い越しに転じるでしょう。外国人は長期的なバリュー(割安・割高)に基づいて投資するので、いったん買いはじめたならば、1か月や2か月で買いを納めることはありません。日本株はギリシャ問題を超えて、再度の上昇波動に戻るのではなかろうか。


(10.5.14) TOPIX 936P(-11)  日経平均 10462円(-158) 25.7億株 (1兆8230億円)


米国株価は利食い売りに押される。 NYダウは10782ドル(-113)、ナスダックは2394P(-30)。

一昨日の上昇幅の2/3を失いましたが、両指数とも75日線の上にあり、中勢上昇波動は壊れてはいません。

日経平均とNYダウはほぼ同じ水準にあります。NYダウが-113ドル安したならば、日経平均がNYダウに完全に連動するのであれば、日経平均は110円〜130円安であればつりあいます。

ところが、今日の日経平均は-167円安で寄り付き、-158円で引けました。日本株は米国株の下げ以上に下げ、米国株の上げほどには上げないという、なんともなさけない格好になっています。

昨日の東証1部の連結PERは、 21.29倍まで低下しました。現在のところ世界的な連結PERは15倍というのが基準です。東証のPERが21.29倍というのはこの基準からは割高に思われますが、そうではありません。 企業がドンドン成長する時代には、PERが30倍に買われていたとしても、将来1株当たり利益が2倍になればPERは半分の15倍に低下します。現状のPERが30倍と割高に見えても、1年か2年先にPERは15倍になって世界標準のPER15倍に釣り合います。(株式投資というものは現状を現在のデータで判断するのではなく、現状を将来の予想データで判断することが最も重要なのです。将来の予想ができない人は株式投資で利益を得ることはできません。)


企業が成熟したときでも、PERが15倍以上でも妥当であるという水準があります。それは配当利回りが重視されるときです。現在の国債(10年もの)の利回りは、たったの1.30%でしかありません。日本国内の投資家にとって、1.30%を超える利回りになる投資物件は貴重なのです。 株式を所有していれば、6か月あるいは1年に1度、配当金を得ることができます。もし100万円で株式を買って2万円の配当を得ることができるならば銀行預金の利子よりも、国債の利子よりもうまい利子(配当)所得を得ることができます。

現在の配当利回りは1.60%です。これは国債利回り1.30を手本にしています。日本の投資家は企業の配当リ回りを、国債の利回りに近いほど評価しているのです。このように配当利回りという基準が一方にあるので、配当利回りが国債利回りから大きく逸脱するような株安になることはありません。企業業績が増益に転じたいまでは配当金は増加します。配当利回りは国債に比べて大きくなります。企業の配当金が増えれば、この先の株価は上昇するという結論になります。


(10.5.17) TOPIX 920P(-16)  日経平均 10235円(-226) 26.1億株 (1兆8006億円)



先週末は欧州市場が大幅安になり、これを受けて米国株価も下落する。NYダウは10620ドル(-162)、ナスダックは2346P(-47)。

欧州株式市場はユーロの大幅安を受けて大きく下落しました。リーマン破綻後の信用パニックが再現するかのようですが、金融危機を救う方法は2年前に学んだばかりです。

1998年からの日本における金融パニックを見て米国が学び、今回のサブプライム問題ではすばやい手を打ちました。

今回のユーロ圏の信用不安に対しては米国が行ったのと同様の処方をしようとしています。すなわち不良国債の買い入れです。EUが腹をくくってこれを押し進めるならば、今の混乱状況は収まります。

日本はギリシャの国債はほとんど所有していませんから、EUの金融不安とは無縁の存在のはずですが、昨日のようにユーロが112円/ユーロまで安くなるとEU圏へ輸出している企業にはある程度こたえます。ソニー株が下落しているのはその1つの原因です。 為替は実に難しいので、私の手に余るということはしょっちゅういってきましたが、現状でもまったく予断ができません。グラフを見て、ボトムらしいと判断しても、その夜の為替次第では簡単に新安値に下落することもある。

今の日経平均はグラフ(チャート)から判断できるような状況にありません。私は4月30日にすべての日経先物の建て玉を手仕舞って、GWを過ごしました。その後株価は5月6日から、わけのわからない動きとなっているので、5月に入ってからは1度の売買もするチャンスはありませんでした。ただし《リアル24》のユーザーのためにリアルタイムのデータだけは受信しています(自身の売買には何も役立っていません)。

わけがわからないときは、何もしないのが正解です。動きが激しいから利益が出やすそうに思うが、その損益の原因はわけがわからない為替が決定するので、まあ賭け事に等しい。

上海総合は企業業績を表現する200日線を下回って半月になります。今日現在では株価は200日線を大きく下回っています。どうやら中国経済は、成長によるマイナス要因(バブル)よりも安定的な成長を目指しているようです。

株価が200日線を下回ったということは、中国の企業業績はこの水準で停滞するだろうということです。急速に成長するよりもじんわりと成長するうが望ましい。200日線を下回った中国株は、(a)(b)では9日順位相関と25日順位相関がともに-80以下になるまで調整しました。今回もその現象は(c)で出ています。よってここからは底値探りをして、その後(c)から75日線の(C)まで反発するのではなかろうか。


(10.5.18) TOPIX 913P(-6)  日経平均 10242円(+6) 23.1億株 (1兆5719億円)


米国は欧州信用不安による影響から、脱却してきたのではないか。昨日はザラバで大きく下落したものの反転し、結局小幅高で終りました。

NYダウは10625ドル(+5)、ナスダックは2354P(+7)。これによって陽線の下ヒゲの長い足になりました。

この水準は75日線の水準であるところに価値があります。すなわち米国株は75日線を下値の限界であると考える投資家が出てきたということです。

75日線を大きく(長く)割込んでいない現在、米国株はなお中勢上昇波動を継続しています。


東証1部の連結PERはとうとう18.40倍まで低下しました。私の基準では今期の業績の伸び率が20%以上あるときの妥当PERは22.0倍です。

通常であれば、PER22.0倍を中心にして24.0倍になれば割高、20.0倍になれば割安と判断するところですが、ECの信用不安があるので、妥当な22.0倍を上限と考えると、中心を20.0倍、18.0倍以下は割安としておきます。

今日は三菱UFJが決算を発表し、前期(10年3月期)は3800億円の黒字、今期(11年3月期)は4000億円の黒字予想ということなので、今日の連結PERは更に低下します。 おそらく今日のPERは18.0倍を下回っていると思いますから、日本株は非常な割安水準にあるといえます。

日本は米国に比べて、EC問題に過剰反応をしているのではないかと思っています。ユーロがどんどん安くなったとしても、日本の輸出に決定的なダメージは与えません。 2008年の財務省貿易統計によれば、日本の最大の輸出先は米国ですが、そのシェアは18.9%、ついで中国の16.0%。EUは全部あわせても14.1%です。輸出先の地域別シェアを掲げると次の通りです。
  1. アジア  (49.3%)
    @中国  16.0%
    A韓国   7.6%
    B台湾   5.9%
    C香港   5.2%
    DASEAN 13.2%
  2. 北米   (18.9%)
  3. EU    (14.1%)
  4. 中東   (13.2%)
  5. 大洋州  ( 2.7%)
  6. その他  (10.3%)
EUへの輸出シェアは大きくありません。日本のECへの輸出シェアは対アジアの1/3でしかない。日本の輸出の半分はアジア向けです。日本の経済はアジア経済に半分をゆだねています。EUはアジア・米国につぐ3番目の顧客でしかありません。だが株式市場はユーロ安→輸出株の下落という短絡的な行動をしています。これは間違っているのではないか。

いつでも浮利をもとめる投機マネーがあります。いまは投機マネーは@原油から離れ、A株式から離れて、Bユーロを売り、C金を買い、D少し前はリスク資産であると思われていたドルを買う、という動きになっています。

現在進行している投機の結果、おそらく原油は割安になり、株式は割安になり、ユーロは割安になります。そのとき投機熱が収まりだせば、割安なものは妥当な水準に戻ります。 つまりは、原油高、円安(対ユーロ)、株高、金安、となると思っています。ユーロ安で狼狽してはいけない。株式はすでに割安ゾーンに入っています。


(10.5.19) TOPIX 910P(-3)  日経平均 10186円(-55) 24.5億株 (1兆6658億円)



米国は反落。 NYダウは10510ドル(-114)、ナスダックは2317P(-36)。昨日の下ヒゲ陽線を下回ることはなかったが、75日線の攻防となる。

東京市場はユーロに振り回されています。今日は前日より3円以上も円高(ユーロ安)の111円台/ユーロになったため、一時は昨日の米国株の下げ以上に安くなったが、その後112円台まで戻したので、株価もこれに連れて反転して引けました。

日経平均はザラバ安値10041円と10000円割れ寸前まであって、ユーロ安が一服したことで反転しましたが、ユーロ高が進めば10000円を割込んでいたでしょう。

為替レートが1日で3%動くことは稀です。その稀な現象が、ことユーロについては毎日のように発生しています。投資家の相場の判断基準はユーロしかないかのようですが、どういうときでも多方面からの判断(小波動のボトムらしさ)は重視しておいたほうがよい。

現在のところ、@新安値の、A陽線で、B25日順位相関が-80以下、C25日投資マインド指数が15.0倍以下、D《デンドラ24》の下値メド(上から3番目)をクリア、E連結PERが18.24倍と割安。合計で6ポイントです。

今日の株価がボトムをだした確率は60%ほどでしょう。ここからは買いのほうが有利であるといえます。

最近の小波動のボトム時に《デンドラ24》の下値メドはどうであったかを掲げると、(d,c,b)はいずれも上から3番目のメドを少し下回ったときが小波動のボトムとなっています。現在の(a)は(d,c,b)と同じ状況にあります。

むろん上から4番目の最も安い下値メド以下まで下落する例もありますが、確率的にはそれは稀です。だいたいは今日の株価水準が下値であると判断してよいのではないか。


(10.5.20) TOPIX 898P(-12)  日経平均 10030円(-156) 20.5億株 (1兆5053億円)



欧州の株安を受けて、NYダウは10444ドル(-66)、ナスダックは2298P(-18)

朝方1-3月期のGDPは前期比+1.2%(年率+4.9%)と発表され、日本の景気回復力は強いということが数字上で明らかになりましたが、市場にはまったく響かず。相場は日ごとに乱高下(下ブレするほうが多いが)するユーロに左右されています。

先の予想ができないときは、気分によって相場の強弱が決定します。その強弱の気分の結果、株価が上昇・下落をし、これをみて相場の次の強弱が決定する、ということを繰り返しています。

要するに現在の株価が割安か割高かのバリュー(価値)の判断は脇におかれて、株価が下落すれば弱気になり、株価が反発すれば強気になるという追っかけ」の判断が相場を支配しています。これは異常な事態です。皆が自己の判断基準を放棄して株価の上昇・下落だけから投資態度を決めている。こういうやりかた(あるいは時期)はそう長くは続きません。

日経平均・TOPIXは9日順位相関・25日順位相関がともに-80以下になり、安値圏にあることは明白ですが、欧州信用危機による不透明感という霧が市場を覆っているので、突っ込み買いあるいは押し目買いをする投資家は少ない。

だが株価が下がれば下がるほど底値に近づいているわけで、大きく下げた現在は、買いが有利であることは確かです。

現在のところ日経平均の小波動のボトムらしさのポイントは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B25日順位相関が-80以下、C《デンドラ24》の下値メドをクリア、D25日投資マインド指数が15.0以下、ここへE連結PERが18.07倍と割安、と続いています。明日も幅広く銘柄が下げるならばF25日騰落レシオが75以下になります。

今日の段階でボトムらしさは6分、明日騰落レシオが買いとなれば7分です。6つないし7つの要素が安い安いと表現しているのだから、ここからさらに下落が続くとは思っていません。


(10.5.21) TOPIX 879P(-18)  日経平均 9784円(-245) 25.9億株 (1兆8955億円)



米国は大幅安。NYダウは10068ドル(-376。-3.60%)、ナスダックは2204P(-94。-4.10%)。5月6日にわけがわからない原因でNYダウがザラバで1000ドル近く下げましたが、その水準に近づく。

昨日下げた原因も、金融規制法案が上院で可決されそう(今日可決した)だとか、失業保険受給者数が思ったほどに減らなかったとか、大きな材料ではなかった。欧州の信用不安があるものだから、わずかの悪材料であっても大げさな行動に駆り立てられています。

日本はもっとビクビクしており、マイナス材料は通常の何倍にも評価されて下落しています。 今日の下落によって、中勢波動は下降波動に転換したらしく思われます。(K)から第2段目の中勢上昇波動がスタートしましたが、(K→D)の第1段目の小波動ができ、(E→F)の第2段目の小波動ができていました。 (F)からの反落の過程で(g')は25日線を少し下回ったところでしたが、翌日から窓空けの2連続陽線となったので、(F)を上回る新高値を目指すのかと思いました。(ただしg'の小波動のボトムらしさは@新安値、A順上がりの陽線 の2ポイントでしかなかったが)

ついでボトムになるかと思われたのは200日線の(e')です。(e')の日のボトムらしさは3ポイントでした。その後株価が200日線を下回って初めて陽線となった5月19日には6ポイントになったので、ここからは反発する可能性のほうが高くなったと判断していましたが、そうはならず。昨日はザラバで10000円を割込むほどの下落。今日は寄り付きから大幅安。とボトムらしさが出てきません。 どころか(E→F)のスタート点の(E)9867円を下回ったので、(K)からの中勢上昇波動は終り、(F)をスタートとする中勢下降波動に転じた可能性が強まってきました。

連結PERが18.0倍を切っている現在ですから、バリュー(株式価値)面からは(E)を下回るはずはないと思っていましたが、欧州のファンド筋はどうしても株式を売らねばならないワケがあるようで、問答無用(バリュー無視)に日本株を売ってきては、(E)を割込むのも、くやしいがしょうがない。売り切るのを待つしかない。

小波動が大きく下げるときは、小波動のなかに2つの下落が含まれることが多い。

例えば(A'10397円→A9076円)の下げです。まず(a)で条件表No.2が買いマークを出しました。これが1段目の下げ。その後9日線の(a')まで反発するが、9日線を頭にして再び下落し、2度目の買いマークが出た(A)で小波動のボトムとなりました。

(B'10982円→B9867円)の下げも同じ様相です。(b)で条件表No.2が買いマークを出したのが1段目の下げ。その後9日線の(b')まで反発するが、9日線を頭にして再び下落し、2度目の買いマークが出た(B)で小波動のボトムとなりました。

今回の(C'11408円→C9696円)の下げも、ここまでは同じ下げかたです。(c)で条件表No.2が買いマークを出したのが1段目の下げ。その後9日線の(c')まで反発するが9日線を頭にして再び下落し、(C)で2度目の買いマークを出しています。今回の下落が (A'→A)(B'→B)の下げと同じであれば、今日の(C)の買いマークでボトム圏に入っているといえます。


(10.5.24) TOPIX 880P(+0)  日経平均 9758円(-26) 22.0億株 (1兆5062億円)



先週末の米国は反発する。NYダウは10193ドル(+125)、ナスダックは2229P(+25)。ただしその前の日に大幅安した値幅の1/3から1/4の戻りでしかなかった。

ナスダックは5月6日のザラバ安値を更新し、小波動のピーク・ボトムが切り下がりました。中勢波動は下降に転じた可能性が高い。(2月5日の2100Pを下回れば決定的。)

土曜日の日経新聞の記事に、ギリシャ国債がジャンク債なみに格下げされた前日の4月26日を起点として各国の株価指数の下落率を調べてありました。ここへ5月21日までのデータを追加すると、次のとおりです。

@ロシア(-19.8%)
Aブラジル(-15%強)
Bスペイン(-15%弱)
C中国(-13.9%)
D日本(-12.3%)
Eギリシャ(-12%強)
Fイギリス(-12.0%)
Gポルトガル(-10%強)
H米国(-10.1%)
Iドイツ(-7.3%強)

ドイツはユーロ安によって輸出競争力を得たため、この金融不安の震源地のユーロ圏にありながら株価の下落は小さい。日本株がユーロ圏よりも米国よりも下落したのは、円高が大きな要因でしょう。特に対ユーロの円高が響いています。 株価の下落を嘆いていてもしかたがありません。今はいつ安値を出すのか、小波動のボトムがいつ出るのか、を見ているところです。

今日現在の小波動のボトムのポイントは
  1. 新安値の
  2. 陽線
  3. 9日順位相関が-80以下
  4. 25日順位相関が-80以下
  5. 条件表No.2が買いマークを出した


  6. 25日騰落レシオが75以下になった
  7. 25日投資マインド指数が15以下になった
  8. 図は掲げないが《デンドラ24》の下値メドをクリアしている
  9. さらには東証1部の連結PERが17.35倍と割安になっている
こういうことを総合すると、小波動のボトムらしさのポイントは、実に9ポイントになっています。株価がこれ以上下落してポイントが増えることはありません。

ポイントが増えるのは明日以降の足型が、@窓空けの連続陽線になったとか、A順上がりの陽線になったとかの、よい足型が出たときです。現時点でボトムを捉えようとするすべてのチャートが「ボトムらしい」と表現しています。

今日は(滅多にない)ボトムらしさが9ポイントになった日です。なにかのきっかけで急騰する可能性があるでしょう。そのとき株価が9日線を上回るかどうかを確認し見届けたい。株価が9日線を上回るようであれば、反騰が始まったとしてよいでしょう。


(10.5.25) TOPIX 859P(-20)  日経平均 9459円(-298) 23.5億株 (1兆5964億円)


米国株は一昨日反発した分だけ反落。NYダウは10066ドル(-126)、ナスダックは2213P(-15)。スペインの地銀が中央銀行の管理下におかれたとかで、欧州の金融システム不安が再び出てくる。 円レートは89円台後半/ドル、109円台後半/ユーロと円高が進み、日経平均は-300円の大幅安。まったくひどい相場つきになりました。


中勢波動は、(A1→a1)が第1段目の上昇波動です。(a1→A2)まで小波動は3段の下落をしましたが、(A2)9076円は(A1→a1)の最後の上昇波動のスタートである(b1)9050円より上位で止まりました。このため次の中勢上昇波動(A2→a2)に繋がったのです。

今回は中勢上昇波動の最後のスタートである(b2)9867円を下回ってしまいました。これによって中勢波動は下降波動に転換したと判断できます。よって、明日から反発したとしても200日線あるいは75日線が戻りの限界で、そこまで戻ったとしても、小波動は再度下落して小波動は少なくとも2段の下げをするのではないか。

重要な問題は第2段目の中勢上昇波動(A2→a2)のスタートである(A2)9076円を下回ったときです。そうなると中勢上昇波動が完全に否定されるので、9076円以下になったときは大勢上昇波動が終了したことになります。これは大変なことになります。1年〜1年半は株価は長期低迷になりかねない。

そろそろ日経平均には値ごろ感がでてよい水準になっていますが、欧州問題の行方が霧につつまれているため、なかなか割安であるから買う。というバリュー重視の買い物が出てきません。

先物市場は売りに傾いています。ユーロ/円もドル/円も思惑で円買いが優勢です。いつこのような異常な状況から脱却できるのか?

不安心理は伝染します。伝染すれば冷静さを失った売買注文がでてきて相場は大きくブレます。5月以来のボラティリテイは異常な水準になっています。今日現在の20日「HSボラ(ヒストリカル・ボラティリテイ)」は29.7%になっています。ボラティリティが30%以上になることはそうありません。多くは30%を超えると底値をつけています。

底値にならなかったのは2008年の大暴落のときです(このときは安値をつけた日のボラティリティは100%になっていた)。今回のユーロ問題はリーマンショックほど大きなものではありません。リーマンショックは米国の金融機関の全てが圧倒的に傷ついたからです。今回のユーロ問題はそれに匹敵するほどの影響を与えるとは思われません。

基本的にはローカルな現象でしょう。そうであれば、日経平均はそろそろリスクを取りにいく投資家が出てきて当然の水準になっています。どこかで大反発するだろうと思っていますが、それは条件表No.29「ボトムからの3陽連」が買いマークを出したときにわかります。


(10.5.26) TOPIX 859P(-20)  日経平均 9459円(-298) 23.5億株 (1兆5964億円)


米国株は突っ込んだ後戻る。NYダウは10043ドル(-22)、ナスダックは2210P(-2)。

日本株が落ち着くには、円高が修正されるのが一番、米国株が底打ちするのが二番です。その米国株の昨日の動きはよかった。

NYダウは「タクリ足」となって10000ドルより下では買い物があることがわかりました。下値を探ったという感じですが、そこから上昇に転換するかどうかはわかりません。 上昇に転じたと判断できるのは、
  1. 「主な株価」がボトムの安値を表示した。
  2. 株価終値が9日線を上抜いた。
  3. 最安値をつけた日の直前にある大きな陰線のザラバ高値を終値で上回った。
  4. 昨日いったように、最安値の日から6日以内に「順上がりの3連続陽線」を出した。
このうちのどれかの現象がでたときです。


米国株はまだどの現象も出ていませんが、NYダウが10196ドルを終値で上回ればBの現象になります。さらに上昇すれば9日線を上抜くのでAにも該当することになります。 ナスダックも同じで、終値が2253Pを上回ればBの現象、そのときは9日線が下降しているのでAの現象にもなるでしょう。

上海総合は一昨日2663Pを上抜いたのでAの現象と同時に9日線を上抜いたのでAの現象になりました。上海株の小波動は上昇波動に転じた可能性が高くなっています。

日経平均は「陰の陰はらみ」となりました。大底で出る足型です。ただし今日のところは、単に下げ渋ったということしか判断できません。

小波動のボトムが出たのではないかは、終値で9829円を上回ればBの現象、終値が9日線を上回ればAの現象が出てから判断したい。

TOPIXは今日は逆張りの条件表No.2の買いマークが途切れました。小波動が大きく下落するときは、2度買いマークを出すことが多いということは5月21日にいいました。

TOPIXは2度目の買いマークが3日連続で出ていました。条件表No.2の売買マークは連続して出ることが多く、マークが途切れた日に買いだ売りだと決めるのがよいのですが、今日は買いマークが途切れたので、2度の買いマークのパターンが完成したわけです。

ただしまだ小波動のボトムを出したとはいえません。終値で872Pを上回ればBの現象、9日線を上回ってAの現象です。このどちらかが出るのを見届けたい。


(10.5.27) TOPIX 869P(+10)  日経平均 9639円(+117) 23.9億株 (1兆6845億円)


米国株はザラバで反発した後下げる。NYダウは9974ドル(-69)、ナスダックは2195P(-15)。

米国市場は、とにかく1日の値幅が大きい。一昨日のNYダウはザラバ安値9774ドルから10043ドルへと269円も戻して引けたし、昨日はザラバ高値10179ドルから9974ドルへ205ドル下落して引けるという一方通行の相場つきです。

それもこれも欧州の信用不安のためです。昨日はスペインの第2位銀行のナントカが1000億円ほどの短期資金の手当てができないと伝わっての下げでした。


東京市場は米国株安を受けて安く寄り付き、新安値を更新したものの、円相場が落ち着いていたことから先物主導で反発となる。ひさしぶりで陽線らしい陽線となりました。陽線で前日より高く引けたのは5月13日以来のことです。「久しぶり」と思ったはずです。

株価が底値圏で右図のような足を出したときは「小波動のボトムらしさ」の1ポイントになります。一昨日のNYダウはDのタクリ足を出していました。今日の日経平均はCの「つつみ上げ」を出しています。

@の「長大陽線」は一般株では株価水準の5%程度の実体幅があるもの、日経平均などの指数では2.5%程度の実体幅があるものをいいます。今日の日経平均は始値が9419円、終値が9639円なので、実体幅は220円です。昨日の終値9522円を基準にすると2.31%(=220÷9522×100)の幅です。2.5%には少し不足しています。

1本の陽線がでて、次にAの「窓あけ陽線」とかBの「3陽連」が出てくるようになるとボトムらしさの可能性がより高まります。今日のところはまだ1本の陽線というだけです。ボトムかどうかは、Aとなる、あるいはBとなるのを見届けてからでよいでしょう。上図の(a,b,c)は安値から6日以内に「3陽連」となり、しかも9日線を上回ってボトムであることを証明しています。今回も同じになるのかを注目。

基本的には今日の反発はショートカバー(売りの買戻し)であって、新規の買いが入るには相場環境が不透明すぎます。買戻しの限界は9日線の水準であるので、これを上回り、2〜3日は9日線より上位で株価が維持できるまでは、単なるアヤ戻しであろうという判断をしています。

小波動のボトムらしさのポイントは9ポイントになっています。通常なら、6か7ポイントでボトムを出すことが多いのですが、今回はほぼ90点となっているのにまだボトムとはいいかねる。

円相場(特に対ユーロ)の行方が混乱の原因です。日経平均のグラフを見て「どうみてもボトムに近い」と判断しても、その夜に海外市場で為替相場というサイコロが振られて「丁だ。半だ」が決まります。その結果、翌日も大幅安となるということが5月はじめから生じています。

ボトムらしさのポイントが9ポイントであるから、今日・明日にも日経平均はボトムをつけてもよいはずですが、そういうわけでナカナカ自信をもってボトムらしいとはいえません。だが9ポイントになることは、実に珍しいことなので、今後どのようになったのかの証拠(記録)とするために右のチェック表を掲げておきます。

9ポイントまでいけば目をつぶっても買うべきなのか、9ポイントという異常な事態では買ってはいけないのか、を見てみたい。


(10.5.28) TOPIX 878P(+8)  日経平均 9762円(+123) 23.1億株 (1兆7762億円)



中国やクェートがユーロ圏の国債保有の見直しをするのではないかの観測が出ていたが、これを否定したためホッと安心。米国株は大幅に反発する。

NYダウは10258ドル(+284)、ナスダックは2277P(+81)。ナスダックは5月19日と5月20日との間の窓を埋め、9日線を終値で上回ったので一昨日のザラバ安値2140Pが小波動のボトムであったようです。

FT100は、順上がりの陽線となったし、9日線を上回ったが、図の陰線のザラバ高値5230Pを終値で上抜けばボトムが出たとしてよいでしょう。今夜も続伸となれば「3陽連」になるので、ますますボトムの可能性が高くなります。

東京市場は昨日、「陽線つつみ上げ」となっていたので、昨夜の米国株の大幅高を受けて、窓あけの連続陽線になるかと期待しましたが、高く寄った後はダレる。引け前の戻したが陰線で終わりました。

9日線は日ごとに低下してくるので、9日線を上回ることは上回るでしょうが、9日線が安い水準で上回っても価値はありません。今日のザラバ高値(日経平均は9824円)を陽線で上回らなければなりません。

今日の水準をあと2日ほど維持できれば、「主な株価」は小波動のボトムを表示するので、来週はじめの2日間は注目。


(10.5.31) TOPIX 880P(+1)  日経平均 9768円(+5) 17.5億株 (1兆2559億円)



先週末の米国市場は、フィッチがスペイン国債の格付けを引き下げたことから下落。 NYダウは10136ドル(-122)、ナスダックは2257P(-20)。

今夜は米英の市場が休場のために東京市場は小動き。ただ米国が下げた割には相場は強かったというべきでしょう。ドル・ユーロの動きが落ち着いていたのが1つの理由ですが、ユーロが落ち着けば、日本株は割安であるので買われるということを表現しています。

今日は9日線水準での値もちがよかったので、「主な株価」は明日にでも小波動のボトムを表示します。明日の日経平均のザラバ安値が9480円以上、TOPIXはザラバ安値が860P以上なら出ます。今日の終値からして、明日はボトムが確認できそうです。

なおナスダックもザラバ安値が2219P以上なら小波動のボトムが確定します。


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