TOPIXをどう見たか・判断したか (2010年 4月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(10.4.1) TOPIX 985P(+6)  日経平均 11244円(+154)  23.6億株 (1兆8654億円)



米国はADP調査による民間雇用が予想の+4万人に反して-2.3万人減となったことから反落。

NYダウは10856ドル(-50)。ナスダックは2397P(-12)。

ナスダックの終値は9日線を1Pほど下回りましたが、これではまだ9日線を下抜いたとはいえません。

昨日から円レートは93円台(それも93円後半が多い)に入っています。これを受けて日経平均は高く始まり、新高値を更新。

今の波動は、中勢モデル波動に当てはめると(k→d→e→f)まできています。問題は(f)がどこでピークとなるのかです。

3月中旬の円レートは91円台であり、(d)をつけた当時の円レート93.39円に比べると、株価は過大に評価されていると判断していましたが、昨日からは(d)近辺の円レートよりも円安になっているので、日経平均が新高値になるのは当然です。

日経平均が(f)のピークをつけるのは円レートが円高方向に動きだしたときでしょう。現在円安に振れているのは、日米の金利差が開いてきたことにあります。米国は金利引き上げの方向を向いているが、日本はこのデフレ下なので金利は上らない、むしろ量的な緩和をしている。金利差が拡大すればするほど円安になり→株価は上昇します。

金利差の拡大が縮まるのは、米国の景気回復に懸念がでたときです。ドルは売られ円高方向にぶれます。米国の景気がよくなるのかそうではないのかはナスダックを見ていればわかります。昨日のところは民間雇用の回復が思ったほどではなかった。この分では金曜日に発表される3月の雇用統計は、+20万人と予想していたがそんなに伸びないかも知れない。そういう懸念で米国株は下げたわけです。


(10.4.2) TOPIX 989P(+4)  日経平均 11286円(+41)  21.0億株 (1兆5739億円)



米国はISM製造業指数がよかったことから反発。 NYダウは10927ドル(+70)。ナスダックは2402P(+4)。

ナスダックの上昇は伸びがありません。これまではナスダック高→ドル高→円安という連関でしたが、最近はナスダックが伸び悩みであるのに→ドル高→円安となっています。

米国金利が高くなると予想するのであれば、ドル高(円安)になるが、ナスダック安(株安)になってもおかしくない。

反対に米国金利は低金利を維持すると予想すれば、ドル高(円安)はそう進まず、ナスダックは上昇(株高)になってよい。

だが現状は為替市場は米国金利高に目をむけ、株式市場は金利高には目をつぶっている状況です。まことに為替は難しい。

昨日の25日騰落レシオは149.6になり、今日は149.7になっています。過去10年間では最も高い数値です。騰落レシオとしては10年に一度の異常な事態になっています。

私の思うところでは、「初めて騰落レシオが120を越えた日から7〜8日のうちに株価(終値)はピークをだすことが多い」のです。

例えば騰落レシオは(a)の日に初めて120以上になりましたが、その8日後の(a')でピークとなりました。また(b)の日に初めて120以上になりましたが、その6日後の(b')でピークとなりました。

ところが今回は(c')に初めて120以上になりましたが、その後今日で11日目になるのにピークを出したとは、まだいえません。

初めて120を越えた日を起点にするのではなく、25日騰落レシオがピークをつけた日から「何日後にピークをだすのか?」を見たほうがよいのかも知れません。それだと(a)は120日を越えた日が最高の数字であったので株価のピークは8日後。また(b)も120日を越えた日が最高の数字であるので株価のピークは6日後です。この2つは「初めて120を越えた日」と「騰落レシオが最高の日」なので、どちらを起点にしても「株価のピークは7〜8日後」です。

だが今回はさすがに10年に一度のことです。@初めて120を越えてから、今日で11日目になっているので、いつ下落してもおかしくはない。という判断と、Aまだ25日騰落レシオは上昇中である。今日が騰落レシオのピークであったとしても、株価のピークはこの7〜8日後になる。という判断もできるわけです。

騰落レシオからはまったく予断を許さない、というのが今の状況です。。こういうように判断がつきかねるときは、@日計りの超短期売買をするか、Aなにもしない、の2つの方法しかありません。


(10.4.5) TOPIX 995P(+6)  日経平均 11339円(+53)  18.4億株 (1兆3188億円)



米国の3月の雇用統計は+16.2万人増。2月も修正されて+1.4万人増でした。2か月連続で雇用が増加したことから、ドル高・円安が一層進む。今日の円レートは一時94.78円まで円安へ。

現在の日経平均のチャートは非常な過熱感を表現しています。だがチャートがすべてに優先するわけではなく、最も日経平均に影響するのは、「業績の予想」の要因です。現象が過熱していようがいまいが、円安が進行すれば→業績予想のアップ→株高の連鎖が続きます。

そこで、例えば円レートが100円になるならば、日経平均はどのくらいの水準になるのかを、ある程度つかんでおく必要があります。 円レートを基準にして日経平均を予想するわけです。

最も簡単な方法は、右図のようにある時点と日経平均と円レートの倍率を調べ、日経平均は円レートのN倍であるということをメドにすることです。右図の(a)〜(i)の日の@日経平均とA円レート、B日経/円の倍率 を調べると次のようになっています。
  1. 10212円 9202円 1.11倍
  2.  9081円 8597円 1.06倍
  3. 10167円 8993円 1.13倍
  4. 10798円 9339円 1.16倍
  5. 10878円 9099円 1.20倍
  6.  9932円 8945円 1.11倍
  7. 10123円 9191円 1.10倍
  8. 10134円 8824円 1.15倍
  9. 10744円 9018円 1.19倍
  だいたい1.06倍〜1.20倍、中央値(メジアン)は1.13倍です。ここから円レートを1.13倍したものが日経平均の水準であると結論してよいでしょう(ただしサンプルは(a〜i)の最近の5か月間なので、今後の倍率は変化していく)

今日の円レートは9456(94.56円)でした。これを1.13倍すると、10685円(=9456×1.13)です。今日の日経平均は11339円ですから、このやりかたによる予想からは、日経平均は654円(6.1%)高いことになります。これまでの最高の倍率であった1.20倍を当てはめると、11347円(=9456×1.20)で、今日の日経平均に釣り合います。また最低の倍率であった1.06倍を当てはめると、10023円(=9456×1.06)なので、現在値よりも13.1%も割高であることになります。


この3つの倍率(1.13倍、1.20倍、1.06倍)から予想日経平均を計算する条件表を掲げます。

簡単な条件表なので、各自で設定して下さい。


この条件表を使って、日経平均のグラフを描画すると右図のようになります。日経平均は、中間の緑色線を中心にして変化します(a,d)が、最高(1.20倍)の上限にまで水準を上げることもあります(c,e,f)。また最低(1.06倍)まで株価水準を落とすこともあります(b)。

現在は最高(1.20倍)の上限に沿って、日経平均は上昇しています。もし調整があったとしても、まずは中間の水準(今日は10685円)が限度でしょう。

さらに円レートが100円になれば、日経平均は、1.20倍なら12000円。1.13倍なら11300円、1.06倍なら10600円が予想できます。12000円の可能性もあるわけです。

今日は円レートを基準にしたときの、簡単な予想手法を述べました。明日はやや難しい予想手法について述べます。


(10.4.6) TOPIX 990P(-4)  日経平均 11282円(-56)  21.0億株 (1兆5666億円)



米国はISM非製造業指数がよかったことから上昇。NYダウは10973ドル(+46)、ナスダックは2429P(+9)。

ナスダックは陰線の終値で9日線を大きく下回るかと思っていましたが、昨日は陽線となって逆に終値ベースでは新高値を更新。

よい経済統計(最近ではISM製造業指数、3月雇用統計、ISM非製造業指数)が発表されるので、大きく下げて調整をすることがありません。今回も3連続陰線・2連続陽線・2連続陰線と7日間もみあった後に昨日の陽線となりました。「値幅整理」はせずに「日柄整理」をしては上昇するという経過です。

日経平均は「新高値の陰線」に引き続いて「順下がりの陰線」となりましたが、まだ9日線よりも上位にあります。企業の予定する円レートは91.0円であるので、よほどの急激な円高(90円台)にぶれない限り、株価が大きく下落するとも思われません。日経平均もナスダックと同じように「日柄整理」で終わるのではなかろうか。大きな下落があっても25日線がサポートするでしょう。

昨日は円レートを基準にして日経平均の水準を定める方法を述べました。それは日経平均は円レートの何倍であったかを調べた結果、@基本は円レート(単位は銭)に1.13倍をしたものが日経平均である。だがA上限は1.20倍、B下限は1.06倍としてゾーン(帯)内に入っていれば妥当である。 このゾーンから日経平均が逸脱したときは割高または割安である。昨日のゾーンの図では(b)は買い、(c)(e)は売り、(f)現在は割高の上限に沿った動きをしている。ことを知りました。

だがこの方法は固定的なものではありません。いつでも円レート(銭)の1.20倍〜1.06倍が妥当なゾーンではないのです。 例えば昨年の5月18日にはこの倍率は0.95倍でした(日経平均9038円、円レート9491銭)。(日経平均÷円レート)の倍率は時期によって異なります。 よって昨日述べた(日経平均÷円レート)の倍率による判断(日経平均が割安か割高かの判断)は今後も1.20倍〜1.06倍ということを固定的に思いこんではならないのです。


この倍率による判断をしようとするならば、1か月に1度くらいは、(日経平均÷円レート)の数値を計算して、最新の倍率をつかんでおく必要があります。これはやや面倒なことです(だがその面倒なことをする人としない人では成果に差がでるに決まっている)。

この面倒なことを解消するのが、右の条件表です。この条件表は、日経平均(Y)と円レート(X)の関係を数式にすると、どのようになるかを計算します。細かくいううと「最小2乗法による1次回帰式」を計算してくれます。ほぼ100%のユーザーは、この条件表を設定することは無理なので、(拡張8)条件ファイルのNo.68「HP 円レートから日経予想(25)」としてアップしました。

《カナル24》Ver.2のユーザーは「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、(拡張8)条件ファイルをダウンロードして下さい。(もし(標準3)条件ファイルに自身が独自に条件表を設定していないならが、(標準3)条件ファイルをダウンロードしてもよいです。条件表No.41に同じ「HP 円レートから日経予想(25)」が入っています)

上の条件表をダウンロードしたならば、
  1. 1001「日経平均」を選択し

  2. 「グラフ」で(拡張8)のNo.68または(標準3)のNo.41の条件表を選択して

  3. グラフを描画すると、右図のものが描かれます。
@青色折れ線が、その日の円レートだったら、日経平均は何円になるのが妥当かという「推測値」です。A陰陽足が実際の日経平均ですから、青色線と陰陽足の差が、B現実と推測値との差です。

ご覧のように現実の日経平均と推測値は大きな違いはありません(青●を打ったところが違っている)。ほぼ日経平均の動きは円レートによって決まってくるかのようです。

条件表は過去25日間の日経平均と円レートの関係を調べ、どういう相互関係にあるのかを解析します。具体的には、
Y=aX+b (1式),    (日経平均)Y=a×(円レート)X+b (2式)
の一次式を作るのです。最新日の数値表示の欄を見てください。

最新日の数値表示を拡大したものが右図です。上式のaは1.808(図B)であり、bは-5690(図のC)であると表示されています。つまり日経平均(Y)は、
(日経平均)Y=1.808×(円レート)X-5690円
で計算できるのです。

今日の数値を当てはめてみましょう。 今日の円レートは(A)欄にあるように9395銭(93.95円)でした。9395×1.808-5690=11294となります。今日の円レートは93.95円であったので、日経平均は11294円が妥当な推計値であるということを表しています。実際のところ今日の日経平均は(E)11282円でしたから12円しか違っていません。

もし明日、「円レートが95円」になったら日経平均はいくらになるのか? この式(回帰式)にあてはめると
(日経平均)Y=1.808×(9500)X-5690=11486
が計算できるので、日経平均は11486円(約11500円)になるのが妥当なのです。

明日の円レートの予想は困難です。だがもし95円になったとしたら日経平均は11500円近くになるはずです。逆に93円になれば
Y(日経平均)=1.808×X(9300)-5690=11124
が計算できるので、11100円くらいに下落するはずです。根本的には円レートが予想できない限り、妥当な日経平均は計算できません。だが、円レートが95円になれば日経平均は11500円が妥当であり、93円になれば11100円が妥当である。ということを知っておけば、円相場がいかに動いたとしても、あるべき日経平均の水準が推測できます。日経平均が急変したときでも、円レートを基準にして妥当日経平均を計算すれば、あわてることはないのです。


(10.4.7) TOPIX 995P(+5)  日経平均 11292円(+10)  23.9億株 (1兆6809億円)



NYダウは10969ドル(-3)、ナスダックは2436P(+7)と小動き。 ナスダックはザラバベースでも新高値を更新。

円レートは昨日から94円を少し割込んでいるので、輸出関連株に利食い売りが出る一方で、内需(今日は金融)の出遅れ株が買われ、全体としては出来高・売買代金ともに増加。

買い意欲が強いことは、今日の日経平均は+10円の小幅高であったにもかかわらず値上がり銘柄は1038銘柄(値下がりは498銘柄)あったことです。この調子なので25日騰落レシオは今日も145.9と高水準です。

4月2日にいいましたが、騰落レシオが140以上になったときは、そのピークの翌日から6〜8日目に株価がピークをつけています。最近のピークは3日前の153.3です(今日は2日後になる)。あと4〜6日間のうちに株価は新高値に出ると思われます。 そのときの株価は《デンドラ24》の上値メドの11422円(3月30日を参照)であればわかりやすいが、そうなるかどうか。


「円レートから日経予想」について述べています。昨日は条件表に「一次回帰式」を計算する設定例を掲げました。条件表をダウンロードすれば誰でも、円レートから日経平均を推測することができます。

だがその理屈がわかっていないと、この条件表を間違って使う人があるでしょう。この条件表があったがために大間違いをして損失を出したという人が出てくるでしょう。間違ってはならない注意点を書きます。

まず間違いやすい筆頭は、「円レートによって日経平均を(完全に) 推測できる」という間違いです。

日経平均は円レートだけに影響されて変化するのではありません。株価の水準は、@業績、A金利、B需給、C投資マインド、によります。今は円レートが@Aに関係しているので、日経平均に多大な影響を与えています。

いまのところは円安→株高の構図ですが、常にそういう関連があるのではありません。円安→日経平均高の時期もあれば、逆に円高→日経平均高の時期もあります。円安ならいつでも日経平均が高くなる、という時期もあります。

図では日経平均の動きと「推測した日経平均」の動きはほとんど同じになっていますが、これは現在は日経平均の水準を決定する要因として円レートが非常に重要であるからです。時期が異なればいくら円レートが変動しようと日経平均にたいして影響しないこともあります。

図を見ると、(a,b,d)の日経平均は推測値よりも+4.0%以上高くなっています。また(c)の日経平均は推測値よりも-4.0%以上安くなっています。目ざとい人は、(a,b,d)で日経平均を売って、(c)で日経平均を買うとよいのではないかと思うかも知れません。だがそれは間違いです。 間違いであることを知るには過去1〜2年の推測値と日経平均のグラフを見て下さい。「日経平均が推測値より+4%以上のときに売り、-4%以下のときに買い」という方針では利益することはできません。 条件表の「円レートから日経予想」は、日経平均と円レートが密接に関連している時期に使えるだけです(今は非常に密接な関係があるので、おおいに利用できる)

(拡張8)条件表No.68、あるいは(標準3)条件表No.41の「円レートから日経予想」はTOPIXの推測にもつかえます。
  1. 1002「東証指数」を選択し

  2. 「グラフ」で(拡張8)のNo.68または(標準3)のNo.41の条件表を選択して

  3. グラフを描画すると、右図のものが描かれます。
上図の今日の一次回帰式は、日経平均=1.745×円レート-5104 となっていますが、TOPIXの一次回帰式は、TOPIX=0.156×円レート-479  となります。

明日円レートが95円になったら、TOPIX=0.156×(9500)-479 =1003 からTOPIXはついに1003Pと大台を回復することがわかります。

TOPIXに限らず、どのような銘柄でも、この条件表は一次回帰式を作ってくれます。だが選択すべき銘柄は円レートに密接に関係する銘柄でなければなりません。為替に影響を受けない銘柄を選んでもその推測値はほとんどアテにしてはなりません。(例えばソニーなどは、たいていは円レートに連動するので、この条件表は有用であるが、銀行株・小売業などの内需株は円レートとそう関連はない)

右図の(TOPIXと円レートから推測)のグラフは(日経平均と円レートから推測)のグラフに比べて、少し推測値が鈍感になっています。これはTOPIXは内需株の比率が大きいので、円レートにさほど影響されないからです。

なんでもかんでも、条件表の「XX(銘柄)と円レートから予想」を利用することはしてはなりません。また円レートと連動しやすい銘柄であっても、時期によっては連動しないことがあるので、いつでも円レートが日経平均や輸出関連株の株価水準を決定すると思うのは危険です。


(10.4.8) TOPIX 985P(-9)  日経平均 11168円(-124)  21.0億株 (1兆5019億円)



米国市場は利食い売りに押される。NYダウは10897ドル(-72)、ナスダックは2431P(-5)。

東京市場は円レートが93円台前半になったことから下落する。

各チャートはどれも相場は過熱であることを早くから表現していました。図の(a)のあたりから小波動のピークらしさのポイントは6〜7ポイントにあり、このあたりで小波動はピークを出す可能性は高いと見ていました。

だがそれをぶっ飛ばすような円安となったので、株価は下落するどころか逆に上昇した。というのが先週までの動きでした。 ここへ来て円安がやや修正されてきたので、過熱を表現するチャートに従って利食い売りが増加し、この4日間は連続陰線となっています。

3線(9日線・25日線・75日線)が「順」な位置関係にあるので、@陰線で、A終値が9日線を下回ったときに、小波動のピークらしさを判断しようと思っていますが、今日の日経平均の終値(11168円)は9日線(11198円)を30円ほど下回りました。ただしその陰線の値幅は小さく、強い方向を示すものではないので、直ちに小波動のピークがでたとしてよいものか。

TOPIXの終値(985P)は9日線(985P)と同じ水準であり、まだ9日線を割込んでいません。今日の日経平均は明日の4月のオプションSQの攻防(11250円より高いか安いか)の影響があったと思われるので、今日の日経平均の終値には「需給」という要因が作用しています。明日のSQ通過後の日経平均終値で判断したい。

小波動のピーク(ボトム)らしさのポイントは、私が長い時間を費やして得た判断基準です。だいたいがピークらしい・ボトムらしいと判断して間違いはありませんでしたが、今回は急激な「円安」がその判断を狂わせました。そこで「円レートから日経平均を推測」できないかと設定したのが、(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の条件表です。(これは一昨日アップしたのでユーザーはこれをダウンロードして使うことができます。)

ただ、日経平均と円レートはいつでも関連しているわけではありません。ある時期には円レートは日経平均の強い影響を及ぼすが、別の時期にはたいして影響力を持たない。この条件表は円レートと日経平均の動きが密接な関係にある時期に限られる。ということを昨日いいました。

では、円レートと日経平均の動きが密接な関係にある時期はどうやって知ることができるのか? それは、円レートと日経平均の「相関係数」を見ればよいのです。


右のような条件表を設定しました。

条件表のNo.5行目が、日経平均と円レートの相関係数を計算します。これが、この条件表の中枢です。
銘柄一覧表から、1001「日経平均」を選択して、上の条件表を使ってグラフを描画すると、右図のようになります。

紫色線は、25日間の日経平均と円レートの相関係数です。統計学でいう相関係数は+1.0〜0.0〜-1.0の値になりますが、《カナル24》ではこれを100倍して、+100〜0〜-100の値にしています。

相関係数の数値が大きいほど、日経平均と円レートは強い相関があります。《カナル24》の相関係数が90(統計学では0.90)ということは、0.9×0.9=0.81(カナルでは81%)の日経平均の動きが円レートによって推計できるということを表しています。

《カナル24》の相関係数が30(統計学では0.30)ということは、0.3 ×0.3=0.09(カナルでは9%)の日経平均の動きが円レートによって推計できるということを表しています。よって相関係数が30(統計学では0.30)というのは、日経平均と円レートの動きは少し(全体の9%)は関係があるという程度です。

図には相関関係が60(統計学では0.6)の水準にピンク色の水平線を描かせています。逆に-60(統計学では-0.6)の水準に空色の水平線を描かせています。相関係数がこれより上位(あるいは-60より下位)にあるときは、日経平均と円レートは関連しながら動いているといえます。 図の緑色で塗りつぶした時期です。この時期には条件表が計算した回帰式(Y=a・X+b)を使って、円レートから日経平均を推測してもよいのです。

図の緑色水平線の時期が、(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の 条件表が有効であった時期です。

今日現在の(日経平均と円レート)の相関係数は96.1(統計学では 0.961)であるので、日経平均は円レートとほとんど同じ動きをしていることが明らかです。円安になればそれに応じて日経平均は上昇し、円高になれば日経平均は下落します。0.961×0.961=0.923であるので、現在の日経平均の動きの92%は円レートが支配しているわけです。

こういう状況であるので、日経平均は「小波動のピークらしさのポイント」よりも「円レートの動向」に92%は依存しています。ポイントがうまく機能していない原因です。だがいずれは日経平均と円レートの関連は小さくなります。また「小波動のピークらしさのポイント」が重要になる日がやってきます。


(10.4.9) TOPIX 989P(+3)  日経平均 11204円(+36)  22.3億株 (1兆8222億円)



米国市場は小幅反発。NYダウは10927ドル(+29)、ナスダックは2436P(+5)。ナスダックはもともと9日線を割込んでいなかったが、NYダウは9日線割れを1日で回復する。米国株価はまだ小波動のピークを出したとはいえません。

東京市場は、昨夜円レートが一時92円台になったものの、今日は93円台半ばで推移したことから、小反発する。

昨日いったように、現状では円レートが日経平均の動きの92%を支配しています。円レートに翻弄される東京市場であるので、なかなかピークを出したかどうかの判断は難しい。

日経平均の帰趨の判断が困難なときの方針は、@日計り(デイドレ)で細かく稼ぐ、Aサヤ取りをする、B方向が明らかになるまで何もしない、の3つがあります。私はBが最もよいと思いますが、何かをしていないとヒマでたまらないという方もあるでしょう。その方は@またはAをすればよいのです。@は多くの方が試してみた経験があると思いますが、Aのサヤ取りはあまり行われていません。費用が2倍かかるのが原因です。だが今日はAの「サヤ取り」の方法を述べます。

4月7日に、円レートから日経平均を推測する条件表を掲げました。 (標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の条件表です。(ユーザーは《カナル24》Ver.2の「アップデート」→「条件表をダウンロード」で、これをダウンロードして使うことができます。) この条件表は、汎用性があります。すなわち
  1. 1001「日経平均」を選択してグラフにすれば、円レートから推測した日経平均と現実の日経平均のカイリを知ることができる。

  2. 1002「東証指数」を選択してグラフにすれば、円レートから推測したTOPIXと現実のTOPIXのカイリを知ることができる。

  3. 6501「日立」を選択してグラフにすれば、円レートから推測した日立と現実の日経平均のカイリを知ることができる。
円レートを基準にして、日経平均・TOPIX・日立を初めとする一般銘柄の推測値を知ることができるのです。

この条件表(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68)は次図のNo.4行のように、「C1007(円相場)」を基準にして、そのほかの銘柄の妥当な株価(推測値)を計算するように設定されています。

だが、基準にするのは1007「円相場」でなくてもよいのです。例えば8411「みずほF」を基準にして、ほかの銘柄の株価水準を推測することも可能です。 そのためには、条件行No.4の「C1007」を「みずほF」のコードの「C8411」に変更します。

ダウンロードした(拡張8)No.68の内容を表示させておいて、条件表のメニューの「表を複写」で、(拡張8)No.68を(標準3)No.131に「複写」しました。No.131の設定を変更します。


  1. 条件行No.4の元データを「C8411(みずほF)」に変更せねばなりません。

  2. 通常は「元データ」になる「共通銘柄」は、「C1001 日経平均」と{C1002 東証指数」の2銘柄が初期値として設定してあります。このうちの1つを「C8411 みずほF」に変更します。「共通銘柄」ボタンをクリック。

    「条件表の内容」の画面の下部に、@共通銘柄A、A共通銘柄B、B銘柄一覧表、が表示されます。

  3. 共通銘柄A(または共通銘柄B)のコード欄をクリックしておいて、B銘柄一覧表の8411「みずほF」をダブルクリックすると、共通銘柄A(または共通銘柄B)のコード欄が「8411」に変ります。

    または共通銘柄A(または共通銘柄B)のコード欄に直接「8411」と入力しても同じです。

  4. 共通銘柄A(または共通銘柄B)のコード欄が「8411」に変ったことを確認して、

  5. 「設定」ボタンをクリック。


  6. 条件行No.4の「元データ」欄を「C8411」に変更したいので、「元データ」欄をクリックすると、

  7. 元データになり得るものが一覧表に表示されます。

  8. ここに先ほど共通銘柄A(または共通銘柄B)として登録しておいた8411「みずほF」があるはずです。これをダブルクリックすると、条件行No.4の「元データ」欄は「C8411」に変ります。
  9. 4月7日に掲げた(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68の条件表は、8411「みずほF」を基準にしてほかの銘柄の妥当株価を推測する(標準3)条件表No.131 になりました。次図の赤枠の部分が、(標準3)No.41、あるいは(拡張8)No.68を変更した箇所です。



この条件表を使って、4689「ヤフー」を描画すると右のようになります。
  1. 陰陽足は4689「ヤフー」の株価。
  2. 薄青色折れ線は8411みずほFの終値。
  3. 青色折れ線は8411みずほFを基準にしてヤフーの株価を推測したもの。
  4. ピンク線は、ヤフーの現実株価と推測値のカイリ率
ここでは現実の株価が推測値より15%違っていると売買マークを出すようにしています。
+15%以上のときは、ヤフー株は推測値より+15%も高いので「売り」マークを出し、-15%以下のときは、ヤフー株は推測値より-15%も安いので「買い」マークを出します。 図の(a)で売りマークが出ているので、@ヤフー株を空売りし、AみずほF株を買うのです。次に(b)は現実の株価と推測値のカイリが0(またはマイナス)になったときに決済をする日です。(a)(b)の翌日の始値で売買するとしたならば、次のようになります。
  1. 2010年1月29日にヤフー株に「売り」がでた。建て玉する株価は翌日の始値。
    (a)(2010.1.29)の翌日のヤフーの始値の3405円で売り→(b)(2010.2.12)の翌日のヤフーの始値の3165円で決済→+240円の利益(+7.04%の利益)
  2. (a)の翌日のみずほの始値の179円で買い→(b)の翌日のみずほF始値の172円で決済→-7円の損失(-3.91%の利益)
  3. これによってヤフーで+7.04%の利益を出し、みずほFで-3.91%の損失を出しますが、通算すると(+7.04-3.91=+3.13)となって、トータルで利益がでるのです。
たったの+3.13%を得るために、ヤフーとみずほFの2銘柄を仕掛けなければなりませんが、@ヤフーの空売りだけ、AみずほFの空買いだけ、をするにはかなりの決断が要ります。条件表No.131を使えば「割高な銘柄を売り、割安な銘柄を買う」ことによって、利益額は少ないが、そうリスクを意識せずに売買ができます。


(10.4.12) TOPIX 994P(+5)  日経平均 11251円(+47)  21.7億株 (1兆4514億円)



米国市場は続伸。NYダウは10997ドル(+70)。ザラバで11000ドルを達成。ナスダックは2454P(+17)。連日で新高値を更新。

東京市場は、米国株が上昇したことから、円レートはあまり変化がなかったが小幅続伸。

とにかく米国のNYダウ・ナスダック、ロンドンのFT100、原油先物は新高値に躍り出ており、日本株だけが下がるはずはありません。

気になるのは中国の「元」高が進むかどうかですが、中国当局も元高は極力避けたいので、そう急な元高方針には進まないのではないか。

「サヤ取り」について述べるといったところ、結構なユーザーの反応が ありました。なかには「待ってました」というメールもありました。また、
    サヤ取りは相場で長生きする為に必要な知識であると思います。 売りと買いを同時に手がけるゆえ、利益は薄いが、損失も薄い。 現物を買う事しかできない人よりリスクを抑えたシステムであると思います。 しかし、素人ゆえに思わぬ落とし穴があるのではと思います。 ぜひ知っておいた方が良い知識をホームページで取り上げて下さい。
というメールもありました。どうも、 期待されているようです。だが私は「サヤ取り」はしません。片方で買い、片方で売るという売買に馴染めないからです。よって「サヤ取り」はかつて一度も試したことはありません。 それでも「サヤ取り」 はこうあるべきである。の理屈をいうことはできます。学者は宇宙飛行士になることはできないが、宇宙では「こうなるはずだ。こういう準備が必要だ。この点は注意しなければならない。」その程度のことは言えます。


(10.4.13) TOPIX 988P(-6)  日経平均 11161円(-90)  23.7億株 (1兆5093億円)



米国市場は小幅ながら続伸。NYダウは11005ドル(+8)。ナスダックは2457P(+37)。連日で新高値を更新。

東京市場は、円レートが92円台後半の円高となったことから、欧米株式の上昇にもかかわらず下落する。

最近設定した条件表No.41「円レートから日経予想」のグラフを描くと、まあ見事なまでに日経平均は円レートに連動しています。今日の円レート(92.76円)から推測した日経平均は11088円ですが、これはザラバ安値11088円と同じです。終値(11161円)と73円しか違っていません。

今日のところは日経平均は推測値に比べて73円高いということになりますが、例えば明日円レートが93.50円になれば、日経平均は11197円(=1.527×9350-3080円)となります。94.00円になれば11273円(=1.527×9400-3080円)となります。円レートに翻弄されるこのごろです。

私は、日経平均が9日線を割込むまでは小波動のピークを打ったと判断できないという態度でしたが、今日は9日線を割込み、同時に小波動のピークが表示されました。ピークらしさのポイントや9日線割れからピークらしさを判断する前に、(f)が小波動のピークだったことが明らかになりました。

ピークを出したのだから、今後はいつボトムを出すのかを判断することになります。(f)の翌日から今日で6日目になります。平均的な小波動の下げ期間は11日であるので、すでに小波動の下降の期間の半分が過ぎています。今後平均どおりに下降しても残り5日ほどです。そして下値は25日線(今日は10970円)が指示すると思われるので、下げてもだいたい11000円ではなかろうか。

図に(k→d→e→f→g)の中勢モデル波動の符号を振っています。(F)の後は25日線までの下落で(G)となり、そこから(F)を上回る高値に躍り出て、(H)となって中勢上昇波動が一応完結する、というのがモデル波動です。


(10.4.14) TOPIX 991P(+2)  日経平均 11204円(+43)  23.3億株 (1兆6619億円)



米国市場は昨日も小幅ながら続伸。NYダウは11019ドル(+13)。ナスダックは2465P(+8)。連日で新高値を更新。

NY市場が引けた後にインテルの決算が発表され、1-3月の業績が予想を上回り、また4-6月の予想も市場予想を大きく上回ったことから、東京市場は高く始まる。

ただ騰落レシオを筆頭にして過熱感を表現するチャートが多く、上値はすぐに抑えられました。その後は円レートに連動して小幅高に終わる。

どうやら今回の小波動のピークからの調整は日柄整理をするようで、大きな下落(値幅整理)はないような感じです。ピーク11408円の翌日から今日で7日目になり、9日順位相関は-73.8まで低下してきました。今週中には日柄整理が終わる可能性が出てきました。


(10.4.15) TOPIX 998P(+7)  日経平均 11273円(+68)  23.6億株 (1兆5313億円)



米国市場は、インテルやJPモルガンの好決算から上昇。NYダウは11123ドル(+103)。ナスダックは2504P(+38)と大幅高。

ナスダックは5連続陽線と力強い上昇をしたのに、どうしたことか。日経平均は11408円のピークから4連続陰線・陽線・4連続陰線と陰線の塊りです。

この9日間の株価の幅は11408円〜11088円の320円でしかありません。終値ベースでいうと11339円〜11161円の178円です。それでも株価は9日平均線より上位にあるという、なんとも奇妙な動きになっています。これは日柄整理をしているということです。高値保合いも今日でピークの翌日から8日目となっているので、日柄調整はまもなく終わると思っています。


(10.4.16) TOPIX 988P(-10)  日経平均 11102円(-171)  22.2億株 (1兆5102億円)



米国市場は、小幅上昇。NYダウは11141ドル(+21)。ナスダックは2515P(+10)と共に新高値を更新。

海外は株高となっていますが東京市場は思わしくない。少し高く寄ったあとは、やや円高にふれたため利食い売りに押される。

アジア市場も軟弱であったので下落幅が拡大し、久しぶりに大きな下げになりました。

それでも日経平均は12日間の高値圏での動き(11408円〜11088円)の320円幅のの範囲を逸脱することはありませんでした。陰線がダンゴになっていることを重視すれば上昇力は弱いと判断できるし、下げ幅がたったの320円というのでは下げたともいえないし、現状の日経平均が高いのやら安いのやら、判断ができかねる現状です。 。

4月末から2010年3月の決算が続々と発表されます。決算を見ないと買うに買えず、売るに売れない。現状では企業業績に影響を与えるのは、円レートであるとして日経平均は細かな円レートの動きによって、同じく細かな動きを繰り返していますが、企業業績があきらかになるにつれて、円レートの影響力は小さくなっていくのではなかろうか。とにかく円レートに振り回される目下の状況はやりづらい。


(10.4.19) TOPIX 970P(-18)  日経平均 10908円(-193)  20.2億株 (1兆4314億円)



SECがゴールドマンSを証券詐欺の容疑で提訴すると報道されたことから、米国市場は、金融株を中心に下落。NYダウは11018ドル(-125)。ナスダックは2481P(-34)。

日経平均は昨日の立会い中にひさしぶりに大きな値動き(144円幅)となり、9日平均線を割込みました。すでに小波動のピークは11408円と表示されているので、ここからはいつ小波動のボトムを出すのかを見ているところです。

ただここ1か月の日経平均は円レートに密着した動きであるので、円レートがわからないと日経平均の行方もわかりません。昨日の時点では、まずは25日線水準(11000円)あたりが下値であろうと思っていましたが、今日はこれを下回って寄り付き、25日線は下値の支持線とはならなかった。

いまのところまだ《デンドラ24》の4%波動が陰転していないので、これによる下値メドはありませんが、陰転するのは日経平均の終値が10885円以下になったときです。そのときは@10659円、A10432円、B10318円、C9978円のメドが出ることになりますが、果たして10885円まで下げるのかどうか。これが注目点です。


(10.4.20) TOPIX 972P(+1)  日経平均 10900円(-8) 19.5億株 (1兆3766億円)



昨日のゴールドマンSをSECが提訴するいう材料は、SEC内部でも意見が対立していることや、提訴するにしてもそれはごく一部の取引に限られる、といったことが明るみになって、米国株は反発。

NYダウは11092ドル(+73)。だがナスダックは2480P(-1)。

日経平均は、やや円安にぶれたことから前場は小高かったが、後場に下落してマイナスへ。

今日で小波動のピーク(の翌日)から11日目の下落となりました。平均的な下落日数です。小波動の平均的な姿は、@11.5日間下落する、A-8.67%下落する、です。軽い下落であれば下落率のSD(標準偏差)が4.94であるので、-4%の下落で止まる可能性もあります。 現在のところピークは11408円で、最近の安値は昨日のザラバ安値10878円まで-4.64%下落しています。だいたいは下落が止まってもよい範囲にきていますが、円レートという難問があります。

今日の円レート(92.62円)なら、日経平均は11074円が推測値です。この推測値からは、昨日・今日の2日の日経平均はやや売られすぎています。


(10.4.21) TOPIX 987P(+14)  日経平均 11090円(+189) 22.4億株 (1兆6533億円)



よい決算が出たため米国株は反発。NYダウは11117ドル(+25)と続伸。ナスダックは2500P(+20)。

日経平均は、昨日に引き続きやや円安にぶれたことから大幅反発となる。今のところ小波動のボトムの候補は一昨日のザラバ安値10878円ですが、その前日の大陰線のザラバ高値11230円を終値で上回るまでは、ボトムらしいの判断はできません。

しかし今日の円レートから推測した日経平均は11163円であるので、今日の日経平均11090円はやや割安です。明日の円レートが93.70円くらいの円安になれば、11230円を上抜いて当然となります。


(10.4.22) TOPIX 978P(-8)  日経平均 10949円(-140) 21.7億株 (1兆5382億円)



米国株は変らず。NYダウは11124ドル(+7)。ナスダックは2504P(+4)。

日経平均は、どうにもよくわからない動きをしています。昨日は大きく上げて反転のスタートになったかと思っていたところ、今日は先物主導でザラバ安値を更新。

日経平均は輸出関連株がメインであるので、特に円レートと連動していますが、ちょっと連動しすぎでしょう。日経平均は昨日は25日線を上回り、今日は下回るという目まぐるしい動きとなっていますが、TOPIXは25日線が支持線となっています。

基本的に円が高くなる要素は少ないのです。為替レートはその国の国力(成長力)が決定します。日本の成長力は乏しく、高齢化が進んで生産者人口は低下し、これにともなって巨額の財政赤字や異常な規模の国債を発行しています。

おまけに政治はふらついてお粗末の限りだし、政府が経済政策を掲げないという稀有な国に成り果てています。

普通ならこういう国の通貨を持ちたいとは思いません。円レートは100円どころか150円になってもおかしくはないのですが、円相場の市場は大きい。ドルにリスクを感じたり、ユーロに不安を抱いたりすると、円に流れてきて円高になる。それは一時的な退避に過ぎないのだけれど、円高に振れると日経平均は下落する。これを敏感に受け止めて日経平均がピクピクと動いているというありさまです。

だが、今の円レートのトレンドは円安です。円のグラフは@円、A9日線、B25日線、C75日線の位置関係にあります。円安はトレンドなのです。もうじき75日線が200日線を抜いてきます。そうなればどこkらみても、当分は円高を考えることはできなくなります。円レートがこの3月下旬に200日線を超えたことから、ここよりは円高から円安に進むのではないかと思っています。これまでの関連だと円安→日経平均高であるので、日経平均については強気でいます。


(10.4.23) TOPIX 978P(+0)  日経平均 10914円(-34) 19.9億株 (1兆4823億円)



米国株は一時は下げたもののプラスで終わる。NYダウは11134ドル(+9)。ナスダックは2519P(+14)と新高値を更新。

円レートは対ドルではやや円安となったが、ギリシャ問題を抱えるユーロに対しては高くなり、なかなか反発のキッカケができません。

日経平均は今日も陰線・ザラバで昨日のザラバ安値を1円更新。目下のところ小波動のボトムらしさのポイントは、@新安値、の1ポイントでしかありません。

来週は、A新安値の陽線になる、B9日順位相関が-80になる、の2ポイントが加点できるかも知れませんが、それでも3ポイントです。先日いったようにボトムらしいことが判断できるのは、日経平均が11230円以上になったときです。

円レートのグラフでは、すでに「主な株価」が小波動のボトム91.78円を表示しています。今はどこまで円安になるかを見ているところです。

再びの円高になったと判断するのは9日線を割込んだときでよいでしょう。

円レートから日経平均を推測すると、今日の推測値は11160円です。 今日の終値10914円は246円も割安です。

このギャップは、@円高になって推測値を下げて解消するか、A日経平均が上昇して推測値に追いついて解消するか、のどちらかですが、Aのほうの可能性が高いのではなかろうか。来週からの企業業績の発表に期待したい。


(10.4.26) TOPIX 996P(+18)  日経平均 11165円(+251) 20.8億株 (1兆4868億円)



先週末の米国株は続伸。NYダウは11200ドル(+69)の新高値を更新。ナスダックも2530P(+11)と新高値を更新。

円レートは94円台への円安となり、日経平均は高く寄り付き、決算発表が今日から本格化することもあって業績の伸び期待から、さらに上昇。

後場は11160円で均衡して値動きはなくなったが、高値保合いの水準で終了。ひさびさの大幅反発となりました。

今日の円レート94.17円から推測した日経平均は11261円であり、今日の終値11165円は100円ほど割安。

日経平均の小波動のボトムらしさのポイントからはまだボトムらしいとはいえませんが、今日の窓を空けての上昇によって、「主な株価」は明日にでも小波動のボトムを表示します。

@明日の日経平均のザラバ安値が11146円以上ならボトム、A明日のTOPIXのザラバ安値が983P以上ならボトム、となります。日経平均は微妙ですが、TOPIXは今日の終値996Pからして、まず明日のザラバ安値は983P以下にはならないでしょう。TOPIXはボトムを出したようです。

日経平均の動きを中勢モデル波動にあてはめると、図の(K→D→E→F)であると3月29日にいいましたが、その後モデル波動への当てはめをしていませんでした。

(F)からの下落もどうやら25日線を少し下回ったくらいで終わるようなので、昨日の安値は(g)ではないかと思われます。(g)であるなら、この後は(g→H)の上昇があり、そのときには当然に(F)を上回って新高値になることが予想されます。

この2週間は「サヤ取り」について連載をしていましたが、この土日曜で書きたかったことを一気に書き上げました。通読してダブっているところや誤解されそうなところを修正して、 株式講座No.10 サヤ取りのしかたの提案としてアップしました。毎日バラバラと読むよりも、通読するほうが理解しやすいので、ご覧下さい。


(10.4.27) TOPIX 997P(+0)  日経平均 11212円(+46) 22.0億株 (1兆6167億円)



米国株は小幅安。NYダウは11205ドル(+0)、ナスダックは2522P(-7)。

円レートはやや円高となっって前場は利食い売りに押されたが、後場ファナックが、この9月期の売上げは107%増、営業利益は500%増の業績見通しを発表したことから反発。

今日の円レート93.86円による日経平均の推測値は11221円ですが、今日はほぼそれと同じ株価で引けました。

昨日いったように、TOPIXは小波動のボトムを表示し、小波動は上昇波動に変りました。日経平均も明日のザラバ安値が10903円以上であれば「主な株価」は小波動のボトムを表示します。まずは日本株の小波動は上昇に転じたといってよいでしょう。

昨日、今後の動きは、中勢モデル波動の(g→H)の動きになるのではないかといいました。 では日経平均の高値はどのくらいの株価水準を目安にしておけばよいのかです。

《デンドラ24》によれば、今日現在の上値メドは、下から@9994円、A11422円、B11422円、C12117円 となっていますが、このメドは3月26日以来変っていません。

小波動が上昇波動のときは下からAB番目、下降波動のときは上からAB番目 に到達して調整する(下落の場合は調整が終わる)。B番目をクリアしたときは警戒せねばならない。というのが私の持論です。

例えば、(D)のピークは下からBとCの中間でピークとなりました。(E)のボトムは上からBとCの間でボトムになりました。(f')は下からB番目をクリアしました。(F)では下からB番目をクリアするかどうかのところでピークとなりました。

要するに4つのメドのうち、Aつ目を超えたら大体は株価に達している。Bつ目を超えたら警戒したほうがよい。という態度です。今回はBつ目の11422円をクリアしなかったので、株価的には過熱したわけではありませんでした(各種のチャート・指数からは過熱していた)。このチャートからの過熱感を冷却するために(F)の翌日から13日間の調整をしましたが、(F)からの調整はAつ目の10826円まで下落しませんでした。昨日からは反発しています。

今後目指す高値は、Bの11422円ですが、これを超えた11422円〜12117円の間で小波動はピークを出すと思っています。だが11422円と12117円では700円の差があります。当面は11500円をクリアするのを見ていればよいでしょう。そのときの相場の強さ弱さ(出来高・売買代金が増加するかどうか)によって、この小波動のピークは11500円なのか12000円なのかを判断したいと思っています。


(10.4.28) TOPIX 977P(-19)  日経平均 10924円(-287) 24.7億株 (1兆9307億円)



S&P社がギリシャ国債の格付けを3ランク引き下げて、BB+というジャンク債並にしたことから、世界の株価は急落。

NYダウは10991ドル(-213)、ナスダックは2471P(-51)となって一気に25日線を割込みました。

ギリシャ国債安→ユーロ安→ドル高・円高の連想で、FT100が-2.61%安→NYダウが- 1.90%安→日経平均が-2.57%安となりましたが、東京市場は最も下落率が大きかった。

東京市場が開いてからのアジア株は、オーストラリアが-1.20%→韓国が-0.89%→上海が-0.26%→香港が-1.74%、といった具合で、日本のように慌てて下落した国はなかった。今日の株価は狼狽売りか、連休を控えての手仕舞い売りがでて下げ幅が異常に拡大された感じです。

たまに、「相場はどうなるのでしょう」と聞かれることがありますが、私は今年の1月8日からは、「株は上る。買って少々の損を抱えていても、いずれは利益がでる」だろうと言っています。 1月8日というのは、中勢上昇波動の第1段(2009年3月9日→2009年8月31日にわたる約120日間の上昇)を上抜いた日です。2010年1月8日から今日までは76日が経過していますが、これで中勢上昇波動の第2段が終わるとは思っていません。

株価水準を決定する要因の最大のものは@企業業績です。国家的な統計では「景気」です。その景気を表現するのは、政府(総理府)が発表する「CI指数」です。次図に「CI一致指数」と日経平均の月足を掲げましたが、長期的(3年程度)に見れば、日経平均は景気(CI指数)に連動していることが明らかです。



CI一致指数がピークをつけるときが、株価がピークをつけるとき(それよりもやや早い)であり、CI一致指数がボトムをつけるときが、株価がボトムになる時期です。

今のCI(一致)指数は(f→g)のように グングン上昇しています。こういう時期に株価が大幅に下落すると考えるのは間違いです。まずは日経平均は上昇します。過去の景気が拡大した時期を見る(図の赤字の月数)と、最も短期であったのが22か月の上昇でした。

現在の景気拡大期間は、(まだ確定できていないが)2009年3月がボトムでしょう。ならばこの4月末であっても、まだ13か月の拡大でしかありません、あと1年ほどの景気拡大は続くと思われます。こういうときは、株を買うのが正しい方針です。(目先の動き例えば小波動のピークを狙って売るほかは)売ってはいけません。


(10.4.30) TOPIX 987P(+9)  日経平均 11057円(+132) 22.3億株 (1兆7453億円)



米国は反発。NYダウは10991ドル(-213)→11045ドル(+53)→11167ドル(+122)と下げ幅の82%を戻す。

ナスダックは2471P(-51)→2471P(+0)→2511P(+40)と下げ幅の78%を戻す。

日本は10991円(-213)→11059円(+132)と62%の戻りでしかなかったが、明日からGWとあっては新規に買い上る向きも少なく、これはしかたがないでしょう。

2010年3月期の決算発表が本格化してきました。前期(10年3月)の利益は赤字→黒字に転換、あるいは小幅な黒字から大幅な増益になる企業が多く、決算発表がなされるたびに連結PERは低下しています。

4月28日のPERは29.31倍となり、とうとう30倍を切りました。3月決算企業の全社の決算が発表されると、いよいよ2011年3月期(今期)の予想PERに切り替わります。

おそらく10年3月期のPERは20倍台前半になるのではないか。そして今期の予想PERは20倍を下回るのではないか。そう思っています。

すでに10年3月期の決算を発表した企業の今期(11年3月)の業績見通しはすさまじいものがあります。例えばファナックの今期の前期(10年4月〜9月)の営業利益は前期(09年4月〜9月)に比べて500%の増益になるようだし、日立の今期(11年3月期)は50%増、三菱自は223%増、シャープは100%増の予想です。

今日発表のあった村田製の営業益は、-102億円(09年3月)→+267億円(前期10年3月)→+620億円(今期11年3月)と2.3倍(+130%増)の予想です。製造業の増益は半端ではありません。

仮に製造業の増益率を50%とし、内需関連が10%以下としても全体では30%程度の増益率になる可能性があります。前期のPERが25倍だったとしたら、今期の予想PERは19倍程度に収まることになります。まあ決算がそろう6月初めにならねば、はっきりした数字はでませんが、私は次のようなPERの目安を持っています。
  1. 増益率が0以下なら15倍
  2. 増益率が微増なら16倍
  3. 増益率が+5%%程度なら17倍
  4. 増益率が+10%程度なら18倍
  5. 増益率が+15%以上なら20倍
  6. 増益率が+20%以上なら22倍
もし6月1日の予想PERは、増益率が30%あるのであれば、私の基準からは22倍以上になってもよく、もしこれ以下のPERになっておれば、割安な株価水準であるといえます。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト