TOPIXをどう見たか・判断したか (09年02月)

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(09.2.2) TOPIX 777P(-16)  日経平均 7873円(-120)   20.3億株 (1兆2558億円)



先週末のNYダウは8000ドル(-148/-1.81%)、ナスダックは1476P(-31P/-2.08%)と続落。

米国10-12月のGDPは年率にして-3.8%と大きなマイナスになりましたが、事前の市場の予想は-5.4%であったことから、案外な数字でした。しかしバッドバンク設立の期待や、設立は難しいのではないかの観測が交錯して、結局はマイナスで終わる。

東京市場も続落。東芝が通期で-2800億円の営業赤字に続き、日立がメーカーで過去最大となる-7000億円の赤字予想を発表。パナソニックも-3500億円の赤字になるとかで、電機株は大幅安。

日経平均の次の下値メドは、
a.7756円
b.7673円
c.7591円
d.7261円
です。だいたい7600円をメドとしてよいでしょう。米国で景気対策の法案が通らないなどの非常事態になれば7261円がメドになるかというところです。


(09.2.3) TOPIX 773P(-4)  日経平均 7825円(-48)   22.5億株 (1兆3957億円)



先週末のNYダウは7936ドル(-64/-0.80%)と小幅続落。ナスダックは1494P(+18P/+1.22%)と小反発。

東京市場は前場はややダレていましたが、日銀が銀行の保有株の買取りを再開するというニュースで、後場寄りは+210円高まで急上昇。しかし、そこから下落し前場の安値を下回るありさまで、買い手不在がいよいよ明らかになっただけでした。

私は最近、東証1部の連結PERについてほとんど述べていません。その理由は、この時期(昨年10月の暴落から)はPERはまったく相場水準を計る規準にはならなくなっているからです。

PERについて書かないので、質問が2件ほどきています。例えば今日の東証1部のPERは24.31倍です。私は2008年10月17日に目下のところの妥当PERは12倍であるといいました。この記事を記憶されているのでしょう。これを永遠の真実であると頭から思い込んでいる人は、
  1. 現在のPERは24.31倍だから割高である。したがって安心してカラ売りしてよいのである。
    そう判断することもあるだろうし、

  2. 妥当PERの12倍になるまでは、新規に株式を買うべきではない。
    そう判断されているかも知れません。
だがどちらも大間違いです。現状ではPERを規準にして割高である・割安であるという判断はできません。 私は2008年10月17日(日経平均のザラバ安値6994円は10月28日)に次のことを言いました。
私の妥当PERの水準は来期(今期)の経常利益の伸び率の程度によって変えています。経常利益の伸び率(予想)が
  1. +20%以上のときは 22.0倍
  2. +15%以上のときは 20.0倍
  3. +10%以上のときは 18.0倍
  4. +5%以上のときは 17.0倍
  5. +5%未満のときは 16.0倍
  6.  0%のときは 15.0倍
  7. -5%未満のときは 14.0倍
  8. -5%以上のときは 13.0倍
  9. -10%以上のときは 12.0倍
  10. -15%以上のときは 10.0倍
  11. -20%以上のときは 8.0倍

が妥当なのではないかとしています。ただし伸び率が±15%を超えるときの妥当PERは確かではありません。特にPERが低いときは、PBR(純資産倍率)や配当利回りという株価を支える基準が別にあるので、経常利益が-20%減になっても、妥当PERが10倍を割り込むことはないでしょう。 たぶん今期の経常利益の伸び率は-15%になるでしょうから、妥当PERは杓子定規には10.0倍となりますが、そこまで株価は下落しないでしょう。

株価水準はPERだけでは決まりません。PBRや配当利回りという基準から割安になっていると判断され、株価は一定の水準からは下落しません。
利益伸び率は±20%を限度にしています。上の記述のように10月17日当時は業績が-15%で収まると思っていたので、妥当PERはまだ有効であると思っていました。しかし今期の業績が-30%だとか-40%になるとか、いや-50%になるとかの予想が出てきているこの時期にはPERはまったく無力です。どころかPERを規準にすると、底値では超割高と判断して買えないし、逆に超割高と判断して底値をカラ売りするという大失敗をするでしょう。

わかりやすく7203「トヨタ」だけについてPERを考えてみましょう。PER(倍)=株価(円)÷1株当り利益(円)で計算されることは誰でも知っています。1株利益が300円と予想しているとき、株価が3600円であれば、PER=3600円÷300円=12.0倍になります。トヨタの最近3年間と今期の仮の数字を掲げます。
  1. 2006年3月期、1株利益は421円 →2006年5月までの高値は6950円(PERは16.5倍)
  2. 2007年3月期、1株利益は512円 →2007年5月までの高値は8350円(PERは16.3倍)
  3. 2008年3月期、1株利益は540円 →2008年5月までの高値は7880円 (PERは14.6倍)
  4. 2009年3月期、1株利益は50円(仮) →2009年5月までの高値は800円?
トヨタが発表している2009年3月期は赤字なので、1株利益は0円です。しかしこれでは例にならないので前期の540円から-92%減益の50円と仮に決めました。

2006年〜2008年には、予想した業績をもとに株価は14.6倍〜16.5倍に買われています。2009年3月期の(仮に1株利益を50円とした)予想にもとづいて16倍まで買っても、トヨタ株はたったの800円にしか買われません。逆に株価が1600円まで下落したときのPERは32.0倍(1600円÷50円=32.0)まで買われていることになります。 32倍まで買われているのだから割高である。到底買えない、あるいはカラ売りをすべきである。と誰が判断するでしょうか?

もっと話を極端にします。2009年3月期が-99%の減益で、1株利益が5円になる(現実は赤字になるのだから-99%の減益より悪い)としたら、PER16倍は80円です。PERを金科玉条とするならば、妥当なトヨタの株価はたったの80円でしかない。もし株価が1000円になっていたら、PERは200倍です。クールな頭脳の持ち主であれば、トヨタ株が80円なら妥当であると思うことはなく、1000円の株価が割高であると思うことはないでしょう。杓子定規なPERによる判断をしてはいけません。

今のように利益水準が±20%を超えて変化している時期は異常な時期です。このような時期にPERを持ち出しては間違います。PERが役に立つのは「平時(業績の変化が±20%の範囲)」のときだけであるということを知って下さい。


(09.2.4) TOPIX 792P(+18)  日経平均 8038円(+213)   20.4億株 (1兆3935億円)



NYダウは8078ドル(+141/+1.78%)と反発。ナスダックは1516P(+21P/+1.46%)と続伸。

目下のところプラス材料は米国の景気対策案が議会で可決されることくらいでしょうが、ゴールドマンSあたりは8000億ドルでは、景気を向上っせることはできず、最低でも1兆2000億ドルが必要であるといっています。8000億ドル規模の法案が可決されるたときは、材料で尽くしとなって、米国株は逆に下落する可能性もあります。

東京市場は反発するも、これといった材料はなく、米国株高につれ高したというところ。

図は日経平均の月足および月末の東証1部の連結PERの動きです。a〜hの符号を打っていますが、このときの@日経平均の値段、APER、B日経平均を1つの銘柄とみなしたときの1株当り利益額、を次に掲げます。
  1. 2002年11月   9215円  21.57倍  427円/株
  2. 2003年05月   8424円  53.69倍  156円/株
  3. 2003年06月   9083円  17.96倍  505円/株
  4. 2004年04月  11761円  29.83倍  394円/株
  5. 2005年06月  11584円  16.93倍  684円/株
  6. 2006年02月  16205円  24.27倍  667円/株
  7. 2008年02月  13603円  15.26倍  891円/株
  8. 2009年01月   7825円  24.93倍  313円/株
2003年4月にバブル崩壊後最安値の7603円をつけましたが、このときのPERは41.3倍(1株利益は189円)でした。PERが41.3倍もあるから、日経平均は割高であると判断すると間違います。1株利益は(a)の427円から半年後の(b)には156へ激減している時期です。このように1株利益が激減している時期にPERを持ち出してはいけません。

(c)の1株利益は505円になりました。これは2003年03月の決算が終わり、2004年03月期の業績予想がそろった時期です。2004年03月の1株利益は394円です。(c)の505円からは-20%ほど業績予想は低下していますが、±20%の変化であればPERが役立つ時期です。(d)はPERが29.83倍と高かったので(e)まで調整をしました。

(e)の1株利益は684円で、1年2か月前の予想に比べて+73%の増益です。PERが16.93倍と割安であったので、株価は(f)まで上昇しました。

(f)のPERは24.27倍、1株利益は667円と前の(e)より少し減少しています。24.27倍の株価水準は割高であるので株価は下落しました。

(g)のPERは15.26倍、1株利益は891円と最高の利益でした。15.26倍は利益水準から割安なので、その後3か月ほどは株価は上昇します。

(h)現在のPERは24.93倍、1株利益は313円の予想です。1年前の(g)に比べて1株利益は-65%減です。このように急激な減益になる時期にはPERは機能しません。

PERを規準にして、株価が割安であるのか割高であるのかを決めることができるのは、時期でいえば(c)から(g)の少しあとまででした。1株利益の目安をいえば1株利益が400円を下回るような時期のPERは割高・割安の判定の役にはたちません。2002年4月に大底となったときのPERは41.30倍、1株利益は189円です。PERを重視していては大底の判断ができなかったのです。PERは「平時の規準」なのです。


(09.2.5) TOPIX 786P(-6)  日経平均 7949円(-89)   21.8億株 (1兆4655億円)



米国も手がかり難から、NYダウは7956ドル(-121/-1.50%)、ナスダックは1515P(-1P/-0.08%)と動かず。

東京市場も動けない。ここ3日ほどは7800円台になれば8000円を超えるところまで買っていく投資主体がありますが、大方はこれに売り向かい、追随するものはアワテ者の目先筋だけです。

米国では先の10-12月のGDPが予想ほど悪くなかったことや、先日発表された1月のISM製造業景気指数が35.6と12月の32.9からアップしたことから、景気減速の程度に歯止めがかかりつつあるのかの予想もでています。

こういうときに景気対策を打って、よいムードに変えられればと思うのですが、オバマ大統領はまだ何ひとつ政策を実現することができていません。共和党は減税を景気テコ入れの主力とすべきだといいますが、これは間違いでしょう。民主党はバイ・アメリカンを言い出しました。保護主義は民主党の伝統芸で、歴代の民主党が日本製品をボイコットしたことは忘れられません。

両党とも、私の考えでは「???」の主張をしていますが、それは支持する選挙民がそう望んでいるからです。今朝のNHKを見ていたら、GMの工員一家の話でした。その中年工員の年収は600万円。その父もGMのOBでGMから年間500万円の年金をもらっている。医療費は全額をGMが支払うそうだから現役世代と同じくらいの待遇です。GMのOBは48万人いるという。

そら、いかんわ。GMが立ち行かなるのは当然です。GMの社員は48万人のOBを養い、自分が生きるための所得を得る必要がある。3月に公的資金によって援助されたGM・クライスラーは再建計画を出さねばなりません。それが再建可能であると承認されなければ、両社は破綻します。しかし再建への道筋を提出することはきわめて難しいでしょう。背景には48万人の今や働くことができない反対者がいます。オバマはGMなどの労働者の支援を得て大統領になったのだから、GMの救済要求に対してムゲにもできず、かといってGMに巨額の資金を注ぎ込むこともできず、「弁慶の立ち往生」状態になるのではなかろうか。


(09.2.6) TOPIX 790P(+4)  日経平均 8076円(+126)   19.7億株 (1兆3685億円)


NYダウは8063ドル(+106/+1.63%)、ナスダックは1546P(+31P/+2.05%)と動かず。

ナスダックは75日線へ突っかけてきました。75日線を完全に上抜くようだと、中勢モデル波動の(A→B→C)になる可能性が大きくなります。「完全に上抜く」というのは、株価終値が5日連続して75日より上位にあることを維持する。しかも上がり調子である。ということです。(5日間75日線を上回っていても、下落している75日線と一緒に下落していてはいけない)。

また(C)が確定するのは(B)の高値(1665P)を上抜いたときです。そのためにはあと120Pほどの上昇が必要ですが、これはちょっと難しい。

図はNYダウとS&P500のグラフです。2つの指数ともに、よほどのことがない限り目先は75日線を上回るような位置ではありません。

NYダウの75日線の水準は8551ドル(株価は8063ドル)で、1日にだいたい10ドルずつ下落していますが、5日後でも75日線は8500ドルあたりです。これを上回ることはやや難しい。ましてや先の高値(B)の9088ドルは異常なオバマ人気によってついた値段であるので、これを上回ることはないでしょう。

S&PはNYダウとナスダックの中間に位置しています。ナスダックが突破口となって、S&P・NYダウを引っ張り上げるのか、NYダウがお荷物になってナスダックの足を引っ張るのか、当面の焦点はここのところです。たぶんNYダウが足を引っ張って、ナスダックが75日線を完全に上回ることはできないのではなかろうか。

東京市場は、来週は2つの事情から波乱(それも下ブレ)の可能性があります。1つはオプションのSQです。2月13日が清算日ですが、11日は祝日のため、9・10・12日の3日間しか立会いがありません。コールを買っている向きは8250円を目標に、プットを買っている向きは7750円または7500円を目標にした攻防があるでしょう。

2つ目は、ファンドの解約です。この3月末で海外のファンドを解約したい投資家(企業・金融機関・国内ファンド)は45日前までに申し出なければなりませんが、45日前とは2月13日です。SQと同じ日です。13日までに解約の申し出があったものについてはすでに保有株式を売却するなどして解約金の準備はできていると思いますが、来週になってさらに解約が出てくれば解約分の株式を売却せざるを得ません。これは株式の下落をもたらせます。 来週は株価波乱の週であると思っていたほうがよいでしょう。


(09.2.9) TOPIX 778P(-11)  日経平均 7969円(-107)   19.1億株 (1兆3394億円)



先週末、米国の1月の雇用統計が発表され、前月比-59.8万人の減少でした。12月分も-52.4万人から-57.7万人へ修正。

月を追って雇用は厳しくなっていますが、株式市場は国会で審議中の景気対策法案の規模が大きくなるのではないかとか、新金融対策法案が早くまとまるのではないかと、よいほうに解釈して上昇する。

NYダウは8280ドル(+217/+2.69%)、ナスダックは1591P(+45P/+2.94%)と大幅高。

またまた年末から年始にかけてのオバマ期待による株価上昇ですが、過大な期待をすると足許をすくわれます。9日に発表予定であった新金融法案でしたが、10日に延期されたとかで、GLOBEXは急落。

米国高に追随して高く始まった東京市場でしたが、後場に入って急速に下げマイナスで終わりました。今週は上限8250円・下限7500円のゾーンを予定しています。


(09.2.10) TOPIX 778P(-0)  日経平均 7945円(-23)   18.6億株 (1兆2560億円)



NYダウは8270ドル(-9/-0.11%)、ナスダックは1591P(-0/-0.00%)と変化なし。10日発表の新金融安定化策の内容を見たいというところでしょう。

ただ、予想を超える対策が出されるとはとても思えない。むしろ期待が先行している感じです。発表があっても軽い失望から材料出尽くしと判断されて、米国株価は下げるのではなかろうか。

とにかく眼下の経済情勢の悪化を株価はナカナカ織り込まない。悪い経済指標が(例えば雇用統計)が出れば、その分だけ景気対策が大規模になり、かつ対策のための法案がすみやかに議決される、という期待のほうが今のところ勝っています。

米国株は政府がどうにかしてくれるという期待があるだけに株価は崩落しませんが、日本は政府に期待できないだけに株価は米国より脆い。

10月の大暴落以来、日経平均はNYダウの200円ほど下が定位置であると思っています。一昨日のNYダウは8280ドル・その前日の日経平均終値は8076円・その差は-204円。だいたい妥当な日経平均の水準でしたが、昨日は8176円で寄り付きました(その差は-4円)。これは高く寄りすぎたので終値は7969円(その差は-311円)とやや差を広げすぎて終わりました。

昨日のNYダウは8270ドルでした、前日の日経平均終値が7969円と差が-311円に拡大していたので、今日は8066円で寄り付きました(その差は-206円)。これは釣り合う株価水準でしたが、今日の終値は7945円まで下落し、NYダウとの差は今のところ-325円あります。

日経平均は昨日のNYダウ8270ドルを規準にすれば8070円あたりで止まってもよかったのに、それ以上に下落したのは、日本の株式の需給によるものでしょう。すなわち2月12日のSQ前日の日経先物の攻防が予想されることと、13日を締切日とするヘッジファンド解約による株式売りの懸念です。ここに加えて今夜発表とされている米国の新金融安定化策の内容が明らかになるので、今週の木曜・金曜の株価はこれら要因に振り回されることになります。


(09.2.12) TOPIX 760P(-17)  日経平均 7705円(-240)   19.2億株 (1兆3263億円)



東京市場が連休中の米国市場は大幅安となる。NYダウは7888ドル(-381/-4.61%)→7939ドル(+50/+0.64%)、ナスダックは1524P(-66/-4.19%)→1530P(+5/+0.37%)。

ようやく発表された新金融安定化策でしたが、不良債権の買取の具体的な取り決めがなく、しかも民間を引き込んで買取のファンドを作るというのでは、ハナシになりません。

まあ米国の金融安定化策は、もういちど練り直しということになると思うので、今後も金融安定化策の新たなアイデアが出るつど株価が買われることになるでしょうが、3月末までに新アイデアがでないようだと、先の安値底割れになりかねません。

オバマ大統領は、日本がグズグズしていたために空白の10年が無為に過ぎたといいましたが、日本を反面教師にして「ああしたことはしてはならない。」と知ったところで、「こうすればよいんだ。」という具体策が出せないのでは、米国も似たようなものです。

東京市場は、米国安の割には下げなかった印象です。日経平均は、一応NYダウ7939ドルに対して-234円安い7705円で引けたものの、もう少し安値(7600円割れ)があってもよかった感じでした。 日経平均は、2月2日にいったように、7600円あたりを当面の下値メドとしてよいでしょう。米国が一昨日のような暴落状態になったならば7260円もありえますが、金曜日の大下げによって下値探りをしたようなので、そこまでのことは考えていません。 当面(3月中旬まで) は、
  1. 7600円を下値メドとし、
  2. もし何かあっても7200円までの下落、
  3. 上値メドは8000円
という方針です。


(09.2.13) TOPIX 764P(+4)  日経平均 7779円(+74)   19.7億株 (1兆3560億円)



昨日の米国市場は、大幅下落し→大幅に戻し→前日比変わらずで終わる。NYダウは7932ドル(-6/-0.08%)、ナスダックは1541P(+11/+0.73%)。

下げたのは経済対策法案が上下院で基本合意をしたものの、その規模は7890億ドルと当初上院・下院が可決した規模よりも小さくなったことと、やはり新金融安定化策の内容がハッキリしていないことへの不安の蒸し返しでしょう。

その後上昇したのは、米国政府は住宅ローンの債務者の救済を検討していると伝えられたため。とにかく発表される経済統計値は悪化の一途を辿っています。@経済対策が決まり、A実行されてみて、A何か月かが経過して効果があるのかどうかがわかるわけで、まだ@が決まっていない状態であるので、継続的な米国株価の上昇はありえません。

今後3か月から半年の間の経済統計の数字は悪化すると思われます。ただ株式市場は「先読み」するので、経済統計値が悪くても、予想よりよい数字であったことが2か月も続くと、中勢波動は底打ちするでしょう。場合によっては大勢波動も底打ちする可能性があります。 3か月か半年先のことを先走っていいましたが、要は2か月続けて、予想よりよい数字がでてくるかどうかです。

日本は、来週月曜日に昨年10-12月のGDPが発表されます。市場は、前年比で-11.7%のマイナス、前期比では-3.0%あたりを予想しています。これより大きいのか小さいのかが焦点です。


(09.2.16) TOPIX 770P(+5)  日経平均 7750円(-23)   15.6億株 (1兆 452億円)



先週末の米国市場は小幅安。NYダウは7850ドル(-82/-1.03%)、ナスダックは1534P(-7/-0.47)。

東京市場は寄り前に10-12月のGDPが発表され、前期比-3.3%、年率にして-12.7%と予想を上回るマイナスでした。しかし市場は「折込ずみ」としてたいして下げず。

10-12月は折込みずみであったとしても、現在の1-3月期が10-12月と同じ程度のマイナスというところまでは折り込んではいないでしょう。ならば、3月末〜4月末にかけてそれを折り込まねばならず、今日の株価水準はなお高いということになります。

ただし目先的には、現在の株価水準(7800円あたり)はちょっと中途半端な水準です。7400円以下になれば買い、8200円以上になれば売り安心だと思っていますが、この中間でウロウロしているものだから、なかなか仕掛けにくい。

いちど7400円を割り込むような下げがあれば、図の緑色線のように800円から1000円幅の反発があるのではないかと思っていますが、買い方は7600円近辺での年金資金の買いを期待し、売り方は7600円を割り込むまでの売りを強行できない、という睨み合いの状況です。


(09.2.17) TOPIX 756P(-13)  日経平均 7645円(-104)   16.4億株 (1兆 169億円)



米国市場は休場。昨日発表された日本の10-12月のGDPは年率にして-12.7%と大変な数字できたが、市場は想定の範囲内であるとして下げませんでした。

今日は新聞各紙が各国別のGDPを表にして掲載していました。悪いほうから、@韓国-20.8%、A日本-12.7%、B英国-5.9%、Cユーロ圏-5.7%、D米国-3.8%、E中国+6.8%、です。日本は韓国とともにGDP成長では大負けになっています。

国内の投資家がいくら「折込みずみ」であると思っていても、外国人がわざわざマイナスの大きい日本株を買うとは思えません。おそらく日本株を保有するウェートは引き下げられて、外国人売りが復活するのではなかろうか。 《デンドラ24》の4%波動による日経平均の下値メドは、
  1. 7591円
  2. 7343円
  3. 7261円
  4. 6931円
最も下げが軽かった場合が7600円を割ったところ、通常なら7300円あたり。


(09.2.18) TOPIX 749P(-7)  日経平均 7534円(-111)   19.5億株 (1兆1866億円)


米国市場は金融不安が蒸し返されて大幅安。NYダウは7552ドル(-297/-3.79%)、ナスダックは1470P(-63/-4.15)。

NYダウは11月21日のザラバ安値7449ドルが最安値ですが、終値ベースでみると、その前日の11月20日の7552ドルが最安値です。つまり昨日の終値は、終値の最安値にツラ合わせしたわけで、あと1ドルでも終値が安かったならば、終値ベースでの新安値になるところでした。

ザラバベースでも最安値7449ドルまでにあと100ドルと迫っており、新安値を更新する可能性が高くなってきました。


新安値を取ってくるとグラフは深刻な状況になります。今のところ、グラフの(A→B)を中勢モデル波動の(A→B)に比定しています。明日以降、(A)を下回ることなく反発して、75日線を上抜くならば、(A→B→C)で2番底が確認され、75日線を上抜いてからは、中勢波動は上昇波動に転換したのではないかと思ってよいところでした。

しかし(A)を下抜いてくるようだと、(A)は大底ではなかったということが確認され、これから大底の(A')がどの水準で止まるのかを見続けていくことになります。そうなると、1か月や2か月のうちに中勢波動が上昇転換することは絶望的になります。

TOPIXは、米国安に連れて下落したので、(A→b→c)の小波動の(c)753Pを下回りました。今日のザラバ安値は744Pであるので、(A)のザラバ安値721Pはワンチャンスで下回る可能性があります。NYダウと同じく、(A)を下回るようだと、当分(2か月くらい)は中勢波動が上昇波動になるチャンスはありません。

なお、明日の終値が、日経平均は7486円、TOPIXは740P以下になると、条件表No.2「日経平均用'96」は買いマークを出します。

ただし買いマークがでたとしても、小波動のボトムらしさのポイントは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、B逆張りの買いマーク、の3ポイントでしかなく、ボトムらしいと確信するには至りません。


(09.2.19) TOPIX 751P(+2)  日経平均 7557円(+23)   18.6億株 (1兆1648億円)


米国市場は1月の住宅着工件数が年換算で46万戸(前月比-16.8%)と最悪の数字となり、一時は7479ドルと先のザラバ最安値(7449ドル)まであと30ドルと迫る。

しかし7兆円規模の住宅ローンの援助をすると政府が発表したため、戻して、終値は+3ドル高で終わる。昨日のNYダウは「首の皮1枚で助かった」というところですが、早晩新安値を更新することは、ほぼ確実でしょう。


昨日の東証1部の連結PERは65.29倍でした。-30%、-40%といった大幅な減益になっている時期(現在は-70%減益の時期)には「PERは役立たない」ということは2月4日にいいました。

世間では今頃になって「PERからは割安感はない」といっていますが、それは旬の過ぎた食い物を「まだ食べられるだろうか」といっているようなものです。PERがおいしい旬はとっくのとうに終わっています。

例えば日経平均(7557円)が20%の暴落をして6000円になったとしても、現在のPER65.29倍は52.23倍にしかなりません(65.23%の20%引き)。これを見てPERは52倍あるので割高であると判断してはならない。

また例えば、妥当PERを15倍であると、平時の規準を頑なに守ろうとするならば、株価は現在の水準の1/4になる必要があります(65.23倍の1/4が16.30倍)が、それだと日経平均が1889円になるのを待たねばなりません。つまり永遠に株式を買うことはできません。

この簡単な2つの例を思うだけでも、現在のPERは投資の指針にはならないということはあきらかです。PERが役立つようになるのは、前期比の利益の増減が±20%以内になったときです。したがって来期(2010年3月期)まではPERは役立たないと思っておくほうがよいでしょう。


(09.2.20) TOPIX 739P(-12)  日経平均 7416円(-141)   18.9億株 (1兆1674億円)



NYダウは7465ドル(-89)と下落し、終値ベースでの新安値。同時にザラバでも11月の7449ドルを2ドルを下回る7447ドルをつけて、立派に新安値を更新。

これによって、中勢波動はこれから大底(A)を探りに行くことになります。ただ、そう深い下げにはならないだろうと思っています。

米国の景気を端的に表現するのは、ナスダックであるといつもいっていますが、昨日のナスダックは1442P(-25)でした。これは11月のザラバ安値1295Pよりかなり上方の水準を維持しています。

米国の金融は壊滅したが、実体経済は潰れてしまったわけではない。むしろ企業業績は日本よりはるかによい。

東京市場は94円台の円安にもかかわらず、「NYダウの底抜けか?」という心配をしたためか下落する。私はさほど大きく下げるとは思っていません。どころか来週中に小波動のボトムが出るのではないかと期待しています。


ボトムらしさのポイントを検討すると、
  1. この小波動での新安値をつけたので1ポイント。

  2. 9日順位相関は-80以下であるので、2ポイント目。

  3. 来週中に25日順位相関が-80以下になれば、ポイントが追加されるが、これは早くても来週の後半になりそう。

  4. 逆張りの条件表No.2「日経平均用'96」が買いマークを出したので3ポイント目。

  5. 25日騰落レシオは80.3であり、75.0まで低下しないとポイントが追加されませんが、来週早々に値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同数であれば、買いマークがでるはずです。1ポイントが追加され、4ポイントになる可能性が大。

  6. 下値のメドは2月17日にいったように、@7591円、A7343円、B7261円、C6931円 です。通常なら2番目と3番目の7343円〜7261円がメドになります。

    来週の株価がこのゾーンにくれば、さらに1ポイントが追加され、5ポイントになります。
来週は株価の下落を心配するよりも、株価の反発を思う週ではなかろうか。


(09.2.23) TOPIX 735P(-4)  日経平均 7376円(-40)   21.3億株 (1兆2057億円)


米国はシティGやバンカメが国有化される可能性があるとの懸念から下げる。
NYダウは7365ドル(-100)と下落し、連日の新安値を更新。 ナスダックは1441P(-1)と小幅安で踏みとどまる。
日経平均は米国株安を受けて、安く始まり、ザラバ安値7209円まで下げた後は、突っ込み警戒から戻す。


  1. 前の小波動のピーク(イ)の翌日から今日まで16日間下げているし、

  2. (c'→B)の上昇期間は27日間に対して、(B→c)は31日間であることから、日柄からも小波動のボトムが出てよい時期に来ています。

  3. さらに「小波動のボトムらしさ」のチェックをすると、次表のように6ポイントとなっています。
以上のことから、今日のザラバ安値7209円が当面の安値になったと思います。

いまいったのは「小波動のボトム」であって、「中勢波動の大底(A)」が出たといっているのではありません。今日のボトムらしさの判断は、日経先物のトレードであれば、次の上昇小波動は少なくとも7800円〜8000円の水準へ戻るだろうから、そこまでは買いが有利ということです。

一般株式は、「小波動のボトムらしい」というだけでは、とうてい新規の買いを考えてはいけません。もしカラ売りしているのなら買い戻すタイミングである、ということです。


(09.2.24) TOPIX 730P(-5)  日経平均 7268円(-107)   20.2億株 (1兆16857億円)



米国は大幅続落。NYダウは7114ドル(-250/-3.40%)と下落し、連日の新安値を更新。 ナスダックも1387P(-53/-3.71%)と大幅安。

ただしNYダウの底が抜けたわけではありません。《デンドラ24》の4%波動によるNYダウの下値メドは、高いほうから順に、@7535ドル、A7204ドル、B7121ドル、C6790ドル、です。

昨日はまだ下げ止まったという足型はでていませんが、下値メドの上から3番目の7121ドルに到達していることから、おそらくは下値を出したのではないかと思っています。

もし今夜も続落したとしても、最も安い下値メドは6790ドルであるので、あと300ドルの下落があるかという程度です。昨年10月11月のように、下値のメドがまったく立たないという状況ではありません。

(A4)は11月の安値ですが、当時の下値メドの上から4番目の水準で止まりました。(B2)は1月の第一弾の下げですが、下値メドの上から2番目の水準で止まりました。(C3)は昨日の水準です。3番目の水準で止まってよいところです。

日経平均は米国株安を受けて、安く始まり、ザラバ安値7155円まで下げた後は、突っ込み警戒から戻したのは、昨日の動きの再現でした。昨日も今日も戻して終わっているのは、小波動のボトムらしさが6ポイントであることからわかるように、そろそろ目先のボトムに近いのではないかと市場が感じているからでしょう。


(09.2.25) TOPIX 745P(+15)  日経平均 7461円(+192)   22.3億株 (1兆3954億円)



米国は大幅反発。NYダウは7350ドル(+236/+3.31%)と一昨日の下落幅(-250)をほぼ取り返す。 ナスダックも1441P(+54/+3.89%)と、一昨日の下落幅-53Pを超えて反発。

日経平均は米国株高から高く始まるが、戻り売りに押されて、途中はへこむ。ただ円レートが一時97円台になったことから、自動車・電機・精密などが牽引して引けにかけて上昇。

今日は「窓空け陽線」となったので、昨日のザラバ安値7155円が小波動のボトムとなったようです。それではどの水準までの上昇を予想するかですが、次のように考えています。
  1. 今日を上昇の1日目とするならば、少なくとも3〜4日の上昇があってよい。来週初めまでは上げるのではなかろうか。

  2. 戻りのメドを平均線に求めるなら、今日の25日線は7798円だが、1日につき20円程度低下するだろうから、3日後の25日線は7740円くらいになる。

  3. 前回の小波動の上昇は(イ→ロ)と極めて小さく、短期間で終わったが、それでも7671円→8305円へと634円の上昇をしている。今回の安値7155円から634円ほど高い水準は7789円となる。

以上のことからだいたい7700円〜7800円までの戻りはあっておかしくない。米国株式がよほどの変調とならない限りは、今日の終値7461円から300円程度の上値がありそうです。


(09.2.26) TOPIX 742P(-3)  日経平均 7457円(-3)   20.4億株 (1兆2627億円)



米国は反落。NYダウは7270ドル(-80/-1.08%)、 ナスダックも1425P(-16/-1.13%)。

日経平均は米国株安にもかかわらず、円安を材料に上昇するも、7600円で頭打ちとなってダレる。ただ今日の上ヒゲ足を見て、小波動の上昇が終わったと判断するのは早いでしょう。

まだ上昇開始2日目であるし、安値から350円ほど上昇したに過ぎない。反落するのは7700円台をつけてからだろうと思っています。

今日はアホらしい投資相談があって、記事を書く気が萎えてしまいました。アホらしい相談というのは、2日ほど前にキャノンをカラ売りしたが、昨日今日と上昇しているので、どうしたらよいものか?というものでした。

この方は、私がHPで言っていることを何ひとつ理解していない。相場感もなく、相場の原理原則も知らず、自分を律することはせずに、ただ気分だけ、欲望だけで売買している。

カラ売りするのは、@中勢波動が下降中で、A株価が75日線まで戻ったとき、ということはこの1年間言い続けてきたことですが、そんなことはまるで無視している。

3日前からは、小波動のボトムらしさが6ポイントになったので、カラ売りしているならば買い戻しておくほうがよい、とHPで言いましたが、これも無視している。

無視したあげく「どうしたらよいものか?」と聞かれても答えるすべがない。 どうしてボトム近くでカラ売りしたのかと問えば、デイトレで小遣い稼ぎがしたかったからであるという。

相場で負ける原因(相場に向かない性格も含めて)は即座に数え上げることができます。
  1. 相場の見通しを立てていないのに売買してしまう人。つまり他人の意見やニュースで売買する人。
  2. チャンスを待てない人。つまり自分の都合のよいように相場が動くと錯覚している人。
  3. 心理的にやりやすい売買をする人。つまり株価が下がれば追いかけて売り、株価が上げれば追いかけて買う人。
  4. 気分で売買している人。こういう人は、利食いは早く、損切りは遅くなる。
  5. 今を逃せば仕掛けるチャンスはないと思い込む人。欲望に負けている人は資金全額を投入して、あとは神頼みとなる。リスクを考えていないので、資金の配分や建て玉のしかたの重要性がわかっていない。
  6. 小すくいの売買を繰り返す人。相場の見通しがないから、10円の利が乗れば決済する。多くは骨折り損のくたびれもうけとなる。
以上掲げたことの反対の行動をとれば株式(先物)相場で「常勝」できます。その解説が今連載している「日経先物で常勝するための工夫」です。 私は、今年になってからの日経ミニのトレードは、85勝3敗です。最近の負けは1月26日に-30円の損失(売りと買いの注文を間違えた誤発注によるもの)です。それからは今日まで54連勝中ですが、勝ち続けるため、負けないために、相当な自己規制をしています。

自分の思い込みや気分で売買して、毎回毎回利益がでるはずはないのです。上記の@Aの判断ができないのであれば、HP「最近のTOPIXの動き」を読んで下さい。しかしBCDEについては、HPでは「戒め」をいうことしかできません。これはひとえにユーザーの「克己心」にかかっています。自分の欲望に弱い人は安易な売買に流れてしまいます。そこをなんとか自制して、自己規制して、という訓練をしないと、今相場で負けている人は最後まで負けます。

そういうことを、怒りながら小1時間話したので、今日はくたびれ果てたわけです。あまり怒ると血管がぶち切れて脳溢血で倒れるかもしれないので、アホらしい売買についての相談はしないようにして下さい。今後は、電話での相談は堅くお断りします。(メールならよいが、HPの題材に掲げ、非難することもある、と了解しておいて下さい。)


(09.2.27) TOPIX 756P(+14)  日経平均 7568円(+110)   19.7億株 (1兆2988億円)



米国は続落。NYダウは7182ドル(-88/-1.22%)、 ナスダックも1391P(-33/-2.38%)と下げる。

日経平均は米国株安から、寄り付き直後は小安い場面もあったが、円安と月末のドレッシング期待があって反発する。

ただ昨日のザラバ高値7599円には届かず。いまのところこの小波動は力強い上昇をしているとはいえませんが、なんとか7700円台までに上昇するのではないかと思っています。

《デンドラ24》による今日現在の上値メドは、@8358円、A7995円、B7922円、C7777円、ですが、終値が7682円以上になったときは、次のように却って上値メドは低くなります。
  1. 8358円
  2. 7995円
  3. 7922円
  4. 7704円
今のところ上昇には迫力がないので、1番下の7704円がメド。ここまで上昇するうちに力強い上昇をみせたならば、7922円または7995円にメドがシフトするかも知れない、というところです。

なお《デンドラ24》は2007年年末を持って販売を終えましたが、メンテナンス期限が2010年年末までであることを了解された方には、いまでも販売しています。メンテナンス期限が過ぎると、いくら欲しいといわれても販売はしませんので、今のうちにご購入下さい。


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