TOPIXをどう見たか・判断したか (08年10月)

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(08.10.1) TOPIX 1101P(+13)  日経平均 11368円(+108)   19.3億株 (1兆9998億円)



米国株式は、史上最大の下げ幅をした翌日は大反発となりました。NYダウは10850ドル(+485)と昨日の下げ幅の62%を戻し、ナスダックは2082P(+98)と49 %を戻す。

この要因は、@今週中にも金融安定化法案の一部を手直しし、議会はこれを可決するのではないかの予想が強くなったためです。これがNYダウの反発の280ドル高分ほど押し上げたと思います。

加えてASECは、米国が率先して決めた会計の時価会計の基準をゆるめるよう検討していると報じられて、NYダウの200ドル高分ほど余計に押し上げました。

@の金融安定化法案は、法案が修正されるにつれて不良資産の切り離しは難しくなりますから、法案通過となってもすでにこの材料は折込みました。

Aはインチキです。市場で時価が決めにくいものは、時価の評価をしないでもよいということになると、市場で売却できないほど価格が低下している不良債券を、現時点ではゾンビのように生き返らせることになります。しかしどこかでこの不良債権を処理せねばならないわけですから、問題の先送りでしかありません。


「溺れる者は藁をもつかむ」。ズブズブと沈みつつある身体の沈下速度を緩やかにするものがあれば何でも歓迎する、というのが今の米国市場です。だがこの先送りは、却って不良資産の内容を隠蔽するものです。そういう隠蔽する金融機関に、インターバンクで短期融資をすることはないし、海外の投資機関や金融機関が資本増強のための増資の要請に応じることもないし、ましてや投資家がブラックボックス化している金融機関の株式を買うはずはありません。

@の法案の通過も簡単ではないでしょう。私は2007年1月15日に、「先日米国の某証券大手の昨年の社員の平均年収が7000万円だったとかの記事がありました。一社員が東証上企業のトップの年収と同じか、それ以上の収入を得ることができる相場環境がそう長く続くはずはありません。」と書きましたが、まさに詐欺的な商品を売った証券会社、これに加担した銀行を救うことを、米国の一般庶民がやすやすと認めることはないと思います。ましてや、支払い能力が劣る住宅の購入者(破綻しかけている)に資金を援助するあるいは金利を引き下げるという優遇は、普通の有権者にとっては腹立たしいことでしょう。

こういう有権者の感情を無視して、11月にある選挙で当選すると思う議員は少ない。金融問題が政治問題になると、なかなか正しい解決へむけて一直線にたどり着くというわけにはいきません。今日のNYダウのような楽観気分がでるのは間違いでしょう。

東京市場は、米国の大きな反発にもかかわらず冷静な判断をして、小幅高で終わる。

日経平均は昨日いったように、条件表No.2が逆張りの買いマークをだしました。(日経先物には買いマークはでていない)

これによって「小波動のボトムらしさ」は5ポイントになりましたが、実際に「主な株価」がボトムの株価を出としても来週以降のことでしょう。(ボトムは出ずに、新安値を更新する可能性のほうが高いのではなかろだろうと思っています。)

最近の米国はシドロモドロの判断をしています。例えばシカゴ日経平均の終値と、翌日に始まる日経先物の値段を比べると、シカゴがつけた値段はアホらしいくらいに現実を捉えていません。
  1. 9月24日。CME11730円→日経先物始値12000円(差は+270円)
  2. 9月25日。CME12010円→日経先物始値11920円(差は-90円)
  3. 9月26日。CME12205円→日経先物始値12040円(差は-165円)
  4. 9月29日。CME12120円→日経先物始値11930円(差は-190円)
  5. 9月30日。CME11215円→日経先物始値11090円(差は-125円)
  6. 10月1日。CME11655円→日経先物始値11510円(差は-145円)
要するにこの5日間はシカゴの日経先物がどのように高くなろうとも、東京市場では受け入れなれなかったという結果を示しています。米国がつけたCMEの日経先物の値段であるからといっても信用できません。

ナスダックが前日の下げの49%しか戻せなかった ことを注目すると、今後の米国株式市場は、まだまだ下落する余地が大きいのではないかと思っています。


(08.10.2) TOPIX 1076P(-24)  日経平均 11154円(-213)   21.3億株 (2兆2035億円)



米国株式は、修正した金融安定化法案が議会で可決されるという予想と発表された経済指標の予想外の悪さのプラス・マイナスの綱引きで小幅安。

Yダウは10831ドル(-19)と小幅安。ナスダックも2069P(-22)。

東京市場はシカゴ日経先物が11600円で終わっていたことから高く始まるが、昨日いったようにCMEの日経先物の終値は最近はアテになりません。日経先物は11520円をピークにして下げる。

修正金融安定化法案が上院で可決されたというニュースは材料出尽くしとなって、さらに下げを加速し、新安値を更新。

ただし新安値を更新したからといって悲観することはない。株価は一方的には下げません。必ず自律的な反発があります。大きく下げればその転機は近くなります。


小波動のボトムらしさは、今日で6ポイントになりました。

赤●は現在確定しているポイント。ピンク■の日経PERは、今日の数字は推定で14.05倍程度かと思います。明日日経平均が50円下げて11100円にでもなれば、PERは14.00倍になります。

今日のところは6ポイント(確率60%)、明日わずかでも終値で新安値になれば7ポイントになります。だいたいが今日の終値の11154円は小波動のボトムゾーンに入っていると思います。

唯一気がかりなのは《デンドラ24》による下値メドに達していないということだけです。下値メドの一番高い水準は11025円、次は10661円であることは9月30日にいいました。11000円までの下落を想定して、そうなってもよい準備をしているならば、今日の終値11154円以下は買いに分があると思います。

ただし小波動のボトムを出したとしても次の上昇小波動のスケールは500円程度と思っていたほうがよい。11500〜11600円が戻り一杯の水準になるのではなかろうか。


(08.10.3) TOPIX 1047P(-29)  日経平均 10938円(-216)   23.4億株 (2兆3304億円)



米国は今夜、修正金融安定化法案の下院での採決があります。上院では可決されたものの、米国株式は米国の景気が後退している証拠を次々につきつけられて大幅安となる。

Yダウは10482ドル(-348)、ナスダックも1976P(-92)と大幅下落。

東京市場は安く始まる。米国景気の悪化を懸念して、特に自動車・半導体・機械・ゴムが下落。これに加えて原油も94ドルに下落したため、石油・非鉄・商社も下落して悲観人気になりました。

米国の金融不安はどういった形で収まるのか。日本の土地バブル崩壊時に、住専への6000億円の支援を国会が渋ったために、後に金融を安定させるようと120兆円を費やしてなんとか金融危機を乗り切りました。米国はこの教訓を生かせしていない。

対応が遅れれば遅れるほどに金融再生の費用は高くつきます。今夜の下院の採決はよもや否決となることはないと思います。前回の否決によってNYダウが史上最大の下げになったことは、反対投票した議員の肝を冷やしたことでしょう。今回はよほど胆力があって、米国の金融危機はたいしたことはないという誤った認識の議員を除けば可決票を投じるはずです。

小波動のボトムらしさのポイントは6〜7になりました。今日は株価が安いという信号ばかりが出ています。株価は下げ渋りないし反発の気運があるという現象はまだでていません。

それでも小波動のボトムらしさは、ポイントを追加しました。すなわち、東証1部銘柄のPERは推定で13.70倍程度になりました。私は現状では14.00倍を下回ると割安であると思っています。今日の株価水準は割安圏内」に入ったと思います。


次に《デンドラ24》の下値メドは、@11025円、A10661円、B10298円<、C9934円でしたが、今日は@11025円を割り込みました。

当面の下値は10661円であるとしてよい。今日の終値からはわずかに280円下です。株価水準はそろそろ買いの圏内に突入しているのではないかと思います。


(08.10.6) TOPIX 999P(-48)  日経平均 10473円(-465)   25.6億株 (2兆3764億円)



先週末の米国は、修正金融安定化法案が可決されたものの、9月の雇用統計が-15.9万人と予想(-10万人)を大きく上回り、一気に買いの手が引っ込みました。 NYダウは10325ドル(-157)、ナスダックも1947P(-29)と続落。

東京市場は、金融不安が欧州に飛び火したことや米国株価の下落を受けて安く始まる。 ここへ日経先物に仕掛け的な売りがでて、日経平均一時は-563円安となり、少し戻して-465円安で引ける。

小波動のボトムらしさは、昨日は7〜8ポイントでしたが、今日はデンドラの上から2番目の下値メドの10661円を割り込んだので、8ポイントとしてよいでしょう。いつもいいますが、ボトムは下値メドの上から2番目〜3番目の水準で止まることが多い。今回は10661円〜10298円です。ということは今日の終値10473円はいつボトムになってもおかしくないという水準です。

現在は大勢下降波動の下で、第2段目の中勢下降波動の局面にあります。中勢モデル波動の符号を振ると上図のようになります。(a1→K→L→M→N→M'→N'→現在)とモデル波動どおりの動きをしています。現在の株価はこの中勢下降波動の最終局面であると思っています。

悩ましいのは、今の株価下落は「世界同時株安」であり、日本の固有の事情によって株価が底打ちしないということです。日本固有の事情というのは、
  1. 今日の推定PERは13.05倍程度になった。これは米国(たぶん15倍近い)に比べても割安の株価水準である。

  2. 東証1部ののPBRは推定で1.10倍にあり、リスクをまったく取らない株価水準になっている。

  3. 日本には欧米のように破綻が懸念される金融機関はない。
です。これは市場が落ち着けば、当然に見直されます。 なお今日の東証1部の値上がり銘柄は95銘柄しかありませんでした。値上がり銘柄を100銘柄以下のときは、多くは日足は大陰線になります。大陰線が出るのは、小波動でいえば、@ピークから間がない(3〜5日目)ときで、前の小波動のボトムを割り込む(下放れる)ときか、Aピークから9日以上経過していて最後のトドメ(総投げ)のときです。

図の(b)は下放れ時に出る大陰線です。この日は-611円安でした。(B)はピークから13日目に出ました。前日比-454円安で小波動のボトムとなりました。

今日も大陰線となりました。グラフでは(a)が下放れ時にでる大陰線で、この日は-484円安でした。(A)は今日ですがピークから9日目で、前日比-465円安です。今日の大陰線は下放れの陰線ではなく、トドメの陰線であろうと思っています。(「世界同時株安」であるので、強い確信は持てないが、私の建て玉はやや買いに傾いています。)


(08.10.7) TOPIX 977P(-21)  日経平均 10155円(-216)   23.4億株 (2兆3304億円)



米国は、欧州の金融不安と世界同時株安から続落。

NYダウは一時-800ドルという史上最大の下げとなっていましたが、FRBが緊急に金利引き下げをするのではないかの思惑で引けにかけて戻す。

しかしNYダウは9955ドル(-369)と10000ドルを割り込む。ナスダックも1862 P(-84)と続落。 NYダウの下値メドは次の通りです。
  1. 9980ドル(達成)
  2. 9657ドル(達成)
  3. 9331ドル
  4. 9006ドル
昨日の安値は上から2番目と3番目のメドの中間にあります。

東京市場は、FT100が金融不安から-7.85%の下げをするし、NYダウがザラバで-800ドルの下げをするしで、安く始まり、日経平均は一時10000円割れ。

今日の終値での東証1部の推定PERは12.71倍であり、日本株は割安になったといえます。

グラフは昨日の大陰線に続いて、下ヒゲの長い足を出して下げ渋りを表現しました。普通であれば(a)は小波動(ないし中勢波動)のボトムになっておかしくありません。

しかし今は欧米の金融危機が、激しく株価を変動させています。夜寝て朝起きればビックリの日が続いています。尋常ではない動きなので、グラフを見て尋常な判断はできません。すべては米国が金融危機にどのような対応をするにかかっています。

だが米国政府もこの株価暴落を単に眺めているだけではありません。さまざまな手を打ってくるはずです。 第一は緊急のFFレートの引き下げ(それも0.50%以上)です。第二は先日可決した修正金融安定化法案の急所である不良債権の買取価格の緩和です。こういったものが飛び出せば充分に反発のキッカケになります。


(08.10.8) TOPIX 899P(-78)  日経平均 9203円(-952)   28.5億株 (2兆4216億円)



世界の株式市場がダッチロール状態になり、冷静な判断ができなくなっています。米国は、FRBが一般企業のCP(コマーシャルペーパー)を購入し、金融危機による銀行の貸し渋りに対応すると表明しましたが、これはまったく響かず。

さらにバーナンキFRB議長はFFレートの引き下げのニュアンスを発表しましたが、これも市場には届かず。

要するに今の金融状況は、まったくお金が回っていない。資金が枯渇した金融機関やファンドは所有する資産(株式は最も簡単に現金化できる)を投げ売りをして明日の決済に当てようとしています。 こういう事態に陥っては、理屈も投資採算もなく、ただただ目先の現金が欲しい。NY市場はそういう状況になっています。

東京市場は、昨日日経平均は一時的に10000円割れをしましたが、今日も米国株安を受けて暴落する。

値下がり率としては
  1. 1987年 ブラックマンデー暴落が-14.9%

  2. 1953年 スターリン暴落が-10.0%

  3. 2008年 今日がサブプライム暴落で-9.3%
私は1953年のスターリン暴落は経験していませんが、古老のユーザーが、「このとき証券会社の店頭でショックで失禁した人がいた」という話を聞いたことがあります。

1987年のブラックマンデーのとき、私は敢然として買い注文を入れていました。しかしその指値は素通りして約定できませんでした。売りが10000あるときに、私のわずかな1の買いでは売買は成立しません(比例配分ができないから。少なくとも1:100の比率でないと約定しない)。ところが翌日は急反騰し、私の買い指値を超える株価で寄り付きました。「なんのこっちゃ」と思った記憶があります。

ともかく、今日2008年10月8日の株価は史上第3番目の下落率となりました。20年ぶりの暴落であるので、ユーザーの多くはどう対処してよいか、パニックに陥ったと思います。 しかし冷静に見ると、株式指標の何もかもが株価水準が割安であることを表明しています。東証1部のPERは推定で11.67倍になっていると思われます、このようなPER水準は、私が妥当PERのメドを決めてから初めてのことです。

企業の資産の何倍まで買われているかという指標のPBRは、おそらく今日で1.00倍になったのではないか。通常は2.00倍が基準であるので、今の株価水準は、非常に割安な水準であると思っています。明らかに長期投資としては買いの株価水準です。 だが、今回の暴落で大きな傷を負った人は多いでしょう。なぜ大きな損失を出したのか。それはリスクヘッジについて何も考えていなかったためです。株を買えば株価が上ることを祈り、株をカラ売りすれば株式が下落することを思う。それは人情としてはそのとおりですが、「もし思いどおりにならなかったときはどうするのか?」 これを考えていない。 株式投資で利益を出そうとすると、
  1. 初めに「当て方」を学びます。さまざまなチャートを学びます。しかしこれは半分の比重でしかありません。ある人が40年間の投資体験があるといっても、「当て方」の勉強をしただけでは、まだ半分です。私にいわせれば、40年間の「当て方」の勉強は、5年ほどにして、次の5年で「張り方」の勉強をされたならば、合計10年で、 今では悠々自適な投資スタイルができていたのではないか。

    他人が宣伝するすばらしい位置で売買マークがでるチャートが仮にあったとしても、それは完全無欠なものではありません。むしろ完全なものであると思い込むので、資金を全額を投入してしまい、今回のようなことが起これば、あっというまに資金を失うことになります。

  2. もし見通しがはずれたときはどのようにして、損失を最小限にとどめ、逆に利益に結びつければよいのか、という「張り方」を学んでください。株式投資をする際の重要性は、@当て方が50%、A張り方が50 %です。このチャートはよく当るとか、このチャートはこういう時に使うと有効であるとか、というのは「当て方」です。しかし「当て方」の勉強をする方はまだ熱心です。多くの投資家は 「当て方」も知らずに、時代の趨勢によって利益を出しているに過ぎない。時代が逆行するとたちまち大損を出す。

    「張り方」を知らない人は、ようするに時代の「運」で利益を得て、時代が逆行すると、利益を吐き出すどころか、元本をなくしてしまします。私は毎朝、建て玉(@何円で売って、何円で買っているか。Aもし日経平均が300円安したならばどういう処置をすればよいのか、B日経平均が400円高をしたときは、どのように建て玉を変化させるとよいのか)のシミュレーションを頭の中でしています。これはだいたい20分をかけて決めます。
日経先物の売買というのは、考えに考えた人間だけが勝てる勝負です。私はこの3日間はやや「買い」の姿勢であったので、今日は損失になりましたが、それでも損失は最小限にくいとめたと思います。同じように「当て方」がはずれて、10ほど損するところを3にとめることができれば大きなショックはありません。「張り方」というのは、ほとんど言われることがないのですが、投資において半分のウェートを占めています。今回の暴落が終焉したならば「張り方」について説明する必要があるかと思っていますが、その気になるかどうか(説明は当て方の解説以上にややこしい)。


(08.10.9) TOPIX 905P(+6)  日経平均 9157円(-45)   29.1億株 (2兆4748億円)



欧米6か国の中央銀行が緊急に協調利下げ(-0.5%)に踏み切ったものの相場は好転せず。NYダウは9258ドル(-189)、ナスダックも1740 P(-14)と続落。

東京市場はザラバ高値9443円まで戻ったが、行って来いになって日経平均は小幅安。TOPIXは小幅高。

この下げ波動の《デンドラ》による下値メドは、上から @11025円、A10661円、B10298円、C9934円 であるといってきました。

《デンドラ》のユーザーは、この4本のメドのうち、2本は50%の確率で、2本が75%の確率のメドであることは知っておられるが、持ってない方はこの数字を金科玉条のもの、絶対的なものして、その水準ピッタリで安値を出すと誤解されている。

もっとも低い4番目のメドの当る確率は75%です。25%はこれ以上下げることがあります。しかしそれはマレです。ほとんどの場合下値メドは役に立ちます。 よい機会なので、どういうときに最も低い下値メドを下抜いたのか? そしてより肝心なことは「その後株価はこのメドに対してどう動いたのか?」を見てみましょう。

(B)は2008年1月22日です。上海株式が-5.13%安、ロンドンのFT100が-5.13%安と暴落したのを受けて、日経平均は-752円安の暴落。

(前日のNYは休場だった)1月22日のNY市場は、FRBが世界株安を見て、緊急にFFレートを0.75%(大幅だった)引き下げて、当面の株安に歯止めをかけました。

最も安い下値メドを割った日の翌日から3日目に、株価は下値メド水準を 回復しました。しかし大きく戻すことはなかった。

(C)は2004年5月17日です。現在の三菱UFJに統合する前のUFJ銀行の不良債権の増加が銀行株全般の大下げを惹起し、つれて再生銘柄として個人投資家に買われていた不動産・建設・スーパーなどが下げる。日経平均は-344円安。

最も安い下値メドを割った日の翌日には終値が下値メド水準を 回復しました。

(D)は、9.11テロの翌日です。NYのワールド・トレード・センターがテロによって脆くも崩れ去ったのをテレビ中継で見てから一番に相場が始まったのは東京市場でした。

日経平均は-682円安。

最も安い下値メドは10291円でしたが、この水準を上回るには17日後の10月11日(テロからちょうど1か月)のことでした。

(E)(F)も2001年のことです。5月に小泉内閣が発足し、「構造改革」を政権の柱としました。これを歓迎して新内閣発足直後の日経平均は11433円→14556円と3000以上の上昇をしましたが、新設された「経済諮問会議」では、不良債権処理を優先するので、当分のあいだは低成長はしかたがないというデフレ政策を打ち出しました。

(E)の日の日経平均は-293円安。 最も安い下値メドは11914円でしたが、この水準を上回るには7日後のことでした。

(F)の日の日経平均は-386円安。だいたいが不良債権を抱えた銀行株が先導して下げる。最も安い下値メドは12931円でしたが、この水準を上回るには7日後のことでした。

この構造改革は、当初はハードランディングの方針であり、よくない銀行や危ない不動産・建設・スーパーなどは潰すという方針でした。このため2003年には日経平均は7600円台にまで下げました。この途中でハードランディング方針はいつの間にか変更され、ダイエーを救い、りそなを救いして、ようやく株価が反発します。

ハードランディング路線は明らかに誤りしでした。今回も、リーマンを潰したらこれほどの暴落になったことを思えば、金融機関のハードランディングが間違いなのは明瞭です。いつも株式投資家が大損をする。

(G)は2001年のネットバブルの崩壊のときです。

(G)の日の日経平均は-819円安。日経平均は前月の4月に225銘柄のうち30銘柄の入れ替えをしました。

多くはハイテク株を取り入れましたが、ちょうどネットバブルが崩壊しはじめたときに当っていたので、ハイテク株ほど下げが大きく日経平均は暴落しました

日経平均は-819円の暴落。 最も安い下値メドは17291円でした。翌日にこの水準を上回りましたが、その水準が維持できたのは4日間だけで、その後は再び下落。次にこの水準を越えたのは34日後のことでした。


(08.10.10) TOPIX 840P(-64)  日経平均 8276円(-881)   32.7億株 (2兆6353億円)



米国株式の暴落は収まらず。NYダウは8579ドル(-678)、ナスダックも1645P(-95)と暴落。

米国政府は銀行に対して資本注入をする仕組みを検討し、10月末から注入したいようですが、行動が遅い。市場は待ってくれません。

NYダウの直近小波動の下落の大きさは、-3211ドル(-27.2%)という途方もないものです。7日連続陰線となっても、まだ下げ渋りの足がでません。


東京市場は、昨日REITのニューシティ・レジデンスが破綻し、今日は大和生命が破綻するなどして、大幅安で寄り付き、ザラバ-1042円安をつけるが、G7が明日あることから様子見となって終わる。(日経先物は引けにかけて急落して終わった)

日経平均の直近小波動の下落の大きさは、-4148円(-33.8%)となっています。まだ今日がボトムであるとはいえないので暫定的な下げ波動の大きさですが、1997年以降の下げ波動のうちでは飛びぬけて大きな下げです。

下降小波動の幅(%)は平均して-7.40%(ピーク→ボトムの下落率)です。この12年間でこれまで最も下落率が大きかったのは、昨日《デンドラ》のグラフを掲げましたが、符号(D)の2001年9月11日のテロの日を挟む小波動です。2001年8月2日のピーク12407円から9月21日のボトム9382円まで24.3%の下落をしました。

今回はピーク(n)12263円からの下落で、ピークの株価は9.11のときとほぼ同じ水準ですが、下値が1000円を以上安くなっています。まあ私の人生で今後 は見ることがないだろう大きな下降波動です。

こういう人生に1度か2度しか出くわさない下げのもとでは、どのようなチャートからの判断もできません。もしここで買って、それが結果的にボトムになったとしてもそれは「運」です。今日は日経先物(ミニ)の両建て玉を決済して、建て玉をゼロにして、仕事をしていました。


小文「なぜ日経先物のトレードで勝てないのか?」(現在は掲載していません)でいったように、私は今年になってから日経先物(ミニ)の売買の@実験とA訓練 をしています。

先物の売買ではシロートなので、他人に何かを教える立場にはありませんが、そのうち「このやりかたが私にとっては正しいのだ」と自信ができる日がくるかと期待しています。

1月から3月までは機械的な売買に挑戦してみましたが、これはパソコンにへばりついていなければならず、その割に勝率は悪く、小幅な利益しかでない。ヒマなときだけしたのでマイナス勘定になりました。

そこで私の相場感にもとづいて売買することにし、5月から売買を初めました。(No.5) 私の相場感の根拠を参照してください。このとき、ある実験をすることにしました。 実験は次のものです。
  1. スタート時に30万円の証拠金を入れる(ミニは倍率が100倍なので、30万円なら先物の値段で3000円分に相当する)。

  2. 初めの3か月で30万円の利益を出し、証拠金を2倍の60万円に増やす。このためにはどのように利食い幅と損切り幅を決めるとよいのかを研究する。(この3か月間は毎月10万円の利益を上げるのが目標)

  3. 次の3か月は、60万円になっている証拠金を2倍の120万円に増やす。 このためにはどのような建て玉のしかた、手仕舞いのしかたをすればよいのかを研究する。(この3か月間は毎月20万円の利益を上げるのが目標)

  4. 次の3か月は、120万円になっている証拠金を2倍の240万円に増やす。 このためにはどのような建て玉のしかた、手仕舞いのしかたをすればよいのかを研究する。建て玉する枚数が多くなっていくので、どのような枚数の配分にするかを研究しなければならない。(この3か月間は毎月40万円の利益を上げるのが目標)

  5. 次の3か月は、240万円になっている証拠金を2倍の480万円に増やす。 このためにはどのような建て玉のしかた、手仕舞いのしかたをすればよいのかを研究する。建て玉する枚数が多くなっていくので、どのような枚数の配分にするかを研究しなければならない。(この3か月間は毎月80万円の利益を上げるのが目標)
これで1年が経過します。計算上は、初期の証拠金30万円は480万円になるはずですが、20%の税金を払わねばならないし、ロスもでるだろうから、1年後の証拠金が10倍の300万円になっておれば、1年間やってきたことは正しかったとわかります。来年も同じようにすればよいだけです。

そういうことができるのかどうか。できなければどうすればよいのか。この1年は考えよう、学ぼう、先物売買を体得しよう。売買のカンを養おう。それを5月から始めました。 上図の紺色折れ線は累積利益の推移です。今のところは目標をクリアしていますが、この先の目標は毎月に上げなければならない利益額が増えていくので、これに対応できる売買のしかたを考えていかねばなりません。
  1. 5月末の予定は、利益が+10万円(証拠金40万円)でしたが、74100円でした。目標は未達成。
  2. 6月末の予定は、累計利益が+20万円(証拠金50万円)でしたが、累計利益は221,000円でした。証拠金は52.1万円になりました。
  3. 7月末の予定は、累計利益が+30万円(証拠金60万円)でしたが、累計利益は263,500円でした。証拠金は56.3万円になりましたが未達成。
  4. 8月末の予定は、累計利益が+50万円(証拠金80万円)でしたが、累計利益は482,200円でした。証拠金は78.2万円になりましたが未達成。
  5. 9月末の予定は、累計利益が+70万円(証拠金100万円)でしたが、累計利益は1,103,300円でした。証拠金は141.0万円になりました。これは目標達成。
  6. 10月末の予定は、累計利益が+90万円(証拠金120万円)です。累計利益は900,000円です。今回の大暴落ではやや買いに傾いていたのでマイナスがでましたが、この処置についてよい経験ができました。それでも累計利益は現在のところ994,800円あるので、すでに10月末の目標を達成しています。


(08.10.14) TOPIX 956P(+115)  日経平均 9447円(+1171)   23.8億株 (1兆9209億円)



11日のG7は世界中が注目していましたが、行動計画が発表されただけで、具体的なものは何も決められていませんでした。

ところがG7を終えた欧州各国は日曜日に、@インターバンク取引の政府保証をする、A銀行に対して大規模な資本注入をする、などのことを決定。なかでも英国はかなり果敢な決定をしました。

これを受けて欧州各国の株価は大反騰。米国はまだ具体的な銀行救済策はでていませんでしたが、欧州を見習うであろうとの予想で暴騰。

NYダウは9387ドル(+936。+11.08%)の史上最大の上昇となりました。ナスダックも1844P(+104。+11.58%)と暴騰。ナスダックは買い戻しの限界である9日線まで戻る。だいたい小波動のボトムはでました。


東京市場は、欧米の株価暴騰を受けて、これを上回る暴騰となる。日経平均は+14.15%、TOPIXは+13.73%と史上最大の上昇率を記録する。

日経先物に至っては金曜日の終値が8020円であったものが、今日の終値は9680円に上昇し、なんと+20.70%アップというすさまじさです。これは今後4半世紀は現れることがない変化率だろうと思います。

今後のことですが、これだけの激震がピタリと落ち着くはずはありません。新安値をドンドン更新するということは目先はないにしても、大幅高・大幅安の余震はしばらく(10月中は)続くものと思います。 目先のことをいえば、今日の個別銘柄はストップ高で値段が抑えられているものが多く、明日はこれが解消されて日経平均はザラバでは高くなると思います。ただどこまで戻るのかというとそれほどは戻せないのではないか。

一昨日の10月9日に、《デンドラ》の下値メドのすべてが突破されて下落した7つの全ての例を掲げました。これによると、最も低い下値メドを割り込んでも、(B)は3日目、(C)は1日目、(D)は17日目、(E)は7日目、(F)は7日目、(G)は1日目、というように長くても1か月のうちには割り込んだ下値メドまで戻っています。戻らなかったことは1度もなかった。

今回の最も安い下値メドは、日経平均が9934円、TOPIXが958Pです。TOPIXは今日の高値は956Pなので、ほとんど下値メドに接近しています。日経平均も近々9934円をクリアすると思います。だがこの後ドンドン上昇していくとは思われません。

今日の東証1部のPERは推定で12.50倍程度になったかと思います。 これまで妥当PERは14.00倍であるとしてきましたが、今回の株価暴落によって、金融機関の株式の含み益はほとんど無くなりました。事業法人が持ち合いをしている株式も、一部は評価損を計上せねばならない事態に陥っていると思われます。9月の中間決算では、この評価損は現れませんが来年の3月には出てきます。妥当PERは現時点では12倍〜13倍に引き下げたほうがよいのではないかと思っています。となると現在の株価水準は、すでに妥当な範囲内にあるので、今後これを大きく超えて上昇することはないのではないか。と思っています。


(08.10.15) TOPIX 955P(-0)  日経平均 9547円(+99)   25.1億株 (2兆3426億円)



米国は、先に議会を通過した 金融安定化法の70兆円のうちの25兆円を使って、金融機関に資本注入を行うと発表。ただこれが市場にプラスとして響いたのは寄り付きしばらくの間だけでした。

すでに前日のNYダウは+936ドル(+11.08%)の上昇をしていたので、逆に足下の景気後退に目が向けられ反落する。NYダウは9310ドル(-76)、ナスダックは1779P(-65)。これは-3.53%と結構な下落となりました。

東京市場は、前日の史上最大の反発をした反動で安く始まり、大きな動きは生まれず。後場2:30ころから上昇したが、たいした上昇にはつながらなかった。

私は、株価指数(日経平均・TOPIX・NYダウなど)の下値メドは《デンドラ24》の4%波動を使って決めています。現在の上値メドは9776円です。これに昨日いった前回の最も低い下値メドの9934円を考慮して、だいたい9800円〜10000円が目先の戻り一杯の水準になるのではないかと思っています。

《デンドラ24》は当面の下値・上値のメドを表示するソフトです。2007年12月末をもって販売は終了していますが、ぜひ欲しいというユーザーがあるので、次の条件のもとで販売しています。すなわち、 《デンドラ24》の最も新しいバージョンは2005年に発売しているので、メンテナンスは発売から5年後の2010年12月末に終わります。2011年以降の質問やプログラムの追加・変更はしません。これをご了解いただけるなら販売します。という方針です。

ついでにいっておくと、現在販売中のソフトは@《カナル24》Ver.2(2008年発売)、A《Qエンジン24》Ver.1(これは12月にVer.2のバージョンアップします。2008年12月に発売予定)、B《リアル24》Ver.3(2007年発売) の3本ですが、メンテナンス期限は発売年から5年後です。いつメンテナンスが終わるのかを掲げると次のようになります。
  1. 《カナル24》Ver.2(2008年)----2013年12月末
  2. 《カナル24》Ver.1(2005年)----2010年12月末
  3. 《カナル2》Ver.5(2003年)----2008年12月末

  4. 《Qエンジン24》Ver.2(2008年発売予定)----2013年12月末
  5. 《Qエンジン24》Ver.1(2005年)----2010年12月末
  6. 《Qエンジン2》Ver.5(2003年)----2008年12月末

  7. 《リアル24》Ver.1(2005年)----2010年12月末
  8. 《リアル24》Ver.2(2006年)----2011年12月末
  9. 《リアル24》Ver.3(2007年)----2012年12月末

  10. 《デンドラ24》Ver.1(2005年)----2010年12月末
  11. 《カナル基本24》Ver.1(2005年)----2010年12月末
上記以外のソフトのメンテナンスは終了しています。ユーザーは上記のメンテナンス期限に注意してください。メンテナンス期限が切れているソフトについての質問があっても返答はできません(5年以上前のソフトの仕様については、私はすっかり忘れているので、返答をすることは難しい) 。

12月にリリースする《Qエンジン24》Ver.2が私の「最後の作品」になると思っています。来年2009年以降の各ソフトのバージョンアップの予定はありません。(よって各ソフトについて次回のバージョンアップに要望をされても、これに応じることは、おそらくはできません) 2008年12月に《Qエンジン24》Ver.2の新バージョンを発売したあとは、このHPの一般公開を閉じるつもりです(メンテナンス期限の残っているユーザーだけに、公開する予定です。来年からはユーザーのID、パスワードを入力しないとHPは見れなくなります)。


(08.10.16) TOPIX 864P(-90)  日経平均 8458円(-1089)   25.6億株 (2兆1757億円)



米国は、発表された経済指標がひどく悪く、株式は暴落となる。9月小売業売り上げは前月比-1.2%(予想は-0.7%)と2001年以来で最大の減少でした。

NYダウは8577ドル(-733。-7.87%)、ナスダックは1628P(-150。-8.47%)。ナスダックのほうが大きく下げたように、いまや市場の関心は景気後退に目が移りつつありますが、米国政府が資本注入にもたつくようだと金融危機がふたたび復活しかねません。

東京市場は再び野暴落となりました。日経平均は-11.41%の下落となり、1987年のブラックマンデーに次ぐ第2位の下落率を記録。

基準値段 制限値幅
100 円未満 30 円
200 円未満 50 円
500 円未満 80 円
1,000 円未満 100 円
1,500 円未満 200 円
2,000 円未満 300 円
3,000 円未満 400 円
5,000 円未満 500 円
10,000 円未満 1,000 円
20,000 円未満 2,000 円
30,000 円未満 3,000 円
50,000 円未満 4,000 円
70,000 円未満 5,000 円
100,000 円未満 10,000 円
150,000 円未満 20,000 円
200,000 円未満 30,000 円
300,000 円未満 40,000 円
500,000 円未満 50,000 円
1,000,000 円未満 100,000 円
1,500,000 円未満 200,000 円
2,000,000 円未満 300,000 円
3,000,000 円未満 400,000 円
5,000,000 円未満 500,000 円

今日はストップ安で終わった銘柄は175銘柄あったそうです。東証は表のような値幅制限(ストップ安・ストップ高)を決めています。

例えば前日の終値が700円だった銘柄は、1000円未満の欄を見ると、100円になっています。100円安(100円高)が700円の株価の最大の値幅です。700円で±100円しか動きません。率にすれば14.28%(=100÷700×100)です。当日はこれ以上の下落・上昇はありません。

500円〜999円の株価の銘柄は100円がストップ安(高)ですが、500円の株価が100円動くと変化率は20%です。999円の株価が100円動くと変化率は10%です。同じ基準値段の範囲内にあっても、最も安い株価と最も高い株価では20%と10%のように大きく違ってきます。

昨日の「みずほF」の終値は393,000円でした。表には500,000円未満は50,000円とあるので、ストップ安すると343,000円(今日はS安だった)になります。下落率は12.72%です。「コマツ」の昨日の株価は1367円なので-200円がストップ安です。下落率は14.63%です。

1987年のブラックマンデーのときは、ほとんどの銘柄がストップ安売り気配でした。このとき目ざとい証券会社は、日経平均採用の225銘柄の全部がストップ安になったとすれば、日経平均はいくらになるのかを試算していました。株価水準によってストップ幅は違うので、個人が225銘柄の全部を正確に計算することはできません。そこで私はだいたい15%がストップ幅であるとしています。

10月14日の前日の日経平均は8276円でしたが、+1171円高して9447円へ暴騰しました。上昇率は+14.15%でした。だいたいがこれがその日の上値の限界です。なんとならば、225銘柄が全てストップ高(+15%とする)になると、9517円(=8276円×1.15)が上限になります。すべての銘柄がストップ高になるわけではないので、平均して14%の上昇率とすれば9434円(=8276×1.14)が限界です。


日経先物は日経平均よりも50円〜100円高いので、14日の9500円はだいたい上限とみてよかったのです(私は(a)のあたりで9470円で売った)。

ただしその目安が効くのは、日経現物と日経先物の裁定取引ができる時間に限られます。図では、(b)の14:40ころに9500円を上抜回り、現物の大引けの15:00には9610円まで上昇しています。まあこれは現物のストップ高からの限界の範囲です。

現物取引が終了した15:00から日経先物は9720円まで上昇しました。だから日経平均の上昇は+15%高であるといっても、それは15:00までのことです。

以上のことは10年・20年に一度しか起きないことなので、今後も滅多に役立つ場面はなかろうと思いますが、「日経平均の変化率は±15%である」ということを覚えておいてください。


(08.10.17) TOPIX 894P(+29)  日経平均 8693円(+235)   22.9億株 (1兆9690億円)



米国は金融機関の決算が発表されました。シティGの7-9月期はは2800億円の赤字で、4四半期連続の赤字。メリルも5000億円の赤字。

ただしこれは意外性はなく、相場には響かなかったらしい。響いたのは発表された一連の経済指標でした。

9月の鉱工業生産指数は前月比-2.8%(予想は-0.8%)と大きなものでした。年率換算では-6.0%の低下であり、これは1991年以来のことらしい(日経新聞)。

NYダウは一時-380ドル安になったが、引けにかけてショートカバーの買いが入り、+401ドル高( +4.67%)の8979ドル。ナスダックは1717P(+89。+5.48%)。 大地震のあと1週間は大きな余震が続きますが、株式市場も同じです。投資家は株価暴落を記憶している分だけ恐怖感を持続させているので、株式市場の余震は大きく長くなります。まずは1か月は余震が残ると思っておくほうがよいでしょう。

最も大きなマグニチュードは10月10日で、日経平均の安値は8115円でした。この後の余震ではこの安値を下回ることはないとは断じていえません。大地震に遭っても辛くも潰れなかった家屋(株価)は相当いたんでいます。この後発生するマグニチュードの小さい余震によってこの家屋(株価)が倒れることを考えておかねばなりません。

私の妥当PERの水準は来期(今期)の経常利益の伸び率の程度によって変えています。経常利益の伸び率(予想)が
  1. +20%以上のときは 22.0倍
  2. +15%以上のときは 20.0倍
  3. +10%以上のときは 18.0倍
  4. +5%以上のときは 17.0倍
  5. +5%未満のときは 16.0倍
  6. 0%のときは 15.0倍
  7. -5%未満のときは 14.0倍
  8. -5%以上のときは 13.0倍
  9. -10%以上のときは 12.0倍
  10. -15%以上のときは 10.0倍
  11. -20%以上のときは 8.0倍
が妥当なのではないかとしています。ただし伸び率が±15%を超えるときの妥当PERは確かではありません。特にPERが低いときは、PBR(純資産倍率)や配当利回りという株価を支える基準が別にあるので、経常利益が-20%減になっても、妥当PERが10倍を割り込むことはないでしょう。 たぶん今期の経常利益の伸び率は-15%になるでしょうから、妥当PERは杓子定規には10.0倍となりますが、そこまで株価は下落しないでしょう。

株価水準はPERだけでは決まりません。PBRや配当利回りという基準から割安になっていると判断され、株価は一定の水準からは下落しません。

現時点の妥当PERを12.00倍とすると、13.0倍以上は割高。14.0倍になると限界を超えた割高になります。11.0倍以下は割安。10.0倍になると超割安とします。

今日のPERは推定では11.77倍くらいなので妥当な株価の水準にあると思います。日経平均が9600円になると割高感がでて、8100円になると割安感がでるのではないか。ショック的な変動にならなければ、日経平均は、8100円〜9600円の1500円のゾーンで動くだろうと思っています。


(08.10.20) TOPIX 927P(+33)  日経平均 9005円(+311)   22.1億株 (1兆8887億円)



米国は9月の住宅着工件数が前月比-6.3%、前年同期比-31.1%とキツイ減少となりました。1991年1月以来の悪い数字だとか。

このことを見ても、住宅価格の下落はまだまだ続き、景気は悪化の一途を辿っていることがあきらかです。しかしNYダウこそ8852ドル(-127)と安くなったものの、ナスダックは1711P(-6)とほとんど下げなかった。

欧州各国は次々に金融機関へ公的資金を投入することを決めています。金融がグローバル化した現在では、一国だけが公的資金を投入することを躊躇した場合、この国の銀行から、公的資金が投入されて信用不安が薄らいだ他国の銀行へ預金が流れていきます。

一国だけが手をこまねいて傍観するということは許されなくなっています。結果、各金融機関がどれほどの資本が毀損されているのかを精査することなく、大雑把な大盤振る舞いをしています。

米国ではAIGに対して8兆5000億円の資金枠を用意しました。すでにそのほとんどをAIGは借り入れたが、まだ資金繰りに窮し、FRBはさらに3兆8000億円の追加の融資枠を準備したと、日経新聞にありました。

10兆円の借金は簡単には返済できません。融資枠を設定するだけで、2%の手数料を払わなければならないそうなので、今回の融資枠の追加に対してAIGは760億円を支払い、融資を受けた額に対して年率13%の利息を支払わねばなりません。また融資枠を使おうが使うまいが年率8.5%の利息を払う契約になっているそうなので、10兆円の融資を受けたなら10兆円の2%の手数料(2000億円)を支払い、その後は毎月1%程度の利息(毎月1000億円)を支払わねばならないわけです。

まあ政府が助けてくれたといっても、命をとられなかっただけで、月々の利息の支払いは消費者金融なみの金額を支払わねばなりません。1年や2年で10兆円を捻出しようとすれば、企業が解体するほどの資産処分をせねばならないでしょう。これを躊躇すれば年間に1兆円を超える利息がつきます。AIGは助かったとはいいながら借金地獄に陥りかねない。現在のところは各国が金融機関に対して資本注入を行っていますが、実際の損失が確定するのはまだこれからです。現時点で損失を確定したと思っても、次々に損失額が膨らんでいったのは、すでに日本が経験しています。

1999年に銀行に対して総額12兆円の資本注入をしましたが資本はまだ不足していました。各銀行はさらに自力で資本を募りました。みずほFは1兆円の増資をし、三井住友は高金利でローンを組みました。これに対応できなかったのが「りそな」で、2003年に破綻の危機がやってきます。「りそな」は債務超過ではないかと疑われていましたが、政府が追加の資本注入をすることによって、ようやく市場は、政府は大銀行を潰さない。というコンセンサスができ、2007年7月までの株価上昇となったのでした。

今世界でやっていることは日本の1999年の政策です。実際には不良債権の精査がこれから行われます。これが「問題なし」となればよいが、さらなる資本注入が必要とわかったときは株式市場は波乱となります。 目先(今年いっぱい)は何とか先の安値より上で株価は推移するのではないかと思っていますが、来年に明らかになるであろう金融機関の資本の毀損の大きさによっては株式市場は再びの乱高下になるかと思います。


(08.10.21) TOPIX 956P(+29)  日経平均 9306円(+300)   20.8億株 (1兆8823億円)


米国はバーナンキFRB議長が、財政出動をして景気対策をすべきだの議会証言をしたのが好感されて、NYダウは9265ドル(+413)と暴騰。ナスダックも1770P(+58)と大幅高。

東京市場は米国株高を受けて高く始まったが、戻り売りに押される。NYダウが+4.66%、ナスダックが+3.43%の上昇率でしたが、日経平均は+3.24%、TOPIXは+3.16%とナスダックの上昇率に及びませんでした。

私はナスダックが米国景気を表現していると思っているので、日本株がこれに及ばなかったのは、なお日本固有(輸出で稼ぐ)の経済の仕組みには不安があるようです。

株価こそは3日続騰となっていますが、投売買代金は1兆8800億円と3日連続の2兆円割れです。買い方はショートカバーがほとんどで、新規の買いは、値ぼれ買いをする個人現金部門に限られているようです。こういうボリュームの少なさでは戻りの限界は近づいていると思います。

10月17日に書きましたが、私は当面の日経平均の動きは、8100円〜9600円の1500円幅であろうと思っています。こういう相場感の下で、日経先物の売買をするときの方針は、1500円幅を3等分して、次のようにすればよいのではないか。
  1. 8100〜8600円の間は、買い仕掛けしかしない
  2. 8600〜9100円の間は、買い仕掛けも売り仕掛けもする
  3. 9100〜9600円の間は、売り仕掛けしかしない


(08.10.22) TOPIX 889P(-67)  日経平均 8674円(-631)   21.5億株 (1兆8805億円)



米国は当面の金融危機は回避できそうな感じですが、今度は実体経済の悪化を懸念して下落する。

NYダウは9033ドル(-231。-2.50%)の下落でしたが、景気を表現するナスダックは1696P(-73。-4.14%)の大幅下落。

東京市場は米国株安を受けて安く始まる。ナスダック並に-4.14%の下落となるなら、日経平均は8920円までするはずでしたが、前場は9000円台を維持する。

しかし円/ドル相場が99円台になり、円/ユーロ相場が127円台にまで上昇(円高)となったため、輸出企業を中心にして下落する。結果は日経平均が-6.79%、TOPIXが-7.05%の暴落となりました。

現在のグラフは上昇への兆しはありません。@平均線は上から、200日線→75日線→25日線→株価ときれいに逆転しています。こういう逆転の時期に「大底」はでるのですが、大底は後になってからしかわかりません。ある程度の上昇をして初めて「ああ、あのときが大底であったのか」とわかります。

個人投資家の最もいけないところは「値ぼれ買い」をすることです。少し前まで1000円だった株価が半値の500円になった。これは安いと買うのが「値ぼれ買い」です。ここで思っていることは株価水準だけです。株価のトレンドを考えていません。生半可な株価水準によって逆張りの買いを入れるならば、10のうち2分はきらめくような大成功を収めることもあろうが、残り8分は買い値を大きく下回る株価下落によって、長期間の「塩漬け」になりかねません。

こういうとき(いつでもそうだが)は、原理原則に立ち返って下さい。
2008年2月から、 (No.8) 相場の原則を条件表に設定するという連載をしました。これは『中勢モデル波動」に基づいて売買するとどうなるかを条件表に設定したものです。

原理・原則は単純です。@株価が75日線を大きく下回った後に75日線まで戻ったときは「戻り売り」をする。A株価が75日線を大きく上回った後に75日線まで下落したときは「押し目買い」をする。というだけです。

2008年2月に設定した条件表No.13「75日線売買@(20日以上)」の最近20日間の成績は右のようになります。

売りマークを出す条件に「出来高が1000以上」を追加した。(大型株だけを売る方針」であるから。

赤色枠は、カラ売りした日の終値。青枠は今日現在の終値。どの仕掛けも評価損益はプラスになっています。

要するに、株価の0変動は75日線を第一とする。@株価は75日線水準より反発しようとすることもあれば、A株価は75日線水準までもどっては、さらに下落を初めようとします。

図は、その日の出来高が1000(千株)または1000(株)の銘柄にでた売買マークです。すべて75日線まで戻ったものの、そこから反落しています。

同じくNo.13「75日線売買@(20日以上)で検索された銘柄のグラフ。これも合っています。

合わないのは、自分勝手に「株価水準は安い」と判断したときです。これは自分に都合のよい勝手な株価水準を予想していますが、これではダメです。

株式を買ってよいのは、株価が@75日線を大きく上回り、Aその後の反落が75日線近辺で止まったときです。現在の株価水準は、底値であるとか反発のスタートではないか、と判断するのは早すぎます。


(08.10.23) TOPIX 871P(-17)  日経平均 8460円(-213)   28.2億株 (2兆3544億円)



米国は発表された9月貿易収支が非常に悪化していたことや、7-9月決算が思わしくなかったことから、世界同時不況を懸念して暴落する。

東京市場は米国株安を受けて安く始まる。日経平均は前場で一時8016円と年初来の新安値を更新したものの、後場に入ると、米国は400億ドル規模で、住宅の買い手を支援するという報道が流れて反発する。

結局はタクリ足となりました。昨日、図を掲げて小波動の説明をするつもりでしたが、今日が最安値(TOPIXはまだA'が最安値)となったので、これに応じて説明します。

(A)がボトムであった場合、今後の波動は図のようになるかと思います。すなわち
  1. 株価は(b)25日線まで戻って、(c)へ反落する。
  2. (c)が(A)を下回らなかったなら25日線を上抜き、(B)75日線まで上昇する。
  3. 問題は(B)からの下落が(A)を下回るかどうかです。
(A)を下回ることなく75日線を上抜くなら中勢下降波動は上昇波動に転換したと判断できます。しかし(A)を下回るようなら、単に小波動が反発したでけであり、(A)は大底ではなく、第3段目の中勢下降波動が開始します。この場合は株価はメチャクチャな水準へと下落します。


(08.10.24) TOPIX 806P(-65)  日経平均 7649円(-811)   26.3億株 (2兆 568億円)



米国はNYダウは8691ドル(+172)と反発したが、ナスダックは1603P(-11)と小反落する。

米国株式はどちらかといえば上昇したのに対し、東京市場はソニーが今期営業利益が58%減と下方修正をしたことや、急速な円高(特にユーロ安)となって、株価は暴落する。

ただこの水準までくると、業績悪化の相当程度は織り込んでいると思います。今日の東証1部の推定PERは10.60倍くらいです。前回(A')の安値時のPERは11.01倍でした。


私は現在の業績の伸びを規準にして、PER12.0倍を妥当とし、13.0倍以上は割高圏、14.0倍は超割高。11.0倍以下は割安圏、10.0倍以下は超割安、ということを目安にしています。

現在の業績予想からは、日経平均8000円の水準が11.0倍であり、7300円が10.0倍の水準です。昨日、(A')を下回るようだとメチャクチャな水準に下落するといったのは、(A')は11.01倍で止まったが、それを大きく下回るなら、次は10.0倍まで下げるのではないかの思いがあったからです。

今日の東京市場は突出して下落しました。(世界の先頭を切って下落したというべきか)とにかく昨日の米国市場は下げなかったのに、日経平均は-9.60%の暴落です。今夜のNYが-9.6%も下げるとは思えないので、東京市場は一種ヒステリー状況になっているかに思えます。

要は、10月・11月決算のファンドの解約や、ファンドを閉鎖する向きの換金売りが株価を大きく下げさせ、個人の信用買いの追証が発生するので株式の投げ売りをし、これを先回りして先物を売る、というマイナスのスパイラル現象が起きています。買い手不在の中を理屈ぬきに株価は下げるという因縁ですが、こういう状況は長くは続きません。やむにやまれぬ株式のブン投げが終われば冷静さを取り戻します。

今はリスク資産の換金売り(株価暴落)が終わるのを待つしかありませんが、それが終わって冷静に判断したとき、日経平均の7300円はとんでもなく安い水準であったとわかる日がくるのではないか。


(08.10.27) TOPIX 746P(-59)  日経平均 7162円(-486)   30.9億株 (2兆2323億円)



米国はNYダウは8378ドル(-312/-3.59%)、ナスダックも1552P(-51/-3.23%)と反落する。

東京市場は1989年のバブル崩壊以来の安値7603円(2003年4月)を大きく下回る7162円で引ける。7200円割れは1982年以来26年ぶりとか。

今のところ妥当PERは12.0倍で、11.0倍以下は割安、10.0倍以下は超割安の判断をしていますが、今日の終値7162円の推定PERは10.05倍になったかと思います。

7100円以下は超割安水準ですが、急速な円高を見てはなかなか買い手が現れない。

政府は金融機関の救助ばかりが念頭にあるようですが、この株安を止めるには、
  1. 30兆円くらいの財務省証券を発行し、
  2. これを日銀に引き受けさせ、
  3. その円資金を持って為替相場に介入し、円売り・ドル買い(ユーロ買い)をすることです。
  4. 日銀は0金利に戻って、金利差による円安方向に導き、
  5. 同時に量的緩和も行う。
これは、1998年〜2003年の金融危機において日本が手探りでようやく見つけた解決への道でした。これを今すぐ実行すべきでしょう。2兆円の公的資金注入の用意をするとか、証券税制をどうするとか、この期におよんでチマチマした政策を出していては、トヨタ・ソニー・キャノンをはじめとする日本の企業は全滅します。


さてこの下落のメドです。上図は月足です。平均線は9月(紫色)、25月(紺色)、75か月(緑色)、200月(黄色)です。75月(約6年)の平均線を基準とします。株価が75月線より上位にあったものが、75月線を割り込んで下落したとき、その下落率は何%だったのかを計算すると、次のようになります。
  1. (A→a)は、38950円→14190円で、0.364倍(-63.6%の下落)
  2. (B'→b')は、22750円→12787円で、0.562倍(-43.8%の下落)
  3. (B→b)は、20833円→7603円で、0.364倍(-63.6%の下落)
(A→a)(B→b)の株価はピークの株価の0.364倍になっています。これを今回の(C)のピーク18300円に当てはめると、(c)は6661円になります。今回も0.364倍になるかどうかはわかりません。しかし6660円水準をこの暴落の下値メドとする投資家は多くいると思います。買い手はこの水準で買いを入れ、売り手はこの水準で売ることを躊躇するならば、当面の下値は6660円あたりで決まります。はたしてそうなるのか、株価水準を判断するときの目安になります。


(08.10.28) TOPIX 784P(+37)  日経平均 7621円(+459)   31.6億株 (2兆1717億円)



NYダウはプラスで推移いたものが、大引け前10分で急落して8175ドル(-203/-2.42%)、ナスダックも1505P(-46/-3.17%)と続落する。

東京市場は、米国株安と円相場が海外で一時90円台になるのダブルパンチでザラバで6994円をつける。

しかし後場に入って2円近い円安になったことと、前倒しでカラ売り規制が始まったことからショートカバーが殺到して、安値から600円以上の上昇となりました。昨日の後場は急落するし、今日の後場は急騰するしで、とにかく値動きがあらっぽい。

この値動きの荒さは、@ヘッジファンドが株価水準と関係なく換金売りを出していること、A企業の想定している今期の円レートは105円を中心にしているが、±3円(102円〜108円)の範囲だとさほど業績に響かないが、102円以下になるとその利益が大きく左右されること。によって株価の振幅が大きくなっています。

ここへきてBメガバンクが1兆円規模の増資を行うというニュースがでて、日本の銀行も資本が窮屈になっていることが明らかになり、マイナスの材料がふえました。

今日のメガバンクの株価は三菱UFJが551円、三井住友が335円、みずほが215円です(額面50円換算)。思わずうなる株価です。向こう5年先に果実を採集するのであれば、この株価は2倍増3倍増となることはほぼ堅いでしょう。

現状では、株価に大きな影響を与えている@換金売り、A円レートは予想することはできません。B銀行の資本の毀損もわれわれには実態はつかめません。企業は悪いことは隠蔽しがちです。

そういう中で、我々にもわかるのは連結PERです。昨日の東証1部のPERは終値7162円で10.07倍でした。今日のザラバ安値6994円のときは10.00倍を割っていたことになります。そこから600円以上の上昇をしたということは、株価の当面の安値はPERが10.0倍だろうと思わせるものがあります。


(08.10.29) TOPIX 830P(+46)  日経平均 8211円(+589)   29.8億株 (2兆2366億円)



米国は大幅高。アジア・欧州の株価が反発したのを見て、いったんNYダウは上昇したものの、8月のケース・シラー住宅価格指数が過去最大の-16.6%であったことから、この金融危機の根本の原因である住宅価格はなお下げるそいうことを懸念して反落する。

しかし日銀が政策金利を引き下げる検討をしている、の報道があったようで、そこから暴騰する。

NYダウは9065ドル(+889/+10.87)、ナスダックも1649P(+143/+9.53%)。

これまで日本がなした経済危機への対応は遅く、チマチマしたものでした。昨日いったように、この株安を止めるには、急激な円高を阻止するのが一番です。昨日の株価大幅上昇は円レートが90円から94円まで上昇したからであり、今日の上昇は97円台に上昇したからです。

この結果、売られに売られてきた自動車株は、円安方向を見て一時はストップ高となりました。目下の株式市場の変動の要因は円相場です。政府がこれ以上の円高は阻止するという強いメッセージを出し、現実に円安誘導を実行すれば、日経平均は9,000円くらいに戻るでしょう。

今、世界で株価暴落に対して最もノンキなのは日本です。サブプライム問題は日本の金融機関にとってはタイシタ問題ではないと政府は認識していましたが、これだけの株価暴落に遭遇すると、サブプライムによる損失は軽微であったとしても、金融機関・事業法人が保有する株式の価値は半分以下になり、生保も銀行も株式の評価益をすっかりなくしてしまった。こちらののマイナスは直接のサブプライムによる損失よりも10倍大きい。

株式というのは単に経済の状態を表す体温計ではありません。破産のバロメータでもあります。銀行・企業・個人は、株式を「財産」であると思って保有しています。これ以上の株価下落があれば、銀行も生保も株式の評価損の手当てにおおわらわになります。個人投資家はおしなべて株式投資用の資金は半減か1/3になっているでしょう。私が嫌いな新興市場の株価は1/10が当たり前です。

何を考えて政府は、日本の金融機関は安定しているといったのか?政策担当能力はゼロどころかマイナスであることが明らかになりました。政府および官僚の能力は現実の市場を想像するだけの力量はゼロであったわけです。そういう政策担当者や官僚は潔く、自身の無能力さを考えて引退すべきでしょう。


(08.10.30) TOPIX 899P(+69)  日経平均 9029円(+817)   30.3億株 (2兆2834億円)



米国はFRBがFFレートを0.5%引き下げて1.0%にしました。しかし市場の反応はもうひとつで、NYダウは8990ドル(-74/-0.82%)、ナスダックは1657P(+7/+0.46%)と小動き。

米国はあまり動かなかったが、東京市場は円相場が99円を超える円安となったため暴騰する。

前引けの日経平均は8530円(+318)でしたが、後場に入ると米国指標が時間外取引で高くなり、これを追っかけて株価は上昇する。

昨日8000円台に乗せた日経平均は、今日は9000円台に乗せるという急騰ぶりでした。これによって安値からの「3連続陽線」となったので、一昨日のザラバ安値6994円が当面の小波動のボトムになったようです。

図に、PERから見た株価水準をグラフに書き込みました。低いほうから順に
  1. 超割安水準(10倍)は、7040円。
  2. 割安水準(11倍)は、7750円。
  3. 妥当水準(12倍)は、8450円。
  4. 割高水準(13倍)は、9150円。
  5. 超割高水準(14倍)は、9850円。
となります。700円幅でPERからの評価は違ってきます。10月27日に、超割安水準は7100円と書きましたが、現在の東証1部の予想1株あたり利益は減少しているので、今日のPERを基準にすると7040円になります。 まあどちらにしても日経平均は7100円(現在の基準では7040円)を割り込んだところが小波動のボトムでした。PER10.0倍が「超割安水準」という基準は正しかったのです。

今日の推定PERは12.72倍になります。13.0倍(9150円) の割高水準に近づいています。13.0倍を超えたならば、そうそうは株価がドンドン上昇するとは思えません。

昨日の東証1部のPERは何倍であるのかは、 日経新聞のマネー&マーケットで知ることができます。図のように昨日(2008年10月29日)の東証1部のPERは11.66倍と出ています(図の赤枠)。

昨日の日経平均終値は8211円です。この2つの数字から@今日の推定PERと、A今日のPBR(純資産倍率)を推定することができます。またB例えばPERが13倍になったときの日経平均は何円になるのかを推定することができます。3つの推定のしかたを説明します。

まず@今日の日経平均9029円はPERで何倍だと推定するのかです。
  1. 今日の日経平均は9029円で前日の8211円から+9.96%の上昇でした。
  2. 今日のTOPIXは899P円で前日の830Pから+8.32%の上昇でした。
  3. 日経平均とTOPIXの上昇率の平均は+9.14%(=(9.96+8.32)÷2)になります。
  4. 今日のPERは昨日のPER11.66倍より、+9.14%大きくなっていると推定できます。11.66×1.0914=12.72の計算によって、今日の推定PERは12.72倍と推測できるわけです。
次にA推定のPBRです。昨日のPBRは0.93倍でした( 図の青枠)。PBR(純資産倍率)は、株価÷1株あたり純資産で計算されています。つまり株価が10%上昇すれば純資産倍率も10%上昇します。
  1. 今日の株価上昇率は+9.14%(日経平均とTOPIXの上昇率の平均)でした。
  2. 昨日のPBRは0.93倍だったので、今日の株価の上昇率ぶんだけPBRは大きくなります。0.93倍×1.0914=1.015。すなわち今日のPBRは1.01倍になったと推定できます。PBRが1.0倍以下になるのは異常中の異常ですが、今日の推定PBRは1.0倍をなんとか上回りました。この水準でもまだ異常です(最低でも過去は1.2倍あった)が、理解に苦しむほどの異常ではなくなりました。
最後にB一定のPERになるときの日経平均の株価はいくらなのかの推定のしかたを説舞します。

現状の企業業績のマイナスぶりから、私は今の妥当PERは12.0倍であるという目安を持っています。これより1.0倍高い13.0倍は割高水準であり、2倍高い14.0倍は超割高水準です。13倍を超えると売りに分があり、14倍を超えると本格的にカラ売りをすべき水準であると思います。

例えば、PER13倍になるのは日経平均が何円になったときかを推定するには次のような計算をします。
  1. 昨日の日経平均は8211円で、PERは11.66倍でした。
  2. PERが13.0倍になるのは、13.0÷11.66=1.115 の計算によって、株価8211円が1.115倍(11.5%高)になればよいことがわかります。
  3. 8211円×1.115倍=9154円と計算できます。日経平均が約9150円になったときは、PERが13.0倍まで買われていることが推測できるわけです。
目下のところ9月中間決算が発表されています。このとき2009年3月の企業業績の修正がされて います。8割がたは下方修正をしているので、株価が変化しなくてもPERは徐々に高くなっていきます(なんとなれば、PER=株価÷1株あたり利益 であるので、利益が下方修正されるにつれてPERは大きくなる)。

このHPでは、PERによる株価のメドをときに掲げますが、いつでもその水準が有効であると思ってはなりません。PERは、@株価の変化と、A業績(1株利益)の2つによって変化します。今のように決算発表があい次ぐいでいるときは、Aの業績が変化するので、例え株価が変化しなくてもPERは変化します。

このHPは2013年には終わるつもりなので、その後は妥当PERや推定PERをHPに掲げることはありません。ご自分で推定PERの計算ができるように、以上述べた計算方法をマスターしてください。


(08.10.31) TOPIX 867P(-32)  日経平均 8576円(-452)   27.8億株 (2兆2951億円)



昨日は、日本株価(日経平均)は+817円の+9.96%の上昇をし、ロンドン株価(FT100)は+8.05%の上昇をしました。

これを受けて、昨日のFRBの金利引下げに反応しなかった米国市場も上昇する。NYダウは9180ドル(+189/+2.58%)、ナスダックは1698P(+41/+2.49%)と反発。

東京市場は、3連続の大きな陽線をだして上昇していたので、米国高はほとんど材料にはならず、反落して始まる。

14:00ころに日銀は政策金利を0.50%から0.30%へ引き下げると発表。0.20%の引き下げです。いつもなら0.25%のキザミであるのに、今回はケチった感じです。

ともあれ世界の中央銀行は競って政策金利を引き下げ、各国の政府は金融機関への資本注入額をドンドンと膨らませましたが、ようやく最後に日本の景気対策が発表され、日銀はドンジリに金利引下げをしました。どうして日本の経済担当者はかくまでに、鈍感なのでしょうか。

対応が遅れているといわれる米国でさえ、NYダウのザラバ安値は 10月10日の7882ドルです。この後NYダウは3週間、この安値を割り込むことはなかった。昨日の終値はザラバ安値から+16.5%の上昇をしています。日経平均がザラバ安値をつけたのは、3日前の10月29日です。ここでザラバ安値は6994円のバブル崩壊以来の新安値をつけました。日本に金融危機がないのであれば、あるいは日本政府を投資家が信用しているのであれば、米国以上に株価が大きく値下がりすることはあるはずはありません。しかし日本株は米国株以上に下落しました。これは日本政府にたいする不信感の表れです。

今日の株価反落は3日続騰の利食い売りがでたという判断でしょう。昨日いったように妥当PERは12.0倍、割高水準は13.0倍だと私は思っています。昨日のPERは12.98倍と割高水準に接近しました。これ以上に株価が上昇するには、今日で出尽つくした対策を上回る新たな政策が必要です。さもないと日経平均は8000円割れを繰り返します。

目下のところ、《リアル24》Ver.3の「夕場」対応のプログラムを作っています。

Ver.3では(a)前日の終値と当日の始値の大きな差(ギャップ)を調整するように変更し、これは実に有効なことでした。 現在着手していることは、
  1. 15:10に先物が引けたあと、16:30からの夕場のグラフを15:10に引き続いて描画する。

  2. 夕場のデータを受信したときは、これを保存して翌日のデータに連結することができる。
の2つです。このプログラムは簡単ではありません。第一、16:30〜20:00の夕場の時刻は、私が毎日のHPを2時間かけて書いている時刻と同じ時刻じです。HPを書きながら夕場のデータが正常に受信できているかのチェックをすることは非常に難しい。

しかしなんとかメドをつけました。(b)の15:10に引き続いて14:30のデータが表示されています。今回のプログラムの手直しによって、連続したデータを断絶することなく受信できるようになるはずで。この《リアル24》Ver.3は、11月15日までに完成し、Ver.3のユーザーは最新バージョンをダウンロードすることによって利用できるようにする予定です。


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