TOPIXをどう見たか・判断したか (08年5月)

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(08.5.1) TOPIX 1346P(-12)  日経平均 13766円(-83)   17.0億株 2兆2716億円)



FRBはFFレートを0.25%引き下げて2.00%へ。NYダウは12820ドル(-11)と小幅ながら3日連続して下落。

昨日の足は、@新高値の、A陰線で、B上ヒゲの長い「トウバ足」となりました。

(トウバとは「卒塔婆」のことであり、鎮魂のため、菩提を弔うためのもの。終焉の記念碑です。そういう足です。)

ナスダックも2412P(-13)と小幅安。これも、3月17日を起点とする上昇で初めての、@新高値の、A陰線となりました。


東京市場は小動きながらジリ安となる。小波動のピークらしさのポイントは6分になっていることでもあり、14000円を超えてグングン上昇するという環境ではありません。

むしろ、昨日の東証1部のPERは17.06倍になっており、私の基準では「明らかに割高」です。株価はこの決着をどうつけるのか。
  1. 1つは妥当な水準(15.00倍)まで、あるいは許容範囲の上限(16.00倍)下げることです。6〜12%は下げなければ妥当な水準にはなりません。ゆるい6%としても、13060円くらいまでは下げる必要があります。

  2. 2つは、私は今期の業績の伸びは0%であろうと思っていますが、決算発表が進んで、もし2〜3%の増益になることが明らかになったときは妥当PERは16.0倍になります。そうならこの株価水準でも許容範囲に入ります。しかし17.0倍を超えてくると「割高水準」になるので、それ以上の上昇は難しい。できたとしてもPER18倍が限界です。そのときの日経平均は14700円となりますが、それでも200日線まで戻ることはできません。
まずは@の株価下落によって、妥当な水準まで調整されるのではなかろうか。


銀行株のカラ売りの出処進退について、昨日の続き。

8306「三菱UFJ」を、75日線水準でカラ売りしたときはどうなったか?です。 (a)で、株価高値が75日線にタッチしました。よって明日の始値で売り仕掛けをするとしましょう。

このときわかっていることは、先の小波動の高値は1007円であるということです。(a)の日のザラバ高値は996円です。あと12円ほど株価が上昇すれば、小波動のピークが切り上がることになります。

12円は996円の1.2%でしかありません。これは1日の値動きで簡単に到達できます。こういう局面で売り仕掛けをすることは、通常は躊躇するのが当然で、無理して仕掛けることはありません。 しかし杓子定規に(a)の翌日の始値985円で売り仕掛けをしたとしましょう。 このときの方針は、
  1. 985円の仕掛け値から-15%下落した837円で利食いする。
  2. 985円の仕掛け値から+15%上昇した1132円で損切りする。
  3. その前に先の小波動のピーク1007円を上回った1008円で損切りする。
    になり、さらに
  4. 今後株価終値が5日連続して75日線の上位にあれば損切りする。
ということになります。実際には(b)の日の高値が1021円であったので、予め1008円で売り指値をしていたなら1008円(-23円の損失)で、あるいは1021円を見て翌日の始値1020円(-35円の損失)で損切りすることになります。これは3〜4%の損失であり、たいしたものではありません。

グラフ右側の8316「三井住友銀」は(a)で75日線にタッチしました。この日のザラバ高値は783円で、先の小波動(A)のピーク780円を上回っています。この時点でカラ売りすべきでないことがわかりますが、かりに重要な小波動は(B)の826円である、と判断して売り仕掛けをしたとしましょう。

(a)の翌日の始値(770円)を基準にして、当面は次の方針になります。
  1. 770円の仕掛け値から-15%下落した654円で利食いする。
  2. 770円の仕掛け値から+15%上昇した886円で損切りする。
  3. その前に先の小波動のピーク826円を上回った827円で損切りする。
    になり、さらに
  4. 今後株価終値が5日連続して75日線の上位にあれば損切りする。
ということになります。実際には(a)の日から5日連続して終値が75日線を上回った(b)の日に、損切りすべきであることが明らかになります。(b)の翌日の始値は773円でした。

770円の売り仕掛けに対して損切りが773円です。-3円の損失で切り抜けることができます。このように出処進退をはっきりさせておけば、再起不能になるような大損をするはずはないのです。


(08.5.2) TOPIX 1377P(+31)  日経平均 14049円(+282)   17.1億株 2兆3481億円)


米国は3月の個人消費が2月に比べて+0.4%増加。一方で失業保険の受給申請が予想を上回る多さだったという発表もありましたが、株価はよいほうの経済統計に目を向けて、大幅上昇。


NYダウは昨日「トウバ足」となっていたし、200日線に接近していたので、そろそろ戻り天井ではないかと思っていましたが、13010ドル(+189)となって、あっさりと昨日の高値を上回る。

ナスダックも上昇し2480P(+67)。こちらも「新高値の陰線」を打ち消して上昇。


東京市場はCMEが14120円(+330)と大幅高になっていたことから、高く寄り付くが、4連休前とあって日中の上下幅は小さく伸び悩む。

今日は中勢波動を見る上で重要な2つのことがでました。
  1. TOPIX・日経平均ともに75日線が今日から上向きました。中勢波動の基準である75日線の方向が上向いたということは、両指数は下降トレンドから上昇トレンドに転じたことを表現しています。

  2. TOPIXは2月は2月27日のザラバ高値1372Pを上回り、重要な波動の高値が切り上がりました(日経平均は2月27日のザラバ高値14105円にあと33円足りていません)。
まずは中勢波動は上昇トレンドに転じたとしてよいでしょう。ただこの中勢波動がこの後大きく伸びるのかとなるとそうは思えません。
  1. すでに東証1部のPERは割高の水準である17.0倍になっています。(昨日は16.68倍まで低下したが、今日のPERは推定では再び17.0倍になっている)

  2. 業績(景気)の基準である200日線はTOPIXが1468Pです。もしここまで株価が戻るとするならば、あと6.6%の上昇をすることになりますが、そのときのPERは18.1倍になります。これは今期の企業利益の伸び率が+2〜3%だとしても、その際の妥当PER16.0倍からでも割高になります。
どうみても近々株価の反落があっておかしくないところです。ただ中勢波動が上昇トレンドに転換しているので、反落の限界は75日線の水準と予定しておけばよく、今のところはTOPIXで1300Pくらい、日経平均で13300円くらいが下落のメドとしておきます。


(08.5.7) TOPIX 1393P(+15)  日経平均 14102円(+53)   21.1億株 2兆6045億円)



日本がGW(ゴールデンウイーク)中のNYダウは、13058ドル(+48)→12969ドル(-88)→13020ドル(+51)で、通算すれば+10ドルの小幅高でした。

スダックは2476P(-3)→2464P(-12)→2483P(+19)で、通算して+6Pの小幅高。

米国の4月の雇用統計が予想では-7.5万人減のところが-2.0万人と少なかったのが株価水準を維持した原因でしょう。

NYダウは(a)で200日線にタッチしました。200日線は景気(あるいは企業業績)を表す線です。株価がこれを上抜いてくれば景気拡大期、下抜いてくれば景気後退期であると判断します。

週足では(私は)52週線を使います。株価が52週線より上位になれば景気拡大期であり、大勢波動は上昇波動にあると判断しています。株価が52週線より下位になれば景気後退期であり、大勢波動は下降波動にあると判断しています。 ちょうど日足・週足ともに、この境に株価があります。このまま200日線あるいは52週線を上抜いて、大勢波動が上昇波動に戻るのか、200日線あるいは52週線が戻り一杯となって、大勢波動は下降波動のままであるのか、の分岐点にあります。

グラフを離れて経済の状況を見ると、@当面の信用不安は後退したが、Aなお住宅価格は下落しており、B雇用統計はまだプラスに戻っていない、C原油は史上最高値を更新しているし、Dインフレ懸念が強くある、E2003年以来世界の経済は膨らんで楽観人気あった、ことなどから、そう短時間には再びの世界同時好況になるとは思われません。

08年4月25日にNYダウの戻りのメドは、日足なら13077ドルあたり、週足なら13100ドルあたりであるといいましたが、今でもそう思っています。

東京市場は4日間の休みの間にたまった思惑が寄り付きに出たのか、高く寄り付く。しかしあとはジリ貧。

投資のやりかたを分類すると、@マクロ経済の予想をもとに個別株を売買する、Aグラフをもとに個別株を売買する、B企業情報をもとに個別株を売買する、の3つに分類できるかと思います。

私の立場はAグラフを第一とし、@ここにマクロ経済(ほとんどは日経新聞と東洋経済の記事)を理解できる範囲で加味して、判断しています。Bの企業情報(業績がどうなる・何が売れている売れていない・新製品を発売した・資本の移動があった・他企業と提携した・・・)という情報は(時間がないので)ほとんど知りません。

よって「グラフ+マクロ経済」から判断できることを、このHPに書いているわけですが、まずグラフから投資のしかたをどう判断したかというと、
  1. 株価が75日まで戻ったので、まずはカラ売りするのが「相場の原則」である。

  2. しかし株価が75日線を連続して5日間、上位にあったので(a)のカラ売りは間違いだったのではないかと判断する。ここで損切りすればベストの判断。

  3. 先の(75日線に近い)小波動のピークを上抜いたので、波動が切り上がりが明瞭となりました。ここで損切りするのがベター。
今日の株価は75日線と200日線の中間にあります。すなわち中勢波動(大勢波動を構成する)は上昇トレンドになったことは明らかになりました。よって「75日線まで戻ったらカラ売りする」という方針は無くなりました。

ただ大勢波動はまだ上昇トレンドにはなっていません。大勢波動(景気)が下降中に、中勢波動が上昇トレンドになっても、上昇力は弱いのです。中勢波動が上昇トレンドになったからといっても「それ、買え」とはいえません。(大勢波動が上昇トレンドにあって、中勢波動が上昇トレンドになったときは「それ、買え」となる)

まだ大勢波動が下降中であるので、むしろ眼下の中勢波動が上昇トレンドに転換したことは「戻り売り」のよい機会になるのではないかと思っています。ただし株価の下落のメドは、中勢波動が下降トレンドにあるときは新安値でしたが、中勢波動が上昇トレンドになった今は、75日線がメドになります。


(08.5.8) TOPIX 1372P(-20)  日経平均 13943円(-159)   18.7億株 2兆2417億円)



米国は反落。NYダウは、12814ドル(-206)、ナスダックは2438P(-44)。

NYダウは日足(200日線)でも週足(52週線)でも、大勢上昇波動に転換するのか、下降波動のままでいるのかの分かれ目にきていましたが、昨日の反落によって、しばらくは大勢波動は上昇波動に転換しないようです。

中勢波動(3か月〜12か月)は、モデル波動どおりに動くならば、図のように株価は75日線(現在12458ドル)まで下げます。今すぐ短期間で75日線まで下落すると350ドルほど下げることにまりますが、75日線は上向いているので日が経つにつれて水準を切り上げてくるので、例えば10日先に75日線まで下落したとしても250ドルほどの下げでしかありません。

急落して75日まで下落したときは、先の高値(13132ドル)を上回るには時間がかかることになります。10日先・20日先に75日線まで下落したときは、新高値を取りやすい位置にあり、その後200日線を上抜きやすくなります。どちらにしても、いちどは75新高値日線まで下げるのが普通です。


東京市場は米国株安を受けて下落。ただNYダウが1.58%、ナスダックが-1.80%の下げであったのに、日経平均は-1.1%安、TOPIXは-1.46%安と米国に比べて下げはゆるかった。

昨日のPERが17.32倍まで上昇しているのに下げが大きくならないのは、外国人投資家の買戻しがなお続いているということでしょう。今朝の外国証券のオーダーは1600万株の買い越しでした。

TOPIXの中勢波動ですが、NYダウと同様に75日線までの下落があってよいところです。モデル波動の符号を振ると図のようになります。

大底(A)は決まりです。(b)は株価が75日線まで戻っていれば(B)と判断できるところでしたが、やや不足したので(b)としました。(c)も(b)が(B)と判断できなかったので同じく(c)としました。

(D)はまだ確定したわけではありませんが、初めて75日線を上回ったので(D)としました。もしこの後株価が反落するのであれば、75日線まで下げて、モデル波動の(E)が出ることになります。


ただし(D→E)へ下げたからといって、直ちに次の波動が(E→F)に伸びるわけではありません。大勢波動が上昇波動であるときは(A→B→C→D→E→F→G→H)と、(D)より高いピークの(F)(H)が出現します。

しかし大勢波動が下降波動にあるときは、中勢波動は(A→B→C→D)または(A→B→C→D→E→F)で終わりです。このことは 中勢モデル波動で述べているので参考にしてして下さい。

今のところ大勢波動は下降中なので、中勢波動は右図のピンク色線のように(A→B→C→D)で終わるのではないかと思っています。これが杞憂に終わるかどうかは、今後株価が下落したとき75日線で下げとまるのかどうかをよくよく見定めねばなりません。

まだ(D)は確定していない今、その先に注目すべき点を述べました。(心の準備は予めしておいたほうがよいので)


(08.5.9) TOPIX 1341P(-31)  日経平均 13655円(-287)   20.0億株 2兆4803億円)


米国は小反発。NYダウは12866ドル(+52)、ナスダックは2451P(+12)と一昨日の下げ幅の1/4ほどを戻したに過ぎません。戻りは弱い。

東京市場は下げる。

いまのところ09年03月期の業績の伸び率は0%だと思っているので、私の基準では、「現在の妥当PERは15.0倍である」ことは何度もいってきました。15.0倍±1.0倍の14.0倍〜16.0倍が許容範囲です。

15.0倍±2.0倍となると人気が偏りすぎているので、17.0倍以上は即刻売り、13.0倍以下は即刻買いだと判断します。


東証1部のPERが17.0倍を超えたのは4月30日のことでした(日経新聞に発表されるのは翌日なので、データとしては5月1日のものとして入力しているため、実際のものとは1日遅れている)。 4月25日からグラフから「小波動のピークらしさ」のポイントが5ポイントになり、ここへPERの割高を加えて6ポイントとしてきましたが、4月30日からはPERが17.0倍を超え、いつ小波動のピークになってもおかしくない状況にありました。

しかし外国投資家は3月によほど大量の売り込みをしたらしく、この買戻しがいつまでも続きました(今でもまで続いているらしい)。このため5月7日(データは5月8日)のPERは17.32倍という異常な数値まで上昇しました。

正気に戻らせたのは、トヨタの今期の業績予想でしょう。9年ぶりに減収減益。営業利益は-30%減の予想です。この利益水準は2005年よりも低い数字です。つまりこの3年間、企業努力によって自動車では世界NO.1、利益額で日本NO.1になったトヨタも大苦戦であることがあきらかになりました。減益は時の状況によりますが、減収(売り上げ減)というのは企業にとって大問題です。 あのトヨタでさえ減収を予想しているということは、ショックなことです。


ということで、今日は株価が下落し、推定のPERは16.64倍程度になったかと思いますが、まだ許容範囲を超えておりPER水準は割高です。

昨日いいましたが、この下げのメドは当面は75日線のあたりでしょう。

上図で小波動のボトムに(a〜f)の符号を打ち、これに対応する日の9日順位相関に青●をつけています。これを見ると、やはり小波動のボトムになるのは9日順位相関が-80以下になるのが多数です。

右図は、毎日掲げている「日経平均用'96」のグラフです。ここでも小波動のボトムと、それに対応する「5日ベクトル」に●をつけています。(a〜f)の小波動のボトムでは(a)を除いてすべての5日ベクトルは-10以下になっています。

今日の5日ベクトルは、まだ-1.1であるし、9日順位相関は53.3という高い水準にあるので、なお株価は下落すると思っています。


(08.5.12) TOPIX 1342P(+1)  日経平均 13743円(+88)   15.9億株 2兆 3923億円)



先週末の米国は下落。NYダウは12745ドル(-120)、ナスダックは2445P(-5)。

NYダウは25日線まで下げているが、先の長大陽線(その前日は5月1日にいった「トウバ足」である)を下抜いているので、25日線で止まるとは思えない。75日線近くまで下落するのではなかろうか。

東京市場は小反発。

「主な株価」は小波動のピーク(14208円)を表示しました。よってこの後はいつ小波動のボトムをつけるのかが焦点になります。

「主な株価」はピーク・ボトムの日より3〜5日遅れて判明します。「主な株価」は私が考えたものですが、これは相場を判断する上で非常に役立ちます。

このHPを読んでいないユーザーがときたま「主な株価はすごいですね。これがその日に出るようになりませんか?」という質問をされますが。いつも「それができれば、ヘッジファンドが100億円持って買いにくる。」と冗談にいっています。

ピーク・ボトムのその日に主な株価が表示されたならば大変なことになります。図は日経先物のグラフです。(イ〜チ)のピーク・ボトムがその日にわかって、翌日の寄り付きで仕掛け、次のピーク・ボトムが判明したときにドテン売買をするとしたならば、次のような利益がでます。
  1. (イ)の翌日の始値13030円で買い→(ロ)の翌日の始値13800円で手仕舞い。(+770円)
  2. (ロ)の翌日の始値13800円で売り→(ハ)の翌日の始値13230円で手仕舞い。(+570円)
  3. (ハ)の翌日の始値13230円で買い→(ニ)の翌日の始値13860円で手仕舞い。(+630円)
  4. (ニ)の翌日の始値13860円で売り→(ホ)の翌日の始値11780円で手仕舞い。(+1080円)
  5. (ホ)の翌日の始値11780円で買い→(ヘ)の翌日の始値13390円で手仕舞い。(+1610円)
  6. (ヘ)の翌日の始値13390円で売り→(ト)の翌日の始値13090円で手仕舞い。(+300円)
  7. (ト)の翌日の始値13090円で買い→(チ)の翌日の始値14030円で手仕舞い。(+940円)
たったの4か月で、延べにして4560円の利益です。これがどれほど途方もない利益であるかは、先物の売買をしている方にはおわかりでしょう。

いまのところ日経先物を1枚建て玉するのに必要は証拠金が約80万円です。これで日経先物1枚(=13500円×1000倍=1350万円)の売買ができます。日経先物の実金額は、上に掲げた1000倍です。つまり300円の利益がでたということは1枚で30万円の利益になったということであり、770円の利益がでたということは77万円の利益になったということです。

4か月の利益合計が4560円とは、1枚の証拠金(約80万円)で実に456万円の利益を出せるということです。日経先物で最も出来高が多いのは前場の寄り付きです。だいたい3000枚〜4000枚できます。この1割の300〜400枚を仕掛けても、そう寄り付きの値段は変わらないでしょう。ということは、ある程度の資金を運用している投資機関であれば、1枚ではなく300枚単位で売買することができる。つまり456万円の300倍の利益がでる可能性があるということです。金額にして456万円×300=13億6800万円。1年間では40億円。

先物市場は日経平均ばかりではないし、東京市場だけではありません。「100億円持って買いにくる。」と冗談にいう根拠です。残念なことに「主な株価」はその当日には絶対に出ません。100億円の価値はないのです。

だが当日ないし翌日に「主な株価」がピーク・ボトムとなるのではないか?の予想はできます。これについては「小波動のピーク(ボトム)らしさの確率(ポイント)」として何度もHPで述べています。明日はこの「まとめ」を述べます。(本当は今日書くつもりだったが、日経先物の夢が長くなったので明日にずらします。)


(08.5.13) TOPIX 1360P(+17)  日経平均 13953円(+210)   19.0億株 2兆3364億円)



米国は反発。NYダウは12876ドル(+130)、ナスダックは2488P(+42)。

東京市場も反発。中国四川省の地震があり、中国市場に混乱が起きるかと思っていましたが、中国はパニックにはならず。

いつも思うことですが、何かの大きな変化があったとき、人は案外にこれをまともに受けとめません。それまでの流れが継続しているものとして受けとめます。新しい事象は「たいしたことはない」と判断することが多い。

だが流れはどこかで反転します。今起きていることが流れを反転するだけのものなのかどうかを、いつも予断のない判断をせねばなりません。

昨年8月17日に、サブプライム問題から株価は(P)の日に暴落しました。図で見ればわかるように、初めて75日線(緑色線)を割り込み、200日線(黄色線)を割り込んだときでした。

この日の2日後の日曜8月19日に、6チャンネル(テレビ朝日。関西では6チャンネル)の「サンデープロジェクト」がサブプライム問題について識者の意見を聞くという話であったので、サブプライムは経済にどういう影響を与えるのかを知りたいと、6チャンネルに合わせていましたが、関西地区は「アホ」らしいことに甲子園の高校野球を放映していて、見ることができませんでした。あとで、予め連絡しておいた関東の人に「サンデープロジェクト」のDVDを送ってもらって見ました。


サブプライム問題を深刻に考えていたのは、解説者として呼ばれた2人だけでした。いつものコメンテーターは先行きを楽観していました。

解説の2人とは、元日銀審議委員の中原伸之さんと三菱UFJ証券の水野和夫さんでしたが、「サンデープロジェクト」の常連のメンバーである田原総一郎をはじめとして、誰一人この解説者2人のいうことを理解できていなかった。

8月17日当時の日経平均は15262円でしたが、3月には11787円まで約23%の下落をしています。日経平均で20%の下落をイメージできなかった常連のコメンテーターは(評論家としては)たいしたことことなく、ゲストの2人がいかにすぐれているのかを浮き立たせた番組でした。

人は変化を好みません。しかし状況は変化します。この変化をいち早く受けとめて、状況が変化すればこのようになると判断して投資するのが株式投資です。 8月19日に「サンデープロジェクト」の常連の経済評論家が、そうは思わないとしたのは、「今日起きたことは昨日までの現象の連続ではない」ということをわかっていない、ということの馬脚をあらわしたということです。

あとで振り返ってみて、「ああ、あれはそういうことだったのか」と思えるのは、事象が起きて3か月か1年か2年か。とにかく遅れます。この遅れ(先見者と我々一般の投資家)のギャップは株式投資の利益の源泉です。今のPERの割高な現象はいずれ解消される動き(株価下落)になると思っています。


(08.5.14) TOPIX 1373P(+12)  日経平均 14118円(+164)   22.1億株 2兆8066億円)



米国はまちまち。NYダウは12832ドル(-44)、ナスダックは2495P(+6)。

東京市場は先物主導で上昇し、順上がりの3連続陽線となりました。もう少し調整すると思っていましたが、思わぬ上昇でした。

一昨日「主な株価」がその当日に表示されるならば、日経先物を売買すると途方もない利益がでるといいましたが、実際には「主な株価」はピーク・ボトムの日から3〜5日たって表示されるのでこれは夢物語です。「主な株価」はいつ表示されるかは、条件表NO.24「3日HL転換(主な株価)」でグラフを描画するとわかります。

図の↑はボトムを表示した日、↓はピークを表示した日を表しています。(イ)のボトム(12510円)が表示されたのは4日後であり、(ロ)のピーク(13910円)が表示されたのは3日後であることがわかります。

ピーク・ボトムが表示された翌日の始値で日経先物を仕掛け・手仕舞いするとどうなるでしょうか?
  1. (イ)の4日後の買いマークの翌日の始値13410円で買い→(ロ)の3日後の売りマークの翌日の始値13130円で手仕舞い。(-280円)
  2. (ロ)の3日後の売りマークの翌日の始値13130円で売り→(ハ)の3日後の買いマークの翌日の始値13620円で手仕舞い。(-490円)
  3. (ハ)の3日後の買いマークの翌日の始値13620円で買い→(ニ)の4日後の売りマークの翌日の始値13100円で手仕舞い。(-520円)
  4. (ニ)の4日後の売りマークの翌日の始値13100円で売り→(ホ)の4日後の買いマークの翌日の始値12590円で手仕舞い。(+510円)
  5. (ホ)の4日後の買いマークの翌日の始値12590円で買い→(ヘ)の5日後の売りマークの翌日の始値12980円で手仕舞い。(+390円)
  6. (ヘ)の5日後の売りマークの翌日の始値12980円で売り→(ト)の3日後の買いマークの翌日の始値13460円で手仕舞い。(-480円)
  7. (ト)の3日後の買いマークの翌日の始値13460円で買い→(チ)の3日後の売りマークの翌日の始値13810円で手仕舞い。(+350円)
この4か月で、延べにして-520円の損失です。ピーク・ボトムの3日後4日後に仕掛けても利益になりません(10年単位の長期でもわずかにマイナスになる)。

もし売買マークがでる1日前に「ピークらしい(ボトムらしい)」ことが推測できたならば、1日早く仕掛け、1日早く手仕舞うことができます。このときは以下のようになります。
  1. (イ)の4日後の買いマークの当日の始値13430円で買い→(ロ)の3日後の売りマークの当日の始値13050円で手仕舞い。(-380円)

  2. (ロ)の3日後の売りマークの当日の始値13050円で売り→(ハ)の3日後の買いマークの当日の始値13460円で手仕舞い。(-410円)

  3. (ハ)の3日後の買いマークの当日の始値13460円で買い→(ニ)の4日後の売りマークの当日の始値13160円で手仕舞い。(-300円)

  4. (ニ)の4日後の売りマークの当日の始値13160円で売り→(ホ)の4日後の買いマークの当日の始値12380円で手仕舞い。(+780円)

  5. (ホ)の4日後の買いマークの当日の始値12380円で買い→(ヘ)の5日後の売りマークの当日の始値12940円で手仕舞い。(+560円)

  6. (ヘ)の5日後の売りマークの当日の始値12940円で売り→(ト)の3日後の買いマークの当日の始値13460円で手仕舞い。(-520円)

  7. (ト)の3日後の買いマークの当日の始値13460円で買い→(チ)の3日後の売りマークの当日の始値13570円で手仕舞い。(+110円)
この4か月で、延べにして-160円の損失です。ピーク・ボトムの2日後3日後に仕掛けても利益になりません(10年単位の長期ではわずかにプラスになる)。

当たり前のことですが、真のピーク・ボトムの日を「主な株価」が表示するよりも1日早く推測できれば、日経先物の売買でトントンないしプラスになり、2日早く推測できれば、確実にプラスになります。「小波動のピークらしさ」「小波動のボトムらしさ」の推測のしかたをまとめておきます。


多くの手がかりは、いつも掲げている条件表NO.20「平均線と順位相関」のグラフにあります。このグラフでは
  1. 9日順位相関が+80以上にあればピークらしさが1点、-80以下にあればボトムらしさが1点とします。

  2. 25日順位相関が+80以上にあればピークらしさが1点、-80以下にあればボトムらしさが1点とします。

  3. ザラバで(先のボトムからの)新高値になっていればピークらしさが1点、(先のピークからの)新安値になっていればボトムらしさが1点とします。

  4. 陰線であればピークらしさが1点、陽線であればボトムらしさが1点とします。

  5. 翌日が「順下がりの陰線」になればピークらしさが1点、翌日が「順上がりの陽線」になればボトムらしさが1点とします。
の基準から最大で5得点になります。 (A)のボトムらしさは、(A)の日には@新安値、A9日順位相関が-80以下の2点でしたが、2日後にB順上がりの陽線(しかも窓空け)、C25日順位相関が-80以下になって、このグラフだけで4点となっています。

(D)のピークらしさは、(D)の日には@9日順位相関が+80以上、A25日順位相関が+80以上、B新高値の、C陰線の4点でしたが、翌日はD順下がりの陰線となって、このグラフだけで最大の5点となっています。

以下は補完のための得点です。市場全体を見ています。


  1. 25日騰落レシオが120以上ならピークらしさが1点、75以下ならボトムらしさが1点。

    (A)は77.9でボトムらしさの得点にはなりませんでした。

    (D)の前の(e)で120以上になているので(D)時点で1点です。念を入れても1日後に120以上になったので、どちらにせよピークらしさは1点となりました。

  2. 25日投資マインドが85以上ならピークらしさが1点、15以下ならボトムらしさが1点。

    (A)は12.6でボトムらしさは1点。(D)は77.2、翌日も80.2でピークらしさの得点にはなりませんでした。


  3. 外国証券オーダー倍率が1.30以上ならピークらしさが1点、0.75以下ならボトムらしさが1点。

    (A)は0.71でボトムらしさは1点、(D)の翌日は1.31となりピークらしさは1点となりました。

  4. 東証PERは、経常利益の伸び率によって基準が変わります。現在では妥当PERは15.0倍だと思っているのので、これより1.0倍高い16.0倍以上ならピークらしさが1点、1.0倍低い14.0倍以下ならボトムらしさが1点。

    (A)の翌日は13.88倍でボトムらしさは1点。(D)は17.11倍でピークらしさは1点となりました。
得点(ポイント)が5になると確率は5分、6なら確率は6分と大雑把に思っています。ボトムらしさが6分であれば、日経先物は買いが正解であり、ピークらしさが6分であれば売りが正解ででしょう。

(A)のボトムらしさが6分になったのは真のボトムである(A)の2日後のことでした。「主な株価」は4日後にボトムを表示しているので、2日早くボトムらしいと判断できます。

(D)のピークらしさが6分になったのは真のピークである(D)の日でした。この日は@9日順位相関が+80以上、A(e)25日順位相関が+80以上、B新高値の、C陰線で、DPERが16.0倍以上、Eすでに(e)で騰落レシオが120以上になっている。
Eを再び満足したのは(D)の翌日であり、この日はFオーダー倍率が1.30倍以上にもなっているので7点になります。(D)の日あるいは(D)の翌日には(D)が小波動のピークであると高い確率で推測できています。

(A)の2日後に「買いである」ことがわかり、(D)の当日(立会いが終了してからだが)に「売りである」と判断できることはスゴイことです。「ピークらしい・ボトムらしい」ことが早くわかるほど、利益は倍々で指数級数的にアップするのです。


(08.5.15) TOPIX 1392P(+19)  日経平均 14251円(+133)   24.4億株 2兆95196億円)



米国は小幅高。NYダウは12898ドル(+66)と昨日の下げを上回る反発。ナスダックは2496P(+1)と小幅続伸。

日足ベースでは200日線が景気(個別株では業績)を表現しており、大勢波動の基準になると思っています。

NYダウは今月初めに(D)で一度200日線にタッチして、その後は調整しています。すなわち大勢波動は上昇波動になったとは、まだ判断できません。

NYダウの今から200日前は昨年7月31日のことで、株価は13211ドルです。昨日の12898ドルよりも高い水準です。その後10月半ばに14198ドルの史上最高値をつけたので、今日からいくら株価が上昇しようとも、200日線が上向く(10日間くらいはやや上昇する日があるかもしれないが)ことはありません。

200日線が右下がりの状態であるので、株価がこれを上回ることは日を追って容易になっていきますが、200日線を上回ったから、あるいは5日連続して上回ったから、といって直ちに大勢波動が上昇波動になったとはいえません。(200日線が上向きであれば、5日連続して株価が上回ったときに上昇波動になったとしてよい)

ナスダックはNYダウの上昇に遅れていましたが、昨日は200日線にタッチしました。ただ上ヒゲの陰線であるので、当面の目標達成といったところです。明日以降200日線を突き抜けていくのか、反落するのかが焦点です。


日経平均は4連続陽線(しかも順上がり)となって陰高値を更新。これによって小波動のボトム(e)が表示され、(d)からの調整はきわめて小幅な下落で終わりました。

私は(d)はモデル波動の(D)にあたり、したがって(D)からの反落は75日線まで下げると予想していましたが、25日線までしか下落しませんでした。

75日線まで下げれば、過熱を表明している諸指標が沈静化するので、次の上昇のためには75日線まで下げたほうがよかったのです。

75日線より上位イにある25日線で止まったということは、少し下げればすばやく買い手が出てきたということです。つまり「買い焦り」の現象がでているわけです。

買いたいと思っていたが連日株価が上昇するので、ナカナカ買うことができない。中勢波動の基準である75日線までの下落を待って買えばよいのだが、ともかく株を持ちたい、持っておかねば利益を手にすることができない。そういう焦りの心境の買い物が入ったのでしょう。 だが焦って仕掛けた結果はだいたいにおいてよくないのです。

グラフでは(d)を上抜いた今日以降の高値を(D)と振り直します。普通であれば、株価はどこかで75日線までの反落をしなければなりませんが、小波動のボトム(e)が生まれたことでちょっと厄介なことになりました。75日線まで下げると、(A)を起点にした中勢波動は下降波動に転じかねなくなったからです。

なんとなれば、25日線を起点とした今回の小波動がピークをつけて(e)を下回り、75日線まで下落することになると、最後の上昇波動(e→D)を下抜くことになり、波動からは中勢波動が下降波動に転換したと判断できるからです。今後の下落は(e)を下回るのかどうかが重大なポイントになります。


(08.5.16) TOPIX 1395P(+3)  日経平均 145219円(-32)   22.7億株 2兆6110億円)



NYダウは12992ドル(+94)と続伸するが200日線には届かず。ナスダックは2533P(+33)と上昇して、はじめて終値で200日線を上回る。

米国はFFレートを下げて、サブプライム問題から発生した流動性の不足をとりあえず確保し、ほとんど公的資金を投入したに等しい保証債権の買取りをするなど大胆な金融政策を実施して、金融不安を乗り切りました。

報道によれば、サブプライムに関係した金融機関はだいたい世界で約30兆円の評価損を計上しましたが、なお70兆円くほどの減損処理が必要だということです。今のところ世界全体で、30%の損失が確定し、この損失によって毀損した資本を補填するために、例えばシティGはドバイから資本金を補強するとともに、40兆円の資産を処分するそうです。シティGが約3兆円の損失を出し、資本を増強した後、なお40兆円の資産を売り払おうというのは大変なことです。 この機会に利益が薄い部門を売却して、得意な分野に特化しようということでしょうが、3兆円の損失に対して40兆円の処分をするというのは異常です。

今やサブプライム問題は過去のことのように市場は思っている様子ですが、住宅価格が下げ止まるまでは毎期減損処理が行われます。その間は金融機関の資金の提供は厳しいものになり、企業の資金繰りは窮屈なはずです。

米国の株価は上昇しています。ただし、これは最悪の事態(金融機関の破綻が相つぎ、流動性がなくなる)を想定したことの反動です。今は悲観しすぎたことの反省で株価が上昇しているだけであると思っています。

日経平均は小幅反落。「小波動のピークらしさ」のポイントでいえば、@新高値の、A陰線、B25日順位相関が80以上、C25日騰落レシオが120以上、D東証PERが17.0倍以上、とピークらしさの確率は50%になっています。

●小波動における「新高値」とはどういうものであるのかの質問がありました。小波動における新高値・新安値とは、「主な株価」が表示されてからのザラバ高値・ザラバ安値をいいます・例えば図の(p)は主な株価がボトムの1274Pを表示していますが、1274Pを表示したときから最も高い値段(新高値は)(q)です。その後新高値はq→r→s→t→u となります。


(08.5.19) TOPIX 1404P(+8)  日経平均 14269円(+50)   22.3億株 2兆4174億円)



NYダウは12986ドル(-5)と終値では変化なし。ナスダックは2528P(-5)と少し下げる。ともに200日線をはさんでの攻防。

大方の3月決算が発表され、同時に今期の業績予想が発表されました。日経新聞は、ここまでの集計では、前期は+2.7%の増益で、今期は-5.8%の減益(経常利益)であると報道しています。

今期の業績は、@円レート、A原材料高、B米国景気の3つがどうなるのか、国内ではC物価高によって消費が落ち込むのかどうか、が加わるかと思います。

市場は-5.8%の減益予想は悲観しすぎである。例えばトヨタは円レートおを100円/ドルとして業績予想をしているが、目下のところの円レートは104円であり、このまま円相場が推移すれば、逆にプラス要因になる。としています。

だが、円レートは米国景気および米国の金融市場の状況により変わります。もし米国景気(その70%は個人消が支える)が悪化すれば、対米輸出の減少に加えて、円レートが上がるととう二重のマイナス要因が発生します。 石油・鉄鉱石・非鉄など原材料の高騰は収まる気配がありません。収まるとすれば、世界景気が後退するときですが、そのときは原材料安がプラスになっても、景気の悪化のマイナスのほうが何倍と強く響きます。

結局のところ、どこかで「資源高は世界の経済成長を止める」ことになります。資源に対する需要が減少したとき、原油・非鉄は大暴落するでょう。その点で資源高が続いているのはまだ世界の経済が伸びているということでしょう。

東京市場は動かず。動けないのは、@すでに株価水準は割高である、しかし、A今年になって日本株を売り払った外国人投資家は日本株を買って、もとの状態に戻している。という綱引きからでしょう。

今のところ日経平均は一昨日のザラバ高値14392円が小波動のピークになっています。このピークらしさの確率(ポイント)は、@一昨日は新高値の、A陰線であった、B25日順位相関は+80以上である。ここより3ポイント。

ついで、C25日騰落レシオは連続して125以上になって、D東証1部のPERは17.0倍を大きく超えており、E外国証券のオーダー倍率は1.30倍以上になっている。

合計で6ポイントです。少なくとも5つ6つのチャートが過熱感を表現しています。ここに明日は9日順位相関が+80以上になるでしょうから、「ピークらしさの確率」は7分になります。

現状では日経先物を売ったときは6分4分で有利、買ったときは4分6分で不利であると思います。


(08.5.20) TOPIX 1399P(-4)  日経平均 14160円(-109)   22.3億株 2兆4174億円)



NYダウは13028ドル(+41)と上昇し、200日線を終値でわずかに上回る。しかし昨日のザラバ高値から100ドル余り下落して引けており、200日線水準では戻り売りが多いことを表現する。

ナスダックは2516P(-12) と小反落し、昨日に続いて「新高値の陰線」となる。米国はなかなか上値を追うことができていません。

東京市場は小反落。日経平均は3連続陰線となりましたが、この3本の陰線を全部加えても直前の2本の陽線の幅にはほど遠く、これをもって小波動のピークらしさが決定とはいえません。

しかし、状況証拠は最高に多く出てきています。今日のポイントは昨日のと変わらず6ポイントですが、9日順位相関は明日+80を超えそうで、明日に急落がなければ7ポイントになるでしょう。

現状は買うタイミングでは決してありません。どちらかと言えば売るタイミングであると思っています。個別株はそれぞれに固有の事情があるので一律にはいえませんが、日経平均についていえば、小波動のピークからボトム、ボトムからピークの値幅(ザラバ値)は図の(a〜m)の間で最も小さい値幅は
  1. (b→c)が655円幅
  2. (i→j)が627円幅
  3. (k→l)が668幅
と最低でも600円の値幅があります。この値幅のすべてを取ることができるのは神様の領域です。これは不可能です。その半分、例えば(b→c)の655円幅の半分の330円を取る人は1世代(25年間)で何人も出ないほどの達人です。1/3の220円幅を取る人は現時点(今の市場で)100人に2〜3人の名人といえるでしょう。 ことほどさように、株価変動の全部・半分・1/3を取ることは簡単ではありません。

株価が242円から964円まで上昇した(5401 新日鉄は2005年5月から2007年7月にかけてこのように上昇した)としても964円-242円=722円の値幅を利益することはできません。達人で360円の利益、日ごろ名人といわれる人で240円(つまり安値から2倍程度)を取れるかどうかです。

1回や2回はマグレでこれ以上の利益を上げることもあるでしょうが、マグレであれば、3回目4回目で大きな損失を出し、市場から退場となるでしょう。

人によって投資する期間は異なりますから、いちがいにはいえませんが、もし1年単位で投資するとした場合、過去10年間のグラフを見て1年間の株価高値・安値を知って、「自分はこの値幅の20%を取ることができたら嬉しい」と思って下さい。

最近1年間の新日鉄を例にすれば、高値は07年7月の964円です。安値は08年3月の427円です。964円になったのは、@世界は低金利を背景にしてバブリーであった、A米国景気は好調であった、B中国は破竹の経済成長をしていた、という背景があります。

いまや@ABの要因は崩れてしまったので、せいぜいのところ今後の株価高値は、半値戻りが限度でしょう。964円→427円の半値戻しは696円です。 427円→696円の値幅は269円です。達人で半分の135円、名人で1/3の90円の90円、上出来の人で20%の54円が新日鉄で利益できる範囲です。

今は新日鉄が上昇していますが、この上げを見て今日から新日鉄を買おうと思うと大変です。すなわち今日の終値703円から54円を上乗せすると756円になりますが、この株価水準を期待することが妥当なのかどうか。 私は新日鉄750円以上はありえないと思います。ここ数日のうちに新日鉄を買った投資家はどのような考えで買ったのか聞いてみたいところです。


(08.5.21) TOPIX 1370P(-29)  日経平均 13926円(-233)   23.6億株 2兆5811億円)



米国は4月の卸売り物価指数(のコア指数)が前月比+0.4%、前年同期比で+3.0%の上昇となり、インフレ懸念が強まる。

同時にサブプライムの処理は2009年まで続くの声が大きくなって、これまで見て見ぬ振りをして上昇してきた株価は一気に反転する。

NYダウは12828ドル(-199)と下落。中勢モデル波動どおり(これが普通の動き)であれば、まずは75日線の12520ドル近辺まで下げて当然のところ。(まだ300ドルほど高い)

ナスダックはさほど下げず2492P(-23)。

日経平均は、小波動のピークらしさのポイントがこの2日間は6ポイントになってるのに、ナカナカ下げませんでした。ようやく今日は下げる。明日は「主な株価」が小波動のピークを表示します。

明日からは、いつ小波動のボトムになるかを見ていくことになりますが、
  1. 最近は小波動のピークからボトムの幅は最低でも600円以上ある。

  2. 9日順位相関は-80以下になるのが普通である。

  3. 5日ベクトルはボトム近辺では-10以下になるのが普通である。
というテクニカル面から見ると、今日の段階では、@ピークから600円下げは13743円であり、A9日順位相関は53.3であり、B5日ベクトルは-5.0です。株価がなお下落せねば、これらの条件を満たしません。

小波動よりも大きな目で見ると、昨日の東証1部のPERは17.22倍です。今日の下落によって16.93倍程度に低下し、許容限度の17.00倍以内に収まったと思いますが、それはようやく許容できる水準になっただけです。

私は今の妥当PERは15.00倍であると思っているので、最低でも16.00倍にならないと、割高感は消えません。もし16.00倍まで下落するなら、さらに株価が5.5%ほど下落する必要があります。今日の終値から-5.5%下の株価水準はだいたい13200円です。今回の小波動の下落では、ここまで下落するとはいえません(次の下げ波動で到達するかも知れない)が、まずは13500円あたりが今回の小波動の下値のメドになるのではなかろうか。


(08.5.22) TOPIX 1379P(+9)  日経平均 13978円(+52)   23.2億株 2兆4939億円)



米国はFRBの議事録公開で、4月の利下げはインフレ対策と信用不安対策の両バサミでギリギリの決定をしたことが明らかになりました。

このためもうこれ以上の金利引下げは無くなりました。今後、金融機関がどのような減損処理をし信用不安が起きようとも、金利政策は期待できません。金利低下を期待しての株価上昇はなくなりました。

FRBは今後はインフレ対策に軸足を移すようですが、昨日の原油は一気に+4ドル高をして133ドル台になり、下手をすると、信用不安が残るままに金利の引き上げもありうる。と市場は思ったのか、米国市場は大幅続落。 NYダウは12601ドル(-227)と連日の大幅安。ナスダックも大きく下げて2448P(-43)。

NYダウは(a)のザラバ高値13136ドルから(b)のザラバ安値12573ドルまでは563ドルの下げ。13136ドルを基準にすると4.28%の下落です。

日経平均は米国株安を受けて安く寄り付くが、後場からは一転して上昇する。それも押し目を作ることなく一本調子に上昇する。 何か株価を上昇させるニュースでも出たのか、あるいは時間外取引で米国株が急転上昇しているのかと思いましたが、そうではない。結局、野村が投信の設定をするので引けは高いだろうという期待で目先筋が買ったようです。

日経平均の(a)のザラバ高値14392円から、今日の(b)のザラバ安値13658円までは734円の下げです。14392円を基準にすると5.10%の下げであるので、一時的とはいえNYダウよりも大きく下げたことになるし、昨日いったように小波動のピークからボトムの値幅は最低でも600円あるのですが、今日の安値で734円の幅となり、今日の安値13658円は小波動のボトムとなる条件を満たしました。

ただし今日現在の「小波動のボトムらしさ」は、@新安値の、A陽線である、の2ポイントでしかありません。まだ9日順位相関は+20.0と高い水準にあるし、25日にいたっては+84.2という売りの位置にあります。 今日の反発の原因が投信の設定であるのであれば、それは一過性のプラス要因です。先の(a)の高値を上抜くことはないと思っています。

例えば(a)の日と(b)の日(今日である)の外部環境を比べると、
  1. 円レートは(a)が104.38円、(b)が103.07円で今日のほうが株価に不利。
  2. 原油は、(a)の日が124.12ドル、(b)が133.17ドルで、今日のほうが不利。
  3. 短期金利(2年もの)は(a)が1.31%、(b)が1.30%で同じ。
今日の株価が(a)の株価よりも安いのはそれなりの根拠があります。株価が(a)を上抜くためには、(a)よりも円安の105.0円になり、原油価格はここから10%近く下げて120ドル台前半にならねばなりませんが、そうなることは難しい。


(08.5.23) TOPIX 1376P(-2)  日経平均 14012円(+33)   21.9億株 2兆4616億円)



NYダウは12625ドル(+24)と小反発。しかし2日間で426ドルの下落したことを思うと、リバウンドという言葉を使うことはできません。

426ドル下げたのだから、昨日はその1/3の140ドルくらいはリバウンドして当然でした。しかしたったの24ドルの反発でしかなかった。

ということは、昨日の小陽線は(D)からの下落の中間地点ではないか。まださらに400ドルの下げがあるのではないかと思わざるをえません。

これは原油価格しだいです。先週末に米国ゴールドマン証が今年7月〜12月の平均原油価格を141ドルと予想しました。この予想が正しければ、原油価格は、今後120ドルから160ドルくらいの振幅をすることになります。平均の141ドルを近々突破すると、NYダウの400ドル安の可能性が大きくなります。


東京市場は、日経平均は小幅続伸し、TOPIXは小幅反落する。基本的には米国株が動く方向に東京市場も動かざるをえません。米国が下がっているのに日経平均だけ上昇することはありえません。

先週末、1-3月のGDP伸び率は(実質で)+3.3%と発表されましたが、名目は+1.5%の伸びでした。つまりは-1.8%のデフレがなお残っているということです。

日本人が働いて生み出したものは+1.5%であるが、物価が-1.8%下落しているので、実質では+3.3%の成長であるというのは、まあ数字のダマシのようなものです。経済の規模は+1.5%しか大きくなっていないのです。

一昨日FRBが2008年の経済成長を下方修正しました。それは実質の成長率は0.3〜1.2%である。物価上昇率は3.1〜3.4%であるというものでした。米国では日本と違って物価高が経済成長率を引き下げます。

世界がインフレにおびえている中で、日本だけが物価が下がるという、まことに珍しい現象がずっと続いています。なぜ日本だけが物価が下がるのか?それは個人消費が増えないためです。 小泉内閣からこのかた国民が負担するものは大きくなりすぎています。税金・健康保険・年金など強制的に徴収される額は毎年毎年、増加しています。さらにいえばやっと学校を卒業した若者のかなりがフリーターもしくは派遣社員になっています。浮き草のような仕事をしていては、とうてい長期的に日本の経済を支えていけるとは思われません。

ようするに大企業は賃金というコストをカットして、低賃金の中国に対抗し、なにがしかの利益を得たのですが、賃金の低下によって収入が少なくなった分だけ国内の需要は伸びず、小売業者は売り上げを確保するために安売りに走る。安売りに追随できない小売業者は店をたたまざるを得ない。雇用が失われる。最悪の状況です。

1-3月期はともかくもデフレーター(物価)がマイナスであったことによってGDPは+3.3%であるというアホらしい数字がでました。しかしこれからは日本にも物価高が押し寄せてきます。例えば1月〜3月期の3か月間で原油価格が最も高かったのは110ドルです。平均すれば100ドル程度でしょう。4-6月期はすでにそこから30%も原油価格は上昇しています。

原油高の原因の過半は米国の低金利政策にあることは明瞭です(後日述べる)が、これが賃金は減っているが、物価が高くならないので何とかやっていける、という(目先的には)幸せな日本の経済を直撃することは目にみえています。

私には、どうして大企業だけを優遇する自民党がいつまでも政権をとっているのか、どうしてかように格差(特に年齢というどうしようもないことを規準にして後期高齢者保険というバカな制度を作ったのは小泉内閣)が広がったのか。どうしてたいして働いていない公務員が優遇されているのか。どうして累進課税をもっと強化して日本人全体が生み出した所得を再分配しないのか。現状を規準にして惰性で動いている政治や官庁や役人を好意的に理解することができません。

このような将来に希望がもてない社会をよしとする自民党は到底国民の声に答えるこはできていません。そういう社会にあって、日経平均が上昇するはずはない。というのが、私が株価水準を判断する際の根底にある規準です。


(08.5.26) TOPIX 1344P(-32)  日経平均 13690円(-322)   18.1億株 2兆 341億円)



NYダウは12479ドル(-145)と下落し、75日線を割り込む。

(D)の翌日から2日間で426ドル下げたのに対し、一昨日の反発はわずかに24ドルとあまりにも小幅でした。

24ドル高した小陽線は(D)からの下げの小波動の中間地点ではないか? さらに400ドル程度の下げがあって、(D)からの下げが完成するのではないかと思っていましたが、はたしてそのとおりになるようです。

もともと(D)の位置は75日線から+4.08%しか高くありませんでした。-4%ほど株価が下落すると、簡単に75日線の水準に達するという位置にありました。(A')から(D)への上昇率はザラバベースで+12.0%の上昇でしかありません。(A'→D)への上昇はそうたいして力強くはなかったのです。

このため、中勢モデル波動では(D)からの反落は一度は75日線の水準の(E)で止まるのが普通ですが、あっさりと75日線を割り込むということになりました。

今夜は米国は休場なので、明日どうなるのか(@すぐに75日線を取り返すのか、A75日線より大きく続落するのか、B連続5日以上75日線を下回るのか)などが注目点です。


東京市場は、先週末2日間の反発を打ち消す下げになる。

上図のNYダウでいったことを日経平均に当てはめると、
  1. (D)時点の75日線からのカイリ率は+7.3%であり、NYダウよりも高い位置にありました。

  2. (A→D)のザラバベースでの上昇率は+23.1%であり、NYダウよりも2倍近く上昇しています。

  3. この2つのことをもって、日経平均はNYダウより強い動きであるとはいえません。例えば昨年末の終値と(D)のザラバ高値を比べると、NYダウは(年末が13264ドル、(D)が13136ドルで)-1.0%下まで戻していますが、日経平均は(年末が15307円、(D)が14392円で)-6.0%ほど下方にあります。
今年にはいってからの株式相場は、サププライム問題でパニックになりました。このとき日経平均はNYダウに比べて大きく売り込まれました。サブプライムにあまり影響されないはずの日本株が売られ、問題の元凶であるNYダウのほうはさほどの下落はしませんでした。

今回の(A→D)の上昇がNYダウより大きかったのは、NYダウ以上に売り込まれていた反動高によるものです。日経平均がNYダウに比べて、投資対象としてより優れているということではありません。市場がグローバル化している現在では、日経平均は結局はNYダウと歩調を同じくします。目先(Dからの下落)は75日線まで下げないかも知れませんが、次の下げ波動では75日線(13333円)まで下げると思っていたほうがよいのではなかろうか。

東証1部PERは、今日の下げによって推定で16.50倍くらいになったかと思います。(D)の時点では17.64倍という考えられないほどの「割高」水準になっていましたが、今日の下げでなんとか許容範囲になりました。それでも割高です。妥当な水準は15.0倍を挟む14.0倍〜16.0倍のゾーンです。PERが16.0倍になるには、今日からまだ約-3.0%の下落が必要です。だいたい13300円まで下げる必要があります。

今回の下げで13300円まで下げるのか、次の小波動の下げで13300円まで下げるのかはわかりませんが、日経平均が13500円以上にある限りは、売りに分があると思います。


(08.5.27) TOPIX 1368P(+24)  日経平均 13893円(+203)   15.6億株 1兆 7844億円)



米国は休場。東京市場は手本がなく、出来高・売買代金ともに少ない。ただ先物市場だけは出来高が多く、先物市場先導で株価は上昇する。

日経平均・TOPIXは昨日の下げ幅の約2/3を取り戻しましたが、市場の売買高シェアの60%を占める外国人投資家(の過半)が不在のスキを狙った感じがします。今日の株価の動きは参考になりません。

2007年に、東研ソフトが発売するソフトは、日足ベースの株式投資のための《カナル24》《Qエンジン24》と日経先物をデイトレするための《リアル24》の3本に集約しました。株式投資のための説明は毎日このHPで述べているとおりですが、昨年は《リアル24》の使い方についてずいぶん時間をかけてHPで説明しました。

なにしろデイトレというのは忙しい。デイトレだからといって、売買をしょっちゅうするわけではありませんが、立会い時間中の株価の変化を見ておく必要があります。今年の2月からは《カナル24》Ver.2のバージョンアップのために、日経先物のリアルタイムの株価の変化を見る時間はありませんでした。5月に入って、時間の余裕ができたので、《リアル24》が適切に動いているか?、日ごろHPでいっていることがデイトレでも有効であるのか?を確認するために、読書の合間に日経先物の売買をしてみましたが、まあ不満のない成績(5月に入って500〜600円幅が取れた)でした。

ちょうどこの頃、新規に《リアル24》Ver.3を購入された方が、どのように売買したらよいのでしょうかと質問をされていました。時間に余裕があったので、この1か月間、質問に答えていましたが、ついに最近では「今日はこういう売買をしましたが、これでよいでしょうか?」というレベルの質問になってきました。

つまりは、自分で売買のタイミングを判断されるようになられたのですが、本当の難しさは、自分が判断したことがストレスなく売買注文を出せるのかどうかです。あとで「あの時はそう思ったのだが、実行できなかった。」というのが普通です。知ることと実行することの間には大きな大きな隔たりがあります。

できない原因は何かといわれると、「それは自分が見つけた相場判断のルールではないからである」といわざるをえません。自分が辛苦して見出したルールは、とりあえずは従うことができるます(結果が悪ければ捨てればよい)。しかし他人から聞いた知識は非常にもろい。3〜4か月マイナスになるとやめてしまう。

私は、ユーザーに対して「こうすべきである」と強くいうほどのものは持っていませんが、ユーザーが自分自身の独自のやり方を確立するために、「こういうことを考えておいたほうがよい。そういうやり方は危険ではないか」、といった少しのアドバイスはできると思っています。沈滞しているのではないかと思われる《リアル24》のユーザーに向けて、明日から思っていることを述べます。


(08.5.28) TOPIX 1348P(-19)  日経平均 13709円(-183)   20.3億株 2兆2923億円)



米国は3月のケース・シラー住宅価格がこれまでで最大の-14.4%の下落となったが、これによって原油が130ドルを割ったこと、4月の新築住宅販売件数が予想よりもよかったことから上昇。

NYダウは12548ドル(+68)、ナスダックは2481P(+36)と高い。ただNYダウは75日線を回復したものの、75日線で下げとまったとはまだいえません。

東京市場は先物主導で反落。TOPIXは先の小波動のボトムの1327Pを下回るのか、日経平均は13540円を下回るのかが、目下のところの最大の焦点です。


(08.5.29) TOPIX 1380P(+31)  日経平均 14124円(+415)   19.4億株 2兆3391億円)


NYダウは12594ドル(+45)、ナスダックは2486P(+5)と小高いが、グラフはかろうじて75日線水準を維持しているに過ぎません。

東京市場は今日も先物主導で動く。昨日の現物市場の売買代金は2兆3000億円ほどであったのに、日経先物の出来高は12.5万枚と活況でした。今日も現物市場は19.4億株、売買代金は2兆3000億円と低調であったのに、日経先物は14.3万枚(15万枚を超えると大活況)です。

明らかに先物市場を買い煽る勢力があります。いわれるところでは商品ファンドをはじめとして、債券市場から株式市場に資金がシフトしているとされています。原油高・資源高・食料品高からインフレ懸念があり、これによって金利が上昇(債券価格は下落)する予想なので、債券を売って株式を買う動きです。


長期金利は大雑把にいうと(実質経済成長率+インフレ率)で決まります。今日の日本の長期金利は1.80%ですが、そのうちわけは実質経済成長率が1.00〜1.50%、インフレ率が0.3%〜0.8%を見込んでいるのかと思います。

が、日本においては金利が高くなった(債券価格が下落)からといって、ただちに株式価格の上昇とはならないのではないか。このインフレ懸念は経済が過熱したからではなく、資源の異常な高騰によるものです。国内需要が停滞している日本で、原材料が値上がりしたからといってこれを販売価格に上乗せすることはできません。逆に金利高によって金融コストが増加し、業績にマイナスに響くのではないか。世界のインフレ傾向は日本企業にとってはマイナス要因です。

もし世界的なインフレ懸念から、金利が上昇→債券が下落→資金は株式市場へ流入→株高、という連鎖がおきるのであれば、米国も株式はもっと上昇してよいはずです。今日の米国10年物国債の金利は4.00%まで上昇しました。3月17日は3.31%であったので0.70%の上昇です。しかし株価はさほど上昇していません。日本だけが「債券売りの株式買い」が顕著な感じで、この動きは少し怪しい。


(08.5.30) TOPIX 1408P(+27)  日経平均 14338円(+214)   25.0億株 2兆9527億円)



NYダウは12646ドル(+52)と続伸するも9日線まで達して、上ヒゲとなりました。アヤ戻しの水準の9日線までしか戻れていません。今後は反動の限界である25日線がひかえ、業績を表現する200日線があります。まだ75日線が下げ止まったのかの判断はできません。

ナスダックは2508P(+21)と上昇して、200日線まで戻る。先の下げは25日線で止まったので、日経平均と同じ動きです。

東京市場は今日は先物が主導したが、現物市場の出来高が25.0億株、売買代金が2兆9500億円と活況となりました。

月末のドレッシングがあったとしても、久々の活況となりました。日経平均・TOPIXは先の小波動のピークに迫ってきました。

一方では「主な株価」は小波動のボトムをまだ表示しないでいます。日経平均のザラバ安値は7日前の13658円ですが、この水準で一日交代の上げ下げを繰り返したので、安値から6日が経過してもまだ「主な株価」が小波動のボトムを出せないでいるという珍しいことになっています(通常だと安値から3日〜5日のうちにボトムを表示します)。 この動きがなんとはなしにアヤシイ動きであると、昨日いいました。

私としては、まずNYダウが本調子に上昇するのか、あるいは75日線を再び割り込んでくるのかをみとどけたいと思っていますが、上にいくよりも下にほうが「理路整然」であると思います。


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