TOPIXをどう見たか・判断したか (08年4月)

目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..



(08.4.1) TOPIX 1230P(+17)  日経平均 12656円(+130)   17.4億株 (2兆 885億円)



NYダウは12262ドル(+46)と小幅反発するが25日線を回復できず。ナスダックも2279P(+17)と反発し、25日線より上に復帰する。

ナスダックは中勢モデル波動の符号を使うと、図のような経緯で下落しています。

中勢波動は75日線を基準にして判断します(相場の末期では25日線も使う)。

図で(H→K→L→M)は75日線を基準とするものですが、(N→A)は25日線を基準にしています。75日線を使うことができないほど相場が弱いということです。

波動のピークを見ると、(H)は75日線より上位にあったが→(L)は75日線までの戻りが限界になり→(N)は75日線まで戻すことは無理で、25日線が戻りの限界であった。それほど相場は弱かったということです。

波動のボトムを見ると(K→M→A)は乱れることなく、安値を切り下げています。単純明快に下降波動が継続していることを表現しています。 今は、いつ反発するかを見ているので、戻り一杯になる水準が見どころです。下降波動に入った初期は(L)で75日線まで戻ったものが、(N)では25日線まで戻れませんでした。しかし(b)では25日線を上回ることが4日連続でありました。

(N)よりも反発力が出てきたことがわかりますが、基本は75日線です。75日線まで戻るようだと、中勢波動が上昇波動に転換する期待が少しは出てきますが、はたして75日線まで戻ることができるのか、逆に(A)の安値を下回ると全部がふりだしに戻しります。

東京市場は、新年度入りとあってやや堅調。「やや」とあるのは 今日の上昇は先物主導であったからです。

新年度に入ったからといって、急に相場感が変化するものではありません。

たぶん3月中旬からは、@3月決算の数字に影響を与えるような投資はしてはならないという企業法人の抑制があり、

A機関投資家(銀行・生保・投信)も同じ抑制があったはずです。

B年金を運用する信託銀行なども同じです。3月31日から4月1日に変わったから新規に投資するというのは、私の雑な推測では年金資金の運用だけでしょう。

「年度変わり」を期に新たな動きをしたのは「官」の資金でしょう。今日は新年度入りということで動きやすくなったので買い(それも現物ではなく先物から買った)に傾いたと思いますが、これは相場感に基づく買いではなく、資金(新年度の運用資金が入る)の事情による買いです。

しかしその割には出来高は17.4億株と盛り上がらず、新年度入りをキッカケにした反発はたいしたものになりませんでした。4月中は今日のような買いが断続的に入るかと思いますが、その結果は全部グラフに現れます。

日経平均の波動のピークは(L→L'→N)と切り下がっています。しかも(L)は200日線まで戻ったが、(L')は75日線に少し及ばず、(N)は25日線と75日線の中間までの戻りでした。

今後の戻りが@75日線まで戻れば(L)以来のことになりますから、弱気一辺倒ではなくなったかと思ってよいでしょうが、75日まで戻れないなら、いままでの中勢下降波動は変わりません。


(08.4.2) TOPIX 1282P(+51)  日経平均 13189円(+532)   20.6億株 (2兆4455億円)



NYダウは12654ドル(+391)と大幅上昇。ナスダックも2362P(+83)とNYダウ以上に上昇。

これは スイスUBS銀が昨年来3兆7000億円の損失を計上したが、1兆5000億円の資本増強をする。同じく米国リーマンが3000億円の増資ができた。

というニュースが出て、サブプライム関連の損失を増資によって埋めることができそうだ。大手に関しては経営破たんはない。ということから大幅反発になりました。

昨日の上昇は、最悪となると-100か-300か-500かは不明であったが、とりあえず-50くらいで済むのではないか、というマイナス材料の否定による上昇です。

マイナスが-50で収まるかどうかはまだわかりませんが、不安が不安を増幅し、パニックになって株価が暴落するという疑心暗鬼のセンチメンタルな株価の動きは止まったといってよいかと思います。

3月21日に、サブプライム問題が峠を越えたと市場が判断するならば、株価は75日線を超えてくるだろうといいましたが、昨日のNYダウは75日線を突破しました。ということは、これからはサブプライム問題は突発的な材料にしかなりません。サブプライムがらみで損失を計上したという発表は次々に出てくることでしょうが、もう株価を暴落させることはないでしょう。

今後の重要な材料は、サブプライム(その元は米国の住宅価格の下落)の影響が、ジワリと実体経済にひびき、米国景気がどうなるのかが材料になります。グラフからは、株価は最安値の(A)とそこから反発した(b)のゾーンの間がサブプライムを材料としたゾーンであると思われます。これをどちらに突破するのか。


米国株の大幅上昇を受けて、東京市場も大幅上昇。日経平均は+4.21%の上昇をしたので暴騰といってもよいでしょう。

しかし出来高は20.6億株、売買代金は2兆4000億円でしかなく、買いエネルギーは盛り上がっていません。 ほとんどは日経先物の買い戻しによるもので、新規に株式を買い増すという動きではないようです。

3月21日に、日経平均の上値メドは、@13437円、A12966円、B12848円、C12612円、であると掲げました。またTOPIXの上値メドは、 @1310P、A1275P、B1252P、C1229P、と掲げました。今日の日経平均(13189円)は下から3番目の12966円を上回り、TOPIXも(1282P)も下から3番目の1275Pを上回りました。だいたいにおいて下から2・3番目のメドをクリアしたので、この戻りは充分だと思っています。出来高の増加具合がたいしたことはないので、今日の株価水準は戻りの一杯の水準かと思っています。


(08.4.3) TOPIX 1299P(+17)  日経平均 13389円(+200)   20.7億株 (2兆3785億円)



NYダウは12605ドル(-48)と小反落。ナスダックは2361P(-1)と下がらず。

東京市場は前場はもたついていたが、後場から上伸。相変わらず出来高・売買代金が薄い中での上昇で、先物主導。

昨日の日経平均はだいたい戻り一杯であると思っていましたが、今日は最も高い上値メドの13437円まであと50円ほどまでに戻ってきました。

日経平均は75日線にワンチャンスで到達する位置になりました。今連載している「相場の原則」からは、
  1. 株価が75日線より下位にあるので、75日線に接触したらカラ売りする。
  2. 75日線は1日につき-34円低下しているので、今日の75日線から34円安い13619円(13653円-34=13619円)より日経平均が高くなったらカラ売りする。
  3. 利食いは(日経平均という指数なので)-5%下げた水準の12938円(=13619×0.95)。
  4. 損切りは、@+5%上げた水準の14300円(=13619×1.05)または
    A先の小波動の高値に14105円を上回ったとき。
    Bまたは75日線を連続5日間上回ったとき。
    実際には14105円か、5日連続上回るのどちらかになります。
明日、日経平均が13619円にならないときは、75日平均線の推定をしなおして、カラ売りする水準を決めます。

日経平均が75日線まで戻るのはもう少し先のことだと思っていましたが、案外なことになるかも知れないので、今後の日経平均のコースをいっておきます。
  1. 最も確率が高そうなのは、(A→B→C)のコースです。感じでは60%くらいの確率。
  2. 次は(A→B→A')のコースです。感じでは20〜30%くらいの確率。
  3. 可能性が低いのは(A→B→D)のコースで、10〜20%くらい。
B(75日線)で反落する確率は80〜90%かと思っています。

個別銘柄も40%くらいが75日線まで戻ってきているので、連載の結論を急ぎ掲げます。(今日は225銘柄の「売り条件」を掲げますが、明日は週末でもあるので、東証1部銘柄を対象にして作った「売りと買い」の2つの条件表を掲げます)。

J「オートマ」を使って条件表No.150を改良する(売り条件)



同じようにして、売りの条件表を生成させました。

条件表No.152に新しい条件表ができています。内容は次図のようになっていました。


条件表のNo.1行〜No.8行は、もとの条件表No.150の買い条件です。No.9行〜No.17行が「オートマ」が追加した条件行です。

  1. 生成された条件表No.152の検証をすると、◎(利食い)が多くなり、●(損切り)が少なくなったことがわかります。

  2. しかし売りマークがでた件数は48件と激減しています。

  3. 「売買成績」を見ると次図のようになっていました。


  1. 48件のトレードをして、勝ちが43件、負けが3件。
  2. 勝率は93.8%
  3. PF(プロフィット・ファクター)は19.66倍
  4. 利食いできたのは38件(シェア79.2%)、損切りしたのは2件(シェア4.2%)。

225銘柄について過去約10年間で、48個しか売りマークがでていないのを少ないとされるなら、条件表を下の行から順に削っていけばよいのです。次図のようにNo.9行〜No.10行の2行を残してみましょう。


  1. 429件のトレードをして、勝ちが251件、負けが178件。
  2. 勝率は58.5%
  3. PF(プロフィット・ファクター)は1.41倍
  4. 利食いできたのは179件(シェア41.7%)、損切りしたのは130件(シェア30.3%)。


(08.4.4) TOPIX 1288P(-10)  日経平均 13293円(-96)   18.4億株 (2兆1629億円)



NYダウは12626ドル(+20)と小反発。ナスダックも2363P(+1)とわずかに高い。

バーナンキ議長は、米国の金融不安はなお継続しており、今年前半はマイナス成長もありうると弱気な議会証言をしました。

その割には米国株価は下がらず、大リバウンドした高値圏の水準をこの2日間は維持しています。

今夜は3月の雇用統計が発表されます。予想は-5万人減ですが、これより上なのか下なのかが、今夜の米国、来週の日本の株価を決めます。

東京市場は、3月17日を安値にして株価は上昇してきましたが、その中身はほぼ先物が主導した上げであり、実需の買いは出ていません。実需筋(現物株を買いたい・売りたいと思っているメインの投資家)は今の相場をどう見ているのか?

今の株価水準が安いと思っているなら株価が上がるにつれて出来高が増加する(割安であるならば、株価があまり上昇しないうちに現物を買っておきたいので)はずですが、そうはなっていません。出来高は増加していません。つまり現物買いは出ていません。 ということは、「戻れば売りたい」というのが実需筋の思いなのでしょう。どこまで戻れば売りたいのか。それは75日線(13616円)あ るいは先の小波動のピークの14100円あたりでしょう。

多くが「戻り売り」の準備をしているときは、なかなか思っている水準まで戻ることはできません。戻りを引きつけておいて売ることに辛抱できない投資家がいるので、早めに売りを出すためです。よって多くが75日線を戻り売りのメドにしているときは、なかなか75日線まで戻ることができません。(逆にいえば、株価が75日線まで戻ったということは、実需筋の買いが大きくなっているということです。それが結果的に正しかったかどうかは別にして)

ユーザーから電話があって、「毎月20日あたりにその月の安値をだしているが、これは外資系ファンドかなにかの資金ぐりに関係しているのでしょうか?」と尋ねられました。 グラフを見るとそのとおりです。図のa〜fの月間の安値は(e)を除いて17日〜25日の間に集中しています。この方はずいぶん熱心にグラフを見ておられるし、そうことに気づかれるのは、「相場のセンス」がある証拠です。(私は気づいて いなかった)

理由をいえば、これは米国金融機関の決算発表に関連しています。米国は4半期決算をすぐに発表します。10−12月決算の発表は翌月の15日〜20日の間に発表します。毎月20日前後に日経平均が安値をだしているのは、米国金融機関の決算の影響です。

例えばメリルリンチは10-12月決算を発表したのは1月17日です。これが18日の東京市場に響きます。(d)の日は1月22日ですが、メリルの決算(1兆2000億円の評価損を計上した)が、この下げをもたらせ」ました。 (f)の日は3月17日ですが、ゴールドマンサックスとリーマンが12-02月の決算を発表し、ともに大幅な評価損を計上しました。

東京市場は米国の金融機関の決算発表によって暴落を繰り返してきています。「魔の20日」はまだ消えていません。例えば今月4月17日にはメリル・リンチが3月決算を発表します。メリルは評価損の計上についてはなにもいっていませんが、4月17日の発表で、評価損が発生していれば、これが市場にマイナスとして影響します。

毎月20日前後に安値をつけているのは理由があるわけです。(米国の決算は12月末が多いので、日本と同じく1・4・7・10月に安値(業績悪化のとき)または高値(業績好調のとき)を出すことが多いのです。

K東証1部1720銘柄を対象にして条件表No.150を改良する(買い条件)


225銘柄を選択するか、1720銘柄を選択するかの違いがあるだけで、「オートマ」の使い方は同じです。すなわち、
  1. 1720銘柄を選択しておいて、条件表No.150(基本の設定)について、過去3000日(多くは2500日程度)の「検証」をする。

  2. 検証が終わったら、検証リスト画面のメニューの「注雑追加」で、「◎利食い」できた日を買いマークを出したい注目点として記憶させる。

    また「●損切り」した日や5%以上の利益が出なかった日を、買いマークを出したくない雑音点として記憶させる。(注雑ファイルに記憶)

  3. 1720銘柄を選択しておいて「オートマ」を起動し、「引継ぎ実行」→「注雑計算から開始」をすると、 条件表No.150に有効な条件行が追加される。

  4. この新しい条件表を使って、1720銘柄について「検証」し、成績を見る。取引件数が少ないようなら、条件表の下の行から順に削っていき、取引件数と成績がほどほどのところで条件表の完成とする。
となります。次のような条件表No.165「75日線買い@(20日以上)」ができました。


  1. No.9〜No.12が「オートマ」が追加したチャートです。
  2. No.9の「25日変動率」は225銘柄を対象にしたときも使っていたので、「75日線の売買」では重要なチャートであるようです。
  3. No.9行からNo.12行は、重要なチャートの順になっています。もし取引件数を増やしたいならNo.12→No.11→No.10の順に条件行を抹消して下さい。
2008年1月31日までの過去3000日(多くは2500日程度になる)について「検証」すると次のような成績になりました。


  1. 全体のトレード数は863件。うち勝ちトレードが671件、負けトレードが192件。
  2. 平均して1トレードあたり+8.50%の利益になっている。勝ちトレードのときは平均+14.58%の利益、負けトレードのときは平均-12.77%の損失。
  3. 勝率は77.8% (利益0は負けに入る)
  4. プロフィット・ファクターは3.99倍
  5. 利食いしたのは591件で、全体の68.5%にあたる。
  6. 時間切れになったのは135件で、全体の15.6%にあたる。
  7. 損切りしたのは137件で、全体の15.9%にあたる。
数字を見ればものすごくよい成績です。しかしこれは条件表が出した全ての買いマークにしたがって売買したときの成績です。現実の売買はこうはいきません。例えばある1か月に100銘柄に買いマークがでたとしても、100銘柄全部を買うことはできません。資金の大小がありますが、買えるのはせいぜい5銘柄まででしょう。


となると100銘柄のうち95銘柄の成績は、5銘柄しか買えない投資家にとっては、過大に成績を高めていることになります。

検証リストの画面に「売買時期」のボタンがあります。


「売買時期」を見ることで、
  1. 売買マークが特定の時期に、過度に集中していないか

  2. まったく売買マークがでていない時期が長くないか?(1年間マークが出ないのではダメ)

    を知ることができます。図のピンク色の棒線は、その日に売買マークがでた個数を表します。同じく赤色の折れ線も、その日に売買マークがでた個数を表します。

    ピンク色の棒線は成功(利益がでた)個数であり、赤色の折れ線は失敗(損失がでたまたは利益が0だった)個数です。

    この売買マークの個数を見れば、どこで集中してマークが出たのか、長くマークが出ていない時期がないか、を知ることができます。

    メニューの「月別時期」をクリックすると、


  3. 月別の成績(平均損益率)を知ることができます。
ここには毎月の
    @出たマークの個数
    A全個数のうちのシェア
    B成功件数
    C失敗件数
    Dその月の平均損益率
が表示されています。例えば(a)200405(2004年5月)の行を見ると、

@194個の買いマークがでており、 Aこれは全トレード(863件)の22.5%にあたります。1/5がこの月に集中しています。

Cこの月の平均損益率は12.97%なので、延べにして2516.18%(=194×12.97)の利益をこの月で稼いでいるわけです。5銘柄を限度とする投資家なら、延べにして64.85%(=5×12.97)の利益しか出ないので、2516.18%の利益は成績を過大にしているわけです。


最も現実の取引に近い成績を知るには、(b)の月別の平均損益率から成績を出すことです。月別の平均損益率は、1銘柄だけを売買したときの成績に近いものです。

「月別時期」のリストの最後に、月ごとの平均損益率を元にした成績がまとめられています。
  1. 検証した期間は126か月(10.5年)だった。

  2. そのうち80か月で買いマークがでていた(全期間の63.5%にあたる)

  3. 平均損益率がプラスだった月は57か月あった。

  4. 平均損益率が0以下だった月は23か月あった。

  5. 月単位での勝率は71.25%にになる。

  6. 月単位でのPFは2.90倍になる。
    この場合のPFは、(平均損益率がプラスだった57か月の平均損益率の合計)÷(平均損益率が0以下だった23か月の平均損益率の合計)で計算されています。
もし1か月に1銘柄を売買するならば、これが現実に近い成績です。1か月に5銘柄までを売買できるならこれよりも成績はよくなり、無制限に売買できるなら、先に「検証」した成績になります。

「検証」したときは単に「売買成績」を見るだけでなく、「月別売買時期」まで踏み込んで見て下さい。

L東証1部1720銘柄を対象にして条件表No.150を改良する(売り条件)


「買いの条件表」と同様にして、次のような条件表No.169「75日線売り@(20日以上)」ができました。


  1. No.9〜No.14が「オートマ」が追加したチャートです。
  2. No.9の「25日変動率」は225銘柄を対象にしたときも使っていたし、1720銘柄対象の買いの条件表でも使っています。「75日線の売買」では重要なチャートであることがわかります。

  3. No.9行からNo.14行は、重要なチャートの順になっています。もし取引件数を増やしたいならNo.14→No.13→No.12→No.11→No.10の順に条件行を抹消して下さい。
2008年1月31日までの過去3000日(多くは2500日程度になる)について「検証」すると次のような成績になりました。


  1. 全体のトレード数は1677件。うち勝ちトレードが1047件、負けトレードが630件。
  2. 平均して1トレードあたり+3.51%の利益になっている。勝ちトレードのときは平均+13.33%の利益、負けトレードのときは平均-12.81%の損失。
  3. 勝率は62.4% (利益0は負けに入る)
  4. プロフィット・ファクターは1.73倍
  5. 利食いしたのは781件で、全体の46.6%にあたる。
  6. 時間切れになったのは432件で、全体の25.8%にあたる。
  7. 損切りしたのは464件で、全体の27.7%にあたる。
条件表No.165の「75日線買い@(20日以上)」の成績に比べると、成績はよくありません。 しかし前章でも述べたように、最も現実の取引に近い成績を知るには、「月別の平均損益率からの成績」を見ることです。

「月別時期」のリストの最後に、月ごとの平均損益率を元にした成績がまとめられています。
  1. 検証した期間は126か月(10.5年)だった。

  2. そのうち114か月で売りマークがでていた(全期間の90.5%にあたる)

  3. 平均損益率がプラスだった月は79か月あった。

  4. 平均損益率が0以下だった月は35か月あった。

  5. 月単位での勝率は69.30%にになる。

  6. 月単位でのPFは2.84倍になる。
    この場合のPFは、(平均損益率がプラスだった79か月の平均損益率の合計)÷(平均損益率が0以下だった35か月の平均損益率の合計)で計算されています。
もし1か月に1銘柄を売買するならば、これが現実に近い成績です。1か月に5銘柄までを売買できるならこれよりも成績はやや悪くなり、無制限に売買できるなら、先に「検証」した売りの成績になります。

「売買成績」で見る限り、売りの成績は買いの成績に比べて、見劣りしましたが月ごとの成績はそうでもありません。 @月ごとの勝率は、買いが71.25%に対して売りは69.30%です。APFは買いの2.90倍に対して売りは2.84倍です。月に1銘柄の売買をする投資家にとっては、買い・売りとも同じような成績になります。


M(拡張8)条件表No.65「HP 75日線売買@(20日以上)」が完成


条件表No.165に買いの条件を、No.169に売りの条件を設定しましたが、買いと売りを1つの条件表にまとめました。

  1. 条件表No.165は全トレード件数が863件と、売りの1677件の半分ほどであったので、条件表NO.16のNo.11行とNo.12行を抹消しました。

  2. このときの買いの成績は次のようになります。
    1. 全トレードは1418件。勝ちトレードは1004件、負けトレードは414件。
    2. 勝率は70.80%
    3. PFは2.95倍

  3. 月ごとの成績は
    1. 勝った月が78か月、負けた月が32か月。勝率70.91%.
    2. 月ごとのPFは2.38倍。

  4. もし条件表No.165と同じものを使いたいときは、次の条件表になります。(赤枠を追加して下さい)



(08.4.7) TOPIX 1305P(+16)  日経平均 13450円(+157)   18.3億株 (2兆1515億円)



米国は4日に、3月の雇用統計が発表されました。-8.0万人減でした。これは市場予想の-5.0万人を上回るものでしたが、意外なことに相場には響かなかった。

NYダウは12609ドル(-16)と小幅安。ナスダックは2370P(+7)と小幅上昇。

雇用統計は、12月が+1.8万人→1月が-1.7万人(あとで-2.2万人へ修正)→2月が-6.3万人(4日に7.6万人に修正された)→3月が8.0万人という推移です。

発表された数字続々と翌月に下方修正されてきています。 3月も8.0万人減と発表されましたが、あとで-10万人減に修正ということは充分にありえます。

今日は一目均衡表のグラフを掲げます。NYダウは(a,b,c)で抵抗帯の上限を突破することができませんでしたが、今回(d)はどうなるのか。

本来なら3月の雇用統計の数字を知って、下げるべきところですが、これが大きなマイナス材料にならなかったのは、@すでにその材料は株価に織り込まれていたか、A現在の市場マインドが楽観しすぎているか、のどちらかです。

バーナンキFRB議長が実体経済に危機感を持っている(マイナス材料)が、そうなれば金利を引き下げるとか財政出動するとかで景気後退を防ぐだろうという楽観視(プラス材料)の綱引きであろうかと思っていますが、このNYダウの株価水準はやや楽観的になっているのではなかろうか。よって大幅に抵抗帯の上限を突破することはむずかしいだろうと思っています。

東京市場はボリューム不足ながら上昇。要するにまだ戻り売りを出す水準に達していないということでしょうが、その戻り売りがドッと出る水準に近づいてきました。

NYダウと日経平均の一目均衡表のグラフを掲げましたが、ともに(a,b,c)で抵抗帯を上に突破できていません。NYダウは抵抗帯の上限を突破するかどうかが見どころでしたが、日経平均は抵抗帯の下限で、ことごとく反落しています。

それだけ日経平均はNYダウに比べて弱いということですが、今回はどうなるのか。おそらく下限にタッチしても上限を上抜くことは難しいでしょう。(上限は14000円以上の水準です)

ついでのことなので、抵抗帯と75日線の関係を述べると、抵抗帯は75日線とほぼ同じ形になります。

抵抗帯は幅があるので、株価が下限で止まるのか上限で止まるのか、と悩ましいことになります。(抵抗帯は2本の線からなっているので悩みがでてくる)。

75日線1本だけを見ていると、少なくとも上限をとるか下限をとるかといった悩みはでません。75日線でいうと、(a,b,c)は75日線にタッチせずに反落しました。今日は久しぶりに75日線に迫っています。

トレンドを見るとき、市場が認知しているチャートは、@抵抗帯か、A75日線、が主流だろうと思っています。どういうチャートを見るのかは大切です。私はトレンド判定(上昇相場に入った、下降相場に入った)による「順張り」は、世間で流布されている一般的なチャート(75日線・抵抗帯)を見るべきであり、利食い・損切りといった「逆張り」は独自なチャートを見ればよいと思っています。


(08.4.8) TOPIX 1282P(-22)  日経平均 13250円(-199)   16.8億株 (1兆9577億円)



米国は発表される企業業績は予想以上に悪化していますが、さして問題にせず。不思議。

NYダウは12612ドル(+3)、ナスダックも2362P(-6)と小動き。

東京市場はボリューム不足のなかで、利食い売りがでて、先物から下げる。

4月のオプションのSQが今週の金曜日なので、コールを買っている向きは13500円をクリアしたい、プットを買っている向きは13000円まで下げたい、というガチンコが明日・明後日まで続きそうです。

NNo.65「HP 75日線売買@(20日以上)」の使い方


先週末に、長らく連載した結果に得た、条件表「75日線売買@(20日)」を掲げました。この条件表を含んでいる(拡張8)条件ファイルは、《カナル24》の「アップデート」→「条件表をダウンロード」によって、ダウンロードできます。

ダウンロードしたあと、「条件」にいき、「条件複写」で、(拡張8)の条件表No.65「75日線売買@(20日)」を日ごろ使っている(カナル共通)の条件ファイルのNo.13に複写されると、私が使っている(カナル共通)の条件表No.13になります。

熱心な方は先週の金曜日か土曜日にこの条件表をダウンロードして、早速に《カナル24》の「検索」をされたかと思います。4月4日から今日までの3日間について検索すると、次の2銘柄がピックアップされます。


条件表No.13「75日線売買@(20日)」の役割は、この2銘柄をピックアップした時点で終わりです。

ピックアップされた銘柄を、
  1. 売るのか売らないのか?

  2. 売るとすれば何円で売り注文を出すのか?

  3. うまくいかなかったときはどうなれば損切りするのか?
これらは自分が判断するほかはありません。よい条件表さえあれば「問題は解決」と思うのは間違いです。条件表の役割は、まず半分でしょう。残り半分はユーザーのセンスないし自信が不可欠です。そのセンスや自信は「体得」するしかないので、ここでいくらいってもしかたがないことですが、実際に仕掛けなくてもかまいません。「検索」された銘柄があれば、必ずグラフを見て上記のことを考える。結果を見て反省する。ことによってセンスが生まれてくるのではないでしょうか。


実際にグラフを見ると、結構、思うことがあります。図は1518「三井松島」ですが、売り」マークがでたときは、(b)の小波動の高値を上回り、小波動は切り上がっています。

私はいつも「小波動が切り上がるまでは買えない」といっていますが、図のように小波動が切り上がっているときは売ってはいけないのではないか?と思わねばなりません。

私が思うところでは、中勢波動が下降トレンドにあるときは、反発しても2段の上昇までであり、「小波動が切り上がった」からといっても、中勢波動が上昇トレンドに転換する可能性が小さければ売ってよいのです。

ここがセンスです。慎重にするならば「小波動が切り上がっているので売らない」でよいと思います。もし売るのであれば@売り値から15%の損失がでるか、(c)の小波動の高値308円を上回ったときは損切りすると予定しておくことです。

8166「タカキュー」は(a)で売りマークがでました。この日に売るか売らぬかを考えるとき、(b)の小波動の高値211円が問題になります。

(a)の日のザラバ高値は204円でした。もし明日以降、株価が211円を超えるようだと高値が切り上がるので、損切りになります。

あとわずかな株価上昇でたちまち損切りをせねばならないのであるなら売らないほうがよいと判断するのもセンスです。

いやこの銘柄は(A)の足のように1日だけ急騰してあとは崩れる例が多いので 売るのがよいと考えるのもセンスです。

ただいえることは、この条件表No.13「75日線売買@(20日)」は中勢波動を構成する1つの小波動をとろうというもくろみからできています。中勢波動が下降トレンドにあるときは、小波動は上げ幅よりも下げ幅のほうが大きいのが当たり前です。売る判断もできるし、売れない判断もできるときは、中勢波動に従って、今の時期であれば、売るほうが正解だと思います。


(08.4.9) TOPIX 1262P(-19)  日経平均 13111円(-138)   18.3億株 (2兆 602億円)



NYダウは12576ドル(-35)、ナスダックも2348P(-16)と少し下げる。

NYダウは75日線を上回ってから昨日で6日目になりました。75日線を終値で5日連続して上回ったならば、「75日線での売りは損切りする」というのが「相場の原則」でいったことですが、売買としてはその通りにしたほうがよい。

ただし75日線を基準にして相場を予想するときは、「5日連続して上回った」その内容を考えねばなりません。

(a)で初めて75日線を上回ったのは「よし」ですが、その後の5日間はことごとくが(a)の終値より安い水準で引けています。

そもそも現在の75日線は急角度で下降しています。(a)で上回って、その後株価が横ばいないしやや下落していても、75日線が下降するほど下がらなければ、株価は75日線より上位を維持できます。 単純に「5日連続して株価が75日線の上にあったから相場は強い」とは判断できません。

先週末に「75日線売買@(20日)」の条件表を掲げ、(拡張8)をダウンロードして、ユーザーが条件表を設定することなく、これを利用できるようにしました。今週の月曜からはダウンロードのしかたについて電話での問い合わせが複数あり、ガイドしてこれをダウンロードしてもらいましたが、大切なことは、条件表にはどういうことが設定されているのかを知っておくことです。

ダウンロードした条件表を使って「検索」すれば、それなりの成績はでると思いますが、昨日も述べたように条件表ができることは「仕掛けて、決済する」という過程のうちの半分ほどでしかありません。 残りの半分はユーザーが判断すべきことです。判断するためには、条件表がどういう事象が発生したときに売買マークを出すのかを理解しておかねばなりません。

ダウンロードした条件表が出す売買マークを鵜呑みにして売買するのは「おまじない」や「占い」によって、自分の行動を決めるようなものです。呪文を唱えているようなものです。

ちょうど、9115「明治海」が買いマークを出したので、買いマークについての条件を説明しておきます。買いの条件の根本は
  1. No.9〜10行に設定してあるように、最近20日間は株価高値が75日線より上位にあったが、今日の株価安値が75日線を下回った。というものです。

  2. ここにオートマが追加したのは、「25日変動率が16%以上である」ということでした。

    図の(a)から25日目は(c)の日です。(a-c)の間の株価(終値)の高値は(d)の829円です。(a-c)の間の株価(終値)の安値は(c)の543円です。

    828円と543円の差(幅)は286円あり、この期間の平均的な株価は686円です。(829円+543円の半分が686円)。中心の値段の686円に対して286円の変動をしたので、41.7%ほど株価が変動した(286円÷686円=41.7%)わけです。これは変動としては大きいものです。

  3. 次にオートマが追加したのは、「9日前過去比率が-17%より大きい」ということでした。 9日前の株価(終値)は711円でした。(今日は555円)よってこの9日間の下落率は555円÷711円=-21.9&%になります。
条件表は25日間の変動率が16%以上であることを要求しています。また9日前の株価に比べて-17%以上下落していることを要求しています。 この条件を見ると、@過去25日間に、ある程度の株価の上昇(下落)があり、A9日前と比べると相当に株価が下落していることきが、買いのチャンスであることがわかります。逆からいえば、過去25日間の株価の動きが平穏であるときは買ってはならない、9日前の株価に比べて大きく下落していないときは買ってはならない、ということがわります。

同じ9115「明治海」の過去のグラフを掲げます。
  1. (a)で75日線にタッチしましたが、

  2. (a)〜(c)の25日間の株価の動きは平穏でした(25日変動率は11.0%)

  3. 日前からの下落率は-7.7%と小さいものでした。
以上のことから、たいして動いてない時期に、株価が75日線にタッチしても「買い」とはならないのです。

売買を仕掛けるチャンスは、株価が変動しているときです。顕著な変化がないときは仕掛けるべきではない。ということを条件表は示唆しています。


(08.4.10) TOPIX 1248P(-14)  日経平均 12945円(-166)   19.2億株 (2兆1608億円)



NYダウは12527ドル(-49)、ナスダックも2322P(-26)と続落する。。

NYダウは75日線を上回ってから昨日で7日目になっていますが、米国景気のダウン・企業業績の下方修正という背景を思えば、75日線を割り込むのは当然のように思います。

ナスダックは中勢モデル波動どおり75日線まで戻って反落してきました。

モデル波動の符号でいえば、底値(A)と第1段の戻り(B)が決まり、今後の下げで(A)を下抜かなかったら2番底の(C)が出ます。 しかし(A)を下抜くようだと、「振り出しに戻る」で、(A)も(B)も消滅します。

日経平均は75日線までは戻れなかったが、ほぼ75日線に接近し、《デンドラ24》の最も高い上値メド(13437円)に到達しました。TOPIXは1308Pまで戻り、最高の上値メド1310Pには2P不足しましたが、だいたいは75日線まで戻ったとみなしてよいでしょう。よって、ナスダックと同じように、現在のところ(A)(B)が決まったとしておきます。

4月3日に右図を掲げ、
  1. (A→B→D)のコースをとる確率は10〜20%

  2. (A→B→C)のコースをとる確率は60%

  3. (A→B→A')のコースをとる確率は20〜30%
だと「感じ」からいいましたが、(A→B→D)のメは消えました。これから(C)となるのか(A')となるのかを見守ることになります。

条件表No.13「75日線売買@(20日)」の売りマークについての条件を説明しておきます。昨日の条件表を見て下さい。売りの条件の根本は

  1. No.13〜14行に設定してあるように、最近20日間は株価安値が75日線より下位にあったが、今日の株価高値が75日線を上回った。というものです。

  2. ここにオートマが追加したのは、「42日変動率が17%以上である」ということでした。

    図の(a)から42日目は(c)の日です。(a-c)の間の株価(終値)の高値は(d)の208円です。(a-c)の間の株価(終値)の安値は(e)の134円です。208円と134円の差(幅)は74円あり、この期間の平均的な株価は171円です。(208円+134円の半分が171円)。中心の値段の171円に対して74円の変動をしたので、43.2%ほど株価が変動した(74円÷171円=43.2%)わけです。これは変動としては大きいものです。

  3. 次にオートマが追加したのは、「25日上昇率が+22%以上」ということでした。 (a)から過去25日間の安値は(e)の134円です。ここから(a)の185円まで上昇したので、「25日上昇率」は38.1%(=185÷134×100-100)です。条件表が要求した+22.0%を大きく上回っています。
条件表は42日間の変動率が17%以上であることを要求しています。また最近25日間の株価上昇が+22.0%以上あることを要求しています。 この条件を見ると、@過去42日間に、ある程度の株価の上昇(下落)があり、A最近の25日間で株価が大きく上昇したときが、売りのチャンスであることがわかります。逆からいえば、過去42日間の株価の動きが平穏であるときは売ってはならない、株価が大きく上昇していないときは売ってはならない、ということです。 つまり株価が75日線をはさんで、上に出たり下に出たりの保合い相場のときは、いくら75日線まで戻ったからといっても売ってはいけない。という当然のことを条件表はいっているわけです。


(08.4.11) TOPIX 1278P(+30)  日経平均 13323円(+378)   20.2億株 (2兆5433億円)



NYダウは12581ドル(+54)、ナスダックも2351P(+29)と小幅反発。

NYダウは75日線を上回ってから昨日で8日目になりましたが、8日前の高値(終値)を上抜くことができません。来週の金融機関の1-3月決算を見るまでは動けないようです。

日経平均は7月の高値(終値ベース)の18261円からこの3月に11787円まで下落し、-35.4%の下落となりました。

一方NYダウは10月高値の14164ドルから3月に11740ドルへと下落し、その下落率は-17.1%でした。

この数字ををもって、日本株は成長力が薄れて魅力がないとか、構造改革をやめたから株価が下がるのだとか、政局が混迷しているからだとか、をいう識者もあります。 では、日本の投資家が日経平均(日本株)を買わずに、NYダウ(米国株)を買っていればよかったのかとなると、そうではありません。

図の下部の折れ線は円換算のNYダウです。NYダウ自体は(H)の14164ドルがピークでしたが、円換算では(h)の日に17242(百円)でピークになっています。円を基準にして見るとNYダウのピークは1,724,200円でした。 それが、この3月には11595(百円)まで下げます。下落率は-32.7%です。円を使っている日本人にとってはNYダウを買おうと、日経平均を買おうと、-30%以上の損失がでたわけです。


ドル圏内の投資家が日本株に投資していたときはどうでしょうか。日本人は3月にはピークから-35.4%の下落(損失)を蒙りました。

日経平均をドル換算すると、右図の下部の折れ線のようになります。(h)は日経平均が18261円(終値)でピークですが、ドル換算では147.74ドルでピークではありません。ピークは10月の(l)の日で、148.51ドルでした。

ここから(m)の118.53ドルまで下落しますが、その下落率は-20.1%です。日経平均が最も安かった(a)の日は121.49ドルで、(m)よりも高くなっています。

結局ドル圏の投資家にとっては、NYダウの-17.1&安とドル換算の日経平均の-20.1%安の下落を比べると、わずかに3%ほどNYダウに比べて日経平均がよけいに下落した、というに過ぎません。構造改革が遅れているからとか、政治が混迷しているからとかで、日経平均が世界の市場の中で特に下落しているわけではありません。

それはNYダウとドル換算の日経平均を比べればすぐにわかるし、日経平均と円換算のNYダウを比べてもわかります(同じことを見ているのだが)

東京市場の売買高のは60%が外国人投資家です。日経平均は外国人投資家がその帰趨の半分以上の影響力を持っています。であるから日経平均を見るとき、ときどきはドル換算の日経平均を見ておくことは重要です。

ドル換算日経平均は(m→a)とボトムを切り上げています。今日は、先の小波動のピークの(n)131.16ドルを上回ろうかという水準(130.60ドル)まで戻っています。これを見て外国人投資家がどう判断するのかは、私にはよくわかりません。新規の投資(例えば原油高でうるおうドバイ)なら、買いチャンスと判断するだろうし、日本株を保有している旧の投資家なら絶好の売りのチャンスと見るでしょう。

おそらくは、新規の買いは焦って買うことはないので、すぐに日本株買いとはなりません。しかしサブプライム問題によって資金が逼迫した日本株を保有している旧来の投資家は日本株を手放すチャンスだと思っているでしょう。(と思っています)


(08.4.14) TOPIX 1246P(-32)  日経平均 12917円(-406)   15.0億株 (1兆8684億円)


先週末の米国は、GEが1-3月期の業績の下方修正をしたことから下落。NYダウは12325ドル(-256)と下げ、8日間にわたってキープしてきた75日線をあっさりと割り込みました。


ナスダックも2290P(-61)と下落し、 中勢モデル波動どおりに75日線からの反落となりました。

モデル波動の符号でいうと、大底の(A)→75日線まで戻した(B)が決まりましたが、今後の下落の(C)が(A)より上位で踏みとどまれるかどうかです。

ナスダックが先の安値(A)を下抜くかどうかは米国景気のゆくえにかかっています。

サブプライム問題による金融機関の評価損の計上はピークを越えたのではないかというのが市場の見方ですが、先週末のGE(GEは金融部門で儲けている)の業績のように、一般の消費ローンあたりもヤバくなってきています。

いちど悪化した景気の立ち直りはそう簡単ではない。NYダウの高値は去年の10月です。わずか半年で立ち直ることはありえません。

日本はサブプライムも消費ローンもほとんど問題になる事態ではありませんが、外需頼みの経済構造になってしまっているので、米国株に連動せざるをえません。今日は先週末の上昇を帳消しにする下げとなる。


(08.4.15) TOPIX 1255P(+9)  日経平均 12990(+73)   16.6億株 (1兆9426億円)


米国第4位の銀行であるワコビアの1-3月期が赤字になり、7000億円の資本増強をするとの報道で金融株が下げる。

しかし一方で原油が新高値圏にあるので、強気弱気の銘柄が綱引きをした結果、NYダウは小幅安で終わる。 12302ドル(-23)。ナスダックも2275Pと小幅続落。

4半期決算が発表されるようになって以来、1月・4月・7月・10月は変動する月になりました。

日本企業はほとんどが3月決算であるので、3月・6月・9月・12月で閉めた業績を翌月に発表します。米国は12月決算が多いので、やはり12月・3月・6月・9月の業績を翌月に発表します。

業績好調のときは、1月・4月・7月・10月は上昇ないし小波動のピークをつける月です。しかしいったん業績が落ち込みだすと、1月・4月・7月・10月は下落ないし小波動のボトムをつける月に変わります。(06年10月24日 07年2月1日 などを参照。)

図に●を打ったのは、3・6・9・12月の4半期決算が発表されるピークの時期である、1月・4月・7月・10月の各20日前後の日です。
  1. (a)は来週のことなのでまだわかりませんが、

  2. (b)の1月22日はNYダウが最安値になり、

  3. (c)の10月22日は小波動のボトムでした。

  4. (D)の7月19日は当時の終値ベースでのピークです。

  5. (E)の4月20日から上昇は加速し、

  6. (F)(G)はその近辺の絶頂期に当ります。

  7. (h)は2006円7月19日です。この日の前日に小波動のボトムとなっていましたが、決算発表(FFレート引き上げの打ち止め期待のほうが大きかったが)とともに上昇を開始したスタート地点です。
昨年の7月までは、1月・4月・7月・10月は上昇ないし小波動のピークをつける月でしたが、10月からは歯車が逆回転を始めました。今後は、基本的に1月・4月・7月・10月は株価が下がる月である。ということを前提にして相場の見通しを立てるほうがよいでしょう。

1月・4月・7月・10月であるのに、株価が上昇したときは「そろそろ景気も反転し出したか」と考えるわけです。それまでは、1月・4月・7月・10月は弱い月であり、リバウンド(反動高)した2月・5月・8月・11月は売る時期である。という考え方です。


(08.4.16) TOPIX 1271P(+15)  日経平均 13146(+155)   17.9億株 (2兆 109億円)



NYダウは12362ドル(+60)へ反発。ナスダックも2286Pと小反発。

東京市場はボリューム不足のなか、先物市場が日替わりで強気・弱気をリードしていましたが、今日はその先物市場も出来高は急減しました。日経先物の出来高は今週に入って9万7000枚→9万9000枚→(今日)7万7000枚です。

活魚の料理人にかかると、鯛の身を削ぎ落とし背骨だけにしたあと、これを生簀に戻すと、頭と骨と尻尾だけの鯛が、我が身はすでにないことに気づかず泳ぎだす。

というのをテレビでみたことがありますが、今はこの状況です。 ピクピク動くのだけれど、骨ばかりの鯛なのです。捕ってはみたが食べるところはない。

米国景気を最もよく表現する(と私は思っている)ナスダックの9日および25日の順位相関を見ると、だいたいのボトム圏はわかります。(a)(b)は9日と25日が同時に-80以下になった時期です。この近辺の小波動のボトムになっています。

(c)は9日・25日が同時にとはいかなかったが、(c')で9日順位相関がまず-80以下になり、(c)で25日順位相関も-80以下になりました。(c)もこの時期の小波動のボトムです。

さらに過去を見ると、右図の(e)は9日と25日が同時に-80以下になった時期です。先に9日が(e'')で-80以下になり、ついで25日が(e')で-80以下になった日を見ても、大体が小波動のボトムです。

上図の現在の(d)を見ると、9日順位相関は-80以下になってはいるけれど、25日順位相関はまだまだ高い位置にあります。9日と25日が同時に-80以下になるのは先のことです。

あるいはすでに9日順位相関は(d)で-80以下になっているので、この後25日順位相関が-80以下になるのを見届けてもよいのですが、どちらにしても25日順位相関が-80以下になるのは5〜10日はかかります。

ナスダックはモデル波動の大底(A)から2番底(C)となるかどうかを確かめている状況にあります。この結論が5〜10日のうちにでるのでしょう。いまのナスダックを見て、2番底の(C)が出そうなどとの結論はとてもでません。(これは日経平均・TOPIXにも当てはまります)。現在のグラフは25日順位相関が高すぎます。


(08.4.17) TOPIX 1293P(+21)  日経平均 13398(+252)   18.6億株 (2兆3500億円)



米国は、JPモルガンの1-3月期に計上した評価損がきわめて少なかったことから、サププライムによる評価損の計上はヤマ場を越えた。の認識で金融機関から反発。

NYダウは12619ドル(+256)と大幅高。ナスダックも2350P(+64)と大反発する。

ただJPモルガンは先のベア・スターンズ証券を救済したほどなので、たいしてサブプライムでは損失を蒙っていない銀行です。

今夜はメリルリンチ、明日はシティGの決算発表ですが、この2社は合計で各3兆円にのぼる評価損を計上するといわれていますから、これを見ないことには安心はできません。

信用収縮はとりあえずヤマ場を越えたとして、今後の問題は米国景気の行く末です。2つの懸念があります。

昨夜、3月の住宅着工件数は2月に比べて11.9%減という発表がありました。昨日の米国市場はこれを無視しましたが、これは第一の大きな懸念材料だと思います。住宅価格が下げ止まらない限り金融機関は評価損を計上しつづけねばなりません。また住宅価格が下落する間は消費が盛り上がることはありません。

いま1つはいうまでもなく原油高です。ガソリン代が高くなった分だけほかの消費が減るし、石油関連の製品は値上がりして、さらに消費が減退します。日本の経済は外需(輸出)によって支えられていますが、米国は内需(個人消費)によって支えれらています。消費にマイナスになる2つの材料があるため、米国景気がよくなる兆候はいまのところないと思っています。

東京市場は今日もボリューム不足ながら株価は上昇し、ようやく75日線まで戻りました。

「相場の原則」からは、75日線まで戻ったので一度は売るべきでしょう。日経平均を例にすれば、
  1. 今日の75日線の水準(13353円)で売る。

  2. 利食いは-5%下げた12685円。

  3. 損切りは+5%上げた14020円。

    先の小波動のピークの14105円。

    5日連続して75日線を上回った日の翌日始値。
    のどれかです。
今日の日経新聞に証券6社の今期(09年03月期)の業績予想が出ていましたが、大変なバラツキがあります。よいほうではメリル・リンチが+5.8%、大和総研が+4.2%。悪いほうではゴールドマンの-9.2%、UBS証券の-2.7%です。この違いは想定する為替レートと原油価格からきています。

楽観派は為替を105円/ドルとし、原油価格を80ドル程度としています。悲観派は為替は98円以下、原油価格は105ドル以上としています。現状では円レートは102円、原油は114ドルであるので悲観派のほうに近いのですが、その中間を予想するのが野村です。円レートは100円。原油は110ドルと想定した業績予想が-0.1%です。

だいたい現時点では野村の予想が近いのではないか。となると私の基準の妥当PERは15.0倍ということになります。15.0倍を基準にして14倍〜16倍が許容範囲。これを超えると楽観人気、下回ると悲観人気としてよいでしょう。

実際のところ3月の安値(A)では、PERは13.88倍となって割安感がでてよいところでした。逆に昨日のPERは15.60倍であったので、今日の推測は15.90倍くらいになったでしょう。今日の日経平均のザラバ高値13495円は16.0倍に近かったのではないか。13500円を目前に株価が伸びなかったのは、心理的なフシであるというほかに、妥当PERからもシンドイといえます。


(08.4.18) TOPIX 1304P(+10)  日経平均 13476(+78)   15.7億株 (1兆9133億円)



米国は、メリルリンチ証券が1-3月期に6600億円の評価損を出し、3・4半期連続の赤字となりましたが、IBMの決算がよかったとかで、強弱材料が綱引き。

NYダウは12620ドル(+1)、ナスダックも2341P(-8)と、前日と変わらず。

昨日のJPモルガンのマイナスにインテルのプラス、今日のメリルのマイナスにIBMのプラス、と市場はすでにサブプライム問題には驚かなくなりました。しかし実体経済のマイナスには眼を向けていません。

東京市場は商い低調の中、日経先物の思惑の仕掛けに振り回されています。75日線にタッチしたので戻り売りがドッとでるかと思っていたところ、まだ大して出てきません。 値段だけがスルスルと上昇し、???です。

4月9日に「相場の原則」を設定した条件表No.13「75日線売買@(20日以上)」で(この時期では珍しいことに)買いマークが出た9115「明治海」のグラフを掲げました。(右図)

これを買うのか買わないのか。それはユーザーのセンスによるのですが、買いマークが出た日は大陰線であり、このままずるずると下げる可能性がありました(私の判断)。

条件表No.13の真価が問われるサンプルでした。


で、どうなったかというと、今日はバルチック海運指数が上昇したとかで、明治海はストップ高になりました。

条件表No.13は結果的には、よい判断をしたことになります。

ユーザーが買える買えないと判断することは大事なことです。出た売買マークに従うべきか、無視するべきか、これを判断することがセンスの向上につながります。

売買マークがでたからといって、無批判に仕掛けていてはセンスは磨かれません。損切り水準を明確にし、そのとおりに実行するのであれば、無批判に仕掛けてもよいのですが、人間はそう強い信念は持っていません。自身で判断することなしに仕掛けて損切りをせざるをえなくなることが2度3度と続くと、その条件表は使われなくなります。

たとえ、今株式を買う余裕がなくても、売買マークが出たときは、自身で買う・買わないの判断をするのはよいトレーニングになります。


(08.4.21) TOPIX 1331P(+27)  日経平均 13696(+220)   18.6億株 2兆3446億円)



先週末の米国は、注目のシティGの1-3月期の赤字は5200億円で、計上した評価損が1兆6000億円でした。通算で4兆6000億円の評価損に達したことや赤字が半減したことから、サブプライム問題はヤマ場を越えたと市場は判断して大幅上昇。

NYダウは12849ドル(+228)、ナスダックは2402P(+61)。

NYダウは1月安値11634ドルと2月初めの12767ドルのゾーンがサブプライム問題をマイナス材料にした水準でしたが、昨日はとうとう12767ドルを上回る。

NYダウはサププライム・ゾーンを抜け出ましたが、景気を表現するナスダックは2419Pがゾーンの高値であり、もう少し足りません。依然として米国景気の行く末には注意を払わねばなりません。(米国市場は楽観していると思う)


東京市場は米国高を受けて高く始まる。しかし上値は伸び悩む。商い低調の中、値段だけが上昇をするのをいぶかしく思っていましたが、外国証券の寄り付き前のオーダーは5日連続して買い越しであり、これが日経平均の5日連続高に繋がっているようです。

しかし楽観人気がでてきました。小波動のピークらしさのポイントは
  1. 新高値である。75日線を超えること今日で3日目となりましたが、もし水曜日までこの水準を維持し、あるいは先の小波動のピーク14105円を上回るようだと、中勢波動は上昇波動に転換したと判断することになります。(まだそこまではいっていない)

  2. 25日順位相関は+80以上にあり、9日順位相関も明日は+80を超えるでしょう。(予定では3ポイント)

  3. 逆張りの条件表No.2「日経平均用'96」は、明日13739円以上で終わるなら売りマークを出します。(予定では4ポイント)


  4. 25日騰落レシオは今日125.3となって売りマークを出しました(5ポイント)。

  5. 東証1部のPERは推定では、今日は16.20倍程度になったと思われます。

    今のところ15.00倍を基準に思っているので、16.00倍はやや割高圏に入ります。明日も高ければ、さらに割高になるので、ポイントを加算してよいでしょう。
以上のように今日現在で確定しているのは3ポイントですが、明日も続伸となれば6ポイントになります。(デンドラの上値メドを達成しているのを加えると今日で4ポイント、明日は7ポイントになります)。さらに明日が「新高値の陰線」になれば1ポイントが加算されます。

だいたいが戻り一杯の水準になっているのではなかろうか。


(08.4.22) TOPIX 1311P(-20)  日経平均 13547円(-148)   15.7億株 1兆9181億円)



バンカメの決算が悪く、NYダウは12825ドル(-24)と小幅安。ナスダックは2408P(+5)と小幅続伸。

NYダウの75日線は昨日は12419ドル→12416ドルへと3ドル低下しただけでした。75日線の下げ方は緩やかになってきています。今後はじきに横ばいないし上向きに転じる可能性があります。

75日線が上向くか・下向くかは、75日前の株価(終値)と明日の株価の関係で決まります。例えば75日前のNYダウは13056ドル(青色線)ですから、もし今夜の株価が昨日と同じ12825ドルだとすれば、75日線は(12825-13056)÷75=-231÷75=3.08 の計算から-3.08ドル低下します。

しかし現在の株価水準(12825ドル)よりも高いのは75日前までです。74日前の株価は12800ドル(ピンク色線)なので、もし明日夜のNYダウが12825ドルを維持するならば、75日線は逆に上向きになります。(12825-12800)÷75=+0.37。75日線は明後日から横ばいないし若干の上向きに変わり、1月22日の最安値(終値は11971ドル)が75日間に含まれなくなるまではドンドン上向きの角度を上げていきます。

株価が75日平均線を上回ってから75日線より上位を維持しているということは、早晩75日線が下降→横ばい→上昇に転じるということです。75日線が下げているあいだは、中勢波動はなお弱いと判断したほうがよいのですが、NYダウは明日大幅下げにならない限り、75日線が上向くことは決まったようなものです。

日経平均の75日線はどうでしょうか。75日線は13299円→13275円へと24円低下しています。75日前の日経平均は14691円(青色線)ですから、明日75日線が上向くためには、14691円以上の株価にならねばなりません。これは不可能です。

明後日のことを考えても、74日前の株価は14500円(ピンク色線)なので、この水準を当面上回ることはまず不可能です。つまり日経平均の75日線が今週中に上向く可能性はありません。

現在の株価水準(13547円)が維持できると仮定するなら、65日前の終値が13325円であるので、10日先(5月のGW明け後)にようやく75日線が上向くことになります。

しかし現在の水準を維持できず13325円以下になれば、5月中に上向くことはできなくなります。今日は株価が75日線を上回って4日目になりましたが、日経平均(TOPIXも同じ)の75日線の下降が止まるまでにはもう少し時間がかかります。まだ強気になれるグラフ(株価と75日線の位置関係・75日線の向き)ではありません。再度の75日線割れの可能性は充分にあります。(そうなれば当分75日線は上向かない)


(08.4.23) TOPIX 1314P(+2)  日経平均 13579円(+31)   17.0億株 2兆 761億円)



NYダウは12728ドル(-104)と続落。ナスダックも2376P(-31)と反落。

「相場の原則」にもとづいて売り仕掛けをしているとき、株価(終値)が75日線を5日連続して上回っていたら「損切りする」ということをいいました。

この意味は、5日連続して75日線を超えているのだから、今後も株価は75日線より上位で推移するのではないか。それは中勢波動が上昇波動に転換するさきがけではないか。ということからです。

この意味をわかっていれば「形」から大味な判断をするだけでなく、もう少し微妙な判断ができます。例えばNYダウは(b)で株価が75日線を上抜き、その後8日間は75日線より上位にありました。形では5日以上連続で株価が75日線を上回ったのだから、もし売り仕掛けをしているのならば「損切り」で手仕舞いすべきです。 だが4月9日(75日線を上抜いて6日目)に、私はこの動きは強いと判断できないといいました。なにかあれば75日線を下回ってしまうほどの株価の位置だったからです。NYダウ(日経平均も同じ)のような指標は±2%程度の変化は比較的多く起こります。1日で±4%動いたときは、暴騰・暴落と定義していますから、これは滅多に起きる変化ではありません。

となると、株価が75日線を上回ること+3%(カイリ率)くらいあれば、一応少々の市場の波乱があっても、株価は75日線を下回ることは少ないと思っていてよいでしょう。(b)の日のカイリ率は+0.8%でした。ちょっとした逆風が吹けば、たちまちにして株価は75日線を下回ります。このため8日連続して75日線を超えていても、株価が75日線の上位になったとは認めれられなかったのです。

(a)の75日線からのカイリ率は+3.5%となりました。これほど株価が75日線の上位にくると、ちょっとやそっとでは75日線を下抜くことにはならないでしょう。逆に75日線まで下落したなら、買い仕掛けをすべき局面になります。

日経平均はどうでしょうか。一昨日の(B)のカイリ率は+3.0%ありました。株価が75日線より+3.0%上位にあるということは、今後-3.0%の株価下落が起きても75日線を下抜くことはない。ということです。(B)の日の日経平均は13696円ですから、-3.0%下落して13285円になってもまだ75日線を下回ることはないわけです。

この説明では1日の変化しか予定していませんが、2日続けて-1.5%安(200円安)、-1.5%安(200円安)ということはいくらでもありえます。+3.0%カイリしたから充分であるとはいえません。ではどのくらい株価が75日線より上位になれば、中勢波動が上昇波動に転換する可能性が強いと思ってよいのでしょうか?

図は昨年の3月から7月のグラフです。この期間は株価は75日線の上位にでては下位に沈む、を繰り返しました。株価が75日線から最も大きくカイリした点を見ると次のようになります。
  1. のカイリ率は1.65%。その後(a)で75日線を下回る。

  2. のカイリ率は2.32%。その後(b)で75日線を下回る。

  3. のカイリ率は1.76%。その後(c)で75日線を下回る。

  4. のカイリ率は3.17%。その後(d)では75日線まで下げなかった。

  5. のカイリ率は4.05%。その後(e)では75日線まで下げなかった。

  6. のカイリ率は3.16%。その後(f)で75日線を下回る。
株価が75日線よりも+4%もカイリすれば、その後の株価は75日線まで下落することなく上昇します。+2%に満たないと、その後の株価は75日線を下回っています。この中間の+3%は微妙なカイリ率です。75日線まで下落したら絶好の「押し目買い」とも思われる(Dの例)し、75日線を下回る初日(Fの例)にもなります。

NYダウのカイリ率+3.5%に比べると日経平均のカイリは少し小さく、したがって今後株価が75日線より上位にあり続けるという可能性はいくぶん小さくなります。日経平均を売り仕掛けしているなら、@株価が75日線を超えること5日目になったので小幅の損切りをする。というのが1つの手であり、A先の小波動の高値14105円を上抜くまでは売り玉を維持する。というのが2つ目の手です。

@を選んだときは、いまは手をすかせておくが、株価が75日線を割り込んだ瞬間から再度の売り仕掛けをすることになり、Aの場合は株価が14105円を上回ったときに損切りすることになります。

損切りする場面がこなかったときは、初めて株価が75日線に到達した日の75日線の値(13353円)から-5.0%下落した12685円あたりで利食いするのです。このことは個別銘柄でも同様です(個別銘柄の場合は+15%が利食い・損切りのメドになる)。


(08.4.24) TOPIX 1307P(-6)  日経平均 13540円(-38)   15.7億株 1兆9395億円)



NYダウは12763ドル(+42)と反発。ナスダックも2405P(+28)と反発するも高値圏での保合い。

東京市場は薄商いが続く。日経先物の動きが現物市場を支配する。

右図(B)の日に小波動のボトムらしさのポイントを数えました。当時は、
  1. 新高値、
  2. 25日順位相関が+80以上、
  3. 25日騰落レシオが125以上、
  4. デンドラの上値メドを上回った
ことから4ポイント(21日には5ポイントと書いたが間違い)が確定していました。

(B)の翌日、さらに株価が上昇するなら、D9日順位相関が+80以上、E条件表No.2の逆張りの売りマークがでる、F連結PERが16.0倍を超える、ということから、(B)の日がピークになる確率は非常に大きくなるはずでした。しかし(B)の翌日は安くなり、7ポイントとはなりませんでした。


今日のポイントを数えると、@(B)は新高値、AB9日・25日順位相関は+80以上、C25日騰落レシオは3日連続して売りマークを出した、D東証1部のPERは16.00倍を超えて16.36倍まで上昇した、Eデンドラの上値メドを5日連続して超えている。となって6ポイントになります。

簡単にいえば、6分の確率で(B)が小波動のピークになるのではないかといえます。ただ現状では13500円を割れば、すかさず押し目買いが入るようで、投資マインドは好転しつつあります。

よって、連続した下げの動きが出ていません。明らかに株価が反落に転じたとわかるのは昨日の陽線の始値13455円を割り込んだときでしょう。なんとなれば、この3日の足は「両抱き(両はらみ)」であり、この3日の株価のキーポイントは13455円であるからです。


(08.4.25) TOPIX 1339P(+32)  日経平均 13863円(+322)   18.4億株 2兆4481億円)



NYダウは12848ドル(+85)と続伸。ナスダックも2428P(+23)と続伸し、1月高値の2419Pを上回る。

これによってナスダックもサブプライムの呪縛から解放されたといえますが、昨年末(11月〜12月)にかけては2539Pから2734Pのゾーンで動いていたのであり、現在の水準2428Pは、大きく戻ったように見えても米国経済は悪化してきているということを反映しています。

いつもは75日平均線を基準にした「中勢波動」を見ています(これが短期的な売買の指針となるので)が、今日は大勢波動を見てみましょう。

大勢波動は景気循環から発生する波動です。すなわち実体経済は、好況と不況を交互に繰り返していますから、これに応じた株価の波動(好況期には上昇波動、不況期には下降波動)が生まれます。

私は、グラフでは52週線を大勢波動の基準としています。株価が52週線を下回ったら大勢下降波動になったと思い、株価が52週線を上回ったら大勢上昇波動になったとしています。(1週や2週下回った上回ったで判断するのではなく、5週続けて上回った・下回ったときに判断します)

NYダウの週足および52週線(図は黄色線)をみると、2004年の(p)は52週線を割り込んで7週目には52週線を超え、2005年の(q)は6週目に52週線を超えています。以来、2006年・2007年は52週線に1週か2週タッチしただけで上昇を続けてきました。

様相がゴロッと変わったのが2008年の1月からです。(c)で52週線を下回ってから今週で17週目になります。明らかにグラフからはNYダウの大勢波動は下降波動に転じたといえます。

大勢波動が景気循環を反映しているのであれば、景気循環は1年未満では変化しないので、下降波動にはいった大勢波動は少なくとも1年近くは下降するでしょう。NYダウのピークは2007年10月なので、今年の9月までは、NYダウの大勢波動は下降波動にあると思っています。

目下のところ株価は上昇していますが、その限界は週足ベースでは52週線の水準である13100ドルあたり。日足ベースでは200日線の水準である13077ドルあたり。13000ドルを超えたときから上昇力を失うのではないか。


NYダウの上昇率は+0.67%、ナスダックは+0.99%でしたが、日経平均は2.38%の上昇となりました。米国よりも2〜3倍上昇し、推定では今日の東証1部のPERは16.60倍くらいになったと思います。

このPERの元になる利益は、まだほとんどの企業が08年3月期の決算を発表していないので、前期の利益(の予想)を基準にしています。どうも09年3月期の業績の伸びはトントンのようなので、今のところ前期(08年3月期)の業績と今期(09年3月期)の業績の数値はほぼ同じ(利益の伸び率は0%)とすれば、現在のPERは来期のPERと同じことになります。

そこで今日の推定の16.60倍の妥当性があるかどうかです。たまたま今日の日経新聞に、英国のPERは11.0倍、米国のPERは14.0倍程度であるの記事がありました。これからすると日本のPERは英国に比べて50%高く、米国に比べて15〜20%高いことになります。この数字は納得がいきません。私の基準では16.60倍というのは、今期(09年3月期)は前期に比べて5%近く利益が伸びるという水準です。原油・穀物が暴騰し、国内では税負担が増える中で、利益の伸びが5%になるとは到底思えません。


(08.4.28) TOPIX 1361P(+21)  日経平均 13894円(+30)   20.3億株 2兆8262億円)



NYダウは12891ドル(+42)と続伸。ナスダックは2422P(-5)と小安い。

東京市場は連休の谷間であるにもかかわらず、出来高・売買代金を伴って続伸する。今日の売買代金2.8兆円は3月18日の安値以来で最大のものとなりました。

グラフからは過熱を表すものが増えています。小波動のピークらしさのポイントは、
  1. 新高値
  2. 9日順位相関が+80以上
  3. 25日順位相関が+80以上
  4. 条件表No.2が逆張りの売りマークをだす。

  5. 25日騰落レシオが売りマークを出してから5日となった
    (2〜8日のうちのピークとなることが多い)

  6. 連結PERは昨日16.51倍。今日はそれ以上になった。
こういうことを見ると、株価は明らかに上昇しすぎであるといえます。しかし、今日の日経平均の動きを見ると、200円〜250円下げた後はすかさず買い物が入って値を戻しており、買い意欲は強くなっています。

株価水準を決める4つの要因は、@業績、A金利、B需給、C投資マインド です。@業績からはPERが16倍を超えている現在では買う理由にはなりません。A金利もこれ以上の金利低下はないので買う理由にはなりません。C投資マインドというのは、投資家の心理です。この心理は「負けているときは低下し、勝っているときはもっともっと買いたいと膨らみます」。いまは買い方はほぼ総ヤラレになったところであり、買いの投資マインドが高いはずはありません。

結局のところ、今の株価上昇は、B需給を原因とするものでしょう。「需給」とは、1)信用残 2)裁定取引 によって株価の変動を生じるものです。

図は、外国証券の朝方のオーダーの倍率です。(9日間の買い株数÷9日間の売り株数 の計算をしています)

基準は売りと買いがトントンの1.00倍ですが、買いが多いと1.30倍くらいまで上昇し、売りが多いと0.75倍くらいに低下します。

図の赤線は1.30倍の水準で、青線は0.75倍の水準です。2006年1月以来、オーダー倍率が1.30倍になったことは5回あります。(a)は1.29倍、(b)は1.35倍でしたが、1か月後に暴落します。

(c,d,e)はその近辺の株価のピークになっています。今日は(f)の1.29倍です。(b)がでて1年3か月後にでた高い数値です。ここからわかるように、今回の上昇は外国人投資家の買いを原因としています。その買いをもたらせたものは、日本株の魅力が出たためではなく、売り込んだ日本株の買い戻しをせざるをえなくなったためでしょう。図の(A)のオーダー倍率は0.57倍で、私がオーダー倍率のデータを蓄積しだしてから最低の数字になりました。それほど日本株は売り込まれました。

(B,C)もオーダー倍率は0.70倍以下であり、(A,B,C)で外国人投資家は日本株を売りまくったわけです。このとがめが、(e)の3月末の買戻し(おそらくは借り株で売った返済のための買戻し)であり、今日は(C)の安値を叩いた失敗の買戻しとなったのではないかと思っています。

この株価上昇がB需給(買い戻し)によるものであれば、買戻しが終わると同時に上昇力を失います。今日はサブプライム問題によって売られた、銀行・保険・証券・不動産が大きく上昇しましたが、これは「需給」によるものです。その割には日経平均の上昇は+30円と小幅でした。一方でハイテクの東京エレ・アドバンテスト・富士通などが@業績悪化懸念から売られ、相殺されたためです。

株価水準を決めるのは、需給はメインではありません。第一は業績です。これを思うと目先の需給による株価上昇に惑わされてはいけない。メインの企業業績を重視すべきである。と思っています。


(08.4.30) TOPIX 1358P(-3)  日経平均 13849円(-44)   21.5億株 2兆9070億円)



月曜・火曜のNYダウは12871ドル(-20)→12831(-39)と小幅続落。ナスダックは2424P(+1)→2426(+1)とわずかに続伸。

東京市場は金融株の買い戻しがまだ続きました。通常であればTOPIX先物の出来高は、日経先物の出来高の半分くらいであるのに、今日は日経先物が88000枚に対して、TOPIX先物は62000枚となりました。

この株高は金融株(銀行・保険・証券)の買戻しによるものであり、来期の業績アップを見越した買いではありません。図の(a)は今年2月の戻り高値ですが、TOPIXは今日この水準に達し、3月からのサブプライム問題による下げを克服しました。

しかしこれは3月からの下げを修正しただけです。業績が+10%伸びる・サブプライム問題はまだでていない、という昨年7月時点のTOPIXの水準は1796Pでした。現在よりも30%以上高いの株価水準でした。

8月に入ってからサブプライム問題が噴出し、8月には1479Pまで下げます。この水準でも現在の水準1358Pより約9%高い位置にあります。当時の前期(08年03月)の企業業績は+10%の伸びの予想でしたが、8月以降はだんだんに予想の伸びは低下し、どうやら08年3月期は+4%程度になるようです。当然に8月時点での業績予想よりも悪化しているので株価は8月時点(1479P)まで戻るはずはありません。

今期(09年3月期)の業績予想はまだ不明ながら±0が妥当なところでしょう。となると妥当なPER水準は15.00倍であり、許容範囲は14.00倍〜16.00倍です。ところが昨日のPERはすでに16.92倍になっていて、もし17.00倍になればはっきりと「割高である」と判断してよいと思っています。

「相場の原則」では、株価が長く(20日・条件表No.13または50日・条件表No.14)75日線を下回っていたものが、75日線まで戻ったときは「売り」とします。

中勢波動が下降波動にあるときは「戻り売り」が正しい選択だからです。しかし当たり前のことですが、中勢の下降波動はいつかは上昇波動に転換します。

75日線まで戻ったので「カラ売り」したところ、株価が大きく上昇してしまった。ということが波動の転換期には起きます。

だが、きちんと損切りのルールを決めておけば、損失は軽微なもので終わります。重要なことは「損切りができるかどうか」です。損切りできない人はどこかで致命的な(再起不能の)事態に直面します。

私は最近のHPで、日経平均が75日線まで戻ってきたときには、まずは「カラ売り」をするのが最もよいとしてきました。しかしこれが結果として正しいかどうかは不明なので、損切りの水準を設定しました。その方針は2008年4月17日に言いました。
  1. 今日(4月17日)の75日線の水準(13353円)で売る。
  2. 利食いは-5%下げた12685円。
  3. 損切りは
    (a)株価が売り値より+5%上げた14020円。
    (b)先の小波動のピークの14105円。
    (c)5日連続して75日線を上回った日の翌日の始値。
    のどれかです。
銀行株は、今回は75日線を大きく突破しました。4月に「相場の原則」を折り込んだ条件表No.13「75日線売買@(20日)」をアップしましたが、これによると銀行株が75日線まで戻ったときでも「カラ売り」の売買マークはでていません。銀行株が売りマークを出すにはやや条件が満足されていなかったためですが、もし売買マークに頼ることなく75日線まで戻ったときに「カラ売り」していたらどうなったでしょうか。 たぶん
  1. の日にザラバ高値が75日線のタッチしたので、翌日の始値でカラ売り(4680円)する。
  2. この時点で-15%の損切り水準は5382円と決める。
  3. ところが(b)で5日連続して株価(終値)が75日線を上回ったので(b)の翌日の始値(4540円)で損切りとなります。
結果的にはわずかながら利益がでて手仕舞いできます。相場の見通しを間違ったとしても「間違った」ということがわかれば、そうは大きな損失はでません。大きな損失がでるのは「間違った」ことがわからないか、「間違っている」と知っても損切りできないからです。


目次へ.. 過去の判断.. 前月分へ.. 次月分へ..

株式会社 東研ソフト