TOPIXをどう見たか・判断したか (07年12月)

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(07.12.3) TOPIX 1532P(+0)  日経平均 15628円(-51)   21.0億株 (2兆5727億円)



NYダウは13371ドル(+59)と4日連続陽線となって、25日線を完全に上抜き75日線に迫るが、ここで上ヒゲ足となる。

米国の10-12月期および来年1-3月のGDPの伸びは1%台がせいぜいとの予想です。目下のところ金利引き下げが唯一の買い材料になっていますが、これもすでに相当株価に織り込まれてきたようです。

例えば図の(a)はFFレートが5.25%→4.75%に0.5%引き下げられた日です。終値ベースでは(イ)12845ドル→(ロ)13739ドルへ+894ドルの上昇をしました。

(b)は4.75%→4.50%へ0.25%引き下げられた日です。(ハ)13522ドル→(ニ)13930ドルへ+408ドルの上昇をしました。

だいたい0.25%の引き下げで+400ドル、0.50%の引き下げで800ドルの株価上昇のインパクトがありました。今回は0.25%ではなく0.50%の引き下げを市場は予想しています。(ホ)の12743ドルから800ドル高は13543ドルですが、これは現在の75日線の水準です。

75日線まで戻ったとき、0.5%の金利引下げ(FFレートは4.00%になる)を折り込んでしまいます。これ以上の上昇をさせる材料が出てこなければ、75日線までの戻りが一杯です。


日経平均は反動高の25日線まで戻ったので、戻り売りがでる。

問題は25日線をつき抜け、75日線まで戻るのかどうかです。75日線まで戻れば、(a)が大底である可能性がでてきますが、25日線までしか戻れないようだと、(a)よりさらに安い局面も考えておかねばなりません。

12月1日(土曜)の日経新聞で、9月中間決算の最終集計が発表されていました。新興市場を除く全産業の経常利益の伸び率は、上期は10.9%ですが、通期では5.9%でした。つまり下期の伸びはほとんど0%ということになります。

私のPERに対する目安は、
  1. 増益率が0以下なら15倍
  2. 増益率が微増なら16倍
  3. 増益率が+5%程度なら17倍
  4. 増益率が+10%程度なら18倍
  5. 増益率が+15%以上なら20倍
  6. 増益率が+20%以上なら22倍
という基準です。今期の経常利益の伸びが+5.9%ならば, 17.2倍程度が妥当ですが、下期の「ほぼ0%」の伸びを重視すれば16.0倍が妥当でしょう。(11月19日には16.3倍が妥当といいましたが、今は16.5倍くらいが妥当かと考え直しています)

先週末の東証1部の連結PERは17.64倍でした。だいたい16.50倍を中心にして17.50〜15.50倍は普通の動きですが、18.50倍以上になると楽観人気で「売り」、14.50倍以下になると悲観人気で「買い」の方針だと思います。いまのところ17.50倍を少し超えているのでやや割高です。今後株価が上昇するにつれて、新規の買いよりも戻り売りがしだいに優勢になるだろうと思っています。


(07.12.4) TOPIX 1515P(-16)  日経平均 15480円(-148)   19.4億株 (2兆4122億円)



NYダウは13314ドル(-57)と反落し、25日線の水準にあります。昨日いったように0.5%の金利引下げの材料はほとんど織り込んだと思っています。

米国株価がこれ以上に上昇するには、@クリスマス商戦が好調である、A11月の雇用統計が10万人を超える増加になる、B原油が急落する、といったよい数字が出てこなければなりません。

しかしよい数字がでれば、金利引下げが先送りされるかも知れず、金利引下げがないということになれば金利引下げを織り込んだ分だけ相場は下落します。経済統計がよすぎると株価にはマイナス材料となりかねません。米国市場は困った状況にあります。

米国市場にとって都合がよいのは、@景気後退はせずに、Aインフレ懸念がなくなり、Bしかも金利が引き下げられる。ということですが、@ABは互いに相反するものです。こんなことはありえません。相場の基調を決定するのは「景気」ですから、基本的には株価は下がり気味の下降トレンドのなかを、日によって@ABのどれかを重視して、上げたり下げたりの相場になるかと思われます。


日経平均は反動高の限界である25日線まで戻ったので、戻り売りがでる。

小波動のピークらしさの判定としては、@昨日が新高値の、A陰線で、B今日が順下がりの陰線、C9日順位相関が+80以上、ということでピークらしさの確率は4分です。

ここから(c)へ向かって反落すると思われますが、(c)が(a)より上位で止まるかどうかが注目点です。

(c)が(a)を割り込まないためには、東京市場の最大のプレーヤーである外国人が「買い越し」に態度を転じなければなりません。これを表現するのが「外国証券オーダー倍率」ですが、今日ようやく0.76倍になったところです。まだ売りが100なら買いは76という程度です。最低でも売り100に対して買い100とならねばなりません(オーダー倍率は1.0倍)。

オーダー倍率が1.0倍以上のところをピンク色で塗りました。今年の2月までは、ほとんどがピンク色ですが、3月に入ってからは1.0倍を超える時期は極端に少なくなっています。3月1日から今日まで立会い日数は190日ありますが、オーダー倍率が1.0倍以上になった日はたったの31日しかありません。これでは株価が上昇するわけはありません。

今日のオーダー倍率は0.75倍に戻り、異常に外国人が売っているという状況から脱したかに思われます。しかしこれは「ドシャ振り」が「大雨」になったというだけのことです。オーダー倍率が1.0倍に戻れば「曇り」、1.0倍を何日も超えれば「晴れ」、1.25倍を超えると「真夏日の積乱雲がでた」ということになります。今のオーダー倍率を見ていては、とうてい突き抜けるような青空を期待することはできません。


(07.12.5) TOPIX 1526P(+11)  日経平均 15608円(+128)   20.6億株 (2兆6785億円)



NYダウは13248ドル(-65)と続落。足型からいえば、@新高値の上ヒゲ陽線→A高値切り下げの陰線→B高値切り下げの連続陰線、となったので25日線まで戻ったのが精一杯であったと思われます。

東京市場は上昇する材料はなく、前場は低調に推移する。しかし後場からは一転して反発。材料は英国の住宅金融を専門とする銀行のノーザンロック社が国有化されるか?という報道でした。

私は、ノーザンロックは米国のサブプライムローンとは関係がなく、英国の土地・住宅バブルが崩壊し始めたために貸し倒れが増加し、不良債権が積み上がり、信用不安となった銀行(日本のバブル崩壊と同じ)であると理解していますが、市場はサブプライム問題のセーフティネットが張られたと理解したようです。

それはサブプライム問題の解決とは違うのではないのかと思っていますが、とにかく市場は世界の土地・住宅バブルの崩壊の歯止めになると思ったのでしょう。後場は急速に買い戻しが入って上昇しました。

現在の市場を判断するために重要な指標は、@連結PERが妥当であるのか、A外国人が日本株を買ってくるのか、の2つであると思っています。

中期・長期的に株式を買うには、現在のPER(17.47倍)は妥当水準の16.50倍と割高水準の18.50倍の中間にあり、どちらかといえば「やや割高」という水準です。よほどこの先によい予想がでない限りは、これ以上の買い主体が出てくるとは思えません。外国証券のオーダー倍率はまだ1.00倍に戻るにはほど遠く、ファンドの決算 が多いとされる11月を経過しましたが、12月に入っても売り越しが続いています。外国のファンドには12月末の決算も結構あるので、外国人売りが収まったとはいえません。

次に国内の個人投資家にとっては、12月中に手仕舞いして損失を確定し、今年の損益を通算して株式譲渡益を減らし(または赤字にし)、株式売却益にかかる税を少なくしたいという動きになるでしょう。個人投資家は12月は買うよりも売りになると思っています。12月の外国人・個人の需給は売り越しとなるのが当然でしょう。買い手がいないのに株価が上昇するはずはありません。


(07.12.6) TOPIX 1552P(+25)  日経平均 15874円(+265)   19.0億株 (2兆7007億円)



米国は11月の雇用統計がなんと18.0万人の増加という「予想」が出て、急伸。NYダウは13444ドル(+196)。

ただ4日前の戻り高値を超えることができず、75日線も超えることもできませんでした。まあ正式な雇用統計の発表まちです。

東京市場は米国株高から続伸し、TOPIXは75日線に接近しました。

外国証券の朝方のオーダーは久々(1か月ぶり)に1000万株超の買い越しとなりましたが、これは買いが増加したためではなく、売りが減少したためです。たしかに11月末を越えて外国人の売りは減ってきた感じですが、12月決算のファンドも多くあるというし、個人投資家は年末にかけて税金の関係で売り越しになりがちです。年内の株式需給は売り優勢であるように思います。


《デンドラ24》による日経平均の上値メドは図のようになります。上から順に、
  1. 16914円
  2. 16321円
  3. 16172円
  4. 15876円
です。 日経平均の中勢波動は下降波動であるので、戻りのメドは下から1番目(1576円)〜2番目(16172円)のどちらかだろうと思っています。

今日のザラバ高値は15898円で、(d)のメドをクリアしました。来週は12月限の先物・オプションのSQが控えているので、買い方は16000円を越える、売り方は15000円を下回る、を目標にした攻防になると思われます。

16000円を越えるようなら(c)16172円がメドになります。この水準は75日線の水準でもあるので、結構戻り売りが出る水準です。逆に15000円割れまで下落するかどうかですが、これは米国次第です。@雇用統計、Aクリスマス商戦、BFFレートの切り下げ、C12月中旬から始まる米国証券会社の決算(サププライムの損失)が影響します。

目先のSQ絡みの思惑を別にすれば、日本の連結PERは昨日が17.60倍でした。今日の株価上昇によって18.00倍に接近したと思われますが、これは「割高」といってよい水準です。これ以上の株価上昇は期待できないと思っています。


(07.12.7) TOPIX 1561P(+9)  日経平均 15956円(+82)   21.8億株 (2兆8358億円)



米国政府はサブプライム対策(金利水準の5年間延長)を発表し、NYダウは13619ドル(+174)と続伸する。

金利引下げ・雇用統計・サブプライム問題による信用収縮については、全部がよい方向に進むだろうという楽観的な予想が株価に織り込まれた感じです。あとは眼下のクリスマス商戦の行方です。

NYダウは中勢波動の基準である75日線まで戻りました。75日線は8月以来ほぼ横ばいになっています。大勢波動の基準である200日線の向きも12月に入ってからは鈍化しています。米国株式は75日線をはさんで上下するという「保合い相場」になるようです。


《デンドラ24》によるTOPIXの上値メドは図のようになります。上から順に、
  1. 1624P
  2. 1566P
  3. 1552P
  4. 1523P
です。 今日のTOPIXはザラバ高値が1578Pでした。TOPIXの中勢波動は下降波動であるので、戻りのメドは下から1番目(1523P)〜2番目(1552P)で止まって当然のところでしたが、3番目(1566P)をクリアしました。これはかなりの出来すぎです。


グラフでは、現在位置の(B)は、@新高値の、A陰線で、Bデンドラの下から3番目のメドに到達し、C9日順位相関が+80以上、と小波動のピークらしさはまだ4分ですが、D75日線にタッチしたことを思うと、中勢波動の初動の(A→B)の小波動になったといえます。

今後は、@(ピンク線)このまま75日線を超えて(d)へ達し、モデル波動の(D)となるのか、A(緑色線)いったん反落して(C)をつけてから75日線超えをし(D)まで上昇するのか、B(赤色線)いったん反落して(A)を下回ってしまい、下降波動を継続するのか、の3コースが考えられます。

@のコース(A→d)は、200日線がどんどん下落している現在では、200日線を上抜いて、(B')を上抜いて、中勢波動が上昇波動に転じることは難しい。

A(A→B→C)のように時間をかけて下値を固めれば、200日線もその下降の程度が緩やかになりますから、(D)まで上昇してこれを上抜く可能性が出てきます。現在では(A→B→C)のコースをたどるのがベストです。


(07.12.10) TOPIX 1558P(-3)  日経平均 15924円(-31)   18.2億株 (2兆2467円)



先週末のNYダウは13625ドル(+5)、ナスダックは2706P(-2)と小動き。

注目された11月の雇用統計でしたが、9.4万人の増加でした。民間の統計では2日前に18.0万人という異常な数値が発表され(それで株価が大幅上昇した)ていましたが、政府の統計ではその半分でした。

米国雇用統計は、翌月の第1週の金曜日に発表されます。そのため、@どの統計数値よりも最も早く経済状況を表現するが、Aその統計数値は雑であり、すぐに修正される。という性格を持ちます。

例えば8月の雇用は9月には-0.4万人と発表され、株式市場にとっては衝撃的な数字となりましたが、10月には+8.9万人に修正されました。プラスとマイナスでは天と地ほどの差がありました。9月の雇用統計は、10月時点では+11.0 万人の発表でしたが、11月に9.6万人に下方修正され、12月(昨日)は+4.4万人に再度下方修正されています。

真実はたった1つしかない数字ですが、9月の雇用者の増加は、+11.0万人(10月時)→+9.6万人(11月時)→+4.4万人(12月時)と変化したわけです。この数値によって株式市場が一喜一憂したかと思えば、なんだかアホらしい。米国政府の統計はいい加減すぎるのではないかと思いますが、まあ実際には「統計値」というものは大体が大雑把なものです。細かな増減を見るよりも、その傾向(トレンド)を見るべきものでしょう。

グラフにおいても同じことが教訓になります。トレンドを判断することが株式投資では最も重要なことです。私は
  1. 株価が200日線を超えたならば、市場は、その企業の業績が向上していると判断しているので「買い」方針。(逆は「売り」)

  2. 株価が75日線を超えたならば、中勢波動は上昇波動になったと思われる(これはテクニカル的)ので「買い」。(逆は「売り」)

  3. 株式を買い持ちできるのは、@またはAが満足されている時期だけである。(株価が200日線より下方にあり、75日線よりも下方にある銘柄の株式を保有していることは間違い)と思っています。
今、手持ちの株式のグラフを見て下さい。株価が75日線よりも下位にあり、200日線よりも下位にある銘柄を保有しているならば、それは「大間違い」です。買ってよいのは、株価が75日線より上位にある、または200日線よりも上位にあるときだけです。


(07.12.11) TOPIX 1567P(+8)  日経平均 16044円(+120)   16.8億株 (2兆1696円)



NYダウは13727ドル(+101)と続伸し、直近の安値12724ドルから4連続陽線→2連続陰線→4連続陰線となる。米国市場は、この12日間では陽線が10本、陰線が2本という楽観的な動きになっています。

昨日の上昇は、スイスのUBSが1.1兆円のサブプライムからみの評価損を追加したが、これを上回る資本の補強(アラブやシンガポールからの出資を導入)をしたためでした。

今の世界の市場は、サブプライムによるローン債権の評価損が膨らんでもマイナス材料とは受けとめなくなりました。逆に資本の補強がされるにつれて、サブプライム問題は終焉する方向にあるとの判断をしています。 だが、はたしてそうなのか?

「予想」は現在進行中のことを基準にして将来を予想しがちです。この5年間で住宅価格が毎年10%の上昇をしたとしましょう。5年前の100の住宅価格は5年後には161の値段に上昇しました。今後も毎年10%の上昇をするならば、5年後には259の値段になります。こういうことを前提にしたローンは破綻するに決まっています。

この5年間に住宅価格が上昇したから、次の5年間も価格が上昇するということはありません。同様に5年間株価が上昇したから今後5年間も株価が上昇するという判断は間違いです。 A銘柄が、@今後10年間、A毎年10%の経常利益の伸びをする、という企業はごくごくマレです。この5年間は10%の成長をしたが、次の5年間も10%の成長をするような企業はほとんどないのです。

皆が楽観し、このようになるだろうと判断したときが、間違いの第一歩です。米国の景気も、日本の景気もすでに好況を享受すること5年になっています。好況によって自信(慢心)がでてきています。その破綻の初めがサブプライム問題であると思っています。私は、そうたやすくは株式市場が活況にもどるとは思っていません。


(07.12.12) TOPIX 1556P(-10)  日経平均 15932円(-112)   21.1億株 (2兆5437円)



米国FRBはFFレートを0.25%引き下げ4.25%としました。この発表があるやいなや、米国市場は瞬間的に200ドル安となり、結局は13432ドル(-294)まで下落。

市場は0.5%の引き下げも織り込んでいましたが、それを期待することは甘かった。

図の(a)は0.5%引き下げの日です。この後は次第高となり、さらに400ドルの上昇をしました。(b)は0.25%引き下げの日で、この後1200ドルの下げとなりました。

(c)は昨日のこと。0.25%の引き下げに落胆して300ドル近い下げとなりましたが。(b)からの下げと同じことになれば、200日線を再び割り込みます。


株価が200日線より上位にあるかどうかは重要なことです。

株価が200日線より上位にあるときは、その企業の業績(商売)は時勢(時代)に合致しています。投資家はその株式を保有しておけば、株価は勝手に上昇してくれます。投資家にとっては最もよい時代です。

しかし株価が200日線を下回ってくるようになると、その企業の業績はよくない、時勢は逆風となったと判断したほうがよいでしょう。

日経平均やTOPIXは8月初めから200日線を割り込んでいます。現在の日本の企業には逆風が吹いているわけです。10月初めに株価は瞬間的に200日線まで戻り、200日線を上抜くのかと期待されましたが。11月は大幅下落をし、いまでは200日線の水準ははるか上方にあります。目下のところは、
  1. 株価が中勢波動の基準である75日線を上抜くのか、が注目点ですが、

  2. 75日線を上回るには、すでに連結PERは18.0倍と高い水準にまで買われている。オーダー倍率は1.00倍まで回復していない。というマイナスがあります。

  3. もしこれらのマイナスを押しのけて75日線を上回ったとしても、200日線は、そのはるか上方にあります。もし株価が200日線まで戻っとしても、そこは戻りが一杯一杯の水準であり、さらなる上昇は難しい。
この1〜2か月のあいだに200日線まで株価が戻ることは難しいでしょう。下手をすると来年3月まで200日線まで戻ることはないのではないかと思っています。


(07.12.13) TOPIX 1516P(-40)  日経平均 15536円(-395)   21.6億株 (2兆8081円)



米国FRBは欧州の中央銀行と協調して、年末に向けての流動性を供給すると発表。

これを受けてNYダウは一時+270ドル高と上昇し、昨日の下落幅を取り返すかの反発となりましたが、買いが一巡すると下落。足を引っ張ったのは恩恵を受けるはずの銀行・証券株でした。

(A)この動きによってグラフは「波乱」の足となりました。昨日の動きは、@米国政府がサブプライムの債務者への救済策を出そうと、AFRBが金利を引き下げようと、B流動性をいくら供給しようとしても、株価が上昇する材料にならないことを証明しました。

先日から「上海総合指数」のデータを蓄積し始めています。右側がそのグラフです。上海総合に中勢モデル波動の局面を表す符号(A→B→C→D→E→F→G→H。ここまでが上昇波動)(H→I→J→K→L→M→N→A)を振ってみました。

中勢上昇波動の最後の上昇小波動は(G→H)です。(G)は25日線からの出発ですが、この(G)の安値5025Pを(j)の日に割り込みました。「最後の上昇小波動のスタート点」を割り込んだならば、(H)からの中勢波動は下降波動に転じた可能性があります。(このことはいつも言っています)

さらに株価は、中勢波動の基準である75日線を下回っているので、上海総合指数の中勢波動は下降波動になっていることは明らかです。ただ(データが不足しているのではっきりとはいえないが)大勢波動の基準である200日線よりもはるかに上方にあると思いますから、当面の中勢波動はどこかで再び「上昇波動」に転換する可能性は大きくあります。

中勢波動が上昇波動になるには、@現在の(K)から、75日線水準の(L)まで戻ること、A(L)から反落するが、すぐに75日線を上回ること、が必要です。いまのところ(L)の位置はまだ高く、反動の限界である25日線までしか戻っていません。もし株価が(L)まで戻らないようであれば、さしもの中国の株式市場も大きな転換点を迎えたといってよく、中国株の崩壊は日本株に大きなマイナスになります。


日本株については、最近は同じグラフ(連結PERと外国証券オーダー倍率)ばかりを掲げていますが、この2つが日本株式を予想するときの1番・2番目の重要な指標であると思っているためです。

昨日の連結PERは17.95倍でした。今日の株価は下落したので17.50倍くらいになったかと思いますが、私の基準では、現在の日本株の妥当な水準は16.50倍です。

17.50倍はようやく許容範囲にあるという程度です。少なくとも17.0倍(日経平均であと-500円下げる)にならないと、買いとはならないのではないか。

オーダー倍率は0.89倍で、一昨日の0.93倍から低下しました。来週の火曜日までは倍率がアップする可能性がありますが、そのとき1.00倍まで上昇するのかどうか。外国人投資家はほとんど買いを入れていない現況では1.00倍まで戻ることは非常に難しい。


(07.12.14) TOPIX 1501P(-14)  日経平均 15514円(-22)   28.1億株 (3兆9484円)



NYダウは13517ドル(+44)と小幅続伸。しかしナスダックは2668P(-2)と反発できず。

東京市場は、12月の日銀短観が発表され、大企業製造業のDIは+19に止まりました。9月時点では+23でしたから-4の悪化です。

来年3月の予想も悪化するようで、日米ともに来年前半の景気が停滞することは明らかです。

いつもいうことながら、株式相場というものは「景気循環」に沿って動くものです。景気が悪くなる時期に株価が上昇することはありません。

たぶん2003年ころからインターネット接続は高速ブロードバンドに変わり、このときから個人投資家はネット証券で取引をするようになりました。これより株式売買の手数料は飛躍的に小さくなり、投資家は売買手数料を気にすることなく、ほぼ思い通りの売買を執行できるような環境になりました。だが 手数料が安くなったから投資家がより利益を上げることができたでしょうか?



多くの投資家は現在では、大きな損失を抱えています。2004年の年初の株価と2005年の年初の株価はだいたい同じです。2004年はおおむねトントンの年でした。

グラフをよく見てください。2005年の投資は大成功で、2006年はトントン。2007年はややマイナスになっています。つまり2004年〜2007年の4年間のうち株式投資で儲かったのは2005年だけなのです。この時期にちょうどネット取引が脚光をあびたので、インターネットを通じて株式投資をしないと「時代遅れ」であるかのようなイメージを与えました。だがこれは大間違いです。株価が上昇したのは日本の景気がよかったためです。


(07.12.17) TOPIX 1472P(-28)  日経平均 15249円(-264)   17.7億株 (2兆2420円)



NYダウは13339ドル(-178)と下落して(A)200日線に接近。

東京市場は続落し、25日線をも下回ったので、もう少し下値がありそうです。

TOPIX・日経平均ともに、明日は逆張りの買いマークがでると思いますが、まだ小波動のボトムというには早すぎます。

図の(a)(b)で買いマークが出たが、ボトムはその2日後に(a')(b')ででました。今回も同じく、明日火曜日に(c)で買いマークはでるが、本当の小波動のボトムは木曜日以降に出ると思われます。


07年11月13日に「大勢波動は景気循環を原因とする」として「コンポジット・インデックス(CI)」の図を掲げました。

株価とCIの関連をよりはっきりと知るために、日経平均の月足データに「CI(先行)」と「CI(一致)」の数値を入力してみました。

@月足データの、A信用売り残の欄に「CI(先行)」の数値を、B信用買い残の欄に「CI(一致)」の数値を入力しています。このデータは「アップデート」→「HPから株価データをダウンロード」でダウンロードできます(月足をダウンロードする)

日経平均(月足)とCIを同時にグラフにするには、次のような条件表を使います。簡単なので、ご自身で条件表を設定してください。



赤色線は「CI先行」、青色線は「CI一致」です。図では赤色線の「CI先行」をメインに見ています。
  1. 株価のボトムはCI先行のボトムと同時か1か月ほど先行する。

  2. 株価のピークはCI先行のピークよりも3〜5か月先にピークを打つ。
    ことが多いようですが、

  3. 今回株価のピーク(D')はCIピーク(D)より6か月遅れてピークとなりました。
CIのピーク(D)と株価のピーク(D')がズレた原因は、今回の株価上昇の主原因が「外需」によるものであったためでしょう。内需は停滞したままで回復しなかったが、一部の輸出を得意とする企業は世界景気の拡大に乗って大きな利益を得ました(例えばトヨタ・コマツ・信越化・イビデン・新日鉄・ダイキン・キャノン・京セラ・村田・任天堂など)。

これに加えて資源高による石油株・非鉄株や海上運賃高騰による海運株の株価が上昇し、CI先行指数と株価のタイムラグが発生したと考えられます。しかし米国景気がサブプライムを契機として縮小方向に向かった今では、世界の景気拡大が続くはずはありません。


日本の株価の大勢波動は下降波動に入ったといってよいでしょう(TOPIXは下降波動が確認されたが、日経平均は14045円を下回るまでは未確認)。

来年からは「株価の大勢波動は下降波動である」という認識のものとに株式投資をする必要があります。

大勢波動が下降波動のときは、@株価はどういうことになるのか?、Aどういう投資のしかたをしたらよいのか? を明日から述べようと思います。

なお「日経+CI先行・一致」を描画するときは、(右図)グラフ画面のメニューの「日週」→「途中足を計算」のチェックマークを消してください(「途中足を計算」をクリックすればチェックマークが消えます)。


(07.12.18) TOPIX 1469P(-2)  日経平均 15207円(-41)   20.6億株 (2兆6185億円)



NYダウは13167ドル(-172)と下落して200日線を割り込む。

東京市場は続落するも下げ渋って、小幅安で終わる。

TOPIX・日経平均ともに、逆張りの買いマークがでましたが、昨日いったように、このマークではまだ小波動のボトムとはいえません。

現在のところ小波動のボトムらしさは、@新安値の、A陽線、B逆張りの買いマークがでた、というところで3ポイントでしかありません。明日、C9日順位相関が-80以下になってもまだ4ポイント。やはり本当の小波動のボトムは木曜日以降に出ると思われます。


大勢波動は、景気循環が原因で発生します。図は1989年〜2007年までの19年間の景気循環と株価の大勢波動です。

景気循環の「山」・「谷」に(a,b,c,d,e,f,g')の符号を振っています。(g')はまだ確定していません。

株価(月足)のピーク・ボトムに(A,B,C,D,E,F,G')の符号を振っています。基本的には株価のピーク・ボトムは景気の山・谷に先行します。今回の景気循環の谷→山(f→g')に対応するのが、株価の大勢波動の(F→G')です。

この大勢波動の期間は46か月でした。約4年間は株価が上昇したわけです。


上図の(F→G')の46か月を週足データで見ると右図のようになります。

(F→G')の大勢上昇波動の中には(F→A1)、(a1→A2)、(a2→A3)という3つの中勢上昇波動が含まれていることがわかります。3つの中勢上昇波動の直後には(A1→a1)、(A2→a2)、(A3→a3)の3つの中勢下降波動があります。

(F→G')は大勢上昇波動であったので、3つの中勢上昇波動((F→A1)、(a1→A2)、(a2→A3))は中勢下降波動((A1→a1)、(A2→a2)、(A3→a3))に比べて、@上昇幅が大きく、A上昇期間が長く、なっています。 これが大勢上昇波動に含まれる中勢波動の特徴です。

大勢波動が下降波動になったときは、この逆の特徴(中勢上昇波動の@上昇幅は小さく、A上昇期間は短い。中勢下降波動のB下落幅は大きく、C下降期間は長い)になります。

現在の株価は(A3,G')をピークとして下降しています。中勢下降波動になっています。しかし中勢下降波動になったら買ってはいけない、ということではありません。(A1→a1)や(A2→a2)は中勢下降波動でした。(a1)の近辺で株式を買っていれば、その後(a1→A2)という大きな中勢上昇波動で利益することができました。(a2)の近辺で株式を買っていれば、その後の(a2→A3)の中勢上昇波動で利益することができました。

(A1→a1)(A2→a2)の中勢下降波動は次の中勢上昇波動に繋がりましたが、現在の中勢下降波動(A3→a3)の先に、4つ目の中勢上昇波動が残っているのかどうかが大きな問題です。つまりは「まだ大勢波動は上昇中であるのか、大勢波動は下降に転じたのか」の判断によって、現在の株価水準は「買いである」・「売りである」という相反する結論がでます。中勢下降波動を基準にして判断するならば
  1. (A3→a3)の中勢下降波動の期間は39週、現在まで43週と非常に長期間である。(A1→a1)は3週、(A2→a2)は9週と短期間だった。

  2. (A3→a3)の中勢下降波動の下落幅は3631円(-19.9%)と下げ幅が大きい。(A1→a1)は1706円(-14.0%)、(A2→a2)は3518円(-20.0%)だった。

  3. 52週線(緑色)と株価のカイリを見ると、a1,a2は52週線を大きく下回ることはなかったが、a3では52週線を大きく下回り、またこの20週間のうち19週は52週線より下回ったままである。
今回の(A3→a3)の中勢下降波動は、過去の(A1→a1)(A2→a2)の中勢下降波動に比べて、下げ幅・下げ期間ともに大きく、大勢波動はほぼ「下降波動に転じている」といえます。これはまだ状況証拠です。誰でもが「大勢波動は下降波動になった」とわかるのは、株価が(a2)の先の中勢下降波動の安値を下回ったときです。(日経平均のa2の水準は14045円なのでまだ下回っていないが、TOPIXのa2は1439Pであり、すでに11月に1417Pの安値を出して下回っている)


(07.12.19) TOPIX 1456P(-12)  日経平均 15030円(-177)   17.7億株 (2兆2057億円)



NYダウは13232ドル(+65)と小反発するが、この2日間で350ドル下げたことを思えば、反発は20%にも満たない。

昨夜はサブプライムをうまく乗り切って逆に利益を上げたといわれるゴールドマン・サックスが市場のうわさに違わずよい決算を発表しましたが、今後の業績見通しが弱気であったことから、米国市場は反発できなかった。

東京市場は米国株が小反発したことから前場はやや強気がでましたが、後場からは先物市場が先導して下落。

いよいよ11月の安値を下回るのか、下回らずに下げ止まるのか、を見守る局面に入ってきました。(a)を下回れば来年の新春はかなり辛くなります。


「大勢波動の解説」の続きです。
中勢上昇波動の(a2→A3)は、2003年5月から上昇を開始した大勢上昇波動に含まれる3番目の中勢上昇波動です。大勢波動・中勢波動・小勢波動(小波動)に分解して考えるのは以下のことを知るためです。
  1. 大勢波動は景気循環を原因とする。大勢波動は月足を見て決定する。

  2. 中勢波動は大勢波動を構成する。通常は上昇3波動と下降2波動からなる。中勢波動は週足と52週線から決定する。

    株価が中勢波動のボトムを下回ったときに、大勢波動が下降波動に入ったと判断する(前日の(a2)が中勢波動のボトムである)。

  3. 小勢波動(小波動)は、中勢波動を構成する。小勢波動は「中勢モデル波動」で表現されている波動である。

    厳密にいえば「小勢波動」とはモデル波動の図で(A,B,C,D,E,F,G,H)と符号を打っている波動で、基本的には75日平均線を中心にした波動です(最後の(G)が25日線を基準にしている)。

    「小波動」は「主な株価」が表示する小さい波動です。右図のピンク色の線ですが、必ずしも75日線や25日線に絡むものではありません。

    しかし小波動は小勢波動でもあることが多いので、HPでは中勢波動を構成する波動は「小波動」であるとして説明しています。
上図の(a2→A3)の中勢波動を構成する小波動を見ると、ピークは(B'→D→F→F'→A3)と順次高くなっています。ピークを切り上げています。ボトムは(a2→C'→E→E'→G)までは順次高く、ボトムを切り上げていますが、(I)の日に直前の小波動のボトムの(G)を下回りました。

中勢波動が「上昇波動」であると判断するのは、それを構成している小波動のピーク・ボトムが切り上がっているからです。(I)の日にボトムが切り下がったのですから、(I)の日からは中勢波動は「下降波動に転換したのではないか?」と思わねばなりません。

中勢下降波動になったことがハッキリするのは、モデル波動の(I→J→K)の時点です。つまり、
  1. 株価が(I)で75日線まで下落するが大きく75日線を割り込まずに、
  2. 25日線近辺まで反発して(J)となる。
  3. しかし75日線を下抜き、(I)をも下回った(この後(K)へ向かって下落する)。
ときに中勢波動は下降波動に転じたことが確実になります。ただ中勢波動が下降波動になったからといってガッカリすることはありません。大勢波動が上昇波動であるときの第1段目の中勢上昇波動の次の下降波動は(H→I→J→K)で下降が終わります(前日掲げた中勢波動の週足の(A1→a1)の下げがこれです)。また第2段目の中勢上昇波動の次の下降波動も(H→I→J→K)で下降が終わります(前日掲げた中勢波動の週足の(A2→a2)の下げがこれです)。

問題は、第3段目の中勢上昇波動(a2→A3)の次の下降波動です。これは(H→I→J→K)で下降波動が終わるとは限りません。むしろ中勢モデル波動の右半分の(H→I→J→K→L→M→N→A)まで下降することが多いといえます。


第3段目の中勢上昇波動(a2→A3)の後の中勢下降波動はどうなっているかを見てみましょう。
  1. A3(H)から75日線を少し割り込む(I)まで下落しました。

  2. この後25日線を少し上回る(J')まで反発。モデル波動の通りに動くならば、(J')から再下落をし、75日線を割り込み、先の小波動のボトムである(I)を下抜くはずでしたが、そうはなりませんでした。

  3. (J')から細かな小波動を切り上げて(H')まで上昇しました。しかし(H')はA3(H)を上回ることはありませんでした。つまり新しい小勢波動はできませんでした。

  4. (H')から株価は75日線を大きく割り込み(K)となり、
  5. 75日線を少し上回る(L)まで戻したものの、75日線を維持することができずに、
  6. 再下落し、(K)を下回る(M)まで下落。

  7. (M)からの戻りが25日線までで止まったなら(N)になるところでしたが、75日線まで戻したので(L)を繰り返すことになったので(L')としました。


TOPIXのグラフは上図の日経平均よりもモデル波動に近い動きでした。
  1. (J'→H')の上昇はモデル波動を逸脱していますが、(H')はA3より明らかに低く(I→H')の上昇は、時間をかけたが新しい波動になれなかったことが明瞭です。

  2. (K→L)の戻りも75日線で止まりました。大勢波動の基準である200日線まで到達しなかったことからも、大勢波動は下降波動になっていることの傍証になりました。
今後、グラフのどこに注目していくかですが、まずはモデル波動を手本にして、
  1. (M)を下抜いて新安値になるのかどうか。このときは中勢波動が上昇波動に転換するのは、来年以降になる。
  2. ともかくも(L')で75日まで戻っているので、(M)を下回らずに(L')を上回れば、中勢波動は上昇波動に転換する。
の2つです。ただ、もし(L')を上回って中勢上昇波動になっても、株価は大きく上昇はしないでしょう。200日線まで戻るのがせいぜいです。このことについては次回に述べます。


(07.12.20) TOPIX 1457P(+0)  日経平均 15031円(+1)   16.6億株 (1兆9952億円)



米国株はNYダウが13207ドル(-25)、ナスダックが2601P(+4)と小動き。

モルガン・スタンレーが9-11月期に1兆600億円の評価損を計上し、資本の毀損を補うために中国政府系ファンドから5700億円の出資を受け入れると発表。これは先のシティGと同じ構図です。

サブプライム関連で大きな損失をだすのは、@シティ、Aメリルリンチ、Bバンカメ、CモルガンS、DUBS あたりであるとされていましたが、9-11月決算までの損失の規模は今回のモルガンSでほぼ輪郭がきまりました。

あとは10-12月決算の@ABDが来年1月にどういう数字を出すのかですが、昨日の米国市場が大きく下げなかったように、損失の大きさに対するビックリ度はしだいに市場では小さくなっています(1兆円規模の損失がでても、アブダビとか中国が資本を出資することが明らかになった)。

東京市場はクリスマス前とあって、外国人の参加が減って出来高・売買高ともに小さく膠着状態。NYダウと日経平均の小波動の動きは同じです。銘柄名と株価の目盛りを隠してグラフを見ると(d→e→d→c→b→a)の波動はソックリで、その結果、9日順位相関・25日順位相関の形も日米の差はありません。どちらが米国でどちらが日本の株価であるの判別はできないほどです。

NYダウ(米国株)と日経平均(日本株)の動きの大きな違いは、米国は200日線を挟んでの動きだが、日本株は完全に200日線より下での動きになっているという点にあります。いうまでもなく200日線は大勢波動の基準です。大勢波動は景気循環を原因とするので、米国は景気が後退するのか持ちこたえるのかの中間にあり、日本株は景気は後退(ないし停滞)するというのが株式市場の見方(予想)です。これがグラフに表現されています。


中勢波動のモデル図を今日も掲げます(株式投資においては中勢波動は最も重要な波動です)。大勢波動には、@中勢上昇波動とA中勢下降波動が交互に現れます。このとき、モデル波動の符号を使って中勢波動を表現すると、
  1. 1段目の上昇波動(A→B→C→D→E→F→G→H)があり、
  2. この反動である1回目の下降波動(H→I→J→K)が現れます。ここで調整を終わり、

  3. 2段目の上昇波動(A→B→C→D→E→F→G→H)が現れます。
  4. この反動である2回目の下降波動(H→I→J→K)で調整を終わり、

  5. 3段目の上昇波動(A→B→C→D→E→F→G→H)が現れます。
  6. この反動である下降波動が現れますが、(H→I→J→K)で調整を終わらずに、(H→I→J→K→L→M→N→A)と下降波動が伸びていくようだと、大勢上昇波動は終わったと判断します。
(ここでは大勢上昇波動には3段の中勢上昇波動があるとしましたが、大勢波動の時間や大きさを決定するのは「景気循環」であるので、いつも3段の中勢上昇波動になるわけではありません。2段で終わることもあります) 要は大勢波動が上昇中であれば、@中勢上昇波動は(A→H)まで伸び、A中勢下降波動は(H→K)で終わる。ということです。

大勢波動が下降波動であるときの中勢波動は、
  1. 1段目の下降波動(H→I→J→K→L→M→N→A)があり、
  2. この反動である1回目の上昇降波動(A→B→C→D)が現れます((A→B→C→D→E→F)まで伸びることもある)。ここで反発が終わり、

  3. 2段目の下降波動(H→I→J→K→L→M→N→A)が現れます。
  4. この反動である2回目の上昇波動(A→B→C→D)で反動高が終わり、

  5. 3段目の下降波動(H→I→J→K→L→M→N→A)が現れます。
  6. この反動高である上昇波動が現れますが、(A→B→C→D)で反動高が終わらずに、(A→B→C→D→E→F→G→H)へと上昇波動が伸びていくようだと、大勢下降波動は終わり、上昇波動に転換したと判断します。
以上のことを図にすると次のようになります。



上図で、中勢波動が上昇波動になったことがわかるのは赤○のところです。@株価が直前の小勢波動のピーク(B)を上抜いた日、あるいはA株価が初めて75日線を上回った日、です。
  1. 大勢上昇波動にあるときは、赤○の日から「買い」としても、その後波動のピークは(赤○→D→F→H)と上がっていくので、遅くありません。

  2. しかし大勢下降波動にあるときは、赤○の日に「買い」とすると、その後波動のピークは(赤○→D)で終わるので、買いで利益がでる値幅はわずかです。
中勢波動が下降波動になったことがわかるのは青●のところです。@株価が直前の小勢波動のボトム(I)を下抜いた日、あるいはA株価が初めて75日線を下回った日、です。
  1. 大勢上昇波動にあるときは、青●の日に「売り」とすると、その後波動のボトムは(青●→K)で終わるので、売りで利益がでる値幅はわずかです。

  2. しかし大勢下降波動にあるときは、青●の日から「売り」としても、その後波動のボトムは(青●→K→M→A)と下がっていくので、遅くありません。
現在の相場の局面は上図の緑色の○のあたりにあります。「買い」ではなかなか利益がでない時期になりつつあります。もしこの後も「買い」で利益を上げようとするならば、これまで以上に、
    @リスクの管理(損切りの基準)をしっかりして、
    Aややリスクの高い仕掛け(買い)をし、
    Bキメ細かな手仕舞い(利食い売り)を
せねばなりません。次回から《カナル24》を使ってこの@ABを満足する売買はどのようにすればよいのかを述べます。


(07.12.21) TOPIX 1469P(+11)  日経平均 15257円(+225)   19.8億株 (2兆4295億円)



米国株はNYダウが13245ドル(+38)と小動きながら、ナスダックは2640P(+39)と続伸し200線の上位に出る。

東京市場は出来高不足ながら、反発。しかしアヤ戻しの限界である9日線に戻れていません。ここ3日ほど下げ止まっているので買ってみようかという程度の買いです。

12月14日から大勢波動・中勢波動について述べています。最終的には、今起こりつつある「大勢下降波動」のときには『買い仕掛けをどういうやりかたで行えばよいのか』を述べるのが目的です。

ただ、他人に自分の思っていることを伝えることはナカナカ難しい。単語が人それぞれによって違う意味(イメージ)になっているからです。「波動」という言葉について、共通のイメージを共有できるようにするためにクドクドと大勢波動・中勢波動について述べてきましたが、まだ「序破急」でいえば「序」の段階です。

10回にわけてゆっくりと説明すれば、10日目にはどういう繋がりでこういう結論になったのかがわからなくなりそうだし、ポンポンポンと2〜3日で結論を出せば、そのときはわかったつもりになってもらっても長く記憶に残らないだろうし...


昨日述べたように、「買い」で最も利益がでるのは、「大勢波動が上昇波動のとき」です。この時期の中勢上昇波動は(A→B→C→D→E→F→G→H)まで伸びます。逆に中勢下降波動は(H→I→J→K)で終わるので、「売り」は不利です。

しかし大勢波動が下降波動になったときは、この反対になります。中勢下降波動は(H→I→J→K→L→M→N→A)と伸びるので、「売り」が最も利益を出します。逆に中勢上昇波動は(A→B→C→D)で終わるので、「買い」による利益は出にくく、下手をすればマイナスになることもあります。

[講座No.5] P型/Q型の買いの全解説で「買い」の仕掛けと手仕舞いのしかたについて述べました。講座では、条件表No.8「ピーク・ボトム切り上げP/Q」を使いました。この条件表は小波動が切り上がったときに「買いマーク」を出します。しかし買いマークがでたからといって全部が「買い」のチャンスではありません。買ってよい時期は、@大勢波動が上昇波動で、A中勢波動が上昇波動に転じたばかり、の時が最も有利です。以下のことをチェックする必要があります。
    @株価が200日線より上位にあれば、大勢波動は上昇波動であるとみなしてよい。
    A株価が75日線より上位にあれば、中勢波動は上昇波動であるとみなしてよい。
    B「買い」仕掛けをするときは、株価が200日または75日線より上位になければならない。
    C株価が最も高く、ついで25日線→75日線→200日線の位置関係にあるときは、中勢上昇波動の最後の局面なので「買わない」ほうがよい。
という点です。ただ「P型/Q型の買いの全解説」を書いた時期は2005年1月から4月にかけてです。この時期の大勢波動は上昇波動であったので、Bの「株価が200日線また75日線より上位にあること」のチェックはおろそかにしても済んでいました。「P型/Q型の買いの全解説」を書き始めた最初に掲げた8銘柄は次のものでした。

○で囲ってあるPまたはQの日に「買いマーク」がでますが、どの8銘柄も買いマークがでた日の株価(終値)は200日線または75日線より上位にありました。Bのチェックは必要ありませんでした。(それでも株価が200日線より下位にあるものや、200線が下向き(下降)であるものは、大きくは上昇していません)。以下に、買いマークが出た日の終値を基準にして60日(3か月)以内にどれほどの上昇をしたのかを掲げます。

  1. 2322「NECF」
    @株価は200日より下●
    A200日線は下降中● 
    B2160円→2330円 (+7.8%)

  2. 4088「エアW」
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中○ 
    B699円→795円 (+13.7%)


  3. 4215「タキロン」
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中○ 
    B481円→549円 (+14.1%)

  4. 4544「富士レビ」(みらかH)
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中○ 
    B1468円→1967円 (+40.0%)


  5. 5771「菱伸銅」
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中○ 
    B251円→324円 (+29.0%)

  6. 5975「東プレ」
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中○ 
    B792円→920円 (+16.1%)

    (この銘柄は後に条件表No.8の条件内容を少し変更したので、今の条件表No.8は買いマークを出さない)


  7. 6310「井関農」
    @株価は200日より下●
    A200日線は下降中● 
    B283円→339円 (+19.7%)

  8. 6967「新光電工」
    @株価は200日より上○
    A200日線は上昇中(横ばい)○
    B1033円→1250円 (+21.0%)

以上8銘柄の上昇率を見ると、やはり@株価が200日線より上位にあって、A200日線が上昇中のものがよいことがわかります。つまり大勢波動が上昇中の銘柄を「買う」ことです。その意味で執筆した2005年1月ころは「買い」のチャンスがいくらでもあった幸せな時期でした。

今や多くの銘柄は大勢波動が下降波動に転換しています。その中で「大勢上昇波動で、条件表No.8が買いマークを出す」ような銘柄はわずかです。条件表No.8「ピーク・ボトムP/Q」はナカナカ出番がありません。 多くの個人投資家は「買い」をメインにしています。「売り(カラ売り)」をされる方は多くありません。大勢波動が下降波動になった(なりつつある)とき、「買い」仕掛けしかできない「現金部門」の投資家が市場から離れていくのは正しい態度です。

こういう時期に「買い」仕掛けをするにはどうすればよいのか。それについて述べようとしていますが、その前に今日は「相場の原理原則」についての「P型/Q型の買いの全解説」の復習をしました。


(07.12.25) TOPIX 1496P(+26)  日経平均 15552円(+295)   14.1億株 (1兆6341億円)



NYダウは週末が13450ドル(+205)→昨夜は13549ドル(+98)と2日で300ドルほど上昇。ナスダックも2691P(+51)→2713P(+21)と5日連続して続伸。ともに75日線を回復する。

特にナスダックは2734Pを上抜けると、中勢上昇波動が上昇波動に戻るので、要注意。

東京市場は3連休中に海外株が堅調であったので、このギャップを埋めるべく上昇。ただし今日から海外はクリスマス休暇なので出来高は薄い。

大勢波動が下降波動にあるときの「買い」仕掛けのしかたについて述べようとしています。昨日は大勢上昇波動にあるときに、No.8「ピーク・ボトムP/Q」が買いマークを出した銘柄のグラフを見ました。この時代は、売買マークに従えば、ほとんどが利益がでる時期でした。

今日は「大勢下降波動」にあるときの条件表No.8の買いマークを見ましょう。最近(10日ほど前に)、No.8「ピーク・ボトムP/Q」が買いマークを出した銘柄のグラフを次に掲げます。
  1. 200日線より上位の位置にある銘柄は1つもありません。多くの銘柄は大勢波動が下降中です。
    株価が200日線を上回って定着するには、200日線が急角度で下げていては無理です。株価が75日線を上回ったとしても200日線を上回ることは極めて難しい。

  2. 一時的に75日線より上位になった銘柄がいくつかありますが、中勢波動のモデルの(A→B)へ戻った位置でそうなったものがほとんどです。
    75日線は急角度に下げているものが多く見られます。株価が75日線の上位に定着するためには、75日線が急角度で下げていては無理です(下降の角度が横ばいに近くなっていなければならない)。

  3. 平均線が高いほうから、200日線→75日線→25日線の順になっているものは、モデル波動の「大底(A)」が確定したことを確認しなければなりません。株価が75日線を超えても、中勢波動が上昇波動に転換したとはいえません。特に(A→B)の(B)で一時的的に75日線を超えたものは、次に(B→C)への下落があります。(C)が(A)よりも上位で止まるかどうかを確認する必要があります。


8銘柄の「買い」が出た日の様子(@株価が75日線より上位にあるか、A25日線・75日線・200日線の位置関係、B75日線の下降の角度、C200日線の下降の角度など)を見てみましょう。
  1. 1808「長谷工」は買いマークが出た日は、@株価が75日線よりはるかに下位にあり、A平均線は200日→75日→25日の順にあります。よって買いは不可。

  2. 2353「日本駐車」は買いマークが出た日は、@株価が75日線を超えているが、A平均線は200日→75日→25日の順にあります。(B→C)の下げを確認してから買い。

    実際には(D)へ上昇してしまったが、200日線は急角度(10日間で-3.6%の下落)なので、200日線まで戻ることはない。


  3. 3003「昭栄」は買いマークが出た日に、@株価が75日線より下位にあるので買えない。モデル波動の(A→B)の段階なので、(C)が確認できてから買い。

  4. 3004「神栄」も買いマークが出た日に、@株価が75日線より下位にあるので、買えない。モデル波動の(A→B)の段階なので、(C)が確認できてから買い。



  5. 3009「川島織」は買いマークが出た日は、@株価が75日線を超えているが、A平均線は200日→75日→25日の順にあります。(B→C)の下げを確認してから買い。

  6. 4205「ゼオン」は買いマークが出た日に、@株価が75日線より相当下位にあるので買えない。


  7. 6703「沖電気」は、1回目の買いマークが出た日は、@株価が75日線より下、2回目の買いマークは75日線を超えていたが、A平均線は200日→75日→25日の順にあります。(B→C)の下げが(A)より上位で止まることを確認してから買い。

  8. 4205「ゼオン」は買いマークが出た日に、@株価が75日線より相当下位にあるので買えない。
といったように、大勢波動が下降波動のときは、単に「小波動」が切り上がっただけでは「買い」になりません。特に平均線が上から順に200日線→75日線→25日線となっているものは、モデル波動で(A→B→C)までを確認する必要があります。


(07.12.26) TOPIX 1508P(+12)  日経平均 15653円(+100)   13.8億株 (1兆4411億円)



海外はクリスマスで休場。海外の参加者がなく、出来高・売買高ともに半日立会いと同じほどの水準まで低下する。

(A)グラフの足を見ると、@順上がりの3連続陽線で、A1本目と2本目は「窓空け」です。足だけを見ると「力強く上昇のスタートを切った」と見誤りそうになりますが、この出来高では足そのものが信用できません。

(B)5日ベクトルが10.0になると「行き過ぎ」になることが多いのですが、今日は9.7まで上昇しています。図の(p)は11.0、(q)は11.2です。明日も上昇すれば、そろそろ「戻り一杯」の可能性が大きくなります。

(C)出来高が薄いとどうなるか。日経先物の出来高が少ない日に●をつけ、グラフにabcdefの符号を打ちました。25日線より高い位置で出来高が薄い(b,d)は戻り一杯だが、(e)は上昇途中で一服して(d)まで上昇。

25日線より低い位置で出来高が薄かった(c,f)は、そこから上昇しています。だいたいは25日線より安いときの薄商いは反発の起点、25日線より高いときの薄商いは反落の起点です。今回の(a)も反落の起点になりかねません。

(次図)@大勢波動が上昇波動のときと下降波動のときでは、そこに含まれる中勢波動は大きく異なる。Aしたがって中勢波動を基準にして売買をするときは、そのやりかたは大きく違ってくる。ということを述べています。



大勢波動が上昇波動のときは条件表No.8の「ピーク・ボトム切り上げP/Q」のように小波動(正しくは小勢波動)が切り上がったことを確認してから買えば、@勝率は高くなるし、A利益の幅も大きくなります。

しかし大勢波動が下降波動になったときは、上昇幅が小さいので、@小波動の切り上げを確認して買うと、A利益幅は小さくなります。ときにはB買ったところが「戻り一杯」であったということもあります。波動の切り上げを確認していては遅いのです。

大勢波動が下降波動のときは、@空売りするのがベスト、A買いしかできない投資家は株式を持たないことがベターです。しかしBそれでも買いたいという向きには、リスクをよくよく認識し、リスクを管理できるのであれば、小波動の切り上げを確認せずに「買う」ことができる。ということをこれから述べようとしています。(大勢波動が下降波動のときに「買い」を勧めているのではありません)


上図のモデル波動の(A,b1,b2,B1,B2,B3)の局面で「買い」を出す条件表があります。右図の条件表No.9の「大底・吹き値売り」です。

これは1994年3月11日に設定した条件表です。「大底買い・吹き値売り」とタイトルをつけるが正しいのですが、当時そのようなタイトルをつけてしまったので、そのままにしています。今から13年前の条件表です。
  1. この条件表は「大底」といっているように、中勢波動の大底(中勢モデル波動のA)の近辺で買いマークを出すように設定したものです。
  2. この買い条件は簡単です。
    1)株価が75日平均線を下回ってから75日以上経過していること。
    2)株価と9日平均線のカイリ率が-5%より大きいこと。
    3)株価の42日A相対力指数が25以下であること。
    4)そのときに2.3.6.7の足型が出ること。(@窓空け陽線、Aタクリ足、B陽線つつみ上げ、C陰線はらみ)
    です。

  3. 《Qエンジン24》を使って、過去500日間(2年間)で、
  4. 東証1部の銘柄について、買いマークに従って買ったとき、どれだけの成績になったのかを調べてみましょう。


  5. このときの「売買ルール」は右図のものです。
  1. 条件表No.9が買いマークを出したら、翌日の始値で買う。

  2. 買って10日が経過したら、翌日の始値で手仕舞いする。

  3. 買って10日間のうちに、ザラバで+10%の利益がでたら「利食い」する。

  4. 買って10日間のうちに、ザラバで-20%の損失がでたら「損切り」する。


2年間の「検証」をしました。図には最近(2007年11月20日〜)の成績が出ています。

22回の買いをして、@利食いが12回、A時間切れが9回、B損切りが1回、です。これだけを見てもナカナカの成績であることがわかります。


全部の成績は図のようになっています。
  1. 全体では延べ346回の売買をした。うち勝ち(利益がでた)が227回、負け(損失がでた)が119回あった。

  2. 損益を通算すると、1回の売買で平均2.83%の利益になった。

  3. 勝率は65.6%。
  4. プロフィット・ファクター(利益額÷損失額の倍率)は2.14倍だった。

  5. 決済の内訳を見ると、@利食い(10%以上の利益)が134回(全体の38.7%)、A損切り(-20%の損失)が16回(全体の4.6%)だった。
こういうことがわかります。ユーザーはこの成績を基準にして、さらに成績を上げるにはどうすればよいのかを考えればよいのです。(この続きは明日へ)


(07.12.27) TOPIX 1499P(-8)  日経平均 15564円(-88)   13.7億株 (1兆5192億円)



NYダウは13551ドル(+2)、ナスダックも2724P(+10)と小動き。

東京市場は参加者が少なく、(A)薄商いで小安く終わる。 (B)東証1部の連結PERはひところは16.78倍まで下がり、妥当水準の16.50に近づいていましたが、この3日の反動高によって17.38倍まで戻りました。

私は、16.50倍を基準にして±1.00倍(15.50倍〜17.50倍)が現在の日本の妥当なPERの水準であると思っていますが、昨日のPERはこの範囲の上限に近くなり、割安感はありません。

昨日の続き(条件表No.9「大底買い」)です。 条件表No.9「大底・吹値売り」がどういう時期に買いマークを出したのかは《Qエンジン24》の「新規検証」→「売買時期グラフ」で見ることができます。


右図は2007年のグラフです。下部の棒グラフが、買いマークが出た個数です。2007年中で、同じ日に買いマークが10銘柄以上出た日は、11月の(Aとa)、9月の(B)、8月の(Cとcとc')の6日でした。

(A,B,C)の時期の株価は75日線よりはるかに下方にあり、条件表No.9が中勢モデル波動の「大底」であると判断したのは正しかったといえます。

ただし11月は(a)で買いマークを出し、(A)でもっと多くの買いマークを出しています。(A)のほうが小波動のボトムの14669円に近いので、あとから見れば、(a)の買いマークは早く出すぎていますが、(a)の時点ではそのことはわかりません。

同様に8月は(c',c,C)と3回の買いマークが集中した日があります。日経平均のグラフからはC→c→c'の順に買いマークは正しかったのですが、c'やcの時点では、この日が「大底」であると推測するしかありません。


2006年中に買いマークが多くでた日は6月の(D)でした。(D)の日には22銘柄に買いマークが出されましたが、22銘柄の全部が利益を出しています。

(e)の日は9銘柄しか買いマークが出ていませんが、やはり9銘柄全部が利益を出しています。

昨日、条件表No.9のこの500日間についての成績を掲げましたが、それは
  1. 346回の仕掛けで、227勝119敗。
  2. 平均2.83%の粗利益がでた。
  3. 勝率は65.6%。
  4. プロフィットFは2.14倍だった。
というものでした。条件表No.9は、株価が下落している真っ最中に買いマークを出します。これ以上の「逆張り」はありません。買いマークがピタリと当れば最高の買い仕掛けができますが、株価がさらに下げればあっという間に大きな損失がでます。 よほどこの売買マークの勝率が高くないと、なかなか買い仕掛けをすることはできません。

勝率を高める1つの方法は、売買マークが集中してでた日だけ仕掛けることです。2銘柄や3銘柄が買いとなったのでは買いません。例えば同じ日に10銘柄が買いマークを出したときに、そのうちのどれかの銘柄を買うとしましょう。 上の2図で10銘柄以上が買いマークを出した日をグラフで示しました。この成績は以下のようになります。
  1. (A) 07.11.20 14銘柄 (10勝4敗) 勝率71.4%、平均利益率 2.44%
  2. (a) 07.11.13 11銘柄 ( 7勝4敗) 勝率63.6%、平均利益率 1.40%
  3. (B) 07. 9.11 11銘柄 (10勝1敗) 勝率90.9%、平均利益率 4.65%
  4. (C) 07. 8.20 14銘柄 (13勝1敗) 勝率92.9%、平均利益率 7.59%
  5. (c) 07. 8.16 18銘柄 ( 7勝11敗) 勝率38.9%、平均利益率 0.09%
  6. (c') 07. 8.10 11銘柄 (9勝2敗) 勝率81.8%、平均利益率 4.34%
  7. (D) 07. 6. 9 22銘柄 (22勝0敗) 勝率100.0%、平均利益率 8.51%


(a)と(c)の成績が全体の成績(勝率65.6%、平均利益率65.6%)より劣りますが、この延べ101銘柄の成績は右図のようになります。( )内数字は全部の買いマークの成績。
  1. 10銘柄以上が買いマークを出した日に限って買ったなら、延べ101回の売買をした。うち勝ち(利益がでた)が78回、負け(損失がでた)が23回あった。

  2. 損益を通算すると、1回の売買で平均4.39%(2.83%)の利益になった。

  3. 勝率は77.2%(65.6%)。
  4. プロフィット・ファクター(利益額÷損失額の倍率)は4.57倍(2.14倍)だった。

  5. 決済の内訳を見ると、@利食い(10%以上の利益)が33回。全体の32.7%(38.7%)、A損切り(-20%の損失)が2回。全体の2.0%(4.6%)だった。
勝率は77.2%になり、プロフィットファクターは4.57倍になります。工夫しだいで、大勢波動が下降波動であるときでも「買い」仕掛けができる局面があります。


(07.12.28) TOPIX 1475P(-24)  日経平均 15307円(-256)   8.8億株 (1兆 829億円)


2007年の大納会となりました。TOPIXの今年の高値は2月27日の1823Pでしたが、これは2003年3月11日の770Pを安値とする4年間の大勢上昇波動のピークでもあったようです。



  1. 2月27日がピークだったと判明したのは、上図の(a)のあたりです。2月27日(1823P)から(X)3月5日の安値(1656 P)までの下げ波動は大きく、3月5日から8月1日までの約5か月間の株価の動きの全ては(1823P-1656P)の間に含まれていました。3月5日以来、1823Pを上回ることもできなかったし、1656Pを下回ることもできませんでした。5か月間の「保合い」となりました。

  2. 「保合い」が破裂したのは(a)の8月2日です。1656Pを下回る1642Pをつけました。同時にこの日は株価終値が200日線を2日連続して割り込んだ日です。

    200日線を割り込んで5日くらいはまだ200日線を回復する可能性がありましたが、(b)に至って75日線が200日線とデッドクロスします。デッドクロスしたことは致命的なことではありません。2004年10月25日〜2005年2月25日まで、2006年8月3日〜2007年1月11日の間で75日線は200日線より下方にありました。だが一応「株価が200日線を下回ったときは、大勢上昇波動が崩れかけているのではないか」と警戒すべきところです。


  3. 初めて200日線を下回った(a)から、75日線と200日線がデッドクロスした(b)までの間の安値は(Y)の1479Pでした。ここから株価は反発し、(Z)の75日線まで戻りました。この時点では「中勢モデル波動」の(A-B)であると推測できます。ついで(Z)からの反落が(Y)より上位で止まったならば、中勢波動は上昇波動に転じるという期待がありました。

  4. しかし(c)で株価は(Y)の水準を下抜き、中勢波動が上昇転換する期待は無くなりました。
    来年のことになりますが、図の(B)を上抜くようだと、中勢波動は上昇波動になります。しかしその後の(C→D)の上昇は知れています。200日線まで戻るのがせいぜいでしょう。
まずは、(B)を上回るかどうかが新春の焦点です(たぶんこれは難しいと思っています)。


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