TOPIXをどう見たか・判断したか (07年11月)

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(07.11.1) TOPIX 1635P(+15)  日経平均 16870円(+132)   20.7億株 (2兆9090億円)



昨日、米国の7-9月期のGDPが発表され、年率にして+3.9%の伸びという、にわかには信じられない数字が出てきました。同日、FOMCはFFレートを0.25%引き下げて4.50%へ。 2つの好材料から米国株は上昇。

それにしても+3.9%の伸びは意外も意外でした(市場の予想は3.1%だったとか)。日経新聞によれば1年半ぶりの高い伸び率です。

@住宅関連の雇用は早くから減少しているところへ、8月のサブプライム問題が出てA金融機関が雇用をカットし、B住宅価格の低下によってサブプライムローンの契約者は含み損を抱え、C原油価格によってガソリン代は高くなり、と消費によい影響があるはずはないと思っていました。ところが個人の消費支出は+3.0%の伸びであったというのだから、これもびっくり。4-6月期の個人消費支出の伸びは+1.4%でしたが、この7-9月期は上記の懸念材料にもかかわらず、米国人はサイフの紐を緩めに緩めたわけです。

グラフでは、(a)が先の高値の日で大きな上ヒゲ・下ヒゲのある陰線でした。明らかにこの水準は強弱感が対立し、弱気が勝った日でした。NYダウ・S&Pは、75日線の(b)まで下落ました。これは中勢のモデル波動どおりでした(中勢波動は75日線を中心にして動く)。

ナスダックだけは(A)の高値から(B)の25日線までしか下げなかったのは、押し目買いの意欲が強い、つまり市場は楽観人気であることを表現しました。昨日は2つの好材料によって米国株式は上昇したのですが、NYダウとS&Pは(a)の強弱感が対立したゾーンに首を突っ込んだだけで終わりましたが、ナスダックは(A)の高値を上回り、おそらくは中勢は動の最終の上昇局面(G→H)に入ったと思われます。


米国のGDPには驚きましたが、まだ驚くことがありました。WTI原油は一昨日89.72ドル(-3.81)の大幅下げをしたので、高値圏の「波乱」になった、このまま下落すれば25日線を下回るのではないかと思っていました。

ところが昨日は+4.15ドルの上昇をして94.53ドルで引けました。一昨日の値幅は4.13ドルでしたが、昨日は5.36ドルと拡大し、いよいよもって原油は「大波乱」の時期になりました。「波乱」というのは下手な予測はできない。どちらにブレるか予断はできないということです。

東京市場は、米国株式市場やWTI市場に比べるとおとなしい動き。TOPIXは75日・25日線の2つを超えました。日経平均は75日線を超えたが25日線は突破できず。今の局面では75日線は急角度で低下しているので、この株価水準を維持しておれば、いつかは75日線を突破することは可能です。しかし下げ続けている75日線を瞬間に上回ったとしても、直ちに中勢波動が上昇トレンドに転換したと判断はできません。少なくとも株価が連続して5日間は75日線を上抜いているという状況にならねばなりません。

さらに慎重に判断するならば、先の10月高値を上回るのを見て、中勢波動は上昇トレンドになったと判断し、その後の押し目を買うことができるようになります。


(07.11.2) TOPIX 1600P(-35)  日経平均 16517円(-352)   20.8億株 (3兆 444億円)



米国は一部証券会社がシティG・バンカメの投資判断を「売り」に引き下げたことや、原油高で最も潤うはずのエクソンの7-9月期決算がわるかったことから急落。

NYダウは13567ドル(-362)と先月10月19日の-366ドルに匹敵する大陰線となりました。

結局は10月11日のピークをつけた日の安値(a')13950ドルにタッチして、反落することになりましたが、これは10月11日のピーク(a)14198ドルは、しばらくは取り返せないということでしょう。

となるとすでに75日線まで押し戻されたNYダウはこのまま75日線水準を維持できるのかが焦点になります。たぶん@反動高の限界の(c)25日線までしか戻れなかった、Aその戻りはピークの日の安値(a')までだった、ということを思うと、75日線を割り込むことは必至でしょう。200日線までの下げがあってもおかしくない。

ナスダックも2794P(-64)と急落しましたが、まだ9日線の水準であり、25日線を下回っていません。NYダウとは大いに違うところです。


東京市場は米国株安から反落。足は、@一昨日の陽線から、A昨日の窓空け陽線になり、B今日は窓空け陰線になりました。

TOPIXや日経平均は、いまや前日の海外市況にサヤ寄せして寄り付くので「窓空け」はしょっちゅう起きるものとなりました。よって「窓空け」だから強いとか弱いとかはいえなくなっていますが、この3日の動きは昔だったら「宵の明星」といってピークの足型とされたものでした。

今日のところはまだ深刻なものではありませんが、NYダウが75日線を下抜いてくるようだと、前にいった《デンドラ24》の2番目・3番目の下値メドの16061円までの下げがあるかも知れない。


(07.11.5) TOPIX 1575P(-25)  日経平均 16268円(-248)   20.0億株 (2兆6613億円)



米国は10月の雇用統計が16.6万人の増加と発表されました。先日の7-9月期GDPが+3.9%であったのと同じくらい驚くほどのよい数字でした。

市場は8万人の増加と予想していましたが、この2倍以上もありました。もっとも8月の数字は当初は-0.4万人だったのが、翌月には8.9万人に修正され、今回はさらに9.3万人へ修正されています。当初発表された数字はそうしっかりしたものではありません。

これだけ予想を上回る統計値が出ても、NYダウはたいして上昇しません。GDPが発表されたのは(B)の大陰線の前日でした(同時にFFレートが0.25%引き下げられた)が、NYダウは+137ドルの上昇でしかなかった。翌日は(B)の大陰線で-362ドル安。(B)の翌日は雇用統計が発表された日ですが+27ドル高しかしていない。異常に高い経済統計の数値に反応していないのは、サブプライムによって金融機関に次々に新たな評価損が発生しているためです。

(A)は366ドル安、(B)は362ドル安の大陰線ですが、これは7月8月の(a)(b)とよく似た動きです。(a)は311ドル安、(b)は387ドル安です。(a)で75日線まで下げ、(b)では反動高の限界である25日線までしか戻れなかったのも、(A)(B)と同じです。 (a)(b)の後は200日線の水準の(c)まで下げましたが、今回の(A)(B)→(C)はどうなるのでしょうか。200日線まで下げてもおかしくはありません。


東京市場は続落。サブプライム関連で最も大きな損失を出したのは野村でした。損失額は約1400億円。今のところはメガバンクでも100億とか50億の損失のレベルでしかありません。

今次のサブプライムの影響は、入院が必要な罹病(欧米)をしたのと、突き指をしてサロンパスを貼っている(日本)ほどの差があります。

はからずもサブプライム問題によって、日本で最もグローバルな金融活動をしているのは野村であることが証明されました。ほかのメガバンクはまだリスクを取れない、リスクをコントロールできないのでサブプライムローンといったものには手が出なかった(今回はそれが幸いした)という状況でしょう。

となれば銀行は、国内向けの融資をして利ざやを稼ぐか、保険や投信を売って手数料を稼ぐかしかなく、内需株の位置づけから抜け出ることができません。日本のGDPは2%前後の伸び、物価上昇率は0%前後という現状では、内需関連の銘柄の株価が上昇する余地は少なく、往来相場(トレンドがない)に終始することになります。その間に海外の株安(特に米国と中国)があれば、新安値に陥り、その水準で再び往来相場になるという感じです。買って置きさえすれば利益がでるという状況ではありません。内需株は逆張りでないと利がでない時代にあります。


(07.11.6) TOPIX 1574P(-0)  日経平均 16249円(-19)   19.7億株 (2兆6515億円)



NYダウは金融株が売られて13543ドル(-51)と下落。珍しいことにザラバ安値は昨日も一昨日も13446ドルで一致する。これは先の安値13407ドルあるいは9月18日に335ドル高をした大陽線の安値13403ドルを意識した買い物が入っているためかと思います。

もしも13400ドルを下抜けることになると、昨日いったように200日線(13200ドルの水準)まで下げるのではないかと思っています。

ナスダックは2795P(-15)と小幅安。米国は先の7-9月のGDPや10月の雇用統計の数字がよかったし、ナスダック銘柄の7-9月期の業績が好調であったことから、9月までの景気は特に後退はしていないが、10月からはわからない。といった感じです。まあしかし金融機関が苦境になれば、金融に依存する企業の業績が苦しくなることは、日本の不良債権処理時において「貸し渋り」や「貸し剥がし」で見たとおりです。金融機関がダメージを受ければ、そのしわ寄せは借り手にやってきます。サブプライムにおける損失が全部表面化するまでは、米国市場(欧州もバブル的である)は落ち着かないのではなかろうか。

東京市場は安寄りするが、値ごろ感からの買いが入って前日比は変化なし。ただ今日の買いは「値ごろ感」からの買い物であって、PERからはまだ割高感はあります。図の(a)(b)はPERが17倍を割り込んで安値を出しました。現在はまだ18.07倍の水準にあります。決して日本株は割安になっているわけではありません。


ソフトバンクが昨日・今日と下げました。私は知っていなかったのですが、香港にソフトバンクが出資している「アリババ」なる会社が上場するという材料で上昇していたようでした。 それはグラフでは(f)からのことだろうと思います。

(e)までの上昇はホワイトプランの成功(「お前にはまだ早い」とかいう犬のCMは面白い)によって携帯の加入者が増加したのが材料だったかに思います。(個別の材料については疎いので間違っているかも知れない)

私は個別の材料を探してHPを探すことはしないので、グラフを見て判断するしかないのですが、《カナル基本》はソフトバンクについて右のようなグラフを提示していました。(a)と(b)での「突っ込み買い」の買いマーク、(c)の「標準の買いマーク」の3つが出てから、この株価は急上昇し、(d)で中勢モデル波動の基準である75日線を超えました。

特徴的な足型は(b)の「両抱き」です。底値圏で出れば底値を暗示しますが、この銘柄はそうはならず、なお半月間の下値固めをしました。

(c)の25日線を力強く上抜いてから、(d)の75日線を突破し、200日線を突破しと、その上昇スピードは、さすがに個人投資家の花であるソフトバンクの面目躍如たるものがありましたが、急上昇があれば急ブレーキがかかるところがやってきます。

急ブレーキがかかったと思われたのは上図の(e)の「両抱き」です。この足型はピークを暗示することが多いと思っています。その後ダラダラと下落しましたが、(f)で突如の大陽線が立ちました。 グラフで見る限り、この大陽線は「すでに下落をしようとしているのに、この下げは絶好の押し目買いのチャンスである」と思った買い手が買いあげたように思われました。だからこのHPでも10月30日に「化け線」ではないかといいました。


さて(f)の大陽線からは、香港上場の「アリババ」が材料できたが、この材料は今日で終わり、ソフトバンクは下落を始めました。

1日の値幅が5%以上あったとき、その日を重要ポイントとし、その日の安値(あるいは高値)を手仕舞いのメドにすることは、

講座 [1]  売買のしかた実況中継

講座 [2] 波動のピーク・ボトムの判断のしかた

講座 [3] 利を伸ばすには

で述べました。

ここで述べた基準によってソフトバンクを手仕舞いする基準は(m)(n)(o)(p)(q)と手仕舞いの基準を切り上げてきましたが、今は(q)の安値を「完全に」下回ったときがソフトバンクを手仕舞いするときです。


(07.11.7) TOPIX 1556P(-17)  日経平均 16096円(-152)   20.4億株 (2兆7434億円)



NYダウは13660ドル(+117)と反発するも、先日の362ドル安の1/3戻しに満たない。ナスダックも2825P(+30)と反発。

東京市場は海外高から高寄りするが、後場から下げる。オプションSQを控えて、先物の思惑が入った感じでした。

今日の下げがあっても、今のところ小波動のボトムらしさの確率は低い。もう少しでポイントが加算されそうなものはいくつかありますが、2〜3日かかりそう。それを順に見ると、
  1. 今日は新安値で(確定1P)。
  2. 9日順位相関は明後日くらいに-80割れをしそう(予定1P)
  3. 25日順位相関は今日-80以下になったので(確定2P目)
  4. 25日騰落レシオは81.5なので75まであと少し(予定2P目)


  5. 25日投資マインド指数は、24.7で、15以下になるのはもう少先(予定3P目)

  6. 逆張りの「日経平均用'96」は、終値が明日15877円以下になれば買いマークを出しますが、明日1日でここまで下げるかどうかは疑問。
ボトムらしさのポイントが確定しているのは2ポイントですが、2〜3日中にポイントになりそうなものが3Pあります。


これに加えて、《デンドラ24》の下値メドは16061円であることを07年10月23日にいいました。これが目前に迫ってきました。

ただ今日の下げによって、波動パタンが変化したので、新しい下値メドが生まれました。上から順に
  1. 16236円(すでに到達)

  2. 16061円(前回と同じ)

  3. 15887円(今回生まれた)

  4. 15188円(前回と同じ)
もともと16061円のメドは上から2つ目と3つ目(同じ水準)であったので、これが有力な下値のメドであるとしてきましたが、今日のザラバ安値16081円は、あと20円までに迫りました。

今回生まれたのは15887円ですから、大下げがあればこの水準までの下落があるかも知れないという受けとめかたでよいでしょう。値段的には今日の終値16096円から300円安があれば、当面の安値水準を出したと思ってよいのではなかろうか。


(07.11.8) TOPIX 1516P(-39)  日経平均 15771円(-325)   24.5億株 (3兆 465億円)



NYダウは10月19日に366ドル安→11月1日に362ドル安ときて、昨日は360ドル安の13300ドル。これによって75日線を割り込み、明日は200日線まで下げ、ここで止まることができるのかどうかが焦点です。

ナスダックも2748P(-76)と大幅な下落をしましたが、こちらは25日線を割り込んだが75日線のはるか上位にあります。中勢波動はなお上昇トレンドにあります。

米国株式市場の全体を最もよく表現しているのは「S&P500」です。(NYダウはたかだか30銘柄による指数であるし、ナスダックは市場への出入りが激しい新興株の指数です)。そのS&Pのグラフは最も悪く、昨日は200日線を割り込みました。これが定着するようだと、S&P→NYダウ→ナスダックの順に悪化することが予想され、米国市場は強気をいえなくなります。


東京市場は海外株安を受けて下げる。

昨日、小波動のボトムらしさのポイントを掲げました。昨日の時点では確定しているのは2ポイントだけでした。

あと5ポイント(@逆張りの買いマーク、A9日順位相関、B25日騰落レシオ、C25日投資マインド指数、Dデンドラの下値メド)のうちの3つくらいが2〜3日のうちに確定するのではないかと思っていましたが、今日の下げによって、いっぺんにポイントが確定しました。順に見ると、
  1. 今日は新安値で(確定1P)。
  2. 9日順位相関は-80割れ(確定2P目)
  3. 25日順位相関は昨日-80以下になっている(確定3P目)
  4. 逆張りの「日経平均用'96」が買いマークを出した(確定4P目)
  5. デンドラの昨日いった上から3番目の下値メドの15887円に到達した(確定5P目)

  6. 25日投資マインド指数は、13.5になった(確定6P目)

  7. 25日騰落レシオは72.6になった(確定7P目)
なんと小波動のボトムらしさの確率は7分になりました。今夜のNYがどこまで下値を出すのか。止まるのかにもよりますが、小波動のボトムらしさが6分を超えたときは、買いに分があります(小波動レベルでの話)。今日・明日が当面の安値になるのではないかと思います。

問題はそこからどれだけ戻る力があるのかです。9日線で止まるようだとこれは買い戻しによるものであり、25日線までだと目先の買い物だけです。25日線を超えて75日線に向かう動きがでないと、本調子とはいえません。


(07.11.9) TOPIX 1494P(-22)  日経平均 15583円(-188)   23.2億株 (3兆1439億円)



NYダウは13266ドル(-33)と下げ渋る。8月安値をつけた(K)と同じ下ヒゲ足となりました。

7月からのNYダウの波動を復習します。
  1. サブプライム問題がでて(J→K)へ大幅下げをしましたが、(K)は200日線で止まり、75日線まで戻ったので中勢のモデル波動の(L)になりました。

  2. この後株価が75日線を上回るようだと、中勢波動は上昇波動に転じることになります。(K)は大底の(A)になり、(L)は初動の(B)に変わります。そのためには、(b)は(K)を下回ってはならないし、その後75日線を上抜くことが必要です。

  3. 75日線を上抜いたのは(c)の大陽線です。この日はFFレートが0.5%引き下げられた日です。金利低下を好感して株価は一気に75日線を上抜き、(D)まで上昇しました。(D)は先の高値(H)を上回り、中勢波動は上昇トレンドにあることを表現しました。

  4. 次に75日線(E)まで下げるのはモデル波動の通りですが、この下げの材料は景気の後退懸念でした。(E)の安値は(c)の始値とほぼ同じであり、これで0.5%の金利引下げ(株式市場に対しての)効果は消えました。「金利が下がればなんとかなる」という米国市場の判断は間違いとはいえないが正しくもない、ということになりました。

  5. だがなお一段の金利引き下げの予想を材料にして(E→f)まで反発します。(f)の日がFFレートを0.25%引き下げた日です。この日は反動の限界である25日線までの戻りで終わりました。翌日は362ドル安となって、金利の引き下げを材料にしても株価は上昇しないことが明らかになりました。

  6. 昨日は(K)と同じように200日線を割り込むまで下げ、「たくり足」で終わりました。この後は(K→L)のように75日線まで戻ることができるのかが注目点です。


今日の東京市場は、1時間上昇→1時間下落(前引け)→1時間上昇→1時間下落(大引け)を2度重ねる。

順張りの売りと逆張りの買いが攻守ところを変えた動きでしたが、後場2時過ぎから、みずほ証券がサブプライム問題で1000億円の評価損を出すというニュースで下げて安値引けとなりました。

米国では4000億、1兆円、はてはGMの4兆5000億円の損失がでていることにくらべると、1000億円の損失はかわいいものです。(野村が1400億円の損、これに続くのはみずほ証の1000億ということで、日本の金融界でグローバル展開をしているのは、野村証とみずほ証であることがわかりました。)

しかしこの材料で株価は売られ、8月17日の安値に接近しました。TOPIXは1479P、日経平均は15262円が今年の安値です。TOPIXはあと15P、日経平均はあと320円ほどに近づきました。

8月17日の安値(A)を下回ると、これまで中勢波動は(A→B→C)となることを予定していましたが、これが全て崩壊します。(A)を割り込んだ瞬間から、「一からのスタート」を始めなければならなくなります。(その意味で、(A)は下回って欲しくない)


だが定点観測9銘柄のうちで、8月の安値を下回るものが出てきました。代表が5401「新日鉄」です。
  1. 75日線を下回ったのは(a)の日でしたが、この日は「最後の上昇波動のスタート」である(G)の水準を下回り、中勢波動は下降に転じたのでないかの疑念が出ました。これは株価が連続して5日間、75日線を下回ったので追認できました。

  2. その後、反動の限界である25日線(b)まで戻し、ついには75日線の(L)まで上昇します。ただ株価は5日連続して75日線を超えることはなかった。

  3. (L)から反落します。どこで止まるのかが焦点でした。(K)より上位で止まれば、中勢モデル波動の(A→B→C)が完成します。図の(K)は(A)に、(L)は(B)に変化します。(A→B→C)となれば、次に75日線を上回ると中勢波動は上昇トレンドになったのではないかの期待がでますが、そうはならなかった。

  4. 昨日(K)のザラバ安値700円を下回り、(K)は大底の(A)ではなかったことが判明しましたが、今日は続落してさらに安値を切り下げました。目下のとことは大底の(A)はいつ出るのかを探る状況です。


(07.11.12) TOPIX 1456P(-37)  日経平均 15197円(-386)   23.2億株 (3兆1439億円)



先週末の米国市場は、サブプライムによる追加の減損処理がまたまた出て下げる。NYダウは13042ドル(-223)。ナスダックは2627P(-68)。

この下げによって、NYダウは終値でも200日線を下抜き、ナスダックは75日線を下抜きました。

NYダウは今週中に200日線を上回らないと、大勢波動が下降トレンドに転じる可能性がでてきます。(8月の安値12517ドルを下回ると、大勢波動の下降トレンドになったとしてよい)。

ただ11月に入ってからの下げは急であるので、NYダウ・ナスダックともに、逆張りの条件表「日経平均用'96」は買いマークを出しました。リバウンドがあってよいところです。


東京市場は、先週末のNYで円が110円台になったことから売られる。

右図の右側は日経平均ですが、(a)の日に《デンドラ24》の下から2番目の下値メド15887円に到達したので、リバウンドがあるはずだと思っていましたが、翌日はみずほ証券がサブプライムがらみで1000億円の減損処理をするとかの悪材料がでて続落。

今日は大きなギャップを空けて寄り付き、デンドラの最も低い下値メドの15188円を軽く突破する15000円割れを見てから、15197円へ戻りました。

これによって8月17日の小波動のボトムを下回ったので、中勢波動が上昇トレンドに転じるかどうかの期待は消えました。モデル波動の大底(A)をこれからさぐることになります。

中勢波動が上昇トレンドに変わるためには、モデル波動の符号でいうと、@(A)から75日線まで戻って(B)になり、A(B)から反落して(C)となるが、この水準は(A)より上位で止まる、B(C)から上昇して75日線を完全に上抜く、という経過が必要です。ある程度の時間がかかります。年内にBまで進むことができるのかどうか、心許ない。

といっても小波動のリバウンドがないわけではありません。今日の足は、@窓空けの、A陰線で、B下ヒゲの長い足になりましたが、これは(a)で当面の安値ではないかと判断したときよりも強く小波動のボトムらしさを表現しています。

図の下の(c)は5日ベクトル(青色線)、(d)10日ベクトル(赤色線)です。今日の(c)は-16.6になっていますが、これは8月17日の-23.0や3月5日(上海株の急落の日)の-19.2に匹敵します。 また今日の(d)は-10.5ですが、8月17日の翌日の-10.7や3月7日の-11.2に匹敵します。ベクトルからは当面の安値圏に入ったといえます。

左側は「日経先物」のグラフです。今日の足はほぼ「十字足」といってよく、しかも下ヒゲが長いので、日経平均の(b)の足よりも強く安値らしさを表現しています。


(07.11.13) TOPIX 1454P(-1)  日経平均 15126円(-70)   22.1億株 (2兆8070億円)



NYダウは続落し12987ドル(-55)。ナスダックは2584P(+43)。

東京市場は強弱が対立し、200円幅で上昇・下落・上昇・下落を繰り返す。日経平均はザラバ安値は10円ほど更新したが、TOPIXは1P上位で止まる。この水準は大いに強弱のわかれるところであるようです。

グラフからは先週末からいっているように、リバウンドがあってよいところ。連結PERも昨日は16.71倍となって、妥当と思っている17.0倍を下回ってきました。


昨日、電話で質問された方は「上昇波動」と「上昇トレンド」を混乱されているようでした。今朝は、「今の株価は大勢波動ではどの位置にありますか?」の質問があり、これはメールで返事しました。その後別の方から電話があって「HPでは反発してよいところと書いてあるので、買い持ちしていてもよいですか?」と尋ねられました。

「反発(リバウンド)してよいところ」といったのは「小波動」の話です。中勢波動は下降トレンドに転じているのだから、持てば持つほど状況は悪化するので、リバウンドしたときに決着してくださいという思いだったのです。この方は中勢波動と小波動の区別がついていないようでした。

といっても、私も「小波動」「中勢波動」「大勢波動」「上昇波動」「下降波動」「上昇トレンド」「下降トレンド」の言葉を厳密に使っているわけではないので、このHPを読む方を混乱させたのかと反省しています。ちょうど「大勢波動」についてのよい質問があったので、ここから解説します。

まず、大勢波動というのは「景気循環」を原因とする波動です。景気循環は、いわゆる「景気がよい。景気が悪い。」というあれで、3〜5年の周期(拡張期は2〜3年・後退期は1〜3年)があります。 景気循環を知るには 総理府の景気基準日付 を見ればわかります。

目下の景気はどうなのかはコンポジット・インデックス(CI)の「グラフ」を見れば、景気が上向いたのか、下向きそうなのかをグラフで知ることができます。次図はCIのグラフです。


「大勢波動」は上図の「CI」によって生まれます。図の(イ→ロ)で大勢上昇波動が生まれ、(ロ→ハ)で大勢下降波動が生まれます。(ハ→ニ)の上昇波動→(ニ→ホ)の下降波動→(ホ→ヘ)の上昇波動→(ヘ→A)ときて下降波動が終わったのは2002年1月でした。

図の白色の時期は株式を買う時代であり、空色の部分は株式は売る(持たない)時代です。現在は(A)2002年1月以来の景気拡大期にあります(ありました)。2002年(金融機関のハードランディングの政治的な問題があったので、株価は2003年まで下落したが)からは株式は買い、これを持続すれば利益がでる時期でした。

2002年1月の(A)から株式はほぼ上昇してきましたが、2007年7月をピークに下落しています。CIには一致指数と先行指数があります(ほかに確認するための遅行指数もある)が、景気は一致指数で判断されます。で今回の景気拡大は(A)の2002年1月を底にして2007年8月まで66か月の拡大をしています(8月の一致指数は114.9で、9月は113.8へダウンしている)。これは戦後最長の景気拡大の期間です。

2003年から2007年にかけて株式を買って利益を上げることができたのは、こういう背景(景気拡大期)に乗っていたからです。しかし現在は「景気拡大期」が終焉するのではないかの現象がでています。材料的には、@サブプライムローン問題から米国景気の悪化、Aこれから派生する円高、B欧米の土地バブルの崩壊、Cアジア株式のバブルの崩壊がいつか、などなどですが、CIの先行指数はすでに昨年2006年5月(b)をピークにして下落しています。また一致指数は2007年8月(B)がピークのように思われます。ここから見ても株価の大勢波動は下降波動に入ったのではないかと思わなくてはなりません。

次に週足の日経平均を掲げます。平均線は52週平均です。


大勢波動を判断するには、「週足と52週(1年)の平均線」の関係を調べるのとがよいということは《カナル24》の「相場の見方ガイド」で述べています。図を見ると、
  1. 52週線より完全に下方にある(X)がバブル崩壊以来の最安値です。2003年4月のことです。ここから株価は52週線を上回り(a)に到達(2004年4月)します。大勢上昇波動は2003年4月から2004年4月まで12か月の上昇をしました(これは中勢波動のひとつである)。

  2. (a)から(A)にかけて下落し52週線を一瞬割り込みます。(2004年5月)

  3. そこから(b)2006年4月まで上昇します。これが大勢第2段目の上昇波動(これは中勢波動のひとつである)です。大勢波動が「上昇トレンド」に転換したのは(Y)の日です。ピーク(a)を切り上げ、しかもボトム(A)を下回ることがなかったからです。(Y)からは何もわからない、何も知らない投資家でも利益を得ることができる時代になったわけです。(Yからbの期間つまり2005年8月から2006年4月までに株式投資で儲けた人は、それは自分の株式投資の技量があったのではなく、時代の環境に助けられたと思ったほうがよい。)

  4. (b)から52週線を下回る(B)へ下落します。これはちょうど「ライブドア」(この泡沫の企業名を思い出すのに5分かかった)問題が発覚したときです。このとき(A→b)の上昇波動のうちの最後の上昇波動のスタートである(イ)の水準を下回ったので、この日に中勢波動は「下降波動」になったことがわかります。(下降トレンドではない)

  5. (B)から株価は回復し、(c。ザラバ高値でのピーク)ないし(c'。終値のピーク)まで上昇します。これは大勢波動の第3段の動きです。 すでにおわかりかと思いますが、大勢波動に含まれるのは中勢波動です。大勢波動は(X→C’)の動きであり、ここに(X→a)(A→b)(B→c')の中勢波動が入っているのです。

  6. さて、大勢波動が下降波動になったと確定するのは、(B)の安値14045円を下回ったときです。このようなことが起きれば、株式を買い持ちするなどはとんでもないことになります。大勢波動が下降波動に転じるということは、景気循環が「後退期」に入ったということです。景気の後退期は最短で9か月、平均的には1年半続きます。この間株式を買い持ちしていて、株価が下落しないはずはありません。
次図は最近の日足のグラフです。上図の同じ符号を日足にもつけて います。



  1. (B→c)が中勢「上昇波動」であったことは間違いありません。なんとなれば、Bからcまで「主な株価」の安値はことごとく切り上がっていました。ボトムが切り下がったのは(ホ)の水準です。ここで(B→c)の中勢上昇波動は終わったことがわかります。しかし中勢波動は第3段の上昇へ進みます。

  2. (c')でピークをつけたことは(ヘ)の水準を下回ったことで確認できます。さらに(ロ)(ハ)の水準を下抜くことになっては、(c')からの中勢波動は下降トレンドに転じたと誰でもが思うことです。

  3. ただこの水準ではまだ大勢波動はまだ「下降波動」になったとは判断できません。なぜならば中勢波動(3段目)のスタート時点の14045円を下回っていないからです。

  4. いまは中勢波動は完全に下降トレンドにあるが、大勢波動はまだ下降波動に転換していない。という位置にあります。(中勢波動が下降波動になった時点で買い持ちの株式は売却し、現金に買えておくのがよい)。今後大勢波動が下降波動に転じるならば、今後1年間、買値によっては5年10年の塩漬けを覚悟せねばなるまい。そうなればノンキに構えてはいられません。


(07.11.14) TOPIX 1497P(+42)  日経平均 15499円(+372)   20.7億株 (2兆6471億円)



NYダウは買戻しによって急反発し13307ドル(+319)。ナスダックも2673P(+89)と急反発。

ナスダックの上昇幅(+89P)というのは、私が持つデータ(毎日早朝に手入力している)ではこれまでで最大の上げ幅ですが、2002年にこれより大きい上昇があったそうです。

ともかくもナスダックは200日線割れを回避し、NYダウは200日線を回復したので、大勢波動が下降波動に転じるかどうかの危機は先送りになりました。(NYダウの大勢波動については次に述べています)

昨日の急反発は今のところは@売り方の買戻しによるものです。この戻りは9日平均線が限界ですから、まずは今夜(A)(B)が9日線まで戻すのかどうかを見なければなりません。これを突破すればA25日線までの戻りができるのかどうか、B75日線までの戻りができるのかどうか。となります。

75日線まで戻れば、中勢波動が上昇波動に転じる確率が5分5分になります。だから昨日の急反発を見て、米国市場が立ち直ったとは、まだまだいえません。


東京市場も米国株式と同じことがいえます。今日の上げは突っ込みに対するリバウンド(買戻し)の域を超えていません。

「買戻し」による上昇は9日線を限度とするので、明日は9日線まで戻るのかどうかが焦点です。日経平均の9日線は1日に150円〜180円の下げをしているので、明日の9日線の水準は15600〜15650円のあたりになるだろうと思いますが、ここまで続伸できるのかどうかが焦点です。

もし9日線を上回るなら、次は「反動高」の限界である25日線(おそらく16000円近辺)まで戻ることができるのかどうかが注目です。

ということで、9日線を超え、25日線を超え、75日線まで到達するには、前回(8月17日の安値から、初めて75日線に到達した10月3日まで)は1か月半を要しました。今回もうまくいけば75日線まで到達するかも知れませんが、その場面は年内にあるかどうかギリギリのところです。当然に、年内は確信を持って買うことはできません。また売りをする方は最低でも株価が25日線を上回っているものを狙うのがよいでしょう。(75日線まで戻って、なお小波動を切り上げていないものがベストです)

東京市場は米国株の行方しだいです。よって日経平均やTOPIXを見るよりも、NYダウ・SP500・ナスダックのグラフを調べることのほうが重要です。昨日は日経平均の大勢波動について解説しましたが、今日はNYダウについて述べます。



大勢波動を見るのは、@週足で、A52週(1年)平均線 を併用するのがよいということは昨日述べました。上図はNYダウの週足と52週平均線(緑色)です。グラフを見て1番にマークするのは、株価が52週平均線を下回った(上回った)ところです。図では
  1. (X)が52週線を下回ってからの最安値である。

  2. その後52週線を上回り(a)まで上昇したのが、大勢の上昇の1段目(X→aは中勢波動)

  3. (a→A')で52週線を下回り、さらに安い(A)まで下げたが、(A)は先の安値(X)よりはるかに上位にあるので、大勢上昇波動は壊れていません。

  4. (A→b)の上昇期間は短期間でした(約5か月)。しかしその後の下げで(B)は(A)を下回ることはなかった。大勢波動は上昇トレンドにあることを表現しました。(b→B)も短期間で終わり、

  5. (B→c)への第3段目の中勢上昇波動となります。(c→C)の下げによって株価は52週線を割り込みましたが、(C)は(B)より上位で止まりました。ここでも大勢波動は上昇トレンドにあることを表現しました。

  6. (C→d)は第4段目の中勢上昇波動です。これは(D)で52週線を割り込み、中勢波動は頓挫しましたが、(D)は(C)をはるかに上回る位置で止まっており、大勢波動が上昇中であることの揺らぎは皆無でした。

  7. (D→e)は小幅な上昇で終わりました。(e)から昨日は52週線を下回る下げを見せ、(D→e)の上昇が期間(たったの3か月。62日)であり、上昇幅もこれまでに比べて小さいことを表現しました。
NYダウは(D)の12517ドルを下回れば、2002年10月からの大勢波動は下降波動になったのではないか?の疑念がでてきます。現時点では12517ドルが最も重要な水準です。これを下回れば、世界の株価は下降トレンドに入るし、この水準を維持できれば(米国経済が復調するまでなんとかなる、といえます。


(07.11.15) TOPIX 1498P(+1)  日経平均 15396円(-103)   19.3億株 (2兆5101億円)



NYダウは小高く推移していたが、引け前30分から急落し13223ドル(-83)。ナスダックも急に値を消し2644P(-29)と下落。まあ昨日の上げ幅の1/3ほど下げただけなので、これをもって戻りが一杯であるとは、まだいえません。

東京市場も朝方は小高く推移していたが、後場から先物主導で下落。

TOPIXは(A)9日線まで戻って下げました。これはNYダウの(a)と同じです。今日で「買戻し」をエネルギーとする上昇は終わったようです。

焦点はこの後、先の安値を更新するのか、そうではなく25日線に向かって上昇するのかです。(たぶん25日線までの戻りがあると思う)


定点観測9銘柄について、株価が9日線・25日線・75日線のどこまで戻ってかを見て、中勢波動のどの局面にあるのかを推定してみましょう。

1812「鹿島」は(a)が新安値であり、9日線まで戻っていないので、まだ中勢波動の大底(A)がでたかどうかはわかりません。

5401「新日鉄」は(a)が新安値であり、今日は(b)9日線まで戻りましたが、これは買戻しによるものです。この後(a)を下抜くのか、あるいは25日線まで戻るのかを見る必要があります。

5713「住友鉱」は(a)が新安値であり、今日は(b)9日線を上回り、200日線近くまで戻りました。この水準は25日・75日・200日が収束している水準なので、これを上抜けば、中勢波動は上昇波動に転じる可能性がでてきます。


6758「ソニー」は(A→B→C)を振りましたが、最も安い株価は(A)5100円より2か月前に5050円というのがあります。よって、本当は5050円が(A)なのですが、最近の(A→B)で75日線まで戻り、(B→C)の反落では(A)5100円を下回りませんでした。

すでに5050円で下値がでていることがわかります。今日は(b)25日線まで戻りましたが、75日線を上抜いてくるなら、中勢波動は上昇波動に変わる可能性がでてきました。

7203「トヨタ」は(A)5950円が最安値。最近の(A→B)で75日線まで戻り、(B→C)の反落では(C)5960円となって(A)より上位で止まりました。今日は買い戻しの限界である9日線までの戻りとなっていますが、25日線は指呼の間にあります。25日線を越え、75日線を上抜いてくるなら、中勢波動は上昇波動に変わる可能性がでてきました。

8411「みずほ」は(a)が新安値であり、今日は(b)9日線まで戻りました。これは買戻しによるものです。この後(a)を下抜くのか、あるいは25日線まで戻るのかを見る必要があります。


8604「野村」は(A'→B'→C')を振りました。ザラバベースでは(A')1819円の1か月前に(A)1726円という安値を出して、(A)から75日線まで戻って(B)となっています。(B)からの下落したのが(A')でした。

(A')ないし(a)は(A)より上位にあり、(A)1726円が大底であったことは間違いないでしょう。今後(b)が75日線を超えてくると、中勢波動は上昇波動に変わる可能性があります。おそらく野村はソフトバンクを除く8銘柄のうちで、(中勢波動が上昇に転換する)最も有力な位置にあります。

9432「NTT」の(a)492円は最安値ではありません。3か月前の8月17日に481円の安値を出しており、今回の株価下落によっても新安値になることはありませんでした。たぶん75日線を近々回復するのではないか。

9984「ソフトバンク」はほかの8銘柄が200日線・75日線の下にあるのに、唯一75日線を上回っています。モデル波動の(D→E→F)を振りましたが、(E)の大陽線(安値2450円)を終値で下回るようだと、中勢波動は下降波動に転じます。


(07.11.16) TOPIX 1471P(-27)  日経平均 15154円(-241)   18.2億株 (2兆2857億円)



NYダウは13110ドル(-120)と続落。ナスダックも続落して2618P(-25)。

《デンドラ24》の4%波動によるNYダウの下値メドは
  1. 13173ドル
  2. 13031ドル
  3. 12464ドル
  4. 12323ドル
となっています。11月12日のザラバ安値12981ドルが(b)13031ドルに対応しており、この水準でいったんは止まってよいかと思っていますが、もし12981ドルを下抜けると、次は(c)12464ドルしかメドがありません。この水準は8月中旬の安値12517ドルを下回る水準です。

11月14日にいったように、NYダウが12517ドルを下回るようだと、2002年10月を底にして5年間上昇してきた大勢上昇波動が、下降波動に転じたのではないかの疑念がでてきます。そうなれば大変なことです。

当然に下げるときは一気に12464ドルを目指すのではなく、12517ドルを意識して、12500ドル水準で揉み合うと思いますが、そうならないためには(b)13031ドル(ないしザラバ安値の12981ドル)を下回らないことです。これが喫緊の焦点です。


東京市場は海外安+110円台の円高となって下げる。後場に入るとアジア株(特に香港ハンセン)が大きく下げたのでさらに下げるが、15000円を割れなかったことから戻して引ける。

しかし出来高18億株、売買代金は2兆2000億円ということでは、買い物が入ったとはとうてい言えません。

日経平均を中勢モデル波動に比定すると、図のような符号になります。(K)は初めて75日線を割り込んだ安値です。(L)はそこから75日線まで戻ったところです。(L)で75日線を完全に上抜けば新しい中勢上昇波動に転じることができたのですが、(L)から再度の75日線割れとなりました。

先の安値(K)を下回ったところから(M)が始まります。現在(M)と符号を打ったところはまだ(M)と確定しているわけではありません。今後のコースは3つあります。
  1. 明日からさらに下落していく。
  2. 25日線の(N)まで戻るが、再下落してさらなる安値(A)に向かう
  3. 25日線の(N)まで戻り、さらに上昇して75日線の(B)まで上昇する。この場合は現在(M)としている位置は大底の(A)ではないか、となります。
私は、まずは(N)まで戻り、その後(B)となるのか(A)となるのかを見届ければよいと思っています。(M)が少々下落して安値を出しても、25日線の(N)まで戻らないと、更なる下落(A)となるのか、反発して(B)まで逝くのかを考える段階には至りません。


《デンドラ24》の4%波動による日経平均の下値メドを掲げます。
  1. 16061円
  2. 15188円
  3. 15188円
  4. 14316円
現在は上から2番目3番目の(b)(c)(同じ値段)の位置にあります。

もし、上図の@(M)がさらに下落するというのであれば、次の下値メドは14316円です。

A25日線まで戻るということであれば、当面は15188円が下値ですが、(N)から再下落した(A)まで下落するとなれば、やはり14316円を予定しておかねばなりません。ともかく現在の株価水準は重要な分岐点にあることは確かです。


(07.11.19) TOPIX 1456P(-15)  日経平均 15042円(-112)   19.1億株 (2兆2842億円)



NYダウは13176ドル(+66)と小反発。ナスダックも反発して2637P(+18)。

両指数ともいまのところ9日線までの戻りしかできてなく、反発力は弱いと思わざるをえません。

グラフは、先の安値(a)と9日線までの戻った(b)のちょうど中間の位置に株価があります。(b)を上抜けば、毎日40ドル程度低下してきている25日線までの戻りが期待できます。

逆に、(a)を下回るようなら少なくとも(a→b)の上げ幅と同じ幅の下げが、(a)からあると思っていたほうがよい(だいたい12583ドルくらい)でしょう。


東京市場の2指数も(a→b)の戻りの動きの中に含まれていますが、日経平均は、今にも(a)を下回るかのギリギリの位置まで下落してきました。

とにかく日本固有の買い材料がありません。土曜日の日経新聞によれば、2008年3月期の9月中間決算は経常益が+10.9%伸びたが、下期はわずかに+0.9%増の予想でしかありません。通期では+5.7%増になるようです。

これまでは経常の伸びは通期で+7〜8%かと思っていたので、妥当なPERは17.0倍だとしてきましたが、+5.7%の伸びしかできないということになれば16.3倍くらいを妥当なPERにせねばなりません。

16.3倍±1.0倍が許容範囲(15.3倍〜17.3倍)です。先週末の東証1部のPERは17.03倍であるので、今のPER水準は許容範囲内ではあるが、「やや割高」といえます。 ここからすると、もし株価が(b)を上回ってきても25日線までの戻りが一杯一杯でしょう。逆に(a)を下回るようなら500〜600円の下落(これがPER16.3倍の水準)を予定しておかねばなりません。


(07.11.20) TOPIX 1469P(+12)  日経平均 15211円(+168)   27.2億株 (3兆1098億円)



NYダウは12958ドル(-218)と大幅安して13000ドルを下回る。同時に(a-b)の大陽線の安値12975ドルをも下回って、(a-b)の買戻し(ショートカバー)に続く短期張りの買いは続かなかったことがわかりました。

結局(b)は9日線までの戻りしかできなかったので、小波動すら作ることができませんでした((a)で主な株価が表示されない)。

となると、昨日の(K)はどこまで下がるのかです。《デンドラ24》では次の下値のメドは12464ドルですが、ここまで一気に下げることはなく、(A)の安値12517ドルを意識した下げになるかと思います。まずは@(H→I)への下げの倍返しの12616ドル、Aついで(A)安値12517ドル、Bデンドラの12464ドルが順に下値のメドになりますが、Aの12517ドルを下回るようなら、米国株式の大勢波動は「下降波動」に転換する可能性が大きくなります。


東京市場は米国株が下げ止まらなかったことを嫌気し、さらに朝方の外国証券のオーダーが売り7000万株・買い2000万株(差し引き5000万株の売り越し)という大量の売りがでたことから、安く寄り付き、前場は-291円安まで下げる。

後場寄りは、香港ハンセン指数が大きく下落していたことからさらに下落すること思われましたが、そうはならず、反発。ここから急激な上昇となりました。ザラバ安値14751円から大引け前の高値15222円までなんと470円の上昇でした。

特に状況(景気後退懸念・サブプライム)が好転したわけではなく、「米国FRBが緊急の金利引下げをするのではないか」の話がでたのがキッカケのようでした。まあようやく買い戻しらしい買戻しが出たというところです(よって今日の上昇でも、買戻しの限界である9日線を上回っていない)。 この買戻しが、短期狙いの買いを誘発するかどうかは明日以降の動きを見届けねばわかりません(25日線まで戻れるかどうかを見届ける)。

規模の大小はありますが、買戻しが入ったときの「足」はどうなるのかのよい例がでたので、少し説明します(これは重要なことではありません。枝葉末節のことなので真剣に覚えることはありません)。 図の○で囲ったところが「差し込み線」と呼ばれるものです。7月以来、急落することが多かったので、abcdの4か所で「差し込み線」が出ています。


「差し込み線」とは、@前日の陰線の終値(b)より下放れて、A(a)で寄り付くが、B一転上昇して(b)に近い水準まで戻って、陽線となった線をいいます。寄り付き段階では悲観人気一色(下放れの現象)だったが、途中から突っ込み警戒感がでて、買戻しによって上昇して陽線になったという経過を表現しています。

で、この「差し込み線」の性格ですが、原因は「買戻し」によるものですから、買戻しの意向が強いと(A)、まあまあだと(B)、たいして買戻しが強くないと(C)のようになります。「買戻し」に加えて短期狙いの買いが入れば、図の右端の「つつみ上げ」になりますが、「差し込み線」はそこまで強くない。

「つつみ上げ」がでれば、当面の安値がでたのではないかと思ってよいところですが、「差し込み線」はそこまでいたらない。つまりは、@突っ込み警戒感はあるが、A下落を完全に打ち消すほどの上昇力もない、という中途半端な足型です。

古い相場師は「差し込み線」は、@基本は戻り売りであるが、A実際に売り仕掛けをするのは陽線の安値(c)を下回ったところからである。とごく常識的な判断をします。つまりは前日の陰線の高値を上抜けると「買い」であり、当日の陽線の安値を下回ると「売り」である。前日の陰線高値と当日の陽線安値をどう突破するかを見て、売買のいずれかの判断をします。

上図を見ると、(d)は陽線安値1676Pを下回ったところから売ると1479Pまで下げる大当たり(日経平均で2000円の下げがあった)。(c)の陽線の安値1531Pを下回ったところから売ると。1506Pまでの下げで、たいした下げにはならなかった。(b)の陽線安値1561Pを下回ったところから売ると(a)の安値1420Pまで(日経平均では800円)下げる当たりです。

bcdの「差し込み線」は結果的に「売り」が正解でしたが、「差し込み線」がでたから「売り」ではなく、差し込み線の陽線の安値を下回ったことを確認して「売り」としたので正解だったことは重要です。

足型は絶対的なものではありません。その足型がなぜ出たのかを考え、その足型がどうなれば買いなのか売りなのかを考えて下さい。(単にXXの足が出たからどうだといった短絡的な結論をだしてはいけません。理屈にしたがって下さい。その点で「足型」は薬になることもあるが初心者には毒になることが多い)


(07.11.21) TOPIX 1438P(-30)  日経平均 14837円(-373)   21.7億株 (2兆7902億円)



NYダウはザラバ安値12839ドルまで下げるが13010ドル(+51)と小反発。

東京市場は、昨日の「米国が緊急に金利を引き下げる」の話がありましたが、実際には何事も起こらず。その反動安となりました。終値は年初来安値を更新。

現状のグラフは、
  1. 今年3月の安値16532円を下回った8月14日から中勢波動は下降波動に転換しています。

  2. さらに06年11月の安値15615円を、8月17日に割り込んで、駄目押しの確認をしました。

  3. しかし8月17日を安値として、10月には17488円と75日線まで戻り、この後の反落が8月17日の15262円より上位で止まるならば、再び中勢波動は上昇波動に転じる可能性がありました。

  4. その8月17日の15262円を下回ったのが11月12日のことです。これによって、中勢波動がすぐに上昇波動に転換するのは年内は難しいことがわかりました。

  5. 当面はこの中勢下降波動はどこまで下げるのかが問題ですが、《デンドラ24》からは14316円。妥当PERが16.3倍とするならば14400円あたりであるということは先日いいました。当面はこの14300〜14400円の水準が下値であるかと思っていますが、それが「大底」になるのかどうかはまた別の話です。
(d)外国証券のオーダー倍率は、0.57倍となりました。このデータを蓄積しはじめてから最も低い水準です。どれほど外国人投資家が急いで日本株を処分しているのかの現われです。


過去の低水準のオーダー倍率を見ると、2006年6月に0.63倍というのがあります。

  1. でオーダー倍率が0.75倍を割り込み、

  2. で株価は安値を出します(この日が0.63倍)。

  3. で0.75倍水準を越えたものの、まだ買戻しの限界である9日線を上回ったところです。

  4. オーダー倍率がイーブン(1.00倍)になったときが25日線まで戻った日で、ここから(e)を経て上昇に転じました。


次は2004年5月の0.66倍です。

  1. でオーダー倍率が0.75倍を割り込み、

  2. で株価は安値を出します(この日が0.66倍)。

  3. で0.75倍水準を越えたものの、まだ買戻しの限界である9日線を上回ったところです。

  4. オーダー倍率がイーブン(1.00倍)になったときでさえ25日線までの戻りはできていませんが、なんとか75日線を越す水準まで戻ることができました。


次は2003年3月の0.65倍です。2002年2月には景気は底打ちしていましたが、小泉政権は銀行を切り捨てるハードランディング方針を掲げ、これがもとで信用不安が増大し、2003年まで株価は下落しました。

  1. でオーダー倍率が0.75倍を割り込み、

  2. でさらに倍率は低下しましたが株価は安値とはならなかった(この日が0.65倍)。

  3. で0.75倍水準を超えたものの、75日線まで戻れず。

  4. で1989年のバブル崩壊以来の安値をつけます。しかし当時はこれが安値とは誰も思っていなかった。

  5. で1.00倍を超え、75日線まで上昇したのは「あまりにも悲観人気が高すぎた反動」でしょう。まだ小泉政権はハードランディング方針を転換していなかった。

  6. で大和銀の破綻が明らかになり、ここで政府は方針を大転換します。大和銀に「何もいわず、なにも咎めずに資金を注入する」ことを決定し、ここから株価が2007年には2.5倍になるスタートを切ります。
金融が不安定なときは株価は上昇しません。今回の下落は米国のサブプライムローン問題に端を発していますが、これについて当時、私が知ることはわずかでした。しかし2007年1月15日に以下のことをいいました。
『米国のことはよくわからないながらいいますが、先日米国の某証券大手の昨年の社員の平均年収が7000万円だったとかの記事がありました。一社員が東証上企業のトップの年収と同じか、それ以上の収入を得ることができる相場環境がそう長く続くはずはありません。』
米国証券マンの異常に過大な報酬はサブプライムという詐欺的な証券化によって得たものであることが今にしてわかります。この問題はそうたやすく解決できることではないでしょう。

今は買い玉(株式を持つ)ことは不利な時期になっています。このHPでは中勢波動が下降波動に転じたことは8月以来何度もいいましたが、それでもなお株式を保有している方があると思います。人は自分が思ったとおりにしか行動はできません。それはしかたのないことです。間違ったら「間違っていた」と判断し株式を売却して、現金(それは初期の投資金額に比べると半減しているでしょう)に替えて、次の買いチャンスを待つしかありせん。

次の買いチャンスはいつか?と聞かれるたら。上図の4枚のグラフに答えがあります。考えてみて下さい。


(07.11.22) TOPIX 1437P(-1)  日経平均 14888円(+51)   23.4億株 (2兆9434億円)



NYダウは12799ドル(-211)と下落。9日線を上回ることができないまま。

東京市場は、ダウが再三の13000ドル割れとなったことから安く始まるが、次第に戻る。ただし戻りは小幅。

今日から3連休、今夜の海外市場は休み、とあってとりあえずは悪い材料に悩まされずに済むと小休止したというところ。

ただいつまでホツと一服できるのかどうか。中国株(上海総合指数)は10月16日に史上最高値の6124Pをつけていましたが、今日は4969Pとなって、ついに5000Pを割り込み、高値から19%の下げになっています。

当初、@米国のサブプライム問題は軽微であるとの大方の見方でしたが、A米国の金融機関が1兆円規模の減損処理を始めだして、これは容易ならぬ事態であることが明らかになり、B米国経済は来年前半まではダメであるの予想になりました。 しかしまだ米国がこけてもECや中国が世界経済の好調を維持するとの期待があります。

だがCECの景気は縮んできているようだし、D中国も来年8月8日の北京オリンピックに向けて、オリンピックが終われば当面は過大となるであろう投資をしています。オリンピック終了とともに不況に陥った例は、東京・バルセロナ・ソウルなどいくらでもあるので、北京も同じことになる可能性が高い。その先がけが上海総合指数の-19%の下落ではなかろうか。 来年を考えると、@米国景気の鈍化、A日本の景気の停滞、B中国のバブルの頓挫、などあまりよいことはなさそうです。

TOPIXは時折反発するが9日線を突破することができません。要するに買い戻しによって小反発するが、翌日はもっと大きな戻り売り勢力によって押され、安値を更新するという毎日です。図でa,b,cの符号を振りましたが、8月のa'b'c'に当たります。ともかくd'のように25日線まで戻らないことには、今後株価が反発するという期待を抱くことはできないのが現状です。


図はTOPIXの週足です。52週平均線が緑色で描かれています。、だいたいが、株価が52週線を「上回って→下回る」のが中勢波動と思ってください。 図では
  1. 2003年4月の(X)で大勢波動の大底を出し、(a)まで上昇(中勢の第1段目の上昇)。

  2. (a→A)へ反落して、52週線を割り込み、

  3. (A→b)へ上昇(中勢の第2段目の上昇)。

  4. (b→B)へ反落して、52週線を割り込み、

  5. (B→c)へ上昇(中勢の第3段目の上昇)。

  6. この間は(A)の安値、(B)の安値を下回ることが無かったのですが、今週(C)で(B)の安値を下回りました。 これによって(B→c)の上昇波動は否定されたことになります。ということは、TOPIXは「大勢波動が下降波動に転換した」ということです。
大勢波動は景気循環に依存するということは11月14日にいいました。TOPIXは日本の景気が後退(そうでなくても停滞)することを織り込み始めたといえます。そうなれば、株式を持てば持つほど損失が出ることになります。来年も株式を保有しておくのがよいのか、現金に替えておくのがよいのかを決断する時期であると思います。


(07.11.26) TOPIX 1467P(-1)  日経平均 14888円(+51)   23.4億株 (2兆9434億円)



先週末のNYダウは12980ドル(+181)と反発。しかし前日の-211ドル安を取り戻すことはできず、9日線を上回ることもできず。

ナスダックも2596P(+34)と反発。こちらは前日の-34P安を取り戻すが、9日線には戻れず。

9日線にはいずれ戻るにしても、まだ25日線が高い位置にあり、これが下降してこないことには、反動の限界である25日線には時間がかかります。

当面はNYダウ(a)の200日線まで戻ることができるのか、ナスダックは(b)の75日線まで戻ることができるのかを注視。


週末の米国株が反発したこともあって東京市場は反発。一時は中国ファンドが日本株式へ投資することを検討しているの報道があって、日経平均は+400円高まで上昇。

ただ、@円高は持続していること、A米国のクリスマス商戦はまだスタートしたばかりで、個人消費がどうなるのかの予断は許さないことから、戻り売りに押される。

結局はザラバでは9日線を上抜いたが、終値では9日線までで止まり、まだ「買い戻し」の段階を抜けることができません。投資意欲があるならば反動で25日線まで戻ってよいところですが、それには新規の買い手が現れないことには不可能です。

日本株でいま最も重要な視点は、外国人の売りが途切れるかどうかです。外国証券のオーダー倍率は、今日も(a)0.57倍と極端に低い位置にあります。これが(b)0.75倍を超え、(c)1.00倍になるまでは、外国人投資家の売りが終わったとはいえません。


(07.11.27) TOPIX 1478P(+11)  日経平均 15222円(+87)   23.3億株 (2兆9708億円)



NYダウは12743ドル(-237)と前日の反発を打ち消し、この下げ波動の新安値を更新。

東京市場では昼休みに米国シティGがアブダビ投資庁から75億ドルの出資を受け入れるとのニュースが入りましたが、これが今夜はどう評価されるのか。

グラフでは反発をしてもよい位置にきています。9日順位相関と25日順位相関がともに-80を割り込んでいるのは図のa,b,cです。

(a)は小波動のボトム(12517ドル)となり、(b)の翌日は大陽線(+319ドル高)になりましたが、翌日は9日線で抑えられて小波動のボトムにはなりませんでした。

(c)は昨日です。ちょうどシティのニュースもあるので、まずは反発すると思われますが、(a)のように小波動のボトムとなるのか、(b)のように反発は1日だけに終わるのか、を注視。


今日の東京市場は大波乱となりました。前引けは米国安と円高から-320円安でしたが、後場はシティのニュースで前引けより+400円近く高く寄り付きました。その後はやや戻り売りに押されたものの前日比プラスで終了。

9日線を終値で上回ったので、いちおうは「買戻し」+「短期狙いの買い」が入った感じです。

今日の反発によって、@直近の安値(a)の、Aその前の陰線の高値を終値が上回ったので、B(a)が小波動のボトムになる可能性が出てきました。(この判断のしかたは [講座2] 小波動のピーク・ボトムの判断のしかたのC「波動のボトムの判断について」およびD「反転の判断について」を参考にして下さい)

といってもそれは「小波動のボトムが出そう」ということであって、中勢波動のボトム(A)になるとはいえません。中勢波動のボトムであることが証明されるためには、25日線を超えて75日線まで到達することが必要です。今の状況ではまだ25日線を超えることは難しい。


(07.11.28) TOPIX 1475P(-3)  日経平均 15153円(-69)   19.7億株 (2兆4521億円)



27日に米国シティGがUAE(アラブ首長国連邦)から75億ドル(8100億円)の出資を導入すると報道されました。その日、米国市場はどのような反応を示すかが注目されていましたが、案外に上昇しなかった。

NYダウは12958ドル(+215)。この4日間は大陰線・大陽線の繰り返しですが、前日比では、-211ドル安→+181ドル高→-237ドル安→+215ドル高で、まだ下げの力のほうが大きい。昨日の反発によっても9日線を上回ることはできていません。


今日の東京市場は昨日のシティGの報道で、米国株式が大きく反発するだろうの予想から急転上昇しましたが、今日は小反落。

アブダビ投資庁の出資は約8100億円です。これによって資本の補強にはなりますが、それが十分な額であるのかどうかはまだわかりません。(だからNYはさほど上昇しなかった)。

例えば「みずほ」がどれだけ資本を補強したかを思い出して下さい。@1兆円の増資をし、A2.95兆円の公的資金を受け入れたのですから、約4兆円が必要であったわけです。

公的資金の注入額だけを見ても、三菱UFJが2.2兆円、三井住友が1.5兆円、「りそな」は3.1兆円でした。この4グループだけでも約10兆円の資本の補強を必要としました。

まあ日本のバブルは歴史に残るほどの強烈なバブルであったので、米国のサブプライムローンとは比較になりませんが、シティGの8100億円の補強では十分ではない、という米国市場の反応だったかに思います。


(07.11.29) TOPIX 1514P(+38)  日経平均 15513円(+359)   19.4億株 (2兆5871億円)



米国では、バンカメとシティGが経営統合するかの報道がされたことや金利引下げ期待から、米国株は大反発。

NYダウは13289ドル(+331)と続伸して、200日線を上回り、(b)25日線近くまで戻る。まずは(a)が小波動のボトムであったようですが、ここからが戻りが試されるところです。

週刊東洋経済の今週号によれば、サブプライム関連の損失額の多い順は、@シティG(1兆9400億円)、Aメリルリンチ(9800億円)、Bバンカメ(7200億円)、CモルガンS(5600億円)。

これは10月末での見通しです。来年になればさらに損失が膨らむようですが、@位のシテイGとB位のバンカメが経営統合というのは、日本のバブル崩壊によって資本が毀損した銀行どうし(富士銀・興銀・第一勧銀)が統合して「みずほF」になった経緯と同じです。統合のあとは大リストラがなされることになります。当然に景気にプラスになるわけはありません。

東京市場は米国株高とその結果として円高が修正されたことから反発。日経平均は(a)が小波動のボトムとなったようです。しかしまだ25日線まで戻れず、現状では「買戻し」に短期の買いが少し入ったという段階です。

外国証券のオーダーは11月になって初めて買い越しになりました。このためオーダー倍率は0.61倍と少しアップしましたが、最低でも0.75倍にならねば外国人売りの警戒を解くことはできません。


日経平均よりもTOPIXのほうが戻りが早くなっています。これは輸出に依存する有力企業を含む日経平均は、@なお米国景気に不安があること、A円高が定着しそうなことから反発力が小さい。

一方、@Aに関係の無い内需株(内需はAの円高は歓迎)を含むTOPIXのほうは、利回り採算にも乗っていて買いやすいためです。

グラフは(a)1417Pで小波動のボトムを出しました。今日は(b)25日線近くまで戻ったので、8月から10月にかけて(a'→b'→c'→B')となったのと同じ動きをする感じです。

今後は(c)まで反落するかはたいした問題ではありませんが、最終的に(B)の75日線まで戻ることができるのかが大きな焦点です。(B)75日線まで戻れないようだと、中勢波動は下降波動から抜け出せないことになります。


(07.11.30) TOPIX 1531P(+17)  日経平均 15680円(+166)   26.1億株 (3兆1195億円)



NYダウは13311ドル(+22)と小幅続伸して、25日線に到達。米国の経済指標はすべて悪くなっていますが、金利引下げ期待が株価を押し上げています。

10年国債利回りは、今年6月12日には5.30%でしたが、11月26日には3.84%まで下落し、今日は3.94%です。この5か月で約1.4%の下落をしています。

長期金利は、今後予想される(経済成長率+物価上昇率)を表現するものです。

米国の長期金利が3.94%ということは、市場は(インフレ率2.00%+経済成長率1.94%)あるいは(インフレ率2.50%+経済成長率1.44%)くらいのことを予想しているわけです。

日本の今日の10年国債の利回りは1.46%です。これは(インフレ率0.00%+経済成長率1.46%)くらいの予想でしょうか。いまや米国の経済成長率は日本に比べて特に高いという予想にはなっていません。この点からいえば、米国株式に投資したいと思う(米国以外の)投資家が増えるということはまずありません。

ましてや為替の影響を受けない日本の投資家にとっては、米国株を保有するのがよいのか日本株を保有するがよいのかの判断は5分5分です。(今年9月までなら、日本株を買うよりも米国株を買うほうがよかったが、今は米国株も日本株も同じ程度の成長率となった。)


東京市場は、通常は週末の今日は売買が減るのが普通ですが、月末のドレッシングによってか出来高・売買代金は大きくなりました。

日経平均のグラフからは次のことが指摘できます。
  1. 25日線まで戻った。(8月→10月の、A'→b'→c'→B')を今回もなぞりそうです。

  2. 10月で注目すべき最も重要なことは、(B')からの反落の程度でした。もし(C')が(A')よりも上位で止まるならば、中勢波動が上昇波動に転換することが期待できたのです。

  3. しかし(B')からの反落は(A')を下回ってしまい、(A')は中勢波動の「大底」ではないことがわかりました。

  4. 今回は(a)からの反発です。今は25日線の(b)までしか戻っていませんが、75日線の(B)まで戻ったときは、(a)が大底(A)になるのではないかの期待がでてきます。これは国内の投資家の買いだけでは無理でしょう。東証の売買シェアの60%を占める海外の投資家が「日本株」の買い方針に転換しないと実現しません。

  5. 75日線の(B)まで戻ったとして、その後(C)まで反落し、いよいよ再度の75日を突破することになれば、中勢波動は上昇波動に転換したのではないかの期待で出てきますが、そのためには「外国証券のオーダー倍率」が1.00倍に戻ることが必要でしょう。外国人の新規の買いが出てこないと、日経平均が75日線を超えることは困難です。


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