TOPIXをどう見たか・判断したか (07年10月)

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(07.10.1) TOPIX 1615P(+1)  日経平均 16845円(+60)   18.0億株 (2兆3007億円)



NYダウは13895ドル(-17)と小幅安。ナスダックも2701P(-8)と小幅安。

9月に日銀短観が発表されました。大企業製造業のDIは、6月(23)→9月(23)→12月予測(19)でした。6月時点で9月の予測は(22)だったのでややよかったというところですが、12月は(19)へ-4ポイント低下の予測です。

短観は材料にならず。スイスUBSが住宅ローン担保証券の減損処理を発表するとかで、一時、日経平均はマイナスへ。こちらのほうが材料になりました。結局は住宅ローン証券の評価替え(減損処理)は4000億円ほどであり、UBSとしてはさほどのダメージではなかったようです。

しかし米国住宅価格の下落はまだ序の口です。もともと返済能力に疑問符がつく借り手に、住宅価格の上昇を前提にして貸し出したのがサブプライムローンです。住宅価格が下落しだした現在となっては、かつて日本がそうなったように、金融機関が減損処理をするシリから評価損が発生し、改めて減損処理をせねばならない、という繰り返しの可能性はあります。


今日から2007年の後期に入りました。定点観測の9銘柄が中勢波動のどの位置にあるかを確かめておきましょう。
  1. 1812「鹿島」は25日線までの反発ができない。なお大底さぐりの途中です。

  2. 5401「新日鉄」は、中勢波動の基準である75日線まで戻って、反落しています。これからの下落は安値700円を下回ることはまずないでしょう。

    おそらくは200日線あるいは752円より上位で下げ止まり、再度の75日線超えをすると思いますが、買うのは75日線を連続して5日以上超えたのを確認してからでも遅くはありません。

  3. 5713「住友鉱」は75日線を超えています。中勢波動は上昇トレンドに転換したようですが、売りマークが出ているので、当面は反落でしょう。75日線で下落が止まればベスト。75日線を割り込んでも200日線までで止まれば買ってよい。

  4. 6758「ソニー」は25日線を超えて3日目です。75日線までの戻りが期待できますが、この期待は今度新規公開する「ソニーフィナンシャル」の期待によるもので、ソニー本体の業績を反映したものではありません。さほどよい動きではありません。

  5. 7203「トヨタ」は、小波動のボトムとピークを切り上げました。75日線までの戻りが期待できますが、すでに200日線は下降しているので、200日線を上抜いて大勢上昇トレンドに転換することは難しい。75日線で手仕舞いしてサヨナラがよい。

  6. 8411「みずほ」は7月中旬から25日線を連続して5日間超えることはなかった。25日線は反動高でしかありません。25日線を連続して5日間クリアしない限り買いにはなりません。(連続5日間クリアしても75日線まで戻れば手仕舞いです)

  7. 8604「野村」は6月中旬から25日線を連続して5日間超えることはなかった。すでに3か月間も25日線を超えていません。

    おそらくサブプライム問題で最も影響を受けた国内企業は野村だったのではないか。それは野村がグローバル化しているということで、悪いことではありません。むしろ野村が世界の土俵に上がっているという評価をせねばなりませんが、投資家の野村に対する警戒心は強いようです。

    25日線すら上抜けないようでは、むろん買えません。

  8. 9432「NTT」は9月初旬に75日線をクリアした後、いったんは75日線を下回っていましたが、ここへきて再び75日線を超えてきました。まだ小波動のボトムはでていませんが、先の高値549円を上回るのは必然でしょう。この後は大勢波動の基準である200日線(今は575円あたり)まで上昇しそうです。

  9. 9984「ソフトバンク」は7月中旬から25日線を連続して5日間超えることはなかった。今日で3日連続して25日線をクリアしています。5日連続して25日線を超えたならば、先の安値1951円は大底の値段となるのではないか。


(07.10.2) TOPIX 1639P(+23)  日経平均 17046円(+200)   20.2億株 (2兆5070億円)



NYダウは14087ドル(+191)と大きく上昇し、サブプライム問題発生以前の高値14021ドルを上抜いて新高値となりました。

これは私にとっては意外なことでした。昨日はスイスのUBSが4000億円の減損処理をし、米国のシティが7000億円弱の減損処理をしましたが、市場はこれをもってサブプライム問題は峠を越えたと判断しました。

はたしてそうなのか?日経新聞によれば、シティGの貸し倒れ損失は、LBO(買収資金)向け貸し出しが14億ドル、サププライム関係が13億ドルです。サブプライムよりもLBOのほうが大きい。

このことは過剰流動性を背景にして、安易にヘッジファンドにはLBO資金を、サブプライムで返済できるかどうかがあやぶまれる借り手に住宅資金を提供したということです。これがすでに解決ずみであるとは考えられないのですが、ともかく米国市場は「心配無用」の判断をしました。

グラフに中勢モデル波動の符号を打ちました。今は@大底の(A)から、A75日線まで戻った(B)、Bそこから反落して2番底を確認した(C)をへて、C75日線を再び上抜いた(D)の近辺にあります。

Dその後はいったん75日線まで反落して(E)をつける、というのがモデル波動です。(E)から(F)あるいは(E→F→G→H)で、《デンドラ24》の1番上の上値メドの1番上の14515円を目指すことになりますが、14515ドルにこのまま到達することは考えられません。まずは(D→E)の反落があるはずです。これが75日線より上位で止まれば米国株式は強い。75日線を割り込むようだと、上値メド14515ドルに到達することは難しい。と2つの想定をしています。

東京市場は米国株高を受けて高く始まるが、日中は約100円幅で横ばう。

しかし中勢モデル波動の1つの局面である75日線まで戻り、現在のところモデル波動の符号で(A→B)をつけました。

この後は反落があるのが普通です。いったんは(C)に下落して2番底の確認をせねばなりません。その後75日線を上回って、中勢波動が上昇トレンドに転換します。一般の投資家は、上昇トレンドに転換するまでは買わないほうがよい。

当面は(a)と(b)の幅が戻りの抵抗ラインです。(a)で38億株、(b)で31億株の押し目買いが入り、これがことごとく見込み違いになりました。当然の(a,b)で買った買い手の過半は戻り売りを出してきます。

(B→C)の反落は当然あるとして、次の(D)の株価水準が高くなるかは?(ハテナ)がつきます。理由の第一はすでに昨日の連結PERは18.17倍の株価水準にあることです。今期の業績の伸び率は現在の円レート115円が定着するならば、10%を超えることは難しいのではないか。そうなら妥当PERは17倍であり、18倍台(今日は18.30倍になったと思う)のPERはやや割高です。

第二の理由は米国株式は金利低下を期待して上昇しましたが、金利低下による株価上昇は、@米国景気の後退があって→A金利が引き下げられ→B株価が上昇するというのが順番でしょう。株価が最高値をつけているときにさらなる金利低下を期待するのはおかしい。この2つのことを思えば、現在の株価は出来すぎであると思わざるをえません。


(07.10.3) TOPIX 1664P(+24)  日経平均 17199円(+153)   21.9億株 (2兆8070億円)



NYダウは14047ドル(-40)と小反落。中古住宅の悪い統計がでたようですが、さほど響かなかった。

ナスダックは2747P(+6)と続伸。米国は金利引下げや流動性を厚く供給することによって信用不安を乗り切ったようですが、信用不安と業績の悪化はものが違います。

今週末に9月の雇用統計が発表されますが、これが8月に続いてマイナスになるのかどうか。

先日来金融機関は保有する有価証券の減損処理を先倒しで発表しています。10月後半から始まる決算発表時には評価損をどんどん出すはずです。これがどのくらいの規模になるのか。

さらには11月からサブプライムローンの金利がアップする契約が多いと聞いています。11月から新たな貸し倒れが増加しないのかどうか。まだまだサブプライム問題が解決したとは確認できません。

東京市場は日興コーディアルがシティGの完全子会社になるのニュースがでて、銀行・証券・保険・不動産を中心に続伸。TOPIXは75日線まで戻りました。 これによって中勢波動の(A→B)の波動が決まった感じです。この後は(C)まで反落するのが通常です。(C)の水準は、相場が強ければ25日線までで止まり、並であれば25日線を下回る。弱ければ今のところ大底だとしている(A)を割り込む、ということです。

今日のところは、(B)からさらに株価が上昇するとは考えていません。
  1. の出来高は38億株の水準です。このゾーンでの戻り売り圧力は強いと思われるし、
  2. 東証1部の連結PERは今日で18.50倍くらいまで上がったのではないか。これはすでに割高な水準です。(現在の円レートからすると17.0倍が妥当)
  3. で逆張りの売りマークが連日で出ています。



どのような銘柄であっても、中勢モデル波動の符号(A〜H)を当てはめてみるということは有益です。例えばNTTは(A→B→C)が確定し、(D)に向かって上昇しているところです。

(A)では3線の位置関係は、200日線→75日線→25日線→株価の順でしたが、こういう「絶不調」の時期に大底(A)がでます。

しかし買いのチャンスは(A)でも(B)でもありません。(B)から下落してきた(C)のあたり、あるいは75日線を再度上回ったピンク○のところです。

(C)での買いはどういうリスクとリターンがあるかというと、(A)は481円、(B)は549円の2つの数字を知っておけばよい。(A)と(B)の中間は515円です。515円で買うならば、@(A)の481円を下回ったときに損切りするので、リスクは34円(=515-481)です。Aリターンは、このまま中勢波動が上昇トレンドに転換するならば、当然に(B)の549円を上回るので、34円+α(=549-515)です。αはいくらになるかは不明ですが、この分だけリターンのほうが大きくなります。(C)は(A)と(B)の中間であるとして買えば有利な買い物になります。

(A)と(B)の中間の株価とは、(A→B)の上げ幅の半値押しにあたります。半値押しで買えばよいのです。このこと(リスクとリターンの関係)は古くから誰でもが気づいていたことで、「半値押し」が重視される理由です。

さてTOPIXの中勢波動の符号は(A→B)となったところです。TOPIXの買い場は(A→B)の上昇幅の「半値押し」の水準です。TOPIXの(A)は1479P、(B)は今日のところは1664Pであるので、半値押し水準は1571Pになります。今日の25日線が1574Pであるので、25日線をわずかに下回った水準が半値押し水準です。逆に見ればこの近辺までの反落があると予定していてよいのではないか。


(07.10.4) TOPIX 1655P(-8)  日経平均 17092円(-107)   20.1億株 (2兆7526億円)



NYダウは13968ドル(-79)と続落。ドイツ銀は3600億円の減損処理をしたそうですが、たいして響かず。7-9月期で減損処理が終わるのであれば悪材料が消えて「アク抜け」となりますが、10-12月期はどうなるのか。

今日の日経新聞によると9月の米国新車販売台数は前年比-2.9%のマイナスになったとか。さすがのトヨタも3か月連続で前年比マイナスになっているそうで、着実に米国の消費は落ちてきています。

ナスダックも2729P(-17)と反落。

東京市場は少し下げるが、75日線(昨日は17072円、今日は17058円)まで下げる(今日のザラバ安値は17043円)と押し目買いが入り、大きくは下げない。

日経平均は今日で75日線を上回ること2日目になりました(TOPIXは、昨日は上回ったが今日は下回った)。たった1日だけ75日線を上回ったからといって、株価が75日線をクリアし、75日線を下値の支持水準になったと判断するのはどうか(拙速である)と思いますが、とにかく市場は75日線まで株価が下がれば押し目買いがでて反発しました。

昨日もいったように、この局面は中勢波動の第1段の上昇です。まだ中勢波動が上昇トレンドに転換したわけではありません。


(07.10.5) TOPIX 1656P(+1)  日経平均 17065円(-27)   16.4億株 (2兆3491億円)



NYダウは13974ドル(+6)と小動き。今夜は9月の雇用統計が発表になります。これを見てからということだったのでしょう。

ナスダックも2733P(+4)と動かず。細かなことながら、(a)NYダウ・(b)ナスダックは2日続けてザラバ高値が切り下がりました。

小波動のピークでは、「ザラバ高値が2日連続切り下がり」の現象はよくでます。NYダウで指摘すると(a',a'')がそれです(主な株価の高値は表示されていないが)。ナスダックは(b'、b'')がそれです。

細かなことですが、当面の上昇が行きつかえたという表現です。なお小波動のピークらしさでは「新高値の陰線」それに続く「陰線の切り下がり」のほうが信頼性が高いと思っています。

東京市場は、3連休前、米国の9月の雇用統計の発表前とあって、商いも薄く小動きに終始する。

(A)銀行株の戻りによってTOPIXは5連続陽線となりましたが、ここ2日間は75日を終値で上回れず。

日経平均は今日で75日線を上回ること3日目になりましたが、NYダウと同じように「ザラバ高値が2日連続切り下がり」となっています。警戒すべき位置です。


ついでなのでソフトバンクの小波動のピークはどうだったかを見ると、みごとなほど「ザラバ高値が2日連続切り下がり」がでてピークを打っています(b,c,d,e,f)。

現在の(a)は逆に、ザラバ高値が7日連続して切り上がっている最中です。

まもなく株価は75日線に到達しますが、ここで「ザラバ高値が2日連続切り下がり」が出るのか、「新高値の陰線」が出るのか。


(07.10.9) TOPIX 1660P(+3)  日経平均 17159円(+94)   17.0億株 (2兆4218億円)



先週末に米国の9月の雇用統計が発表されました。8月の数字は4年ぶりにマイナスになるという危機感あふれる数字でした。

8月の雇用がマイナスになったのは、住宅バブルが弾けたために、@建設・住宅関係の雇用が悪化している、Aサブプライム問題で収益が悪化した金融関係の雇用が悪化している。のが原因であるとされてきました。

住宅価格がなお下落しているのであるから、9月の雇用統計はさらに悪化するのが当然でしたが、そうはならず。

ふたを開けてみれば、@8月の-4000人は89000人に修正されています。9月はこれより2万人ほど増加して11万人、の発表でした。 8月の雇用は-4000人が+89000人への修正です。天と地ほどの開きがあります。8月の雇用には9月の新学期に向けての教師の採用の5万人だかが抜けていたそうで、米国の統計もあてになりません。

予想外の雇用統計数値となったので、NYダウは14066ドル(+91)と反発。昨日は14043ドル(-22)と小反落しましたが、これで米国景気の急速な後退の懸念はなくなりました。とはいっても雇用者の増加が10万人では景気は快調とはいえません。8月も5万人の教師の採用があったればこそ89000人のプラスになったわけで、ジリジリと景気は後退していく道筋には違いないでしょう。 むしろ今回の雇用統計の数字が予想よりよかったことで、株式市場が歓迎するFOMCの一段の金利引下げは遠のいたのではなかろうか。


東京市場は、米国の雇用統計値がよかったことで、反発となりましたが、日本独自の材料はありません。むしろすでにPERが18.62倍まで買われていて、少々よい材料が出ても上昇しにくくなっていると思ったほうがよいのではないか。

10月後半から9月中間決算の発表が始まります。5月時点では今期の経常利益の伸びは4%〜5%の予想でしたが、どうなるのか。

当時の円相場は120円を超えていましたが、いまは116円(今日は117円台前半)どころです。これだけでも減益要因です。

さらにサブプライム問題によって金利が低下しています。東証1分の企業のメイン業種である銀行の収益は低下しているでしょう。米国も景気が急速に減退する懸念が薄れたというだけで、低下することは間違いないでしょう。 9月中間決算で、さほど目覚しい業績の上方修正があるようには思えませんから、現在のPER18.62倍を見ると、すでに株価上昇の余地は少ないのではないかと思っています。


定点観測の多くの銘柄が75日線近辺まで戻ってきました。いまのところ75日線の下にあるのは、@鹿島、Aトヨタ、Bみずほ、です。あとの6銘柄は75日線にからんできています。

75日線はこれを突破(5日連続して)すれば、株価は上昇トレンドになった。買ってもよい。と判断できる重要な水準です。多くの銘柄は1度は75日線まで戻っても、いったんは反落し、2番底を確認してから、再び75日線にチャレンジし、ようやく75日線を上抜いて、上昇トレンドに転換します。

最安値(大底)から一気に75日線を上抜いて上昇するのはマレです。

右図には75日線に到達した、あるいは少し超えたが上昇力が小さくなっている3銘柄です。昨日いった「新高値の陰線」が出ている上に「2日連続してザラバ高値の切り下がり」がでています。


一方、75日線まで戻し、あるいは戻しそうな銘柄も3銘柄あります。ザラバ高値は順次切り上がっており、この面では心配ありません。

ただこの3銘柄とも今日は「上ヒゲ」となったのは、この水準では戻り売りの圧力があることを表明しています。これをこなしていくには、一層の投資家が参加し買っていくほかはありませんが、そういう投資家であるのかどうか。

米国株高によってリスク許容度が大きくなる外国人投資家が買うのか、JQの反動高を背景にして個人投資家が買うのか。

「みずほ」や「野村」の上昇のしかたはそろそろ寸詰まり。ソフトバンクの「窓あけで上ヒゲ」というのは、参加者はおおむね、これら銘柄をあさりつくしたという感じがします。


(07.10.10) TOPIX 1658P(-1)  日経平均 17177円(+17)   16.9億株 (2兆2715億円)



米国はFOMC議事録が発表されました。金融当局はインフレ懸念よりも景気後退を重視していると市場は判断し、さらなる金利引下げを期待して、NYダウは14164ドル(+120)と続伸。

昨日もいいましたが、米国景気はジリジリと後退していく道筋をたどることは違いないようです。しかしだからといって直ちに金利が下げられることはないのではなかろうか。

そもそもサブプライム問題が発生したのは低金利が原因です。低金利で金がいくらでも集められるから返済不能な借り手に高金利で貸して、これのサヤを抜くという手法を思いつき、貸してみたが、住宅価格が下落しだしたために行き詰ったということでしょう。 米国市場はなんか楽観しすぎているようにおもわれてなりません。

東京市場はNYダウが市場最高値を更新したわりには伸びず。日本市場には目下のところ買う材料はありません。ただただ海外の株高によってグローバルな投資資金に余裕がでてくると、そのおこぼれをもって外国人が買いにくるのを待っているだけというでしょう。

中勢のモデル波動からすれば、75日線まで戻った今、いったんは反落して25日線まで、あるいは25日線を下回る水準まで下落して「2番底」を出すと思っていますが、なかなかそうはならない、米国・欧州・アジアの株価が堅調であるためです。いつか外国人買いが入ってくると期待しているために下げない。


だが小波動のピークらしさの確率はここへきて高くなりました。今日は
  1. 新高値の、
  2. 陰線となった、
  3. M9日順位相関はすでに+80以上になっており、
  4. 明日は25日順位相関が+80を超えるだろうし、
  5. 逆張りの売りマークはとっくに出ているし、
  6. 《デンドラ24》の当初の上値メド(今のメドは変化している)の下から3番目の17025円を上回っている。
今日のところは確率は5分だが、明日はC25日順位相関が+80になるので、より確率は高まります。さらにいえば25日投資マインド指数は、今日は79.1になっています。85以上で売りマークが出ますが、85以上になるのは半年以上株価が上昇して、市場の多くが楽観したときです。今は暴落後のことでもあり、そのような楽観人気となるわけはありません。投資マインド指数が85まで上昇するとは考えられません。

参考になるのが今年後半の戻り高値18297円をつけた前日の25日投資マインド指数です。このときは79.2でした。今日の数字とほぼ同じ水準です。指数が79.2ということは、東証1部の銘柄の約80%が25日線より上位になったということです。AかBかの対立する考え方があるとき、どのような現象でも20:80というのは限界だと思ったほうがよい。80%以上の人が賛成する事はなにか胡散臭い。ヒステリックになっている。(小泉内閣発足当時の支持率がそうでした)。反対勢力が20%しかないというのはヘンチクリンな現象であると思っています。

まあそれは別として、25日投資マインド指数が79.1%になっているのは、今の状況(日本独自の買い材料がない)としては楽観人気に傾いているのではなかろうか。


(07.10.11) TOPIX 1677P(+19)  日経平均 17458円(+281)   20.8億株 (3兆 163億円)



Yダウは昨日の上昇の反省がでたのか、アルコアの業績の下方修正があったためか、14078ドル(-85)と反落。

しかしナスダックは2811P(+7)と小幅ながら続伸し、9日線より上位にあること17日間となりました。ナスダックはサブプライム発生以前の7月高値2724Pをとっくに上抜いていますが、7月の高値をつけた7月19日は、連続して株価(終値)が9日日線より上にあること16日目でした。

東京市場は意外な上昇となりました。この原因は日経先物にあります。明日は10月限のオプションSQですが、今週の日経先物の終値は火曜日・水曜日が17200円近辺でした。このままSQを迎えるとコール17500円の価値は0、プット17000円の価値も0円です。今週のうちに17500円を超えるか、17000円を下回るかの局面があるだろうとは思っていましたが、どっちかとなると17000円を割れる確率のほうがはるかに高いと判断していました。

図は今日の日経先物3分足です。通常、出来高が最も大きくなるのは、(a)9:00の寄り付きで、ついで(b)15:10の大引け、(c)後場寄り、の順です。(d)ザラバの(3分間の)出来高が寄り付きのからの(3分間の) 出来高を上回ることはありません。ところが今日の12:42からの9分間は(a)の寄り付きを上回る買い注文がでました。

考えてみてください。(a)の寄り付きの注文は、前日の大引け(15:10)から今日の寄り付き(9:00)までの約16時間の空白(立会いがない)を埋めるための出来高です。16時間のあいだに相場環境が変化した分を一気に修正するための売買です。寄り付きで修正した後は、時間が経過するつど株価が変動し、これに伴って出来高が増減します。だから突発的な大ニュースがでない限り、寄り付きの(16時間分の)出来高を超えることはないのです。

(b)の大引けでは、今日一日で仕掛けた玉の手仕舞いをするために出来高は大きくなります。(c)の後場寄りは、前場が終了して後場が始まるまでの1時間半に変化したことを修正するための出来高です。よって出来高が大きい時刻は(a→b→c→d)の順になるのが普通です。

(d)の出来高は3分間隔の出来高です。3分間の出来高が3回とも寄り付き時の出来高を上回りました。特に大きなニュースはなかったのにです。ここから、今日の日経先物は思惑による大量買いによって上昇したことが明らかです。


日経先物はアヤシイ注文によって急上昇しましたが、先物が上昇すれば、現物市場に裁定買いが入り、現物市場も上昇するのは当然の動きです。 今日の日経平均の動きは割り引いて考えねばなりません。

日経平均(現物)は昨日の時点で、5日連続して75日線を上回っていたので、75日線を完全に上回った。中勢波動は「2番底」をつけることなく上昇に転じたと判断してもよかったのですが、状況証拠は「目先はピーク」のものが多かった。

@TOPIXはいまだに先の1段目の下げの安値圏を回復していないし、A75日線を上回ったのは今日がようやく1日目です。B日経平均自体も9日順位相関、25日順位相関が過熱しているし、上値メドを達成しています。C25日投資マインド指数は今日は83.6まで上昇し、思ってもみなかった85.0に接近しています。

以上のことを思い、今日の怪しげな日経先物の動きを見ると、もう1日様子を見てみたい。


(07.10.12) TOPIX 1659P(-18)  日経平均 17331円(-127)   19.2億株 (3兆 152億円)



NYダウは14015ドル(-63)と下げる。下げかたがよくない。@前場は史上最高値を更新し14198ドルまで上昇したが、A一転して一時は250ドルほど下げて、B65ドル戻して引けました。

これによって上ヒゲ・下ヒゲの長い陰線になりました。当然に「新高値の陰線」ですから、ここは上昇と下降の分岐点になりかねない位置です。

ナスダックの足はもっと顕著です。2772P(-39)と下げましたが、「新高値の陰線」しかも「大陰線」で、前日の陽線を「つつみ下げ」ています。これだけで、小波動のピークらしさの確率は3分あるでしょう。すでに9日順位相関、25日順位相関が+80以上になっているので、ピークらしさは5分、《デンドラ24》の下から2番目の上値メドを昨日クリアしたので6分。ナスダックは売りに分がでてきました。

昨日まで、ナスダックは9日平均線を17日間連続して上回っていました。その出発点は(b)の大陽線の日です。昨日はこれに匹敵する大陰線になったのは、この17日間の上昇の調整をはじめるということでしょう。

東京市場は米国安をどう受けとめるのかと思っていたところ、たいして下げずに寄り付く。しかしその後はジリ安へ。日経平均は昨日の上昇幅の半分しか下げませんでしたが、TOPIXは昨日+19上げて今日は-18下げる。

TOPIXの足は「両抱き(両はらみ)」といってよいでしょう。この足が高値圏で出ればピーク、安値圏ででればボトムになることはよくあります。真ん中の陽線の安値を下回るならば、当面のピークがでたと判断してよいでしょう。

日経平均は今日は小陰線で、昨日の大陽線にはらまれました。これだけではまだピークらしいとはいえません。だが昨日の陽線を下回るようならピークらしさの確率は6分ほどになります。


(07.10.15) TOPIX 1657P(-2)  日経平均 17358円(+26)   16.2億株 (2兆2600億円)



NYダウは14093ドル(+77)と反発。ただし一昨日のザラバ高値14198ドルには100ドルほど及ばない。

一昨日の足は極めて重要な足です。このザラバ高値14198ドルを上回るのか、あるいはザラバ安値13950ドルを下回るのかで、今後1月〜2月の株価の方向が決まると思っています。

ナスダックは一昨日、@新高値の、A陰線で、Bしかも「つつみ下げ」、という強力にピークを暗示する足を出しました。昨日は2805P(+33)と反発したものの大陰線にはらむ足で終わりました。大陰線のザラバ高値2834Pも、ザラバ安値2757Pも抜くことはできませんでした。

これによってナスダックの直近3日間の足は「両抱き(両はらみ)」になりました。先日もいったように、高値圏で「両抱き」の足がでれば、ピークとなる例が多くあります。ピークが決定するのは、大陰線のザラバ安値2757Pを終値で下回ったときです。


東京市場はシカゴ日経先物が17510円と高かったので、これにサヤ寄せして小高く始まる。しかし最近は高寄りしてもジリジリと後退するのが例で、上値を追って買っていこうという動きはありません。

(A)TOPIXは先週いった「両抱き」からどうなるのかと見ていましたが、今日は中心の大陽線のザラバ安値1651Pを1P下回る1650Pをつけました。終値は1657Pであるので、まだ中心の大陽線の安値を下回ったとはいえませんが、ザラバ安値でこれを下抜いたというのは、強い動きではありません。

(B)日経平均は、2日前の大陽線に昨日は「はらみ」、ここに今日の陰線がまた「はらみ」ました。値動きは収束しています。強気と弱気がこの水準で危うい均衡を保っていますが、いずれはどちらかに動きが始まります。その開始は、2日前の大陽線のザラバ高値を上抜くのか、ザラバ安値を下抜くのかにかかっていますが、何度もいうように、東京市場の状況はよくありません。

連結PERが18.72倍になっているのは、今後企業業績がよほど上方修正されない限りは、すでに割高な水準です。今回の戻りでは、指数(日経平均やTOPIX)は75日線まで戻しましたが、定点観測の9銘柄(これは代表的な銘柄である)のうち75日線まで戻っていない銘柄、または75日まで戻ったが反落している銘柄は、@鹿島、Aソニー、Bトヨタ、Cみずほ、D野村(?)と半数にのぼります。指数の見かけよりは戻りは鈍いのです。

もっというと、株価が75日線を上回っている銘柄は、東証1部のうちで38.4%しかありません。約2/3の銘柄は75日線を超えていません。日経平均(株価の高いもの)・TOPIX(時価総額の高いもの)がいかにハバを利かせているかです。実際の銘柄では、たいした戻りにはなっていません。


(07.10.16) TOPIX 1625P(-32)  日経平均 17137円(-220)   19.1億株 (2兆6285億円)



米国シティGは7-9月期が-57%の減益となりまいた。このことはすでに相場に折りこまれていました。事前に減損処理が発表されたときには、かえって悪材料の出尽くしと判断され、NYダウは新高値を更新していきました。

しかし10-12月期もサブプライム問題は業績に悪影響を及ぼすとのシティの首脳部の見解が出されると、市場もそんな楽観を言ってはおられない。ちょうど原油が86ドル台に乗せたので、これも嫌気がされて米国株式は下落。

NYダウは13984ドル(-108)、ナスダックは2780P(-25)とどちらも大台を割りました。グラフではナスダックの「両抱き」の足からどう下げるのかと思っていましたが、思ったほどには下げず。最高値の陰線のザラバ安値を終値では割り込まなかった。まあ今夜はどうかというところ。


東京市場は下落。TOPIXがナスダックと同じく「両抱き」の足型を出していましたが、今日は(a)の最高値の大陽線のザラバ安値を、終値で下抜いたので、(a)は小波動のピークであったようです。

株価は、中勢波動の(A→B)まで戻って、75日線の水準で8日ほど揉みあいをしていましたが、とうとう(B→C)の2番底に向かって下げ始めたようです。

下値のメドは、@下げが軽くて25日線まで。A普通なら25日線を下回る。B米国が崩れるようだと先の8月安値の水準まで下落か。と思っています。25日線をやや下回る水準まで下げるのか。


(07.10.17) TOPIX 1600P(-24)  日経平均 16955円(-182)   23.1億株 (3兆3226億円)



WTI原油はザラバで88ドル台に乗せ、終値も87.47ドルと新高値。これを受けて米国株は続落。NYダウは13912ドル(-71)と下げて、図の(D)のザラバ安値を終値で下回ったので(D)が小波動のピークとなったようです。

ナスダックも2763P(-16)と続落しましたが、図の(D)のザラバ安値はまだ下回っていない。ナスダック(ということはハイテク・半導体・通信)はなかなかしぶとい。昨日もヤフーやインテルの決算がよかったようで、業績がダウンしなければ下げないわけです。

原油が88ドル台になったということは、メーカーにとってはコスト高で、収益圧迫の一大原因です。これを販売価格に転嫁できればよいが、価格が上がれば需要が減退するというのは当然のことなので、どこまで価格転嫁ができるかは疑問です。 同時に原油高はガソリン高に直結するので、米国の消費者にとっては増税に等しく、ガソリン高のぶんだけほかの消費が減るのは目にみえています。


住宅価格の下落によって消費が減退する懸念が強くなっていましたが、さらに原油価格の高騰によって、米国消費者は一層サイフの紐が固くなるようです。米国GDPの60%を超える消費支出が減退すれば、米国景気が悪化するのは当り前です。

上図にふった(A,B,C,D)の符号は、右の中勢波動のモデルの符号です。中勢波動が上昇するときは、(A→B→C→D→E→F→G→H)のようになります。B,E,Gを比定する基準は75日平均線(と25日平均線)です。

10月2日に日経平均が75日線まで戻ってきたので、モデル波動の(B)まで戻った。この後は反落して(C)まで落ちるのが普通といいましたが、日経平均は75日線を少し超えて、なんと9日間も75日線の上位にありました。

75日線を終値が連続して5日間超えているならば、通常は株価は75日線を上回ったと判断するのですが、今回は「無理やり」に買い上げたという感じがありました。次図の(B)の日です。無理やり株価を上昇させたトガめは翌日に現れて、TOPIXでは「両抱き」となりました。「両抱き」はピークになることが多いということは10月12日にいいました。


案の定、株価は昨日・今日と下落して、モデル波動では(a)の位置になったと思われます。(NYダウは(b)の位置に来た)

モデル波動でTOPIXは(a)の位置にあるから、この後(C→D→E→F→G→H)の上昇波動が残っていると思うのは早計です。NYダウが(b)の位置だから、今後は(E→F→G→H)があるのかと思うのも早計です。

NYダウは75日線を割り込むのかそうでないのかを見極めねばなりません。もし75日線で止まって上昇を開始したなら(E→F)の波動になりますが、75日線を割り込んでしまうようだと、上図の(b')の位置に転じたと判断したほうがよい。

TOPIXは左図の(C)あたりで止まると思いますが、もし(A)を下回る(C')まで下落するようだと、モデル波動の(a')の位置に転じたと思わなければなりません。可能性が高いのは、25日選を下回るが(A)より高い位置で(C)となり、この後は75日線に向かって再度の挑戦をする。状況がよければ75日線を上抜いて(D)に上昇すると思っています。(C)が出たと判断できたときから買い場になります。


(07.10.18) TOPIX 1617P(+17)  日経平均 17106円(+150)   17.4億株 (2兆5636億円)



WTI原油はザラバで89.00ドルの新高値。終値はやや下落して87.12ドルと昨日より少し安い。

NYダウは13892ドル(-20)と小幅続落。ただ1日の値動きは大きく、前場につけたザラバ高値14012ドルから後場は13774ドルまで240ドル下げて、引けにかけて120ドル戻すという荒っぽい動きでした。

ナスダックは2792P(+28)と反発しましたが、ザラバでは先の新高値の大陰線の安値2757Pを下回る2755Pをつけています。昨日の動きはザラバ高値2803Pから2755Pまで48Pという大きな下げをした後、37P戻して引けたので、「陰線のタクリ足」になりました。

タクリ足は安値圏で出たときはボトムの暗示です。「これは安い」という買い物が入って株価が戻したわけです。しかし高値圏で出たときはそではありません。「これは安い」という買い物が出たことよりも、そこまで株価が下げても「売りたかった」勢力があったというほうを重視したほうがよい。ナスダックは高値波乱にあります。波乱になるのは強く株価の割高を思う勢力と強く株価の割安を思う勢力がぶつかりあっているからです。先行きの予想は、ものすごい対立があります。どちらが正しいのか。(弱気のほうが正しいだろうと思っています)


上図でTOPIXは、(A)を戻り高値にして下落してきましたが、今日は反発する。下げが最も軽度であったときは25日線まで下げると、昨日いいましたが今日は(a)の25日線で「下げ渋った」格好です。

しかし今日の反発では「下げ止まり」とはいえません。この下げは(b)9日順位相関がまだ-80に達していないので、今日の陽線は下げ途中の「カラ売りの買戻し」による上げである可能性が高い。

売り方はいったん利を入れて、再度の売り場を狙っているのではないかという思いがします。第一、(A)から下げ始めて今日はまだ5日目でしかありません。小波動の平均的な期間は11日〜12日ですから、今日の陽線はまだ「中段」のアヤと見たほうがよい。

思っている下値のメドは《デンドラ24》が表す水準です。下値メドを高いほうから順に掲げると、
  1. 1576P
  2. 1543P
  3. 1543P
  4. 1459P
です。現在の中勢波動はまだ下降波動にあると思っているので、下値のメドは下から2・3番目の1543Pです。上図の(a)を振った水準です。ここまでは下落するのではないか。

ところが上図の右側では逆張りの買いマークを出しました。これはちょっとはや過ぎるのではないか。小波動のボトムらしさの確率は、@昨日が新安値だった」。A逆張りの買いマークがでた、というだけです。到底小波動のボトムがでたとはいえません。


暑い暑い夏のあいだ、シコシコと《リアル24》Ver3.0のマニュアルを書いていましたが、7月から2か月半かかって、昨日ようやく書き上げました。

夢中で書いていたので、頁数のことは考えていませんでした。ユ−ザーがヘルプを見てどれだけ理解してもらえるのか。理解してもらうためにクドクドとヘルプを書かねばならないことは最も辛い作業です。

今度のヘルプは操作の解説よりも、デイトレシステムをいかに構築すればよいのかについて言及しました。単なる操作のためのヘルプではなく、デイトレについての私の意見を強く打ちだしました。

すなわち、@デイトレのシステムを評価する基準を作り、Aその評価基準によって市販本にあるチャートによるシステムを検証し、B私が考えたサンプルのデイトレシステムを25本掲げて徹底的に検証し、Cどういうシステムが利益を出すのかの結論を出し、D利益のでる(利益のでないサンプルもある)システム25本についての解説(条件表の内容・狙い・売買マークの出かた・成績)をしました。

結論をいうと市販本にあるチャートシステムをデイトレに応用しても利益はでない。。5000円〜20000円の本に書いてあることはデイトレでは役にたたない。これをひっくり返すのが、今回書いたヘルプ(特に「検証ツールの解説」)です。

どうでもよいことながら、今回執筆した解説(ヘルプ)がどの程度の量になるのか、解説の全部 をA4の用紙に印刷してみると、驚くことに《リアル24》のヘルプは900頁ほどになりました。裏表に印刷しても450枚。積み重ねれば約4.5cmになります(図のように)。ずいぶん力を入れてヘルプを執筆したものです。

なお《カナル24》のヘルプは推測ながら」、A4版で2500頁になろうかと思います。これほど巨大なヘルプを備えたプログラムは世界中を探してもどこにもないだろうと思っています。ユーザーはヘルプを読むことに意欲を持って下さい。読めば必ず得るものがあります。


(07.10.19) TOPIX 1591P(-26)  日経平均 16814円(-291)   17.1億株 (2兆4877億円)



WTI原油はザラバで89.78ドルの新高値。終値も89.47ドル。

NYダウは13888ドル(-3)と小幅続落。ちょうど反動安の限界である25日線で一昨日はヒゲの長い「十字足」、昨日は小幅な動きとなって、さあ25日線を割り込むのかどうか。

原油がこの水準で推移すれば、米国経済にマイナスとなることは必至ですが、米国市場は金利のさらなる引き下げ期待があって、なかなか下げない。

ナスダックは2799P(+6)と小幅ながら続伸。グラフでは昨日いった「高値圏での下ヒゲ足」が気になります。最低でも25日線まで下げなければ納まらないのではなかろうか。


東京市場は下落。NYがほとんど下げていないにもかかわらず東京が下げたのはドル安・円高が第一の原因です。今日は一時114円台に突っ込みましたが、だいたいは115円前半で推移しました。

円レートが115円で定着すれば、企業の業績の上方修正の望みは少なくなります。私は現在の円レートでは連結PERは17.0倍が妥当であると思っていますが、昨日のPERは18.31倍です。目をむくほど割高ではないが、買い余地はないと思っています。

今日の下げの原因の第二は、米国バンカメの決算が悪かったことから銀行株が売られたことと、第三はインド市場が大幅な下落をしたことです。インドの小さな市場が下げたからといって日本株が下落することはないのですが、東京市場で取引する投資家はグローバルになっています。インド株で損失が出ると利が載っているどこかの市場の株式を売却する→割高な日本株が売られる。という繋がりがあります。


下げたのがインドであるからまだましです。これが中国株となると怖い。

今世界は「いつ中国株のバブルがはじけるのか」を注目しています。

今日は10月19日。20年前(1987年)のこの日、米国でブラックマンデーといわれる大暴落をした日です。日本は翌日、これを受けて日経平均は3800円(だったと思う)を超す暴落となりました。

しかし当時の日本は地価の上昇を背景にして全国民がバブルに浮かれ初めていたときでした。

米国の暴落による株価下落は半年もたたぬうちに埋めてしまい、史上最高値の38950円まで突っ走ります。図に(a)と(b)の線を引きましたが、(a)は26650円、(b)は21040円です。だいたいがこのゾーンが日経平均の適正な株価であったということはあとからわかります。1996年に一時的に22750円まで戻ったのがバブル崩壊後の高値です。だいたい(a)と(b)の中間の値段です。その後、株価はこの水準を上回ることはなかった。

バブルという現象は人間の正気を麻痺させます。いまの中国がそれでしょう。今年2月に一時的に中国株は暴落しました。その そのときの上海総合指数は3000Pを超えたところでした。それがつい先日は倍増の6000Pを超えました。これが日本の1987年の(a)→(b)に当たるのではないか。もし中国株が暴落するなら、当然に3000P以下になります。株価は目先で1/2になります。その後何年かかけて、さらにその半分または1/3になることでしょう。最終的には最高値(今は6000P)の1/5か1/6になるのではないか。

インド株が10%下げたといって下落する東京市場ですから、中国株の暴落があれば、日経平均は10%(2000円くらいか)は下げるのでしょう。時限爆弾はそこらじゅうにあると思っているほうがよいのです。いまの世界の株価はバブリーであるというのが私の考えです。


(07.10.22) TOPIX 1563P(-28)  日経平均 16438円(-375)   19.0億株 (2兆5602億円)



先週末の米国市場は、景気後退懸念から大幅下げとなりました。NYダウは13522ドル(-366)。中勢波動の基準である75日線を少し割り込む。今後これを完全に下回ったままになるのかどうかは今後の大注目点です。

ナスダックも2725P(-74)と大幅下げ。今年2月27日に-97P下げという下げがありましたが、先週末の-74P安はこれに次ぐものです。

昨日、ナスダックは最低でも25日線まで下げなければ納まらないのではないかといいましたが、25日線まで下落しました。これを割り込んで75日線まで下げるのかどうかが今後の注目点です。NYダウ・ナスダックとも安値と終値がほぼ同じ「大引け坊主」であるので、これで下値を出したとはまだいえません。

今後の米国株価のキーは、@原油相場がどうなるのか、A業績の下方修正が相次ぐのか、B10月の雇用統計がどうなるのかです。


米国株安を受けて東京市場は大幅安で始まる。ただ後場からはアジア株がそう下げなかったので戻り歩調となりました。

としても今日の戻りは売り方の手仕舞い(利入れ)によるものであるので、下値を出したとはいえません。

今日は瞬間に550円安となったので、条件表No.2「日経平均用'96」は買いマークを出しましたが、ほかの状況は買いになっていません。

今日のところの小波動のボトムらしさは、@新安値、A9日順位相関が-80以下、BTOPIXは《デンドラ24》の下値メドである1543Pに到達した、C逆張りの買いマークがでた。というところで、まだ4分の確率です。5分になっていない。


ほかの状況はどうかといえば、D25日順位相関はまだまだ高い位置にあるし、E25日騰落レシオは今日で95.0と高い。

F25日投資マインド指数は26.9で、底値圏の15.0までにはまだ少しある。

G足型にしても、今日は下ヒゲの長い足になったので0.5ポイントを加えて4.5分としてもよいかと思いますが、陰線であるのはまだ弱い証拠です。

小波動のピークから今日でまだ7日目であるというのも、十分に下値を見とどけたとは言いがたい。

全体としてもう少し悲観人気が出ないと2番底にならないのではなかろうか。

● 今度出す《リアル24》Ver.3 は全ての作業(@プログラムの作成・Aサンプルの条件表の設定・B操作のヘルプの執筆・C「検証ツールの解説」の執筆・Dインストールの手引き(本)の執筆)が終わりました。印刷屋から「インストールの手引き」が届きしだい、発売を開始します(今週末に印刷があがる予定)。明日は《リアル24》Ver.3の「ご案内」をHPにアップします。同時に「デイトレシステムの検証と運用のしかたについて」の連載を始める予定でいます。


(07.10.23) TOPIX 1570P(+7)  日経平均 16450円(+12)   14.6億株 (2兆 483億円)



NYダウは13566ドル(+44)と小反発するが、前日の下げ幅に比べれば戻ったとはいえない。下げ渋ったというところ。

ナスダックも2753P(+28)と反発するが、前日の40%ほどを戻したにすぎない。まだ米国株は下値の確認はできていません。

東京市場は、この2日間で666円下げたにもかかわらず戻れない。今日の出来高は14億株、売買代金は2兆円あまりと買いのエネルギーはない。まだ下値は確認できません。

日経平均の《デンドラ24》(今年で販売は終わる)の下値メドは
  1. 16411円
  2. 16061円(2番目・3番目)
  3. 15188円
です。最も高いメドの16411円は昨日到達しましたが、現在の日経平均は大勢下降波動であるので、16061円まで下げてもおかしくはありません。


■■ お知らせ ■■

10月28日から《リアル24》Ver.3を発売します。この3年間は日経先物のデイトレシステムについてだけを考えてきたといってよいくらいです。2004年に《カナルFCR》(20000円)を発売し、これが2005年に《リアル24》Ver.1に変身(バージョンアップ料は無料だった)。2006年に「検証ツール」を付け加えた《リアル24》Ver.2を発売し(バージョンアップ料は19000円)、今回は《リアル24》Ver.3となります(バージョンアップ料は24000円)。《リアル24》はバージョンアップするごとに、その能力は倍々ゲームで強化されてきました。

初めて出した《カナルFCR》は、@ともかくリアルタイムで《カナル》の売買条件による売買マークを出すことが目的でした。しかしデイトレは忙しい。一晩じっくり考えるということはできません。また日足をベースにした《カナル24》とは同じ扱いをしてはいけないことがわかりました。(日足ベースではよい条件表であっても分足ベースでは十分な力が発揮できない)。そこで仕掛けと手仕舞いの取引マークがでるように「売買ルール」を組み込み、さらに分足で検証をし条件表の最適化ができる「検証ツール」を組み込んだ《リアル24》Ver.2を発売しました。これによって役立つ条件表と役立つ売買ルールがあれば、リアルタイムに出される取引マークによって、考えることなくトレードできるシステムが完成したかに思いました。

それでもユーザーの大半は、役立つ条件表と役立つ売買ルールを見つけることができなかった。そこで「プレゼント」という条件表とそれに対応する売買ルールを急遽発表し、ユーザーはこのシステムを使えるようにしました。このシステムはある程度の成果を出したと思います。しかしユーザーは迷います。一時的に「プレゼント」の成績が悪化すると、このまま「プレゼント」を使ってトレードを続けてもよいのかと悩み、取引マークがでたらすぐに「成り行き注文」を出さねばならないのかと悩み、今後とも「プレゼント」の成績が維持できるのかと心配をし、と心おだやかではありません。

私は「プレゼント」はユーザーが条件表を設定し、売買ルールを決め、その検証をしたとき、「プレゼント」以上の成績になって欲しいというつもりで発表したのでしたが、過半のユーザーは「プレゼント」だけを使うということになりました。自ら考えることを放棄したといえます。《リアル24》ができることはそんなものではないのです。使えばものすごい検証ができ、ユーザー独自のシステムが出来上がるのです。

ただ、ユーザーは焦っている。とにもかくにも利益を確保したいと思っている。不確かなシステムでは勝ったり負けたりですが、「プレゼント」は1か月ないし2か月のスパンで見ると勝てるシステムです。ユーザーはこれを超えるシステムを構築することを放棄して「プレゼント」に頼ってしまった。

今度の《リアル24》Ver.3は、Ver.2に比べて2倍・3倍すごいシステムです。「プレゼント」の成績は、サンプル条件表として用意した25本のうちで10位にまで低下しました。(それだけVer.3ではよい条件表が設定されている)。Ver.2のときはユーザーの利益を守るために「プレゼント」の内容は公開しませんでしたが、今となっては第10位の成績なので、明日から始める講座では公開します。(といっても大層なものではありません。相場の原理・原則からはこういう条件表しかできないのです。)


(07.10.24) TOPIX 1563P(-6)  日経平均 16358円(-92)   17.7億株 (2兆4206億円)



NYダウは13676ドル(+109)と続伸し75日線を超える。しかしこの2日間の値上がり幅は150ドルに過ぎません。2日前の366ドル安の大陰線の半分を戻していない現在では、再度の75日割れも考えておかねばなりません。

ナスダックは2799P(+45)と続伸して、2日前の大陰線の高値まで戻る。ナスダック銘柄の決算が好調なせいですが、やや強気しすぎているのではないか。

東京市場は昨日の海外高と原油安から高く始まり、前場は堅調に推移。後場に入り、先物主導で急速に値を下げ、日経平均は2日前の終値を下回る。昨日日経平均の下値は16061円まであってもおかしくないといいましたが、今夜のNYしだいではここまで下落する可能性がでてきました。

《リアル24》Ver.3からほとんど手がはなれたので、最近の個別銘柄の状況を見て現状を把握しておきます。 いつもいうことながら、株を買って(保有していて)よいのは、@波動が切り上がっているときだけです。波動が切り上がっているか、切り下がっているのかは、《カナル24》あるいはフリーソフトの《カナルBG》を見ればすぐにわかります。

グラフには「主な株価」が表示されているので、直近の「主な高値」とその前の「主な高値」を見比べれば、波動のピークの切り上がり・切り下がりは誰にでもわかります。 直近の「主な安値」とその前の「主な安値」を見比べれば、波動のボトムの切り上がり・切り下がりは誰にでもわかります。

切り上がっていれば買ってよい(最もすばらしいのは、初めて切り上がったときに買う)し、切り下がっていれば売らねばなりません。簡単なことです。ただ、波動の切り上がり、切り下がりを見届けていては、売買が遅れることがあります。そのときの補助をしてくれるのが平均線です。25日線・75日線・200日線が重要な平均線です。株価が暴落したとき、
  1. 株価はまず25日線までで止まるものと、25日線を突き抜けて上がるものとがあります。当たり前のことながら、25日線を上回ることができなければ、次の75日線への挑戦はできません。

  2. 75日線は最も重要です。株価が75日線を上回って、定着したことが確認できれば「買い」時代です。

  3. さらに株価が200日線を超えて、定着するなら、大勢波動が上昇していると思ってよい。大勢波動とは「景気循環」に対応する波動です。


こういう視点から、株価が25日線・75日線・200日線のどのあたりにあるのかを見ることです。

右の3銘柄(鹿島・新日鉄・住友鉱)は全部75日線を下回っています。75日線から離れれば離れるほど、買い場は遠ざかる。


右の3銘柄(ソニー・トヨタ・みずほF)も75日線のはるか下方にあります。25日線まで戻ろうという動きもありません。

特にソニーとトヨタはボトムを切り下げているし、みずほFもあとわずかで波動のボトムを切り下げます。

この3銘柄は今のところ(かつ冒険的でないと)買うことはできません。


定点観測の9銘柄のうちで唯一75日線を超えているのはソフトバンクです(ほかの8銘柄は75日線の下にあるという状況は深刻です)。

野村・NTTともに75日線も25日線も割り込んでいるのは、反発力がないということでしょう。

唯一の希望のソフトバンクですが、○印で「両抱き」の足を出してします。中心の大陰線のザラバ安値は2535円。これを終値で下回ることになると、最近人気となったソフトバンクもピークとなると思っています。

「両抱き」の足を出してから今日で4日目ですが、まだザラバ安値255円を終値で割り込むことはありません(大陰線のザラバ高値2730円を上回ることもなかった)。

全般の悪い地合いのなか、ソフトバンクはどうなるのかですが、その判断は「両労抱き」した大陰線をどちらに突破するかにかかっています。現状では9銘柄のうち8銘柄は75日線を割り込んでいるので、ソフトバンクの孤軍奮闘がどこまで耐えれるのかの懸念は大きい。

《リアル24》Ver.3が完成したので、これについて少しずつHPに連載するつもりでしたが、《リアル24》Ver.3の内容やサンプル条件表の成績はどうかといった質問が複数きたので、一気に掲載します。まずは (No.3)デイトレシステムの検証と運用 をお読み下さい。《リアル24》Ver.3が何をどうしようとしているのかがわかります。


(07.10.25) TOPIX 1548P(-15)  日経平均 16284円(-74)   17.4億株 (2兆5257億円)



NYダウは13675ドル(-0)と終値では変化がなかったが、日中の動きは激しかった。

まずメリルリンチ証券がサブプライム関係の減損処理を拡大(米国で最大規模)し、6-9月期が赤字になったこと。ついで中古住宅販売(これが米国の住宅市場の統計のメイン)が最悪になったことから220ドル下げました。

ところが、これほど経済に影響がでるのであればFRBは金利を引き下げるに違いない。という観測がでて急上昇し、前日比変わらずまで戻しました。

しかしこれは米国市場の「甘え」でしょう。一方で原油が市場最高値をつけてインフレ要因のひとつになっているところへ、景気が少々悪化したからといって金利がすぐに引き下げられるものではないし、よしんば引き下げられたとしても実体経済に響いてくるのは半年か1年先のことです。金利引下げの観測で株価が上昇するのはおかしい。

(b)昨日の足は「たくり足」になりましたが、これをもって下値確認をしたとはいえません。(a)の大陰線は大きかった。これに匹敵するのは(c)(d)ですが、一度大陰線がでると、これを短期間で上回ることは難しい。今回の(a)を上回ることは1か月以上はかかるのではないか。(c)(d)が出たあとに、25日順位相関が-80まで低下しましたが、今回も-80まで低下しないと反発にならないのではなかろうか。


東京市場は昨日の後場にはいって、メリルの減損処理のニュースが出て下落しましたが、その夜のNYは前日比変わらずとなりました。これを見て、今日の前場は高く推移する。

しかし後場は下落。アジア株が下げ歩調になったのが第一の原因、上値の重さが第二の原因だと思いますが、先物主導で売られ、株価はマイナスで引ける。

思っていることは今度の下げのメドは16061円で、米国あるいは中国が大下げとなると、(c)15188円まで下げかねない。15188円というのは8月17日のザラバ安値15262円を下回るということです。そうなればまず年内の株価は期待できなくなります。

グラフでは、NYダウでいったように、25日順位相関が-80以下にならねば安値はでないのではないか。最短でもあと5〜6日は反転しそうにありません。


8月17日に安値をつけてその後75日線まで戻った銘柄がでてきましたが、本当の買い場は、75日線から反落して、8月17日の安値を下回らないことがわかったときに「2番底」が確認できる。

気の早い人は確認できしだい買えばよいし、慎重にいくならば次の75日線を超えたときに狙えばよい。こういうことを8月の暴落以来いってきました。

定点観測9銘柄をみると、大底かも知れないと思われた8月17日の安値を下回る銘柄がでてきました。これはよくありません。これから大底探りをせねばならない。つまりは「振り出し」に戻ったわけです。それは3銘柄あって、@鹿島、Aトヨタ、BみずほF です。この3銘柄はこれから大底探りの旅に出ることになります。

図はCソニーです。
  1. (a)で最後の上昇波動のスタート時点の株価を下回り、中勢波動は下降波動に転じたと判断できます。

  2. (K)で中勢波動の基準である75日線を下回って6日が経ちました。75日線からも中勢波動は下降波動に転じたのではないかと判断できます。

  3. (L)で75日線まで戻りましたが、75日線を5日連続して超えることはなかった。その後(M)まで下落します。このときの25日・75日・200日の3つの平均線の位置関係は完全に逆転していません(上から75日・25日・200日)。まだ大底ではない可能性も大きいのですが、200日線を大きく下回ったので、75日線まで戻るかどうかを確認したいところです。

  4. (B?)で75日線まで戻りました。この時点で、25日・75日・200日の3つの平均線の位置関係は完全に逆転しています。(上から200日・75日・25日)。M(A)が大底であった可能性は高まります。しかしその後の反落を確認せねばなりません。

  5. 今日は(C?)まで下落しました。(C)に?がついているのは、M(A)の安値は5050円だが、今日は5100円まで下落しているからです。もし、5050円を下回るならば、これまでの予定は全部無効になります。すなわちM(A)が大底である可能性は消え、新たに大底になりそうなのは今度の安値に変わります。

  6. 今回ソニーが新安値(@鹿島、Aトヨタ、BみずほFはすでに新安値になっている)を更新するならば、これから@75日線まで戻り、A反落して2番底をつけ、という過程を経なければなりません。これには少なくとも1か月の時間を要します。もしソニーが5050円の安値を更新するならば、まず年内にソニーが買い場になることはありません。


(07.10.26) TOPIX 1573P(+25)  日経平均 16505円(+221)   16.6億株 (2兆4593億円)



NYダウは13671ドル(-3)と終値では変化がなかったが、日中の動きは上下200ドルの幅がありました。一昨日と同じです。

まずマイナス材料は9月の耐久財受注額(景気の先行指標である)が予想では+1.5%(前月比)だったが-1.7%であったこと。新規の失業保険申請数が予想より大きく、雇用状況が悪化していること。

しかし下げなかったのは金利引下げ期待によるものです。この好悪材料の綱引きによって連日で下ヒゲの長い波乱の足になっています。

金利下げとなれば目先の米国市場は下落しないとしても、日本にとっては、そうよいことではありません。米国景気は後退しつつあることは明らかなので、米国向けの輸出はそう期待できない。どころか金利が引き下げられるとドル安円高になるはずであり、米国向けの輸出は伸び悩み、為替からは採算悪化ということになります。

東京市場はソニー・ホンダなどのよい決算がでて反発。ただし今日の反発をもって、これから上昇に転じると判断することはできません。株価が反発する原因は次の4つに分類するとわかりやすいでしょう。
  1. 売り方の買戻し(利入れ)。これは9日線までの戻り。25日線までは戻らない。
  2. 短期張りの買い(半月〜1か月の上げを取ろうとする買い)。これは25日線までの戻り。75日線までは戻らない。
  3. 中期張りの買い(1か月〜2か月の上げを取ろうとする買い)。これは75日線までの戻り。75日線を大きく超えることはない。
  4. 中勢波動に準じた買い(2か月〜12か月の上げを取ろうとする買い)。これは75日線を超えて、3波動の上昇を目指す。
ある程度大きな相場になるには、Cの状況にならねばなりません。大方の投資家が利益がでるのはCの動きになったときだけでしょう。 最近の「戻り」をグラフに打点してみました。
  1. は9日線までの戻りであったので、単なる買戻しによる反発です。
  2. は9日線を上回ったので、買戻し+短期狙いの買いが入ってきたと思われます。これが中期張り・中勢波動に準じる買いに繋がるかどうかでしたが、
  3. の25日線までの戻りで一杯になり、ここで中期的な買い物は入っていないのだとわかります。
  4. で25日線を上抜いてきたので、中期的な買い物な買い物が入ってきたことがわかります。
  5. で75日線を大きく上回れなかったのは、中勢波動に準じる過半の投資家がまだ参加していないことの証明です。
  6. 今日は(f)の9日線まで反発しましたが、まだカラ売りの買戻しがでたというだけのことです。今後の上昇が約束されたわけではありません。
  7. 次に25日線(75日線に近い)を上抜き、75日線まで戻ったなら、(e)と同じ状況になります。ここから75日線を上回ってくれば、「中勢波動は上昇に転換したのか?」となり、(e)の高値を上回れば「中勢波動は上昇転換した」と確認できます。これ以降は好きなように買えばよいのです。気短かなひとは(e)を上抜いたとたんに買うだろうし、気長な人は「押し目」を待って買えばよいのです。(たいていは気長なほうがよい結果になる。慌てるのはよくない。)


昨日久しぶりにソニーを例題にして波動の解説をしたら、2件の問い合わせがきました。1つはユーザーが理解していることと昨日私がいったことの相違についてのもので、1つは波動の判定のしかたの疑問でした。

どちらの質問も具体的であるので、明解な回答をすることができました。質問に具体性があるということは、ほとんど私がいったいることを理解されているということです。これは嬉しい質問でした。

わたしはごくごく簡単なことしかいっていないつもりですが、理解できない方や誤解して受け取っている方もあるでしょう。それはひとりひとりの「言葉」の定義やイメージが違うためです。

余談ながら、「《リアル24》Ver.3は今週金曜日(今日)か土曜日に発送します。」と言ったのは、印刷会社が「今週の週末には、マニュアルの製本ができ上がります。」という返事を得ていたからでした。しかし私の「週末」は金曜日ですが、印刷屋は土曜も営業しているので土曜日という意味でした。「週末」という単語ひとつでも互いが思っていることは違うわけです。

これまで「波動」については、25日線と75日線を使って判断すると説明してきましたが、これは理解するためにはやや複雑であったようです。基本は75日線だけをにらんでおけばよいのです。中勢波動のモデル図で株価が75日線にからむのは、図の(a,b,c,d,e,f) だけです。(m,n)は75日線には及ばないということで25日線を補助的に使っていますが、メインは75日線です。


以上のことを「トヨタ」に応用するとどうなるのか。
  1. (G-H)は最後の上昇波動です。(最後の上昇波動というのは、75日線より上位にあって、その波動での最高値を出したときの波動です)

  2. 最後の上昇のスタートである(G)の水準を下まわった(a)で、トヨタは下降波動になったのでないかと思わねばなりません。

  3. (b)で株価は75日線を下回って5日目となりました。トヨタが下降波動に転じたことはほぼ確実になります。

  4. その後株価は(K)まで下落し、反発しても(L)の75日線を上抜くことはありませんでした。中勢波動に準じる買い物はでなかったことがわかります。

  5. M(A?)まで下落します。(A?)と打ったのは、株価が短期狙いの買いがでた(d)の25日線まで戻ったときです。(25日線まで戻らなければ(A?)とはしない)

  6. (e)でようやくにして25日線を超えてきましたが、75日線までは戻らなかった。中勢波動で買おうという中期的な買い物は入っていないことがわかります。

  7. そのためか、株価は8月のM(A')を下回ってしまい、新しいM(A')になります。

  8. 「トヨタ」はこれからが「大底」をだすのかどうかの段階です。今日のところは9日線までの戻りであるので、まだ買い戻しによる反発です。(g)の25日線まで戻ってようやく短期張りの買い物がでてきたと判断し、(h)まで戻って、中期張りの買い物がでてきたと判断すべきです。


(07.10.29) TOPIX 1606P(+32)  日経平均 16698円(+192)   17.9億株 (2兆7288億円)



NYダウは13806ドル(+134)と上昇。それでも先の366ドル安の大陰線は上回れず。

ナスダックは2804P(+53)と上昇するも、下ヒゲが長かったのは、一方では警戒感がある証拠です。

ナスダックは特にIT関連の決算がよくて、NYダウが75日線まで下げたのに比べて25日線までの下落で止まっています。

今の米国市場は景気減退懸念(統計値は次々に思わしくない数字が出てきている)は見ないで、景気後退ならば金利の引き下げがあるとの期待を前面に出して反発しているという状況です。この30日・31日のFOMCで金利が下げられるのかどうか。金利が引き下げられれば瞬間は上昇するかもしれませんが、すでにこれは相場に織り込んできているので上昇のインパクトは大きいとは思われません。

逆にインフレ懸念から金利の引き下げが見送られるならば、期待ハズレから株価は下落するのではなかろうか。どちらにしても米国株にはそう期待はできないと思っています。


東京市場は先週末の海外株高に加えて、国内でよい決算がでた銘柄が物色されたので続伸となりました。

特に銀行株がサププライム問題の処理が終わった、悪材料は出尽くしたとして大きく反発。 日経平均に比べてTOPIXの上昇が目立った1日でした。

今日の反発によって、TOPIXは25日線に到達し、昨日いったように短期の買い物がでたことがわかります。25日線の水準は75日線の水準と接近しているので、中期の買い物も入っているのかも知れません。

どちらにしても、75日線を上抜いてくれば、中勢波動の、(A)大底→(B)75日線までの戻り→(C)再度の下落で2番底の確認→(D)へ向かって75日線を超える。という段階になるので、ここからは株価が75日線を上回るのかどうかが最大の注目点です。

75日線を上回り、先の小波動の上値を上回るならば、中勢波動は完全に上昇トレンドに復帰したとしてよい。だがこれは海外市況に依存します。米国株価が下げればそれで終わりです。日本の株価が海外に依存しているのは、国内需要がないためです。日本のGDPの伸びはほとんどが海外(輸出)に依存しています。主たる輸出先は3分されていて、貿易額の大きいのは、@アジア、A米国、B欧州の順ですが、Aは危なくなっています。Bもインフレ気味であることから需要抑制気味になるので、@だけが頼りです。しかしアジアで最大の輸出先である中国は2008年8月のオリンピックまで経済成長が持続できるのかの懸念があります。

東京オリンピックは1964年10月に開催されました。その年に新幹線が開通し、代々木のオリンピック会場が作られ、ホテルは続々と建てられと、常ならぬ巨大な需要が発生していました。オリンピック終了とともにこれらインフラの需要はなくなり、1964年の株式大暴落となりました。1965年には山一証券は経営がなりたたなくなって日銀特融を受けることになります(その約30年後の1987年に、山一は廃業に追い込まれる)。

たぶん中国はいまから40年前の日本と同じ経過をたどるのではないか。オリンピックまであと10か月です。中国がこければ、日本の輸出先はしばらくは数えるほど(Bric'sだけになる)になります。今発表されている決算は4-9月のものです。この数字をもって2008年3月の通期、あるいは来年の決算の予測はできないのではないか。


(07.10.30) TOPIX 1607P(+0)  日経平均 16651円(-47)   23.0億株 (3兆1693億円)



NYダウは13870ドル(+63)と続伸して25日線まで戻る。 ナスダックも2817P(+13)と上昇するも上値を追いきれない。すべては31日のFOMCが金利を引き下げるのかどうかにかかっています。

WTI原油は終値でも93.62ドルと新高値を更新しています。今年の1月には49.90ドルの安値がありましたが、約9か月間でほぼ2倍化しています。5月末の75日平均線の水準は62.3ドルでした。それから5か月で93.5ドルというのは50%高です。この上昇の程度は尋常ではありません。これを米国FOMCはどう受けとめるのか。

東京市場は、前2日間は中間決算のよかったものが買われ上昇しましたが、今日は早くも利食い売りに押されました。FOMCの結果いかんでは、利食い売りがドッとでる可能性もあります。

グラフでは中勢波動の基準である75日線を上回るのかどうかが最大の注目点になっています。上回るかどうかの予想は難しい。米国の株価次第だからです。


困ったときは個別銘柄を見ればよいのです。定点観測9銘柄が75日線を上回りそうかどうかをみてみましょう。

1812「鹿島」は75日線まではまだまだ遠い。

5401「新日鉄」は業績はよいはずだが、75日線を大きく割り込んだままで、反発力がない。

5713「住友鉱」は、75線を1日だけ上回ったが今日は割り込んだ。75日線を大きく超える兆候はみられない。


6758「ソニー」は昨日75日線を上抜いたが、今日は早くも反落し75日線を下回った。75日線の下げかたは急であり、75日線を2〜3日上回っただけでは、中勢波動が上昇トレンドに転換したとはいえない、

7203「トヨタ」は75日線よりずっと下方にあり、3日前に新安値を出したばかりなので、中勢波動を考えるには早すぎる。

8411「みずほ」はトヨタと同じく、75日線よりずっと下方にあり、3日前に新安値を出したばかりだし、25日線まで戻れていない今は、中勢波動を考えるには早すぎる。


8604「野村」は昨日75日線にあと2円と急接近しているが、たとえこれを上回ったとしても、75日線の下げかたは急であり、75日線を2〜3日上回っただけでは、中勢波動が上昇トレンドに転換したとはいえない、

9432「NTT」は昨日75日線を上抜いたが、今日は早くも反落し75日線を下回った。一度は75日線を上回っていたが、その上昇はたいしたことがなく、75日線を上向かせるほどの上昇にはならなかった。いまだに75日線が下降中であるというのは反発力がない証拠。

9984「ソフトバンク」は9銘柄のうちで唯一75日線を上回っているが、すでに高値波乱の様相となっている。例えば(a)の「両抱き」、(b)の大陽線(「化け線」ではないかと思っています)、(c)の「十字足」で、いつ反落してもおかしくはない。

ということで、定点観測9銘柄から判断すると、日経平均が75日線を上回る可能性は大きくはないと思っています。


(07.10.31) TOPIX 1620P(+12)  日経平均 16737円(+86)   21.2億株 (2兆9196億円)



NYダウは13792ドル(-77)と反落。 ナスダックも2816P(-0)とわずかにマイナス。金利引下げは当たり前として上昇してきましたが、ここへきて「 もしも引き下げられなかったら」という反省が出た感じでした。

当面の材料は今夜のFOMCと来月早々に発表される雇用統計です。

東京市場は、業績のよい資源・商社・鉄鋼・海運などは利食い売りに押され、上昇していなかった銀行・保険・自動車が買われる。チグハグな動きだったので、全体としての値動きは小幅で終わる。


WTI原油は89.72ドル(-3.81)の大幅下げ。昨日の値幅4.13ドルは今年で最大の陰線であり、-3.81ドル安も最大の下げでした。

WTIのグラフは絵に描いたように中勢波動のモデルどおりに動いています。(a)(b)は75日線で止まり、中勢波動から逸脱したのかと悩む必要はありませんでした。

今回は(c)25日線から上昇を開始し、一昨日の最高値まで駆け上がりましたが、さすがに昨日は9日線まで反落。

これが(d)の25日線まで下落するのか、(e)の75日線まで下落するのかを見ていくことになりますが、高値圏で大陰線が出るのは、「波乱」の始まりです。25日線を下回る水準まで下げるのではないか。


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