TOPIXをどう見たか・判断したか (07年9月)

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(07.9.3) TOPIX 1605P(-2)  日経平均 16524円(-44)   15.1億株 (2兆 376億円)



NYダウは13357ドル(+119)と反発。ナスダックも2596 P(+31)と続伸。

ナスダックは75日線まで戻ったので、「中勢モデル波動」どおりだと、@いったんは下落して(A)より上位の(C)で止まり、A次に75日線を上抜くことで、B中勢上昇波動は上昇トレンドに転化します。

発表されたサブプライムローン対策は、(よくはわからないが)信用保証という手段で、サブプライムの借り手を保護しようというものらしい。

危機の原因はそれまで上昇を続けてきた不動産価格が地域によってはマイナスになりだしたので、値上がりを前提として組んだローンが焦げ付き始めた、ということでしょう。不動産価格の下落がさらに続くのか、全国的に広まるのかが今後の問題です。

日本のバブル崩壊では、土地を担保に借金して新たに土地を買い、これを担保にしてまた借金をして土地を買う。という繰り返しで、不動産価格は上昇しました。

この先兵となったのは「住専」で、資産(土地)も増えるが負債(借金)も巨額になり、おそらくは自己資金の10倍から100倍の土地を買いあさったのではなかったか。しかし土地価格の下落とともに過大な借金をしていた企業(住専)は破綻し始めます。それが大銀行を次々に破綻させる導火線になりました。

下手をすると、今のサププライム問題は日本の初期の住専問題と同じになるのではないか。米国の住宅バブルの崩壊はこれから本格化するのではないか、の懸念が払拭できません。


東京市場は、今夜はNY市場が休場とあって小動き。

日経平均の《デンドラ24》による上値メドは、上から順に
  1. 17106円
  2. 16800円
  3. 16495円
  4. 16189円
となっています。現在のところ、日経平均は大勢波動、中勢波動ともに下降トレンドにあると見ているので、戻りの限界は下から2番目の16495円がメドになるだろうと思っています。

もし中勢波動が上昇トレンドに転換したとしても、上値メドは下から3番目の16800円が限界でしょう。

すでに昨日・今日の終値は16500円を超えて、下から2番目の16495円をクリアしていますが、16500円〜17000円のゾーンは、暴落初期に「押し目買い」が大量に入り、これが瞬間的ながら大きな損失をだしているので、肝を冷やしています。このゾーンまで株価が戻れば、強烈な戻り売りがではずです。

16500円まで戻ったことによって、一応の戻りを達成したのではないか。今後はいったん反落し、先の安値(15262円)の底値の確認をするするのではないかと思っています。

なお18:30現在で「マスターネット」はトラブル発生により今日のデータを送信していませんが、今日中には回復するということです。


(07.9.4) TOPIX 1596P(-8)  日経平均 16420円(-104)   14.5億株 (1兆9025億円)



米国は休場。先週末に発表されたサブプライム対策は、どうやらあまり評価されていないらしい。

借り手を保護する必要があるのかの意見も多いようで、サブプライム問題はなお波乱の要因であると見ておいたほうがよいようです。

今日の東京市場は米国の手本がなく小動き、かつ閑散。日経平均の16500円以上になると戻り売りがでてくる。

2兆円ほどの売買高ではとうてい16500円〜16800円のゾーンを上抜くことはできません。

TOPIXの《デンドラ24》による戻りのメドを掲げます。上から順に
  1. 1672P
  2. 1628P
  3. 1598P
  4. 1584P
昨日掲げた日経平均と同じく、TOPIXは大勢波動は下降トレンドにあると思っているので、下から2番目の1628Pまで戻るのがようやくでしょう。

すでザラバでは1610P、終値ベースでは1608Pまで戻って、下から2番目のメド1598Pをクリアしています。しかし1628Pまでの戻りは難しいのではないか。1625P〜1696Pのゾーンには戻り待ちの売り物がビッシリ控えています。

東研ソフトが販売するソフトの今後について

今日は書くこともないので、今後の東研ソフトが発売するソフトの方針について述べます。

まずは私ごとから。来年1月に60歳の還暦を迎えます。サラリーマンなら退職する年齢です。60歳でプログラムを組む人間はそうはありません。さすがの私(ノー天気であるという意味)もプログラムを組むには緻密さが無くなり、マニュアルを書くには根気がなくなり、なによりも重要なことは、ソフトの存在価値である独創的な発想がなくなってきています。今までやってきたことを深めていくことはできるが、新しいことにチャレンジする意欲が失せてきた感じです。

今までと同じように「超高品質なソフト」を提供するためには、少しゆったりした時間が欲しい。そのためには販売しているソフトを絞り、ユーザーからのトラブル対処の質問や、操作上の質問、どう判断するかの質問、に応える時間を減らさねばならない。(なにしろ電話での質問は早いときは朝7:00、遅いときは午後11:00にあることもある。今は早朝の電話にはでるが、午後7:00以降の電話には出ていません。)

で、次のソフトの販売は今年一杯(2007年12月31日)をもって終了することにしました。
  1. 《デンドラ24》を販売終了。
  2. 《カナル基本》を販売終了。
  3. 《アラーム24》を販売終了。
これらは、ソフトの機能としては行き着くところまで到達しています(特に《デンドラ24》は比類のない独創性あふれるソフトであると自負しています)。これ以上の大幅な改良は加える必要はありません。今後は「最新バージョンのダウンロード」によって、無料で小幅なバージョンアップをしていけばよいと思っています。

販売を終了するのは、5年後には、この3つのソフトについての質問を「0」にしたいためです。東研ソフトではソフトを購入されたならば、最低5年間はメンテナンスをしています。(質問には即日返答し、トラブルが発生したらその場で解決する)実はこのメンテナンスが最も時間をとられるところです。

よって、例えば今日、上記のソフトを購入されたならば、私は65歳までメンテナンスをすることになります。65歳の私が現状の私と同じであるはずがありません。質問に即答できるかどうか。トラブルの対処の要請があったときに、即座にいくつかの原因を指定できるかどうか。実に心もとない。

どこかで新規のユーザーをストップせねばなりません。2007年末で販売を終了しても、2007年中に購入されたユーザーは、あと5年間のメンテナンスがあります。この5年間は質問をすることができますから、いくらなんでも、5年間ソフトを動かしていれば、ほとんどのトラブルは経験済みとなります。私が5年後の2012年にメンテナンスをやめたとしても、不自由は感じないでしょう。

そういうことで、上記の3つのソフトは2007年12月末をもって販売を終わります(2007年12月までに購入されないと永久に入手できません)。残るのは次の3つです。
  1. 《カナル24》は最後まで販売します。
  2. 《Qエンジン24》は比類なきソフトであるので最後まで販売します。
  3. 《リアル24》はこれからの時代のソフトなので販売します。
来年2008年は上記の3つのソフトだけが東研ソフトの製品となります。過去販売されたソフトは「セットアップCCD-ROM」に書いてある「年」から5年経過したものからメンテナンスは終わります。


(07.9.5) TOPIX 1569P(-27)  日経平均 16158円(-262)   18.0億株 (2兆5892億円)



連休明けの米国市場は上昇。NYダウは13448ドル(+91)となって、75日線に到達。これで次図の「中勢波動のモデル」の(A→B)となったところです。

今後、75日線を完全に上抜けば(連続5日以上終値が上回る)、中勢波動は上昇トレンドに戻ったと判断できます。

しかしその前に、いったん(C)まで反落して、(C)が(A)を下回らないことを証明せねばなりません。明日からはこの確認をしていくことになります。


(C)が(A)より上位で止まれば、中勢モデル波動の(H→I→J→K=A→B→C)を比定することができ、米国市場はめでたく「中勢波動も上昇トレンドに復帰」(大勢波動はいまも上昇トレンドを維持している)となります。

ナスダックは2630P(+33)と4日連続陽線となって、75日線を2日続けて上回っています。しかしまだサブプライムの問題が払拭できていないので、このまま75日線を5日連続して上回ることは期待できません。

ナスダック指数は、いったんは反落するだろうから、NYダウと同様に(C)が(A)の上位で止まるかを見極めたい。


東京市場は、米国株高にサヤ寄せして高く始まるが、やはり16500円以上では値動きが重くなり、下落する。

日経平均は25日線まで戻ったものの、これを上抜くことができませんでした。

25日線まで戻って反落したので、今後は
  1. (c)が(a)の上位で止まるのかどうか。

  2. 再び25日線を上回ることができるのかどうか。

  3. 75日線まで戻ることができるのかどうか。
75日線まで戻って、ようやく現在のNYダウやナスダックと同じ波動の局面(B)になるわけで、日経平均がNYダウと並ぶにはまだまだ時間がかかります。


(07.9.6) TOPIX 1568P(-0)  日経平均 16257円(+98)   21.0億株 (2兆8099億円)



米国は弱い経済指標(中古住宅販売・雇用)がでて、NYダウは13305ドル(-143)と下落。

ナスダックも2605P(-24)と下げる。まあ75日線まで戻ったことであるし、ここからは2番底探りをするところです。

東京市場は安寄りした後、前場は-318円安まで下げる。しかし15840円からは押し目買いが優勢になり、安値から400円ほど上昇して+98円と高く引ける。

ただし、「足」はそうよくありません。(A)TOPIXは昨日の陰線の終値まで戻せなかったし、(B)日経平均は昨日の陰線の実体の仲値(始値が16506円、終値が16158円なので、仲値は16332円)まで戻していません。


大きな陰線の翌日は陽線になることが多いのですが、これは第1に売り方の利食い(買い戻し)によって陽線になる。第2に値ぼれの買いが入って陽線になる。のが原因です。

どちらにしても買いの勢いが強いのであれば、陽線の終値は前日の大きな陰線の半分より上まで戻っていなければなりません。

例えば今回の下げ過程で、大きな陰線の翌日に陽線となったのはa,b,c,dの4度ありますが、
  1. は陰線の仲値まで戻らず。翌日から下げ続けた。

  2. は下ヒゲの長い足となって、一見下値探りをしたようだが、前日の陰線の仲値まで戻せず、反発のスタートにはなれなかった。

  3. は陽線が「はらみ」、前日の大陰線の仲値より高く引けた。ここが25日線までの戻りのスタートになった。

  4. は今日の陽線ですが、昨日の大きな陰線の仲値までは戻っていません。陽線とはなったが、まだ力強いといえません。(明日も続伸となればよいが)


(07.9.7) TOPIX 1557P(-11)  日経平均 16122円(-134)   15.9億株 (2兆2723億円)



米国は小売の経済指標がよかったとかで反発。NYダウは13363ドル(+57)と小反発。ナスダックも2614P(+8)とやはり小反発。

一昨日の下げの1/3ほど戻しただけなので、発表される経済指標から今後の米国の景気がどうなるのかを判断しているところなので、市場の判断はナイーブに揺れている。

東京市場は安い。来週は9月限の日経先物のSQであり、オプションのSQを迎えます。来週は波乱の動きになります。



(右図は楽天証券のマーケットスピードの「日経225オプション」の画面)

どちらにブレるのかというと、多くは下にブレると予想しています。例えば今日の日経先物は16100円で終わりました。この株価に対応するオプション価格をみると、プット15000円は40円。コール17000円は10円です。

行使価格が15000円のプット・オプションが利益を出すには清算日(来週の金曜日の寄り付き)に日経平均が15000円以下にならねばなりません。まだ-1100ほど日経平均は下げなければなりません。しかし40円している。

この40円がいかに高いかというと、行使価格17000円のコール・オプションの値段は10円でしかないことを見れば明らかです。行使価格が17000円のコール・オプションが利益を出すには、清算日に日経平均が17000円以上にならねばなりません。あと+900円上昇せねばなりません。

プットオプションはあと-1100円下げねば価値が生まれないのに40円の価格をつけ、コールオプションは+900円上がればよいのに10円でしかありません。現在の先物価格16100円を基準にすれば-1100円下落するほうを選ぶよりも+900円上昇するほうを選ぶほうが数字的には有利です。ところがプットは40円、コールは10円の値段です。プットはコールの4倍も人気がある。市場は株価が上昇することよりも、下げるほうを予想しているわけです。

インプライド・ボラティリティ(IVと略す)という目安があって、市場は今後の株価の変動をどう予想しているかを数学的に知ることができます。

今日現在のプット15000円のIVは37.1%であるのに、コール17000円のIVは21.7%でしかありません。市場は下げるのであれば(年率に換算すれば)-37.1%の大きな下げになるだろうが、上げるたとしてもそう大きな上げにはならず、(年率に換算すれば)+21.7%くらいの上昇であろうと予想しています。圧倒的に株価は来週の木曜日までは下げるという予想になっています。(ものすごい思惑なのであるが)


(07.9.10) TOPIX 1525P(-31)  日経平均 15764円(-357)   17.6億株 (2兆4989億円)




米国は8月の雇用統計が4年ぶりにマイナスとなり、景気減速懸念からNYダウは13113ドル(-249)と大きく下げる。ナスダックも2565P(-48)と下落。

ただ、先日75日線まで戻しているので、中勢波動のモデルにあてはめると、大底の(A)から75日線の(B)へ上昇し、ここから下落して(C)の2番底を探る流れにあります。

むろん(C)は(A)より上位で下げ止まらねばなりませんが、米国景気が減退ということになるとFFレートの引き下げもあるので、(A)より上位で止まる可能性のほうが大きいのではないか。



東京市場は安い。先週末の米国株安に加えて、4-6月のGDP改定値が年率-1.2%と一転マイナスになったことから下げ幅を拡大し、一時は470円安。その後も大きくは戻せず。

TOPIXは、今日75日線が200日線を割り込み、3線は高いほうから200日線→75日線→25日線、の「絶不調の形」になりました。まあ絶不調のときに大底が出るので、悲観ばかりしていてもしょうがありません。

(A)が大底であったと確認できるのは、上図のNYダウのように、
  1. (B)の75日線まで戻り、

  2. (C)へ反落するが、(C)は(A)より上位で止まったときです。

  3. 今は(B)に向かって上昇するかどうかを見てところで、(a)から(b)の25日線まで戻り、(c)へ下落しています。

  4. (c)が(a)より上位で止まれば、いよいよ(B)に向かうことになりますが、当面は(c)は(a)より上位で止まるのかどうかが大問題です。


(07.9.11) TOPIX 1532P(+7)  日経平均 15877円(+112)   17.5億株 (2兆4431億円)



8月の雇用統計が4年ぶりにマイナスとなり、NYダウは大きく下げました。その翌日はどうなるのかが見どころでしたが、NYダウは13127ドル(+14)、ナスダックは2559P(-6)と止まる。

上ヒゲ・下ヒゲがある十字足に近い足になり、この水準で強弱が対立した格好です。

雇用がマイナスになったことはチョットしたエポックです。きの4年間は毎月毎月雇用は10万人と20万人のプラスでしたが、ついに雇用の増加は止まりました。

月が一転してマイナスになったのは、金融関係が8月に大量の雇用調整をしたからだといわれていますが、サブプライム問題が大きくなったのは8月に入ってからのことです。9月の雇用はさらに悪化するのではないか。

市場のコンセンサスは、米国の景気減速はさけられないことは一致しているかと思いますが、強気はFRBの金利引下げに期待して買い、弱気は景気の失速を懸念して売り、の立場をとっているのでしょう。

どちらが正しいのかの判断は私にはできませんが、いずれどちらが正しかったのかはグラフに現れます。強気が正しければ、株価は75日線を上抜いて中勢上昇トレンドに復帰するし、弱気が正しければ8月16日の安値を更新して下降トレンドが続きます。

日経平均は、大勢波動、中勢波動ともに下降トレンドに入っていると判断しています。今は中勢波動の(A→B)が出そうなのか出ないのかもはっきりしない段階です。
  1. 図の(a→b→c)の(c)が(a)より上位で止まるのかどうか。
  2. (c)が(a)より上位で止まれば、(b)を上抜くことができるのか。
  3. (b)を上抜くことができれば、75日線(B)まで戻れるのかどうか。
  4. (B)75日線まで戻った後の反落で(a)を下回らないのか。
これらすべてをクリアして、ようやくNYダウやナスダックの現状になります。日本の株価は米国に比べてよほど悪い。


(07.9.12) TOPIX 1528P(-4)  日経平均 15797円(-80)   17.3億株 (2兆4848億円)



NYダウは反発。13308ドル(+180)。ナスダックも反発し、2597P(+38)。

日経平均は米国株高から高く寄りつくが、後場は安倍総理の辞任会見のニュースで波乱。結局は今日のザラバ高値から300円ほど下げ、それから60円ほど戻して終わる。

安倍総理の辞任には大方は「唖然」としたのではないでしょうか。組閣が終わり、所信表明をしたばかり。今日から代表質問があるという時期に、辞職するというのはなんとしたことか。

周囲では健康上の理由である、とのかばう発言がありましたが、それにしてもいかにも唐突です。さあこれからドロ縄式の総裁選をして、国会で総理の指名をして、またまたの組閣をするというのでは、国政の空白は避けられません。


東京市場のメインプレーヤーは外国人投資家で、@欧州、A米国、Bアジアだということですが、日本の政治の有様を見ては、日本国の資産(株式・国債・不動産)を所有することに懐疑的になるのではなかろうか。

外国証券のオーダー倍率は今年の2月までは、ほぼ1.00倍以上を維持しており、したがって株価も堅調でしたが、3月から様相は変わっています。

オーダー倍率(寄り付きの成り行き買い株数÷売り株数)は1.00倍を割り込むのが常態になっています。

特に4月〜7月にかけて、オーダー倍率が1.00倍を下回っていたのに株価はジリ高となったのは、@外国人は1000株単位の銘柄(重厚長大銘柄)を売り、1株単位の銘柄(銀行株)を買った。A個人の信用部門が買った。B企業法人が株式持ち合いあるいは自社株買いをした。ようです。


銀行株は、「みずほF」でいうと5月から6月にかけて30%の上昇をしましたが、これは金利の上昇を見込んでのものでした。

しかしその期待は、サブプライム問題が露見しては、まったく否定されました。結果、8月には、銀行株あるいは買い込んでいた優良株を換金売りしたのが8月の暴落だったと思われます。

ここへきて、安倍首相が内閣を放り出したことで、外国人投資家は「いったいどうなっているのだ」と懐疑心が出ることは当然のことです。こんな頼りない国の資産を保有していてよいものかどうか。を考えているのではないか。明日の外国証券のオーダーは見ものです。


(07.9.13) TOPIX 1522P(-5)  日経平均 15821円(+23)   15.6億株 (2兆2357億円)



米国株は小動き。NYダウは小反落して13291ドル(-16)。ナスダックも小反落で2592P(-5)。

日経平均も小動きに終始する。前場はまだ動きがあったが、後場はほとんど動かず。

相変わらず(a-b-c)の波動の行方が決まりません。(a-b-c)は何度もいいますが、中勢波動の(A-B-C-D-E-F-G-H)の(A-B)がでるかどうかを探るための細かな波動です。

いまは(a)が当面の安値になっているが、(a)を下抜くことはないのかどうか。下抜けば(当たり前の話ながら)中勢下降トレンドからの脱却はできません。

逆に(b)を上回ることができれば、75日線の(B)に向かう勢いがでたとわかりますが、@はたして(B)まで戻ることができるのかどうか。A(B)から反落した後、本格的に75日線を上回って中勢波動が上昇トレンドに転換できるのか。という難関が2つあります。先の長い話です。

当面は(c)が(b)を上回るのか、(a)を下回るのかが焦点ですが、定点観測9銘柄を見ると、(a)を下回りそうな気配があります。


1812「鹿島」は(a)で、9銘柄のうちでは唯一75日線まで戻りました。本格的に75日線を上回る可能性のほうが大きいと思いましたが、(b)で先のボトムを割り込み新安値を更新。

これで75日線を完全に上抜くことは期待できなくなりました。

8604「野村」は(a)で25日線まで戻れず、戻りが弱いことを表現していましたが、(b)で暴落時のボトムを下抜き、まだ底値探りの途中です。

9884「ソフトバンク」は(a)では25日線に、はるかに及ばず、(b)で新安値を更新。携帯3社では最もシェアを拡大している会社が新安値を更新しているのは不気味です。


9銘柄のうち3銘柄が8月17日の暴落時よりも安くなっています。 ついで悪いのは右の3銘柄です。

6758「ソニー」は(a)で75日線寸前まで戻したものの急反落し、25日線を5日連続で上回ることはできなかった。現在の株価は25日線より下にあり、先のボトムを下回る可能性も大きくなってきました。

7203「トヨタ」は(a)で25日線まで戻れず、戻りの鈍さを表現。先のボトムの安値更新があるかも知れない。

8411「みずほ」は(a)で25日線まで戻ったものの、その後は急落して先のボトムをほとんど下回る水準まで接近しています。

こういうわけで、一般銘柄の動きを見ると、日経平均の暴落時のボトム(a)が「大底である」と判断するのはまだ早いのです。


(07.9.14) TOPIX 1544P(+21)  日経平均 16127円(+306)   24.0億株 (3兆6615億円)



WTI原油はザラバで80.20ドルと新高値を更新。米国株は金融株から反発し、NYダウは13424ドル(+133)。ナスダックは小幅ながら反発して2601P(+8)

(a)NYダウはザラバ高値で75日線にタッチする。これは9月初めの(A)と同じで、まだ終値では75日線を上抜いたことがありません。

75日線を超えて5日連続して、75日線の上の位置を維持できれば、中勢波動は上昇トレンドに転換したと判断してよいでしょうが、そうやすやすとはいかない感じです。

(A)で75日線まで戻ったのは、ブッシュ大統領がサププライムローン対策を発表するという報道のためでした。これに呼応してFRBはFFレートを引き下げるだろうという期待で上昇したものです。この材料を織り込んで(A)まで上昇したのですから、今回の(a)ではさらによい材料が出ないと(A)を大きく上回ることは難しいでしょう。

米国市場は0.50%のFFレートの引き下げまでを織り込んでいるようです。もし0.50%ではなく0.25%の下げであったとき、期待先行で上昇した株価は裏返しとなるのではないか。また(A)の日のWTI原油は74.24ドルでしたが、半月もたっていない昨日は80.20ドルまで上昇しています。このことは(A)時点よりも金利を引き下げにくい状況にしています。


東京市場は9月のSQが明けて、動きやすくなったのか反発。ただしボリュームは不足しています。

出来高24.0億株からSQがらみの7.2億株を差っ引くと16.8億株です。売買代金3兆6615億円からSQがらみの1兆2800億円を引けば、正味は2兆3800億円です。株価の上昇期待が盛り上がったとは到底いえません。先物が先導した上昇でした。

日経平均の3線は75日線が200日線とデッドクロスし、ようやく200日線→75日線→25日線の順の「絶不調」の形になりました。

同時に今日の株価上昇(3連休前なのに思い切って買ったものです)によって日経平均は25日線突破の動きが期待できるようになりましたが、(b)の16575円を上回ることができるのかどうか。(このボリュームでは難しい)


定点観測9銘柄について、昨日、@8月17日の安値を更新した3銘柄、A安値を更新する可能性がある3銘柄のグラフを掲げました。

今日は、Bまだましな3銘柄を掲げます。

5401「新日鉄」は(a)で25日線まで戻りましたが、その後25日線を上回ることができません。どころか、200日線を今日で連続5日間下回っており、このままでは状況は悪くなります。(先の安値の700円を下抜くと大勢波動が下降トレンドに転じる可能性がでてきました)

5713「住友鉱」は、9銘柄のうちで最もましな銘柄です。25日線まで戻ったのは(a)でしたが、今日はその(a)を上回りました。75日線までは戻りそうな勢いです。(としても75日線を上抜くのは大変だが)

9432「NTT」は(a)では75日線まで戻り、これを5日間連続して超えるかを見ていましたが、1日だけで終わりました。ただ長期間にわたって3線の位置関係は「絶不調」の形になっているので、(a)からの反落は急ではありません。 今は25日線の位置にありますが、75日線を超えて5日連続してその水準を維持できそうな銘柄は、今のところこの銘柄だけです。


(07.9.18) TOPIX 1510P(-33)  日経平均 15801円(-325)   15.8億株 (2兆3681億円)



東京市場が連休の間にWTI原油はザラバで80.70ドル、終値でも80.65ドルと新高値を更新。

NYダウは13403ドル(-39)と小反落。ナスダックも2581P(-20)と下落。どちらも75日線で戻りを押さえられています。

英国の中堅銀行ノーザンロックに中央銀行が緊急融資をするなど信用収縮が再発。

今夜はFOMCですが、一方には原油の新高値があり、他方では流動性が確保されないという状況で、はたしてFFレートはどう決まるのか。


東京市場は先週末に3連休前だというのに日経平均は300円ほども高く終わり、「大胆なことだ」と思っていましたが、今日はその分を帳消しにする下げ。

銀行・証券・不動産が大幅安となり、波動の(a-b-c)の戻り高値の(b)はどんどん遠くなる。

今日から大証で「イブニング・セッション」が始まりました。日経先物・日経ミニ・日経オプションについて、午後4時半から7時までの2時間半の立会いをするというものです。

多くのユーザーから《リアル24》はイブニング・セッションに対応するのかの問い合わせを受けていますが、全部「しばらくは様子を見ます」と返事しています。 その理由は、どう考えても商いが盛り上がるとは思えないからです。
  1. 第一にネット証券のシステムがまだ対応できていない。例えば楽天証券では、イブニング・セッションのためのソフトは10月初旬にずれるといいます。

  2. 次に大口の投資家が参加してくるのか?という疑問。大口となると、大手証券会社を通じて注文を出すと思われますが、大手証券会社がイブニングセッションのために、毎日残業をしたり、勤務体制を変更して、売買をするとは思われない。

  3. なによりも現物市場は午後3時で終わっています。イブニングセッションでは、現物と先物の裁定取引はできません。あるいは現物株が変動しているからこれに対して先物にヘッジをするということもありません。基本的にイブニング・セッションは個人投資家のための市場でしょう。

  4. イブニング・セッションは通常の9:00〜15:10までの立会いとは別個のもので、イブニング・セッションのための注文を出さなければならない。午後14:00に注文を出していて15:10までに約定できなかったら、16:30のイブニングセッションが始まるときに、注文を出し直さねばならない。という不便さがあります。まだ正式な立会いとは認知されていません。

  5. おそらく、現在の「夜間取引」のような結末になるのではないか。夜間取引の規模は1日に2〜3億円の規模であるようで、東証の1日の売買代金の2〜3兆円に比較すると、到底お話になる規模ではありません。したがって夜間取引でついた株価は翌日の立会いには少しの影響もあたえていません。
こんなことを考えたり、話し合ったりしていて、まずはイブニング・セッションは当分は無視してよいのではないか、の結論に達していました。今日のイブニングセッションの状況はといえば、6時現在の出来高は1000枚ほどでしかありません。今日の日経先物の出来高は10.3万枚ですから、その1%にしか過ぎません。ましてや今日はスタートということで「ご祝儀商い」が入っているかと思いますが、それでこの程度です。

というわけで当分は《リアル24》はイブニングセッションには対応しません。


(07.9.19) TOPIX 1565P(+56)  日経平均 16381円(+579)   17.7億株 (2兆5555億円)



米国FRBはFFレートを0.5%引き下げて4.75%としました。市場はこれを好感し、NYダウは13739ドル(+335)と大きく上昇。押さえつけられていた75日線を大きく上抜いたので、まずは5日連続して75日線より上位をキープしそうです。

中勢波動の(A-B-C)が出て、次はDに 向かうはずですが、Dの高さがどうなるのかが見どころです。先の最高値の14021ドルを上回って、新しい上昇トレンドを作るのか、14021ドルは上回れずに、先の安値12517ドルと14021ドルの間で保合うのか。

WTI原油は昨日も史上最高値をつけています。FFレートの0.5%の引き下げによって楽観的なムードになりましたが、裏返せばそれだけ米国の景気後退が懸念されていることです。金利が下がったからといって万事OKとはなりません。おそらく今夜は、昨日の大幅高に続く大幅な上昇にはならないのではないか。


米国高を受けて東京市場も大幅高となりました。ただ昨日320円安をしているので、今日580円高をした割には株価水準は高まりませんでした。ようやく反動の限界である25日線を上抜いたところです。

米国株は75日線を基準とする中勢波動を問題にしていますが、日経平均はそれよりワンランク小さい25日線を基準とする反動の波動を問題にしています。

今日の出来高は17.7億株、売買代金が2兆5000億円ということからも、株価の大幅高はショートカバーによるものであることはあきらかです。新規の買いで上昇したようには見えません。反動高が終われば、再び25日線を割り込む可能性は十分にあります。

まずは8月末の(b)の高値を上回れるかどうかですが、上回ったとしてもごくわずかではなかろうか。赤○の水準はドッと戻り売りがでる水準です。この売りをこなして上昇することは難しいと思っています。


中途半端な大証のイブニング・セッションが始まりました。昨日書いたようにこの市場は大きく育つにはいろいろなものが欠落しています。

今日は《リアル24》で楽天証券から受信しているユーザーにトラブルが発生しました。多くは12:30以降のトレード・グラフが描画できないというものでした。この原因は楽天のRSSに原因があります。

イブニング・セッションが始まった昨日から、図の(a)の部分に表示されるべき「銘柄コード」をRSSは送信できていません。このために受信しているデータは日経先物のデータである、日経ミニのデータであるということが判別できません。(「前引け・大引けの時刻を調整する」の機能が働かないのはこれが原因です)

まあ日経先物であれ一般銘柄であれ、データが受信できていればリアルタイムのグラフは描画するし、「分足を保存」することは正しくできます。この原因による被害は小さい。

いけないのは、「更新時刻」の間違いです。図は大引け後の15:26に受信したものですが、(b)日経先物と日経ミニの更新時刻が19:00になっています。これはイブニング・セッションのために、前日の更新時刻を送信したものと思われます。これは困ります。現在値16370円は19:00に更新されたと判断します。

おそらく今日の12:30からデータの受信ができなかったのは、11:00の前場が引けた直後に、更新時刻が19:00というデータが送信されたためではないかと推測しています。すでに今日の19:00のデータを受信しているのであれば、12:31とか12:32のデータは古い時刻のデータと判断され、リアルタイム・データの蓄積がされなかった→リアルタイムのグラフが描画できなかった。と思われます。

東研ソフトでは11:00〜12:30までの間、受信を続けていましたが、幸いなことにデータはすべて受信できていました。12:30以降の更新ができなかったユーザーは前場が終わった11:00以後に「受信ストップ」をされたのではないか。このときエクセルシートには19:00の更新時刻が送信されており、この時点で後場のデータが蓄積不能になったのではないか、と推測しています。 当座の対策をいいます。
  1. 楽天のRSSが銘柄コードを送信してこなくても、「銘柄名」から先物であると判断するようにプログラムを修正したのでダウンロードしてください。

  2. 前場が終わっても「受信ストップ」せずに受信を続けてください。

  3. もし「受信ストップ」するときは、必ずエクセルシートを見て、日経先物の更新時刻が19:00でないならば「受信ストップ」して下さい。(19:00のときに「受信ストップ」をすると、後場のデータの蓄積ができません)

  4. 一番最初にいいましたが、現状のRSSでは15:20を過ぎると更新時刻は19:00になります。これはとんでもない間違いのデータです。16:10になると、始値・高値は更新されずに、現在値だけになります。15:10の大引けとなったら、できるだけ早く「受信ストップ」して下さい。

  5. 《リアル24》の「FR24データコントローラー」で、16:10以降に受信することは絶対にやめて下さい。(エクセルだけで受信するのはかまわない)
こういうことで、今日は1日を無駄に過ごしました。毎度のことながら大証に歩調をあわせるとロクなことがない。およそ新しいコンピュータのシステムを導入するには1年とか2年とかのテスト期間を置くべきです。大証自体は十分なチェックができても、これを利用するユ−ザー(楽天などの証券会社)がそのデータをコントロールするシステムを構築し、間違いなく動作するというチェックをする期間の余裕がなければなりません。

楽天がイブニング・セッション用のソフト(それもテスト版)を用意したのが9月16日。18日からスタートのギリギリです。正式なソフトは10月初旬にでるそうですが、いかに大証がテスト期間を設けなかったかが伺い知れます。テストとは予想しうる仮のデータを証券各社に送信し、間違いなくデータを処理できるかの確認をすることです。1日や2日でできることではありません。零細企業の東研ソフトですら、1本のソフトを発売するときには、ヘルプマニュアルを3か月〜6か月かけて執筆し、ヘルプに記述するとおりにソフトが動作するかをチェックしています。

大証がイブニング・セッションをぶち上げたのは今年の春だったかと思いますが、そのときはまさかこんなに「インスタント」に、「お気軽に」新市場を作るとは思っていませんでした。大証のノーテンキぶりにはあきれて口がふさがりません。こうなれば東証が日経300とか日経500のの先物市場を作ればどうか。大証に提供している日経225の権利を消滅させてはどうか。こう思うほど今日のトラブルには、1日を棒にふらされ、腹が立ちました。すべては大証の稚拙な考えから発生したことです。


(07.9.20) TOPIX 1566P(+0)  日経平均 16413円(+32)   19.1億株 (2兆5956億円)



NYダウは続伸し13815ドル(+76)と大きく上昇。ナスダックは2666P(+14)

NYダウの《デンドラ24》による上値メドを掲げます。高いほうから順に
  1. 14515ドル
  2. 14001ドル
  3. 13873ドル
  4. 13616ドル
現在は、中勢波動は上昇波動にあるが、まだ先の高値14021ドルを上抜いていないので、まずは1番低い13616ドルまたは下から2番目の13873ドルを上値メドとしておきます。

昨日のザラバ高値は13867ドルと13876ドルのメドに肉薄しました。だいたい戻りが一杯の水準になったのではないか。


東京市場は朝高のあと小幅ながら値を消す。出来高・売買代金も不足している。

《デンドラ24》による上値メドを掲げます。高いほうから順に
  1. 17813円
  2. 17025円
  3. 16867円
  4. 16552円
日経平均は大勢波動、中勢波動ともに下降トレンドにあるという考えなので、1番下のメドの16552円まで戻すのがようやくではないか。

2番目の16867円は、今回の暴落の第一段階の底値ゾーンで大出来高になった水準です。ここまで戻るには、現在の出来高では極めて難しいでしょう。

《リアル24》のFR(楽天用)の最新バージョン

  1. 昨日いった「銘柄コード」の欠落は、RSSは今日から送信しているので、この点の心配は無用になりました。

  2. あとは、19:00の時刻を送信してくることですが、どうも寄り付き時に前日のイブニング・セッションの出来高を19:00の時刻で送信しているようです。その後すぐに9:00の今日のデータを送信してきますが、ユーザーが受信するタイミングによって、19:00のデータを受信してしまうことがあります。このときは、これ以降のリアルタイムデータが受信できなくなります。

    そこで15:20(大引けの時刻+10分)以降の時刻のデータは受信しても無視するように、プログラムを変更し、最新バージョンとしてアップしたので、ダウンロードしてください。バージョンは(2007.9.20)の日付です。

  3. プログラムの修正をしたので、これまでと同じように受信できます。すなわち、
    @前場が引けたら「受信ストップ」してもよい。(エクセルシートの更新時刻は気にしなくてよい)
    Aイブニングセッションの時間中まで受信していても、イブニングセッションのリアルタイムデータは受信しない。(16:10までに「受信ストップ」しなくてもよい)
イブニング・セッション開始3日にしてやっと、正常な受信ができるようになりました。


《リアル24》のFC(コピー&ペースト)の分足保存のしかた

マネックス・松井・オリックス・リテラなどからリアルタイムデータをコピー&ペーストすると右図のように先頭に前日のイブニング・セッションのデータが今日の日付で入っています。時刻は16:30から19:00で年月日は9月20日です。この後9:00からの正式な立会いが始まるので、同じ日付なのに時刻が逆転しているという困ったことになります。次のようにして「分足を保存」して下さい。

  1. リアルタイムデータ(大引け後は1分足)をコピーし、FRのトレードグラフの貼り付けます。図は「日経ミニ」のデータなので、「貼り付けD」に貼り付けました。貼り付けると、tokenフォルダにあるRTKB97のフォルダに、TICK5000.txt というファイルができます。(「貼り付けA」に貼り付けると、TICK2000.txt に記憶される)

    保存したい銘柄をそれぞれの貼り付け番号に貼り付けたら、ワードパッドやメモ帳を起動して、TICK5000.TXTを読み込みます。(右図のもの)

    先頭にあるイブニング・セッションのデータを抹消してください。(抹消したい行を選択して、「編集」→「切り取り」で抹消する)

  2. (次図)「データコントローラー」の「元データ読み込み」で、token\RTKB97のPICK5000.txt を読み込みます。正しく抹消しているなら、先頭は今日の9:00〜15:10のデータになっているはずです。

  3. 「カナルへ保存」ボタンをクリックして分足データとして保存してください。



(07.9.21) TOPIX 1552P(-14)  日経平均 16312円(-101)   19.3億株 (2兆6320億円)



NYダウは小反落の13766ドル(-48)。ナスダックは2654P(-12)

日本のバブルは1989年にピークとなりましたが、このときの日銀の三重野総裁の金利引き上げは急激でした。まるでそれまでの日銀の怠慢を糊塗するかのような金利政策の急変でした。

マスコミは「平成の鬼平」と持ち上げ、拍手喝さいでこの政策を歓迎しましたが、これは大間違いで、大爆発音とともにバブルがはじけます。

この後15年間の空白(どころか童顔のなんとかいった経済学者がハードランディング方針を打ち出して)日本経済は昭和の金融恐慌に匹敵する大リストラ(首切り)をやむなくされました。

いまから思えば、バブルに踊った人間がよいとはいえませんが、「財テクができなければ財務部長ではない」と、多くの企業は財テク(借金をして投資をする)に走りました。結果、はしごをはずされ、それまでの儲け頭であったこの部門は会社の存亡を左右する唾棄すべき存在になりました。おそらく米国の住宅ローン関係はこれに近く、中国は国全体がすでにバブルになっています。

1990年の大発会の38950円の高値から、2003年4月の安値7603円までなんと株価は1/5になり、東証の時価総額は650兆円から300兆円を割りました(数字は確かめていないが)。300兆円が失われたとき、これまで担保としての価値があった株券は価値をもたなくなり、株券を担保に借金をしていた投資家は借金の返済をせまられ、投げ売りをせざるを得ませんでした。

政府・日銀の役割は国民経済を安定的に成長させるということです。この意味で1990年から2003年までの政府は何も出来なかった。無能であったといえます。(宮沢→細川→村山→橋本内閣。小渕内閣からはなりふりかまわぬ経済の下支えをしたが、森→小泉からハードランディングに転向する) ただし金融政策というのは、今日金利を引き上げたから、引き下げたからといって、すぐに効果を出すものではありません。財政投融資のように金をばら撒けば当面は景気がよくなるというものではありません。最低でも6か月、多くは1年か1.5年ほどして効果ででてきます。

1998年〜2002年までの4年間、日銀の政策決定委員(審議委員)を努められた中原伸之という人は、実に的確に日本の現状を把握し、その処方箋をもっておられた。「日銀はだれのものか」という書物は2度3度紹介しましたが、これを読むと当時の日本を誰が救ったのかが明瞭です。たいした見通しを持たないほかの審議委員の反対にあって、1年以上も金利の引き下げができない。これにただ一人反対し、9人の審議委員のうち、いつも1:8で(金利引下げは)否決される。適切な処方箋がない日本の金融や経済は瀕死の状況に追い込まれる。そういう事態が明らかになり、ようやく8人の審議委員が実状を認識することになり、一転して全員が利引下げ賛成に転向する。現実の損失に直面しないと、人は考え方を転換できないという見本です。

日本経済は思考停止になりました。首切りによって自殺者が増加し、税収が細くなり、このままでは国が成り立っていかないというときまで、金利政策は間違いを続けます。「日銀はだれのものか」という本は、感動的な本です。日本人が日本人の偏狭な考えによって馬鹿な金利政策を続けたのにたいして、中原伸之という方は、クルーグマンとかバーナンキといったノーベ賞級の人物と連絡をとり、日本のバブル破綻後の経済復興に尽力される。おそらくはこの人の見識と信念がなければ、まだまだ日本経済の沈滞は続いていたに違いありません。

何をいいたいかというと、今回の米国のFFレートの0.5%の下げで, 米国の景気が下支えされるとはいえない。サブプライムローン問題は解決していない。ただバーナンキFRB議長の金融緩和は、日本の三重野総裁のトンチンカンな金利引き上げの失敗を手本にしているので、日本のようなことにはならないにしても、住宅バブルの崩壊は始まったばかりであると思っています。米国の住宅の値上がり率は2005年にピークを迎え、2006年から鈍化し、2007年からマイナスになったようです。値上がりを期待してローンを組んだ消費者はこれから続々と破綻するのではないか。


(07.9.25) TOPIX 1566P(+14)  日経平均 16401円(+89)   18.9億株 (2兆6576億円)



NYダウは13759ドル(-61)と《デンドラ24》の上値メドの13873ドル水準でもみ合う。13873ドルは下から2番目のメドであるので、まずはこの水準が戻り一杯であろうと思っています。

もし、これを上回ったとしても下から3番目のメドは14001ドルですからそう上値を追えるとは思われません。

東京市場は小幅ながら上昇。中間決算の配当落ち分が76円だったそうで、それを考慮すると160円かた上昇したことになります。ただし先物に引っ張られた格好で、積極的な商いではありません。

日経平均は16575円を上回るまではなお小波動が切り下がっています。もし16575円を超えて75日線まで戻そうとしても、16800円以上には強烈な戻り売りの勢力がひかえているので75日線まで戻ることは難しい。


書くことに事欠いているので、先週末の立会い中に電話で受けた質問について書きます。

3436「SUMCO」は(a)から急落しました。質問を受けたのはちょうど(A)の日です。実は(B)でも(C)でもこの方は質問をされています。質問というよりもどうすればよいのかの相談です。

《カナル24》の操作やトラブルや条件表の設定についての質問はメンテナンスしますが、個別銘柄の処置の相談は私の守備範囲外のことです。

しかし私に相談するのは、相談相手が誰もいないのでしょう(昔は証券マンが相談相手だった。手数料は高かったが相談はできた。今のネット証券時代は手数料は格安だが、その代わり誰にも相談できない。相談の料金をはらわねば誰も相談にのってくれないのは当たり前です)。相談相手あるいは話相手がいないことはさびしく、不安なものです。この方とは面識はありませんが、どうやら高齢のようなので、余生をすごすための大事なお金を減らさせたくはない、という思いから、ついつい相談に乗るはめになりました。

この例は、相談するに値するような事例ではないのです。株式投資のABCの「A」で解決できる問題なのです。この方は、ABCの「A」をも理解せずに、大胆にも株式にお金を投じている。これでは負けるに決まっています。

株式投資のABCの「A」とは、「トレンドに逆らうな。トレンドに追随せよ。」です。その具体的な判断は《カナル24》シリーズにある「主な株価」でできます。このHPでは何度も何度も(アホらしくなるほど)波動の切り上げ・切り下げについて言ってきましたが、どうも私が書くHPの文章では、それがうまく伝わっていないようです。 相談を受けた時間の順にいうと、
  1. (C)では、いつ利食いしようかという相談でしたが、波動は切り上がっているので買い持続しましょう、と答えました。しかし(h)の5010円を終値で下回ったならば売って手仕舞いしましょう。ともいったはずです。(C)当時で「波動が切り下がる」のは安値5010円を下回ったときだったからです。

  2. さいわいにして小波動のボトムの(h)を下回ることはなく、次の小波動のボトムの(f)5650円を下回ることもなく、(d)の小波動のボトム6040円を下回ることなく、(c)に達しました。

    《カナル24》は順次(h→g→f→e→d→c)の「主な株価」を表示しています。現在の9月25日から振り返って、今日になって(h→g→f→e→d→c)の株価を表示するのではありません。(g)の株価が表示されたときは当然に(h)の株価(小波動のボトム)は表示されています。

  3. ユーザーは表示される「主な株価」を見て、ピークが切り上がった・切り下がった、あるいはボトムが切り上がった・切り下がったを知ることで「この銘柄を買うべきか・売るべきか」の方針は明瞭になります。切り下がったときは売るべきだし、切り上がったときは買うべきです。迷う余地はありません。それほど「主な株価」は比類のない、重要な数値なのです。

  4. 次いで(B)のあたりで相談を受けました。私は「波動が切り下がったら売りなさい」(d'がそれに該当する)といっていたので、まさか(B)でも買い玉を持っているとは思ってもいませんでした。すでに株価は(d)の小波動の安値を(d')で下回っています。(d')の日には買い玉は手仕舞いしていて当然です。

  5. しかしこの方はそうしなかった。(b)まで下落するのにつき合い、(b)から反発したので、いったん戻りで売ったあとで、なお上昇するのを見て、「買ってもよいでしょうか?」という質問がきました。私としては実にアホらしい相談です。(d)の安値を(d')で下回ったことによって安値は切り下がっています。安値が切り下がっているのに、どうして買いたいと思うのか。

  6. 当然のことながら、いったことは、@(d')で手仕舞いしなかったのがルール無視である。「ルールを無視して高速道路を逆行すれば死ぬしかない。」ついで、「(B)では買うべきではないが、75日線までの戻りは期待できる。この銘柄を持っているのであれば、@75日線まで戻ったときに売るべきだし、A75日線まで戻れなかったときは(b)の4850円を下抜いたら即刻売るべきである。」

  7. そういう状況だから、新規に「買う」などということは絶対に考えられない。 そういったはずです。しかしこの方はアドバイスを聞かなかった。(B)あたりで買われたのでしょう。(A)の日に、またまた電話をかけてこられた。(A)というのは(b)の安値をとっくに割り込んだ水準です。すでに小波動の安値は(d→b)へと切り下げています。小波動の高値は(c→a)と切り下げています。(b)を割り込んだ瞬間にこの銘柄を買い持続する理由は消滅しています。 どうしてこんなに単純なことがわからないのか。


私は今、畢生のソフトである《リアル24》のマニュアルを執筆中です。単なるマニュアルではなく、「デイトレ・システムはどう構築すべきか」の、いわば大論文です。

目が覚めているあいだはこのマニュアルを執筆しています。休みは無い。夢にまでマニュアルの文章を思い浮かべて、これはまずいという点を推敲しています。

時間は切迫しているが、波動の重大さを理解してもらうために(今後はこんなに初歩な質問が繰り返しこないために)、さらなる解説をしました。

  1. そもそも3436「SUMCO」が買いになったのは(m')の日です。なんとなれば、それまでは小波動の高値は(q)5105円→(o)4910円と小波動のピークは切り下げていた。小波動の安値も(p)4580円→(n)4040 円に切り下げていた。小波動のピークとボトムが切り下げているときに「買い」をすることは自殺行為です。

  2. ところが事態は変化します。小波動の安値)(n)4040円から(l)4060円に切り上がったことを知るのが第1段階。ついで(m)の高値を上まわった(m')で高値も切り上がったことが確認できます。(m')以降は「買い」になるのは「アタリマエ」のことなのです。

  3. よって、3436 「SUMCO」の買いどころは(m')の4710円であり、遅くても決済すべきところは、波動が切り下がった(d')の 6030円の水準です。
小波動の切り上がり・切り下がりに注意しておけば、私に相談するほどのことではないのです。簡単に自分自身で判断できることなのです。


(07.9.26) TOPIX 1576P(+9)  日経平均 16435円(+34)   17.4億株 (2兆2891億円)



NYダウは13778ドル(+19)。5日間ほど《デンドラ24》の上値メドの13873ドル水準でもみ合っています。

逆張りの条件表No.2「日経平均用’96」でNYダウのグラフを描画すると、最近(a)で売りマークを出しています。

(c)の買いマークは第1段の下げの安値付近でした。(b)の買いマークは第2段の安値の付近でした。最近はだいたいにおいて「逆張り」の条件表は的確なマークを出しています。


東京市場は小幅ながら上昇。ただし相変わらず出来高は薄く、積極的な買いは入っていません。

日経平均の《デンドラ24》による上値メドは16552円です。予想のほか強い動きになっても16867円です。

条件表No.2「日経平均用’96」は日経平均もNYダウと同じように、(c)で第1段の下げの安値付近で買いマークをだし、(b)で第2段の安値の付近で買いマークを出しています。

(a)明日、日経平均が16527円以上で引けると、売りマークを出します。


(07.9.27) TOPIX 1615P(+39)  日経平均 16832円(+396)   20.8億株 (2兆8995億円)



NYダウは13878ドル(+99)。ザラバで戻り高値を更新しましたが、上値メドの13873ドル水準での高値保合いです。

ナスダックは2699P(+15)と上昇とし、逆張りの条件表No.2「日経平均用’96」は売りマークをだしました。

米国指標は、上値メドまで戻って、売りマークをだしていますが、東京市場はこれに追いつくことができなかった。しかし今日は違いました。

日経平均は先の小波動のピーク(b)を上抜いて小波動は初めて切り上がりました。


ここから上昇波動がスタート、といいたいところですが、中勢波動が上昇トレンドに転換するにはなお時間をかけて確認することがあります。
  1. まず75日線まで戻ることができるのかです。

  2. 75日線まで戻ったとき、2つのコースがあって、ひとつは、いったん反落してから再度75日線突破をうかがうコースで、これが一般的です。

  3. いまひとつは、そのまま75日線を突破するコースですが、この場合は株価が連続して5日以上75日線の上にあれば、中勢波動は上昇トレンドに戻ったと判断できます。
当面は(B)の75日線まで戻ることができるのかを注視することになりますが、これはなかなか難しい。
  1. 今日の16800円の水準は、先日掲げたように、デンドラの下から2番目の上値メドであるし、

  2. 暴落の第一段の下げの安値水準(d)です。この水準で1日の出来高が38億株・33億株と大商いをしています。ここでの買い手は今日まで損失勘定であったので、当然に戻り売りを出します。

  3. さらには今日は逆張りの売りマークが出て、楽観人気になったことを表明しました。ここが75日線まで到達するための「胸突き八丁」です。

  4. 今朝の外国証券のオーダーは異常でした。売り6500万株に対し、買いが9700万株あり、差し引きで3200万株の買い越しです。買い注文9700万株というのは、(2003年から外国証券のオーダーを見ているが)2005年10月5日の11480万株の買いにつぐ第2番目の大きさです。2005年は4月に10770円の安値をつけた、6か月後の10月に13783円の高値をつけますが、このときの株価ピークの日のオーダーが11480万株の買いです。(その後いったん下落したが、翌年2006年4月に17563円の高値をつける)

    これに次ぐ大量の買い注文が今日は出たのですが、これはにわかには信じられない注文です。明日は9月中間決算の期末です。当然に企業が保有する株式は9月末の価格で評価され、簿価と現在価格に30%以上の差があれば簿価を引下げ、評価損を計上せねばなりません。このあたりの事情があって外国証券を通じた買い物がでたのではないか、という穿った見方もできます。
こういったハードルを乗り越えて75日線まで到達できるのか。(株式を買うには75日を超えてからで十分です。株価が75日線より下にあるときの買いは(リターン<リスク)の可能性が高い)


(07.9.28) TOPIX 1616P(+1)  日経平均 16785円(-46)   18.6億株 (2兆5203億円)



NYダウは13912ドル(+34)と小幅続伸。今米国市場で注目しているのは、米国の景気後退の程度はどのあたりか?、でしょう。

マイナス要因はサブプライム問題です。つまりは米国住宅価格の下落がサブプライム問題を引き起こしたわけで、さらに住宅価格が下がるとサブプライム問題の再燃になります。

7月の住宅価格は前年同月比-3.9%であり、まだ下げ止まっていません。米国の消費は、住宅価格の上昇を前提にして過剰な与信によって成り立っていますから、住宅価格の下落は消費にブレーキをかけます。

消費減退となれば景気が後退するのは当然です。景気がよいとは雇用状況がよいということであり、景気が悪くなると雇用状況が悪くなります。雇用状況は毎月「雇用統計」として発表されます。これまでは毎月15万人程度の新規の雇用が発生していましたが、8月はマイナスになりました。これは住宅・建築部門での解雇が多かったこと、サブプライム問題で損失をだした金融部門の解雇が多かったことが主因です。

雇用統計がマイナスになれば、当然に消費は縮小します。消費が縮小すれば景気は後退します。ということで、米国の経済統計では住宅価格の統計(ケースシラー住宅価格指数)や月次の雇用統計の数字が現在では重要な統計です。

日経平均は小反落。TOPIXは小幅ながら続伸。日経平均の小波動のピークらしさを測ると、
  1. 今日は新高値の
  2. 陰線となった。
  3. 9日順位相関は+80以上になった。
  4. 昨日・今日は《デンドラ24》の下から2番目の上値メド16867円をクリアしている。
  5. 昨日は逆張りの売りマークがでた。
ということから、今日で5分の確率になりました。おそらくは今日の寄り付きが当面のピークではないかと思っていますが、米国株価が堅調であればデンドラの下から3番目の上値メドの17025円に瞬間的にタッチするかも知れません。この水準は暴落の第1段の下げから上昇しようとした(B)の日(出来高が38億株できた)の安値17148円より低い水準です。楽観人気となれば17025円までいくかも知れませんが、それ以上の上昇は苦しい。

なによりも昨日の連結PERは18.13倍になっており、決して割安ではない水準まで戻っています。16800円を超えて株価が上昇するには環境ができていません。この戻りが続くと思うのは間違いではなかろうか。


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