TOPIXをどう見たか・判断したか (06年7月)

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(06.7.3) TOPIX 1593(+6) 日経平均 15571円(+66) 16.0億株 (2兆1370億円)



米国株式は大幅高の翌日は小幅安。(a)NYダウは11150ドル(-40)となり、75日線まで戻ったが、「新高値の上ヒゲ陰線」となりました。

(b)ナスダックも2172P(-2)と小幅安ながら「新高値の陰線」となりました。新高値の陰線というのがよくありません。FOMCのイベントが通過したことによる株価上昇(反動高である)は、ここまでではなかろうか。

30日のNY金は616.00ドル、原油は73.93ドルと高値水準を維持しており、これではインフレ懸念はいつまでも残ります。

東京市場は小幅続伸。しかし売買代金は2.1兆円と縮小し、力強い上昇であるとは到底思われません。

(A)TOPIXは200日線を2日連続して上回りましたが、今日は「十字足」となって、この水準が強弱の均衡点であることを表現しました。

ここから上の水準は現在の水準の2倍3倍の出来高が累積しています。2.1兆円の売買代金で1600P〜1640Pの価格帯を突破できるとは思えません。

(B)日経平均も同じです。一昨日の25日線までは、真空地帯を上昇してきたので、反発は比較的容易でした。しかし15600円〜16000円の水準には強烈といえるほどの大きな出来高を残していますから、この価格帯を突破することは難しい。まして今日のような2.1兆円規模の売買代金では突破することは無理でしょう。

《デンドラ24》の上値メドは先週末に変化しました。日経平均のメドは下から
  1. 15213円(これは到達)
  2. 15640円(前波動と今波動)
  3. 16635円(これは先の話
となっています。今波動・前波動が同じ15640円のメドを出していますから、15640円は重みのあるメドです。

今日の日経平均のザラバ高値は154617円、先物は15630円でした。ほとんど上値メドにやってきました。この水準で反動高は終わってもよいと思っています。

図は掲げませんが、6月30日の東証1部の連結PERは19.75倍となりました。私の基準では20倍というのは今期の経常利益の伸び率が+15%のときです。今のところ企業サイドの今期の経常利益の伸び率の予想は5%以下です。妥当なPERは17倍です。

今後業績の上方修正が相次いで出たとしても伸び率は+10%程度でしょう。ならば18倍が妥当で、19倍はやや割高、20倍となると買う根拠がありません。 PERが20倍以上になったら、明らかに株価は買われすぎです。


(06.7.4) TOPIX 1602(+9) 日経平均 15638円(+66) 15.6億株 (1兆9646億円)


米国株式は半日立会い。NYダウは11228ドル(+77)と反発して戻り高値を更新。 ナスダックも2190P(+18)と反発。今夜は休場。



TOPIXは200日線を3日連続して上回りましたが、昨日は「十字足」、今日は小幅陰線で、日中の値幅は100円そこそこの膠着状態。

今日は小幅ながら「新高値の陰線」となったので、明日「陰線の切り下がり」となれば、一服となる可能性がたかい。

中勢波動を考えるときの基準は75日平均線ですが、75日線は5月半ばから下降しています。7月中は下降の程度が急になりますから、株価の戻りの限界になるはずです。

75日の向きは、今日の株価と75日前の株価(今日を含めると76日目の株価)に依存します。75日前の株価より今日の株価が高ければ、75日線は上向きであるし、75日前より安ければ75日線は下向きです。

図の紫色の折れ線は株価を「75日先行」したものです。今日の株価はAですが、75日前(今日も含めて76日目)の株価はaです(これはa'の株価)。 Aは75日前のaより安いので(a-A)の差だけ75日線は下降しています。

75日前の株価より当日の株価が安くなったのはBの日で、75日前の株価はbでした。(実際はb')、このBの日から75日線は下降を始めたわけです。(b-B)の差はそう大きくありませんでしたが、6月13日の安値の日は紫色線と株価の差は大きくなりました。その分75日線の下降の角度は急になりました。

さて今後のことです。紫色線は今後15日間はドンドン上方に昇っていきます。現在の株価水準のままであればその差はしだいに大きくなり、その分75日線は急に下落していくことになります。


《アラーム24》のユーザーへ昨日、新機能を付け加えた《アラーム24》Ver1.1 を送付しました。今日・明日届くと思います。

《アラーム24》は特に操作が難しいソフトではありませんが、エクセルシートに受信したい銘柄を設定するのに手間がかかります。エクセルの機能を使って設定せねばならないためです。

簡単に多くの銘柄を、自由自在に設定できないものかとアレコレ考えて、《アラーム24》からエクセルシートを設定できる「エクセルシートの作成」機能を追加しました。次図がその全体図です

赤枠Aの「エクセルの列リスト」欄が心臓部です。ここへ登録したい銘柄のコード(東証でないものは市場区分の指定がいる)を表示させておいて、Bの「エクセルシート書き込み」ボタンをクリックすれば、エクセルシートが完成します。簡単です。




  1. 「エクセルの列リスト」欄へは、個別にコードを入力したり、変更することができます。
  2. あるいは《カナル24》で登録してある結果ファイルを「エクセルの列リスト」欄へ読み込むことができます。
  3. あるいは、すでに設定してあるエクセルシートを「エクセルの列リスト」欄へ読み込むことができます。
例えば今夜、《カナル24》である条件表を使って検索し、ピックアップされた銘柄を結果ファイルに記憶させます。《アラーム24》のこの機能を使ってエクセルシートを作っておけば、明日はピックアップされた銘柄のリアルタイムデータが受信できます。


上図の「エクセルの列リスト」に表示されている銘柄を「エクセルシート書き込み」をすると、右図のようなシートが出来上がります。

「エクセルの列リスト」は「F列」から銘柄コードを入れていた(実際は結果ファイルを読み込んだ)ので、エクセルシートのF列以降が書き換えられています。


(06.7.5) TOPIX 1589(-12) 日経平均 15523円(-114) 15.2億株 (1兆8090億円)



米国市場は休場。東京市場は米国市場が休みとあって、薄商いになることが予想されていましたが、「北朝鮮がミサイル発射」のニュースが出ました。

134円安く寄り付き、80円ほど小戻した後はここ2日間と同じく小動きながらじり安。大引け前に小反発して終わる。

(A)昨日の「新高値の陰線」に続いて、「切り下がり」となりましたが陽線となったので、反発は一服のサインにはなりませんでした。

外国人が休みとあって、出来高15.2億株、売買代金1.8兆円とボリュームがなく、今日の動きはあまり参考になりません。明日からの外国人の動向(外国証券オーダー、テポドン発射を世界がどう受け止めたか)で、あきらかになります。

基本的に、@価格帯別出来高分布からは、15600円〜16000円のゾーンを突破するには、これまでの3倍程度の出来高を積み重ねなければならない。現在の出来高ではそれは難しい。A東証1部のPERはすでに19.89倍(割高)になっているので、これ以上の株価上昇は無理がある。という背景があります。

(C)今日の外国証券オーダー倍率は1.00倍のニュートラルになり、外国人の売買は均衡しました。だが問題は明日のオーダーです。


中勢波動が上昇波動に転換するかどうかの判断の1つは、「最後の下降小波動のピークを上回る」かどうかです。

定点観測9銘柄では、NTTだけが中勢上昇波動にありましたが、ここへきての戻りで、右図の3銘柄が「最後の下降波動のピーク」を上回ってきました。

図で最後の下降波動は(J→K)です。(Kが今のところの最安値)

安値(K)から上昇し、先のピーク(J)を上抜いて、現在は(L)に到っています。同時に中勢波動の基準である75日線を少し上抜きました。

だいたい、この3銘柄は中勢上昇波動に転換した確率が5分以上になったのですが、(L)から戻り売りがでることは必定です。この後は戻り売りに押されて反落することになりますが、先の安値(K)を下回らないことが確認できたなら、中勢上昇波動に転換したと判断してよいでしょう。

ただし、「最後の下降波動のピークを上回る」ような銘柄はしばらくは出てきません。銘柄固有の要因(新日鉄は自社株買い、住友鉱は金相場の高騰、みずほFはゼロ金利解除)によって上昇しているので、全般の銘柄が中勢上昇波動に転換するかとなると、すぐ(1〜2か月のうち)には難しいでしょう。


(06.7.6) TOPIX 1572(-17) 日経平均 15321円(-202) 15.1億株 (2兆 435億円)



米国市場は反落。
@1テポドン発射は原油高をもたらせ、NY原油は一時史上最高値の75.40ドルをつける。

A7日発表の雇用統計は異常に高い雇用者数になるのではないかの予想。から、再びインフレ懸念の比重が大きくなり、次の8月FOMCでも金利引き上げとなるのではないかの懸念が出てきたためです。

最近のNYダウが大きく変化するのは、全部金利の予想にかかっています。(a)はバーナンキFRB議長のインフレ懸念の発言で大下げ。(b)はインフレに言及しなかったことから大反発。(c)はFFレートを5.25%に引き上げが決定した日ですが、これで引き上げは打ち止めの予想で急騰。

今日は(c)の反省がでて下げました。(a)で金利引き上げが濃厚となったとき、500ドルの下落をしましたから、8月も連続引き上げの予想が現実味を帯びると、(d)から500ドル安がありえます。


東京市場は反落。(テポドンを除いて)グラフだけを見ても、当面は反動高は終わってしばらくは調整の局面だと思われます。

いったんは25日線(TOPIXは1539P、日経平均は15053円)まで下げて、その後75日線まで戻ることができるのかどうか。

75日線は昨日いったように、明日から急速に下降してくるので、75日線まで戻ることは時間がたつにつれ可能性が高まってきます。(つまりは時間調整)

最も重要なことは75日線まで戻った後の反落です。ここからの反落が新安値になるかならないか。新安値にならねば、買い時代が始まる可能性が高くなります。

このHPは「どの銘柄がよい」ということはいいません。グラフを見てどう判断するかの事例を述べることが目的です。


例えば「ソフトバンク」を買いたいと思って右のグラフを見たとき、あなたはどう受け止めるべきであるのか。を述べているのです。

現在のソフトバンクの状況を判断するとき、最も重要なものは75日平均線(緑色)です。

株価が75日線を上回っているときは「買い時代」であり、75日線を下回っているときは「売り時代」です。

図に見るように、K'で75日線を下回ってから、この株は一度も75日線を上回っていません。売り時代であるので、買いを考えてはいけません。

ソフトバンクが買い時代になるのは、@75日線までもどる(B)、Aそこから反落して(C)へ下落するが、(A)よりは高い位置で止まる(安値の切り上がり)。となったときです。


(06.7.7) TOPIX 1573(+0) 日経平均 15307円(-13) 14.0億株 (1兆9532億円)



NYダウは11225ドル(+73)と反発して75日線を奪回。 ナスダックは2155P(+1)とわずかに反発するも弱い。(後述)

シカゴ日経先物が15440円(+100)と高かったので、東京市場は小高く始まるが、後場から下げる。

NYは金利引き上げが継続か否かが目下のところ最大の関心事です。経済統計の発表があるたびに、弱い数字がでると金利引き上げは打ち止めかとして上昇し、強い数字が出れば引き上げ継続として下げるという神経質な動きをしています。

基本的には金利高は株式市場にとってマイナスだし、景気後退もマイナスです。だからどちらになっても最終的には株価にとってはマイナスです。(金利高のほうが株式にとってはマイナスダメージはより大きいが)

米国の6月雇用統計が今夜発表されます。これを見るまではうかつに動けない。ということで、東京市場も弱含みの小動き。

上図(A)(B)TOPIX・日経平均は200日線を4日間上回ったあとで、2日間これを下回りました。まだ200日線をクリアしたとはいいがたい。ただ「最後の上昇波動のボトム」(青線)までは一応戻ったので、反発力は「並み」であることを表現しました。(強ければボトムを超えた戻りとなり、弱ければボトムまで戻れない)


これは株価の水平的な視点からの判断です(後日書きます)。中勢のモデル波動からは75日線まで戻ってやっと「並み」の戻りです。TOPIX・日経平均は75日線まで戻るにはなお時間がかかりそうです。

東証1部銘柄のうち75日線を超えている銘柄は全体の16.1%でしかありません。右図の「75日投資マインド」のグラフを見ると、aで50%を割り込み、1か月後のbで50%を超えて4月高値に向かいました。(a-b)の間、日経平均は75日線を下回った日は4〜5日しかなかったのに、一般銘柄の過半は75日線を割り込んでいました。

(c)で50%を割り込みましたが、日経平均はまだ75日線よりはるかに上位にありました。日経平均だけを見ていると、相場はそれほど弱くは受け止めれらないところですが、実際は東証1部の投資マインドのほうが正しく、この後は大幅な下落となりました。

(d)現在は、日経平均は25日線を上回り、75日線はまだ遠いのだが、市場では「押し目買い」をいっています。しかし東証1部の16.1%しか75日線を上回っていないというのは、心に留めておかねばなりません。

いくら日経平均が上昇したところで、全体の銘柄はそこまでの回復はしていません。みかけの日経平均よりも、ここは75日投資マインド指数のほうを重視したほうがよいと思っています。


東証1部全体のチャートの状態と日経平均の状態にはかなりの差異があります。日経平均は東証1部1700社のうちの225銘柄から構成されているので、まだ差異は大きくありませんが、米国のNYダウはたかだか30銘柄の平均です。当然に市場全体を正しく表現するものではありません。

右図のNYダウとナスダックの動きには大きな違いがあります。NYダウは200日線を割り込んで3日ののちにこれを上回り、現在は中勢波動の基準である75日線まで戻っています。

ナスダックは200日線を割り込んで、1か月半になります。しかも200日線が下降し始めました。ナスダックを見れば、米国株式は大勢下降相場に入ったのではないかと思っていますが、NYダウを見るとそうではない。



NYダウは30銘柄で構成されています。NYダウとはタッタ30銘柄の指数でしかありません。ナスダックのほうが相場の実態を表しています。ちなみにNYダウ30銘柄は以下のものです。
  1. スリーエム (化学) 81.39ドル
  2. アルコア (非鉄・アルミ) 33.42ドル
  3. アルトリアG (食品・たばこ) 77.76ドル
  4. アメリカン・エキスプレス (カード) 52.54ドル
  5. AIG (保険) 59.46ドル
  6. AT&T (通信) 27.66ドル
  7. ボーイング (航空機) 80.81ドル
  8. キャタピラー (重機) 73.65ドル
  9. シティG (金融) 49.27ドル
  10. コカコーラ (食品) 43.33ドル
  11. デユポン (化学) 41.04ドル
  12. エクソン (石油) 63.47ドル
  13. ゼネラルエレクトリック (電機・金融) 33.50ドル
  14. ゼネラルモータース (自動車) 29.20ドル
  15. ヒューレット・パッカード (電機・精密) 59.41ドル
  16. ホームデポ (小売) 35.47ドル
  17. ハネウエル (電機・精密) 39.82ドル
  18. IBM (コンピュータ) 78.09ドル
  19. インテル (半導体) 18.85ドル
  20. JPモルガン (金融) 42.45ドル
  21. ジョンソン&ジョンソン (医薬品) 60.52ドル
  22. マクドナルド (外食) 33.69ドル
  23. メルク (医薬品) 36.66ドル
  24. マイクロソフト (サービス) 23.48ドル
  25. ファイザー (医薬品) 23.68ドル
  26. プロクター&ギャンブル (化学・医薬品) 56.46ドル
  27. ユナイテッド・テクノロジーズ (航空エンジン) 63.85ドル
  28. ベライゾン (通信) 33.02ドル
  29. ウォルマート (小売) 46.72ドル
  30. ディズニー (サービス) 30.04ドル


(06.7.10) TOPIX 1594(+20) 日経平均 15552円(+245) 17.0億株 (2兆4783億円)



NYダウは11090ドル(-134)と反落して75日線を下回る。 ナスダックも2130P(-25)と下落し、25日線を割り込む。

米国市場の下落を受けて、日経平均は-157円安で寄り付き、前場15079円と昨日の25日線(15034円)に接近。しかし後場からは急転回し、+245円高で終わりました。ザラバ安値から473円高という上げっぷりです。

特に材料がでたわけではありません。(A)(B)この結果、今日の足は「大陽線のつつみ上げ」となりました。形としては非常に強い足です。強いのだが、昨日までで高値15710円からの調整が終わったと素直に判断しづらい。

2003年12月3日に以下のようなことを書きました。当時のHPはもうアップしていないので、再掲載します。今日いいたいことは、@今日の大陽線は「化け線」の可能性がある。化け線であるかどうかは、A明日が陽線で終値が今日の終値より高く引ければ、化け線ではない。B陰線で終値が今日の終値より安く引ければ、化け線の可能性が高くなる。ということです。なお次図の(A)は化け線となって、(A)の安値を下回るところまで下落しました。


    (03.12.3)の記事

    昨日、一昨日の大陽線(図のAの足型)は「一種の化け線」ではないかといったところ、「化け線とはどういうものか?」の質問がきました。簡単にいえばダマシになるような線(足型)のことです。

    例えば小波動が下降中に、下図のような「強い足」がでると、そこから上昇が始まる可能性は大きくなります。@長大陽線は株価の5〜6%の値幅がある陽線です(日経平均などの指数では2.5%〜3%の幅)。1日で5%6%と上昇するのは強いに決まっています。A窓あけ陽線は2日かけて強さを表現し、B3陽連は3日かけて強さを表現しています。

    Cつつみ上げは、前日の陰線に続いて当日の始値が安く始まったものの、そこから一転して大きく上昇したものですから、下げから上げへの転換を表現しています。Dたくり足はザラバでいったんは大いに安くなったものの、その後はスルスルと上昇し、突っ込み買いの勢力が強いことを現しています。

    株価が下げ続けた後にこのような足がでれば、反転かと思ってよいところです。しかし出所によっては これと反対のことを考えておかねばならないこともあります。(特に「Cつつみ上げ」と「Dたくり足」は要注意)

    上図のBは「Dたくり足」ですが、小波動のボトム(10186円)から上昇して10869円をつけた翌日に出ています。当然に下落時にでた「たくり足」とは意味合いが違います。下ヒゲが長いということは、下げれば買いたいという勢力があるということですが、図のように上昇した後に出た「たくり足」は、その前にどうして下ヒゲをつけたのかを問題にせねばなりません。

    わずかでも下げれば買いたいという勢力が強ければ、かように長い下ヒゲをつけるはずはありません。高値圏で長い下ヒゲをつけたということは、利食い売りの勢力のほうが強いことを警戒すべきです。高値圏の「たくり足」は化け線といえます。

    上図のCは「Cつつみ上げ」ですが、小波動のボトム(10148円)から約10%上昇したところで出ています。「つつみ上げ」 は下落→反転の転機にでることが多いのですが、このように高値圏ででることもあります。一見強く見えますが、「たくり足」と同様に、なぜ株価が快調に上昇しているときに安く寄ったのかに疑念を持つべきです。つつみ上げたということは、これまでに押し目買いをしたくてもできなかった向きの最後の押し目買いであり、買い勢力の力が出尽くした可能性があります。

    B,Cともにその足だけをみれば強そうにみえますが、実際にはB,Cの足の翌日から株価は下落しています。化け線です。

    このたびのAの「つつみ上げ」は小波動の安値9614円から800円かた上昇して出たもので、転機となる位置で出たのではありません。つぎにこの日の大陽線は4月末から7か月間の上昇相場の中で最も長大な陽線ですが、その割には出来高は10億株に満たず、その力強さには疑問がありました。そこで「化け線ではないか」といったわけです。

    なお「化け線」だと思っていても、その後株価が化け線の高値を上抜いて陽線で終るようになれば、化け線の意味はなくなります。逆に化け線の安値を終値で下回るようだと、化け線である。ダマシの足であることがはっきりします。


(06.7.11) TOPIX 1585(-8) 日経平均 15473円(-78) 15.7億株 (2兆3463億円)



NYダウは11103ドル(+12)と小反発するも75日線は上回れない。 ナスダックは2116P(-13)と続落し、米国景気は思わしくないのではないかの疑念がどんどん強まります。

各小波動にはたいていは大きな陽線が1本はでるものですが、この陽線がその小波動を代表しているといってよいでしょう。

a,b,c,d,eがそれです。まずは、最も高い水準にあったbの大陽線が破られ、aの大陽線が破られて、上昇相場に「危険」信号が点滅します。

200日線を割り込んだあとで、cで大陽線が出ますが、2日のちには早くもこれを下回り、cまでの下落は中間点であったことがわかります。

いまのところの最安値(K)から反発して、dで大陽線(重要ポイント)をだし、ついでeでも重要ポイントを出したので上昇波動に移るかと期待しましたが、昨日の下げでeの重要ポイントを下回りそうな位置まで下げてきました。

d,eの安値(この場合は前日から窓を空けているので、前日の終値が基準になる)を下回ることになれば、(J→K)あるいは(H→K)の下げはまだ中間点である。と判断せざるを得なくなります。(H→K)の中間点であれば、1880Pが、(J→K)の中間点であれば1908Pが次の下げ波動のメドになります。


東京市場は、昨日いったように「陽線つつみ上げ」となっていました。強い相場を表現したように見えるが、「化け線」となる可能性もある、ということを2年半ぶりにいいました。

(A)の「つつみ上げ」は本来は強い足型であるので、翌日は(B)の「順上げ」になって当然です。しかし今回は(A)は株価が高い位置ででました。これは株価が下落を続けた後にでる反転時の「つつみ上げ」とは異なります。

結局は(B)とはならず、(C)の形になりました。もっと弱ければ(D)になります。こうなると完全に「陽線つつみ上げ」はダマシである。化け線であること判断でき、ここからは「売り」となりますが、今日のところは(C)で終わりました。


(C)の形は「両はらみ」(「両抱き」ともいう)と呼ばれる足型です。中心の大陽線(大陰線でも同じ)があって、その前後に小さな陰線(陽線でもよい)があるという形です。

「両抱き」は高値圏に出ればピーク、安値圏に出ればボトムとなることが多いのですが、今回はどうなのか。現状を高値圏と見るか安値圏とみるかで、結論は180度違ってきます。

「両抱き」は正しくは中心の線の実体に、その前後の小線が「はらむ」のですが、図のA,a,bはザラバ高値安値を含めて「両抱き」としています。(A)はボトムになり、a,bはボトムになりませんでした。(a,bはザラバでの「はらみ」だった)

今日の「両抱き」は実体に前後の足が「はらむ」という形で、完全な「両抱き」です。この位置を安いと判断すれば「両抱き」は絶好の買い場であるし、この位置は高いと判断すれば、絶好の売り場です。

私は、この株価位置は高いと思っています。それは、@PERが19.74倍と高い。Aデンドラ24の上値メドは15640円であり、すでに到達している。B200日線の水準にある。などなどからです。


(06.7.12) TOPIX 1563(-22) 日経平均 15249円(-224) 16.6億株 (2兆2919億円)



NYダウは11134ドル(+31)と続伸するも、一昨日の大陰線を上回ることもできず、75日線も上回れない。

ナスダックも2128P(+11)と反発するが、25日にとどかず。

東京市場は続落。外国証券のオーダーは6日連続の売り越しで、1.0倍のニュートラルに戻っていたオーダー倍率は0.89倍へ低下。

(A)「陽線つつみ上げ」→「両はらみ」ときた日経平均は、「切り下がり陰線」となって、「つつみ上げ」は化け線であった可能性が強くなりました。

《カナル24》のグラフ画面にある「スクラム・バー」は大変に便利な機能ですが、案外に使われていないようです。カナル24になって追加した機能であるので、特に古くからのユーザーはこの機能に気づいておられない。

スクラムバーには「1」〜「10」の番号を振った鉛筆の絵があります。私が「鉛筆X」に登録しているものを例にすると、
  1. 「鉛筆2」をクリックすると、ここに登録されている「日週月足」と「条件表No.」のグラフを描きます。


  2. 「鉛筆2」には、「週足」のグラフで、

  3. 条件表は(カナル共通)のNo.2「日経平均用'96」を使う。

    ということが登録されていたので、右図のように週足のグラフを描きます。これは毎日HPに掲載している週足の「日経平均用'96」です。

  4. それでは「鉛筆3」をクリックすると、どうか。


  5. 「鉛筆3」には、「日足」のグラフで、

  6. 条件表は(カナル共通)のNo.29「ボトムからの3陽連」を使う。

    ということが登録されていたので、右図のように週足から日足に切り替わり、No.29のグラフを描きます。

  7. 各「鉛筆X」にはどういう条件表を登録しているのかを見たいなら、「スクラム内容」をクリックします。


  8. 「スクラム一覧表」の画面が現れます。ここにはNo.1〜No.10のリストがあります。No.1〜No.10は鉛筆の番号に対応しています。

    No.1(鉛筆1)は@日足で、A(カナル共通)の条件表No.20で描画する。と登録されています。これは毎日HPに掲げている「HP 平均線と順位相関」です。

    No.2(鉛筆2)は@週足で、A(カナル共通)の条件表No.2で描画する。

    No.3(鉛筆3)は@日足で、A(カナル共通)の条件表No.29で描画する。

    が登録されていることがわかります。

  9. No.8(鉛筆8)は@日足で、A(カナル共通)の条件表No.7で描画する。となっているので、「鉛筆8」をクリックしてみましょう。


  10. 「鉛筆8」には、「日足」のグラフで、

  11. 条件表は(カナル共通)のNo.7「一目均衡表」を使う。
    ということが登録されていたので、右図のように日足の一目均衡表のグラフを描きます。

  12. もし別の銘柄のグラフにしたいなら、コード欄にコードを入力します。ここでは、1002 [Enter] とキー入力しました。


  13. 1002 東証指数(TOPIX) の日足の一目均衡表を描きます。
これによれば、(B)もうじき抵抗帯にぶつかります。(C)(D)では抵抗帯は下値の支持水準になっていましたが、(E)で抵抗帯を完全に下回ったので、現在の(B)では、抵抗帯は文字通り抵抗水準になるはずです。

このように(鉛筆1〜鉛筆10)に、ユーザーがよく使う条件表No.(と日週月足)を登録しておけば、簡単に条件表や日週月足を切り替えることができるし、コードを入力することで、別の銘柄のグラフに切り替えることができます。

非常に便利な機能です。これはユーザーのアイデアによるものです。


(06.7.13) TOPIX 1551(-12) 日経平均 15097円(-151) 17.3億株 (2兆3871億円)



NYダウは11013ドル(-121)と下落し、75日線を戻り一杯として25日線まで下落。

ナスダックは2090P(-38)とNYダウ以上に下げ、先日いった2本の重要ポイントのうちの1つを下回る。最安値の2065Pを下回ることになれば、1908Pあるいは1880Pまでの下落も考えておかねばなりません。

米国株(とくにナスダック)に連動する東京市場は続落。外国証券のオーダーは7日連続の売り越しで、オーダー倍率は0.84倍へ低下。

オプションSQを明日に控えて、今週の日経平均はブレが激しかった。今日は-120円安で寄り付き→約240円高して+121円高まで戻し→後場は崩壊して-151円安。

いまのところ200日線が戻り一杯で、25日線が下値の支持水準になっていますが、25日線を下回ればあとは先の安値14045円を下回るのか否かが焦点になります。需給は、@外国人は7日連続の売り越しで、しかも売り越し株数が次第に大きくなっている。A2月高値の期日が5か月目の7月に出てくる。B4月高値の期日は9月に出てくる。とよくありません。

しかもC連結PERは昨日で19.41倍と高く(私は17〜18倍が妥当と思っています)、D今年の高値は4月に出して中勢波動は下降波動に入っているのに、明日は株式市場にとっては逆風のゼロ金利解除となりそうだし、E暑い夏場になっても原油は75ドルと最高値水準を維持しているし、F米国では3MやIBMの業績(の予想)が下方修正され、国内では原油高によって、ブリジストン・住友ゴムの業績が下方修正されてきている。ことなどを見ていると、とうてい株を買おうという意欲は湧きません。

日銀がゼロ金利を解除することから、「日本はデフレを脱却した→景気はこの調子で拡大する。」という結論は出ません。「ゼロ金利を解除」する根拠が間違っておれば、これは砂上の楼閣です。 06年5月17日に「日銀はだれのものか」(中原伸之 著)の読後感を書きましたが、この状況(株式市場に限ってのことだが)は2000年8月のゼロ金利解除と同じ轍を踏むのではないか。

著者・中原さんの強硬な反対意見があったが、日銀は足下の景気がよいからゼロ金利を解除した。結果、景気は腰折れしてしまった。ゼロ金利解除の4か月前、日経平均は2000年4月に高値20833円をつけていたが、8月には16000円にまで20%の下落をしていた(ネットバブルが崩壊の過程)。日銀はこれを「株式市場のわけもわからぬ動きである」と思ったのか、ちゃんと受け止めなかった。この結果、半年後の2001年3月には日経平均は11433円まで下げ、2003年4月には悪夢を見ているような株価水準の7603円まで暴落するのである。

「日銀はだれのものか」を読んで、日銀の金融政策は経済情勢を予想して、先手を打って政策を決定するものではなく、現状の経済統計を根拠にして政策を決定するのであるということがよくわかりました。つまりは「後追い」であり、前グリンスパン議長のように「予想」という高度な判断はしていないことがわかりました。

日銀がゼロ金利を解除するくらい、日本の経済はよいのだ(よくなるのだ)。だから株式市場は高くなる。という意見にはちょっと眉にツバをつけて、判断したほうがよいと思います。
(今日から、「波動の原理」につての連載をしようと、図などを用意していましたが、明日のゼロ金利解除について思ったことを書いたので、明日から連載します。)


(06.7.14) TOPIX 1521(-29) 日経平均 14845円(-252) 16.6億株 (2兆3544億円)



原油は史上最高値の76.70ドルをつける。

NYダウは10846ドル(-166)と大幅続落し、25日線を割り込み、200日線を再び割り込む。

ナスダックも2054P(-36)と大幅続落し、(A)6月安値2065Pを下抜きました。この先の下値のメドは(B)昨年10月に開始した中勢上昇波動のスタートである2025Pですが、これはワンチャンスで到達するという水準です。

さらに次の下値メドを見ると、(C)前回の中勢上昇波動のスタートである昨年5月の1889Pです。

先日、株価が(A)を下回れば(A-a)の戻りはピーク(b)からの下落の中間点であると思わねばならず、この下値メドは1908P〜1880Pであるといいましたが、これは(C)の下値メドに一致します。まずはこの水準までの下げがあると覚悟しておくほうがよいのではないか。


日銀はゼロ金利政策の解除を決定。しかしこれは今日の相場にはたいした影響を与えませんでした。

影響があったのは、@ナスダックの「底割れか?」と思える下落、Aそれによって一気に売りが増加した外国証券のオーダーでした。

(A)(B)TOPIX・日経平均は、市場の半数が下値支持ラインであると判断していた25日線を下抜きました。これによって、グラフ上の下値メドは6月安値(TOPIXは1439P、日経平均は14045円)になりました。

TOPIX・日経平均ともに逆張りの「日経平均用'96」が買いマークをだしましたが、最近の下げは急になる傾向があるので、(a)のように連続して買いマークがでる。買いマークが途切れても、(b)3〜4日後にダメ押しの買いマークがでて、これが当座の買い場になっていた。

(c)連続して買いマークがでるが、(d)3〜4日目にさらに安い水準に落ち、これが買い場となっていた。ことは手本にしたほうがよいいでしょう。今日の買いマークで買いを考えるのは早すぎる。

(B)外国証券のオーダー倍率は、今日は5300万株の売りがあったので、0.77倍へと低下しました。前回の0.77倍のときの株価水準はB'のところであり、これは下落途中の中間点でした。 さらに株価は下値を探ると思っていたほうがよい。


今日はいろいろなことが変化しました。《デンドラ24》の4%波動も陰転し、新しい下値メドを表示しました。

最近の日経平均の下値・上値メドは非常に的確な水準を表示しています。
  1. の戻りの限界は、下から@15213円、AB15640円、C16635円でした。このうちピークはAかBであろうとし、15640円をいってきましたが、ザラバ高値15710円がピークとなりました。ABの15640円が相当します。

  2. の下値メドは、下から@14050円、A14929円、B15280円、C15982円でしたが、ザラバ安値14045円で止まりました。最も低い14050円が相当します。

  3. の時期の下値メドは、下から15280円、A15455円、B15982円、C16158円でした。ザラバ安値15266円で止まりました。最も低い15280円が相当します。
さて今回の下値メドですが、低い順にいえば、@13605円、AB14387円、C14700円です。まずはABの14387円が目標になり、(B),(C)がそうであったように最も低い下値メドまで下げるなら、13605円がメドになります。この水準は連結PERで17.4倍にあたるので、この水準まで下落すれば、PERは特に割高ではなくなります。


(06.7.18) TOPIX 1475(-46) 日経平均 14437円(-408) 16.6億株 (2兆2919億円)



先週末、原油は一時史上最高値の78.00ドル台に乗せ、昨日は反落したものの75.30ドル。

NYダウは10846→10739(-106)→10747ドル(+8)と下落し、先の安値に接近。

中勢モデル波動の(K→L)からの下落をしているところですが、この水準が運命の別れ道です。Kの安値を下抜かずに反発できれば、(a)のように中勢波動が上昇波動に転換する可能性がでてきます。

(K)水準を抜けば、中勢波動は下降トレンドを続け、大勢波動も下降トレンドに転換した可能性が濃厚になります。

ナスダックも2054P→2037(-16)→2037(+0)と続落し、昨日いった(B)昨年10月に開始した中勢上昇波動のスタートである2025Pにあと2Pまで接近し、1900Pへ向かって下落する感じになってきました。

トレンドに随順するのが原則


株式投資で最も重要なことは、バカバカしいほど単純なことです。それは「上昇トレンドにあるのか下降トレンドにあるのか」を知ることです。上昇トレンドにあれば、株式を新規に買ってよいし、株式を保有できます。下降トレンドにあれば、株式は基本的には買ってはならないし、保有すべきではありません。

上昇トレンドにあるとは、小波動の安値が切り上がり、小波動の高値が切り上がっている状態のことです。小波動の安値が切り下がり、小波動の高値が切り下がっている状態は「下降トレンド」です。

そんなことは誰でも知っていますが、上昇トレンドにあるときに売ったり、下降トレンドにあるのに買ってしまったり、を案外にやってしまいます。「知ること」と「実行する」ことの間にはとてつもない隔たりがあります。間違いを犯さないためには、しょっちゅう「今は上昇トレンド(強気相場)にあるのか、下降トレンド(弱気相場)にあるのか」を確認し、肝に銘じておかねばなりません。

@トレンドの転換は2パタンしかない



上昇トレンドはどこかで下降トレンドに転換し、下降トレンドはいつかは上昇トレンドに変わりますが、転換の形態は「たったの2つ」しかありません。

上昇トレンドに転換したことがわかるのは、右図の2パタンです。このことは「条件表の設定例」のNo.54 ピークボトム切上げP/Qでも述べました。

「P型の買い」は安値(Q-b)が切り上がっていて、ついで高値(a)を株価が上回り、高値の切り上がりが確認できるものです。(c)の日に上昇トレンドに転換したことがわかります。

「Q型の買い」は高値(P-a)が切り上がっていて、ついで(b)で安値が確定した日に(Q-b)の安値の切り上がりが確認できるものです。(c)の日に上昇トレンドに転換したことがわかります。


下降トレンドに転換したことがわかるのは、右図の2パタンです。このことは「条件表の設定例」のNo.55 ピークボトム切下げP/Q で述べました。

「P型の売り」は高値(Q-b)が切り下がっていて、ついで安値(a)を株価が下回り、安値の切り下がりが確認できるものです。(c)の日に下降トレンドに転換したことがわかります。

「Q型の売り」は安値(P-a)が切り下がっていて、ついで(b)で高値が確定した日に(Q-b)の高値の切り下がりが確認できるものです。(c)の日に下降トレンドに転換したことがわかります。

A最後の波動が重要


上昇トレンドとは、安値の切り上がり・高値の切り上がりの状態を指しますが、高値の切り上がりのほうが一層重要です。下降トレンドが上昇トレンドに転換したと判断するためには、最低でも「最後の下降波動の高値(P)」を上回ることが必要です。

「P型の買い」の図を見て下さい。たしかに安値(Q-b)が切り上がり、高値(a-c)が切り上がって、上昇トレンドに転換したといえばいえますが、まだ下降トレンドの最後の下降波動の高値(P)を上抜いていません。(Q-a-b-c)は(P-Q)の範囲内の動きでしかありません。(Q-a-b-c)は「小さい上昇トレンド」であり、(P-Q)を最後の下降波動とする「大きなトレンド」をぶち破った動きではないのです。 (Q-a-b-c)で小さな上昇トレンドを作ったとしても、(c)から再下落して先の安値(Q)を下回ることはいくらでもあります。(真に上昇トレンドに転換したことが確定するのは、「最後の下降波動の高値(P)」を上抜いたときです。)

それでは「P型」は不必要なのかとなると、そうではありません。(P-Q)の下げ波動が大幅であるときは、株価が高値(P)を上回るまで待っていては上昇トレンドの確認がずいぶん遅れます。「P型売り」においても同じことで、(P-Q)の上げ波動が大幅であるときに株価が安値(P)を下回るのを待っていては下降トレンドの確認が遅れます。「P型」は早くトレンドの転換を判断するためにあります。

「Q型の買い」は明瞭です。(Q-a)へ上昇した時点で「最後の下降波動の高値(P)」を上抜いています。あとは安値(Q-b)の切り上がりを確認するだけです。 同じく「Q型の売り」もはっきりしています。(Q-a)へ下落した時点で「最後の上昇波動の安値(P)」を下抜いています。あとは高値(Q-b)の切り下がりを確認するだけです。

以上@Aを定規にして、定点観測9銘柄について、いつ上昇トレンドに入り、下降トレンドに転換したのかを見ていこうと思っていますが、今日は日経平均を手本とします。

B2006年のトレンドの転換例



トレンドを決定する際にまず確認すべきことは、現時点での「最後の上昇波動」はどれで「最後の下降波動」はどれか、ということです。

F'のころは(G''→F')が「最後の上昇波動」であったし、Fのころは(G'→F)が「最後の上昇波動でした。

波動の高値が更新されるたびに「最後の上昇波動」は変わっていきます。Hは紛れもなく最高値です。この時点で「最後の上昇波動」は(G→H)であることがわかっています。

Hからは高値が(H→j)、安値が(i→I)とともに切り下がりました。(A)の水準です。上図の「P型の売り」です。ここで一応は「下降トレンドにはいったのではないか?」と思わねばなりません。保有している株式は処分してゆく時期です。

決定的に「下降トレンド入り」となるのは「最後の上昇波動」のスタート(G)を割り込んだときです。ここからは@株式はできるだけ保有しないほうがよいし、A「押し目買い」というものはありえなくなります。B買ってよいのは「突っ込み買い」だけです。

株価が(a)水準を割り込むことによって、日経平均は下降トレンドに入りました。それではどうなれば上昇トレンドに転換するのか?

現在のところ「最後の下降波動」は(J→K)です。すなわち、株価が(b)水準を上回らない限り、買いを考えてはならないのです。((b)水準を奪回することは年内は無理でしょう。)

しかし株価がこの後(K)水準を下回ることになれば、「最後の下降波動」は(L→現在)に変わります。(c)の水準を上抜けば、上昇トレンドに変換する可能性が強く(50%だが)なります。

よって現在では、@変に(K)より上で反発することなく、(K)を下回ったほうがよい。Aそうなれば、上昇トレンドに転換する水準が(b)から(c)へと降りてきて、トレンドが転換しやすくなる。となります。


(06.7.19) TOPIX 1475(+0) 日経平均 14500円(+63) 18.4億株 (2兆 996億円)



原油は続落し73.54ドルへとやや落ち着く。NYダウは10799ドル(+51)と小反発。ナスダックは2043P(+5)と反発は鈍い。

東京市場は、昨日までの大幅下げに対する突っ込み買いやカラ売りの買戻しによって小高く終わる。

しかし(A)TOPIXは新安値を更新し、(B)日経平均は上ヒゲで昨日の大陰線にはらまれたにすぎず。外国証券は今日も1300万株ほどの売り越しだったし、新興市場はなおも投げが続いています(昨日が投げのピークだった感じだが)

TOPIXの小波動のボトムらしさの確率は、@新安値の、A陰線で、B9日順位相関が-80以下、C逆張りの買いマークがでている。ことから4分というところでしょう。

C2005年のトレンドの転換例



日経平均は昨年(2005年)は、@4月に下降トレンド入りし、A5月に上昇トレンドに転換しました。4月の下降トレンドに転換するときの様子は、
  1. Hがそれまでの高値であるので、(G→H)がこの時点での「最後の上昇波動」です。

  2. (H→J)へ高値を切り下げ、安値(I)の水準を(j)の日に下回ったので、「P型の売り」となりました。同時に最後の上昇波動の安値(G)の水準をも下回ったので、中勢波動は下降トレンド入りしたことが確認できます。4月15日、終値(11370円)のことでした。
しかしこの下降トレンドはそう長くは続かなかった。
  1. 5月に安値(K→C)が切り上がり、(K→C)間の高値(L)の水準を(d)の日に上回って、「P型の買い」となりました。5月30日、終値(11266円)のことです。

    結果的には(j)の日の11370円で株式を処分し、(d)の日に11266円で株式を買っても、その差は104円でしかなかった。(j)の日に処分せずに(j)まで株式を保有していても、たいした違いは出なかったのですが、「下降トレンド入りした(j)で処分、上昇トレンド入りした(d)で買い」というバカ正直な投資態度が「正解」です(これは簡単にみえても実行することはナカナカ難しい)。

  2. (d)の段階で、「最後の下降波動」は(J→K)であることは誰でもわかります。最後の下降波動の高値(J)の水準を上抜いたのが(e)の日で、8月1日、終値(11946円)でした。この日に中勢波動は上昇トレンドに転換したことが確認できます。買い時代です。株式を保有する時代が始まりました。


  3. その後、波動の安値、高値は順調に切上がります。高値は(L→f→h→k→m→o)と切り上がりました。安値も(C→g→i→l→n)と切り上がりました。

    「波動」のことを知らなくても、考えなくても、買いさえすれば誰でも値上がり益を手にすることができた時期です。(だがこういう時期は「10のうち2」ほどしかありません。)

    特に8月の衆院解散からは上昇角度は急になり、12月の(m)までに資金を2倍増3倍増に膨らませた投資家も多かったかと思います。

  4. この後、高値(m→o)は切り上がっていたが、安値(n→p)は切り下がるという波動に直面します。ライブドアショックのときです。しかし、この後も高値は(o→q)と切上げ、安値も(p→r)と切り上げたので、上昇トレンドは崩れませんでした。

  5. (q→s)と高値が切り下がったのが次の変調でしたが、安値(r→t)が切り上がり、ついで(q)の高値を上回ったので、これも下降トレンドに転換することはありませんでした。

  6. 転換は4月にやってきました。高値は(H)から切り下がり、安値は(I)を下回って、(i)の日に下降トレンドが決まりました。4月28日、終値(16906円)のことです。ただしこの時点では「最後の上昇波動」の安値である(r)を下回っていないので、中勢波動が下降トレンドになったわけではありません。「小さな下降トレンド」が決まったにすぎませんが、 (i)からは、株式を処分することになります。新規で買いをすることはできません。

  7. そうこうしているうちに「最後の上昇波動」の安値(15389円)を下抜いてきました。6月6日、終値(15384円)の日です。この日をもって中勢波動は下降トレンド入りしました。もはや株式を保有しておく根拠はなく、新規に買う理由はありません。ここからのことは昨日述べたとおりです。


(06.7.20) TOPIX 1528(+53) 日経平均 14946円(+446) 16.8億株 (2兆1091億円)



原油は3日続落し72.66ドルへ。

バーナンキFRB議長が議会証言で、金利引き上げを強くいわなかったのを材料に、NYダウは11011ドル(+212)と大幅高。ナスダックも2080P(+37)と反発。

東京市場は、米国株高と外国証券のオーダーが買い越しであったことから大幅高。

しかし肝心なことだが、売買代金は2兆1000億円と少ない。昨日の小動きの日と同じ売買代金でしかない。

日経先物にいたっては、昨日は97000枚の出来高でしたが、今日は87000枚にしかすぎません。今日のようなボリュームでは、とうてい先の小波動のピーク(青線)を上回るような強い動きになるとは思えません。

TOPIXの小波動のボトムらしさの確率は、@新安値の、A陰線で、B9日順位相関が-80以下、C逆張りの買いマークがでている、D窓空け陽線となった、ことから5分。

日経平均は@ABCに加えて、D「はらみ」後の、E窓空け陽線、から6分というところでしょう。3〜4日後には小波動のボトムを表示する確率が高くなりましたが、問題は先の小波動のピークを上抜くような上昇に繋がるかどうかです。(先にいったように、このボリュームでは無理でしょう。)

D1812 鹿島の転換例(現在下降トレンド)


1812「鹿島」を例にして、いつ、どのようにしてトレンドが転換したかを振り返ります。

  1. 前回の中勢波動のピークは、(H)の469円でした。最後の上昇波動は(G→H)で、(G)は418円でした。この(G)を一気に下回ったのが(h)の日で、ここで安値の切り下がりとなりました。

  2. (H→I)まで下げ、反発して(J)の高値を表示したとき、高値(H→J)の切り下がりが決まり、(J)が高値であると表示した(j)の日に「Q型の売り」となります。(j)の日以降は買ってはならないし、鹿島株は保有すべきではありません。

  3. (J→K)への下落があって、ここから小波動が切り上がってきます。 安値が(K→b)へ、(K)と(b)の間にある高値(a)を上抜いたのが(c)399円の日です。ここで「P型の買い」となります。ただし「最後の下降波動」は(J→K)であり、(J)の水準を上回らねば中勢波動が上昇トレンドに入ったとはいえません。

  4. (c)から「小さい上昇トレンド」に転換していましたが、(D)414円で(J)の水準を上回ったことによって、中勢波動が上昇トレンドに転換したことが確認できました。


  5. ところが小波動は迷走します。(D→f)と高値が切り下がり、(e→g)と安値も切り下がり、「P型の売り」となりました。

    ただし中勢波動はすでに上昇トレンドに転換しています。(K)からの上昇波動で最後の上昇波動は(b→D)ですが、(g)の時点では最後の上昇波動のボトム(b)を下回っていません。つまりはこの「P型の売りは」まだ「小さい下降トレンド」です。

    この後株価が前回の(f)412円を上回れば、たちまちにして「小さい下降トレンド」は消滅します。実際には、すぐに(f)を上回り、(h)で(D)をも上回って新高値になりました。当然に中勢波動は上昇トレンドであるということが確認されたわけです。((f)を上抜いた時点で)2005年8月10日(終値412円)のことでした。

  6. (h)からは高値・安値ともに順調な切り上げが続き、(H)で804円となります。


  7. (H→i)と下落しましたが、前回の上昇波動の安値(G)は下回らない。高値(H→j)は切り下がりとなったので、(i→k)の安値が切り下がるかと見ていたが切り下がらない。まだこの時点では中勢波動は上昇トレンドにあります。

  8. 結局、高値(I→n)が切り下がり、(I)と(n)の間にある(m)の安値を下回った(o)の日に下降トレンドとなりました。ただしまだ「最後の上昇波動」の安値(G)を下回っていないので「小さいトレンド」です。(p)で(G)を下抜き、中勢波動は下降トレンドに転換したことが確認できます。
このようにトレンドを確定する作業(ひと目でわかるが)をしておけば、鹿島が買い時代になったのは、1番上の図の(c)399円ないし(D)の440円からのことであることが明瞭です。

また売り時代になったのは、右図の(o)616円、あるいは(p)592円です。 結局買い時代は(D)414円あるいは(h)440円から(p)592円の間でした。440円→592円はたった152円(35%)の上昇ではないかと思ってはいけません。この間に小波動のボトムやピークは4回5回ありました。この小波動のボトムにできるだけ近い日に買い、ピークにできるだけ近い日に売ることで、利益をさらに大きくできます。(これについては細かなことなので、また書きます。いまはトレンドを判断することだけを述べます。)


(06.7.21) TOPIX 1515(-13) 日経平均 14821円(-125) 13.4億株 (1兆7065億円)



インテルの4半期決算は減収減益、しかも設備投資計画を下方修正したとかで、NYダウは10928ドル(-83)と反落。

ハイテク株の多いナスダックはよりキツい材料になり、2039P(-41)と昨日の上げを帳消しにする下落となりました。

最近は「トレンド」について述べていますが、これを米国株にあてはめると、

(A)NYダウは、小波動の高値・安値を切り下げているし、最後の上昇波動の安値を割り込んでいるので、中勢波動は下降トレンドになっていることは明らかです。

(B)ナスダックも同じで、中勢波動はとうに下降トレンドになっています。さらには一昨日の安値は2012Pです。昨年10月からスタートした中勢上昇波動のスタート点である2025Pをも下回ったので、大勢波動も下降トレンドになったと判断しています。(200日線が下降しているのも傍証のひとつ)


ナスダックに連動しやすい東京市場は、ナスダックの動きを追いかける可能性が高いと思っています。

4半期決算が発表されだしたのは、2003年度からだったかと記憶していますが、このときから4半期決算が発表される月に株価がピーク(ボトム)をつけるようになりました。

多くの企業は1-3月期をC月に、4-6月期をF月に、7-9月期をI月に、10-12月期を@月に発表します。このため@CFIの月にピークを出しやすくなりました。

図に見るように、最近の@CFIの月はことごとくピークとなっています。(ただし、ピークとなっているのは業績がよいからです。業績が悪化してくると、@CFIの月は逆にボトムを出すだろうということは予想できます。)

ここで注目することは、I@Cまではピークを更新していたが、今月のFは@Cのピークよりもかなり水準が低くなっています。この4-6月期の業績にはほとんど期待がかけられていません。

外国証券オーダー倍率を見ても、I@Cのピーク時には倍率が1.3倍から1.4倍あったのに、今回F月は1.0倍でしかありませんでした。外国人も4-6月期の業績は評価していないといえます。

ついでにいうと、信用取引の期限は6か月ですが、5か月目に手仕舞いがピークになります。
  1. I月の期日は(a)の2月にあたりますが、(a)のほうが株価が高いので、この期日は何の問題もありりません。全員が利益勘定になっているのだから、ほとんどは利食いをしています。

  2. @月の期日は(b)の6月にあたります。すでに株価は@月の水準より低くなっていたので、6月初めに信用買いの手仕舞い売りによって株価は急落しました。

  3. は2月です。@CFIの月に割り込むピークです。これは1月のライブドアショックの後の押し目買いによるものでしたが、この期日が7月に来ています。現在の相場が軟調な原因のひとつです。

  4. C月は中勢波動のピークです。4月には06年3月期は終っていましたが、まだ発表がなかったので06年03月期を振り返って評価したという感じです。(事実06年03月期の業績は「金融を除く全産業」の経常益の伸び率は13.5%、金融を含めるとなんと20.9%の伸びでした。)

    本来であれば、07年03月期の予想にもとづいて4月の株価水準が決まるべきでしたが、あまりに06年03月の実績がよかったので、この分も株価に取り込んでしまった。という感じです。(つまりはCの株価水準は錯覚が入った水準といえる)
さてC月の信用の期日は9月から出てきます。新興市場は@月高値→A月高値→C月高値と順次水準を下げているので、@月高値の期日の6月が最も下げ方がキツく、7月、9月の期日では6月のようなブン投げにはならないと思います。しかし1部市場の最高値はC月ですから、期日迎えの9月の需給はかなり悪くなるのではないか。これを吸収できるのは外国人買いしかありませんが、F月のオーダー倍率が1.0倍までしか上昇しなかったことを考えると、そうも期待はできません。


(06.7.24) TOPIX 1514(-1) 日経平均 14794円(-26) 14.5億株 (1兆8195億円)



インテルに続いてデルも業績見通しを下方修正。NYダウは10868ドル(-59)と続落。

ナスダックは2020P(-19)と下げ、2000P割れがワンチャンスとなってきました。

東京市場は安寄り。後場は戻すも、売買代金は1.8兆円とボリュームは低迷。今日の戻りはあてにならない。

株価水準を決定する4要因でいえば、

@業績:原油・資源高によるコストアップを考えれば、今後の業績の伸びはあまり期待できない。(現在のPERは18.82倍と割高にある)

A金利:日銀は量的緩和によって過剰流動性を高め、商品高・株価高を引き起こした大きな要因になったが、3月の量的緩和策の解除によって、この要因は消えた。さらに7月にゼロ金利策を解除することで、企業の金利負担が増加したのはマイナス要因の上乗せ。

B需給:最も大きな投資主体である外国人の買いは、米国景気の減退を見越して売り越し。シェアの50%を占める外国人が売り越しとあっては株価が上昇するはずはない。

C投資マインド:75日投資マインド指数は9.5%、つまり10社に1社しか株価が75日線を上回っていない。当然のことながら中勢波動は10社中9社が下降トレンドにあり、株式を保有すればするほど損失が積み重なる時期にある。(下降トレンドにある銘柄は早く手仕舞いしたほうがよい)

定点観測の9銘柄を例にして、どのように中勢波動のトレンドが転換していったのかを述べています。先に内訳をいうと、@下降トレンドにあるのは5銘柄(@鹿島、Aソニー、Bトヨタ、C野村、Dソフトバンク)で、上昇トレンドに転換しつつあるのは3銘柄(@新日鉄、A住友鉱山、Bみずほ)、上昇トレンドにあるのは1銘柄(@NTT)です。

E6758 ソニーの転換例(現在下降トレンド)


6758「ソニー」を例にして、いつ、どのようにしてトレンドが転換したかを振り返ります。

  1. 直前の小波動の高値は、(J)の4100円でした。(J→K)がこの時点での「最後の下降波動」です。

    (K)から、安値が(K→b)へと切り上がり、(k,b)の間にある高値(a)を上抜いた(c)で、「P型の買い」になります。

    ただし、(c)の時点ではまだ最後の下降波動のピーク(J)を上抜いていないので「小さいトレンド」が転換しただけです。

  2. (d)まで上昇したものの(J)には届かず、逆に先の安値である(b)3890円を下回った(e)で「小さい上昇トレンド」は否定されます。(e)からは下降トレンドが継続しているの判断に戻ります。

  3. (M→g)は同値の3660円です。(M,g)の間の高値(f)3840円を、(h)で上回ったので、(M→g)は切り上がりとみなして、「P型の買い」になります。

    この時点の「最後の下降波動は(L→M)なので、(L)4010円を上抜いた(i)の日に、中勢波動が上昇トレンドに転換したという確認ができます。

  4. その後(j→l)と高値は切り下がったものの、安値は(g→k→m)と切り上がっているので、上昇トレンドは崩れていません。(n)まで上昇。


  5. (n→o→p)と高値を切上げました。

    (p→r)で高値が切り下がり(rとr'は同値の5660円。qとq'同値の5240円)、(p,r)の間にある(q)5240円を下抜いたのが(s)の日です。「P型の売り」です。

    ただし、この時点での「最後の上昇波動」の安値(G)の水準は下回っていないので、「小さいトレンド」の転換です。まだ中勢波動は下降転換はしていません。

  6. (s)からすぐに株価は反発し、(t)で先の高値(r,r')を上回ったので、「小さな下降トレンド」は否定され、中勢波動は上昇トレンドを維持していることがわかります。

  7. (H)から株価が急落しました。この時点で「最後の上昇波動」は(u→H)あるいは(s→H)ですが、急落途中で(i)ついで(i')で最後の上昇波動の安値を下回りました。安値の切り下げが決まりました。

  8. (H→I)まで下落し、(J)へ戻り、再び下落しかけた(j')の日に、(J)の高値5320円が表示されます。これによって高値は(H→J)へ切り下がり、安値も(u→I)あるいは(s→I)と切り下がったので「Q型の売り」となります。中勢波動は下降トレンドに転換しました。現在も下降トレンドを持続しています。
この例では「P型の買い」は上図の(K→a→b→c)でダマシになっています。最後の下降波動の高値を上抜くまで中勢波動は上昇トレンドに転換しないのだから、「P型の買い」が出たあとで「最後の下降波動」の高値(J)を上抜くかを見届けたほうが確かでした。

同じように右図の「P型の売り」は(p→q→r→s)でダマシになっています。最後の上昇波動の安値を下抜くまで、中勢波動は下降トレンドに転換しないのだから、「P型の売り」が出たあとで「最後の上昇波動」の安値(G)を下抜くかを見届けたほうが確かでした。


(06.7.25) TOPIX 1534(+20) 日経平均 15005円(+210) 14.3億株 (1兆8546億円)



NYダウは11051ドル(+182)と大幅上昇。ナスダックも2061P(+41)と大幅反発。

ここしばらくは「主な株価」を元にして中勢波動のトレンドについて述べていますが、一目均衡表の抵抗帯(図の緑色の網目)はトレンドを明解に表現しています。

すなわち株価が抵抗帯を下抜けると下降トレンドに、上抜けると上昇トレンドに転換したと思ってよいのです。

NYダウは(a)では抵抗帯の下限でふんばったので、ここまでは上昇トレンドを維持していましたが、その後抵抗帯を下抜いて下降トレンドに入りました。

(b)では抵抗帯の下限まで戻りましたが、ここが戻りいっぱいとなって再下落。昨日の反発でようやく(c)の抵抗帯の下限に達したという状況です。

グラフを見れば一目瞭然ですが、(c)から上に抵抗帯が厚く覆いかさなっていますから、これを突破する(上昇トレンドに転換する)ことは容易ではありません。

ナスダックはもっと悪く、(a)では抵抗帯で支持されたが、(b)で下抜いて下降トレンドに転換。株価の戻りの(c)は抵抗帯の下限に触れることもできず、戻りの弱さを表現しました。昨日大幅に反発したとはいえ、(d)抵抗帯ははるかに上位にありますから、ナスダックがすぐに上昇トレンドに転換することは不可能です。


東京市場は米国高を受けて反発。NY市場は株価の大幅上昇にもかかわらず出来高は15.7億と膨らんでいません。昨日のNY高が継続するかは疑問です。

東京市場も売買代金は1.8兆円と少なく、日経先物にいたっては64000枚とひところの半分の出来高でしかありません。

株価は上昇したが、その内容はスカスカであるといえます。

(A)TOPIXは小波動のボトム1473Pを表示しました。これによって安値は(a→c)と切り上げたので、今後、(b)の高値を上回れば「P型の買い」になります。(小さいトレンドの転換)

さらに上昇して、いまのところの「最後の下降波動」の高値(L)を上抜けば中勢波動は上昇トレンドに転換しますが、(b)水準を上抜くことは難しい、(L)を上抜くことはもっと難しい。


TOPIXと日経平均の一目均衡表を掲げます。TOPIXは
  1. で「P型の売り」によって、「小さいトレンド」が転換し、

  2. で抵抗帯を下抜け、

  3. で「最後の上昇波動」の安値を下抜いて、下降トレンド入りが確認されました。
日経平均も、
  1. で「P型の売り」によって、「小さいトレンド」が転換し、

  2. で抵抗帯を下抜け、

  3. で「最後の上昇波動」の安値を下抜いて、下降トレンド入りが確認されました。
抵抗帯は「P型の売り」と「最後の上昇波動の安値」の中間に位置していることがわかります。

さて現状ですが、厚い厚い抵抗帯(d)が低下してきており、このゾーンを上抜けることが容易でないことは視覚的にもおわかりでしょう。


(06.7.26) TOPIX 1520(-14) 日経平均 14884円(-121) 14.2億株 (1兆9210億円)



NYダウは11103ドル(+52)と続伸。ナスダックも2073P(+12)と続伸。

シカゴ日経先物は15145円だったが、東京市場は15065円と低く寄り付く。15108円まで上昇したものの、その後はジリ貧。後場に下げを加速。

(A)TOPIXは昨日「主な株価」が安値(1473P)を表示し、小波動は上昇波動になりましたが、今日の下げによって@新高値の、A陰線、Bしかもつつみ下げ、という悪い形になりました。

(B)日経平均は、今日「主な株価」が安値(14437)を表示したので、現在の小波動は上昇波動になったばかりですが、TOPIXと同様に、@新高値の、A陰線、Bしかもつつみ下げ。すでにして上昇小波動は戻りの限界に達した可能性があります。(売買代金が薄い中での反発は2日連続高が精一杯で、3日連続高とはならない。)

F5713 住友鉱の転換例(上昇トレンドに転換しかけている)


定点観測9銘柄のうち、上昇トレンドに転換しかけている銘柄は3つあります(@新日鉄、A住友鉱、Bみずほ)。5713「住友鉱」を例にして、いつ、どのようにしてトレンドが転換したかを見ます。まずは前回上昇トレンドに転換したところから。

  1. 最後の下降波動は(J→K)です。Kは当時(2005年5月)の最安値(815円)で直前の小波動の(J)の高値は844円でした。

    (K)から、安値が(K→c)へと切り上がり、(k,c)の間にある高値(b)を上抜いた(d)で、「P型の買い」になります。

    ただし、(d)の時点ではまだ最後の下降波動のピーク(J)を上抜いていないので「小さいトレンド」が転換しただけです。

  2. (d)からさらに株価が上昇し(e)で「最後の下降波動」の高値(J)を上抜きました。ここで中勢波動は上昇トレンドに転換したことが確認できます。

  3. (f)の高値(1107円)から小波動は切り下がりました。(f→h)と高値が切り下がり、(f,h)の間にある(g)の安値を下回った(i)で「P型の売り」になります。ただしこの時点での「最後の上昇波動」の安値は(c)725円であり、「小さいトレンド」の転換です。

    この「小さいトレンド」の転換はダマシになりました。(i)をつけた日が安値になって、すぐに(i)で直前の高値(h)を上回ったので、この日に「小さい下降トレンド」は否定されます。(i)では上昇トレンドが持続していることがはっきりしました。


  4. (i→k→l)へ株価は上昇します。(l→n)で高値が切り下がり、(l,n)の間の安値(m)を下回ったのは(o)の日でした。上図の(i)と同じく「P型の売り」になります。ただし「小さいトレンド」の転換です。

    すぐに前回高値(n)を上回って中勢波動の上昇トレンドが持続していることが確認できます。

  5. (p→r)と高値が切り下がりましたが、(p,r)の間の安値(q)を割り込むことはなく、上昇トレンドが持続したまま(T)の高値(1790円)まで上昇。

  6. (T→v)と高値が切り下がり、(T,v)の間の安値(u)を下回った(w)の日に「P型の売り」になります。この時点ではまだ「小さいトレンド」の転換ですが、ついで(v→y)へ高値が切り下がったので、中勢波動の下降トレンド転換の可能性が強くなります。

    (z)で「最後の上昇波動」である(q→T)の安値(q)を下回ったので、この日に中勢波動は下降トレンドに転換しました。

  7. (A)まで下げましたが、金価格の高騰もあって、ここから反転。

    この時点の「最後の下降波動」は(y→A)ですが、前回の高値(y)を上回り、(b)まで上昇しました。これで(y→b)の高値の切り上がりが決まり、しかも(y)は最後の下降波動の高値であるので、現在の(C)あたりで「主な株価」が安値を表示すると、(A→C)の安値切り上がりになります。「Q型の買い」です。

    「住友鉱」は上昇トレンドに転換しかけています。((C)が決まれば(b)を上抜く2段目の上昇波動をつけると思いますが、(T)を上抜くかどうかは今のところわかりません。)


(06.7.27) TOPIX 1541(+21) 日経平均 15179円(+295) 16.5億株 (2兆2796億円)



NYダウは11102ドル(-1)と変わりなし。ナスダックも2070P(-3)と小幅安。

NYダウは75日線まで戻って、高値での「十字足」となったので、明日がどうなるか。戻りいっぱいなのか、75日線を上回って続伸するのか。

東京市場は昨日から主として電機・ハイテクの4半期決算の発表がはじまりましたが、新興市場と違って東証1部銘柄の業績は前期比10〜15%の伸びである感じです。

松下の営業益+41%をはじめとして、アドテストが+47%(純益)。今日はデンソーが+17%(経常益)、TDKが+22%(純益)、キャノン+15%(純益)など好調の会社が目立ちます。一方では減益の会社もでてきています。NECエレクが赤字、アイシンが下方修正。原油に関係する海運3社は2桁減益、東燃ゼネは-48%(営業益)と、じわりと原油高・原料高のマイナスが効いてきつつあります。

今日の売買代金は2.2兆円とやや増加。しかし最近の売買代金の標準は3兆円で活況、2.5兆円で並み、2兆円であると思っているので、今日の売買代金は「並み」の水準です。4-6月期の決算をみて、悪くはないが、7-9月期も同様な決算になるのかどうか?、限界供給者である振興市場の業績はよくないし、ナスダックのグラフはよくありません。市場はこの先の景気に対してまだ楽観していないように見受けられます。またそれは正しいと思います。

「トレンド転換」について書いています。実はトレンドについてはだいたい2年に1度は書いています。2003年の[ No.1] 売買のしかた実況中継 がそうだし、2004年の[No.4] 小波動を使ったトレンドの判断 もそうです。今回の「トレンド転換」の連載についても、「また始めたか」と思われた古いユーザーも多いでしょう。あいすみません。

しかし、「トレンド」の判断をしていれば、資金が半分になった、1/3になったということはありえないことです。損失の拡大を放置しないためにも、トレンドの判断は必須です。トレンドの判断について、大切なこと・基本的なことを箇条書きにします。
  1. トレンドの転換を判断するのは、強気相場(買い相場)か弱気相場(売り相場)かを知るためである。

  2. トレンドは、2つ以上の同じ方向の波動が必要である。例えば上昇トレンドであると判断するためには、最低でも2つの上昇波動が必要。(2つの上昇波動の高値・安値を比較して切り上がり・切り下がりを見るから)

  3. 説明しているトレンドは「波動」から決まるので、取り出す波動が違えばトレンド転換の時期も水準も異なる。例えば日足の波動と週足の波動は違うから、日足・週足でのトレンドは当然に異なる。

    あるいは、ここでは「主な株価」が表示した高値・安値をもとに、(高値→安値)を下降波動、(安値→高値)を上昇波動としているが、これは絶対的なものではない。例えば終値ベースで5%カギ足の陰転・陽転をもとにして、カギ足の上昇中のものを上昇波動、下降中のものを下降波動としてもよい。当然に取り出す波動は違うから、トレンドの判断も違ったものになる。

    簡単には、先日いったように均衡表の抵抗帯を株価が上回ったら上昇トレンド、下回ったら下降トレンドと判断してもよい。抵抗帯の代わりに75日平均線をもとにして、株価が上回ったら上昇トレンド、下回ったら下降トレンドと判断してもよい。

  4. 重要なことは、一定の(不動の)ルールでトレンドを判定し、トレンドに逆らわない売買をすることです。

G8411 みずほFの転換例 (上昇トレンドに転換しかけている)


「みずほ」の2005年前半のトレンドの転換はやや複雑でした。
  1. 2005年3月にそれまでの最高値の(H)5380円をつけました。この時点での最後の上昇波動は(G→H)です。(H)から株価が下落し、(i)の日に最後の上昇波動の安値(G)を下抜き、安値の切り下がりとなりました。

    (H→K)へ下落し、(K→L)へ反発し、再下落をはじめたときに、「主な株価」は高値(L)5080円を表示しました。ここで安値(G→K)の切り下がりに、高値(H→L)の切り下がりが決まり、「Q型の売り」になりました。中勢下降トレンドに転換しました。

  2. (L)からの下落は当然に(K)を下回り、安値を切り下げていくものと思われましたが、そうはならず。安値(K→m)が切り上がり、高値(L)を上回った(n)で、「P型の買い」がでて「小さい上昇トレンド」が生まれました。 しかしこの時点ではまだ先の高値(H)を上抜いていないので、中勢上昇トレンドにはなっていません。

  3. (H→K)の下降波動のなかに、(L→m→o→p→q→r)のすべての高値・安値が含まれています。安値(K)を下回ることも、高値(H)を上回ることもできませんでした。いわゆる「保合い」ですが、支配しているのは下降トレンドです。


  4. ところが(s)5390円において、それまでの最高値(H)を上回りました。中勢上昇トレンドが確定します。

  5. その後順調に高値(a→b→c→d)を切上げていきます。


  6. 高値(d)9690円の後、(f)で高値が切り下がりましたが、安値は(e→g)と切り上がったのでトレンドは転換せず、(H)10300円に達します。

  7. (H→j)と高値が切り下がり、(H,j)の間の安値(i)を下回った(k)の日に「P型の売り」が出て、「小さい下降トレンド」が発生します。

    最高値(H)時点での最後の上昇波動は(g→H)あるいは(e→H)です。2つ掲げたのはメールで質問があったためです。

    グラフの「主な株価」では(g→H)が最後の上昇波動ですが、私は上昇トレンド中においては、新高値をとった波動が重要であると思っています。図で新高値を取った上昇波動の高値は(c,d,H)であり、(f)は新高値ではありません。つまり(f→g)の下降波動は(d→e)の下降波動に「はらまれて」います。

    (f→g)を無視すると、最後の上昇波動は(d,H)の高値の間にある安値(e)から始まっているとします。(早くトレンドの転換を判断したいなら(g)としてもよい。)

  8. (j→l)への下落途中で(g)を下回り、高値が(H→j→m)へ2つ切り下がったので、中勢下降トレンドへ転換の可能性はいよいよ強まります。(m→n)への下落途中で最後の上昇波動の安値(e)を下抜いたので、中勢下降トレンドが確定しました。

  9. (n)時点での最後の下降波動は(m→n)です。ところが(o)で高値(m)9420円を上回り、高値(p)10100円を出しました。高値(m→p)が切り上がっったので、今後(n)より上位の(Q)で、「主な株価」が安値を表示すると「Q型の買い」となって、中勢上昇トレンドに転換します。


(06.7.28) TOPIX 1559(+17) 日経平均 15342円(+163) 16.9億株 (2兆1932億円)



NYダウは11100ドル(-2)と変わりなし。昨日に続く「十字足」となって、75日線を上抜けず。11100〜11200ドルは強弱の攻防の水準となっています。

ナスダックは2054P(-15)と続落し、反動高の限界である25日線まで戻ることができませんでした。

東京市場は続伸。4-6月期決算は商社が原材料高の恩恵を受けて好決算となりました。丸紅は+58%(純益)、住商+40%(純益)、三菱商+61%(純益)。

一方では原材料:原油高の影響で、東ソーが-47%(経常益)、板ガラス-88%(経常益)、日東電工-3%(営業益)、川崎汽-40%(純益)となる企業もあって、企業業績は全般がよかった昨年と違って、相殺される部分が大きくなった感じです。

今日のところは、企業業績は好調であるとして株価は上昇しましたが、売買代金が2.2兆円でしかないのが、それほどの確信をもって買ったのではない。ということを表しています。

(A)(B)TOPIX・日経平均は安値(a→c)と切上げているので、(a,c)の間にある高値(b)を今後上回って、「小さい上昇トレンド」に転換するかというところです。 ただ(b)の水準は中勢波動の基準である75日線の水準でもあり、日経平均の累積出来高は15600円〜16000円で巨大になっているので、(b)を上回ることは容易ではありません。おそらく(b)を上回ることはできないのではなかろうか。

H9432 NTTの転換例 (上昇トレンド中)


定点観測9銘柄のうちでは、唯一「NTT」だけが上昇トレンドにあります。
  1. 2005年11月にそれまでの最高値の(H)594円をつけました。この時点での最後の上昇波動は(G→H)です。

    (H→J)と高値が切り下がり、(j)の日に(H,J)の間にある安値(I)を下抜き「P型の売り」となりました。「小さい下降トレンド」の発生です。

  2. (j')で最後の上昇波動の安値(G)を下回ったので、中勢下降トレンドが確定。その後(K)まで下落します。

  3. (K→L)へ反発したあとの下げは(a)で止まりました。(K)は498円、(a)は499円とわずかに安値が切り上がりました。この時点での最後の下降波動は(J→K)です。


  4. (a)から株価は上昇し、(b)で先の高値(L)を上抜きました。「P型の買い」です。この後さらに上昇し、(c)で最後の下降波動の高値(J)575円を上回って、中勢上昇トレンドが確定します。

  5. (D→E)へ反落したものの(a→E)と切り上がり、この近辺が絶好の買い場です。この後は(D)を上抜いて(f)まで上昇しています。

I 大勢波動と中勢波動とトレンド転換の関係


株式相場は、経済状態を反映したものです。というよりも経済状態を予想して株式相場が変動します。経済状態は循環しますが、最も短期の循環は「景気循環」です。次図は、2006年5月17日に掲げた「CI指数(コンポジット・インデックス)」ですが、白色部分が景気拡張期(好況)で、薄青色部分が景気後退期(不況)です。

白色の景気拡張期は波動でいう「大勢上昇波動」に対応し、薄青色の景気後退期は「大勢下降波動」に対応します。大勢波動は景気のスケールに依存するので、あるときは短期間であったり、今回のように長期間持続したりします。


次図は、大勢波動と中勢波動のモデルです。(A→B)が景気拡張期に対応する「大勢上昇波動」です。大勢波動のなかには3つ程度の中勢波動が含まれます。大勢上昇波動は(A)からスタートし、
  1. (A→A1)の中勢上昇波動(第1段)があり、(A1→b1)の中勢下降波動があります。
  2. (b1→A2)の中勢上昇波動(第2段)があり、(A2→b2)の中勢下降波動があります。
  3. (b2→A3)の中勢上昇波動(第3段)があり、(A3→B1)の中勢下降波動があります。
  4. 景気拡張期のスケールが大きいときは(第4段)の中勢波動が加わったり、スケールが小さいときは(第2段)で終わることもあります。
(B→C)が景気後退期に対応する「大勢下降波動」です。大勢下降波動は(B)からスタートし、
  1. (A3→B1)の中勢下降波動(第1段)があり、(B1→a1)の中勢上昇波動があります。
  2. (a1→B2)の中勢下降波動(第2段)があり、(B2→a2)の中勢上昇波動があります。
  3. (a2→B3)の中勢下降波動(第3段)があり、(B3→a3)の中勢上昇波動があります。
  4. 景気後退期のスケールが大きいときは(第4段)の中勢波動が加わったり、スケールが小さいときは(第2段)で終わることもあります。


10日間ほど「トレンド転換」について述べていますが、これは上図の赤○(中勢上昇トレンドに転換)と青○(中勢下降トレンドに転換)の日を決定するためのものです。

トレンドの確定した日がすなわち売買のタイミングではありません。上昇トレンドにあるときは株式を買ってよい時期であり、下降トレンドにあるときは株式を買ってはならない(売るべき)時期です。 これを大原則として、トレンドに逆らわない売買と売買のタイミングを計るのですが、それには
  1. モデル波動を定規とする。([No.3] 利を伸ばすには を参考にして下さい)

  2. 小波動のピーク・ボトムをいち早く予想する。([No.2] 小波動のピーク・ボトムの判断のしかた を参考にして下さい)
ことが必要かと思います。


(06.7.31) TOPIX 1572(+12) 日経平均 15456円(+113) 16.9億株 (2兆2098億円)



米国の4-6月GDPは+2.5%へ減速したことが明らかになりました。8月の金利引き上げは停止となるのではないかの予想で、NYダウは11219ドル(+119)と上昇。 ナスダックも2094P(+39)と上昇。

(a)NYダウは先の小波動の高値(L)11257ドルにせまる11243ドルをザラバでつけました。先に小波動の安値は(K→M)と切り下がっているので、現在のところ「最後の下降波動」は(L→M)です。

もし明日(L)を上抜く上昇があれば、最後の下降波動を上回るわけで、「Q型の買い」の可能性が高くなります。

一方ナスダックは(b)へ反発したとはいうものの、これは反動の限界である25日線の水準でしかなく、波動は切り下がったままであるので、昨日程度の上昇では、まだトレンドの転換をうんぬんするには早すぎます。

日経新聞によれば、4-6月期で大きな増益となったのは石油(エクソン)が+38%、素材(アルコア)・金融(シティ、JPモルガン、GE)・一般製造業が+15%で、ハイテクは1桁の増益のようです。ハイテクのウェートが大きいナスダックの不振に対して、これら好調業種のウェートが大きいNYダウが下げないわけです。


東京市場は米国高から高寄りしたものの伸びきれず。(A)(B)上ヒゲのある短線となりました。

今日のところでは小波動のピークの確率は4分かと思います。明日、順下がりの陰線とか窓空け陰線になれば、5分6分以になりますが、どうなるか。

(C)外国証券オーダー倍率は1.0倍に戻ってきました。ただ前回(b)で1.0倍になったときが先の小波動のピークになり、その後1.0倍を下回る動きとなりましたから、今後2〜3日間1.0倍を超えた水準を維持するのかどうかに注意しておかねばなりませ。

TOPIX・日経平均の安値は切り上がっているので、先の高値を上回ることができれば「P型の買い」となって「小さい上昇トレンド」に転換します。

が、@売買代金は相変わらず2.2兆円と小さく、A先の高値水準は75日線・200日線と同じ水準であるので、戻り売りが出るに違いないこと、B日経平均の15600円〜16000円には巨大な累積出来高が存在していること。がありますから、高値を切り上げることは容易ではありません。


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